JP5488787B2 - 燃料電池のセルの製造装置、およびその製造方法 - Google Patents

燃料電池のセルの製造装置、およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、燃料電池のセルの製造装置、およびその製造方法に関し、さらに詳しくは、一対のセパレータの間に燃料電池構成部品が配置されその周囲が接着されてなる燃料電池のセルの製造装置、および、一対のセパレータの間に燃料電池構成部品を配置し、セパレータの間の燃料電池構成部品の周囲を接着剤によって接着する、燃料電池のセルの製造方法に関するものである。
一般に、燃料電池は、複数のセルを積層することにより構成されている。燃料電池として組み立てたときには、積層されたセルの積層方向端部にそれぞれエンドプレートが配設され、所定の荷重を付与した状態で両エンドプレートがテンション部材によって締結されており、セパレータの間に燃料電池構成部品が挟持されている。各セルの燃料電池構成部品としては、電解質膜の両面に電極層をそれぞれ設けてなるMEA(Membrane Electrode Assembly:膜−電極アセンブリ)と、MEAの両面にそれぞれ配置されたガス拡散層と、ガス拡散層へガスをそれぞれ流通させる多孔質体を含んでいる。MEAとその両側に配置されたガス拡散層とにより構成される部品は、一般にMEGAと呼ばれる。
燃料電池は、各セルに反応ガス(水素、空気等)や冷却媒体をそれぞれ分配・供給するためのマニホールドを有している。図9に参照されるように、セパレータ1の燃料電池構成部品3が積重される略中央の領域の周囲には、マニホールド孔Hが形成されている。
ところで、このような燃料電池の各セルにおいては、例えば特許文献1などに開示されているように、一対のセパレータの間に燃料電池構成部品を配置し、両セパレータの間であって燃料電池構成部品の周囲を接着剤によって接着しシールしたものがある。
特許文献1には、「 燃料電池100は、単一の燃料電池セル40が複数個積層された(セルモジュール化された)積層構造を有している。ここで、単一燃料電池セル40は、第1セパレータ10と第1セパレータ10の隣接部材である第2セパレータ20との間にMEA30が挟持された構造を有している。」(0038)、「 単一の燃料電池セル40は、熱硬化性接着剤22によって2対のセパレータ部材10、20の間にMEA30を接合して構成される。燃料電池積層構造100は、このようにして形成された燃料電池セル40同士をさらに接着剤22で接合し、燃料電池セル40同士を物理的に強固に接着してセルモジュール化されてなる。」(0039)などと記載されている。
さらにまた、特許文献1には、セパレータに対して液状の接着剤を塗布するためにディスペンサを用いること(0057)、ディスペンサノズルが接着剤塗布溝上を移動する際に、ディスペンサノズルの先端から接着剤を射出して、接着剤塗布溝に接着剤が塗布されること(0058)などが開示されている。
また、別の従来の技術としては、図10に示すように、樹脂などからなるシート材4’を打ち抜き型50により打ち抜くなどして、燃料電池構成部品3を配置するための窓部4a’やマニホールド孔Hを含む所定形状に成形し、図11に示すようにシート材4’の中央の窓部4a’内に燃料電池構成部品3を配置して両セパレータ1、2の間に挟み、熱板60間で加熱するとともに加圧することにより両セパレータ1、2を接着するとともに燃料電池構成部品3の周囲をシールして、セルを製造することが知られている。
特開2005−317407号公報
しかしながら、上記特許文献1のように、ディスペンサノズルを移動させて接着剤塗布溝に接着剤を塗布する場合にあっては、塗布する面積が広く、さらには図9に示したように、セパレータ1の接着剤4を塗布する領域(斜線で示した部分を参照)にはマニホールド孔Hが形成されているとともに、燃料電池構成部品3を配置する略中央の領域には接着剤4を塗布しないことから、接着剤4を塗布する形状が複雑であるために、このマニホールド孔Hの周囲にディスペンサノズルを移動させることにより接着剤4を塗布するには時間がかかるという問題があった。
そして、接着剤4として、熱硬化性接着剤を使用する場合には、この熱硬化性接着剤を塗布した一方のセパレータ1に燃料電池構成部品3と他方のセパレータ2とを積層して接着すべく、図11に示したように、熱板60間で熱硬化性接着剤4を加熱し硬化させるのに時間が比較的長くかかるため、セルを量産するには接着時間を短縮することが課題であった。
また、ディスペンサノズルを移動させることにより塗布する接着剤4として、熱可塑性接着剤を使用する場合には、一方のセパレータ1に接着剤4を塗布し終えるまでに時間がかかることから、接着剤4の最初に塗布した部分の温度が低下して固化してしまい、さらに、他方のセパレータ2と燃料電池構成部品3を積層し接着するための熱板60とディスペンサノズルとが離れている場合などには特に、熱可塑性接着剤4の温度が低下して完全に固化することとなり、したがって、両セパレータ1、2の間に燃料電池構成部品3を挟んだ状態でその周囲を接着するためには、完全に固化した熱可塑性接着剤4を図11に示した熱板60の間などで加熱して再溶融させる必要があることから、コストや時間がかかるという問題があった。
さらに、上記従来の技術のうち、図10に示したようにシート材4’を打ち抜くなどして燃料電池構成部品3を配置するための窓部4a’やマニホールド孔Hを含む所定形状に成形する場合にあっては、シート材4’が熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂のいずれの場合であっても、打ち抜いたシート材4’が無駄となり、セルを量産するにあたりコストを低減することが困難であるという問題がある。
