JP6597895B2 - 磁気センサ、電流センサ、および磁気センサの製造方法 - Google Patents

磁気センサ、電流センサ、および磁気センサの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ブリッジ回路を構成する複数の磁気抵抗素子を含む磁気センサ、電流センサ、および磁気センサの製造方法に関する。
従来の磁気センサが、開示された文献として、たとえば特開平7−324933号公報(特許文献1)が挙げられる。
特許文献1に開示の磁気センサにあっては、基板上に、地磁気を収束する複数の強磁性体コアが所定のギャップをもって周方向に配置されており、この当該ギャップにおける磁界方向に対して略直交するように、当該ギャップの各々に磁気抵抗効果素子が配置されている。これら、複数の強磁性体コアおよび磁気抵抗素子は、基板上に成膜成形されている。
特開平7−324933号公報
しかしながら、特許文献1に開示の磁気センサにあっては、周方向に配置された複数の強磁性体コアのうち互いに隣り合う強磁性体コアの間の隙間における磁界方向に対して、磁気抵抗素子の向きを規定し、当該隙間に磁気抵抗素子を配置する構成である。このため、複数の強磁性体コアによって囲まれる領域の中央部においては、磁気抵抗素子を配置することができず、基板に対して効率よく磁気抵抗素子を配置することができない。加えて、強磁性体コアの間隔が狭く、磁気抵抗素子が発熱した場合には、熱を外部に放出しにくくなるため、熱によって検知精度が低下することが懸念される。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、磁気抵抗素子に印加される磁界の方向を調整しつつ放熱性を確保し、基板上に効率よく磁気抵抗素子を配置することができる磁気センサ、電流センサ、および磁気センサの製造方法を提供することにある。
本発明に基づく磁気センサは、基板と、上記基板上に設けられ、ブリッジ回路を構成する複数の磁気抵抗素子と、上記基板上に第1方向に沿って並んで設けられ、上記複数の磁気抵抗素子に印加される磁界の方向を調整する複数のポールピースと、を備え、互いに隣り合うポールピースの間に、上記複数の磁気抵抗素子のうち少なくともいずれかの磁気抵抗素子が位置する。
上記本発明に基づく磁気センサにあっては、上記複数のポールピースは、一対のポールピースを含んでいてもよい。この場合には、上記一対のポールピースの間に、上記複数の磁気抵抗素子が位置することが好ましい。
上記本発明に基づく磁気センサにあっては、上記複数のポールピースは、3つのポールピースを含んでいてもよい。また、上記ブリッジ回路のうち第1のハーフブリッジ回路を構成する2つの磁気抵抗素子と、上記ブリッジ回路のうち第2のハーフブリッジ回路を構成する他の2つの磁気抵抗素子と、を含んでいてもよい。この場合には、上記第1方向において、一端側に位置するポールピースと中央に位置するポールピースとの間に、上記2つの磁気抵抗素子が位置することが好ましく、上記第1方向において、上記中央に位置するポールピースと他端側に位置するポールピースとの間に、上記他の2つの磁気抵抗素子が位置することが好ましい。
上記本発明に基づく磁気センサにあっては、上記複数のポールピースは、5つのポールピースを含んでいてもよい。この場合には、上記複数の磁気抵抗素子の各々が、互いに隣り合うポールピースの間に位置することが好ましい。
上記本発明に基づく磁気センサにあっては、上記互いに隣り合うポールピースの各々の上記基板の法線方向における中心高さを通過する上記第1方向に平行な仮想平面が、上記互いに隣り合うポールピースの間に位置する上記磁気抵抗素子を通過することが好ましい。
上記本発明に基づく磁気センサは、上記複数の磁気抵抗素子にバイアス磁界を印加するための磁石をさらに備えていてもよい。この場合には、上記複数のポールピースは、上記磁石によって発生する上記バイアス磁界の方向を調整することが好ましい。
上記本発明に基づく磁気センサにあっては、上記基板の法線方向から見た場合に、上記複数の磁気抵抗素子は、上記磁石と重なることが好ましい。
上記本発明に基づく磁気センサにあっては、上記複数のポールピースは、外部から発生し、上記複数の磁気抵抗素子に入力される磁界の方向を調整してもよい。
本発明に基づく電流センサは、上記のいずれかに記載の磁気センサを備えている。
本発明に基づく磁気センサの製造方法は、基板を準備する工程と、フォトリソグラフィ法を用いて、ブリッジ回路を構成する複数の磁気抵抗素子を上記基板上に形成する工程と、選択めっき法を用いて、上記複数の磁気抵抗素子に印加される磁界の方向を調整する複数のポールピースが第1方向に沿って並ぶように、上記複数のポールピースを上記基板上に形成する工程と、を備え、上記複数のポールピースを上記基板上に形成する工程は、上記複数の磁気抵抗素子を上記基板上に形成する工程の後に実施され、上記複数のポールピースを上記基板上に形成する工程において、互いに隣り合うポールピースの間に、上記複数の磁気抵抗素子のうち少なくともいずれかの磁気抵抗素子が位置するように、上記複数のポールピースを形成する。
本発明に基づく磁気センサの製造方法は、基板を準備する工程と、フォトリソグラフィ法を用いて、ブリッジ回路を構成する複数の磁気抵抗素子を上記基板上に形成する工程と、選択めっき法を用いて、上記複数の磁気抵抗素子に印加される磁界の方向を調整する複数のポールピースが第1方向に沿って並ぶように、上記複数のポールピースを上記基板上に形成する工程と、を備え、上記複数の磁気抵抗素子を上記基板上に形成する工程は、上記複数のポールピースを上記基板上に形成する工程の後に実施され、上記複数の磁気抵抗素子を上記基板上に形成する工程において、互いに隣り合うポールピースの間に、上記複数の磁気抵抗素子のうち少なくともいずれかの磁気抵抗素子が位置するように、上記複数の磁気抵抗素子を形成する。
本発明によれば、磁気抵抗素子に印加される磁界の方向を調整しつつ放熱性を確保し、基板上に効率よく磁気抵抗素子を配置することができる磁気センサ、電流センサ、および磁気センサの製造方法を提供することができる。
実施の形態1に係る磁気センサの平面図である。 実施の形態1に係る磁気センサの磁気検知部を示す平面図である。 実施の形態1に係る磁気センサの概略断面図である。 実施の形態1に係る磁気センサの磁石が基板に対してずれて取り付けられた状態を示す平面図である。 図4に示す状態において磁石によって印加されるバイアス磁界を示す図である。 図5の状態における実施の形態1に係る磁気センサの出力電圧と磁場との関係を示す図である。 比較例に係る磁気センサの磁石が基板に対してずれて取り付けられた状態を示す平面図である。 図7の状態における比較例に係る磁気センサの出力電圧と磁場との関係を示す図である。 実施の形態1に係る磁気センサの製造フローを示す図である。 実施の形態2に係る磁気センサの概略断面図である。 実施の形態2に係る磁気センサの製造フローを示す図である。 実施の形態3に係る磁気センサの概略断面図である。 実施の形態4に係る磁気センサの平面図である。 実施の形態5に係る磁気センサの平面図である。 実施の形態6に係る電流センサの斜視図である。 実施の形態6に係る電流センサの平面図である。 実施の形態6に係る電流センサの正面図である。 実施の形態7に係る磁気センサの平面図である。 実施の形態1および実施の形態4に係る磁気センサを用いて行なったシミュレーションの結果を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。なお、以下に示す実施の形態においては、同一のまたは共通する部分について図中同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。
