JP6602660B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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Description

本発明は、使い捨ておむつ等の吸収性物品に関する。
本出願人は、先に、中央吸収体と一対のサイド吸収体とが股下部で分離している吸収性コアを有する吸収性本体を具備し、吸収性コアの両側にサイド吸収体立ち上げ用の弾性部材が長手方向に沿って配されている使い捨ておむつを提案した(特許文献1)。
上記使い捨ておむつとは別に、特許文献2及び特許文献3には、吸収性物品用の吸収体として、所定長さのスリットが複数本形成されている吸収体が開示されている。
特開2006−341061号公報 実開平1−87720号公報 実開昭63−18122号公報
特許文献1に記載の使い捨ておむつによれば、吸収性コアが、中央吸収体と一対のサイド吸収体とに分離しており、その両側にサイド吸収体立ち上げ用の弾性部材が配されているので、サイド吸収体が立ち上がり易く、股下部のフィット性及び防漏性能が向上する。しかし、着用中に、立ち上がったサイド吸収体が着用者の肌に当たり、違和感を与えることも考えられる。本発明者は、このように立ち上がったサイド吸収体が与える違和感も更に解消したいとの思いに到った。
また、特許文献2及び3には、スリットが施された吸収体が開示されているだけで、吸収体の両側のサイド部分の吸収体を立ち上げることに関して、何ら記載されていない。
したがって本発明は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得る吸収性物品を提供することにある。
本発明は、表面シート、裏面シート、及びこれら両シート間に介在された吸収体を具備する吸収性本体を備え、着用者の前後方向に対応する物品縦方向及び該物品縦方向に直交する物品横方向を有する吸収性物品であって、前記吸収体は、横方向と、横方向よりも長さの長い縦方向と、厚み方向とを有する長尺状基体部、及び該長尺状基体部の一方の面の表面に固定された吸水性ポリマーの粒子を備えた吸収性ユニットを複数本具備し、各該吸収性ユニットを、その縦方向が少なくとも一方向を向くように配列させてなるシート状物から形成された吸収性コアを有しており、前記吸収性コアは、物品横方向中央の中央領域と、該中央領域よりも物品横方向外方に設けられた一対のサイド領域とを具備し、各前記サイド領域において、各前記吸収性ユニットは、その縦方向が物品横方向を向くように配列されており、前記表面シートは、前記吸収体の肌対向面を被覆し、該吸収体の両側縁部から物品横方向外方に延出した延出部位を有しており、該延出部位が、該吸収体の非肌対向面側に折り返されて、前記吸収性コアの各前記サイド領域に位置する前記吸収体の非肌対向面を被覆しており、前記表面シートの前記延出部位は、その先端部が、該延出部位よりも非肌対向面側に位置し且つ該延出部位と隣接する前記吸収性物品の構成部材に固定されている、吸収性物品を提供するものである。
本発明によれば、サイド部分の吸収体が立ち上がり易く、股下部のフィット性及び防漏性能が向上すると共に、立ち上がったサイド部分の吸収体が違和感を与え難い吸収性物品が提供される。
図1は、本発明の吸収性物品の一実施形態であるパンツ型使い捨ておむつの斜視図である。 図2は、図1に示すおむつをサイドシール部で切り離して展開し、伸長させ平面状に拡げた状態を、一部破断して示す平面図である。 図3は、図1に示すおむつの備える吸収体を、一部破断して示す斜視図である。 図4は、図3に示す吸収体の有する吸収性コアであるシート状物の一実施形態を模式的に示す断面図であり、吸水性ポリマーの粒子が液を吸収する前の状態を示している。 図5は、図4に示すシート状物における、吸水性ポリマーの粒子が液を吸収して膨潤した状態を模式的に示す断面図である。 図6は、図2に示すVI-VI線断面図である。 図7は、図6に示すおむつにおける、着用状態での断面図である。 図8は、図1に示すおむつの備える吸収性コアであるシート状物の製造装置の一実施形態を示す概略図である。 図9は、図8に示す製造装置の備える上流側の基材シートカット部の概略斜視図である。 図10は、図8に示す製造装置の備える下流側の基材シートカット部の概略斜視図である。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1には、本発明の吸収性物品の一実施形態である使い捨ておむつ10(以下、単に「おむつ10」ともいう。)の自然状態の斜視図が示されている。図2は、図1に示すおむつ10を、そのサイドシール部Sで開き、平面に展開して伸長させた状態を表面シート側からみた平面図である。図1及び図2に示すおむつ10は、いわゆるパンツ型の使い捨ておむつである。おむつ10は、表面シート21、裏面シート22、及びこれら両シート21,22間に介在された吸収体23を具備する吸収性本体20を備え、着用者の前後方向に対応する物品縦方向Y及び物品縦方向Yに直交する物品横方向Xを有している。好適には、おむつ10は、吸収性本体20と、該吸収性本体20の非肌対向面側に位置する外装体30とを具備する。このおむつ10は、着用時に着用者の腹側に配される腹側部Aと、着用者の背側に配される背側部Bと、その間に位置する股下部Cとに区分されている。股下部Cは、後述する外装体30の側縁が、物品横方向Xの内方に向けて括れた領域であり、おむつ10の着用状態において着用者の股間部に配される。背側部Aは、おむつ10の着用状態において股下部Cよりも、着用者の腹側に位置する領域である。背側部Bは、おむつ10の着用状態において股下部Cよりも、着用者の背側に位置する領域である。尚、おむつ10は、その厚み方向に、物品厚み方向Zを有している。
尚、本明細書において、「肌対向面側」とは、おむつ10の各部材の表裏両側(面)のうち、おむつ10の着用状態において着用者の肌側に配される側(面)のことである。「非肌対向面側」とは、おむつ10の各部材の表裏両側(面)のうち、おむつ10の着用状態において着用者の肌側と反対側に配される側(面)である。また、以下の説明において、「物品縦方向Y」とは、平面に展開した状態のおむつ10において、腹側部Aから背側部Bにわたる方向のことである。また、「物品横方向X」とは、平面に展開した状態のおむつ10の物品縦方向Yと直交する方向であり、平面に展開した状態のおむつ10の幅方向のことである。
おむつ10では、吸収性本体20は、図2に示すように、縦長矩形形状をなし、その物品縦方向Yを、おむつ10の物品縦方向Yに一致させて、腹側部Aから背側部Bにわたるように、ホットメルト型接着剤等の公知の接合手段により外装体30の物品横方向Xの中央部に接合されている。外装体30は、腹側部Aに位置する部分の両側縁部と背側部Bに位置する部分の両側縁部とが、ヒートシール、超音波シール等の公知の接合手段により互いに接合されている。これによりおむつ10には一対のサイドシール部Sが形成されている。また、その接合によって、おむつ10に、図1に示すように、ウエスト開口部WO及び一対のレッグ開口部LO,LOが形成されて、外装体30はパンツ型の立体形状となる。
おむつ10では、図2に示すように、外装体30は、内層シート31及び外層シート32と、これら2枚のシート間に固定された各部の糸状の弾性部材33とからなる。内層シート31及び外層シート32は、物品横方向Xにおいては同形である。物品縦方向Yにおいては、内層シート31の前後の端部から外層シート32が延出しており、延出部位32Eが、吸収性本体20の物品縦方向Y前後端域を被覆している。外装体30の外縁は、展開状態のおむつ10の輪郭をなしている。
おむつ10では、糸状の弾性部材33は、図1及び図2に示すように、内層シート31及び外層シート32との間に配されており、ウエスト開口部WOの周縁部にウエストギャザーを形成するウエスト部弾性部材33W、レッグ開口部LOの周縁部にレッグギャザーを形成するレッグ部弾性部材33L、及び胴回り部(ウエスト開口部WOの周縁端から下方に20mm離間した位置からレッグ開口部LOの上端までの領域)に胴回りギャザーを形成する胴回り弾性部材33Dを有している。ウエスト部弾性部材33W、レッグ部弾性部材33L及び胴回り弾性部材33Dは、それぞれ伸張状態で、ホットメルト型接着剤等の接合手段により接合固定されている。
おむつ10では、吸収性本体20は、図2に示すように、吸収体23を具備している。吸収体23は、図3に示すように、吸収性コア24と、該吸収性コア24を被覆する液透過性のコアラップシート25とを有している。吸収性コア24は、図3に示すように、平面視して、物品縦方向Yに長い矩形状を有している。吸収体23は、吸収性コア24の全体を、コアラップシート25で被覆して形成されている。尚、吸収性物品には、吸収体23の肌対向面及び非肌対向面の少なくとも一方に所謂サブレイヤーシートが配されていてもよい。
おむつ10では、吸収性コア24は、図3に示すように、横方向(x1方向)と、該横方向(x1方向)よりも長さの長い縦方向(y1方向)と、厚み方向(z1方向)とを有する長尺状基体部2、及び長尺状基体部2の一方の面の表面に固定された吸水性ポリマーの粒子3(以下、単に「吸水性ポリマー3」ともいう。)を備えた吸収性ユニット4を複数本具備し、各吸収性ユニット4を、その縦方向(y1方向)が少なくとも一方向を向くように配列させてなるシート状物1から形成されている。ここで、長尺状基体部2の横方向(x1方向)、縦方向(y1方向)及び、厚み方向(z1方向)は、吸収性ユニット4の横方向(x1方向)、縦方向(y1方向)及び、厚み方向(z1方向)と一致している。尚、吸収性コア24であるシート状物1は、図3に示すように、平面視して、物品縦方向Yに長く、物品横方向Xに短い縦長矩形形状をなし、その物品縦方向Yを、吸収性本体20の物品縦方向Y又はおむつ10の物品縦方向Yに一致させて、腹側部Aから背側部Bにわたるように配されている。尚、長尺状基体部2の厚み方向(z1方向)及び吸収性ユニット4の厚み方向(z1方向)は、物品厚み方向Zに一致している。
おむつ10では、シート状物1から形成された吸収性コア24は、図3に示すように、平面視して、物品横方向Xにおける中央の中央領域CTと、中央領域CTよりも物品横方向X外方に設けられた一対のサイド領域ST,STとを具備している。中央領域CTは、吸収性コア24の物品横方向X中央に位置しており、吸収性コア24の物品縦方向Yの両端部間に亘っている。また、一対のサイド領域ST,STは、中央領域CTよりも物品横方向X外方に位置しており、吸収性コア24の物品縦方向Yの両端部間に亘っている。
図4及び図5には、吸収性コア24であるシート状物1を模式的に示す断面図が示されている。図4に示すシート状物1は、吸水性ポリマーの粒子が液を吸収する前の状態(以下、単に「使用前の状態」ともいう。)を示す。また、図5に示すシート状物1は、吸水性ポリマーの粒子が液を吸収して膨潤した状態(以下、単に「膨潤後の状態」ともいう。)を示す。ここで、膨潤後の状態とは、25℃に調温した生理食塩水(0.9質量%塩化ナトリウム水溶液)中に60分間シート状物1を浸漬した後の吸水性ポリマー粒子の状態を意味する。
シート状物1の各サイド領域STにおいて、図2及び図3に示すように、各吸収性ユニット4は、その縦方向(y1方向)が物品横方向Xを向くように配列されている。おむつ10では、各サイド領域STは、吸収性ユニット4の縦方向(y1方向)がシート状物1の物品横方向Xを向くように吸収性ユニット4を複数本配列させて形成されている。好適には、複数本の吸収性ユニット4が互いに交差しないように、各吸収性ユニット4が物品横方向Xに平行に配されていることが好ましい。図3に示すシート状物1の各サイド領域STは、均一な幅の長尺状基体部2を有する吸収性ユニット4を複数本用い、吸収性ユニット4の縦方向(y1方向)をシート状物1の物品横方向Xに向くようにシート状物1の物品横方向Xに平行に配し、且つ物品縦方向Yに並置して形成されている。