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたもので、簡単な構成で、セパレータの表面に所定のパターンで接着剤を確実に精度よく短時間で無駄なく塗布してセルの生産性を向上させることができ、もって、セルを量産することが可能な製造装置およびその方法を提供することを目的とする。
請求項1の燃料電池のセルの製造装置に係る発明は、上記目的を達成するため、一対のセパレータの間に燃料電池構成部品が配置され燃料電池構成部品の周囲が接着剤によって接着されてなる燃料電池のセルの製造装置であって、前記接着剤を一方のセパレータに塗布する形状に応じたパターンを形成する型と、該型に形成されるパターンに接着剤を射出する射出手段とを備えていることを特徴とするものである。
また、請求項2の燃料電池のセルの製造方法に係る発明は、上記目的を達成するため、一対のセパレータの間に燃料電池構成部品を配置し、セパレータの間の燃料電池構成部品の周囲を接着剤によって接着する、燃料電池のセルの製造方法であって、接着剤を塗布する形状に応じたパターンを形成する型と、該型に形成されるパターンに接着剤を射出する射出手段とを用意し、一方のセパレータを前記型と衝合させて、前記射出手段によって型に形成されたパターンに接着剤を射出して、前記パターンに応じた形状に接着剤を塗布し、該一方のセパレータと燃料電池構成部品および他方のセパレータを積層して前記塗布された接着剤により接着することを特徴とするものである。
請求項1の発明によれば、一方のセパレータと型を衝合させて射出手段によって接着剤を射出することにより、一方のセパレータの表面に所定の形状のパターンで接着剤を確実に精度よく短時間で無駄なく塗布されることとなる。そしてその後、接着剤を塗布した一方のセパレータには燃料電池構成部品と他方のセパレータを積層し、接着剤によって両セパレータを接着するとともに燃料電池構成部品の周囲をシールすることにより、短時間で効率よくセルを製造することができ、セルの生産性を向上させて量産することが可能な製造装置を提供することができる。
また、請求項2の発明によれば、接着剤を塗布する形状に応じたパターンを形成する型と、この型に形成されるパターンに接着剤を射出する射出手段とを用意し、一方のセパレータを前記型にインサートして、前記射出手段によって型に形成されたパターンに接着剤を射出すると、一方のセパレータに対して接着材を所定の形状のパターンで確実に精度よく短時間で無駄なく塗布することができる。そしてその後、接着剤を塗布した一方のセパレータには燃料電池構成部品と他方のセパレータを積層し、接着剤によって両セパレータを接着するとともに燃料電池構成部品の周囲をシールすることにより、短時間で効率よくセルを製造することができ、セルの生産性を向上させて量産することが可能な製造方法を提供することができる。
(発明の態様)
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、「請求可能発明」という場合がある。請求可能発明は、少なくとも、請求の範囲に記載された発明である「本発明」ないし「本願発明」を含むが、本願発明の下位概念発明や、本願発明の上位概念あるいは別概念の発明を含むこともある。)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも請求可能発明の理解を容易にするためであり、請求可能発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載,実施例の記載等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得るのである。なお、以下の各項において、(1)項が請求項1に相当し、(6)項が請求項2に相当し、(7)項が請求項3に相当する。
(1) 一対のセパレータの間に燃料電池構成部品を配置してその周囲を接着してなる燃料電池のセルの製造装置であって、
接着剤を塗布する形状に応じたパターンを形成する型と、
該型に形成されるパターンに接着剤を射出する射出手段と
を備えていることを特徴とする燃料電池のセルの製造装置。
(1)項の発明では、一方のセパレータを型にインサートして射出手段によって接着剤を射出することにより、一方のセパレータの表面に所定の形状のパターンで接着剤を確実に精度よく短時間で無駄なく塗布することができる。そしてその後、接着剤を塗布した一方のセパレータには燃料電池構成部品と他方のセパレータを積層し、接着剤によって両セパレータを接着するとともに燃料電池構成部品の周囲をシールすることにより、短時間で効率よくセルを製造することができ、セルの生産性を向上させて量産することができる。
(2) 前記射出手段が接着剤として熱可塑性接着剤を射出するものであり、
一方のセパレータの表面に塗布された熱可塑性接着剤を加熱する加熱手段を備えていることを特徴とする(1)項に記載の燃料電池のセルの製造装置。
(2)項の発明では、(1)項に記載の発明において、射出手段によって熱可塑性接着剤を射出することにより、一方のセパレータの表面に所定のパターンで熱可塑性接着剤を確実に精度よく短時間で無駄なく塗布することができ、しかも、加熱手段によって熱可塑性接着剤を加熱することにより燃料電池構成部品と他方のセパレータが積層された状態で再溶融させることができるため、かかる熱可塑性接着剤が固化した場合であってもその後に両セパレータを確実に接着するとともに燃料電池構成部品の周囲をシールすることができるため、セルの製造の自由度を増加させてセルの生産性を向上させることができ、もって、セルを量産することができる。なお、加熱手段は、一方のセパレータに燃料電池構成部品と他方のセパレータを積層した状態で熱可塑性接着剤を加熱するとともに、加圧することが可能なものとすることもできる。
