JP6603577B2 - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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Description

本発明の実施形態は、液晶表示装置に関する。
近年、カラーフィルタ及びスイッチング素子を同一基板上に形成したCOA(Color filter On Array)方式の液晶表示装置が開発されている(例えば、特許文献1を参照)。
上記のCOA方式では、一方の基板にカラーフィルタや各種の配線を設け、他方の基板から遮光層を省略することによって、開口率を向上させることができる。しかしながら、遮光層を省略する場合には、上記他方の基板を介して入射した外光が配線で反射されることにより、表示品位の低下を招くおそれがある。
特開平11−24061号公報
本開示の一態様における目的は、表示品位を改善することが可能な液晶表示装置を提供することにある。
一実施形態における液晶表示装置は、第1基板と、上記第1基板に対向する第2基板と、上記第1基板及び上記第2基板の間に封入された液晶層と、を備える。さらに、上記第1基板は、走査線及び信号線と、上記走査線及び上記信号線と電気的に接続されたスイッチング素子と、第1開口部を有する有機絶縁層と、第2開口部を有し上記有機絶縁層を覆う無機絶縁層と、上記有機絶縁層と上記無機絶縁層の間の第1電極と、少なくとも上記第1開口部及び上記第2開口部を通じて上記スイッチング素子と電気的に接続されるとともに上記無機絶縁層を介して上記第1電極と対向する第2電極と、上記第1開口部を囲う凸部を形成する有機透明レジストと、上記無機絶縁層、上記第2電極、及び上記有機透明レジストを覆う配向膜と、を備える。上記第2開口部は、上記第1開口部の内部に位置し、上記有機透明レジストは、上記凸部の内側の上記第1開口部において上記第2電極を覆い、上記凸部は、上記第1開口部の外に延出した上記有機透明レジストの一部に相当し、上記有機透明レジストの厚さは、上記配向膜の厚さの50%以上200%以下である。
図1は、第1実施形態に係る液晶表示装置の外観の一例を示す斜視図である。 図2は、上記液晶表示装置が備える第1基板の平面図である。 図3は、上記液晶表示装置が備える第2基板の平面図である。 図4は、上記液晶表示装置が備えるカラーフィルタの配置態様の一例を示す平面図である。 図5は、図2のA−A’に沿う表示パネルの断面図である。 図6は、図2のB−B’に沿う表示パネルの断面図である。 図7は、上記液晶表示装置が備えるコンタクトホールの近傍を拡大した断面図である。 図8は、上記コンタクトホールの近傍を模式的に示す平面図である。 図9は、反射率の配向膜厚依存性の一例を示す図である。 図10は、第2実施形態に係る流入防止層を説明するための図である。 図11は、第3実施形態に係る流入防止層を説明するための図である。 図12は、図11のC−C’に沿う表示パネルの断面図である。 図13は、第4実施形態に係る反射抑制層を説明するための図である。 図14は、反射率の配向膜厚依存性の一例を示す図である。 図15は、第5実施形態におけるカラーフィルタ層の平面形状を示す図である。
いくつかの実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、開示はあくまで一例に過ぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は、説明をより明確にするため、実際の態様に比べて、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同一又は類似した機能を発揮する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する詳細な説明を適宜省略することがある。
各実施形態においては、液晶表示装置の一例を開示する。この液晶表示装置は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話端末、パーソナルコンピュータ、テレビ受像装置、車載装置、ゲーム機器、デジタルカメラ用モニタ等の種々の装置に用いることができる。
(第1実施形態)
図1は、液晶表示装置DSPの外観の一例を示す斜視図である。
液晶表示装置DSPは、表示パネルPNLと、照明装置BLと、を備えている。
表示パネルPNLは、第1基板SUB1と、第2基板SUB2と、第1基板SUB1及び第2基板SUB2の間に封入された液晶層(後述する液晶層LC)と、を備えている。また、表示パネルPNLは、表示領域DA及び非表示領域NDAを備えている。表示領域DAは、画像を表示する領域である。非表示領域NDAは、画像が表示されない領域であり、表示領域DAの外側に位置している。
第1基板SUB1は、接続部CNを備えている。接続部CNは、フレキシブルプリント回路基板やICチップなどの信号供給源を接続するための端子を備えている。接続部CNは、非表示領域NDAに位置している。
照明装置BLは、第1基板SUB1の背面側(第2基板SUB2との対向面の反対側)に配置されている。このような照明装置BLとしては、種々の形態が適用可能である。一例として、照明装置BLは、第1基板SUB1と対向する導光板、この導光板の端部に沿って配置された複数の発光ダイオード(LED)などの光源、導光板の一方の主面側に配置された反射シート、導光板の他方の主面側に積層された各種光学シートなどを備えている。
なお、図示した例の表示パネルPNLは、照明装置BLからの光を選択的に透過させることで画像を表示する透過型であるが、これに限らない。例えば、表示パネルPNLは、外光あるいは外部光源からの光を選択的に反射させることで画像を表示させる反射型であっても良いし、透過型及び反射型の双方の表示機能を備えた半透過型であっても良い。
