JP6600204B2 - オープンラック式熱交換装置 - Google Patents

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Description

ここに開示する技術は、例えば液化天然ガス等の低温液化ガスを気化するオープンラック式気化装置や、低温流体を加熱するオープンラック式熱交換器に関する。
特許文献1には、オープンラック式気化装置が記載されている。オープンラック式気化装置は、例えば液化天然ガス等の低温液化ガスを気化する装置である。オープンラック式気化装置は、上部ヘッダー管と下部ヘッダー管と、上部ヘッダー管及び下部ヘッダー管を互いに連結する複数の伝熱管と、を備えて構成される。低温液化ガスは、下部ヘッダー管から各伝熱管に供給される。伝熱管の外側を、例えば海水等の熱媒体が流れ落ちる。伝熱管内を流れる低温液化ガスは熱媒体によって加熱される。各伝熱管内で気化したガスは、上部ヘッダー管に集められる。
オープンラック式気化装置の伝熱管や下部ヘッダー管には、低温強度や、高い熱伝導性が要求される。伝熱管や下部ヘッダー管は、例えばAl−Mn系合金、又は、Al−Mg系合金等のアルミニウム合金によって構成される。前述の通り、熱媒体には海水が一般的に使用されるため、オープンラック式気化装置は高い腐食環境におかれる。そこで、特許文献1にも記載されているように、オープンラック式気化装置の伝熱管や下部ヘッダー管の外表面には、母材よりも卑な金属であるAl−Zn系合金等による犠牲防食膜を、溶射により形成することが行われている。これにより、伝熱管や下部ヘッダー管母材の腐食を防止する。
特開2008−240070号公報 特開平11−270996号公報
ところで、伝熱管に沿って流れ落ちる海水等の熱媒体は、下部ヘッダー管の上部に勢いよく衝突する。前述したように、オープンラック式気化装置の伝熱管や下部ヘッダー管には、犠牲防食膜が溶射により形成されている。熱媒体が勢いよく衝突することによって、下部ヘッダー管の上部の犠牲防食膜が剥がれたり、摩耗したりする場合がある。特に海水中に懸濁物質が多く含まれている場合は、下部ヘッダー管の上部に設けた犠牲防食膜が損耗し易い。
犠牲防食膜が損耗した場合には、犠牲防食膜を再溶射することが可能である。しかしながら、下部ヘッダー管の上部に設けた犠牲防食膜が損耗し易いと、犠牲防食膜を再溶射する頻度が高くなってしまう。その結果、オープンラック式気化装置のメンテナンス性が悪化するという問題がある。
尚、特許文献2には、オープンラック式気化装置において、伝熱管の下端部、及び、下部ヘッダー管の上部に、犠牲防食膜を形成しない構成が記載されている。特許文献2に記載されたオープンラック式気化装置では、犠牲防食膜を形成しないことによって、伝熱管の下端部及び下部ヘッダー管の上部の非破壊検査を、容易に実行し得るようにしている。その一方で、特許文献2には、犠牲防食膜を形成していない箇所に、流れ落ちてくる熱媒体が直接的に衝突することを防止するために、伝熱管の下端部、及び、下部ヘッダー管の上部に、粘着テープ等からなる溶射防止部材を取り付けたり、伝熱管の下端部、及び、下部ヘッダー管の上部を、海水溜まりの海水中に浸漬配置したりしている。つまり、特許文献2に記載されているオープンラック式気化装置では、犠牲防食膜を形成していない箇所に熱媒体が直接的に衝突しないような対策を施している。
前記の課題は、オープンラック式気化装置に限らず、低温流体を加熱するオープンラック式熱交換器においても同じである。尚、以下においては、オープンラック式気化装置及びオープンラック式熱交換器を総称して、オープンランク式熱交換装置と呼ぶ。
ここに開示する技術は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、オープンラック式熱交換装置のメンテナンス性を良好にすることにある。
前記の目的に鑑みて、本願発明者は先ず、下部ヘッダー管の犠牲防食層を、溶射によって形成するのではなく、母材の外周囲を覆うクラッド部によって構成する点に着目をした。クラッド部によって構成される犠牲防食層は、溶射によって形成する犠牲防食層(つまり、犠牲防食膜)よりも大幅に厚みを分厚くすることができると共に、母材との結合もより一層強固になる。そのため、犠牲防食層の耐久性が相対的に高まる。
