発明の詳細な説明
1つの局面において、本発明は、式I:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、
式Iにおいて、各場合について独立して:
環Aは、縮合したシクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル環であり;
環Bは置換または非置換のアリールまたはヘテロアリール環であり;
環Cは置換または非置換のアリールまたはヘテロアリール環であり;
R1は、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ、フルオロ−C1〜C6アルキル、フルオロ−C1〜C6アルコキシ、またはオキソであり;
R2は、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ、CN、フルオロ−C1〜C6アルキル、フルオロ−C1〜C6アルコキシ、N(R7)2、NR7SO2R7、SO2R7、CO2R7、SO2N(R7)2、または(C1〜C8)−R8であり、ここで、2個までのCH2単位は、O、CO、CF2、またはNR7で置き換えられ得;
R3は、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ、CN、フルオロ−C1〜C6アルキル、またはフルオロ−C1〜C6アルコキシであり;
n、oおよびpは、0および4を含めて0〜4の整数であり;
R7は、H、C1〜C6アルキル、CHF2、CF3、またはC3〜C8シクロアルキルであり;
R8は、H、CF3、CO2R7、OH、アリール、ヘテロアリール、C3〜C8シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、N(R7)2、NR7COR7、CON(R7)2、CN、またはSO2R7である、
化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供する。
本発明の目的で、本明細書で使用される場合、以下の定義は、他に指示されない限り適用されるものとする。本発明の目的に対して、化学元素は、the Periodic Table of the Elements、CAS version、Handbook of Chemistry and Physics,第75版により明らかにされる。さらに、有機化学の一般的原理は、参照によりその内容が本明細書に援用される「Organic Chemistry」、Thomas Sorrell、University Science Books、Sausalito:1999年、および「March’s Advanced Organic Chemistry」、第5版:編者Smith,M.B.およびMarch,J.、John Wiley & Sons、New York:2001年に記載されている。
本明細書に記載される場合、本発明の化合物は、上記にて概略的に例示されるような、または本発明の特定のクラス、サブクラスおよび種によって例示されるような、1個または複数の置換基で必要に応じて置換されていてもよい。「必要に応じて置換され」という語句は、「置換されまたは置換されていない」という語句と同義に使用される。本明細書中で使用される場合、式Iにおける可変部は、具体的な基(例えば、アルキルまたはシクロアルキルなど)を包含する。他に記載されない限り、可変部の具体的な基の各々は、ハロ、シアノ、オキソアルコキシ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、アリール、ハロアルキルおよびアルキルの1個または複数の置換基で必要に応じて置換され得る。例えば、アルキル基は、ハロ、シアノ、オキソアルコキシ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、アリール、ハロアルキルおよびアルキルのうちの1個または複数で必要に応じて置換され得る。さらなる例として、アリール基は、ハロ、シアノ、アルコキシ、ヒドロキシ、ニトロ、ハロアルキルおよびアルキルのうちの1個または複数で必要に応じて置換され得る。当業者が認識するように、本発明により考えられる置換基の組合せは、安定な化合物または化学的に実現可能な化合物の形成をもたらす組合せである。用語「安定な」は、本明細書で使用される場合、該化合物の生成、検出、および好ましくはその回収、精製ならびに本明細書に開示される目的の1つまたは複数のための使用が可能な条件下に供されたときに実質的に変化しない化合物をいう。いくつかの実施形態では、安定な化合物または化学的に実現可能な化合物は、水分または他の化学的に反応性である条件が存在しない状態で40℃またはそれより下の温度で少なくとも1週間保持したときに実質的に変化しないものである。2個のアルコキシ基が同じ原子または隣接する原子に結合している場合、これらの2つのアルコキシ基は、これらが結合している原子(1個または複数)と一緒になって環を形成し得る。
一般に、「置換され」という語句は、用語「必要に応じて」が先に存在するか否かに関わらず、所与の構造の水素基が指定された置換基で置き換えられることをいう。具体的な置換基は、定義において上で、ならびに化合物の説明およびその実施例において下で、記載されている。他に指示しない限り、必要に応じて置換された基は、その基の置換可能な位置のそれぞれに置換基を有していてもよく、そして任意の所与の構造内の複数の位置を、指定された基から選択された複数の置換基で置換してもよい場合、その置換基は、各位置で同じであっても異なっていてもよい。環置換基(例えば、ヘテロシクロアルキル)は、別の環(例えば、シクロアルキル)に結合して、スピロ二環式環系(例えば、両方の環が1個の共通の原子を共有する)を形成し得る。当業者が認識するように、本発明によって想定される置換基の組み合わせは、安定な化合物、または化学的に可能な化合物の形成をもたらす組み合わせである。
語句「まで」とは、本明細書中で使用される場合、0、またはこの語句の前に記載される数以下の、任意の整数をいう。例えば、「3まで」とは、0、1、2、および3のうちのいずれか1つを意味する。
本明細書で使用される場合、「脂肪族」、「脂肪族基」または「アルキル」は、完全に飽和しまたは1個または複数の不飽和単位を含有する、直鎖(すなわち、非分枝状)または分枝状の置換または非置換の炭化水素鎖を意味する。他に指示しない限り、脂肪族基は、1〜20個の脂肪族炭素原子を含有する。いくつかの実施形態では、脂肪族基は1〜10個の脂肪族炭素原子を含有する。その他の実施形態では、脂肪族基は1〜8個の脂肪族炭素原子を含有する。さらにその他の実施形態では、脂肪族基は1〜6個の炭素原子を含有し、さらにその他の実施形態では、脂肪族基は1〜4個の脂肪族炭素原子を含有する。適切な脂肪族基には、限定するものではないが直鎖または分枝状の置換または非置換のアルキル、アルケニル、アルキニル基が含まれる。用語「脂環式」または「シクロアルキル」とは、単環式炭化水素、二環式炭化水素、または三環式炭化水素であって、完全に飽和しまたは1つ以上の不飽和単位を含有するが、芳香族ではなく、分子の残りの部分に対して単一の結合点を有するものを意味する。いくつかの実施形態において、「脂環式」とは、単環式C3〜C8炭化水素または二環式C8〜C12炭化水素であって、完全に飽和しまたは1つ以上の不飽和単位を含有するが、芳香族ではなく、分子の残りの部分に対して単一の結合点を有し、前記二環系の任意の個々の環が3〜7員を有しているものをいう。
他に特定されない限り、用語「複素環」、「ヘテロシクリル」、「ヘテロ脂環式」、「ヘテロシクロアルキル」または「複素環式」は、本明細書で使用される場合、1つ以上の環員における1つ以上の環原子が独立して選択されるヘテロ原子である、非芳香族の、単環式、二環式、または三環式の環系を意味する。複素環式環は、飽和であり得るか、または1つ以上の不飽和結合を含み得る。いくつかの実施形態では、「複素環」基、「ヘテロシクリル」基、「ヘテロ脂環式」基、「ヘテロシクロアルキル」基または「複素環式」基は、3から14の環原子を有し、1つ以上の環原子は、酸素、硫黄、窒素、またはリンから独立して選択されたヘテロ原子であり、その環系内の各環は3から7の環原子を含有する。
用語「ヘテロ原子」は、酸素、硫黄、窒素、リン、またはケイ素(窒素、硫黄、リン、またはケイ素の任意の酸化形態;任意の塩基性窒素の4級化形態;あるいは複素環式環の置換可能な窒素(例えばN(3,4−ジヒドロ−2H−ピロリルに見られる)、NH(ピロリジニルに見られる)、またはNR+(N, N−2置換ピロリジニルに見られる))を含む)を意味する。
本明細書で使用される場合、用語「不飽和」は、ある部分が1つ以上の不飽和単位を有するが芳香族ではないことを意味する。
本明細書で使用される場合、用語「アルコキシ」または「チオアルキル」は、酸素原子(「アルコキシ」)または硫黄原子(「チオアルキル」)を通して主炭素鎖に結合された、先に定義されたような脂肪族基をいう。
単独で、または「アラルキル」、「アリールキル(arylkyl)」、「アラルコキシ」、「アリールコキシ(arylkoxy)」もしくは「アリールオキシアルキル」のようにより大きな部分の一部として使用される用語「アリール」は、単環式、二環式、および三環式の環系であって、合計で5個〜14個の環炭素原子を有し、この系内の少なくとも1つの環が芳香族であり、この系内の各環が3個〜7個の環炭素原子を含有する環系をいう。用語「アリール」は、用語「アリール環」と交換可能に使用してもよい。
単独で、または「ヘテロアラルキル」もしくは「ヘテロアリールアルコキシ」のようにより大きな部分の一部として使用される用語「ヘテロアリール」は、合計で5から14の環原子を有する単環式、二環式、および三環式環系であって、この系の少なくとも1つの環は芳香族であり、この系の少なくとも1つの環は1個または複数のヘテロ原子を含有し、そしてこの系の各環は3から7の環原子を含有するものをいう。用語「ヘテロアリール」は、用語「ヘテロアリール環」または用語「ヘテロ芳香族」と交換可能に使用してもよい。
用語「アルキリデン鎖」とは、完全に飽和であっても、1つ以上の不飽和単位を有してもよく、そしてその分子の残りの部分への2個の結合点を有する、直鎖または分枝鎖の炭素鎖をいう。
他に記載しない限り、本明細書に示される構造は、その構造の全ての異性体(例えば、鏡像異性体、ジアステレオマー、および幾何異性体(または配座異性体))形態;例えば、各不斉中心のRおよびS配置、(Z)および(E)二重結合異性体、シスおよびトランス配座異性体も含むものとする。したがって、単一の立体化学異性体、ならびに本発明の化合物の鏡像異性体、ジアステレオマー、および幾何異性体(または配座異性体)の混合物は、本発明の範囲内にある。
他に記載しない限り、本発明の化合物の全ての互変異性体形態は、本発明の範囲内にある。従って、式Iの化合物の互変異性体は、本発明の範囲内に含まれる。
さらに、他に記載しない限り、本明細書に示される構造は、1つ以上の同位体に富む原子の存在だけが異なる化合物を含むものとする。例えば、1つ以上の水素原子が重水素もしくは三重水素により置き換えられているか、または1つ以上の炭素原子が13Cもしくは14Cに富む炭素により置き換えられている、式Iの化合物は、本発明の範囲内である。そのような化合物は、例えば、分析ツール、生物学的アッセイでのプローブ、または改善された治療プロファイルを有するナトリウムチャネル遮断薬として有用である。
1つの実施形態において、本発明は、環Aが縮合したシクロアルキル環であり、環Bがアリール環であり、環Cが置換または非置換のアリールであり;R1が、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ、フルオロ−C1〜C6アルキル、フルオロ−C1〜C6アルコキシ、またはオキソであり;R2が、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ、CN、フルオロ−C1〜C6アルキル、フルオロ−C1〜C6アルコキシ、N(R7)2、NR7SO2R7、SO2R7、CO2R7、SO2N(R7)2、または(C1〜C8)−R8であり、ここで、2個までのCH2単位はO、CO、CF2、またはNR7で置き換えられ得;R3が、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ、CN、フルオロ−C1〜C6アルキル、またはフルオロ−C1〜C6アルコキシであり;n、oおよびpが、0および4を含めて0〜4の整数であり;R7が、H、C1〜C6アルキル、CHF2、CF3、またはC3〜C8シクロアルキルであり;R8が、H、CF3、CO2R7、OH、アリール、ヘテロアリール、C3〜C8シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、N(R7)2、NR7COR7、CON(R7)2、CN、またはSO2R7である式Iの化合物を特徴とする。別の実施形態において、R1は、C1〜C6アルキル、ハロ、またはオキソである。また別の実施形態において、R1はCH3、F、またはオキソである。別の実施形態において、R2はC1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、フルオロ−C1〜C6アルキル、ハロ、CN、または(C1〜C8)−R8であり、ここで、2個までのCH2単位は、O、CO、CF2、またはNR7で置き換えられ得る。より具体的には、R2は、CH3、OCH3、CF3、F、Cl、Br、CN、OCH2CH2OtBu、OCH2CH(CH3)2である。さらなる実施形態において、R3はC1〜C6アルキルである。さらなる実施形態において、R3はCH3である。
いくつかの実施形態では、環Aは
である。他の実施形態において、環Bは
である。
1つの実施形態において、環Cは
であり、
環Cにおいて、R4は、H、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ、CN、またはOHであり;R5は、H、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ、CN、OH、OR7、N(R7)2、NR7SO2R7、SO2R7、CO2R7、SO2N(R7)2、フルオロ−C1〜C6アルキル、またはフルオロ−C1〜C6アルコキシであり;R6は、H、C1〜C6アルキル、C3〜C8シクロアルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ、CN、OH、OR7、N(R7)2、NR7SO2R7、SR7、SOR7、SO2R7、CO2R7、NR7COR7、NR7CO2R7、CON(R7)2、SO2N(R7)2、CF3、OCF3、OCHF2、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、または直鎖、分枝鎖、もしくは環状の(C1〜C8)−R8もしくはフルオロ−(C1〜C8)−R8であり、ここで、3個までのCH2単位は、O、CO、S、SO、SO2、またはNR7で置き換えられ得る。
さらなる実施形態において、R4とR5またはR5とR6の2つの存在は、これらが結合している炭素と一緒になって、2個までのヘテロ原子を含む、必要に応じて置換された環を形成する。
さらなる実施形態において、R4は、H、C1〜C6アルコキシ、またはハロである。R4はまた、H、OCH3、またはFであり得る。1つの実施形態において、R5は、H、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ、CN、OH、またはフルオロ−C1〜C6アルキルである。別の実施形態において、R5は、H、CH3、OCH3、F、Cl、CN、OH、またはCF3である。特定の実施形態において、R6は、H、C1〜C6アルコキシ、フルオロ−C1〜C6アルコキシ、SO2R7、SO2N(R7)2、または直鎖、分枝鎖、もしくは環状の(C1〜C8)−R8もしくはフルオロ−(C1〜C8)−R8であり、ここで、3個までのCH2単位は、O、CO、S、SO、SO2、またはNR7で置き換えられ得る。いくつかの実施形態では、R6は、H、OCH2CH2CF3、OCH2CF(CH3)2、C(CH3)2CH2OH、OCH2CH2CH(CH3)2、OCH(CH3)CF3、CH2OCH2CH2CF3、C(CH3)2OH、OCH2CH2OtBu、CH2C(CH3)2OH、OCH(CH3)2、OCH2C(CH3)2OH、OCH2CF2CHF2、OCH2CF3、OCH2CH2OCF3、OCH(CH3)CF2CHF2、SO2CHF2、OCH2CF2CH3、OCH2CH2OCH2CF3、OCH2CF3、OCH2C(CH3)3、OCH2CH(CH3)CH2CF3、SO2CH2CH3、OCH(CH3)CH2CF3、OCH2CF2CHF2、
である。1つの実施形態において、R4とR5はまた、これらが結合している炭素と一緒になって、2個までのヘテロ原子を含む、必要に応じて置換された環を形成し得る。
別の実施形態において、環Cは
である。
さらなる実施形態において、R5とR6は、これらが結合している炭素と一緒になって、2個までのヘテロ原子を含む、必要に応じて置換された環を形成する。1つの実施形態において、環Cは
である。
別の実施形態において、本発明は、環Aが縮合したシクロアルキル環であり、環Bがアリール環であり、環Cが置換または非置換のヘテロアリールであり;R1が、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ、フルオロ−C1〜C6アルキル、フルオロ−C1〜C6アルコキシ、またはオキソであり;R2が、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ、CN、フルオロ−C1〜C6アルキル、フルオロ−C1〜C6アルコキシ、N(R7)2、NR7SO2R7、SO2R7、CO2R7、SO2N(R7)2、または(C1〜C8)−R8であり、ここで、2個までのCH2単位は、O、CO、CF2、またはNR7で置き換えられ得;R3が、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ、CN、フルオロ−C1〜C6アルキル、またはフルオロ−C1〜C6アルコキシであり;n、oおよびpが、0および4を含めて0〜4の整数であり;R7が、H、C1〜C6アルキル、CHF2、CF3、またはC3〜C8シクロアルキルであり;R8が、H、CF3、CO2R7、OH、アリール、ヘテロアリール、C3〜C8シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、N(R7)2、NR7COR7、CON(R7)2、CN、またはSO2R7である式Iの化合物を特徴とする。別の実施形態において、R1は、C1〜C6アルキル、ハロ、またはオキソである。また別の実施形態において、R1は、CH3、F、またはオキソである。別の実施形態において、R2は、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、フルオロ−C1〜C6アルキル、ハロ、CN、または(C1〜C8)−R8であり、ここで、2個までのCH2単位は、O、CO、CF2、またはNR7で置き換えられ得る。より具体的には、R2は、CH3、OCH3、CF3、F、Cl、Br、CN、OCH2CH2OtBu、OCH2CH(CH3)2である。さらなる実施形態において、R3はC1〜C6アルキルである。さらなる実施形態において、R3はCH3である。いくつかの実施形態では、環Aは
である。他の実施形態において、環Bは
である。
いくつかの実施形態では、環Cはピリジルまたはキノリン環である。さらなる実施形態において、環Cは:
から選択される。
別の実施形態において、本発明は、環Aが縮合したシクロアルキル環であり、環Bがヘテロアリール環であり、環Cが置換または非置換のアリールであり;R1が、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ、フルオロ−C1〜C6アルキル、フルオロ−C1〜C6アルコキシ、またはオキソであり;R2が、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ、CN、フルオロ−C1〜C6アルキル、フルオロ−C1〜C6アルコキシ、N(R7)2、NR7SO2R7、SO2R7、CO2R7、SO2N(R7)2、または(C1〜C8)−R8であり、ここで、2個までのCH2単位は、O、CO、CF2、またはNR7で置き換えられ得;R3が、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ、CN、フルオロ−C1〜C6アルキル、またはフルオロ−C1〜C6アルコキシであり;n、oおよびpが、0および4を含めて0〜4の整数であり;R7が、H、C1〜C6アルキル、CHF2、CF3、またはC3〜C8シクロアルキルであり;R8が、H、CF3、CO2R7、OH、アリール、ヘテロアリール、C3〜C8シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、N(R7)2、NR7COR7、CON(R7)2、CN、またはSO2R7である式Iの化合物を特徴とする。別の実施形態において、R1は、C1〜C6アルキル、ハロ、またはオキソである。また別の実施形態において、R1は、CH3、F、またはオキソである。別の実施形態において、R2は、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、フルオロ−C1〜C6アルキル、ハロ、CN、または(C1〜C8)−R8であり、ここで、2個までのCH2単位は、O、CO、CF2、またはNR7で置き換えられ得る。より具体的には、R2は、CH3、OCH3、CF3、F、Cl、Br、CN、OCH2CH2OtBu、OCH2CH(CH3)2である。さらなる実施形態において、R3はC1〜C6アルキルである。さらなる実施形態において、R3はCH3である。いくつかの実施形態では、環Aは
である。1つの実施形態において、環Bは、ピリジル、チアゾール、ピリミジン、ピラゾール、フラン、チオフェン、ピロール、オキサゾール、イミダゾール、イソオキサゾール、イソチアゾール、ピリダジン、またはピラジン環である。別の実施形態において、環Bは
である。
1つの実施形態において、環Cは
であり、
環Cにおいて、R4は、H、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ、CN、またはOHであり;R5は、H、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ、CN、OH、OR7、N(R7)2、NR7SO2R7、SO2R7、CO2R7、SO2N(R7)2、フルオロ−C1〜C6アルキル、またはフルオロ−C1〜C6アルコキシであり;R6は、H、C1〜C6アルキル、C3〜C8シクロアルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ、CN、OH、OR7、N(R7)2、NR7SO2R7、SR7、SOR7、SO2R7、CO2R7、NR7COR7、NR7CO2R7、CON(R7)2、SO2N(R7)2、CF3、OCF3、OCHF2、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、または直鎖、分枝鎖、もしくは環状の(C1〜C8)−R8もしくはフルオロ−(C1〜C8)−R8であり、ここで、3個までのCH2単位は、O、CO、S、SO、SO2、またはNR7で置き換えられ得る。
さらなる実施形態において、R4とR5またはR5とR6の2つの存在は、これらが結合している炭素と一緒になって、2個までのヘテロ原子を含む、必要に応じて置換された環を形成する。
さらなる実施形態において、R4は、H、C1〜C6アルコキシ、またはハロである。R4はまた、H、OCH3、またはFであり得る。1つの実施形態において、R5は、H、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ、CN、OH、またはフルオロ−C1〜C6アルキルである。別の実施形態において、R5は、H、CH3、OCH3、F、Cl、CN、OH、またはCF3である。特定の実施形態において、R6は、H、C1〜C6アルコキシ、フルオロ−C1〜C6アルコキシ、SO2R7、SO2N(R7)2、または直鎖、分枝鎖、もしくは環状の(C1〜C8)−R8もしくはフルオロ−(C1〜C8)−R8であり、ここで、3個までのCH2単位は、O、CO、S、SO、SO2、またはNR7で置き換えられ得る。いくつかの実施形態では、R6が、H、OCH2CH2CF3、OCH2CF(CH3)2、C(CH3)2CH2OH、OCH2CH2CH(CH3)2、OCH(CH3)CF3、CH2OCH2CH2CF3、C(CH3)2OH、OCH2CH2OtBu、CH2C(CH3)2OH、OCH(CH3)2、OCH2C(CH3)2OH、OCH2CF2CHF2、OCH2CF3、OCH2CH2OCF3、OCH(CH3)CF2CHF2、SO2CHF2、OCH2CF2CH3、OCH2CH2OCH2CF3、OCH2CF3、OCH2C(CH3)3、OCH2CH(CH3)CH2CF3、SO2CH2CH3、OCH(CH3)CH2CF3、OCH2CF2CHF2、
である。1つの実施形態において、R4とR5はまた、これらが結合している炭素と一緒になって、2個までのヘテロ原子を含む、必要に応じて置換された環を形成し得る。
別の実施形態において、環Cは
である。
さらなる実施形態において、R5とR6は、これらが結合している炭素と一緒になって、2個までのヘテロ原子を含む、必要に応じて置換された環を形成する。1つの実施形態において、環Cは
である。
別の実施形態において、本発明は、環Aが、縮合したヘテロシクロアルキル環であり、環Bがアリール環であり、環Cが置換または非置換のアリールであり;R1が、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ、フルオロ−C1〜C6アルキル、フルオロ−C1〜C6アルコキシ、またはオキソであり;R2が、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ、CN、フルオロ−C1〜C6アルキル、フルオロ−C1〜C6アルコキシ、N(R7)2、NR7SO2R7、SO2R7、CO2R7、SO2N(R7)2、または(C1〜C8)−R8であり、ここで、2個までのCH2単位は、O、CO、CF2、またはNR7で置き換えられ得;R3が、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ、CN、フルオロ−C1〜C6アルキル、またはフルオロ−C1〜C6アルコキシであり;n、oおよびpが、0および4を含めて0〜4の整数であり;R7が、H、C1〜C6アルキル、CHF2、CF3、またはC3〜C8シクロアルキルであり;R8が、H、CF3、CO2R7、OH、アリール、ヘテロアリール、C3〜C8シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、N(R7)2、NR7COR7、CON(R7)2、CN、またはSO2R7である式Iの化合物を特徴とする。別の実施形態において、R1は、C1〜C6アルキル、ハロ、またはオキソである。また別の実施形態において、R1は、CH3、F、またはオキソである。別の実施形態において、R2は、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、フルオロ−C1〜C6アルキル、ハロ、CN、または(C1〜C8)−R8であり、ここで、2個までのCH2単位は、O、CO、CF2、またはNR7で置き換えられ得る。より具体的には、R2は、CH3、OCH3、CF3、F、Cl、Br、CN、OCH2CH2OtBu、OCH2CH(CH3)2である。さらなる実施形態において、R3はC1〜C6アルキルである。さらなる実施形態において、R3はCH3である。
いくつかの実施形態では、環Aは
である。いくつかの実施形態では、環Bは
である。
1つの実施形態において、環Cは
であり、
環Cにおいて、R4は、H、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ、CN、またはOHであり;R5は、H、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ、CN、OH、OR7、N(R7)2、NR7SO2R7、SO2R7、CO2R7、SO2N(R7)2、フルオロ−C1〜C6アルキル、またはフルオロ−C1〜C6アルコキシであり;R6は、H、C1〜C6アルキル、C3〜C8シクロアルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ、CN、OH、OR7、N(R7)2、NR7SO2R7、SR7、SOR7、SO2R7、CO2R7、NR7COR7、NR7CO2R7、CON(R7)2、SO2N(R7)2、CF3、OCF3、OCHF2、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、または直鎖、分枝鎖、もしくは環状の(C1〜C8)−R8もしくはフルオロ−(C1〜C8)−R8であり、ここで、3個までのCH2単位は、O、CO、S、SO、SO2、またはNR7で置き換えられ得る。
さらなる実施形態において、R4とR5またはR5とR6の2つの存在は、これらが結合している炭素と一緒になって、2個までのヘテロ原子を含む、必要に応じて置換された環を形成する。
さらなる実施形態において、R4は、H、C1〜C6アルコキシ、またはハロである。R4はまた、H、OCH3、またはFであり得る。1つの実施形態において、R5は、H、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ、CN、OH、またはフルオロ−C1〜C6アルキルである。別の実施形態において、R5は、H、CH3、OCH3、F、Cl、CN、OH、またはCF3である。特定の実施形態において、R6は、H、C1〜C6アルコキシ、フルオロ−C1〜C6アルコキシ、SO2R7、SO2N(R7)2、または直鎖、分枝鎖、もしくは環状の(C1〜C8)−R8もしくはフルオロ−(C1〜C8)−R8であり、ここで、3個までのCH2単位は、O、CO、S、SO、SO2、またはNR7で置き換えられ得る。いくつかの実施形態では、R6は、H、OCH2CH2CF3、OCH2CF(CH3)2、C(CH3)2CH2OH、OCH2CH2CH(CH3)2、OCH(CH3)CF3、CH2OCH2CH2CF3、C(CH3)2OH、OCH2CH2OtBu、CH2C(CH3)2OH、OCH(CH3)2、OCH2C(CH3)2OH、OCH2CF2CHF2、OCH2CF3、OCH2CH2OCF3、OCH(CH3)CF2CHF2、SO2CHF2、OCH2CF2CH3、OCH2CH2OCH2CF3、OCH2CF3、OCH2C(CH3)3、OCH2CH(CH3)CH2CF3、SO2CH2CH3、OCH(CH3)CH2CF3、OCH2CF2CHF2、
である。別の実施形態において、R4とR5はまた、これらが結合している炭素と一緒になって、2個までのヘテロ原子を含む、必要に応じて置換された環を形成し得る。
別の実施形態において、環Cは
である。
さらなる実施形態において、R5とR6は、これらが結合している炭素と一緒になって、2個までのヘテロ原子を含む、必要に応じて置換された環を形成する。1つの実施形態において、環Cは
である。
別の実施形態において、本発明は、環Aが、縮合したヘテロシクロアルキル環であり、環Bがアリール環であり、環Cが置換または非置換のヘテロアリールであり;R1が、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ、フルオロ−C1〜C6アルキル、フルオロ−C1〜C6アルコキシ、またはオキソであり;R2が、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ、CN、フルオロ−C1〜C6アルキル、フルオロ−C1〜C6アルコキシ、N(R7)2、NR7SO2R7、SO2R7、CO2R7、SO2N(R7)2、または(C1〜C8)−R8であり、ここで、2個までのCH2単位は、O、CO、CF2、またはNR7で置き換えられ得;R3が、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ、CN、フルオロ−C1〜C6アルキル、またはフルオロ−C1〜C6アルコキシであり;n、oおよびpが、0および4を含めて0〜4の整数であり;R7が、H、C1〜C6アルキル、CHF2、CF3、またはC3〜C8シクロアルキルであり;R8が、H、CF3、CO2R7、OH、アリール、ヘテロアリール、C3〜C8シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、N(R7)2、NR7COR7、CON(R7)2、CN、またはSO2R7である式Iの化合物を特徴とする。別の実施形態において、R1は、C1〜C6アルキル、ハロ、またはオキソである。また別の実施形態において、R1は、CH3、F、またはオキソである。別の実施形態において、R2は、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、フルオロ−C1〜C6アルキル、ハロ、CN、または(C1〜C8)−R8であり、ここで、2個までのCH2単位は、O、CO、CF2、またはNR7で置き換えられ得る。より具体的には、R2は、CH3、OCH3、CF3、F、Cl、Br、CN、OCH2CH2OtBu、OCH2CH(CH3)2である。さらなる実施形態において、R3はC1〜C6アルキルである。さらなる実施形態において、R3はCH3である。いくつかの実施形態では、環Aは
である。いくつかの実施形態では、環Bは
である。
いくつかの実施形態では、環Cはピリジル、ピラゾロピペリジンまたはキノロン環である。さらなる実施形態において、環Cは:
から選択される。
別の実施形態において、本発明は、環Aが、縮合したヘテロシクロアルキル環であり、環Bがヘテロアリール環であり、環Cが置換または非置換のアリールであり;R1が、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ、フルオロ−C1〜C6アルキル、フルオロ−C1〜C6アルコキシ、またはオキソであり;R2が、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ、CN、フルオロ−C1〜C6アルキル、フルオロ−C1〜C6アルコキシ、N(R7)2、NR7SO2R7、SO2R7、CO2R7、SO2N(R7)2、または(C1〜C8)−R8であり、ここで、2個までのCH2単位は、O、CO、CF2、またはNR7で置き換えられ得;R3が、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ、CN、フルオロ−C1〜C6アルキル、またはフルオロ−C1〜C6アルコキシであり;n、oおよびpが、0および4を含めて0〜4の整数であり;R7が、H、C1〜C6アルキル、CHF2、CF3、またはC3〜C8シクロアルキルであり;R8が、H、CF3、CO2R7、OH、アリール、ヘテロアリール、C3〜C8シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、N(R7)2、NR7COR7、CON(R7)2、CN、またはSO2R7である式Iの化合物を特徴とする。別の実施形態において、R1は、C1〜C6アルキル、ハロ、またはオキソである。また別の実施形態において、R1は、CH3、F、またはオキソである。別の実施形態において、R2は、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、フルオロ−C1〜C6アルキル、ハロ、CN、または(C1〜C8)−R8であり、ここで、2個までのCH2単位は、O、CO、CF2、またはNR7で置き換えられ得る。より具体的には、R2は、CH3、OCH3、CF3、F、Cl、Br、CN、OCH2CH2OtBu、OCH2CH(CH3)2である。さらなる実施形態において、R3はC1〜C6アルキルである。さらなる実施形態において、R3はCH3である。いくつかの実施形態では、環Aは
である。1つの実施形態において、環Bは、ピリジル、チアゾール、ピリミジン、ピラゾール、フラン、チオフェン、ピロール、オキサゾール、イミダゾール、イソオキサゾール、イソチアゾール、ピリダジン、またはピラジン環である。別の実施形態において、環Bは
である。
1つの実施形態において、環Cは
であり、
環Cにおいて、R4は、H、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ、CN、またはOHであり;R5は、H、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ、CN、OH、OR7、N(R7)2、NR7SO2R7、SO2R7、CO2R7、SO2N(R7)2、フルオロ−C1〜C6アルキル、またはフルオロ−C1〜C6アルコキシであり;R6は、H、C1〜C6アルキル、C3〜C8シクロアルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ、CN、OH、OR7、N(R7)2、NR7SO2R7、SR7、SOR7、SO2R7、CO2R7、NR7COR7、NR7CO2R7、CON(R7)2、SO2N(R7)2、CF3、OCF3、OCHF2、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、または直鎖、分枝鎖、もしくは環状の(C1〜C8)−R8もしくはフルオロ−(C1〜C8)−R8であり、ここで、3個までのCH2単位は、O、CO、S、SO、SO2、またはNR7で置き換えられ得る。
さらなる実施形態において、R4とR5またはR5とR6の2つの存在は、これらが結合している炭素と一緒になって、2個までのヘテロ原子を含む、必要に応じて置換された環を形成する。
さらなる実施形態において、R4は、H、C1〜C6アルコキシ、またはハロである。R4はまた、H、OCH3、またはFであり得る。1つの実施形態において、R5は、H、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ、CN、OH、またはフルオロ−C1〜C6アルキルである。別の実施形態において、R5は、H、CH3、OCH3、F、Cl、CN、OH、またはCF3である。特定の実施形態において、R6は、H、C1〜C6アルコキシ、フルオロ−C1〜C6アルコキシ、SO2R7、SO2N(R7)2、または直鎖、分枝鎖、もしくは環状の(C1〜C8)−R8もしくはフルオロ−(C1〜C8)−R8であり、ここで、3個までのCH2単位は、O、CO、S、SO、SO2、またはNR7で置き換えられ得る。いくつかの実施形態では、R6は、H、OCH2CH2CF3、OCH2CF(CH3)2、C(CH3)2CH2OH、OCH2CH2CH(CH3)2、OCH(CH3)CF3、CH2OCH2CH2CF3、C(CH3)2OH、OCH2CH2OtBu、CH2C(CH3)2OH、OCH(CH3)2、OCH2C(CH3)2OH、OCH2CF2CHF2、OCH2CF3、OCH2CH2OCF3、OCH(CH3)CF2CHF2、SO2CHF2、OCH2CF2CH3、OCH2CH2OCH2CF3、OCH2CF3、OCH2C(CH3)3、OCH2CH(CH3)CH2CF3、SO2CH2CH3、OCH(CH3)CH2CF3、OCH2CF2CHF2、
である。1つの実施形態において、R4とR5はまた、これらが結合している炭素と一緒になって、2個までのヘテロ原子を含む、必要に応じて置換された環を形成し得る。
別の実施形態において、環Cは
である。
さらなる実施形態において、R5とR6は、これらが結合している炭素と一緒になって、2個までのヘテロ原子を含む、必要に応じて置換された環を形成する。1つの実施形態において、環Cは
である。
1つの実施形態において、化合物は式IA:
を有するものまたはその薬学的に受容可能な塩であり、式IAにおいて、各場合について独立して、環Bは、アリールまたはヘテロアリール環であり;R2は、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ、CN、フルオロ−C1〜C6アルキル、フルオロ−C1〜C6アルコキシ、N(R7)2、NR7SO2R7、SO2R7、CO2R7、SO2N(R7)2、または(C1〜C8)−R8であり、ここで、2個までのCH2単位は、O、CO、CF2、またはNR7で置き換えられ得;oは、0および4を含めて0〜4の整数であり;R5は、H、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ、CN、OH、OR7、N(R7)2、NR7SO2R7、SO2R7、CO2R7、SO2N(R7)2、フルオロ−C1〜C6アルキル、またはフルオロ−C1〜C6アルコキシであり;R6が、H、C1〜C6アルキル、C3〜C8シクロアルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ、CN、OH、OR7、N(R7)2、NR7SO2R7、SR7、SOR7、SO2R7、CO2R7、NR7COR7、NR7CO2R7、CON(R7)2、SO2N(R7)2、CF3、OCF3、OCHF2、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、または直鎖、分枝鎖、もしくは環状の(C1〜C8)−R8もしくはフルオロ−(C1〜C8)−R8であり、ここで、3個までのCH2単位は、O、CO、S、SO、SO2、またはNR7で置き換えられ得;R7は、H、C1〜C6アルキル、CHF2、CF3、またはC3〜C8シクロアルキルであり;R8が、H、CF3、CO2R7、OH、アリール、ヘテロアリール、C3〜C8シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、N(R7)2、NR7COR7、CON(R7)2、CN、またはSO2R7である。
いくつかの実施形態では、環Bはアリール環である。1つの実施形態において、R2は、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、フルオロ−C1〜C6アルキル、ハロ、CN、または(C1〜C8)−R8であり、ここで、2個までのCH2単位は、O、CO、CF2、またはNR7で置き換えられ得る。別の実施形態において、R2は、CH3、OCH3、CF3、F、Cl、Br、CN、OCH2CH2OtBu、OCH2CH(CH3)2である。さらなる実施形態において、環Bはフェニル環である。
特定の実施形態において、環Bは
である。
特定の実施形態において、R5は、H、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ、CN、OH、またはフルオロ−C1〜C6アルキルである。他において、R5は、H、CH3、OCH3、F、Cl、CN、OH、またはCF3である。また他において、R6は、H、C1〜C6アルコキシ、フルオロ−C1〜C6アルコキシ、SO2R7、SO2N(R7)2、または直鎖、分枝鎖、もしくは環状の(C1〜C8)−R8もしくはフルオロ−(C1〜C8)−R8であり、ここで、3個までのCH2単位は、O、CO、S、SO、SO2、またはNR7で置き換えられ得る。R6はまた、H、OCH2CH2CF3、OCH2CF(CH3)2、C(CH3)2CH2OH、OCH2CH2CH(CH3)2、OCH(CH3)CF3、CH2OCH2CH2CF3、C(CH3)2OH、OCH2CH2OtBu、CH2C(CH3)2OH、OCH(CH3)2、OCH2C(CH3)2OH、OCH2CF2CHF2、OCH2CF3、OCH2CH2OCF3、OCH(CH3)CF2CHF2、SO2CHF2、OCH2CF2CH3、OCH2CH2OCH2CF3、OCH2CF3、OCH2C(CH3)3、OCH2CH(CH3)CH2CF3、SO2CH2CH3、OCH(CH3)CH2CF3、OCH2CF2CHF2、
であり得る。
1つの実施形態において、式IA
の化合物は:
から選択される。
いくつかの実施形態では、環Bはヘテロアリール環である。1つの実施形態において、R2は、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、フルオロ−C1〜C6アルキル、ハロ、CN、または(C1〜C8)−R8であり、ここで、2個までのCH2単位は、O、CO、CF2、またはNR7で置き換えられ得る。別の実施形態において、R2は、CH3、OCH3、CF3、F、Cl、Br、CN、OCH2CH2OtBu、OCH2CH(CH3)2である。さらなる実施形態において、環Bは、ピリジル、チアゾール、ピリミジン、ピラゾール、フラン、チオフェン、ピロール、オキサゾール、イミダゾール、イソオキサゾール、イソチアゾール、ピリダジン、またはピラジン環である。いくつかの実施形態では、環Bは
