JP6602142B2 - シート状物及びシート状物の製造方法 - Google Patents

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本発明は、吸収性物品に用いるシート状物及び該シート状物の製造方法に関する。
一般的に、使い捨ておむつ、生理用ナプキン、失禁パッド等の吸収性物品に用いられる吸収体は、空気流に乗せてパルプ繊維及び吸水性ポリマーを含む吸収体の原料を、回転ドラムの外周面に形成された凹部に吸引して堆積させ、次いで、該凹部内に堆積した積繊体を透水性のシート材で被覆して製造されている。しかし、吸水性ポリマーの重量は、パルプ繊維の重量に比べて非常に重く、吸水性ポリマーの分散が不均一なものとなり易い。このように不均一な吸収体では、ゲルブロッキング等の膨潤阻害が発生し易く吸水性ポリマーの吸収性能を最大限に発揮することができない。
特許文献1には、2枚のシートを複数本の固定部で固定して、隣り合う固定部の間に長手方向に連続するチャンネル空間を形成しており、各チャンネル空間内に、高吸水性ポリマーを含む体液吸収性材を収縮性材に対して一体化した吸収材が配されてなる体液吸収体が記載されている。特許文献1に記載の体液吸収体によれば、吸収体全体を有効的に利用することができる。
また、特許文献2には、排泄部対向部に、縦方向に沿う縦スリットが分散状態に形成された排泄部スリット領域を有し、その横方向及び縦方向の中央部に中央スリット領域を有する吸収体を備えた吸収性物品が記載されている。特許文献2に記載の吸収性物品によれば、着用感を高めることができる。
また、特許文献3には、4列以上のスリットが間隔を空けて配された吸収体を備えた吸収性物品が記載されている。特許文献3に記載の吸収性物品によれば、吸収体の剛性を緩和し、吸収性を高めることができる。
特開2002−224162号公報 特開2015−42244号公報 実開昭63−18122号公報
しかし、特許文献1に記載の吸収体は、固定部で固定されて形成された各チャンネル空間内に、高吸水性ポリマーを含む吸収材が配されているので、高吸水性ポリマーが体液を吸収して膨潤しても、厚み方向に移動し難く、高吸水性ポリマーの吸収性能を最大限に発揮することができない。
また、特許文献2及び3には、吸水性ポリマーの粒子が液を吸収した際の、吸水性ポリマーの粒子と前記スリットとの位置関係に関して、何ら記載されていない。
したがって本発明は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得るシート状物を提供することにある。また、本発明は、このような従来技術が有する欠点を解消し得るシート状物の製造方法を提供することにある。
本発明は、横方向と、該横方向よりも長さの長い縦方向と、厚み方向とを有する長尺状基体部、及び該長尺状基体部の一方の面の表面に固定された吸水性ポリマーの粒子を備えた吸収性ユニットを複数本具備し、各該吸収性ユニットを、その縦方向が少なくとも一方向を向くように配列させてなる吸収性物品用のシート状物であって、前記吸水性ポリマーの粒子が液を吸収すると、該吸水性ポリマーの粒子が、前記長尺状基体部の前記縦方向に沿う側縁部を越えて膨潤し、且つ該長尺状基体部の位置が、前記厚み方向において、液を吸収する前の位置と異なるようになされているシート状物を提供するものである。
また、本発明は、横方向と、該横方向よりも長さの長い縦方向と、厚み方向とを有する長尺状基体部、及び該長尺状基体部の一方の面の表面に固定された吸水性ポリマーの粒子を備えた吸収性ユニットを複数本具備し、各該吸収性ユニットを、その縦方向が少なくとも一方向を向くように配列させてなり、前記吸水性ポリマーの粒子が液を吸収すると、該吸水性ポリマーの粒子が、前記長尺状基体部の前記縦方向に沿う側縁部を越えて膨潤し、且つ該長尺状基体部の位置が、前記厚み方向において、液を吸収する前の位置と異なるようになされている吸収性物品用のシート状物の製造方法であって、帯状の基材シートをカットして複数本の前記長尺状基体部を形成するカット工程と、形成された複数本の前記長尺状基体部の一方の面の表面に前記吸水性ポリマーの粒子を散布する吸水性ポリマーの粒子散布工程とを備えるシート状物の製造方法を提供するものである。
本発明によれば、膨潤阻害を発生し難く、吸水性ポリマーの吸収性能を最大限に発揮することができるシート状物が提供される。また、本発明によれば、このようなシート状物を効率よく製造できるシート状物の製造方法が提供される。
図1は、本発明の吸収性物品用のシート状物の一実施形態を模式的に示す断面図であり、吸水性ポリマーの粒子が液を吸収する前の状態を示している。 図2は、図1に示すシート状物における、吸水性ポリマーの粒子が液を吸収して膨潤した状態を模式的に示す断面図である。 図3は、図1に示すシート状物を上面側から視た斜視図である。 図4は、図1に示すシート状物の製造装置の一実施形態を示す概略図である。 図5は、図4に示す製造装置の備える基材シートカット部の概略斜視図である。 図6は、本発明のシート状物の別の実施形態を模式的に示す断面図であり、吸水性ポリマーの粒子が液を吸収する前の状態を示している(図1相当図)。 図7は、本発明のシート状物の別の実施形態を模式的に示す断面図であり、吸水性ポリマーの粒子が液を吸収する前の状態を示している(図1相当図)。 図8は、図7に示すシート状物の製造装置の一実施形態を示す概略図である。 図9は、本発明のシート状物の別の実施形態を模式的に示す断面図であり、吸水性ポリマーの粒子が液を吸収する前の状態を示している(図1相当図)。 図10は、本発明のシート状物の別の実施形態を模式的に示す断面図であり、吸水性ポリマーの粒子が液を吸収する前の状態を示している(図1相当図)。 図11は、本発明のシート状物の別の実施形態を模式的に示す断面図であり、吸水性ポリマーの粒子が液を吸収する前の状態を示している(図1相当図)。 図12は、図11に示すシート状物の製造装置の一実施形態を示す概略図である。 図13は、本発明のシート状物の更に別の実施形態を上面側から視た斜視図であり、吸水性ポリマーの粒子が液を吸収する前の状態を示している(図3相当図)。 図14は、本発明のシート状物の別の実施形態を模式的に示す断面図であり、吸水性ポリマーの粒子が液を吸収する前の状態を示している(図1相当図)。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
本発明のシート状物は、吸収性物品に用いられるものである。吸収性物品は、一般的に、尿や経血等の排泄体液を吸収保持するために用いられるものである。吸収性物品には、例えば、使い捨ておむつ、生理用ナプキン、失禁パッド等が包含されるが、これらに限定されるものではなく、人体から排出される液の吸収に用いられる物品を広く包含するものである。
前記吸収性物品は、典型的には、液保持性の吸収体と、該吸収体の肌対向面側に配された表面シートと、該吸収体の非肌対向面側に配された裏面シートとを有している。そして、該吸収体は、本発明のシート状物と、該シート状物を被覆する液透過性のコアラップシートとを有している。即ち、本発明のシート状物は、例えば、液透過性のコアラップシートで被覆された吸収体として、吸収性物品に用いられる。尚、吸収性物品には、吸収体の肌対向面及び非肌対向面の少なくとも一方に所謂サブレイヤーシートが配されていてもよい。サブレイヤーシートとは、吸収体と表面シートとの間、又は吸収体と裏面シートとの間に配される液透過性のシートのことである。
表面シート、裏面シート及びコアラップシートとしては、当該技術分野において通常用いられている材料を特に制限無く用いることができる。例えば、表面シートとしては、親水化処理が施された各種不織布や開孔フィルム等の液透過性のシートを用いることができる。また、裏面シートとしては、熱可塑性樹脂のフィルムや、該フィルムと不織布とのラミネート等の液透過性ないし撥水性のシートを用いることができる。裏面シートは水蒸気透過性を有していてもよい。また、コアラップシートとしては、湿式抄造法により製造した薄葉紙(ティッシュペーパー)や液透過性の不織布等を用いることができる。また、前記吸収性物品は、更に、該吸収性物品の具体的な用途に応じた各種部材を具備していてもよい。そのような部材は当業者に公知である。例えば吸収性物品を使い捨ておむつや生理用ナプキンに適用する場合には、表面シート上の左右両側部に一対又は二対以上の防漏カフを配置することができる。
図1及び図2には、本発明のシート状物の好ましい一実施形態であるシート状物1(以下、単に「シート状物1」ともいう。)を模式的に示す断面図が示されている。図1に示すシート状物1は、吸水性ポリマーの粒子が液を吸収する前の状態(以下、単に「使用前の状態」ともいう。)を示す。また、図2に示すシート状物1は、吸水性ポリマーの粒子が液を吸収して膨潤した状態(以下、単に「膨潤後の状態」ともいう。)を示す。ここで、膨潤後の状態とは、25℃に調温した生理食塩水(0.9質量%塩化ナトリウム水溶液)中に60分間シート状物1を浸漬した後の吸水性ポリマーの粒子の状態を意味する。また、図3には、使用前の状態のシート状物1の斜視図が示されている。
