JP6605062B2 - 射出ノズルの温度制御方法 - Google Patents

射出ノズルの温度制御方法

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Description

本発明は、射出装置の先端に設けられている射出ノズルの温度制御方法に関するものであり、限定するものではないが、成形サイクル毎に射出ノズルの金型へのタッチ/離間を繰り返すシフト成形に好適な、射出ノズルの温度制御方法に関するものである。
従来周知のように射出成形機は、一対の金型、これらの金型を型締する型締装置、樹脂材料を溶融して金型内に射出する射出装置等から構成されている。射出装置にはプランジャ式、インラインスクリュ式がある。後者の場合には射出装置は加熱シリンダと加熱シリンダ内で回転方向と軸方向に駆動可能に設けられているスクリュとから構成され、加熱シリンダの先端に射出ノズルが設けられている。加熱シリンダと射出ノズルには複数のヒータが設けられており、温度センサが埋め込まれている。加熱シリンダをヒータによって加熱し、スクリュに所定の背圧を印加した状態でスクリュを回転させ、加熱シリンダの後方のホッパから材料の樹脂ペレットを供給する。そうすると樹脂ペレットはスクリュによって前方に送られる過程で溶融する。溶融した樹脂がスクリュの前方に蓄積してスクリュが後退する。すなわち計量される。金型を型締めする。もし射出ノズルが金型のスプルから離間していたら射出ノズルを金型にタッチさせる。スクリュを軸方向に駆動すると溶融した樹脂が金型のキャビティに充填される。保圧して冷却固化を待って金型を開くと成形品が得られる。
特開2002−160276号公報
射出成形においては樹脂の温度が低ければ流動性が小さくなって成形不良が生じてしまうし、温度が高ければ樹脂焼けが生じたり、シフト成形において金型から離間した射出ノズルから樹脂が漏れるハナタレが生じる。そこで適切に温度を制御する必要がある。特許文献1には、射出ノズルにおいて、任意の箇所について仮想的な温度を計算して、仮想温度により制御する方法が記載されている。特許文献1に記載の方法を実施するには、射出ノズルが第1、2のヒータによって第1、2の加熱ゾーンに分けられているとき、第1〜3の温度センサを次のように設ける。まず第1の温度センサは第1の加熱ゾーンの端部に設ける。そして第2の温度センサは第1、2の加熱ゾーンの境界近傍に、第3の温度センサは第2の加熱ゾーンの端部に設ける。つまり第1、2の温度センサによって第1の加熱ゾーンの両端における温度が測定できるようにし、第2、3の温度センサによって第2の加熱ゾーンの両端における温度が測定できるようにする。射出成形機のコントローラは、第1、2の温度センサによって測定される実際の温度から、所定の重み付けによって演算して第1の加熱ゾーンの任意の箇所における仮想的な温度を計算する。同様に、第2、3の温度センサによって測定される実際の温度から、所定の重み付けによって演算して第2の加熱ゾーンの任意の箇所における仮想的な温度を計算する。このようにして計算された仮想的な温度によって、第1、2の加熱ゾーンをフィードバック制御する。つまり温度センサが設けられていない部分についても仮想的な温度を推定することができ、適切に温度制御することが可能になる。
特許文献1に記載の射出ノズルの温度制御方法によれば、仮想的な温度を推定してこれをもとにして温度制御するようにするので、温度センサが設けられていない箇所においても温度制御できる。これによって射出ノズルを精度良く温度制御できる。また、格別に説明はしないが、他の文献においても射出ノズルの温度制御方法に関して色々な提案がされており、このような制御方法のほとんどは、所定の目標温度が与えられたとき、できるだけ精度良く目標温度に到達するように制御することを目的としている。このような制御方法では、適切にPIDの各パラメータが調整されていれば精度良く目標温度になるように制御できるはずである。しかしながら、特許文献1に記載の射出ノズルの温度制御方法についても、あるいは他の温度制御方法についても解決すべき課題があるように見受けられる。具体的には、射出ノズルの温度が変動して一時的に目標温度から大きく下回る現象が発生する問題である。金型は射出工程においては高温になり、保圧工程においては冷却されて低温になる。