JP6604187B2 - ピペラジン及びトリエチレンジアミンの製造方法 - Google Patents

ピペラジン及びトリエチレンジアミンの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ピペラジン及びトリエチレンジアミンの製造方法に関する。
ピペラジン及びトリエチレンジアミンは、医農薬中間体、有機合成用触媒、化学吸着剤、又は抗菌剤として有用な化合物である。
ピペラジン及びトリエチレンジアミンの合成法としては、ゼオライトを触媒として使用し、エチレンジアミン類をゼオライトと接触させ、ピペラジンをトリエチレンジアミンと同時に製造する方法が知られている。
例えば、未処理のペンタシル型ゼオライトを使用して、ポリエチレンポリアミン又はエタノールアミンからトリエチレンジアミン及びピペラジンの混合物を製造する方法が知られている(例えば、非特許文献1、特許文献1参照)。
また、酸性度の低いペンタシル型ゼオライト(具体的には、アルカリ金属イオンを含有する、又はゼオライト骨格のアルミニウムが鉄により同形的に置換されているペンタシル型ゼオライト)を触媒とし、エチレンジアミンからトリエチレンジアミン及びピペラジンを製造する方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
また、本願出願人も、500〜950℃の温度にて焼成し、次いで、無機酸で接触処理した、アルミナに対するシリカのモル比が12以上の結晶性アルミノシリケートから成る触媒と、エチレンジアミン類とを接触させることにより、ピペラジン及びトリエチレンジアミンを製造する方法を既に特許出願している(例えば、特許文献3参照)。
これらの方法は、触媒として、MFI構造を有するペンタシル型のゼオライト、例えばZSM−5を使用する技術であるが、主生成物として得られるものはトリエチレンジアミンであり、ピペラジンの収率はトリエチレンジアミンに比べ低いものであった。つまり、ピペラジンを主生成物として得ようとした場合、原料の転化率を低くする必要があり、生産性に問題があった。
特開平01−143864号公報 特開平03−133971号公報 特開2000−344776公報
Journal of Catalysis,144,556,1993
本発明は、上記した背景技術に鑑みてなされたものであり、その目的は、ピペラジンがより選択的且つ高収率で得られるピペラジン及びトリエチレンジアミンの製造方法を提供することにある。
本発明者らは、ピペラジン及びトリエチレンジアミンの製造方法について鋭意検討を重ねた結果、エチレンアミン類と水蒸気処理したZSM−5型ゼオライトとを接触させることで、上記した課題を解決することができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、以下に示すとおりのピペラジン及びトリエチレンジアミンの製造方法に関する。
[1]エチレンアミン類と水蒸気処理したZSM−5型ゼオライトとを接触させ、反応を行うことを特徴とするピペラジン及びトリエチレンジアミンの製造方法。
[2]反応温度が200℃以上500℃以下であることを特徴とする上記[1]に記載のピペラジン及びトリエチレンジアミンの製造方法。
[3]ZSM−5型ゼオライトが、金属イオン交換されたZSM−5型ゼオライトであることを特徴とする上記[1]又は[2]に記載のピペラジン及びトリエチレンジアミンの製造方法。
[4]水蒸気処理温度が300℃以上800℃以下であることを特徴とする上記[1]乃至[3]に記載のピペラジン及びトリエチレンジアミンの製造方法。
[5]エチレンアミン類が、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、及びそれらのアルキル化体からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする上記[1]乃至[4]に記載のピペラジン及びトリエチレンジアミンの製造方法。
[6]エチレンアミン類が、エチレンジアミンと、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、及びそれらのアルキル化体からなる群から選ばれる少なくとも1種のアミン類との組み合わせであることを特徴とする上記[1]乃至[4]に記載のピペラジン及びトリエチレンジアミンの製造方法。
[7]エチレンジアミンを除くエチレンアミン類の合計1モルに対して、エチレンジアミンが0.1モル以上10モル以下の範囲であることを特徴とする上記[6]に記載のピペラジン及びトリエチレンジアミンの製造方法。
