JP6602637B2 - クレーン - Google Patents

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Description

本発明は、クレーンに関する。
従来、クレーンの一種として、ガーダとトロリとガーダ及びトロリを支持する脚部とを有する本体部と、本体部の脚部に設けられた走行部と、を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。このクレーンの脚部に設けられた走行部は、レール等の軌道に沿って走行する車輪を有している。
特開2007−269480号公報
ここで、上述のようなクレーンでは、非常停止時に、走行部の車輪に設けられたブレーキ(制動部)によって走行部全体に大きな制動力が作用する場合がある。このような場合、クレーンの急激な減速により、クレーンの各部品、吊荷等に大きな衝撃力が作用することが懸念される。そのため、非常停止時において、クレーンの各部品、吊荷等に作用する衝撃力を考慮した制動性能の向上が求められていた。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、非常停止時における制動性能を向上させることができるクレーンを提供することを目的とする。
本発明に係るクレーンは、吊部を有する本体部と、本体部に設けられた走行部と、走行部に接続され走行部を制御する制御部と、を備え、走行部は、複数の車輪と、複数の車輪のうち一部の車輪に設けられ、動作時に当該一部の車輪に制動力を付与する第1の制動部と、複数の車輪のうち少なくとも他の一部の車輪に設けられ、動作時に当該他の一部の車輪に制動力を付与する第2の制動部と、を有し、制御部は、非常停止時に、第1の制動部が動作してから所定時間経過後に第2の制動部を動作させる。
本発明に係るクレーンは、走行部の複数の車輪のうち一部の車輪には第1の制動部が設けられ、走行部の複数の車輪のうち少なくとも他の一部の車輪には第2の制動部が設けられている。また、走行部は制御部に制御され、この制御部は、非常停止時において第1の制動部が動作してから所定時間経過後に第2の制動部を動作させる。すなわち、複数の制動部を段階的に動作させる。このような構成により、第1の制動部と第2の制動部とは、段階的に車輪に制動力を付与する。そのため、制動力付与による衝撃力が分散される。したがって、走行部におけるすべての制動部を同時に動作させる場合と比較して、クレーンの各部品、吊荷等に一度に大きな衝撃力が作用することを抑制することが可能となる。以上により、非常停止時における制動性能を向上させることができる。
本発明に係るクレーンにおいて、第1の制動部及び第2の制動部は、系統電源から給電されており、第1の制動部は、系統電源からの給電が停止した停電時に動作して一部の車輪に制動力を付与し、制御部は、系統電源から第1の制動部及び第2の制動部への給電が停止した停電時に、非常停止時であるとして、第1の制動部が動作してから所定時間経過後に第2の制動部を動作させてもよい。クレーンの走行を非常停止させる場合の一つとして、停電時が挙げられる。停電時においてクレーンを非常停止させる場合には、特に大きな制動力が作用することが考えられる。そのため、制動力付与による衝撃力も大きくなる可能性が高く、すべての制動部を同時に動作させる構成ではクレーンの各部品、吊荷等に一度に作用する衝撃力を抑制することは困難である。したがって、本発明による、複数の制動部を段階的に動作させるという構成を適用することにより、特に停電時において制動性能を顕著に向上させることができる。
本発明に係るクレーンにおいて、停電時に、第2の制動部に給電する蓄電部をさらに備えてもよい。このような構成により、系統電源からの給電が停止した状態であっても、蓄電部によって第2の制動部は継続給電される。したがって、系統電源からの給電が停止したときに第1の制動部を動作させると共に、系統電源からの給電が停止したときから所定時間経過後に第2の制動部を動作させることにより、本発明の構成を容易に実現することができる。すなわち、第1の制動部が動作してから所定時間経過後に第2の制動部を動作させることを容易に実現できる。以上により、停電時における制動性能を向上させることを容易な構成によって実現することができる。
本発明によれば、非常停止時における制動性能を向上させることができる。