つまり成形サイクルにおいて温度が大きく変動する。射出ノズルはこのような金型のスプルにタッチしているので、金型の温度が低下すると大量の熱量が金型に奪われて射出ノズルの温度が一時的に目標温度を大きく下回るからである。この現象は、成形サイクル毎に射出ノズルの金型へのタッチ/離間を繰り返すシフト成形において顕著に現れる。金型に比して高温の射出ノズルを金型にタッチすると、それまで温度制御により射出ノズルの温度が目標温度の近傍に維持されていても、大量の熱量が奪われて温度が低下するからである。このような射出ノズルの急激な温度低下の現象は、一時的に大量の熱量が奪われることにより発生するので、PIDの各パラメータの調整のみによってこの温度低下を防止するのは困難である。
本発明は、上記したような問題点を解決した、射出ノズルの温度制御方法を提供することを目的としており、具体的には、金型の温度変化によりもしくは金型にタッチすることにより射出ノズルから金型に大量の熱量が奪われても、射出ノズルの温度の急激な低下を防止することができ、それによって樹脂の流動性を低下させることがなく、樹脂の品質の低下も防止できる、射出ノズルの温度制御方法を提供することを目的としている。
本発明は、金型のスプルに設けられているスプルブッシュにタッチする射出ノズルの温度制御方法を対象とする。本発明の温度制御方法は、成形サイクルの実施中において、射出ノズルを第1の目標温度で温度制御する通常制御モードから、第1の目標温度より高い第2の目標温度で温度制御する一時制御モードに一時的に切換えるようにする。第2の目標温度は、射出ノズルにおいて測定される射出ノズル温度とスプルブッシュにおいて測定されるスプルブッシュ温度の温度差に応じて決定するように構成する。通常制御モードから一時制御モードへの切換えは、射出ノズル温度が第1の目標温度を所定量下回ったとき、もしくは型締めのタイミングとする。
かくして、請求項1記載の発明は、上記目的を達成するために、金型のスプルに設けられているスプルブッシュにタッチする射出ノズルの温度制御方法であって、前記温度制御方法は、成形サイクルの実施中において、前記射出ノズルを第1の目標温度で温度制御する通常制御モードから、前記第1の目標温度より高い第2の目標温度で温度制御する一時制御モードに一時的に切換えるようにし、前記第2の目標温度は、前記射出ノズルにおいて測定される射出ノズル温度と前記スプルブッシュにおいて測定されるスプルブッシュ温度の温度差に応じて決定することを特徴とする射出ノズルの温度制御方法として構成される。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の温度制御方法において、前記射出ノズル温度が前記第1の目標温度より所定量下回ったとき、前記通常制御モードから前記一時制御モードへの切換えを実施することを特徴とする射出ノズルの温度制御方法として構成される。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の温度制御方法において、前記金型の型締めのタイミングに同期させて前記通常制御モードから前記一時制御モードへの切換えを実施することを特徴とする射出ノズルの温度制御方法として構成される。
請求項4に記載の発明は、請求項2または3に記載の温度制御方法において、前記切換の実施のタイミングから所定の時間後に前記一時制御モードから前記通常制御モードに戻すことを特徴とする射出ノズルの温度制御方法として構成される。
以上のように、本発明は、金型のスプルに設けられているスプルブッシュにタッチする射出ノズルの温度制御方法として構成される。そして温度制御方法は、成形サイクルの実施中において、射出ノズルを第1の目標温度で温度制御する通常制御モードから、第1の目標温度より高い第2の目標温度で温度制御する一時制御モードに一時的に切換えるようになっている。一般的に射出ノズルは金型が冷却されるとき、もしくは射出ノズルが金型にタッチするときに一時的に大量の熱量が奪われて温度低下してしまい、目標温度に戻るのに時間がかかってしまうが、本発明では一時制御モードに切換えると第1の目標温度より高い第2の目標温度で温度制御できるので、速やかに温度を昇温できる。つまり樹脂の温度を速やかに昇温することができる。