(3) 一対のセパレータの間に配置された燃料電池構成部品の周囲の、前記加熱手段によって加熱された熱可塑性接着剤を冷却し固化させるコールドプレスをさらに備えていることを特徴とする(2)項に記載の燃料電池のセルの製造装置。
(3)項の発明では、(2)項に記載の発明において、加熱手段によって再溶融させた熱可塑性接着剤をコールドプレスによって加圧しつつ短時間で確実に冷却し固化させることができるため、セルの生産性を向上させることができ、もって、セルを量産することができる。
(4) 前記型は、一方のセパレータがインサートされる複数のインサート型と、該インサート型にインサートされた一方のセパレータの表面とそれぞれ協働してパターンを形成する単一のパターン型とを備えていることを特徴とする(1)〜(3)項のいずれか1項に記載の燃料電池のセルの製造装置。
(4)項の発明では、(1)〜(3)項のいずれか1項に記載の発明において、複数のうちの一のインサート型に一方のセパレータをインサートし、パターン型と型閉じすると、パターン型が一方のセパレータの表面と協働して所定のパターンを形成し、射出手段によって接着剤を射出することにより、確実に精度よく短時間で無駄なく塗布することができる。このとき、他のインサート型に一方のセパレータをインサートしておく。そして、一のインサート型とパターン型を型開きして、一のインサート型をパターン型と対向する位置から相対的に移動させると共に、他のインサート型をパターン型と対向する位置に相対的に移動させて、接着剤の塗布を一のインサート型と同様に行う。すなわち、共通のパターン型により複数のインサート型にそれぞれインサートされた一方のセパレータに対して接着剤を順次塗布して、接着剤が塗布された一方のセパレータに燃料電池構成部品と他方のセパレータを積層し、両セパレータを接着するとともに燃料電池構成部品の周囲をシールする。各インサート型からの接着剤が塗布された一方のセパレータの取出および各インサート型への一方のセパレータのインサートと、インサートされた一方のセパレータへの接着剤の塗布とを並行して行うことができるため、セルの生産性を向上させることができ、もって、セルを量産することができる。
(5) 前記型は、一方のセパレータがインサートされるインサート型と、該インサート型にインサートされた一方のセパレータの表面と協働してパターンを形成するパターン型と、他方のセパレータと燃料電池構成部品を保持する治具とを備えていることを特徴とする(1)〜(3)項のいずれか1項に記載の燃料電池のセルの製造装置。
(5)項の発明では、(1)〜(3)項のいずれか1項に記載の発明において、インサート型に一方のセパレータをインサートし、パターン型と型閉じすると、パターン型が一方のセパレータの表面と協働して所定のパターンで熱可塑性接着剤を確実に精度よく短時間で無駄なく塗布することができる。このとき、治具に他方のセパレータと燃料電池構成部品を保持させておく。そして、インサート型とパターン型を型開きして、パターン型をインサート型と対向する位置から相対的に移動させると共に、治具をインサート型と対向する位置に相対的に移動させ、インサート型と治具を衝合させて、塗布された熱可塑性接着剤により両セパレータを接着するとともに燃料電池構成部品の周囲をシールする。インサート型にインサートされた一方のセパレータに対して接着剤を塗布し、続いて治具に保持された燃料電池構成部品と他方のセパレータを積層し、両セパレータを接着するとともに燃料電池構成部品の周囲をシールすることができるため、工程が短縮されることから、セルの生産性を向上させることができ、もって、セルを量産することができる。
(6) 一対のセパレータの間に燃料電池構成部品を配置し、セパレータの間の燃料電池構成部品の周囲を接着剤によって接着する、燃料電池のセルの製造方法であって、
接着剤を塗布する形状に応じたパターンを形成する型と、該型に形成されるパターンに接着剤を射出する射出手段とを用意し、
一方のセパレータを前記型内にインサートし、前記射出手段によって型に形成されたパターンに接着剤を射出して、前記パターンに応じた形状に接着剤を塗布し、
該一方のセパレータと燃料電池構成部品および他方のセパレータを積層して前記塗布された接着剤により接着することを特徴とする燃料電池のセルの製造方法。
(6)項の発明では、接着剤を塗布する形状に応じたパターンを形成する型と、該型に形成されるパターンに接着剤を射出する射出手段とを用意し、一方のセパレータを前記型にインサートして、前記射出手段によって型に形成されたパターンに接着剤を射出すると、セパレータに対して接着材を所定のパターンで確実に精度よく短時間で塗布することができ、そしてその後、接着剤を塗布した一方のセパレータには燃料電池構成部品と他方のセパレータを積層し、接着剤によって両セパレータを接着するとともに燃料電池構成部品の周囲をシールすることにより、短時間で効率よくセルを製造することができ、セルの生産性を向上させて量産することができる。
(7) 前記一方のセパレータに塗布される接着剤として熱可塑性接着剤を使用し、
該一方のセパレータに塗布された熱可塑性接着剤を加熱して、燃料電池構成部品が積層された他方のセパレータと接着することを特徴とする(6)項に記載の燃料電池のセルの製造方法。
(7)項の発明では、(6)項に記載の発明において、一方のセパレータに熱可塑性接着剤を塗布し、この一方のセパレータに塗布された熱可塑性接着剤を加熱することにより再溶融させることができるため、熱可塑性接着剤が固化した場合であってもその後に熱可塑性接着剤を再溶融させることができ、したがって、両セパレータを確実に接着するとともに燃料電池構成部品の周囲をシールすることができるため、セルの製造の自由度を増加させてセルの生産性を向上させることができ、もって、セルを量産することができる。なお、一方のセパレータに燃料電池構成部品と他方のセパレータを積層した状態で熱可塑性接着剤を加熱する際に、所定の厚さとなるまで加圧することもできる。