図1に示すシート状物1は、横方向(X方向)と、該横方向(X方向)よりも長さの長い縦方向(Y方向)と、厚み方向(Z方向)とを有する長尺状基体部2、及び長尺状基体部2の一方の面の表面に固定された吸水性ポリマーの粒子3(以下、単に「吸水性ポリマー3」ともいう。)を備えた吸収性ユニット4を複数本具備し、各吸収性ユニット4を、その縦方向(Y方向)が少なくとも一方向を向くように配列させて形成されている。ここで、長尺状基体部2の横方向(X方向)、縦方向(Y方向)及び、厚み方向(Z方向)は、吸収性ユニット4の横方向(X方向)、縦方向(Y方向)及び、厚み方向(Z方向)と一致しており、本実施形態では、シート状物1の横方向(X方向)、縦方向(Y方向)及び、厚み方向(Z方向)とも一致している(図3参照)。尚、シート状物1の縦方向(Y方向)は、シート状物1を備えた吸収性物品を着用したときの着用者の前後方向と一致している。
図1に示すシート状物1は、吸収性ユニット4の縦方向(Y方向)がシート状物1の縦方向(Y方向)を向くように吸収性ユニット4を複数本配列させて形成されている(図3参照)。長尺状基体部2(吸収性ユニット4)の横方向(X方向)において隣り合う吸収性ユニット4,4間においては、吸収性ユニット4の移動のし易さの観点から、介在物が非存在状態となっている。即ち、吸収性ユニット4は介在物で包まれていない状態となっている。図1及び図2においては、長尺状基体部2の一方の面である上面が着用者の肌に対向する肌対向面であり、長尺状基体部2の他方の面である下面が裏面シートに対向する非肌対向面である。即ち、一方の面の反対側の面が他方の面となっている。
吸収体1の吸収性ユニット4は、使用前の状態において、縦方向Yに長い帯状に形成されている。使用前の状態において、吸収性ユニット4は、後述するように、長尺状基体部2の側縁部2sに跨って存在する吸水性ポリマーの粒子3b(図1参照)を有する場合があるので、その横方向Xの長さLxが、後述する長尺状基体部2の幅(W2)よりも若干長く形成されている。具体的には、吸収性ユニット4の横方向Xの長さLxは、好ましくは0.5mm以上10mm以下程度、更に好ましくは1mm以上5mm以下程度のものである。吸収性ユニット4の縦方向Yの長さLyは、横方向Xの長さLxに対して好ましくは20倍以上200倍以下程度、更に好ましくは40倍以上80倍以下程度になっている。この倍率を満たすことを条件として、吸収性ユニット4の縦方向Yの長さLyは、好ましくは10mm以上500mm以下程度、更に好ましくは200mm以上400mm以下程度になっている。このように吸収性ユニット4は、非常に細長い形状をしている。
使用前の状態において、長尺状基体部2の幅W2に対しての吸収性ユニット4の横方向(X方向)の長さLxの大小関係は、好ましくは0μm<(Lx−W2)<1400μmであり、更に好ましくは200μm<(Lx−W2)<1000μmである。
シート状物1は、本実施形態においては、使用前の状態において、縦方向(Y方向)に長い矩形状に形成されている。シート状物1は、縦方向(Y方向)の長さが100mm以上1000mm以下程度のものであり、横方向(X方向)の長さが50mm以上300mm以下程度のものである。
シート状物1は、使用前の状態において、少なくとも一方向を向くように吸収性ユニット4を複数本配列した吸収領域ATを有している。使用前の状態のシート状物1を平面視して、シート状物1全体に対する吸収領域ATの割合は、吸水性ポリマーの粒子3の固定された領域で液を吸収し易い観点から、20%以上であることが好ましく、50%以上であることが更に好ましく、そして、100%以下であることが好ましく、90%以下であることが更に好ましく、具体的には、20%以上100%以下であることが好ましく、50%以上90%以下であることが更に好ましい。ここで、吸収領域ATの割合が100%であるとは、例えば、吸収性ユニット4の縦方向(Y方向)がシート状物1の縦方向(Y方向)を向くように複数本シート状物1の横方向(X方向)に並置させる場合には、シート状物1の縦方向(Y方向)の両端部間に亘る全域に配されている形態を意味し、或いは、吸収性ユニット4の縦方向(Y方向)がシート状物1の横方向(X方向)を向くように複数本シート状物1の縦方向(Y方向)に並置させる場合には、シート状物1の縦方向(Y方向)に沿う両側部間に亘る全域に配されている形態を意味する。尚、シート状物1を平面視して、吸収領域AT以外の領域が、後述する非スリット領域NTとなる。
吸収性ユニット4の縦方向(Y方向)をシート状物1の縦方向(Y方向)を向くように配する場合、吸収性ユニット4は、シート状物1枚当たり、3本以上配されていることが好ましく、50本以上配されていることが更に好ましく、そして、1000本以下配されていることが好ましく、500本以下配されていることが更に好ましく、具体的には、3本以上1000本以下配されていることが好ましく、50本以上500本以下配されていることが更に好ましい。また、吸収性ユニット4の縦方向(Y方向)をシート状物1の横方向(X方向)を向くように配する場合、吸収性ユニット4は、シート状物1枚当たり、3本以上配されていることが好ましく、50本以上配されていることが更に好ましく、そして、3500本以下配されていることが好ましく、2000本以下配されていることが更に好ましく、具体的には、3本以上3500本以下配されていることが好ましく、50本以上2000本以下配されていることが更に好ましい。吸収性ユニット4の数え方は、横方向Xにある直線をひいたとき、その直線と交差する吸収性ユニットの数が最大となるときの本数と定義する。
使用前の状態のシート状物1は、製造時の搬送のし易さの観点から、吸収性ユニット4の縦方向(Y方向)をシート状物1の縦方向(Y方向)に向くように複数本配している形態であることが好ましく、複数本の吸収性ユニット4が互いに交差しないように、各吸収性ユニット4が縦方向(Y方向)に平行にシート状物1の縦方向(Y方向)に配されていることが更に好ましい。図1に示すシート状物1においては、均一な幅の長尺状基体部2を有する吸収性ユニット4を複数本用い、吸収性ユニット4の縦方向(Y方向)をシート状物1の縦方向(Y方向)に向くようにシート状物1の縦方向(Y方向)に平行に配して形成されている。
シート状物1は、縦方向(Y方向)の両端部、又は縦方向(Y方向)に沿う両側部に、複数の長尺状基体部2が横方向(X方向)に繋がった非スリット領域NTを備えていることが好ましく、本実施形態のシート状物1においては、図3に示すように、縦方向(Y方向)の両端部に非スリット領域NTを備えている。すなわち、本実施形態のシート状物1においては、1枚の基材シートを具備しており、該基材シートの縦方向(Y方向)の両端部に非スリット領域NTが設けられ、該非スリット領域NTの間に後述するカット工程によって形成された長尺状基体部が設けられている。このような非スリット領域NTを設けると、使用前の状態において、シート状物1のシート形状が維持され易く、構造が乱れ難くなると共に、製造時に搬送し易いとの効果を奏する。非スリット領域NTには、吸水性ポリマーの粒子3が配されていないことが好ましい。このように非スリット領域NTに吸水性ポリマーの粒子3を配していなければ、液を吸収したとしても、非スリット領域NTにて吸水性ポリマーの粒子3が膨潤し難く、膨潤後の状態においても、シート状物1のシート形状が維持され易く、構造が乱れ難くなると共に、吸水性ポリマーの粒子3の配された領域では液を吸収し易く、シート状物1全体でバランスを取り易いとの効果を奏する。また、図3に示すシート状物1のように縦方向(Y方向)の両端部に非スリット領域NTを備えている場合に、吸収性物品に用いる際には、シート状物1のシート形状が維持され易く、構造が乱れ難くなると共に、吸収領域ATの柔らかさが向上し着用者へ違和感を与え難い観点から、該縦方向(Y方向)の両端部が吸収性物品に固定されていることが好ましい。
図1に示すシート状物1において、シート状物1の幅(W1)に対する長尺状基体部2の幅(W2)(横方向(X方向)の長さ)の割合(W2/W1)は、吸水性ポリマーの担持量、膨潤阻害、柔軟性、通気性、シート形状の維持等の観点から、0.001以上であることが好ましく、0.002以上であることが更に好ましく、そして、0.2以下であることが好ましく、0.04以下であることが更に好ましく、具体的には、0.001以上0.2以下であることが好ましく、0.002以上0.04以下であることが更に好ましい。
好適には、長尺状基体部2の幅(W2)は、同様の観点から、0.3mm以上であることが好ましく、0.6mm以上であることが更に好ましく、そして、10mm以下であることが好ましく、2mm以下であることがより好ましく、1.8mm以下であることが更に好ましく、具体的には、0.3mm以上10mm以下であることが好ましく、0.6mm以上2mm以下であることがより好ましく、0.6mm以上1.8mm以下であることが更に好ましい。
吸収性ユニット4を構成する長尺状基体部2(基材シート)は、吸収領域ATで液が拡散し易く、吸水性ポリマー3の利用効率向上の観点から、親水性シートであることが好ましい。親水性シートとしては、紙、不織布、布、合成樹脂を発泡して形成された合成スポンジ等が挙げられ、それらの中でも、薄くても引っ張り強度が比較的高く、薄くて柔軟性が付与できる観点から、不織布が好ましく用いられる。不織布としては、親水性の繊維を構成繊維として含む親水性不織布、合成繊維に親水性を付与した繊維を構成繊維として含む親水性不織布等が好ましく用いられる。該不織布の坪量は、5g/m以上100g/m以下であることが好ましく、10g/m以上40g/m以下であることが更に好ましい。
