JP6599399B2 - 墓石システム - Google Patents

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Description

本発明は、墓石システムに関する。
従来、墓石の大半は、御影石から作られている。しかし、従来の墓石は、御影石に限らず、経年的に劣化することが知られている。例えば、日光に晒されることにより、墓石の表面が変色したり、雨雪に晒されることにより、吸水された水分が石内部の鉄分と結びついて錆が生じたりする。このような墓石の寿命は、150〜200年程度と言われている。
現代では、核家族化や少子高齢化が進んだことから、墓を建立しても子供がいなかったり、子供が結婚をしない等の理由で墓を継承する人が減っている。また、最近の地価高騰によって、都会あるいはその周辺の墓地に新たに墓を建立することが困難となってきている。都心が難しければ、地価の安い地方に墓を建立することも考えられるが、地方でも墓地の造成が可能な程の広大な土地は、地価の安い交通の便の悪い場所等に限られてきて、その結果墓参りを逡巡する人や更には困難に思う人(特に高齢者)が増えている。
一般に墓の大きさは、和墓の場合、竿石(墓の一番上にある縦長の石)の幅と奥行きが8寸〜10寸(240mm〜300mm程度)、竿石の高さが630mm〜780mm程度であり、竿石を支える上台、中台、芝台を合わせると、墓全体の高さは1.3m〜1.7m程度にもなる。また、一つの墓当たり占める面積も様々であるが、1m〜4m程度が一般的である。仮に、1000基の墓を建立するためには、1000m〜4000m以上の広大な土地が必要となる。
このように、墓石は経年劣化する、墓を継承する人がいない、都会の周辺に墓地とする場所が少ないという問題を解決するために、最近では、寺院の境内等に、多数の骨壺を収納できるロッカータイプの棚を備え、当該寺院が永代供養するという室内墓地が人気である。例えば、特許文献1には、多数の遺骨を収納する納骨ラックと、参拝者が訪れる参拝室を備えた室内墓地を管理するシステムが提案されている。
しかし、従来提案されている室内墓地においては、ロッカータイプの棚に遺骨が納められている。また、遺骨が納められた納骨箱を祭壇に搬送するために自動搬送システムがよく用いられている(例えば、特許文献2参照)。そのような墓地は、遺骨を墓石の中に納めて故人を静かに祀ってきた古くからの日本人の風習とはかけ離れたものとなっており、違和感を抱く人は少なくないという問題がある。
特開2010−211334号公報 特開2004−244871号公報
本発明は、かかる従来の問題点を解決すべくなされたものであり、経年劣化し難く、墓を建立する場所を取らず、機械で動かすことなく静かに故人を祀ることが可能な墓石システムを提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、支持基材と、前記支持基材に対して、縦横にそれぞれ2個以上のマトリックス状に配置されて取り付けられた複数のパネル状の小型墓石と、を備え、前記複数の各小型墓石は、セラミックスから形成され、内部に遺骨の収容スペースが形成され、前記複数の各小型墓石は、厚みの寸法が、5mm〜27mmの範囲であり、縦横の寸法が、縦64mmで横45mmの1/4Lサイズ、縦91mmで横55mmの名刺サイズ、縦89mmで横64mmの1/2サイズ、縦127mmで横89mmのL判サイズ、縦119mmで横89mmのDSCサイズ、縦133mmで横89mmのL−Wサイズ及び縦158mmで横89mmのHV(ハイビジョン9:16)サイズのうち、少なくとも何れか1つの写真サイズであり、前記複数の小型墓石の前面は、全体として一つのフォトモザイク画像を構成する、ことを特徴とする墓石システムを提供する。
本発明に係る墓石システムによれば、墓石がセラミックスから形成されているため、変色したり錆を生じる等の経年劣化を生じ難い。また、墓石が小型でパネル状であり、支持基材にマトリックス状に複数配置されて取り付けられるため、墓石の建立に要するスペースを大幅に低減可能である。小型墓石が支持基材に配置された状態で参拝が可能であり、従来のような遺骨が納められた納骨箱を祭壇に搬送するための自動搬送システムが不要であるため、静かに故人を祀ることが可能である。