[8]ジエチレントリアミンを必須成分として含有することを特徴とする上記[6]乃至[7]に記載のピペラジン及びトリエチレンジアミンの製造方法。
以下に、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明のピペラジン及びトリエチレンジアミンの製造方法は、エチレンアミン類と水蒸気処理したZSM−5型ゼオライトとを接触させ、反応を行うことをその特徴とする。
本発明において、ZSM−5型ゼオライトのSiO/Al(モル比)は特に限定されないが、例えば、20〜500の範囲のSiO/Al(モル比)であれば、触媒活性値がある程度高く、しかも、触媒の耐熱性に優れているため好ましい。
本発明において、ZSM−5型ゼオライトは、通常、プロトン型として用いられるが、イオン交換法、吸着法等の公知の方法で水素イオンを各種金属イオンにイオン交換したゼオライトとして使用すると、ピペラジンの収率や選択率が高くなり好ましい。
イオン交換する金属としては特に制限はないが、例えば、Li、Na、Mg、Al、K、Ca、Sc、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Rb、Sr、Y、Zr、Nb、Mo、Ru、Rh、Pd、Ag、Cs、Ba、W、Pt、Au、La、Ce、Yb等が挙げられ、中でもコスト、反応性、及び安全性の観点からLi、Na、Mg、K、Ca、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ag、Cs、Ba、La、及びCeからなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましく、Na、K、Rb、Cs、Mg、Ca、Fe、Ni、Cu、及びLaからなる群より選ばれる少なくとも1種がさらに好ましい。
本発明において、ZSM−5型ゼオライトを水蒸気処理することにより、驚くべきことにピペラジン選択率が向上することを見出した。水蒸気処理によりZSM−5型ゼオライトの脱アルミニウムが起こり、ピペラジン選択率が向上する。水蒸気処理しないZSM−5型ゼオライトを用いて、例えばジエチレントリアミンから選択性よくピペラジンを得る場合、ジエチレントリアミンに例えばエチレンジアミンなどのエチレンアミン類を添加して、ジエチレントリアミンのエチレンジアミンへの分解を抑制する必要があるが、水蒸気処理したZSM−5型ゼオライトを用いることにより、例えばジエチレントリアミン等のエチレンアミン類を単独原料として用いても選択性よくピペラジンを製造可能になる。
ZSM−5型ゼオライトを水蒸気処理する温度は特に限定されないが、300℃以上800℃以下であり、350℃以上750℃以下であることが好ましく、400℃以上700度以下がより好ましい。300℃未満では水蒸気処理の効果が得られず、800℃より高温では熱によりZSM−5型ゼオライトの結晶性が低下し、触媒としての活性が低下するおそれがある。
水蒸気処理に使用する水の量は特に限定されないが、ZSM−5型ゼオライト1kg当たり、1kg以上100kg以下であり、好ましくは2kg以上80kg以下である。水の使用量がZSM−5型ゼオライト1kg当たり、1kgより少ない場合、処理に長時間を必要とするか、所望の処理時間では効果が得られず、100kgより多く使用してもピペラジン選択率向上の効果は見られない。
水蒸気処理する時間は特に限定されないが、ZSM−5型ゼオライト1kg当たりの水の使用量により、1時間以上100時間以下である。
本発明において、上記のゼオライトの形態は、反応形式に応じて自由に選択できる。例えば、連続反応に用いるときは成型体を使用することができ、また、回分反応に用いるときは粉末又は成型体を使用することができる。成型体の形状は特に制限されず、球状、円柱状、円筒状、顆粒状、不定形等、反応形式に応じて自由に選択できる。ゼオライトの成型方法としては、例えば、打錠成型、押し出し成型、転動造粒、噴霧乾燥等、種々の方法が挙げられるが、特に限定されない。また、ゼオライトを成型する際には、例えば、粘土、シリカ、シリカアルミナ、アルミナ等の公知の結合剤(バインダー)を用いることができる。
本発明において、原料として用いるエチレンアミン類は、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン及びそれらのアルキル化体からなる群から選ばれる少なくとも1種である。好ましくはエチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンであり、より好ましくはエチレンジアミン、ジエチレントリアミンである。
