JP6606891B2 - 液体噴射ヘッドユニット、液体噴射装置及び液体噴射ヘッドユニットの製造方法 - Google Patents

液体噴射ヘッドユニット、液体噴射装置及び液体噴射ヘッドユニットの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、液体を噴射する液体噴射ヘッドと固定板とを具備する液体噴射ヘッドユニット、液体噴射装置及び液体噴射ヘッドユニットの製造方法に関する。
インクジェット式プリンターやプロッター等のインクジェット式記録装置は、インクカートリッジやインクタンク等の液体貯留手段に貯留されたインクを、インク滴として噴射可能なインクジェット式記録ヘッドを有するインクジェット式記録ヘッドユニットを具備する。
インクジェット式記録ヘッドユニットは、インクを噴射するインクジェット式記録ヘッドと、インクジェット式記録ヘッドにインクを供給する流路部材と、インクジェット式記録ヘッドの噴射面側を覆うカバーヘッド等の固定板と、を具備する。
このようなインクジェット式記録ヘッドユニットでは、複数のインクジェット式記録ヘッドを共通する固定板に固定することで、ノズル列の多列化や長尺化を図ることができる(例えば、特許文献1参照)。
特開2011−131484号公報
しかしながら、固定板の表面及びノズルプレートの表面である吐出面は、付着したインク、紙粉等をクリーニングするためにワイパーなどのワイピング手段によってワイピングされるが、固定板の縁にワイピング手段が接触し、ワイピング手段に傷、摩耗及び破損が生じて、ワイパーの寿命が短くなってしまうという問題がある。なお、ワイピング手段としては、ゴム等の弾性材料で形成されたブレードや、布、スポンジなどの多孔質材料などの種々な材料が用いられているが、弾性材料のワイピング手段は固定板の縁によって傷、摩耗が生じ、布や多孔質材料などのワイピング手段は固定板の縁に引っかかり、破損が生じてしまう。
また、固定板の全周を絞り加工することによって、全周に亘って側面部を形成することにより、固定板のワイピング手段に接触する縁を丸めて、ワイピング手段の傷、摩耗及び破損を抑制する方法も考えられるが、固定板を絞り加工することによって固定板の液体噴射ヘッドを固定する面の平面度が低下し、共通する固定板に固定された液体噴射ヘッドの位置や角度の精度が低下し、インクの着弾位置精度が低下して印刷品質が低下してしまうという問題がある。
なお、このような問題はインクジェット式記録ヘッドを具備するインクジェット式記録ヘッドユニットに限定されず、インク以外の液体を噴射する液体噴射ヘッドを具備する液体噴射ヘッドユニットにおいても同様に存在する。
本発明はこのような事情に鑑み、固定板の平面度を向上して印刷品質を向上すると共にワイピング手段の高寿命化を図ることができる液体噴射ヘッドユニット、液体噴射装置及び液体噴射ヘッドユニットの製造方法を提供することを目的とする。
[態様1]本発明の態様は、複数の開口が設けられた固定板と、前記開口毎に設けられた複数の液体噴射ヘッドと、複数の流路が設けられた流路部材であって、前記固定板との間で複数の液体噴射ヘッドを収容する流路部材と、前記固定板は、第1面及び第2面からなる底面部と、前記第1面及び前記第2面を隔てる縁部と、前記底面部と前記縁部との間において前記第2面から前記第1面へ向けて反った反り部と、を有し、前記液体噴射ヘッドのそれぞれは、液体を噴射するノズルを複数有するノズル列が設けられたノズルプレートを有し、前記液体噴射ヘッドは、前記固定板の前記底面部の前記第1面と固定され、前記固定板の前記第2面と前記ノズルプレートとにより、吐出面を規定することを特徴とする液体噴射ヘッドユニットにある。
かかる態様では、反り部を設けることで、固定板のエッジが鋭くなるのを抑制して、吐出面を払拭するワイピング手段に鋭いエッジが接触することによる傷、摩耗及び破損が生じるのを抑制することができる。また、固定板に底面部と縁部とを設けることで、固定板を絞り加工によって形成することがないため、底面部の平面度を向上して、固定板に固定される複数の液体噴射ヘッドの吐出方向の位置及び吐出方向に対して傾斜する角度のばらつきを抑制することができる。
[態様2]態様1の液体噴射ヘッドユニットにおいて、前記固定板は、前記底面部から前記第1面側に延びた側面部を有し、前記底面部は、前記側面部と前記反り部とにより囲まれることが好ましい。これによれば、側面部によって媒体の接触等による固定板の変形や剥離を抑制することができる。
[態様3]態様2の液体噴射ヘッドユニットにおいて、前記流路部材は、前記側面部が収容される凹部を有することが好ましい。これによれば、ノズル面をワイピングするワイピング手段の相対移動方向に沿った側面部を少なくとも凹部内に収容することで、側面部の縁の殆どが凹部内に収容されて露出されないため、側面の縁にワイピング手段が接触することによる傷、摩耗及び破損を抑制することができる。
[態様4]態様1〜3の何れかの液体噴射ヘッドユニットにおいて、前記流路部材は、前記固定板の前記縁部に対して前記反り部の反対側において、前記第1面から前記第2面側へ向けて突出し、且つ、前記固定板の前記縁部よりも前記第2面の面内方向において外側に突出した壁部を有することが好ましい。これによれば、反り部の端部にワイピング手段が接触するのを抑制することができる。
[態様5]本発明の他の態様は、態様1〜4の何れかの液体噴射ヘッドユニットと、媒体と前記液体噴射ヘッドとの間における第1の方向の相対的な往復移動を行うキャリッジ機構と、を備える液体噴射装置にある。
かかる態様では、キャリッジ機構によって小型の液体噴射ヘッドユニットによって第1の方向に幅広の媒体に液体の噴射を行わせることができる。