各サイド領域STでは、図3に示すように、長尺状基体部2(吸収性ユニット4)の横方向(x1方向)において隣り合う吸収性ユニット4,4間においては、吸収性ユニット4の移動のし易さの観点から、介在物が非存在状態となっている。即ち、各サイド領域STの吸収性ユニット4は介在物で包まれていない状態となっている。図4及び図5においては、長尺状基体部2の一方の面である上面が着用者の肌に対向する肌対向面であり、長尺状基体部2の他方の面である下面が裏面シートに対向する非肌対向面である。
また、おむつ10では、吸収性コア24であるシート状物1の中央領域CTにおいて、図2及び図3に示すように、各吸収性ユニット4は、その縦方向(y1方向)が物品縦方向Yを向くように配列されている。好適には、おむつ10では、中央領域CTは、吸収性ユニット4の縦方向(y1方向)がシート状物1の物品縦方向Yを向くように吸収性ユニット4を複数本配列させて形成されている。更に好適には、複数本の吸収性ユニット4が互いに交差しないように、各吸収性ユニット4が物品縦方向Yに平行に配されていることが好ましい。図3に示すシート状物1の中央領域CTは、均一な幅の長尺状基体部2を有する吸収性ユニット4を複数本用い、吸収性ユニット4の縦方向(y1方向)をシート状物1の物品縦方向Yに向くようにシート状物1の物品縦方向Yに平行に配し、且つ物品横方向Xに並置して形成されている。中央領域CTでは、長尺状基体部2(吸収性ユニット4)の横方向(x1方向)において隣り合う吸収性ユニット4,4間においては、吸収性ユニット4の移動のし易さの観点から、介在物が非存在状態となっている。即ち、中央領域CTの吸収性ユニット4は介在物で包まれていない状態となっている。
吸収性コア24であるシート状物1は、使用前の状態において、図3に示すように、一方向を向くように吸収性ユニット4を複数本配列した吸収領域ATを有している。吸収領域ATとは、おむつ10では、各サイド領域STにおいて、図2及び図3に示すように、縦方向(y1方向)が物品横方向Xを向くように各吸収性ユニット4が配列されている領域と、中央領域CTにおいて、縦方向(y1方向)が物品縦方向Yを向くように各吸収性ユニット4が配列されている領域とを合算した領域を意味する。使用前の状態のシート状物1を平面視して、シート状物1全体に対する吸収領域ATの割合は、吸水性ポリマーの粒子3の固定された領域で液を吸収し易い観点から、20%以上であることが好ましく、50%以上であることが更に好ましく、そして、100%以下であることが好ましく、90%以下であることが更に好ましく、具体的には、20%以上100%以下であることが好ましく、50%以上90%以下であることが更に好ましい。ここで、吸収領域ATの割合が100%であるとは、例えば、縦方向(y1方向)が物品横方向Xを向くように各吸収性ユニット4が配列されている各サイド領域STにおいては、各サイド領域STの物品縦方向Yに沿う両側部間に亘って各吸収性ユニット4が配されており、縦方向(y1方向)が物品縦方向Yを向くように各吸収性ユニット4が配列されている中央領域CTにおいては、中央領域CTの物品縦方向Yの両端部間に亘って各吸収性ユニット4が配されている形態を意味する。尚、シート状物1を平面視して、吸収領域AT以外の領域が、後述する非スリット領域NTとなる。
各サイド領域STにおいて、吸収性ユニット4の縦方向(y1方向)を物品横方向Xに向くように配する場合、吸収性ユニット4は、各サイド領域STに、10本以上配されていることが好ましく、50本以上配されていることが更に好ましく、そして、3500本以下配されていることが好ましく、1700本以下配されていることが更に好ましく、具体的には、10本以上3500本以下配されていることが好ましく、50本以上1700本以下配されていることが更に好ましい。
中央領域CTにおいて、吸収性ユニット4の縦方向(y1方向)を物品縦方向Yに向くように配する場合、吸収性ユニット4は、中央領域CTに、2本以上配されていることが好ましく、10本以上配されていることが更に好ましく、そして、1000本以下配されていることが好ましく、500本以下配されていることが更に好ましく、具体的には、2本以上1000本以下配されていることが好ましく、10本以上500本以下配されていることが更に好ましい。
尚、中央領域CTにおいて、仮に、吸収性ユニット4の縦方向(y1方向)を物品横方向Xに向くように配する場合、吸収性ユニット4は、中央領域CTに、10本以上配されていることが好ましく、50本以上配されていることが更に好ましく、そして、3500本以下配されていることが好ましく、1700本以下配されていることが更に好ましく、具体的には、10本以上3500本以下配されていることが好ましく、50本以上1700本以下配されていることが更に好ましい。
吸収性コア24であるシート状物1は、物品縦方向Yの両端部に複数の長尺状基体部2が物品横方向Xに繋がった非スリット領域NT、又は物品縦方向Yに沿う両側部に物品縦方向Yに繋がった非スリット領域NTを備えていることが好ましく、本実施形態のおむつ10においては、図3に示すように、物品縦方向Yの両端部に非スリット領域NT1,NT1を備え、且つ物品縦方向Yに沿う両側部に非スリット領域NT2,NT2を備えている。すなわち、本実施形態のシート状物1においては、1枚の基材シートを具備しており、該基材シートの物品縦方向Yの両端部及び物品横方向Xの両端部に非スリット領域NTが設けられ、該非スリット領域NTの間に後述するカット工程によって形成された複数の長尺状基体部2が設けられている。このような非スリット領域NTを設けると、使用前の状態において、シート状物1のシート形状が維持され易く、構造が乱れ難くなると共に、製造時に搬送し易いとの効果を奏する。非スリット領域NT(NT1,NT2)には、吸水性ポリマーの粒子3が配されていないことが好ましい。このように非スリット領域NT(NT1,NT2)に吸水性ポリマーの粒子3を配していなければ、液を吸収したとしても、非スリット領域NT(NT1,NT2)にて吸水性ポリマーの粒子3が膨潤し難く、膨潤後の状態においても、シート状物1のシート形状が維持され易く、構造が乱れ難くなると共に、吸水性ポリマー3の粒子の固定された領域では液を吸収し易く、シート状物1全体でバランスを取り易いとの効果を奏する。
また、図3に示すシート状物1のように物品縦方向Yの両端部に非スリット領域NT1,NT1を備えている場合には、シート状物1のシート形状が維持され易く、構造が乱れ難くなると共に、吸収領域ATの柔らかさが向上し着用者へ違和感を与え難い観点から、該物品縦方向Yの両端部が吸収性物品に固定されていることが好ましい。ここで言う物品縦方向Yの両端部(非スリット領域NT1,NT1)が固定される吸収性物品とは、おむつ10では、表面シート21、裏面シート22及びコアラップシート25の少なくとも1つの吸収性物品の構成部材を意味する。このように物品縦方向Yの両端部が吸収性物品に固定されている場合、非スリット領域NT1には、吸水性ポリマーの粒子3が固定されていないことが更に好ましい。そして、中央領域CTにおける吸収性ユニット4が配列された部分は、吸収領域ATの柔らかさが向上し着用者へ違和感を与え難い観点から、吸収性物品に固定されていないことが特に好ましい。
また、図3に示すシート状物1のように物品縦方向Yに沿う両側部に非スリット領域NT2,NT2を備えている場合には、シート状物1のシート形状が維持され易く、構造が乱れ難くなると共に、吸収領域ATの柔らかさが向上し着用者へ違和感を与え難い観点から、該物品縦方向Yに沿う両側部が吸収性物品に固定されていることが好ましい。ここで言う物品縦方向Yに沿う両側部(非スリット領域NT2,NT2)が固定される吸収性物品とは、おむつ10では、表面シート21、裏面シート22及びコアラップシート25の少なくとも1つの吸収性物品の構成部材を意味する。このように物品縦方向Yに沿う両側部が吸収性物品に固定されている場合、非スリット領域NT1には、吸水性ポリマーの粒子3が固定されていないことが更に好ましい。そして、各サイド領域STにおける吸収性ユニット4が配列された部分は、吸収領域ATの柔らかさが向上し着用者へ違和感を与え難い観点から、吸収性物品に固定されていないことが特に好ましい。
おむつ10では、吸収性コア24であるシート状物1の各サイド領域STに配された吸収性ユニット4の長尺状基体部2の縦方向(y1方向)に沿う両側縁部間の距離と、吸収性コア24であるシート状物1の中央領域CTに配された吸収性ユニット4の長尺状基体部2の縦方向(y1方向)に沿う両側縁部間の距離とは異なっている。ここで、長尺状基体部2の縦方向(y1方向)に沿う両側縁部間の距離とは、長尺状基体部2の幅(横方向(x1方向)の長さ)と同じ意味である。中央領域CTの幅が各サイド領域STの幅よりも大きい場合には、股下部分の違和感軽減の観点から、各サイド領域STに配された1本の長尺状基体部2幅(W2S)(横方向(x1方向)の長さ)(図3参照)が、中央領域CTに配された1本の長尺状基体部2の幅(W2C)(横方向(x1方向)の長さ)(図3参照)よりも短いことが好ましい。また、中央領域CTの幅が各サイド領域STの幅よりも小さい場合には、サイド領域STが起立した際の脚まわりへのフィット性の観点から、中央領域CTに配された1本の長尺状基体部2の幅(W2C)(横方向(x1方向)の長さ)(図3参照)が、各サイド領域STに配された1本の長尺状基体部2幅(W2S)(横方向(x1方向)の長さ)(図3参照)よりも短いことが好ましい。
シート状物1の中央領域CTにおいて、シート状物1の幅(W1)(図3参照)に対する1本の長尺状基体部2の幅(W2C)(横方向(x1方向)の長さ)(図3参照)の割合は、股下部分の屈曲性向上(柔軟性向上)による違和感軽減の観点から、0.1%以上であることが好ましく、0.2%以上であることが更に好ましく、そして、20%以下であることが好ましく、4%以下であることが更に好ましく、具体的には、0.1%以上20%以下であることが好ましく、0.2%以上4%以下であることが更に好ましい。
好適には、中央領域CTにおける長尺状基体部2の幅(W2C)は、同様の観点から、0.3mm以上であることが好ましく、0.6mm以上であることが更に好ましく、そして、10mm以下であることが好ましく、2mm以下であることが更に好ましく、具体的には、0.3mm以上10mm以下であることが好ましく、0.6mm以上2mm以下であることが更に好ましい。尚、シート状物1は、その幅(W1)が50mm以上300mm以下のものである。
シート状物1の中央領域CTにおいて、シート状物1の長さ(L1)(図3参照)に対する1本の長尺状基体部2の長さ(L2C)(縦方向(y1方向)の長さ)(図3参照)の割合は、同様の観点から、2%以上であることが好ましく、20%以上であることが更に好ましく、そして、100%以下であることが好ましく、98%以下であることが更に好ましく、具体的には、2%以上100%以下であることが好ましく、20%以上98%以下であることが更に好ましい。
好適には、中央領域CTにおける長尺状基体部2の長さ(L2C)は、同様の観点から、20mm以上であることが好ましく、200mm以上であることが更に好ましく、そして、1000mm以下であることが好ましく、980mm以下であることが更に好ましく、具体的には、20mm以上1000mm以下であることが好ましく、200mm以上980mm以下であることが更に好ましい。尚、シート状物1は、その長さ(L1)が100mm以上1000mm以下程度のものである。
シート状物1の各サイド領域STにおいて、シート状物1の幅(W1)(図3参照)に対する1本の長尺状基体部2の長さ(L2S)(縦方向(y1方向)の長さ)(図3参照)の割合は、各サイド領域STの起立時の形状維持の観点から、1.5%以上であることが好ましく、3%以上であることが更に好ましく、そして、47%以下であることが好ましく、40%以下であることが更に好ましく、具体的には、1.5%以上47%以下であることが好ましく、3%以上40%以下であることが更に好ましい。