また、ここでは表示パネルPNLの詳細な構成については説明を省略するが、表示パネルPNLの法線に沿った縦電界を利用する表示モード、表示パネルPNLの法線に対して斜め方向に傾斜した傾斜電界を利用する表示モード、表示パネルPNLの主面に沿った横電界を利用する表示モードのいずれも適用可能である。
以下、各実施形態において、第1基板SUB1から第2基板SUB2に向かう方向を上方(あるいは、単に上)とし、第2基板SUB2から第1基板SUB1に向かう方向を下方(あるいは、単に下)とする。第2基板SUB2から第1基板SUB1に向かって見ることを平面視という。
図2は、第1基板SUB1の平面図である。ここでは、横電界を利用する表示モードの一つであるFFS(Fringe Field Switching)モードを適用した構成例について説明する。図中において、第1方向X及び第2方向Yは、互いに直交する方向である。
第1基板SUB1は、走査線GL、信号線SL、スイッチング素子SW、中継電極RE、第1電極E1(図5等参照)、第2電極E2、共通配線CM、反射抑制層LAなどを備えている。なお、図2では、説明に必要な構成のみを図示しており、第1電極E1などの図示を省略している。
複数の走査線GLは、所定の間隔をおいて第2方向Yに並んでいる。各走査線GLは、第1方向Xに延出し、直線状に形成されている。なお、走査線GLは、一部が屈曲していても良い。複数の信号線SLは、所定の間隔をおいて第1方向Xに並んでいる。各信号線SLは、概ね第2方向Yに延出し、その一部が屈曲している。図示した例では、隣接する2本の走査線GLの間において、信号線SLは第1方向X及び第2方向Yと交差する方向に延出している。なお、信号線SLは、第2方向Yに沿った直線状に形成されていても良い。図中において、画素PXは、隣接する2本の走査線GL、及び、隣接する2本の信号線SLによって区画される領域に相当する。
スイッチング素子SWは、走査線GL及び信号線SLと電気的に接続されている。スイッチング素子SWの詳細については後述する。中継電極REは、スイッチング素子SWと電気的に接続されている。第1電極E1は、複数の画素PXに亘って配置された共通電極である(図5等参照)。第2電極E2は、各画素PXに配置された画素電極である。第2電極E2は、中継電極REと電気的に接続されている。図示した例では、第2電極E2は、2本の帯状電極EAを有している。帯状電極EAは、信号線SLと略平行に延出している。図中のCHは、中継電極REと第2電極E2とを電気的に接続するためのコンタクトホールである。
走査線GLはスイッチング素子SWに走査信号を供給し、信号線SLはスイッチング素子SWに映像信号を供給する。走査信号及び映像信号が供給されたスイッチング素子SWは、映像信号に応じた電圧を第2電極E2に供給する。これにより、第1電極E1と第2電極E2との間に画像表示のための電界が形成される。
共通配線CMは、信号線SLに沿って設けられている。図示した例では、共通配線CMは、平面視で、信号線SLと重なっている。反射抑制層LAは、平面視で、共通配線CMと重なっている。なお、第2電極E2は、平面視で、共通配線CM及び反射抑制層LAから離間している。本実施形態において、反射抑制層LAは、共通配線CMに向かう外光を吸収して共通配線CMに到達する外光の光量を低減するとともに、共通配線CMにて反射された外光を吸収する光吸収層である。
図3は、第2基板SUB2の平面図である。ここでは、図2に示した第1基板SUB1の主要部を点線で示している。
第2基板SUB2は、遮光層BM及びスペーサSPなどを備えている。遮光層BMは、平面視で、走査線GL、中継電極RE、コンタクトホールCHなどと重なっている。一方で、遮光層BMは、隣接する2本の走査線GLの間においては、信号線SLとは重なっていない。
スペーサSPは、例えば第2基板SUB2に形成され、液晶層LCに突出している。スペーサSPにより、第1基板SUB1と第2基板SUB2との間のセルギャップが所定の距離に保たれる。図3の例において、スペーサSPは走査線GLに沿って長尺に延び、信号線SLと交差している。さらに、スペーサSPは、遮光層BMと重なっている。スペーサSPは、第1基板SUB1に形成されても良い。
本実施形態に係る液晶表示装置DSPは、第1基板SUB1がカラーフィルタ層を備えたいわゆるCOA(Color filter On Array)方式の液晶表示装置である。図4は、カラーフィルタ層CFの配置態様の一例を示す平面図である。
この図の例において、第1基板SUB1に設けられたカラーフィルタ層CFは、カラーフィルタCFR,CFG,CFBを含む。カラーフィルタCFR,CFG,CFBは、いずれも隣り合う2本の信号線SLの間で連続的に延びている。カラーフィルタCFR,CFG,CFBの境界は、平面視で信号線SLと重なっている。さらに、カラーフィルタCFR,CFG,CFBは、第1方向Xに並んでいる。このような構成においては、第1方向Xに並ぶ3つの画素PX(副画素)により、カラー表示のための最小単位となる画素が構成される。
カラーフィルタCFR,CFG,CFBは、コンタクトホールCHの位置に開口部CFaを有している。図4の例において、開口部CFaは、コンタクトホールCHを囲う円形の孔である。
図5は、図2のA−A’に沿う表示パネルPNLの断面図である。第1基板SUB1は、第1絶縁基板10、第1アンダーコート層11、第2アンダーコート層12、第1絶縁層13、第2絶縁層14、第3絶縁層15、第4絶縁層16、第1配向膜17、信号線SL、カラーフィルタ層CF、第1電極E1、第2電極E2、共通配線CM、反射抑制層LAなどを備えている。
第1絶縁基板10は、第2基板SUB2と対向する第1面10Aと、図1に示した照明装置BLと対向する第2面10Bとを有している。一例として、第1絶縁基板10は、ホウケイ酸ガラス等のガラス製であるが、プラスチック等の樹脂製であっても良い。