ここで、本発明でいう「小型墓石」は、一般的に用いられる従来の墓石の体積よりも小さい体積を有する墓石を意味する。上記背景技術の項で説明した従来の一般的な和墓の竿石の体積(縦(高さ)の最小値630mm×横(幅)の最小値240mm×厚み(奥行き)の最小値240mm)よりも小さい体積を有する墓石が、本発明の小型墓石である。
また、本発明でいう「パネル状」とは、縦横の寸法よりも厚み方向の寸法が小さい板状の形状を意味する。
そして、本発明に係る墓石システムで用いる前記複数の各小型墓石厚みの寸法が、5mm〜27mmの範囲であり、縦横の寸法が、縦64mmで横45mmの1/4Lサイズ、縦91mmで横55mmの名刺サイズ、縦89mmで横64mmの1/2サイズ、縦127mmで横89mmのL判サイズ、縦119mmで横89mmのDSCサイズ、縦133mmで横89mmのL−Wサイズ及び縦158mmで横89mmのHV(ハイビジョン9:16)サイズのうち、少なくとも何れか1つの写真サイズである。
そして、本発明に係る墓石システムで用いる前記複数の小型墓石の前面は、全体として一つのフォトモザイク画像を構成する。
本発によれば、小型墓石の前面が全体として一つの意匠を構成するため、外観を向上させることができると共に、例えば、意匠として仏像の絵等を採用することで、お参りする際の気持ちを高めることが可能である。
本発明に係る墓石システムによれば、経年劣化し難く、墓を建立する場所を取らず、機械で動かすことなく静かに故人を祀ることが可能である。
本発明の一実施形態に係る墓石システムの全体構成を概略的に示す斜視図である。 図1に示す墓石システムに用いられる小型墓石の概略構成図である。 複数の小型墓石の前面が全体として一つの意匠を構成するものとした墓石システムの一形態の正面図である。 複数の小型墓石の前面が全体として一つの意匠を構成するものとした墓石システムの他形態の正面図である。 支持基材に対する小型墓石の取り付け方法を説明するための側面図である。 墓石システムの使用形態を説明するための概略構成図である。
以下、添付図面を適宜参照しつつ、本発明の一実施形態について説明する。なお、説明の便宜上、各図に示す寸法や縮尺比は、実際のものとは異なる場合がある。
<全体構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る墓石システム10の全体構成を概略的に示す斜視図である。
墓石システム10は、図1に示すように、複数の小型墓石1と、支持基材2とを備えている。小型墓石1は、支持基材2に対して、縦横にそれぞれ2個以上のマトリックス状に配置されて取り付けられている。
図1に示す例では、複数の小型墓石1は、支持基材2に対して、縦方向に4個と横方向に6個のマトリックス状に取り付けられているが、支持基材2に取り付ける小型墓石1の数は、小型墓石1と支持基材2の大きさに応じて、様々に変更できる。
各小型墓石1同士は、間隔を開けて配置してもよいし、接するように配置してもよい。図1に示す例では、各小型墓石1同士は、縦方向に間隔をあけて、横方向に接して配置されている。
参拝者は、墓石システム10の前で参拝する。香炉、供物台、水鉢、花立、灯籠等を墓石システム10の近くに別個に設置してもよい。
<支持基材>
支持基材2は、縦横にそれぞれ2個以上の複数の小型墓石1をマトリックス状に取り付けることができれば、支持基材2の種類、形成材料、形状等は特に限定されない。
支持基材2の種類としては、例えば、壁、柱、塔等が挙げられる。
支持基材2の形成材料は、小型墓石1を取り付けることができればよく、例えば、木、コンクリート、モルタル、レンガ、金属、セラミックス等が挙げられる。
支持基材2の形状としては、例えば、パネル状、筒状(円筒状、楕円筒状、角筒状等)、錐状(円錐状、楕円錐状、角錐状等)が挙げられる。
支持基材2の大きさは、特に限定されないが、支持基材2が屋内の壁である場合、例えば、縦2.5〜5m×横6〜9m程度であり、支持基材2が屋内の円柱である場合、例えば、直径2〜3m×高さ2.5〜5m程度である。
