以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下に述べる実施例は、本発明の好適な実施例であるので、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明によって不当に限定されるものではなく、また、本実施の形態で説明される構成の全てが本発明の必須の構成要件ではない。
図1は、画像形成システムの概略を説明する図である。本実施例の画像形成システム1は、DFE(Digital Front End)装置(画像処理装置)2と画像出力装置(画像形成装置)3を備えており、DFE装置2と画像出力装置3とは接続されている。
本実施例の画像形成システム1において、DFE装置2は、画像データの入力を受け付けて、画像データに対して、画像が形成される用紙(記録媒体)に応じた画像処理を行い、画像出力装置3へ渡す。画像出力装置3は、画像データを受け付けると、用紙に応じた設定に基づき画像形成を行い、画像が形成された用紙を出力する。
本実施例のDFE装置2は、用紙情報データベースCdと、用紙情報管理処理部210と、を有する。画像出力装置3は、用紙情報データベースCgを有する。
DFE装置2の用紙情報データベースCdは、紙属性情報Jkと、画像処理設定情報Jdとが対応付けられて格納されている。画像出力装置3の用紙情報データベースCgには、紙属性情報Jkと、エンジン調整情報Jgとが対応付けられて格納されている。
紙属性情報Jkは、用紙情報データベースCdと、用紙情報データベースCgとが共有する情報であり、画像出力装置3において用いられる紙の属性を示す情報である。言い換えれば、紙属性情報Jkは、画像出力装置3において画像が形成される記録媒体(用紙)の属性を示す属性情報である。
画像処理設定情報Jdは、画像データに対する画像処理の内容を示す情報であり、画像処理に関する情報である。言い換えれば、画像処理設定情報Jdは、画像データに対する画像処理に関する設定を示す情報である。
エンジン調整情報Jgは、画像出力装置3による画像形成内容を示す情報であり、画像形成に関する情報である。言い換えれば、エンジン調整情報Jgは、画像出力装置3が有するエンジン部に対する各種の設定の内容を示す情報である。つまり、エンジン調整情報Jgは、DFE装置2で画像処理済みの画像データに基づいて画像形成する適宜の数の画像形成処理内容毎にその画像形成内容を1つにまとめた情報である。2つの用紙情報データベースCd、Cg及び統合用紙情報データベースCtの詳細は後述する。
本実施例のDFE装置2は、起動すると、用紙情報管理処理部210により、用紙情報データベースCdから、紙属性情報Jkと画像処理設定情報Cdを読み出す。また、用紙情報管理処理部210は、DFE装置2が画像出力装置3と接続されると、画像出力装置3から、紙属性情報Jkと対応付けられたエンジン調整情報Jgから生成されたエンジン調整値情報Jgsを取得する。
次に、用紙情報管理処理部210は、紙属性情報Jkと、画像処理設定情報Jdと、エンジン調整値情報Jgsとを対応付けた統合用紙情報データベースCtを生成する。
そして、用紙情報管理処理部210は、統合用紙情報データベースCtのバックアップ(保管)指示を受けると、外部I/Fに装着されている可搬性記憶媒体に統合用紙情報データベースCtを格納する。また、用紙情報管理処理部210は、例えば用紙情報データベースCd、Cgの一方が変更された場合には、その変更に応じて統合用紙情報データベースCtを更新し、2つの用紙情報データベースCd、Cgと統合用紙情報データベースCtとを同期させる。
本実施例では、以上の処理により、2つの用紙情報データベースCd、Cgと、統合用紙情報データベースCtとを、常に同期させることができる。よって、本実施例によれば、2つの用紙情報データベースCd、Cgそれぞれについて、異なるタイミングでバックアップ処理を行った場合でも、手作業により両者を同期させる必要がなくなり、画像処理に関する情報と、画像形成に関する情報及び記録媒体の属性情報の管理を容易にできる。
尚、図1では用紙情報管理処理部210がDFE装置2に設けられるものとしたが、これに限定されない。用紙情報管理処理部210は、例えば画像出力装置3が有していても良い。この場合、用紙情報管理処理部210は、例えば画像出力装置3に接続されている可搬性記憶媒体に統合用紙情報データベースCtを格納すれば良い。
図2は、画像形成システムのシステム構成を示す図である。
図2において、画像形成システムは、DFE装置(画像処理装置)2と画像出力装置(画像形成装置)3を備えており、DFE装置2に画像出力装置3が接続されている。DFE装置2は、有線、無線のうち少なくとも何れかの通信回線Lによって画像出力装置3と接続されており、図2では、1台の画像出力装置3が接続されているが、複数台が接続されていてもよい。
DFE装置2は、LAN(Local Area Network)等の有線又は無線のネットワークを介して、複数のコンピュータPC1〜PCnと接続されている。
また、画像形成システム1は、DFE装置2が、画像出力装置3とは別の筐体に格納されて、DFE装置2と画像出力装置3が別の個体となっているが、1つの筐体内に収納された画像形成装置であってもよい。この場合、画像出力装置3が、DFE装置の画像処理を実行する画像処理部を内蔵した画像形成装置となる。
コンピュータPC1〜PCnは、搭載するアプリケーションによって作成等されたデータと印刷設定から、任意のPDL(Page Description Language:ページ記述言語)で、印刷データを含む印刷要求を生成する。コンピュータPC1〜PCnは、生成した印刷要求に用紙識別番号又は用紙名称を付加し、DFE装置2に送信する。DFE装置2では、印刷要求に付加された用紙識別番号又は用紙名称に基づき後述する用紙情報が指定される。