一方で、クラッド部により構成される犠牲防食層は、母材よりも腐食し易い部分であり、腐食したクラッド部に、伝熱管に沿って流れ落ちる熱媒体が直接的に衝突をすると、クラッド部が損耗し易い。特に熱媒体が、懸濁物質の多い海水である場合、腐食したクラッド部の損耗が顕著になる虞がある。溶射によって形成する犠牲防食層よりも分厚いクラッド部が損耗してしまうと、当該箇所は、下部ヘッダー管の管厚が大きく減少することにもなる。
本願発明者は、犠牲防食層は、当該層が形成された箇所のみにおいて機能するのではなく、犠牲防食層の周囲においても、防食機能を発揮し得る点に着目した。つまり、熱媒体が直接的に衝突をする箇所には、腐食し易いクラッド部は、敢えて設けないことにした。これによって、腐食したクラッド部が損耗してしまうことを抑制することが可能になる。その一方で、クラッド部を設けない部分においても、当該部分に隣接するクラッド部が犠牲防食機能を発揮して、防食が可能になる点を見出して、本願発明を完成するに至ったものである。
具体的に、ここに開示する技術は、オープンラック式熱交換装置に係る。この熱交換装置は、水平方向に延びて配設されかつ、低温流体が流れるよう構成された、管状の下部ヘッダー管と、前記下部ヘッダー管の上方位置で前記下部ヘッダー管に対し平行に配設されかつ、加熱された流体が流れるよう構成された上部ヘッダー管と、前記下部ヘッダー管及び前記上部ヘッダー管に沿って水平方向に並設されかつ、前記下部ヘッダー管と前記上部ヘッダー管とを互いに連通するよう構成された複数の伝熱管と、を備える。
前記伝熱管は、上端が前記上部ヘッダー管に接続されかつ、下端が前記下部ヘッダー管に接続される管状の本体と、前記本体の外周面に設けられると共に、前記本体に沿って上下方向に延びるフィンとを有し、前記下部ヘッダー管は、管状の母材と、前記母材の外周囲を覆いかつ、前記母材よりも卑な金属によって構成されたクラッド部と、前記下部ヘッダー管の上部において前記クラッド部に覆われない部分であって、前記本体の下端が溶接されるよう構成された非クラッド部と、を有する。
そして、前記非クラッド部は、前記伝熱管の前記フィンに沿って流れ落ちる熱媒体が直接的に衝突する範囲に設けられていると共に、前記非クラッド部には、犠牲防食層が設けられておらず、前記母材は、前記クラッド部よりも硬い金属によって構成されている
ここで、低温流体は、低温の液体又は低温の気体を含む。低温流体は、例えば低温液化ガスである。また、加熱された流体は、低温流体に対して温度が相対的に高い流体である。高温流体は、例えば低温液化ガスを気化したガスも含む。
この構成によると、オープンラック式熱交換装置における下部ヘッダー管は、母材と、母材よりも卑な金属によって構成されたクラッド部と、クラッド部に覆われない非クラッド部と、を有する。非クラッド部は、母材が露出する。
クラッド部は犠牲防食機能を発揮する。これにより、母材の腐食が防止される。一方で、クラッド部は相対的に腐食し易い。
非クラッド部は、下部ヘッダー管の上部に設けられる。ここで、下部ヘッダー管の上部は、水平方向に延びる下部ヘッダー管を、上下方向に二等分したときの上部に相当する。非クラッド部は、下部ヘッダー管の上部において、伝熱管のフィンによって流れ落ちる熱媒体が直接的に衝突する範囲に設けられている。非クラッド部は、下部ヘッダー管の上部の全体、又は、一部分に設けられる。非クラッド部を下部ヘッダー管の上部に設けることにより、クラッド部は、熱媒体が直接的に衝突する範囲に設けられない。クラッド部は、相対的に腐食し易いが、熱媒体が勢いよく衝突する箇所には設けられていないため、クラッド部の損耗が抑制される。
クラッド部による犠牲防食効果は、クラッド部の周囲にも及ぶ。従って、クラッド部が設けられていない非クラッド部も、クラッド部によって腐食が抑制される。
非クラッド部には、熱媒体が勢いよく衝突するようになるが、非クラッド部は腐食が抑制されているため、その損耗が抑制される。
こうして、母材の腐食が抑制されかつ、クラッド部及び非クラッド部の損耗が共に、抑制されるから、下部ヘッダー管の耐久性が向上する。下部ヘッダー管のメンテナンス性が向上する。
母材を、クラッド部よりも硬い金属とすることで、下部ヘッダー管の母材は、クラッド部よりも耐損耗性に優れる。熱媒体が直接的に衝突する箇所にクラッド部を設けるのではなく、母材がクラッド部によって覆われない非クラッド部を設けることで、下部ヘッダー管の耐久性が向上する。
また、各伝熱管の本体の下端は、非クラッド部に溶接される。母材が露出している非クラッド部に伝熱管の本体の下端を溶接することにより、伝熱管の溶接を確実に行うことが可能になる。
