JP6606676B2 - 樹脂成形体 - Google Patents

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Description

本発明は、樹脂成形体に関する。
従来より、床や柱等の部材として、熱可塑性樹脂の成形体が用いられている。
特許文献1には、木質系基材上に熱可塑性樹脂成形体を積層してなる床用建材において、熱可塑性樹脂の樹脂成形体に紙粉15〜60重量%と着色顔料0〜10重量%を配合してなることを特徴とする床用建材が記載されている。該特許文献1には、パルプ等の紙粉を配合することで安定した色調品質を確保することができることが記載されている。
特開2015−203189号公報
床等の部材は、組み立てる際に釘を打つ必要があるが、特許文献1に記載の床用部材は、釘を打つ際に釘が通りにくいという問題がある。
一方、熱可塑性樹脂の樹脂成形体は、屋外等の室温より高温又は低温となりやすい環境下に設置された場合、特許文献1のような熱可塑性樹脂の樹脂成形体を用いると打たれた釘が抜けやすいという問題があった。
本発明は以上の実情に鑑みてなされたものであり、釘が打ちやすく、かつ、高温又は低温となりやすい環境下で設置されても釘が抜けにくい樹脂成形体を提供することを目的とする。
本発明者らは熱可塑性樹脂に多量の無機粒子を配合した上で空隙率が所定の値の樹脂を成形することで、釘が打ちやすくなり、さらに高温又は低温となりやすい環境下で設置されても釘が抜けにくいことを見出し本発明を完成するに至った。より具体的には、本発明は以下のようなものを提供することを目的とする。
(1) 樹脂成形体であって、
熱可塑性樹脂と無機粒子とを含み、
空隙率が5〜80%であり、
前記無機粒子の含有量が樹脂成形体の全体の質量に対して40質量%以上である樹脂成形体。
(2) 前記無機粒子が炭酸カルシウム粒子を含む、(1)に記載の樹脂成形体。
(3) 前記熱可塑性樹脂がポリプロピレンを含む、(1)又は(2)に記載の樹脂成形体。
(4) 釘打ち用である、(1)から(3)のいずれかに記載の樹脂成形体。
(5) 屋外に設置される、(1)から(4)のいずれかに記載の樹脂成形体。
(6) (1)から(5)のいずれかに記載の樹脂成形体が釘打ちされた樹脂製品。
(7) (1)から(5)のいずれかに記載の樹脂成形体に釘を打つ工程を有する、樹脂製品の製造方法。
本発明によれば、釘が打ちやすくなり、さらに高温又は低温となりやすい環境下で設置されても釘が抜けにくくすることができる。
以下、本発明の実施形態について説明するが、本発明は特にこれに限定されない。
<樹脂成形体>
本発明の樹脂成形体は、熱可塑性樹脂と無機粒子とを含み、空隙率が5〜80%であり、無機粒子の含有量が樹脂成形体の全体の質量に対して40質量%以上である。
本発明の樹脂成形体は、釘が打ちやすくなり、さらに屋外等の高温又は低温となりやすい環境下で設置されても釘が抜けにくくすることができる。その理由は、以下によるものと推測される。
樹脂の空隙率が低いと、釘を打ちこんだ際に釘が侵入した分の体積の逃げ場がなくなり、釘が通りにくくなるために、釘が打ちにくくなり、無理に打ちこもうとすると割れてしまう恐れがある。特に無機粒子を多量に含んだ場合、無機粒子自身は硬いため、釘の打ち込みの際に釘が無機粒子にあたってしまい釘がより一層打ちにくくなる。これに対し、本発明の樹脂成形体は、無機粒子を含むが、一定の空隙率以上であり、無機粒子の周囲に適度に空洞部分が生じることになるため、釘を打った際に無機粒子にあたっても、無機粒子が空洞の部分押し込まれるため、釘が打ちこみやすくなる。一方、屋外等の高温又は低温となりやすい環境下で設置された場合、長期間この環境に曝されるため、熱可塑性樹脂が熱変化により変形して釘が抜けやすくなる。これに対し、本発明の樹脂成形体によると、多量の無機粒子が含まれ、無機粒子は熱により変形しないために、無機粒子を含まない又は無機粒子の含有量が少ないものより相対的に変形する部分が少なくなり、結果的に長期屋外等の高温又は低温となりやすい環境下に曝されても釘が抜けにくくなるものと推測される。また、天然木材及び樹脂は、長期間野外等で使用されると、温湿度・紫外線等で劣化するが、本発明は無機粒子が多量に配合されているため、樹脂の経時的な劣化が抑えられる。このように、樹脂単独と比較して、無機粒子による補強効果が期待される。
(熱可塑性樹脂)