画像出力装置3は、プリンタ装置等が用いられ、DFE装置2からの印刷ジョブに基づいて、所定の印刷方式、例えば、電子写真方式、インクジェット方式で、用紙やフィルム等の記録媒体(以下、単に、用紙という。)に画像を印刷出力する。
次に、図3を参照して画像出力装置3のハードウェア構成について説明する。図3は、画像出力装置のハードウェア構成を説明する図である。
画像出力装置3は、図3に示すように、コントローラ10、エンジン部11及び操作表示部12等を備えている。コントローラ10は、CPU(Central Processing Unit)21、ROM(Read Only Memory)22、RAM(Random Access Memory)23、不揮発性メモリ24、ネットワークI/F25、エンジンI/F26、操作表示I/F27及び外部I/F28等を備えている。コントローラ10は、各部が、バス29により接続されている。
エンジン部11は、例えば、タンデム型の電子写真方式の場合、搬送ベルトに沿って、例えば、特殊色、ブラック(K)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びイエロー(Y)の各色の画像形成ユニットが配設されている。各画像形成ユニットは、例えば、感光体の周囲に、光書込部、現像部、帯電部及びクリーニング部等を備えている。そして、エンジン部11は、各色の画像形成ユニットにおいて、DFE装置2から受け取った各色の描画データ(画像データ)により光書込部を動作させて、その感光体上に静電潜像を形成する。
エンジン部11は、各色の画像形成ユニットにおいて、現像部から各色のトナーを感光体上に供給して静電潜像を現像することで各色のトナー画像を形成し、給紙部から用紙(被記録媒体)を感光体と転写部との間に給紙して、感光体上のトナー画像を順次用紙に重ね合わせて転写させる。
エンジン部11は、トナー画像の転写された用紙を定着部に搬送して、定着部で加熱・加圧して用紙上のトナー画像を定着させることで、カラー画像を形成し、印刷物を出力する。尚、エンジン部11は、各色の画像形成ユニットが搬送ベルトに沿って配設されているものに限らず、例えば、中間転写ベルトに沿って、配設されていてもよい。
操作表示部12は、テンキー、クリアストップキー、スタートキー、リセットキー、プログラムキー等の各種操作キー及びディスプレイ等が設けられている。操作表示部12は、操作キーによって、画像出力装置3に各種動作を行わせるための命令が入力される。特に、操作表示部12は、用紙情報管理方法におけるエンジン調整情報Jg及び紙属性情報Jk(図5参照)の入力に使用される。
操作表示部12のディスプレイは、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)の上面にタッチ操作を検出するタッチパネルが設けられているタッチパネル付きLCD(Liquid Crystal Display)等が用いられている。ディスプレイは、画像出力装置3からユーザに通知する各種情報や操作キーの操作内容等の各種情報、特に、用紙情報管理方法に関する各種情報を表示出力する。
コントローラ10は、そのROM22に、コントローラ10内でのデータの処理や管理及び周辺モジュールを制御するためのプログラム及び方法のうち画像出力装置3で実行すべき部分のプログラム及び必要な各種データを格納している。具体的には、ROM22は、画像出力装置3としての基本処理プログラム、ファームウェア及び用紙情報管理方法のうち画像出力装置3で実行すべき部分のプログラム等の各種プログラムを格納していると共に、これらの各プログラムを実行するのに必要な各種データを格納している。
CPU21は、ROM22に格納されているプログラムに基づいて、RAM23をワークメモリとして利用しつつ、画像出力装置3の各部を制御して、各種画像処理を行うと共に、用紙情報管理方法のうち画像出力装置3で実行すべき部分の処理を実行する。
RAM23は、CPU21のワークメモリとして利用される。また、RAM23は、コンピュータからの印刷データを一時記憶するバッファ、該印刷データを実際の印刷に適した描画データに変換して展開されるビットマップメモリ等として利用される。
不揮発性メモリ24は、例えば、NVRAM(Nonvolatile Random Access Memory)、SSD(Solid State Drive)、ハードディスク等が用いられており、画像出力装置3の電源がOFFのときにも記憶内容を保持するメモリである。不揮発性メモリ24は、画像出力装置3の電源がOFFの際にも保持する必要のあるデータとして、例えば、システム設定値や用紙情報管理方法で使用する各種データがCPU21の制御下で格納される。特に、不揮発性メモリ24は、用紙情報データベースCgを格納している。
ネットワークI/F25は、通信回線Lに接続されており、該通信回線Lを介してDFE装置2との間で、通信を行う。
エンジンI/F26は、上記エンジン部11が接続されている。エンジンI/F26は、コントローラ10からエンジン部11への制御信号や描画データ等のデータの出力、エンジン部11からコントローラ10へのステータス信号等の各信号の授受を行う。
操作表示I/F27は、上記操作表示部12に接続されており、CPU21と操作表示部12との間の信号の授受を行う。
外部I/F28は、可搬性記憶媒体Mkが接離可能に装着され、可搬性記憶媒体Mkは、IC(Integrated Circuit:集積回路)、SD(Secure Digital)カード、フラッシュメモリカード等である。可搬性記憶媒体Mkは、CPU21の制御下で、各種データが書き込まれ、また、読み出される。
次に、図4を参照してDFE装置2のハードウェア構成について説明する。図4は、DFE装置のハードウェア構成を説明する図である。
DFE装置2は、図4に示すように、CPU31、ROM32、RAM33、不揮発性メモリ34、入力I/F35、出力I/F36、外部I/F37及び通信I/F38等を備えており、各部は、バス39によって接続されている。