[態様6]本発明の他の態様は、複数の開口が設けられた固定板と、前記開口毎に設けられた複数の液体噴射ヘッドと、複数の流路が設けられた流路部材であって、前記固定板との間で複数の液体噴射ヘッドを収容する流路部材と、前記固定板は、第1面及び第2面からなる底面部と、前記第1面及び前記第2面を隔てる縁部と、前記底面部から前記第1面側に延びた側面部と、前記底面部と前記縁部と前記側面部との間において前記第2面から前記第1面へ向けて反った反り部と、を有し、前記液体噴射ヘッドのそれぞれは、液体を噴射するノズルを複数有するノズル列が設けられたノズルプレートと、前記流路部材の流路とノズルとを連通させる流路が設けられた流路基板と、を有し、前記液体噴射ヘッドは、前記固定板の前記底面部の前記第1面と固定され、前記固定板の前記第2面と前記ノズルプレートとにより、吐出面を規定することを特徴とする液体噴射ヘッドユニットの製造方法であって、板状部材に対して前記開口を設け、前記板状部材に前記固定板の前記側面部となる縁を切り出し、前記板状部材に前記反り部となる縁を切り出す工程と、前記板状部材に前記反り部を形成する工程と、前記板状部材の前記側面部となる領域を屈曲させて前記固定板を形成する工程と、複数の前記液体噴射ヘッドを前記固定板の前記第1面に固定する工程と、複数の前記液体噴射ヘッドが固定された前記固定板を前記流路部材に固定する工程と、を備えることを特徴とする液体噴射ヘッドユニットの製造方法にある。
かかる態様では、固定板を打ち抜いた後に、側面部となる領域を屈曲させることで、絞り加工に比べて、底面部の平面度を向上することができる。
実施形態1に係る記録装置の概略図である。 実施形態1に係るヘッドユニットの分解斜視図である。 実施形態1に係るヘッドユニットの斜視図である。 実施形態1に係るヘッドユニットの要部断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの分解斜視図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの断面図である。 実施形態1に係るヘッドユニットの要部斜視図である。 実施形態1に係るヘッドユニットの要部断面図である。 実施形態1に係るヘッドユニットの要部断面図である。 比較となるヘッドユニットの要部断面図である。 実施形態1に係るヘッドユニットの要部断面図である。 実施形態1に係るヘッドユニットの製造方法を示す平面図である。 実施形態1に係るヘッドユニットの製造方法を示す断面図である。 実施形態1に係るヘッドユニットの製造方法を示す断面図である。 実施形態1に係るヘッドユニットの製造方法を示す断面図である。 実施形態1に係るヘッドユニットの製造方法を示す断面図である。 実施形態2に係るヘッドユニットの要部斜視図である。 実施形態2に係るヘッドユニットの要部側面図である。 実施形態2に係るヘッドユニットの要部側面図である。 実施形態2に係るヘッドユニットの変形例を示す要部斜視図である。 実施形態2に係るヘッドユニットの変形例を示す要部側面図である。 他の実施形態に係るヘッドユニットの要部斜視図である。 他の実施形態に係るヘッドユニットの要部斜視図である。
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る液体噴射装置の一例であるインクジェット式記録装置の概略図である。
図1に示すように、インクジェット式記録装置1は、インクジェット式記録ヘッドユニット2(以下、単にヘッドユニット2とも言う)を具備する。ヘッドユニット2は、キャリッジ3に搭載されている。キャリッジ3は、装置本体4に取り付けられたキャリッジ軸5の軸方向に往復移動可能に設けられている。本実施形態では、キャリッジ3の移動方向を第1の方向Xと称する。
そして、駆動モーター6の駆動力が図示しない複数の歯車およびタイミングベルト7を介してキャリッジ3に伝達されることで、ヘッドユニット2を搭載したキャリッジ3はキャリッジ軸5に沿って移動される。すなわち、キャリッジ3、キャリッジ軸5、駆動モーター6及びタイミングベルト7等が本実施形態のキャリッジ機構となっている。一方、装置本体4には搬送手段としての搬送ローラー8が設けられており、紙等の媒体Sが搬送ローラー8により搬送されるようになっている。本実施形態では、搬送ローラー8によって媒体Sが第1の方向Xに直交する第2の方向Yに搬送されるようにした。なお、媒体Sを搬送する搬送手段は、搬送ローラーに限られずベルトやドラム等であってもよい。また、本実施形態では、第1の方向X及び第2の方向Yの両方に直交する方向を第3の方向Zと称し、媒体Sに対してヘッドユニット2側をZ1、ヘッドユニット2に対して媒体S側をZ2と称する。さらに、本実施形態では、各方向(X、Y、Z)の関係を直交とするが、各構成の配置関係が必ずしも直交するものに限定されるものではない。
また、キャリッジ3に搭載されたヘッドユニット2には、液体としてインクが貯留されたインクタンク等の液体貯留手段9がチューブ等の供給管9aを介して接続されている。なお、本実施形態では、液体貯留手段9は供給管9aを介してヘッドユニット2に接続されているが、特にこれに限定されず、インクカートリッジ等の液体貯留手段をヘッドユニット2と共にキャリッジ3に搭載するようにしてもよい。
また、上述したインクジェット式記録装置1では、ヘッドユニット2がキャリッジ3に搭載されて第1の方向Xに移動するものを例示したが、特にこれに限定されず、例えば、ヘッドユニット2が固定されて、媒体Sを第2の方向Yに移動させるだけで印刷を行う、所謂ライン式記録装置であってもよい。