である。
特定の実施形態において、R5は、H、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ、CN、OH、またはフルオロ−C1〜C6アルキルである。他において、R5は、H、CH3、OCH3、F、Cl、CN、OH、またはCF3である。また他において、R6が、H、C1〜C6アルコキシ、フルオロ−C1〜C6アルコキシ、SO2R7、SO2N(R7)2、または直鎖、分枝鎖、もしくは環状の(C1〜C8)−R8もしくはフルオロ−(C1〜C8)−R8であり、ここで、3個までのCH2単位は、O、CO、S、SO、SO2、またはNR7で置き換えられ得る。R6はまた、H、OCH2CH2CF3、OCH2CF(CH3)2、C(CH3)2CH2OH、OCH2CH2CH(CH3)2、OCH(CH3)CF3、CH2OCH2CH2CF3、C(CH3)2OH、OCH2CH2OtBu、CH2C(CH3)2OH、OCH(CH3)2、OCH2C(CH3)2OH、OCH2CF2CHF2、OCH2CF3、OCH2CH2OCF3、OCH(CH3)CF2CHF2、SO2CHF2、OCH2CF2CH3、OCH2CH2OCH2CF3、OCH2CF3、OCH2C(CH3)3、OCH2CH(CH3)CH2CF3、SO2CH2CH3、OCH(CH3)CH2CF3、OCH2CF2CHF2、
であり得る。
特定の実施形態において、化合物は式IB:
を有するものまたはその薬学的に受容可能な塩であり、式IBにおいて、各場合について独立して、R2は、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ、CN、フルオロ−C1〜C6アルキル、フルオロ−C1〜C6アルコキシ、N(R7)2、NR7SO2R7、SO2R7、CO2R7、SO2N(R7)2、または(C1〜C8)−R8であり、ここで、2個までのCH2単位は、O、CO、CF2、またはNR7で置き換えられ得;oは、0および4を含めて0〜4の整数であり;R5は、H、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ、CN、OH、OR7、N(R7)2、NR7SO2R7、SO2R7、CO2R7、SO2N(R7)2、フルオロ−C1〜C6アルキル、またはフルオロ−C1〜C6アルコキシであり;R6は、H、C1〜C6アルキル、C3〜C8シクロアルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ、CN、OH、OR7、N(R7)2、NR7SO2R7、SR7、SOR7、SO2R7、CO2R7、NR7COR7、NR7CO2R7、CON(R7)2、SO2N(R7)2、CF3、OCF3、OCHF2、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、または直鎖、分枝鎖、もしくは環状の(C1〜C8)−R8もしくはフルオロ−(C1〜C8)−R8であり、ここで、3個までのCH2単位は、O、CO、S、SO、SO2、またはNR7で置き換えられ得;R7は、H、C1〜C6アルキル、CHF2、CF3、またはC3〜C8シクロアルキルであり、R8は、H、CF3、CO2R7、OH、アリール、ヘテロアリール、C3〜C8シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、N(R7)2、NR7COR7、CON(R7)2、CN、またはSO2R7である。さらなる実施形態において、R2は、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、フルオロ−C1〜C6アルキル、ハロ、CN、または(C1〜C8)−R8であり、ここで、2個までのCH2単位は、O、CO、CF2、またはNR7で置き換えられ得る。あるいは、R2は、CH3、OCH3、CF3、F、Cl、Br、CN、OCH2CH2OtBu、OCH2CH(CH3)2である。R2はまた、F、Cl、またはCNであり得る。いくつかの実施形態では、oは、0、1または2である。他において、R5は、H、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ、CN、OH、またはフルオロ−C1〜C6アルキルである。いくつかの実施形態では、R5は、H、CH3、OCH3、F、Cl、CN、OH、またはCF3である。特定の実施形態において、R6は、H、C1〜C6アルコキシ、フルオロ−C1〜C6アルコキシ、SO2R7、SO2N(R7)2、または直鎖、分枝鎖、もしくは環状の(C1〜C8)−R8もしくはフルオロ−(C1〜C8)−R8であり、ここで、3個までのCH2単位は、O、CO、S、SO、SO2、またはNR7で置き換えられ得る。他において、R6は、H、OCH2CH2CF3、OCH2CF(CH3)2、C(CH3)2CH2OH、OCH2CH2CH(CH3)2、OCH(CH3)CF3、CH2OCH2CH2CF3、C(CH3)2OH、OCH2CH2OtBu、CH2C(CH3)2OH、OCH(CH3)2、OCH2C(CH3)2OH、OCH2CF2CHF2、OCH2CF3、OCH2CH2OCF3、OCH(CH3)CF2CHF2、SO2CHF2、OCH2CF2CH3、OCH2CH2OCH2CF3、OCH2CF3、OCH2C(CH3)3、OCH2CH(CH3)CH2CF3、SO2CH2CH3、OCH(CH3)CH2CF3、OCH2CF2CHF2、
である。
いくつかの実施形態では、
は:
から選択される。
いくつかの実施形態では、化合物は式IC:
を有するものまたはその薬学的に受容可能な塩であり、式ICにおいて、各場合について独立して、R2は、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ、CN、フルオロ−C1〜C6アルキル、フルオロ−C1〜C6アルコキシ、N(R7)2、NR7SO2R7、SO2R7、CO2R7、SO2N(R7)2、または(C1〜C8)−R8であり、ここで、2個までのCH2単位は、O、CO、CF2、またはNR7で置き換えられ得;oは、0および4を含めて0〜4の整数であり;R5は、H、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ、CN、OH、OR7、N(R7)2、NR7SO2R7、SO2R7、CO2R7、SO2N(R7)2、フルオロ−C1〜C6アルキル、またはフルオロ−C1〜C6アルコキシであり;R6は、H、C1〜C6アルキル、C3〜C8シクロアルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ、CN、OH、OR7、N(R7)2、NR7SO2R7、SR7、SOR7、SO2R7、CO2R7、NR7COR7、NR7CO2R7、CON(R7)2、SO2N(R7)2、CF3、OCF3、OCHF2、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、または直鎖、分枝鎖、もしくは環状の(C1〜C8)−R8もしくはフルオロ−(C1〜C8)−R8であり、ここで、3個までのCH2単位は、O、CO、S、SO、SO2、またはNR7で置き換えられ得;R7は、H、C1〜C6アルキル、CHF2、CF3、またはC3〜C8シクロアルキルであり;R8は、H、CF3、CO2R7、OH、アリール、ヘテロアリール、C3〜C8シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、N(R7)2、NR7COR7、CON(R7)2、CN、またはSO2R7である。
いくつかの実施形態では、R2は、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、フルオロ−C1〜C6アルキル、ハロ、CN、または(C1〜C8)−R8であり、ここで、2個までのCH2単位は、O、CO、CF2、またはNR7で置き換えられ得る。他において、R2は、CH3、OCH3、CF3、F、Cl、Br、CN、OCH2CH2OtBu、OCH2CH(CH3)2である。いくつかの実施形態では、oは、0、1、または2である。さらなる実施形態において、R5は、H、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロ、CN、OH、またはフルオロ−C1〜C6アルキルである。あるいは、R5は、H、CH3、OCH3、F、Cl、CN、OH、またはCF3である。いくつかのさらなる実施形態では、R6は、H、C1〜C6アルコキシ、フルオロ−C1〜C6アルコキシ、SO2R7、SO2N(R7)2、または直鎖、分枝鎖、もしくは環状の(C1〜C8)−R8もしくはフルオロ−(C1〜C8)−R8であり、ここで、3個までのCH2単位は、O、CO、S、SO、SO2、またはNR7で置き換えられ得る。他において、R6は、H、OCH2CH2CF3、OCH2CF(CH3)2、C(CH3)2CH2OH、OCH2CH2CH(CH3)2、OCH(CH3)CF3、CH2OCH2CH2CF3、C(CH3)2OH、OCH2CH2OtBu、CH2C(CH3)2OH、OCH(CH3)2、OCH2C(CH3)2OH、OCH2CF2CHF2、OCH2CF3、OCH2CH2OCF3、OCH(CH3)CF2CHF2、SO2CHF2、OCH2CF2CH3、OCH2CH2OCH2CF3、OCH2CF3、OCH2C(CH3)3、OCH2CH(CH3)CH2CF3、SO2CH2CH3、OCH(CH3)CH2CF3、OCH2CF2CHF2、
である。
1つの実施形態において、
は:
から選択される。
1つの実施形態において、化合物は表1から選択される:
別の実施形態において、化合物は、表2によるエナンチオマーのラセミ混合物として存在していてもよい:
別の局面において、本発明は、本発明の化合物および薬学的に受容可能なキャリアを含む薬学的組成物を特徴とする。
別の局面において、本発明は、電位開口型ナトリウムイオンチャネルを:
患者;または
生物学的サンプル;
において阻害する方法であって、
本発明の化合物または組成物を該患者に投与するか、または該生物学的サンプルと接触させることを含む方法を特徴とする。別の実施形態において、電位開口型ナトリウムイオンチャネルはNaV1.7である。
別の局面において、本発明は、急性、慢性、神経障害性、もしくは炎症性の疼痛、関節炎、片頭痛、群発性頭痛、三叉神経痛、ヘルペス性神経痛、全身性神経痛、癲癇もしくは癲癇状態、神経変性障害、精神障害、不安症、うつ病、双極性障害、筋緊張症、不整脈、運動障害、神経内分泌障害、運動失調、多発性硬化症、過敏性腸症候群、失禁、内臓痛、変形性関節症痛、ヘルペス後神経痛、糖尿病性ニューロパチー、根痛、坐骨神経痛、背痛、頭痛もしくは頸痛、激痛もしくは難治性疼痛、侵害受容性疼痛、突出痛、術後疼痛、癌性疼痛、卒中、脳虚血、外傷性脳損傷、筋萎縮性側索硬化症、ストレスもしくは運動誘発性狭心症、動悸、高血圧、片頭痛、または異常な胃腸運動性に罹患している被験体において疼痛の処置またはその重篤度の軽減の方法を特徴とし、この方法は、有効量の本発明の化合物または組成物を投与する工程を包含する。
別の実施形態において、この方法は、大腿骨癌性疼痛;非悪性慢性骨痛;慢性関節リウマチ;変形性関節症;脊髄狭窄;神経障害性腰痛;神経障害性腰痛;筋筋膜性疼痛症候群;線維筋痛症;側頭下顎関節痛;慢性内臓痛、腹痛;膵臓痛;IBS痛;慢性および急性頭痛;片頭痛;群発性頭痛を含めた緊張性頭痛;慢性および急性神経障害性疼痛、ヘルペス後神経痛;糖尿病性ニューロパチー;HIV関連ニューロパチー;三叉神経痛;シャルコー−マリートゥースニューロパチー;遺伝性感覚ニューロパチー;末梢神経損傷;疼痛性神経腫;異所性近位および遠位興奮;神経根症;化学療法誘発性神経障害性疼痛;放射線療法誘発性神経障害性疼痛;乳房切除後疼痛;中枢性疼痛;脊髄損傷疼痛;卒中後疼痛;視床痛;複合性局所疼痛症候群;幻肢痛;難治性疼痛;急性疼痛、急性術後疼痛;急性筋骨格疼痛;関節痛;機械的腰痛;頸痛;腱炎;損傷/運動痛;急性内臓痛、腹痛;腎盂腎炎、虫垂炎、胆嚢炎、腸閉塞、ヘルニア;胸痛、心臓痛;骨盤痛、腎疝痛、急性の産科的疼痛、陣痛;帝王切開疼痛;急性の炎症性、熱傷、および外傷疼痛;急性間欠的疼痛、子宮内膜症;急性帯状疱疹疼痛:鎌状赤血球貧血;急性膵炎;突出痛;副鼻腔炎痛、歯痛を含めた口腔顔面痛;多発性硬化症(MS)疼痛;うつ病の疼痛;らい病疼痛;ベーチェット病疼痛;有痛脂肪症;静脈炎疼痛;ギランバレー疼痛;痛む脚と動く足趾;ハグルンド症候群;肢端紅痛症疼痛;ファブリー病疼痛;尿失禁を含めた膀胱および泌尿生殖器疾患;機能亢進膀胱;有痛性膀胱症候群;間質性膀胱炎(IC);前立腺炎;複合性局所疼痛症候群(CRPS)I型およびII型;広範痛症、発作性激痛症、そう痒、耳鳴、または狭心症誘発性疼痛に罹患している被験体において疼痛を処置するためまたはその重篤度を軽減するために使用される。
本発明の化合物は、以下の方法を使用して、容易に調製され得る。スキーム1〜スキーム15において以下に記載されるのは、本発明の化合物を調製する方法である。
スキーム1
a.)Na2CO3(2M),Pd(dppf)Cl2,DMF;b.)AD−ミックス−β,メタンスルホンアミド,t−BuOH,H2O;c.)Br2CH2またはBr2(CD2),NaH,DMF;d.)TFA,DCM.
スキーム2
a.)BnBr,DIPEA,DCM;b.)ジエチル亜鉛,TFA,CH2I2,DCM;c.)クロロギ酸1−クロロエチル,DCM,2.)MeOH(40℃).
スキーム3
a.)NaBH4,K2CO3,MeOH(0℃);b.)TBSCl,DIPEA,DCM;c.)DMP,重炭酸ナトリウム,DCM;d.)Ar−Mg−X,THF(−78℃〜25℃);e.)フッ化テトラ−n−ブチルアンモニウム,THF;f.)MsCl,トリエチルアミン;g)HCl,DCM h.)HATU,トリエチルアミン,DMF;i.)NaH,THF.
スキーム4
a.)2−tert−ブトキシエタノール,NaH,DMF(80℃).
スキーム5
a.)プロプ−2−エン−1−オール,キサントホス,[C3H5PdCl]2,ピロリジン−2−カルボン酸,DMSO;b.)4−メチルベンゼンスルホン酸,エチレングリコール,PhCH3;c.)1.O3,DCM 2.)NaBH4,MeOH;d.)塩化チオニル,DMF,ピリジン,CHCl3;e.)1M HCl(aq),EtOH;f.)ブチルリチウム,2−ブロモピリジン,THF(−78℃〜25℃)g.)H2(1気圧),Pd/C,MeOH.
スキーム6
a.)Pd(PPh3)4,トリメチルアルマン(alumane),THF;b.)TFA,DCM.
スキーム7
a.)R−OH(R=C1〜C6アルキルまたはフルオロアルキル),NaH,DMF b.)TFA,DCM.
スキーム8
a.)1)H2(55psi),PtO2,HCl,H2O 2.)Boc2O,トリエチルアミン,DCM/MeOH b.)Pd[P(tBu)3]2,LHMDS,トルエン;c.)NaBH4,トルエン/THF;d.)PPh3,DEAD,THF;e.)HCl,DCM;f.)ArCOOH,HATU,トリエチルアミン,DMF.
スキーム9
a.)テトラ−ブチル−アンモニウム−HSO4,NaOH,Cl2(CH2)2.
スキーム10
a.)TFA,DCM;b.)HATU,トリエチルアミン;c.)H2(1気圧),Pd/C,iPrOH;d.)ジメトキシプロパン,[(1R,4S)−7,7−ジメチル−2−オキソ−ノルボルナン−1−イル]メタンスルホン酸.
スキーム11
a.)NaNH2,THF(−78〜25℃);b.)TBS−Cl,イミダゾール,DCM;c.)DiBAl−H,DCM(−78〜25℃);d.)NaBH4,MeOH(−10〜25℃);e.)MsCl,DIEA,DCM;f.)NaCN,DMSO;g.)BH3−THF,THF;h.)フッ化テトラ−n−ブチルアンモニウム,THF;i.)SOCl2,DCE.
スキーム12
a.)トリメチル−(トリフルオロメチル)シラン,NaI,THF(65℃).
スキーム13
a.)1.)NBS,ジオキサン,2.)NaOH;b.)NaCN,DMSO(90℃);c.)BnBr,NaH,DMF;d.)KOH,EtOH;e.)MeI,NaH,DMF;f.)LAH,THF(還流,1分);g.)MsCl,トリエチルアミン,DCM;h.)アンモニア;ギ酸,Pd/C,MeOH(78℃);i.)DBU,トルエン.
スキーム14
a.)3−クロロ−4−フルオロ−安息香酸,HATU,トリエチルアミン,DMF;b.)2−tert−ブトキシエタノール,NaH,DMF.
スキーム15
a.)HATU,トリエチルアミン,DMF.
使用、処方物および投与
薬学的に受容可能な組成物
上で議論されたように、本発明は、電位開口型ナトリウムイオンチャネルの阻害剤である化合物を提供し、従って、本発明の化合物は、急性、慢性、神経障害性、もしくは炎症性の疼痛、関節炎、片頭痛、群発性頭痛、三叉神経痛、ヘルペス性神経痛、全身性神経痛、癲癇もしくは癲癇状態、神経変性障害、精神障害(例えば、不安症およびうつ病)、筋緊張症、不整脈、運動障害、神経内分泌障害、運動失調、多発性硬化症、過敏性腸症候群、および失禁が挙げられるがこれらに限定されない、疾患、障害、および状態の処置のために有用である。従って、本発明の別の局面において、薬学的に受容可能な組成物が提供され、これらの組成物は、本明細書中に記載されるような化合物のいずれかを含有し、そして必要に応じて、薬学的に受容可能なキャリア、アジュバントまたはビヒクルを含有する。特定の実施形態において、これらの組成物は必要に応じて、1種以上のさらなる治療剤をさらに含有する。
本発明の化合物のある特定のものは、処置のために遊離形態で存在することができ、または適切な場合には、薬学的に許容されるその誘導体として存在できることも理解される。本発明によれば、薬学的に許容される誘導体には、限定するものではないが、薬学的に許容される塩、エステル、そのようなエステルの塩、または任意のその他の付加物もしくは誘導体であって、必要がある患者に投与したときに他の部分は本明細書で記載されるような化合物を直接または間接的に提供することが可能なもの、またはその代謝産物もしくは残留物が含まれる。
本明細書で使用される場合、用語「薬学的に許容される塩」は、正しい医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、およびアレルギー応答などを引き起こすことなくヒトおよび下等動物の組織に接触させて使用するのに適しており、かつ妥当なベネフィット/リスク比に釣り合う塩をいう。「薬学的に許容される塩」は、任意の無毒性塩または本発明の化合物のエステルの塩であって、レシピエントに投与したときに本発明の化合物を直接または間接的に提供することが可能なもの、または阻害的に活性なその代謝産物もしくは残留物を意味する。本明細書中で使用される場合、用語「阻害的に活性なその代謝産物もしくは残留物」とは、その代謝産物もしくは残留物もまた、電位開口型ナトリウムイオンチャネルの阻害剤であることを意味する。
薬学的に許容される塩は、当技術分野で周知である。例えば、S.M.Bergeらは、参照により本明細書に援用されるJ.Pharmaceutical Sciences、66巻:1977年,66,1−19で、薬学的に許容される塩について詳細に述べている。本発明の化合物の、薬学的に許容される塩には、適切な無機酸および有機酸、ならびに無機塩基および有機塩基から得られたものが含まれる。薬学的に許容される無毒性の酸付加塩の例は、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸、および過塩素酸などの無機酸と、または酢酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸、またはマロン酸などの有機酸と、またはイオン交換などの当技術分野で使用されるその他の方法を使用することによって形成されたアミノ基の塩である。その他の薬学的に許容される塩には、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、ショウノウ酸塩、ショウノウスルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトネート、グリセロリン酸塩、グルコン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヨウ化水素酸、2−ヒドロキシ−エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモエート、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、および吉草酸塩などが含まれる。適切な塩基から得られた塩には、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、およびN+(C1〜4アルキル)4塩が含まれる。本発明は、本明細書に開示された化合物の、任意の塩基性窒素含有基の4級化についても考える。水または油に可溶なまたは分散可能な生成物は、そのような4級化によって得てもよい。代表的なアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩には、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、およびマグネシウムなどが含まれる。他の薬学的に許容される塩には、適切な場合には、ハロゲン化物イオン、水酸化物イオン、カルボン酸イオン、硫酸イオン、リン酸イオン、硝酸イオン、低級アルキルスルホン酸イオン、およびアリールスルホン酸イオンなどの対イオンを使用して形成された無毒性アンモニウム、第4級アンモニウム、およびアミン陽イオンが含まれる。
上述のように、本発明の、薬学的に許容される組成物はさらに、薬学的に許容されるキャリア、アジュバント、またはビヒクルを含み、これらは、本明細書で使用される場合、任意のおよび全ての溶媒、賦形剤、またはその他の液体ビヒクル、分散助剤もしくは懸濁助剤、界面活性剤、等張剤、増粘剤、または乳化剤、保存剤、固体結合剤、および滑沢剤などであって、所望の特定の剤形に適するようなものを含む。Remington’s Pharmaceutical Sciences,第16版,E.W.Martin(Mack Publishing Co.,Easton,Pa.,1980)は、薬学的に許容される組成物を配合するのに使用される様々なキャリアとその公知の調製技法を開示する。任意の望ましくない生物学的作用をもたらし、またはその他の手法によって、薬学的に許容される組成物の任意のその他の(1種または複数の)成分に有害なやり方で相互に作用するなど、任意の従来のキャリア媒体が本発明の化合物に適合しない範囲を除き、その使用は、本発明の範囲内であることが企図される。薬学的に許容されるキャリアとして働くことができる材料のいくつかの例には、限定するものではないが、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、ヒト血清アルブミンなどの血清タンパク質、ホスフェート、グリシン、ソルビン酸、またはソルビン酸カリウムなどの緩衝物質、飽和植物脂肪酸の部分グリセリド混合物、水、塩、または電解質(例えば硫酸プロタミン、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩など)、コロイド状シリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、ポリアクリレート、ワックス、ポリエチレン−ポリオキシプロピレンブロックポリマー、羊毛脂、ラクトースやグルコース、スクロースなどの糖;トウモロコシデンプンやジャガイモデンプンなどのデンプン;セルロースと、カルボキシメチルセルロースナトリウムやエチルセルロース、酢酸セルロースなどのその誘導体;粉末化トラガカント;麦芽;ゼラチン:滑石;ココアバターや坐剤蝋などの賦形剤;ピーナツ油、綿実油;紅花油;ゴマ油;オリーブ油;トウモロコシ油;および大豆油などの油;プロピレングリコールやポリエチレングリコールなどのグリコール;オレイン酸エチルやラウリン酸エチルなどのエステル;寒天;水酸化マグネシウムや水酸化アルミニウムなどの緩衝剤;アルギン酸;発熱性物質を含まない水;等張食塩水;リンガー液;エチルアルコール、およびリン酸緩衝溶液、ならびにラウリル硫酸ナトリウムやステアリン酸マグネシウムなどのその他の無毒性適合滑沢剤、ならびに着色剤、離型剤、コーティング剤、甘味剤、矯味矯臭剤および芳香剤、防腐剤、および酸化防止剤が含まれ、これらは、配合者の判断に応じて組成物中に存在し得る。
(化合物および薬学的に受容可能な組成物の使用)
なお別の局面において、急性、慢性、神経障害性、もしくは炎症性の疼痛、関節炎、片頭痛、群発性頭痛、三叉神経痛、ヘルペス性神経痛、全身性神経痛、癲癇もしくは癲癇状態、神経変性障害、精神障害(例えば、不安症およびうつ病)、双極性障害、筋緊張症、不整脈、運動障害、神経内分泌障害、運動失調、多発性硬化症、過敏性腸症候群、失禁、内臓痛、変形性関節症痛、ヘルペス後神経痛、糖尿病性ニューロパチー、根痛、坐骨神経痛、背痛、頭痛もしくは頸痛、激痛もしくは難治性疼痛、侵害受容性疼痛、突出痛、術後疼痛、または癌性疼痛の処置またはこれらの重篤度の軽減のための方法が提供され、この方法は、有効量の化合物、または化合物を含有する薬学的に受容可能な組成物を、その必要がある被験体に投与する工程を包含する。
特定の実施形態において、卒中、脳虚血、外傷性脳損傷、筋萎縮性側索硬化症、ストレスもしくは運動誘発性狭心症、動悸、高血圧、片頭痛、または異常な胃腸運動性の処置またはこれらの重篤度の軽減のための方法が提供され、この方法は、有効量の化合物、または化合物を含有する薬学的に受容可能な組成物を、その必要がある被験体に投与する工程を包含する。
特定の実施形態において、急性、慢性、神経障害性、もしくは炎症性の疼痛の処置またはこれらの重篤度の軽減のための方法が提供され、この方法は、有効量の化合物、または化合物を含有する薬学的に受容可能な組成物を、その必要がある被験体に投与する工程を包含する。特定の他の実施形態において、根痛、坐骨神経痛、背痛、頭痛もしくは頸痛の処置またはこれらの重篤度の軽減のための方法が提供され、この方法は、有効量の化合物、または化合物を含有する薬学的に受容可能な組成物を、その必要がある被験体に投与する工程を包含する。なお他の実施形態において、激痛もしくは難治性疼痛、急性疼痛、術後疼痛、背痛、耳鳴または癌性疼痛の処置またはこれらの重篤度の軽減のための方法が提供され、この方法は、有効量の化合物、または化合物を含有する薬学的に受容可能な組成物を、その必要がある被験体に投与する工程を包含する。
特定の実施形態において、大腿骨癌性疼痛;非悪性慢性骨痛;慢性関節リウマチ;変形性関節症;脊髄狭窄;神経障害性腰痛;神経障害性腰痛;筋筋膜性疼痛症候群;線維筋痛症;側頭下顎関節痛;腹痛を含めた慢性内臓痛;膵臓痛;IBS痛;慢性および急性頭痛;片頭痛;群発性頭痛を含めた緊張性頭痛;ヘルペス後神経痛を含めた慢性および急性神経障害性疼痛;糖尿病性ニューロパチー;HIV関連ニューロパチー;三叉神経痛;シャルコー−マリートゥースニューロパチー;遺伝性感覚ニューロパチー;末梢神経損傷;疼痛性神経腫;異所性近位および遠位興奮;神経根症;化学療法誘発性神経障害性疼痛;放射線療法誘発性神経障害性疼痛;乳房切除後疼痛;中枢性疼痛;脊髄損傷疼痛;卒中後疼痛;視床痛;複合性局所疼痛症候群;幻肢痛;難治性疼痛;急性疼痛、急性術後疼痛;急性筋骨格疼痛;関節痛;機械的腰痛;頸痛;腱炎;損傷/運動痛;腹痛を含めた急性内臓痛;腎盂腎炎、虫垂炎、胆嚢炎、腸閉塞、ヘルニアなど;心臓痛を含めた胸痛;骨盤痛、腎疝痛、陣痛を含めた急性の産科的疼痛;帝王切開疼痛;急性の炎症性、熱傷、および外傷疼痛;子宮内膜症を含めた急性間欠的疼痛;急性帯状疱疹疼痛:鎌状赤血球貧血;急性膵炎;突出痛;副鼻腔炎痛、歯痛を含めた口腔顔面痛;多発性硬化症(MS)疼痛;うつ病の疼痛;らい病疼痛;ベーチェット病疼痛;有痛脂肪症;静脈炎疼痛;ギランバレー疼痛;痛む脚と動く足趾;ハグルンド症候群;肢端紅痛症疼痛;ファブリー病疼痛;尿失禁を含めた膀胱および泌尿生殖器疾患;機能亢進膀胱;有痛性膀胱症候群;間質性膀胱炎(IC);または前立腺炎;複合性局所疼痛症候群(CRPS)I型およびII型;あるいは狭心症誘発性疼痛の処置またはこれらの重篤度の軽減のための方法が提供され、この方法は、有効量の化合物、または薬学的に受容可能な組成物を、その必要がある被験体に投与する工程を包含する。
本発明の特定の実施形態において、化合物または薬学的に受容可能な組成物の「有効量」とは、急性、慢性、神経障害性、もしくは炎症性の疼痛、関節炎、片頭痛、群発性頭痛、三叉神経痛、ヘルペス性神経痛、全身性神経痛、癲癇もしくは癲癇状態、神経変性障害、精神障害(例えば、不安症およびうつ病)、筋緊張症、不整脈、運動障害、神経内分泌障害、運動失調、多発性硬化症、過敏性腸症候群、失禁、内臓痛、変形性関節症痛、ヘルペス後神経痛、糖尿病性ニューロパチー、根痛、坐骨神経痛、背痛、頭痛もしくは頸痛、激痛もしくは難治性疼痛、侵害受容性疼痛、突出痛、術後疼痛、耳鳴または癌性疼痛のうちの1つ以上を処置するため、またはその重篤度を軽減するために有効な量である。
これらの化合物および組成物は、本発明の方法によれば、急性、慢性、神経障害性、もしくは炎症性の疼痛、関節炎、片頭痛、群発性頭痛、三叉神経痛、ヘルペス性神経痛、全身性神経痛、癲癇もしくは癲癇状態、神経変性障害、精神障害(例えば、不安症およびうつ病)、筋緊張症、不整脈、運動障害、神経内分泌障害、運動失調、多発性硬化症、過敏性腸症候群、失禁、内臓痛、変形性関節症痛、ヘルペス後神経痛、糖尿病性ニューロパチー、根痛、坐骨神経痛、背痛、頭痛もしくは頸痛、激痛もしくは難治性疼痛、侵害受容性疼痛、突出痛、術後疼痛、耳鳴または癌性疼痛のうちの1つ以上の処置またはその重篤度の軽減のために有効な、任意の量および任意の投与経路を使用して投与され得る。必要とされる正確な量は、被験体ごとに、その被験体の種、年齢および性別、感染の重篤度、特定の剤、その投与方法などに依存して変化する。本発明の化合物は、好ましくは、投与を容易にしかつ投薬量を均一にするために、単位剤形に配合される。本明細書で使用する「単位剤形」という表現は、治療がなされる患者に適した薬剤の、物理的に切り離された単位をいう。しかし、本発明の化合物および組成物の1日当たりの総使用量は、正しい医学的判断の範囲内で主治医によって決定されることになることが理解される。任意の特定の患者または生物に特異的な有効用量レベルは、治療される障害および障害の重症度;用いられる特定の化合物の活性;用いられる特定の組成物;患者の年齢、体重、全身の健康、性別、および食事;用いられる特定の化合物の投与時間、投与経路、および排出速度;治療の持続期間;用いられる特定の化合物と組み合わせてまたは同時に使用される薬物;および医療分野で周知の同様の要因を含めた様々な要因に依存する。用語「被験体」または「患者」とは、本明細書中で使用される場合、動物、好ましくは哺乳動物、そして最も好ましくはヒトを意味する。
本発明の、薬学的に許容される組成物は、ヒトおよびその他の動物に、治療がなされる感染の重症度に応じて経口的に、経直腸的に、非経口的に、大槽内に、膣内に、腹腔内に、局所的に(散剤、軟膏剤、またはドロップ剤などによる)、経頬的に、または経口スプレー剤もしくは経鼻スプレー剤などとして投与することができる。ある実施形態では、本発明の化合物は、所望の治療効果を得るために、1日に1回または複数回、1日当たりの被験体体重に対して約0.01mg/kgから約50mg/kg、好ましくは約1mg/kgから約25mg/kgの投薬レベルで経口的にまたは非経口的に投与され得る。
経口投与用の液体剤形には、限定するものではないが薬学的に許容される乳剤、マイクロエマルション剤、液剤、懸濁剤、シロップ剤、およびエリキシル剤が含まれる。活性化合物に加え、液体剤形は、例えば水またはその他の溶媒などの当技術分野で一般に使用される不活性希釈剤、可溶化剤、および乳化剤であって、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油(特に、綿実油、落花生油、トウモロコシ油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油、およびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコール、およびソルビタンの脂肪酸エステル、ならびにこれらの混合物などを含有してもよい。不活性希釈剤の他、経口組成物は、湿潤剤、乳化剤、および懸濁化剤などのアジュバントと、甘味剤、矯味矯臭剤、および芳香剤も含むことができる。
注射製剤、例えば滅菌注射用の水性または油性の懸濁剤は、適切な分散または湿潤剤および懸濁化剤を使用する公知の技術により配合され得る。滅菌注射製剤は、無毒性の非経口的に許容される希釈剤または溶媒中の滅菌注射溶液、懸濁液、または乳濁液、例えば、1,3−ブタンジオール中の溶液であってもよい。用いることができる、許容されるビヒクルおよび溶媒の中には、水、リンガー液,U.S.P.、および等張性塩化ナトリウム溶液がある。さらに、滅菌不揮発性油は、溶媒または懸濁媒体として従来通り用いられる。この目的で、合成モノグリセリドまたは合成ジグリセリドを含めた任意のブランド不揮発性油を用いることができる。さらに、オレイン酸などの脂肪酸は、注射物質の調製に使用される。
注射製剤は、使用前に、例えば細菌保持フィルタを通した濾過によって、または滅菌水もしくはその他の滅菌注射媒体に溶解もしくは分散させることができる滅菌固体組成物の形の滅菌剤を組み込むことによって、滅菌することができる。
本発明の化合物の効果を長続きさせるために、皮下または筋肉内注射からの化合物の吸収を遅くすることがしばしば望ましい。これは、水溶性に乏しい結晶質または非晶質材料の液体懸濁液を使用することによって実現され得る。したがって化合物の吸収速度は、その溶解速度に依存し、この溶解速度は、結晶サイズおよび結晶形態に依存し得る。あるいは、非経口投与される化合物形態の遅延吸収は、油ビヒクルへの化合物の溶解または懸濁によって実現される。注射デポ形態は、ポリラクチド−ポリグリコリドなど、生分解性ポリマー内で化合物のマイクロカプセル化マトリックスを形成することによって作製される。化合物とポリマーとの比、および用いられる特定のポリマーの性質に応じて、化合物放出速度を制御することができる。その他の生分解性ポリマーの例には、ポリ(オルトエステル)およびポリ(酸無水物)が含まれる。デポ注射製剤は、体組織に適合するリポソームまたはマイクロエマルション内に化合物を捕捉することによっても調製される。
直腸投与または膣投与のための組成物は、好ましくは本発明の化合物と、周囲温度で固体であるが体温で液体であり、したがって直腸または膣腔内で溶解し活性化合物を放出するココアバター、ポリエチレングリコール、または坐剤蝋などの、適切な非刺激性賦形剤またはキャリアとを混合することによって調製できる坐薬である。
経口投与用の固体剤形には、カプセル剤、錠剤、丸剤、散剤、および顆粒剤が含まれる。そのような固体剤形では、活性化合物を、クエン酸ナトリウムまたはリン酸二カルシウムなどの少なくとも1種の不活性な薬学的に許容される賦形剤またはキャリア、および/またはa)デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、およびケイ酸などの充填剤もしくは増量剤、b)例えばカルボキシメチルセルロース、アルギネート、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロース、およびアカシアなどの結合剤、c)グリセロールなどの保湿剤、d)寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモデンプンもしくはタピオカデンプン、アルギン酸、ある種のシリケート、および炭酸ナトリウムなどの崩壊剤、e)パラフィンなどの溶解遅延剤、f)第4級アンモニウム化合物などの吸収促進剤、g)例えばセチルアルコールおよびモノステアリン酸グリセロールなどの湿潤剤、h)カオリンおよびベントナイトクレイなどの吸収剤、およびi)滑石、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、およびこれらの混合物などの滑沢剤と混合する。カプセル剤、錠剤、および丸剤の場合、剤形は、緩衝剤を含んでもよい。
同様のタイプの固体組成物は、ラクトースや乳糖などの賦形剤ならびに高分子量ポリエチレングリコールなどを使用した軟質および硬質充填ゼラチンカプセル内の充填剤として用いてもよい。錠剤、糖衣錠、カプセル剤、丸剤、および顆粒剤の固体剤形は、腸溶コーティングおよび医薬品配合の技術分野で周知のその他のコーティングなどの、コーティングおよびシェルを用いて調製することができる。これらは、不透明化剤を必要に応じて含有してもよく、また、必要に応じて遅延する様式で、腸管のある部分のみまたは優先的にその部分に(1種または複数の)活性成分を放出する組成物にすることもできる。使用することができる埋め込み組成物の例には、ポリマー物質および蝋が含まれる。同様のタイプの固体組成物は、ラクトースや乳糖などの賦形剤ならびに高分子量ポリエチレングリコールなどを使用する、軟質および硬質充填ゼラチンカプセルの充填剤として用いてもよい。
活性化合物は、上述の1種または複数の賦形剤を有するマイクロカプセル化形態にすることもできる。錠剤、糖衣錠、カプセル剤、丸剤、および顆粒剤の固体剤形は、腸溶コーティング、放出制御コーティング、および医薬品配合の分野で周知のその他のコーティングなどの、コーティングおよびシェルを用いて調製することができる。そのような固体剤形では、活性化合物を、スクロースやラクトース、デンプンなどの少なくとも1種の不活性希釈剤と混合してもよい。そのような剤形は、通常の実施の場合と同様に、不活性希釈剤以外のさらなる物質、例えば錠剤成形滑沢剤およびステアリン酸マグネシウムや微結晶性セルロースなどその他の錠剤成形助剤を含んでもよい。カプセル剤、錠剤、および丸剤の場合、剤形は、緩衝剤を含んでもよい。これらは、不透明化剤を必要に応じて含有してもよく、また、必要に応じて遅延する様式で、腸管のある部分のみまたは優先的にその部分に(1種または複数の)活性成分を放出する組成物にすることもできる。使用することができる埋め込み組成物の例には、ポリマー物質および蝋が含まれる。
本発明の化合物の局所投与用剤形または経皮投与用剤形には、軟膏剤、ペースト剤、クリーム剤、ローション剤、ゲル剤、散剤、液剤、スプレー剤、吸入剤、またはパッチ剤が含まれる。活性化合物は、滅菌条件下で、薬学的に許容されるキャリアおよび任意の必要とされる防腐剤または緩衝剤と、必要に応じて混合される。眼科用製剤、点耳薬、および点眼薬も、本発明の範囲内にあると考えられる。さらに本発明は、身体に対して制御された化合物送達を行うことができるというさらなる利点を有する、経皮パッチの使用を企図するものである。そのような剤形は、適切な媒体に化合物を溶解しまたは分散させることによって調製される。吸収増強剤もまた、皮膚を横断する化合物の流れを増大させるために使用することができる。その速度は、速度制御膜を設けることによって、または化合物をポリマーマトリックスもしくはゲルに分散させることによって、制御することができる。
上に一般的に記載されたように、本発明の化合物は、電位開口型ナトリウムイオンチャネルの阻害剤として有用である。1つの実施形態において、本発明の化合物および組成物は、NaV1.1、NaV1.2、NaV1.3、NaV1.4、NaV1.5、NaV1.6、NaV1.7、NaV1.8、またはNaV1.9のうちの1つ以上の阻害剤であり、従って、いずれの特定の理論によっても束縛されることを望まないが、これらの化合物および組成物は、NaV1.1、NaV1.2、NaV1.3、NaV1.4、NaV1.5、NaV1.6、NaV1.7、NaV1.8、またはNaV1.9のうちの1つ以上の活性化または過剰活性が疾患、状態、または障害に関与する、疾患、状態、または障害の処置またはその重篤度の軽減のために、特に有用である。NaV1.1、NaV1.2、NaV1.3、NaV1.4、NaV1.5、NaV1.6、NaV1.7、NaV1.8、またはNaV1.9の活性化または過剰活性が特定の疾患、状態、または障害に関与する場合、その疾患、状態、または障害は、「NaV1.1、NaV1.2、NaV1.3、NaV1.4、NaV1.5、NaV1.6、NaV1.7、NaV1.8またはNaV1.9により媒介される疾患、状態または障害」ともまた称され得る。従って、別の局面において、本発明は、NaV1.1、NaV1.2、NaV1.3、NaV1.4、NaV1.5、NaV1.6、NaV1.7、NaV1.8、またはNaV1.9のうちの1つ以上の活性化または過剰活性が疾患状態に関与する疾患、状態、または障害の処置またはその重篤度の軽減のための方法を提供する。
本発明において利用される化合物の、NaV1.1、NaV1.2、NaV1.3、NaV1.4、NaV1.5、NaV1.6、NaV1.7、NaV1.8、またはNaV1.9の阻害剤としての活性は、本明細書中の実施例において一般的に記載される方法に従って、または当業者に利用可能な方法に従って、評価され得る。
特定の例示的な実施形態において、本発明の化合物は、NaV1.7および/またはNaV1.8の阻害剤として有用である。
本発明の化合物および薬学的に許容される組成物は、併用療法において用いることができ、すなわち、化合物および薬学的に許容される組成物は、1種または複数のその他の所望の治療薬または医学的手順と同時に、またはその前に、またはその後に投与できることも理解される。組合せレジメンで用いられる療法(治療薬または手順)の特定の組合せは、所望の治療薬および/または手順と、達成されるべき所望の治療効果との適合性を考慮する。用いられる療法は、同じ障害に対して所望の効果を達成できること(例えば、本発明の化合物を、同じ障害の治療に使用される別の薬剤と同時に投与してもよい)、または異なる効果を発揮できること(例えば、任意の有害な作用の制御)も理解される。本明細書で使用される、特定の疾患または状態を治療しまたは予防するのに通常投与されるさらなる治療薬は、「治療がなされる疾患または状態に適切である」ことが既知である。例えば、例示的なさらなる治療薬には、限定するものではないが:非オピオイド鎮痛薬(エトドラク、インドメタシン、スリンダク、トルメチンなどのインドール;ナブメトンなどのナフチルアルカノン;ピロキシカムなどのオキシカム;アセトアミノフェンなどのパラ−アミノフェノール誘導体;フェノプロフェン、フルルビプロフェン、イブプロフェン、ケトプロフェン、ナプロキセン、ナプロキセンナトリウム、オキサプロジンなどのプロピオン酸;アスピリン、コリンマグネシウムトリサリチレート、ジフルニサルなどのサリチレート;メクロフェナム酸、メフェナム酸などのフェナメート;およびフェニルブタゾンなどのピラゾール);または、オピオイド(麻薬)作動薬(コデイン、フェンタニル、ヒドロモルホン、レボルファノール、メペリジン、メタドン、モルヒネ、オキシコドン、オキシモルホン、プロポキシフェン、ブプレノルフィン、ブトルファノール、デゾシン、ナルブフィン、およびペンタゾシンなど)が含まれる。さらに、非薬物鎮痛薬によるアプローチは、本発明の1種または複数の化合物の投与と併せて利用してもよい。例えば、麻酔学的(髄腔内輸液、神経遮断)、神経外科的(CNS経路の神経剥離術)、神経刺激的(経皮的電気神経刺激、脊髄後索刺激)、理学療法的(理学療法、矯正機器、ジアテルミー)、または心理的(認知法−催眠、バイオフィードバック、または行動論的方法)アプローチを利用してもよい。さらなる適切な治療薬またはアプローチは、参照によりその内容全体が本明細書に援用されるThe Merck Manual、第17版、編者Mark
H.BeersおよびRobert Berkow、Merck Research Laboratories、1999年、およびthe Food and Drug Administrationのウェブサイト、www.fda.govに概略的に記載されている。
別の実施形態において、さらなる適切な治療剤は、以下のものから選択される:
(1)オピオイド鎮痛薬、例えば、モルヒネ、ヘロイン、ヒドロモルホン、オキシモルホン、レボルファノール、レバロルファン、メタドン、メペリジン、フェンタニール、コカイン、コデイン、ジヒドロコデイン、オキシコドン、ヒドロコドン、プロポキシフェン、ナルメフェン、ナロルフィン、ナロキソン、ナルトレキソン、ブプレノルフィン、ブトルファノール、ナルブフィンまたはペンタゾシン;