第1アンダーコート層11は、第1面10Aを覆っている。第2アンダーコート層12は、第1アンダーコート層11を覆っている。第1絶縁層13は、第2アンダーコート層12を覆っている。第2絶縁層14は、第1絶縁層13を覆っている。信号線SLは、第2絶縁層14の上に形成されている。
カラーフィルタ層CFは、信号線SL及び第2絶縁層14を覆っている。第3絶縁層15は、カラーフィルタ層CFを覆っている。第1電極E1は、カラーフィルタ層CFの上に形成されている。第1電極E1は、複数の画素に亘って延在している。
共通配線CMは、第1電極E1の上に形成され、信号線SLと対向している。反射抑制層LAは、共通配線CMの上に形成されている。反射抑制層LA及び共通配線CMは、例えばこれらの元となる層を順に成膜した後、同一のプロセスにて一体的にパターニングすることで形成される。そのため、反射抑制層LA及び共通配線CMの端部は概ね揃っている。図示した例では、反射抑制層LA及び共通配線CMの幅が信号線SLの幅よりも大きく、共通配線CMが信号線SLと平面視において完全に重なる。信号線SLの側面での反射、或いは、共通配線CMの側面での反射を抑制するために、反射抑制層LAの幅が信号線SLの幅及び共通配線CMの幅より大きくても良い。
共通配線CMは、第1電極E1にコモン電位を供給している。第1電極E1の電位は、一定に保持されても良いが、フリッカの低減等のために走査周期と共に変動させても良い。第1電極E1の電位を変動させる場合、第1電極E1は、金属配線に比較して高抵抗であるため、単独では電位変動に遅延が発生する場合がある。図示した例のように、共通配線CMと第1電極E1とが接触することで、第1電極E1を低抵抗化することができ、電位変動の遅延を抑制することができる。
第4絶縁層16は、反射抑制層LA、共通配線CM、及び第1電極E1を覆っている。第2電極E2は、第4絶縁層16の上に形成されている。第1配向膜17は、第2電極E2及び第4絶縁層16を覆っている。
第2基板SUB2は、第2絶縁基板20、平坦化層21、第2配向膜22などを備えている。第2絶縁基板20は、第1基板SUB1と対向する第1面20Aと、第1面20Aの反対側の第2面20Bとを有している。一例として、第2絶縁基板20は、ホウケイ酸ガラス等のガラス製であるが、プラスチック等の樹脂製であっても良い。平坦化層21は、第1面20Aを覆っている。第2配向膜22は、平坦化層21を覆っている。
なお、第2基板SUB2は、信号線SLの上方に光を透過可能な透明領域を有している。つまり、第2基板SUB2において、信号線SLの上方には、遮光層が配置されていない。
第1絶縁基板10の第2面10Bには第1偏光板PL1が配置され、第2絶縁基板20の第2面20Bには第2偏光板PL2が配置されている。液晶層LCは、第1配向膜17と第2配向膜22の間に封入されている。液晶層LCは、正の誘電率異方性を有するポジ型であっても良いし、負の誘電率異方性を有するネガ型であっても良い。
図6は、図2のB−B’に沿う表示パネルPNLの断面図である。なお、ここでは、主に図5に示した断面図とは異なる部分について説明する。
第1基板SUB1は、遮光層LS、スイッチング素子SW、中継電極REを備えている。遮光層LSは、第1絶縁基板10の第1面10Aに形成され、第1アンダーコート層11で覆われている。スイッチング素子SWは、半導体層PSを備えている。半導体層PSは、第2アンダーコート層12の上に形成され、第1絶縁層13で覆われている。走査線GLの一部である2つのゲート電極WGは、第1絶縁層13の上に形成され、第2絶縁層14で覆われている。信号線SL及び中継電極REは、第2絶縁層14の上に形成され、カラーフィルタ層CF及び第3絶縁層15によって覆われている。信号線SL及び中継電極REは、それぞれ半導体層PSに接触している。第2電極E2は、コンタクトホールCHに延在し、中継電極REに接触している。
第2基板SUB2は、遮光層BMを備えている。遮光層BMは、第2絶縁基板20の第1面20Aに形成され、平坦化層21で覆われている。遮光層BMは、コンタクトホールCHや中継電極REなどと平面視で重なっている。
一例として、第1アンダーコート層11は厚さが約100nmの酸化ケイ素膜であり、第2アンダーコート層12は厚さが約100nmの窒化ケイ素膜であり、第1絶縁層13は厚さが約100nmの酸化ケイ素膜であり、第2絶縁層14は厚さが約400nmの酸化ケイ素膜であり、第3絶縁層15は厚さが約1.5μmのポジ型の有機透明レジストである。第4絶縁層16は窒化ケイ素膜であり、反射抑制層LAと重畳する部分は厚さが約30nmであり、その他の部分は厚さが約120nmである。第1電極E1及び第2電極E2は、厚さが約40nmのインジウム・ティン・オキサイド(ITO)である。第1配向膜17及び第2配向膜22は、ポリイミド膜である。平坦化層21は厚さが約1.0μmの非感光性の透明有機膜であり、遮光層BMは厚さが約2.0μmの黒色顔料を含むネガ型のフォトレジストである。カラーフィルタCFR,CFG,CFBは、それぞれ赤色、緑色、青色の顔料で着色された厚さが約1.5μmのネガ型の有機レジストである。
また、一例として、中継電極RE及び信号線SLは、厚さが約450nmのアルミニウム膜と厚さが約100nmのチタン膜と厚さが約100nmのアルミニウム膜とを順に積層した積層体である。走査線GLは、厚さが約200nmのモリブデンタングステン合金膜である。共通配線CMは、厚さが約200nmのアルミニウム膜である。光吸収層である反射抑制層LAは、厚さが約140nmの窒化チタン膜である。半導体層PSは、アモルファスシリコンをレーザーアニール法で多結晶化した膜である。遮光層LSは、厚さが約50nmのモリブデンタングステン合金膜である。
なお、ここで挙げた各要素の材料及び厚さは例示に過ぎず、種々の変形が可能である。
