JP6600193B2 - 射出成形方法及び射出成形装置 - Google Patents

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Description

本発明は、射出成形方法及び射出成形装置に関するものである。
射出成形機のノズルチップと金型とを面接触可能な形状に形成し、ノズルチップの外周体の外周に電磁誘導コイルを巻回して配置したものが知られている(特許文献1)。この射出成形機においては、ノズルチップを金型の注入口に押し当て、射出ノズルから溶融樹脂を金型に充填したのち、このままの状態でノズルチップと注入口との温度差を利用して、ノズルチップの放熱を行う。これにより、ノズルチップを金型の注入口から離しても、ノズルチップから溶融樹脂が流出しないこととされている。
特開昭62−124919号公報
上記従来技術において、射出ノズル先端を成形型に直接押し当てて成形する場合に、射出ノズルの熱が成形型に奪われる。このため、次のサイクルの成形を行う際に、再度射出ノズルが所定温度にまで昇温するのに時間を要するという問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、成形サイクル中の温度制御により成形型に奪われた射出ノズル温度を短時間で回復させ得る射出成形方法及び射出成形装置を提供することである。
本発明は、少なくとも一部が第1温度に設定されて加温されたノズルを、成形型の注入口に当接させ、ノズルから溶融状態の樹脂材料を成形型のキャビティに充填するにあたり、ノズルを注入口に当接させたのち、ノズルの設定温度を第1温度より高い第2温度に一時的に設定し、溶融状態の樹脂材料を成形型のキャビティに充填し、ノズルが第2温度に設定され、加温されている状態で、ノズルの先端の温度が樹脂材料の融点に達する前にノズルを注入口から離すことによって上記課題を解決する。
本発明によれば、ノズルが成形型の注入口に当接させたのちノズルの設定温度を高くするので、次のサイクルのためにノズルを注入口から離した後のノズルの昇温時間が短くなる。
本発明に係る射出成形方法及び射出成形装置の一実施の形態で成形物として例示される単電池を示す斜視図である。 図1のII-II線に沿う断面図である。 図1のIII-III線に沿う断面図である。 本発明に係る射出成形装置の一実施の形態を示す平面図である。 本発明に係る射出成形方法の一実施の形態を示す工程図である。 本発明に係る射出成形方法の一実施の形態を説明するための断面図である。 図6(C)のVII部の拡大断面図である。 本発明に係る射出成形方法及び射出成形装置の一実施の形態の成形型、ノズル、材料注入バルブ、加温器の動作を示すタイムチャート及びノズル温度を示すグラフである。 本発明に係る射出成形方法及び射出成形装置の他の実施の形態の成形型、ノズル、材料注入バルブ、加温器の動作を示すタイムチャートである。 本発明に係る射出成形方法及び射出成形装置のさらに他の実施の形態の成形型、ノズル、材料注入バルブ、加温器の動作を示すタイムチャートである。
図1は、本発明に係る射出成形方法及び射出成形装置の一実施の形態において、成形物(ワーク)として例示する扁平型単電池を示す斜視図、図2は、図1のII-II線に沿う断面図、図3は、図1のIII-III線に沿う断面図、図4は、本発明に係る射出成形装置の一実施の形態を成形型の上型を除いて示した平面図、図7は、図6(C)のVII部の拡大断面図である。最初に成形物である扁平型単電池2の構造を説明したのち、本実施形態の射出成形方法及び射出成形装置について説明する。
《単電池2の一例》
本実施形態において成形物として例示する単電池2は、図1に示すように、薄型扁平状の電池本体22と、スペーサ23と、弾性樹脂部21とを有する。電池本体22は、図2に示すように、可撓性を有する一対のラミネートフィルム製外装部材221,221と発電要素222とを有し、外装部材221,221の内部に発電要素222が収容されている。そして、収容部分の外周部分223において、一対の外装部材221が封止されている。図1では外装部材221の一方のみを示し、発電要素222は図2に示す。外装部材221を構成するラミネートフィルムは、図2の引き出し断面図Aに示すように、例えば三層構造とされ、単電池2の内側から外側に向かって順に、内側樹脂層221a、中間金属層221b及び外側樹脂層221cとすることができる。