なお、本明細書でいう「縦方向」は、図1に示すように、墓石システム10を形成した後の支持基材2の鉛直方向を意味し、「横方向」は、縦方向に直交する方向で且つ小型墓石1を取り付ける支持基材2の面に沿った方向を意味する。小型墓石1の厚み方向は、縦方向と横方向の双方に直交する方向を意味する。
<小型墓石の概略>
図2に、図1に示す墓石システム10に用いられる小型墓石1の概略構成図を示す。図2(a)は斜視図、(b)は正面図である。図2(a)では、小型墓石1の前面の意匠を省略している。
本実施形態の小型墓石1はパネル状であり、セラミックスから形成されている。
<小型墓石の寸法>
各小型墓石1の寸法は、例えば、縦64mm〜365mm、横45mm〜254mm、厚み5mm〜27mmの範囲である。本発明の小型墓石1は、従来の一般的な和墓の竿石よりも小さい体積を有する。
縦の寸法と横の寸法は、特に限定されないが、例えば、写真サイズとすることができる。写真サイズとしては、例えば、1/4Lサイズ(縦64mm×横45mm)、名刺サイズ(縦91mm×横55mm)、1/2サイズ(縦89mm×横64mm)、L判サイズ(縦127mm×横89mm)、DSCサイズ(縦119mm×横89mm)、L−Wサイズ(縦133mm×横89mm)、P(パノラマ)サイズ(縦254mm×横89mm)、HV(ハイビジョン9:16)サイズ(縦158mm×横89mm)、ハガキサイズ(縦152mm×横102mm)、KGサイズ(縦152mm×横102mm)、DSCWサイズ(縦169mm×横127mm)、2Lサイズ(縦178mm×横127mm)、六切サイズ(縦254mm×横203mm)、ワイド六切サイズ(縦305mm×横203mm)、四切サイズ(縦305mm×横254mm)、ワイド四切サイズ(縦365mm×横254mm)、A4サイズ(縦297mm×横210mm)等が挙げられる。
例えば、取り付けられる全ての小型墓石1の寸法を縦91mm×横55mmの名刺サイズとし、支持基材2の大きさが縦5m×横5mの壁面である場合、縦方向に約50個、横方向に約90個取り付けることができるので、計4500個程度の小型墓石1が支持基材2に取り付けられた墓石システム10を作製することができる。このように、本実施形態に係る墓石システム10は、墓石の建立に要するスペースを大幅に低減可能である。
小型墓石1の寸法を写真サイズとすることで、後述するように、小型墓石1の前面に施す意匠の原稿として写真を用いる場合、写真を拡大又は縮小することなくそのままの寸法の写真を小型墓石1の前面に表すことができる。よって、小型墓石1の前面に表された写真画像が拡大・縮小によりぼけたり見づらくなったりすることなく、また原稿写真の拡大・縮小の工程が不要であるであるため、好ましい。
図1には、支持基材2に取り付けられる小型墓石1の寸法が全て同じである形態を示したが、支持基材2に取り付けられる一部又は全部の小型墓石1の寸法が異なっていてもよい。
<遺骨の収容スペース>
小型墓石1の内部には、図2(a)に示すように、遺骨の収容スペース3が形成されている。破線は、外側から視認できない部分を示す。遺骨の収容スペース3には、遺骨を収納することができる。遺骨の他にも遺品や故人の髪の毛等故人に関する物を収容してもよい。遺骨の収納スペース3は、図2(a)に示すように、小型墓石1の上面から遺骨等を収納するように形成してもよく、特に図示しないが、小型墓石1の側面から遺骨等を収納するように形成してもよい。
遺骨の収容スペース3の寸法は、小型墓石1の寸法に応じて適宜設定してよい。例えば、小型墓石1の縦横の寸法を名刺サイズ(縦91mm×横55mm)とし、厚み寸法を15mmとした場合、遺骨の収容スペース3の寸法は、例えば、直径10mm、深さ30mmの円筒形状とすることができる。遺骨の収容スペース3の形状は、円筒形状に限定されず、楕円筒形状、角筒形状等適宜設定できるが、ドリルで穴を開けることにより簡便に作成できることから、円筒形状が好ましい。