そして第2の目標温度は、射出ノズルにおいて測定される射出ノズル温度とスプルブッシュにおいて測定されるスプルブッシュ温度の温度差に応じて決定するようになっているので、射出ノズル温度とスプルブッシュ温度の温度差が大きいときには第2の目標温度を高くすることができ、熱量を奪われることによって低下する射出ノズルの温度を速やかに昇温できることになる。これによって、樹脂温度が低下することによる樹脂の流動性の低下を防止でき、成形不良の発生を防止できる。なお、一時制御モードによって温度制御すると一時的に射出ノズル温度が第1の目標温度より高くなることがあるが、樹脂温度が高くなるのは短時間であるので樹脂の品質の劣化の虞はない。他の発明によると、射出ノズル温度が第1の目標温度より所定量下回ったとき、通常制御モードから前記一時制御モードへの切換えを実施するように構成されている。シフト成形においては射出ノズルをスプルブッシュにタッチさせたときに射出ノズル温度が低下し始めるが、これを素早く検出して一時制御モードに切換えることができる。シフト成形ではない通常の成形方法の場合においても、すなわち射出ノズルを成形サイクルにおいてタッチした状態で維持する成形方法の場合においても、金型が冷却されて大量の熱量が射出ノズルから奪われるとき射出ノズルの温度低下を検出して素早く一時制御モードに切換えることができる。さらに他の発明によると、金型の型締めのタイミングに同期させて通常制御モードから一時制御モードへの切換えを実施するように構成されている。この発明によると、射出工程に先立って一時制御モードに切換えるので、樹脂温度が低下することを予め防止することができる。
本発明の実施の形態に係る射出装置と金型の一部を断面で示す正面断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る射出ノズルの温度制御方法により制御したときの射出ノズル温度とスプルブッシュ温度の変化を示すグラフである。 本発明の第2の実施の形態に係る射出ノズルの温度制御方法により制御したときの射出ノズル温度とスプルブッシュ温度の変化を示すグラフである。
本発明の実施の形態を説明する。本発明の実施の形態に係る射出ノズルの温度制御方法が実施される射出成形機1は、図1には一部しか示されていないが、従来の射出成形機と同様に射出装置2、型締装置等から構成されている。射出装置2は、加熱シリンダ、この加熱シリンダ内で回転方向と軸方向とに駆動されるスクリュからなる。加熱シリンダの先端にはノズルアダプタ4が設けられ、このノズルアダプタ4の先端に射出ノズル5が設けられている。射出ノズル5には、加熱シリンダと同様にヒータ7が設けられ、射出ノズル5を加熱できるようになっている。型締装置は例えばトグル式型締装置から構成されており、型締装置の固定盤に設けられている固定側金型9の一部が図1に示されている。固定側金型9には、スプル11が形成されており、このスプル11にスプルブッシュ12が設けられている。
本実施の形態に係る射出成形機1において射出ノズル5には温度センサ14が設けられ、射出ノズル5の温度つまり射出ノズル温度が測定できるようになっている。これは従来の射出成形機と同様である。しかしながら本実施の形態においては、スプルブッシュ12にも温度センサ15が設けられ、スプルブッシュ12の温度つまりスプルブッシュ温度が測定できるようになっている。射出ノズル温度とスプルブッシュ温度は、射出成形機1のコントローラ17に入力されており、コントローラ17の制御によってヒータ7がON/OFFされるようになっている。
本実施の形態に係る射出ノズル5の温度制御方法を説明する。この温度制御方法は、従来の制御と同様に温度センサ14によって検出される射出ノズル温度が所定の目標温度になるようにPID制御によってヒータ7を操作する制御方法であるが、成形サイクルの途中で制御モードを切換える点に特徴がある。具体的には目標温度を切換える。まず、本実施の形態に係る温度制御方法において基本となる第1の制御モードは通常制御モードであり、予めコントローラ17に設定されている第1の目標温度を使用する。成形サイクルにおけるほとんどの時間において、この通常制御モードが選択される。これに対して、第2の制御モードである一時制御モードは、第1の目標温度より高い第2の目標温度が与えられる。