一対の外装部材221,221のそれぞれは、発電要素222が収容できるように矩形状平板を浅い椀型(皿型)に成形した形状とされ、内部に発電要素222と電解液を入れたのち、それぞれの外周部223を重ね合わせ、当該外周部223の全周が熱融着や接着剤により接合される。
本実施形態の単電池2は、リチウムイオン二次電池であり、図2に示すように、正極板222aと負極板222bとの間にセパレータ222cを積層して構成された発電要素222を有する。本実施形態の発電要素222は、3枚の正極板222aと、5枚のセパレータ222cと、3枚の負極板222bと、特に図示しない電解質と、から構成されている。なお、本発明に係る単電池2は、リチウムイオン二次電池に限定されず、例えば、ニッケル−カドミウム電池等のアルカリ蓄電池や鉛蓄電池等の他の電池であってもよい。
発電要素222を構成する正極板222aは、正極端子224まで伸びている正極側集電体222dと、正極側集電体222dの一部の両主面にそれぞれ形成された正極層222e,222fとを有する。発電要素222は、セパレータ222cを介して正極板222aと負極板222bとが交互に積層されてなる。そして、3枚の正極板222aは、正極側集電体222dを介して、金属箔製の正極端子224にそれぞれ接続される。また、3枚の負極板222bは、負極側集電体222gを介して、同様に金属箔製の負極端子225にそれぞれ接続されている。なお、本実施形態では、正極板222aと正極側集電体222dとが一枚の導電体で形成されているが、正極板222aと正極側集電体222dとを別の部材で構成し、これらを接合してもよい。
図2に示すように、発電要素222の正極板222a及び負極板222bのそれぞれから外装部材221の外部へ、正極端子224と負極端子225とが導出されている。本実施形態の単電池2では、外装部材221の一辺(図1の手前の短辺)の外周部223から正極端子224と負極端子225とが並んで導出されている。正極端子224及び負極端子225は、正極タブ224及び負極タブ225とも称される。
本実施形態の単電池2は、外装部材221の一つの辺の外周部から正極端子224と負極端子225とが並んで導出されているものである。そのため、図2には発電要素222の正極板222aから正極端子224に至る断面図を図示し、発電要素222の負極板222bから負極端子225に至る断面を省略する。ただし、負極板222b及び負極端子225も、図2の断面図に示す正極板222a及び正極端子224と同様の構造とされている。なお、発電要素222の端部から正極端子224及び負極端子225に至る間の正極板222a(正極側集電体222d)及び負極板222b(負極側集電体222g)は、平面視において互いに接触することがないように半分以下に切り欠かれている。
単電池2の電池本体22は平面視において長方形とされているので、一対の外装部材221を接合して内部を封止する外周部223を、図1に示すように外周部223a〜223dと称する。なお、電池本体22の外形形状は長方形にのみ限定されず、正方形や他の多角形に形成することも可能である。また、正極端子224と負極端子225の導出位置は、本実施形態のように一つの外周部223aから導出させること以外にも、対向する外周部223aと223bや223cと223dのそれぞれから導出させてもよい。また、長辺の外周部223c,223dから導出させてもよい。
以上のように構成された単電池2は、単体で使用に供することもできるが、他の一または複数の単電池2と直列及び/又は並列に接続して組み合わせ、所望の出力及び容量の二次電池(以下、電池モジュールともいう)として使用に供することもできる。さらに、こうした電池モジュールを複数接続して組み合わせ(以下、組電池ともいう)、この組電池を電気自動車やハイブリッド自動車などの車両に搭載して、走行駆動用電源として用いることもできる。
複数の単電池2を接続して電池モジュールを構成する場合には、複数の電池本体22の主面同士を積み重ね、これらを電池ケース(不図示)内に収容することが行われる。この場合に、電池本体22の外周部223aから導出された正極端子224及び負極端子225と、この電池本体22に積層された電池本体22の外周部223aから導出された正極端子224及び負極端子225との絶縁性を確保するとともに、これら正極端子224及び負極端子225を直列及び/又は並列に接続するためのバスバを配置したり、電圧検出用センサのコネクタを配置したりするために、絶縁性材料から構成されたスペーサ23が用いられる。