(8) 前記熱可塑性接着剤を加熱した後に、一対のセパレータの間に配置された燃料電池構成部品の周囲の熱可塑性接着剤を冷却し固化させることを特徴とする(7)項に記載の燃料電池のセルの製造方法。
(8)項の発明では、(7)項に記載の発明において、加熱されて再溶融させた熱可塑性接着剤を加圧しつつ冷却し固化させることにより、短時間で確実に両セパレータを確実に接着するとともに燃料電池構成部品の周囲をシールすることができるため、セルの製造の自由度を増加させてセルの生産性を向上させることができ、もって、セルを量産することができる。
(9) 前記型として、一方のセパレータがインサートされる複数のインサート型と、該インサート型にインサートされた一方のセパレータの表面と協働してパターンを形成する単一のパターン型とを用意し、
各インサート型に一方のセパレータをインサートして順次前記パターン型と衝合して、前記射出手段によってパターンに接着剤を射出して、前記一方のセパレータに接着剤をそれぞれ塗布することを特徴とする(6)〜(8)項のいずれか1項に記載の燃料電池のセルの製造方法。
(9)項の発明では、(6)〜(8)項のいずれか1項に記載の発明において、前記型として、一方のセパレータがインサートされる複数のインサート型と、該インサート型にインサートされた一方のセパレータの表面と協働してパターンを形成する単一のパターン型とを用意して、各インサート型に一方のセパレータをインサートして順次前記パターン型と衝合し、前記射出手段によってパターンに接着剤を射出して、前記一方のセパレータに接着剤を塗布することにより、共通のパターン型で複数のインサート型にそれぞれインサートされた一方のセパレータに接着剤を順次効率よく塗布することができ、そして、接着剤が塗布された一方のセパレータに燃料電池構成部品と他方のセパレータを積層し、両セパレータを接着するとともに燃料電池構成部品の周囲をシールすることができる。その結果、各インサート型への一方のセパレータのインサートまたは各インサート型からの接着剤が塗布された一方のセパレータの取出と、インサートされた一方のセパレータへの接着剤の塗布とを並行して行うことができるため、セルの生産性を向上させることができ、もって、セルを量産することができる。
(10) 前記型として、一方のセパレータがインサートされるインサート型と、該インサート型にインサートされた一方のセパレータの表面と協働してパターンを形成するパターン型と、他方のセパレータと燃料電池構成部品を保持する治具とを用意し、
前記インサート型に一方のセパレータをインサートして前記パターン型と衝合させて形成されたパターンに接着剤を射出して、前記パターンに応じた形状に接着剤を塗布し、
その後、前記インサート型と治具とを衝合して、インサート型にインサートされ接着剤が塗布された一方のセパレータと治具に保持された燃料電池構成部品および他方のセパレータを積層して接着剤により接着することを特徴とする(6)〜(8)項のいずれか1項に記載の燃料電池のセルの製造方法。
(10)項の発明では、(6)〜(8)項のいずれか1項に記載の発明において、インサート型に一方のセパレータをインサートし、パターン型と型閉じすると、パターン型が一方のセパレータの表面と協働して所定のパターンで熱可塑性接着剤を確実に精度よく短時間で無駄なく塗布することができる。また、このとき、治具に他方のセパレータと燃料電池構成部品を保持させておくことができる。そして、インサート型とパターン型を型開きして、パターン型をインサート型と対向する位置から相対的に移動させると共に、治具をインサート型と対向する位置に相対的に移動させ、インサート型と治具を衝合させると、塗布された熱可塑性接着剤により両セパレータを接着するとともに燃料電池構成部品の周囲シールすることができる。そのため、工程が短縮されることから、セルの生産性を向上させることができ、もって、セルを量産することができる。
本発明の燃料電池のセルの製造装置の第1の実施の形態を説明するために示した平面図である。 図1の正面図である。 図2の状態から、ターンテーブルを回転させることにより、接着剤が既に塗布されたセパレータを搬出するとともに、これから接着剤を塗布するセパレータをパターン型と対向するように搬入した状態を説明するために示した正面図である。 接着剤が塗布された一方のセパレータと、燃料電池構成部品および他方のセパレータとを積層して、両セパレータを接着するとともにその間に挟持された燃料電池構成部品の周囲をシールする工程の第1の実施の形態を説明するために示した概念図である。 本発明の燃料電池のセルの製造装置の第2の実施の形態を説明するために示した正面図である。 図5の状態から、インサート型とパターン型とを型閉じして一方のセパレータに接着剤を塗布するとともに、治具に燃料電池構成部品と他方のセパレータを保持させた状態を説明するために示した正面図である。 図6の状態から、パターン型をインサート型から退避させるとともに、治具をインサート型と対向させるように移動させ、また、治具とインサート型との間にヒータを配置して接着剤を加熱する状態を説明するために示した正面図である。 図7の状態から、ヒータを治具とインサート型との間から退避させて、インサート型と治具を型閉じして、接着剤が塗布された一方のセパレータと、燃料電池構成部品および他方のセパレータとを積層して、両セパレータを接着するとともにその間に挟持された燃料電池構成部品の周囲をシールする状態を説明するために示した正面図である。 セパレータの、接着剤が塗布される部分を説明するために示した平面図である。 接着剤として、樹脂などからなるシート材を打ち抜き型により打ち抜くことにより、セパレータに応じた形状に成形する従来の技術を説明するために概念的に示した斜視図である。 シート材の中央の窓部に燃料電池構成部品を配置して両セパレータの間に挟み、熱板間で加熱し再溶融させることにより両セパレータを接着するとともに燃料電池構成部品の周囲をシールする従来の技術における工程を説明するために示した概念図である。