下部ヘッダー管は、母材とクラッド部とを押し出し一体成形によって作成してもよい。その成形と同時に非クラッド部が設けられるように、押し出し一体成形を行ってもよい。そうすることで、非クラッド部を改めて設ける手間を省くことが可能になる。また、伝熱管の本体の下端を下部ヘッダー管に溶接するときに、犠牲防食層(つまり、クラッド部)を除去することなく、本体の下端を下部ヘッダー管に、確実に溶接することが可能になる。これにより、製造工程数の削減による、製造コストの低減が図られる。
前記非クラッド部と前記クラッド部との境界は、前記下部ヘッダー管に沿って直線状に構成されている、としてもよい。
前述のように、下部ヘッダー管を、母材とクラッド部とを押し出し一体成形によって作成すると共に、その成形と同時に非クラッド部を設ける場合、非クラッド部と前記クラッド部との境界は、下部ヘッダー管の軸に沿った直線状に構成される。つまり、非クラッド部と前記クラッド部との境界を、直線状に構成することは、下部ヘッダー管の製造工程数の低減が可能になる。
母材とクラッド部との押し出し一体成形と同時に、非クラッド部を設けるのではなく、母材とクラッド部との押し出し一体成形によって、母材の全周を覆うクラッド部を有する下部ヘッダー管を作成した後、クラッド部の一部を除去することで、非クラッド部を設けるようにしてもよい。
その場合に、下部ヘッダー管に接続される伝熱管の接続箇所毎に、下部ヘッダー管の上部においてクラッド部を除去することが考えられる。例えば、伝熱管の中心軸を中心とする円形状となるように、クラッド部を除去するようにすれば、並設される複数の伝熱管の外周面に沿うように、非クラッド部とクラッド部との境界は、弧が、連なったような形状となる。
従って、前記非クラッド部と前記クラッド部との境界は、各伝熱管の本体と前記下部ヘッダー管との接続箇所の形状に沿うような弧状に構成されている、としてもよい。尚、ここでいう「弧状」は、円弧状には限定されない。
この構成では、非クラッド部とクラッド部との境界と、伝熱管の接続箇所との距離が、下部ヘッダー管の軸方向に亘って、ほぼ一定の距離となる。言い換えると、伝熱管の接続箇所を含む非クラッド部について、クラッド部から大きく離れてしまう箇所がなくなる。これによって、非クラッド部の全体に、クラッド部による犠牲防食効果を及ぼすことが可能になる。
前記非クラッド部は、前記下部ヘッダー管の横断面において、前記伝熱管の中心軸を中心とした180°以下の角度範囲に亘って、広がっている、としてもよい。
非クラッド部の角度範囲が広すぎると、非クラッド部の中央部に対して、クラッド部が大きく離れてしまい、クラッド部による犠牲防食効果が非クラッド部の中央部に及ばなくなる。非クラッド部を、伝熱管の中心軸を中心とした180°以下の角度範囲となるようにすれば、非クラッド部の全体に亘って、クラッド部による犠牲防食効果が及ぶようになる。
ここに開示するオープンラック式熱交換器は、水平方向に延びて配設されかつ、低温流体が流れるよう構成された、管状の下部ヘッダー管と、
前記下部ヘッダー管の上方位置で前記下部ヘッダー管に対し平行に配設されかつ、加熱された流体が流れるよう構成された上部ヘッダー管と、
前記下部ヘッダー管及び前記上部ヘッダー管に沿って水平方向に並設されかつ、前記下部ヘッダー管と前記上部ヘッダー管とを互いに連通するよう構成された複数の伝熱管と、を備え、
前記伝熱管は、上端が前記上部ヘッダー管に接続されかつ、下端が前記下部ヘッダー管に接続される管状の本体と、前記本体の外周面に設けられると共に、前記本体に沿って上下方向に延びるフィンとを有し、
前記下部ヘッダー管は、管状の母材と、前記母材の外周囲を覆いかつ、前記母材よりも卑な金属によって構成されたクラッド部と、前記下部ヘッダー管の上部において前記クラッド部に覆われない部分であって、前記本体の下端が溶接されるよう構成された非クラッド部と、を有し、
前記非クラッド部は、前記伝熱管の前記フィンに沿って流れ落ちる熱媒体が直接的に衝突する範囲に設けられ、
前記非クラッド部は、前記下部ヘッダー管の横断面において、前記伝熱管の中心軸を中心とした180°以下の角度範囲に亘って、広がっており、
前記非クラッド部は、前記下部ヘッダー管の横断面において、前記伝熱管の前記フィンの最外位置から降ろした垂線よりも外方に広がっている。
下部ヘッダー管の横断面において、非クラッド部よりもさらに外方に位置するクラッド部に、熱媒体が直接的に衝突することが抑制される。その結果、クラッド部が損耗することが抑制され、下部ヘッダー管の耐久性が向上する。
ここに開示するオープンラック式熱交換器は、水平方向に延びて配設されかつ、低温流体が流れるよう構成された、管状の下部ヘッダー管と、