好適には、各サイド領域STにおける長尺状基体部2の長さ(L2S)は、同様の観点から、5mm以上であることが好ましく、10mm以上であることが更に好ましく、そして、140mm以下であることが好ましく、120mm以下であることが更に好ましく、具体的には、5mm以上140mm以下であることが好ましく、10mm以上120mm以下であることが更に好ましい。
シート状物1の各サイド領域STにおいて、シート状物1の長さ(L1)(図3参照)に対する1本の長尺状基体部2の幅(W2S)(横方向(x1方向)の長さ)(図3参照)の割合は、各サイド領域STの起立時の脚まわりへのフィット性の観点から、0.03%以上であることが好ましく、0.06%以上であることが更に好ましく、そして、10%以下であることが好ましく、2%以下であることが更に好ましく、具体的には、0.03%以上10%以下であることが好ましく、0.06%以上2%以下であることが更に好ましい。
好適には、各サイド領域STにおける長尺状基体部2の幅(W2S)は、同様の観点から、0.3mm以上であることが好ましく、0.6mm以上であることが更に好ましく、そして、10mm以下であることが好ましく、2mm以下であることが更に好ましく、具体的には、0.3mm以上10mm以下であることが好ましく、0.6mm以上2mm以下であることが更に好ましい。
吸収性ユニット4を構成する長尺状基体部2は、吸収領域ATで液が拡散し易く、吸水性ポリマー3の利用効率向上の観点から、親水性シートであることが好ましい。親水性シートとしては、紙、不織布、布、合成樹脂を発泡して形成された合成スポンジ等が挙げられ、それらの中でも、薄くても引っ張り強度が比較的高く、薄くて柔軟性が付与できる観点から、不織布が好ましく用いられる。不織布としては、親水性の繊維を構成繊維として含む親水性不織布、合成繊維に親水性を付与した繊維を構成繊維として含む親水性不織布等が好ましく用いられる。該不織布の坪量は、5g/m以上100g/m以下であることが好ましく、10g/m以上40g/m以下であることが更に好ましい。
長尺状基体部2の一方の面の表面に固定される吸水性ポリマー3としては、当該吸収性物品の技術分野において従来用いられている各種のものを用いることができ、例えば、ポリアクリル酸ソーダ、(アクリル酸−ビニルアルコール)共重合体、ポリアクリル酸ソーダ架橋体、(デンプン−アクリル酸)グラフト重合体、(イソブチレン−無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物、ポリアクリル酸カリウム、並びにポリアクリル酸セシウム等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。吸水性ポリマーの粒子3としては、その形状の違いから、不定形タイプ、塊状タイプ、俵状タイプ、球粒凝集タイプ、球状タイプ等があるが、何れのタイプも用いることができ、シート状物1においては、球状タイプが用いられている。
吸水性ポリマーの粒子3を長尺状基体部2の表面に固定させる方法としては、接着剤を用いる方法、水素結合等を利用して化学的に固定させる方法、又は、長尺状基体部2が不織布或いは布である場合には、その構成繊維を起毛させ、起毛した構成繊維の間で固定させる方法等が挙げられ、図4及び図5に示すシート状物1においては、接着剤5が用いられている。即ち、シート状物1の吸水性ポリマーの粒子3は、接着剤5を介して長尺状基体部2に固定されている。このように接着剤5を介して吸水性ポリマーの粒子3が長尺状基体部2の表面に固定されていると、シート状物1の使用前の状態又は膨潤後の状態において、吸水性ポリマーの粒子3が脱落し難くなる。
接着剤5としては、例えば、ホットメルト型接着剤が好ましく用いられる。ホットメルト型接着剤としては、スチレン系、オレフィン系等が挙げられる。スチレン系ホットメルト接着剤としては、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体(SIS)、SBSの水素添加物であるスチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体(SEBS)、及びこれらの2種以上をブレンドしたブレンド系ホットメルト型接着剤を使用することができる。これらの中でも、タック力と凝集力のバランスが取り易い観点から、特にSISとSBSとのブレンド系ホットメルト型接着剤、又はSISとSEBSのブレンド系ホットメルト型接着剤が、好ましく用いられる。ホットメルト型接着剤の塗布量は、0.5g/m以上100g/m以下であることが好ましく、5g/m以上50g/m以下であることが更に好ましい。
シート状物1は、吸水性ポリマーの粒子3が、各長尺状基体部2の一方の面(上面又は下面)の表面にのみ固定されていればよいが、シート状物1の液の吸収性能向上の観点から、図4に示すシート状物1では、各長尺状基体部2の一方の面(上面)の表面のみならず、他方の面(下面)の表面にも固定されている。ここで、中央領域CTの一方の面(上面)の表面に配されている吸水性ポリマーの粒子3と、各サイド領域STの一方の面(上面)の表面に配されている吸水性ポリマーの粒子3とは、ポリマーの種類が同じであることが好ましい。同様に、中央領域CTの他方の面(下面)の表面に配されている吸水性ポリマーの粒子3と、各サイド領域STの他方の面(下面)の表面に配されている吸水性ポリマーの粒子3とは、ポリマーの種類が同じであることが好ましい。以下の説明においては、中央領域CTの一方の面(上面)の表面に配されている吸水性ポリマーの粒子3と他方の面(下面)の表面に配されている吸水性ポリマーの粒子3とを例に挙げて説明する。
各長尺状基体部2の両面(上下面)の表面に吸水性ポリマーの粒子3を固定する際には、上記効果を一層奏する観点から、長尺状基体部2の他方の面(下面)の表面に固定された吸水性ポリマー3の坪量の方が、該長尺状基体部2の一方の面(上面)の表面に固定された吸水性ポリマー3の坪量よりも大きいことが好ましい。長尺状基体部2の一方の面(上面)の表面に固定させる吸水性ポリマー3の坪量は、10g/m以上250g/m以下であることが好ましく、30g/m以上150g/m以下であることが更に好ましい。長尺状基体部2の他方の面(下面)の表面に固定させる吸水性ポリマー3の坪量は、30g/m以上400g/m以下であることが好ましく、50g/m以上300g/m以下であることが更に好ましい。
長尺状基体部2における肌対向面側に固定されている吸水性ポリマー3の坪量及び長尺状基体部2における非肌対向面側に固定されている吸水性ポリマー3の坪量は以下の方法によって測定する。
<長尺状基体部2における肌対向面側に固定されている吸水性ポリマー3の坪量及び長尺状基体部2における非肌対向面側に固定されている吸水性ポリマー3の坪量の測定方法>
長尺状基体部2における非肌対向面側に固定されている吸水性ポリマーが脱落しないように吸水性ポリマー上面から再度接着剤等で固定しておき、肌対向面側に固定されている吸水性ポリマーを、溶剤等を用いて長尺状基体部2から剥離させ、吸水性ポリマーに付着している接着剤を洗浄する。吸水性ポリマーを乾燥させたのち、肌対向面側に固定されていた吸水性ポリマー重量を測定し、吸水性ポリマーが固定されていた部分の長尺状基体部2の面積と剥離した吸水性ポリマーの重量から、単位面積当たりに固定されていた吸水性ポリマー重量を算出し、肌対向面側の吸水性ポリマー坪量とする。測定は5枚行い平均値を算出する。
非肌対向面側の吸水性ポリマー坪量については、同様に肌対向面側の吸水性ポリマーを固定した上で、非肌対向面側の吸水性ポリマーを剥離、洗浄し、算出する。
また、各長尺状基体部2の両面(上下面)の表面に吸水性ポリマーの粒子3を固定する際には、着用者の肌に遠い非肌対向面(下面)の表面で液を大量に保持させ、肌対向面(上面)の表面に液を残さずに肌触りを向上させる観点から、長尺状基体部2の一方の面(上面)の表面に固定された吸水性ポリマー3は、該長尺状基体部2の他方の面(下面)の表面に固定された吸水性ポリマー3に比べて、加圧下通液性能が高く、遠心保持量が低いことが好ましい。このように、長尺状基体部2の一方の面(上面)の表面に固定された吸水性ポリマー3の種類と、該長尺状基体部2の他方の面(下面)の表面に固定された吸水性ポリマー3の種類とが異なっていることが好ましい。ここで吸水性ポリマーの種類が異なっているとは、加圧下通液速度又は遠心保持量が異なることを意味する。上記観点から、長尺状基体部2の一方の面(上面)の表面に固定された吸水性ポリマー3に関し、2.0kPaでの加圧下通液速度は、20ml/min以上であることが好ましく、40ml/min以上であることが更に好ましく、そして、1000ml/min以下であることが好ましく、800ml/min以下であることが更に好ましく、具体的には、20ml/min以上1000ml/min以下であることが好ましく、40ml/min以上800ml/min以下であることが更に好ましい。また、長尺状基体部2の他方の面(下面)の表面に固定された吸水性ポリマーの粒子3に関し、2.0kPaでの加圧下通液速度は、0ml/min以上であることが好ましく、10ml/min以上であることが更に好ましく、そして、400ml/min以下であることが好ましく、200ml/min以下であることが更に好ましく、具体的には、0ml/min以上400ml/min以下であることが好ましく、10ml/min以上200ml/min以下であることが更に好ましい。加圧下通液速度は、以下の測定方法により求められる。
<加圧下通液速度の測定方法>
加圧下通液速度は、特開2003−235889号公報に記載されている測定方法及び測定装置を利用して測定される。即ち、100mLのガラスビーカーに、測定試料である吸水性ポリマー0.32±0.005gを膨潤するに十分な量の生理食塩水(0.9質量%塩化ナトリウム水溶液)、例えば吸水性ポリマーの飽和吸収量の5倍以上の生理食塩水に浸して30分間放置する。別途、垂直に立てた円筒(内径25.4mm)の開口部の下端に、金網(目開き150μm、株式会社三商販売のバイオカラム焼結ステンレスフィルター30SUS)と、コック(内径2mm)付き細管(内径4mm、長さ8cm)とが備えられた濾過円筒管を用意し、コックを閉鎖した状態で該円筒管内に、膨潤した測定試料を含む前記ビーカーの内容物全てを投入する。次いで、目開きが150μmで直径が25mmである金網を先端に備えた直径2mmの円柱棒を濾過円筒管内に挿入して、該金網と測定試料とが接するようにし、更に測定試料に2.0kPaの荷重が加わるようにおもりを載せる。この状態で1分間放置した後、コックを開いて液を流し、濾過円筒管内の液面が60mLの目盛り線から40mLの目盛り線に達する(つまり20mLの液が通過する)までの時間(T1)(秒)を計測する。計測された時間T1(秒)を用い、次式から2.0kPaでの加圧下通液速度を算出する。尚、式中、T0(秒)は、濾過円筒管内に測定試料を入れないで、生理食塩水20mlが金網を通過するのに要する時間を計測した値である。
加圧下通液速度(ml/min)=20×60/(T1−T0)
測定は5回行い(n=5)、上下各1点の値を削除し、残る3点の平均値を測定値とする。また、測定は23±2℃、湿度50±5%で行い、測定の前に試料を同環境で24時間以上保存した上で測定する。加圧下通液速度の更に詳細な測定方法は、特開2003−235889号公報の段落〔0008〕及び段落〔0009〕に記載されており、また測定装置は、同公報の図1及び図2に記載されている。