本発明における熱可塑性樹脂は、特に限定されず、例えば、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン等のポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン等のビニル樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂が挙げられる。熱可塑性樹脂は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらのうち、ポリオレフィン樹脂が好ましく、ポリオレフィン樹脂のうち、ポリプロピレンが好ましい。熱可塑性樹脂は、既に延伸処理等がされたものや、樹脂の押出時等に発生した端材(例えば、ミミの部分)を用いてもよい。
熱可塑性樹脂の含有量は、無機粒子や他の成分の量に応じて適宜設定してもよいが、樹脂成形品全体の質量に対して60質量%未満である必要があり、釘がとおりやすくなることから、50質量%未満であることが好ましく、45質量%以下であることがより好ましく、40質量%以下であることがさらに好ましい。他方、適度な強度を保つ必要があることから、熱可塑性樹脂の含有量は、20質量%以上であることが好ましく、25質量%以上であることがより好ましく、30質量%以上であることがさらに好ましい。
熱可塑性樹脂のメルトフローレイト(MFR)は、高い方が、釘が打ちやすくなることから、0.1g/10分以上(0.2g/10分以上、0.3g/10分以上、0.4g/10分以上、0.5g/10分以上、0.6g/10分以上、0.7g/10分以上、0.8g/10分以上、0.9g/10分以上、1.0g/10分以上、1.2g/10分以上、1.4g/10分以上、1.6g/10分以上、1.8g/10分以上、2.0g/10分以上、3.0g/10分以上、4.0g/10分以上、5.0g/10分以上、6.0g/10分以上、7.0g/10分以上、8.0g/10分以上、9.0g/10分以上、10.0g/10分以上等)であることが好ましい。他方、熱可塑性樹脂のメルトフローレイト(MFR)は、小さい方が、高温又は低温となりやすい環境下で設置されても釘が抜けにくくすることができることから、10.0g/10分以下(9.0g/10分以下、8.0g/10分以下、7.0g/10分以下、6.0g/10分以下、5.0g/10分以下、4.0g/10分以下、3.0g/10分以下、2.0g/10分以下、1.8g/10分以下、1.6g/10分以下、1.4g/10分以下、1.2g/10分以下、1.0g/10分以下、0.9g/10分以下、0.8g/10分以下、0.7g/10分以下、0.6g/10分以下、0.5g/10分以下、0.4g/10分以下、0.3g/10分以下、0.2g/10分以下等)であることが好ましい。
なお、メルトマスフローレイトは、溶融時の流動性を示す指標であり、JIS K 7210に準じて測定される値を意味する。本発明において、メルトフローレイトは、具体的には、JIS K 7210に準じて、メルトインデクサーにより、荷重21.18N、温度230℃の条件でメルトフローレイトを測定する。
本発明の熱可塑性樹脂の分子量分布(Mw/Mn)は、高い方が、釘が打ちやすくなることから、0.1以上(0.2以上、0.3以上、0.4以上、0.5以上、0.6以上、0.7以上、0.8以上、0.9以上、1.0以上、1.2以上、1.4以上、1.6以上、1.8以上、2.0以上、3.0以上、4.0以上、5.0以上、6.0以上、7.0以上、8.0以上、9.0以上、10.0以上、15.0以上等)であることが好ましい。他方、熱可塑性樹脂の分子量分布(Mw/Mn)は、小さい方が、高温又は低温となりやすい環境下で設置されても釘が抜けにくくすることができることから、20.0以下(15.0以下、10.0以下、9.0以下、8.0以下、7.0以下、6.0以下、5.0以下、4.0以下、3.0以下、2.0以下、1.8以下、1.6以下、1.4以下、1.2以下、1.0以下、0.9以下、0.8以下、0.7以下、0.6以下、0.5以下、0.4以下、0.3以下、0.2以下等)であることが好ましい。
本発明において、熱可塑性樹脂の分子量分布(Mw/Mn)はゲルパーミエーション(GPC)法により測定する。
(空隙率)
