JP4977219B2 - アイアンゴルフクラブとその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、フェースにスコアラインを有するアイアンゴルフクラブとその製造方法に関する。更に詳しくは、アイアンゴルフクラブのスコアラインに打撃効果を高める処理を施す製造方法とそのスコアラインを有するアイアンゴルフクラブに関する。
ゴルフクラブヘッドのフェースには、スコアラインと称される複数の溝が施されている。このスコアラインは、打撃時にボールがフェースに打撃されたときボールにスピンをかけ、スピン量を安定させるもので、その形状等は打撃性能、いわゆるスピン性能を左右する。特に、アイアンの場合、ロフト角の小さい(例えば、20度〜30度)アイアンはロングアイアンと称せられ、ロフト角の大きい(例えば、40度〜60度)アイアンは、ショートアイアンと称せられ、通常ロングアイアンからショートアイアンに向かって1、2、3、…、9、PW(ピッチングウェッジ)、SW(サンドウェッジ)等の番号や記号がつけられている。
この中で、ロフト角が45度〜60度のPW(ピッチングウェッジ)、AW(アプローチウェッジ、)、SW(サンドウェッジ)等のウェッジと呼ばれるショートアイアンは、プロのプレイヤー、上級者等からスピン性能が高いものが好まれている。これは、ロフト角が大きくなるほど、ボールの飛距離が短くなり、ロフト角が大きいアイアンを用いる場面ではプレイヤーがボールの到達目標を狙いやすいことにある。狙うエリアは狭くなるが、この場合、余計なランを出すよりも打撃したボールの着地点の近くにボールを止めた方が有利であるからである。
また、プロの試合では、グリーンが硬く整備され、この上をボールが速く転がるように設定されているため、特にボールにスピンをかけてボールを着地点の近くに止める必要がある。ロングアイアン、ミドルアイアンにおいても、スピン性能が高いものはスピン量が安定し飛距離に繋がるため望ましい。特に、ラフからのショットにおいては、スピンがかからず、意図した飛距離よりも飛び過ぎてしまうフライヤーという現象が起きるおそれがある。
従って、様々な状況のアイアンショットにおいて、安定したスピン性能が求められる。このスピン性能を安定させる上において、スコアラインの形状は大きく影響する。具体的には、スコアラインの縁部をより鋭利にすることが効果的である。このようなスコアラインの製造は、種々の方法が提案され知られているが、例えばプレス加工により、フェース面にスコアラインを設けた後、平面フライス加工によりフェース面を均一に削って平坦にすることによって、スコアラインのエッジ部をフェース面上に設ける製造方法が提案されている(特許文献1参照)。
また、スコアラインの溝の形状を変形した台形に形成された突起とし、これを鍛造することにより製造効率に優れ、且つ、高品質のゴルフクラブヘッドを製造する方法も提案されている(特許文献2参照)。更に、スコアラインに関わる部位のフェース面に爆発溶接により硬い耐磨耗性材料のものを形成し、この面のスコアラインの溝を機械加工により形成する技術が知られている。この文献に溝のR部を機械加工により施される技術が開示されている。このR部の寸法は、好ましくは0.01インチ(0.254mm)未満としている(特許文献3参照)。
このスコアラインの形状についてはルール上の規定があり、R&A(ロイヤル&エインシェントゴルフクラブオブセントアンドリュース、以下R&A)およびUSGA(全米ゴルフ協会、以下USGA)では、このスコアラインである溝は、この縁の丸みは半径が0.020インチ(0.508ミリメートル)以下の円形状でなければならない、幅は、30度測定法(R&Aテスト内規)で測り、0.035インチ(0.9ミリメートル)以下でなければならない、隣接する溝の端と端の間隔は、溝の幅の3倍以上、かつ0.075インチ(1.905ミリメートル)以上でなければならない、深さは0.020インチ(0.508ミリメートル)以下でなければならない、等を規定している。