遺骨の収納スペース3には、遺骨等収納容器(図示せず)が挿入されており、その中に故人の遺骨、遺品等を収納することができる。遺骨等収納容器は、容器本体と蓋からなり、その大きさは遺骨の収納スペース3と略同形同大であり、遺骨の収納スペース3に挿入できる程度の大きさである。遺骨等収納容器の材質は特に限定されないが、例えばジルコニウム等の耐腐食性に優れる材料から形成することができる。或いは、遺骨等収納容器を挿入せずに、遺骨の収納スペース3に直接、故人の遺骨、遺品等を収納してもよい。その場合は、遺骨の収納スペース3を蓋等で塞ぐ必要がある。
遺骨の収納スペース3に故人の遺骨・遺品等を収納するタイミングとしては、小型墓石1を支持基材2に取り付ける前でもよく、小型墓石1を支持基材2に取り付けた後でもよい。遺骨の収納スペース3が小型墓石1の上面から遺骨等を収納するように形成されている場合、各小型墓石1同士が縦方向に接している又は各小型墓石1同士の縦方向の間隔が僅かであると、支持基材2に取り付けた後の小型墓石1の遺骨の収納スペース3へ遺骨等を収納することが困難である。また、遺骨の収納スペース3が小型墓石1の側面から遺骨等を収納するように形成されている場合、各小型墓石1同士が横方向に接している又は各小型墓石1同士の横方向の間隔が僅かであると、支持基材2に取り付けた後の小型墓石1の遺骨の収納スペース3へ遺骨等を収納することが困難である。このような場合は、小型墓石1を取り付ける前に、遺骨の収納スペース3に遺骨等を収納するのが好ましい。
本実施形態に係る墓石システム10は、このように支持基材2に取り付けられた小型墓石1の中に遺骨等が納められており、遺骨が納められた納骨箱が機械で搬送されることが無いので、静かに故人を祀ることができる。
<セラミックス>
小型墓石1の形成材料であるセラミックスは、成形、焼成等の工程を経て得られる非金属無機材料である。セラミックスとしては、陶磁器、ガラス、セメント、ファインセラミックス(例えば、チタン酸バリウム、チタン酸ジルコン酸塩 、フェライト、アルミナ、フォルステライト、ジルコニア、ジルコン、ムライト、ステアタイト、コーディエライト、窒化アルミニウム、炭化ケイ素等)等が挙げられる。
耐腐食性に優れるセラミックスを小型墓石1の形成材料として用いることにより、経年劣化し難い墓石システム10とすることができる。
<小型墓石の製造方法>
セラミックスからパネル状の小型墓石1を製造する方法としては、一般的な方法を用いることができる。セラミックス原料の調合・混合工程、成形工程、焼成工程、所望に応じ研削・研磨工程を経てパネル状の小型墓石1を製造することができる。成形工程における成形手法としては、加圧成形、ホットプレス、押出成形、射出成形等の手法を用いることができる。
セラミックスとして陶磁器を用いる場合、酸化珪素、金属酸化物、珪酸塩鉱物を主成分とする陶土を主体とした原料を調合・混合する工程、混合した原料をパネル状に成形する工程、パネル状に成形されたパネル状体を焼成する工程を経ることにより、小型墓石1を得ることができる。
<小型墓石に施される意匠>
小型墓石1の前面には、図2(b)の小型墓石1の正面図に示すように、文字、模様、色彩、画像等の意匠を施すことができる。例えば、故人の氏名(俗名)・戒名、名号(南無阿弥陀等)等を文字で小型墓石1の前面に表したり、模様(家紋等)、色彩、画像(蓮、菊、御影石等)等の意匠として小型墓石1の前面に施すことができる。
小型墓石1の前面には、図2(b)に示すように、故人の肉声等のデジタル音響波形に基づき作製された2次元濃淡画像11を施してもよい。
一般に、デジタル音響波形の記録にはCDやDVD等の電磁的記録媒体が用いられるが、このような電磁的記録媒体は、記録したデータを読み取るデバイスの影響を受けやすい(記録したデータの読み取りデバイスが将来存在する保証は無い)他、媒体基板が樹脂から形成されており経年劣化を生じ易いため、長期保存に適していない。