[実施の形態1]
(磁気センサ)
図1は、実施の形態1に係る磁気センサの平面図である。図2は、実施の形態1に係る磁気センサの磁気検知部を示す平面図である。図3は、実施の形態1に係る磁気センサの概略断面図である。なお、図3においては、便宜上のため磁気抵抗素子の一部のみを図示している。また、図3において、磁石によって発生するバイアス磁界を破線にて示している。図1から図3を参照して、実施の形態1に係る磁気センサ1について説明する。
図1に示すように、実施の形態1に係る磁気センサ1は、基板10と、磁気検知部Rと、一対のポールピース31,32とを備える。基板10は、法線方向から見た場合に、矩形形状を有する。
一対のポールピース31,32は、基板10上に第1方向に沿って並んで設けられている。一対のポールピース31,32のうち一方のポールピース31は、基板10の一端側に設けられている。一対のポールピース31,32のうち他方のポールピース32は、基板10の他端側に設けられている。
一対のポールピース31,32は、上記第1方向に垂直な方向に延在する。一対のポールピース31,32は、後述する複数の磁気抵抗素子R1,R2,R3,R4(図2参照)に印加される磁界の方向を調整する。
図1および図2に示すように、磁気検知部Rは、一対のポールピース31,32の間に設けられている。磁気検知部Rは、複数の磁気抵抗素子R1,R2,R3,R4の磁気抵抗素子R1,R2,R3,R4を含む。複数の磁気抵抗素子R1,R2,R3,R4のそれぞれは、長い略短冊状のパターンと短い略短冊状のパターンを交互に接続することで、ミアンダ状に形成される。長い略短冊状のパターンは、一対のポールピース31,32が並ぶ第1方向に対して略45度の角度で交差する。
複数の磁気抵抗素子R1,R2,R3,R4は、フルブリッジ回路を形成する。磁気抵抗素子R1の一端側は、出力電圧Vout1を取り出すための電極パッドP1に電気的に接続される。磁気抵抗素子R1の他端側は、電源電圧Vccを印加するための電極パッドP3と電気的に接続される。
磁気抵抗素子R2の一端側は、電源電圧Vccを印加するための電極パッドP3と電気的に接続される。磁気抵抗素子R2の他端側は、出力電圧Vout2を取り出すための電極パッドP2に電気的に接続される。
磁気抵抗素子R3の一端側は、出力電圧Vout1を取り出すための電極パッドP1に電気的に接続される。磁気抵抗素子R3の他端側は、グランドに接続される電極パッドP4と電気的に接続される。
磁気抵抗素子R4の一端側は、グランドに接続される電極パッドP4と電気的に接続される。磁気抵抗素子R4の他端側は、出力電圧Vout2を取り出すための電極パッドP2に電気的に接続される。
磁気抵抗素子R1,R3が、電極パッドP1を介して直列接続されることにより、第1の直列回路(ハーフブリッジ回路)が形成される。磁気抵抗素子R2,R4が、電極パッドP2を介して直列接続されることにより、第2の直列回路(ハーフブリッジ回路)が形成される。
第1の直列回路(ハーフブリッジ回路)および第2の直列回路(ハーフブリッジ回路)が、電極パッドP3,P4を介して並列接続されることにより、フルブリッジ回路が形成される。磁気抵抗素子R1,R3は、正出力性を有し、磁気抵抗素子R2,R4は負出力性を有する。
電極パッドP3と電極パッドP4との間に電源電圧Vccを印加すると、磁界強度に応じて、電極パッドP1から出力電圧Vout1が取出され、電極パッドP2から出力電圧Vout2が取り出される。出力電圧Vout1,Vout2は、差動増幅器(不図示)を介して差動増幅される。
図3に示すように、磁気センサ1は、基板10、および一対のポールピース31,32に加えて、磁石40、絶縁層11、12、下地層21、感磁層20(磁気抵抗素子)、保護層22、スペーサ層13、密着層14、シード層15を備える。
基板10は、表面10aおよび裏面10bを有する。基板10は、磁気抵抗素子が形成される磁気抵抗素子形成領域R11およびポールピースが形成されるポールピース形成領域R12を有する。磁気抵抗素子形成領域R11は、基板10の中央部に設けられている。ポールピース形成領域R12は、基板10の両端に設けられている。ポールピース形成領域R12には、基板10の表面10aが凹むことにより構成される凹部が設けられている。
当該凹部は、第1方向の一端側および他端側に設けられる。これにより、基板10の中央側に位置する磁気抵抗素子形成領域R11における表面と、基板10の両端側に位置するポールピース形成領域R12における表面との間には、段差部10cが設けられている。基板10の裏面10bは、略平坦に構成されている。
基板10としては、たとえばシリコン基板が用いられる。なお、基板10として、ガラス基板等の絶縁基板を用いてもよく、この場合には、絶縁層11,12を省略することができる。基板10の中央の厚さは、略250μmである。
絶縁層11は、磁気抵抗素子形成領域R11における基板10の表面10a上に設けられている。絶縁層11は、たとえばシリコン酸化(SiO)や酸化アルミ(Al)によって構成される。絶縁層11の厚さは、略0.7μmである。
絶縁層12は、基板10の裏面10b上に設けられている。絶縁層12は、基板10の裏面10bのほぼ全域を覆うように設けられている。絶縁層12は、たとえばシリコン酸化(SiO)や酸化アルミ(Al)によって構成される。絶縁層12の厚さは、略0.7μmである。
下地層21は、絶縁層11上に設けられている。下地層21は、磁気抵抗素子の形状に応じてミアンダ状に形成される。下地層21は、感磁層20を適切に成長させるために設けられている。
下地層21は、Ta、W、Mo、Cr、Ti、Zr等の金属からなる1つの金属層によって構成される。下地層21の厚さは、略2nmである。なお、下地層21は、感磁層20を適切に成長させることができる場合には、省略することができる。
感磁層20は、下地層21上に設けられている。感磁層20は、上述の磁気抵抗素子R1,R2,R3,R4を構成する。感磁層20は、Ni80Fe20、または、Ni80Fe20に近い組成を有するNiとFeとを含む合金によって構成されている。感磁層20の厚さは、略30nmである。
保護層22は、感磁層20上に設けられている。保護層22は、感磁層20を保護する。保護層22は、Ta、W、Mo、Cr、Ti、Zr等の金属からなる1つの金属層によって構成される。下地層21の厚さは、略2nmである。なお、保護層22は、磁気センサ1の特性に影響がない場合には、省略することができる。