また、キャリッジ3の移動方向の端部である非印刷領域には、詳しくは後述するヘッドユニット2の吐出面をワイピングするワイピング手段10が設けられている。ワイピング手段10は、払拭部11と、払拭部11が固定されたベース部12と、を具備する。払拭部11は、ゴムやエラストマー等の弾性材料で形成された板状のブレード、布やスポンジ等の多孔質材料などを用いることができる。本実施形態では、払拭部11として布を用いた。また、ベース部12は、本実施形態では、第2の方向Yに沿って移動可能に設けられている。このため、ワイピング手段10は、ヘッドユニット2の吐出面を第2の方向Yに移動してワイピングする。ちなみに、ヘッドユニット2には、詳しくは後述するがノズルが並設されたノズル列が複数列設けられており、ノズル列のノズルの並設方向は第2の方向Yに沿った方向となっている。このため、ワイピング手段10の払拭部11は、ノズル列をノズルの並設方向に沿ってワイピングする。
ここで、このようなインクジェット式記録装置1に搭載されるヘッドユニット2の一例について図2〜図4を参照して説明する。なお、図2は、本発明の実施形態1に係るヘッドユニットを示す分解斜視図であり、図3は、ヘッドユニットの斜視図であり、図4は、ヘッドユニットの断面図である。なお、本実施形態では、ヘッドユニット2の各方向について、インクジェット式記録装置1に搭載された際の方向、すなわち、第1の方向X、第2の方向Y及び第3の方向Zに基づいて説明する。もちろん、ヘッドユニット2のインクジェット式記録装置1内の配置は以下に示すものに限定されるものではない。
図示するように、本実施形態のヘッドユニット2は、ノズル221からインク滴を噴射する複数のインクジェット式記録ヘッド20(以下、単に記録ヘッドとも言う)と、複数の記録ヘッドを保持すると共に記録ヘッド20のインクを供給する流路32が設けられた流路部材30と、複数の記録ヘッド20のノズル221側に設けられた固定板40と、を具備する。
ここで、本実施形態の記録ヘッド20について図5及び図6を参照してさらに説明する。なお、図5は、記録ヘッドの分解斜視図であり、図6は、記録ヘッドの断面図である。
図5及び図6に示すように、本実施形態の記録ヘッド20は、流路形成基板210を具備する。流路形成基板210は、本実施形態では、シリコン単結晶基板からなり、第3の方向ZのZ1側には振動板250が形成されている。この流路形成基板210には、第3の方向ZのZ2側の面から異方性エッチングすることにより、複数の隔壁によって区画された圧力発生室212が、第2の方向Yに並設されている。また、圧力発生室212が第2の方向Yに並設された列は、第1の方向Xに2列形成されている。また、各列の圧力発生室212の第1の方向Xの外側には、後述する保護基板230に設けられるマニホールド部231と連通し、各圧力発生室212の共通のインク室となるマニホールド260を構成する連通部213が形成されている。また、連通部213は、インク供給路214を介して各圧力発生室212の第1の方向Xの一端部とそれぞれ連通されている。
また、流路形成基板210の第3の方向ZのZ2側には、各圧力発生室212のインク供給路214とは反対側で連通するノズル221が穿設されたノズルプレート220が接着剤や熱溶着フィルム等を介して固着されている。すなわち、本実施形態では、1つの記録ヘッド20にノズル221が第2の方向Yに並設されたノズル列221Aが第1の方向Xに2列設けられている。ここで、ノズルプレート220のノズル221に連通する流路が設けられた流路基板とは、圧力発生室212が形成された流路形成基板210のことである。
一方、流路形成基板210の第3の方向ZのZ1側には、振動板250上に、導電性材料で形成された第1電極と、圧電材料で形成された圧電体層と、導電性材料で形成された第2電極とを順次積層することで形成された圧電アクチュエーター270が形成されている。このような圧電アクチュエーター270が形成された流路形成基板210上には、マニホールド260の少なくとも一部を構成するマニホールド部231を有する保護基板230が接合されている。このマニホールド部231は、本実施形態では、保護基板230を第3の方向Zに貫通して、第2の方向Yに沿って複数の圧力発生室212に亘って連続して形成されており、上述のように流路形成基板210の連通部213と連通されて各圧力発生室212の共通のインク室となるマニホールド260を構成している。
また、保護基板230の圧電アクチュエーター270に対向する領域には、圧電アクチュエーター270の運動を阻害しない程度の空間を有する圧電アクチュエーター保持部232が設けられている。このような保護基板230としては、ガラス、セラミック、金属、プラスチック等を挙げることができるが、流路形成基板210の熱膨張率と略同一の材料を用いることが好ましく、本実施形態では、流路形成基板210と同一材料のシリコン単結晶基板を用いて形成した。
また、このような保護基板230上には、コンプライアンス基板240が接合されている。コンプライアンス基板240のマニホールド260に対向する領域には、マニホールド260にインクを供給するためのインク導入連通口244が厚さ方向に貫通することで形成されている。また、コンプライアンス基板240のマニホールド260に対向する領域のインク導入連通口244以外の領域は、厚さ方向に薄く形成された可撓部243となっており、マニホールド260は、可撓部243により封止されている。この可撓部243により、マニホールド260内にコンプライアンスを与えている。