(2)非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、例えば、アスピリン、ジクロフェナク、ジフルニサル(diflusinal)、エトドラク、フェンブフェン、フェノプロフェン、フルフェニサール、フルビプロフェン、イブプロフェン、インドメタシン、ケトプロフェン、ケトロラク、メクロフェナム酸、メフェナム酸、メロキシカム、ナブメトン、ナプロキセン、ニメスリド、ニトロフルルビプロフェン、オルサラジン、オキサプロジン、フェニルブタゾン、ピロキシカム、スルファサラジン、スリンダク、トルメチンまたはゾメピラック;
(3)バルビツレート鎮静薬、例えば、アモバルビタール、アプロバルビタール、ブタバルビタール、ブタビタール(butabital)、メフォバルビタール、メタルビタール、メトヘキシタール、ペントバルビタール、フェノバルビタール、セコバルビタール、タルブタール、チアミラール(theamylal)またはチオペンタール;
(4)鎮静作用を有するベンゾジアゼピン、例えば、クロルジアゼポキシド、クロラゼペート、ジアゼパム、フルラゼパム、ロラゼパム、オキサゼパム、テマゼパムまたはトリアゾラム;
(5)鎮静作用を有するH1レセプターのヒスタミンアンタゴニスト、例えば、ジフェンヒドラミン、ピリラミン、プロメタジン、クロルフェニラミンまたはクロルサイクリジン;
(6)鎮静薬、例えば、グルテチミド、メプロバメート、メタクワロンまたはジクロラールフェナゾン;
(7)骨格筋弛緩薬、例えば、バクロフェン、カリソプロドール、クロルゾキサゾン、シクロベンザプリン、メトカルバモールまたはオルフェナドリン(orphrenadine);
(8)NMDAレセプターアンタゴニスト、例えば、デキストロメトルファン((+)−3−ヒドロキシ−N−メチルモルフィナン)またはその代謝産物であるデキストロルファン((+)−3−ヒドロキシ−N−メチルモルフィナン)、ケタミン、メマンチン、ピロロキノリンキニーネ、シス−4−(ホスホノメチル)−2−ピペリジンカルボン酸、ブジピン、EN−3231(MorphiDex(R)、モルヒネとデキストロメトルファンとの併用処方物)、トピラマート、ネラメキサンまたはペルジンフォテル(perzinfotel)(NR2Bアンタゴニストが挙げられる)、例えば、イフェンプロジル、トラキソプロジル(traxoprodil)または(−)−(R)−6−{2−[4−(3−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシ−l−ピペリジニル]−l−ヒドロキシエチル−3,4−ジヒドロ−2(lH)−キノリノン;
(9)α−アドレナリン作用性物質、例えば、ドキサゾシン、タムスロシン、クロニジン、グアンファシン、デキシメタトミジン(dexmetatomidine)、モダフィニル、または4−アミノ−6,7−ジメトキシ−2−(5−メタン−スルホンアミド−l,2,3,4−テトラヒドロイソキノロ−2−イル)−5−(2−ピリジル)キナゾリン;
(10)三環系抗鬱薬、例えば、デシプラミン、イミプラミン、アミトリプチリンまたはノルトリプチリン;
(11)鎮痙薬、例えば、カルバマゼピン、ラモトリジン、トピラマートまたはバルプロアート;
(12)タキキニン(NK)アンタゴニスト、特に、NK−3アンタゴニスト、NK−2アンタゴニストまたはNK−Iアンタゴニスト、例えば、([α]R,9R)−7−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]−8,9,10,11−テトラヒドロ−9−メチル−5−(4−メチルフェニル)−7H−[l,4]ジアゾシノ[2,l−g][l,7]−ナフチリジン−6−13−ジオン(TAK−637)、5−[[(2R,3S)−2−[(lR)−l−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エトキシ−3−(4−フルオロフェニル)−4−モルホリニル]−メチル]−l,2−ジヒドロ−3H−l,2,4−トリアゾール−3−オン(MK−869)、アプレピタント、ラネピタント(lanepitant)、ダピタント(dapitant)または3−[[2−メトキシ−5−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−メチルアミノ]−2−フェニルピペリジン(2S,3S);
(13)ムスカリン性アンタゴニスト、例えば、オキシブチニン、トルテロジン、プロピベリン、塩化トロスピウム(tropsium chloride)、ダリフェナシン、ソリフェナシン、テミベリンおよびイプラトロピウム;
(14)COX−2選択的阻害剤、例えば、セレコキシブ、ロフェコキシブ、パレコキシブ、バルデコキシブ、デラコキシブ(deracoxib)、エトリコキシブ、またはルミラコキシブ(lumiracoxib);
(15)コールタール鎮痛薬、特に、パラセタモール;
(16)精神遮断薬、例えば、ドロペリドール、クロルプロマジン、ハロペリドール、ペルフェナジン、チオリダジン、メソリダジン、トリフロペラジン、フルフェナジン、クロザピン、オランザピン、リスペリドン、ジプラシドン、クエチアピン、セルチンドール、アリピプラゾール、ソネピプラゾール(sonepiprazole)、ブロナンセリン、イロペリドン、ペロスピロン、ラクロプリド、ゾテピン、ビフェプルノックス(bifeprunox)、アセナピン、ルラシドン、アミスルプリド、パリペリドン(balaperidone)、パリンドレ(palindore)、エプリバンセリン、オサネタント(osanetant)、リモナバント(rimonabant)、メクリネルタント(meclinertant)、Miraxion(R)またはサリゾタン(sarizotan);
(17)バニロイドレセプターアゴニスト(例えば、レシニフェラトキシン(resinferatoxin))またはアンタゴニスト(例えば、カプサゼピン);
(18)β−アドレナリン作用性、例えば、プロプラノロール;
(19)局所麻酔薬、例えば、メキシレチン;
(20)コルチコステロイド、例えば、デキサメタゾン;
(21)5−HTレセプターアゴニストまたはアンタゴニスト、特に、5−HTiB/1Dアゴニスト、例えば、エレトリプタン、スマトリプタン、ナラトリプタン、ゾルミトリプタンまたはリザトリプタン;
(22)5−HT2Aレセプターアンタゴニスト、例えば、R(+)−α−(2,3−ジメトキシ−フェニル)−l−[2−(4−フルオロフェニルエチル)]−4−ピペリジンメタノール(MDL−100907);
(23)コリン作用性(ニコチン様)鎮痛薬、例えば、イスプロニクリン(TC−1734)、(E)−N−メチル−4−(3−ピリジニル)−3−ブテン−l−アミン(RJR−2403)、(R)−5−(2−アゼチジニルメトキシ)−2−クロロピリジン(ABT−594)またはニコチン;
(24)Tramadol(R);
(25)PDEV阻害剤、例えば、5−[2−エトキシ−5−(4−メチル−l−ピペラジニル−スルホニル)フェニル]−l−メチル−3−n−プロピル−l,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン(シルデナフィル)、(6R,12aR)−2,3,6,7,12,12a−ヘキサヒドロ−2−メチル−6−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−ピラジノ[2’,l’:6,l]−ピリド[3,4−b]インドール−l,4−ジオン(IC−351またはタダラフィル)、2−[2−エトキシ−5−(4−エチル−ピペラジン−l−イル−l−スルホニル)−フェニル]−5−メチル−7−プロピル−3H−イミダゾ[5,l−f][l,2,4]トリアジン−4−オン(バルデナフィル)、5−(5−アセチル−2−ブトキシ−3−ピリジニル)−3−エチル−2−(1−エチル−3−アゼチジニル)−2,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン、5−(5−アセチル−2−プロポキシ−3−ピリジニル)−3−エチル−2−(1−イソプロピル−3−アゼチジニル)−2,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン、5−[2−エトキシ−5−(4−エチルピペラジン−l−イルスルホニル)ピリジン−3−イル]−3−エチル−2−[2−メトキシエチル]−2,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン、4−[(3−クロロ−4−メトキシベンジル)アミノ]−2−[(2S)−2−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−l−イル]−N−(ピリミジン−2−イルメチル)ピリミジン−5−カルボキサミド、3−(l−メチル−7−オキソ−3−プロピル−6,7−ジヒドロ−lH−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−5−イル)−N−[2−(l−メチルピロリジン−2−イル)エチル]−4−プロポキシベンゼンスルホンアミド;α−2−δリガンド、例えば、ガバペンチン、プレガバリン、3−メチルガバペンチン、(l[α],3[α],5[α])(3−アミノ−メチル−ビシクロ[3.2.0]ヘプタ−3−イル)−酢酸、(3S,5R)−3−アミノメチル−5−メチル−ヘプタン酸、(3S,5R)−3−アミノ−5−メチル−ヘプタン酸、(3S,5R)−3−アミノ−5−メチル−オクタン酸、(2S,4S)−4−(3−クロロフェノキシ)プロリン、(2S,4S)−4−(3−フルオロベンジル)−プロリン、[(lR,5R,6S)−6−(アミノメチル)ビシクロ[3.2.0]ヘプタ−6−イル]酢酸、3−(l−アミノメチル−シクロヘキシルメチル)−4H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オン、C−[1−(IH−テトラゾール−5−イルメチル)−シクロヘプチル]−メチルアミン、(3S,4S)−(l−アミノメチル−3,4−ジメチル−シクロペンチル)−酢酸、(3S,5R)−3−アミノメチル−5−メチル−オクタン酸、(3S,5R)−3−アミノ−5−メチル−ノナン酸、(3S,5R)−3−アミノ−5−メチル−オクタン酸、(3R,4R,5R)−3−アミノ−4,5−ジメチル−ヘプタン酸および(3R,4R,5R)−3−アミノ−4,5−ジメチル−オクタン酸
(26)カンナビノイド;
(27)代謝生成物産生グルタメートサブタイプ1レセプター(mGluRl)アンタゴニスト;
(28)セロトニン再取り込み阻害剤、例えば、セルトラリン、セルトラリン代謝産物であるデメチルセルトラリン、フルオキセチン、ノルフルオキセチン(フルオキセチンデスメチル代謝産物)、フルボキサミン、パロキセチン、シタロプラム、シタロプラム代謝産物であるデスメチルシタロプラム、エスシタロプラム、d,l−フェンフルラミン、フェモキセチン、イホキセチン、シアノドチエピン、リトキセチン、ダポキセティン、ネファゾドン、セリクラミンおよびトラゾドン;
(29)ノルアドレナリン(ノルエピネフリン)再取り込み阻害剤、例えば、マプロチリン、ロフェプラミン、ミルタザピン(mirtazepine)、オキサプロチリン、フェゾラミン、トモキセチン、ミアンセリン、ブプロピオン(buproprion)、ブプロピオンの代謝産物であるヒドロキシブプロピオン、ノミフェンシンおよびビロキサジン(Vivalan(R))、特に、選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害剤、例えば、レボキセチン、特に、(S,S)−レボキセチン;
(30)二重セロトニン−ノルアドレナリン再取り込み阻害剤、例えば、ベンラファキシン、ベンラファキシンの代謝産物であるO−デスメチルベンラファキシン、クロミプラミン、クロミプラミン代謝産物であるデスメチルクロミプラミン、デュロキセチン、ミルナシプランおよびイミプラミン;
(31)誘導一酸化窒素シンターゼ(iNOS)阻害剤、例えば、S−[2−[(l−イミノエチル)アミノ]エチル]−L−ホモシステイン、S−[2−[(l−イミノエチル)−アミノ]エチル]−4,4−ジオキソ−L−システイン、S−[2−[(l−イミノエチル)アミノ]エチル]−2−メチル−L−システイン、(2S,5Z)−2−アミノ−2−メチル−7−[(l−イミノエチル)アミノ]−5−ヘプテン酸、2−[[(lR,3S)−3−アミノ−4−ヒドロキシ−l−(5−チアゾリル)−ブチル]チオ]−S−クロロ−S−ピリジンカルボニトリル;2−[[(lR,3S)−3−アミノ−4−ヒドロキシ−l−(5−チアゾリル)ブチル]チオ]−4−クロロベンゾニトリル、(2S,4R)−2−アミノ−4−[[2−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]チオ]−5−チアゾールブタノール、2−[[(lR,3S)−3−アミノ−4−ヒドロキシ−l−(5−チアゾリル)ブチル]チオ]−6−(トリフルオロメチル)−3ピリジンカルボニトリル、2−[[(lR,3S)−3−アミノ−4−ヒドロキシ−1−(5−チアゾリル)ブチル]チオ]−5−クロロベンゾニトリル、N−[4−[2−(3−クロロベンジルアミノ)エチル]フェニル]チオフェン−2−カルボキサミド、またはグアニジノエチルジスルフィド;
(32)アセチルコリンエステラーゼ阻害剤、例えば、ドネペジル;
(33)プロスタグランジンE2サブタイプ4(EP4)アンタゴニスト、例えば、7V−[({2−[4−(2−エチル−4,6−ジメチル−lH−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−l−イル)フェニル]エチル}アミノ)−カルボニル]−4−メチルベンゼンスルホンアミドまたは4−[(15)−l−({[5−クロロ−2−(3−フルオロフェノキシ)ピリジン−3−イル]カルボニル}アミノ)エチル]安息香酸;
(34)ロイコトリエンB4アンタゴニスト;例えば、l−(3−ビフェニル−4−イルメチル−4−ヒドロキシ−クロマン−7−イル)−シクロペンタンカルボン酸(CP−105696)、5−[2−(2−カルボキシエチル)−3−[6−(4−メトキシフェニル)−5E−ヘキセニル]オキシフェノキシ]−吉草酸(ONO−4057)またはDPC−11870、
(35)5−リポキシゲナーゼ阻害剤、例えば、ジロイトン、6−[(3−フルオロ−5−[4−メトキシ−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル])フェノキシ−メチル]−l−メチル−2−キノロン(ZD−2138)、または2,3,5−トリメチル−6−(3−ピリジルメチル),l,4−ベンゾキノン(CV−6504);
(36)5−HT3アンタゴニスト、例えば、オンダンセトロン;ならびにこれらの薬学的に受容可能な塩および溶媒和物。
別の実施形態において、さらなる治療剤はNaV1.8阻害剤である。NaV1.7およびNaV1.8イオンチャネルはどちらも後根神経節の感覚ニューロンにおいて高度に発現され、ここで疼痛シグナルが発生するが、この2つのチャネルの相違する機能的挙動により、ニューロンの興奮性における両チャネルの相違するが相補的な(distinct and complementary)役割が果たされる。NaV1.7は、侵害受容性ニューロンの一般的感受性、および侵害受容器内での有痛シグナルの発生を制御する。NaV1.8は、疼痛シグナルが発生したら、これを増幅させて保持する。このような相違する役割のため、両方のチャネルを阻害することにより疼痛緩和の有効性が増大するはずである。この着想は、前臨床遺伝子ノックアウトマウスにより裏付けられる。それは、感覚DRGニューロン内のNaV1.7チャネルとNaV1.8チャネルのダブルノックアウトにより、驚くべきことにいずれかのチャネル単独のノックアウトよりも侵害受容性挙動が大きく低減されるためである。
別の実施形態において、さらなる適切な治療剤は、以下のもの:2−(4−フルオロフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)ベンズアミド;2−(4−フルオロフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−(4−フルオロフェノキシ)−N−(6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)ベンズアミド;2−(4−フルオロフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−(4−フルオロフェノキシ)−N−(6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−(2,4−ジフルオロフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−(4−(2−メトキシエトキシ)フェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−2−フェノキシ−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−(4−フルオロ−2−メチルフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−2−(o−トリルオキシ)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−2−(p−トリルオキシ)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;4−クロロ−2−(2,4−ジフルオロフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)ベンズアミド;4−クロロ−2−(2−クロロ−4−フルオロフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)ベンズアミド;4−クロロ−2−(4−フルオロフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)ベンズアミド;4−クロロ−2−(4−フルオロ−2−メトキシフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)ベンズアミド;4−クロロ−2−(2−フルオロ−6−メチルフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)ベンズアミド;4−クロロ−2−(2−クロロ−6−フルオロフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)ベンズアミド;4−クロロ−2−(2,6−ジフルオロフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)ベンズアミド;4−クロロ−2−(4−フルオロ−2−メチルフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)ベンズアミド;4−シアノ−2−(4−フルオロフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)ベンズアミド;4−シアノ−2−(4−フルオロ−2−メトキシフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)ベンズアミド;4−シアノ−2−(4−フルオロ−2−メチルフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)ベンズアミド;2−(2,4−ジフルオロフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−(4−シアノフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−(2,6−ジフルオロフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−2−(p−トリルオキシ)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−2−(o−トリルオキシ)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−(2−クロロ−4−フルオロフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−(4−フルオロ−2−メトキシフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−(4−フルオロ−2−メチルフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−2−フェノキシ−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−(2,4−ジフルオロフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド;2−(2,6−ジフルオロフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド;N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−2−(p−トリルオキシ)−5−(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド;N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−2−(o−トリルオキシ)−5−(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド;2−(2−クロロ−4−フルオロフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド;2−(4−フルオロフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド;2−(2−フルオロ−6−メチルフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド;2−(4−フルオロ−2−メチルフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド;N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−2−フェノキシ−5−(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド;2−(4−フルオロ−2−メトキシフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド;2−(4−フルオロフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−6−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−(4−エトキシフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−(4−メトキシフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−(2−エトキシフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−(2−メトキシ−4−メチルフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−(2−フルオロ−6−メトキシフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−(2−クロロ−4−メトキシフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−(4−クロロ−2−メチルフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−(4−クロロ−2−フルオロフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−(5−フルオロ−2−メトキシフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−2−(4−プロポキシフェノキシ)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−(3−フルオロ−2−メトキシフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−(2−フルオロ−4−メトキシフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−(3−フルオロ−5−メトキシフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−(4−クロロフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−(3−フルオロ−4−メトキシフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;N−(6−クロロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−2−(4−フルオロ−2−メチルフェノキシ)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−(4−フルオロ−2−メチルフェノキシ)−N−(6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−2−(2−プロポキシフェノキシ)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−(4−メトキシ−2−メチルフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−(2−イソプロポキシフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−(2−クロロフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;5−クロロ−2−(2−クロロ−4−フルオロフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)ベンズアミド;5−クロロ−2−(4−フルオロフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)ベンズアミド;5−クロロ−2−(4−フルオロ−2−メチルフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)ベンズアミド;5−クロロ−2−(2,4−ジフルオロフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)ベンズアミド;5−クロロ−2−(4−フルオロ−2−メトキシフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)ベンズアミド;5−クロロ−2−(3−フルオロ−4−メトキシフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)ベンズアミド;N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−2−(4−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;
N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)−2−(4−(トリフルオロメチル)フェノキシ)ベンズアミド;N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−2−(2−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−(2−(ジフルオロメトキシ)フェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−(2−クロロ−4−フルオロフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−(4−クロロフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−2−(4−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−2−(2−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−(3−フルオロ−4−メトキシフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−(4−(ジフルオロメトキシ)フェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−(2−(ジフルオロメトキシ)フェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−(2−フルオロ−4−メトキシフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−(4−フルオロフェノキシ)−N−(1−(2−ヒドロキシエチル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−(4−フルオロ−2−メチルフェノキシ)−N−(5−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−(3−フルオロ−2−メトキシフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−(4−フルオロフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−4−(パーフルオロエチル)ベンズアミド;2−(3−フルオロ−4−メトキシフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−4−(パーフルオロエチル)ベンズアミド;N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)−2−(2,3,4−トリフルオロフェノキシ)ベンズアミド;N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)−2−(2,3,5−トリメチルフェノキシ)ベンズアミド;2−(2,3−ジフルオロ−4−メチルフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)−2−(2,4,5−トリメチルフェノキシ)ベンズアミド;5−フルオロ−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−2−(2,3,5−トリメチルフェノキシ)ベンズアミド;5−フルオロ−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−2−フェノキシベンズアミド;2−(4−シクロプロピルフェノキシ)−5−フルオロ−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)ベンズアミド;2−(4−(tert−ブトキシ)フェノキシ)−5−フルオロ−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)ベンズアミド;2−(4−エトキシフェノキシ)−5−フルオロ−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)ベンズアミド;5−フルオロ−2−(4−イソプロピルフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)ベンズアミド;5−フルオロ−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−2−(4−プロポキシフェノキシ)ベンズアミド;5−フルオロ−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−2−(4−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ)ベンズアミド;5−フルオロ−2−(4−(2−メトキシエチル)フェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)ベンズアミド;2−(2−クロロ−4−メトキシフェノキシ)−5−フルオロ−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)ベンズアミド;5−フルオロ−2−(4−メトキシフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)ベンズアミド;5−フルオロ−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−2−(2,4,5−トリメチルフェノキシ)ベンズアミド;2−(4−フルオロ−2−メチルフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;5−フルオロ−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−2−(4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フェノキシ)ベンズアミド;2−(4−(シクロプロピルメトキシ)フェノキシ)−5−フルオロ−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)ベンズアミド;4−クロロ−2−(2−クロロ−4−フルオロフェノキシ)−5−フルオロ−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)ベンズアミド;2−(2−クロロ−3−フルオロ−4−メトキシフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−(4−フルオロ−2−メトキシフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−4−(パーフルオロエチル)ベンズアミド;2−(4−フルオロ−2−メチルフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−4−(パーフルオロエチル)ベンズアミド;4,5−ジクロロ−2−(4−フルオロフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)ベンズアミド;4,5−ジクロロ−2−(4−フルオロ−2−メトキシフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)ベンズアミド;4,5−ジクロロ−2−(3−フルオロ−4−メトキシフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)ベンズアミド;2−(イソペンチルオキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−イソブトキシ−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−((2R)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イルオキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−((1−メチルシクロプロピル)メトキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−(シクロペンチルメトキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−2−((テトラヒドロフラン−3−イル)メトキシ)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−シクロブトキシ−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−2−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−((2,2−ジメチルシクロプロピル)メトキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−((1R,5S)−ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イルオキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−((2,2−ジフルオロシクロプロピル)メトキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−(ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イルオキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−(シクロヘキシルオキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;4−クロロ−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−2−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ベンズアミド;2−(シクロペンチルメトキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−イソブトキシ−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)−2−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)ベンズアミド;N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−2−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−((2,2−ジメチルシクロプロピル)メトキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−(シクロペンチルメトキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド;2−(シクロヘキシルオキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド;N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメトキシ)−2−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)ベンズアミド;N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−2−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)−5−(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド;2−((2,2−ジメチルシクロプロピル)メトキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド;4−(tert−ブチル)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−2−((6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)オキシ)ベンズアミド;4−(tert−ブチル)−N−(6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−((6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)オキシ)ベンズアミド;4−クロロ−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−2−((6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)オキシ)ベンズアミド;N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−4−(トリフルオロメチル)−2−((6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)オキシ)ベンズアミド;N−(6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−4−(トリフルオロメチル)−2−((6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)オキシ)ベンズアミド;2−((6−メチルピリジン−3−イル)オキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;
2−((2−メチルピリジン−3−イル)オキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;4−(tert−ブチル)−N−(1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−2−((6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)オキシ)ベンズアミド;4−(tert−ブチル)−N−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−2−((6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)オキシ)ベンズアミド;2−((2−メチルピリジン−3−イル)オキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−((2−メチルピリジン−3−イル)オキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド;2−(2,4−ジフルオロフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−4,6−ビス(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−(4−フルオロ−2−メチルフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−4,6−ビス(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−(4−フルオロ−2−メトキシフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−4,6−ビス(トリフルオロメチル)ベンズアミド;
2−(4−フルオロフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−4,6−ビス(トリフルオロメチル)ベンズアミド;N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−2−フェノキシ−4,6−ビス(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−(4−フルオロ−2−(ヒドロキシメチル)フェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−(4−フルオロ−2−メトキシフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;2−((5−フルオロ−2−ヒドロキシベンジル)オキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;5−フルオロ−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)−2−(4−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)フェノキシ)ベンズアミド、またはその組み合わせから選択されるNaV1.8阻害剤である。
