JP6600168B2 - 製造方法 - Google Patents

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Description

本発明はゴルフクラブヘッドの製造方法に関する。
ゴルフクラブヘッドのフェース面の摩擦力を向上するために、フェース面にスコアラインだけでなく、スコアラインよりも幅の狭い溝を形成する技術が提案されている(特許文献1及び2)。溝の加工方法としては、切削工具を用いた機械加工が知られている。この機械加工では、一般に切削工具の回転軸がフェース面と垂直になる状態で切削工具を移動させてフェース面を切削する。
また、フェース面に形成される溝の精度を高めるために、溝を一本ずつ加工する方法が提案されている(特許文献3及び4)。
特開2008−132168号公報 特開平9−253250号公報 特開2009−189818号公報 特開2009−28101号公報
特許文献1及び2に記載の細溝(溝)の加工方法では、切削工具の回転軸がフェース面と垂直になる状態で、回転する切削工具を移動させるため、複数の細溝の間隔に密な部分と疎な部分とが形成される。具体的に図7を参照して説明すると、図中二点鎖線で示す切削工具の移動軌跡Lが細溝(図示省略)の配列方向d0と一致する方向で、例えば図中左上から右下へと移動する。この場合、二点鎖線で示す複数の移動軌跡Lと一致した細溝の形成箇所に、隣り合う移動軌跡L、Lの間隔が密な部分Aと疎な部分Bとが現れる。これでは複数の細溝の間隔がフェース面10の全体で均一に形成されない。また、特許文献3及び4に記載のように、溝を一本ずつ加工していては切削効率が悪く、ゴルフクラブヘッドの生産性が低下する。
本発明の目的は、切削効率が向上し、フェース面全体に溝をより均一に加工することにある。
本発明によれば、フェース面に複数のスコアラインと、該スコアラインよりも幅が狭い複数の溝とを備えたゴルフクラブヘッドについて、切削加工により前記複数の溝を形成するゴルフクラブヘッドの製造方法であって、エンドミルである切削工具の回転を開始する回転開始工程と、前記切削工具の回転軸と前記フェース面とが互いに平行な状態で溝形成方向に相対的に移動して、回転中の前記切削工具の刃部の周面が前記フェース面を切削する切削工程と、を含むことを特徴とする製造方法が提供される。
本発明によれば、切削効率が向上し、フェース面全体に溝をより均一に加工することが可能となる。
本発明の一実施形態に係るゴルフクラブヘッドの外観図。 スコアライン及び細溝の断面図及び部分拡大図。 (A)及び(B)はスコアライン及び細溝の切削工程の説明図。 (A)及び(B)は他の実施形態における細溝の切削工程の説明図。 (A)及び(B)は他の実施形態における細溝の切削工程の説明図。 (A)、(C)、(E)は異なる種類のエンドミル、(B)、(D)、(F)、(G)はそれらを用いて形成した細溝の写真を示す図。 従来の細溝の加工方法を説明する説明図。
図1は本発明により製造可能なゴルフクラブヘッド1の外観図である。ゴルフクラブヘッド1はシャフト(不図示)が装着されるホゼル部40を備えている。図2はスコアライン20及び細溝(溝)30の、その長手方向(矢印d2で示すトウ−ヒール方向)に直交する方向の断面図及び細溝30の部分拡大図である。
同図の例はアイアン型のゴルフクラブヘッドの製造に本発明を適用した例を示す。本発明は、アイアン型のゴルフクラブヘッド、特に、ミドルアイアン、ショートアイアン、ウェッジ型のゴルフクラブヘッドの製造に好適である。具体的には、ロフト角が30度以上70度以下、ヘッド重量が240g以上320g以下のゴルフクラブヘッドの製造に好適である。しかし、本発明はウッド型やユーティリティー型(ハイブリッド型)のゴルフクラブヘッドの製造にも適用可能である。
ゴルフクラブヘッド1は、そのフェース面(打撃面)10に複数本のスコアライン20が形成されている。各々のスコアライン20は矢印d2で示すトウ−ヒール方向に延設された、互いに平行な直線状の溝であり、スコアライン20の長手方向と直交するd1方向に複数本形成されている。図1及び図2において、上側、下側とはゴルフクラブヘッド1のソール部を接地したときの上側、下側を意味する。
本実施形態の場合、各々のスコアライン20の配設間隔(ピッチ)は等間隔(等ピッチ)であるが、配設間隔が異なっていてもよい。本実施形態において、スコアライン20の断面形状は、その長手方向の両端部(トウ側端部、ヒール側端部)を除き、同じである。また、各々のスコアライン20の断面形状は同じである。