図7は、コンタクトホールCHの近傍を拡大した断面図である。本開示においては、図示したように第4絶縁層16が中継電極REに向けて窪んだ領域をコンタクトホールCHと定義する。図7の例において、このコンタクトホールCHは、第3絶縁層15に設けられた開口部15aと、第4絶縁層16に設けられた開口部16aと、カラーフィルタ層CFに設けられた開口部CFaとに起因して形成される窪み領域に相当する。一例として、開口部15aの上端の直径は約8μmであり、下端の直径は約7μmである。また、開口部16aの直径は約4μmである。
図7の例においては、第4絶縁層16が第3絶縁層15の開口部15aの内部にも延出している。第1電極E1は、コンタクトホールCHにおいて第4絶縁層16を覆い、開口部16aを通じて中継電極REに接触している。
本実施形態においては、コンタクトホールCHの位置に、流入防止層30が形成されている。図6及び図7の例において、流入防止層30は、第2電極E2の上に形成されており、端部がコンタクトホールCHの周縁に延出している。図7の例においては、流入防止層30の端面と第2電極E2の端面とが揃っているが、これらの端面はずれていても良い。
図7の例では、流入防止層30は、第1配向膜17によって覆われている。流入防止層30を覆う第1配向膜17は、周囲からの流入により二次的に形成されたものではなく、例えばスクリーン印刷法で第1配向膜17を成膜した際に流入防止層30の上に形成されたものである。なお、流入防止層30の上に第1配向膜17が形成されていなくても良い。
一例として、流入防止層30は、ポジ型の有機透明レジストである。なお、流入防止層30の材料は、フォトリソグラフィでパターニングできるものであれば、ポジ型、ネガ型、有機或いは有機と無機のハイブリッドなどのいずれの種類のフォトレジストであっても良く、着色されていても良い。上記のポジ型の有機透明レジストは、これらのフォトレジストの中でもパターニングの精度が良好である。
流入防止層30は、第2基板SUB2に向けて突出した凸部31を有している。凸部31は、コンタクトホールCHの外に延出した流入防止層30の端部に相当する。この凸部31により、コンタクトホールCHの外側に向いた壁面(流入防止層30の端面)がコンタクトホールCHの周囲に形成される。
図8は、コンタクトホールCHの近傍を模式的に示す平面図である。ここでは、流入防止層30にドットを付している。図8の例において、コンタクトホールCH及び流入防止層30は、同心円状である。したがって、流入防止層30の端部で構成される凸部31は、コンタクトホールCHを囲う円環状である。第1配向膜17は、第4絶縁層16や流入防止層30の全域を覆っている。
なお、流入防止層30は、コンタクトホールCHと同心円状でなくても良い。また、凸部31は、コンタクトホールCHを囲う形状であれば、円環状でなくても良い。
通常、第1配向膜17は、配向膜材料の溶液を印刷法により塗布した後に焼成することで成膜される。溶液は、下層表面に凹凸があれば凹部に向かって流れるので、凹部の膜厚が厚くなり、凸部の膜厚が薄くなる。すなわち、コンタクトホールCHの周囲においては、溶液がコンタクトホールCHに流れ込み、周囲の第1配向膜17の膜厚が薄くなり得る。特に、本実施形態のようにCOA方式を採用した場合には、コンタクトホールCHが膜厚の大きいカラーフィルタ層CF及び第3絶縁層15を貫通するので、コンタクトホールCHが大きくかつ深くなる。したがって、多くの溶液がコンタクトホールCHに流入し得る。
これに対し、図7及び図8に示すような流入防止層30をコンタクトホールCHの周囲に形成すれば、凸部31が障壁となって、コンタクトホールCHへの溶液の流入を防ぐことができる。したがって、コンタクトホールCHの周囲における第1配向膜17の膜厚を好適に維持できる。
一例として、流入防止層30の厚さを第1配向膜17の厚さの50%以上とすることで、コンタクトホールCHへの溶液の流入を防ぐ十分な効果を得ることができる。さらに、流入防止層30の厚さを第1配向膜17の厚さ以上とすることで、一層好適に溶液の流入を防ぐことができる。また、流入防止層30の厚さは第1配向膜17の厚さの5倍以下とすれば良く、さらに望ましくは2倍以下とすれば良い。
なお、本実施形態ではコンタクトホールCHの内部にも流入防止層30が配置されているが、流入防止層30はコンタクトホールCHの周縁にのみ配置されても良い。すなわち、流入防止層30は、コンタクトホールCHの周縁に凸部31を形成するものであれば、他の部分の形状は問わない。
本実施形態によれば、第1基板SUB1は、各色の画素毎に第2電極E2と、カラーフィルタCFR,CFG,CFBのいずれかを備えている。仮に第2電極E2とカラーフィルタCFR,CFG,CFBとが異なる基板に配置されている場合、これら基板が僅かにずれて貼り合されると、第2電極E2とカラーフィルタCFR,CFG,CFBとの不整合が生じ、画素間の混色が生じ得る。本実施形態では、このような不整合を防ぐことができ、結果として混色を防止することが可能となる。
また、後述するように、第1基板SUB1が信号線SLによる反射を抑制するための構造を有しているため、第2基板SUB2における遮光層BMの設置面積を低減することができる。このため、開口率の低下を抑制することが可能となる。
ここで、信号線SLによる反射を抑制するための構造について、より具体的に説明する。すなわち、走査線GL、信号線SL、及び、共通配線CMは、何れも高反射率であり、これらが露出すると、明るい環境下で外光を反射してコントラスト比の低下を招く。本実施形態では、走査線GLは遮光層BMによって遮光され、信号線SLは共通配線CMによって遮光されている。このため、走査線GL及び信号線SLは、コントラスト比低下の要因にはならない。また、反射抑制層LAは、共通配線CMの上に設けられている。このため、共通配線CMに到達する入射光量が低減されるとともに、共通配線CMからの反射光のほとんどが吸収される。したがって、共通配線CMも、コントラスト比低下の要因にはならない。