別の実施形態において、さらなる適切な治療剤は、以下のもの:3−(4−フルオロフェノキシ)−N−(3−スルファモイルフェニル)キノキサリン−2−カルボキサミド;3−(4−フルオロ−2−メトキシフェノキシ)−N−(3−スルファモイルフェニル)キノキサリン−2−カルボキサミド;N−(3−スルファモイルフェニル)−3−(4−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ)キノキサリン−2−カルボキサミド;3−(2−クロロ−4−メトキシフェノキシ)−N−(3−スルファモイルフェニル)キノキサリン−2−カルボキサミド;3−(2,4−ジフルオロフェノキシ)−N−(3−スルファモイルフェニル)キノキサリン−2−カルボキサミド;3−(2−クロロ−4−フルオロフェノキシ)−N−(3−スルファモイルフェニル)キノキサリン−2−カルボキサミド;3−(3−フルオロ−4−メトキシフェノキシ)−N−(3−スルファモイルフェニル)キノキサリン−2−カルボキサミド;3−(2,4−ジメトキシフェノキシ)−N−(3−スルファモイルフェニル)キノキサリン−2−カルボキサミド;3−(4−クロロ−2−メチルフェノキシ)−N−(3−スルファモイルフェニル)キノキサリン−2−カルボキサミド;3−(2−(ジフルオロメトキシ)フェノキシ)−N−(3−スルファモイルフェニル)キノキサリン−2−カルボキサミド;3−(4−クロロ−2−メトキシフェノキシ)−N−(3−スルファモイルフェニル)キノキサリン−2−カルボキサミド;3−(2−フルオロ−4−メトキシフェノキシ)−N−(3−スルファモイルフェニル)キノキサリン−2−カルボキサミド;3−フェノキシ−N−(3−スルファモイルフェニル)キノキサリン−2−カルボキサミド;3−(4−フルオロ−2−メチルフェノキシ)−N−(3−スルファモイルフェニル)キノキサリン−2−カルボキサミド;N−(3−スルファモイルフェニル)−3−(4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フェノキシ)キノキサリン−2−カルボキサミド;3−(4−フルオロ−2−メトキシフェノキシ)−N−(3−(N−メチルスルファモイル)フェニル)キノキサリン−2−カルボキサミド;4−(3−(4−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ)キノキサリン−2−カルボキサミド)安息香酸;5−(3−(4−フルオロフェノキシ)キノキサリン−2−カルボキサミド)ピコリン酸;5−(3−(4−フルオロ−2−メチルフェノキシ)キノキサリン−2−カルボキサミド)ピコリン酸;5−(3−フェノキシキノキサリン−2−カルボキサミド)ピコリン酸;5−(3−(2−フルオロ−4−メトキシフェノキシ)キノキサリン−2−カルボキサミド)ピコリン酸;5−(3−(4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フェノキシ)キノキサリン−2−カルボキサミド)ピコリン酸;5−(3−(4−クロロ−2−メトキシフェノキシ)キノキサリン−2−カルボキサミド)ピコリン酸;5−(3−(2−(ジフルオロメトキシ)フェノキシ)キノキサリン−2−カルボキサミド)ピコリン酸;5−(3−(4−クロロ−2−メチルフェノキシ)キノキサリン−2−カルボキサミド)ピコリン酸;5−(3−(2,4−ジメトキシフェノキシ)キノキサリン−2−カルボキサミド)ピコリン酸;5−(3−(3−フルオロ−4−メトキシフェノキシ)キノキサリン−2−カルボキサミド)ピコリン酸;5−(3−(2−クロロ−4−フルオロフェノキシ)キノキサリン−2−カルボキサミド)ピコリン酸;5−(3−(2,4−ジフルオロフェノキシ)キノキサリン−2−カルボキサミド)ピコリン酸;5−(3−(2−クロロ−4−メトキシフェノキシ)キノキサリン−2−カルボキサミド)ピコリン酸;5−(3−(4−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ)キノキサリン−2−カルボキサミド)ピコリン酸;5−(3−(4−フルオロ−2−メトキシフェノキシ)キノキサリン−2−カルボキサミド)ピコリン酸;4−(3−(4−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ)キノキサリン−2−カルボキサミド)ピコリン酸;4−(3−(4−フルオロ−2−メトキシフェノキシ)キノキサリン−2−カルボキサミド)ピコリン酸;3−(4−フルオロフェノキシ)−N−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)キノキサリン−2−カルボキサミド;3−(3−(4−フルオロ−2−メトキシフェノキシ)キノキサリン−2−カルボキサミド)安息香酸;2−(3−(4−フルオロ−2−メトキシフェノキシ)キノキサリン−2−カルボキサミド)チアゾール−4−カルボン酸;3−(4−フルオロ−2−メトキシフェノキシ)−N−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)キノキサリン−2−カルボキサミド;2−(3−(4−フルオロ−2−メトキシフェノキシ)キノキサリン−2−カルボキサミド)オキサゾール−4−カルボン酸;3−(4−フルオロ−2−メトキシフェノキシ)−N−(1H−ピラゾール−3−イル)キノキサリン−2−カルボキサミド;3−(4−フルオロ−2−メトキシフェノキシ)−N−(1H−テトラゾール−5−イル)キノキサリン−2−カルボキサミド;N−(1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−3−(4−フルオロ−2−メトキシフェノキシ)キノキサリン−2−カルボキサミド;3−(4−フルオロ−2−メトキシフェノキシ)−N−(1H−ピラゾール−4−イル)キノキサリン−2−カルボキサミド;3−(4−フルオロ−2−メトキシフェノキシ)−N−(2−(ヒドロキシメチル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−5−イル)キノキサリン−2−カルボキサミド;N−(3−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル)−3−(4−フルオロ−2−メトキシフェノキシ)キノキサリン−2−カルボキサミド;3−(4−フルオロ−2−メトキシフェノキシ)−N−(3−(メチルスルホニル)フェニル)キノキサリン−2−カルボキサミド;3−(4−フルオロ−2−メトキシフェノキシ)−N−(1H−インダゾール−6−イル)キノキサリン−2−カルボキサミド;3−(4−フルオロ−2−メトキシフェノキシ)−N−(1H−インダゾール−5−イル)キノキサリン−2−カルボキサミド;N−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−6−イル)−3−(4−フルオロ−2−メトキシフェノキシ)キノキサリン−2−カルボキサミド;N−(4−シアノピリジン−2−イル)−3−(4−フルオロ−2−メトキシフェノキシ)キノキサリン−2−カルボキサミド;N−(6−シアノピリジン−3−イル)−3−(4−フルオロ−2−メトキシフェノキシ)キノキサリン−2−カルボキサミド;N−(5−シアノピリジン−2−イル)−3−(4−フルオロ−2−メトキシフェノキシ)キノキサリン−2−カルボキサミド;3−(4−フルオロ−2−メトキシフェノキシ)−N−(ピリジン−4−イル)キノキサリン−2−カルボキサミド;3−(4−フルオロ−2−メトキシフェノキシ)−N−(ピリジン−3−イル)キノキサリン−2−カルボキサミド;N−(4−シアノフェニル)−3−(4−フルオロ−2−メトキシフェノキシ)キノキサリン−2−カルボキサミド;N−(3−シアノフェニル)−3−(4−フルオロ−2−メトキシフェノキシ)キノキサリン−2−カルボキサミド;3−(4−フルオロ−2−メトキシフェノキシ)−N−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−5−イル)キノキサリン−2−カルボキサミド;N−(4−カルバモイルフェニル)−3−(4−フルオロ−2−メトキシフェノキシ)キノキサリン−2−カルボキサミド;N−(3−カルバモイルフェニル)−3−(4−フルオロ−2−メトキシフェノキシ)キノキサリン−2−カルボキサミド;2−(4−フルオロフェノキシ)−N−(3−スルファモイルフェニル)キノリン−3−カルボキサミド;2−(4−フルオロ−2−メトキシフェノキシ)−N−(3−スルファモイルフェニル)キノリン−3−カルボキサミド;2−(3−フルオロ−4−メトキシフェノキシ)−N−(3−スルファモイルフェニル)キノリン−3−カルボキサミド;2−(4−フルオロ−2−メチルフェノキシ)−N−(3−スルファモイルフェニル)キノリン−3−カルボキサミド;2−フェノキシ−N−(3−スルファモイルフェニル)キノリン−3−カルボキサミド;2−(2,4−ジフルオロフェノキシ)−N−(3−スルファモイルフェニル)キノリン−3−カルボキサミド;2−(2−クロロ−4−フルオロフェノキシ)−N−(3−スルファモイルフェニル)キノリン−3−カルボキサミド;N−(3−スルファモイルフェニル)−2−(4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フェノキシ)キノリン−3−カルボキサミド;N−(3−スルファモイルフェニル)−2−(4−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ)キノリン−3−カルボキサミド;2−(2−クロロ−4−メトキシフェノキシ)−N−(3−スルファモイルフェニル)キノリン−3−カルボキサミド;2−(2−フルオロ−4−メトキシフェノキシ)−N−(3−スルファモイルフェニル)キノリン−3−カルボキサミド;2−(4−クロロ−2−メチルフェノキシ)−N−(3−スルファモイルフェニル)キノリン−3−カルボキサミド;2−(2,4−ジメトキシフェノキシ)−N−(3−スルファモイルフェニル)キノリン−3−カルボキサミド;2−(4−クロロ−2−メトキシフェノキシ)−N−(3−スルファモイルフェニル)キノリン−3−カルボキサミド;2−(2−(ジフルオロメトキシ)フェノキシ)−N−(3−スルファモイルフェニル)キノリン−3−カルボキサミド;4−(2−(2,4−ジフルオロフェノキシ)キノリン−3−カルボキサミド)安息香酸;4−(2−(4−フルオロ−2−メチルフェノキシ)キノリン−3−カルボキサミド)安息香酸;4−(2−(2−(ジフルオロメトキシ)フェノキシ)キノリン−3−カルボキサミド)安息香酸;4−(2−(2,4−ジメトキシフェノキシ)キノリン−3−カルボキサミド)安息香酸;5−(2−(2−クロロ−4−フルオロフェノキシ)キノリン−3−カルボキサミド)ピコリン酸;5−(2−(2,4−ジフルオロフェノキシ)キノリン−3−カルボキサミド)ピコリン酸、またはその組み合わせから選択されるNaV1.8阻害剤である。
別の実施形態において、さらなる適切な治療剤は、以下のもの:4−(2−(2−クロロ−4−フルオロフェノキシ)−4−(パーフルオロエチル)ベンズアミド)安息香酸;4−(2−(2,4−ジフルオロフェノキシ)−4−(パーフルオロエチル)ベンズアミド)安息香酸;4−(2−(4−フルオロ−2−メチルフェノキシ)−4−(パーフルオロエチル)ベンズアミド)安息香酸;4−(2−(2−クロロ−4−フルオロフェノキシ)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド)安息香酸;4−(2−(4−フルオロ−2−メチルフェノキシ)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド)安息香酸;4−(2−(2,4−ジフルオロフェノキシ)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド)安息香酸;4−(2−(4−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド)安息香酸;4−(2−(2,4−ジフルオロフェノキシ)−4,6−ビス(トリフルオロメチル)ベンズアミド)安息香酸;4−(2−(4−フルオロ−2−メチルフェノキシ)−4,6−ビス(トリフルオロメチル)ベンズアミド)安息香酸;4−(2−(4−フルオロ−2−メトキシフェノキシ)−4,6−ビス(トリフルオロメチル)ベンズアミド)安息香酸;4−(2−(4−フルオロフェノキシ)−4,6−ビス(トリフルオロメチル)ベンズアミド)安息香酸;4−(4,5−ジクロロ−2−(4−フルオロ−2−メトキシフェノキシ)ベンズアミド)安息香酸;4−(4,5−ジクロロ−2−(4−フルオロフェノキシ)ベンズアミド)安息香酸;4−(4,5−ジクロロ−2−(4−フルオロ−2−メチルフェノキシ)ベンズアミド)安息香酸;4−(4,5−ジクロロ−2−フェノキシベンズアミド)安息香酸;4−(4,5−ジクロロ−2−(2−フルオロ−4−メトキシフェノキシ)ベンズアミド)安息香酸;4−(4,5−ジクロロ−2−(4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フェノキシ)ベンズアミド)安息香酸;4−(4,5−ジクロロ−2−(4−クロロ−2−メトキシフェノキシ)ベンズアミド)安息香酸;4−(4,5−ジクロロ−2−(2−(ジフルオロメトキシ)フェノキシ)ベンズアミド)安息香酸;4−(4,5−ジクロロ−2−(4−クロロ−2−メチルフェノキシ)ベンズアミド)安息香酸;4−(4,5−ジクロロ−2−(2,4−ジメトキシフェノキシ)ベンズアミド)安息香酸;4−(4,5−ジクロロ−2−(3−フルオロ−4−メトキシフェノキシ)ベンズアミド)安息香酸;4−(4,5−ジクロロ−2−(2−クロロ−4−フルオロフェノキシ)ベンズアミド)安息香酸;4−(4,5−ジクロロ−2−(2,4−ジフルオロフェノキシ)ベンズアミド)安息香酸;4−(4,5−ジクロロ−2−(2−クロロ−4−メトキシフェノキシ)ベンズアミド)安息香酸;4−(4,5−ジクロロ−2−(4−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ)ベンズアミド)安息香酸;4−(2−(4−フルオロ−2−メトキシフェノキシ)−4−(パーフルオロエチル)ベンズアミド)安息香酸;4−(2−(4−フルオロ−2−メチルフェノキシ)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド)安息香酸;4−(2−(4−フルオロ−2−メチルフェノキシ)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド)安息香酸;5−(4,5−ジクロロ−2−(4−フルオロフェノキシ)ベンズアミド)ピコリン酸;5−(4,5−ジクロロ−2−(4−(イソペンチルオキシ)フェノキシ)ベンズアミド)ピコリン酸;5−(4,5−ジクロロ−2−(4−フルオロ−2−メチルフェノキシ)ベンズアミド)ピコリン酸;5−(4,5−ジクロロ−2−フェノキシベンズアミド)ピコリン酸;5−(4,5−ジクロロ−2−(2−フルオロ−4−メトキシフェノキシ)ベンズアミド)ピコリン酸;5−(4,5−ジクロロ−2−(4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フェノキシ)ベンズアミド)ピコリン酸;5−(4,5−ジクロロ−2−(4−クロロ−2−メトキシフェノキシ)ベンズアミド)ピコリン酸;5−(4,5−ジクロロ−2−(2−(ジフルオロメトキシ)フェノキシ)ベンズアミド)ピコリン酸;5−(4,5−ジクロロ−2−(4−クロロ−2−メチルフェノキシ)ベンズアミド)ピコリン酸;5−(4,5−ジクロロ−2−(2,4−ジメトキシフェノキシ)ベンズアミド)ピコリン酸;5−(4,5−ジクロロ−2−(3−フルオロ−4−メトキシフェノキシ)ベンズアミド)ピコリン酸;5−(4,5−ジクロロ−2−(2−クロロ−4−フルオロフェノキシ)ベンズアミド)ピコリン酸;5−(4,5−ジクロロ−2−(2,4−ジフルオロフェノキシ)ベンズアミド)ピコリン酸;5−(4,5−ジクロロ−2−(2−クロロ−4−メトキシフェノキシ)ベンズアミド)ピコリン酸;5−(4,5−ジクロロ−2−(4−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ)ベンズアミド)ピコリン酸;5−(2−(2−メトキシフェノキシ)−4,6−ビス(トリフルオロメチル)ベンズアミド)ピコリン酸;5−(2−(4−メトキシフェノキシ)−4,6−ビス(トリフルオロメチル)ベンズアミド)ピコリン酸;5−(2−(4−フルオロ−2−メチルフェノキシ)−4,6−ビス(トリフルオロメチル)ベンズアミド)ピコリン酸;5−(2−(4−フルオロ−2−メトキシフェノキシ)−4,6−ビス(トリフルオロメチル)ベンズアミド)ピコリン酸;5−(2−(2,4−ジメトキシフェノキシ)−4,6−ビス(トリフルオロメチル)ベンズアミド)ピコリン酸;5−(2−(4−フルオロフェノキシ)−4,6−ビス(トリフルオロメチル)ベンズアミド)ピコリン酸;5−(4,5−ジクロロ−2−(4−フルオロ−2−メトキシフェノキシ)ベンズアミド)ピコリン酸;5−(4−(tert−ブチル)−2−(4−フルオロ−2−メトキシフェノキシ)ベンズアミド)ピコリン酸;5−(4−(tert−ブチル)−2−(4−フルオロ−2−メチルフェノキシ)ベンズアミド)ピコリン酸;5−(4−(tert−ブチル)−2−(4−フルオロフェノキシ)ベンズアミド)ピコリン酸;5−(2−(4−フルオロフェノキシ)ベンズアミド)ピコリン酸;5−(2−(4−フルオロフェノキシ)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド)ピコリン酸;5−(2−(4−フルオロ−2−メトキシフェノキシ)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド)ピコリン酸;5−(2−(2−クロロ−4−フルオロフェノキシ)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド)ピコリン酸;5−(2−(5−フルオロ−2−メトキシフェノキシ)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド)ピコリン酸;5−(2−(2−(ジフルオロメトキシ)フェノキシ)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド)ピコリン酸;5−(2−(4−クロロ−2−メチルフェノキシ)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド)ピコリン酸;5−(2−(2−メトキシフェノキシ)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド)ピコリン酸;5−(2−(2−クロロフェノキシ)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド)ピコリン酸;5−(2−(2−イソプロポキシフェノキシ)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド)ピコリン酸;5−(2−(2,4−ジメトキシフェノキシ)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド)ピコリン酸;5−(2−(4−クロロ−2−メトキシフェノキシ)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド)ピコリン酸;5−(2−(4−メトキシ−2−メチルフェノキシ)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド)ピコリン酸;5−(2−(2−クロロ−4−メトキシフェノキシ)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド)ピコリン酸;5−(2−(3−フルオロ−2−メトキシフェノキシ)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド)ピコリン酸;5−(2−フェノキシ−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド)ピコリン酸;5−(2−(4−フルオロフェノキシ)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド)ピコリン酸;5−(2−(4−フルオロ−2−メトキシフェノキシ)−4−(パーフルオロエチル)ベンズアミド)ピコリン酸;5−(2−(4−フルオロフェノキシ)−4−(パーフルオロエチル)ベンズアミド)ピコリン酸;5−(2−(2−クロロ−4−フルオロフェノキシ)−6−(トリフルオロメチル)ベンズアミド)ピコリン酸;5−(2−(4−フルオロ−2−メチルフェノキシ)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド)ピコリン酸;5−(4,5−ジクロロ−2−(4−フルオロ−2−メトキシフェノキシ)ベンズアミド)ピコリン酸、またはその組み合わせから選択されるNaV1.8阻害剤である。
本発明の組成物中に存在するさらなる治療薬の量は、唯一の活性剤としてその治療薬を含む組成物で通常投与される量以下になる。好ましくは、本開示の組成物中のさらなる治療薬の量は、唯一の治療上活性な剤としてその剤を含む組成物中に通常存在する量の約50%から100%に及ぶことになる。
本発明の化合物または薬学的に許容されるその組成物は、プロテーゼ、人工弁、血管グラフト、ステント、およびカテーテルなどの埋め込み可能な医療用デバイスをコーティングするための組成物に組み込んでもよい。したがって本発明は、別の局面において、一般に上述のような、また本明細書のクラスおよびサブクラスにあるような、本発明の化合物と、前記埋め込み可能なデバイスをコーティングするのに適したキャリアと含む、埋め込み可能なデバイスをコーティングするための組成物を含む。さらに別の局面では、本発明は、一般に上述のような、また本明細書のクラスおよびサブクラスにあるような、本発明の化合物と、前記埋め込み可能なデバイスをコーティングするのに適したキャリアとを含む組成物でコーティングされた、埋め込み可能なデバイスを含む。適切なコーティングと、コーティングされた埋め込み可能なデバイスの一般的作製方法は、米国特許第6,099,562号;第5,886,026号;および第5,304,121号に記載されている。コーティングは、典型的には、ヒドロゲルポリマー、ポリメチルジシロキサン、ポリカプロラクトン、ポリエチレングリコール、ポリ乳酸、エチレン酢酸ビニル、およびこれらの混合物などの生体適合性ポリマー材料である。コーティングは、組成物に制御放出特性を与えるため、フルオロシリコーン、多糖類、ポリエチレングリコール、リン脂質、またはこれらの組合せの適切なトップコートによって、必要に応じてさらに覆ってもよい。
本発明の別の局面は、生物学的サンプルまたは被験体におけるNaV1.1、NaV1.2、NaV1.3、NaV1.4、NaV1.5、NaV1.6、NaV1.7、NaV1.8、またはNaV1.9のうちの1つの活性の阻害に関し、この方法は、式Iの化合物または前記化合物を含む組成物を患者に投与するステップ、またはそれらを前記生物学的サンプルに接触させるステップを含む。本明細書で使用される場合、用語「生物学的サンプル」は、限定するものではないが細胞培養物またはその抽出物;哺乳類から得られた生検材料またはその抽出物;および血液、唾液、尿、便、精液、涙、もしくはその他の体液またはその抽出物を含む。
生物学的サンプル中のNaV1.1、NaV1.2、NaV1.3、NaV1.4、NaV1.5、NaV1.6、NaV1.7、NaV1.8、またはNaV1.9のうちの1つの活性の阻害は、当業者に公知の様々な目的に有用である。そのような目的の例には、限定するものではないが、生物学的および病理学的現象でのナトリウムイオンチャネルの研究;ならびに新しいナトリウムイオンチャネル阻害剤の比較評価が含まれる。
実施例
一般方法.1H NMR(400MHzまたは300MHz)および13C NMR(100MHz)スペクトルは、ジュウテリオアセトニトリル(CD3CN)、クロロホルム−d(CDCl3)、ジュウテロメタノール(MeOD−d4)またはジメチルスルホキシド−D6(DMSO)の溶液で取得した。質量分析(MS)は、Phenomenex 50×4.60mm luna−5μ C18カラムを備えたApplied Biosystems API EX LC/MSシステムを用いて取得した。LC/MS溶出系は、H2O(0.035%v/vのトリフルオロ酢酸、0.035%v/vのギ酸、5mMのHClまたは5mMのギ酸アンモニウムを含む)中1%から99%まで、または10%から99%までのアセトニトリルで3分間または15分間の線形勾配および12mL/分の流速を使用した。シリカゲルクロマトグラフィーは、230〜400メッシュの粒子サイズを有するシリカゲル−60を使用して実施した。ピリジン、DCM(CH2Cl2)、テトラヒドロフラン(THF)、ジメチルホルムアミド(DMF)、アセトニトリル(ACN)、メタノール(MeOH)、および1,4−ジオキサンは、乾燥窒素下に維持したAldrich Sure−Sealビンのものであった。他に記載されない限り、反応液はすべて磁気撹拌した。
[(3aR,7aR)−7a−フェニル−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−[3−メトキシ−4−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]フェニル]メタノン
工程1:4−フェニル−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(10.0g,32.3mmol)とブロモベンゼン(5.1g,3.4mL,32.3mmol)のDMF(30mL)中の溶液を、水中の炭酸ナトリウム(16.2mLの2M,32.3mmol)で処理した。反応混合物に窒素をパージし、Pd(dppf)Cl2(1.2g,1.6mmol)で処理した。反応混合物を80℃で1時間撹拌した。揮発性物質を70℃にて減圧下で除去した。残留した残渣を酢酸エチル(100mL)と水(100mL)との間で分配した。混合物を濾過し、乳化性固体を除去した。有機層を飽和水性NaClでさらに洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた褐色油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー:120グラムのシリカゲルのカラム,30分で0から40%までの酢酸エチル/ヘキサンの勾配により精製して、4−フェニル−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(8.13g,mmol,97%)を無色透明の油状物として得た。ESI−MS m/z 計算値259.2,実測値260.3(M+1)+;保持時間:2.05分(3分間の実行)。
以下の化合物を、上記手順を使用して合成した:
工程2:(3R,4R)−3,4−ジヒドロキシ−4−フェニル−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
メタンスルホンアミド(917mg,9.6mmol)を、水(54mL)とtert−ブタノール(54mL)の溶液に溶解させた。AD−ミックス−β(7.6g,9.6mmol)を添加し、混合物を室温で5分間撹拌した後、0℃まで冷却した。この混合物に、4−フェニル−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(2.5g,9.6mmol)を一度に添加し、反応混合物を0℃で8時間撹拌し続けた。亜硫酸ナトリウム(6g)を添加し、混合物を室温でさらに30分間撹拌し、酢酸エチル(2×75mL)で抽出した。合わせた有機層を水性1N NaOH(1×75mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮すると黄色から橙色の油状物になった。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー:40グラムのシリカゲルのカラム,30分で0から30%までの酢酸エチル/ヘキサンの勾配により精製すると;25%で生成物が溶出し、(3R,4R)−3,4−ジヒドロキシ−4−フェニル−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.6g,58%)を白色固体として得た。1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 7.48(dt,J = 3.1,1.8 Hz,2H),7.44 - 7.35(m,2H),7.33 - 7.27(m,1H),4.26 - 4.12(m,1H),4.11 - 4.01(m,1H),3.95(d,J = 11.7 Hz,1H),3.22 - 3.08(m,1H),3.07 - 2.93(m,1H),2.71(s,1H),1.96 - 1.79(m,2H),1.64(t,J = 18.5 Hz,1H),1.55 - 1.44(m,9H)。ESI−MS m/z 計算値293.2,実測値294.5(M+1)+;保持時間:1.32分(3分間の実行)。
以下の化合物を、上記手順を使用して合成した:
工程3:(3aR,7aR)−7a−フェニル−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−カルボン酸tert−ブチル
窒素供給口を備えた100mL容フラスコ内で、(3R,4R)−3,4−ジヒドロキシ−4−フェニル−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.3g,4.5mmol)をDMF(7mL)に溶解させた。この溶液を0℃まで冷却した後、水素化ナトリウム(395mg,9.86mmol)(鉱油中60wt%分散体)を添加した。反応混合物を0℃で20分間撹拌した後、ジブロモメタン(344μL,4.94mmol)を添加した。添加後、0℃の氷浴を外し、反応混合物を室温で20時間撹拌した。水と飽和水性NaCl(総容量は50mL)を添加し、生成物を酢酸エチル(2×30mL)で抽出した。有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた油状物(1.76グラム)をDCMに溶解させ、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(80gカラム):25分で0から10%まで、次いで15分で10から40%までの酢酸エチル/ヘキサンの勾配により精製した。純粋な画分を合わせ、濃縮して、(3aR,7aR)−7a−フェニル−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−カルボン酸tert−ブチル(1.0g,73%)を無色の粘性油状物として得た。1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 7.42 - 7.34(m,4H),7.33 - 7.25(m,1H),5.25(s,1H),4.84(s,1H),4.29(s,1H),3.95(d,J = 13.0 Hz,1H),3.59-3.50(m,2H),3.43(td,J = 12.3,3.9 Hz,1H),2.15 - 1.91(m,2H),1.50(s,9H)。ESI−MS m/z 計算値305.2,実測値306.0(M+1)+;保持時間:1.74分(3分間の実行)。
以下の化合物を、上記手順を使用して合成した:
工程4:(3aR,7aR)−7a−フェニル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3aH−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン
(3aR,7aR)−7a−フェニル−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−カルボン酸tert−ブチル(980mg,3.2mmol)のDCM(8mL)中の溶液を2,2,2−トリフルオロ酢酸(2.5mL)で処理した。反応混合物を室温で1.5時間撹拌した。反応混合物をDCM(40mL)で希釈し、水性1N NaOH(50mL)の添加によりクエンチした。有機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、(3aR,7aR)−7a−フェニル−4,5,6,7−テトラヒドロ−3aH−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン(608mg,93.2%)を薄褐色油状物として得、これは静置すると固化した。1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 7.45(dt,J = 3.0,1.8 Hz,2H),7.42 - 7.33(m,2H),7.33 - 7.27(m,1H),5.28(d,J = 0.9 Hz,1H),5.05(d,J = 0.8 Hz,1H),4.20(dd,J = 5.7,4.8 Hz,1H),3.16(dd,J = 13.4,4.6 Hz,1H),3.07 - 2.94(m,2H),2.83(dt,J = 12.6,5.3 Hz,1H),2.15 - 1.90(m,2H),1.78(s,1H)。ESI−MS m/z 計算値205.1,実測値206.4(M+1)+;保持時間:0.45分(3分間の実行)。
以下の化合物を、上記手順を使用して合成した:
6−(4−フルオロフェニル)−3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタン
工程1:6−フェニル−3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタン
4−(4−フルオロフェニル)−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン(2.1g,11.6mmolをDMF(15mL)に溶解させ、DIPEA(1.5g,2.0mL,11.6mmol)を添加した。臭化ベンジル(2.0g,1.4mL,11.6mmol)のDMF(5mL)中の溶液を滴下により添加した。室温で5分間の撹拌後、溶媒を減圧下で除去した。残留した油状物を酢酸エチル(75mL)に溶解させ、飽和水性NaCl(1×75mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗製生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー:40グラムのシリカゲルのカラム,30分で0から15%までのメタノール/DCMの勾配(1%の水性水酸化アンモニウムを含める)により精製して、1−ベンジル−4−(4−フルオロフェニル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン(3.1g,100%)を褐色がかった赤色油状物として得た。1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 7.40 - 7.31(m,6H),7.27(ddd,J = 7.5,4.0,1.7 Hz,1H),7.03 - 6.94(m,2H),6.00(dt,J = 5.0,1.7 Hz,1H),3.64(s,2H),3.16(dd,J = 6.0,2.9 Hz,2H),2.71(t,J = 5.7 Hz,2H),2.58 - 2.48(m,2H)。ESI−MS m/z 計算値267.1,実測値268.4(M+1)+;保持時間:1.09分(3分間の実行)。
以下の化合物を、上記手順を使用して合成した:
工程2:3−ベンジル−6−フェニル−3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタン
ジエチル亜鉛(39.7mLの15%w/v,48.1mmol)のトルエン中の溶液を無水DCM(25mL)に0℃で添加した。DCM(12mL)中のTFA(3.7mL,48.1mmol)を添加し、得られたややゼラチン状の混合物を0℃で20分間撹拌した。DCM(12mL)中のジヨードメタン(4.1mL,50.5mmol)を滴下によりゆっくり添加し、反応混合物を0℃で20分間撹拌すると白色スラリーが形成された。1−ベンジル−4−(4−フルオロフェニル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン(3.2g,12.0mmol)のDCM(12mL)中の溶液を0℃で添加し、反応混合物を室温で45分間撹拌した。反応混合物を、飽和塩化アンモニウム水溶液(125mL)の添加により注意深くクエンチした。次いで有機層を1N HCl(1×100mL)と飽和重炭酸ナトリウム水溶液(1×100mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留した油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー:40グラムのシリカゲルのカラム,25分で0から30%までの酢酸エチル/DCMの勾配により精製すると;10%で生成物が溶出し、一方、第4級副生成物は25%で溶出した。純粋な画分を合わせ、濃縮して、3−ベンジル−6−(4−フルオロフェニル)−3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタン(1.5g,44%)を橙色油状物として得た。1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 7.37 - 7.29(m,4H),7.27 - 7.19(m,3H),6.98 - 6.90(m,2H),3.54 - 3.41(m,2H),2.85 - 2.71(m,2H),2.34 - 2.18(m,2H),2.09(tdd,J = 13.5,9.0,6.6 Hz,2H),1.34(dtd,J = 8.9,5.6,2.0 Hz,1H),0.92(dt,J = 9.1,4.1 Hz,2H)。ESI−MS m/z 計算値281.2,実測値282.5(M+1)+;保持時間:1.13分(3分間の実行)。
以下の化合物を、上記手順を使用して合成した:
工程3:6−(4−フルオロフェニル)−3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタン
クロロギ酸1−クロロエチル(3.8g,2.8mL,26.3mmol)のDCM(3mL)中の0℃の溶液を、3−ベンジル−6−(4−フルオロフェニル)−3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタン(1.5g,5.3mmol)のDCM(6mL)中の溶液の滴下により処理した。反応混合物を室温で30分間撹拌した。この溶液にメタノール(25mL)を添加し、これを40℃で30分間撹拌した。揮発性物質を減圧下で除去し、残留した固体を水性1N HCl(75mL)に懸濁させた。この懸濁液を酢酸エチル(1×75mL)で抽出した。水層を、水性1N NaOH(100mL)の添加によりpH12に調整した。得られた濁った白色懸濁液を酢酸エチル(2×75mL)で抽出した。最終の有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、6−(4−フルオロフェニル)−3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタン(0.8g,79%)を透明な黄色油状物として得、これは静置すると結晶化した。1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 7.26 - 7.19(m,2H),6.99 - 6.91(m,2H),3.36(dd,J = 12.8,5.7 Hz,1H),3.08(d,J = 12.7 Hz,1H),2.75 - 2.58(m,2H),2.02(ddd,J = 12.8,6.3,4.2 Hz,1H),1.96 - 1.86(m,1H),1.42 - 1.20(m,2H),0.95(dd,J = 9.3,4.4 Hz,1H),0.81(dd,J = 5.5,4.8 Hz,1H)。ESI−MS m/z 計算値191.1,実測値192.4(M+1)+;保持時間:0.58分(3分間の実行)。
以下の化合物を、上記手順を使用して合成した:
(4−イソプロポキシ−3−メチルフェニル)(6−フェニル−7−オキサ−3−アザビシクロ[4.2.0]オクタン−3−イル)−メタノン
工程1:3−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]−4−オキソ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
O3−エチル 4−オキソピペリジン−1,3−ジカルボン酸O1−tert−ブチル(5g,18.4mmol)のメタノール(50mL)中の0℃の溶液に水素化ホウ素ナトリウム(1.74g,46.1mmol)を分割して15分間かけて添加した。反応混合物を0℃で30分間撹拌し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を水で希釈し、1N HClでpH3に調整した。混合物を酢酸エチルで抽出し(3回)、合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(4.1g)を白色固体として得た。
4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(2.0g,8.6mmol)を入れた250mL容丸底フラスコ内に、ジクロロ(dichoro)メタン(50.0mL)を添加した後、トリエチルアミン(2.8mL,20mmol)を添加した。塩化tert−ブチルジメチルシリル(1.5g,10.2mmol)を分割して添加し、反応混合物を室温で一晩撹拌した。lcmsによると反応の混合はほぼ完了していた。反応混合物を飽和水性塩化アンモニウムと飽和水性NaClでクエンチし、ジクロロメタンで抽出した。有機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、次いで減圧下で濃縮した。粗製生成物を精製せずに次の工程で使用した。
粗製3−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]−4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(2.4g)を入れた250mL容丸底フラスコに、DCM(24mL)と重炭酸ナトリウム(2.0g,20.4mmol)を添加した。反応混合物を0℃まで5分間冷却し、デス・マーチン・ペルヨージナン(periodane)(3.6g,8.5mmol)を添加した。反応混合物を室温まで温めながら3時間撹拌した。反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮して乾固させた。粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(0から50%まで)DCM:酢酸エチルによって精製し、3−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]−4−オキソ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.7g,71%)を透明な黄色油状物として得た。ESI−MS m/z 計算値343.5,実測値344.4(M+1)+;保持時間:2.47分(3分間の実行)。
工程2:4−ヒドロキシ−3−(メチルスルホニルオキシメチル)−4−フェニル−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