一時制御モードは、成形サイクルにおいて所定の条件が成立したときに、通常制御モードから一時的に切換えるモードであり、短時間で通常制御モードに戻されるようになっている。一時制御モードの目的は、射出ノズル5から固定側金型6側に大量に熱量が奪われることによる射出ノズル温度の一時的な低下を防止することにある。大量に熱量が奪われると射出ノズル温度が第1の目標温度を大きく下回ってしまうが、PID制御のみで第1の目標温度に戻すには時間がかかる。そこで、一時的に高い目標温度、すなわち第2の目標温度で温度制御し、樹脂温度の低下を防止するようになっている。
通常制御モードから一時制御モードに切換える条件については、射出ノズル温度の低下による樹脂温度の低下を防止することができれば、どのような条件であってもよい。本発明の第1の実施の形態においては、射出ノズル温度を監視して所定の条件が成立したときに切換えるようにする。具体的には、射出ノズル温度が第1の目標温度を所定量下回ったときに切換える。例えば、次式のように、第1の目標温度と射出ノズル温度の温度差が、射出ノズル温度とスプルブッシュ温度の温度差に対する所定の割合を超えたら切換える。
第1の目標温度 − 射出ノズル温度 > k(射出ノズル温度 − スプルブッシュ温度)
ただし、kは0<k<1を満たす定数。
あるいは射出ノズル温度が低下して、第1の目標温度と射出ノズル温度の偏差が所定のしきい温度を超えたら切換える。一方、本発明の第2の実施の形態においては、成形サイクルにおける所定の事象の発生をトリガーとして切換えるようにする。例えば型締完了を検出したら切換える。もしくは、計量工程の完了を検出したら切換える。一時制御モードから通常制御モードに戻す条件も色々な条件を設定できる。例えば、一時制御モードに切換えたタイミングから所定の時間が経過したら通常制御モードに戻すようにする。あるいは、射出ノズル温度が第1の目標温度を所定量だけ超えたら通常制御モードに戻すようにしてもよい。射出ノズル温度だけでなく、スプルブッシュ温度を参照して、所定の条件になったら通常制御モードに戻してもよい。
一時制御モードで与える第2の目標温度は、射出ノズル温度とスプルブッシュ温度との温度差に応じて決定する。射出ノズル5からスプルブッシュ12に奪われる熱量の大きさは、射出ノズル温度とスプルブッシュ温度の温度差によって変動するからである。例えば次式のように、第2の目標温度を、射出ノズル温度とスプルブッシュ温度の温度差に対して一次関数的に変化する値として決定することができる。
第2の目標温度 = 第1の目標温度 + m(射出ノズル温度 − スプルブッシュ温度)+ n
ただし、m、nは定数。
上の式において、定数mと定数nとに対して定数pを乗じるようにし、定数pはオペレータが調整できるようにしてもよい。
あるいは、射出ノズル温度とスプルブッシュ温度の温度差によって、不連続的に変化するように第2の目標温度を与えても良い。つまり温度差が所定の範囲内であれば、第2の目標温度として固定値S1を与え、所定の範囲を超えて次の所定の範囲内にあるときは第2の目標値として固定値S2を与え、さらにこの範囲を超えたら、第2の目標値として固定値S3を与える、等のようにしてもよい。
実際の成形サイクルに即して、本実施の第1の形態に係る射出ノズル5の温度制御方法を実施したときの温度変化について説明する。なお、本実施の形態に係る温度制御方法は、射出ノズル5をスプルブッシュ12にタッチした状態を維持して成形サイクルを繰り返す通常の成形方法においても実施できるが、本発明の内容を理解し易いように、成形サイクル毎に射出ノズル5のスプルブッシュ12へのタッチ/離間を繰り返すシフト成形方法を例に説明する。シフト成形方法では、計量工程を実施しているとき、射出ノズル5はスプルブッシュ12から離間している。このとき射出ノズル5の温度制御は通常制御モードで制御され、図2のグラフにおいて符号21で示されているように、射出ノズル温度20は第1の目標温度22の近傍で安定している。またスプルブッシュ12の温度24は射出ノズル温度20に比して低い状態で安定している。計量工程が完了し、型締工程を実施する。続いて射出ノズル5をスプルブッシュ12にタッチさせる。