JP6599790B2 - 活物質およびフッ化物イオン電池 - Google Patents

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Description

本発明は、フッ化物イオン電池に使用可能な新規の活物質に関する。
高電圧かつ高エネルギー密度な電池として、例えばLiイオン電池が知られている。Liイオン電池は、Liイオンをキャリアとして用いるカチオンベースの電池である。一方、アニオンベースの電池として、フッ化物イオンをキャリアとして用いるフッ化物イオン電池が知られている。
例えば、特許文献1には、芳香族カチオンとアニオンとを有する芳香族性材料を溶媒として用いたフッ化物イオン電池用電解液が開示されている。また、活物質としてCu等の金属活物質が例示されている。この技術は、電池の大容量化が可能なフッ化物イオン電池用電解液を提供することを課題としている。なお、フッ化物イオン電池に関する技術ではないものの、超伝導体として、非特許文献1にはSrFBiSが開示され、非特許文献2にはSr0.5Ce0.5FBiSが開示されている。
特開2015−191797号公報
Hechang Lei et al., "New Layered Fluorosulfide SrFBiS2", Inorg. Chem., 2013, 52(18), 10685-10689 Lin Li et al., "Coexistence of superconductivity and ferromagnetism in Sr0.5Ce0.5FBiS2", Phys. Rev. B91 (2015) 014508
現在、フッ化物イオン電池に使用可能な活物質として知られている材料は少ない。本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、フッ化物イオン電池に使用可能な新規の活物質を提供することを主目的とする。
上記課題を達成するために、本発明においては、フッ化物イオン電池に用いられる活物質であって、M元素(Mは、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Ca、SrおよびBaの少なくとも一つである)と、F元素と、Bi元素と、S元素とを含有する結晶相を有し、上記結晶相が、CuKα線を用いたX線回折測定において、2θ=25.7°±0.5°、31.2°±0.5°、41.5°±0.5°の位置にピークを有することを特徴とする活物質を提供する。
本発明によれば、特定の結晶相を有するため、フッ化物イオン電池に使用可能な活物質とすることができる。
上記発明においては、上記結晶相が、空間群P4/nmmの結晶構造を有することが好ましい。
また、本発明においては、正極活物質を含有する正極活物質層と、負極活物質を含有する負極活物質層と、上記正極活物質層および上記負極活物質層の間に形成された電解質層と、を有するフッ化物イオン電池であって、上記正極活物質または上記負極活物質が、上述した活物質であることを特徴とするフッ化物イオン電池を提供する。
本発明によれば、上述した活物質を用いることで、サイクル特性が良好なフッ化物イオン電池とすることができる。
本発明においては、フッ化物イオン電池に使用可能な新規の活物質を提供することができるという効果を奏する。
本発明のフッ化物イオン電池の一例を示す概略断面図である。 実施例で得られた活物質に対するXRD測定の結果である。 実施例で得られた活物質を用いて作製した電池に対するCV測定の結果である。 実施例で得られた活物質を用いて作製した電池に対する充放電試験の結果である。
以下、本発明の活物質およびフッ化物イオン電池について、詳細に説明する。
A.活物質
本発明の活物質は、フッ化物イオン電池に用いられる活物質であって、M元素(Mは、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Ca、SrおよびBaの少なくとも一つである)と、F元素と、Bi元素と、S元素とを含有する結晶相を有し、上記結晶相が、CuKα線を用いたX線回折測定において、2θ=25.7°±0.5°、31.2°±0.5°、41.5°±0.5°の位置にピークを有することを特徴とする。
本発明によれば、特定の結晶相を有するため、フッ化物イオン電池に使用可能な活物質とすることができる。この結晶相を有する材料は、超伝導体として公知であるものの、フッ化物イオン電池の活物質として有用であることは従来全く知られていない。
また、従来知られているフッ化物イオン電池用活物質の多くは金属活物質であり、金属のフッ化脱フッ化反応により活物質としての機能が発現する。
MeF+xe ⇔ Me+xF(Meは1種類以上の金属元素から構成される)
金属のフッ化脱フッ化反応は、大きな結晶構造の変化を伴う反応であるため、抵抗が高くなりやすい。また、結晶構造変化時の膨張収縮が大きいため、サイクル特性が低くなりやすい。