更に、2010年の1月1日以降に適用されるR&AおよびUSGAの新規定では、ロフト角25度以上のアイアンゴルフクラブにおいて、スコアライン溝の縁の丸みは、2サークル法によって、フェース面に接する円の半径が0.010インチ(0.254ミリメートル)以上、かつこの円と同じ中心の円0.011インチ(0.2794ミリメートル)以下の有効半径有する円形状に納まるようにしなければならない。
この規定によると、スコアラインに関わる事項では、1、溝の幅は、0.9ミリメートル(0.035インチ)以下でなければならない。2、隣接する溝の端と端との間隔は、溝の幅の3倍以上でなければならない。3、隣接する溝の端と端との間隔は、1.9ミリメートル(0.075インチ)以上でなければならない。4、溝の幅は一定していなければならない。等が規定されている。
特開2003−199851号公報 特開2003−93560号公報 特開2008−6296号公報
このように新規格は、従来の形状及びその製造方法を完全に否定している。そこで、新規格の形状に適合する新たな製造方法が求められている。しかしながら、従来あるような切削加工やプレス加工では、安定的かつ効果的に製造することは難しい。例えば、切削加工においては新規格に適合する角Rを持ったバイトを用いて加工すればよいが、工具の消耗が激しく、コストアップとなる。また、プレス加工においては、安定して形状を作ることが難しい。具体的には、従来の加工法では、縁部が必要以上にだれたり、或いはフェース面側に0.01〜0.15mmほど盛り上がってしまい、それを修正しなければならない。
また別の問題として、この新たな規定ではプロのプレイヤー、上級者等から従来での打撃ではスピン性能が落ちるのではという懸念が出ている。そこで、規定に合致した範囲で、スピン性能が落ちないアイアンゴルフクラブが求められている。このスコアラインは、形状の制限に加え、打撃面であるが故に、繰り返しの打撃によって縁部が磨耗して、スピン性能が劣化してしまう。従って、打撃に伴う耐摩耗性も要求される。硬い材料でヘッドを作るという方法もあるが、打球感が硬くなり、ロフト角度やライ角度を曲げて調整することが困難になるという問題がある。
本発明は、上述のような技術背景のもとになされたものであり、下記目的を達成する。本発明の目的は、前記問題を解決し、スコアラインを規格にあった形状、特に縁部の角Rについて、より安定的かつより効果的に製造できる製造方法を提供することを目的とする。又、本発明の他の目的は、必要な部位、即ちスコアラインの縁部に耐摩耗性をもたせ、繰り返しの打撃においてもスピン性能が劣化しにくく、かつ打球感に優れ、角度調整も行いやすいアイアンゴルフクラブとその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、前記目的を達成するため、次の手段を採る。
本発明1のアイアンゴルフクラブの製造方法は、前面にトウヒール方向を長手方向とする数条の溝が形成されたフェースを有し、一側にシャフト取付部を設けたヘッド本体と、前記シャフト取付部に連結したシャフトとを備えたアイアンゴルフクラブにおいて、前記フェースの打撃面に面した前記溝の縁部に入熱し、前記縁部を溶かして角Rを形成するものであり、前記角Rは、前記フェース面及び前記溝の長手方向に直交する面で切断した断面で、前記溝の縁部の輪郭線は、前記フェース面と前記溝の側面に接する半径が0.010インチ(0.254ミリメートル)の第1の円と、この第1の円と同じ中心の半径が0.011インチ(0.2794ミリメートル)の第2の円との間に存在していることを特徴とする。
本発明2のアイアンゴルフクラブの製造方法は、本発明1のアイアンゴルフクラブの製造方法であって、前記入熱の方法は、レーザ光、アークプラズマ、電子ビーム、赤外線、及び高周波加熱から選択される1種により加熱し、前記縁部のみに照射して前記入熱をすると同時に前記入熱時の熱により、前記角Rを形成することを特徴とする。
本発明3のアイアンゴルフクラブ製造方法は、本発明1及び2のアイアンゴルフクラブの製造方法であって、前記フェースは鋼材であり、前記入熱は、前記縁部をビッカース硬度(HV)で350以上に硬化することを特徴とする。
本発明4のアイアンゴルフクラブは、本発明1から3のアイアンゴルフクラブの製造方法で製造されたゴルフクラブであって、前記溝の縁部のみに部分的に入熱され、かつ前記縁部が前記角Rを有しているものであることを特徴とする。