そこで、経年劣化し難い本実施形態の小型墓石1に、デジタル音響波形に基づき作製された2次元濃淡画像11を施すことにより、予めデジタル音響波形とされた故人の肉声を恒久的に保存することができるため好ましい。また、本実施形態に係る墓石システム10に参拝した際に、故人の肉声を聞くことができるため、参拝者の気持ちをより一層高める事が可能である。このようなデジタル音響波形に基づく2次元濃淡画像の作製方法及びデジタル音響波形の再現方法としては、例えば、特開2015−084264号公報に記載の方法を好ましく用いることができる。
本実施形態に係る墓石システム10において、複数の小型墓石1の前面を全体として一つの意匠を構成するものとしてもよい。当該一つの意匠としては、特に限定されないが、墓地にふさわしい意匠として、例えば、図3(a)に示すような仏像の画像、図4(a)に示すような仏像の顔の画像が挙げられる。
図3(a)及び図4(a)は、複数の小型墓石1の前面を全体として一つの意匠を構成するものとした墓石システム10の全体正面図、図3(b)及び図4(b)は、それぞれ図3(a)及び図4(a)の破線で囲った部分の拡大正面図を示す。
図3(a)に示す一形態においては、縦5m×横5mの支持基材2に対して、縦50mm×横50mmのパネル状の小型墓石1が縦方向100個×横方向100個=計10000個、マトリックス状に配置されている。図3(b)は図3(a)の拡大正面図で、縦方向34個、横方向34個の小型墓石1がマトリックス状に配置されている。また、図4(a)に示す他形態においては、縦方向40個×横方向24個=計960個の小型墓石1が支持基材2にマトリックス状に配置されている。図4(b)は図4(a)の拡大正面図で、縦方向5個、横方向5個の小型墓石1がマトリックス状に配置されている。
図3は、小型墓石1の前面に施される意匠が色彩のみの意匠である形態を示し、図4は、小型墓石1の前面に施される意匠がそれぞれ異なる文字、画像等の意匠である形態を示す。図4に示す形態は、27種類の異なる意匠が各小型墓石1に施されている。
複数の小型墓石1の前面が全体として一つの意匠を構成させるための方法としては、例えば、公知であるフォトモザイク画像の作製方法を応用することにより、複数の小型墓石1が全体として一つの意匠を構成させることが挙げられる。フォトモザイク画像とは、多数の異なる画像(以下、個別画像と称する)をモザイクのように組み合わせて配置することにより全体として得られる1つの画像(以下、制作目標画像と称する)のことをいう。フォトモザイク画像をある程度遠くから観察すると、観察者の目には制作目標画像が観察されるが、フォトモザイク画像をある程度近くから観察すると、並べられた複数の異なる個別画像が観察される。本実施形態では、個別画像が各小型墓石1の前面に施される意匠に相当し、制作目標画像が複数の小型墓石1の前面が全体として構成する一つの意匠に相当する。
フォトモザイク画像の作製方法を応用することにより、例えば、次の(1)〜(5)の工程により、複数の小型墓石1の前面が全体として一つの意匠を構成する墓石システム10を作製することができる。
(1)複数の小型墓石1全体が構成する一つの意匠(例えば、仏像の意匠)である制作目標画像を決定し、当該制作目標画像を墓石システム10に配置する小型墓石1の個数分の縦横のブロックに分割する。支持基材2に縦100個×横100個=10000個の小型墓石1を取り付ける場合は、小型墓石1と縦横同数である縦100個×横100個=10000個のブロックに分割する。
(2)支持基材2上に制作目標画像を施す位置を決定し、制作目標画像の各ブロックの位置と、支持基材2上の位置とを対応づける。
(3)小型墓石1を支持基材2に取り付ける際に、小型墓石1に施された個別画像の色と各ブロックの色とを対比し、個別画像の色に最も近似した色のブロックを決定する。
(4)決定された色のブロックに対応づけられた支持基材2上の位置に当該個別画像が施された小型墓石1を取り付ける。
(5)支持基材2に小型墓石1が全て満たされるまで、前記(3)及び(4)の工程を繰り返す。