さらに、コンプライアンス基板240上には、インク導入連通口244に連通すると共に流路部材30の流路に連通して、流路部材30からのインクをインク導入連通口244に供給するインク導入口281が設けられたヘッドケース280が設けられている。このヘッドケース280には、可撓部243に対向する領域に凹部282が形成され、可撓部243の撓み変形が適宜行われるようになっている。
また、記録ヘッド20のインク導入口281が開口する面からは、圧電アクチュエーター270に接続された配線基板290が第3の方向Zに突出して設けられている。配線基板290は、可撓性を有する配線、例えば、フレキシブルケーブル等からなり、外部からの印刷信号等の各種信号が供給される。なお、配線基板290には、半導体素子である駆動回路291が実装されている。もちろん、配線基板290は、駆動回路291が設けられていなくてもよい。
このような記録ヘッド20は、インク導入口281が開口する面が流路部材30に固定されて、液体貯留手段9から流路部材30を介してインクが供給される。
なお、図2及び図3に示すように、流路部材30には、記録ヘッド20が複数個、本実施形態では、ノズル列221Aの列設方向である第1の方向Xに5個並設された列が、第2の方向Yに2列設けられている。すなわち、1つのヘッドユニット2には、合計20列のノズル列221Aが第1の方向Xに並設されている。そして、同じインクを噴射する2つの記録ヘッド20を互いに第2の方向Yにずらして配置することで、2つの記録ヘッドによって同じインクを噴射するノズル列221Aを第2の方向Yに長尺化している。
ここで、流路部材30は、図2及び図4に示すように、第3の方向ZのZ1側の面に、液体貯留手段9が供給管9aを介して接続される複数の接続部31を有する。本実施形態では、接続部31として針状に突出したものとした。また、流路部材30の内部には、接続部31に一端が開口すると共に、他端が第3の方向ZのZ2側の面の記録ヘッド20のインク導入口281に接続される位置に開口する複数の流路32が設けられている。なお、流路部材30の内部には、流路32内のインクに含まれる気泡や異物を除去するためのフィルターを設けるようにしてもよい。また、流路部材30の内部には、記録ヘッド20の配線基板290が接続される回路基板等が保持されていてもよい。さらに、流路32は、流路部材30内で2つ以上に分岐されていてもよい。
一方、流路部材30の流路32が開口するZ2側の面には、内部に記録ヘッド20を収容可能な保持部33が設けられている。保持部33は、流路部材30のZ2側の面に開口する凹形状を有する。このような保持部33は、記録ヘッド20毎に設けられていてもよく、また、複数の記録ヘッド20に亘って共通して設けられていてもよい。ただし、保持部33は、記録ヘッド20毎に独立して設けた方が、流路部材30の剛性を高めることができると共に、流路部材30と固定板40との接合面積を広げて、固定板40及びノズルプレート220の平面度を向上することができる。
このような流路部材30の保持部33が開口するZ2側の面には、固定板40が固定されている。本実施形態では、流路部材30のZ2側の面と固定板40とを接着剤34によって接合するようにした。この固定板40は、詳しくは後述するが、各記録ヘッド20のノズルプレート220にもノズル列221Aを露出した状態で固定されており、保持部33のZ2側の開口は、ノズル列221A以外の部分が固定板40によって覆われている。これにより、インクや異物が記録ヘッド20と保持部33との間に侵入するのを抑制することができる。
ここで、固定板40について、さらに図7〜図9を参照して説明する。なお、図7は、ヘッドユニットの要部斜視図であり、図8は、図7のA−A′断面図であり、図9は、図7のB−B′線断面図である。
図示するように、固定板40は、底面部50と、縁部60と、底面部50に連続して底面部50に対して屈曲された側面部70と、を具備する。
底面部50は、平板状を有し、第3の方向Zから平面視した際に、長方形状を基本として4つの角部を面取りした形状を有する。すなわち、底面部50は第1の方向Xに沿った2つの第1縁51と、第2の方向Yに沿った2つの第2縁52とを有する。また、底面部50は、記録ヘッド20が固定される第1面53と、第1面53とは反対側の第2面54と、を有する。このような底面部50には、各記録ヘッド20のそれぞれに対応して設けられた露出開口部55が設けられている。露出開口部55は、各記録ヘッド20のノズル列221Aをそれぞれ独立して露出するように記録ヘッド20毎に設けられることで、合計10個設けられている。この露出開口部55は、記録ヘッド20のノズルプレート220よりも若干小さな開口を有し、底面部50の第1面53は、露出開口部55の開口縁部においてノズルプレート220と固定される。なお、底面部50とノズルプレート220とは、例えば、接着剤56によって固定されている。
側面部70は、底面部50から第1面53側に延設されている。すなわち、側面部70は、底面部50に連続した部分を第1面53側であるZ1側に屈曲することで形成されている。このような側面部70は、底面部50の第1の方向Xに沿った2つの第1縁51及び第2の方向Yに沿った2つの第2縁52から連続して設けられている。つまり、側面部70は、底面部50の第1の方向Xに沿った第1縁51に連続して、第1の方向Xに沿って設けられた2つの第1側面部71と、底面部50の第2の方向Yに沿った第2縁52に連続して、第2の方向Yに沿って設けられた2つの第2側面部72とを具備する。そして、これら2つの第1側面部71と2つの第2側面部72とは、底面部50の周方向で互いに接続されない不連続となっている。このように側面部70を設けることによって、固定板40の剛性を高めることができると共に、媒体Sが接触するなどの外力によって固定板40が変形及び剥離するのを抑制することができる。