本発明の樹脂成形品の空隙率は、空隙率が5〜80%の範囲内であれば特に限定されないが、高い方が、釘が打ちやすくなることから、5%以上(10%以上、20%以上、30%以上、40%以上、50%以上、60%以上、70%以上等)であることが好ましい。他方、本発明の樹脂成形品の空隙率は、小さい方が、高温又は低温となりやすい環境下で設置されても釘が抜けにくくすることができることから、80%以下(70%以下、60%以下、50%以下、40%以下、30%以下、20%以下、10%以下等)であることが好ましい。
本発明の樹脂成形品の空隙率は、「JIS K7222:2005発泡プラスチック及びゴム―見掛け密度の求め方」に準拠して見掛け密度を測定し、熱可塑性樹脂と無機粒子の配合比から空隙率0%の密度を算出し、空隙率0%の密度と見掛け密度の比率から空隙率を算出する。
(無機粒子)
本発明における樹脂成形品に含まれる無機粒子の量は、樹脂成形品全体の質量に対して40質量%以上であれば特に限定されないが、より屋外等の高温又は低温となりやすい環境下で設置されても釘が抜けにくくすることができることから、50質量%以上であることが好ましく、55質量%以上であることが好ましく、60質量%以上であることがより好ましい。他方、無機粒子の量が多すぎない方が、釘がうちやすくなることから、無機粒子の量は、樹脂成形品全体の質量に対して80質量%以下であることが好ましく、75質量%以下であることがより好ましく、70質量%以下であることがさらに好ましい。
樹脂組成物中の無機粒子の含有量は、化学製品の減量及び残分試験方法(JIS0067-1192)で残分測定する。但し、炭酸カルシウムの場合には炭酸ガスの発生を考慮する。
無機粒子の平均粒径は、特に限定されず、例えば、0.1μm以上(0.2μm以上、0.3μm以上、0.4μm以上、0.5μm以上、0.6μm以上、0.7μm以上、0.8μm以上、0.9μm以上、1.0μm以上、1.2μm以上、1.4μm以上、1.6μm以上、1.8μm以上、2.0μm以上、3.0μm以上、4.0μm以上、5.0μm以上、6.0μm以上、7.0μm以上、8.0μm以上、9.0μm以上、10.0μm以上、15.0μm以上、20.0μm以上、30.0μm以上、40.0μm以上等)であることが好ましい。他方、無機粒子の平均粒径は、小さい方が、延伸・発泡時に亀裂が広がりにくく、また、樹脂の経時的な劣化を抑えやすくなることから、45μm以下(40.0μm以下、30.0μm以下、20.0μm以下、15.0μm以下、10.0μm以下、9.0μm以下、8.0μm以下、7.0μm以下、6.0μm以下、5.0μm以下、4.0μm以下、3.0μm以下、2.0μm以下、1.8μm以下、1.6μm以下、1.4μm以下、1.2μm以下、1.0μm以下、0.9μm以下、0.8μm以下、0.7μm以下、0.6μm以下、0.5μm以下、0.4μm以下、0.3μm以下、0.2μm以下等)であることが好ましい。
樹脂組成物に含まれる無機粒子の種類は、特に限定されないが、例えば、炭酸カルシウム、酸化チタン、シリカ、クレー、タルク、カオリン、水酸化アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、マイカ、酸化亜鉛、ドロマイト、ガラス繊維、中空ガラスミクロビーズ、ベントナイト、珪素土等が挙げられる。これらのうち、炭酸カルシウムを用いることが好ましい。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、樹脂組成物中の無機粒子の分散性を高めるために、無機粒子の表面をあらかじめ常法に従い改質しておいてもよい。
本発明において、無機粒子の平均粒径は、レーザー回折式粒度分布測定装置で測定する。
本発明の樹脂成形体における無機粒子の占める体積(%)は、低い方が、釘が打ちやすくなることから、60%以下(50%以下、40%以下、30%以下、20%以下等)であることが好ましい。他方、本発明の樹脂成形体における無機粒子の占める体積%は、高い方が、高温又は低温となりやすい環境下で設置されても釘が抜けにくくすることができることから、15%以上(20%以上、30%以上、40%以上、50%以上等)であることが好ましい。なお、本発明の樹脂成形体における無機粒子の占める体積とは、樹脂成形体中の空隙の容積を除いた、樹脂成形体中の固形分の体積を意味する。
本発明の樹脂成形体における無機粒子の占める体積(%)は、示差熱分析(DTA)により測定する。
なお、上述した樹脂組成物においては、上述した無機粒子、熱可塑性樹脂以外にも、補助剤として、発泡剤、色剤、滑剤、カップリング剤、流動性改良材、分散剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、安定剤、帯電防止剤等を配合してもよい。