上記(3)の工程において、個別画像の色と各ブロックの色とを対比し、個別画像の色に最も近似した色のブロックを決定する方法としては、公知であるフォトモザイク画像の作製方法で用いられている方法が挙げられる。例えば、制作目標画像の各ブロックの色の平均RGB値等と個別画像の平均RGB値等との間の距離を重みをつけて求め、当該距離が最も小さくなるブロックに個別画像を配置することを決定する方法(例えば、特開2000−298722号公報参照)、制作目標画像のブロックを更に分割した各部分領域の平均濃度と、個別画像を分割した部分領域のそれぞれの平均濃度との距離を求め、当該距離が最小となるブロックの位置に個別画像を配置することを決定する方法(例えば、特開平11−341266号公報参照)等がある。これら公知のフォトモザイク画像の作製方法では、当該制作目標画像を構成する全ての個別画像が揃っている状態で、制作目標画像を分割した各ブロックの色と各個別画像の色とを対比し、個別画像の色に最も近似した色のブロックを決定するものである。
しかし、一般的に、墓石は生前に作られるのみならず、人が亡くなってから作られることもあり、墓石システム10を作製する際に、個別画像の意匠が施された小型墓石1の全てが揃っているとは限らない。よって、公知のフォトモザイク画像の作製方法をそのまま応用するのでは、小型墓石1に施された意匠に基づいて小型墓石1を取り付ける位置を決定し難いおそれがある。小型墓石1を追加して支持基材2上に取り付けるごとに、公知のフォトモザイク画像の作製方法をそのまま応用して、支持基材2上の位置を決定したとしても、支持基材2に取り付けられた複数の小型墓石1が全体として一つの意匠を構成し得ないことも考えられる。
そこで、複数の小型墓石1の前面が全体として一つの意匠を構成させるようにするために、例えば、小型墓石1を取り付ける支持基材2上の位置を墓石建立希望者が指定する場合は、支持基材2上の位置に対応する制作目標画像のブロックの色と近似するように、小型墓石1の前面に施す意匠を墓石建立希望者に提案し、了承を得ることにより、制作目標画像を分割した各ブロックの色と各個別画像の色とを近似させることができる。また、制作目標画像のブロックの色に近似した小型墓石1に施す意匠(故人の氏名、戒名等の文字を除く)の例を予め作成しておき、墓石建立希望者に選択してもらうことも考えられる。
なお、全体として一つの意匠を構成する複数の小型墓石1の個数が少ない場合、意図する意匠を構成させることが困難になるおそれがあるため、全体として一つの意匠を構成するのに十分な数の小型墓石1が支持基材2に取り付けられた墓石システム10とするのが好ましい。
上記方法を用いることにより、図3に示すように色彩のみが前面に施された小型墓石1が全体として一つの意匠を構成する墓石システム10とすることもでき、また、図4に示すように、それぞれ異なる文字、画像等の意匠が前面に施された小型墓石1が全体として一つの意匠を構成する墓石システム10とすることもできる。
このようにして、複数の小型墓石1の前面が全体として一つの意匠を構成する墓石システム10を作製することができる。
本実施形態に係る墓石システム10において、小型墓石1の前面が全体として一つの意匠を構成することにより、全体の外観を向上させることができる。例えば、複数の小型墓石1が構成する一つの意匠として仏像の絵等を採用することで、参拝者がお参りする際の気持ちを高めることができると共に、仏様の中で故人が静かに眠っているという安心感を参拝者に与えることが可能であるため好ましい。
複数の小型墓石1の前面が全体として一つの意匠を構成する形態において、支持基材2にも当該一つの意匠と同一の意匠を施すことが好ましい。複数の小型墓石1のみが全体として一つの意匠を構成しているが、支持基材2には当該一つの意匠が施されていない場合、全ての小型墓石1が支持基材2に取り付けられないと、墓石システム10全体を見た際に、一つの意匠が構成されていないため、墓石システム10の外観が損なわれるおそれがある。全体として小型墓石1の前面に構成された一つの意匠と同一の意匠を支持基材2に施すことにより、小型墓石1が全て取り付けられる前であっても、墓石システム10の外観は当該一つの意匠として視認されるため、外観が損なわれず好ましい。
<小型墓石の前面への意匠の転写>