最初に、本発明の燃料電池のセルの製造装置の実施の一形態を、図1〜図4に基づいて詳細に説明する。なお、図において同じ符号は、同様または相当する部分を示すものとする。
本発明の装置は、概略、一対のセパレータ1、2の間に燃料電池構成部品3が配置されその周囲が接着剤4により接着されてなる燃料電池のセルを製造するためのもので、一方のセパレータ1の表面に対して接着剤4を塗布する形状に応じたパターン8を形成する型10と、この型10に形成されるパターンに接着剤4を射出する射出手段13とを有する接着剤塗布装置5を備えている。
そして、本発明の装置は、この実施の形態の場合、さらに、接着剤として熱可塑性接着剤4を使用するものであり、一方のセパレータ1の表面に塗布された熱可塑性接着剤4を加熱する加熱手段6と、さらに、この加熱手段6によって熱可塑性接着剤4が加熱されて一対のセパレータ1、2の間に配置された燃料電池構成部品3の周囲の熱可塑性接着剤4を冷却し固化させるコールドプレス7とを備えており、型10は、一方のセパレータ1がインサートされる複数のインサート型11と、このインサート型11にインサートされた一方のセパレータ1の表面とそれぞれ協働してパターン8を形成する単一のパターン型12とを備えている。
各セルを構成するセパレータ1、2は、図1および図9に示したように、それぞれ周縁近傍に複数のマニホールド孔Hが形成されている。そして、MEGAなどの燃料電池構成部品3は、マニホールド孔Hの配列に囲まれるようにして配置される。したがって、一方のセパレータ1の接着剤4を塗布する領域は、図9に斜線で示したように、燃料電池構成部品3が配置される略中央の領域を除いたその周囲、すなわち、マニホールド孔Hが形成された側縁近傍である。
この実施の形態においては、ターンテーブル16が垂直軸回りに回転可能に設けられており、ターンテーブル16の上方にはガイドロッド17によって支持されたエンドプラテン18が配置されており、ガイドロッド17には昇降プラテン19が昇降移動可能に挿通されている。ターンテーブル16の回転軸は、その回転位置を制御することが可能な駆動手段に接続されている。エンドプラテン18と昇降プラテン19との間には、昇降プラテン19を開閉させるとともに型締させるよう昇降移動させるための駆動手段が配設されている。そして、ターンテーブル16上には複数のインサート型11、11・・・が取付けられており、また、昇降プラテン19には、単一のパターン型12が取付けられている。
各インサート型11のパターン型12と衝合される面には、接着剤を塗布するセパレータ1の大きさや厚さなど形状に応じて収容凹部11aが形成されている。収容凹部11aの深さは、インサートされたセパレータ1の表面がインサート型11の上面と略同一面を形成するように設定することができる。また、パターン型12の各インサート型11と衝合される面には、セパレータ1に接着剤を塗布する領域の形状に、すなわち、セパレータ1の大きさと対応し且つマニホールド孔Hと燃料電池構成部品3が配置される領域を避けた形状のパターン8が凹設されている。パターン8の深さは、セパレータ1に塗布する接着剤4やセパレータ1、2間に挟まれる燃料電池構成部品3の厚さ(たとえば0.2〜0.6mm程度)に応じて設定することができる。パターン型12の内部には、射出手段13のノズル13aが接合される部位からパターン8に至るまで接着剤4の供給路9が形成されている。
射出手段13は、たとえばポリエステルやポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂材料からなる接着剤4を流動可能な状態で所定の量だけ所定の圧力でノズル13aから射出することができるよう構成されている。射出手段13のノズル13aは、パターン型12に形成された供給路9の一端側開口部位に接合されている。
図4に示すように、この実施の形態における加熱手段6は、燃料電池構成部品3と他方のセパレータ2が積層された状態の、一方のセパレータ1の表面に当接されるもので、その内部には、通電により発熱する電気ヒータや、蒸気や油などの所定の温度に加熱された流体を流通させる流路が設けられるなどにより構成された熱板により構成されている。なお、加熱手段6は、図4に示した実施の形態では他方のセパレータ2の下方に位置する一方のセパレータ1の表面に単に当接される単一の熱板の場合を示したが、本発明はこの実施の形態に限定されることはなく、他方のセパレータ2の上方に位置する一方のセパレータ1の表面に当接される単一の熱板により構成することができ、また、一対からなる熱板を相対的に近接・遠退可能に設けて、両セパレータ1、2の間に燃料電池構成部品3が配置されその周囲に熱可塑性接着剤4が塗布された状態のものを加熱するとともに加圧することができるよう構成することもできる。この実施の形態における加熱手段6は、接着剤塗布装置5とは別の構成とされているが、必要に応じて接着剤塗布装置5と隣接して、または、接着剤塗布装置5から離れた場所に設けることができる。
コールドプレス7は、一対からなる冷却板を相対的に近接・遠退可能に設けてなるもので、各冷却板の内部には、たとえば冷却水などの冷却媒体を流通させる流路が設けられており、所定の温度に制御可能となっている。コールドプレス7は、加熱手段6に隣接させて設けることが望ましい。