発泡剤としては、特に限定されないが、例えば、脂肪族炭化水素類(プロパン、ノルマルブタン、イソブタン、ノルマルペンタン、イソペンタン、ヘキサン等)、脂環族炭化水素(シクロヘキサン、シクロペンタン、シクロブタン等)、ハロゲン化炭化水素(トリフロロモノクロロエタン、ジフロロジクロロメタン等)等が挙げられる。これら発泡剤は1種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
滑剤としては、例えば、ステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、複合型ステアリン酸、オレイン酸等の脂肪酸系滑剤、脂肪族アルコール系滑剤、ステアロアミド、オキシステアロアミド、オレイルアミド、エルシルアミド、リシノールアミド、ベヘンアミド、メチロールアミド、メチレンビスステアロアミド、メチレンビスステアロベヘンアミド、高級脂肪酸のビスアミド酸、複合型アミド等の脂肪族アマイド系滑剤、ステアリン酸−n−ブチル、ヒドロキシステアリン酸メチル、多価アルコール脂肪酸エステル、飽和脂肪酸エステル、エステル系ワックス等の脂肪族エステル系滑剤、脂肪酸金属石鹸系族滑剤等を挙げることができる。
酸化防止剤としては、リン系酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤、ペンタエリスリトール系酸化防止剤が使用できる。リン系、より具体的には亜リン酸エステル、リン酸エステル等のリン系酸化防止安定剤が好ましく用いられる。亜リン酸エステルとしては、例えば、トリフェニルホスファイト、トリスノニルフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、等の亜リン酸のトリエステル、ジエステル、モノエステル等が挙げられる。
リン酸エステルとしては、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリス(ノニルフェニル)ホスフェート、2−エチルフェニルジフェニルホスフェート等が挙げられる。これらリン系酸化防止剤は単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
フェノール系の酸化防止剤としては、α−トコフェロール、ブチルヒドロキシトルエン、シナピルアルコール、ビタミンE、n−オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネイト、2−tert−ブチル−6−(3’−tert−ブチル−5'−メチル−2'−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2,6−ジ−tert−ブチル−4−(N,N−ジメチルアミノメチル)フェノール、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネイトジエチルエステル、及びテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチル]メタン等が例示され、これらは単独で又は2種以上を組み合せて使用することができる。
(用途)
本発明の樹脂成形体の用途としては、特に、建材(床、柱、ウッドデッキ、ベンチ等)等の、組み立てる際に釘が打たれる用途(本明細書において、「釘打ち用」と略称することがある。)に好適である。また、本発明の樹脂成形体は、上述のとおり、高温又は低温となりやすい環境下で設置されても釘が抜けにくいため、屋外に設置されて用いられるのに好適である。
(樹脂成形体の製造方法)
本発明の樹脂成形体は、上述の熱可塑性樹脂、無機粒子を目的に応じて常法の成形方法により製造することができ、例えば、押出し成形(異型押出し成形を含む)、射出成形、真空成形等により製造することができる。
所望の空隙率にするには、例えば、熱可塑性樹脂と無機粒子とを混練する際に、発泡剤を投入することで調整してもよい。発泡剤の量は、発泡剤の種類、所望の空隙率に応じて適宜設定してもよい。
あるいは、熱可塑性樹脂を一度ペレットにして水分を含んだ状態で、乾燥させずにそのまま成形しても、成形品に空隙ができる。空隙率は、例えば、ペレットに含まれる水分の量により調節することができる。かかる場合において、原料の熱可塑性樹脂は、既に延伸処理等がされたものや、樹脂の押出時等に発生した端材(例えば、ミミの部分)を用いてこれをペレットにしてもよい。