スペーサ層13は、感磁層20を覆うように、絶縁層11上に設けられる。スペーサ層13は、シード層15と感磁層20とを絶縁する。スペーサ層13は、シリコン酸化(SiO)、酸化アルミ(Al)、酸化チタン(TiO)および酸化ジルコニウム(ZrO)等によって構成されている。スペーサ層の厚みは、略0.7μmである。
密着層14は、保護層22を覆うように基板10の表面10a上に設けられている。密着層14は、シード層15と基板10の表面10aとの密着性を高める。密着層14は、Ti,Cr等の金属層によって構成される。密着層14の厚さは、略5nmである。なお、密着層14は、シード層15と基板10との密着性を確保できる限り、省略することができる。
シード層15は、密着層14を覆うように設けられている。シード層15は、ポールピース31,32を構成する磁性めっき層を選択めっきするためのシードとして機能する。シード層15は、Cu,Au等の金属層によって構成される。シード層15の厚さは、略20nmである。
ポールピース31,32は、シード層15の両端側に設けられている。ポールピース31,32は、Ni45Fe55、または、Ni45Fe55に近い組成を有するNiとFeとを含む磁性めっき層等の磁性層によって構成される。磁性層は、FeCoNi系合金、FeCo系合金等によって構成される磁性めっき層であってもよい。ポールピース31,32の厚さは、30μmである。
互いに隣り合うポールピース31,32の各々の基板10の法線方向における中心高さH1,H2を通過する第1方向に平行な仮想平面は、互いに隣り合うポールピース31,32の間に位置する磁気抵抗素子(感磁層20)を通過する。
磁石40は、短手方向および長手方向を有する板状形状を有する。磁石40は、基板10の法線方向から見た場合に、基板10とほぼ同じ外形を有する。磁石40は、基板10の裏面10b側の絶縁層12に接着剤等によって固定されている。
磁石40の一端側(ポールピース31側)は、N極で構成され、磁石40の他端側(ポールピース32側)は、S極で構成される。これにより、図3中の破線に示すようにポールピース31からポールピース32に向かうバイアス磁界が発生する。
磁石40の長手方向に沿った磁石40の中心線C1と、基板10の長手方向(ポールピース31とポールピース32とが並ぶ第1方向)に沿った基板10の中心線C2とが一致する場合には、磁気抵抗素子に印加されるバイアス磁界の方向は、磁気抵抗素子の長い略短冊状のパターンに対して45度で交差する。
なお、磁石40を絶縁層12に固定する際に磁石40の位置がズレて、磁石40の長手方向に沿った磁石40の中心線C1が、基板10の長手方向に沿った中心線C2に対して傾斜する場合がある。このような場合においても、実施の形態1のように一対のポールピース31,32を設けることにより、後述するように、磁気抵抗素子に印加される磁石40からのバイアス磁界の方向を揃えることができる。
図4は、実施の形態1に係る磁気センサの磁石が基板に対してずれて取り付けられた状態を示す平面図である。図4に示すように、磁石40の長手方向に沿った磁石40の中心線C1が、基板10の長手方向に沿った基板10の中心線C2に対して図4中の左側に傾斜している。磁石40の中心線C1が傾斜することにより、バイアス磁界の方向が変化する。
図5は、図4に示す状態において磁石によって印加されるバイアス磁界を示す図である。図5を参照して、図4に示す状態において磁石40によって印加されるバイアス磁界について説明する。
図5に示すように、磁石40の中心線C1の傾斜に応じて、第1方向に対して傾斜した磁界B1は、一対のポールピース31,32によって第1方向に近づくように向きを調整される。一対のポールピース31,32によって調整された磁界B2は、磁気抵抗素子の長い略短冊状のパターンに対して45度に近い角度で交差する。これにより、磁気抵抗素子に印加される磁界の向きのずれを、一対のポールピース31,32が無い場合を比較して、軽減することができる。
図6は、図5の状態における実施の形態1に係る磁気センサの出力電圧と磁場との関係を示す図である。なお、図6の破線は、磁石40の中心線C1と基板10の中心線C2とが一致する場合における磁気センサの出力電圧と磁場との関係を示している。図6を参照して、図5の状態における実施の形態1に係る磁気センサ1の出力電圧と磁場との関係を示す。
磁石40の中心線C1と基板10の中心線C2とが一致する場合において、低温環境下における出力電圧と磁場との関係、室温環境下における出力電圧と磁場との関係、および高温環境下における出力電圧と磁場との関係を、それぞれ破線A10、B10、およびC10にて示している。
一方、磁石40の中心線C1と基板10の中心線C2とがずれた場合において、低温環境下における出力電圧と磁場との関係、室温環境下における出力電圧と磁場との関係、および高温環境下における出力電圧と磁場との関係を、それぞれ実線A11、B11、およびC11にて示している。
磁石40の中心線C1と基板10の中心線C2とがずれた場合であっても、ポールピースによって、磁気抵抗素子R1,R2,R3,R4に印加される磁界の方向のずれが軽減される。これにより、実線A11,B11,C11の交点の位置は、破線A10,B10,C10の交点の位置よりもわずかに移動するだけであり、オフセット電圧の温度依存性を小さくすることができる。
(比較例)
図7は、比較例に係る磁気センサの磁石が基板に対してずれて取り付けられた状態を示す平面図である。図7を参照して、比較例に係る磁気センサ1Xについて説明する。
図7に示すように、比較例に係る磁気センサ1Xは、実施の形態1に係る磁気センサ1と比較した場合に、一対のポールピース31,32が設けられていない点において相違する。その他の構成については、ほぼ同様である。
図7に示すように、磁石40の長手方向に沿った磁石40の中心線C1が、基板10の長手方向に沿った基板10の中心線C2に対して図8中の左側に傾斜している。磁石40の中心線C1が傾斜することにより、バイアス磁界の方向が変化する。なお、図8に示す、磁石40の中心線C1の傾斜具合と、図4に示す磁石40の中心線C1の傾斜具合はほぼ同じである。
図8は、図7の状態における比較例に係る磁気センサの出力電圧と磁場との関係を示す図である。なお、図8の破線は、磁石40の中心線C1と基板10の中心線C2とが一致する場合における磁気センサの出力電圧と磁場との関係を示している。図8を参照して、図7の状態における比較例に係る磁気センサの出力電圧と磁場との関係について説明する。
磁石40の中心線C1と基板10の中心線C2とが一致する場合において、低温環境下における出力電圧と磁場との関係、室温環境下における出力電圧と磁場との関係、および高温環境下における出力電圧と磁場との関係を、それぞれ破線A10、B10、およびC10にて示している。
一方、磁石40の中心線C1と基板10の中心線C2とがずれた場合において、低温環境下における出力電圧と磁場との関係、室温環境下における出力電圧と磁場との関係、および高温環境下における出力電圧と磁場との関係を、それぞれ実線A12、B12、およびC12にて示している。