スコアライン20は、一対の側壁21と、底壁22とを有し、その断面形状はd1方向の中心線で左右対称な台形状に形成されている。なお、スコアライン20の断面形状は台形状に限られず、V字状等、左右非対称の形状、他の形状でもよい。スコアライン20の縁23には丸みが形成されている。丸みの半径は例えば、0.05mm以上0.3mm以下である。
スコアライン20の深さ(底壁22とフェース面10との距離)は0.3mm以上が好ましい。ゴルフクラブヘッド1を競技用とする場合、ルールを充足する点で、深さDsは0.5mm以下とする。スコアライン20の幅(30度測定法による幅)は0.6mm以上が好ましい。ゴルフクラブヘッド1を競技用とする場合、ルールを充足する点で、幅Wsは0.9mm以下とする。
フェース面10には、複数の細溝30が形成されている。細溝30は、その幅Wがスコアライン20の幅よりも狭い溝である。本実施形態の場合、細溝30はスコアライン20と平行で直線状に形成されている。しかし、スコアライン20と交差する方向に形成してもよい。なお、各細溝30は一本の直線形状をなしているが、途中で途切れていてもよい。細溝30は隣接するスコアライン20間の領域に複数形成されている。
本実施形態の場合、細溝30の断面形状は円弧形状をなしている。細溝30の幅Wは、隣接するスコアライン20間に複数の細溝を形成する点で、例えば、0.7mm以下であることが好ましい。また、細溝30の幅Wは、打球のバックスピン量を向上する点で、例えば、0.2mm以上であることが好ましい。隣接する細溝30の間隔(ピッチ)は、バックスピン量の向上や、打点の位置によるバックスピン量のバラつき抑制の点で、例えば、0.3mm以上0.7mm以下であることが好ましい。
細溝30の深さDは、打球のバックスピン量の向上やフェース面10上の水等を排出する観点で、10μm以上であることが好ましく、15μm以上であることが更に好ましい。また、ゴルフクラブヘッド1を競技用とする場合、ルールを充足する点で、深さDは25μm以下とする。その他、ゴルフクラブヘッド1を競技用とする場合、ルールを充足する点で、スコアライン20や細溝30の仕様をルールに適合するように設計する。
本実施形態では、スコアライン20よりも幅が狭い細溝30を形成したことで、フェース面10とボールとの間の摩擦力を高めることができる。この結果、打球のバックスピン量を増大し、また、雨天時等におけるバックスピン量の低減を抑制できる。
次に、ゴルフクラブヘッド1の製造方法、特に、スコアライン20と細溝30の形成方法について説明する。細溝30は、切削加工により形成する。スコアライン20は、例えば、鍛造、鋳造、切削加工、レーザ加工により形成することができる。ここでは切削加工により形成する。なお、フェース面10はゴルフクラブヘッド1に一体成形されていてもよいし、フェース面10を構成するフェース部材と、ヘッド本体とを別部材として接合してもよい。
図3(A)はNCフライス盤による細溝30の切削工程の説明図である。図3(B)はNCフライス盤によるスコアライン20の切削工程の説明図である。
まず、ゴルフクラブヘッド1の一次成形品1'を作成する。一次成形品1'においては、フェース面10にスコアライン20及び細溝30が未加工である。なお、本実施形態の場合、フェース面10がゴルフクラブヘッドに一体成形された場合について説明するが、フェース面10を構成するフェース部材と、ヘッド本体とを別部材として接合してもよい。この場合、フェース部材にスコアライン20と細溝30とを形成してからヘッド本体に接合してもよい。
スコアライン20と細溝30とはどちらを先に形成しても構わない。ここでは細溝30を先に形成する場合を説明する。
図3(A)に示すように一次成形品1'はNCフライス盤に治具3を介して固定される。NCフライス盤は、回転軸Z回りに回転駆動されるスピンドル4(図示せず)を有し、スピンドル4の下端には、切削工具(例えば、エンドミル)5Aが取り付けられている。本実施形態の場合、切削工具5Aが例えばフラットエンドミル、特にラフィングエンドミルである場合を想定している。このとき切削工具5Aは、以下に説明するように切削工具5Aの回転軸Zとフェース面10とを互いに平行な状態で使用する。つまり、切削工具の種類を変更することによって、切削条件を新たに設定している(設定工程)。