100mL容丸底フラスコに3−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]−4−オキソ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.0g,2.9mmol)とTHF(9mL)を添加した。混合物を−78℃まで冷却し、塩化フェニルマグネシウム(1.46ml,2M,2.9mmol)を滴下により添加し、反応混合物を1時間かけて室温まで温めた。反応混合物を飽和水性塩化アンモニウムでクエンチし、酢酸エチルで抽出した(3回)。有機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、3−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]−4−ヒドロキシ−4−フェニル−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルを無色透明の油状物として得、これをTHF(9mL)で希釈した。混合物をフッ化テトラ−n−ブチルアンモニウム(4.4mLの1M,4.4mmol)で処理し、反応混合物を室温で10分間撹拌した。反応混合物を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した(3回)。有機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)−4−フェニル−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルを得、これをジクロロメタン(9mL)に溶解させ、トリエチルアミン(0.81mL,5.8mmol)とメタンスルホニルクロリド(0.23mL,2.9mmol)で処理した。反応混合物を水でクエンチし、ジクロロメタンで抽出した(3回)。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製反応混合物をシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン中0%から25%までの酢酸エチル)によって精製し、4−ヒドロキシ−3−(メチルスルホニルオキシメチル)−4−フェニル−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.7g,63%)を薄黄色油状物として得た。ESI−MS m/z 計算値385.5,実測値386.3(M+1)+;保持時間:1.80分(3分間の実行)。
工程3:メタンスルホン酸(4−ヒドロキシ−4−フェニル−3−ピペリジル)メチル
100mL容丸底フラスコにジクロロメタン(10mL)とHCl(0.45mLの4M,1.83mmol)を添加し、反応混合物を室温で4時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、メタンスルホン酸(4−ヒドロキシ−4−フェニル−3−ピペリジル)メチル塩酸塩(596mg)を得、これを精製せずに次の反応で使用した。ESI−MS m/z 計算値285.1,実測値286.3(M+1)+;保持時間:0.92分(3分間の実行)。
工程4:メタンスルホン酸(4−ヒドロキシ−1−(4−イソプロポキシ−3−メチルベンゾイル)−4−フェニルピペリジン−3−イル)メチル
バイアルに4−イソプロポキシ−3−メチル−安息香酸(39mg,0.2mmol)、HATU(76mg,0.2mmol)、DMF(2mL)およびトリエチルアミン(0.7mL,5mmol)を添加し、反応混合物を室温で10分間撹拌した。DMF(1mL)に溶解させたメタンスルホン酸(4−ヒドロキシ−1−(4−イソプロポキシ−3−メチルベンゾイル)−4−フェニルピペリジン−3−イル)メチル(57mg,0.2mmol)の溶液を添加し、反応混合物を15分間撹拌した。反応液を飽和水性NaClでクエンチし、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を飽和水性NaClでさらにすすぎ洗浄し(3回)、DMF(あれば)を除去した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、さらに精製せずに次の反応で使用した。ESI−MS m/z 計算値461.6,実測値462.1(M+1)+;保持時間:1.93分(3分間の実行)。
以下の化合物を、上記手順を使用して合成した:
工程5:(4−イソプロポキシ−3−メチルフェニル)(6−フェニル−7−オキサ−3−アザビシクロ[4.2.0]オクタン−3−イル)−メタノン
THF(1.5mL)中のメタンスルホン酸(4−ヒドロキシ−1−(4−イソプロポキシ−3−メチルベンゾイル)−4−フェニルピペリジン−3−イル)メチル(92mg,0.2mmol)を入れたバイアルを鉱油中のNaH(60%,8mg,0.2mmol)で処理した。反応混合物を室温で1時間撹拌し、濾過し、逆相HPLC(1から99%までの)ACN:H2O(改質剤なし))により精製して、(4−イソプロポキシ−3−メチルフェニル)(6−フェニル−7−オキサ−3−アザビシクロ[4.2.0]オクタン−3−イル)−メタノン(13mg,18%)を得た。1H NMR(400 MHz,MeOD)δ 7.47 - 7.22(m,7H),6.99(t,J = 9.1 Hz,1H),4.72 - 4.54(m,2H),4.46 - 4.03(m,2H),3.99 - 3.74(m,2H),3.66(dd,J = 25.7,12.9 Hz,1H),3.09(t,J = 15.9 Hz,1H),2.57 - 2.25(m,1H),2.21(d,J = 7.8 Hz,3H),1.34(d,J = 5.8 Hz,6H)。ESI−MS m/z 計算値365.5,実測値366.5(M+1)+;保持時間:1.95分(3分間の実行)。
以下の化合物を、上記手順を使用して合成した:
(3aR,7aR)−7a−(ピリジン−2−イル)テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5(6H)−カルボン酸tert−ブチル
(3aR,7aR)−7a−(6−ブロモ−2−ピリジル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−カルボン酸tert−ブチル(342mg,0.88mmol)の溶液を無水エタノール(10mL)に溶解させ、窒素下で撹拌した後、10%パラジウム担持炭素(473mg,0.44mmol)を添加した。反応混合物をエバキュエーションし、水素ガス(1気圧)下に2時間置いた。反応混合物をセライトパッドに通して濾過し、DCMですすぎ洗浄し、減圧下で濃縮して、(3aR,7aR)−7a−(2−ピリジル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−カルボン酸tert−ブチル(266mg,99%)を透明な黄色から褐色の油状物として得た。1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 8.99(s,1H),8.44(s,1H),8.09(s,1H),7.91(s,1H),5.35(s,1H),5.13(s,1H),4.72(s,1H),4.23(s,1H),4.07(d,J = 15.1 Hz,1H),3.60(s,2H),2.80(s,1H),2.20(d,J = 14.4 Hz,1H),1.49(s,9H)。ESI−MS m/z 計算値306.2,実測値307.5(M+1)+;保持時間:1.1分,(3分間の実行)。
[(3aR,7aR)−7a−(3−フルオロ−2−ピリジル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)メタノン
バイアル内で、2−tert−ブトキシエタノール(155mg,1.31mmol)をDMF(500μL)に溶解させた。NaH(52mg,1.31mmol)(油中60%分散体)を少量に分けて添加し、懸濁液を室温で25分間撹拌した。[(3aR,7aR)−7a−(3−フルオロ−2−ピリジル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)メタノン(50mg,0.13mmol)をDMF(100μL)中の溶液として添加し、反応混合物を80℃で1時間撹拌した。反応混合物を水の添加によりクエンチし、混合物をDCMで抽出した(3回)。合わせた抽出液を硫酸ナトリウムで乾燥させ、揮発性物質を減圧下で除去した。残った物質をDMF(1mL)に溶解させ、改質剤としてHClを用いる分取HPLCにより精製した。揮発性物質のエバポレーションにより、[(3aR,7aR)−7a−[3−(2−tert−ブトキシエトキシ)−2−ピリジル]−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−[4−(2−tert−ブトキシエトキシ)−3−クロロ−フェニル]メタノン(38mg,46.5%)を無色のガラス状物質として得た。ESI−MS m/z 計算値576.3,実測値577.0(M+1)+;保持時間:1.48分(3分間の実行)。
7a−(ピリジン−2−イル)オクタヒドロフロ[3,2−c]ピリジン
工程1:3−アリル−4−オキソ−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジル
4−オキソピペリジン−1−カルボン酸ベンジル(14.0g,60.0mmol)、プロプ−2−エン−1−オール(3.4mL,50mmol)、ピロリジン−2−カルボン酸(1.7g,15.0mmol)と(5−ジフェニルホスファニル−9,9−ジメチル−キサンテン−4−イル)−ジフェニル−ホスファン(1.45g,2.5mmol)のDMSO(100mL)中の混合物に窒素を5分間パージした。混合物を1,3−ジアリル−ジクロロ−ジパラダシクロブタン(457mg,1.25mmol)で処理し、75℃で72時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、セライトに通して濾過した(酢酸エチル)。濾液を酢酸エチルと水との間で再分配した。水層を酢酸エチルで抽出した(2回)。合わせた有機層を水で洗浄し(3回)、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して乾固させた。粗製物質をカラムクロマトグラフィー(0から10%までの酢酸エチル−ヘキサン)により精製して、3−アリル−4−オキソ−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジル(11.5g,84.1%)を得た。ESI−MS m/z 計算値273.3,実測値274.5(M+1)+;保持時間:1.72分(3分間の実行)。
工程2:6−(2−ヒドロキシエチル)−1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボン酸ベンジル
3−アリル−4−オキソ−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジル(6.0g,22.0mmol)のトルエン(100mL)中の溶液にエチレングリコール(1.4g,1.2mL,22.0mmol)を添加した後、4−メチルベンゼンスルホン酸−(水)(0.6mL,3.3mmol)を添加した。反応混合物にディーン・スターク・トラップを備え付け、一晩加熱還流した。反応混合物を室温まで冷却し、飽和重炭酸ナトリウム(2回)、飽和水性NaClで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して乾固させた。粗製物質6−アリル−1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボン酸ベンジルをさらに精製せずに次の工程で直接使用した。
6−アリル−1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボン酸ベンジル(3.2g,10.0mmol)のDCM(30mL)中の溶液を−78℃まで冷却した。オゾンを溶液中で、明青色が持続するまで10分間起泡させた。次いで、この青色溶液中で窒素ガスを10分間起泡させ、過剰のオゾンを除去した。MeOH(30mL)を添加した後、水素化ホウ素ナトリウム(380mg,10.0mmol)を添加した。反応混合物を室温で5分間撹拌し、酢酸エチルと水との間で再分配した。水層を酢酸エチルで抽出した(3回)。合わせた有機層を飽和水性NaClで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して乾固させた。粗製物質をカラムクロマトグラフィー(30から40%までの酢酸エチル−ヘキサン)により精製して、6−(2−ヒドロキシエチル)−1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボン酸ベンジル(1.7g,53%)を得た。ESI−MS m/z 計算値321.4,実測値322.5(M+1)+;保持時間:1.44分(3分間の実行)。
工程3:工程4:10−(2−クロロエチル)−1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボン酸ベンジル
10−(2−ヒドロキシエチル)−1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボン酸ベンジル(320mg,1.0mmol)のクロロホルム(10mL)中の溶液に塩化チオニル(290μL,4.0mmol)を添加した後、ピリジンの滴下およびDMFの滴下による添加を行なった。反応混合物を1時間加熱還流し、濃縮して乾固させ、カラムクロマトグラフィー(10から20%までの酢酸エチル−ヘキサン)により精製して、10−(2−クロロエチル)−1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボン酸ベンジル(140mg,41%)を無色の油状物として得た。ESI−MS m/z 計算値339.8,実測値340.5(M+1)+;保持時間:1.89分(3分間の実行)。
工程4:7a−(2−ピリジル)−2,3,3a,4,6,7−ヘキサヒドロフロ[3,2−c]ピリジン−5−カルボン酸ベンジル
10−(2−クロロエチル)−1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボン酸ベンジル(68mg,0.2mmol)のEtOH(2mL)中の溶液に水性HCl(1mLの1M,1.0mmol)を添加した。反応混合物を密封バイアル内で70℃にて3時間加熱した。容量を1/3まで減らした。残渣を酢酸エチルと水との間で再分配した。水層を酢酸エチルで抽出した(2回)。合わせた有機層を飽和水性NaClで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して乾固させ、粗製3−(2−クロロエチル)−4−オキソ−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルを得、これをさらに精製せずに次の工程で直接使用した。
2−ブロモピリジン(49mg,0.31mmol)のTHF(5mL)中の溶液を−78℃まで冷却し、アルゴン雰囲気下でのブチルリチウム(10mg,0.16mmol)(ヘキサン中1M)の滴下により処理した。反応混合物を−78℃で30分間撹拌し、THF(1mL)中の粗製3−(2−クロロエチル)−4−オキソ−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジル(46mg,0.16mmol)を滴下により添加した。反応混合物を室温まで温め、72時間かけて撹拌した。反応混合物を飽和水性塩化アンモニウムでクエンチした。水層を酢酸エチルで抽出した(3回)。合わせた有機層を飽和水性NaClで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して乾固させた。粗製物質をカラムクロマトグラフィー(20から30%までの酢酸エチル−ヘキサン)により精製して、7a−(2−ピリジル)−2,3,3a,4,6,7−ヘキサヒドロフロ[3,2−c]ピリジン−5−カルボン酸ベンジルを得た。ESI−MS m/z 計算値338.4,実測値339.3(M+1)+;保持時間:1.28分(3分間の実行)。
工程5:7a−(2−ピリジル)−3,3a,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−2H−フロ[3,2−c]ピリジン
7a−(2−ピリジル)−2,3,3a,4,6,7−ヘキサヒドロフロ[3,2−c]ピリジン−5−カルボン酸ベンジル(22mg,0.06mmol)のMeOH(5mL)中の溶液に窒素を5分間パージした。混合物を10%パラジウム担持炭素(14mg,0.013mmol)で処理した。混合物をエバキュエーションし、室温で水素雰囲気(バルーン)下に置いた。Pd触媒を濾過によって除去し、MeOHで洗浄した。溶媒を減圧下で除去して、粗製7a−(2−ピリジル)−3,3a,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−2H−フロ[3,2−c]ピリジンを得、これをさらに精製せずに次の工程で直接使用した。ESI−MS m/z 計算値204.3,実測値205.3(M+1)+;保持時間:0.184分(3分間の実行)。
(3aR,7aR)−7a−(6−メチル−2−ピリジル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−3aH−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン
THF(1mL)中の(3aR,7aR)−7a−(6−ブロモ−2−ピリジル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−カルボン酸tert−ブチル(84mg,0.22mmol)を入れたフラスコをPd(PPh3)4(126mg,0.11mmol)で処理した。混合物に窒素をパージし、トリメチルアルマン(31mg,42μL,0.44mmol)を添加した。この溶液を70℃まで16時間かけて加熱した。水(1ml)を添加し、混合物をEtOAcで抽出した(3回)。有機層を合わせ、1mlの飽和水性NaClで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、(3aR,7aR)−7a−(2−ピリジル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−カルボン酸tert−ブチルを黄色油状物として得、これを、TFA/DCMの1:1の混合物(1mL)で処理した。反応混合物を1時間撹拌し、減圧下で濃縮して、(3aR,7aR)−7a−(6−メチル−2−ピリジル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−3aH−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジンを得、これをさらに精製せずに次の工程で使用した。ESI−MS m/z 計算値220.1,実測値221.1(M+1)+;保持時間:0.228分(3分間の実行)。
7a−(6−イソブトキシ−2−ピリジル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−3aH−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン
2−メチルプロパン−1−オール(240μL,2.60mmol)のDMF(1mL)中の溶液を水素化ナトリウム(104mg,2.6mmol)(鉱油中60%分散体)で0℃にて処理した。反応混合物を5分間撹拌し、DMF(0.5mL)中の(3aR,7aR)−7a−(6−ブロモ−2−ピリジル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−カルボン酸tert−ブチル(100mg,0.26mmol)を添加した。反応混合物を室温で16時間撹拌した。水(1ml)を添加し、混合物を酢酸エチルで抽出した(3回)。有機層を合わせ、飽和水性NaClで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、粗製(3aR,7aR)−7a−(2−ピリジル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−カルボン酸tert−ブチルを黄色油状物として得た。粗製生成物を1mlのTFA/DCMの1:1の混合物で処理し、反応混合物を1時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、7a−(6−イソブトキシ−2−ピリジル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−3aH−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジンを黄色油状物(50mg,51%)として得た。ESI−MS m/z 計算値278.3,実測値279.2(M+1)+;保持時間:0.23分(3分間の実行)。
(3−メトキシ−4−(2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ)フェニル)((syn)−7a−(ピリジン−2−イル)ヘキサヒドロフロ[3,4−c]ピリジン−5(3H)−イル)メタノン
工程1:(syn)−1−オキソヘキサヒドロフロ[3,4−c]ピリジン−5(3H)−カルボン酸tert−ブチル
Parr社製振盪機内の3H−フロ[3,4−c]ピリジン−1−オン(3.2g,23.7mmol)のHCl(17mLの1M,17mmol)と水(17mL)中の溶液をPtO2(700mg,3.1mmol)で処理した。混合物を55psiで一晩水素化した。触媒を濾別し、濾液を濃縮して、黄色油状物を得た。得られた油状物をDCM(237mL)とMeOH(35mL)で希釈し、TEA(8.3mL,59.2mmol)で処理した後、Boc無水物(5.7g,26.1mmol)で処理した。反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、DCMで抽出した(3回)。合わせた有機液を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2−24g,30から100%までのEtOAc−ヘキサン)による精製により、(syn)−1−オキソヘキサヒドロフロ[3,4−c]ピリジン−5(3H)−カルボン酸tert−ブチル(3.1g,93%)を得た。1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 4.27(dd,J = 9.4,5.6 Hz,1H),3.97(dd,J = 9.5,2.0 Hz,2H),3.73(s,1H),2.96 - 2.76(m,3H),2.72-2.68(m,1H),2.01(dq,J = 13.9,3.6 Hz,1H),1.90-1.82(m,1H),1.44(s,9H)。ESI−MS m/z 計算値241.1,実測値242.5(M+1)+;保持時間:1.34分間.(3分間の実行)。
工程2:1−オキソ−7a−(2−ピリジル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−3H−フロ[3,4−c]ピリジン−5−カルボン酸tert−ブチル
オーブン乾燥させたフラスコ内に1−オキソ−3,3a,4,6,7,7a−ヘキサヒドロフロ[3,4−c]ピリジン−5−カルボン酸tert−ブチル(60mg,0.25mmol)を添加し、これを不活性雰囲気(窒素)下に置き、トルエン(300μL)で希釈した。混合物をPd[P(tBu)3]2(6.3mg,0.012mmol)とLiHMDS(300μLの1M,0.30mmol)で処理した後、2−ブロモピリジン(36μL,0.37mmol)で処理した。反応混合物を50℃まで温め、20時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、飽和水性塩化アンモニウムで希釈し、酢酸エチルで抽出した(3回)。合わせた有機液を飽和水性NaClで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、減圧下で濃縮した。逆相HPLC(1から100%までのACN/H2O)による精製により、1−オキソ−7a−(2−ピリジル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−3H−フロ[3,4−c]ピリジン−5−カルボン酸tert−ブチル(30mg,38%)を得た。1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 8.57(ddd,J = 4.8,1.7,0.8 Hz,1H),7.73(td,J = 7.8,1.8 Hz,1H),7.55(d,J = 7.9 Hz,1H),7.25(ddt,J = 4.9,2.9,2.5 Hz,1H),4.33(dd,J = 9.2,6.4 Hz,1H),4.03(dd,J = 9.2,4.2 Hz,1H),3.93(dd,J = 13.9,5.4 Hz,1H),3.63 - 3.49(m,2H),3.29-3.23(m,2H),2.26(ddd,J = 14.0,5.2,4.0 Hz,1H),2.20 - 2.06(m,1H),1.47(s,9H)。ESI−MS m/z 計算値318.2,実測値319.1(M+1)+;保持時間:1.59分(3分間の実行)。
工程3:3,4−ビス(ヒドロキシメチル)−4−(2−ピリジル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
1−オキソ−7a−(2−ピリジル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−3H−フロ[3,4−c]ピリジン−5−カルボン酸tert−ブチル(0.56g,1.76mmol)のTHF(6.5mL)とトルエン(2mL)中の溶液を水素化ホウ素リチウム(153mg,7.0mmol)で処理した。反応混合物を2時間加熱還流した。反応混合物を0℃まで冷却し、DCMと酢酸エチルで希釈した。反応混合物を飽和水性塩化アンモニウムと1M HClでクエンチし、飽和水性重炭酸ナトリウムでpHを8に調整した。混合物をDCMで抽出し(3回)、合わせた有機液を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2−24g,40から100%までの酢酸エチル−DCM)による精製により、3,4−ビス(ヒドロキシメチル)−4−(2−ピリジル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(400mg,70.5%)を得た。1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 8.52(dd,J = 4.9,0.9 Hz,1H),7.83 - 7.67(m,1H),7.40(d,J = 8.2 Hz,1H),7.22(ddd,J = 7.5,4.9,0.9 Hz,1H),4.29 - 2.73(m,10H),2.28(s,1H),2.00 - 1.88(m,1H),1.73(ddd,J = 14.0,4.7,3.5 Hz,1H),1.49(s,9H)。ESI−MS m/z 計算値322.2,実測値323.5(M+1)+;保持時間:1.02分(3分間の実行)。
工程4:7a−(2−ピリジル)−1,3,3a,4,6,7−ヘキサヒドロフロ[3,4−c]ピリジン−5−カルボン酸tert−ブチル
3,4−ビス(ヒドロキシメチル)−4−(2−ピリジル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(400mg,1.24mmol)とトリフェニルホスフィン(391mg,1.49mmol)のTHF(12.4mL)中の溶液を0℃まで冷却した。反応混合物を0℃で1時間撹拌した。反応混合物を室温まで温め、減圧下で濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2−4g,30から100%までのEtOAc−ヘキサン)による精製により、7a−(2−ピリジル)−1,3,3a,4,6,7−ヘキサヒドロフロ[3,4−c]ピリジン−5−カルボン酸tert−ブチル(354mg,93.7%)を得た。ESI−MS m/z 計算値304.2,実測値305.3(M+1)+;保持時間:1.2分(3分間の実行)。
工程5:(3−メトキシ−4−(2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ)フェニル)(7a−(ピリジン−2−イル)ヘキサヒドロフロ[3,4−c]ピリジン−5(3H)−イル)メタノン
7a−(2−ピリジル)−1,3,3a,4,6,7−ヘキサヒドロフロ[3,4−c]ピリジン−5−カルボン酸tert−ブチル(52mg,0.17mmol)のDCM(0.5mL)中の溶液を、ジオキサン中の塩化水素(500μLの4M,2.00mmol)で処理した。反応混合物を1時間撹拌し、減圧下で濃縮した。得られた粗製生成物をDMF(0.7mL)で希釈し、HATU(78mg,0.21mmol)と3−メトキシ−4−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]安息香酸(48mg,0.17mmol)で処理した。混合物を、トリエチルアミン(95μL,0.68mmol)で処理し、1時間撹拌した。反応混合物を濾過し、逆相HPLC(水,HCl改質剤,1から100%までのACN/H2O,30分)により精製して、(3−メトキシ−4−(2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ)フェニル)(7a−(ピリジン−2−イル)ヘキサヒドロフロ[3,4−c]ピリジン−5(3H)−イル)メタノン(HCl塩)(25mg,29%)を得た。1H NMR(400 MHz,C6D6)δ 8.53(s,1H),7.21 - 7.04(m,3H),6.78 - 6.65(m,J = 7.7 Hz,2H),6.57(d,J = 8.1 Hz,1H),4.15 - 3.91(m,4H),3.86(d,J = 8.2 Hz,1H),3.81 - 3.70(m,4H),3.68 - 3.58(m,2H),3.37(s,3H),3.18 - 2.95(m,2H),2.27 - 1.98(m,2H)。ESI−MS m/z 計算値466.17157,実測値467.2(M+1)MS m/z 計算値466.2,実測値467.2(M+1)+;保持時間:0.964分(3分間の実行)。
(4aS,8aS)−8a−フェニル−2,3,4a,5,7,8−ヘキサヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−6−カルボン酸tert−ブチル
(3R,4R)−3,4−ジヒドロキシ−4−フェニル−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(200mg,0.68mmol)とテトラブチルアンモニウム硫酸水素塩(66mg,0.19mmol)のジクロロエタン(5mL)中の溶液をNaOH(5mLの50%w/w(水中))で処理した。反応混合物を35℃で一晩撹拌し、室温まで冷却し、水とEtOAcで希釈した。有機層を分離し、混合物を酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機液を飽和水性NaClで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2−12g,0から100%までの酢酸エチル−ヘキサン)による精製により、(4aS,8aS)−8a−フェニル−2,3,4a,5,7,8−ヘキサヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−6−カルボン酸tert−ブチル(86mg,40%)を得た。1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 7.55 - 7.27(m,5H),4.34(s,1H),4.01(ddd,J = 11.9,9.4,4.2 Hz,1H),3.95 - 3.80(m,2H),3.74 - 3.61(m,2H),3.46(dt,J = 11.8,3.3 Hz,1H),3.37 - 3.23(m,2H),2.12(d,J = 14.3 Hz,1H),1.77 - 1.62(m,1H),1.48(s,9H)。ESI−MS m/z 計算値319.2,実測値320.3(M+1)+;保持時間:1.83分(3分間の実行)。
[(3aR,7aR)−2,2−ジメチル−7a−(2−ピリジル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−[3−メトキシ−4−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]フェニル]メタノン
工程1:[(3R,4R)−4−(6−ブロモ−2−ピリジル)−3,4−ジヒドロキシ−1−ピペリジル]−[3−メトキシ−4−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]フェニル]メタノン
工程1:100mL容丸底フラスコに、(3R,4R)−4−(6−ブロモ−2−ピリジル)−3,4−ジヒドロキシ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.0g,2.7mmol)とDCM(9mL)を添加した後、TFA(3mL,39mmol)を添加した。1時間後、反応混合物を減圧下で濃縮して、精製せずに次の工程で使用した。
工程2:100mL容丸底フラスコに、3−メトキシ−4−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]安息香酸(976mg,3.48mmol)、HATU(1.0g,2.7mmol)、DMF(10mL)およびトリエチルアミン(1.9mL,13.4mmol)を添加した。反応混合物を室温で10分間撹拌した。工程1:のアミンをDMF(3mL)に溶解させ、反応混合物に滴下により添加した。反応混合物を室温で15分間撹拌した。反応混合物を飽和水性NaClでクエンチし、酢酸エチルで抽出し(3回)、合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製反応混合物をシリカゲルクロマトグラフィー(DCM中0%から75%までの酢酸エチル)によって精製し、[(3R,4R)−4−(6−ブロモ−2−ピリジル)−3,4−ジヒドロキシ−1−ピペリジル]−[3−メトキシ−4−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]フェニル]メタノン(1.4g,97%)を粘稠性の黄色油状物として得た。ESI−MS m/z 計算値534.1,実測値535.3(M+1)+;保持時間:1.78分(3分間の実行)。
工程2:[(3R,4R)−3,4−ジヒドロキシ−4−(2−ピリジル)−1−ピペリジル]−[3−メトキシ−4−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]フェニル]メタノン
250mL容丸底フラスコに湿潤Pd/C(1.4g,1.3mmol)とイソプロパノール(10mL)を添加した。混合物に窒素を10分間パージし、[(3R,4R)−4−(6−ブロモ−2−ピリジル)−3,4−ジヒドロキシ−1−ピペリジル]−[3−メトキシ−4−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]フェニル]メタノン(1.4g,2.6mmol)のイソプロパノール(10mL)中の溶液で処理した。混合物をエバキュエーションし、水素(1気圧,バルーン)下に置いた。反応混合物を45℃で一晩撹拌した。反応混合物を濾過し、濾過ケークをDCMとイソプロパノールで洗浄した。溶媒を除去し、生成物を白色泡状物として単離した。1H NMR(400 MHz,MeOD)δ 8.53(ddd,J = 4.9,1.7,1.0 Hz,1H),7.86 - 7.80(m,1H),7.78(dt,J =8.0,1.2 Hz,1H),7.29(ddd,J = 7.3,4.9,1.4 Hz,1H),7.14(s,1H),7.09 - 7.03(m,2H),4.55(d,J = 46.0Hz,1H),4.40 - 4.33(m,2H),4.29(q,J = 4.1 Hz,2H),4.18(s,1H),3.89(s,3H),3.74(d,J = 25.1 Hz,1H),3.47(dd,J = 22.6,21.0 Hz,1H),3.27 - 3.03(m,1H),2.23(s,1H),1.64(t,J = 50.8 Hz,1H)。ESI−MS m/z 計算値456.4,実測値457.5(M+1)+;保持時間:1.32分(3分間の実行)。
工程3:[(3aR,7aR)−2,2−ジメチル−7a−(2−ピリジル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−[3−メトキシ−4−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]フェニル]メタノン
バイアルに[(3R,4R)−3,4−ジヒドロキシ−4−(2−ピリジル)−1−ピペリジル]−[3−メトキシ−4−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]フェニル]メタノン(45mg,0.10mmol)とジクロロメタン(1mL)を添加した。[(1R,4S)−7,7−ジメチル−2−オキソ−ノルボルナン−1−イル]メタンスルホン酸(2.3mg,0.01mmol)を添加した後、2,2−ジメトキシプロパン(36μL,0.30mmol)を添加した。反応混合物を45℃で4時間加熱した。反応混合物を濾過し、HPLC(1%から99%までの)ACN:H2O(改質剤なし)によって精製し、[(3aR,7aR)−2,2−ジメチル−7a−(2−ピリジル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−[3−メトキシ−4−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]フェニル]メタノン(4.2mg,8.6%)を白色固体として得た。ESI−MS m/z 計算値496.2,実測値497.2(M+1)+;保持時間:1.19分(3分間の実行)。
(1S,6R)−6−(2−ピリジル)−3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタン
工程1:(1R,2S)−2−(ヒドロキシメチル)−1−(2−ピリジル)シクロプロパンカルボニトリル
ナトリウムアミド(8.6g,199.3mmol)の無水THF(225mL)中の懸濁液に、窒素下で−25℃(外部温度)にて、2−(2−ピリジル)アセトニトリル(10.7g,90.6mmol)の無水THF(50mL)中の溶液を15分間かけて滴下により添加した。冷却浴を外し、撹拌を室温で2.5時間継続した。(2S)−2−(クロロメチル)オキシラン(21mL,272mmol)の無水THF(20mL)中の溶液を一度に−25℃で添加した。得られた反応混合物を35℃で16時間、次いで50℃で20時間加熱した。室温まで冷却した後、反応混合物を水性飽和水性塩化アンモニウム(100mL)に注入し、飽和水性NaCl(200mL)で希釈し、酢酸エチル(4×250mL)で抽出した。合わせた有機相を飽和水性NaCl(250mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(330gのシリカ,DCM中10から30%までの酢酸エチル,60分)を用いた精製により、(1R,2S)−2−(ヒドロキシメチル)−1−(2−ピリジル)シクロプロパンカルボニトリル(5.4g,34%)を黄色から橙色の固体として得た。1H NMR(400 MHz,DMSO)δ 8.51(ddd,J = 4.8,1.7,0.9 Hz,1H),7.84(td,J = 7.8,1.8 Hz,1H),7.57(dt,J = 7.9,0.9 Hz,1H),7.31(ddd,J = 7.5,4.8,1.0 Hz,1H),5.03(t,J = 5.2 Hz,1H),3.84(dt,J = 11.9,5.0 Hz,1H),3.49(ddd,J = 11.9,8.4,5.5 Hz,1H),2.13(dd,J = 7.5,5.1 Hz,1H),1.85(dd,J = 8.9,4.6 Hz,1H),1.66(dd,J = 7.5,4.7 Hz,1H)。ESI−MS m/z 計算値174.1,実測値175.1(M+1)+;保持時間:0.39分(3分間の実行)。
工程2:(1R,2S)−2−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]−1−(2−ピリジル)シクロプロパンカルボニトリル
(1R,2S)−2−(ヒドロキシメチル)−1−(2−ピリジル)シクロプロパン カルボニトリル(5.4g,31.3mmol)とイミダゾール(4.3g,62.5mmol)の無水DCM(65mL)中の0℃の溶液に、tert−ブチル−クロロ−ジメチル−シラン(4.9g,32mmol)を分割して5分間かけて添加した。冷却浴を外し、撹拌を室温で45分間継続した。反応混合物を飽和水性塩化アンモニウム(100mL)に注入し、相を分離し、水相をDCM(3×100mL)で抽出した。合わせた有機抽出液をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(330gのシリカ,ヘキサン中0から10%までの酢酸エチル,35分)を用いた精製により、(1R,2S)−2−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]−1−(2−ピリジル)シクロプロパンカルボニトリル(8.2g,91%)を無色の油状物として得た。1H NMR(400 MHz,DMSO)δ 8.45(d,J = 4.7 Hz,1H),7.78(dd,J = 7.7,1.7 Hz,1H),7.52(d,J = 7.9 Hz,1H),7.26(dd,J = 6.8,4.9 Hz,1H),4.03(dd,J = 11.6,4.6 Hz,1H),3.62(dd,J = 11.6,8.5 Hz,1H),2.12(qd,J = 8.5,4.6 Hz,1H),1.81(dd,J = 8.9,4.7 Hz,1H),1.68(dd,J = 7.4,4.7 Hz,1H),0.80(s,9H),0.00(s,3H),-0.02(s,3H)。ESI−MS m/z 計算値288.2,実測値289.5(M+1)+;保持時間:2.0分(3分間の実行)。
工程3:(1R,2S)−2−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]−1−(2−ピリジル)シクロプロパンカルバルデヒド
(1R,2S)−2−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]−1−(2−ピリジル)シクロプロパンカルボニトリル(6.2g,21mmol)の無水DCM(62mL)中の溶液(−78℃で窒素下)を、DIBAL−Hの溶液(トルエン中1M)(32mLの1M,32mmol)に滴下により10分間かけて添加した。−78℃で1時間、続いて室温で1.5時間撹拌を継続した。−78℃まで冷却した後、反応混合物をイソプロパノール(62mL)でクエンチし、室温まで温めた。ジクロロメタン(300mL)と50%飽和ロッシェル塩水溶液(100mL)を添加し、相を分離し、有機相を50%飽和ロッシェル塩水溶液(2×100mL)で洗浄した。合わせた水相をDCM(150mL)で再抽出した。合わせたすべての有機相を水(100mL)と飽和水性NaCl(100mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(330gのシリカ,DCM中0から20%までのMeOH,40分)による精製により、(1R,2S)−2−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]−1−(2−ピリジル)シクロプロパンカルバルデヒド(2.7g,44%)を黄色油状物として得た。1H NMR(400 MHz,DMSO)δ 9.75(s,1H),8.49(dd,J = 4.8,0.8 Hz,1H),7.82 - 7.70(m,1H),7.56(d,J = 8.0 Hz,1H),7.26(s,1H),4.04(dd,J = 11.5,5.7 Hz,1H),3.62(dd,J = 11.5,9.0 Hz,1H),2.28(qt,J = 40.3,20.1 Hz,1H),1.85(dd,J = 7.4,4.4 Hz,1H),1.78(dd,J = 8.6,4.4 Hz,1H),0.87 - 0.71(s,9H),-0.00(d,J = 1.8 Hz,6H)。ESI−MS m/z 計算値291.2,実測値292.3(M+1)+;保持時間:1.34分(3分間の実行)。