長尺状基体部2の一方の面の表面に固定される吸水性ポリマー3としては、当該吸収性物品の技術分野において従来用いられている各種のものを用いることができ、例えば、ポリアクリル酸ソーダ、(アクリル酸−ビニルアルコール)共重合体、ポリアクリル酸ソーダ架橋体、(デンプン−アクリル酸)グラフト重合体、(イソブチレン−無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物、ポリアクリル酸カリウム、並びにポリアクリル酸セシウム等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。吸水性ポリマーの粒子3としては、その形状の違いから、不定形タイプ、塊状タイプ、俵状タイプ、球粒凝集タイプ、球状タイプ等があるが、何れのタイプも用いることができ、シート状物1においては、球状タイプが用いられている。
吸水性ポリマーの粒子3を長尺状基体部2に固定させる方法としては、接着剤を用いる方法、水素結合等を利用して化学的に固定させる方法、又は、長尺状基体部2が不織布或いは布である場合には、その構成繊維を起毛させ、起毛した構成繊維の間で固定させる方法等が挙げられ、図1及び図2に示すシート状物1においては、接着剤5が用いられている。即ち、シート状物1の吸水性ポリマーの粒子3は、接着剤5を介して長尺状基体部2の表面に固定されている。このように接着剤5を介して吸水性ポリマーの粒子3が長尺状基体部2の表面に固定されていると、シート状物1の使用前の状態又は膨潤後の状態において、吸水性ポリマーの粒子3が脱落し難くなる。
接着剤5としては、例えば、ホットメルト型接着剤が好ましく用いられる。ホットメルト型接着剤としては、スチレン系、オレフィン系等が挙げられる。スチレン系ホットメルト接着剤としては、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体(SIS)、SBSの水素添加物であるスチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体(SEBS)、及びこれらの2種以上をブレンドしたブレンド系ホットメルト型接着剤を使用することができる。これらの中でも、タック力と凝集力のバランスが取り易い観点から、特にSISとSBSとのブレンド系ホットメルト型接着剤、又はSISとSEBSのブレンド系ホットメルト型接着剤が、好ましく用いられる。ホットメルト型接着剤の塗布量は、0.5g/m以上100g/m以下であることが好ましく、5g/m以上50g/m以下であることが更に好ましい。
図1に示すシート状物1は、使用前の状態において、すなわち吸水性ポリマーの粒子3が液を吸収する前に、横方向(X方向)に隣り合う吸収性ユニット4の長尺状基体部2,2どうしは、使用前のシート状物1のシート形状が維持され易く、構造が乱れ難くなり、吸水性ポリマーの粒子3を適切な位置に配することができる観点から、少なくとも一部隣接していることが好ましく、横方向(X方向)に隣り合う長尺状基体部2,2どうしは、全体に亘って隣接していることが更に好ましい。尚、図1に示すシート状物1においては、横方向(X方向)に隣り合う長尺状基体部2,2どうしは、全体に亘って隣接している。ここで、「隣接している」とは、隣り合う長尺状基体部2,2どうしが、隣り合って接して続いていることを意味する。
シート状物1は、図2に示すような膨潤後の状態において、吸水性ポリマーの粒子3が、長尺状基体部2の縦方向(Y方向)に沿う側縁部2sを越えて膨潤するようになされている。ここで、吸水性ポリマーの粒子3が長尺状基体部2の側縁部2sを越えて膨潤するとは、言い換えれば、シート状物1の膨潤後の状態において、例えば図2に示す膨潤した吸水性ポリマーの粒子3aのように、膨潤した吸水性ポリマーの粒子3が長尺状基体部2の側縁部2sに跨って存在することを意味する。尚、シート状物1の膨潤後の状態において、膨潤した吸水性ポリマーの粒子3が長尺状基体部2の側縁部2sに跨って存在するようになるのであれば、シート状物1の使用前の状態においては、吸水性ポリマーの粒子3が長尺状基体部2の側縁部2sよりも内側に存在していてもよく、或いは、例えば図1に示す使用前(膨潤前)の吸水性ポリマーの粒子3bのように、吸水性ポリマーの粒子3が当初から長尺状基体部2の側縁部2sに跨って存在していてもよい。
更に、シート状物1は、図2に示すような膨潤後の状態において、長尺状基体部2の位置が、厚み方向(Z方向)において、液を吸収する前の位置と異なるようになされている。ここで、シート状物1の膨潤後の状態において、長尺状基体部2の位置が、厚み方向(Z方向)において、液を吸収する前の位置と異なるとは、図2で示す吸水性ポリマーの粒子3の膨潤後の状態における長尺状基体部2の位置と、図1で示す吸水性ポリマーの粒子3の使用前(膨潤前)の状態における長尺状基体部2の位置とが上下の方向で異なるように形成されていることを意味し、具体的には上下にずれる場合や、斜めにずれる場合、またその両方が起きている場合等がある。
以上のように、本実施形態のシート状物1は、図2に示すように、膨潤後の状態において、吸水性ポリマーの粒子3が長尺状基体部2の側縁部2sを越えて膨潤し(図2に示す吸水性ポリマー3a参照)、且つ、長尺状基体部2の位置が、厚み方向(Z方向)において、液を吸収する前の位置と異なるようになされている。その為、シート状物1を吸収性物品に用いて使用すると、図2に示すように、体液を吸水性ポリマーの粒子3が吸収して膨潤している際に、隣り合う吸収性ユニット4,4どうしにおいて、長尺状基体部2の側縁部2sを越えて膨潤した吸水性ポリマーの粒子3,3どうしが接触したとしても、隣り合う吸収性ユニット4,4どうしが厚み方向(Z方向)に自由に動き易く、膨潤した吸水性ポリマーの粒子3,3どうしの衝突が緩和され、膨潤した吸水性ポリマーの粒子3に掛かる圧力を低減でき、吸水性ポリマーの粒子3の体液の吸収を阻害し難い。従って、本実施形態のシート状物1は、体液を吸水性ポリマーの粒子3が吸収して膨潤している際に、吸水性ポリマーの粒子3が膨潤阻害を起こし難く、吸水性ポリマーの粒子3の吸収性能を最大限に発揮できるので、吸収性能が向上し易い。特に、本実施形態のシート状物1は、隣り合う吸収性ユニット4,4間においては介在物が非存在状態となっているので、吸収性ユニット4が移動し易く、上記効果を一層奏し易くなっている。
また、シート状物1は、図2に示すような膨潤後の状態において、隣り合う吸収性ユニット4を構成する長尺状基体部2の位置が、厚み方向(Z方向)において、上下にずれる、斜めになる等、異なるようになされている。その為、隣り合う吸収性ユニット4,4どうしが厚み方向(Z方向)に自由に動き易く、膨潤した吸水性ポリマーの粒子3,3どうしの衝突が緩和され易く、膨潤した吸水性ポリマーの粒子3に掛かる圧力を低減でき、吸水性ポリマーの粒子3の体液の吸収を阻害し難い。
シート状物1において、膨潤後の状態の吸水性ポリマーの粒子3を長尺状基体部2の側縁部2sを越えて膨潤させて、隣り合う吸収性ユニット4,4どうしを厚み方向(Z方向)に自由に動かし、吸水性ポリマーの粒子3の膨潤阻害を一層起こし難くする観点から、図1に示すような使用前の状態において、吸水性ポリマーの粒子3が、長尺状基体部2の縦方向(Y方向)に沿う側縁部2s近傍に配されていることが好ましく、吸水性ポリマーの粒子3が、長尺状基体部2の側縁部2sを越えてはみ出していることが更に好ましい(図1に示す吸水性リマーの粒子3b参照)。
更に、シート状物1において、膨潤後の状態の吸水性ポリマーの粒子3を長尺状基体部2の側縁部2sを越えて膨潤させて、隣り合う吸収性ユニット4,4どうしを厚み方向(Z方向)に自由に動かし、吸水性ポリマーの粒子3の膨潤阻害を一層起こし難くする観点から、長尺状基体部2の縦方向(Y方向)に沿う両側縁部2s,2s間の距離が、使用前(膨潤前)の状態の吸水性ポリマーの粒子3の平均粒子径よりも大きく、膨潤後の状態の吸水性ポリマーの粒子3の平均粒子径よりも小さいことが好ましい。尚、長尺状基体部2の両側縁部2s,2s間の距離とは、上述した長尺状基体部2の幅(W2)と同じ意味である。使用前(膨潤前)の状態の吸水性ポリマーの粒子3の平均粒子径は、20μm以上であることが好ましく、200μm以上であることが更に好ましく、そして、700μm以下であることが好ましく、500μm以下であることが更に好ましく、具体的には、20μm以上700μm以下であることが好ましく、200μm以上500μm以下であることが更に好ましい。一方、膨潤後の状態の吸水性ポリマーの粒子3の平均粒子径は、200μm以上であることが好ましく、800μm以上であることが更に好ましく、そして、3000μm以下であることが好ましく、2000μm以下であることが更に好ましく、具体的には、200μm以上3000μm以下であることが好ましく、800μm以上2000μm以下であることが更に好ましい。吸水性ポリマーの粒子3の平均粒子径は、以下の測定方法により求められる。
<使用前の状態の吸水性ポリマーの粒子の平均粒子径の測定方法>
使用前の状態における平均粒子径は、使用前の吸水性ポリマーの粒子を用い、吸水性ポリマーの粒子の直径もしくは長軸を光学顕微鏡観察で測定できる。ここで言う直径とは、吸水性ポリマーの粒子が球状の場合を指す。また、長軸とは、吸水性ポリマーの粒子がひし形、長方形、房状、フットボール型などの異型状の場合を指す。計50個の吸水性ポリマーの粒子の直径もしくは長軸を測定し、その数平均粒子径を使用前の状態の吸水性ポリマーの粒子の平均粒子径とする。
<膨潤後の状態の吸水性ポリマーの粒子の平均粒子径の測定方法>