上記観点から、長尺状基体部2の一方の面(上面)の表面に固定された吸水性ポリマー3に関し、その遠心保持量(吸水量)は、20g/g以上であることが好ましく、25g/g以上であることが更に好ましく、そして、50g/g以下であることが好ましく、45g/g以下であることが更に好ましく、具体的には、20g/g以上50g/g以下であることが好ましく、25g/g以上45g/g以下であることが更に好ましい。また、長尺状基体部2の他方の面(下面)の表面に固定された吸水性ポリマー3に関し、その遠心保持量(吸水量)は、25g/g以上であることが好ましく、30g/g以上であることが更に好ましく、そして、65g/g以下であることが好ましく、55g/g以下であることが更に好ましく、具体的には、25g/g以上65g/g以下であることが好ましく、30g/g以上55g/g以下であることが更に好ましい。遠心保持量(吸水量)は、以下の測定方法により求められる。
<遠心保持量(吸水量)の測定方法>
遠心保持量(吸水量)の測定は、JIS K 7223(1996)に準拠して行う。ナイロン製の織布(三力製作所販売、品名:ナイロン網、規格:250メッシュ)を幅10cm、長さ40cmの長方形に切断して長手方向中央で二つ折りにし、両端をヒートシールして幅10cm(内寸9cm)、長さ20cmのナイロン袋を作製する。次いで、測定試料である吸水性ポリマー1.00gを精秤し、作製したナイロン袋の底部に均一になるように入れる。次いで、試料の入ったナイロン袋を、25℃に調温した生理食塩水(0.9質量%塩化ナトリウム水溶液)に浸漬させる。そして浸漬開始から1時間後にナイロン袋を生理食塩水から取り出し、1時間垂直状態に吊るして水切りした後、遠心脱水器(コクサン(株)製、型式H−130C特型)を用いて脱水する。脱水条件は、143G(800rpm)で10分間とする。脱水後、試料の質量を測定し、次式に従って目的とする遠心保持量(吸水量)を算出する。
遠心保持量(g/g)=(a'−b−c)/c
式中、a'は遠心脱水後の試料及びナイロン袋の総質量(g)、bはナイロン袋の吸水前(乾燥時)の質量(g)、cは試料の吸水前(乾燥時)の質量(g)を表す。
測定は5回行い(n=5)、上下各1点の値を削除し、残る3点の平均値を測定値とする。また、測定は23±2℃、湿度50±5%で行い、測定の前に試料を同環境で24時間以上保存した上で測定する。
シート状物1は、図5に示すような膨潤後の状態において、吸水性ポリマーの粒子3が、長尺状基体部2の縦方向(y1方向)に沿う側縁部2sを越えて膨潤するようになされていることが好ましい。ここで、吸水性ポリマーの粒子3が長尺状基体部2の側縁部2sを越えて膨潤するとは、言い換えれば、シート状物1の膨潤後の状態において、例えば図5に示す膨潤した吸水性ポリマーの粒子3aのように、膨潤した吸水性ポリマーの粒子3が長尺状基体部2の側縁部2sに跨って存在することを意味する。尚、シート状物1の膨潤後の状態において、膨潤した吸水性ポリマーの粒子3が長尺状基体部2の側縁部2sに跨って存在するようになるのであれば、シート状物1の使用前の状態においては、吸水性ポリマーの粒子3が長尺状基体部2の側縁部2sよりも内側に存在していてもよく、或いは、例えば図4に示す使用前(膨潤前)の吸水性ポリマーの粒子3bのように、吸水性ポリマーの粒子3が当初から長尺状基体部2の側縁部2sに跨って存在していてもよい。
更に、シート状物1は、図5に示すような膨潤後の状態において、長尺状基体部2における吸水性ポリマーの粒子3の位置が、厚み方向(z1方向)において、上下にずれる、斜めになる等、液を吸収する前の位置と異なるようになされていることが好ましい。ここで、シート状物1の膨潤後の状態において、長尺状基体部2の位置が、厚み方向(z1方向)において、液を吸収する前の位置と異なるとは、吸水性ポリマーの粒子3の膨潤後の状態における長尺状基体部2の位置と、吸水性ポリマーの粒子3の使用前(膨潤前)の状態における長尺状基体部2の位置とが異なるように形成されていることを意味する。
また、おむつ10では、排尿後の各サイド領域STのフィット性維持の観点から、各長尺状基体部2の両面(上面及び下面)の表面において、吸収性コア24であるシート状物1の中央領域CTに配された吸収性ユニット4の吸水性ポリマー3の坪量の方が、吸収性コア24であるシート状物1の各サイド領域STに配された吸収性ユニット4の吸水性ポリマー3の坪量よりも大きいことが好ましい。中央領域CTに配された吸収性ユニット4の吸水性ポリマー3の坪量は、上記観点から、片面あたり、30g/m以上400g/m以下であることが好ましく、50g/m以上300g/m以下であることが更に好ましい。各サイド領域STに配された吸収性ユニット4の吸水性ポリマー3の坪量は、上記観点から、片面あたり、10g/m以上250g/m以下であることが好ましく、30g/m以上150g/m以下であることが更に好ましい。
おむつ10の吸収性本体20では、図6に示すように、表面シート21は、吸収性コア24を有する吸収体23の肌対向面の全面を被覆し、吸収体23の両側縁部から物品横方向X外方に延出した延出部位21Eを有しており、該延出部位21Eが、吸収体23の非肌対向面側に折り返されて、吸収性コア24の各サイド領域STに位置する吸収体23の非肌対向面を被覆している。好適には、吸収性本体20は、吸収性コア24の肌対向面を被覆する表面シート21と、吸収性コア24の非肌対向面を被覆する裏面シート22とを備えている。表面シート21は、液透過性のシートからなり、おむつ10の着用状態において着用者の肌に対向するシートである。表面シート21は、吸収性コア24であるシート状物1の物品縦方向Yの全域を被覆し、表面シート21の延出部位21Eの先端部21E1は、吸収性コア24であるシート状物1の各サイド領域STを越えて、中央領域CTに位置する吸収体23の非肌対向面にまで達している。裏面シート22は、吸収性コア24であるシート状物1の物品縦方向Yの全域を被覆し、且つ物品横方向Xの全域も被覆している。裏面シート22は、液不透過性ないし撥水性のシートからなり、外装体30と対向するシートである。
おむつ10では、表面シート21の延出部位21Eは、図6に示すように、その先端部21E1が、延出部位21Eよりも非肌対向面側に位置し且つ延出部位21Eと隣接する吸収性物品の構成部材に固定されている。好適には、おむつ10では、吸収性本体20は、物品縦方向Yに沿う両側部に一対の防漏カフ26,26を有している。防漏カフ26は、物品縦方向Yに長い矩形をした撥水性のシート材料27を二つ折りし、二つ折りされた状態の該シート材料27における側部域を、裏面シート22と、表面シート21の延出部位21Eとの間に介在配置させて固定している。即ち、おむつ10では、表面シート21の先端部21E1が固定される非肌対向面側の吸収性物品の構成部材とは、防漏カフ26を形成するシート材料27である。この接合によって、物品縦方向Yに延びる接合部28が形成されている。
おむつ10では、接合部28は、ヒートシール、高周波シール、超音波シール、ホットメルト型の接着剤等の公知の接合手段を用いて、防漏カフ26を形成するシート材料27と、表面シート21の延出部位21Eの先端部21E1と、裏面シート22とを接合することにより形成されている。尚、接合部28は、連続した直線状に形成されていてもよく、これに限定されず、所々に間欠部を有する不連続な直線状に形成されていてもよく、あるいは連続又は不連続な曲線状などに形成されていてもよい。
おむつ10では、表面シート21の先端部21E1が防漏カフ26を形成するシート材料27に固定された位置、即ち、接合部28の位置が、図6に示すように、吸収性コア24であるシート状物1の中央領域CTと各サイド領域STとの境界に対応する位置BPと一致している。好適には、おむつ10では、図6に示すように断面視して、物品厚み方向Zに、接合部28の位置と、前記境界に対応する位置BPとが重なり合っている。
おむつ10では、図6に示すように、二つ折りされた状態のシート材料27は、その折り線を物品横方向Xの内方に位置させ、該折り線の位置の内部に、糸状の弾性部材29aが伸長状態で固定されている。この弾性部材29aが収縮することで、おむつ10の着用状態において、防漏カフ26が着用者の肌側に向かって起立するようになっている。
また、おむつ10では、図6に示すように、防漏カフ26を形成する二つ折りされた状態のシート材料27の内部に、糸状の弾性部材29a以外に、更に、糸状の弾性部材29bが伸長状態で固定されている。弾性部材29bは、防漏カフ6における糸状の弾性部材29aと接合部28との間に配置され、防漏カフ26の物品縦方向Y全体に亘って配されている。また、糸状の弾性部材29bは、おむつ1の展開状態において、後述する吸収体23の側部に配置される糸状の弾性部材29cより物品横方向X外方の位置に配置されている。
また、おむつ10では、図6に示すように、吸収体23の物品縦方向Yに沿う両側縁部それぞれに、側縁部に沿って弾性部材29cが伸長状態で配されている。この弾性部材29cは、吸収性コア24であるシート状物1の物品縦方向Yの全長に亘って配されている。弾性部材29cは、吸収体23を構成するコアラップシート25と、表面シート21との間に位置しており、両シートに接合されている。弾性部材29cの収縮力によって、吸収性コア24の各サイド領域STに位置する吸収体23が着用者の肌側に向かって起立するようになっている。
上述した使い捨ておむつ10の各部の構成材料について説明する。
各部の構成材料は、当該技術分野において通常用いられているものを特に制限無く用いることができる。
例えば、表面シート21としては、親水性且つ液透過性の不織布や、開孔フィルムを用いることができる。裏面シート22としては、液不透過性の材料や撥水性の材料を用いることができる。液不透過性の材料としては、樹脂フィルムや、樹脂フィルムと不織布等とのラミネート材等を用いることができ、撥水性の材料としては、撥水性不織布等を用いることができる。撥水性不織布としては、防漏カフ26を形成するシート材料27として用いる、後述する不織布を用いることができる。コアラップシート25としては、湿式抄造法により製造した薄葉紙(ティッシュペーパー)や液透過性の不織布等を用いることができる。
防漏カフ26を形成するシート材料27としては、スパンボンド・メルトブローン・スパンボンド等からなる多層構造の複合不織布、スパンボンド不織布、ヒートボンド不織布、エアスルー不織布等を用いることができ、柔軟性、耐水性などの点から、スパンボンドとメルトブローンとからなる多層構造の不織布が好ましい。
外装体30を形成する内層シート31及び外層シート32としては、好適には同一の又は異なる通気性シート、例えば各種の方法で製造された不織布から構成されている。内層シート31及び外層シート32としては、例えば、スパンボンド不織布が好ましく用いられる。
吸収性本体20に用いる糸状の弾性部材29a,29b,29cの形態としては、糸ゴム、所定幅の帯状のもの(平ゴム等)等が好ましく、特に糸ゴムが好ましい。外装体30に用いる糸状の弾性部材33(ウエスト部弾性部材33W、レッグ部弾性部材33L及び胴回り弾性部材33D)も同様に、糸ゴム、所定幅の帯状のもの(平ゴム等)等が好ましく、特に糸ゴムが好ましい。弾性部材29a,29b,29c、並びに弾性部材33(ウエスト部弾性部材33W、レッグ部弾性部材33L及び胴回り弾性部材33D)の素材としては、天然ゴム、スチレン−ブタジエン、ブタジエン、イソプレン、ネオプレン等の合成ゴム、EVA、伸縮性ポリオレフィン、ウレタン等を挙げることができる。
上述した本発明の本実施形態のおむつ10を使用した際の作用効果について説明する。