縁部60は、底面部50の第1面53と第2面54とを隔てる外周縁部のことであり、側面部70に連続する部分を含まない。すなわち、縁部60とは、底面部50の外周縁部であって、底面部50の側面部70と連続する第1縁51及び第2縁52以外の部分のことである。つまり、本実施形態では、底面部50の第1側面部71と第2側面部72とが不連続となる部分が4つ設けられており、この不連続となる4つの部分がそれぞれ縁部60となっている。なお、縁部60とは、第1面53と第2面54とを隔てる端面(面)であってもよいし、例えば、第1面53及び第2面54の少なくとも一方が傾斜して設けられて、第1面53と第2面54とを隔てる端面が存在せずに、厚みが徐々に薄くなって第1面53と第2面54とが線接触する場合には、その線接触する縁の部分であってもよい。
そして、底面部50と縁部60との間には、第2面54から第1面53に向けて反った反り部80が設けられている。すなわち、底面部50は、側面部70と反り部80とによって囲まれている。ここで、反り部80が第2面54から第1面53に向けて反っているとは、反り部80の第2面54側の表面が、第2面54を面内方向に延長した仮想的な面よりも第1面53側に位置していることを言う。なお、本実施形態では、反り部80は、底面部50の第2面54と縁部60との間に設けられた部分であり、底面部50の第1面53と縁部60との間には設けられていない。すなわち、底面部50の第1面53と縁部60との間は反っていない。これにより、固定板40の第2面54側を平坦面とすることができ、流路部材30と固定板40とを接合する際に、固定板40と流路部材30との間隔にばらつきが生じるのを抑制して接合強度のばらつき等を抑制することができる。もちろん、反り部80は、これに限定されず、例えば、底面部50の第1面53と縁部60との間にも設けるようにしてもよい。つまり、固定板40の底面部50の第1面53側及び第2面54側の両方に反った表面を有する反り部80を設けるようにしてもよい。また、反り部80は、本実施形態では、第2面54側の表面が、凸曲面となるように湾曲して設けられている。もちろん、これに限定されず、反り部80は、第2面54に対して傾斜した平坦面であってもよい。すなわち、反り部80は、当該反り部80の表面と底面部50の第2面54との境界部分の角度が90度よりも大きければよい。ただし、反り部80の表面と第2面54との境界部分には、エッジができるだけ形成されないようにするのが好ましい。このため、反り部80の表面と第2面54との境界部分の角度は連続して変化する、所謂凸曲面であることが好ましい。これにより、反り部80の表面と第2面54との境界部分にエッジが形成されるのを抑制して、払拭部11の傷、摩耗及び破損をさらに抑制することができる。また、反り部80の第2面54側の表面と縁部60の表面との角度についても同様に、反り部80の表面と縁部60の表面(端面)との境界部分は、第2面54よりも第1面53側に位置し、且つ、反り部80の表面と縁部60の表面(端面)との境界部分の角度は90度よりも大きければよい。
このような固定板40の第1面53は、流路部材30の第3の方向ZのZ1側の面に固定される。また、固定板40は、保持部33の開口を覆い、保持部33内に保持された記録ヘッド20のノズルプレート220に固定される。これにより、ノズルプレート220と固定板40の第2面54とによって、ヘッドユニット2の吐出面が規定されている。すなわち、ヘッドユニット2の吐出面とは、印刷時に媒体Sに対向する位置にあるものである。
このようなヘッドユニット2の吐出面、すなわち、ノズルプレート220の露出開口部55によって露出された表面と固定板40の底面部50の第2面54とは、上述したインクジェット式記録装置1に搭載されたワイピング手段10によって払拭されてクリーニングされる。本実施形態では、固定板40の底面部50と縁部60との間に反り部80を設けることによって、底面部50と縁部60との境界部分に鋭いエッジが形成されるのを抑制して、鋭いエッジによって払拭部11に傷や摩耗、破損が生じるのを抑制することができる。すなわち、払拭部11は固定板40に第3の方向ZのZ1側に加圧して接触した状態でワイピングする。このため、図10に示すように、固定板40に反り部80を設けていない場合には、縁部60と第2面54との境界部分に鋭く尖ったエッジが形成されてしまうため、この境界部分のエッジが払拭部11に接触することによって払拭部11に傷、摩耗及び破損が生じてしまう。例えば、払拭部11がゴムやエラストマーなどの弾性材料の場合には、払拭部11に傷、摩耗が生じ、払拭部11が布やスポンジ等の多孔質材料の場合には、払拭部11が固定板40の鋭いエッジに引っかかることで破損が生じる。これに対して、本実施形態では、図11に示すように、縁部60と第2面54との境界部分に反り部80を設けることによって、反り部80の表面と第2面54との境界部分、及び、反り部80の表面と縁部60の表面との境界部分の角度をそれぞれ図10に比べて緩やかにすることができる。したがって、払拭部11の固定板40に接触する面に傷、摩耗及び破損が生じるのを抑制することができる。なお、反り部80の表面と第2面54との境界部分の角度、及び、反り部80の表面と縁部60の表面との境界部分の角度は、上述したように90度よりも大きくすることで、図10に比べて緩やかな面とすることができる。