以上説明したように、本発明のアイアンゴルフクラブとその製造方法は、スコアラインの溝を規定に沿う形状とし、かつ鋭さを有しスコアラインエッジ部に硬度をもたせるようにしたので、新規定においてもボールが打撃時に引っ掛りやすくなり、様々な状況のショットでもスピン量が安定するようになり、スピン効果を高めることが可能になった。
図1は、本発明を適用したアイアンゴルフクラブの正面図である。 図2は、本発明を適用したアイアンゴルフクラブの背面図である。 図3は、本発明を適用したアイアンゴルフクラブの底面図である。 図4は、本発明のスコアラインの溝形状を示す部分断面図である。 図5は、図4のH部を示す拡大説明図である。 図6は、溝の加工形態を示す説明図である。 図7は、溝R部の耐久試験結果のデータ図である。 図8は、溝R部の硬度状態を示す実施例図である。 図9は、溝R部の形状を示す実施例図で、丸み部分が2サークル内に収まっていることを示す拡大断面図である。
以下、本発明の実施の形態を添付図面にもとづき、アイアン型ゴルフクラブヘッドを例にとって説明する。先ず、本実施の形態のベースになるアイアンゴルフクラブの構成は、以下のとおりである。図1から図3に示すように、ヘッド1とシャフト2によりゴルフクラブが形成される。ヘッド1は、S20Cなどの低炭素鋼、ステンレス鋼、チタン系合金などの金属材料からなり、正面には打球面たるフェース3、下部にはソール4、一側にはヒール5が配置されるとともに、このヒール5の上部にはシャフト2を連結するシャフト取付部6、上部にはトップ7、更に他側にはトウ8がそれぞれ形成されている。ヘッド1の背面には、フェース3にほぼ対向するようにキャビティ9が形成されている。なお、ヘッド1の背面は、キャビティ9である凹部の無いマッスルバック形状であっても良い。
フェース3には、直線状の溝であるスコアライン10が、横方向(図示上)に複数形成されている。このスコアライン10の断面形状は、V形、U形または台形等が知られ用いられている。このスコアライン10は、線型と呼ばれる金型を用いたプレス加工、切削加工等により加工され、フェース3の表面に凹部として形成される。また、ソール4には、番手表示11が形成されている。この番手表示11は、刻印を用いたプレス加工によりソール4の表面に凹部として形成されたものである。更に、ヘッド1の背面において、トップ7及びキャビティ9には、それぞれロゴマーク12、13が形成されている。これらロゴマーク12、13も刻印を用いたプレス加工により、トップ7の背面側、及びキャビティ9内部の背面側の表面に凹部として形成されたものである。
以上、本発明を適用するゴルフクラブの外形状について説明した。次に、アイアンゴルフクラブの材質が鋼材の場合の実施の形態として、フェース3のフェース面14に形成されたスコアライン10の溝の構造について詳細に説明する。図4は、フェース面14に複数個刻設されたスコアライン10である溝15(以下、単体の溝として説明する。)の断面図であり、フェース面14及び溝15の長手方向に直交する面で切断した溝15の一例を示す部分断面図である。なお、図4に示したものは、1つの溝15の断面であるが、他の溝15も同様である。この実施の形態の溝15は、基本的に幅Fは0.035インチ(0.9ミリメートル)以下で、深さGは0.020インチ(0.508ミリメートル)以下としている。また、溝の中心線を中心として対称形状に構成されている。
溝15の側壁16は、底面17側に幅が狭くなる傾斜面を有している。この傾斜面の角度は、図4に示した実施の形態の場合、片側面の開き角度(傾斜角)αを15度としている。フェース面14の縁部18は後述する2サークル法に沿う丸み形状(角丸)としている。この溝15の側壁16は、縁部18から溝15の側壁16にかけて輪郭線19を有する曲線形状部位を構成しており、この曲線形状部位は溝15の側壁16から下部の底面17に連なっている。この底面17までの溝15の深Gさは、フェース面14から0.508ミリメートル以下となるように、寸法上の制限がなされている。