ROM32は、DFE装置2としての基本プログラム、用紙情報管理方法のうちDFE装置2で実行すべき部分のプログラム及びシステムデータ等を記憶している。
RAM33は、CPU31のワークメモリとして利用されると共に、画像データ及びその他のデータ等を記憶する。また、RAM33は、CPU31が、画像出力装置3から取得したエンジン調整情報Jgの各項目をまとめたエンジン調整値情報Jgsを、紙属性情報Jkと、画像処理設定情報Jdと共に統合した統合用紙情報データベースCtを記憶する。RAM33は、DFE装置2の電源がOFFのときに記憶内容が失われる揮発性メモリである。
CPU31は、ROM32内のプログラムに基づいて、RAM33をワークメモリとして利用して、DFE装置2の各部を制御して、DFE装置2としての基本処理を実行する。また、CPU31は、ROM32内の用紙情報管理方法のプログラムに基づいて、用紙情報管理方法のうちDFE装置2が実行すべき部分を実行する。
不揮発性メモリ34は、NVRAM、SSD、ハードディスク等が用いられ、DFE装置2の電源がOFFのときにも記憶内容を保持するメモリである。不揮発性メモリ34は、DFE装置2の電源がOFFのときにも記憶内容を保持する必要のあるデータとして、例えば、システム設定値や用紙情報管理方法で使用する各種データがCPU31の制御下で格納される。特に、不揮発性メモリ24は、用紙情報データベースCdを格納している。
入力I/F35には、キーボード、マウス、スタイラスペン、タッチパネル等の入力デバイス41が接続され、入力I/F35は、入力デバイス41から入力される各種命令等をCPU31へ出力する。
出力I/F36には、ディスプレイ、ランプ、スピーカ等の出力デバイス42が接続され、出力I/F36は、CPU31の制御下で、出力デバイス42に表示データ、点滅データ、音声データ等の出力データを出力する。
外部I/F37は、可搬性記憶媒体Mkが着脱可能に装着され、可搬性記憶媒体Mkは、IC、SDカード、フラッシュメモリカード等である。可搬性記憶媒体Mkは、CPU31の制御下で、各種データが書き込まれ、また、読み出される。特に、外部I/F37は、CPU31の制御下で、統合用紙情報データベースCtを可搬性記憶媒体Mkへ書き込んで保管させ、また、可搬性記憶媒体Mkに保管されている統合用紙情報データベースCtが読み出される。
通信I/F38は、通信回線LやネットワークNWが接続され、通信回線Lを通して画像出力装置3と通信すると共に、ネットワークNWを介してコンピュータPC1〜PCnと通信する。
そして、画像形成システム1は、ROM、EEPROM(Electrically Erasable an Programmable Read Only Memory )、EPROM、フラッシュメモリ、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory )、CD−RW(Compact Disc Rewritable )、DVD(Digital Versatile Disk)、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、MO(Magneto-Optical Disc)等のコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録されている用紙情報管理プログラムを読み込んで、DFE装置2のROM32や画像出力装置3のROM22に導入することで、後述する画像処理設定情報Jdとエンジン調整情報Jg及び紙属性情報Jkを、同期をとった状態で容易に管理する画像形成システムとして構築されている。この用紙情報管理方法を実行するプログラムは、アセンブラ、C、C++、C#、Java(登録商標)等のレガシープログラミング言語やオブジェクト指向プログラミング言語等で記述されたコンピュータ実行可能なプログラムであり、上記記録媒体に格納して頒布することができる。
次に、図5乃至図10を参照し、本実施例の用紙情報データベースCd、Cg、統合用紙情報データベースCtについて説明する。
図5は、DFE装置の有する用紙情報データベースを説明する図である。本実施例の用紙情報データベースCdは、紙属性情報Jkと、画像処理設定情報Jdと、を有する。
紙属性情報Jkは、情報の項目として、用紙識別番号(識別情報)、用紙名称の他に、例えば、用紙サイズ、用紙タイプ、用紙の色、用紙の重量等を有する。紙属性情報Jkの有する情報の項目は、用紙に関連するものである。
項目「用紙識別番号」の値は、複数の用紙から目的の用紙を識別するための識別情報を示し、用紙情報データベースCdと用紙情報データベースCgとを関連付けるための関連付け情報でもある。
項目「用紙名称」の値は、用紙に付与される用紙の名称を示す。DFE装置2は、印刷ジョブと共に、この用紙名称が付加されて送られてくることで、用紙の指定が行われる。
項目「用紙サイズ」の値は、A3、A4等の印刷対象の用紙のサイズを示し、項目「用紙タイプ」の値は、普通紙、厚紙、コート紙、OHPシート等の用紙のタイプを示す。項目「用紙の色」の値は、白、ブルー等の印刷対象の用紙自体の色を示し、項目「用紙の重量」の値は、印刷対象の用紙自体の重量を示す。
画像処理設定情報Jdは、情報の項目として、集約ページ数、ハーフトーンパターン指定、ウォーターマーク指定を有する。
項目「集約ページ数」の値は、一面に印刷するページ数を示し、1、2、4、9、16等のなかからユーザによって選択指定される。項目「ハーフトーンパターン指定」の値は、「ハーフトーンパターンを示し、予めDFE装置2に登録されているハーフトーンパターンから選択される。項目「ウォーターマーク指定」の値は、浮かび上がる文字や画像を示し、予めDFE装置2に登録されているウォーターマークからユーザによって選択される。
尚、図5では、画像処理設定情報Jdは、上述した3つの項目を有するものとしたが、画像処理設定情報Jdは、上述した3つの項目以外の項目を有していても良い。画像処理設定情報Jdが有する情報の項目は、画像処理に関連する項目であれば良い。