なお、このような固定板40は、例えば、ステンレス鋼などの金属材料からなる板状部材を固定板40の側面部70を広げた、所謂、展開図状に切り出した後、側面部70を屈曲することで形成される。このため、絞り加工によって側面部70を形成する場合に比べて、底面部50の平面度を高くすることができる。このため、複数の記録ヘッド20のノズル221の第3の方向Zの位置ばらつきや、第3の方向Zに対する角度のばらつきを抑制して、インクの媒体Sに対する着弾位置ずれを抑制することができる。
ここで、このようなヘッドユニット2の製造方法について、さらに図12〜図16を参照して説明する。なお、図12〜図16は、ヘッドユニットの製造方法を示す図であり、図12は平面図、図13〜図16は断面図である。
本実施形態では、平板状の板状部材150から固定板40となる固定板形成部140を切り出して、切り出した固定板形成部140を屈曲させることで側面部70を有する固定板40を形成している。具体的には、図12に示すように、まず、板状部材150に露出開口部55を形成すると共に板状部材150から固定板40となる固定板形成部140を切り出す。ここで、板状部材150への露出開口部55の形成及び板状部材150からの固定板形成部140の切り出しは、プレス加工の抜き加工によって行うことができる。すなわち、板状部材150に露出開口部55の縁をプレス加工によって打ち抜くことで露出開口部55を形成することができる。また、板状部材150に固定板40の側面部70となる縁と、反り部80となる縁、すなわち、縁部60とをプレス加工によって打ち抜くことで、固定板40となる固定板形成部140を板状部材150から切り出す。なお、板状部材150に対して、露出開口部55の形成と、固定板形成部140の切り出しとは、同時に、すなわち、1度のプレス加工で行ってもよく、また、別工程のプレス加工で個別に行ってもよい。同様に、側面部70となる縁と、反り部80となる縁とをプレス加工によって打ち抜く際には、例えば、側面部70となる縁をプレス加工によって打ち抜く工程と、反り部80となる縁をプレス加工によって打ち抜く工程とを同時に行ってもよく、また、別工程で個別に行うようにしてもよい。なお、板状部材150への露出開口部55の形成及び固定板形成部140の切り出しとは、プレス加工に限定されず、レーザー加工等によって行うようにしてもよい。ただし、レーザー加工に比べてプレス加工で固定板40を形成した方が大量生産を行えると共に低コストで行うことができる。
さらに、本実施形態では、板状部材150に反り部80の縁をプレス加工によって打ち抜く際に、同時に反り部80をプレス加工によって形成している。ここで、プレス加工によって反り部80の縁の打ち抜きと、反り部80の形成とを同時に行う方法としては、以下の方法が挙げられる。
図13に示すように、ダイ160上に板状部材150を載置し、図14に示すように板状部材150の固定板形成部140をパンチ170によって打ち抜くことで反り部80の縁を切り出す。このとき、反り部80の縁を打ち抜くダイ160とパンチ170との間隔dを若干広げて打ち抜くことで、固定板形成部140の縁にダレを発生させて反り部80を形成することができる。つまり、反り部80は、プレス加工によって反り部80の縁を打ち抜くのと同時に打ち抜く際のダレによって形成することができる。なお、反り部80の形成方法は、ダイ160とパンチ170との間隔dを広げる方法以外に、例えば、ダイ160とパンチ170との何れか一方又は両方の刃を丸めることによってもダレを生じさせて、ダレによって反り部80を形成することができる。また、反り部80の形成方法は、プレス加工の抜き加工に限定されず、例えば、プレス加工の面押し加工によって形成してもよい。もちろん、反り部80は、プレス加工に限定されず、機械的な研磨等によって形成してもよい。つまり、反り部80を形成する工程は、反り部80の縁を打ち抜く工程と同時に行っても、また反り部80の縁を打ち抜いた後、別の工程で行うようにしてもよい。
このように板状部材150から固定板形成部140となる部分を切り出した後は、図15に示すように、固定板形成部140の側面部70を第1面53側に屈曲させることで固定板40とすることができる。この側面部70の屈曲は、プレス加工による曲げ加工によって行うことができる。もちろん、固定板形成部140の側面部70の屈曲は、固定板形成部140の切り出しと同時に行うようにしてもよい。
次に、図16に示すように、固定板40に複数の記録ヘッド20の相対位置を位置決めして固定する。具体的には、各記録ヘッド20のノズル221の位置を基準として、複数の記録ヘッド20の相対位置を位置決めする。これにより、複数の記録ヘッド20の各ノズル221同士の相対的な位置合わせを高精度に行うことができる。また、複数の記録ヘッド20を平板からなる固定板40の第1面53に当接させて固定板40に固定するため、複数の記録ヘッド20を固定板40に固定するだけで、複数の記録ヘッド20のインク滴の噴射方向、すなわち、第3の方向Zの相対的な位置合わせが高精度に行われる。このため、複数の記録ヘッド20の第3の方向Zの相対的な位置合わせを行う必要がなく、インク滴の着弾位置ずれを抑制することができる。また、複数の記録ヘッド20が固定される固定板40は、底面部50の周方向に亘って側面部70を連続させる絞り加工ではなく、側面部70を底面部50の第1縁51及び第2縁52に亘って連続させない構成、すなわち、底面部50の直線を有する第1縁51及び第2縁52のみに連続させた構成としたため、側面部70を屈曲する際に底面部50には絞り加工に比べて低い応力しか印加されない。このため、本実施形態の固定板40では、絞り加工に比べて底面部50の平面度を向上して、複数の記録ヘッド20の第3の方向Zの位置及び第3の方向Zに対する角度のずれを抑制することができる。このため、複数の記録ヘッド20から噴射されたインク滴の媒体Sへの着弾位置ずれを抑制して、印刷品質を向上することができる。