膨潤後の状態における平均粒子径は、シート状物1を25℃に調温した生理食塩水(0.9質量%塩化ナトリウム水溶液)中に浸漬させ、浸漬開始から1時間後にシート状物1を生理食塩水から取り出し、30分間垂直状態に吊るして水切りした後、長尺状基体部2の表面の吸水性ポリマーの粒子の直径もしくは長軸を光学顕微鏡観察で測定できる。ここで言う直径とは、吸水性ポリマーの粒子が球状の場合を指す。また、長軸とは、吸水性ポリマーの粒子がひし形、長方形、房状、フットボール型などの異型状の場合を指す。計50個の吸水性ポリマーの粒子の直径もしくは長軸を測定し、その数平均粒子径を膨潤後の状態の吸水性ポリマーの粒子の平均粒子径とする。
次に、本発明のシート状物の製造方法の好ましい一実施態様を、上記構成のシート状物1を製造する場合を例にして、図4を参照して説明する。図4には、本実施態様の製造方法に好ましく用いられる製造装置100が示されている。本実施形態の製造装置100は、製造工程の上流側から下流側に向けて、基材シートカット部110、接着剤塗布部120及び吸水性ポリマー散布部130を、この順で備えている。尚、図4に示す製造装置100においては、接着剤塗布部120及び吸水性ポリマー散布部130が一体化した装置を用いているが、接着剤塗布部120及び吸水性ポリマー散布部130が一体化していなくてもよい。前記一体化した装置は、該装置における上流側に接着剤塗布部120が配され、該一体化した装置における下流側に吸水性ポリマー散布部130が配された構成となっている。
基材シートカット部110は、帯状の基材シート20をカットして複数本の長尺状基体部2を形成する部分である。基材シート20のカットには、各種公知のカット装置を特に制限なく用いることができるが、製造装置100においては、図5に示すように、周面に複数のカッター刃111a,111a,111a・・・が配されたロータリーダイ111bと、ロータリーダイ111bに対向配置された、周面が平坦な受けロール112とを備えたカット装置113を用いている。カット装置113の各カッター刃111aは、ロータリーダイ111bの回転方向に配されており、複数のカッター刃111a,111a,111a・・・は、それぞれ、帯状の基材シート20の搬送方向(Y1方向)に直交する方向(X1方向)に並んで配置されている。直交する方向(X1方向)に隣り合うカッター刃111a,111aどうしの間隔は、形成される各長尺状基体部2の幅(横方向(X方向)の長さ)に対応している。ここで、基材シート20の搬送方向(Y1方向)は、製造されるシート状物1の縦方向(Y方向)に対応しており、直交する方向(X1方向)は、製造されるシート状物1の横方向(X方向)に対応している。尚、基材シート20のカットには、上刃と下刃の側面を擦り合わせて切断するシェアカット方式のカット装置を用いてもよく、複数のスコアカットナイフを直交する方向(X1方向)に並置した装置でもよく、レーザー光を照射して溶断するレーザー装置を用いてもよい。
図3に示すシート状物1のように、シート状物1が、縦方向(Y方向)の両端部に非スリット領域NTを備えている場合には、例えば、図5に示すように、各カッター刃111aの周面に、凹部114を形成するようにすればよい。回転するカッター刃111aの外周における凹部114部分の円弧の長さは、図3に示すシート状物1の両端部に配置される非スリット領域NTの縦方向(Y方向)の長さの合計と等しい長さに対応するようにする。このような凹部114を備える複数のカッター刃111a,111a,111a・・・を用意し、X1方向に隣り合うカッター刃111aの凹部114,114どうしの位置を合わせて配置したロータリーダイ111bを用いればよい。尚、回転するカッター刃111aの外周における凹部114を除く部分の円弧の長さが、図3に示すシート状物1の有する長尺状基体部2の縦方向(Y方向)の長さに対応している。また、シート状物1が、縦方向(Y方向)に沿う両側部に非スリット領域NTを備えている場合には、該非スリット領域NTに対応する位置にカッター刃111aを配しないようにすればよい。
基材シートカット部110の下流側に位置する接着剤塗布部120は、長尺状基体部2の一方の面(上面)の表面に接着剤5を塗布する部分であり、製造装置100においては、図4に示すように、塗布ヘッド121を備えている。塗布ヘッド121には、各種公知の塗布装置を特に制限なく用いることができる。塗布ヘッド121は、X1方向においては、シート状物1の吸収領域ATの幅(横方向(X方向)の長さ)に対応する長さを有するように形成されている。このように形成された塗布ヘッド121が、長尺状基体部2の一方の面(上面)上に配置されている。
接着剤塗布部120の下流側に位置する吸水性ポリマー散布部130は、長尺状基体部2の一方の面(上面)の表面に吸水性ポリマーの粒子3を散布して吸収性ユニット4を形成する部分であり、製造装置100においては、図4に示すように、吸水性ポリマー導入部131を備えている。吸水性ポリマー導入部131には、各種公知の導入装置を特に制限なく用いることができる。吸水性ポリマー導入部131は、X1方向においては、シート状物1の吸収領域ATの幅(横方向(X方向)の長さ)に対応する長さを有するように形成されている。このように形成された吸水性ポリマー導入部131が、長尺状基体部2の一方の面(上面)上に配置されている。
また、図4に示す製造装置100においては、接着剤塗布部120及び吸水性ポリマー散布部130が一体化した装置に対向する位置であって、搬送される複数本の長尺状基体部2の下面側にバキュームコンベア141が配されている。バキュームコンベア141は、駆動ロール142及び複数の従動ロール143に架け渡された無端状の通気性ベルト144と、通気性ベルト144を挟んで前記一体化した装置に対向する位置に配されたバキュームボックス145とを備えている。バキュームコンベア141上には、基材シートカット部110にて基材シート20をカットして形成される複数本の長尺状基体部2が導入されるようになっている。
また、図4に示す製造装置100においては、帯状の基材シート20の原反ロールから基材シート20を繰り出す駆動ロール151と、最も下流側に、製造されたシート状物1の前駆体1bを搬送する駆動ロール152とを備えている。
次に、前述した本実施形態の製造装置100を用いてシート状物1を連続的に製造する方法、即ち、本発明のシート状物の製造方法の一実施態様について説明する。
本実施態様のシート状物1の製造方法は、帯状の基材シート20をカットして複数本の長尺状基体部2を形成するカット工程と、形成された複数本の前記長尺状基体部の一方の面の表面に吸水性ポリマーの粒子3を散布する吸水性ポリマーの粒子散布工程とを備えている。また、本実施態様においては、吸水性ポリマーの粒子散布工程よりも前工程に、接着剤5を塗布する接着剤塗布工程を備えている。即ち、本実施態様のシート状物1の製造方法は、カット工程の後工程に接着剤塗布工程を備え、接着剤塗布工程の後工程に吸水性ポリマーの粒子散布工程を備えている。
前記カット工程の実施に先立ち、先ず、バキュームボックス145内を、それに接続された排気装置を作動させて負圧にする。
次いで、駆動ロール151及び駆動ロール152を駆動させ、カット装置113及び通気性ベルト144を回転させ、バキュームコンベア141を作動させる。そして、駆動ロール151により帯状の基材シート20の原反ロールから基材シート20を繰り出し、基材シートカット部110のカット装置113における複数のカッター刃111aと受けロール112との間に供給し、帯状の基材シート20をカットして複数本の長尺状基体部2を形成する(カット工程)。本実施態様においては、図5に示すように、ロータリーダイ111bの回転方向に配された複数のカッター刃111aが、それぞれ、帯状の基材シート20の搬送方向(Y1方向)に直交する方向(X1方向)に並んで配置されているので、帯状の基材シート20を、基材シート20の搬送方向(Y1方向)に沿ってカットし、且つ直交する方向(X1方向)に複数箇所カットして複数本の長尺状基体部2を形成する。また、カッター刃111aでカットされた部分が長尺状基体部2の側縁部2sとなる。
また、本実施態様においては、複数のカッター刃111aが、それぞれ、凹部114を有しているので、搬送される帯状の基材シート20に、長尺状基体部2の縦方向(Y方向)の長さ分を空けて、間欠的に、非スリット領域NTの縦方向(Y方向)の長さの2倍の長さ分に対応する非カット部NTbが形成される。カット工程にて形成された複数本の長尺状基体部2は、搬送方向(Y1方向)に平行に形成されており、直交する方向(X1方向)に並置して配されている。
次いで、カット工程にて形成された長尺状基体部2の一方の面の表面に、接着剤5を塗布する(接着剤塗布工程)。本実施態様においては、カット工程にて形成された複数本の長尺状基体部2をバキュームコンベア141で搬送しながら、バキュームボックス145上に位置する間に、接着剤塗布部120の塗布ヘッド121により、直交する方向(X1方向)に並置して形成された複数本の長尺状基体部2の一方の面(上面)の表面に、非カット部NTbを除いて、間欠的に接着剤5を塗布する。
次いで、接着剤塗布工程にて複数本の長尺状基体部2の一方の面(上面)の表面に塗布された接着剤5上に、吸水性ポリマーの粒子3を散布する(吸水性ポリマーの粒子散布工程)。本実施態様においては、接着剤塗布工程にて形成された一方の面(上面)の表面に接着剤5が塗布された長尺状基体部2をバキュームコンベア141で搬送しながら、バキュームボックス145上に位置する間に、吸水性ポリマー散布部130の吸水性ポリマー導入部131により、直交する方向(X1方向)に並置した複数本の長尺状基体部2の一方の面(上面)の表面に塗布された接着剤5上に、非カット部NTbを除いて、吸水性ポリマーの粒子3を散布する。このように吸水性ポリマーの粒子3を散布することにより、接着剤5を介して吸水性ポリマーの粒子3が長尺状基体部2の一方の面(上面)の表面に固定された吸収性ユニット4を複数本形成する。このように形成された複数本の吸収性ユニット4は、それぞれの縦方向(Y方向)が、搬送方向(Y1方向)を向くように配列しており、シート状物1の前駆体1bを形成するようになる。