これに対して、本発明の活物質は、層状フルオロサルファイドであり、フッ化脱フッ化反応ではなく、挿入脱離反応(インターカレート反応)により活物質としての機能が発現すると推測される。具体的には、後述する実施例に記載するように、高いクーロン効率が得られていることから、結晶構造にフッ化物イオンが挿入脱離していると推測される。このようなインターカレート型の活物質は、従来のフッ化物イオン電池用活物質(フッ化脱フッ化型の活物質)とは異なる新規の概念に基づく材料である。インターカレート反応は、結晶構造の変化が少ない反応であるため、抵抗が高くなりにくいという利点がある。また、結晶構造変化時の膨張収縮が小さいため、サイクル特性が高いという利点がある。
インターカレート反応が生じる理由は、完全に明らかではないが、上記結晶相の結晶構造に含まれるF元素の層が機能している可能性がある。すなわち、上記結晶相は、その結晶構造内に、F元素の層を有する層状構造を有するが、このF元素の層では、Fが連なっており、Fイオンの拡散パスが存在するため、インターカレート反応が生じると推測される。
本発明の活物質は、M元素(Mは、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Ca、SrおよびBaの少なくとも一つである)と、F元素と、Bi元素と、S元素とを含有する結晶相を有する。
M元素の中で、Ca、SrおよびBaは、アルカリ土類金属である。同様に、M元素の中で、La、Ce、Pr、Nd、Smは、ランタノイドである。これらの元素は、いずれもイオン半径が近いため、上記結晶相を形成できる。本発明においては、M元素として、少なくともSrを含有することが好ましい。この場合、M元素はSrおよび他の元素の組み合わせであっても良く、M元素はSrのみであっても良い。特に前者の場合は、Srの一部が、他の元素で置換されていると捉えることもできる。他の元素は、上記アルカリ金属元素であっても良く、上記ランタノイドであっても良い。M元素全体におけるSrの割合は、例えば、30mol%以上であり、50mol%以上であっても良い。
上記結晶相は、M元素、F元素、Bi元素およびS元素のみから構成されていても良く、さらに他の元素を含有していても良い。他の元素としては、例えば、Se元素、O元素等を挙げることができる。また、M元素、F元素、Bi元素およびS元素は、それぞれ、一部が他の元素で置換されていても良い。具体的には、S元素の一部がSe元素で置換されていても良く、F元素の一部がO元素で置換されていても良い。他の元素による置換量は、例えば、50mol%未満であることが好ましい。
上記結晶相は、CuKα線を用いたX線回折測定において、2θ=25.7°±0.5°、31.2°±0.5°、41.5°±0.5°、44.6°±0.5°、52.5°±0.5°、64.8°±0.5°、73.5°±0.5°の位置にピークを有することが好ましい。なお、これらのピーク位置の幅は、±0.3°であっても良く、±0.1°であっても良い。また、上記結晶相は、空間群P4/nmmの結晶構造を有することが好ましい。
本発明の活物質は、上記結晶相を主体として含有することが好ましい。具体的には、上記結晶相の割合が、活物質に含まれる全ての結晶相に対して、50mol%以上であることが好ましく、70mol%以上であることがより好ましく、90mol%以上であることがさらに好ましい。
本発明の活物質の組成は、上記結晶相が得られる組成であれば特に限定されない。ここで、活物質の組成をMBiと表現する。なお、Xは、M、F、Bi、S以外の元素とする。
a〜cは、それぞれ、例えば0.5以上であり、0.7以上であっても良く、0.9以上であっても良い。また、a〜cは、それぞれ、例えば1.5以下であり、1.3以下であっても良く、1.1以下であっても良い。
dは、例えば1以上であり、1.5以上であっても良く、1.7以上であっても良い。また、dは、例えば3以下であり、2.8以下であっても良く、2.5以下であっても良い。
eは、0であっても良く、0より大きくても良い。また、eは、例えば2.5以下であり、2以下であっても良く、1.5以下であっても良い。
本発明の活物質の形状は、特に限定されないが、例えば粒子状を挙げることができる。活物質の平均粒径(D50)は、例えば、0.1μm〜50μmの範囲内であり、1μm〜20μmの範囲内であることが好ましい。活物質の平均粒径(D50)は、例えば、レーザー回折散乱法による粒度分布測定の結果から求めることができる。
本発明の活物質を製造する方法は、目的とする活物質を得ることができる方法であれば特に限定されないが、例えば、固相反応法を挙げることができる。固相反応法では、M元素、F元素、Bi元素、S元素を含有する原料組成物に対して、熱処理を行うことで、固相反応を生じさせ、活物質を合成する。
B.フッ化物イオン電池
図1は、本発明のフッ化物イオン電池の一例を示す概略断面図である。図1に示されるフッ化物イオン電池10は、正極活物質を含有する正極活物質層1と、負極活物質を含有する負極活物質層2と、正極活物質層1および負極活物質層2の間に形成された電解質層3と、正極活物質層1の集電を行う正極集電体4と、負極活物質層2の集電を行う負極集電体5と、これらの部材を収納する電池ケース6とを有する。本発明においては、正極活物質または負極活物質として、上述した活物質を用いることを特徴とする。
本発明によれば、上述した活物質を用いることで、サイクル特性が良好なフッ化物イオン電池とすることができる。