本実施形態のスペーサ23は、電池本体22同士を積層した際に、当該電池本体22の互いの外周部223a,223aの間に配置され、電池本体22を、電池モジュールのケースや自動車の車体など、所定の設置位置に対して固定するための固定用貫通孔231を有する。スペーサ23は、ポリブチレンテレフタレート(PBT)やポリプロピレン(PP)などの剛性を有する絶縁性樹脂材料から構成され、電池本体22の外周部223aの長さ以上の長さを有する長尺状に形成されている。そして、その両端のそれぞれに鞘状の通孔からなる固定用貫通孔231が形成されている。なお、スペーサ23の長さは装着される外周部223a以上の長さとすることが望ましい。
また、上述したPBTやPP製のスペーサ23の機械的強度(折り曲げ強度又は座屈強度などの剛性)は、電池本体22に収容された発電要素222を構成する電極板(上述した正極板222a及び負極板222b)の機械的強度より大きくすることが望ましい。車載された単電池2等に対しスペーサ23に著しく過大な外力が作用すると、スペーサ23と発電要素222とが接触して両者ともに潰れようとする際に、スペーサ23の方をより潰れ難くすることで単電池2の保持安定性を確保するためである。
本実施形態の単電池2では、図3に示すように、電池本体22の外周部223においてスペーサ23が取り付けられていない辺223c、223d(長辺側の外周部)および当該辺223c、223dの端部に位置する角部を覆うように弾性樹脂部21が設けられている。この弾性樹脂部21は、樹脂材料のインサート成形により形成される。弾性樹脂部21を構成する材料としては、加硫ゴム、熱硬化性樹脂エラストマ、熱可塑性樹脂エラストマ、ポリアミド系樹脂(ホットメルトグレード)などの弾性樹脂材料を例示することができる。なお、外周部223の全周に弾性樹脂部21を形成してもよい。
弾性樹脂部21の端部は、図1に示すように、電池本体22の外周部223aにおいてスペーサ23が固定される位置に対応する位置に設けられている。そして、スペーサ23の固定用貫通孔231に印加された車両振動のような外力が、スペーサ23から電池本体22の外周部223aに伝達する際に、弾性樹脂部21自体に緩衝力を発生させ、これにより電池本体22に伝達する外力を軽減することができる。
《射出成形方法及び射出成形装置の一例》
次に、本実施形態の射出成形方法及び射出成形装置1について説明するが、これらは、上述した単電池2の外周の一部に弾性樹脂部21を設けるための装置であり、図4に示すように、成形型3と充填装置4とを備え、制御系装置としては、図7に示すように、制御器6と位置検出器425と温度検出器426と温度制御器427とを備える。
弾性樹脂部21を形成するための成形型3は、下型31と、当該下型31に対応する上型32とを有する。下型31及び上型32は、熱伝導性に優れる材料から構成され、このような材料としては金属材料等を例示することができる。
本実施形態の成形型3の下型31は、図4に示すように、平面視において略矩形状であり、当該下型31の略中央には、単電池2の三次元形状に対応する凹部310が形成されている。下型31の、スペーサ23の固定用貫通孔231に対応する位置には、ロケートピン312が設けられ、単電池2が凹部310にセットされる際は、当該ロケートピン312がスペーサ23の固定用貫通孔231に挿入される。これにより、下型31における単電池2の凡その位置が規制される。
また下型31には、成形時において単電池2の位置を厳密に規制するための押圧シリンダ311が設けられている。この押圧シリンダ311は、例えば、エアシリンダ、油圧シリンダ又はモータによる駆動機構を有し、当該機構によってロッド部311aが移動して単電池2を押圧する。これにより単電池2が所定位置に規制される。本実施形態の押圧シリンダ311は、図4に示すように、ロケートピン312と対応する位置に合計4つ配置されているが、押圧シリンダ311の数及び配置は特にこれに限定されない。
また、下型31の凹部310の長辺部310a(電池本体22の外周部分223c、223dに対応する部分)には、弾性樹脂部21を形成するキャビティCを構成するための溝部313がそれぞれ設けられている。そして、溝部313の中央部には、断面半円状の窪部314がそれぞれ形成され、当該窪部314は下型31の外側に向かって拡径する。