本発明の第1実施形態に係るクレーンを正面側から示す斜視図である。 図1に示すクレーンの正面図である。 図1に示すクレーンの左側面図である。 図3に示すIV部分の拡大図である。 電気品室が備える各部品の構成を示すブロック図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において同一部分又は相当部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図1〜図3に示されるように、造船所のドック2にはクレーン1として、ゴライアスクレーン等の門型クレーン(橋形クレーン)が設けられている。ドック2には、複数のクレーン1が配置されていてもよい。ドック2には、例えば建造中又は点検整備中の船を配置することが可能なプール3が設けられ、このプール3の両側には壁部4,5が配置されている。プール3は、所定の深さを有し、壁部4,5の天面よりも低い位置にプール3の底面が形成されている。ドック2は、プール3が形成されていないものでもよい。
プール3に隣接する一方の壁部4は、プール3を挟んで対向する他方の壁部5よりも広い幅を有する。一方の壁部4は、例えば、造船時などにおいて、船に搭載される各種部品、船体を構成するブロック体などが載置されるスペースとして利用される。壁部4,5上には、それぞれレール6,7が敷設されている。レール6,7は、プール3の長手方向に沿って延在している。レール6は壁部5に配置され、レール7は壁部4に配置されている。レール6は、レール7と比較して、プール3に近い位置に配置されている。また、壁部4,5は、コンクリートなどによって形成されており、クレーン1の荷重を受けることが可能な基礎上に形成されている。
クレーン1は、壁部4,5上にそれぞれ配置された一対の脚部8,9と、一対の脚部8,9に架け渡されたガーダ10と、を備えている。脚部8,9とガーダ10とによって本体部が構成されている。本体部は、ガーダ10に沿って移動(横行)可能な主トロリ11及び補トロリ12を備えている。主トロリ11と補トロリ12とによって吊部が構成されている。主トロリ11は、ワイヤーロープ18及びワイヤーロープ18を巻き上げるドラムを備えている。また、補トロリ12は、ワイヤーロープ26及びワイヤーロープ26を巻き上げるドラムを備えている。
クレーン1では、一対の脚部8,9の剛性は、それぞれ異なっており、脚部8は、脚部9よりも剛性が高い剛脚として機能してよく、脚部9は、脚部8よりも剛性が低い揺脚として機能してよい。脚部8は、レール6上を走行可能であり、脚部9は、レール7上を走行可能である。
本体部の脚部8,9の下端部8a,9aには、レール6,7に沿って走行するための走行部13と、走行部13を制御するための電子部品を収容する電気品室70と、がそれぞれ設けられている。走行部13は、脚部8,9に対して、前後2個ずつ設けられ、一つの走行部13には、複数(例えば、16個)の車輪61が配置されている(図4参照)。走行部13及び車輪61の数量は特に限定されず、その他の数量でもよい。なお、走行部13及び電気品室70の詳細な説明については後述する。
図1に示す通り、ガーダ10は、ダブルボックス型のガーダ(梁)であり、断面が矩形の箱型の一対の強度部材10a,10bを有する。一対の強度部材10a,10bは、クレーンの幅方向に延在し、クレーンの走行方向に対向して配置されている。また、ガーダ10は、一対の強度部材10a,10bを連結する連結部10c,10dを有する。図1及び図2に示されるように、連結部10cは、剛脚である脚部8の上端部8b上に配置されて、一対の強度部材10a,10bの一端側を連結し、連結部10dは、揺脚である脚部9の上端部9b上に配置されて、一対の強度部材10a,10bの他端側を連結している。
一対の強度部材10a,10bの天面10eには、主トロリ用レール16及び補トロリ用レール17が設けられている。主トロリ用レール16は、主トロリ11を横行させるための軌道であり、補トロリ用レール17は、補トロリ12を横行させるための軌道である。主トロリ用レール16及び補トロリ用レール17は、ガーダ10の長手方向に沿って延在している。主トロリ用レール16は、一対の強度部材10a,10bのクレーンの走行方向における外側の縁に沿って延在し、補トロリ用レール17は、一対の強度部材10a,10bのクレーンの走行方向における内側の縁に沿って延在している。
次に、図4を参照して、走行部13の詳細な構成について説明する。図4に示されるように、走行部13は、脚部8の下端部8aにおいて前後方向に延びる支持部50と、支持部50の前後方向に沿って複数(ここでは16個)設けられる走行駆動部60と、を備えている。
支持部50は、第1支持部材51、第2支持部材52、及び第3支持部材53を備えている。第1支持部材51、第2支持部材52、及び第3支持部材53は、前後方向を長手方向とする長尺状の部材である。第1支持部材51は、脚部8の下端部8aの下方に位置している。第2支持部材52は、第1支持部材51の長手方向における両端のそれぞれの下方に位置している。第3支持部材53は、第2支持部材52の長手方向における両端のそれぞれの下方に位置している。ここでは、2つの第2支持部材52と4つの第3支持部材53とが配置されている。4つの第3支持部材53は、前述のレール6に沿って一列に並ぶように設けられている。