以下、本発明のフッ化物イオン電池について、構成ごとに説明する。
1.正極活物質層
本発明における正極活物質層は、少なくとも正極活物質を含有する層である。また、正極活物質層は、正極活物質の他に、導電化材および結着材の少なくとも一方をさらに含有していても良い。
本発明においては、上述した活物質を正極活物質として用いることができる。一方、上述した活物質を負極活物質として用いる場合、正極活物質には、より高い電位を有する任意の活物質を用いることができる。
導電化材としては、所望の電子伝導性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば炭素材料を挙げることができる。炭素材料としては、例えば、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、ファーネスブラック、サーマルブラック等のカーボンブラック、グラフェン、フラーレン、カーボンナノチューブ等を挙げることができる。一方、結着材としては、化学的、電気的に安定なものであれば特に限定されるものではないが、例えばポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素系結着材を挙げることができる。
また、正極活物質層における正極活物質の含有量は、容量の観点からはより多いことが好ましく、例えば30重量%以上であり、50重量%以上であることが好ましく、70重量%以上であることがより好ましい。また、正極活物質層の厚さは、電池の構成によって大きく異なるものであり、特に限定されるものではない。
2.負極活物質層
本発明における負極活物質層は、少なくとも負極活物質を含有する層である。また、負極活物質層は、負極活物質の他に、導電化材および結着材の少なくとも一方をさらに含有していても良い。
本発明においては、上述した活物質を負極活物質として用いることができる。一方、上述した活物質を正極活物質として用いる場合、負極活物質には、より低い電位を有する任意の活物質を用いることができる。
導電化材および結着材については、上述した「1.正極活物質層」に記載した材料と同様の材料を用いることができる。また、負極活物質層における負極活物質の含有量は、容量の観点からはより多いことが好ましく、例えば30重量%以上であり、50重量%以上であることが好ましく、70重量%以上であることがより好ましい。また、負極活物質層の厚さは、電池の構成によって大きく異なるものであり、特に限定されるものではない。
3.電解質層
本発明における電解質層は、正極活物質層および負極活物質層の間に形成される層である。電解質層を構成する電解質は、液体電解質(電解液)であっても良く、固体電解質であっても良い。
本発明における電解液は、例えば、フッ化物塩および有機溶媒を含有する。フッ化物塩としては、無機フッ化物塩、有機フッ化物塩、イオン液体等を挙げることができる。無機フッ化物塩の一例としては、例えば、XF(Xは、Li、Na、K、RbまたはCsである)を挙げることができる。有機フッ化物塩のカチオンの一例としては、テトラメチルアンモニウムカチオン等のアルキルアンモニウムカチオンを挙げることができる。電解液におけるフッ化物塩の濃度は、例えば0.1mol%〜40mol%の範囲内であり、1mol%〜10mol%の範囲内であることが好ましい。
電解液の有機溶媒は、通常、フッ化物塩を溶解する溶媒である。有機溶媒としては、例えば、トリエチレングリコールジメチルエーテル(G3)、テトラエチレングリコールジメチルエーテル(G4)等のグライム、エチレンカーボネート(EC)、フルオロエチレンカーボネート(FEC)、ジフルオロエチレンカーボネート(DFEC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)等の環状カーボネート、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)等の鎖状カーボネート挙げることができる。また、有機溶媒として、イオン液体を用いても良い。
一方、上記固体電解質としては、La、Ce等のランタノイド元素のフッ化物、Li、Na、K、Rb、Cs等のアルカリ元素のフッ化物、Ca、Sr、Ba等のアルカリ土類元素のフッ化物等を挙げることができる。具体的には、LaおよびBaのフッ化物(例えば、La0.9Ba0.12.9)、PbおよびSnのフッ化物等を挙げることができる。
また、本発明における電解質層の厚さは、電池の構成によって大きく異なるものであり、特に限定されるものではない。
4.その他の構成
本発明のフッ化物イオン電池は、上述した負極活物質層、正極活物質層および電解質層を少なくとも有するものである。さらに通常は、正極活物質層の集電を行う正極集電体、および、負極活物質層の集電を行う負極集電体を有する。集電体の形状としては、例えば、箔状、メッシュ状、多孔質状等を挙げることができる。また、本発明のフッ化物イオン電池は、正極活物質層および負極活物質層の間に、セパレータを有していても良い。より安全性の高い電池を得ることができるからである。
5.フッ化物イオン電池