図3(A)に示すように、切削工具5Aの回転軸Zとフェース面10とが、互いに平行な状態で細溝30の形成方向(溝形成方向、トウ側からヒール側に向かう方向)に相対的に移動する。このとき、図中矢印R方向へ回転中の切削工具5Aの刃部の周面CP‘が、フェース面10を切削することにより、細溝30を形成する(切削工程)。本実施形態の場合、細溝30を最終的にスコアライン20に対して平行に形成するため、切削工具5Aは、その回転軸方向とトウーヒール方向を直交させて、切削する。
また、切削工具5Aが切削するタイミングは、切削工具5Aの回転を開始させ(回転開始工程)、回転した状態で回転軸Zをフェース面10に対して平行に配置した後、切削工具5Aの刃部の周面CP‘をフェース面10に接触させて切削してもよい。または、回転していない切削工具5Aの回転軸Zをフェース面10に対して平行に配置した後、切削工具5Aを回転させて切削してもよい。なお、ここでは切削工具5Aを移動するようにしたが、切削工具5Aはフェース面10に対して相対的に移動できればよい。したがって、フェース面10側を移動してもよい。
切削工具の回転速度としては、50rpmから3000rpmが好ましく、作業性を考慮すると、好ましくは100rpmから2500rpmである。また、切削工具5Aとフェース面10との相対移動速度としては、100mm/minから3000mm/minが好ましく、作業性を考慮すると、好ましくは200mm/minから2500mm/minである。なお、上記回転速度と上記相対移動速度とは、それぞれの設定値の組み合わせを適宜変更することで、後述するように同じ切削工具5Aを用いても、細溝30の形状を変更することができる。また、上記回転速度と上記相対移動速度は、切削工具5Aの刃部の外径寸法に対し、適切な設定値に調整することで、作業性をより向上させることができる。上記回転速度と上記相対移動速度とは、上記の範囲内の組み合わせに限定されるものではない。
また、例えば図6(A)を参照して、切削工具5Aの刃部CPの最大外径GDとしては、直径5mmから30mmが好ましく、ゴルフクラブヘッドの大きさに対する作業性を考慮すると、好ましくは10mmから20mmである。また、切削工具5Aの刃長CLの軸方向長さは、フェース面10全体を覆うことができるように、40mmから80mmが好ましく、ゴルフクラブヘッドの大きさに対する作業性を考慮すると、好ましくは60mmから80mmである。切削工具5Aは、軸方向一方端が保持された状態や、軸方向の両方端が保持された状態で切削を行ってもよい。なお、軸方向両方端が保持された状態で切削を行う場合は、切削工具5Aの軸心がぶれることがなく(ビビりがなく)、良好な細溝30を形成することができる。また、上記刃部の周面CP‘とは、ワークに対して切削が可能な切削工具の刃部の周面のことを示し、例えば上記刃長に相当する箇所の切削工具に対する周面を示す。
以上のように切削工具5Aを用いてフェース面10を切削することで、図1に示す細溝30がフェース面10上に形成される。また、切削工具5Aをトウーヒール方向にフェース面に対して相対移動しながら切削することで、フェース面10上に複数の細溝30を等ピッチで形成することができ、切削効率が向上し、フェース面全体に溝をより均一に加工することが可能となる。なお、本実施形態では、細溝30をフェース面10全体に形成したが、細溝30が途中で途切れて形成される形態や、フェース面10の一部に形成される形態を採用してもよい。
次に図3(B)を参照して、スコアライン20の形成に移行する。まず、切削工具5Aを取り外してスコアライン20の形成用の切削工具5Bをスピンドル4に取り付ける。切削工具5Bは切削工具5Aとは異なる切削工具である。切削工具5Bの先端形状はスコアライン20の断面形状に応じたものを使用する。回転軸Zは、フェース面10に対して垂直な方向に設定される。
しかして、NCフライス盤において、フェース面10の平面座標を設定した後、スピンドル4を回転駆動し、切削工具5Bを回転させながらスコアライン20の形成方向である矢印d2方向に移動することで、フェース面10を切削する。一つのスコアライン20を形成すると、切削工具5Bをフェース面10から離間させた後、スコアライン20の配列方向(d1方向)に切削工具5Bを移動し、次のスコアライン20を形成することで、順次スコアライン20が形成される。一つのスコアライン20を形成するための切削工具5Bの移動回数は、d2方向一方向に1回であってもよいし、d2方向に複数回(例えばd2方向に往復して合計2回)としてもよい。複数回移動させる場合は、切り込み深さを順次深くしていってもよい。なお、ここでは切削工具5Bを移動するようにしたが、切削工具5Bはフェース面10に対して相対的に移動できればよい。したがって、フェース面10側を移動してもよい。以上の工程を経て図1に示すスコアライン20及び細溝30がフェース面10上に形成される。