本実施形態の成形型3の上型32は、上述した下型31と対応する形状を有し、図7に示すように、当該上型32にも、下型31の溝部313に対応する溝部321と、下型31の窪部314に対応する窪部322が形成されている。そして、上型32と下型31とを型締めすると、図7に示すように、溝部313、321によって構成されるキャビティCに、溶融樹脂5を注入するための注入口S(スプール)が、窪部314、322によって構成されることになる。窪部314、322によって構成される注入口Sは、成形型3の外側から内側に向かうに従って先細りとなるテーパ形状とされ、当該先細り形状は後述する充填装置4のノズル422の形状と対応する。
本実施形態の充填装置4は、成形型3のキャビティCに溶融樹脂5を注入するための装置であり、図4に示すように、樹脂材料供給部41と注入部42とを有する。樹脂材料供給部41は、加熱器411を有し、当該加熱器411によって樹脂材料を融点以上の温度に加熱(例えば、160℃〜230℃)する。また、樹脂材料供給部41は、ギヤポンプ412を有し、加熱器411による加熱によって融解した溶融樹脂5を、所定条件(例えば、ポンプ回転数10rpm〜90rpm、押出圧力2.0MPa〜6.5MPa)で押し出す機能を有する。樹脂材料供給部41から押し出された溶融樹脂5は、ヒートホース43を介して注入部42に供給される。
注入部42は、本体部421と当該421に設けられたノズル422とを有し、図7に示す駆動部424によって、ノズル422が注入口Sに当接する位置と離反する位置との間を往復移動する。本体部421及びノズル422の移動位置は、位置検出器425によって検出され、制御器6はこの位置を所定時間間隔で読み込む。図7に示すように、ノズル422内には、溶融樹脂5が通過する流路420が形成されている。またノズル422は、円錐状の先端部422aと、直筒状の後端部422bとから構成され、先端部422aの最大外径は後端部422bの外形と等しくされている。この先端部422aは、先端、すなわちキャビティCに対向する側に向かうに従って先細りとなるテーパ形状とされ、ノズル422の先端部422aのテーパ形状と、成形型3の窪部314、322によって構成される注入口Sのテーパ形状とは、互いに対応する形状とされている。樹脂材料供給部41から供給される溶融樹脂5は、ノズル422内の流路420に案内されたのち、先端部422aからキャビティCに向かって押し出される。
本実施形態の充填装置4のノズル422の後端部422bには、加温器423が設けられ、温度制御器427により加温器423を制御することによって、ノズル422の流路420を通過する溶融樹脂5を一定温度以上に加温することが可能とされている。このような加温器423としては、コイルヒータや赤外線ヒータ等を例示することができる。本実施形態では、加温器423が設けられるノズル422の位置は特に限定されないが、成形品の製造サイクルの短縮化の観点から、本実施形態のようにノズル422の後端部422bのみに加温器423が設けられることがより好ましい。
また、ノズル422の先端部422a又は後端部422bには、温度検出器426が取り付けられ、当該温度検出器426によって当該先端部422a又は後端部422bの温度が測定され、制御器6は、この測定されたノズルの温度を所定時間間隔で読み込む。
制御器6(制御器6と温度制御器427が一つの制御器を構成してもよい。)は、ノズル422の位置に応じて、温度制御器427を介して加温器423によるノズル422の加温温度を制御する。具体的には、一の成形サイクルにおいて、ノズル422を成形型3の注入口Sに押し当てる前は、ノズル422の実際の温度が樹脂材料の融点より高い温度になるように、設定温度を第1温度とする。これに対し、ノズル422を成形型3の注入口Sに押し当てたのちは、設定温度を一時的に第1温度より高い第2温度とする。
より具体的には、ノズル422が注入口Sに当接したら、それまでの設定温度である第1温度を第2温度に変更し、ノズル422が注入口Sから離れるまで設定温度を第2温度に維持し、ノズル422が注入口Sから離れたら設定温度を第1温度に戻す。図8は、本実施形態の成形型3、ノズル422、材料注入バルブ(図示を省略するが本体部421又は樹脂材料供給部41に設けられている)、加温器423の動作を示すタイムチャート及び温度検出器426にて検出されたノズル422の実際の温度を示すグラフである。図8に示す例において、一の成形サイクル(第Nサイクル)は、ワークの投入完了t0から次の第(N+1)サイクルのワーク投入完了t5までの間である。そしてこの例においては、ワークの投入完了t0から、ノズル422が前進して注入口Sに当接した時間t1までの間の設定温度は第1温度とし、ノズル422が前進して注入口Sに当接した時間t1において、設定温度を第2温度に変更する。そして、ノズル422が後退して注入口Sから離反してから(時間t2)、さらにワークの取出完了t3を経過するまで、設定温度を第2温度に維持し、次の第(N+1)サイクルが始まる前の時間t4において設定温度を第1温度に戻す。