前記下部ヘッダー管の上方位置で前記下部ヘッダー管に対し平行に配設されかつ、加熱された流体が流れるよう構成された上部ヘッダー管と、
前記下部ヘッダー管及び前記上部ヘッダー管に沿って水平方向に並設されかつ、前記下部ヘッダー管と前記上部ヘッダー管とを互いに連通するよう構成された複数の伝熱管と、を備え、
前記伝熱管は、上端が前記上部ヘッダー管に接続されかつ、下端が前記下部ヘッダー管に接続される管状の本体と、前記本体の外周面に設けられると共に、前記本体に沿って上下方向に延びるフィンとを有し、
前記下部ヘッダー管は、管状の母材と、前記母材の外周囲を覆いかつ、前記母材よりも卑な金属によって構成されたクラッド部と、前記下部ヘッダー管の上部において前記クラッド部に覆われない部分であって、前記本体の下端が溶接されるよう構成された非クラッド部と、を有し、
前記非クラッド部は、前記伝熱管の前記フィンに沿って流れ落ちる熱媒体が直接的に衝突する範囲に設けられ、
前記非クラッド部は、その外周面が前記クラッド部の外周面と面一になるように、肉厚に構成されている。
熱媒体は、非クラッド部に対して勢いよく衝突することになるが、非クラッド部の肉厚が分厚いため、損耗に対する耐久性が高まる。
前記母材は、前記クラッド部よりも硬い金属によって構成されている、としてもよい。
こうすることで、下部ヘッダー管の母材は、クラッド部よりも耐損耗性に優れる。熱媒体が直接的に衝突する箇所にクラッド部を設けるのではなく、母材がクラッド部によって覆われない非クラッド部を設けることで、下部ヘッダー管の耐久性が向上する。
前記伝熱管の外表面には、犠牲防食層が設けられており、前記非クラッド部は、前記クラッド部と、前記伝熱管の前記犠牲防食層とに囲まれている、としてもよい。ここで、伝熱管の犠牲防食層は、溶射によって形成してもよいし、クラッド部によって構成してもよい。
前記の構成によると、非クラッド部は、伝熱管の犠牲防食層と、下部ヘッダー管のクラッド部とによって囲まれるようになる。その結果、非クラッド部には、伝熱管の犠牲防食層による犠牲防食効果と、クラッド部の犠牲防食効果との両方の防食効果が及ぶようになり、非クラッド部の腐食を効果的に抑制することが可能になる。
以上説明したように、前記オープンラック式熱交換装置によると、下部ヘッダー管の上部において、熱媒体が直接的に衝突する範囲には非クラッド部を設けることで、相対的に腐食し易いクラッド部に熱媒体が勢いよく衝突することがなくなり、クラッド部の損耗を抑制することが可能になる。一方で、非クラッド部には、クラッド部による犠牲防食効果が及ぶため、腐食が抑制される。その結果、下部ヘッダー管の耐久性が高まり、メンテナンス性が向上する。
図1は、オープンラック式気化装置の全体構成を概念的に示す図である。 図2は、下部ヘッダー管の横断面を示す断面図である 図3は、伝熱管と下部ヘッダー管との接続部分を拡大して示す斜視図である。 図4は、図2及び図3とは異なる構成の伝熱管と下部ヘッダー管との接続部分を拡大して示す斜視図である 図5は、図4に示す構成の下部ヘッダー管の横断面を示す断面図である。
以下、オープンラック式熱交換装置の実施形態を、図面を参照しながら説明する。以下に示す熱交換装置の構成は一例である。図1は、オープンラック式熱交換装置の一例としての、オープンラック式気化装置(Open Rack Vaporizer:以下ORV)1の構成を概念的に示している。ORV1は、この例では、低温液化ガスとしての液化天然ガス(LNG)を、熱媒体としての海水によって気化して天然ガス(NG)にする。
図1は、ORV1の要部を構成する熱交換パネル3とそれに付帯する設備を示している。ORV1は、上下方向に延びる伝熱管2を、水平方向に複数本、並設してパネル状にした熱交換パネル3を備えている。図示は省略するが、ORV1は、このような熱交換パネル3を、仕様に応じて複数、並列に配置して構成される。
伝熱管2は、この例においては図2又は3に示すように、円管状の本体20の外表面から径方向の外方に向かって放射状に広がるフィン21を有している。尚、本体20は、円管に限定されない。また、フィン21は、放射状に広がることに限定されない。各フィン21は、伝熱管2における上端部付近から下端部付近にまでの間で、上下方向に延びている。伝熱管2の上端部及び下端部にはそれぞれ、フィン21が設けられていない。
伝熱管2は、アルミニウム合金によって構成されている。伝熱管2におけるフィン21の形成範囲には、詳細な図示は省略するが、伝熱管2の本体20の腐食を防止するために、犠牲防食層が形成されている(図2を参照)。犠牲防食層は、伝熱管2の外周囲に、溶射によって形成してもよい。また、犠牲防食層は、伝熱管2の外周囲を覆うクラッド部によって構成してもよい。