ところで、反射抑制層LAは、その膜厚が100nm以上であれば、共通配線CMからの反射光をほとんど吸収する。しかしながら、反射抑制層LAの上に透明な有機膜或いは無機膜を積層した場合には、これらの膜と反射抑制層LAとの間で例えば5〜7%の界面反射が生じる。遮光層BMの反射率は例えば1%程度であり、遮光層BMに近い低反射率を実現するためには、上記の界面反射を低減しなければならない。
本実施形態では、反射抑制層LAの上には、第4絶縁層16及び第1配向膜17が位置している。一例では、第4絶縁層16の屈折率は1.75であり、第1配向膜17の屈折率は1.65である。また、液晶層LCは複屈折を有し、配向方向とその垂直方向の屈折率はそれぞれ1.6と1.5程度である。反射抑制層LAは、例えば屈折率が1.4であり、消光係数が0.7である。このような条件のもとでは、第4絶縁層16と反射抑制層LAとの界面で生じる反射光強度と、第4絶縁層16と第1配向膜17との界面で生じる反射光強度とがほぼ等しくなるので、第4絶縁層16は干渉膜として作用する。
液晶層LCの上にはさらに第2配向膜22があり、その界面では同様に界面反射が生じるが、共通配線CMからどれだけ上方に離れた界面における反射が共通配線CMの反射防止に関与するかは、共通配線CMの幅で決まる。すなわち、光の干渉は各界面での反射光が重畳することで生じるが、反射抑制層LAの幅は一例では3.0μm程度であり、この幅に比較して十分に上方の界面で生じる反射光は入射光の極角が大きいと重畳しない。使用者は、多くの場合には基板法線方向から液晶表示装置DSPを観察する。極角の小さい入射光は使用者によって遮られるので、ここでは極角の大きい入射光を考慮すれば良い。液晶層LCの厚さは、反射抑制層LAの幅と同程度であるため、第1配向膜17と液晶層LCの間の界面反射にまで着目すれば十分である。
注目する膜の上下界面での反射光が重畳した際に、2つの反射光の位相差が0.5波長であれば両者は打ち消し合い、反射光強度が低下する効果が得られる。干渉効果で2つの反射光が打ち消し合う条件は、一般には次式で表される。
0.5+i=2n(d+d0)/λcosθ
ここでiは0以上の整数であり、θは入射光の極角であり(基板法線方向でθ=0°)、λは入射光の波長である。またdは注目する膜の膜厚であり、nは注目する膜の屈折率である。d0は注目する膜以外にも膜が存在していて、それらの界面からの反射光が干渉して生じる干渉光の効果を光路長で表したものであり、他の膜が存在しなければ0となる。このように干渉効果で2つの反射光が打ち消し合う条件は、iの数だけ存在し、それぞれi次の干渉条件と呼ぶことにする。
図9は、本実施形態の構造において、視感度が最大となる波長550nmにおける反射率の第1配向膜17の膜厚依存性を示す図である。図中の横軸は第1配向膜17の膜厚(nm)であり、縦軸は反射率(%)である。図示したように、第1配向膜17の膜厚と共に反射率の極小値が周期的に表れるのがわかる。また、反射率は膜厚とともに急峻に変化し、反射率の極小値は2.5%で膜厚70nm付近にあるが、例えば膜厚が5nm程度まで減少すると反射率が約2倍に増大する。
反射抑制層LA、第4絶縁層16、第1配向膜17、液晶層LCのうち、両界面における反射に着目するのは反射抑制層LA、第4絶縁層16、第1配向膜17なので、これらの膜厚が干渉効果に影響を及ぼす。反射抑制層LAと第4絶縁層16は無機膜であり、例えばスパッタ法やCVD法で成膜することができる。スパッタ法やCVD法は膜厚の均一性が極めて高いため、全域において干渉条件を満たす膜厚にすることができる。
一方で、第1配向膜17は有機膜であり、上述のように配向膜材料の溶液を印刷法により塗布した後に焼成することで成膜される。したがって、コンタクトホールCHの周囲では、コンタクトホールCHに溶液が流入して第1配向膜17の膜厚が不均一になり得るが、本実施形態では流入防止層30を設けているので、コンタクトホールCHへの溶液の流入を防止できる。これにより、コンタクトホールCHの周囲でも第1配向膜17の膜厚を、干渉条件を満たす膜厚、例えば図9において反射率が極小値の近傍となる50nmで均一に保つことができる。
第1配向膜17の膜厚をコンタクトホールCHの周囲で干渉条件を満たす膜厚に保つことで、共通配線CMによる反射率を、コンタクトホールCHの近傍を含め概ね全域で最小化することが可能となる。したがって、明所で液晶表示装置DSPが使用される場合であってもコントラスト比を好適に保ち、液晶表示装置DSPの表示品位を高めることができる。
以上述べた他にも、本実施形態からは種々の好適な効果を得ることができる。
(第2実施形態)
第2実施形態について説明する。本実施形態では、流入防止層30の形状において第1実施形態と相違する。第1実施形態と同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図10は、本実施形態に係る流入防止層30を説明するための図であって、コンタクトホールCHの近傍の模式的な断面を示している。この図に示す流入防止層30は、コンタクトホールCHの内部に形成され、コンタクトホールCHの周縁に延出していない。流入防止層30は、第1実施形態と同じく、ポジ型の有機透明レジストなどの材料で形成することができる。
図10の例において、流入防止層30は、コンタクトホールCHの大部分を満たしている。一例として、コンタクトホールCHの中心における深さは4μmであり、同じくコンタクトホールCHの中心における流入防止層30の厚さHは3μmである。例えば、流入防止層30の厚さHは、第3絶縁層15の厚さ(例えば約1.5μm)、第4絶縁層16の厚さ(例えば約120nm)、カラーフィルタ層CFの厚さ(例えば約1.5μm)よりも大きい。