また、支持部50は、第1支持部材51、第2支持部材52、及び第3支持部材53を、それぞれの長手方向中央において上方の部材に接続するためのピン部材54,55及び56をさらに備えている。また、第1支持部材51及び第2支持部材52は、それぞれの長手方向両端に下方の部材に接続するための接続部51A,52Aを有している。第1支持部材51は、ピン部材54によって、脚部8の下端部8aに接続されている。第2支持部材52は、ピン部材55によって、第1支持部材51の接続部51Aに接続されている。第3支持部材53は、ピン部材56によって、第2支持部材52の接続部52Aに接続されている。
走行駆動部60は、第3支持部材53の長手方向に沿って複数設けられている。走行駆動部60は、車輪61と、車輪61に固定された回転軸(不図示)と、回転軸を介して車輪61に設けられた駆動部62及び制動部63と、を備えている。駆動部62及び制動部63は、例えば、各車輪61にそれぞれ一つずつ設けられている。なお、駆動部62及び制動部63は、複数の車輪61のうち少なくとも一部の複数の車輪61に設けられていればよい。あるいは、駆動部62及び制動部63は、すべての車輪61に設けられていてもよい。
車輪61は、前述のレール6上に載置されると共に、レール6に沿って回転移動する部材である。駆動部62は、回転軸に接続されており、回転軸を介して車輪61に駆動力を付与する。制動部63は、回転軸に接続されており、回転軸を介して車輪61に制動力を付与する。図4においては、駆動部62は、制動部63の上側に設けられている。ただし、駆動部62と、制動部63との位置関係は限定されず、制動部63が駆動部62の上側に設けられていてもよい。あるいは、ブレーキ機能付きのモータ等を採用することによって、制動部63と駆動部62とが構造的に一体的に構成されていてもよい。
制動部63は、第1の制動部64又は第2の制動部65によって構成されている。第1の制動部64は、一部の車輪61に設けられており、動作時に当該一部の車輪61に制動力を付与する。第2の制動部65は、少なくとも他の一部の車輪61に設けられており、動作時に当該他の一部の前記車輪に制動力を付与する。例えば、一つの走行部13において、複数(ここでは16個)の車輪61に対して、第1の制動部64と第2の制動部65とが1個ずつ交互に同数個ずつ(ここではそれぞれ8個ずつ)設けられていてもよい。また、第1の制動部64と第2の制動部65とが複数個ずつ交互に設けられていてもよい。なお、一つの走行部13における第1の制動部64と第2の制動部65との割合、数量等は特に限定されず、複数の車輪61のうち一部の車輪61に第1の制動部64が設けられており、複数の車輪61のうち少なくとも他の一部の車輪に第2の制動部65が設けられていればよい。一つの走行部13において、すべての車輪61に対して第1の制動部64又は第2の制動部65が設けられていてもよく、第1の制動部64も第2の制動部65も設けられていない車輪61を含んでいてもよい。
走行部13は、電気品室70(図3参照)に収容された電子部品に接続されている。図5は、電気品室が備える各部品の構成を示すブロック図である。電気品室70は、系統電源接続部71と、無停電時電源装置(蓄電部)73と、第1のスイッチ74と、第2のスイッチ75と、を備えている。なお、電気品室70が設けられる場所は限定されず、走行部13が備える各部品との接続が可能な場所に設けられていればよい。あるいは、系統電源接続部71、無停電時電源装置(蓄電部)73、第1のスイッチ74、及び第2のスイッチ75が電気品室70外に設けられていてもよい。
電気品室70には、系統電源100から供給された電力の給電径路が通っている。電気品室70内において、系統電源接続部71は、系統電源100に電気的に接続されている。また、電気品室70内において、給電径路は、第1ラインL1と第2ラインL2とに分岐している。第1ラインL1は、系統電源接続部71と第1のスイッチ74とを電気的に接続し、さらに第1のスイッチ74と第1の制動部64とを電気的に接続する給電径路である。すなわち、第1ラインL1において、系統電源接続部71は、第1のスイッチ74を介して第1の制動部64に電気的に接続されている。第2ラインL2は、系統電源接続部71と無停電時電源装置73とを電気的に接続し、無停電時電源装置73と第2のスイッチ75とを電気的に接続し、さらに第2のスイッチ75と第2の制動部65とを電気的に接続する給電径路である。すなわち、第2ラインL2において系統電源接続部71は、無停電時電源装置73及び第2のスイッチ75を介して第2の制動部65に電気的に接続されている。