加温器423の設定温度の制御は図8に示す例に限定されず、これに代えて、ノズル422が注入口Sに当接して(時間t1)から離れるまで(時間t2)の間のうちの前半は、設定温度を第1温度とし、後半において設定温度を第2温度にしてもよい。図9は、図8の上部の図と同じく、成形型3、ノズル422、材料注入バルブ、加温器423の動作を示すタイムチャートである。図9に示す例においても、一の成形サイクル(第Nサイクル)は、ワークの投入完了t0から次の第(N+1)サイクルのワーク投入完了t5までの間である。そしてこの例においては、ワークの投入完了t0から、ノズル422が前進して注入口Sに当接した時間t1を過ぎ、材料注入バルブが閉塞して成形型3の冷却が始まろうとする時間t6までの間の設定温度は第1温度とし、この前半の時間が終了する時間t6において、設定温度を第2温度に変更する。そして、ノズル422が後退してノズルSから離反してから(時間t2)、さらにワークの取出完了t3を経過するまで、設定温度を第2温度に維持し、次の第(N+1)サイクルが始まる前の時間t4において設定温度を第1温度に戻す。
図8及び図9に示す設定温度たる第2温度は一定温度であるが、本発明の第2温度は一定温度には限定されず、第1温度より高い温度であれば、第2温度のプロファイルは曲線であってもよい。図10は、図8の上部の図と同じく、成形型3、ノズル422、材料注入バルブ、加温器423の動作を示すタイムチャートである。図10に示す例においても、一の成形サイクル(第Nサイクル)は、ワークの投入完了t0から次の第(N+1)サイクルのワーク投入完了t5までの間である。そしてこの例においては、図8に示す例と同様に、ワークの投入完了t0から、ノズル422が前進して注入口Sに当接した時間t1までの間の設定温度は第1温度とし、ノズル422が前進して注入口Sに当接した時間t1において、設定温度を第2温度に変更する。そして、ノズル422が後退してノズルSから離反してから(時間t2)、さらにワークの取出完了t3を経過するまで、設定温度を第2温度に維持し、次の第(N+1)サイクルが始まる前の時間t4において設定温度を第1温度に戻す。ただし、時間t1〜t4に至る間の第2温度は一定温度ではなく、二次関数の如く曲線的に増加したのち曲線的に減少するプロファイルとされている。
このように、ノズル422が注入口Sに当接してから一時的に設定される第2温度は、図8及び図9に示すように一定値であってもよいし、図10に示すように一定値でなくてもよい。要するに第2温度は、それまで設定されている第1温度より高い温度であればよく、その具体的温度、上昇率及び下効率、上昇時間及び下降時間などは、射出成形装置1の周囲の雰囲気温度、季節、地域等を考慮して適宜の値を選択すればよい。
次に、本実施形態における射出成形方法の作用及び射出成形装置1の動作について説明する。図5は、本実施形態における射出成形方法を示す工程図、図6(A)〜図6(F)は、射出成形装置1の動作を説明するための断面図である。本実施形態の射出成形方法は、図5に示すように、型締め工程S1、充填工程S2、待機工程S3及び離型工程S4を有する。
型締め工程S1においては、図6(A)に示すように、上型32と下型31を開いた状態で、成形型3の下型31の凹部310に単電池2をセットする。そして、上型32を下型に31に向かって接近させて行き、所定押圧力で押圧することにより型締めを行う。この際、成形型3は、キャビティCに充填する溶融樹脂5の融点よりも低い温度となっている。また、制御器6は温度制御器427に設定温度として第1温度を出力し、温度制御器427は、ノズル422の温度が、入力された第1温度に応じた温度になるように加温器423を制御する。型締めが完了したことは制御器6に出力される。