なお、厚さHはコンタクトホールCHの深さ未満である必要はなく、コンタクトホールCHの深さと同等であっても良い。また、厚さHは、コンタクトホールCHの深さより大きくても良い。この場合には、流入防止層30がコンタクトホールCHの全てを満たし、かつコンタクトホールCHから突出する。
第1配向膜17は、第1実施形態と同じく、第4絶縁層16や第2電極E2とともに流入防止層30を覆っている。コンタクトホールCHに流入防止層30が配置されているので、第1配向膜17の成膜時に溶液がコンタクトホールCHに流れ込む量を低減できる。これにより、第1配向膜17の膜厚をコンタクトホールCHの近傍でも最適化することが可能となり、干渉効果を利用した共通配線CMの反射防止効果を得ることができる。
なお、図10の例においては流入防止層30がコンタクトホールCHの内部にのみ配置されているが、第1実施形態と同じくその一部がコンタクトホールCHの周縁に延出して凸部を形成しても良い。
(第3実施形態)
第3実施形態について説明する。本実施形態では、流入防止層30の形状において上述の各実施形態と相違する。上述の各実施形態と同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図11は、流入防止層30の形状を示す平面図であって、流入防止層30とともに第1基板SUB1及び第2基板SUB2が備える他の主要な要素を示している。本実施形態において、流入防止層30は、走査線GLに沿って第1方向Xに延びる主部32と、主部32から延出した延出部33とを備えている。
主部32は、複数のコンタクトホールCHを連続的に覆っている。延出部33は、共通配線CMに沿って主部32から延出している。主部32は、遮光層BMと平面視で重なっている。延出部33は、その大部分が遮光層BMと平面視で重なっておらず、共通配線CM、信号線SL、及び反射抑制層LAと平面視で重なっている。スペーサSPは、主部32の両側に突出する一対の延出部33の間に位置している。
図11の例においては、第1方向Xに並ぶ共通配線CMのそれぞれに対して、主部32の両側から延出部33が延出している。但し、延出部33は、主部32の一方の側にのみ設けられても良い。また、延出部33は、全ての共通配線CMに対して設けられる必要はなく、例えばスペーサSPと重なる共通配線CMのみに対して設けられても良い。
図12は、図11のC−C’に沿う表示パネルPNLの断面図である。この図に示す表示パネルPNLは、第1実施形態と同じく、第3絶縁層15、第4絶縁層16、第1配向膜17、信号線SL、中継電極RE、第1電極E1、第2電極E2、カラーフィルタ層CF(カラーフィルタCFR,CFG,CFB)、共通配線CM、反射抑制層LA、平坦化層21、第2配向膜22、遮光層BM、スペーサSP、及び液晶層LCなどを備えている。表示パネルPNLは、図5及び図6に示した他の要素も備えるが、ここでは図示を省略している。
図12の例においては、第3絶縁層15とカラーフィルタCFR,CFG,CFBの積層順が入れ替えられている。すなわち、信号線SLは第3絶縁層15で覆われ、第3絶縁層15がカラーフィルタCFR,CFG,CFBで覆われている。第1電極E1は、カラーフィルタCFR,CFG,CFBの上にそれぞれ形成されている。第1電極E1及びカラーフィルタCFR,CFG,CFBは、第4絶縁層16で覆われている。
流入防止層30の主部32は、複数のコンタクトホールCHを連続的に覆っている。図12の例において、流入防止層30は、第2実施形態と同様にコンタクトホールCHの大部分を満たしている。流入防止層30は、コンタクトホールCHの位置に比べ、他の位置では薄くなっている。例えば、流入防止層30の材料の成膜とパターニングによりコンタクトホールCHの内部にのみ流入防止層30を形成し、その後に再び流入防止層30の材料を第1基板SUB1の全体に成膜することで、図示したように厚さが異なる流入防止層30を得ることができる。
流入防止層30は、スペーサSPと対向する位置に、第2基板SUB2に向けて突出した凸部34を有している。この凸部34は、共通配線CM及び反射抑制層LAによって流入防止層30が隆起した領域に相当する。
流入防止層30は第1配向膜17で覆われている。また、スペーサSPは第2基板SUB2に形成され、第2配向膜22によって覆われている。凸部34は、第1配向膜17及び第2配向膜22を介してスペーサSPに押し当てられている。このように、凸部34とスペーサSPにより、第1基板SUB1と第2基板SUB2との間のセルギャップが所定の距離に保たれる。
外力により第1基板SUB1と第2基板SUB2とがずれた場合、第1配向膜17と第2配向膜22の当接部分に力が加わり、第1配向膜17及び第2配向膜22の少なくとも一方が剥離することがある。この場合、剥離部分及びその近傍で液晶層LCの配向が乱れ、第1電極E1及び第2電極E2の間に電圧が印加されていない暗状態での透過率が増大し、コントラスト比が低下し得る。
これに対し、本実施形態では、第1基板SUB1と第2基板SUB2とにずれが生じた場合であっても、第1配向膜17及び第2配向膜22の当接部分を限られた領域に限定できるため、剥離が生じた場合であってもその影響を低減できる。すなわち、図11に示したようにスペーサSPが第1方向Xに長尺であれば、第1基板SUB1と第2基板SUB2とが第1方向Xにずれた場合であっても、第1配向膜17及び第2配向膜22の当接部分は共通配線CM上となる。さらに、流入防止層30が共通配線CMに沿う延出部33を備えているために、第1基板SUB1と第2基板SUB2とが第2方向Yにずれた場合であっても、第1配向膜17及び第2配向膜22の当接部分は共通配線CM上となる。したがって、外力により剥離が生じ得る領域は共通配線CM上に限定され、その影響が及ぶ領域も限定的となる。