系統電源接続部71は、系統電源100から供給された電力を第1の制動部64及び第2の制動部65を含む走行部13の各部品に給電する。系統電源接続部71には、停電監視モニター72が設けられている。無停電時電源装置73は、系統電源接続部71を介して系統電源100から供給された電力を蓄積する。また、無停電時電源装置73は、系統電源100からの給電が停止したときに、蓄積した電力を第2の制動部65に供給する。
第1のスイッチ74は、第1ラインL1の接続状況のON/OFFを切り替えることによって、第1の制動部64を操作する。具体的には、第1のスイッチ74がON(第1ラインL1接続状態)のときは、第1の制動部64を動作させず、第1のスイッチ74がOFF(第1ラインL1切断状態)のときは、第1の制動部64を動作させる。すなわち、第1の制動部64は、系統電源100からの給電が停止した停電時に動作して車輪61に制動力を付与することにより、クレーン1の停止に寄与する。
第2のスイッチ75は、第2ラインL2の接続状況のON/OFFを切り替えることによって、第2の制動部65を操作する。具体的には、第2のスイッチ75がON(第2ラインL2接続状態)のときは、第2の制動部65を動作させず、第2のスイッチ75がOFF(第2ラインL2切断状態)のときは、第2の制動部65を動作させる。すなわち、第2の制動部65は、系統電源100及び無停電時電源装置73からの給電が停止した停電時に動作して車輪61に制動力を付与することにより、クレーン1の停止に寄与する。
クレーン1は、走行部13に接続され走行部13を制御する制御部80をさらに備えている(図5参照)。制御部80は、非常停止時に、第1の制動部64が動作してから所定時間経過後に第2の制動部65を動作させる。具体的には、制御部80は、系統電源100から第1の制動部64及び第2の制動部65への給電が停止した停電時に、非常停止時であるとして、第1の制動部64が動作してから所定時間経過後に第2の制動部65を動作させる。制御部80は、無停電時電源装置73に電気的に接続され、無停電時電源装置73を介して系統電源100から給電されてもよい。制御部80は、停電時に、無停電時電源装置73から給電される。
また、制御部80は、走行部13において、停電監視モニター72、第1のスイッチ74、及び第2のスイッチ75に電気的に接続されている。制御部80は、停電信号検出部81と、第1のスイッチ切替部82と、第2のスイッチ切替部83と、を備えている。停電信号検出部81は、停電監視モニター72からの停電信号を検出する。第1のスイッチ切替部82は、第1のスイッチ74のON/OFFを切り替える。第2のスイッチ切替部83は、時間をカウントするカウンターを有し、カウント開始から所定時間経過後に第2のスイッチ75のON/OFFを切り替える。
次に、クレーン1の動作について説明する。ここで、系統電源100から電力が供給されている状態においては、上述のように、走行部13の各部品は給電されている。したがって、走行部13の各部品を動作させることができる。例えば、駆動部62を動作させることにより、車輪61に駆動力を付与し、クレーン1は走行する。
まず、クレーン1が走行を継続する場合(以下、走行時と称する。)の動作について説明する。走行時において、系統電源100からの電力の供給は継続している。このため、制御部80の停電信号検出部81は、停電監視モニター72からの停電信号を検出しない。停電信号を検出しない場合、制御部80の第1のスイッチ切替部82は第1のスイッチ74をONに制御し、制御部80の第2のスイッチ切替部83は第2のスイッチ75をONに制御する。したがって、上述のように、第1のスイッチ74は第1の制動部64を動作させず、第2のスイッチ75は第2の制動部65を動作させない。
また、駆動部62は給電されているため、駆動部62は動作を継続することができる。なお、ブレーキ機能付きのモータ等を採用することによって、第1の制動部64又は第2の制動部65と駆動部62とが構造的に一体的に構成されている場合であっても、第1のスイッチ74及び第2のスイッチ75はONであるため、駆動部62は給電されており、動作を継続することができる。以上により、車輪61には、駆動力が付与されていると共に、制動力が付与されていないため、クレーン1は走行を継続する。