次いで、シート状物1の前駆体1bを駆動ロール152により下流側に搬送し、公知の切断装置(不図示)を用いて、非カット部NTbの搬送方向(Y1方向)の長さの二等分の位置毎に切断して、縦方向(Y方向)の両端部に非スリット領域NTを有するシート状物1を、連続して製造する。このように、本実施形態の製造装置100及びそれを用いた本実施態様の製造方法によれば、シート状物1を安定的に効率良く製造することができる。
また、本実施態様の製造方法によれば、複数のカッター刃111a,111a,111a・・・を用いて、均一な幅の長尺状基体部2を形成した後、長尺状基体部2の一方の面(上面)の表面に接着剤5を塗布しているので、製造されるシート状物1においては、横方向(X方向)に隣り合う吸収性ユニットの長尺状基体部2,2どうしが、全体に亘って隣接している形態となり易い。このようなシート状物1を安定的に効率良く製造することができる。
次に、本発明のシート状物の他の実施形態を説明する。他の実施形態に関し特に説明しない点については、先に述べた実施形態に関する説明が適宜適用される。また、図6〜図7、図9〜図11に示すシート状物1において、図1及び図3に示すシート状物1と同じ部材には同じ符号を付してある。
図6に示すシート状物1は、使用前の状態であり、長尺状基体部2の一方の面(上面)の表面に接着剤5を介して吸水性ポリマーの粒子3が固定されており、吸水性ポリマーの粒子3の上に更に接着剤5が配された形態である。
図6に示すシート状物1は、例えば、図4に示す製造装置100において、吸水性ポリマー散布部130の下流側に、更に別の接着剤塗布部120を設け、吸水性ポリマーの粒子3の散布後に、別の接着剤塗布部120を用いて、吸水性ポリマーの粒子3の上に接着剤5を塗布することにより製造できる。
図6に示すシート状物1によれば、搬送中の吸水性ポリマーの粒子3の飛散、脱落を抑制し、安定した吸収性能を有するという効果を奏することができる。
図7に示すシート状物1は、使用前の状態であり、長尺状基体部2の一方の面(上面)の表面に接着剤5を介して吸水性ポリマーの粒子3が固定されており、更に吸水性ポリマーの粒子3の上に接着剤5が配され、該接着剤5上に更に第2長尺状基体部2が配された形態である。即ち、図7に示すシート状物1は、一方の面の表面に接着剤5を配した長尺状基体部2で、吸水性ポリマーの粒子3を挟み、吸水性ポリマーの粒子3を固定した形態である。
図7に示すシート状物1は、例えば、図4に示す製造装置100を用い、帯状の基材シート20をカットして複数本の長尺状基体部2を形成した後、形成した複数本の長尺状基体部2全部の一方の面(上面)の表面に接着剤5を塗布した後、例えば、直交する方向(X1方向)の二等分の位置よりも例えば右側に位置する複数本の長尺状基体部2の一方の面(上面)の表面に塗布した接着剤5上にのみ吸水性ポリマーの粒子3を散布する。その後、直交する方向(X1方向)の二等分の位置よりも左側に位置する、一方の面(上面)の表面に接着剤5が塗布された複数本の長尺状基体部2を、公知の折り返し板を用いて、前記右側に位置する吸水性ポリマーの粒子3の上に折り返すことにより製造できる。
また、図7に示すシート状物1は、例えば、図8に示す製造装置100Bを用いて製造することもできる。製造装置100Bは、図7に示すシート状物1の下面側の複数の長尺状基体部2を形成する帯状の基材シート20をカットする第1スリット装置113Aと、該第1スリット装置113Aに加えて、図7に示すシート状物1の上面側の複数の長尺状基体部2を形成する別の帯状の第2基材シート20をカットする第2スリット装置113Bとを備えている。第1スリット装置113A及び第2スリット装置113Bは、それぞれ、ロータリーダイ111bと受けロール112とを備えている。また、製造装置100Bは、吸水性ポリマー散布部130の上流側の第1接着剤塗布部120Aのみならず、吸水性ポリマー散布部130の下流側に第2接着剤塗布部120Bを備えている。
図8に示す製造装置100Bを用いた図7に示すシート状物1の製造方法を説明すると、先ず、一方の帯状の基材シート20を第1スリット装置113Aによりカットして複数本の長尺状基体部2を形成した後、形成した複数本の長尺状基体部2全部の一方の面(上面)の表面に第1接着剤塗布部120Aにより接着剤5を塗布する。その後、複数本の長尺状基体部2の一方の面(上面)の表面に塗布した接着剤5上に吸水性ポリマーの粒子3を散布し、散布した吸水性ポリマーの粒子3の一方の面(上面)の表面に第2接着剤塗布部120Bにより接着剤5を更に塗布する。これとは別に、他方の帯状の第2基材シート20を第2スリット装置113Bによりカットして複数本の第2長尺状基体部2を形成する。そして、複数本の長尺状基体部2の一方の面(上面)の表面に散布した吸水性ポリマーの粒子3に塗布された接着剤5上に、第2スリット装置113Bによりカットして形成された複数本の第2長尺状基体部2を配することにより図7に示すシート状物1が製造できる。
図7に示すシート状物1によれば、搬送中の吸水性ポリマーの粒子3の飛散、脱落を抑制するとの効果を奏することができる。
図9に示すシート状物1は、使用前の状態であり、長尺状基体部2の一方の面(上面)の表面に接着剤5を介して吸水性ポリマーの粒子3が固定されており、更に吸水性ポリマーの粒子3の上に接着剤5が配され、該接着剤5上に更に長尺状基体部2が配された形態であり、図7に示すシート状物1の形態と類似している。即ち、図9に示すシート状物1は、一方の面の表面に接着剤5を配した複数本の長尺状基体部2で、吸水性ポリマーの粒子3を包み込み、吸水性ポリマーの粒子3を固定した形態である。
図9に示すシート状物1は、例えば、図4に示す製造装置100を用い、帯状の基材シート20をカットして複数本の長尺状基体部2を形成した後、形成した複数本の長尺状基体部2全部の一方の面(上面)の表面に接着剤5を塗布した後、例えば、直交する方向(X1方向)の二等分の位置から右側に間隔を空けた位置から右側に位置する複数本の長尺状基体部2の一方の面(上面)の表面に塗布した接着剤5上にのみ吸水性ポリマーの粒子3を散布する。その後、吸水性ポリマーの粒子3が散布されておらず、且つ一方の面(上面)の表面に接着剤5が塗布された複数本の長尺状基体部2を、公知の折り返し板を用いて、吸水性ポリマーの粒子3が固定された複数本の長尺状基体部2上に折り返し、更に吸水性ポリマーの粒子3を包むように折り返すことにより製造できる。
図9に示すシート状物1によれば、搬送中の吸水性ポリマーの粒子3の飛散、脱落を抑制するとの効果を奏することができる。
図10に示すシート状物1は、使用前の状態であり、長尺状基体部2の一方の面(上面)の表面に接着剤5を介して吸水性ポリマーの粒子3が固定されており、吸水性ポリマーの粒子3の上に更に長尺状基体部2が配された形態である。
図10に示すシート状物1は、例えば、図4に示す製造装置100を用い、帯状の基材シート20をカットして複数本の長尺状基体部2を形成した後、例えば、直交する方向(X1方向)の二等分の位置よりも例えば右側に位置する複数本の長尺状基体部2の一方の面(上面)の表面にのみ接着剤5を塗布し、塗布した接着剤5上にのみ吸水性ポリマーの粒子3を散布する。その後、直交する方向(X1方向)の二等分の位置よりも左側に位置する、一方の面(上面)の表面に接着剤5が塗布されていない複数本の長尺状基体部2を、公知の折り返し板を用いて、前記右側に位置する吸水性ポリマーの粒子3上に折り返すことにより製造できる。
図10に示すシート状物1によれば、搬送中の吸水性ポリマーの粒子3の飛散、脱落を抑制するとの効果を奏することができる。
図11に示すシート状物1は、使用前の状態であり、長尺状基体部2の一方の面(上面)の表面に接着剤5を介して吸水性ポリマーの粒子3が固定されており、更に吸水性ポリマーの粒子3の上に接着剤5が配され、該接着剤5上に更に、長尺状基体部2よりも幅広で長尺状基体部2が形成された基材シート(第1基材シート)とは別の第2基材シート6が配された形態である。即ち、図11に示すシート状物1は、一方の面の表面に接着剤5を配した長尺状基体部2と一方の面の表面に接着剤5を配した第2基材シート6とで、吸水性ポリマーの粒子3を挟み、吸水性ポリマーの粒子3を固定した形態である。
図11に示すシート状物1は、例えば、図12に示す製造装置100Cを用いて製造することができる。製造装置100Cは、吸水性ポリマー散布部130の上流側の第1接着剤塗布部120Aのみならず、吸水性ポリマー散布部130の下流側に第2接着剤塗布部120Bを備えている。また、図11に示すシート状物1の上面側の第2基材シート6を搬送する搬送装置114を備えている。