さらに、延出部33を設けたことで、第1基板SUB1と第2基板SUB2とが第2方向Yにずれた場合であってもスペーサSPが各配向膜17,22を介して流入防止層30(延出部33)に押し当てられるので、セルギャップを好適に保つことができる。
また、ここまで述べた効果は、流入防止層30の平面分布を変更することで得られるものであり、特別な製造プロセスを追加する必要がない。
その他、本実施形態からは上述した各実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第4実施形態)
第4実施形態について説明する。本実施形態では、反射抑制層LAの構造において上述した各実施形態と相違する。上述の各実施形態と同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図13は、本実施形態における反射抑制層LAを説明するための図であって、反射抑制層LAの近傍における概略的な断面を示している。図示した反射抑制層LAは、第1保護膜40と、半透過膜41と、干渉膜42と、第2保護膜43とを備え、窒化チタン膜などの光吸収層を備えていない。
第2保護膜43は共通配線CMを覆い、干渉膜42は第2保護膜43を覆い、半透過膜41は干渉膜42を覆い、第1保護膜40は半透過膜41を覆っている。このような反射抑制層LAは、第1実施形態と同じく第4絶縁層16によって覆われ、さらに第1配向膜17が第4絶縁層16を覆っている。
一例として、半透過膜41は厚さが約10μmのモリブデンタングステン合金膜であり、第2保護膜43は厚さが約70nmのモリブデンタングステン合金膜である。また、第1保護膜40は厚さが約50nmのITO膜であり、干渉膜42は厚さが約50nmのITO膜である。第1保護膜40及び第2保護膜43は、隣接する各層の反応を防ぎ、表示パネルPNLの信頼性を高める役割を担う。
なお、ここで挙げた各要素の材料及び厚さは例示に過ぎず、種々の変形が可能である。
表示パネルPNLに入射し、反射抑制層LAに到達した外光の一部は、半透過膜41で反射される。半透過膜41は厚さが極めて薄いために、外光の一部は半透過膜41を透過する。この透過光は、第2保護膜43で反射される。すなわち、第2保護膜43は、反射膜として機能する。第2保護膜43の厚さは半透過膜41の厚さよりも十分に大きいため、半透過膜41を透過した光の殆どは第2保護膜43の表面で反射されるか吸収され、共通配線CMの側へは透過しない。このような構成においては、干渉膜42及び半透過膜41の厚さを適切な大きさとすることで、半透過膜41の反射光と、第2保護膜43の反射光とが打ち消し合い、反射防止能を得ることができる。
また、第1実施形態と同様に、第4絶縁層16や第1配向膜17を適切な厚さとすることで、これらの両界面における反射光を干渉効果により打ち消すことができる。図14は、本実施形態の構造において、視感度が最大となる波長550nmにおける反射率の第1配向膜17の膜厚依存性を示す図である。図9の場合と同じく、図中の横軸は第1配向膜17の膜厚(nm)であり、縦軸は反射率(%)である。図示したように、反射率は90nm付近で約0.4%の極小値を示す。第1配向膜17の成膜時に印刷する溶液の量を調整し、第1配向膜17の膜厚を90nm程度にすることで、共通配線CMの反射率を全域に亘って極小値に抑制することができる。
なお、本実施形態における反射抑制層LAの構成は、上述した各実施形態のいずれにも適用することができる。第3実施形態に適用する場合には、第4絶縁層16と第1配向膜17との間に流入防止層30が介在する。
(第5実施形態)
第5実施形態について説明する。本実施形態では、カラーフィルタ層CFの形状の変形例を開示する。上述の各実施形態と同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図15は、第5実施形態におけるカラーフィルタ層CFの平面形状を示す図である。ここでは、カラーフィルタ層CFを構成するカラーフィルタCFR,CFG,CFB、走査線GL、信号線SL、スイッチング素子SW、中継電極RE、及びコンタクトホールCHなどの第1基板SUB1に設けられる要素を示し、他の要素の図示を省略している。図4の例と同じく、カラーフィルタCFR,CFG,CFBは、いずれも隣り合う2本の信号線SLの間で連続的に延び、第1方向Xに並んでいる。
本実施形態において、カラーフィルタCFR,CFG,CFBは、凸部51と、凹部52とをそれぞれ備えている。カラーフィルタCFR,CFG,CFBの凸部51及び凹部52は、各画素のコンタクトホールCHと同じく第1方向Xに並んでいる。
図15の例においては、最上段及び最下段の走査線GLと重なる凸部51はそれぞれカラーフィルタCFR,CFG,CFBの図中左側の側辺に設けられ、これら走査線GLと重なる凹部52はそれぞれカラーフィルタCFR,CFG,CFBの図中右側の側辺に設けられている。一方で、中段の走査線GLと重なる凸部51はそれぞれカラーフィルタCFR,CFG,CFBの図中右側の側辺に設けられ、この走査線GLと重なる凹部52はそれぞれカラーフィルタCFR,CFG,CFBの図中左側の側辺に設けられている。
あるカラーフィルタの凸部51は、このカラーフィルタに隣り合うカラーフィルタの凹部52の一部を塞いでおり、これら凸部51と凹部52で開口部CFaが形成されている。コンタクトホールCHは、開口部CFaに配置されている。
画素が高精細化され、カラーフィルタCFR,CFG,CFBの第1方向Xにおける幅が小さくなる場合には、図4に示したような円形の開口部CFaを安定的に形成できない可能性がある。これに対し、本実施形態のような凸部51と凹部52を用いれば、カラーフィルタCFR,CFG,CFBの幅が小さい場合であっても安定的に開口部CFaを形成することができる。