続いて、クレーン1が非常停止する場合(以下、非常停止時と称する。)の動作について説明する。非常停止時として、例えば、系統電源100からの給電が停止した停電時が挙げられる。停電時において、系統電源100からの電力の供給は断たれている。このため、制御部80及び第2の制動部65は、無停電時電源装置73から給電される。また、系統電源100からの給電が停止すると、直ちに第1のスイッチ74はOFF(第1ラインL1切断状態)となる。したがって、上述のように、第1のスイッチ74は第1の制動部64を動作させる。以上により、第1の制動部64が設けられた車輪61には、停電後、直ちに制動力が付与される。なお、停電時以外のクレーン1が停止する場合には、制御部80の第1のスイッチ切替部82が、第1のスイッチ74をOFFにする制御を行う。また、第1の制動部64は、無停電時電源装置73と電気的に接続され、停電時(非常停止時)において、第1のスイッチ切替部82が、第1のスイッチ74を積極的にOFFに制御する構成であってもよい。
また、制御部80の停電信号検出部81は、停電監視モニター72から停電信号を検出する。停電信号検出部81が停電信号を検出した場合、制御部80の第2のスイッチ切替部83のカウンターは直ちにカウントを開始する。そして、第2のスイッチ切替部83は、カウント開始から所定時間経過後に、第2のスイッチ75をOFFに制御する。したがって、上述のように、第2のスイッチ75は、カウント開始から所定時間経過後に第2の制動部65を動作させる。ここで、第2のスイッチ切替部83がカウントを開始した時間と、第1のスイッチ切替部82が第1のスイッチ74を制御して第1の制動部64を動作させた時間とはほぼ同時である。すなわち、制御部80は、第1の制動部64が動作してから所定時間経過後に第2の制動部65を動作させる。以上により、第2の制動部65が設けられた車輪61には、第1の制動部64が設けられた車輪61に制動力が付与されてから所定時間経過後に、制動力が付与される。
また、駆動部62は給電されていないため、駆動部は動作を停止する。なお、ブレーキ機能付きのモータ等を採用することによって、第2の制動部65と駆動部62とが構造的に一体的に構成されている場合であっても、第1のスイッチ74がOFFとなってから所定時間経過後に第2のスイッチ75もOFFとなるため、駆動部62は給電を停止され、動作を停止する。以上により、車輪61には、駆動力が少なくとも段階的に解除されると共に、制動力が段階的に付与されるため、クレーン1は走行を停止する。
ここで、制御部80における第2のスイッチ切替部83のカウンターがカウントを開始してから第2のスイッチ75をOFF状態に制御するまでの所定時間の上限は、0.5秒であってもよく、1.0秒であってもよい。また、この所定時間の下限は、0.1秒であってもよく、5.0秒であってもよい。なお、上限のみを定めてもよく、下限のみを定めてもよい。このような構成により、車輪61には、より好適に段階的な制動力を付与することができる。
次に、本実施形態に係るクレーン1の作用・効果について説明する。
本実施形態に係るクレーン1は、走行部13の複数の車輪61のうち一部の車輪61には第1の制動部64が設けられ、走行部13の複数の車輪61のうち少なくとも他の一部の車輪61には第2の制動部65が設けられている。また、走行部13は制御部80に制御され、この制御部80は、非常停止時において第1の制動部64が動作してから所定時間経過後に第2の制動部65を動作させる。すなわち、複数の制動部63を段階的に動作させる。このような構成により、第1の制動部64と第2の制動部65とは、段階的に車輪61に制動力を付与する。そのため、制動力付与による衝撃力が分散される。したがって、走行部13におけるすべての制動部63を同時に動作させる場合と比較して、クレーン1の各部品、吊荷等に一度に大きな衝撃力が作用することを抑制することが可能となる。以上により、非常停止時における制動性能を向上させることができる。
本実施形態に係るクレーン1において、第1の制動部64及び第2の制動部65は、系統電源100から給電されており、第1の制動部64は、系統電源100からの給電が停止した停電時に動作して一部の車輪61に制動力を付与し、制御部80は、系統電源100から第1の制動部64及び第2の制動部65への給電が停止した停電時に、第1の制動部64が動作してから所定時間経過後に第2の制動部65を動作させる。クレーン1の走行を非常停止させる場合の一つとして、停電時が挙げられる。停電時においてクレーン1を非常停止させる場合には、特に大きな制動力が作用することが考えられる。そのため、制動力付与による衝撃力も大きくなる可能性が高く、すべての制動部63を同時に動作させる構成ではクレーンの各部品、吊荷等に一度に作用する衝撃力を抑制することは困難である。したがって、本発明による、複数の制動部63を段階的に動作させるという構成を適用することにより、特に停電時において制動性能を顕著に向上させることができる。