なお、上述した実施の形態では、射出手段13によって射出され一方のセパレータ1に塗布する接着剤4として熱可塑性接着剤を使用する場合を示したが、本発明はこの実施の形態に限定されることはなく、たとえば、液状など流動可能な状態の熱硬化性接着剤を射出し、燃料電池構成部品3と他方のセパレータ2が積層された状態の、一方のセパレータ1の表面に塗布された熱硬化性接着剤4を加熱手段6によって加熱して硬化させることにより接着させるよう構成することもできる。
また、本発明は、ターンテーブル16上に複数のインサート型11を取付ける実施の形態を示したが、この実施の形態に限定されることはなく、後述する第2の実施の形態のように、直線方向に移動するスライドテーブル36上に複数のインサート型11を取付けるよう構成することもできる。
次に、本発明の燃料電池のセルの製造方法を、上述したように構成された装置を用いる場合によって、その作動と共に図1〜図4に基づいて説明する。
本発明の方法は、概略、一対のセパレータ1、2の間に燃料電池構成部品3を配置し、セパレータ1、2の間の燃料電池構成部品3の周囲を接着剤4によって接着する、燃料電池のセルの製造方法であって、接着剤4を塗布する形状に応じたパターン8が形成された型10と、この型10に形成されたパターン8に接着剤4を射出する射出手段13とを用意し、一方のセパレータ1を型10にインサートして、型10に形成されたパターン8に接着剤4を射出手段13によって射出することにより、一方のセパレータ1に対してパターン8に応じた形状に接着剤4を塗布し、この一方のセパレータ1と燃料電池構成部品3および他方のセパレータ2とを積層して塗布された接着剤4により接着するものである。
そして、本発明の方法は、この実施の形態の場合、さらに、一方のセパレータ1に塗布される接着剤として熱可塑性接着剤4を使用し、この熱可塑性接着剤4が塗布された一方のセパレータ1と燃料電池構成部品3と他方のセパレータ2を積層して、一方のセパレータ1に塗布された熱可塑性接着剤4を加熱することにより接着し、さらに、熱可塑性接着剤4を加熱した後に、一対のセパレータ1、2の間に配置された燃料電池構成部品3の周囲の熱可塑性接着剤4を冷却し固化させるものである。
さらにまた、型10として、一方のセパレータ1がインサートされる複数のインサート型11と、このインサート型11にインサートされた一方のセパレータ1の表面と協働して所定形状のパターン8を形成する単一のパターン型12とを用意し、各インサート型11に一方のセパレータ1をインサートし順次パターン型12と衝合して、射出手段13によってパターン8に接着剤4を射出することにより一方のセパレータ1に接着剤4を塗布するものである。
セルを製造するに先立って、セルの製造装置として上述したように構成された装置を予め用意する。そして、セルを製造するに際しては、パターン型12と対応する位置にないインサート型11(図1および図2では左方に位置するインサート型11)の収容凹部11aに接着剤4を塗布する一方のセパレータ1を収容し、ターンテーブル16を回転駆動して(図1の矢印を参照)、このインサート型11をパターン型12と対応する位置に移動させる(図3の右方に位置するインサート型11を参照)。
その後、駆動手段によって昇降プラテン19をガイドロッド17に沿って下降させて、パターン型12とインサート型11とを衝合させる(図2の右方に位置するインサート型11とパターン型12を参照)。これにより、パターン型12がインサート型11に収容された一方のセパレータ1と協働して、その表面に接着剤4を塗布する形状に応じたパターン8を形成することとなる。そして、射出手段13によって熱可塑性接着剤4を射出すると、パターン型12の内部に形成された供給路9を介して熱可塑性接着剤4がパターン8内に全域にわたってほぼ同時に一瞬で充填されるため、確実に所定のパターン8に従った形状で熱可塑性接着剤4を正確に精度よく短時間で一方のセパレータ1の表面に塗布することができる。
その後、ターンテーブル16を回転駆動することによって、次に接着剤4を塗布する一方のセパレータ1を収容したインサート型11がパターン型12と対応する位置に移動されると同時に、それまでパターン型12と対応する位置にあったインサート型11は、パターン型12と対応しない位置へと移動される。そのため、パターン型12と対応する位置でインサート型11に収容されたセパレータ1に熱可塑性接着剤4を塗布する工程と並行して、既に熱可塑性接着剤4を塗布し終えたセパレータ1が収容されたインサート型11を、パターン型12と対応する位置(図2では右方)から対応しない位置(図2では左方)に移動させて、図2に鎖線の矢印で示したように、かかるインサート型11から熱可塑性接着剤4が塗布されたセパレータ1を取り出し、次に熱可塑性接着剤4を塗布するセパレータ1をインサート型11に収容する工程を行うことができる。
熱可塑性接着剤4が塗布されインサート型11から取り出された一方のセパレータ1は、図4に示すように、MEGAなどの燃料電池構成部品3が熱可塑性接着剤4の塗布されていない中央部内に配置されるようにして他方のセパレータ2とともに積層され(a)、加熱手段6を構成する熱板に当接される(b)。これにより、一方のセパレータ1に塗布された熱可塑性接着剤4が確実に溶融された状態となる。続いて、両セパレータ1、2の間で熱可塑性接着剤4が溶融され燃料電池構成部品3が挟まれた状態のものをコールドプレス7により所定の厚さまで加圧し(c)、熱可塑性接着剤4を冷却して固化させると、両セパレータ1、2の間の燃料電池構成部品3の周囲が接着されシールされた所定の厚さを有するセルが製造されることとなる(d)。