伝熱管2の上側には、水平に延びる上部ヘッダー管4が配設されている。伝熱管2の下側には、上部ヘッダー管4に平行となるように、水平に延びる下部ヘッダー管5が配設されている。各伝熱管2は、本体20の上端が上部ヘッダー管4に溶接され、本体20の下端が下部ヘッダー管5に溶接される。各伝熱管2は、上部ヘッダー管4と下部ヘッダー管5とを互いに連通させる。
上部ヘッダー管4は、上部マニホールド6に連通し、下部ヘッダー管5は、下部マニホールド7に連通している。
熱交換パネル3の上部には、水平方向に延びるトラフ8が、伝熱管2に隣接して配設されている。トラフ8には海水が供給され、トラフ8から溢れ出した海水は、伝熱管2のフィン21に沿って流れ落ちる。
LNGは、下部マニホールド7を経て下部ヘッダー管5に供給され、伝熱管2内に流入する。伝熱管2内に流入したLNGは、伝熱管2のフィン21に沿って流れ落ちる海水との熱交換により気化し、NGとなって、伝熱管2の上端部から上部ヘッダー管4に流出する。上部ヘッダー管4に流出したNGは、上部マニホールド6を通じて外部に送り出される。
図2は、下部ヘッダー管5の横断面を示している。下部ヘッダー管5は、図例では円管状となった母材50と、母材50の外周囲を覆うクラッド部51と、を有している。下部ヘッダー管5は、円管状に限らない。下部ヘッダー管5は、横断面が例えば楕円状の管であってもよい。
母材50は、アルミニウム合金から構成されている。下部ヘッダー管5は、耐圧部材であるため、母材50には高い強度が要求される。母材50は、例えばAl−Mg系合金(5000系合金)や、Al−Mg−Si系合金(6000系合金)によって構成される。
クラッド部51は、母材50よりも卑な金属によって構成されている。クラッド部51は、犠牲防食機能を発揮する。クラッド部51は、例えばAl−Zn系合金によって構成される。クラッド部51は、母材50よりも軟らかい。クラッド部51は、母材50の外周囲の全域に亘って設けられていない。下部ヘッダー管5の上端部を除く範囲に、クラッド部51は設けられている。クラッド部51の厚みは、1ミリメートルのオーダーである。
クラッド部51が設けられていない下部ヘッダー管5の上端部は、非クラッド部52となっている。この例において、非クラッド部52は、母材が露出している。非クラッド部52は、図3に示すように、下部ヘッダー管5の管軸に沿って延びている。非クラッド部52とクラッド部51との境界は、下部ヘッダー管5に沿って直線状である。伝熱管2の本体20の下端は、非クラッド部52に溶接されている。
非クラッド部52の外周面は、クラッド部51の外周面と面一である。非クラッド部52の肉厚は、クラッド部51が設けられている箇所の母材の肉厚よりも分厚い(図2及び図3の一点鎖線参照)。
図2に示す下部ヘッダー管5の横断面において、非クラッド部52は、伝熱管2のフィン21の最外位置から降ろした垂線Xよりも外側に広がっている。フィン21に沿って流れ落ちる海水は、非クラッド部52に直接的に衝突する。非クラッド部52は、図例では、伝熱管2の中心軸に対して対称である。非クラッド部52は、伝熱管2の中心軸を中心とした角度θの範囲に亘って広がっている。θは、180°以下に設定される。尚、非クラッド部52は、伝熱管2の中心軸に対して対称でなくてもよい。
母材50と、クラッド部51と、非クラッド部52とを有する下部ヘッダー管5は、例えば、母材とクラッド部とを押し出し一体成形することにより、製造することが可能である。一体成形と同時に、母材が露出した非クラッド部52を設けるようにすればよい。
以上説明したように、下部ヘッダー管5は、管状の母材50と、母材50の外周囲を覆いかつ、母材50よりも卑な金属によって構成されたクラッド部51と、下部ヘッダー管5の上部において、クラッド部51が設けられずに母材が露出している部分であって、伝熱管2の本体20の下端が溶接されるよう構成された非クラッド部52と、を有し、非クラッド部52は、伝熱管2のフィン21に沿って流れ落ちる熱媒体が直接的に衝突する範囲に設けられている(図2参照)。