おむつ10は、図1及び図2に示すように、吸収体23の吸収性コア24が、吸水性ポリマー3を備えた吸収性ユニット4を複数本具備したシート状物1から形成されている。また、吸収性コア24であるシート状物1の各サイド領域STにおいて、図3に示すように、各吸収性ユニット4は、その縦方向(y1方向)が物品横方向Xを向くように配列されている。そして、表面シート21は、図6に示すように、吸収体23の肌対向面の全面を被覆し、吸収体23の両側縁部から物品横方向X外方に延出した延出部位21Eを有しており、該延出部位21Eが、吸収体23の非肌対向面側に折り返されて、吸収性コア24の各サイド領域STに位置する吸収体23の非肌対向面を被覆して、延出部位21Eの先端部21E1が、隣接する吸収性物品の構成部材に接合部28にて固定されている。このように、各吸収性ユニット4が、その縦方向(y1方向)が物品横方向Xを向くように配列されているとともに、表面シート2が各吸収性ユニット4の配列されたシート状物1の各サイド領域STを包むように配されているので、図7に示すように、着用時に各サイド領域STに対応する吸収体23のサイド部分の吸収体が立ち上がり易く、股下部Cのフィット性及び防漏性能が向上し、また、着用中に着用者に違和感を与え難くなっている。
また、おむつ10では、図7に示すように、防漏カフ26を形成するシート材料27の二つ折り線の位置に、糸状の弾性部材29aが伸長状態で固定されているので、この弾性部材29aが収縮することで、防漏カフ26が起立するに伴い、吸収体23のサイド部分の吸収体が更に立ち上がり易くなっている。更に、おむつ10では、図7に示すように、吸収体23の両側縁部に、弾性部材29cが伸長状態で配されているので、弾性部材29cの収縮力によって、吸収性コア24の各サイド領域STに位置する吸収体23が着用者の肌側に向かって更に起立するようになっている。更に、おむつ10では、図7に示すように、弾性部材29cより物品横方向X外方の位置に、糸状の弾性部材29bが配されているので、殊更各サイド領域STに位置する吸収体23が起立し易くなっている。
また、おむつ10では、図6に示すように、表面シート21の先端部21E1が防漏カフ26を形成するシート材料27に固定された位置(接合部28)と、吸収性コア24であるシート状物1の中央領域CTと各サイド領域STとの境界に対応する位置BPとが一致している。その為、吸収体23のサイド部分の吸収体が更に立ち上がり易くなっている。
また、おむつ10では、図3に示すように、吸収性コア24であるシート状物1の中央領域CTにおいて、各吸収性ユニット4は、その縦方向(y1方向)が物品縦方向Yを向くように配列されている。その為、おむつ10の着用中に、吸収性本体20における中央領域CTに対応する部分が、着用者の股間幅にフィットし易い。また、体液が、シート状物1の中央領域CTにおいて物品縦方向Yに拡散し易く、シート状物1全体を有効に活用でき、吸収性能が向上する。
また、おむつ10では、吸収性コア24であるシート状物1は、図5に示すように、膨潤後の状態において、吸水性ポリマーの粒子3が長尺状基体部2の側縁部2sを越えて膨潤し(図5に示す吸水性ポリマーの粒子3a参照)、且つ、長尺状基体部2における吸水性ポリマーの粒子3の位置が、厚み方向(Z方向,z1方向)において、液を吸収する前の位置と異なるようになされている。その為、図5に示すように、体液を吸水性ポリマーの粒子3が吸収して膨潤している際に、隣り合う吸収性ユニット4,4どうしにおいて、長尺状基体部2の側縁部2sを越えて膨潤した吸水性ポリマーの粒子3,3どうしが接触したとしても、隣り合う吸収性ユニット4,4どうしが厚み方向(Z方向,z1方向)に自由に動き易く、膨潤した吸水性ポリマーの粒子3,3どうしの衝突が緩和され、膨潤した吸水性ポリマーの粒子3に掛かる圧力を低減でき、吸水性ポリマーの粒子3の体液の吸収を阻害し難い。従って、吸収性コア24であるシート状物1は、体液を吸水性ポリマーの粒子3が吸収して膨潤している際に、吸水性ポリマーの粒子3が膨潤阻害を起こし難く、吸水性ポリマーの粒子3の吸収性能を最大限に発揮できるので、おむつ10の吸収性能が向上し易い。特に、おむつ10では、シート状物1は、隣り合う吸収性ユニット4,4間においては介在物が非存在状態となっているので、吸収性ユニット4が移動し易く、上記効果を一層奏し易くなっている。
また、おむつ10では、シート状物1は、図5に示すような膨潤後の状態において、隣り合う吸収性ユニット4を構成する長尺状基体部2どうしの位置が、厚み方向(Z方向,z1方向)において、異なるようになされている。その為、隣り合う吸収性ユニット4,4どうしが厚み方向(Z方向,z1方向)に自由に動き易く、膨潤した吸水性ポリマーの粒子3,3どうしの衝突が緩和され易く、膨潤した吸水性ポリマーの粒子3に掛かる圧力を低減でき、吸水性ポリマーの粒子3の体液の吸収を阻害し難い。
おむつ10のシート状物1において、膨潤後の状態の吸水性ポリマーの粒子3を長尺状基体部2の側縁部2sを越えて膨潤させて、隣り合う吸収性ユニット4,4どうしを厚み方向(Z方向,z1方向)に自由に動かし、吸水性ポリマーの粒子3の膨潤阻害を一層起こし難くする観点から、図4に示すような使用前の状態において、吸水性ポリマーの粒子3が、長尺状基体部2の縦方向(y1方向)に沿う側縁部2s近傍に配されていることが好ましく、吸水性ポリマーの粒子3が、長尺状基体部2の側縁部2sを越えてはみ出していることが更に好ましい(図4に示す吸水性ポリマーの粒子3b参照)。
特に、シート状物1の中央領域CTにおいて、膨潤後の状態の吸水性ポリマーの粒子3を長尺状基体部2の側縁部2sを越えて膨潤させて、隣り合う吸収性ユニット4,4どうしを厚み方向(Z方向,z1方向)に自由に動かし、吸水性ポリマーの粒子3の膨潤阻害を一層起こし難くする観点から、長尺状基体部2の縦方向(y1方向)に沿う両側縁部2s,2s間の距離が、使用前(膨潤前)の状態の吸水性ポリマーの粒子3の平均粒子径よりも大きく、膨潤後の状態の吸水性ポリマーの粒子3の平均粒子径よりも小さいことが好ましい。尚、長尺状基体部2の両側縁部2s,2s間の距離とは、上述した長尺状基体部2の幅(W2C)と同じ意味である。使用前(膨潤前)の状態の吸水性ポリマーの粒子3の平均粒子径は、20μm以上であることが好ましく、200μm以上であることが更に好ましく、そして、700μm以下であることが好ましく、500μm以下であることが更に好ましく、具体的には、20μm以上700μm以下であることが好ましく、200μm以上500μm以下であることが更に好ましい。一方、膨潤後の状態の吸水性ポリマー3の平均粒子径は、200μm以上であることが好ましく、800μm以上であることが更に好ましく、そして、3000μm以下であることが好ましく、2000μm以下であることが更に好ましく、具体的には、200μm以上3000μm以下であることが好ましく、800μm以上2000μm以下であることが更に好ましい。吸水性ポリマーの粒子3の平均粒子径は、以下の測定方法により求められる。
<使用前の状態の吸水性ポリマーの粒子の平均粒子径d1の測定方法>
使用前の状態における平均粒子径d1は、使用前の吸水性ポリマーの粒子を用い、吸水性ポリマーの粒子の直径もしくは長軸を光学顕微鏡観察で測定した。ここで直径とは、吸水性ポリマーの粒子が球状の場合を指す。また、長軸とは、吸水性ポリマーの粒子がひし形、長方形、房状、フットボール型などの異型状の場合を指す。計50個の吸水性ポリマーの粒子の直径もしくは長軸を測定し、その数平均粒子径を使用前の状態の吸水性ポリマーの粒子の平均粒子径d1とする。
<膨潤後の状態の吸水性ポリマーの粒子の平均粒子径d2の測定方法>
膨潤後の状態における平均粒子径d2は、シート状物1を25℃に調温した生理食塩水(0.9質量%塩化ナトリウム水溶液)中に浸漬させ、浸漬開始から1時間後にシート状物1を生理食塩水から取り出し、30分間垂直状態に吊るして水切りした後、長尺状基材部2の表面の吸水性ポリマーの粒子の直径もしくは長軸を光学顕微鏡観察で測定した。ここで言う直径とは、吸水性ポリマーの粒子が球状の場合を指す。また、長軸とは、吸水性ポリマーの粒子がひし形、長方形、房状、フットボール型などの異型状の場合を指す。計50個の吸水性ポリマーの粒子の直径もしくは長軸を測定し、その数平均粒子径を膨潤後の状態の吸水性ポリマーの粒子の平均粒子径として測定できる。
次に、本発明の一実施形態である使い捨ておむつ10に用いられているシート状物の製造方法の好ましい一実施態様を、上記構成のシート状物1を製造する場合を例にして、図8を参照して説明する。図8には、本実施態様の製造方法に好ましく用いられる製造装置100が示されている。本実施形態の製造装置100は、製造工程の上流側から下流側に向けて、基材シートカット部110、接着剤塗布部120及び吸水性ポリマー散布部130を、この順で備えている。尚、図8に示す製造装置100においては、接着剤塗布部120及び吸水性ポリマー散布部130が一体化した装置を用いているが、接着剤塗布部120及び吸水性ポリマー散布部130が一体化していなくてもよい。前記一体化した装置は、該装置における上流側に接着剤塗布部120が配され、該一体化した装置における下流側に吸水性ポリマー散布部130が配された構成となっている。
基材シートカット部110は、長尺状基体部2の原料である帯状の基材シート2bをカットして複数本の長尺状基体部2を形成する部分である。基材シート2bのカットには、各種公知のカット装置を特に制限なく用いることができるが、製造装置100においては、図8に示すように、図9に示す、周面に複数のカッター刃111a,111a,111a・・・が配されたロータリーダイ111bと、ロータリーダイ111bに対向配置された、周面が平坦な受けロール112とを備えたカット装置113を1セット用い、更に、図10に示す、周面に複数のカッター刃115a,115a,115a・・・が配されたロータリーダイ115bと、ロータリーダイ115bに対向配置された、周面が平坦な受けロール116と、を備えたカット装置117を1セット用いている。
上流側のカット装置113は、基材シート2bの搬送方向(Yd1方向)に沿う両側部に対応するように、図9に示すように、ロールの軸方向の両端部それぞれに、複数のカッター刃111a,111a,111a・・・を配置している。複数のカッター刃111a,111a,111a・・・は、それぞれ、ロールの周方向に間隔を空けて配置され、その刃の方向が、帯状の基材シート2bの搬送方向(Yd1方向)に直交する方向(Xd1方向)に配置されている。ロールの周方向に隣り合うカッター刃111a,111aどうしの間隔は、形成されるサイド領域STの各長尺状基体部2の幅W2S(図3参照)に対応している。ここで、基材シート2bの搬送方向(Yd1方向)は、製造されるシート状物1の物品縦方向Yに対応しており、直交する方向(Xd1方向)は、製造されるシート状物1の物品横方向Xに対応している。尚、基材シート2bのカットには、レーザー光を照射して溶断するレーザー装置を用いてもよい。
図3に示すシート状物1のように、シート状物1が、物品横方向Xの両端部に非スリット領域NT2を備えている場合には、例えば、図9に示すように、ロールの周面に、カッター刃111aを配置しない非配置部分114を形成するようにすればよい。そして、回転するカッター刃111aを有するロールの周面における非配置部分114の円弧の長さは、図3に示すシート状物1の物品縦方向Yの両端部に配置される非スリット領域NT1の物品縦方向Yの長さの合計と等しい長さに対応するようにする。尚、カッター刃111aのロールの軸方向の長さは、図3に示すシート状物1のサイド領域STの有する長尺状基体部2の縦方向(y1方向)の長さL2S(図3参照)に対応している。また、シート状物1が、物品縦方向Yに沿う両側部に非スリット領域NT2を備えている場合には、カッター刃111aのロールの軸方向の長さが、該非スリット領域NT2に対応する位置にまで延びていないカッター刃111aを用いればよい。