なお、本実施形態におけるカラーフィルタ層CFの構成は、上述した各実施形態のいずれにも適用することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
DSP…液晶表示装置、PNL…表示パネル、SUB1…第1基板、SUB2…第2基板、LC…液晶層、E1…第1電極、E2…第2電極、CM…共通配線、LA…反射抑制層、CF…カラーフィルタ層、CH…コンタクトホール、13…第1絶縁層、14…第2絶縁層、15…第3絶縁層、16…第4絶縁層、17…第1配向膜、22…第2配向膜、30…流入防止層。

Claims (10)

  1. 第1基板と、前記第1基板に対向する第2基板と、前記第1基板及び前記第2基板の間に封入された液晶層と、を備える液晶表示装置であって、
    前記第1基板は、
    走査線及び信号線と、
    前記走査線及び前記信号線と電気的に接続されたスイッチング素子と、
    第1開口部を有する有機絶縁層と、
    第2開口部を有し、前記有機絶縁層を覆う無機絶縁層と、
    前記有機絶縁層と前記無機絶縁層の間の第1電極と、
    少なくとも前記第1開口部及び前記第2開口部を通じて前記スイッチング素子と電気的に接続されるとともに、前記無機絶縁層を介して前記第1電極と対向する第2電極と、
    前記第1開口部を囲う凸部を形成する有機透明レジストと、
    前記無機絶縁層、前記第2電極、及び前記有機透明レジストを覆う配向膜と、
    を備え、
    前記第2開口部は、前記第1開口部の内部に位置し、
    前記有機透明レジストは、前記凸部の内側の前記第1開口部において前記第2電極を覆い、
    前記凸部は、前記第1開口部の外に延出した前記有機透明レジストの一部に相当し、
    前記有機透明レジストの厚さは、前記配向膜の厚さの50%以上200%以下である、液晶表示装置。
  2. 前記有機透明レジストは、前記第1開口部及び前記第2開口部を覆うとともに、端部が前記第1開口部の外に位置し、前記端部における前記有機透明レジストの端面と前記第2電極の端面とが一致し、
    前記端部により前記凸部が形成されている、
    請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 前記スイッチング素子と前記有機絶縁層との間にカラーフィルタ層を備え、
    前記カラーフィルタ層の厚さと前記有機絶縁層の厚さは、いずれも前記無機絶縁層の厚さよりも大きく、
    前記配向膜の厚さは、前記カラーフィルタ層の厚さよりも小さい、
    請求項2に記載の液晶表示装置。
  4. 第1基板と、前記第1基板に対向する第2基板と、前記第1基板及び前記第2基板の間に封入された液晶層と、を備える液晶表示装置であって、
    前記第1基板は、
    走査線及び信号線と、
    前記走査線及び前記信号線と電気的に接続されたスイッチング素子と、
    第1電極と、
    第1開口部を有するカラーフィルタ層と、
    前記信号線に沿って前記第1電極に接触した共通配線と、
    前記共通配線上に位置する反射抑制層と、
    第2開口部を有し、前記反射抑制層及び前記第1電極を覆う無機絶縁層と、
    第3開口部を有する、前記カラーフィルタ層と前記無機絶縁層との間の有機絶縁層と、
    少なくとも前記第2開口部及び前記第3開口部により形成されるコンタクトホールを通じて前記スイッチング素子と電気的に接続されるとともに、前記無機絶縁層を介して前記第1電極と対向する第2電極と、
    前記コンタクトホールの内部に配置された流入防止層と、
    前記無機絶縁層、前記第2電極、及び前記流入防止層を覆う配向膜と、
    を備え
    前記第2開口部は、前記第3開口部の内部に位置し、前記第3開口部は、前記第1開口部の内部に位置し、
    前記流入防止層は、前記コンタクトホールにおいて前記第2電極と前記配向膜とに接し、
    前記コンタクトホールの中心における前記流入防止層の厚さは、前記コンタクトホールの深さよりも小さく、
    前記流入防止層には、前記コンタクトホールの前記中心において凹部が形成されている、液晶表示装置。
  5. 前記流入防止層の厚さは、前記カラーフィルタ層の厚さよりも大き
    前記流入防止層は、有機透明レジストである、
    請求項4に記載の液晶表示装置。
  6. 前記流入防止層は、隣り合う画素の前記コンタクトホールを連続的に覆っている、
    請求項4又は5に記載の液晶表示装置。
  7. 前記第2基板は、前記液晶層に突出したスペーサを備え、
    前記流入防止層は、前記液晶層に突出するとともに前記スペーサに押し当てられる凸部を有している、
    請求項4乃至6のうちいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  8. 前記流入防止層は、前記走査線に対向する主部と、前記主部から延出するとともに前記信号線に対向する延出部と、を備えている、
    請求項4乃至7のうちいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  9. 前記反射抑制層は、前記共通配線に向かう光、及び、前記共通配線で反射した光を吸収する光吸収層を含む、
    請求項乃至8のうちいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  10. 前記反射抑制層は、
    前記共通配線に向かう光の一部を反射するとともに、当該光の一部を透過する半透過膜と、
    前記半透過膜を透過した光を反射する反射膜と、
    前記半透過膜と前記反射膜との間に配置された干渉膜と、
    を含む、請求項乃至8のうちいずれか1項に記載の液晶表示装置。
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