続く充填工程S2においては、図6(B)に示すように、制御器6が駆動部424に動作指令信号を出力し、注入部42を成形型3に向かって前進させる。そして、成形型3の下型31の窪部314と、上型32の窪部322とから構成される注入口Sに、充填装置4のノズル422の先端部422aを挿入して押し当てる。このとき、図7に示すように、ノズル422の先端部422aに形成されたテーパ形状は、注入口Sのテーパ形状に密着すると共に、当該ノズル422の先端部422aはキャビティCの当該ノズル422側端部に直接対向した状態となる。また、位置検出器425は、ノズル422が注入口Sに当接したことを検出し、これを制御器6に出力する。この検出信号を受けた制御器6は、温度制御器427に対して設定温度として第1温度よりも高い温度の第2温度を出力する。温度制御器427は、ノズル422の温度が入力された第2温度に応じた温度になるように加温器423を制御する。このタイミングは、図8において時間t1に相当する。
填工程Sにおいては、図6(C)に示すように、下型31の溝部313と上型32の溝部321とから構成されるキャビティCに、ノズル422の先端から溶融樹脂を注入する。溶融樹脂の注入は、樹脂材料供給部41又は注入部42に設けられた材料注入バルブを開くことで行われ、ギヤポンプ412による圧力は、バルブの開放当初は射出圧として作用し、これに続いて保圧として作用する。所定時間だけ射出及び保圧を行うと材料注入バルブを閉じ、溶融材料の注入を終了する。充填工程Sの直前において、ノズル422が注入口Sに当接してから溶融材料の注入を開始すると、図8の最下図に示すように、加温器423により第2温度に応じた温度に加温されているにも拘らず、成形型3に熱を奪われ、ノズル422の実際の温度が急降下する。なお、図8の最下図において、実線は、本実施形態のように設定温度を第2温度に一時的に変更する実施例のノズル422の温度を示し、点線は、設定温度を第1温度に維持した比較例のノズル422の温度を示す。
続く待機工程Sにおいては、図6(D)に示すように、ノズル422の先端を注入口Sに押し当てたままの状態で待機し、成形型3の温度によって溶融樹脂5を冷却して固化させることにより、単電池2の弾性樹脂部21を形成する。この際、ノズル422の先端部422aは成形型3の注入口Sに当接したままとなっているが、ノズル422は、加温器423によって通常の第1温度より高い第2温度に応じた温度で加温されている。したがって、図8の最下図に示すように、ノズル422の温度は急降下するものの、再び上昇し始め、その上昇率は、点線で示す比較例に比べて大きくなる。すなわち、実線で示す実施例は、点線で示す比較例に比べて、短時間で第1温度に応じた温度まで回復する。ここで、温度検出器426によりノズル422の実際の温度が検出されているが、制御器6は、所定時間間隔で温度検出器426によるノズル422の温度を読み込み、その温度が弾性樹脂部21を構成する樹脂材料の融点に近づくと(融点を超えない)、注入部42を成形型3から引き離す旨の指令信号を駆動部424へ出力する。これにより、図6(E)に示すように、注入部42は成形型3から後退して原位置に戻る。
続く離型工程S4においては、図6(F)に示すように、成形型3の上型32と下型31を型開きし、単電池2を離型することにより、弾性樹脂部21が形成された単電池2を得る。制御器6は、単電池2の離型を完了したことを受け、温度制御器427に対して、設定温度をそれまでの第2温度から第1温度に変更する旨の指令信号を出力する。これにより、温度制御器427は、加温器423に対し、ノズル422の温度が第1温度に応じた温度になるように制御する。
以上のとおり、本実施形態の射出成形方法及び射出成形装置によれば、ノズル422を成形型3の注入口Sに当接させたのちノズル422の加温器423による設定温度をそれまでの第1温度から第2温度に高くする。このため、当接当初のノズル422の温度は急降下するものの、その後の温度上昇率が大きくなる。その結果、次のサイクルに必要とされる第1温度に達するまでの時間を短縮することができる。
また、本実施形態の射出成形方法及び射出成形装置によれば、位置検出器425によってノズル422が注入口Sに当接したことを検出するので、加温器423の設定温度の変更タイミングを正確に実行することができ、温度の過降下を抑制することができる。
また、本実施形態の射出成形方法及び射出成形装置によれば、少なくともノズル422を注入口Sに当接させてから離すまでの間t1〜t2は、ノズル422の加温器423による設定温度を第2温度に設定するので、次のサイクルに必要とされる第1温度に達するまでの時間をより一層確実に短縮することができる。