本発明のフッ化物イオン電池は、一次電池であっても良く、二次電池であっても良いが、中でも、二次電池であることが好ましい。繰り返し充放電でき、例えば車載用電池として有用だからである。なお、一次電池には、二次電池の一次電池的使用(充電後、一度の放電だけを目的とした使用)も含まれる。また、本発明のフッ化物イオン電池の形状としては、例えば、コイン型、ラミネート型、円筒型および角型等を挙げることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下に実施例を示して本発明をさらに具体的に説明する。
[実施例]
(活物質の合成)
SrFを2.1659g、Ceを3.2454g、Biを7.2067g、Sを1.3823g秤量し、これらをメノウ乳鉢に投入し、粉砕混合し、混合物を得た。なお、混合物の組成は、SrF:Ce:Bi:S=0.50:0.25:1:2のモル比に該当する。得られた混合物をペレット化し、石英管に真空封入した。石英管を電気炉に設置し、800℃で焼成を行った。焼成条件は、2時間40分間で800℃まで昇温し、800℃で10時間保持する条件とした。その後、自然冷却し、得られた試料を、メノウ乳鉢を用いて粉砕混合した。なお、焼成前の試料は赤茶色であり、焼成後の試料表面は灰色であり、粉砕混合後の試料は黒色であった。
粉砕混合後の試料を、再度ペレット化し、石英管に真空封入した。石英管を電気炉に設置し、800℃で焼成を行った。焼成条件は、2時間40分間で800℃まで昇温し、800℃で10時間保持する条件とした。その後、自然冷却し、得られた試料を、メノウ乳鉢を用いて粉砕混合した。これにより、活物質(Sr0.5Ce0.5FBiS、黒色)を得た。
[評価]
(XRD測定)
実施例で得られた活物質を用いて、X線回折測定(CuKα線使用)を行った。その結果を図2に示す。図2に示すように、2θ=25.7°、31.2°、41.5°、44.6°、52.5°、64.8°、73.5°の各近傍に特徴的なピークが確認された。なお、これらのピーク位置は、非特許文献2のFig. 1に記載されたSr0.5Ce0.5FBiSのピーク位置と同じであった。
(CV測定および充放電試験)
実施例で得られた活物質を用いてペレット電池を作製し、サイクリックボルタンメトリ(CV)測定および充放電試験を行った。まず、実施例で得られた活物質と、フッ化物イオン伝導性材料であるLa0.9Ba0.12.9と、電子伝導性材料であるVGCFとを混合し、ペレット成型することで、電極ペレットを得た。得られた電極ペレット(作用極)と、La0.9Ba0.12.9を用いた固体電解質層と、Pb箔(対極)とを備えたペレット電池をプレスにより作製した。150℃に加熱したセルの中で、CV測定および充放電試験を実施した。CV測定の条件は、電位掃引範囲:−1.5V〜2V、掃引速度:1.0mV/secとした。一方、充放電試験の条件は、−1.5V〜2.5V(vs. Pb/PbF)、5μA/cmの定電流充放電(放電スタート)とした。
その結果を図3および図4に示す。図3に示すように、実施例で得られた活物質は酸化還元の挙動を示すことが確認された。また、図4に示すように、充放電により容量発現することが確認できた。このように、実施例で得られた活物質は、可逆的にフッ化物イオンと反応した。特に、図4に示す充放電曲線から、高いクーロン効率が得られていることが分かる。そのため、良好なサイクル特性を有する電池が得られることが示唆された。なお、高いクーロン効率が得られていることから、実施例で得られた活物質では、フッ化脱フッ化反応ではなく、インターカレート反応が生じていると推測される。フッ化脱フッ化反応では、結晶構造が大きく変化するが、インターカレート反応では、結晶構造の変化が抑制され、高いクーロン効率が得られる。また、インターカレート反応が生じていると示唆されることから、充放電が可能となる性質(活物質としての性質)は、Sr0.5Ce0.5FBiSの結晶構造に起因すると推測される。
1 … 正極活物質層
2 … 負極活物質層
3 … 電解質層
4 … 正極集電体
5 … 負極集電体
6 … 電池ケース
10 … フッ化物イオン電池

Claims (3)

  1. フッ化物イオン電池に用いられる活物質であって、
    M元素(Mは、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Ca、SrおよびBaの少なくとも一つである)と、F元素と、Bi元素と、S元素とを含有する結晶相を有し、
    前記結晶相が、CuKα線を用いたX線回折測定において、2θ=25.7°±0.5°、31.2°±0.5°、41.5°±0.5°の位置にピークを有することを特徴とする活物質。
  2. 前記結晶相が、空間群P4/nmmの結晶構造を有することを特徴とする請求項1に記載のフッ化物イオン電池用活物質。
  3. 正極活物質を含有する正極活物質層と、負極活物質を含有する負極活物質層と、前記正極活物質層および前記負極活物質層の間に形成された電解質層と、を有するフッ化物イオン電池であって、
    前記正極活物質または前記負極活物質が、請求項1または請求項2に記載の活物質であることを特徴とするフッ化物イオン電池。
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