比較例にあっては、磁気抵抗素子を挟み込むようにポールピースが設けられていないため、磁石40の中心線C1と基板10の中心線C2とがずれた場合には、磁気抵抗素子R1,R2,R3,R4に印加される磁界の方向のずれを軽減することができない。これにより、実線A12,B12,C12の交点の位置は、破線A10,B10,C10の交点の位置よりも大きく移動し、オフセット電圧の温度依存性が大きくなる。
(磁気センサの製造方法)
図9は、実施の形態1に係る磁気センサの製造フローを示す図である。図9を参照して、実施の形態1に係る磁気センサ1の製造方法について説明する。
図9に示すように、磁気センサ1を製造するに際して、まず、工程(S1)にて、基板10を準備する。基板10は、平坦な板状形状を有している。基板10の表面側および裏面側には、熱酸化膜(絶縁膜)が形成されている。
次に、工程(S2)にて、フォトリソグラフィ法を用いて、ブリッジ回路を構成する複数の磁気抵抗素子R1,R2,R3,R4を基板10上に形成する。具体的には、スパッタリング法、CVD法、真空蒸着法等により、下地層21となる下地膜、感磁層20となる感磁膜、および、保護層22となる保護膜を、基板10の表面に積層する。これにより、基板10の表面上に積層膜を形成する。
続いて、積層膜が成膜された基板10全体に、スピンコーティング法により、感光性樹脂膜等のレジストを塗布する。感光性樹脂膜は、ポジ型であってもよいし、ネガ型であってもよい。その後、フォトリソグラフィ(露光・現像)によって感光性レジストをパターニングする。続いて、レジストをマスクとして、積層膜をウェットエッチング又はドライエッチングすることにより、ミアンダ形状を有する下地層21、感磁層20、および保護層22が形成される。これにより、基板10上に複数の磁気抵抗素子R1,R2,R3,R4が形成される。
続いて、パターニングされた積層膜を覆うように、Al、Cu、Au等の導電率の良い電極膜を成膜する。電極膜を所定の形状にパターニングすることにより、電極パッドP1,P2,P3,P4を形成する。
次に、工程(S3)にて、スペーサ層13を形成する。具体的には、スクリーン印刷等により、下地層21、感磁層20(磁気抵抗素子)、および保護層22を覆うように、スペーサ層13となる絶縁性材料を塗布して、これを乾燥させる。その後、ドライエッチングにより、スペーサ膜、絶縁性材料および基板10を加工する。これにより、スペーサ層13、および絶縁層11が形成されるとともに、基板10の両端に凹部が形成される。
次に、工程(S4)にて、シード層15を形成する。具体的には、スパッタリング法、CVD法、真空蒸着法等により、上記パターニングされた積層膜(磁気抵抗素子)を覆うように、基板全体に密着層14およびシード層15を積層する。
次に、工程(S5)にて、選択めっき法を用いて、複数の磁気抵抗素子R1,R2,R3,R4に印加される磁界の方向を調整する複数のポールピース31,32が第1方向に沿って並ぶように、複数のポールピース31,32を基板10上に形成する。
具体的には、シード層15上に、スピンコーティング法により、感光性樹脂膜等のレジストを塗布する。感光性樹脂膜は、ポジ型であってもよいし、ネガ型であってもよい。その後、フォトリソグラフィ(露光・現像)によって感光性レジストをパターニングする。続いて、レジストが除去された部分に、めっきにより磁性層を形成する。続いて、エッチングにより、レジストを除去することにより、一対のポールピース31,32が基板10上に形成される。
複数のポールピース31,32を形成する工程においては、互いに隣り合うポールピース31,32の間に、複数の磁気抵抗素子R1,R2,R3,R4が位置するように、複数のポールピースを形成する。
次に、工程(S6)にて、磁石40を基板10の裏面10b側に固定する。具体的には、磁石40の長手方向に沿った磁石40の中心線C1と、基板10の長手方向に沿った基板10の中心線C2とがほぼ一致するように、接着剤を用いて磁石40を基板10に固定する。
以上のような工程を経ることにより、実施の形態1に係る磁気センサ1を製造することができる。
以上のように、実施の形態1に係る磁気センサ1にあっては、第1方向に並ぶように2つのポールピースを設け、互いに隣り合うポールピースの間にフルブリッジ回路を構成する4つの磁気抵抗素子を配置した構成とすることにより、ポールピース31,32によって磁気抵抗素子に印加される磁石からのバイアス磁界の方向を調整することができる。
また、2つのポールピース31,32が基板10の両端側に配置される構成となり、2つのポールピースの間の間隔を大きくすることができる。これにより、磁気抵抗素子が発熱した場合であっても、発生した熱を外部に十分に放出することができ、放熱性を十分に確保することができる。
また、2つのポールピースの間の間隔を十分に確保することができるため、基板に対して効率よく複数の磁気抵抗素子を配置することができる。
さらに、ポールピース31,32を長手方向に延在する形状とし、基板10の辺部に平行な形状とすることにより、バイアス磁界の向きを調整する範囲を広くすることができる。
このように、実施の形態1に係る磁気センサ1および磁気センサ1の製造方法にあっては、磁気抵抗素子に印加される磁界の方向を調整しつつ放熱性を確保し、基板上に効率よく磁気抵抗素子を配置することができる。
[実施の形態2]
(磁気センサ)
図10は、実施の形態2に係る磁気センサの概略断面図である。なお、図10は、図3に対応する部分の断面図であり、図10においては、便宜上のため磁気抵抗素子の一部のみを図示している。図10を参照して、実施の形態2に係る磁気センサ1Aについて説明する。
図10に示すように、実施の形態2に係る磁気センサ1Aは、実施の形態1に係る磁気センサ1と比較した場合に、磁気センサを構成する各層の配置、および構成が相違する。その他の構成については、ほぼ同様である。
磁気センサ1Aは、基板10、および一対のポールピース31,32に加えて、磁石40、密着層14A、シード層15A、スペーサ層13A、下地層21、感磁層20(磁気抵抗素子)、保護層22を備える。
基板10は、平坦な板状形状を有する。基板10は、表面10aおよび裏面10bを有する。基板10の表面10aおよび裏面10bは、いずれも略平坦に構成されている。
密着層14Aは、基板10の表面10aを覆うように設けられている。密着層14Aは、基板10の表面10a上に設けられている。密着層14Aは、Ti,Cr等の金属膜によって構成される。密着層14Aの厚さは、略5nmである。なお、密着層14は、シード層15Aと基板10との密着性を確保できる限り、省略することができる。
シード層15Aは、密着層14Aを覆うように設けられている。シード層15Aは、密着層14A上に設けられている。シード層15Aは、Cu,Au等の金属膜によって構成される。シード層15Aの厚さは、略20nmである。
ポールピース31,32は、シード層15Aの両端側に設けられている。ポールピース31,32は、Ni45Fe55、または、Ni45Fe55に近い組成を有するNiとFeとを含む磁性めっき膜等の磁性膜によって構成される。磁性膜は、FeCoNi系合金、FeCo系合金等によって構成される磁性めっき膜であってもよい。ポールピース31,32の厚さは、30μmである。