新規定においては、前述の幅Fと深さGの規定以外に、前述のとおりフェース面14の縁部18と溝15の側壁16の丸み、即ち輪郭線19の構成も規定が設けられている。本実施の形態では、この丸みの構成において、新規定の内容に沿って、即ち違反することなく、しかもスピン効果を高めた構造にしたことにある。次に、その具体的形状について説明する。
図5は、図4のH部を拡大表示した説明図であり、この拡大図は2サークル法にしたがっての縁部18の丸み構成であることを示している。フェース面14の縁部18の形状において、第1の円Aは、フェース面14と側壁16に接する半径0.254ミリメートル(0.010インチ)の円弧である。この第1の円Aは、形状を特定するために設定された仮想の円弧である。第2の円Bは、この第1の円Aの中心Eと一致して設定され、半径0.2794ミリメートル(0.011インチ)の円弧である。この第2の円Bも仮想円弧として表示される。本実施の形態において、この第2の円Bを、規定の半径0.2794ミリメートル以下に設定したものである。このフェース面14の縁部18は、次のように構成される。
レーザ照射による入熱前の仮想輪郭線19’が、フェース面14と交差する点を仮点Cとする。フェース面に接していればどの位置であってもよい。仮想輪郭線19’は、第1の円Aに沿う側壁16からこの仮点Cに向かう曲線である。この仮点C近傍は、後述するレーザ照射による入熱により、丸みのある滑らかな輪郭線19に変形される。結果的に、輪郭線19は第1の円Aと第2の円Bの間に設けられた滑らかな曲線となる。この輪郭線19は、図に示すように第1の円Aと第2の円Bとの間で、フェース面14と側壁16に跨った曲線となっている。
以上、フェース面14のスコアライン溝の縁部18の形状について説明したが、次にこの形状の加工方法について説明する。このスコアラインの形状は小さく、寸法も小さい。本実施の形態では、この形状の製造を一次的に機械加工で施すこととした。図6は、側壁16、底面17、輪郭線19’の部位をフライス加工、研削加工、或いは総形バイト等のバイト加工によった場合の加工形態を示している。
フライス加工の場合には、スコアライン10の溝15に合わせた形状の溝フライス等のフライス工具を使用した総形フライス削り、溝削り等により、所望形状を加工する。同様に、研削加工の場合には、総形形状の砥石等の研削工具を使用する。これらの機械加工における加工形状(断面形状)は、入熱後の輪郭線19の形状が第1の円Aと第2の円Bの間に存在するようにし、側壁16から滑らかになるようにこの輪郭線19を構成し、フェース面14であるC点に跨る形状となる。図6に示した例は、側壁16と輪郭線19’がほぼ直線形状になっているが、加工時に側壁16からフェース面14側に途中で、更に外側に広がる輪郭線形状21にしてもよい(図6参照)。
即ち、これらの工具20の形状は、側壁16、底面17、輪郭線19に合わせた溝15の形状で形成されている。この工具20は、本例では回転工具であるフライス、又は円筒研削砥石による加工であるフライス加工、又は研削加工である。溝15は、事前にプレス加工が施されていれば、この工具20は主に輪郭線19の部位を仕上げる仕上げ工具として使用される。輪郭線19のフェース面14との端部は、仮点Cとしている。従って、溝15の両側の仮点Cの隙間が工具幅となるので、規定内の幅加工が精密に行える。
図6の仮想線で示す仮想輪郭線19’は、工具20による全加工後の形態を示している。図6に示すように、側壁16と仮想輪郭線19’の部位は直線形状としているので、加工段階の溝幅はレーザ照射による入熱後に比し小さい寸法になっている。又、輪郭線19’は側壁16との連続形状で入熱段階の形状に類似する二点鎖線のような形状にしてもよい。この場合は入熱すべきレーザ照射のエネルギー容量が小さくなり、溶解すべく縁部の変形量が小さくなる利点がある。
工具20は回転しながら溝15内に位置決め制御されながら送り込まれ、フェース面14上を長手方向に移動してスコアライン10全長に亘って加工を施し、数条の溝15を形成する。図6に示した例で、溝15のうち底面17周囲の部位が予めプレス加工がなされていれば、工具20により輪郭線19の部位のみ機械加工を施せば、輪郭線19の部位は正確な寸法に加工されることになる。