また、画像処理設定情報Jdは、紙属性情報Jkと対応付けられる情報であるため、項目「用紙識別番号」を含んでいることが好ましい。
以下の説明では、紙属性情報Jkと画像処理設定情報Jdとを含む情報を、DFE側用紙情報と呼ぶ。用紙情報データベースCdには、用紙識別番号毎のDFE側用紙情報が格納されているものとした。
図6は、画像出力装置の有する用紙情報データベースを説明する図である。本実施例の用紙情報データベースCgは、紙属性情報Jkと、エンジン調整情報Jgと、を有する。紙属性情報Jkは、図5で説明した通りであるから、説明を省略する。
エンジン調整情報Jgは、情報の項目として、定着温度、印刷位置補正、トナー付着量補正を有する。
項目「定着温度」の値は、定着部での定着温度を示す。項目「印刷位置補正」の値は、用紙に対する画像の印刷位置の補正値を示す。項目「トナー付着量補正」の値は、トナーの付着量の補正量を示す。
尚、図6では、エンジン調整情報Jgは、上述した3つの項目を有するものとしたが、エンジン調整情報Jgは、上述した3つの項目以外の項目を有していても良い。エンジン調整情報Jgが有する情報の項目は、エンジン部11に設定される情報の項目であれば良い。
また、エンジン調整情報Jgは、紙属性情報Jkと対応付けられる情報であるため、項目「用紙識別番号」を含んでいることが好ましい。
以下の説明では、紙属性情報Jkとエンジン調整情報Jgとを含む情報を、出力側用紙情報と呼ぶ。用紙情報データベースCgには、用紙識別番号毎の出力側用紙情報が格納されているものとした。
図7は、統合用紙情報データベースの一例を示す図である。本実施例の統合用紙情報データベースCtは、紙属性情報Jk、画像処理設定情報Jd、エンジン調整値情報Jgsを有する。
紙属性情報Jk、画像処理設定情報Jdは、図5で説明した通りであるから、説明を省略する。
エンジン調整値情報Jgsは、情報の項目として「エンジン調整値」を有する。項目「エンジン調整値」の値は、図6に示すエンジン調整情報Jgの有する各項目の値を、項目と対応した順に列挙した情報を示す。言い換えれば、エンジン調整値情報Jgsは、エンジン調整情報Jgの有する値を1つにまとめた情報である。
尚、エンジン調整値情報Jgsは、紙属性情報Jkと対応付けられる情報であるため、項目「用紙識別番号」を含んでいても良い。以下の説明では、紙属性情報Jk、画像処理設定情報Jd、エンジン調整値情報Jgsを含む情報を、統合用紙情報と呼ぶ。統合用紙情報データベースCtには、用紙識別番号毎の統合用紙情報が格納されているものとした。
次に図8乃至図10を参照し、図5乃至図7で説明した各情報の具体例を説明する。図8は、DFE装置が有する用紙情報データベースの具体例を示す図である。
図8(A)は、用紙識別番号「1」のDFE側用紙情報Cd−1を示しており、図8(B)は、用紙識別番号「2」のDFE側用紙情報Cd−2を示す。
DFE側用紙情報Cd−1において、紙属性情報Jk−1には、用紙名称として、「A3製本用紙」、用紙サイズとして、「A3」、用紙タイプとして、「普通紙」、用紙の色として、「白」、用紙の重量として、「76g/m2」が登録されている。また、DFE側用紙情報Cd−1において、画像処理設定情報Jd−1には、集約ページ数として、「2」、ハーフトーンパターン指定として、「テキストモード」、ウォーターマーク指定として、「ロゴ」が登録されている。
DFE側用紙情報Cd−2において、紙属性情報Jk−2には、用紙名称として、「A3製本カバーシート」、用紙サイズとして、「A3」、用紙タイプとして、「厚紙」、用紙の色として、「ブルー」、用紙の重量として、「123g/m2」が登録されている。また、DFE側用紙情報Cd−2において、画像処理設定情報Jd−2には、集約ページ数として、「2」、ハーフトーンパターン指定として、「グラフィックモード」、ウォーターマーク指定として、「なし」が登録されている。
図9は、画像出力装置が有する用紙情報データベースの具体例を示す図である。図9(A)は、用紙識別番号「1」の出力側用紙情報Cg−1を示しており、図9(B)は、用紙識別番号「2」の出力側用紙情報Cg−2を示す。
出力側用紙情報Cg−1において、紙属性情報Jk−1の用紙識別番号「1」は、DFE側用紙情報Cd−1の紙属性情報Jk−1における用紙識別番号「1」と一致する。したがって、出力側用紙情報Cg−1の紙属性情報Jk−1と、DFE側用紙情報Cd−1の紙属性情報Jk−1は同一の情報である。
また、出力側用紙情報Cg−2において、紙属性情報Jk−2の用紙識別番号「2」は、DFE側用紙情報Cd−2の紙属性情報Jk−2における用紙識別番号「2」と一致する。したがって、出力側用紙情報Cg−2の紙属性情報Jk−2と、DFE側用紙情報Cd−2の紙属性情報Jk−2は同一の情報である。
出力側用紙情報Cg−1において、エンジン調整情報Jg−1には、定着温度として、「200℃」、印刷位置補正として、「x=0ドット、y=0ドット」、トナー付着量補正として、「標準」が登録されている。また、出力側用紙情報Cg−2において、エンジン調整情報Jg−2には、定着温度として、「220℃」、印刷位置補正として、「x=0ドット、y=0ドット」、トナー付着量補正として、「標準」が登録されている。
図10は、統合用紙情報データベースの具体例を示す図である。図10(A)は、用紙識別番号「1」の統合用紙情報Ct−1を示しており、図10(B)は、用紙識別番号「2」の統合用紙情報Ct−2を示す。
統合用紙情報Ct−1において、紙属性情報Jk−1は、DFE側用紙情報Cd−1及び出力側用紙情報Cg−1における紙属性情報Jk−1と同一の情報である。また、統合用紙情報Ct−1において、画像処理設定情報Jd−1は、DFE側用紙情報Cd−1における画像処理設定情報Jd−1と同一の情報である。