図12に示す製造装置100Cを用いた図11に示すシート状物1の製造方法を説明すると、先ず、一方の帯状の第1基材シート20を第1スリット装置113Aによりカットして複数本の長尺状基体部2を形成した後、形成した複数本の長尺状基体部2全部の一方の面(上面)の表面に第1接着剤塗布部120Aにより接着剤5を塗布する。その後、複数本の長尺状基体部2の一方の面(上面)の表面に塗布した接着剤5上に吸水性ポリマーの粒子3を散布し、散布した吸水性ポリマーの粒子3の一方の面(上面)の表面に第2接着剤塗布部120Bにより接着剤5を更に塗布する。そして、複数本の長尺状基体部2の一方の面(上面)の表面に散布した吸水性ポリマーの粒子3に塗布された接着剤5上に、搬送装置114により搬送された帯状の第2基材シート6を配することにより図11に示すシート状物1が製造できる。
図11に示すシート状物1によれば、搬送中の吸水性ポリマーの粒子3の飛散、脱落を抑制するとの効果を奏することができる。
本発明は、前記実施形態及び前記実施態様に制限されず適宜変更可能である。
上述した図1、図6〜図7、図9〜図11に示すシート状物1においては、吸水性ポリマーの粒子3が、各長尺状基体部2の一方の面(上面)の表面にのみ固定されているが、シート状物1の液の吸収性能向上の観点から、各長尺状基体部2の一方の面(上面)の表面のみならず、他方の面(下面)の表面にも固定されていてもよい。各長尺状基体部2の両面(上下面)に吸水性ポリマーの粒子3を固定させるには、例えば、図4に示す製造装置100を用いて、各長尺状基体部2の一方の面(上面)の表面に吸水性ポリマーの粒子3を固定させた後、反転ロールを介して反転させ、その後別の吸水性ポリマー散布部130を用いて、各長尺状基体部2の他方の面(下面)の表面に吸水性ポリマーの粒子3を散布して固定させることにより製造できる。
各長尺状基体部2の両面(上下面)に吸水性ポリマーの粒子3を固定する際には、上記効果を一層奏する観点から、長尺状基体部2の他方の面(下面)の表面に固定された吸水性ポリマー3の坪量の方が、該長尺状基体部2の一方の面(上面)の表面に固定された吸水性ポリマー3の坪量よりも大きいことが好ましい。長尺状基体部2の一方の面(上面)の表面に固定させる吸水性ポリマー3の坪量は、10g/m以上250g/m以下であることが好ましく、30g/m以上150g/m以下であることが更に好ましい。長尺状基体部2の他方の面(下面)の表面に固定させる吸水性ポリマー3の坪量は、30g/m以上400g/m以下であることが好ましく、50g/m以上300g/m以下であることが更に好ましい。
また、各長尺状基体部2の両面(上下面)に吸水性ポリマー3を固定する際には、着用者の肌に遠い非肌対向面(下面)で液を大量に保持させ、肌対向面(上面)上に液を残さずに肌触りを向上させる観点から、長尺状基体部2の一方の面(上面)の表面に固定された吸水性ポリマー3は、該長尺状基体部2の他方の面(下面)の表面に固定された吸水性ポリマー3に比べて、加圧下通液性能が高く、遠心保持量が低いことが好ましい。上記観点から、長尺状基体部2の一方の面(上面)の表面に固定された吸水性ポリマー3に関し、2.0kPaでの加圧下通液速度は、20ml/min以上であることが好ましく、40ml/min以上であることが更に好ましく、そして、1000ml/min以下であることが好ましく、800ml/min以下であることが更に好ましく、具体的には、20ml/min以上1000ml/min以下であることが好ましく、40ml/min以上800ml/min以下であることが更に好ましい。また、長尺状基体部2の他方の面(下面)の表面に固定された吸水性ポリマー3に関し、2.0kPaでの加圧下通液速度は、0ml/min以上であることが好ましく、10ml/min以上であることが更に好ましく、そして、400ml/min以下であることが好ましく、200ml/min以下であることが更に好ましく、具体的には、0ml/min以上400ml/min以下であることが好ましく、10ml/min以上200ml/min以下であることが更に好ましい。加圧下通液速度は、以下の測定方法により求められる。
<加圧下通液速度の測定方法>
加圧下通液速度は、特開2003−235889号公報に記載されている測定方法及び測定装置を利用して測定される。即ち、100mLのガラスビーカーに、測定試料である吸水性ポリマー0.32±0.005gを膨潤するに十分な量の生理食塩水(0.9質量%塩化ナトリウム水溶液)、例えば吸水性ポリマーの飽和吸収量の5倍以上の生理食塩水に浸して30分間放置する。別途、垂直に立てた円筒(内径25.4mm)の開口部の下端に、金網(目開き150μm、株式会社三商販売のバイオカラム焼結ステンレスフィルター30SUS)と、コック(内径2mm)付き細管(内径4mm、長さ8cm)とが備えられた濾過円筒管を用意し、コックを閉鎖した状態で該円筒管内に、膨潤した測定試料を含む前記ビーカーの内容物全てを投入する。次いで、目開きが150μmで直径が25mmである金網を先端に備えた直径2mmの円柱棒を濾過円筒管内に挿入して、該金網と測定試料とが接するようにし、更に測定試料に2.0kPaの荷重が加わるようにおもりを載せる。この状態で1分間放置した後、コックを開いて液を流し、濾過円筒管内の液面が60mLの目盛り線から40mLの目盛り線に達する(つまり20mLの液が通過する)までの時間(T1)(秒)を計測する。計測された時間T1(秒)を用い、次式から2.0kPaでの加圧下通液速度を算出する。尚、式中、T0(秒)は、濾過円筒管内に測定試料を入れないで、生理食塩水20mlが金網を通過するのに要する時間を計測した値である。
加圧下通液速度(ml/min)=20×60/(T1−T0)
測定は5回行い(n=5)、上下各1点の値を削除し、残る3点の平均値を測定値とする。また、測定は23±2℃、湿度50±5%で行い、測定の前に試料を同環境で24時間以上保存した上で測定する。加圧下通液速度の更に詳細な測定方法は、特開2003−235889号公報の段落〔0008〕及び段落〔0009〕に記載されており、また測定装置は、同公報の図1及び図2に記載されている。
上記観点から、長尺状基体部2の一方の面(上面)の表面に固定された吸水性ポリマー3に関し、その遠心保持量(吸水量)は、20g/g以上であることが好ましく、25g/g以上であることが更に好ましく、そして、50g/g以下であることが好ましく、45g/g以下であることが更に好ましく、具体的には、20g/g以上50g/g以下であることが好ましく、25g/g以上45g/g以下であることが更に好ましい。また、長尺状基体部2の他方の面(下面)の表面に固定された吸水性ポリマー3に関し、その遠心保持量(吸水量)は、25g/g以上であることが好ましく、30g/g以上であることが更に好ましく、そして、65g/g以下であることが好ましく、55g/g以下であることが更に好ましく、具体的には、25g/g以上65g/g以下であることが好ましく、30g/g以上55g/g以下であることが更に好ましい。遠心保持量(吸水量)は、以下の測定方法により求められる。
<遠心保持量(吸水量)の測定方法>
遠心保持量(吸水量)の測定は、JIS K 7223(1996)に準拠して行う。ナイロン製の織布(三力製作所販売、品名:ナイロン網、規格:250メッシュ)を幅10cm、長さ40cmの長方形に切断して長手方向中央で二つ折りにし、両端をヒートシールして幅10cm(内寸9cm)、長さ20cmのナイロン袋を作製する。次いで、測定試料である吸水性ポリマー1.00gを精秤し、作製したナイロン袋の底部に均一になるように入れる。次いで、試料の入ったナイロン袋を、25℃に調温した生理食塩水(0.9質量%塩化ナトリウム水溶液)に浸漬させる。そして浸漬開始から1時間後にナイロン袋を生理食塩水から取り出し、1時間垂直状態に吊るして水切りした後、遠心脱水器(コクサン(株)製、型式H−130C特型)を用いて脱水する。脱水条件は、143G(800rpm)で10分間とする。脱水後、試料の質量を測定し、次式に従って目的とする遠心保持量(吸水量)を算出する。
遠心保持量(g/g)=(a'−b−c)/c
式中、a'は遠心脱水後の試料及びナイロン袋の総質量(g)、bはナイロン袋の吸水前(乾燥時)の質量(g)、cは試料の吸水前(乾燥時)の質量(g)を表す。
測定は5回行い(n=5)、上下各1点の値を削除し、残る3点の平均値を測定値とする。また、測定は23±2℃、湿度50±5%で行い、測定の前に試料を同環境で24時間以上保存した上で測定する。
また、上述した図1に示すシート状物1は、均一な幅の長尺状基体部2を有する吸収性ユニット4を複数本用いて形成されているが、長尺状基体部2の幅は不均一であってもよい。好適には、シート状物1を平面視して、吸水性ポリマーの粒子3が偏在して固定されており、固定された吸水性ポリマー3の坪量が相対的に多い部分において、長尺状基体部2の縦方向(Y方向)に沿う両側縁部2s,2s間の距離が相対的に短くなっていてもよい。即ち、固定された吸水性ポリマー3の坪量が多い部分と少ない部分を比べて、固定された吸水性ポリマー3の坪量が多い部分における長尺状基体部2の両側縁部2s,2s間の距離が、固定された吸水性ポリマー3の坪量が少ない部分における長尺状基体部2の両側縁部2s,2s間の距離よりも短く形成されていてもよい。以上の構成を有するシート状物1であれば、固定された吸水性ポリマー3の坪量が多い部分において、隣り合う吸収性ユニット4,4どうしが厚み方向(Z方向)に自由に動き易く、シート状物1が硬くなり難く、また、吸水性ポリマーの粒子3の吸収性能を最大限に発揮できるので、シート状物1の吸収性能が向上し易い。