下部ヘッダー管5のクラッド部51は、前述したように犠牲防食機能を発揮する。クラッド部51によって母材50の腐食が抑制される。クラッド部51は、その厚みが、溶射によって形成する犠牲防食膜よりも大幅に厚い(溶射によって形成する犠牲防食膜の厚みは、0.1ミリメートルのオーダーである)。また、クラッド部51は、母材50に対して強固に結合している。さらに、溶射により形成する犠牲防食膜には、微小な孔が存在しており、その孔内に進入した水が凍って体積が膨張すると、犠牲防食膜が損傷してしまうことがある。クラッド部51には、そうした微小な孔が存在しない。これらの要因により、クラッド部51の耐久性は、溶射によって形成する犠牲防食膜の耐久性よりも、大幅に高い。
クラッド部51は下部ヘッダー管5の上端部に設けられていない。図2に示すように、非クラッド部52は、下部ヘッダー管5の横断面において、伝熱管2のフィン21の最外位置から降ろした垂線Xよりも外方に広がっている。非クラッド部52を設ける角度θは、フィン21を含む伝熱管2の最外径をL、下部ヘッダー管5の半径をrとしたときに、θ=2sin−1(L/2r)以上となる。そのため、クラッド部51は、垂線Xよりも外側に位置している。従って、フィン21に沿って流れ落ちる海水は、クラッド部51には直接的に衝突しないようになる。クラッド部51は、犠牲防食効果を発揮するため相対的に腐食し易いが、腐食したクラッド部51に、海水が勢いよく衝突することが回避される。そのため、クラッド部51の損耗が抑制される。
また、非クラッド部52を設ける角度θを比較的狭くした場合には、クラッド部51に対して、海水が直接的に衝突するようなことも起こり得る。その場合でも、クラッド部51は、下部ヘッダー管5の上端部を除く箇所に設けられているため、図2に示すように、海水が流れ落ちる垂直方向に対するクラッド部51の厚みt’は、比較的、分厚くなる(クラッド部51の厚みをtとしたときに、t’>t)。海水中に懸濁物質が多く含まれていて、海水が勢いよく衝突したときに摩耗しやすい状況であっても、クラッド部51の垂直方向の厚みt’が十分に確保されるため、クラッド部51の耐久性は高くなる。
下部ヘッダー管5の上部、言い換えるとフィン21に沿って流れ落ちる海水が直接的に衝突する箇所には、非クラッド部52が設けられている。非クラッド部52は、隣接するクラッド部51による犠牲防食機能によって、腐食が抑制される。クラッド部51による犠牲防食機能が、非クラッド部52において十分に発揮できるように、非クラッド部52を設ける角度θは180°以下とすることが好ましい。但し、非クラッド部52を設ける角度θを、180°を超える角度にしてもよい。
非クラッド部52はまた、伝熱管2の犠牲防食層と、下部ヘッダー管5のクラッド部51とによって囲まれている。このため、非クラッド部52は、伝熱管2の犠牲防食層とクラッド部51との両方によって腐食が抑制される。
また、非クラッド部52は、クラッド部51よりも硬い金属によって構成されている。こうして、非クラッド部52の腐食が抑制されていることと、非クラッド部52自体が相対的に硬いこととが組み合わさって、非クラッド部52に海水が勢いよく衝突しても、非クラッド部52の損耗は抑制される。
よって、クラッド部51によって母材50の腐食が抑制されると共に、クラッド部51及び非クラッド部52の損耗が共に抑制されるから、下部ヘッダー管5の耐久性を向上させることができる。
尚、クラッド部51が損耗してしまった場合には、当該損耗箇所に対して、クラッド部51と同様のアルミニウム合金を、例えば溶射することによって、犠牲防食層を補修することが可能である。前述の通り、クラッド部51の損耗が抑制されるため、そうした補修の頻度は大幅に低くなり、メンテナンス性が向上する。
また、非クラッド部52は、その外周面がクラッド部51の外周面と面一になるように、肉厚に構成されている。このため、非クラッド部52は、多少損耗してもなお、十分な厚みを確保することが可能である。このことによっても、下部ヘッダー管5の耐久性が向上する。これは特に、海水中に懸濁物質が多い場合に有利になる。
また、下部ヘッダー管5の上部にクラッド部51を設けないことによって、伝熱管2の本体20の下端を、母材50に対して溶接することが可能になる。これによって、溶接を確実に行うことが可能になる。前述したように、母材とクラッド部とを押し出し一体成形すると同時に非クラッド部52が設けられるようにすれば、本体20の下端を、下部ヘッダー管5に溶接するときに、クラッド部を取り除いて溶接を行うといった手間を省くことが可能になる。さらに、伝熱管2と下部ヘッダー管5との溶接箇所が、犠牲防食層によって覆われるのではなく露出しているため、その溶接箇所の検査を、そのまま実施することも可能になる。