小型墓石1の前面へ意匠を施す方法としては、所望の意匠を転写紙に印刷し、転写紙から小型墓石1の前面に当該意匠を転写する方法が挙げられる。例えば、(1)所望の意匠の原稿を用意する、(2)意匠の原稿がカラー原稿である場合はカラースキャナを用いて色分解する、(3)色分解した色ごとに意匠を転写紙に転写する、(4)意匠を転写紙から小型墓石1の前面に転写する、(5)意匠を小型墓石1の前面に定着させ、日光による劣化・退色を防止するため、転写された小型墓石1を焼成する等の工程により、小型墓石1の前面へ意匠を施すことができる。
<小型墓石の取り付け方法>
小型墓石1を支持基材2に取り付ける方法としては、特に限定されないが、例えば、(a)接着剤単独、(b)接着剤とアンカーボルトの併用等によって取り付けることができる。
(a)接着剤によって取り付ける場合は、図5(a)に示すように、小型墓石1の裏面と支持基材2の表面に接着剤81を塗布し、小型墓石1を支持基材2に対して圧着することによって、取り付けることができる。用いられる接着剤81としては、高い接着強度を有し、耐久性に優れることから、2液混合型のエポキシ樹脂系接着剤を例示できる。かかるエポキシ樹脂系接着剤の市販品として、例えば「ボンド クイックメンダー」(コニシ製)を用いることができる。
(b)接着剤とアンカーボルトの併用によって取り付ける場合は、図5(b)に示すように、小型墓石1の裏面に凹部12を設け、当該凹部にアンカーボルト82の頭を埋め込むと共に、支持基材2の表面にドリルでアンカーボルト82の差し込み穴21を開ける。その後、小型墓石1の裏面、支持基材2の表面及びアンカーボルト82のそれぞれに接着剤81を塗布し、アンカーボルト82をアンカーボルト差し込み穴21に差し込むように、小型墓石1を支持基材2に対して圧着することによって取り付けることができる。
<墓石システムの使用形態>
墓石システム10は、図6に示すように、一人につき1つの小型墓石1を使用してもよいし(図6のA〜Dさんの場合)、使用する人の希望に応じ、一人で複数の小型墓石1を使用してもよい(図6のEさんの場合、太い破線で囲われた範囲の小型墓石1)。この場合、複数の小型墓石1のそれぞれに遺骨の収納スペース3が設けられているが(図6のEさんの場合は、縦方向2個×横方向2個=計4個の遺骨収納スペース)、いずれか1つの遺骨の収納スペース3に遺骨等を収納すればよい。
本実施形態に係る墓石システム10は、屋外でも屋内でも設置することができる。設置場所としては、墓を設置することが好ましい場所であれば特に限定されないが、例えば、寺院の境内を挙げることができる。本実施形態に係る墓石システム10は、墓石の建立に要するスペースを大幅に低減できるため、スペースが限られた寺院の境内に好ましく設置することができる。また、寺院の境内に本実施形態に係る墓石システム10を設置することにより、寺院の僧侶による永代供養を受けることができる。そのため、墓を継承する人が少なくなっていく現代であっても、安心して墓に眠ることができる。寺院は永久的に受け継がれていく場所であり、本実施形態に係る墓石システム10は経年劣化し難く半永久的に残るものであることからも好ましい。
1 小型墓石
2 支持基材
3 遺骨の収納スペース
10 墓石システム

Claims (1)

  1. 支持基材と、
    前記支持基材に対して、縦横にそれぞれ2個以上のマトリックス状に配置されて取り付けられた複数のパネル状の小型墓石と、を備え、
    前記複数の各小型墓石は、セラミックスから形成され、内部に遺骨の収容スペースが形成され
    前記複数の各小型墓石は、厚みの寸法が、5mm〜27mmの範囲であり、縦横の寸法が、縦64mmで横45mmの1/4Lサイズ、縦91mmで横55mmの名刺サイズ、縦89mmで横64mmの1/2サイズ、縦127mmで横89mmのL判サイズ、縦119mmで横89mmのDSCサイズ、縦133mmで横89mmのL−Wサイズ及び縦158mmで横89mmのHV(ハイビジョン9:16)サイズのうち、少なくとも何れか1つの写真サイズであり、
    前記複数の小型墓石の前面は、全体として一つのフォトモザイク画像を構成する、
    ことを特徴とする墓石システム。
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