工程4:[(1R,2S)−2−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]−1−(2−ピリジル)シクロプロピル]メタノール
(1R,2S)−2−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]−1−(2−ピリジル)シクロプロパンカルバルデヒド(3.6g,12.4mmol)の無水MeOH(100mL)中の溶液に、−10℃で窒素下にてNaBH4(470mg,12.4mmol)を分割して5分間かけて添加した。撹拌を室温で45分間継続し、反応混合物を0℃まで冷却し、水(5mL)の添加によりクエンチした。酢酸エチル(250mL)と飽和水性重炭酸ナトリウム(100mL)を添加し、相を分離し、水相を酢酸エチル(150mL)で抽出した。合わせた有機抽出液を飽和水性NaCl(100mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濃縮して、[(1R,2S)−2−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]−1−(2−ピリジル)シクロプロピル]メタノール(3.6g,99%)を黄色油状物として得た。1H NMR(400 MHz,DMSO)δ 8.42 - 8.32(m,1H),7.68 - 7.58(m,1H),7.50(d,J = 8.1 Hz,1H),7.14 - 7.03(m,1H),4.42 - 4.37(m,1H),3.97 - 3.92(m,1H),3.88 - 3.68(m,3H),1.75 - 1.56(m,1H),1.30(dd,J = 8.7,3.8 Hz,1H),0.85(dd,J = 6.2,3.9 Hz,1H),0.80(s,9H),0.00(s,3H),-0.02(s,3H)。ESI−MS m/z 計算値293.2,実測値294.5(M+1)+;保持時間:1.16分(3分間の実行)。
工程5:メタンスルホン酸[(1R,2S)−2−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]−1−(2−ピリジル)シクロプロピル]メチル
[(1R,2S)−2−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]−1−(2−ピリジル)シクロプロピル]メタノール(1.5g,5.2mmol)をDCM(24mL)に溶解させ、−10℃まで冷却し、次いでDIEA(1.1mL,6.3mmol)で処理し、MsCl(450μL,5.7mmol)の滴下により処理した。反応混合物を0℃で1.5時間撹拌し、次いで室温まで温めた。反応混合物を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(80gのシリカ,0から50%までの酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、メタンスルホン酸[(1R,2S)−2−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]−1−(2−ピリジル)シクロプロピル]メチル(1.6g,84%)を無色の油状物として得た。1H NMR(400 MHz,DMSO)δ 8.48(ddd,J = 4.8,1.7,0.8 Hz,1H),7.74(td,J = 7.8,1.8 Hz,1H),7.40(d,J = 8.1 Hz,1H),7.20(ddd,J = 7.5,4.8,0.8 Hz,1H),4.86(d,J = 10.8 Hz,1H),4.71(d,J = 10.8 Hz,1H),3.92(dd,J = 11.6,6.1 Hz,1H),3.83(dd,J = 11.5,7.3 Hz,1H),3.19(s,3H),1.84(dt,J = 13.7,6.7 Hz,1H),1.52(dd,J = 8.8,4.3 Hz,1H),1.18(dd,J = 6.6,4.4 Hz,1H),0.86(s,9H),0.06(s,3H),0.03(s,3H)。
工程6:2−[(1R,2S)−2−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]−1−(2−ピリジル)シクロプロピル]アセトニトリル
メタンスルホン酸[(1R,2S)−2−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]−1−(2−ピリジル)シクロプロピル]メチル(870mg,2.34mmol)とNaCN(126mg,2.58mmol)の無水DMSO(8.7mL)中の混合物(窒素雰囲気下)を室温で一晩16時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(200mL)で希釈し、50%飽和重炭酸ナトリウム溶液(100mL)、水(100mL)および飽和水性NaCl(100mL)で洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥させ、濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(120gのシリカ,10から50%までの酢酸エチル/ヘキサン)による精製により、2−[(1R,2S)−2−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]−1−(2−ピリジル)シクロプロピル]アセトニトリル(518mg,73.1%)を無色の油状物として得た。1H NMR(400 MHz,DMSO)δ 8.44(dd,J = 4.8,0.9 Hz,1H),7.73 - 7.67(m,1H),7.26(d,J = 8.1 Hz,1H),7.18 - 7.13(m,1H),3.99 - 3.86(m,1H),3.72(dd,J = 11.6,7.8 Hz,1H),3.14(d,J = 17.3 Hz,1H),3.05(d,J = 17.3 Hz,1H),1.66(dt,J = 14.4,7.2 Hz,1H),1.36(dd,J = 9.2,4.6 Hz,1H),0.99(dd,J = 6.6,4.6 Hz,1H),0.55(s,9H),-0.00(s,3H),-0.02(s,3H)。ESI−MS m/z 計算値302.2,実測値303.3(M+1)+;保持時間:1.52分(3分間の実行)。
工程7:2−[(1R,2S)−2−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]−1−(2−ピリジル)シクロプロピル]エタンアミン
2−[(1R,2S)−2−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]−1−(2−ピリジル)シクロプロピル]アセトニトリル(250mg,0.83mmol)の無水THF(7.5mL)中の溶液(0℃で窒素下)に、ボラン−テトラヒドロフラン錯体(2.5mLの1M,2.5mmol)のTHF中の溶液を滴下により5分間かけて添加した。得られた混合物を2時間加熱還流した。0℃まで冷却した後、MeOH(0.75mL)を注意深く添加し、混合物を1時間再度加熱還流した。室温まで冷却した後、反応混合物を濃縮し、残渣をDCM(50mL)に再溶解させ、水(30mL)、飽和水性NaCl(30mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(40gのシリカ,2%のトリエチルアミンを含むDCM中0から20%までのMeOH,30分)を用いた精製により、2−[(1R,2S)−2−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]−1−(2−ピリジル)シクロプロピル]エタンアミン(124mg,49%)を無色の油状物として得た。1H NMR(400 MHz,DMSO)δ 8.47(d,J = 4.5 Hz,1H),7.75 - 7.68(m,1H),7.32(d,J = 8.0 Hz,1H),7.24 - 7.12(m,1H),4.07 - 3.85(m,1H),3.63 - 3.55(m,1H),3.00 - 2.90(m,1H),2.87 - 2.75(m,3H),2.40 - 2.16(m,1H),2.16 - 1.95(m,1H),1.64 - 1.55(m,1H),1.32 - 1.26(m,1H),0.85(s,9H),0.81 - 0.73(m,1H),0.06(s,3H),0.03(s,3H)。ESI−MS m/z 計算値306.2,実測値307.3(M+1)+;保持時間:1.04分(3分間の実行)。
工程8:[(1S,2R)−2−(2−アミノエチル)−2−(2−ピリジル)シクロプロピル]メタノール
2−[(1R,2S)−2−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]−1−(2−ピリジル)シクロプロピル]エタンアミン(124mg,0.40mmol)の無水THF(2.5mL)中の溶液に、窒素下で室温にて、フッ化テトラ−n−ブチルアンモニウム(0.4mLの1M,0.40mmol)のTHF中の溶液を滴下により5分間かけて添加した。反応混合物を室温で2.5時間撹拌し続けた。さらにTHF中のフッ化テトラ−n−ブチルアンモニウム(50μLの1M,0.05mmol)を添加し、反応混合物を室温で30分間撹拌し続けた。反応混合物を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(24gのシリカ,w/2.5%のトリエチルアミンを含むDCM中0から20%までのMeOH,20分)を用いて精製した。生成物画分の濃縮後、残渣を減圧下でアセトニトリル(3×10mL)とともに共濃縮して微量のトリエチルアミンを除去し、[(1S,2R)−2−(2−アミノエチル)−2−(2−ピリジル)シクロプロピル]メタノール(54mg,69%)を得た。ESI−MS m/z 計算値192.1,実測値193.5(M+1)+;保持時間:0.26分(3分間の実行)。
工程9:(1S,6R)−6−(2−ピリジル)−3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタン
[(1S,2R)−2−(2−アミノエチル)−2−(2−ピリジル)シクロプロピル]メタノール(54mg,0.28mmol)の無水DCE(2.5mL)中の懸濁液に、窒素下で0℃にてSOCl2(25μL,0.34mmol)を滴下により添加した。得られた反応混合物を室温で4時間撹拌した。0℃まで冷却した後、さらなるSOCl2(102μL,1.40mmol)。反応混合物を濃縮し、水(20mL)に溶解させ、3.75M水性NaOHで塩基性pHに調整した。水相をDCM(5×40mL)で抽出し、合わせた有機抽出液をMgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗製(1S,6R)−6−(2−ピリジル)−3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタン(42mg,86%)を得た。ESI−MS m/z 計算値174.2,実測値175.1(M+1)+;保持時間:0.368分(3分間の実行)。
7,7−ジフルオロ−6−(2−ピリジル)−3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボン酸tert−ブチル
磁気撹拌バーを仕込んだ4ml容バイアルに、4−(2−ピリジル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(235mg,0.90mmol)、ヨウ化ナトリウム(45mg,0.30mmol)および無水THF(1.5mL)を窒素雰囲気下で添加した。これにトリメチル−(トリフルオロメチル)シラン(470μL,3.2mmol)を添加した。反応容器を密封し、65℃まで17時間加熱した。揮発性物質を減圧下で除去し、得られた残渣をヘキサン中AcOEtの勾配(25分で0から60%まで)を用いるシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(24gカラム)により精製して、7,7−ジフルオロ−6−(2−ピリジル)−3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボン酸tert−ブチル(64mg,22.4%)を褐色粘性油状物として得た。1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 8.56(d,J = 4.3 Hz,1H),7.68(td,J = 7.7,1.8 Hz,1H),7.30(d,J = 8.5 Hz,1H),7.20(ddd,J = 7.5,4.9,1.0 Hz,1H),3.91(br s,1H),3.80(br s,1H),3.70-3.40(br m,1H),3.25-3.00(br m,1H),2.60-2.50(m,1H),2.34(br s,1H),2.21 - 2.05(m,1H),1.47(s,9H)。ESI−MS m/z 計算値310.1,実測値311.0(M+1)+;保持時間:1.02分(3分間の実行)。
(1R,6R)−6−(2−ピリジル)−8−オキサ−3−アザビシクロ[4.2.0]オクタン−3−カルボン酸tert−ブチル(ラセミ体)
工程1:6−(2−ピリジル)−7−オキサ−3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボン酸tert−ブチル
4−(2−ピリジル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(15.1g,58.1mmol)の1,4−ジオキサン(100mL)と水(150mL)中の溶液をN−ブロモスクシンイミド(15.5g,87.1mmol)で処理した。反応混合物を室温で1時間撹拌した。水酸化ナトリウムの水溶液(116mLの1M,116mmol)を添加し、反応混合物をさらに15分間撹拌した。混合物を酢酸エチル(3×75mL)で抽出した。有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた橙色油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー:220グラムのシリカゲルのカラム,0から40%までの酢酸エチル/ヘキサンの勾配により精製すると;20%で生成物が溶出し、6−(2−ピリジル)−7−オキサ−3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボン酸tert−ブチル(11.5g,72%)を透明な黄色油状物として得た。1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 8.58(d,J = 4.1 Hz,1H),7.70(td,J = 7.8,1.8 Hz,1H),7.37(d,J = 7.8 Hz,1H),7.22(ddd,J = 7.5,4.8,1.1 Hz,1H),3.90(dt,J = 24.8,14.3 Hz,2H),3.66(s,1H),3.30(d,J = 2.4 Hz,2H),2.83(s,1H),2.16(s,1H),1.47(s,9H)。ESI−MS m/z 計算値276.1,実測値277.3(M+1)+;保持時間:0.96分(3分間の実行)。
工程2:4−シアノ−3−ヒドロキシ−4−(2−ピリジル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルを得る
6−(2−ピリジル)−7−オキサ−3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボン酸tert−ブチル(14.4g,52.2mmol)のDMSO(216mL)中の溶液にシアン化カリウム(10.2g,157mmol)を添加した。反応混合物を90℃で24時間加熱し、室温まで冷却し、酢酸エチルと水との間で分配した。水層を酢酸エチルで抽出した(3回)。合わせた有機層を水で洗浄し(3回)、飽和水性NaCl、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して乾固させた。フラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2−80g,0から100%までの酢酸エチル−ヘキサン)による精製により、4−シアノ−3−ヒドロキシ−4−(2−ピリジル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(3.5g,22%)を得た。ESI−MS m/z 計算値303.2,実測値304.1(M+1)+;保持時間:1.48分(3分間の実行)。
工程3:(3R,4R)−3−ベンジルオキシ−4−シアノ−4−(2−ピリジル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
4−シアノ−3−ヒドロキシ−4−(2−ピリジル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(2.2g,7.1mmol)のDMF(20mL)中の溶液に水素化ナトリウム(340mg,8.5mmol)を添加した。反応混合物を室温で15分間撹拌し、臭化ベンジル(1.0mL,8.5mmol)で処理した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、次いで酢酸エチルと水との間で分配した。水層を酢酸エチルで抽出し(3回)、合わせた有機層を水、飽和水性NaClで洗浄し(3回)、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して乾固させた。粗製物質をカラムクロマトグラフィー(0から20%までの酢酸エチル−ヘキサン)により精製して、(3R,4R)−3−ベンジルオキシ−4−シアノ−4−(2−ピリジル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(2.6g,93%)を得た。ESI−MS m/z 計算値393.5,実測値394.5(M+1)+;保持時間:2.14分(3分間の実行)。
工程4:O4−メチル(3R,4S)−3−ベンジルオキシ−4−(2−ピリジル)ピペリジン−1,4−ジカルボン酸O1−tert−ブチル
3−ベンジルオキシ−4−シアノ−4−(2−ピリジル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(2.4g,6.1mmol)のEtOH(20mL)中の溶液にKOH(20mLの水中50%w/w)を添加した。反応混合物を120℃で25時間加熱し、層を分離した。水層を酢酸エチルで抽出し(3回)、合わせた有機層を飽和水性NaClで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して乾固させた。粗製生成物3−ベンジルオキシ−1−tert−ブトキシカルボニル−4−(2−ピリジル)ピペリジン−4−カルボン酸(2.4g,5.8mmol)をDMF(30mL)に溶解させ、水素化ナトリウム(349mg,8.7mmol)(鉱油中60%分散体)で処理した。反応混合物を室温で15分間撹拌し、ヨードメタン(543μL,8.73mmol)で処理した。反応混合物を室温で2時間撹拌し、EtOAcと水との間で分配した。水層をEtOAcで抽出し(3回)、合わせた有機層を水(3回)、飽和水性NaClで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮して乾固させた。粗製物質をカラムクロマトグラフィー(0から20%までのEtOAc−ヘキサン)により精製して、O4−メチル(3R,4S)−3−ベンジルオキシ−4−(2−ピリジル)ピペリジン−1,4−ジカルボン酸O−1−tert−ブチル(1.1g,44%)を得た。ESI−MS m/z 計算値426.5,実測値427.5(M+1)+;保持時間:2.13分(3分間の実行)。
工程5:(3R,4R)−3−ベンジルオキシ−4−(メチルスルホニルオキシメチル)−4−(2−ピリジル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
工程1:O4−メチル(3R,4S)−3−ベンジルオキシ−4−(2−ピリジル)ピペリジン−1,4−ジカルボン酸O1−tert−ブチル(1.1g,2.6mmol)のTHF(30mL)中の還流溶液に水素化アルミニウムリチウム(1.5mLのTHF中2M,3.1mmol)を添加した。混合物を1分間加熱還流し、0℃まで冷却した。反応混合物を逐次、水(5滴)、15%水性NaOH(5滴)および水(15滴)でクエンチした。得られた白色沈殿物を濾過によって除去し、EtOAcで洗浄した。濾液をMgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して乾固させた。粗製物質をさらに精製せずに次の工程で直接使用した。3−ベンジルオキシ−4−(ヒドロキシメチル)−4−(2−ピリジル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(200mg,0.50mmol)のDCM(10mL)中の溶液に、トリエチルアミン(210μL,1.51mmol)を添加した後、メタンスルホニルクロリド(58μL,0.75mmol)を添加した。反応混合物を室温で5分間撹拌し、DCMで希釈し、水で洗浄し(3回)、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して乾固させた。粗製物質をカラムクロマトグラフィーにより精製して、(3R,4R)−3−ベンジルオキシ−4−(メチルスルホニルオキシメチル)−4−(2−ピリジル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(210mg,88%)を得た。ESI−MS m/z 計算値386.5,実測値387.5(M+1)+;保持時間:1.34分(3分間の実行)。
工程6:(3R,4R)−3−ヒドロキシ−4−(メチルスルホニルオキシメチル)−4−(2−ピリジル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
3−ベンジルオキシ−4−(メチルスルホニルオキシメチル)−4−(2−ピリジル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(200mg,0.42mmol)のMeOH(20mL)中の溶液に、ギ酸アンモニウム(530mg,8.4mmol)と10%Pd/C(92mg,0.09mmol)を添加した。反応混合物を10分間加熱還流した。触媒をセライトに通す濾過によって除去し、MeOHで洗浄した。濾液を濃縮して乾固させた。残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製して、(3R,4R)−3−ヒドロキシ−4−(メチルスルホニルオキシメチル)−4−(2−ピリジル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(105mg,65%)を得た。ESI−MS m/z 計算値386.5,実測値387.5(M+1)+;保持時間:1.34分(3分間の実行)。
工程7:(1R,6R)−6−(2−ピリジル)−8−オキサ−3−アザビシクロ[4.2.0]オクタン−3−カルボン酸tert−ブチル
(3R,4R)−3−ヒドロキシ−4−(メチルスルホニルオキシメチル)−4−(2−ピリジル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(100mg,0.26mmol)のトルエン(6mL)中の溶液にDBU(46μL,0.31mmol)を添加した。反応混合物を120℃で16時間加熱し、酢酸エチルで希釈し、水で洗浄し(3回)、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して乾固させた。粗製物質をカラムクロマトグラフィーにより精製して、(1R,6R)−6−(2−ピリジル)−8−オキサ−3−アザビシクロ[4.2.0]オクタン−3−カルボン酸tert−ブチル(42mg,56%)を得た。1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 8.59(ddd,J = 4.9,1.7,0.9 Hz,1H),7.70(t,J = 7.7 Hz,1H),7.19(ddd,J = 7.5,4.9,0.8 Hz,1H),7.09(t,J = 8.7 Hz,1H),5.39 - 5.23(m,1H),4.99(t,J = 6.1 Hz,1H),4.72(d,J = 6.0 Hz,1H),4.18 - 3.78(m,3H),3.47(ddd,J = 22.2,15.4,1.9 Hz,1H),2.20 - 2.07(m,2H),1.48(t,J = 10.4 Hz,10H)。ESI−MS m/z 計算値290.2,実測値291.5(M+1)+;保持時間:1.17分間.(3分間の実行)。
(3aR,7aR)−7a−(4−メトキシ−2−ピリジル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−カルボン酸tert−ブチル
セプタム(septa)を備えた100mL容丸底フラスコ内で、(3aR,7aR)−7a−(6−クロロ−4−メトキシ−2−ピリジル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−カルボン酸tert−ブチル(1.09g,2.94mmol)とトリエチルアミン(410μL,2.94mmol)をエタノール(20mL)に溶解させた。パラジウム(156mg,0.15mmol)(炭素上に10%担持)を添加し、混合物を窒素ガスの起泡によって脱気した。反応混合物を水素雰囲気(バルーン)下で5時間、激しく撹拌した。この懸濁液を窒素の起泡によって脱気した。触媒をセライトパッドに通す濾過によって除去した。固体をエタノールで充分に洗浄した。濾液を減圧下で濃縮して粗製生成物を得た。AcOEtの勾配(20分かけて0から100%まで)を用いるシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(40gカラム)による精製により、(3aR,7aR)−7a−(4−メトキシ−2−ピリジル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−カルボン酸tert−ブチル(907mg,91.7%)を無色の油状物として得、これは静置すると結晶化し始めた。ESI−MS m/z 計算値336.2,実測値337.0(M+1)+;保持時間:1.64分(3分間の実行)。
6−エトキシ−5−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]ピリジン−2−カルボン酸
工程1:6−クロロ−5−ヒドロキシ−ピリジン−2−カルボニトリル
2−クロロ−6−ヨード−ピリジン−3−オール(2.0g,7.8mmol)をDMF(15mL)に溶解させ、ジシアノ亜鉛(0.7g,5.9mmol)を添加した。トリフェニルホスフィンパラジウム(0)(0.6g,0.55mmol)の添加の前と後で窒素ガスを反応混合物中で起泡させた。反応容器を窒素下で密封し、マイクロ波照射下100℃で30分間加熱した。揮発性物質を減圧下で除去した。残留した油状物を酢酸エチル(100mL)に溶解させ、水(100mL)で洗浄した後、飽和水性NaCl(2×100mL)を添加した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して結晶性固体を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー:40グラムのシリカゲルのカラム,20分かけて0から50%までの酢酸エチル/ヘキサンの勾配による精製により;6−クロロ−5−ヒドロキシ−ピリジン−2−カルボニトリル(0.8g,63%)を結晶性の黄色から白色の固体として得た。1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 7.65 - 7.59(m,1H),7.42(d,J = 8.2 Hz,1H)。ESI−MS m/z 計算値154.0,実測値155.0(M+1)+;保持時間:0.72分(3分間の実行)。
工程2:6−クロロ−5−ヒドロキシ−ピリジン−2−カルボン酸メチル
6−クロロ−5−ヒドロキシ−ピリジン−2−カルボニトリル(7.1g,45.8mmol)をメタノール(25mL)に溶解させ、HCl(100mLの4M,400.0mmol)のジオキサン中の溶液を添加した。反応混合物を、予熱した80℃の油浴中で36時間撹拌した。さらなるメタノールとHCl/ジオキサンを逐次添加して反応の進行を補助した。揮発性物質を減圧下で除去して黄色固体を得、これをシリカゲルプラグに通して濾過した。濾液を濃縮し、1,4−ジオキサン(50mL)に65℃で溶解させた。この溶液に高温ヘキサン(75mL)を添加し、得られたスラリーを室温までゆっくり冷却した。結晶性固体を真空濾過により集め、ヘキサンですすぎ洗浄した。1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 8.07(d,J = 8.3 Hz,1H),7.47 - 7.40(m,1H),6.13(s,1H),3.98(s,3H)。ESI−MS m/z 計算値187.0,実測値188.3(M+1)+;保持時間:0.36分(3分間の実行)。
工程3:6−クロロ−5−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]ピリジン−2−カルボン酸メチル
6−クロロ−5−ヒドロキシ−ピリジン−2−カルボン酸メチル(2.5g,13.3mmol)のDMF(15mL)中の溶液を、水素化ナトリウム(0.5g,12.6mmol)(鉱油中60wt%分散体)(分割して)でゆっくり処理した。反応混合物を室温で15分間撹拌し、−10℃まで冷却した後、無希釈のトリフルオロメタンスルホン酸2−(トリフルオロメトキシ)エチル(4.5g,17.3mmol)を滴下により5分間かけてゆっくり添加した。添加中、発熱が観察された。次いで反応混合物を室温までゆっくり温め、1時間撹拌した。水(10mL)を添加し、混合物を減圧下で濃縮した。残留した残渣を水(75mL)に再懸濁させ、酢酸エチル(3×75mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留した固体をDCM(50mL)中で手短に撹拌し、残留した白色固体を真空濾過によって除去した。濾液を再度減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー:80グラムのシリカゲルのカラム,30分で0から40%までの酢酸エチル/ヘキサンの勾配により精製すると;30%で生成物が溶出した。純粋な画分を合わせ、濃縮して、6−クロロ−5−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]ピリジン−2−カルボン酸メチル(2.9g,74%)を明褐色結晶性固体として得た。1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 8.10(d,J = 8.4 Hz,1H),7.28(d,J = 8.4 Hz,1H),4.45 - 4.38(m,2H),4.36(dd,J = 5.8,3.4 Hz,2H),3.98(s,3H)。ESI−MS m/z 計算値299.0,実測値300.4(M+1)+;保持時間:1.47分(3分間の実行)。
工程4:6−エトキシ−5−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]ピリジン−2−カルボン酸
6−クロロ−5−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]ピリジン−2−カルボン酸メチル(250mg,0.83mmol)の1,4−ジオキサン中の溶液をナトリウムエタノラート(2.0mLの21%w/v,6.2mmol)と水(50μL,2.78mmol)で処理した。反応混合物をマイクロ波照射下100℃で1時間加熱した。反応混合物を酢酸エチル(75mL)と水(50mL)との間で分配(partion)した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗製生成物をUV誘導型逆相HPLC:15分間かけて10から99%までのアセトニトリル/水の勾配により精製して、6−エトキシ−5−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]ピリジン−2−カルボン酸(18mg,7.3%)を明褐色泡状固体として得た。1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 7.82(d,J = 8.0 Hz,1H),7.21(d,J = 8.0 Hz,1H),4.47(q,J = 7.1 Hz,2H),4.36(dt,J = 15.8,4.1 Hz,4H),1.49(t,J = 7.1 Hz,3H)。ESI−MS m/z 計算値295.1,実測値296.4(M+1)+;保持時間:1.38分(3分間の実行)。
以下の化合物を、上記手順を使用して合成した。
5−(2−フルオロ−2−メチル−プロポキシ)−6−メトキシ−ピリジン−2−カルボン酸
工程1:6−クロロ−5−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)ピリジン−2−カルボン酸メチル
6−クロロ−5−ヒドロキシ−ピリジン−2−カルボン酸メチル(1.6g,8.3mmol)のメタノール(1.5mL)中の溶液を微粉砕炭酸カリウム(4.6g,33.0mmol)で処理した。反応混合物を80℃まで加熱し、1−クロロ−2−メチル−プロパン−2−オール(1.7mL,16.5mmol)を添加した。反応混合物を80℃で一晩加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残留した残渣を水(75mL)に懸濁させ、酢酸エチル(2×75mL)で抽出した。有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー:40グラムのシリカゲルのカラム,25分間かけて0から30%までの酢酸エチル/ヘキサンの勾配により精製して、6−クロロ−5−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)ピリジン−2−カルボン酸メチル(1.2g,54%)を無色の固体として得た。1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 8.09(d,J = 8.4 Hz,1H),7.27(d,J = 8.4 Hz,1H),3.98(s,3H),3.94(s,2H),1.41(s,6H)。ESI−MS m/z 計算値259.1,実測値260.2(M+1)+;保持時間:0.99分(3分間の実行)。
工程2:6−クロロ−5−(2−フルオロ−2−メチル−プロポキシ)ピリジン−2−カルボン酸メチル
6−クロロ−5−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)ピリジン−2−カルボン酸メチル(500mg,1.93mmol)のDCM中の溶液、および2−メトキシ−N−(2−メトキシエチル)−N−(トリフルオロ−4−スルファニル)エタンアミン(391μL,2.12mmol)を室温でゆっくり添加した。水浴を使用して反応混合物をほぼ室温に維持した。2時間後、反応混合物をDCM(75mL)で希釈し、水(1×75mL)で洗浄した。水層をDCM(2×75mL)でさらに抽出した。すべての有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗製生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー:12グラムのシリカゲルのカラム,20分間かけて0から40%までの酢酸エチル/ヘキサンの勾配により精製して、6−クロロ−5−(2−フルオロ−2−メチル−プロポキシ)ピリジン−2−カルボン酸メチル(170mg,34%)を無色透明の油状物として得、これは静置すると結晶化した。1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 8.08(d,J = 8.4 Hz,1H),7.28(d,J = 8.4 Hz,1H),4.09(d,J = 16.5 Hz,2H),3.98(s,3H),1.60 - 1.52(m,6H)。ESI−MS m/z 計算値261.1,実測値262.2(M+1)+;保持時間:1.41分(3分間の実行)。
工程3:5−(2−フルオロ−2−メチル−プロポキシ)−6−メトキシ−ピリジン−2−カルボン酸
6−クロロ−5−(2−フルオロ−2−メチル−プロポキシ)ピリジン−2−カルボン酸メチル(170mg,0.65mmol)の1,4−ジオキサン(2mL)中の溶液をメタノール中のナトリウムメトキシド(3.00mLの0.5M,1.500mmol)で処理した後、水(50μL,2.78mmol)で処理した。反応混合物をマイクロ波照射により100℃で1時間、次いで120℃で30分間加熱した。揮発性物質を減圧下で除去し、残留した固体を水(20mL)に溶解させ、1N HCl水溶液の添加によりpH2に調整した。得られた溶液をDCM(3×50mL)で抽出した。有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮すると無色透明の油状物になった。逆相HPLC(15分かけて1から99%までのアセトニトリルと水の勾配)による精製により、5−(2−フルオロ−2−メチル−プロポキシ)−6−メトキシ−ピリジン−2−カルボン酸を得た。ESI−MS m/z 計算値243.1,実測値244.3(M+1)+;保持時間:1.14分(3分間の実行)。
5−(2−フルオロ−2−メチル−プロポキシ)−6−メトキシ−ピリジン−2−カルボン酸
1−クロロ−2−メチル−プロパン−2−オール(10mL,)、4−ヒドロキシ−3−メチル−安息香酸(2.0g,13.2mmol)、K2CO3(7.3g,52.7mmol)、H2O(6.0mL)およびエタノール(60mL)の混合物を80℃で一晩加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、1N NaOHとEtOAcとの間で分配し、層を分離した。有機層を1N NaOHで洗浄し(2回)、合わせた水層をEtOAcで洗浄した。合わせた有機液を減圧下で濃縮し、EtOH(15mL)で希釈した。混合物をH2O(2mL)とNaOH(1.0g,26.3mmol)で処理した。反応混合物を40℃で4時間撹拌した。反応混合物を1N NaOHに注入し、エーテルで抽出した(2回)。6N HClでpHを2〜3にし、水性物質をEtOAcで抽出した(3回)。有機液を合わせ、飽和水性NaClで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、エバポレートして乾固させた。この物質をエーテルで粉砕して、4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−3−メチル−安息香酸(2.2g,75%)を白色固体として得た。1H NMR(400 MHz,DMSO)d 7.75(dd,J = 8.5,2.0 Hz,1H),7.73 - 7.70(m,1H),6.96(d,J = 8.6 Hz,1H),4.67(s,1H,OH),3.76(s,2H),2.20(s,3H),1.22(s,6H)。ESI−MS m/z 計算値224.1,実測値225.5(M+1)+;保持時間:1.06分(3分間の実行)。
以下の化合物を、上記手順を使用して合成した。
6−メチル−5−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]ピリジン−2−カルボン酸
工程1:6−メチル−5−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]ピリジン−2−カルボン酸メチル
5−ヒドロキシ−6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸メチル(2.0g,12.1mmol)のDMF(12mL)中の溶液を0℃まで冷却した後、水素化ナトリウム(0.5g,11.5mmol)(鉱油中60wt%分散体)をゆっくり添加した。反応混合物を室温で10分間撹拌した後、これを−10℃まで冷却した。トリフルオロメタンスルホン酸2−(トリフルオロメトキシ)エチル(4.1g,15.8mmol)を無希釈で、反応混合物に5分間かけてゆっくり添加した。添加中、発熱が観察された。反応混合物を室温で1時間撹拌した。水(50mL)を反応混合物に添加し、これを減圧下で濃縮した。残留した固体を酢酸エチル(75mL)と水(75mL)との間で分配した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗製生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー:5から20%までの酢酸エチル/ヘキサンの勾配により精製して、6−メチル−5−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]ピリジン−2−カルボン酸メチル(1.6g,48%)を明褐色結晶性固体として得た。1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 8.02(d,J = 8.4 Hz,1H),7.12(d,J = 8.5 Hz,1H),4.38(dd,J = 5.6,3.5 Hz,2H),4.30 - 4.26(m,2H),3.98(s,3H),2.57(s,3H)。ESI−MS m/z 計算値279.1,実測値280.3(M+1)+;保持時間:1.29分(3分間の実行)。
工程2:6−メチル−5−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]ピリジン−2−カルボン酸
6−メチル−5−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]ピリジン−2−カルボン酸メチル(1.6g,5.9mmol)のメタノール(10mL)中の溶液に、水酸化ナトリウム(2.3g,58.7mmol)の水(5mL)中の溶液を添加した。反応混合物を45℃で30分間撹拌した。室温まで冷却した後、これを、1N HCl水溶液の添加によりpH5に酸性化した。混合物をDCM(3×50mL)で抽出した。有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、6−メチル−5−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]ピリジン−2−カルボン酸(1.5g,94%)を白色粉末として得た。1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 8.07(d,J = 8.4 Hz,1H),7.24(t,J = 10.5 Hz,1H),4.39(d,J = 3.9 Hz,2H),4.29(t,J = 13.6 Hz,2H),2.53(s,3H)。ESI−MS m/z 計算値265.1,実測値266.3(M+1)+;保持時間:0.78分(3分間の実行)。
5−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−6−メトキシ−ピリジン−2−カルボン酸.