この場合の輪郭線19は仮点Cと側壁16を結ぶ曲線とはいうものの、レーザ照射による入熱前の輪郭線19’が側壁16の延長で直線に近似する形状であると、その仮点Cは第1の円Aと第2の円Bの間に存在しない場合も生じ、必ずしも最終仕上げの輪郭線19とはなっていない。次に、最終仕上げの輪郭線19にするための製造方法について説明する。前述したように機械加工のみの場合の輪郭線19’は、仮点Cに突き当たる仮想の曲線であって、この仮点Cは角度を有した構成になっていて丸み形状ではない。
次に、この仮点Cに対し丸み形状化と高硬度化のための処理を施す。即ち縁部18にレーザ照射を施し入熱を行う。入熱を施すことにより、縁部18は部分的に溶解し丸みを形成する。このレーザ照射による入熱は、仮点C部近傍が溶解し液状、又は半液状となり、表面張力によって凸形状に丸みを形成し冷却されR形状が形成される。このようにして、フェース面14から側壁16にかけて、鋭い丸みを有する滑らかな輪郭線19が構成される。即ち、加工後の縁部18は、仮点C近傍Jの部位が溶解し図5に示す輪郭線19のような丸み形状となる。
このレーザ照射による入熱は、細部の所望の位置で、部分的に高硬度化が可能で、しかも縁部に丸みを形成すると同時に丸み部を高硬度化する。その硬度は後述するように、本例の鋼材ではビッカース硬度でHV350以上である。又、加工条件をコントロールでき、入熱を正確に施す上でこのレーザ加工は最適である。仮点Cは、第1の円Aと第2の円Bの近傍になるように配置しているので、仮点Cは溶解することにより丸み部に変形し、第1の円Aと第2の円Bの間に配置されることになる。
仮点Cが溶解し丸みになり、第1の円Aと第2の円Bの間に配置されるためには、レーザーの照射条件が一定出力に設定する必要がある。従って、最終の輪郭線19は、第1の円Aと第2の円Bの間に設けられつつフェース面14と側壁16とに跨って滑らかな曲線を構成する。レーザ照射により入熱された曲線部位のR部の形状は、レーザ加工条件によって変わるが、第1の円Aと第2の円Bの間に形成されていれば、その形状は制限されることはなく、入熱前のR部の形状、レーザ加工条件が一定であれば、どのような形状であってもよい。
本実施の形態においては、R部の半径はほぼ0.17mmである。このR部の半径は、小さいほど鋭さを増すのでスピン効果を高める。従って、第1の円Aと第2の円Bの間に設けられるR部の半径は最小であるのが理想的である。半径0.17mmはその範囲で設定したものである。条件を種々変えて行った結果で,R部の半径は0.16mmから最大0.25mm(一様の半径Rと見たときの近似値)であったが、いずれも第1の円Aと第2の円Bの間に形成されていた。
レーザ照射による入熱に際しての本実施の形態における加工条件は、以下のとおりであった。即ち、1、レーザ:YAGレーザ、2、出力:100Wの連続波、3、速度:1000mm/分、4、冷却&シールド:アルゴンガス100L/分、5、照射角度:垂直方向に対し45度傾斜、である。R部は前述のように丸みを形成すると同時に、その丸み部分を高硬度化にすることができる。その硬度はビッカース硬度でHV350以上に高硬度化される。その硬度は実施例によって確認されている。硬度を高めたことにより、打撃数が多くなっても高硬度化を施さない場合に比しR部形状の変化は少なくなり、結果的に打撃の安定化が図られた。このことは、実施例によって裏付けられている。
以上、回転工具を使用して加工し、レーザ照射による入熱を行うことで説明したが、加工自体は他の実施の形態としてバイトによる形削り加工であってもよい。又、レーザ照射位置は、縁部としているが、その照射方向は打撃の際ボールがこすることを考慮するとフェース面も一部含めた照射であるのが望ましい。そのため硬度を高める部位はフェース側から照射する位置となる。このように輪郭線19を重点に加工し正確で安定した形状、即ち、輪郭線の端部でもあるこの部位を鋭い形状の丸みを有し高硬度にすることで、溝部15はダレルことなく形成される。
スコアラインは縁部のみを高硬度化したことにより、同一材質でありながら表面が硬く、内部が相対的に表面より軟化した構成になっている。このことは微妙な打撃効果を生じスピン効果を安定的に高めることになり、ゴルフクラブの性能を向上させることになる。以上、各実施の形態を説明したが、本発明はこの実施の形態に限定されないことはいうまでもない。入熱はレーザ照射としたが、それ以外の方法であってもよいことはいうまでもない。