本実施形態に係るクレーン1は、停電時に、第2の制動部65に給電する無停電時電源装置(蓄電部)73をさらに備える。そのため、系統電源100からの給電が停止した状態であっても、無停電時電源装置73によって第2の制動部65に継続給電される。したがって、系統電源100からの給電が停止したときに第1の制動部64を動作させると共に、系統電源100からの給電が停止したときから所定時間経過後に第2の制動部65を動作させることにより、本発明の構成を容易に実現することができる。すなわち、第1の制動部64が動作してから所定時間経過後に第2の制動部65を動作させることを容易に実現できる。以上により、停電時における制動性能を向上させることを容易な構成によって実現することができる。
本発明は、上述の実施形態に限定されるものではない。
上述の実施形態では、クレーンの一例として造船所(屋外)で用いられるゴライアスクレーン等の門型クレーン(橋形クレーン)を例示したが、クレーンのタイプはこれに限定されず、屋内外で用いられる天井クレーン、ジブクレーン等のクレーンにも適用可能である。本発明は、走行部(車輪)を備える各種クレーンに適用可能である。
また、クレーンの非常停止時は、停電時に限定されない。非常停止時は、例えば、地震時であってもよく、クレーンの一部が故障した故障時であってもよい。これらの場合、制御部80の停電信号検出部81に代えて任意の地震検出部又は故障検出部を採用してよい。また、クレーンを操作する人間の判断によって信号を入力する構成であってもよい。また、複数の非常停止時を対象として、それぞれに応じた態様を有する検出部を複数併せて採用してもよい。このような構成により、対象とした複数の非常停止時において、クレーンの制動性能を向上させることができる。なお、停電時を非常停止時の対象としない場合は、無停電時電源装置73は省略してもよい。
また、第1の制動部及び第2の制動部に加えて、第2の制動部が動作してから所定時間経過後に動作する第3の制動部をさらに含んでいてもよい。このような構成により、制動部を動作させる段階が増し、より細かく段階的に車輪に制動力を付与することができる。制動部は、さらに多段階であってもよい。段階を増やすことによって、制動力付与による衝撃力をより分散させることができる。なお、多段階とした場合において、第1の制動部が動作してから最後の制動部が動作するまでの所定時間の上限は、0.1秒であってもよく、1.0秒であってもよい。また、この所定時間の下限は、0.1秒であってもよく、5.0秒であってもよい。なお、上限のみを定めてもよく、下限のみを定めてもよい。このような構成により、車輪には、より好適に段階的な制動力を付与することができる。
1…クレーン、13…走行部、61…車輪、64…第1の制動部、65…第2の制動部、73…無停電時電源装置(蓄電部)、80…制御部、100…系統電源。

Claims (4)

  1. 吊部を有する本体部と、
    前記本体部に設けられた走行部と、
    前記走行部に接続され前記走行部を制御する制御部と、を備え、
    前記走行部は、
    複数の車輪と、
    複数の前記車輪のうち一部の前記車輪に設けられ、動作時に当該一部の前記車輪に制動力を付与する第1の制動部と、
    複数の前記車輪のうち少なくとも他の一部の前記車輪に設けられ、動作時に当該他の一部の前記車輪に制動力を付与する第2の制動部と、を有し、
    前記第1の制動部及び前記第2の制動部は、系統電源から給電されており、
    前記第1の制動部は、前記系統電源からの給電が停止された時に動作して前記一部の前記車輪に制動力を付与し、
    前記第2の制動部は、前記第1の制動部が動作してから所定時間経過後に給電が停止され、前記他の一部の前記車輪に制動力を付与する、クレーン。
  2. 記第1の制動部は、前記系統電源からの給電が停止した停電時に動作る、請求項1に記載のクレーン。
  3. 前記停電時に、前記第2の制動部に給電する蓄電部をさらに備える、請求項2に記載のクレーン。
  4. 前記系統電源と前記第1の制動部とを電気的に接続する第1ラインと、当該第1ラインの接続状況のON/OFFを切り替える第1のスイッチと、
    前記系統電源と前記第2の制動部とを電気的に接続する第2ラインと、当該第2ラインの接続状況のON/OFFを切り替える第2のスイッチと、をさらに備え、
    前記第1のスイッチがOFFになった所定時間経過後に前記第2のスイッチがOFFにされる、請求項1に記載のクレーン。
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