JP6604163B2 - 空気入りタイヤの評価方法 - Google Patents
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Description
(1)このタイヤをリムに組み込み、このタイヤが内圧Pを有するようにこのタイヤの内部に空気を充填した状態において、このタイヤの周方向に対して垂直な、このタイヤの断面を得る工程、
(2)上記断面における上記カーカスの輪郭を特定する工程、
(3)上記輪郭をこのタイヤの回転軸を中心に回転させて、上記カーカスの立体形状を特定する工程、
(4)このタイヤの赤道面及びこのタイヤの半径方向に対して垂直な第一仮想平面に対して傾斜して延在する第二仮想平面で上記立体形状を切断し、切り口を得る工程、
(5)上記赤道面と上記切り口との交線を線分CLとし、この線分CLでこの切り口を第一切り口及び第二切り口に分割し、上記線分CLよりも上記第一サイドウォールの側の第一切り口と上記赤道面に平行な第三仮想平面との交線を線分ALとし、上記線分CLよりも上記第二サイドウォールの側の第二切り口と上記赤道面に平行な第四仮想平面との交線を線分BLとし、上記線分CLの長さLc、上記線分ALの長さLa及び上記線分BLの長さLbを得て、上記切り口の形状を特定する工程
及び
(6)上記長さLcに対する上記長さLaの比(La/Lc)に関する下記の基準(1)、及び、上記長さLcに対する上記長さLbの比(Lb/Lc)に関する下記の基準(2)に基づいて、このタイヤの摩耗性能を判定する工程
を含む。
基準(1) 上記比(La/Lc)が0.70以上0.73以下であること
基準(2) 上記比(Lb/Lc)が0.83以上0.88以下であること
粘弾性スペクトロメーター:岩本製作所の「VESF−3」
初期歪み:10%
動歪み:±1%
周波数:10Hz
変形モード:引張
測定温度:30℃
(1)タイヤ2をリム4に組み込み、このタイヤ2が内圧Pを有するようにこのタイヤ2の内部に空気を充填した状態において、このタイヤ2の周方向に対して垂直な、このタイヤ2の断面を得る工程(STEP1)
を含んでいる。なお、この評価方法では、タイヤ2の断面は前述の撮影画像に限られない。例えば、CAD上で設計したタイヤ2の構造図が、このタイヤ2の断面として用いられてもよい。
(2)タイヤ2の断面における、カーカス12の輪郭を特定する工程(STEP2)
をさらに含んでいる。このSTEP2では、カーカス12の輪郭がカーカスプライ36の主部38の外面に沿って描かれた線で表されてもよい。この輪郭が、この主部38の内面に沿って描かれた線で表されてもよい。この輪郭が、この主部38に含まれるコードに沿って描かれた線で表されてもよい。この評価方法では、このカーカス12の輪郭は、軸方向に並列された複数の円弧で描写されるのが好ましい。この場合、この輪郭は、その特徴を把握しやすいとの観点から、クラウン円弧C、ショルダー円弧S及びアップサイド円弧Uの、3つの円弧を少なくとも含むように構成されるのが好ましい。なお、クラウン円弧C、ショルダー円弧S及びアップサイド円弧Uの詳細は、前述のタイヤ2に係る発明で説明した通りである。
(3)カーカス12の輪郭をタイヤ2の回転軸を中心に回転させて、このカーカス12の立体形状を特定する工程(STEP3)
をさらに含んでいる。
(4)第一仮想平面V1に対して傾斜して延在する第二仮想平面V2で、カーカス12の立体形状を仮想的に切断し、切り口54を得る工程(STEP4)
をさらに含んでいる。そして、この工程で得られる切り口54は、仮想接地面積SVと等しい面積を有している。なお、仮想接地面積SV及び第二仮想平面V2の詳細は、前述のタイヤ2に係る発明で説明した通りである。また、第二仮想平面V2の特定ができるまで、前述の切り口の面積計算は繰り返される。
(5)タイヤ2の赤道面と切り口54との交線を線分CLとし、第一切り口58と第三仮想平面V3との交線を線分ALとし、第二切り口60と第四仮想平面V4との交線を線分BLとし、線分CLの長さLc、線分ALの長さLa及び線分BLの長さLbを得て、切り口54の形状を特定する工程(STEP5)
をさらに含んでいる。なお、第一切り口58及び第二切り口60、第三仮想平面V3及び第四仮想平面V4、並びに、線分AL及び線分BLの詳細は、前述のタイヤ2に係る発明で説明した通りである。
基準(1) 上記比(La/Lc)が0.70以上0.73以下であること
基準(2) 上記比(Lb/Lc)が0.83以上0.88以下であること
つまりこの評価方法は、
(6)上記基準(1)、及び、上記基準(2)に基づいて、タイヤ2の摩耗性能を判定する工程(以下、STEP6)
をさらに含んでいる。
図1に示されたタイヤを製作した。このタイヤのサイズは、195/65R15 91Sである。このタイヤのカーカス及びベルトに関する諸元は、下記の表1に示す通りである。
カーカス及びベルトに関する諸元を下記の表1及び2に示す通りとした他は実施例1と同様にして、実施例2−4及び比較例1−6のタイヤを得た。
差(L2−Dx)及び長さL2を下記の表3の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例5−8のタイヤを得た。
差(L2−Dx)、長さL2及び長さLsを下記の表4の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例9−12のタイヤを得た。