スペーサ層13Aは、一対のポールピース31,32を覆うように、シード層15A上に設けられている。スペーサ層13Aは、一対のポールピース31,32の間に位置する部分に凹部111を有する。当該凹部111に磁気抵抗素子が形成される。
スペーサ層13Aは、シード層15Aと感磁層20とを絶縁する。スペーサ層13Aは、シリコン酸化膜(SiO)、酸化アルミ膜(Al)、酸化チタン膜(TiO)および酸化ジルコニウム膜(ZrO)等によって構成されている。スペーサ層13Aの厚みは、略15μmである。
下地層21は、スペーサ層13A上に設けられている。より具体的には、下地層21は、スペーサ層13Aの凹部111内に設けられている。下地層21は、磁気抵抗素子の形状に応じてミアンダ状に形成される。
下地層21は、Ta、W、Mo、Cr、Ti、Zr等の金属からなる1つの金属膜によって構成される。下地層21の厚さは、略2nmである。なお、下地層21は、感磁層20を適切に成長させることができる場合には、省略することができる。
感磁層20は、下地層21上に設けられている。感磁層20は、上述の磁気抵抗素子R1,R2,R3,R4を構成する。感磁層20は、Ni80Fe20、または、Ni80Fe20に近い組成を有するNiとFeとを含む合金によって構成されている。感磁層20の厚さは、略30nmである。
保護層22は、感磁層20上に設けられている。保護層22は、感磁層20を保護する。保護層22は、Ta、W、Mo、Cr、Ti、Zr等の金属からなる1つの金属膜によって構成される。下地層21の厚さは、略2nmである。なお、保護層22は、磁気センサ1の特性に影響がない場合には、省略することができる。
互いに隣り合うポールピース31,32の各々の基板10の法線方向における中心高さH1,H2を通過する第1方向に平行な仮想平面は、互いに隣り合うポールピース31,32の間に位置する磁気抵抗素子(感磁層20)を通過する。
磁石40は、短手方向および長手方向を有する板状形状を有する。磁石40は、基板10の法線方向から見た場合に、基板10とほぼ同じ外形を有する。磁石40は、基板10の裏面10bに接着剤等によって固定されている。
磁石40の一端側(ポールピース31側)は、N極で構成され、磁石40の他端側(ポールピース32側)は、S極で構成される。これにより、ポールピース31からポールピース32に向かうバイアス磁界が発生する。磁石40によって発生するバイアス磁界の向きは、ポールピース31とポールピース32とによって調整される。
(磁気センサの製造方法)
図11は、実施の形態2に係る磁気センサの製造フローを示す図である。図11を参照して、実施の形態2に係る磁気センサ1Aの製造方法について説明する。
図11に示すように、磁気センサ1Aを製造するに際して、まず、工程(S11)にて、基板10を準備する。基板10は、平坦な板状形状を有している。
次に、工程(S12)にて、シード層15Aを形成する。具体的には、スパッタリング法、CVD法、真空蒸着法等により、上記パターニングされた積層膜(磁気抵抗素子)を覆うように、基板全体に密着層14Aおよびシード層15Aを積層する。
次に、工程(S13)にて、選択めっき法を用いて、複数の磁気抵抗素子R1,R2,R3,R4に印加される磁界の方向を調整する複数のポールピース31,32が第1方向に沿って並ぶように、複数のポールピース31,32を基板10上に形成する。
具体的には、シード層15A上に、スピンコーティング法により、感光性樹脂膜等のレジストを塗布する。感光性樹脂膜は、ポジ型であってもよいし、ネガ型であってもよい。その後、フォトリソグラフィ(露光・現像)によって感光性レジストをパターニングする。続いて、レジストが除去された部分に、めっきにより磁性層を形成する。続いて、エッチングにより、レジストを除去することにより、一対のポールピース31,32が基板10上に形成される。
次に、工程(S14)にて、スペーサ層13Aを形成する。具体的には、スクリーン印刷等により、一対のポールピース31,32を覆うように、スペーサ層13Aとなる絶縁性材料を基板10全体に塗布して、これを乾燥させる。これにより、凹部111が設けられたスペーサ層13Aが形成される。
なお、実施の形態2においては、基板10の両端に凹部が形成されないため、スペーサ層13Aの厚さを、実施の形態1に係る絶縁層11の厚さよりも厚くしている。スペーサ層13Aの厚さを厚くすることにより、厚み方向における複数のポールピースの中心位置と、厚み方向における複数の磁気抵抗素子の中心位置とを、同一の高さ位置に揃えることができる。
次に、工程(S15)にて、フォトリソグラフィ法を用いて、ブリッジ回路を構成する複数の磁気抵抗素子R1,R2,R3,R4を基板10上に形成する。具体的には、スパッタリング法、CVD法、真空蒸着法等により、下地層21となる下地膜、感磁層20となる感磁膜、および、保護層22となる保護膜を、スペーサ層13A上に積層する。これにより、スペーサ層13A上に積層膜を形成する。
続いて、積層膜が成膜された基板10全体に、スピンコーティング法により、感光性樹脂膜等のレジストを塗布する。感光性樹脂膜は、ポジ型であってもよいし、ネガ型であってもよい。その後、フォトリソグラフィ(露光・現像)によって感光性レジストをパターニングする。続いて、レジストをマスクとして、積層膜をウェットエッチング又はドライエッチングすることにより、ミアンダ形状を有する下地層21、感磁層20、および保護層22が形成される。続いて、レジストを除去することにより、基板10上に複数の磁気抵抗素子R1,R2,R3,R4が形成される。
続いて、パターニングされた積層膜を覆うように、Al、Cu、Au等の導電率の良い電極膜を成膜する。電極膜を所定の形状にパターニングすることにより、電極パッドP1,P2,P3,P4を形成する。
次に、工程(S16)にて、磁石40を基板10の裏面10b側に固定する。具体的には、磁石40の長手方向に沿った磁石40の中心線C1と、基板10の長手方向に沿った基板10の中心線C2とがほぼ一致するように、接着剤を用いて磁石40を基板10に固定する。
以上のような工程を経ることにより、実施の形態2に係る磁気センサ1Aを製造することができる。
このように構成される場合であっても、実施の形態2に係る磁気センサ1Aは、実施の形態1に係る磁気センサ1とほぼ同様の効果が得られる。
[実施の形態3]
(磁気センサ)
図12は、実施の形態3に係る磁気センサの概略断面図である。図12を参照して、実施の形態3に係る磁気センサ1Bについて説明する。
図12に示すように、実施の形態3に係る磁気センサ1Bは、実施の形態1に係る磁気センサ1と比較した場合に、磁気センサを構成する各層の配置、および構成が相違する。その他の構成については、ほぼ同様である。
図12に示すように、磁気センサ1Bは、基板10、および一対のポールピース31,32に加えて、磁石40、絶縁層11、12、下地層21、感磁層20(磁気抵抗素子)、保護層22、スペーサ層13B、密着層14B、シード層15Bを備える。