また、原料として用いるエチレンアミン類は、エチレンジアミンと、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン及びそれらのアルキル化体からなる群から選ばれる少なくとも1種のアミン類との混合物でもよく、特に限定されない。好ましくはエチレンジアミンとジエチレントリアミンとの組み合わせである。エチレンジアミンとジエチレントリアミンとを組合せることにより、ジエチレントリアミンのエチレンジアミンへの分解を抑制し、ジエチレントリアミンがピペラジン及びトリエチレンジアミンへ効率よく転位する効果が発揮される。エチレンジアミンと上記したエチレンアミン類とのいずれの組み合わせでも同様の効果が得られる。
エチレンジアミンと、上記したエチレンジアミン以外のエチレンアミン類とのモル比は、特に限定するものではないが、上記したエチレンジアミンを除くエチレンアミン類の合計1モルに対して、エチレンジアミンは、通常0.1モル以上10モル以下の範囲であり、好ましくは0.5モル以上8モル以下の範囲であり、さらに好ましくは1モル以上5モル以下の範囲である。上記したエチレンジアミンを除くエチレンアミン類の合計1モルに対してエチレンジアミンを0.1モル以上とすることで、エチレンジアミンを添加しない場合と比べ、得られるピペラジン及びトリエチレンジアミンの選択性は向上するが、10モルを超えて使用してもさらなる添加効果の向上は望めない。
本発明において、原料として用いるエチレンアミン類が、例えば、エチレンジアミンとジエチレントリアミンとを含有する場合は、ジエチレントリアミン1モルに対して、エチレンジアミンは、0.1モル以上10モル以下の範囲であることが好ましく、0.5モル以上8モル以下の範囲であることがさらに好ましく、1モル以上6モル以下の範囲であることが特に好ましい。
エチレンジアミンと、上記したエチレンジアミンを除くエチレンアミン類との混合物を原料に用いる際、エチレンジアミンはピペラジン及びトリエチレンジアミンの原料としても、反応の希釈剤としても作用する。したがって、ピペラジン及びトリエチレンジアミンを製造する際に、エチレンジアミンが消費された場合は、ジエチレントリアミンに対して消費されたエチレンジアミンを追加すればよい。一方、エチレンジアミンが希釈剤として用いられた場合、すなわち、ピペラジン及びトリエチレンジアミンの製造に用いられないときは、当該エチレンジアミンは、ピペラジン及びトリエチレンジアミンの製造後、蒸留等の公知の方法で分離、回収し、本発明の反応に再び用いることができる。
本発明において、反応を行う際には、原料として用いるエチレンアミン類を希釈剤で希釈して反応させることが好ましい。希釈剤としては特に限定するものではないが、例えば、窒素ガス、水素ガス、アンモニアガス、水蒸気、炭化水素等の不活性ガス、水、不活性な炭化水素等の不活性溶媒が挙げられる。これらの単独又は複数を用いて原料を希釈し、反応を進行させることが好ましい。これらの希釈剤の使用量としては、特に限定するものではないが、原料のエチレンアミン類の1〜50重量%の範囲とすることが好ましく、より好ましくは10〜40重量%の範囲である。希釈剤の使用量に対して、エチレンアミン類を1重量%以上とすることでピペラジン及びトリエチレンジアミンの生産性が向上し、50重量%以下とすることでピペラジン及びトリエチレンジアミンの選択性が向上する。
本発明において、反応における希釈剤は、原料として用いるエチレンアミン類と同時に反応器内に導入してもよく、予めエチレンアミン類を希釈剤に溶解させた後に、原料溶液として反応器に導入してもよい。
本発明において、反応は200〜500℃の温度範囲で実施することが好ましく、さらに250〜400℃の温度範囲で実施することが好ましい。200℃未満でも反応は進行するが、十分な反応速度が得られない場合があり、温度を下げる利点は少ない。また、500℃を越える温度で反応させると原料及び生成物が分解するおそれがあり、ピペラジン及びトリエチレンジアミンの選択率が低下することがある。
また、本発明において、反応は、常圧〜50MPaの圧力範囲で実施することが好ましく、さらに0.1〜5MPaの圧力範囲で実施することが好ましい。50MPaを越える圧力で反応させても特別な効果はなく、安全面で工業的に不利となる。