図7は、スコアラインの縁部の耐久試験結果を示すデータ図である。この図は、フェース面14の材料が鋼材で、入熱した場合と入熱しない場合との比較で表示している。データは、スコアライン10について繰り返し打撃を加え、R部のR変化を求めたものである。なお、一本のスコアラインにはトップ側とソール側の一対の縁部が形成されるが、打撃時にボールがフェース面上をトップ側に移動することを考慮し、データはトップ側縁部のR部である。入熱をしないR部は、入熱を施したR部に比し、打撃回数の少ない段階から変化量のバラツキが多く生じ、打撃数1,000回を超える段階から急激にその変化量を増した結果となっている。入熱した状態のR部は多くの打撃に耐え、変化量が少なく安定した結果のデータとなっている。少なくともスコアラインのトップ側縁部を高硬度化することが好ましい。
図8の断面は、鋼材に適用したスコアラインの縁部の入熱した硬度の状態を示す実施例である。図8に示したKの範囲が入熱範囲である。入熱はフェース面14側に行われており、縁部の深さに応じその位置の硬度を、溝底部までほぼ等間隔で5段階に分けて確認したものである。縁部の硬度はフェース面側が高く、その硬度は底面側に向けてビッカース硬度で、HV516,HV482、HV351、HV262,HV250であった。即ち丸み部分の硬度は、ビッカース硬度でHV350以上を達成していることを確認した。実施例の形状は、加工時の形状として溝の側壁の角度αは片側で15度、溝の深さ寸法は0.018インチ、溝の幅寸法は0.026インチである。レーザ照射による入熱後の形状として溝の幅寸法は0.031インチであった。丸み部分のフェース面側R部の半径寸法は、0.17mmである。
図9は、レーザ照射による入熱後の丸み部分を示す実施例2の部分拡大図である。丸み部分が2サークル内に、即ち第1の円Aと第2の円Bの間に収まっていることが示されている。
1…ヘッド
3…フェース
10…スコアライン
14…フェース面
15…溝
18…縁部
19…輪郭線
20…工具

Claims (4)

  1. 前面にトウヒール方向を長手方向とする数条の溝が形成されたフェースを有し、一側にシャフト取付部を設けたヘッド本体と、前記シャフト取付部に連結したシャフトとを備えたアイアンゴルフクラブにおいて、
    前記フェース(14)の打撃面に面した前記溝(15)の縁部(18)に入熱し、前記縁部を溶かして角Rを形成するものであり、
    前記角Rは、前記フェース面及び前記溝の長手方向に直交する面で切断した断面で、前記溝の縁部の輪郭線(19)は、前記フェース面と前記溝の側面に接する半径が0.010インチ(0.254ミリメートル)の第1の円(A)と、
    この第1の円と同じ中心の半径が0.011インチ(0.2794ミリメートル)の第2の円(B)との間に存在している
    ことを特徴とするアイアンゴルフクラブの製造方法。
  2. 請求項1に記載のアイアンゴルフクラブの製造方法において、
    前記入熱の方法は、レーザ光、アークプラズマ、電子ビーム、赤外線、及び高周波加熱から選択される1種により加熱し、前記縁部のみに照射して前記入熱をすると同時に前記入熱時の熱により、前記角Rを形成する
    ことを特徴とするアイアンゴルフクラブの製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載のアイアンゴルフクラブの製造方法において、
    前記フェースは鋼材であり、前記入熱は、前記縁部をビッカース硬度(HV)で350以上に硬化する
    ことを特徴とするアイアンゴルフクラブの製造方法。
  4. 請求項1〜3に記載から選択される1項に記載のアイアンゴルフクラブの製造方法で製造されたアイアンゴルフクラブであり、
    前記溝の縁部のみに部分的に入熱され、かつ前記縁部が前記角Rを有しているものである
    ことを特徴とするアイアンゴルフクラブ。
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