基板10は、表面10aおよび裏面10bを有する。基板10は、磁気抵抗素子が形成される磁気抵抗素子形成領域R11およびポールピースが形成されるポールピース形成領域R12を有する。磁気抵抗素子形成領域R11は、基板10の中央部に設けられている。ポールピース形成領域R12は、基板10の両端に設けられている。ポールピース形成領域R12には、基板10の表面10aが凹むことにより構成される凹部が設けられている。
当該凹部は、第1方向の一端側および他端側に設けられる。これにより、基板10の中央側に位置する磁気抵抗素子形成領域R11における表面と、基板10の両端側に位置するポールピース形成領域R12における表面との間には、段差部10cが設けられている。基板10の裏面10bは、略平坦に構成されている。
密着層14Bは、基板10の表面10aを覆うように設けられている。すなわち、密着層14Bは、磁気抵抗素子形成領域R11およびポールピース形成領域R12のいずれも覆うように設けられている。
密着層14Bは、基板10の表面10a上に設けられている。密着層14Bは、Ti,Cr等の金属膜によって構成される。密着層14Bの厚さは、略5nmである。なお、密着層14Bは、シード層15Bと基板10との密着性を確保できる限り、省略することができる。
シード層15Bは、密着層14Bを覆うように設けられている。シード層15Bは、密着層14B上に設けられている。シード層15Bは、Cu,Au等の金属膜によって構成される。シード層15Bの厚さは、略20nmである。
ポールピース31,32は、シード層15Bの両端側に設けられている。ポールピース31,32は、Ni45Fe55、または、Ni45Fe55に近い組成を有するNiとFeとを含む磁性めっき膜等の磁性膜によって構成される。磁性膜は、FeCoNi系合金、FeCo系合金等によって構成される磁性めっき膜であってもよい。ポールピース31,32の厚さは、30μmである。
スペーサ層13Bは、一対のポールピース31,32を覆うように、シード層15B上に設けられている。スペーサ層13Bは、一対のポールピース31,32の間に位置する部分に凹部111を有する。当該凹部111に磁気抵抗素子が形成される。
スペーサ層13Bは、シード層15Bと感磁層20とを絶縁する。スペーサ層13Bは、シリコン酸化膜(SiO)、酸化アルミ膜(Al)、酸化チタン膜(TiO)および酸化ジルコニウム膜(ZrO)等によって構成されている。スペーサ層13Bの厚みは、略0.7μmである。
下地層21は、スペーサ層13B上に設けられている。より具体的には、下地層21は、スペーサ層13Bの凹部111内に設けられている。下地層21は、磁気抵抗素子の形状に応じてミアンダ状に形成される。
下地層21は、Ta、W、Mo、Cr、Ti、Zr等の金属からなる1つの金属膜によって構成される。下地層21の厚さは、略2nmである。なお、下地層21は、感磁層20を適切に成長させることができる場合には、省略することができる。
感磁層20は、下地層21上に設けられている。感磁層20は、上述の磁気抵抗素子R1,R2,R3,R4を構成する。感磁層20は、Ni80Fe20、または、Ni80Fe20に近い組成を有するNiとFeとを含む合金によって構成されている。感磁層20の厚さは、略30nmである。
保護層22は、感磁層20上に設けられている。保護層22は、感磁層20を保護する。保護層22は、Ta、W、Mo、Cr、Ti、Zr等の金属からなる1つの金属膜によって構成される。下地層21の厚さは、略2nmである。なお、保護層22は、磁気センサ1の特性に影響がない場合には、省略することができる。
互いに隣り合うポールピース31,32の各々の基板10の法線方向における中心高さH1,H2を通過する第1方向に平行な仮想平面は、互いに隣り合うポールピース31,32の間に位置する磁気抵抗素子(感磁層20)を通過する。
磁石40は、短手方向および長手方向を有する板状形状を有する。磁石40は、基板10の法線方向から見た場合に、基板10とほぼ同じ外形を有する。磁石40は、基板10の裏面10bに接着剤等によって固定されている。
磁石40の一端側(ポールピース31側)は、N極で構成され、磁石40の他端側(ポールピース32側)は、S極で構成される。これにより、ポールピース31からポールピース32に向かうバイアス磁界が発生する。磁石40によって発生するバイアス磁界の向きは、ポールピース31とポールピース32とによって調整される。
(磁気センサの製造方法)
実施の形態3に係る磁気センサ1Bは、基本的に、実施の形態2に係る磁気センサ1Aの製造方法に準じて製造される。実施の形態3においては、実施の形態3の工程(S11)に準拠した工程において、ドライエッチングにより基板10の両端に凹部を形成する。この凹部は、ポールピース31,32が設けられる領域となる。その後、実施の形態2に係る工程(S12)から工程(S16)とほぼ同様の処理が実施される。これにより、磁気センサ1Bが製造される。
このように構成される場合であっても、実施の形態3に係る磁気センサ1Bは、実施の形態1に係る磁気センサ1とほぼ同様の効果が得られる。
[実施の形態4]
(磁気センサ)
図13は、実施の形態4に係る磁気センサの平面図である。図13を参照して、実施の形態4に係る磁気センサ1Cについて説明する。
図13に示すように、実施の形態4に係る磁気センサ1Cは、実施の形態1に係る磁気センサ1と比較した場合に、ポールピースの数および磁気抵抗素子の配置が相違する。その他の構成については、ほぼ同様である。
実施の形態4においては、3つのポールピース31,32,33が設けられている。3つのポールピース31,32,33は、第1方向に沿って並んでいる。ポールピース31は、第1方向における一端側に設けられている。ポールピース33は、第1方向における他端側に設けられている。ポールピース32は、ポールピース31とポールピース33との間に設けられている。ポールピース32は、第1方向において、ポールピース31とポールピース33との中央に設けられている。
第1方向の一端側に位置するポールピース31と、中央に位置するポールピース32との間に、第1のハーフブリッジ回路を構成する磁気抵抗素子R1,R3が位置する。中央に位置するポールピース32と第1方向の他端側に位置するポールピース33との間に、第2のハーフブリッジ回路を構成する磁気抵抗素子R2,R4が位置する。
このように構成される場合であっても、実施の形態4に係る磁気センサ1Cは、実施の形態1に係る磁気センサ1とほぼ同様の効果が得られる。また、ポールピースの数が増加することにより、互いに隣り合うポールピースの間の間隔を狭めることができ、実施の形態1よりも効果的にバイアス磁化の向きを調整することができる。なお、互いに隣り合うポールピースの間隔は、磁気抵抗素子からの熱を十分に放熱できるだけの大きさを有しており、放熱性は確保される。
なお、実施の形態4に係る磁気センサ1Cは、実施の形態1から3に係る磁気センサの製造方法のいずれかに準じた製造方法に基づいて、製造することができる。
[実施の形態5]
(磁気センサ)