下流側のカット装置117は、基材シート2bの搬送方向(Yd1方向)の中央領域に対応するように、図10に示すように、複数のカッター刃115a,115a,115a・・・と、複数のカッター刃115a,115a,115a・・・に共通して対向配置された、周面が平坦な受けロール116とを備えたカット装置117である。カット装置117の複数のカッター刃115a,115a,115a・・・は、それぞれ、帯状の基材シート2bの搬送方向(Yd1方向)に直交する方向(Xd1方向)に一致して配置されている。直交する方向(Xd1方向)に隣り合うカッター刃115a,115aどうしの間隔は、形成される中央領域CTの各長尺状基体部2の幅W2C(図3参照)に対応している。尚、基材シート2bのカットには、上刃と下刃の側面を擦り合わせて切断するシェアカット方式のカット装置を用いてもよく、レーザー光を照射して溶断するレーザー装置を用いてもよい。
図3に示すシート状物1のように、シート状物1が、物品縦方向Yの両端部に非スリット領域NT1を備えている場合には、例えば、図10に示すように、ロールの周面に、カッター刃115aを配置しない非配置部分118を形成するようにすればよい。回転するカッター刃115aの外周における非配置部分118の円弧の長さは、図3に示すシート状物1の有する非スリット領域NT1の物品縦方向Yの長さの合計と等しい長さに対応するようにする。このような非配置部分118を備える複数のカッター刃115a,115a,115a・・・を用意し、Xd1方向に隣り合うカッター刃115aの非配置部分118,118どうしの位置を合わせて配置したものを用いればよい。尚、回転するカッター刃115aの外周における非配置部分118を除く部分の円弧の長さが、図3に示すシート状物1の中央領域CTの有する長尺状基体部2の縦方向(y1方向)の長さL2C(図3参照)に対応している。
基材シートカット部110の下流側に位置する接着剤塗布部120は、長尺状基体部2の一方の面(上面)の表面に接着剤5を塗布する部分であり、製造装置100においては、図8に示すように、塗布ヘッド121を備えている。塗布ヘッド121には、各種公知の塗布装置を特に制限なく用いることができる。塗布ヘッド121は、Xd1方向においては、シート状物1の吸収領域ATの幅(物品横方向Xの長さ)に対応する長さを有するように形成されている。このように形成された塗布ヘッド121が、長尺状基体部2の一方の面(上面)上に間隔を空けて配置されている。
接着剤塗布部120の下流側に位置する吸水性ポリマー散布部130は、長尺状基体部2の一方の面(上面)の表面に吸水性ポリマーの粒子3を散布して吸収性ユニット4を形成する部分であり、製造装置100においては、図8に示すように、吸水性ポリマー導入部131を備えている。吸水性ポリマー導入部131には、各種公知の導入装置を特に制限なく用いることができる。吸水性ポリマー導入部131は、Xd1方向においては、シート状物1の吸収領域ATの幅(物品横方向Xの長さ)に対応する長さを有するように形成されている。このように形成された吸水性ポリマー導入部131が、長尺状基体部2の一方の面(上面)上に間隔を空けて配置されている。
また、図8に示す製造装置100においては、接着剤塗布部120及び吸水性ポリマー散布部130が一体化した装置に対向する位置であって、搬送される複数本の長尺状基体部2の下面側にバキュームコンベア141が配されている。バキュームコンベア141は、駆動ロール142及び複数の従動ロール143に架け渡された無端状の通気性ベルト144と、通気性ベルト144を挟んで前記一体化した装置に対向する位置に配されたバキュームボックス145とを備えている。バキュームコンベア141上には、基材シートカット部110にて基材シート2bをカットして形成される複数本の長尺状基体部2が導入されるようになっている。
また、図8に示す製造装置100においては、帯状の基材シート2bの原反ロールから基材シート2bを繰り出す駆動ロール151と、最も下流側に、製造されたシート状物1の前駆体1bを搬送する駆動ロール152とを備えている。
次に、前述した本実施形態の製造装置100を用いてシート状物1を連続的に製造する方法、即ち、本発明の一実施形態である使い捨ておむつ10に用いられているシート状物1の製造方法の一実施態様について説明する。
製造装置100を用いるシート状物1の製造方法は、帯状の基材シート2bをカットして複数本の長尺状基体部2を形成するカット工程、該カット工程の後工程に、吸水性ポリマーの粒子3を散布する吸水性ポリマーの粒子散布工程を備えている。また、本実施態様においては、吸水性ポリマーの粒子散布工程よりも前工程に、接着剤5を塗布する接着剤塗布工程を備えている。即ち、製造装置100を用いるシート状物1の製造方法は、カット工程の後工程に接着剤塗布工程を備え、接着剤塗布工程の後工程に吸水性ポリマーの粒子散布工程を備えている。
前記カット工程の実施に先立ち、先ず、バキュームボックス145内を、それに接続された排気装置を作動させて負圧にする。
次いで、駆動ロール151及び駆動ロール152を駆動させ、カット装置113及び通気性ベルト144を回転させ、バキュームコンベア141を作動させる。そして、駆動ロール151により帯状の基材シート2bの原反ロールから基材シート2bを繰り出し、基材シートカット部110のカット装置113における複数のカッター刃111aを有するロールと受けロール112との間、及び、複数のカッター刃115aと受けロール116との間に供給し、そして、帯状の基材シート2bをカットして複数本の長尺状基体部2を形成する(カット工程)。尚、製造装置100を用いるシート状物1の製造方法においては、帯状の基材シート2bを、複数のカッター刃111aを有するロールと受けロール112との間に供給してカットし、その後、複数のカッター刃115aと受けロール116との間に供給してカットして、複数本の長尺状基体部2を形成しているが、複数のカッター刃115aと受けロール116との間に供給してカットし、その後、複数のカッター刃111aを有するロールと受けロール112との間に供給してカットして、複数本の長尺状基体部2を形成してもよい。
上流側にカット装置113を用いる実施態様においては、図9に示すように、ロールの軸方向の両端部に複数のカッター刃111a,111a,111a・・・が配され、該ロールの軸方向の各端部に配された各カッター刃111aの刃の向きが、帯状の基材シート2bの搬送方向(Yd1方向)に直交する方向(Xd1方向)に配置されているので、帯状の基材シート2bを、基材シート2bの搬送方向(Yd1方向)に沿う両サイド領域にてカットし、且つ、各サイド領域にて、搬送方向(Yd1方向)に間隔を空けて、直交する方向(Xd1方向)に沿って複数箇所カットして複数本の長尺状基体部2が形成される。また、カッター刃111aでカットされた部分が、各サイド領域STに配された長尺状基体部2の側縁部2sとなる。
また、製造装置100を用いる実施態様においては、ロールの軸方向の両端部の周面に、カッター刃111aを配置しない非配置部分114を形成しているので、搬送される帯状の基材シート2bに、間欠的に、非スリット領域NT1の物品縦方向Yの長さの合計と等しい長さ分に対応する非カット部NTbが形成される。カット工程の上流側のカット装置113にて形成された両サイド領域の複数本の長尺状基体部2は、直交する方向(Xd1方向)に平行に形成されており、搬送方向(Yd1方向)に並置して配されている。
次いで、下流側にカット装置117を用いる実施態様においては、図10に示すように、複数のカッター刃115aが、基材シート2bの搬送方向(Yd1方向)の中央領域に配され、各カッター刃115aが、帯状の基材シート2bの搬送方向(Yd1方向)に直交する方向(Xd1方向)に一致して配置されているので、帯状の基材シート2bの中央領域にてカットし、且つ、中央領域に、直交する方向(Xd1方向)に間隔を空けて、搬送方向(Yd1方向)に沿って複数箇所カットして複数本の長尺状基体部2が形成される。また、カッター刃115aでカットされた部分が、中央領域CTに配された長尺状基体部2の側縁部2sとなる。
また、製造装置100を用いる実施態様においては、複数のカッター刃115aが、それぞれ、非配置部分118を有しているので、非配置部分118の位置を、上流側のカット装置113にて形成された非カット部NTbに合わせることにより、搬送される帯状の基材シート2bに、間欠的に、非スリット領域NT1の物品縦方向Yの長さの合計と等しい長さ分に対応する非カット部NTbが形成される。カット工程の下流側のカット装置117にて形成された中央領域の複数本の長尺状基体部2は、搬送方向(Yd1方向)に平行に形成されており、直交する方向(Xd1方向)に並置して配されている。
次いで、カット工程にて形成された長尺状基体部2の一方の面の表面に、接着剤5を塗布する(接着剤塗布工程)。製造装置100を用いる実施態様においては、カット工程にて形成された複数本の長尺状基体部2をバキュームコンベア141で搬送しながら、バキュームボックス145上に位置する間に、接着剤塗布部120の塗布ヘッド121により、直交する方向(Xd1方向)に並置して形成された複数本の長尺状基体部2の一方の面(上面)の表面に、非カット部NTbを除いて、間欠的に接着剤5を塗布する。
次いで、接着剤塗布工程にて形成された複数本の長尺状基体部2の一方の面(上面)の表面に塗布された接着剤5上に、吸水性ポリマーの粒子3を散布する(吸水性ポリマーの粒子散布工程)。製造装置100を用いる実施態様においては、接着剤塗布工程にて形成された一方の面(上面)の表面に接着剤5が塗布された長尺状基体部2をバキュームコンベア141で搬送しながら、バキュームボックス145上に位置する間に、吸水性ポリマー散布部130の吸水性ポリマー導入部131により、並置した複数本の長尺状基体部2の一方の面(上面)の表面に塗布された接着剤5上に、非カット部NTbを除いて、吸水性ポリマーの粒子3を散布する。このように吸水性ポリマーの粒子3を散布することにより、接着剤5を介して吸水性ポリマーの粒子3が長尺状基体部2の表面に固定された吸収性ユニット4を複数本形成する。
シート状物1では、各長尺状基体部2の両面(上下面)の表面に吸水性ポリマーの粒子3が固定されているので、例えば、図4に示す製造装置100を用いて、各長尺状基体部2の一方の面(上面)の表面に吸水性ポリマーの粒子3を固定させた後、反転ロールを介して反転させ、その後別の吸水性ポリマー散布部130を用いて、各長尺状基体部2の他方の面(下面)の表面に吸水性ポリマーの粒子3を散布して固定させることにより製造できる。
以上のようにして、シート状物1の前駆体1bが形成される。形成されたシート状物1の前駆体1bにおいては、中央領域に形成された複数本の吸収性ユニット4は、それぞれの縦方向(y1方向)が、搬送方向(Yd1方向)を向くように配列しており、各サイド領域に形成された複数本の吸収性ユニット4は、それぞれの縦方向(y1方向)が、直交する方向(Xd1方向)を向くように配列している。
次いで、シート状物1の前駆体1bを駆動ロール152により下流側に搬送し、公知の切断装置(不図示)を用いて、非カット部NTbの搬送方向(Yd1方向)の長さの二等分の位置毎に切断して、物品縦方向Yの両端部に非スリット領域NT1を有するシート状物1を、連続して製造する。このように、製造装置100を用いた実施態様によれば、シート状物1を安定的に効率良く製造することができる。
また、製造装置100を用いる実施態様によれば、複数のカッター刃111a,111a,111a・・・、又は、複数のカッター刃115a,115a,115a・・・を用いて、均一な幅の長尺状基体部2を形成した後、長尺状基体部2の一方の面(上面)の表面に接着剤5を塗布しているので、製造されるシート状物1においては、中央領域CT又は各サイド領域STに形成された、横方向(x1方向)に隣り合う吸収性ユニットの長尺状基体部2,2どうしが、全体に亘って隣接している形態となり易い。このようなシート状物1を安定的に効率良く製造することができる。