6−クロロ−5−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)ピリジン−2−カルボン酸メチル(200mg,0.77mmol)の1,4−ジオキサン(1mL)中の溶液に、ナトリウムメトキシド(3mLの0.5M,1.5mmol)のメタノール中の溶液を添加した後、水(50μL,2.8mmol)を添加した。反応混合物をマイクロ波照射下100℃で1時間加熱した。揮発性物質を減圧下で除去し、残留した固体を水(20mL)に溶解させ、1N HCl水溶液の添加によりpH2に調整した。得られた溶液をDCM(3×50mL)で抽出し、有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して無色の油状物を得た。逆相HPLC(15分かけて1から99%までのアセトニトリルと水の勾配)による精製により、5−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−6−メトキシ−ピリジン−2−カルボン酸(49mg,24%)を得た。1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 7.84(d,J = 8.0 Hz,1H),7.20(d,J = 8.0 Hz,1H),4.06(s,3H),3.89(s,2H),1.39(s,6H)。ESI−MS m/z 計算値241.1,実測値242.3(M+1)+;保持時間:0.77分(3分間の実行)。
2−(トリフルオロメトキシメチル)−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−カルボン酸
工程1:2−(メチルスルファニルカルボチオイルオキシメチル)−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−カルボン酸メチル
2−(ヒドロキシメチル)−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−カルボン酸メチル(0.9g,4.0mmol)と硫酸テトラブチルアンモニウム(186μLの50%w/v,0.16mmol)にN2下で、NaOH(8mLの50%w/v(H2O中),100.0mmol)を分割して添加した。粘性混合物を10分間撹拌し、CS2(7.2mL,120.0mmol)を滴下により添加した後、ヨードメタン(18.8g,132.5mmol)を添加した。粘性の二相混合物を一晩撹拌し、水(20mL)で希釈し、有機層を分離した。水性混合物をジクロロメタン(3×20mL)で抽出した。合わせた有機液を飽和水性NaCl(2×10mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、エバポレートし、カラムクロマトグラフィーにより精製して、2−(メチルスルファニルカルボチオイルオキシメチル)−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−カルボン酸メチルを得た。1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 7.64 - 7.54(m,2H),6.99 - 6.89(m,1H),4.83(qd,J = 11.8,5.2 Hz,2H),4.69 - 4.60(m,1H),4.37(dd,J = 11.6,2.4 Hz,1H),4.14(dd,J = 11.6,6.8 Hz,1H),3.88(s,3H),2.59(s,3H)。
工程2:2−((トリフルオロメトキシ)メチル)−2,3−ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン−6−カルボン酸メチル
5,5−ジメチル−1,3−ジブロモヒダントイン(860mg,3.0mmol)のDCM(5mL)中の懸濁液に、ピリジン(フッ化水素酸)(870μLの70%w/w,6.0mmol)をAr下−78℃で滴下により添加した。反応混合物を−78℃で5分間撹拌し、DCM(2mL)中の2−(メチルスルファニルカルボチオイルオキシメチル)−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−カルボン酸メチル(157mg,0.50mmol)の滴下により処理した。反応混合物を−78℃で15分間撹拌した。冷却浴を外し、反応混合物を室温まで温め、混合物を室温で一晩撹拌した。水を添加し、混合物をDCMで抽出した(2回)。合わせた有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して乾固させた。粗製物質をカラムクロマトグラフィー(cromatography)(0から10%まで)により精製して、5,6,8−トリブロモ−3−(トリフルオロメトキシメチル)−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−7−カルボン酸メチル(180mg,68%)を得た。1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 4.58(d,J = 6.5 Hz,1H),4.47(dd,J = 11.8,2.5 Hz,1H),4.24(tdd,J = 10.1,8.4,4.1 Hz,3H),3.97(s,3H)。
工程3:2−((トリフルオロメトキシ)メチル)−2,3−ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン−6−カルボン酸メチル
5,6,8−トリブロモ−3−(トリフルオロメトキシメチル)−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−7−カルボン酸メチル(3.1g,5.8mmol)のEtOH(100mL)中の溶液に、ギ酸アンモニウム(3.1g,49.2mmol)と10%パラジウム/炭素(620mg,0.58mmol)を添加した。反応混合物を30分間加熱還流した。触媒を濾過によって除去し、EtOHで洗浄した。濾液を濃縮して乾固させた。得られた残渣をEtOAcと水との間で再分配した。水層をEtOAcで抽出した(3回)。合わせた有機層を飽和水性NaClで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して乾固させ、2−(トリフルオロメトキシメチル)−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−カルボン酸メチル(1.5g,88%)を得た。この粗製物質をさらに精製せずに次の工程で直接使用した。1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 7.64 - 7.53(m,2H),7.02 - 6.88(m,1H),4.50(dd,J = 6.0,2.0 Hz,1H),4.34(dd,J = 11.7,2.4 Hz,1H),4.26 - 4.08(m,3H),3.88(s,3H)。
工程4:2−(トリフルオロメトキシメチル)−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−カルボン酸
2−(トリフルオロメトキシメチル)−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−カルボン酸メチル(165mg,0.56mmol)のMeOH(3mL)中の溶液に、水(1mL)中のNaOH(113mg,2.82mmol)を添加した。反応混合物を室温で(ar rt)72時間撹拌し、H2Oで希釈し、1N HClを使用してpH約2に酸性化した。得られた沈殿物を真空濾過によって集め、冷水で洗浄し、2−(トリフルオロメトキシメチル)−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−カルボン酸(140mg,89.1%)を得た。1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 7.67(td,J = 4.5,2.0 Hz,2H),7.04 - 6.88(m,1H),4.52(td,J = 7.8,2.4 Hz,1H),4.36(dd,J = 11.7,2.4 Hz,1H),4.28 - 4.07(m,3H)。
4−(2−フルオロ−2−メチル−プロポキシ)−3−メチル−安息香酸
工程1:4−(2−フルオロ−2−メチル−プロポキシ)−3−メチル−安息香酸メチル
4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−3−メチル−安息香酸メチル(4.0g,16.8mmol)の溶液をDCM(40mL)に溶解させ、デオキシ−フルオル(3.4mL,18.5mmol)でゆっくり処理し、その間、水浴を使用して反応混合物をほぼ室温に維持した。反応混合物を室温で2時間撹拌し、DCM(35mL)で希釈し、水(75mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧(presssure)下で濃縮した。粗製生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー:80グラムのシリカゲルのカラム,30分で0から10%までの酢酸エチル/ヘキサンの勾配により精製して;4−(2−フルオロ−2−メチル−プロポキシ)−3−メチル−安息香酸メチル(2.5g,62%)を無色透明の油状物として得た。1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 7.90 - 7.83(m,2H),6.80(d,J = 8.5 Hz,1H),3.99(d,J = 16.5 Hz,2H),3.88(s,3H),2.28(s,3H),1.52(d,J = 21.4 Hz,6H)。ESI−MS m/z 計算値240.1,実測値241.4(M+1)+;保持時間:1.86分(3分間の実行)。
工程2:4−(2−フルオロ−2−メチル−プロポキシ)−3−メチル−安息香酸
メタノール(2mL)に溶解させた4−(2−フルオロ−2−メチル−プロポキシ)−3−メチル−安息香酸メチル(2.5g,10.4mmol)の溶液に、水酸化ナトリウム(1.2g,31.1mmol)の水(6mL)中の溶液を添加した。反応混合物を55℃で30分間撹拌した。得られた透明な溶液を減圧下で濃縮した。得られた白色固体を水(50mL)に再溶解させ、酢酸エチル(1×50mL)で洗浄した。水層を1N HCl水溶液の添加によりpH2に調整すると濁った白色懸濁液になった。混合物を酢酸エチル(2×75mL)で抽出し、合わせた有機液を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、4−(2−フルオロ−2−メチル−プロポキシ)−3−メチル−安息香酸(1.9g,81%)を白色固体として得た。1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 7.96(dd,J = 8.5,2.2 Hz,1H),7.92(d,J = 1.4 Hz,1H),6.84(d,J = 8.6 Hz,1H),4.01(d,J = 16.5 Hz,2H),2.30(s,3H),1.54(d,J = 21.4 Hz,6H)。ESI−MS m/z 計算値226.1,実測値453.3(M+1)+;保持時間:1.53分(3分間の実行)。
3−メトキシ−4−(2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ)安息香酸
工程1:3−メトキシ−4−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]安息香酸メチル
100mL容RBフラスコにテフロン(登録商標)製撹拌バー、磁気撹拌機器、冷却浴および窒素供給口/排出口を取り付けた。容器に窒素雰囲気下で、鉱油中60%水素化ナトリウム(1.1g,26.7mmol)を仕込み、氷浴で0℃まで冷却した。次いで容器に、N,N−ジメチルホルムアミド(35ml)をシリンジによって仕込み、撹拌を開始した。次いで容器に、4−ヒドロキシ−3−メトキシ−安息香酸メチル(4.9g,26.7mmol)を固体として4等分に分割して 20分間かけて仕込むと、わずかに発泡した。反応混合物を20分間撹拌し、次いで、無希釈のトリフルオロメタンスルホン酸2−(トリフルオロメトキシ)エチル(14.0g,26.7mmol)で、カニューレによって10分間かけて処理した。冷却浴を外し、反応混合物を撹拌し続け、室温まで温めた。反応混合物を40℃まで30分間加熱した。室温まで冷却した後、反応混合物を粉砕氷(150g)上に注入した。混合物を水(150ml)で希釈し、次いで分液漏斗に移し、酢酸エチル(250ml)を用いて分配した。有機液を除去し、水層を酢酸エチル(2×100ml)で抽出した。合わせた有機液を0.1M NaOH水溶液(2×150ml)、飽和水性塩化ナトリウム(4×150ml)で洗浄し、硫酸ナトリウム(250g)で乾燥させ、ガラスフリットブフナー漏斗に通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2−220g,0から20%までの酢酸エチル−ヘキサン)による精製により、3−メトキシ−4−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]安息香酸メチル(7.5g,95%)を得た。1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 7.68(dd,J = 8.4,2.0 Hz,1H),7.59(d,J = 2.0 Hz,1H),6.92(d,J = 8.4 Hz,1H),4.41 - 4.29(m,J = 8.3,5.3,2.7 Hz,4H),3.94(s,3H),3.92(s,3H)。
以下の化合物を、上記手順を使用して合成した。
工程2:3−メトキシ−4−(2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ)安息香酸
3−メトキシ−4−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]安息香酸メチル(5.1g,17.5mmol)のメチルアルコール(24mL)中の溶液を水性水酸化ナトリウム(96.1mLの1M,96.1mmol)で処理した。反応混合物を50℃まで1時間加熱した(反応混合物はこの期間中に均一になった)。室温まで冷却した後、メチルアルコールを減圧下で除去した。残留した水性混合物を冷37wt% HClでpH約1まで処理し、これにより沈殿物の形成がもたらされた。固体を真空濾過によってガラスフリットブフナー漏斗内に集め、水(2×150ml)で洗浄した。この物質を真空下でさらに乾燥させ、3−メトキシ−4−(2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ)安息香酸(4.3g,88%)を白色固体として得た。1H NMR(400 MHz,DMSO)δ 12.73(s,1H),7.55(dd,J = 8.4,2.0 Hz,1H),7.47(d,J = 1.9 Hz,1H),7.08(d,J = 8.5 Hz,1H),4.43(dd,J = 5.3,3.0 Hz,2H),4.38 - 4.24(m,2H),3.82(s,3H)。ESI−MS m/z 計算値280.1,実測値281.1(M+1)+;保持時間:0.52分(3分間の実行)。
以下の化合物を、上記手順を使用して合成した。
3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)安息香酸
工程1:3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)安息香酸メチル
4−ヒドロキシ−3−メチル−安息香酸メチル(1.6g,10mmol)のDMF(20mL)中の溶液に炭酸セシウム(2.7g,20.0mmol)と2−ブロモ−1,1,1−トリフルオロ−エタン(1.8mL,20.0mmol)を添加した。反応混合物を80℃で一晩加熱し、再度2−ブロモ−1,1,1−トリフルオロ−エタン(1mL,11mmol)を仕込み、80℃で一晩加熱した。反応混合物に、再度2−ブロモ−1,1,1−トリフルオロ−エタン(2mL,22mmol)を仕込み、80℃で6時間加熱した。反応混合物をクエンチし、酢酸エチルと水との間で分配した。水層を酢酸エチルで抽出した(3回)。合わせた有機層を水(3回)、1N 水性NaOH、飽和水性NaClで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して乾固させた。粗製物質をさらに精製せずに次の工程で直接使用した。ESI−MS m/z 計算値248.2,実測値249.3(M+1)+;保持時間:2.02分(3分間の実行)。
工程2:3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)安息香酸
3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)安息香酸メチル(1.7g,6.8mmol)のMeOH(20mL)と水(10mL)中の懸濁液にNaOH(1.4g,34.2mmol)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌すると透明になり、減圧下で濃縮した(MeOHを除去した)。この残留溶液を水で希釈し、1N HClで酸性化した。得られた沈殿物を濾過によって集め、水で洗浄し、乾燥させ、3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)安息香酸(1.6g,100%)をオフホワイト色の固体として得た。ESI−MS m/z 計算値234.2,実測値235.2(M+1)+;保持時間:1.73分(3分間の実行)。
[(3aR,7aR)−7a−[3−(2−tert−ブトキシエトキシ)−2−ピリジル]−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−[4−(2−tert−ブトキシエトキシ)−3−クロロ−フェニル]メタノン
工程1:[(3aR,7aR)−7a−(3−フルオロ−2−ピリジル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)メタノン
20mL容バイアルに(3aR,7aR)−7a−(3−フルオロ−2−ピリジル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−3aH−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン(258mg,1.15mmol)、3−クロロ−4−フルオロ−安息香酸(201mg,1.15mmol)、HATU(481mg,1.27mmol)およびDMF(5mL)を仕込んだ。得られた溶液にトリエチルアミン(640μL,4.6mmol)を添加し、反応混合物を室温で2時間撹拌した。水(50mL)を添加し、得られた混合物をDCM(3×25mL)で抽出した。合わせた抽出液を水(25mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製残渣を、12分間かけてヘキサン中AcOEtの勾配(0から100%まで)を用いるシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(12gカラム)により精製して、[(3aR,7aR)−7a−(3−フルオロ−2−ピリジル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)メタノン(365mg,78%)を粘性の無色油状物として得た。ESI−MS m/z 計算値380.1,実測値381.0(M+1)+;保持時間:1.09分(3分間の実行)。
工程2:[(3aR,7aR)−7a−[3−(2−tert−ブトキシエトキシ)−2−ピリジル]−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−[4−(2−tert−ブトキシエトキシ)−3−クロロ−フェニル]メタノン
バイアル内で、2−tert−ブトキシエタノール(155mg,1.31mmol)をDMF(500μL)に溶解させた。NaH(53mg,1.3mmol)(油中60%分散体)を少量に分けて添加し、懸濁液を室温で25分間撹拌した。[(3aR,7aR)−7a−(3−フルオロ−2−ピリジル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)メタノン(50mg,0.13mmol)をDMF(100μL)中の溶液として添加し、反応混合物を80℃で1時間撹拌した。反応混合物を水の添加によりクエンチした。得られた混合物をDCMで抽出した(3回)。合わせた抽出液を硫酸ナトリウムで乾燥させ、揮発性物質を減圧下で除去した。粗製生成物を逆相HPLC(改質剤としてHCl)により精製して、[(3aR,7aR)−7a−[3−(2−tert−ブトキシエトキシ)−2−ピリジル]−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−[4−(2−tert−ブトキシエトキシ)−3−クロロ−フェニル]メタノン(38mg,47%)を無色の固体として得た。ESI−MS m/z 計算値576.3,実測値577.0(M+1)+;保持時間:1.48分(3分間の実行)。
3−(トリフルオロメチル)−4−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)安息香酸
工程1:4−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)安息香酸メチル
4−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)安息香酸(4.9g,23.7mmol)をメタノール(15mL)とDMF(18μL,0.24mmol)に溶解させ、塩化チオニル(5.2mL,71.0mmol)を反応混合物に滴下により添加し(10分間かけて)、これを室温で18時間撹拌した。次いで揮発性物質を減圧下で除去した。残留した固体を酢酸エチル(50mL)と飽和水性重炭酸ナトリウム(50mL)との間で分配した。水層を酢酸エチル(2×50mL)でさらに抽出した。すべての有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、4−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)安息香酸メチル(4.9g,93%)をオフホワイト色の固体として得た。1H NMR(400 MHz,DMSO)δ 11.68(s,1H),8.00-8.10 (m,2H),7.20 - 7.07(m,1H),3.83(s,3H)。ESI−MS m/z 計算値220.0,実測値221.0(M+1)+;保持時間:1.41分(3分間の実行)。
工程2:3−(トリフルオロメチル)−4−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)安息香酸メチル
バイアル内で、4−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)安息香酸メチル(1.04g,4.73mmol)をDMF(2mL)に溶解させた。炭酸セシウム(4.6g,14.2mmol)を添加した後、3−ブロモ−1,1,1−トリフルオロ−プロパン(760μL,7.1mmol)を添加した。バイアルにしっかりキャッピングし、不均一な混合物を80℃で1時間撹拌した。得られた粘稠性のスラリーをDMF(5mL)で希釈し、さらなる3−ブロモ−1,1,1−トリフルオロ−プロパン(760μL,7.1mmol)で処理した。反応混合物を80℃で15時間撹拌し、さらなる3−ブロモ−1,1,1−トリフルオロ−プロパン(1.5mL,14.2mmol)で処理した。反応混合物を80℃で窒素雰囲気下にて4日間撹拌し、さらなる3−ブロモ−1,1,1−トリフルオロ−プロパン(1.5mL,14.2mmol)で処理した。反応混合物を80℃で24時間加熱し、冷却し、濾過した。固体をメタノールで洗浄した。濾液を減圧下で濃縮した。水(50mL)と酢酸エチル(50mL)を添加し、分離した。水相を酢酸エチル(50mL)でさらに抽出した。合わせた抽出液を飽和水性NaClで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、揮発性物質を減圧下で除去した。ヘキサン中AcOEtの勾配(20分間かけて0から50%まで)を用いるシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(24gカラム)による精製により、3−(トリフルオロメチル)−4−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)安息香酸メチル(387mg,26%)を白色固体として得た。1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 8.29(d,J = 2.0 Hz,1H),8.21(dd,J = 8.7,2.1 Hz,1H),7.02(d,J = 8.7 Hz,1H),4.34(t,J = 6.5 Hz,2H),3.92(s,3H),2.72(qt,J = 10.4,6.5 Hz,2H)。ESI−MS m/z 計算値316.1,実測値317.0(M+1)+;保持時間:1.88分(3分間の実行)。
工程3:3−(トリフルオロメチル)−4−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)安息香酸
3−(トリフルオロメチル)−4−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)安息香酸メチル(380mg,1.20mmol)のメタノール(2mL)中の溶液を水性水酸化ナトリウム(600μLの6M,3.6mmol)で処理した。粘稠性の懸濁液を60℃で撹拌すると5分後に透明な溶液になった。60℃で1.5時間撹拌した後、反応混合物を水(25mL)で希釈し、6N HClでpH=1に酸性化した。得られた白色沈殿物を酢酸エチル(2×25mL)で抽出した。合わせた抽出液を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、揮発性物質を減圧下で除去して、3−(トリフルオロメチル)−4−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)安息香酸(342mg,94%)を白色固体として得た。1H NMR(400 MHz,DMSO)δ 13.18(s,1H),8.19(dd,J = 8.7,2.1 Hz,1H),8.11(d,J = 2.0 Hz,1H),7.43(d,J = 8.8 Hz,1H),4.44(t,J = 5.6 Hz,2H),2.84(ddq,J = 16.8,11.2,5.7 Hz,2H)。ESI−MS m/z 計算値302.0,実測値303.0(M+1)+;保持時間:1.62分(3分間の実行)。
3−クロロ−4−(2−フルオロ−2−メチル−プロポキシ)安息香酸
工程1:3−クロロ−4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)安息香酸メチル
500ml容3つ口RBフラスコにメカニカルスターラー、J−Kem温度プローブ/制御装置、滴下漏斗、水冷式還流冷却器および窒素供給口/排出口を取り付けた。容器に窒素雰囲気下で3−クロロ−4−ヒドロキシ−安息香酸メチル(10g,53.6mmol)とメチルアルコール(40ml)を仕込むと透明な薄黄色溶液が得られた。撹拌を開始し、ポット温度を19℃で記録した。次いで容器に、固体として一度に添加した炭酸カリウム(30g,0.21mol)を仕込み、これにより23℃までの発熱がもたらされた。注:炭酸カリウムは、使用前に微粉末に粉砕した。得られた懸濁液を室温で15分間撹拌し続け、次いで、滴下漏斗から10分間かけて無希釈で滴下により添加した1−クロロ−2−メチル−プロパン−2−オール(11.6g,0.11mol)で処理した。次いで、得られた反応混合物/懸濁液を70℃まで加熱し、20時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、酢酸エチル(250ml)で希釈した。混合物を、10mmのセライト層を備えたガラスフリットブフナー漏斗に通して濾過した。濾過ケークを酢酸エチル(2×100ml)で洗浄した。濾液を分液漏斗に移し、1M水性NaOH(250ml)を用いて分配した。有機液を除去し、1M水性NaOH(2×150ml)、飽和水性塩化ナトリウム(150ml)で洗浄し、硫酸ナトリウム(250g)で乾燥させ、ガラスフリットブフナー漏斗に通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、3−クロロ−4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)安息香酸メチル(9.0g,65%)を透明な薄黄色油状物として得た。この物質をさらに精製せずに次の合成工程で使用した。ESI−MS m/z 計算値258.7,実測値259.2(M+1)+;保持時間:1.46分(3分間の実行)。
工程2:3−クロロ−4−(2−フルオロ−2−メチル−プロポキシ)安息香酸メチル
3−クロロ−4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)安息香酸メチル(6.2g,24.0mmol)のDCM(60mL)中の溶液を、2−メトキシ−N−(2−メトキシエチル)−N−(トリフルオロ−4−スルファニル)エタンアミン(4.9mL,26.4mmol)でゆっくり処理し、その間、水浴を使用して反応温度をほぼ室温に維持した。反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を氷冷水(75mL)の添加によりクエンチし、DCM(50mL)で希釈した。相を分離し、有機相を飽和水性NaCl(2×75mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー:40グラムのシリカゲルのカラム,30分で0から10%までの酢酸エチル/ヘキサンの勾配による精製により、3−クロロ−4−(2−フルオロ−2−メチル−プロポキシ)安息香酸メチル(2.4g,39%)を黄色油状物として得た。1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 8.07(d,J = 2.1 Hz,1H),7.92(dd,J = 8.6,2.1 Hz,1H),6.93(d,J = 8.6 Hz,1H),4.06(t,J = 9.8 Hz,2H),3.90(s,3H),1.55(d,J = 21.5 Hz,6H)。ESI−MS m/z 計算値260.1,実測値261.2(M+1)+;保持時間:1.83分(3分間の実行)。
工程3:3−クロロ−4−(2−フルオロ−2−メチル−プロポキシ)安息香酸
3−クロロ−4−(2−フルオロ−2−メチル−プロポキシ)安息香酸メチル(2.4g,9.3mmol)のメタノール(5mL)中の溶液を、水酸化ナトリウム(1.1g,28.0mmol)の水(10mL)中の溶液で処理した。反応混合物を60℃で1.5時間撹拌した。得られた透明な溶液を酢酸エチル(75mL)で希釈し、水性1N HCl(75mL)と混合した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、3−クロロ−4−(2−フルオロ−2−メチル−プロポキシ)安息香酸(2.1g,93%)を白色固体として得た。1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 8.14(d,J = 2.1 Hz,1H),8.00(dd,J = 8.6,2.1 Hz,1H),6.97(d,J = 8.7 Hz,1H),4.07(d,J = 16.1 Hz,2H),1.56(d,J = 21.5 Hz,6H)。ESI−MS m/z 計算値246.0,実測値247.2(M+1)+;保持時間:1.5分(3分間の実行)。
3−メトキシ−4−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)安息香酸メチル
工程1:3−メトキシ−4−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)安息香酸メチル
3,3,3−トリフルオロプロパン−1−オール(1.2g,10.9mmol)の1,4−ジオキサン(4.5mL)中の溶液を0℃まで冷却した。この混合物に、鉱油中の水素化ナトリウム(0.4g,10.9mmol)の60%分散体を分割して添加した。大量の発泡が観察された。添加(20分)終了後、反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を、4−フルオロ−3−メトキシ−安息香酸メチル(1.0g,5.4mmol)の1,4−ジオキサン(2mL)中の溶液で処理し、室温で12時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(75mL)で希釈し、pH14のNaOH溶液で洗浄した。水層を1N HClの添加によりpH10に酸性化し、EtOAc(1×75mL)で抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、黄色油状物を得た。フラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2−24g,0から30%までのEtOAc−ヘキサン)による精製により、3−メトキシ−4−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)安息香酸メチル(0.6g,39.7%)を得た。ESI−MS m/z 計算値278.2 実測値279.2(M+1)+;保持時間:0.62分(3分間の実行)。
以下の化合物を、上記手順を使用して合成した。
工程2:3−メトキシ−4−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)安息香酸メチル
中間体3−メトキシ−4−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)安息香酸メチル(480mg,1.73mmol)をメタノール(1.3mL)に溶解させ、水酸化ナトリウム(414mg,10.4mmol)の水(2.6mL)中の溶液を添加した。反応混合物を60℃で1時間撹拌し、水(50mL)で希釈し、1N HClの添加によりpH1に酸性化した。得られた不透明な白色懸濁液をEtOAc(2×75mL)で抽出した。有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、3−メトキシ−4−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)安息香酸(357mg,78.4%)を白色固体として得た。1H NMR(400 MHz,DMSO)δ 12.73(s,1H),7.55(dd,J = 8.4,2.0 Hz,1H),7.46(d,J = 1.9 Hz,1H),7.11(d,J = 8.5 Hz,1H),4.27(t,J = 6.0 Hz,2H),3.81(s,3H),2.95 - 2.72(m,2H)。ESI−MS m/z 計算値264.2,実測値265.2(M+1)+;保持時間:0.5分(3分間の実行)。
以下の化合物を、上記手順を使用して合成した。
3−フルオロ−5−メトキシ−4−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)安息香酸
工程1:3−フルオロ−5−メトキシ−4−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)ベンズアルデヒド
フラスコ内で、3−フルオロ−4−ヒドロキシ−5−メトキシ−ベンズアルデヒド(1.1g,6.2mmol)をDMF(7mL)に溶解させた。混合物を炭酸カリウム(2.2g,15.9mmol)と3−ブロモ−1,1,1−トリフルオロ−プロパン(1.3mL,12.5mmol)で処理し、反応混合物を窒素雰囲気下で80℃にて17時間撹拌した。さらなる3−ブロモ−1,1,1−トリフルオロ−プロパン(2.6mL,24.9mmol)を添加し、反応混合物を65℃で5時間撹拌した(50%変換)。さらなる負荷量の3−ブロモ−1,1,1−トリフルオロ−プロパン(1.3mL,12.5mmol)を添加し、反応混合物を65℃で2.5日間撹拌した。固体を濾過し、メタノールで洗浄した。濾液を減圧下で濃縮し、水(50mL)と酢酸エチル(50mL)で希釈した。混合した後、相を分離し、水相を酢酸エチル(50mL)で抽出した。合わせた抽出液を飽和水性NaCl(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、揮発性物質を真空除去した。粗製固体を、ヘキサン中AcOEtの勾配(40分間かけて0から50%まで)を用いるシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(80gカラム)により精製した。生成物は15から25%までの酢酸エチル(13から20分)で溶出し、3−フルオロ−5−メトキシ−4−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)ベンズアルデヒド(0.80g,48%)を無色の液体として得た。1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 9.86(d,J = 1.2 Hz,1H),7.29 - 7.25(m,2H),4.38(td,J = 6.8,0.5 Hz,2H),3.95(s,3H),2.66(qt,J = 10.6,6.8 Hz,2H)。ESI−MS m/z 計算値266.1,実測値267.0(M+1)+;保持時間:1.63分(3分間の実行)。
工程2:3−フルオロ−5−メトキシ−4−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)安息香酸
3−フルオロ−5−メトキシ−4−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)ベンズアルデヒド(780mg,2.9mmol)のtBuOH(8mL)と水(5mL)とアセトニトリル(5mL)の溶液に、リン酸二水素ナトリウム(352mg,2.9mmol)、2−メチルブト−2−エン(1.0g,14.7mmol)および亜塩素酸ナトリウム(265mg,2.9mmol)を添加した。反応混合物を25℃で21時間撹拌し、さらなるリン酸二水素ナトリウム(563mg,4.7mmol)、2−メチル−2−ブテン(1.5mL,14.6mmol)およびNaClO2(795mg,8.79mmol)を添加した。反応混合物を室温で7時間撹拌し、1N HClで酸性化し、酢酸エチルで希釈した。層を分離し、水層を酢酸エチルで抽出した(2回)。有機液を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮してワックス状固体を得た。化合物をヘキサン中で粉砕し、濾過し、40℃の真空炉内で一晩乾燥させ、3−フルオロ−5−メトキシ−4−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)安息香酸(620mg,75%)をオフホワイト色の固体として得た。1H NMR(400 MHz,DMSO)δ 12.97(s,1H),7.43 - 7.40(m,1H),7.38(dd,J = 10.5,1.9 Hz,1H),4.27(t,J = 5.9 Hz,2H),3.89(s,3H),2.75(qt,J = 11.4,5.9 Hz,2H)。ESI−MS m/z 計算値282.1,実測値283.0(M+1)+;保持時間:1.49分(3分間の実行)。
5−クロロ−6−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]ピリジン−3−カルボン酸
工程1:5−クロロ−6−オキソ−1H−ピリジン−3−カルボン酸メチル(1.0g,5.3mmol)のDMF中の溶液を0℃まで冷却し、鉱油中60%水素化ナトリウム(213mg,5.3mmol)でゆっくり処理した。室温で10分間撹拌した後、トリフルオロメタンスルホン酸2−(トリフルオロメトキシ)エチル(3.0g,5.9mmol)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。次いでこれを酢酸エチル(75mL)で希釈し、飽和水性NaCl(2×75mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、5−クロロ−6−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]ピリジン−3−カルボン酸メチル(330mg)を褐色固体として得、これをメタノール(680μL)に溶解させた。混合物を、水酸化ナトリウムの溶液(1.3mLの2.5M,3.3mmol)で処理した。反応混合物を60℃で1.5時間撹拌した。得られた透明な溶液を酢酸エチル(75mL)で希釈し、水性1N HClと混合した。有機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、5−クロロ−6−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]ピリジン−3−カルボン酸(300mg,95.4%)を白色固体として得た。1H NMR(400 MHz,DMSO)δ 13.32(s,1H),8.65(d,J = 2.0 Hz,1H),8.27(d,J = 2.0 Hz,1H),4.78 - 4.58(m,2H),4.48(dd,J = 5.1,3.4 Hz,2H)。ESI−MS m/z 計算値285.0,実測値286.03(M+1)+;保持時間:1.55分(3分間の実行)。
5−[(3,3−ジフルオロシクロブチル)メトキシ]−6−メトキシ−ピリジン−2−カルボン酸
工程1:6−クロロ−5−[(3,3−ジフルオロシクロブチル)メトキシ]ピリジン−2−カルボン酸メチル
乾燥DMF(4mL)中の6−クロロ−5−ヒドロキシ−ピリジン−2−カルボン酸メチル(500mg,2.7mmol)にNaH(117mg,2.9mmol)(油中60%分散体)を添加した。混合物を室温で15分間撹拌した後、メタンスルホン酸(3,3−ジフルオロシクロブチル)メチル(865mg,4.32mmol)で処理した。得られた反応混合物を90℃で5時間撹拌した。反応混合物を室温まで一晩冷却した。水を添加し、得られたベージュ色の沈殿物を濾過し、水で洗浄した。湿潤固体をDCMに溶解させ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、25分間かけてヘキサン中AcOEtの勾配(0から60%まで)を用いるシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(24gカラム)に供し、6−クロロ−5−[(3,3−ジフルオロシクロブチル)メトキシ]ピリジン−2−カルボン酸メチル(384mg,49.4%)を白色固体として得た。1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 8.09(d,J = 8.4 Hz,1H),7.25(d,J = 8.5 Hz,1H),4.15(d,J = 5.3 Hz,2H),3.98(s,3H),2.86 - 2.68(m,3H),2.68 - 2.52(m,2H)。ESI−MS m/z 計算値291.0,実測値292.0(M+1)+;保持時間:1.51分(3分間の実行)。
以下の化合物を、上記手順を使用して合成した。
工程2:5−[(3,3−ジフルオロシクロブチル)メトキシ]−6−メトキシ−ピリジン−2−カルボン酸
マイクロ波容器に6−クロロ−5−[(3,3−ジフルオロシクロブチル)メトキシ]ピリジン−2−カルボン酸メチル(300mg,1.03mmol)、ジオキサン(4mL)、ナトリウムメトキシド(1.4mLの25%w/w,6.2mmol)および水(61μL,3.40mmol)を仕込んだ。反応混合物をマイクロ波照射下110℃で30分間撹拌した。得られた反応混合物を減圧下で濃縮した。残留した白色固体を水(50mL)に再溶解させ、酢酸エチル(1×50mL)で洗浄した。水層を6N HCl溶液の添加によりpH1に酸性化し、酢酸エチル(2×75mL)で抽出した。有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、5−[(3,3−ジフルオロシクロブチル)メトキシ]−6−メトキシ−ピリジン−2−カルボン酸(263mg,84.6%)を無色の粘性油状物として得、これは静置すると固化した。1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 7.84(d,J = 8.0 Hz,1H),7.18(d,J = 8.0 Hz,1H),4.12(d,J = 5.8 Hz,2H),4.06(s,3H),2.91 - 2.61(m,3H),2.59 - 2.42(m,2H)。ESI−MS m/z 計算値273.1,実測値274.0(M+1)+;保持時間:1.29分(3分間の実行
以下の化合物を、上記手順を使用して合成した。
6−メトキシ−5−(2,2,2−トリフルオロ−1−メチル−エトキシ)ピリジン−2−カルボン酸
1,1,1−トリフルオロプロパン−2−オール(43μL,0.47mmol)を1,4−ジオキサン(700μL)に溶解させ、水素化ナトリウム(38mg,0.94mmol)(鉱油中60wt%)を添加した。混合物を室温で10分間撹拌した後、6−クロロ−5−フルオロ−ピリジン−2−カルボン酸(75mg,0.43mmol)を添加し、反応混合物を70℃で一晩撹拌した。反応混合物をナトリウムメトキシド(555μLの25%w/v,2.56mmol)(メタノール中)で処理し、65℃で2時間撹拌した。反応混合物を水(50mL)で希釈し、酢酸エチル(1×75mL)で洗浄した。水層を1N HClの添加によりpH3に酸性化し、DCM(3×75mL)で抽出した。最終の有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、6−メトキシ−5−(2,2,2−トリフルオロ−1−メチル−エトキシ)ピリジン−2−カルボン酸をわずかに黄色い油状物として得、これは静置すると結晶化した。ESI−MS m/z 計算値265.1,実測値266.3(M+1)+;保持時間:1.24分(3分間の実行)。
以下の化合物を、上記手順を使用して合成した。
(5−((6,6−ジフルオロスピロ[3.3]ヘプタン−2−イル)メトキシ)−6−メトキシピリジン−2−イル)((3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5(6H)−イル)メタノン
[(3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−(5−ヒドロキシ−6−メトキシ−2−ピリジル)メタノン(85mg,0.23mmol)、メタンスルホン酸(2,2−ジフルオロスピロ[3.3]ヘプタン−6−イル)メチル(109mg,0.45mmol)および粉末炭酸カリウム(110mg,0.79mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(1.1mL)中の溶液を80℃で4時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、濾過し、逆相HPLC(HCl改質剤−1から100%までのACN/H2O)により精製して、(5−((6,6−ジフルオロスピロ[3.3]ヘプタン−2−イル)メトキシ)−6−メトキシピリジン−2−イル)((3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5(6H)−イル)メタノン(10mg,7.8%)を得た。1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 7.44(d,J = 7.9 Hz,1H),7.36(td,J = 8.0,5.9 Hz,1H),7.20 - 7.12(m,J = 8.0 Hz,2H),7.09(t,J = 7.0 Hz,1H),7.04 - 6.96(m,1H),5.30(d,J = 31.5 Hz,1H),4.89(d,J = 29.1 Hz,1H),4.52 - 4.22(m,1H),4.13 - 4.04(m,2H),4.03(s,3H),4.02 - 3.91(m,4H),3.84 - 3.49(m,1H),2.87 - 2.70(m,1H),2.68 - 2.47(m,3H),2.41 - 2.01(m,6H)。ESI−MS m/z 計算値518.2,実測値519.2(M+1)+;保持時間:1.621分(3分間の実行)。
以下の化合物を、上記手順を使用して合成した。
4−[2−(2,2−ジフルオロシクロプロピル)エトキシ]−3−メトキシ−安息香酸
工程1:4−ブト−3−エノキシ−3−メトキシ−安息香酸メチル
バイアル内で、4−ヒドロキシ−3−メトキシ−安息香酸メチル(675mg,3.70mmol)をDMF(4mL)に窒素雰囲気下で溶解させた。混合物をNaH(98mg,4.07mmol)(鉱油中60%分散体)(少量に分けて)で処理し、反応混合物を室温で20分間撹拌した後、4−ブロモブト−1−エン(1.0g,7.4mmol)の滴下により処理した。バイアルにキャッピングし、アルミニウムホイルで覆い、80℃で21時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、水の添加によりクエンチした。得られた混合物を酢酸エチルで抽出した(2回)。合わせた抽出液を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。ヘキサン中AcOEtの勾配(25分で0から40%まで)を用いるシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(40gカラム)による精製により、4−ブト−3−エノキシ−3−メトキシ−安息香酸メチル(191mg,21.6%)を無色の油状物として得た。1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 7.66(dd,J = 8.4,2.0 Hz,1H),7.55(d,J = 2.0 Hz,1H),6.89(d,J = 8.5 Hz,1H),5.91(ddt,J = 17.1,10.2,6.8 Hz,1H),5.19(dq,J = 17.2,1.6 Hz,1H),5.13(ddd,J = 10.2,2.9,1.2 Hz,1H),4.12(t,J = 7.1 Hz,2H),3.92(s,3H),3.89(s,3H),2.63(qt,J = 7.0,1.3 Hz,2H)。ESI−MS m/z 計算値236.1,実測値237.0(M+1)+;保持時間:1.59分(3分間の実行)。
工程2:4−[2−(2,2−ジフルオロシクロプロピル)エトキシ]−3−メトキシ−安息香酸メチル
磁気撹拌バーを仕込んだ15mL容圧力ビンに4−ブト−3−エノキシ−3−メトキシ−安息香酸メチル(191mg,0.80mmol)、ヨウ化ナトリウム(30mg,0.20mmol)および無水THF(1.2mL)を窒素雰囲気下で添加した。この混合物にトリメチル−(トリフルオロメチル)シラン(414μL,2.80mmol)を添加した。反応容器を密封し、65℃まで21時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、容器上部に窒素を吹き付けることにより揮発性物質を除去した。残渣をジオキサン(1.2mL)に再溶解させた後、ヨウ化ナトリウム(30mg,0.20mmol)とトリメチル−(トリフルオロメチル)シラン(473μL,3.20mmol)を窒素下で添加した。圧力容器を密封し、100℃で24時間撹拌した。容器を室温まで冷却し、反応混合物上部に窒素を吹き付けることにより揮発性物質を除去した。容器に再度、THF(1.2mL)、ヨウ化ナトリウム(30mg,0.20mmol)、トリメチル−(トリフルオロメチル)シラン(414μL,2.80mmol)を仕込み、65℃で24時間撹拌した。反応混合物を冷却し、溶媒を減圧下で除去した。残渣をDCMに溶解させ、有機相を水、10%亜硫酸ナトリウム、飽和重炭酸ナトリウムおよび飽和水性NaClで洗浄した。硫酸ナトリウムで乾燥させた後、溶媒をエバポレーションによって除去した。粗製物質を25分間かけてヘキサン中AcOEtの勾配(0から40%まで)を用いるシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(24gカラム)により精製して、4−[2−(2,2−ジフルオロシクロプロピル)エトキシ]−3−メトキシ−安息香酸メチル(147mg,63.3%)をオフホワイト色の固体として得た。1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 7.66(dd,J = 8.4,2.0 Hz,1H),7.55(d,J = 2.0 Hz,1H),6.89(d,J = 8.5 Hz,1H),4.21 - 4.10(m,2H),3.92(s,3H),3.90(s,3H),2.15 - 1.91(m,2H),1.76(ddq,J = 14.9,11.3,7.5 Hz,1H),1.53 - 1.40(m,1H),1.10 - 0.98(m,1H)。ESI−MS m/z 計算値286.1,実測値287.0(M+1)+;保持時間:1.39分(3分間の実行)。
工程3:4−[2−(2,2−ジフルオロシクロプロピル)エトキシ]−3−メトキシ−安息香酸
メタノール(1mL)中の4−[2−(2,2−ジフルオロシクロプロピル)エトキシ]−3−メトキシ−安息香酸メチル(144mg,0.50mmol)の溶液を水酸化ナトリウム(250μL,1.50mmol)(6N水溶液)で処理し、得られた反応混合物を60℃で撹拌した。反応混合物を水(50mL)で希釈し、6N HClでpH=1に酸性化すると白色沈殿物の形成が誘導された。沈殿物を濾過し、水で洗浄し、真空下(40℃の真空炉)で一晩乾燥させ、4−[2−(2,2−ジフルオロシクロプロピル)エトキシ]−3−メトキシ−安息香酸(125mg,87.8%)を白色固体として得た。1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 7.75(dd,J = 8.4,2.0 Hz,1H),7.60(d,J = 2.0 Hz,1H),6.92(d,J = 8.5 Hz,1H),4.18(t,J = 6.1 Hz,2H),3.93(s,3H),2.04(tdd,J = 14.3,13.0,7.0 Hz,2H),1.77(ddq,J = 14.8,11.2,7.4 Hz,1H),1.54 - 1.40(m,1H),1.11 - 0.94(m,1H)。ESI−MS m/z 計算値272.1,実測値273.0(M+1)+;保持時間:1.08分間.