ペレットに含まれる水分含有量が、該ペレットに含まれる無機粒子の質量に対して0.30質量%以上であり、樹脂組成物に含まれる無機粒子の含有量が、樹脂組成物の総量に対して30質量%以上であることが好ましい。
<樹脂製品>
本発明は、上記の樹脂成形体が釘打ちされた樹脂製品を包含する。
該樹脂製品としては、建材(床、柱、ウッドデッキ、ベンチ等)等が釘打ちされて組み立てるものが好ましく、また、本発明の樹脂製品は屋外に設置されて用いられるのに好適である。
<樹脂製品の製造方法>
本発明は、上記の樹脂成形体に釘を打つ工程を有する、樹脂製品の製造方法を包含する。該釘を打つ工程により、樹脂成形体を組み立て、所望の樹脂製品を製造することができる。
釘は、従来公知の方法により打てばよく、例えば、釘打機等により機械的に釘を打ってもよく、ハンマー等により手動で釘を打ってもよい。
<樹脂成形品の調製>
(実施例1)
ポリプロピレン(MFR:0.5、Mw/Mn:10.3、ポリプロピレンと炭酸カルシウムとの合計質量に対して40質量%)、炭酸カルシウム(平均粒径1.5μm、ポリプロピレンと炭酸カルシウムとの合計質量に対して60質量%)を溶融混練り後ペレット化し、乾燥せずにそのまま異形押出により成形して、実施例1に係る樹脂成形品を得た。かかる樹脂成形品の空隙率は、7.85%であった。
ペレットの水分量は、赤外線水分計(FD−660(株式会社ケット科学研究所製)、湿度50%温度23℃の雰囲気下)により測定した。ペレットを、105℃で水分を蒸発させ、蒸発前後の質量変化により水分量を算出し、平衡状態となったときの値を水分含有量とした。使用したペレットの試料量は10gとした。測定の結果、ポリプロピレンと炭酸カルシウムとの合計質量に対する水分含有量が0.40%であり、ペレットに含まれる無機粒子の質量に対する水分含有量は0.67%であった。
(実施例2)
熱可塑性樹脂として、ポリプロピレン(ポリプロピレンと炭酸カルシウムとの合計質量に対して40質量%)、炭酸カルシウム(ポリプロピレンと炭酸カルシウムとの合計質量に対して60質量%)、発泡剤(永和化成工業(株)製ポリスレンEE275F(分解温度155℃、発生ガス量230ml/5g)を樹脂に対して1.0質量%溶融混練り後ペレット化し、乾燥せずにそのまま異形押出により成形して、実施例2に係る樹脂成形品を得た。かかる樹脂成形品の空隙率は、12.74%であった。
(比較例1)
溶融混練り後ペレット化した後にペレットを乾燥させた点以外は、実施例1と同様に成形して、比較例1に係る樹脂成形品を得た。かかる樹脂成形品の空隙率は、0.38%であった。乾燥は、東京理科器械(株)製の送風乾燥機NDO−420を用いて、110℃で12時間の条件で行った。ポリプロピレンと炭酸カルシウムとの合計質量に対する水分含有量が0.22%であり、ペレットに含まれる無機粒子の質量に対する水分含有量は0.37%であった。
<釘の打ちやすさの評価>
実施例1、2に係る樹脂成形品、比較例1に係る樹脂成形品について、釘(50mm 太さ2.7mm)の打ちやすさを評価した。釘の打ちやすさは、同じ力により釘を打って両者を比較することで行った。
その結果、実施例1、2については、釘が深部まで全て刺さった。これに対し、比較例1の樹脂成形品については、同じ力により釘を打ったにもかかわらず、釘が深部まで刺さらなかった。この結果より、無機粒子を多く含んでいても、空隙率が所定値あることで、釘が打ちやすくなることが示唆された。

Claims (5)

  1. 釘打ち用樹脂成形体であって、
    熱可塑性樹脂と無機粒子とを含み、
    空隙率が5〜80%であり、
    前記無機粒子の含有量が樹脂成形体の全体の質量に対して40質量%以上であり、
    前記無機粒子が炭酸カルシウム粒子を含む、
    釘打ち用樹脂成形体。
  2. 前記熱可塑性樹脂がポリプロピレンを含む、請求項1に記載の釘打ち用樹脂成形体。
  3. 屋外に設置される、請求項1又は2に記載の釘打ち用樹脂成形体。
  4. 請求項1からのいずれかに記載の釘打ち用樹脂成形体が釘打ちされた樹脂製品。
  5. 請求項1からのいずれかに記載の釘打ち用樹脂成形体に釘を打つ工程を有する、樹脂製品の製造方法。
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