本発明の一実施形態である使い捨ておむつ10は、製造装置100を用いて製造されたシート状物1を吸収性コア24に用いる以外は、いわゆる横流れ方式のパンツ型使い捨ておむつの公知の製造方法と同様にして製造することができる。例えば、シート状物1を、その長さ方向を流れ方向(縦流れ)に連続的に搬送しながら、帯状のコアラップシート25で全体を被覆して、シート状物1が流れ方向に間欠的に配された吸収体23の連続体を形成する。その後、連続する糸状の弾性部材29a,29b,29cが内部に配されている折り返されたシート材料27を、帯状の表面シート21の両側部に固定して形成されたトップシート部材で、吸収体23の連続体の上面を被覆すると共に、帯状の裏面シート22で吸収体23の連続体の下面を被覆する。その後、該トップシート部材の流れ方向(縦流れ)に沿う両側部を、吸収体23の連続体の下面側に巻き下げ、これらの構成部材を固定し、流れ方向(縦流れ)に隣り合うシート状物1の間毎に分断して、吸収性本体20を流れ方向(縦流れ)に連続的に製造する。その後は、各吸収性本体20を90度回転させ、別工程で製造された帯状の外装体30の内層シート31上に、ホットメルト接着剤等の接着剤を介して固定し、おむつ1の連続体を形成する。次いで、吸収性本体20が配置された外装体30の連続体におけるレッグ部弾性部材33Lで環状に囲まれた環状部の内側にレッグホールを形成する。次いで、外装体30の連続体の流れ方向の両側部が重なるように重ね合わせ、外装体30の連続体と吸収性本体20とを2つ折りする。その後は、サイドシール部Sを間欠的に形成し、その後、サイドシール部Sにて切断して、おむつ1を連続的に製造する。
本発明は、前記実施形態に制限されず適宜変更可能である。
上述したおむつ10の有する吸収性コア24であるシート状物1は、図2及び図3に示すように、中央領域CT及び各サイド領域STの何れにおいても、均一な幅の長尺状基体部2を有する吸収性ユニット4を複数本用いて形成されているが、長尺状基体部2の幅は不均一であってもよい。好適には、シート状物1を平面視して、吸水性ポリマーの粒子3が偏在して固定されており、固定された吸水性ポリマー3の坪量が相対的に多い部分において、長尺状基体部2の縦方向(y1方向)に沿う両側縁部2s,2s間の距離が相対的に短くなっていてもよい。即ち、固定された吸水性ポリマー3の坪量が多い部分と少ない部分を比べて、固定された吸水性ポリマー3の坪量が多い部分における長尺状基体部2の両側縁部2s,2s間の距離が、固定された吸水性ポリマー3の坪量が少ない部分における長尺状基体部2の両側縁部2s,2s間の距離よりも短く形成されていてもよい。以上の構成を有するシート状物1であれば、固定された吸水性ポリマー3の坪量が多い部分において、隣り合う吸収性ユニット4,4どうしが厚み方向(Z方向,z1方向)に自由に動き易く、シート状物1が硬くなり難く、また、吸水性ポリマー3の吸収性能を最大限に発揮できるので、シート状物1の吸収性能が向上し易い。
また、上述した図3に示すおむつ10のシート状物1は、中央領域CTにおいて、複数本の吸収性ユニット4それぞれの縦方向(y1方向)がシート状物1の物品縦方向Yを向くように配列して形成されているが、複数本の吸収性ユニット4それぞれの縦方向(y1方向)がシート状物1の物品横方向Xを向くように配列して形成されていてもよい。
また、上述した図3に示すおむつ10のシート状物1は、各サイド領域STにおいて、各吸収性ユニット4及び各長尺状基体部2が物品横方向Xに平行に直線状に延びているが、形状を問わず物品横方向Xに延びていればよい。例えば、各吸収性ユニット4及び各長尺状基体部2は、物品横方向XにS字状を繰り返して延びていてもよく、物品横方向Xにギザギザ状に延びていてもよい。
また、上述した図2及び図6に示すおむつ10は、吸収性本体20が、物品縦方向Yに沿う両側部に一対の防漏カフ26,26を有しているが、本発明の吸収性物品は、一対の防漏カフ26,26を有していなくてもよい。一対の防漏カフ26,26を有していない場合、表面シート21の延出部位21Eの先端部21E1が固定される非肌対向面側の吸収性物品の構成部材とは、裏面シート22、或いは、外装体30を構成する内層シート31となる。
また、上述した本実施態様のシート状物1の製造方法においては、カット工程の後工程に接着剤塗布工程を備え、接着剤塗布工程の後工程に吸水性ポリマー散布工程を備えているが、基材シート2bの一方の面に起毛加工を施す場合には、接着剤塗布工程に換えて起毛加工工程を備えればよい。このような起毛加工工程を、カット工程の前工程に備えればよい。起毛加工を施す方法としては、例えば、特開2012−092476号公報に記載の方法、或いは特開2013−028891号公報に記載の方法等が挙げられる。
また、本発明の吸収性物品は、上述した使い捨ておむつ1以外に、尿や経血等の排泄体液を吸収保持するために用いられるものであればよい。吸収性物品には、例えば、展開型の使い捨ておむつ、生理用ナプキン、失禁パッド等が包含されるが、これらに限定されるものではなく、人体から排出される液の吸収に用いられる物品を広く包含するものである。
上述した実施形態に関し、さらに以下の吸収性物品を開示する。
<1>
表面シート、裏面シート、及びこれら両シート間に介在された吸収体を具備する吸収性本体を備え、着用者の前後方向に対応する物品縦方向及び該物品縦方向に直交する物品横方向を有する吸収性物品であって、前記吸収体は、横方向と、横方向よりも長さの長い縦方向と、厚み方向とを有する長尺状基体部、及び該長尺状基体部の一方の面の表面に固定された吸水性ポリマーの粒子を備えた吸収性ユニットを複数本具備し、各該吸収性ユニットを、その縦方向が少なくとも一方向を向くように配列させてなるシート状物から形成された吸収性コアを有しており、前記吸収性コアは、物品横方向中央の中央領域と、該中央領域よりも物品横方向外方に設けられた一対のサイド領域とを具備し、各前記サイド領域において、各前記吸収性ユニットは、その縦方向が物品横方向を向くように配列されており、前記表面シートは、前記吸収体の肌対向面を被覆し、該吸収体の両側縁部から物品横方向外方に延出した延出部位を有しており、該延出部位が、該吸収体の非肌対向面側に折り返されて、前記吸収性コアの各前記サイド領域に位置する前記吸収体の非肌対向面を被覆しており、前記表面シートにおける折り返された前記延出部位は、その先端部が、該延出部位と隣接する前記吸収性物品の構成部材に固定されている、吸収性物品。
<2>
前記吸収体の両側縁部それぞれに、該側縁部に沿って弾性部材を配し、該弾性部材の収縮力によって、前記吸収性コアの各前記サイド領域に位置する前記吸収体が着用者の肌側に向かって起立する、前記<1>に記載の吸収性物品。
<3>
前記吸収性コアの各前記サイド領域に配された前記吸収性ユニットの前記長尺状基体部の縦方向に沿う両側縁部間の距離と、前記吸収性コアの前記中央領域に配された前記吸収性ユニットの前記長尺状基体部の縦方向に沿う両側縁部間の距離とが異なっている、前記<1>又は<2>に記載の吸収性物品。
<4>
前記吸収性コアの前記中央領域において、各前記吸収性ユニットは、その縦方向が物品縦方向を向くように配列されている、前記<1>〜<3>の何れか1に記載の吸収性物品。
<5>
前記吸収性コアの前記中央領域に配された前記吸収性ユニットの前記吸水性ポリマーの坪量の方が、前記吸収性コアの各前記サイド領域に配された前記吸収性ユニットの前記吸水性ポリマーの坪量よりも大きい、前記<1>〜<4>の何れか1に記載の吸収性物品。
<6>
前記表面シートの前記延出部位の先端部と前記吸収性物品の構成部材とが接合された位置が、前記吸収性コアの前記中央領域と各前記サイド領域との境界に対応する位置と一致している、前記<1>〜<5>の何れか1に記載の吸収性物品。
<7>
前記吸収性コアは、膨潤後の状態において、該吸水性ポリマーの粒子が、前記長尺状基体部の前記縦方向に沿う側縁部を越えて膨潤し、且つ該長尺状基体部における前記吸水性ポリマーの粒子の位置が、前記厚み方向において、液を吸収する前の位置と異なるようになされている、前記<1>〜<6>の何れか1に記載の吸収性物品。
<8>
前記吸収性コアの前記中央領域に、前記吸収性ユニットが配列されており、前記吸収性コアは、前記中央領域における前記吸収性ユニットが配列された部分では、前記吸収性物品に固定されていない、前記<1>〜<7>の何れか1に記載の吸収性物品。
<9>
前記吸収性コアは、前記縦方向の両端部が、前記吸収性物品に固定されている、前記<1>〜<8>の何れか1に記載の吸収性物品。
<10>
前記吸収性コアは、前記縦方向に沿う両側部が、前記吸収性物品に固定されている、前記<1>〜<9>の何れか1に記載の吸収性物品。
<11>
前記吸収性コアは、前記縦方向の両端部又は前記縦方向に沿う両側部には、前記吸水性ポリマーの粒子が固定されていない、前記<1>〜<10>の何れか1に記載の吸収性物品。
<12>
前記吸収性コアは、前記長尺状基体部が親水性である、前記<1>〜<11>の何れか1に記載の吸収性物品。
<13>
前記吸収性コアは、前記長尺状基体部の一方の面の表面に固定された前記吸水性ポリマーの種類と、該長尺状基体部の他方の面の表面に固定された該吸水性ポリマーの種類とが異なる、前記<1>〜<12>の何れか1に記載の吸収性物品。
<14>
前記サイド領域は、複数本の前記吸収性ユニットが互いに交差しないように、各前記吸収性ユニットが物品横方向Xに平行に配されている、前記<1>〜<13>の何れか1に記載の吸収性物品。
<15>
前記サイド領域は、均一な幅の前記長尺状基体部を有する前記吸収性ユニットを複数本用い、該吸収性ユニットの縦方向(y1方向)を前記シート状物の物品横方向に向くように前記シート状物の物品横方向に平行に配し、且つ物品縦方向に並置して形成されている、前記<1>〜<14>の何れか1に記載の吸収性物品。
<16>
前記サイド領域は、前記長尺状基体部の横方向(x1方向)において隣り合う前記吸収性ユニット間においては、介在物が非存在状態となっている、前記<1>〜<15>の何れか1に記載の吸収性物品。
<17>
前記中央領域は、前記吸収性ユニットの縦方向(y1方向)が前記シート状物の物品縦方向を向くように前記吸収性ユニットを複数本配列させて形成されており、更に好適には、複数本の前記吸収性ユニットが互いに交差しないように、各前記吸収性ユニットが物品縦方向Yに平行に配されている、前記<1>〜<16>の何れか1に記載の吸収性物品。
<18>
前記中央領域では、前記長尺状基体部の横方向(x1方向)において隣り合う前記吸収性ユニット間においては、介在物が非存在状態となっている、前記<1>〜<17>の何れか1に記載の吸収性物品。
<19>
前記シート状物は、使用前の状態において、一方向を向くように前記吸収性ユニットを複数本配列した吸収領域を有し、
前記シート状物全体に対する前記吸収領域の割合は、20%以上であることが好ましく、50%以上であることが更に好ましく、そして、100%以下であることが好ましく、90%以下であることが更に好ましい、前記<1>〜<18>の何れか1に記載の吸収性物品。
<20>
前記サイド領域において、前記吸収性ユニットの縦方向(y1方向)を物品横方向Xに向くように配する場合、該吸収性ユニットは、各前記サイド領域に、10本以上配されていることが好ましく、50本以上配されていることが更に好ましく、そして、3500本以下配されていることが好ましく、1700本以下配されていることが更に好ましい、前記<1>〜<19>の何れか1に記載の吸収性物品。
<21>
前記中央領域において、前記吸収性ユニットの縦方向(y1方向)を物品縦方向Yに向くように配する場合、該吸収性ユニットは、前記中央領域に、2本以上配されていることが好ましく、10本以上配されていることが更に好ましく、1000本以下配されていることが好ましく、500本以下配されていることが更に好ましい、前記<1>〜<20>の何れか1に記載の吸収性物品。
<22>
各前記サイド領域に配された1本の前記長尺状基体部の幅(横方向(x1方向)の長さ)が、前記中央領域に配された1本の前記長尺状基体部の幅(横方向(x1方向)の長さ)よりも短い、前記<1>〜<21>の何れか1に記載の吸収性物品。
<23>