尚、前記の構成では、非クラッド部52の外周面を、クラッド部51の外周面と面一となるようにしているが、非クラッド部52の外周面を、クラッド部51の外周面と面一でなくてもよい。非クラッド部52とクラッド部51との間に段差が形成されていてもよい。例えば非クラッド部52は、その厚みを、図2に示す厚みよりも薄くしてもよい。例えば非クラッド部52は、図2に示す一点鎖線まで、その厚みを薄くすることによって、母材50は、その肉厚が一定となるようにしてもよい。
さらに、非クラッド部52、及び、本体20を含む伝熱管2の下端の溶接部の外表面に、例えば溶射によって、犠牲防食膜を形成してもよい。溶射は、非クラッド部52に伝熱管2の下端を溶接した後で行えばよい。
また、図3に示すように、クラッド部51と非クラッド部52との境界は、下部ヘッダー管5に沿って真っ直ぐに伸びるように形成することに限らない。図4及び図5に示すように、非クラッド部52を、伝熱管2の1つ1つに対して同心状となるように設けると共に、隣り合う非クラッド部52同士の一部が重なり合う結果、クラッド部51と非クラッド部52との境界が、下部ヘッダー管5に沿って、弧が連なるような波形となるように形成してもよい。
このような非クラッド部52は、下部ヘッダー管5の母材50の全周を覆うようなクラッド部51を、例えば母材50とクラッド部51との押し出し一体成形によって、設けた後、伝熱管2が接続される箇所に対応して、クラッド部51を円形状に除去することで非クラッド部52を設ける場合に形成され得る。クラッド部51の除去は、下部ヘッダー管5に、伝熱管2を接続するための貫通孔53(図5参照)を貫通形成する際に、行ってもよい。例えば以下のような工具を用いると、貫通孔53を貫通形成と同時に、クラッド部51の除去を行うことが可能である。つまり、下部ヘッダー管5に対して、前記貫通孔53を形成する部分、伝熱管2の下端が内挿される拡大孔54を形成する部分、及び、下部ヘッダー管5の外表面において、クラッド部51の除去を行う部分が連なっているような、三段の刃先を有する切削工具であれば、貫通孔53を貫通形成と、クラッド部51の除去とを同時に行うことが可能になる。また、クラッド部51が除去された非クラッド部52に、伝熱管2をそのまま溶接することが可能になる。こうして製造工程数が低減する。
尚、クラッド部51を除去する結果として、図5に示すように、非クラッド部52は、平坦な面に構成されてもよい。但し、非クラッド部の表面は、曲面であってもよい。
非クラッド部52とクラッド部51との境界が、伝熱管2の接続箇所の形状に沿うような弧状であるため、非クラッド部52の全体に亘って、クラッド部51からの距離が、大きく離れてしまう箇所がなくなる。そのため、非クラッド部52の全体に対して、クラッド部51による犠牲防食効果を及ぼすことが可能になる。
尚、クラッド部51と非クラッド部52との境界の形状としては、円弧が連なった形状に限定されない。伝熱管2の接続箇所の形状に沿うような弧状であればよい。ここで言う「弧状」は、円弧状に限らない。また、弧の連なり具合は、伝熱管5同士の間隔と、クラッド部51を除去する範囲(伝熱管2の1つ1つに対して同心状となるようにクラッド部51を除去する場合、伝熱管2の中心に対する径の大きさ)と、によって変わることになる。
ここに開示する技術は、低温ガスを加熱するオープンラック式熱交換器にも適用可能である。
1 オープンラック式気化装置(オープンラック式熱交換装置)
2 伝熱管
20 本体
21 フィン
4 上部ヘッダー管
5 下部ヘッダー管
50 母材
51 クラッド部
52 非クラッド部
X 垂線
θ 角度

Claims (8)

  1. 水平方向に延びて配設されかつ、低温流体が流れるよう構成された、管状の下部ヘッダー管と、
    前記下部ヘッダー管の上方位置で前記下部ヘッダー管に対し平行に配設されかつ、加熱された流体が流れるよう構成された上部ヘッダー管と、
    前記下部ヘッダー管及び前記上部ヘッダー管に沿って水平方向に並設されかつ、前記下部ヘッダー管と前記上部ヘッダー管とを互いに連通するよう構成された複数の伝熱管と、を備え、
    前記伝熱管は、上端が前記上部ヘッダー管に接続されかつ、下端が前記下部ヘッダー管に接続される管状の本体と、前記本体の外周面に設けられると共に、前記本体に沿って上下方向に延びるフィンとを有し、
    前記下部ヘッダー管は、管状の母材と、前記母材の外周囲を覆いかつ、前記母材よりも卑な金属によって構成されたクラッド部と、前記下部ヘッダー管の上部において前記クラッド部に覆われない部分であって、前記本体の下端が溶接されるよう構成された非クラッド部と、を有し、