タッチさせたタイミング符号25で示されているが、タッチした直後から射出ノズル5の熱量がスプルブッシュ12に奪われて射出ノズル温度20が低下すると共にスプルブッシュ温度24が上昇する。符号26で示されているタイミングで、射出ノズル温度20が第1の目標温度22に対して所定量下回ったことが検出されたら、温度制御を一時制御モードに切換える。すなわち第2の目標温度27により温度制御するようにする。一時制御モードに切換えられたら、射出ノズル温度は一時的に上昇し、樹脂温度の低下が防止される。このときスプルブッシュ温度24も上昇する。射出工程を実施する。射出工程の完了後に、または所定時間後に通常制御モードに戻す。スプルブッシュ温度24が十分上昇して射出ノズル温度との温度差が小さくなっているので、射出ノズル温度20は第1の目標温度22の近傍で安定する。保圧工程を実施し、これが完了したら射出ノズル5をスプルブッシュ12から離間する。なお、図2のグラフからも読み取れるように、一時制御モードにすると、射出ノズル温度は一時的に第1の目標温度を超える。そうすると樹脂温度が高くなり樹脂の品質に影響を及ぼす心配があるが、温度上昇は短時間であり、高い温度の樹脂は速やかに金型に射出されて冷却されることになるので問題はない。
シフト成形方法において、本実施の第2の形態に係る射出ノズル5の温度制御方法を実施したときの温度変化について説明する。計量工程を実施しているとき、射出ノズル5はスプルブッシュ12から離間している。このとき射出ノズル5の温度制御は通常制御モードで制御され、図3のグラフにおいて符号31で示されているように、射出ノズル温度20は第1の目標温度32の近傍で安定している。またスプルブッシュ12の温度34は射出ノズル温度30に比して低い状態で安定している。計量工程が完了し、型締工程を実施する。型締完了のトリガを受けて、符号35において一時制御モードに切換える。そうすると射出ノズル温度30は第2の目標温度36に近づくように上昇する。符号37のタイミングにおいて射出ノズル5をスプルブッシュ12にタッチさせると、タッチした直後から射出ノズル5の熱量がスプルブッシュ12に奪われて射出ノズル温度30が低下すると共にスプルブッシュ温度34が上昇する。このとき一時制御モードで温度制御しているので、射出ノズル温度30の温度低下を抑制することができる。すなわち樹脂温度の低下を抑制することができる。射出工程を実施する。射出工程の完了後、または所定時間後に通常制御モードに戻す。スプルブッシュ温度34が十分上昇して射出ノズル温度との温度差が小さくなっているので、射出ノズル温度30は第1の目標温度32の近傍で安定する。保圧工程を実施し、これが完了したら射出ノズル5をスプルブッシュ12から離間する。
1 射出成形機 2 射出装置
4 ノズルアダプタ 5 射出ノズル
7 ヒータ 9 固定側金型
11 スプル 12 スプルブッシュ
14 温度センサ 15 温度センサ

Claims (4)

  1. 金型のスプルに設けられているスプルブッシュにタッチする射出ノズルの温度制御方法であって、
    前記温度制御方法は、成形サイクルの実施中において、前記射出ノズルを第1の目標温度で温度制御する通常制御モードから、前記第1の目標温度より高い第2の目標温度で温度制御する一時制御モードに一時的に切換えるようにし、
    前記第2の目標温度は、前記射出ノズルにおいて測定される射出ノズル温度と前記スプルブッシュにおいて測定されるスプルブッシュ温度の温度差に応じて決定することを特徴とする射出ノズルの温度制御方法。
  2. 請求項1に記載の温度制御方法において、前記射出ノズル温度が前記第1の目標温度より所定量下回ったとき、前記通常制御モードから前記一時制御モードへの切換えを実施することを特徴とする射出ノズルの温度制御方法。
  3. 請求項1に記載の温度制御方法において、前記金型の型締めのタイミングに同期させて前記通常制御モードから前記一時制御モードへの切換えを実施することを特徴とする射出ノズルの温度制御方法。
  4. 請求項2または3に記載の温度制御方法において、前記切換の実施のタイミングから所定の時間後に前記一時制御モードから前記通常制御モードに戻すことを特徴とする射出ノズルの温度制御方法。
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