次に、本発明の燃料電池のセルの製造装置の第2の実施の形態を、図5〜図8に基づいて詳細に説明する。なお、上述した第1の実施の形態と同様または相当する部分については同じ符号を付してその説明を省略し、異なる部分のみ説明することとする。
本発明の装置は、概略、一対のセパレータ1、2の間に燃料電池構成部品3が配置されその周囲が接着されてなる燃料電池のセルを製造するためのもので、接着剤4を塗布する形状に応じたパターン8を形成する型30と、この型30に形成されるパターン8に接着剤4を射出する射出手段13とを備えているが、この第2の実施の形態の場合、型30は、一方のセパレータ1がインサートされるインサート型31と、このインサート型31にインサートされた一方のセパレータ1の表面と協働してパターン8を形成するパターン型32と、他方のセパレータ2と燃料電池構成部品3を保持する治具33とを備えている。
第1の実施の形態ではターンテーブル16が垂直軸回り回転可能に設けられていたのに対し、この第2の実施の形態では、スライドテーブル36が水平方向に直線移動可能に設けられている。そして、スライドテーブル36上にはパターン型32と治具33が設けられており、昇降プラテン19にはインサート型31が取付けられている。スライドテーブル36は、昇降プラテン19に取付けられたインサート型31に対してパターン型32と治具33のいずれか一方を対応させることができるよう位置制御可能な駆動手段によって移動される。
図5〜図8に示すように、この実施の形態の場合、インサート型31の内部には、射出手段13のノズル13aが接合される部位からパターン8に至るまで接着剤4の供給路39が、収容凹部31aを避けて形成されている。また、射出手段13のノズル13aは、インサート型31に形成された供給路39の一端側開口部位に接合されている。一方、パターン型32の、インサート型31の供給路39の他端側開口部位と対応する位置とパターン8との間には、射出手段13からインサート型31の供給路39を介して供給される接着剤4をパターン8へ導入するための通路40が形成されている。
治具33のインサート型31と衝合される面には、他方のセパレータ2とMEGAなどの燃料電池構成部品3を収容するための収容凹部33aが形成されている。収容凹部33aは、他方のセパレータ2の形状に応じ、且つ、この他方のセパレータ2にMEGAなどの燃料電池構成部品3を積層した状態で、燃料電池構成部品3の表面が治具32の周囲の表面と同じ高さに位置するような深さを有している。
図7および図8のみに示すように、この実施の形態における加熱手段44は、接着剤塗布装置5の昇降プラテン19に取付けられたインサート型31が上昇した状態で、これに保持されたセパレータ1の接着剤4の下方に位置するよう進入し(図7)、また、インサート型31を下降させる前にその下方から退避するよう、移動可能に設けられている。また、コールドプレスは、第1の実施の形態で説明したように構成されており、熱可塑性接着剤4を加熱手段44によって加熱されてから一方のセパレータ1が治具33に保持された燃料電池構成部品3および他方のセパレータ2と積層されて即座に冷却することができるよう、接着剤塗布装置5に隣接して設けられている。
なお、この実施の形態では、直線移動可能なスライドテーブル36上にパターン型32と治具33を取付ける場合により説明したが、本発明はこの実施の形態に限定されることはなく、第1の実施の形態と同様に回転可能なターンテーブル16上にパターン型32と治具33を取付けることもできる。
次に、本発明の燃料電池のセルの製造方法を、上述したように第2の実施の形態における装置を用いる場合によって、その作動と共に図5〜図8に基づいて説明する。なお、上述した第1の実施の形態と同様または相当する部分については同じ符号を付してその説明を省略し、異なる部分のみ説明することとする。
本発明の方法は、概略、一対のセパレータ1、2の間に燃料電池構成部品3を配置し、セパレータ1、2の間の燃料電池構成部品3の周囲を接着剤4によって接着する、燃料電池のセルの製造方法であって、接着剤4を塗布する形状に応じてパターン8を形成する型30と、この型30に形成されたパターン8に接着剤4を射出する射出手段13とを用意し、一方のセパレータ1を型30にインサートして、型30に形成されたパターン8に接着剤4を射出手段13によって射出することにより、一方のセパレータ1に対してパターン8に応じた形状に接着剤4を塗布し、この一方のセパレータ1と燃料電池構成部品3および他方のセパレータ2とを積層して塗布された接着剤4により接着するものであるが、この実施の形態の場合、さらに、型30として、一方のセパレータ1がインサートされるインサート型31と、このインサート型31にインサートされた一方のセパレータ1の表面と協働してパターン8を形成するのパターン型32と、他方のセパレータ2と燃料電池構成部品3を保持する治具33とを用意し、インサート型31に一方のセパレータ1をインサートしパターン型32と衝合して、射出手段13によってパターン8に接着剤4を射出することにより一方のセパレータ1に接着剤4を塗布するものである。
セルを製造するに先立って、セルの製造装置として上述したように構成された装置を予め用意する。そして、セルを製造するに際しては、図5に示すように、昇降プラテン19を上昇させた状態として、インサート型31に一方のセパレータ1を保持させる。また、治具33の収容凹部33aには他方のセパレータ2と燃料電池構成部品3とを位置決め積層した状態で収容する。