本発明において、原料として用いるエチレンアミン類の供給量は、特に限定するものではないが、ZSM−5型ゼオライト1kgに対して、1時間当たり0.01〜10kgの範囲が好ましく、0.05〜5kgの範囲がさらに好ましい。供給量を0.01kg以上とすることでピペラジン及びトリエチレンジアミンの生産性が向上し、10kg以下とすることでピペラジン及びトリエチレンジアミンの選択性が向上する。
本発明において、反応は気相反応、液相反応で行うことができる。反応様式は回分式、半回分式、又は固定床のいずれの方法によって実施してもよい。使用する反応器は、例えば、槽型、管型等のいずれの形状でもよい。また、使用する触媒と反応液との分離は、ろ過、デカンテーション等の固体と液体とを分離する一般的な方法を用いることができる。また、蒸留等、公知の方法により触媒と反応液を分離することもできる。触媒と反応液の分離操作が不要である固定床で実施することが好ましい。
本発明において、得られたピペラジン及びトリエチレンジアミンと希釈剤とを分離する方法としては特に限定されず、例えば、蒸留等の公知の方法を用いることができる。分離された希釈剤は反応の希釈剤として再び用いることができる。
本発明の製造方法は、安価な原料を利用することができること、原料さらには副生物からピペラジンをより選択的且つ高収率で製造することができるため、経済性、生産性に優れ、工業的に有用な方法である。
また、本発明の製造方法は、簡便な方法で実施することができ、安全性、操作性にも優れるため、工業的に極めて有用である。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
また、本実施例における原料の転化率、生成物の収率はガスクロマトグラフ分析で確認した。ガスクロマトグラフ分析はガスクロマトグラフGC−2014(島津製作所製)を用い、カラムにはDB−5(アジレント・テクノロジー社製)、検出器にはFIDを用いた。なお、ピペラジン及びトリエチレンジアミンの収率はジエチレントリアミンとエチレンジアミンの収率から算出し、ピペラジンの選択率はピペラジンとトリエチレンジアミン中のピペラジンの重量%とした。
実施例1
(ピペラジン及びトリエチレンジアミンの合成)
市販のZSM−5型ゼオライト(東ソー社製、HSZ−860HOA、SiO/Al=70)を用い、ゼオライト中のアルミニウムに対し10倍モル量の塩化ナトリウム水溶液と混合した。この操作を5回繰り返し、Naイオン交換されたZSM−5型ゼオライトを得た。
Naイオン交換されたZSM−5型ゼオライトを、加圧成型器で成型後、乳鉢で破砕、篩で分級し、3.5メッシュ以下の成型体として、直径15mmのガラス反応管に20mL充填し、その上下部にそれぞれセラミックス製ラシヒリング(直径3mm×長さ3mm×厚さ1mm)を詰め、触媒層とした。
この触媒層の温度を600℃に保ち、上部より水を0.1mL/分の速度で滴下し、5時間水蒸気処理した。その後、触媒層の温度を290℃に保ち、上部よりジエチレントリアミン1モルに対してエチレンジアミン4モルを添加した10%ジエチレントリアミン水溶液を0.34mL/分の速度で滴下した。得られた反応混合ガスをコンデンサーで冷却し、反応混合液を得た。生成物を分析した結果、ジエチレントリアミンの転化率は100%であり、ピペラジンの収率は56モル%、トリエチレンジアミンの収率は35モル%、ピペラジンの選択率は71重量%、添加したエチレンジアミンの転化率は3%であった。
実施例2
(ピペラジン及びトリエチレンジアミンの合成)
水を0.2mL/分の速度で滴下したこと以外は実施例1に記載の方法と同様の操作により、反応混合物を得た。生成物を分析した結果、ジエチレントリアミンの転化率は100%、ピペラジンの収率は63モル%、トリエチレンジアミンの収率は33モル%、ピペラジンの選択率は75重量%、添加したエチレンジアミンの転化率は0%であった。
実施例3
(ピペラジン及びトリエチレンジアミンの合成)
水を0.3mL/分の速度で滴下したこと以外は実施例1に記載の方法と同様の操作により、反応混合物を得た。生成物を分析した結果、ジエチレントリアミンの転化率は100%、ピペラジンの収率は63モル%、トリエチレンジアミンの収率は31モル%、ピペラジンの選択率は76重量%、添加したエチレンジアミンの転化率は0%であった。
実施例4
(ピペラジン及びトリエチレンジアミンの合成)
水蒸気処理温度を500℃としたこと以外は実施例2に記載の方法と同様の操作により、反応混合物を得た。生成物を分析した結果、ジエチレントリアミンの転化率は100%、ピペラジンの収率は59モル%、トリエチレンジアミンの収率は44モル%、ピペラジンの選択率は68重量%、添加したエチレンジアミンの転化率は0%であった。