図14は、実施の形態5に係る磁気センサの平面図である。図14を参照して、実施の形態5に係る磁気センサ1Dについて説明する。
図14に示すように、実施の形態5に係る磁気センサ1Dは、実施の形態1に係る磁気センサ1と比較して、ポールピースの数および磁気抵抗素子の配置が相違する。その他の構成については、ほぼ同様である。
実施の形態5においては、5つのポールピース31,32,33,34,35が設けられている。5つのポールピース31,32,33,34,35は、第1方向に沿って一端側から順に設けられている。
複数の磁気抵抗素子の各々は、互いに隣り合うポールピースの間に位置する。具体的には、磁気抵抗素子R1は、ポールピース31とポールピース32との間に位置する。磁気抵抗素子R2は、ポールピース32とポールピース33との間に位置する。磁気抵抗素子R3は、ポールピース33とポールピース34との間に位置する。磁気抵抗素子R4は、ポールピース34とポールピース35との間に位置する。
このように構成される場合であっても、実施の形態5に係る磁気センサ1Dは、実施の形態1に係る磁気センサ1とほぼ同様の効果が得られる。また、ポールピースの数が増加し、互いに隣り合うポールピースの間の間隔を狭めることができ、実施の形態1よりも効果的にバイアス磁化の向きを調整することができる。なお、互いに隣り合うポールピースの間隔は、磁気抵抗素子からの熱を十分に放熱できるだけの大きさを有しており、放熱性は確保される。
なお、実施の形態5に係る磁気センサ1Dは、実施の形態1から3に係る磁気センサの製造方法のいずれかに準じた製造方法に基づいて、製造することができる。
[実施の形態6]
(電流センサ)
図15は、実施の形態6に係る電流センサの斜視図である。図16は、実施の形態6に係る電流センサの平面図である。図17は、実施の形態6に係る電流センサの正面図である。
図15から図17に示すように、電流センサ200は、支持基板150、2つの磁気センサ151,152を備える。電流センサ200は、磁気センサ151,152による磁気検出のもとに被検出体に流れる電流を検出する。
2つの磁気センサ151,152は、実施の形態1に係る磁気センサ1とほぼ同様の構成を有する。
支持基板150は、たとえば、集積チップにより構成される。支持基板150には、2つの磁気センサ151,152が搭載されている。支持基板150には、2つの磁気センサ151,152の各々から出力される信号に対して所定の信号処理(差動増幅等)を施す回路(図示略)が設けられている。
電流センサ200は、図17中左右方向における一端側がバスバー210の上方に位置し、図17中左右方向における他端側がバスバー220の下方に位置するように配置されている。電流センサ200は、図17中に示す二点鎖線にて示される、バスバー210とバスバー220との間に形成される段差空間Sに配置されている。
バスバー210,220には、測定対象の電流が流れる。バスバー210およびバスバー220は、その法線方向から見た場合に並設されている。バスバー210およびバスバー220は、上下方向にずれた配置されている。バスバー210,220は、たとえば、車載バッテリに接続された電源供給用の棒状導体が分岐されることにより構成されている。
電流センサ200は、バスバー210,220から付与される磁気(磁界)を2つの磁気センサ151,152によって検出する。この場合において、磁気センサ151,152は、一対のポールピース31,32が図17中の前後方向(図17中の紙面垂直方向)に並ぶように配置される。すなわち、磁石40から磁気抵抗素子に印加されるバイアス磁界の方向が、図17中の前後方向となる。電流センサ200の磁気検出方向は、図17中の左右方向となる。
バスバー210が支持基板150の裏面側に位置し、バスバー220が支持基板150の表面側に位置することにより、バスバー210,220に、図16に示す矢印方向に電流が流れると、支持基板150の表面に平行な方向(図17中左右方向)で、且つ、互いに異なる(相反する)方向の磁気ベクトルが、磁気センサ151および磁気センサ152に対して付与される(図17中の一点鎖線矢印を参照)。
磁気センサ151および磁気センサ152によって、磁気ベクトルを各々電圧値(ホール電圧)として検出することにより、これら各検出される磁気ベクトル(電圧値)の差動増幅値に基づいて、バスバー210およびバスバー220に流れる電流を検出(差動検出)することができる。
このように磁気ベクトルの差分値をとる(減算する)ことで、外乱(外乱磁界)の影響が相殺(キャンセル)、除去され、上記被検出体(バスバー)に電流が流れることに起因した磁気(磁界)に対応する信号成分のみが抽出、検出される。
支持基板150に2つの磁気センサ151,152を搭載する際に、が面内方向に回転するようにずれて配置されることにより、2つの磁気センサ151,152の各々に印加されるバイアス磁界の向きがずれた場合が起こり得る。
実施の形態6においては、2つの磁気センサ151,152の各々が、第1方向に並ぶように2つのポールピースを設け、互いに隣り合うポールピースの間にフルブリッジ回路を構成する4つの磁気抵抗素子を配置した構成を有することにより、ポールピース31,32によって磁気抵抗素子に印加される磁石からのバイアス磁界の方向を調整することができる。
これにより、上記のように、2つの磁気センサ151,152が面内方向に回転するようにずれて配置された場合であっても、2つの磁気センサ151,152の各々に印加されるバイアス磁界の向きのずれを軽減することができる。この結果、2つの磁気センサ151,152の特性のずれを軽減することができ、良好な検出精度を維持することができる。
[実施の形態7]
(磁気センサ)
図18は、実施の形態7に係る磁気センサの平面図である。図18を参照して、実施の形態7に係る磁気センサ1Eについて説明する。
図18に示すように、実施の形態7に係る磁気センサ1Eについては、第1方向に直交する第2方向に沿って並ぶ他の一対のポールピース51,52が、基板10上に設けられている点において相違する。その他の構成については、ほぼ同様である。
他の一対のポールピース51,52のうち一方のポールピース51は、第2方向における基板10の一方端側に設けられている。他の一対のポールピース51,52のうち他方のポールピース52は、第2方向における基板10の他方端側に設けられている。
他の一対のポールピース51,52は、第1方向に沿って延在する。他の一対のポールピース51,52の間に、複数の磁気抵抗素子R1,R2,R3,R4が配置されている。他の一対のポールピース51,52は、磁石40とは異なり、外部から発生し、複数の磁気抵抗素子R1,R2,R3,R4(図2参照)に印加される磁界の方向を調整する。
このように構成される場合であっても、実施の形態7に係る磁気センサ1Eは、実施の形態1に係る磁気センサ1とほぼ同様の効果が得られる。
また、磁気センサ1Eを、実施の形態6に係る電流センサ200に用いた場合には、2つの磁気センサ151,152にバスバー210,220から印加される磁界の向きを調整することができる。これにより、外乱(外乱磁界)の影響がより相殺(キャンセル)されることとなり、さらに検出精度を高めることができる。