統合用紙情報Ct−1において、エンジン調整値情報Jgs−1は、出力側用紙情報Cg−1におけるエンジン調整情報Jg−1の各項目の値を列挙したものである。図10(A)の例では、エンジン調整値情報Jgs−1として、(200、0、0、標準)が登録されている。
統合用紙情報Ct−2において、紙属性情報Jk−2は、DFE側用紙情報Cd−2及び出力側用紙情報Cg−2における紙属性情報Jk−2と同一の情報であり、画像処理設定情報Jd−2は、DFE側用紙情報Cd−2における画像処理設定情報Jd−2と同一の情報である。
統合用紙情報Ct−2において、エンジン調整値情報Jgs−2は、出力側用紙情報Cg−2におけるエンジン調整情報Jg−2の各項目の値を列挙したものである。図10(B)の例では、エンジン調整値情報Jgs−2として、(220、0、0、標準)が登録されている。
次に、図11を参照し、本実施例の画像形成システム1の有するDFE装置2と画像出力装置3の機能について説明する。図11は、DFE装置と画像出力装置の機能を説明する図である。
画像形成システム1は、上記印刷設定情報管理方法を実行するプログラムが導入される
ことで、図11に示すような機能ブロックが構築される。
DFE装置2は、画像処理設定情報入力部51、紙属性情報入力部52、DFE装置側記憶部53、DFE装置側記憶制御部54、同期部55、統合用紙情報記憶部56、統合用紙情報生成部57、保管制御部58、復元制御部59及び記憶媒体接続部60を有する。尚、本実施例の用紙情報管理処理部210は、同期部55、統合用紙情報記憶部56、統合用紙情報生成部57、保管制御部58、復元制御部59及び記憶媒体接続部60により形成される。
また、画像出力装置3は、エンジン調整情報入力部71、出力装置側記憶部72及び出力装置側記憶制御部73を有する。
エンジン調整情報入力部71は、画像出力装置3の操作表示部12により構築されている。エンジン調整情報入力部71は、DFE装置2によって画像処理された画像データに基づいて画像形成する際の画像形成処理内容(エンジン部11に設定される情報)を示すエンジン調整情報Jgが入力される。したがって、エンジン調整情報入力部71は、エンジン調整情報入力手段として機能している。
出力装置側記憶部72は、画像出力装置3の不揮発性メモリ24により構築されている。出力装置側記憶部72は、エンジン調整情報Jg及び紙属性情報Jkを記憶する。したがって、出力装置側記憶部72は、画像出力装置側記憶手段として機能している。
出力装置側記憶制御部73は、画像出力装置3のCPU21で構築されている。出力装置側記憶制御部73は、エンジン調整情報入力部71から入力されたエンジン調整情報Jgを、出力装置側記憶部72へ記憶させる。また、出力装置側記憶制御部73は、エンジン調整情報Jgに含まれる各項目の値から、項目の順に列挙したエンジン調整値情報Jgsを生成し、通信回線Lを介してDFE装置2へ送信する。したがって、出力装置側記憶制御部73は、出力装置側記憶制御手段として機能している。
画像処理設定情報入力部51は、DFE装置2の入力デバイス41で構築され、画像データに対する画像処理内容を示す画像処理設定情報が入力される。したがって、画像処理設定情報入力部51は、画像処理設定情報入力手段として機能している。
紙属性情報入力部52は、図11では、DFE装置2に構築されているように記載されているが、DFE装置2の入力デバイス41と画像出力装置3の操作表示部12のうち、少なくとも何れかで構築されている。紙属性情報入力部52は、DFE装置2と画像出力装置3において共有される紙属性情報Jkが入力される。したがって、紙属性情報入力部52は、紙属性情報入力手段として機能している。尚、紙属性情報入力部52は、画像出力装置3の操作表示部12で構築されているときには、出力装置側記憶制御部73が、紙属性情報入力部52から入力された紙属性情報Jkを出力装置側記憶部72へ記憶させる。
DFE装置側記憶部53は、DFE装置2の不揮発性メモリ34により構築されている。DFE装置側記憶部53は、画像処理設定情報入力部51から入力された画像処理設定情報Jd及び紙属性情報入力部52から入力された紙属性情報Jkが、DFE装置側記憶制御部54によって書き込まれる。したがって、DFE装置側記憶部53は、DFE装置側記憶手段として機能している。
DFE装置側記憶制御部54は、DFE装置2のCPU31により構築されている。DFE装置側記憶制御部54は、画像処理設定情報入力部51から入力された画像処理設定情報Jd及び紙属性情報入力部52から入力された紙属性情報JkをDFE装置側記憶部53に記憶させる。したがって、DFE装置側記憶制御部54は、処理装置側記憶制御手として機能している。
同期部55は、DFE装置2のCPU31により構築されている。同期部55は、用紙識別番号に基づいて、DFE装置側記憶部53の紙属性情報Jkと画像処理設定情報Jd及び出力装置側記憶部72の紙属性情報Jkとエンジン調整情報Jgを同期させる。したって、同期部55は、同期手段として機能している。同期部55は、画像処理設定情報Jd、エンジン調整情報Jg、紙属性情報Jkに変更があると、該変更に応じて他の画像処理設定情報Jd、エンジン調整情報Jg、紙属性情報Jkと同期をとる。
統合用紙情報生成部57は、用紙識別番号に基づいて、画像処理設定情報Jd、エンジン調整情報Jg及び紙属性情報Jkをまとめた統合用紙情報データベースCtを生成する。
具体的には、統合用紙情報生成部57は、取得部571、参照部572、生成部573を有する。
取得部571は、画像出力装置3から、紙属性情報Jkとエンジン調整情報Jgとを対応付けた出力側用紙情報Cgを取得する。参照部572は、DFE装置側記憶部53に格納された、紙属性情報Jと画像処理設定情報Jdとを対応付けたDFE側用紙情報Cdを参照する。
生成部573は、取得部571が取得した出力側用紙情報Cgと、参照部572が参照したDFE側用紙情報Cdとから、紙属性情報Jkと、画像処理設定情報Jdと、エンジン調整情報Jgと、を対応付けた統合用紙情報を生成する。