そして、図6に示すように、スライドテーブル36を図の右方に移動させてインサート型31に対してパターン型32が対応する位置に移動させた状態とし、昇降プラテン19を下降移動させて、インサート型31に保持された一方のセパレータ1をパターン型32に衝合させる。これにより、パターン型32がインサート型31に収容された一方のセパレータ2と協働して、その表面に接着剤4を塗布する形状に応じたパターン8を形成することとなる。また、インサート型31とパターン型32が衝合されることにより、インサート型31の供給路39とパターン8は、通路40によって連通されている。そのため、射出手段13によって熱可塑性接着剤4を射出すると、インサート型31の内部に形成された供給路39とパターン型32に形成された通路40を介して熱可塑性接着剤4がパターン8内に全域にわたってほぼ同時に一瞬で充填されるため、確実に所定のパターン8に従った形状で熱可塑性接着剤4を正確に精度よく短時間で一方のセパレータ1の表面に塗布することができる。
その後、昇降プラテン19を上昇移動させて型開きし、図7に示すように、熱可塑性接着剤4が塗布されインサート型31に保持された一方のセパレータ1に対して、他方のセパレータ2と燃料電池構成部品3とが積層された状態で収容された治具33を対応させるようにスライドテーブル36を図の左方へ移動させるとともに、一方のセパレータ1に塗布された熱可塑性接着剤4と対応させるように加熱手段44を進入移動させる。これにより、一方のセパレータ1に塗布された熱可塑性接着剤4は、たとえば周囲の温度か低いなどの理由によって固化し始めた場合であっても、確実に再溶融された状態とし、この溶融した状態を維持することができる。
続いて、図8に示すように、加熱手段44を昇降プラテン19の下方から退避移動させ、昇降プラテン19を下降移動させてインサート型31と治具33を型閉じすることにより、治具33に保持された他方のセパレータ2および燃料電池構成部品3に対して一方のセパレータ1を積層させる。これにより、MEGAなどの燃料電池構成部品3が熱可塑性接着剤4の塗布されていないセパレータ1の略中央に配置されるようにされて、他方のセパレータ2が一方のセパレータ1に塗布された熱可塑性接着剤4と積層される。次いで、昇降プラテン19を上昇移動させて型開きし、この両セパレータ1、2の間で熱可塑性接着剤4が溶融され燃料電池構成部品3が挟まれた状態のものをコールドプレス7の間に移動させて、コールドプレス7により所定の厚さまで加圧し、熱可塑性接着剤4を冷却して固化させると、両セパレータ1、2の間の燃料電池構成部品3の周囲が接着されシールされた所定の厚さを有するセルが製造されることとなる。
この実施の形態では、一方のセパレータ1に熱可塑性接着剤2を塗布する工程と連続して、他方のセパレータ2および燃料電池構成部品3を積層する工程を行うため、たとえば熱可塑性接着剤4が塗布されただけの一方のセパレータ1のような中間在庫がないことから、かかる中間在庫を貯留しておくためのスペースを必要としない。そして、一方のセパレータ1に熱可塑性接着剤4を塗布してから即座に他方のセパレータ2と燃料電池構成部品3を積層するため、一方のセパレータ2に塗布した熱可塑性接着剤4が冷えて固化することが発生しなくなり、たとえ熱可塑性接着剤4が冷えたとしてもその温度低下が少ないため、加熱手段44の熱可塑性接着剤4を再溶融させるために必要な熱エネルギが少なくて済む。
なお、上述した実施の形態では、両セパレータを接着するとともに燃料電池構成部品の周囲をシールするための接着剤として、熱可塑性接着剤を使用する場合によって説明したが、本発明はこの実施の形態に限定されることはなく、熱硬化性接着剤をパターンに射出充填することにより一方のセパレータにそのパターンに応じて形状で塗布して、燃料電池構成部品と他方のセパレータを積層した後に加熱手段によって加熱して硬化させて、両セパレータの間の燃料電池構成部品の周囲が接着されシールされたセルを製造することも含まれる。
1:一方のセパレータ、 2:他方のセパレータ、 3:MEGA(燃料電池構成部品)、 4:接着剤、 5:接着剤塗布装置、 6:加熱手段、 7:コールドプレス、 8:パターン、 10:型、 11:インサート型、 12:パターン型、 13:射出手段、 30:型、 31:インサート型、 32:パターン型、 33:治具、 44:加熱手段、 H:マニホールド孔

Claims (3)

  1. 一対のセパレータの間に燃料電池構成部品が配置され燃料電池構成部品の周囲が接着剤によって接着されてなる燃料電池のセルの製造装置であって、
    前記接着剤を一方のセパレータに塗布する形状に応じたパターンを形成する型と、
    該型に形成されるパターンに接着剤を射出する射出手段と
    を備えていることを特徴とする燃料電池のセルの製造装置。
  2. 一対のセパレータの間に燃料電池構成部品を配置し、セパレータの間の燃料電池構成部品の周囲を接着剤によって接着する、燃料電池のセルの製造方法であって、
    接着剤を塗布する形状に応じたパターンを形成する型と、該型に形成されるパターンに接着剤を射出する射出手段とを用意し、
    一方のセパレータを前記型にインサートして、前記射出手段によって型に形成されたパターンに接着剤を射出して、前記パターンに応じた形状に接着剤を塗布し、
    該一方のセパレータと燃料電池構成部品および他方のセパレータを積層して前記塗布された接着剤により接着することを特徴とする燃料電池のセルの製造方法。
  3. 前記一方のセパレータに塗布される接着剤として熱可塑性接着剤を使用し、
    該一方のセパレータに塗布された熱可塑性接着剤を加熱して、燃料電池構成部品が積層された他方のセパレータと接着することを特徴とする請求項2に記載の燃料電池のセルの製造方法。
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