[実験結果]
図19は、実施の形態1および実施の形態4に係る磁気センサを用いて行なったシミュレーションの結果を示す図である。具体的には、図19は、ポールピースによって補正された後の角度ズレとポールピース膜厚との関係を示す。図19を参照して、実施の形態1および実施の形態4に係る磁気センサを用いて行なったシミュレーションの結果について説明する。
実施の形態1に係る磁気センサ1および実施の形態4に係る磁気センサ1Cにおいて、磁石40の中心線C1を基板10の中心線C2に対して所定の角度傾斜させた場合におけるバイアス磁界の向きのずれを100%とした場合に、互いに隣り合うポールピース間を通過する磁界の向きのずれが何%まで低減されるかをシミュレーションした。
シミュレーションでは、第1方向における基板10の寸法を2.5mmとし、基板の第1方向に直交する第2方向における基板10の寸法を2.0mmとし、ポールピースの材質をNi45Fe45とし、磁石40の飽和磁化を0.44Tとし、磁石40の厚さを250μmとし、基板10の中央部の厚さを250μmとした。
また、一対のポールピース31、32を設けた場合(2列にポールピースを設けた場合)においては、一対のポールピース31、32の間の間隔を1.2mmとし、第1方向における一対のポールピース31、32の各々の寸法を0.6mmとし、上記第2方向における一対のポールピース31、32の各々の寸法を1.9mmとした。
また、3つのポールピース31、32、33を設けた場合(3列にポールピースを設けた場合)においては、隣り合うポールピースの間隔をそれぞれ0.6mmとし、第1方向におけるポールピース31、32、33の各々の寸法を0.4mmとし、第2方向におけるポールピース31、32、33の各々の寸法を1.9mmとした。
実施の形態1に係る磁気センサ1においては、ポールピース31,32の膜厚を厚くするにつれて、互いに隣り合うポールピース間を通過する磁界の向きのずれを低減することができた。
実施の形態4に係る磁気センサ1Cにおいても、ポールピース31,32の膜厚を厚くするにつれて、互いに隣り合うポールピース間を通過する磁界の向きのずれを低減することができた。
また、実施の形態4に係る磁気センサ1Cにあっては、実施の形態1に係る磁気センサ1と比較して、互いに隣り合うポールピース間を通過する磁界の向きのずれをより低減することができた。
なお、実施の形態7においては、一対のポールピース31,32が並ぶ方向を第1方向として、他の一対のポールピース51,52が並ぶ方向を第2方向とする場合を例示して説明したが、これに限定されず、他の一対のポールピース51,52が並ぶ方向を第1方向とし、一対のポールピース31,32が並ぶ方向を第2方向としてもよい。この場合においては、第1方向に沿って並ぶ他の一対のポールピース51,52が、外部から発生し、複数の磁気抵抗素子に入力される磁界の方向を調整する。互いに隣り合うポールピース間を通過する磁界の向きのずれを低減することができた。
上述した実施の形態1から6,8にあっては、磁気センサが4つの磁気抵抗素子R1,R2,R3,R4を備え、4つの磁気抵抗素子R1,R2,R3,R4によってフルブリッジ回路が構成される場合を例示して説明したが、これに限定されず、磁気センサが2つの磁気抵抗素子を備え、この2つの磁気センサによってハーフブリッジ回路が構成されていてもよい。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
1,1A,1B,1D,1E,1F,1X 磁気センサ、10 基板、10a 表面、10b 裏面、10c 段差部、11,12 絶縁層、13,13A,13B スペーサ層、14,14A,14B 密着層、15,15A,15B シード層、20 感磁層、21 下地層、22 保護層、31,32,33,34,35 ポールピース、40 磁石、51,52 ポールピース、111 凹部、150 支持基板、151,152 磁気センサ、200 電流センサ、210,220 バスバー。

Claims (8)

  1. 基板と、
    前記基板上に設けられ、ブリッジ回路を構成する複数の磁気抵抗素子と、
    前記基板上に第1方向に沿って並んで設けられ、前記複数の磁気抵抗素子に印加される磁界の方向を調整する複数のポールピースと、を備え、
    前記複数のポールピースは、5つのポールピースを含み、
    前記複数の磁気抵抗素子の各々が、互いに隣り合うポールピースの間に位置する、磁気センサ。
  2. 前記互いに隣り合うポールピースの各々の前記基板の法線方向における中心高さを通過
    する前記第1方向に平行な仮想平面が、前記互いに隣り合うポールピースの間に位置する
    前記磁気抵抗素子を通過する、請求項1に記載の磁気センサ。
  3. 前記複数の磁気抵抗素子にバイアス磁界を印加するための磁石をさらに備え、
    前記複数のポールピースは、前記磁石によって発生する前記バイアス磁界の方向を調整
    する、請求項1または2に記載の磁気センサ。
  4. 前記基板の法線方向から見た場合に、前記複数の磁気抵抗素子は、前記磁石と重なる、
    請求項に記載の磁気センサ。
  5. 前記複数のポールピースは、外部から発生し、前記複数の磁気抵抗素子に入力される磁界の方向を調整する、請求項1または2に記載の磁気センサ。
  6. 請求項1からのいずれか1項に記載の磁気センサを備えた、電流センサ。
  7. 基板を準備する工程と、
    フォトリソグラフィ法を用いて、ブリッジ回路を構成する複数の磁気抵抗素子を前記基板上に形成する工程と、
    選択めっき法を用いて、前記複数の磁気抵抗素子に印加される磁界の方向を調整する複数のポールピースが第1方向に沿って並ぶように、前記複数のポールピースを前記基板上に形成する工程と、を備え、
    前記複数のポールピースを前記基板上に形成する工程は、前記複数の磁気抵抗素子を前記基板上に形成する工程の後に実施され、
    前記複数のポールピースを前記基板上に形成する工程において、互いに隣り合うポールピースの間に、前記複数の磁気抵抗素子の各々が位置するように、5つのポールピースを形成する、磁気センサの製造方法。
  8. 基板を準備する工程と、
    フォトリソグラフィ法を用いて、ブリッジ回路を構成する複数の磁気抵抗素子を前記基板上に形成する工程と、
    選択めっき法を用いて、前記複数の磁気抵抗素子に印加される磁界の方向を調整する複数のポールピースが第1方向に沿って並ぶように、前記複数のポールピースを前記基板上に形成する工程と、を備え、
    前記複数の磁気抵抗素子を形成する工程は、前記複数のポールピースを前記基板上に形成する工程の後に実施され、
    前記複数の磁気抵抗素子を形成する工程において、互いに隣り合うポールピースの間に、前記複数の磁気抵抗素子の各々が位置するように、5つのポールピースを形成する、磁気センサの製造方法。
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