また、上述した図3に示すシート状物1は、複数本の吸収性ユニット4それぞれの縦方向(Y方向)がシート状物1の縦方向(Y方向)を向くように配列して形成されているが、例えば図13に示すように、複数本の吸収性ユニット4それぞれの縦方向(Y方向)がシート状物1の横方向(X方向)を向くように配列して形成されていてもよい。尚、図13に示すシート状物1は、縦方向(Y方向)に沿う両側部に非スリット領域NTを備えている。図13に示すシート状物1を製造する際には、ロールの軸方向に平行に配されたカッター刃を、周方向に間欠的に配したロータリーダイと、受けロールとを用い、該ロータリーダイと該受けロールとの間に基材シート20を供給することにより形成できる。
また、各吸収性ユニット4の縦方向(Y方向)が複数方向を向くように配列して形成されたシート状物1であってもよい。該複数方向を向くように配列して形成されたシート状物1としては、例えば、複数本の吸収性ユニット4それぞれの縦方向(Y方向)がシート状物1の縦方向(Y方向)を向くように配列して形成された領域を、該シート状物1の縦方向(Y方向)に沿う両側部に有し、複数本の吸収性ユニット4それぞれの縦方向(Y方向)がシート状物1の横方向(X方向)を向くように配列して形成された領域を、前記両側部で挟まれた中央部に有する形態等が挙げられる。このような複数方向を向くように配列させて形成されたシート状物1は、例えば、複数のカッター刃111aと受けロール112とを用いて、搬送される基材シート20の搬送方向(Y1方向)に沿う両側部をそれぞれ複数箇所カットし、その後、周方向に間欠的に配したカットロールと受けロールとを用いて、搬送される基材シート20の直交する方向(X1方向)の中央部を複数箇所カットすることにより形成できる。
また、上述した図1に示すシート状物1は、各吸収性ユニット4及び各長尺状基体部2が縦方向(Y方向)に平行に直線状に延びているが、形状を問わず縦方向(Y方向)に延びていればよい。例えば、各吸収性ユニット4及び各長尺状基体部2は、縦方向(Y方向)にS字状を繰り返して延びていてもよく、縦方向(Y方向)にギザギザ状に延びていてもよい。
また、上述した図7、図10に示すシート状物1は、使用前の状態において、吸水性ポリマーの粒子3の下面側に配される各長尺状基体部2と、吸水性ポリマーの粒子3の上面側に配される各長尺状基体部2との配置位置が、厚み方向(Z方向)に一致しているが、例えば図14に示すシート状物1のように、横方向(X方向)にずれていてもよい。
また、上述した本実施態様のシート状物1の製造方法においては、カット工程の後工程に接着剤塗布工程を備え、接着剤塗布工程の後工程に吸水性ポリマー散布工程を備えているが、基材シート20の一方の面の表面に起毛加工を施す場合には、接着剤塗布工程に換えて起毛加工工程を備えればよい。このような起毛加工工程を、カット工程の前工程に備えればよい。起毛加工を施す方法としては、例えば、特開2012−092476号公報に記載の方法、或いは特開2013−028891号公報に記載の方法等が挙げられる。
上述した実施形態に関し、さらに以下のシート状物を開示する。
<1>
横方向と、該横方向よりも長さの長い縦方向と、厚み方向とを有する長尺状基体部、及び該長尺状基体部の一方の面の表面に固定された吸水性ポリマーの粒子を備えた吸収性ユニットを複数本具備し、各該吸収性ユニットを、その縦方向が少なくとも一方向を向くように配列させてなる吸収性物品用のシート状物であって、
前記吸水性ポリマーの粒子が液を吸収すると、該吸水性ポリマーの粒子が、前記長尺状基体部の前記縦方向に沿う側縁部を越えて膨潤し、且つ該長尺状基体部の位置が、前記厚み方向において、液を吸収する前の位置と異なるようになされているシート状物。
<2>
前記吸水性ポリマーの粒子が液を吸収する前に、前記吸水性ポリマーの粒子が、前記長尺状基体部の前記側縁部近傍に配されている前記<1>に記載のシート状物。
<3>
前記吸水性ポリマーの粒子が液を吸収する前に、前記吸水性ポリマーの粒子が、前記長尺状基体部の前記側縁部を越えてはみ出している前記<1>又は<2>に記載のシート状物。
<4>
前記吸水性ポリマーの粒子が液を吸収する前に、隣り合う前記長尺状基体部どうしは、少なくとも一部隣接している前記<1>〜<3>の何れか1に記載のシート状物。
<5>
前記吸水性ポリマーの粒子が液を吸収する前に、隣り合う前記長尺状基体部どうしは、全体に亘って隣接している前記<1>〜<4>の何れか1に記載のシート状物。
<6>
前記シート状物は、前記縦方向の両端部に、複数の前記長尺状基体部が前記横方向に繋がった非スリット領域を備えている前記<1>〜<5>の何れか1に記載のシート状物。
<7>
前記シート状物は、前記縦方向の両端部に、複数の前記長尺状基体部が前記横方向に繋がった非スリット領域を備えており、該非スリット領域には、前記吸水性ポリマーの粒子が固定されていない前記<1>〜<6>の何れか1に記載のシート状物。
<8>
前記シート状物は、前記縦方向の両端部が、前記吸収性物品に固定されている前記<1>〜<7>の何れか1に記載のシート状物。
<9>
前記長尺状基体部は、前記縦方向に沿う両側縁部間の距離が、前記吸水性ポリマーの粒子が液を吸収する前の状態の平均粒子径よりも大きく、前記吸水性ポリマーの粒子が液を吸収して膨潤した状態の平均粒子径よりも小さい前記<1>〜<8>の何れか1に記載のシート状物。
<10>
前記長尺状基体部は、親水性である前記<1>〜<9>の何れか1に記載のシート状物。
<11>
前記長尺状基体部は、不織布である前記<1>〜<10>の何れか1に記載のシート状物。
<12>
前記シート状物を平面視して、前記吸水性ポリマーの粒子が偏在して固定されており、固定された該吸水性ポリマーの粒子の坪量が相対的に多い部分において、前記長尺状基体部の縦方向に沿う両側縁部間の距離が相対的に短い前記<1>〜<11>の何れか1に記載のシート状物。
<13>
前記吸水性ポリマーの粒子が液を吸収する前に、前記吸水性ポリマーの粒子は、前記長尺状基体部の他方の面の表面に固定されている前記<1>〜<12>の何れか1に記載のシート状物。
<14>
前記長尺状基体部の他方の面の表面に固定された前記吸水性ポリマーの粒子の坪量の方が、該長尺状基体部の一方の面の表面に固定された該吸水性ポリマーの粒子の坪量よりも大きい前記<13>に記載のシート状物。
<15>
前記長尺状基体部の一方の面の表面に固定された前記吸水性ポリマーの粒子は、該長尺状基体部の他方の面の表面に固定された該吸水性ポリマーの粒子に比べて、加圧下通液性能が高く、遠心保持量が低い前記<13>又は<14>に記載のシート状物。
<16>
前記吸水性ポリマーの粒子は、接着剤を介して前記長尺状基体部に固定されている前記<1>〜<15>の何れか1に記載のシート状物。
<17>
前記横方向において隣り合う前記吸収性ユニット間においては、介在物が非存在状態となっている前記<1>〜<16>の何れか1に記載のシート状物。
<18>
前記吸収性ユニットは、その縦方向が前記シート状物の縦方向を向くように複数本配列されている前記<1>〜<17>の何れか1に記載のシート状物。
<19>
前記吸収性ユニットは、シート状物1枚当たり、3本以上、好ましくは50本以上配されており、そして、1000本以下、好ましくは500本以下配されており、具体的には、3本以上1000本以下、好ましくは50本以上500本以下配されている前記<18>に記載のシート状物。
<20>
前記吸収性ユニットは、その縦方向が前記シート状物の横方向を向くように複数本配列されており、
前記吸収性ユニットは、前記シート状物1枚当たり、3本以上、好ましくは50本以上配されており、そして、3500本以下、好ましくは2000本以下配されており、具体的には、3本以上3500本以下、好ましくは50本以上2000本以下配されている前記<1>〜<17>の何れか1に記載のシート状物。
<21>
前記吸収性ユニットは、横方向の長さが、0.5mm以上10mm以下、好ましくは1mm以上5mm以である前記<1>〜<20>の何れか1に記載のシート状物。
<22>
前記吸収性ユニットの縦方向の長さは、該吸収性ユニットの横方向の長さに対して、20倍以上200倍以下、好ましくは40倍以上80倍である前記<1>〜<21>の何れか1に記載のシート状物。
<23>
前記吸収性ユニットの縦方向の長さは、10mm以上500mm以下、好ましくは200mm以上400mm以下である前記<22>に記載のシート状物。
<24>
前記シート状物の幅に対する前記長尺状基体部の幅の割合は、0.001以上、好ましくは0.002以上であり、そして、0.2以下、好ましくは0.04以下であり、具体的には、0.001以上0.2以下、好ましくは0.002以上0.04以下である前記<1>〜<23>の何れか1に記載のシート状物。
<25>
前記長尺状基体部の幅は、0.3mm以上、好ましくは0.6mm以上であり、そして、10mm以下、好ましくは2mm以下、より好ましくは1.8mm以下であり、具体的には、0.3mm以上10mm以下、好ましくは0.6mm以上2mm以下、より好ましくは0.6mm以上1.8mm以下である前記<1>〜<24>の何れか1に記載のシート状物。
<26>
前記吸水性ポリマーの粒子の上に、更に長尺状基体部が配されており、該吸水性ポリマーの粒子が上下2枚の前記長尺状基体部で挟まれ、固定されている前記<1>〜<25>の何れか1に記載のシート状物。
<27>
前記吸水性ポリマーの粒子の上に、前記長尺状基体部よりも幅広の基材シートが更に配されており、該吸水性ポリマーの粒子が前記長尺状基体部及び前記基材シートで挟まれ、固定されている前記<1>〜<25>の何れか1に記載のシート状物。
<28>
前記<1>〜<27>の何れか1に記載のシート状物と、該シート状物を被覆する液透過性のコアラップシートとを有する吸収性物品用の吸収体。