タイヤを6.0Jのリムに組み込み、このタイヤに内圧が230kPaとなるように空気を充填した。このタイヤを、排気量が2000ccである乗用車(後輪駆動)に装着した。前輪については、キャンバー角は0°に設定された。後輪については、キャンバー角は1.5°(ネガティブキャンバー)に設定された。ドライバーに、この乗用車を1周330kmのコースで走行させた。このコースは、100km/hから120km/hの速度で走行する平坦な高速道、40km/hから60km/hの速度で走行する平坦な一般道、そして、起伏に富んだ山岳道を含んでいる。このコースは、その50%が高速道となり、25%が一般道となり、残りの25%が山岳道となるように設定された。このコースの路面は、その全長に亘ってアスファルトで舗装されている。約8000km走行した時点で、タイヤを回収し、タイヤの摩耗量を計測した。計測は、タイヤの周方向の8箇所について、その幅方向に6箇所、すなわち、タイヤ1本あたり計48箇所について実施された。この計測結果に基づいて、前輪に装着していたタイヤについては、車輌の幅方向外側のショルダー部におけるショルダー摩耗の状況、及び、クラウン部におけるクラウン摩耗の状況を把握し、後輪に装着していたタイヤについては、車輌の幅方向内側のショルダー部におけるヒールアンドトウ摩耗の状況、及び、クラウン部におけるクラウン摩耗の状況を把握した。そしてこの把握した摩耗状況に基づいて、前輪のタイヤでは、外側ショルダー部(外側Sh)及びクラウン部(クラウン)の摩耗性能を判断し、後輪のタイヤでは、内側ショルダー部(内側Sh)及びクラウン部(クラウン)の摩耗性能を判断した。この結果が、指数として下記の表1−4に示されている。数値が大きいほど好ましい、すなわち、摩耗性能に優れていることを表している。
4・・・リム
6・・・トレッド
8、8a、8b・・・サイドウォール
10、10a、10b・・・ビード
12・・・カーカス
14・・・ベルト
16・・・バンド
20・・・トレッド面
24・・・キャップ層
26・・・ベース層
28、28a、28b・・・トレッド6の端
36・・・カーカスプライ
38・・・主部
40・・・折り返し部
44・・・ベルト14の端
46・・・内側層
48・・・外側層
50・・・アップサイド円弧Uの中心
52・・・ショルダー円弧Sの中心
54・・・カーカス12の切り口
56・・・赤道
58・・・第一切り口
60・・・第二切り口
62・・・通過位置
Claims (4)
- トレッド、一対のサイドウォール及びカーカスを備えており、一方の第一サイドウォール及び他方の第二サイドウォールのそれぞれが上記トレッドの端から半径方向略内向きに延びており、上記カーカスが上記第一サイドウォール、上記トレッド及び上記第二サイドウォールの内側に沿って延在している、空気入りタイヤを評価するための方法であって、
このタイヤをリムに組み込み、このタイヤが内圧Pを有するようにこのタイヤの内部に空気を充填した状態において、このタイヤの周方向に対して垂直な、このタイヤの断面を得る工程と、
上記断面における上記カーカスの輪郭を特定する工程と、
上記輪郭をこのタイヤの回転軸を中心に回転させて、上記カーカスの立体形状を特定する工程と、
このタイヤの赤道面及びこのタイヤの半径方向に対して垂直な第一仮想平面に対して傾斜して延在する第二仮想平面で上記立体形状を切断し、切り口を得る工程と、
上記赤道面と上記切り口との交線を線分CLとし、この線分CLでこの切り口を第一切り口及び第二切り口に分割し、上記線分CLよりも上記第一サイドウォールの側の第一切り口と上記赤道面に平行な第三仮想平面との交線を線分ALとし、上記線分CLよりも上記第二サイドウォールの側の第二切り口と上記赤道面に平行な第四仮想平面との交線を線分BLとし、上記線分CLの長さLc、上記線分ALの長さLa及び上記線分BLの長さLbを得て、上記切り口の形状を特定する工程と、
上記長さLcに対する上記長さLaの比(La/Lc)に関する下記の基準(1)、及び、上記長さLcに対する上記長さLbの比(Lb/Lc)に関する下記の基準(2)に基づいて、このタイヤの摩耗性能を判定する工程と
を含んでおり、
上記切り口を得る工程において、
上記第一仮想平面上の各位置から上記第二仮想平面までの半径方向距離が、上記トレッドの第一端からその第二端に向かう方向に、漸増しており、
上記切り口が、このタイヤに掛けられる荷重Wを上記内圧Pで除して得られる仮想接地面積と等しい面積を有しており、
上記切り口の形状を特定する工程において、
上記線分CLから上記線分ALまでの距離が上記第一切り口の最大幅の3/4であり、
上記線分CLから上記線分BLまでの距離が上記第二切り口の最大幅の3/4である、空気入りタイヤの評価方法。
基準(1) 上記比(La/Lc)が0.70以上0.73以下であること
基準(2) 上記比(Lb/Lc)が0.83以上0.88以下であること - このタイヤがベルトをさらに備えており、
上記ベルトが上記トレッドの半径方向内側において上記カーカスと積層されており、
上記ベルトが第一層及び第二層を備えており、
上記第一層の幅が、上記第二層の幅よりも大きく、
上記第二層の幅の半分が、上記第二切り口の最大幅と同じか、この第二切り口の最大幅よりも大きい、請求項1に記載の空気入りタイヤの評価方法。 - 上記第二層の幅の半分と上記第二切り口の最大幅との差が、4mm以下である、請求項2に記載の空気入りタイヤの評価方法。
- 上記第二層の端から上記第一層の端までの長さが6mm以上9mm以下である、請求項2又は3に記載の空気入りタイヤの評価方法。
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