前記シート状物の前記中央領域において、該シート状物の幅に対する1本の前記長尺状基体部の幅(横方向(x1方向)の長さ)の割合は、0.1%以上であることが好ましく、0.2%以上であることが更に好ましく、そして、20%以下であることが好ましく、4%以下であることが更に好ましい、前記<1>〜<22>の何れか1に記載の吸収性物品。
<24>
前記中央領域における前記長尺状基体部の幅は、0.3mm以上であることが好ましく、0.6mm以上であることが更に好ましく、そして、10mm以下であることが好ましく、2mm以下であることが更に好ましい、前記<1>〜<23>の何れか1に記載の吸収性物品。
<25>
前記シート状物の前記中央領域において、該シート状物1の長さに対する1本の前記長尺状基体部2の長さ(縦方向(y1方向)の長さ)の割合は、2%以上であることが好ましく、20%以上であることが更に好ましく、そして、100%以下であることが好ましく、98%以下であることが更に好ましい、前記<1>〜<24>の何れか1に記載の吸収性物品。
<26>
前記中央領域における前記長尺状基体部の長さは、20mm以上であることが好ましく、200mm以上であることが更に好ましく、そして、1000mm以下であることが好ましく、980mm以下であることが更に好ましい、前記<1>〜<25>の何れか1に記載の吸収性物品。
<27>
前記サイド領域において、前記シート状物の幅に対する1本の該長尺状基体部の長さ(縦方向(y1方向)の長さ))の割合は、1.5%以上であることが好ましく、3%以上であることが更に好ましく、そして、47%以下であることが好ましく、40%以下であることが更に好ましい、前記<1>〜<26>の何れか1に記載の吸収性物品。
<28>
各前記サイド領域における前記長尺状基体部の長さは、5mm以上であることが好ましく、10mm以上であることが更に好ましく、そして、140mm以下であることが好ましく、120mm以下であることが更に好ましい、前記<1>〜<27>の何れか1に記載の吸収性物品。
<29>
前記シート状物の各前記サイド領域において、シート状物の長さに対する1本の前記長尺状基体部の(横方向(x1方向)の長さ)の割合は、0.03%以上であることが好ましく、0.06%以上であることが更に好ましく、そして、10%以下であることが好ましく、2%以下であることが更に好ましい、前記<1>〜<28>の何れか1に記載の吸収性物品。
<30>
各前記サイド領域における前記長尺状基体部の幅は、0.3mm以上であることが好ましく、0.6mm以上であることが更に好ましく、そして、10mm以下であることが好ましく、2mm以下であることが更に好ましい、前記<1>〜<29>の何れか1に記載の吸収性物品。
<31>
前記長尺状基体部の一方の面の表面に固定させる吸水性ポリマーの坪量は、10g/m以上250g/m以下であることが好ましく、該長尺状基体部の他方の面の表面に固定させる吸水性ポリマー3の坪量は、30g/m以上400g/m以下であることが好ましい、前記<1>〜<30>の何れか1に記載の吸収性物品。
<32>
前記長尺状基体部の一方の面の表面に固定された吸水性ポリマーに関し、2.0kPaでの加圧下通液速度は、20ml/min以上であることが好ましく、40ml/min以上であることが更に好ましく、そして、1000ml/min以下であることが好ましく、800ml/min以下であることが更に好ましい、前記<1>〜<31>の何れか1に記載の吸収性物品。
<33>
前記長尺状基体部の他方の面の表面に固定された吸水性ポリマーの粒子に関し、2.0kPaでの加圧下通液速度は、0ml/min以上であることが好ましく、10ml/min以上であることが更に好ましく、そして、400ml/min以下であることが好ましく、200ml/min以下であることが更に好ましい、前記<1>〜<32>の何れか1に記載の吸収性物品。
<34>
前記長尺状基体部の一方の面の表面に固定された吸水性ポリマーに関し、その遠心保持量(吸水量)は、20g/g以上であることが好ましく、25g/g以上であることが更に好ましく、そして、50g/g以下であることが好ましく、45g/g以下であることが更に好ましい、前記<1>〜<33>の何れか1に記載の吸収性物品。
<35>
前記長尺状基体部の他方の面の表面に固定された吸水性ポリマーに関し、その遠心保持量(吸水量)は、25g/g以上であることが好ましく、30g/g以上であることが更に好ましく、そして、65g/g以下であることが好ましく、55g/g以下であることが更に好ましい、前記<1>〜<34>の何れか1に記載の吸収性物品。
<36>
各前記長尺状基体部の両面(上面及び下面)の表面において、前記吸収性コアである前記シート状物の前記中央領域に配された前記吸収性ユニットの吸水性ポリマーの坪量の方が、前記吸収性コアである前記シート状物の各前記サイド領域に配された前記吸収性ユニットの吸水性ポリマーの坪量よりも大きい、前記<1>〜<35>の何れか1に記載の吸収性物品。
<37>
前記中央領域に配された前記吸収性ユニットの吸水性ポリマーの坪量は、片面あたり、30g/m以上400g/m以下であることが好ましく、50g/m以上300g/m以下であることが更に好ましい、前記<1>〜<36>の何れか1に記載の吸収性物品。
<38>
各前記サイド領域に配された前記吸収性ユニットの吸水性ポリマーの坪量は、片面あたり、10g/m以上250g/m以下であることが好ましく、30g/m以上150g/m以下であることが更に好ましい、前記<1>〜<37>の何れか1に記載の吸収性物品。
<39>
前記長尺状基体部の縦方向(y1方向)に沿う両側縁部間の距離が、使用前(膨潤前)の状態の吸水性ポリマーの粒子の平均粒子径よりも大きく、膨潤後の状態の吸水性ポリマーの粒子の平均粒子径よりも小さいことが好ましい、前記<1>〜<38>の何れか1に記載の吸収性物品。
<40>
使用前(膨潤前)の状態の吸水性ポリマーの粒子の平均粒子径は、20μm以上であることが好ましく、200μm以上であることが更に好ましく、そして、700μm以下であることが好ましく、500μm以下であることが更に好ましい、前記<1>〜<39>の何れか1に記載の吸収性物品。
<41>
膨潤後の状態の吸水性ポリマーの平均粒子径は、200μm以上であることが好ましく、800μm以上であることが更に好ましく、そして、3000μm以下であることが好ましく、2000μm以下であることが更に好ましい、前記<1>〜<40>の何れか1に記載の吸収性物品。
10 パンツ型使い捨ておむつ(吸収性物品)
20 吸収性本体
21 表面シート
21E 延出部位
21E1 先端部
22 裏面シート
23 吸収体
24 吸収性コア
1 シート状物
2 長尺状基体部
2s 側縁部
2b 基材シート
3 吸水性ポリマー(吸水性ポリマーの粒子)
4 吸収性ユニット
5 接着剤
25 コアラップシート
26 防漏カフ
27 防漏カフを形成するシート材料
28 接合部
29a,29b,29c 弾性部材
30 外装体
31 内層シート
32 外層シート
33 弾性部材
100 製造装置
110 基材シートカット部
111a カッター刃
111b ロータリーダイ
112 受けロール
113 カット装置
115a カッター刃
115b ロータリーダイ
116 受けロール
117 カット装置
120 接着剤塗布部
121 塗布ヘッド
130 吸水性ポリマー散布部
131 吸水性ポリマー導入部
141 バキュームコンベア
145 バキュームボックス
151,152 駆動ロール

Claims (13)

  1. 表面シート、裏面シート、及びこれら両シート間に介在された吸収体を具備する吸収性本体を備え、着用者の前後方向に対応する物品縦方向及び該物品縦方向に直交する物品横方向を有する吸収性物品であって、
    前記吸収体は、横方向と、横方向よりも長さの長い縦方向と、厚み方向とを有する長尺状基体部、及び該長尺状基体部の一方の面の表面に固定された吸水性ポリマーの粒子を備えた吸収性ユニットを複数本具備し、各該吸収性ユニットを、その縦方向が少なくとも一方向を向くように配列させてなるシート状物から形成された吸収性コアを有しており、
    前記吸収性コアは、物品横方向中央の中央領域と、該中央領域よりも物品横方向外方に設けられた一対のサイド領域とを具備し、
    各前記サイド領域において、各前記吸収性ユニットは、その縦方向が物品横方向を向くように配列されており、
    前記表面シートは、前記吸収体の肌対向面を被覆し、該吸収体の両側縁部から物品横方向外方に延出した延出部位を有しており、該延出部位が、該吸収体の非肌対向面側に折り返されて、前記吸収性コアの各前記サイド領域に位置する前記吸収体の非肌対向面を被覆しており、
    前記表面シートにおける折り返された前記延出部位は、その先端部が、該延出部位と隣接する前記吸収性物品の構成部材に固定されている、吸収性物品。
  2. 前記吸収体の両側縁部それぞれに、該側縁部に沿って弾性部材を配し、該弾性部材の収縮力によって、前記吸収性コアの各前記サイド領域に位置する前記吸収体が着用者の肌側に向かって起立する、請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記吸収性コアの各前記サイド領域に配された前記吸収性ユニットの前記長尺状基体部の縦方向に沿う両側縁部間の距離と、前記吸収性コアの前記中央領域に配された前記吸収性ユニットの前記長尺状基体部の縦方向に沿う両側縁部間の距離とが異なっている、請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記吸収性コアの前記中央領域において、各前記吸収性ユニットは、その縦方向が物品縦方向を向くように配列されている、請求項1〜3の何れか1項に記載の吸収性物品。
  5. 前記吸収性コアの前記中央領域に配された前記吸収性ユニットの前記吸水性ポリマーの坪量の方が、前記吸収性コアの各前記サイド領域に配された前記吸収性ユニットの前記吸水性ポリマーの坪量よりも大きい、請求項1〜4の何れか1項に記載の吸収性物品。
  6. 前記表面シートの前記延出部位の先端部と前記吸収性物品の構成部材とが接合された位置が、前記吸収性コアの前記中央領域と各前記サイド領域との境界に対応する位置と一致している、請求項1〜5の何れか1項に記載の吸収性物品。
  7. 前記吸収性コアは、膨潤後の状態において、該吸水性ポリマーの粒子が、前記長尺状基体部の前記縦方向に沿う側縁部を越えて膨潤し、且つ該長尺状基体部における前記吸水性ポリマーの粒子の位置が、前記厚み方向において、液を吸収する前の位置と異なるようになされている、請求項1〜6の何れか1項に記載の吸収性物品。
  8. 前記吸収性コアの前記中央領域に、前記吸収性ユニットが配列されており、
    前記吸収性コアは、前記中央領域における前記吸収性ユニットが配列された部分では、前記吸収性物品に固定されていない請求項1〜7の何れか1項に記載の吸収性物品。
  9. 前記吸収性コアは、前記縦方向の両端部が、前記吸収性物品に固定されている請求項1〜8の何れか1項に記載の吸収性物品。
  10. 前記吸収性コアは、前記縦方向に沿う両側部が、前記吸収性物品に固定されている請求項1〜9の何れか1項に記載の吸収性物品。
  11. 前記吸収性コアは、前記縦方向の両端部又は前記縦方向に沿う両側部には、前記吸水性ポリマーの粒子が固定されていない、請求項1〜10の何れか1項に記載の吸収性物品。
  12. 前記吸収性コアは、前記長尺状基体部が親水性である、請求項1〜11の何れか1項に記載の吸収性物品。
  13. 前記吸収性コアは、前記長尺状基体部の一方の面の表面に固定された前記吸水性ポリマーの種類と、該長尺状基体部の他方の面の表面に固定された該吸水性ポリマーの種類とが異なる、請求項1〜12の何れか1項に記載の吸収性物品。
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