<29>
前記<28>に記載の吸収体と、該吸収体の肌対向面側に配された表面シートと、該吸収体の非肌対向面側に配された裏面シートとを有する吸収性物品。
<30>
横方向と、該横方向よりも長さの長い縦方向と、厚み方向とを有する長尺状基体部、及び該長尺状基体部の一方の面の表面に固定された吸水性ポリマーの粒子を備えた吸収性ユニットを複数本具備し、各該吸収性ユニットを、その縦方向が少なくとも一方向を向くように配列させてなり、
前記吸水性ポリマーの粒子が液を吸収すると、該吸水性ポリマーの粒子が、前記長尺状基体部の前記縦方向に沿う側縁部を越えて膨潤し、且つ該長尺状基体部の位置が、前記厚み方向において、液を吸収する前の位置と異なるようになされている吸収性物品用のシート状物の製造方法であって、
帯状の基材シートをカットして複数本の前記長尺状基体部を形成するカット工程と、形成された複数本の前記長尺状基体部の一方の面の表面に前記吸水性ポリマーの粒子を散布する吸水性ポリマーの粒子散布工程とを備えるシート状物の製造方法。
<31>
前記吸水性ポリマーの粒子散布工程よりも前工程に、接着剤を塗布する接着剤
塗布工程を備えている前記<30>に記載のシート状物の製造方法。
<32>
前記カット工程の後工程に前記接着剤塗布工程を備え、該接着剤塗布工程の後工程に前記吸水性ポリマーの粒子散布工程を備えており、
前記カット工程にて形成された前記長尺状基体部の一方の面の表面に、前記接着剤塗布工程にて前記接着剤を塗布し、該長尺状基体部の一方の面の表面に塗布された該接着剤上に、前記吸水性ポリマーの粒子散布工程にて前記吸水性ポリマーの粒子を散布して、該接着剤を介して該吸水性ポリマーの粒子が該長尺状基体部に固定された前記シート状物を形成する前記<31>に記載のシート状物の製造方法。
<33>
前記カット工程においては、前記帯状の基材シートを、該基材シートの搬送方向に沿ってカットし、且つ直交する方向に複数箇所カットして複数本の長尺状基体部を形成する前記<30>〜<32>の何れか1に記載のシート状物の製造方法。
<34>
前記カット工程において、前記帯状の基材シートに、基材シートの搬送方向に間欠的に非カット部を形成する前記<30>〜<33>の何れか1に記載のシート状物の製造方法。
<35>
前記カット工程において、前記帯状の基材シートに、該基材シートの搬送方向に間欠的に配される非カット部を形成し、
前記接着剤塗布工程において、前記非カット部を除いて、間欠的に接着剤を塗布する前記<31>又は<32>に記載のシート状物の製造方法。
<36>
前記カット工程において、前記帯状の基材シートに、該基材シートの搬送方向に間欠的に配される非カット部を形成し、
前記非カット部を除いて、前記吸水性ポリマーの粒子を散布する前記<30>〜<35>の何れか1に記載のシート状物の製造方法。
<37>
前記吸水性ポリマーの散布工程後に、散布された吸水性ポリマーの粒子に接着剤を塗布する前記<30>〜<35>の何れか1に記載のシート状物の製造方法。
<38>
前記カット工程において、前記基材シートをカットして複数本の前記長尺状基体部を形成し、
形成した複数本の前記長尺状基体部全部の一方の面の表面に接着剤を塗布し、
複数本の前記長尺状基体部における、前記基材シートをその直交する方向の二等分の位置より一方側に位置する複数本の長尺状基体部の一方の面の表面に塗布した前記接着剤上にのみ前記吸水性ポリマーの粒子を散布し、該接着剤を介して該吸水性ポリマーの粒子を前記長尺状基体部に固定させ、ついで前記二等分の位置よりも他方側に位置する、一方の面の表面に前記接着剤が塗布された複数本の長尺状基体部を前記吸水性ポリマーの粒子の上に折り返して、前記長尺状基体部で前記吸水性ポリマーの粒子を挟んだシート状物を得る前記<30>〜<37>の何れか1に記載のシート状物の製造方法。
<39>
前記カット工程にて、前記基材シートをカットして複数本の前記長尺状基体部を形成し、
前記長尺状基体部の一方の面の表面に接着剤を塗布し、
前記接着剤が塗布された前記長尺状基体部における該接着剤が塗布された面に前記吸水性ポリマーの粒子を散布し、
散布された前記吸水性ポリマーの粒子の上に更に接着剤を塗布し、
前記吸水性ポリマーの粒子の上に塗布された前記接着剤上に、第2の基材シートをカットすることによって得られた第2長尺状基体部を配して、前記長尺状基体部及び前記第2長尺状基体部で前記吸水性ポリマーの粒子を挟んだシート状物を得る前記<30>〜<37>の何れか1に記載のシート状物の製造方法。
<40>
前記カット工程にて、前記基材シートをカットして複数本の前記長尺状基体部を形成し、
前記長尺状基体部の一方の面の表面に接着剤を塗布し、
前記接着剤が塗布された前記長尺状基体部における該接着剤が塗布された面の表面に前記吸水性ポリマーの粒子を散布し、
散布された前記吸水性ポリマーの粒子の上に更に接着剤を塗布し、
前記吸水性ポリマーの粒子の上に塗布された前記接着剤上に、前記長尺状基体部よりも幅広の第2基材シートを配して、前記長尺状基体部及び前記第2基材シートで前記吸水性ポリマーの粒子を挟んだシート状物を得る前記<30>〜<37>の何れか1に記載のシート状物の製造方法。
1 シート状物
2 長尺状基体部
2s 側縁部
20 基材シート
3 吸水性ポリマー
4 吸収性ユニット
5 接着剤
6 第2基材シート
100 製造装置
110 基材シートカット部
111a カッター刃
111b ロータリーダイ
112 受けロール
113 スリット装置
114 搬送装置
120 接着剤塗布部
121 塗布ヘッド
130 吸水性ポリマー散布部
131 吸水性ポリマー導入部
141 バキュームコンベア
145 バキュームボックス
151,152 駆動ロール

Claims (12)

  1. 横方向と、該横方向よりも長さの長い縦方向と、厚み方向とを有する長尺状基体部、及び該長尺状基体部の一方の面の表面に固定された吸水性ポリマーの粒子を備えた吸収性ユニットを複数本具備し、各該吸収性ユニットを、その縦方向が少なくとも一方向を向くように配列させてなる吸収性物品用のシート状物であって、
    前記吸水性ポリマーの粒子が液を吸収すると、該吸水性ポリマーの粒子が、前記長尺状基体部の前記縦方向に沿う側縁部を越えて膨潤し、且つ該長尺状基体部の位置が、前記厚み方向において、液を吸収する前の位置と異なるようになされているシート状物。
  2. 前記吸水性ポリマーの粒子が液を吸収する前に、前記吸水性ポリマーの粒子が、前記長尺状基体部の前記側縁部を越えてはみ出している請求項1に記載のシート状物。
  3. 前記シート状物は、前記縦方向の両端部に、複数の前記長尺状基体部が前記横方向に繋がった非スリット領域を備えている請求項1又は2に記載のシート状物。
  4. 前記シート状物は、前記縦方向の両端部が、前記吸収性物品に固定されている請求項1〜3の何れか1項に記載のシート状物。
  5. 前記長尺状基体部は、前記縦方向に沿う両側縁部間の距離が、前記吸水性ポリマーの粒子が液を吸収する前の状態の平均粒子径よりも大きく、前記吸水性ポリマーの粒子が液を吸収して膨潤した状態の平均粒子径よりも小さい請求項1〜4の何れか1項に記載のシート状物。
  6. 前記長尺状基体部は、不織布である請求項1〜5の何れか1項に記載のシート状物。
  7. 前記吸水性ポリマーの粒子は、接着剤を介して前記長尺状基体部に固定されている請求項1〜6の何れか1項に記載のシート状物。
  8. 請求項1〜7の何れか1項に記載のシート状物と、該シート状物を被覆する液透過性のコアラップシートとを有する吸収性物品用の吸収体。
  9. 請求項8に記載の吸収体と、該吸収体の肌対向面側に配された表面シートと、該吸収体の非肌対向面側に配された裏面シートとを有する吸収性物品。
  10. 横方向と、該横方向よりも長さの長い縦方向と、厚み方向とを有する長尺状基体部、及び該長尺状基体部の一方の面の表面に固定された吸水性ポリマーの粒子を備えた吸収性ユニットを複数本具備し、各該吸収性ユニットを、その縦方向が少なくとも一方向を向くように配列させてなり、
    前記吸水性ポリマーの粒子が液を吸収すると、該吸水性ポリマーの粒子が、前記長尺状基体部の前記縦方向に沿う側縁部を越えて膨潤し、且つ該長尺状基体部の位置が、前記厚み方向において、液を吸収する前の位置と異なるようになされている吸収性物品用のシート状物の製造方法であって、
    帯状の基材シートをカットして複数本の前記長尺状基体部を形成するカット工程と、形成された複数本の前記長尺状基体部の一方の面の表面に前記吸水性ポリマーの粒子を散布する吸水性ポリマーの粒子散布工程とを備えるシート状物の製造方法。
  11. 前記吸水性ポリマーの粒子散布工程よりも前工程に、接着剤を塗布する接着剤塗布工程を備えている請求項10に記載のシート状物の製造方法。
  12. 前記カット工程の後工程に前記接着剤塗布工程を備え、該接着剤塗布工程の後工程に前記吸水性ポリマーの粒子散布工程を備えており、
    前記カット工程にて形成された前記長尺状基体部の一方の面の表面に、前記接着剤塗布工程にて前記接着剤を塗布し、該長尺状基体部の一方の面の表面に塗布された該接着剤上に、前記吸水性ポリマーの粒子散布工程にて前記吸水性ポリマーの粒子を散布して、該接着剤を介して該吸水性ポリマーの粒子が該長尺状基体部の一方の面の表面に固定された前記吸収性ユニットを形成する請求項11に記載のシート状物の製造方法。
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