実施例5
(ピペラジン及びトリエチレンジアミンの合成)
水を0.4mL/分の速度で滴下したこと以外は実施例4に記載の方法と同様の操作により、反応混合物を得た。生成物を分析した結果、ジエチレントリアミンの転化率は100%、ピペラジンの収率は59モル%、トリエチレンジアミンの収率は43モル%、ピペラジンの選択率は69重量%、添加したエチレンジアミンの転化率は0%であった。
実施例6
(ピペラジン及びトリエチレンジアミンの合成)
水蒸気処理温度を700℃としたこと以外は実施例1に記載の方法と同様の操作により、反応混合物を得た。生成物を分析した結果、ジエチレントリアミンの転化率は100%、ピペラジンの収率は63モル%、トリエチレンジアミンの収率は9モル%、ピペラジンの選択率は91重量%、添加したエチレンジアミンの転化率は0%であった。
実施例7
(ピペラジン及びトリエチレンジアミンの合成)
市販のZSM−5型ゼオライト(東ソー社製、HSZ−860HOA、SiO/Al=70)を用い、ゼオライト中のアルミニウムに対し10倍モル量の塩化カリウム水溶液と混合した。この操作を5回繰り返し、Kイオン交換されたZSM−5型ゼオライトを得た。
Kイオン交換されたZSM−5型ゼオライトを、加圧成型器で成型後、乳鉢で破砕、篩で分級し、3.5メッシュ以下の成型体として、直径15mmのガラス反応管に20mL充填し、その上下部にそれぞれセラミックス製ラシヒリング(直径3mm×長さ3mm×厚さ1mm)を詰め、触媒層とした。
Naイオン交換されたZSM−5型ゼオライトに代えてKイオン交換したZSM−5型ゼオライトを触媒に用いたこと以外は実施例1に記載の方法と同様の操作により、反応混合液を得た。生成物を分析した結果、ジエチレントリアミンの転化率は100%、ピペラジンの収率は48モル%、トリエチレンジアミンの収率は28モル%、ピペラジンの選択率は72重量%、添加したエチレンジアミンの転化率は17%であった。
比較例1
(ピペラジン及びトリエチレンジアミンの合成)
水蒸気処理をしないこと以外は実施例1に記載の方法と同様の操作により、反応混合液を得た。生成物を分析した結果、ジエチレントリアミンの転化率は100%、ピペラジンの収率は55モル%、トリエチレンジアミンの収率は46モル%、ピペラジンの選択率は65重量%であり、添加したエチレンジアミンの転化率は1%であった。
比較例2
(ピペラジン及びトリエチレンジアミンの合成)
公知の方法でNaイオン交換した市販のZSM−5型ゼオライト(東ソー社製、HSZ−860HOA、SiO/Al=70)の代わりに、市販のZSM−5型ゼオライト(東ソー社製、HSZ−860HOA、SiO/Al=70)を触媒に用いたこと、水蒸気処理をしないこと以外は実施例1に記載の方法と同様の操作により、反応混合液を得た。生成物を分析した結果、ジエチレントリアミンの転化率は100%、ピペラジンの収率は35モル%、トリエチレンジアミンの収率は77モル%、ピペラジンの選択率は59重量%、添加したエチレンジアミンの転化率は49%であった。

Claims (5)

  1. エチレンジアミンと、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、及びそれらのアルキル化体からなる群から選ばれる少なくとも1種のアミン類とを組み合わせたエチレンアミン類と水蒸気処理した金属イオン交換ZSM−5型ゼオライトとを接触させ、反応を行うことを特徴とするピペラジン及びトリエチレンジアミンの製造方法。
  2. 反応温度が200℃以上500℃以下であることを特徴とする請求項1に記載のピペラジン及びトリエチレンジアミンの製造方法。
  3. 水蒸気処理温度が300℃以上800℃以下であることを特徴とする請求項1に記載のピペラジン及びトリエチレンジアミンの製造方法。
  4. ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、及びそれらのアルキル化体からなる群から選ばれる少なくとも1種のアミン類の合計 1モルに対して、エチレンジアミンが0.1モル以上10モル以下の範囲であることを特徴とする請求項1に記載のピペラジン及びトリエチレンジアミンの製造方法。
  5. ジエチレントリアミンを必須成分として含有することを特徴とする請求項1又は4に記載のピペラジン及びトリエチレンジアミンの製造方法。
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