尚、統合用紙情報生成部57は、図11では、DFE装置2に構築されているように記載されているが、DFE装置2のCPU31又は画像出力装置3のCPU21により構築されている。尚、統合用紙情報生成部57は、本実施例では、DFE装置2のCPU31で構築されているものとして説明するが、画像出力装置3のCPU21で構築されていてもよい。
また、統合用紙情報生成部57の有する取得部、参照部、生成部は、統合用紙情報生成部57の一部ではなく、それぞれが独立した部であっても良い。
統合用紙情報記憶部56は、図11では、DFE装置2に構築されているように記載されているが、DFE装置2の揮発性メモリ(RAM33)と画像出力装置3の揮発性メモリのうち、少なくとも何れかで構築されている。統合用紙情報記憶部56は、統合用紙情報データベースCtが統合用紙情報生成部57によって書き込まれ、統合用紙情報データベースCtを記憶する。したがって、統合用紙情報記憶部56は、統合用紙情報記憶手段として機能している。尚、統合用紙情報記憶部56は、本実施例では、DFE装置2の揮発性メモリで構築されているものとして説明するが、画像出力装置3の揮発性メモリで構築されていてもよい。
記憶媒体接続部60は、図11では、DFE装置2に構築されているように記載されているが、DFE装置2の外部I/F37と画像出力装置3の外部I/F28のうち、少なくとも何れかで構築されている。記憶媒体接続部60は、可搬性記憶媒体Mkが接離可能に接続される。記憶媒体接続部60は、記憶媒体接続手段として機能している。
保管制御部58は、図11では、DFE装置2に構築されているように記載されているが、DFE装置2のCPU31又は画像出力装置3のCPU21により構築されている。保管制御部58は、記憶媒体接続部60に接続されている可搬性記憶媒体Mkへ統合用紙情報記憶部56の統合用紙情報データベースCtを保管させる。保管制御部58は、保管制御手段として機能している。尚、保管制御部58は、本実施例では、DFE装置2のCPU31で構築されているものとして説明するが、画像出力装置3のCPU21で構築されていてもよい。
復元制御部59は、図11では、DFE装置2に構築されているように記載されているが、DFE装置2のCPU31又は画像出力装置3のCPU21により構築されている。復元制御部59は、記憶媒体接続部60に接続されている可搬性記憶媒体Mkに保管されている統合用紙情報データベースCtを読み出して統合用紙情報記憶部56へ復元する。
また、復元制御部59は、可搬性記憶媒体Mkから読み出した統合用紙情報データベースCtに基づいて、DFE装置側記憶部53への画像処理設定情報Jd及び紙属性情報Jkの復元、出力装置側記憶部72へのエンジン調整情報Jg及び紙属性情報Jkの復元を行う。
したがって、復元制御部59は、復元制御手段として機能している。尚、復元制御部59は、本実施例では、DFE装置2のCPU31で構築されているものとして説明するが、画像出力装置3のCPU21で構築されていてもよい。
次に、本実施例の画像形成システム1の動作を説明する。本実施例の画像形成システム1は、画像処理設定情報Jdとエンジン調整情報Jg及び紙属性情報Jkの管理を容易にする。
図12は、画像形成システムによる統合用紙情報データベースの生成を説明するシーケンス図である。
画像形成システム1において、DFE装置側記憶部53に紙属性情報Jkと画像処理設定情報Jdからなる用紙情報データベースCdが格納されている。また、画像形成システム1は、出力装置側記憶部72に紙属性情報Jkとエンジン調整情報Jgからなる用紙情報データベースCgが格納されている。
この状態で、DFE装置2と画像出力装置3の電源がオフの状態からオンにされると、画像形成システム1は、図12に示すように起動時の統合用紙情報データベースCtの生成処理を実行する。
尚、用紙情報データベースCdは、予めDFE装置2の不揮発性メモリに格納されているものとし、用紙情報データベースCgは、予め画像出力装置3の不揮発性メモリに格納されているものとした。
ユーザがDFE装置2と画像出力装置3の電源をオンすると(ステップS1、S2)、DFE装
置2は、統合用紙情報生成部57により、DFE装置側記憶部53に格納されている用紙情報データベースCdを取得して、統合用紙情報記憶部56上に、統合用紙情報データベースCtを生成する(ステップS3)。
この時点では、統合用紙情報データベースCtには、図7に示した情報の項目のうち、用紙識別番号を含む紙属性情報Jkと画像処理設定情報Jdのみが登録されている。
続いてDFE装置2は、統合用紙情報生成部57により、画像出力装置3に接続要求を行う(ステップS4)。
画像出力装置3は、接続要求があると、例えば、出力装置側記憶制御部73により、接続OKの応答をDFE装置2へ送出する(ステップS5)。そして、出力装置側記憶制御部73は、エンジン調整情報Jgから、エンジン調整値情報Jgsを生成する(ステップS6)。続いて、出力装置側記憶制御部73は、エンジン調整値情報JgsをDFE装置2へ送信する(ステップS7)。
DFE装置2は、画像出力装置3からエンジン調整値情報Jgsを取得すると、統合用紙情報生成部57により、統合用紙情報データベースCtにおいて、エンジン調整値情報Jgsに含まれる用紙識別番号と、用紙識別番号が一致する紙属性情報Jkに、エンジン調整値情報Jgsを対応付ける。すなわち、統合用紙情報生成部57は、統合用紙情報データベースCtを生成する。
言い換えれば、統合用紙情報生成部57は、ステップS3で生成した統合用紙情報データベースCtにおいて、項目「エンジン調整値」の値を格納し、統合用紙情報データベースCtを更新する(ステップS7)。
統合用紙情報生成部57は、用紙情報データベースCdに格納されているDFE側用紙情報及び用紙情報データベースCgに格納されている出力側用紙情報の全てについて、エンジン調整値情報Jgsを対応付ける処理を行う。