このように、複数の記録ヘッド20が固定された固定板40は、図1及び図2に示すように、流路部材30のZ2側の面に固定される。また、複数の記録ヘッド20は、流路部材30の保持部33内に固定されることで、本実施形態のヘッドユニット2とすることができる。
(実施形態2)
図17は、本発明の実施形態2に係るヘッドユニットの要部斜視図であり、図18及び図19は、ヘッドユニットの要部側面図である。なお、上述した実施形態1と同様の部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
図示するように、本実施形態では、流路部材30には、固定板40の側面部70が収容される凹部が形成されている。具体的には、流路部材30には、第1側面部71が収容される第1側面凹部35と、固定板40の第2側面部72が収容される第2側面凹部36とが設けられている。
第1側面凹部35及び第2側面凹部36は、それぞれ第1側面部71及び第2側面部72の厚さよりも深く、第1側面凹部35に収容された第1側面部71、及び第2側面凹部36に収容された第2側面部72は、それぞれ流路部材30の側面から第1の方向X及び第2の方向Yに突出することなく収容されている。
このように固定板40の側面部70を流路部材30の第1側面凹部35及び第2側面凹部36に収容することで、固定板40の側面部70の縁の殆どが流路部材30の第1側面凹部35及び第2側面凹部36内に位置し、側面の外に露出されない。したがって、固定板40に払拭部11を接触させた際に、側面部70の縁によって払拭部11に傷、摩耗及び破損が生じるのを抑制することができる。
なお、本実施形態では、第1側面部71を収容する第1側面凹部35と第2側面部72を収容する第2側面凹部36とを設けるようにしたが、特にこれに限定されず、第1側面凹部35と第2側面凹部36と何れか一方のみを設けるようにしてもよい。
また、本実施形態では、固定板40の側面部70の縁の殆どは流路部材30の第1側面凹部35及び第2側面凹部36内に収容されるが、側面部70の縁のうち、流路部材30のZ1側に位置する縁は第1側面凹部35及び第2側面凹部36の外側に位置して外部に露出されている。このため、図20及び図21に示すように、流路部材30のZ1の面に、第1面53から第2面54側へ向けて突出し、且つ固定板40の側面部70の第1側面凹部35及び第2側面凹部36の外側で外部に露出された縁を覆う壁部37を設けるようにすればよい。このように壁部37を設けることによって、側面部70の縁を覆うことで、側面部70の縁に払拭部11が接触し難くなり、払拭部11の傷、摩耗及び破壊をさらに抑制することができる。
(他の実施形態)
以上、本発明の各実施形態について説明したが、本発明の基本的な構成は上述したものに限定されるものではない。
例えば、上述した実施形態1及び2では、固定板40として第1側面部71と第2側面部72とを有する側面部70を具備するものを例示したが、特にこれに限定されない。ここで、固定板40の他の例を図22及び図23に示す。なお、図22及び図23は、他の実施形態に係るヘッドユニットの要部斜視図である。
図22に示すように、固定板40は、側面部70として、第2側面部72のみが設けられていている。この場合には、底面部50の第1側面部71と連続していた第1の方向Xに沿った2つの第1縁51も縁部60となり、この縁部60と底面部50との間には、反り部80が設けられていればよい。
また、図23に示すように、固定板40は側面部70が設けられていなくてもよい。この場合には、底面部50の外周の周方向に亘って全てが縁部60となり、外周の周方向に亘って反り部80が設けられている。このように図22及び図23に示す固定板40であっても、反り部80によって払拭部11に傷、摩耗及び破損が生じるのを抑制することができる。
また、上述した実施形態1及び2では、記録ヘッド20が第2の方向Yに並設された列が、第1の方向Xに2列設けられた構成を例示したが、固定板40に固定される記録ヘッド20の数及び配置は上述したものに限定されるものではない。また、固定板40は、1つのヘッドユニット2に2つ以上設けられたものであってもよい。ただし、1つの固定板40には、2以上の複数の記録ヘッド20が固定されるものである。
さらに、上述した実施形態1及び2では、記録ヘッド20のノズルプレート220と固定板40とを固定するようにしたが、特にこれに限定されず、記録ヘッド20のノズルプレート220以外の流路基板と固定板40とを固定するようにしてもよい。ここで、記録ヘッド20の流路基板とは、流路部材30の流路32とノズル221とを連通させるものであり、上述した実施形態1及び2では、流路形成基板210等が挙げられる。ちなみに、上述した実施形態1及び2では、流路形成基板210は、Z2側に露出された面を有さないため、流路形成基板210に直接固定板40の第1面53を固定することはできない。例えば、流路形成基板210とノズルプレート220との間に、ノズルプレート220よりも広い面積を有する連通板であって、圧力発生室212とノズル221とを連通する連通路が設けられた連通板が設けられている場合には、連通板に固定板40を固定すればよい。また、連通板のノズルプレート220側の面に他の基板、例えば、コンプライアンス基板等が固定されている場合には、固定板40をコンプライアンス基板等の他の基板に固定してもよい。つまり、固定板40が固定される記録ヘッド20の流路基板とは、記録ヘッド20においてノズルプレート220と同じZ2側の面に露出された面を有する基板のことである。