<他の実施形態>
図3(A)では、細溝30をトウーヒール方向に沿って、フェース面10の全体にわたって形成する工程を説明したが、図4を参照して、細溝30をトウーヒール方向に対して交差して形成する場合を説明する。図4に、フェース面10の全体にわたって、トウーヒール方向に対して交差する方向に細溝(図示せず)を形成する工程を示す。図4(A)の矢印D1に示すように、切削工具5Aの回転軸Zはトウーヒール方向(d2方向)に沿ってトウ側からヒール側へ移動させる。このとき、図4(B)の矢印D2に示すように、フェース面10を切削工具5Aに対して上下方向(d1方向)の上側へ向けて移動させる。こうすることで、切削工具5Aは、フェース面10に対して、図4(B)中矢印Dで示す図中左上から右下へ向かう方向へ移動する。そして切削工具5Aは、回転軸Zの軸方向がトウーヒール方向と直交した状態で、フェース面10に対してスライドすることで、最終的にスコアライン20に対して交差する細溝を形成することができる。なお、切削工具5Aの刃部の刃長は、フェース面10の上下方向の幅より大きな長さとすることができる。こうすることで、切削回数を少なくすることができ、切削効率が向上し、フェース面全体に溝をより均一に加工することが可能となる。
また、細溝をトウーヒール方向に対して交差して形成する他の工程として、図5(A)に示すように切削工具5Aを、その回転軸方向をトウーヒール方向と交差させた状態とする。この状態で切削工具5Aを、矢印D3で示す左上から右下へ向かってフェース面10に対して相対移動させながら切削させてもよい。さらに、細溝をトウーヒール方向に対して平行に形成させたい場合は、図5(B)に示すように切削工具5Aを、その回転軸方向を上下方向(d1方向)と直交させて配置した状態とする。この状態で、切削工具5Aを、例えば矢印D4で示すように下側から上側へ向かってフェース面10に対して相対移動させながら切削させてもよい。なお、以上の切削工程は、形成する溝の仕様に応じて切削条件を設定するため、切削工具の回転軸の配置や、フェース面の移動方向等を適宜設定している。またこのとき、溝の形状や深さ等の仕様に応じて、切削工具の回転速度、切削工具の切込み深さ、切削工具とフェース面との相対移動速度等を適宜設定してもよい。
さらに、例えば図3(A)に示すように切削工具5Aをトウーヒール方向に対して相対移動させている途中で、切削工具5Aの回転軸の角度を変更してもよい。具体的には、フェース面10を切削している途中で、切削工具5Aをフェース面から離す方向へ移動させ、回転軸Zのトウーヒール方向に対する角度を変更し、再びフェース面へ近づけて、フェース面を切削させてもよい。こうすることで、フェース面10の任意の箇所に細溝を形成することができると共に、任意の箇所に形成する細溝が形成される方向を適宜変更することができる。
図6に切削工具5Aとして3種類の異なるエンドミルを使用した場合に形成される細溝の加工例を示す。図6(A)は切削工具5Aとしての仕上げに用いられるエンドミルを示す。図6(B)は、このエンドミルを使用した場合に形成される細溝の加工例を示す。本例においては、比較的なめらかで、触った感じはそれほど引っかかり感がない浅い細溝が形成される。
図6(C)は切削工具5Aとしての荒削りに用いられるラフィングエンドミルで、細かいピッチで側面に凹凸が形成されたものを示す。図6(D)は、このエンドミルを使用した場合に形成される細溝の加工例を示す。本例においては、細かいピッチの細溝が形成され、触った時の引っかかり感がかなりある深さを備える細溝が形成される。
図6(E)は切削工具5Aとしての荒削りに用いられるラフィングエンドミルで、粗いピッチで側面に凹凸が形成されたものを示す。図6(F)は、このエンドミルを使用した場合に形成される細溝の加工例を示す。本例においては、粗いピッチの細溝が形成され、触った時の引っかかり感はかなりある深さを備える細溝が形成される。また、図6(G)は、図6(F)における例と比較して、図6(E)に示すエンドミルの回転速度を遅くするとともに、エンドミルとフェース面との相対速度を早くした場合に形成される細溝の加工例を示す。本例においては、互いに異なる幅を有する二種類の溝が、それぞれ溝の形成方向に沿って交互に、かつ複数の溝が互いに平行に形成される。そして、本例においては、触った時の引っかかり感はかなりある深さを備える部分と触った感じはそれほど引っかかり感がない浅い部分とを交互に備える細溝が形成される。以上のように、同じエンドミルを用いても、加工する際のエンドミルの回転速度とエンドミルとフェース面との相対速度とを適宜設定することで異なる形状の細溝を形成することができる。