言い換えれば、統合用紙情報生成部57は、用紙情報データベースCt及び用紙情報データベースCgに存在する用紙識別番号の全てついて、エンジン調整値を対応付ける。
以下に、図8乃至図10を参照して、図12の処理について具体的に説明する。
例えば、DFE装置2が起動したとき、用紙情報データベースCdには、DFE側用紙情報Cd−1、Cd−2が格納されており、画像出力装置3の用紙情報データベースCgには、出力側用紙情報Cg−1、Cg−2が格納されていたとする。
この場合、DFE装置2において、統合用紙情報生成部57は、DFE側用紙情報Cd−1、Cd−2を取得し、統合用紙情報記憶部56へ保持する。
続いて統合用紙情報生成部57は、画像出力装置3へ接続要求を行う。画像出力装置3は、DFE装置2と接続すると、DFE側用紙情報Cd−1、Cd−2と用紙識別番号が一致する紙属性情報Jk−1、Jk−2を含む出力側用紙情報Cg−1、Cg−2から、エンジン調整値情報Jgs−1、Jgs−2を生成する。
続いて、画像出力装置3は、エンジン調整値情報Jgs−1、Jgs−2をDFE装置2へ送信する。
DFE装置2は、エンジン調整値情報Jgs−1、Jgs−2を受信すると、統合用紙情報生成部57により、統合用紙情報記憶部56に保持されているDFE側用紙情報Cd−1にエンジン調整値情報Jgs−1を対応付けた統合用紙情報Ct−1を生成する。また、統合用紙情報生成部57は、同様にして、DFE側用紙情報Cd−2にエンジン調整値情報Jgs−2を対応付けた統合用紙情報Ct−2を生成する。
そして、統合用紙情報生成部57は、統合用紙情報Ct−1、Ct−2を統合用紙情報データベースCtとして、統合用紙情報記憶部56へ格納する。
本実施例では、以上のようにして、統合用紙情報データベースCtが生成される。
したがって、本実施例ではDFE装置2と画像出力装置3の電源が投入されると、用紙情報データベースCd、Cgと同期した統合用紙情報データベースCtを生成することができる。
また、本実施例では、画像出力装置3において設定されるエンジン調整情報Jgを、各項目の値を項目順に列挙したエンジン調整値情報Jgsとすることで、エンジン調整情報Jgに含まれる項目が変化した場合でも、容易にエンジン調整情報Jgを管理できる。
本実施例では、エンジン調整情報Jgの項目は3つとしているが、実際の画像出力装置3による画像形成に関する設定は多岐にわたるため、エンジン調整情報Jgに含まれる項目は多数存在し、その情報量も大きなものとなる。
したがって、エンジン調整情報Jgをそのまま保管しようとした場合、エンジン調整情報Jgに含まれる項目数に増減があった場合等には、その都度、大がかりな更新処理が必要となり、処理の負荷が大きなものであった。
本実施例では、エンジン調整情報Jgを、項目の値を項目順に列挙したエンジン調整値情報Jgsとして取り扱うことで、エンジン調整情報Jgに含まれる項目数の増減等を考慮せずに、単純な数値の列として扱うことができ、情報量も削減できる。したがって、本実施例によれば、DFE装置2側で、エンジン調整情報Jgを容易に管理することができる。したがって、本実施例では、紙属性情報Jk、画像処理設定情報Jd、エンジン調整情報Jgを対応付けた統合用紙情報を容易に扱うことができる。
そして、画像形成システム1は、用紙情報データベースCtが作成されている状態で、ユーザによって用紙情報データベースCg、Cdの編集操作が行われると、図13に示すように各データベースの編集(更新)を行う。
図13は、画像形成システムによる各データベースの更新を説明する第一のシーケンス図である。
始めに、画像出力装置3に対して用紙情報データベースCgの編集操作が行われた場合について説明する。
画像出力装置3において、用紙情報データベースCgの編集操作を受け付けると(ステップS11)、画像出力装置3は、編集操作に応じて用紙情報データベースCgを編集する(ステップS12)。
以下に、用紙情報データベースCgの編集操作について説明する。画像出力装置3は、エンジン調整情報入力部71から編集操作を受け付けると、用紙情報データベースCgのうち、エンジン調整情報Jgにおいて、編集操作が成された情報の項目の値を、編集操作において入力された値に変更する。
また、画像出力装置3は、紙属性情報入力部52を有している場合には、紙属性情報入力部52から編集操作を受け付けると、用紙情報データベースCgのうち、紙属性情報Jkにおいて、編集操作が成された情報の項目の値を、編集操作において入力された値に変更する。
つまり、画像出力装置3は、出力装置側記憶制御部73が、編集操作に応じて、出力装置側記憶部72の用紙情報データベースCgの紙属性情報Jk、エンジン調整情報Jgを編集する。
画像出力装置3は、用紙情報データベースCgを編集すると、編集内容と共に、用紙情報データベースCgが更新されたことをDFE装置2へ通知する(ステップS13)。
具体的には、画像出力装置3は、用紙情報データベースCgの更新の通知と、編集された出力側用紙情報の用紙識別番号と、編集された出力側用紙情報において値が変更された項目と、変更後の項目の値と、をDFE装置2へ通知する。
このとき、画像出力装置3は、値が変更された項目が、エンジン調整情報Jgに含まれる項目であった場合には、更新の通知と共に、編集が反映されたエンジン調整値情報Jgsと、このエンジン調整値情報Jgが含まれる出力側用紙情報の用紙識別番号と、を編集内容としてDFE装置2へ送信する。
DFE装置2は、用紙情報データベースCgの更新の通知を受けて、同期部55の制御下で、編集内容の通知に基づいて、DFE装置側記憶制御部54がDFE装置側記憶部53の用紙情報データベースCdを更新する(ステップS14)。具体的には、同期部55は、紙属性情報Jkに含まれる項目が編集された場合に、用紙情報データベースCdの編集を行う。