また、他の実施形態の射出成形方法及び射出成形装置によれば、少なくともノズル422を注入口Sに当接させてから離すまでの間のうちの後半において、ノズル422の加温器423による設定温度を第2温度に設定するので、必要最小の消費エネルギで、次のサイクルに必要とされる第1温度に達するまでの時間を短縮することができる。
また、本実施形態の射出成形方法及び射出成形装置によれば、溶融樹脂5を成形型3のキャビティCに充填したのち、温度検出器426にて検出されるノズル422の温度が樹脂材料の融点以下の状態で、ノズル422を注入口Sから離す。このため、ノズル422の先端にある樹脂が固化したままの状態となっているから、成形型3に充填した溶融樹脂をノズル422の先端の固化した樹脂で封じ込めておくことができる。
また、本実施形態の射出成形方法及び射出成形装置によれば、ノズル422の先端部422aをキャビティCの端部に直接対向させるので(いわゆるランナレス射出成形)、成形型にランナ部及びゲート部を設けることを省略することができる。その結果、射出成形型の使用に用いる樹脂材料の歩留まりの向上を図ることができる。
1…射出成形装置
2…単電池
21…弾性樹脂部
22…電池本体
221…外装部材
222…発電要素
223…外周部分
23…スペーサ
231…固定用貫通孔
3…成形型
31…下型
310…凹部
311…押圧シリンダ
312…ロケートピン
313…溝部
314…窪部
32…上型
321…溝部
322…窪部
C…キャビティ
S…注入口
4…充填装置
41…樹脂材料供給部
411…加熱器
412…ギヤポンプ
42…注入部
421…本体部
422…ノズル
422a…先端部
422b…後端部
423…加温器
424…駆動部
425…位置検出器
426…温度検出器
427…温度制御器
43…ヒートホース
5…溶融樹脂
6…制御器
S1…型締め工程
S2…充填工程
S3…待機工程
S4…離型工程

Claims (5)

  1. 少なくとも一部が第1温度に設定されて加温されたノズルを、成形型の注入口に押し当て、前記ノズルから溶融状態の樹脂材料を前記成形型のキャビティに充填する射出成形方法において、
    前記ノズルを前記注入口に当接させたのち、前記ノズルの設定温度を前記第1温度より高い第2温度に一時的に設定し、
    前記溶融状態の樹脂材料を前記成形型のキャビティに充填し
    前記ノズルが前記第2温度に設定され、加温されている状態で、前記ノズルの先端の温度が前記樹脂材料の融点に達する前に前記ノズルを前記注入口から離す射出成形方法。
  2. 一の成形サイクルにおいて、少なくとも前記ノズルを前記注入口に当接させてから離すまでの間及び前記ノズルを前記注入口から離して成形物の取り出しを完了するまでの間は、前記ノズルの設定温度を前記第2温度に維持し、次の成形サイクルが始まる前に前記ノズルの設定温度を前記第1温度に戻す、請求項1に記載の射出成形方法。
  3. 少なくとも前記ノズルを前記注入口に当接させてから離すまでの間のうちの後半において、前記ノズルの設定温度を前記第2温度に設定する請求項に記載の射出成形方法。
  4. 前記成形型を型締めする前に、外装部材の内部に収容された発電要素を有する単電池を前記成形型にセットし、
    前記単電池の外周の少なくとも一部を包囲する形状に対応する形状とされた前記キャビティに、前記溶融状態の樹脂材料を充填する請求項1〜の何れか一項に記載の射出成形方法。
  5. 内部にキャビティが形成され、注入口を有する成形型と、
    前記注入口に対して当接位置と離反位置とに移動するノズルと、
    前記ノズルの少なくとも一部を加温する加温器と、
    前記加温器の設定温度を制御する制御器と、
    前記ノズルの温度を検出する温度検出器と、
    前記ノズルを当接位置と離反位置とに移動させる駆動部と、を備え、
    前記制御器は、
    前記ノズルが前記当接位置に達する前は、前記ノズルの設定温度を第1温度に設定し、
    前記ノズルが前記当接位置に達した後に、前記ノズルの設定温度を前記第1温度より高い第2温度に一時的に設定し、
    前記駆動部は、溶融状態の樹脂材料を前記成形型のキャビティに充填したのち、前記温度検出器により検出される前記ノズルの先端の温度が前記樹脂材料の融点に達する前に、前記ノズルを前記当接位置から前記離反位置に移動させる、射出成形装置。
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