    前記非クラッド部は、前記伝熱管の前記フィンに沿って流れ落ちる熱媒体が直接的に衝突する範囲に設けられていると共に、前記非クラッド部には、犠牲防食層が設けられておらず、
    前記母材は、前記クラッド部よりも硬い金属によって構成されているオープンラック式熱交換装置。
  2. 請求項1に記載のオープンラック式熱交換装置において、
    前記非クラッド部と前記クラッド部との境界は、前記下部ヘッダー管に沿って直線状に構成されているオープンラック式熱交換装置。
  3. 請求項1に記載のオープンラック式熱交換装置において、
    前記非クラッド部と前記クラッド部との境界は、各伝熱管の本体と前記下部ヘッダー管との接続箇所の形状に沿うような弧状に構成されているオープンラック式熱交換装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のオープンラック式熱交換装置において、
    前記非クラッド部は、前記下部ヘッダー管の横断面において、前記伝熱管の中心軸を中心とした180°以下の角度範囲に亘って、広がっているオープンラック式熱交換装置。
  5. 水平方向に延びて配設されかつ、低温流体が流れるよう構成された、管状の下部ヘッダー管と、
    前記下部ヘッダー管の上方位置で前記下部ヘッダー管に対し平行に配設されかつ、加熱された流体が流れるよう構成された上部ヘッダー管と、
    前記下部ヘッダー管及び前記上部ヘッダー管に沿って水平方向に並設されかつ、前記下部ヘッダー管と前記上部ヘッダー管とを互いに連通するよう構成された複数の伝熱管と、を備え、
    前記伝熱管は、上端が前記上部ヘッダー管に接続されかつ、下端が前記下部ヘッダー管に接続される管状の本体と、前記本体の外周面に設けられると共に、前記本体に沿って上下方向に延びるフィンとを有し、
    前記下部ヘッダー管は、管状の母材と、前記母材の外周囲を覆いかつ、前記母材よりも卑な金属によって構成されたクラッド部と、前記下部ヘッダー管の上部において前記クラッド部に覆われない部分であって、前記本体の下端が溶接されるよう構成された非クラッド部と、を有し、
    前記非クラッド部は、前記伝熱管の前記フィンに沿って流れ落ちる熱媒体が直接的に衝突する範囲に設けられ、
    前記非クラッド部は、前記下部ヘッダー管の横断面において、前記伝熱管の中心軸を中心とした180°以下の角度範囲に亘って、広がっており、
    前記非クラッド部は、前記下部ヘッダー管の横断面において、前記伝熱管の前記フィンの最外位置から降ろした垂線よりも外方に広がっているオープンラック式熱交換装置。
  6. 水平方向に延びて配設されかつ、低温流体が流れるよう構成された、管状の下部ヘッダー管と、
    前記下部ヘッダー管の上方位置で前記下部ヘッダー管に対し平行に配設されかつ、加熱された流体が流れるよう構成された上部ヘッダー管と、
    前記下部ヘッダー管及び前記上部ヘッダー管に沿って水平方向に並設されかつ、前記下部ヘッダー管と前記上部ヘッダー管とを互いに連通するよう構成された複数の伝熱管と、を備え、
    前記伝熱管は、上端が前記上部ヘッダー管に接続されかつ、下端が前記下部ヘッダー管に接続される管状の本体と、前記本体の外周面に設けられると共に、前記本体に沿って上下方向に延びるフィンとを有し、
    前記下部ヘッダー管は、管状の母材と、前記母材の外周囲を覆いかつ、前記母材よりも卑な金属によって構成されたクラッド部と、前記下部ヘッダー管の上部において前記クラッド部に覆われない部分であって、前記本体の下端が溶接されるよう構成された非クラッド部と、を有し、
    前記非クラッド部は、前記伝熱管の前記フィンに沿って流れ落ちる熱媒体が直接的に衝突する範囲に設けられ、
    前記非クラッド部は、その外周面が前記クラッド部の外周面と面一になるように、肉厚に構成されているオープンラック式熱交換装置。
  7. 請求項5又は6に記載のオープンラック式熱交換装置において、
    前記母材は、前記クラッド部よりも硬い金属によって構成されているオープンラック式熱交換装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のオープンラック式熱交換装置において、
    前記伝熱管の外表面には、犠牲防食層が設けられており、
    前記非クラッド部は、前記クラッド部と、前記伝熱管の前記犠牲防食層とに囲まれているオープンラック式熱交換装置。
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