なお、本実施形態においては、細溝30を形成するための切削工具5Aの移動回数は、d2方向一方向に1回としたが、d2方向に複数回(例えばd2方向に往復して合計2回)としてもよい。複数回移動させる場合は、切り込み深さを順次深くしていってもよい。また、フェース面10に細溝30を形成すると、フェース面10が磨耗し易くなる場合がある。そのため、細溝30の形成後、フェース面10の硬度を硬くする表面処理を行うことが好ましい。このような表面処理としては、浸炭処理、窒化処理、軟窒化処理、PVD(Physical Vepor Deposition)処理、イオンプレーティング、DLC(ダイヤモンド ライク カーボン)処理、めっき処理等が挙げられる。特に、浸炭処理や窒化処理といった、表面に別の金属層を形成せず、表面を改質する表面処理が好ましい。
1 ゴルフクラブヘッド、10 フェース面、20 スコアライン、30 細溝

Claims (14)

  1. フェース面に複数のスコアラインと、該スコアラインよりも幅が狭い複数の溝とを備えたゴルフクラブヘッドについて、切削加工により前記複数の溝を形成するゴルフクラブヘッドの製造方法であって、
    エンドミルである切削工具の回転を開始する回転開始工程と、
    前記切削工具の回転軸と前記フェース面とが互いに平行な状態で溝形成方向に相対的に移動して、回転中の前記切削工具の刃部の周面が前記フェース面を切削する切削工程と、
    を含むことを特徴とする製造方法。
  2. 請求項1記載の製造方法であって、
    前記切削工程では、前記切削工具は前記回転軸の軸方向一方端が保持された状態で切削を行う、
    ことを特徴とする製造方法。
  3. 請求項1記載の製造方法であって、
    前記切削工程では、前記切削工具は前記回転軸の軸方向両方端が保持された状態で切削を行う、
    ことを特徴とする製造方法。
  4. 請求項1記載の製造方法であって、
    前記切削工程では、前記切削工具の回転速度は50rpmから3000rpmである、
    ことを特徴とする製造方法。
  5. 請求項1記載の製造方法であって、
    前記切削工程では、前記切削工具と前記フェース面との相対移動速度は100mm/minから3000mm/minである、
    ことを特徴とする製造方法。
  6. 請求項1記載の製造方法であって、
    前記溝は、前記スコアラインと平行に形成される溝である、
    ことを特徴とする製造方法。
  7. 請求項1記載の製造方法であって、
    前記溝は、互いに異なる幅を有する二種類の溝がそれぞれ前記溝の形成方向に沿って交互に、かつ前記スコアラインと平行に形成される、
    ことを特徴とする製造方法。
  8. 請求項1記載の製造方法であって、
    前記溝は、トウ−ヒール方向に形成され、
    前記切削工程では、前記切削工具の回転軸方向を前記トウ−ヒール方向と直交させる、
    ことを特徴とする製造方法。
  9. 請求項1記載の製造方法であって、
    前記切削工程では、前記切削工具は前記スコアラインを形成する工具とは異なる切削工具である、
    ことを特徴とする製造方法。
  10. 請求項1記載の製造方法であって、
    前記切削工具の種類によって切削条件を設定する設定工程、
    をさらに含むことを特徴とする製造方法。
  11. 請求項10記載の製造方法であって、
    前記設定工程では、形成する前記溝の仕様に応じて前記切削条件を設定する
    ことを特徴とする製造方法。
  12. 請求項10または11記載の製造方法であって、
    前記設定工程では、少なくとも前記切削工具の回転速度と、前記切削工具の切込み深さと、前記切削工具と前記フェース面との相対移動速度とのいずれか一つの条件を設定する、
    ことを特徴とする製造方法。
  13. 請求項1記載の製造方法であって、
    前記切削工具の前記刃部の、前記回転軸の方向の刃長は、前記フェース面の上下方向の幅よりも大きい、
    ことを特徴とする製造方法
  14. 請求項1に記載の製造方法であって、
    形成する前記溝の仕様に応じて、前記切削工具の回転速度及び前記切削工具と前記フェース面との相対速度とを設定する工程、
    をさらに含むことを特徴とする製造方法
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