さらに、上述した実施形態1及び2では、固定板40が流路部材30のZ2側の面に固定される構成を例示したが、特にこれに限定されず、固定板40は、流路部材30の側面等の他の部分に固定されていてもよい。また、固定板40は流路部材30に固定されていなくてもよい。
上述した実施形態1及び2では、圧力発生室212に圧力変化を生じさせる圧力発生手段として、薄膜型の圧電アクチュエーター270を用いて説明したが、特にこれに限定されず、例えば、グリーンシートを貼付する等の方法により形成される厚膜型の圧電アクチュエーターや、圧電材料と電極形成材料とを交互に積層させて軸方向に伸縮させる縦振動型の圧電アクチュエーターなどを使用することができる。また、圧力発生手段として、圧力発生室内に発熱素子を配置して、発熱素子の発熱で発生するバブルによってノズル開口から液滴を吐出するものや、振動板と電極との間に静電気を発生させて、静電気力によって振動板を変形させてノズル開口から液滴を吐出させるいわゆる静電式アクチュエーターなどを使用することができる。
さらに、本発明は、広く液体噴射ヘッドを有する液体噴射ヘッドユニット全般を対象としたものであり、例えば、プリンター等の画像記録装置に用いられる各種のインクジェット式記録ヘッド等の記録ヘッド、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイ、FED(電界放出ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等を有するヘッドユニットにも適用することができる。
1 インクジェット式記録装置(液体噴射装置)、 2 インクジェット式記録ヘッドユニット(液体噴射ヘッドユニット)、 3 キャリッジ、 4 装置本体、 5 キャリッジ軸、 8 搬送ローラー、 9 液体貯留手段、 10 ワイピング手段、 11 払拭部、 12 ベース部、 20 記録ヘッド、 30 流路部材、 32 流路、 33 保持部、 34 接着剤、 35 第1側面凹部、 36 第2側面凹部、 37 壁部、 40 固定板、 50 底面部、 53 第1面、 54 第2面、 55 露出開口部(開口)、 56 接着剤、 60 縁部、 70 側面部、 71 第1側面部、 72 第2側面部、 80 反り部、 140 固定板形成部、 150 板状部材、 160 ダイ、 170 パンチ、 220 ノズルプレート、 221 ノズル、 221A ノズル列

Claims (9)

  1. 複数の開口が設けられた固定板と、
    液体を噴射するノズルが設けられたノズルプレートを有し、前記開口毎に設けられた複数の液体噴射ヘッドと、
    複数の流路が設けられた流路部材と、
    を備えた液体噴射ヘッドユニットであって、
    前記固定板は、前記流路部材に前記複数の液体噴射ヘッドが収容された状態で、前記複数の液体噴射ヘッドを前記流路部材に固定し、
    前記固定板は、
    所定の平面方向に延在し、前記液体噴射ヘッドが接着により固定される第1面と、
    前記所定の平面方向に延在し、前記第1面の裏面であって、前記ノズルプレートと吐出面を規定する第2面と、
    前記第1面および前記第2面の間に位置し、前記第1面の端に連続する縁部と、
    前記縁部および前記第2面の間に位置し、前記縁部および前記第2面の端に連続し、前記第2面と90度よりも大きい角度をなす反り部と、
    を有することを特徴とする液体噴射ヘッドユニット。
  2. 前記ノズルからの液体の噴射方向と反対側に向かって、前記第2面と前記第1面の間の距離よりも長い距離だけ、前記第2面のうちの前記反り部と連続する位置とは異なる位置から延びる側面部を更に有することを特徴とする請求項1に記載の液体噴射ヘッドユニット。
  3. 前記側面部の前記噴射方向と直交する方向における幅は、前記噴射方向と反対側に向かうにしたがって狭くなることを特徴とする請求項2に記載の液体噴射ヘッドユニット。
  4. 前記側面部は、
    第1方向に延びる第1側面部と、
    前記第1方向と交差する方向第2方向に延びる第2側面部と、
    を含むことを特徴とする請求項2または3に記載の液体噴射ヘッドユニット。
  5. 前記第1側面部と前記第2側面部とは隙間を空けて設けられており、前記縁部は前記隙間に設けられていることを特徴とする請求項に記載の液体噴射ヘッドユニット。
  6. 前記反り部は、前記縁部に対して90度よりも大きい角度で交差することを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の液体噴射ヘッドユニット。
  7. 前記液体噴射ヘッドは、前記流路部材に対して接着されていないことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の液体噴射ヘッドユニット。
  8. 前記流路部材は、前記固定板の前記縁部に対して前記反り部の反対側において、前記第1面から前記第2面側へ向けて突出し、且つ、前記固定板の前記縁部よりも前記所定の平面方向において外側に突出した壁部を有することを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の液体噴射ヘッドユニット。
  9. 請求項1からのいずれか1項に記載の液体噴射ヘッドユニットと、
    媒体および前記液体噴射ヘッドユニットの少なくとも一方の相対的な移動を行う機構と、
    を備える液体噴射装置。
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