(5−(((1R,3r,5S)−6,6−ジフルオロビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)メトキシ)−6−メトキシピリジン−2−イル)((3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5(6H)−イル)メタノンおよび(5−(((1R,3s,5S)−6,6−ジフルオロビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)メトキシ)−6−メトキシピリジン−2−イル)((3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5(6H)−イル)メタノン
[(3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−[5−(シクロペント−3−エン−1−イルメトキシ)−6−メトキシ−2−ピリジル]メタノン(90mg,0.20mmol)のTHF(2mL)中の溶液にヨウ化ナトリウム(59mg,0.40mmol)を添加した。混合物に窒素を2分間パージし、トリメチル−(トリフルオロメチル)シラン(70mg,0.49mmol)を添加した。反応混合物を密封し、80℃で20時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、酢酸エチルと水との間で分配した。水層を酢酸エチルで抽出した(3回)。合わせた有機層を飽和水性NaClで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して乾固させた。粗製物質をカラムクロマトグラフィーにより精製して、(5−(((1R,3r,5S)−6,6−ジフルオロビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)メトキシ)−6−メトキシピリジン−2−イル)((3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5(6H)−イル)メタノン(3.2mg,3.0%).ESI−MS m/z 計算値504.5,実測値505.3(M+1)+;保持時間:1.08分間.および(5−(((1R,3s,5S)−6,6−ジフルオロビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)メトキシ)−6−メトキシピリジン−2−イル)((3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5(6H)−イル)メタノン(2.9mg,2.8%).ESI−MS m/z 計算値504.5,実測値505.3(M+1)+;保持時間:2.01分(3分間の実行)。
[(3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−[5−(2−シクロプロピル−2,2−ジフルオロ−エトキシ)−6−メトキシ−2−ピリジル]メタノン
工程1:2−[[6−[(3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−カルボニル]−2−メトキシ−3−ピリジル]オキシ]−N−メトキシ−N−メチル−アセトアミド
25mL容丸底フラスコに[(3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−(5−ヒドロキシ−6−メトキシ−2−ピリジル)メタノン(75mg,0.20mmol)とDMF(2mL)を添加した。反応混合物を0℃まで冷却し、水素化ナトリウム(8mg,0.20mmol)を添加した。5分後、2−クロロ−N−メトキシ−N−メチル−アセトアミド(28mg,0.20mmol)を添加し、反応混合物を45℃で一晩加熱した。反応混合物を濾過し、HPLC(1%から99%までの)ACN:H2O(0.1%HCl改質剤を含む)によって精製し、2−[[6−[(3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−カルボニル]−2−メトキシ−3−ピリジル]オキシ]−N−メトキシ−N−メチル−アセトアミド(28mg,28%)を白色固体として得た。ESI−MS m/z 計算値475.2,実測値476.3(M+1)+;保持時間:1.73分(3分間の実行)。
工程2:1−シクロプロピル−2−((6−(7a−(3−フルオロフェニル)ヘキサヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−カルボニル)−2−メトキシピリジン−3−イル)オキシ)エタノン
2−[[6−[(3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−カルボニル]−2−メトキシ−3−ピリジル]オキシ]−N−メトキシ−N−メチル−アセトアミド(23mg,0.05mmol)を入れた10mL容丸底フラスコにTHF(1mL)を添加した。混合物を0℃まで冷却し、シクロプロピルマグネシウムブロミド(106μLの0.5M(THF中),0.05mmol)の滴下により処理した。反応混合物を室温まで温めながら撹拌した。反応混合物を飽和水性塩化アンモニウムでクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製反応混合物を逆相HPLC(1%から99%までの)ACN:H2Oによって精製した。ESI−MS m/z 計算値475.2,実測値476.3(M+1)+;保持時間:1.73分(3分間の実行)。
工程3:[(3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−[5−(2−シクロプロピル−2,2−ジフルオロ−エトキシ)−6−メトキシ−2−ピリジル]メタノン
2−[[6−[(3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−カルボニル]−2−メトキシ−3−ピリジル]オキシ]−1−シクロプロピル−エタノン(16mg,0.03mmol)を入れた10mL容丸底フラスコにジクロロメタン(1mL)を添加した。反応混合物を0℃まで冷却し、エタノール(0.4μL,0.007mmol)で処理した後、デオキシ−フルオル(16μL,0.085mmol)を滴下により添加した。反応混合物を室温まで温めながら一晩撹拌した。デオキシ−フルオル(16μL,0.085mmol)を再度添加し、3時間後、反応混合物をジクロロエタン(2mL)で希釈し、50℃の油浴で一晩加熱した。反応混合物を飽和水性塩化アンモニウムでクエンチし、ジクロロメタンで抽出した。ジクロロメタンを硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製生成物を逆相HPLC(1%から99%までの)ACN:H2O(0.1%HCl改質剤を含む)によって精製し、[(3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−[5−(2−シクロプロピル−2,2−ジフルオロ−エトキシ)−6−メトキシ−2−ピリジル]メタノン(8.2mg,45.4%)を得た。ESI−MS m/z 計算値478.2,実測値479.3(M+1)+;保持時間:1.82分(3分間の実行)。
4−[(3,3−ジフルオロシクロブチル)メチルアミノ]−3−メトキシ−安息香酸
4−アミノ−3−メトキシ−安息香酸(200mg,1.20mmol)と3,3−ジフルオロシクロブタンカルバルデヒド(144mg,1.20mmol)の1,2−ジクロロエタン(4mL)中の溶液をナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(317mg,1.68mmol)と酢酸(68μL,1.20mmol)で処理した。1滴のTFAを添加し、不均一な反応混合物を室温で16時間激しく撹拌した。この混合物に1N NaOH(50mL)とDCM(50mL)を添加し、二相を分離した。6N HClを用いて水相をpH=6に酸性化し、DCM:メタノール(10:1)(40mL)で抽出した。水相をさらにpH=1に酸性化し、次いでDCM:メタノール(10:1)(2×30mL)で抽出した。合わせた有機抽出液を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗製生成物を改質剤としてHClを用いる逆相分取HPLCにより精製した。減圧下での揮発性物質エバポレーションにより、4−[(3,3−ジフルオロシクロブチル)メチルアミノ]−3−メトキシ−安息香酸(17mg,5.1%)を白色固体として得た。ESI−MS m/z 計算値271.1,実測値272.0(M+1)+;保持時間:1.3分(3分間の実行)。
4−[(3,3−ジフルオロシクロブチル)メトキシ]−3−メトキシ−安息香酸
工程1:3−クロロ−4−((3,3−ジフルオロシクロブチル)メトキシ)安息香酸メチル
窒素供給口、冷却器および磁気撹拌バーを備えた1L容フラスコにメタンスルホン酸(3,3−ジフルオロシクロブチル)メチル(19.7g,88.6mmol)と無水DMF(400mL)を仕込んだ。混合物を4−ヒドロキシ−3−メトキシ−安息香酸メチル(16.1g,88.5mmol)と粉末K2CO3(24.5g,177.1mmol)で処理した。反応混合物を80℃で30分間加熱した。浴がこの温度に達したら、反応混合物は非常に粘稠性のゲルに変わり、磁気撹拌がほとんど動作不能になった。反応混合物には、3時間のスパチュラでの手作業によるゲルの断続的な撹拌が必要とされた。だんだんと効率的な撹拌が回復し、反応液をさらに4時間撹拌した。反応混合物を室温まで一晩冷却し、撹拌下で氷冷水に注入した(2回×1.4Lに分けて)。得られた懸濁液を室温で4時間撹拌し、同じブフナーフィルターで濾過した。合わせた白色固体を水(2×200mL)で洗浄し、吸引によって部分乾燥させた。湿潤固体をDCM(200mL)に溶解させ、残留している水をデカンテーションによって分離した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で濃縮して、ピンク色の粗製固体を得た。ヘキサン中AcOEtの勾配(30分で0から70%まで)を用いるシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(330gカラム)による精製により、3−クロロ−4−((3,3−ジフルオロシクロブチル)メトキシ)安息香酸メチル(22g,88%収率)を白色固体として得た。ESI−MS m/z 計算値286.0,実測値287.0(M+1);保持時間:1.57分(3分間の実行)。
以下の化合物を、上記手順を使用して合成した。
工程2:4−[(3,3−ジフルオロシクロブチル)メトキシ]−3−メトキシ−安息香酸
磁気撹拌バーを備えた500mL容丸底フラスコ内で、3−クロロ−4−((3,3−ジフルオロシクロブチル)メトキシ)安息香酸メチル(22g,77mmol)をMeOH(100mL)に懸濁させ、すべての固体が溶解するまで60℃で撹拌した。NaOH(30mLの6M,180.0mmol)(6N水性)を添加し、60℃で1時間混合物を撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、1L容三角フラスコ内に移し、水(500mL)で希釈した。この溶液をpH=2に達するまで、20分間かけた水性6N HCl(30mL)の滴下による添加により中和した。さらに水を添加した(200mL)。得られた白色沈殿物を濾過し、水(3×100mL)で洗浄し、真空下で3日間乾燥させて(40℃)、4−[(3,3−ジフルオロシクロブチル)メトキシ]−3−メトキシ−安息香酸(20.8g,86%)を白色固体として得た。1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 7.75(dd,J = 8.4,2.0 Hz,1H),7.61(d,J = 2.0 Hz,1H),6.91(d,J = 8.5 Hz,1H),4.13(d,J = 6.2 Hz,2H),3.92(s,3H),2.90 - 2.63(m,3H),2.63 - 2.34(m,2H)。ESI−MS m/z 計算値272.1,実測値273.0(M+1)+;保持時間:1.26分(3分間の実行)。
以下の化合物を、上記手順を使用して合成した。
[(3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−[4−[(3,3−ジフルオロシクロブチル)メチル−メチル−アミノ]−3−メトキシ−フェニル]メタノン
(4−(((3,3−ジフルオロシクロブチル)メチル)アミノ)−3−メトキシフェニル)((3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5(6H)−イル)メタノン(8.1mg,0.017mmol)をDMF(100μL)に溶解させた。K2CO3(7.0mg,0.051mmol)とMeI(5μL,0.08mmol)を添加し、反応混合物を室温で3日間撹拌した。反応混合物を水(50uL)とDMF(850uL)で希釈し、濾過し、改質剤としてHClを用いる分取HPLCにより精製した。純粋な画分を集め、溶媒を減圧下でのエバポレーションにより除去し、[(3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−[4−[(3,3−ジフルオロシクロブチル)メチル−メチル−アミノ]−3−メトキシ−フェニル]メタノン(2.5mg,30.0%)を無色の膜状物として得た。ESI−MS m/z 計算値490.5,実測値491.4(M+1)+;保持時間:1.29分(3分間の実行)。
(5−((3,3−ジフルオロビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル)メトキシ)−6−メトキシピリジン−2−イル)((3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5(6H)−イル)メタノン
工程1:(5−((3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル)メトキシ)−6−メトキシピリジン−2−イル)((3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5(6H)−イル)メタノン
[(3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−(5−ヒドロキシ−6−メトキシ−2−ピリジル)メタノン(400mg,1.07mmol)のDMF(5mL)中の溶液に、炭酸カリウム(221mg,1.60mmol)を添加した後、メタンスルホン酸(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル)メチル(377mg,1.18mmol)を添加した。混合物を80℃で一晩加熱した。反応混合物に再度、メタンスルホン酸(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル)メチル(377mg,1.18mmol)を仕込み、140℃で一晩加熱した。室温まで冷却した後、混合物をEtOAcと水との間で再分配した。水層をEtOAcで抽出した(3回)。合わせた有機層を飽和水性NaCl(4回)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して乾固させた。粗製物質をカラムクロマトグラフィー(20から30%までのEtOAc−ヘキサン)により精製して、(5−((3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル)メトキシ)−6−メトキシピリジン−2−イル)((3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5(6H)−イル)メタノン(220mg,34.4%)を得た。ESI−MS m/z 計算値598.3,実測値599.5(M+1)+;保持時間:2.65分(3分間の実行)。
工程2:((3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5(6H)−イル)(5−((3−ヒドロキシビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル)メトキシ)−6−メトキシピリジン−2−イル)メタノン
(5−((3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル)メトキシ)−6−メトキシピリジン−2−イル)((3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5(6H)−イル)メタノン(220mg,0.37mmol)のTHF(5mL)中の溶液に、フッ化テトラブチルアンモニウム(108μL,0.37mmol)を添加した。混合物を70℃で1時間加熱した。反応混合物を50℃で24時間撹拌し、EtOAcと水との間で再分配した。水層をEtOAcで抽出した(3回)。合わせた有機層を飽和水性NaClで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して乾固させた。粗製物質をカラムクロマトグラフィー(80−100% EtOAc−ヘキサン)により精製して
、((3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5(6H)−イル)(5−((3−ヒドロキシビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル)メトキシ)−6−メトキシピリジン−2−イル)メタノン(105mg,56%)を得た。ESI−MS m/z 計算値484.2,実測値485.5(M+1)+;保持時間:1.71分(3分間の実行)。
工程3:6−[[6−[(3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−カルボニル]−2−メトキシ−3−ピリジル]オキシメチル]ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−オン
((3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5(6H)−イル)(5−((3−ヒドロキシビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル)メトキシ)−6−メトキシピリジン−2−イル)メタノン(90mg,0.19mmol)のジクロロメタン(10mL)中の溶液に、デスマーチンペルヨージナン(87mg,0.20mmol)を添加した。反応混合物を室温で30分間撹拌し、DCMで希釈し、飽和水性Na2S2O3(2回)、飽和水性NaHCO3、飽和水性NaClで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して乾固させた。粗製物質をカラムクロマトグラフィーにより精製して、6−[[6−[(3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−カルボニル]−2−メトキシ−3−ピリジル]オキシメチル]ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−オン (72mg,80%)をジアステレオマー混合物として得た。1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 7.44(d,J = 8.0 Hz,1H),7.36(td,J = 8.0,5.9 Hz,1H),7.20 - 7.06(m,3H),7.07 - 6.95(m,1H),5.37 - 5.21(m,1H),4.89(d,J = 28.4 Hz,1H),4.40(dt,J = 28.2,4.3 Hz,1H),4.12 - 3.90(m,8H),3.82 - 3.52(m,1H),2.65(dd,J = 20.8,2.7 Hz,2H),2.37 - 2.08(m,4H),1.67(s,2H),1.10 - 0.90(m,1H)。ESI−MS m/z 計算値482.2,実測値483.7(M+1)+;保持時間:1.77分(3分間の実行)。
工程4:(5−((3,3−ジフルオロビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル)メトキシ)−6−メトキシピリジン−2−イル)((3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5(6H)−イル)メタノン
6−[[6−[(3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−カルボニル]−2−メトキシ−3−ピリジル]オキシメチル]ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−オン(23mg,0.05mmol)のDCM(2mL)とEtOH(0.6μL,0.010mmol)中の溶液に窒素を5分間パージした。デオキシ−フルオル(26mg,0.12mmol)を添加し、反応混合物を50℃で30分間加熱した。反応混合物に再度、デオキシ−フルオル(26mg,0.12mmol)を仕込み、50℃で18時間加熱した。反応液に再度、デオキシ−フルオル(26mg,0.12mmol)を仕込み、50℃で60時間加熱した。反応混合物を飽和水性塩化アンモニウムでクエンチし、DCMで抽出した。合わせた有機液を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(40から60%までのEtOAc−ヘキサン)による精製により、(5−((3,3−ジフルオロビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル)メトキシ)−6−メトキシピリジン−2−イル)((3aR,7aR)−7a−(3−フルオロフェニル)テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5(6H)−イル)メタノン(5.5mg,20.6%)を得た。1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 7.43(d,J = 8.0 Hz,1H),7.36(td,J = 8.0,6.0 Hz,1H),7.15(d,J = 7.2 Hz,2H),7.13 - 7.06(m,1H),7.00(dd,J = 9.7,7.4 Hz,1H),5.30(t,J = 15.3 Hz,1H),4.89(d,J = 28.6 Hz,1H),4.38(dd,J = 18.1,14.0 Hz,1H),4.09 - 3.85(m,8H),3.79 - 3.55(m,1H),2.51 - 2.08(m,6H),1.47(s,2H),1.24(dt,J = 11.4,6.4 Hz,1H)。ESI−MS m/z 計算値504.2,実測値505.5(M+1)+;保持時間:1.84分(3分間の実行)。
[(3aR,7aR)−7a−(3,5−ジフルオロフェニル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−[3−メトキシ−4−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]フェニル]メタノン
20mL容バイアルに(3aR,7aR)−7a−(3,5−ジフルオロフェニル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−3aH−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン(215mg,0.89mmol)、3−メトキシ−4−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]安息香酸(250mg,0.89mmol)およびHATU(372.8mg,0.98mmol)を仕込んだ。無水DMF(3.5mL)を添加し、すべての固体が溶解するまで混合物を撹拌した。トリエチルアミン(497μL,3.56mmol)を添加し、混合物を室温で2.5時間撹拌し、この時点でLCMSにより反応の終了が示された。水と飽和水性NaClを添加した。形成されたガム状物質を水相から分離し、DCM(50mL)に溶解させた。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を減圧下で濃縮した。生成物を、ヘキサン中AcOEtの勾配(15分間かけて0から100%まで)を用いるシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(24gカラム)により精製した。生成物は65から85%までの酢酸エチル(10から13分間の実行)で溶出した。純粋な画分を集め、溶媒を減圧下で除去した。[(3aR,7aR)−7a−(3,5−ジフルオロフェニル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−[3−メトキシ−4−[2−(トリフルオロメトキシ)エトキシ]フェニル]メタノン(268mg,59.4%)を固形のオフホワイト色泡状物として単離した。1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 7.11(ブロード s,1H),7.06(dd,J = 8.2,1.9 Hz,1H),6.96 - 6.87(m,3H),6.76(tt,J = 8.7,2.3 Hz,1H),5.31(s,1H),4.85(s,1H),4.42 - 4.25(m,4H),4.2-4.0(ブロード d,2H),3.90(s,3H),3.72(ブロード s,3H),2.32 - 1.90(ブロード m,2H)。ESI−MS m/z 計算値503.1,実測値504.0(M+1)+;保持時間:1.91分(3分間の実行)。
以下の化合物を、上記手順を使用して合成した。
(3−クロロ−4−((3,3−ジフルオロシクロブチル)メトキシ)フェニル)((3aR,7aR)−7a−(ピリジン−2−イル)テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5(6H)−イル)メタノン
工程1:[(3aR,7aR)−7a−(2−ピリジル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)メタノン
3−クロロ−4−フルオロ−安息香酸(440mg,2.52mmol)のDMF(7.2mL)中の溶液をHATU(960mg,2.5mmol)で処理し、反応混合物を5分間撹拌した。この混合物に(3aR,7aR)−7a−(ピリジン−2−イル)ヘキサヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン(500mg,2.4mmol)とトリエチルアミン(2.5mL,14.5mmol)のDMF(7.1mL)中の溶液を添加し、反応混合物を室温で2時間撹拌した。生成物を水で希釈し、EtOAcで抽出した(3回)。合わせた有機液を水、飽和水性NaClで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル−ヘキサン10から50%まで)による精製により、[(3aR,7aR)−7a−(2−ピリジル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)メタノン(643mg,73%)を得、これを以下の反応で直接使用した。ESI−MS m/z 計算値362.8,実測値363.13(M+1)+;保持時間:1.27分(3分間の実行)。
以下の化合物を、上記手順を使用して合成した。
工程2:(3−クロロ−4−((3,3−ジフルオロシクロブチル)メトキシ)フェニル)((3aR,7aR)−7a−(ピリジン−2−イル)テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5(6H)−イル)メタノン
(3,3−ジフルオロシクロブチル)メタノール(118mg,0.96mmol)のDMF(1mL)中の溶液を水素化ナトリウム(42mg,1.06mmol)で処理し、反応混合物を5分間撹拌した。[(3aR,7aR)−7a−(2−ピリジル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)メタノン(175mg,0.48mmol)をDMF(1mL)中の溶液として添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌し、酢酸エチル(75mL)で希釈し、飽和水性NaCl(1×75mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗製生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー:4グラムのシリカゲルのカラム,15分間かけて25から75%までの酢酸エチル/ヘキサンの勾配により精製して、[(3aR,7aR)−7a−(2−ピリジル)−3a,4,6,7−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピリジン−5−イル]−[3−クロロ−4−[(3,3−ジフルオロシクロブチル)メトキシ]フェニル]メタノン(130mg,58%)を粘稠性の油状物として得た。1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ 8.58(s,1H),7.75(s,1H),7.62(d,J = 25.5 Hz,2H),7.44(s,1H),7.26(s,1H),6.93(d,J = 8.2 Hz,1H),5.32(s,1H),4.85(s,1H),4.40(s,1H),4.09(d,J = 5.2 Hz,2H),3.87(t,J = 53.2 Hz,4H),2.69(dd,J = 45.1,10.2 Hz,5H),2.35(s,1H),2.09(d,J = 63.9 Hz,1H)。ESI−MS m/z 計算値464.1,実測値465.3(M+1)+;保持時間:1.57分(3分間の実行)。
以下の化合物を、上記手順を使用して合成した。
(化合物のNaV阻害特性を検出および測定するためのアッセイ)
(電気刺激を用いたE-VIPR光学膜電位アッセイ法)
ナトリウムチャネルは、電場を適用することによって膜電位(membrane voltage)変化を誘導することにより活性化され得る、電位依存性タンパク質である。電気刺激機器および使用方法は、本明細書中に参考として援用されるIon Channel Assay Methods PCT/US01/21652に記載されており、E-VIPRと呼ばれる。この機器は、マイクロタイタープレートハンドラーと、クマリンおよびオキソノールの放射を記録する間にクマリン色素を励起させるための光学システムと、波形発生器と、電流または電圧制御増幅器と、ウェル内に電極を挿入するための装置とを備える。総合的なコンピュータ制御の下、この機器は、マイクロタイタープレートのウェル内の細胞に、ユーザがプログラムした電気刺激プロトコールを与える。
E-VIPRでのアッセイの24時間前に、NaV 1.7のようなヒトNaVサブタイプを発現するHEK細胞を384ウェルのポリリジンコーティングプレート内に1ウェルにつき15,000〜20,000細胞で播種する。他のサブタイプは、関心のあるNavを発現する細胞株において類似した様式で実施する。HEK細胞を、10% FBS(胎仔ウシ血清,検定済;GibcoBRL #16140-071)および1% Pen-Strep(ペニシリン-ストレプトマイシン;GibcoBRL #15140-122)を補充した培地(正確な組成は、各細胞タイプおよびNaVサブタイプに固有である)中で増殖させる。細胞は、90%湿度および10% CO2にて、ベントキャップ付フラスコ内で100%のコンフルエンスまで増殖させる。これらを通常、予定される必要性に応じて、トリプシン処理によって1:10または1:20にスプリットし、次回のスプリットの前に2〜3日間増殖させる。
(試薬および溶液)
無水DMSO中100mg/mLのPluronic F-127(Sigma #P2443)
化合物用プレート:384ウェルの丸底プレート、例えば、Corning 384ウェルPolypropylene Round Bottom #3656
細胞用プレート:384ウェルの組織培養処理済プレート、例えば、Greiner #781091-1B
無水DMSO中10mMのDiSBAC6(3)(Aurora #00-100-010)
無水DMSO中10mMのCC2-DMPE(Aurora #00-100-008)
H20中200mMのABSC1
Bath1バッファー。グルコース10mM(1.8g/L)、塩化マグネシウム(無水物),1mM(0.095g/L)、塩化カルシウム,2mM(0.222g/L)、HEPES 10mM(2.38g/L)、塩化カリウム,4.5mM(0.335g/L)、塩化ナトリウム160mM(9.35g/L)。
ヘキシル色素(Hexyl Dye)溶液:Bath1バッファー+0.5% β-シクロデキストリン(使用前にこれを作製する,Sigma #C4767)、8μM CC2-DMPE+2.5μM DiSBAC6(3)。溶液を作製するために、CC2-DMPE+DiSBAC6(3)の容量と等しい容量の10% Pluronic F127ストックを加える。調製の順序は、まずPluronicとCC2-DMPEを混合し、次いで、ボルテックスしながらDiSBAC6(3)を加え、その後、Bath1+β-シクロデキストリンを加える。
(アッセイプロトコール)
1)化合物(純(neat)DMSO中)を化合物プレートに事前スポットする。ビヒクルコントロール(純DMSO)、ポジティブコントロール(20mM DMSOストック テトラカイン、アッセイにおいて最終的に125μM)および試験化合物を純DMSO中の所望の最終濃度の160倍で各ウェルに添加する。最終的な化合物プレートの容量は、80μLとなる(1μLのDMSOスポットから80倍の中間希釈;細胞プレートに移した後に、160倍の最終希釈)。アッセイにおける全てのウェルについての最終DMSO濃度は、0.625%である。
2)ヘキシル色素溶液を調製する。
3)細胞プレートを調製する。アッセイ当日、培地を吸引し、そして細胞を100μLのBath1溶液で3回洗浄し、各ウェル内に25μLの残留容量を維持する。
4)1ウェルにつき25μLのヘキシル色素溶液を細胞プレート内に分配する。室温または周囲条件にて20〜35分間インキュベートする。
5)1ウェルにつき80μLのBath1を化合物プレート内に分配する。Acid Yellow-17(1mM)を添加する。塩化カリウムは、NaVのサブタイプおよびアッセイの感度に依存して、4.5mMから20mMまで変わり得る。
6)細胞プレートを、1ウェルにつき100μLのBath1で3回洗浄し、25μLの残留容量を残す。次いで、1ウェルにつき25μLを化合物プレートから細胞プレートに移す。室温/周囲条件にて、20〜35分間インキュベートする。
7)E-VIPR上でプレートを読む。刺激波パルスを代表的には9秒間送達するするために電流制御増幅器と、400Hzのスキャン速度を用いる。刺激前の記録を0.5秒間行い、非刺激強度ベースラインを得る。刺激波形を9秒間加え、その後、0.5秒間の刺激後記録を行い、休止状態への緩和(relaxing)を調べる。電気刺激の刺激波形は、各細胞タイプに対して特異的であり、最適なアッセイシグナルを提供するために、加えられる電流の大きさ、継続期間および周波数を変更し得る。
(データ分析)
データを分析し、460nmおよび580nmチャネルで測定されたバックグラウンド強度を減算した放出強度の正規化された比として報告する。次いでバックグラウンド強度を各アッセイチャネルから差し引く。バックグラウンド強度は、細胞が存在しない同一に処理されたアッセイウェルからの、同じ時間での放出強度を測定することによって得られる。次いで時間の関数としての応答を、下式を使用して得られた比として報告する:
これらのデータは、初期(Ri)および最終(Rf)比を計算することによって、さらに換算される。これらは、刺激前期間の一部または全ての間、および刺激期間中のサンプル点の間の、平均の比の値である。次いで刺激に対する応答
を計算し、時間の関数として報告する。
コントロール応答は、テトラカインのような所望の性質を有する化合物の存在下で(ポジティブコントロール)、および薬理学的薬剤が存在しない状態(ネガティブコントロール)でアッセイを行うことによって得られる。ネガティブ(N)コントロールおよびポジティブ(P)コントロールに対する応答は、上述のように計算される。化合物のアンタゴニスト活性Aは、下記のように定義される:
ここで、Rは試験化合物の応答率(ratio response)である。
(試験化合物のNaV活性および阻害に関する電気生理学的アッセイ)
パッチクランプ電気生理学を使用して、後根神経節ニューロンでのナトリウムチャネル遮断薬の効力および選択性を評価した。ラットのニューロンを後根神経節から単離し、NGF(50ng/ml)の存在下で培地中に2〜10日間維持した(培養培地は、B27、グルタミン、および抗生物質を補充したNeurobasalAからなるものであった)。小直径のニューロン(侵害受容器、直径8〜12μm)を視覚により確認し、増幅器(Axon Instruments)に接続された微細なチップのガラス電極でプローブを行った。「電位クランプ」モードを使用して、-60mVで細胞を保持する化合物のIC50を評価した。さらに、「電流クランプ」モードを用いて、電流注入に応答した活動電位発生を遮断する化合物の効力を試験した。これらの実験の結果は、化合物の効力プロファイルの定義に寄与した。
(IonWorksアッセイ)
ナトリウム電流を、自動化パッチクランプシステムIonWorks(Molecular Devices Corporation,Inc.)を用いて記録した。Navサブタイプを発現する細胞を組織培養物から回収し、そして、Bath1 1mLあたり0.5〜400万細胞で懸濁液中に配置する。IonWorks機器は、384ウェルフォーマットである点を除いて、従来のパッチクランプアッセイと同様に、印加された電位クランプに応答するナトリウム電流の変化を測定する。IonWorksを用い、試験化合物の添加前および添加後に、細胞を、実験特異的な保持電位から約0mVの試験電位まで脱分極させることによって、電位クランプモードにおいて容量−応答の関係性を決定した。電流に対する化合物の影響を、試験電位において測定する。
(1-ベンゾアゼピン-2-オン結合アッセイ)
本発明の化合物のナトリウムチャネル阻害特性はまた、Williams,B.S.ら、”Characterization of a New Class of Potent Inhibitors of the Voltage-Gated Sodium Channel NaV 1.7”,Biochemistry,2007,46,14693-14703(この文献の全内容が本明細書中に参考として援用される)に記載されるアッセイ方法によっても決定され得る。
本明細書における表4の例示的化合物は、表3に示されるように、本明細書において上記したアッセイを用いて測定した際に、1種以上のナトリウムチャネルに対して活性である。
本明細書中に記載される実施形態の多くの改変およびバリエーションが、当業者に明らかであるように、その範囲から逸脱することなくなされ得る。本明細書中に記載される具体的な実施形態は、例のみとして与えられる。