同期部55は、用紙情報データベースCdにおいて、更新の通知と共に受け付けた用紙識別番号が一致するDFE側用紙情報について、編集内容の通知に含まれる「値が変更された項目」と該当する項目の値を、「変更後の項目の値」とし、用紙情報データベースCdを更新する。
続いて、DFE装置2は、統合用紙情報生成部57により、用紙情報記憶部56の統合用紙情報データベースCtを編集する(ステップS15)。
具体的には、統合用紙情報生成部57は、用紙情報データベースCdが更新された場合、統合用紙情報データベースCtにおいても、用紙情報データベースCdと同様の更新を行う。
また、統合用紙情報生成部57は、編集内容の通知に、エンジン調整値情報Jgsが含まれる場合には、統合用紙情報データベースCtにおいて、エンジン調整値情報Jgsと対応する用紙識別番号と一致する用紙識別番号を含む統合用紙情報のエンジン調整値を、エンジン調整値情報Jgsに含まれるエンジン調整値に更新する。
以上のように、本実施例では、用紙情報データベースCgにおいて、紙属性情報Jkが編集された場合には、用紙情報データベースCdと統合用紙情報データベースCtの両方を更新する。また、本実施例では、用紙情報データベースCgにおいて、エンジン調整情報Jgが編集された場合には、用紙情報データベースCdは更新せず、統合用紙情報データベースCtを更新する。
次に、DFE装置2に対して用紙情報データベースCdの編集操作が行われた場合について説明する。
DFE装置2は、画像処理設定情報入力部51、紙属性情報入力部52により編集操作を受け付けると(ステップS16)、DFE装置側記憶制御部54が、編集操作に応じて、用紙情報データベースCdの紙属性情報Jkや画像処理設定情報Jdを編集する(ステップS17)。
続いて、DFE装置2は、用紙情報データベースCdの紙属性情報Jk、画像処理設定情報Jdが編集されると、統合用紙情報生成部57が、編集内容に応じて、統合用紙情報記憶部56の統合用紙情報データベースCtを編集する(ステップS18)。
続いて、DFE装置2は、同期部55により、編集内容と共に、編集通知を画像出力装置3へ行う(ステップS19)。
より具体的には、同期部55は、用紙情報データベースCdにおいて、紙属性情報Jkが編集された場合に、画像出力装置3へ編集通知を行う。ここで、編集通知と共に画像出力装置3へ通知される編集内容は、紙属性情報Jkに含まれる用紙識別番号と、紙属性情報Jkにおいて、値が変更された項目と、変更後の項目の値である。
画像出力装置3は、編集通知と編集内容を受けて、出力装置側記憶部72により、用紙情報データベースCgの編集を行う(ステップS20)。具体的には、出力装置側記憶部72は、用紙情報データベースCgのうち、編集内容に含まれる用紙識別番号を含む紙属性情報Jkを更新する。
以下に、図8乃至図10を参照して、図13の処理を具体的に説明する。
まず、用紙情報データベースCgに格納された出力側用紙情報Cg−1の項目「用紙サイズ」の値がA3からA4に編集された場合を説明する。
この場合、項目「用紙サイズ」は、紙属性情報Jkに含まれる項目である。したがって、画像出力装置3は、編集通知と、出力側用紙情報Cg−1に含まれる用紙識別番号「1」と、編集内容である「用紙サイズ」、A4をDFE装置2へ送信する。
DFE装置2は、編集内容の項目が紙属性情報Jkに含まれる項目であるため、同期部55により、用紙情報データベースCdにおいて、出力側用紙情報Cg−1と用紙識別番号「1」が一致するDFE側用紙情報Cd−1の項目「用紙サイズ」の値をA3からA4に更新する。また、同期部55は、統合用紙情報データベースCtにおいて、出力側用紙情報Cg−1と用紙識別番号「1」が一致する統合用紙情報Ct−1の項目「用紙サイズ」の値をA3からA4に更新する。
次に、用紙情報データベースCgに格納された出力側用紙情報Cg−1の項目「定着温度」の値が200℃から210℃に編集された場合を説明する。
この場合、画像出力装置3は、編集された項目がエンジン調整情報Jg−1に含まれる項目であるため、編集を反映させたエンジン調整値Jgs−1と、出力側用紙情報Cg−1の用紙識別番号「1」を編集通知と共にDFE装置2へ出力する。具体的には、画像出力装置3は、エンジン調整値(200、0、0、標準)をDFE装置2へ出力する。
DFE装置2は、編集内容がエンジン調整値であるため、用紙情報データベースCdの編集は行わない。DFE装置2は、同期部55により、統合用紙情報データベースCtにおいて、編集通知と共に受け取った用紙識別番号「1」が一致する統合用紙情報Ct−1の項目「エンジン調整値」の値を、(200、0、0、標準)から(210、0、0、標準)へ更新する。
次に、用紙情報データベースCdのDFE側用紙情報Cd−1において、項目「用紙サイズ」の値をA3からA4に編集された場合について説明する。
この場合DFE装置2は、同期部55により、統合用紙情報データベースCtにおいて、DFE側用紙情報Cd−1と用紙識別番号が一致する統合用紙情報Ct−1の項目「用紙サイズ」の値をA3からA4に更新する。そして、DFE装置2は、編集通知と、編集内容である用紙識別番号「1」、「用紙サイズ」、A4を画像出力装置3へ送信する。
画像出力装置3は、編集通知を受けて、用紙情報データベースCgにおいて、DFE側用紙情報Cd−1と用紙識別番号「1」が一致する出力側用紙情報Cg−1の項目「用紙サイズ」の値をA3からA4に更新する。
次に、用紙情報データベースCdのDFE側用紙情報Cd−1において、項目「集約ページ数」の値を2から4に編集された場合について説明する。項目「集約ページ数」は、画像処理設定情報Jd−1に含まれる項目である。
この場合DFE装置2は、同期部55により、統合用紙情報データベースCtにおいて、DFE側用紙情報Cd−1と用紙識別番号が一致する統合用紙情報Ct−1の項目「集約ページ数」の値を2から4に更新し、画像出力装置3への編集通知は行わない。
以上のように、画像形成システム1では、DFE装置2と画像出力装置3の何れで用紙情報データベースCd、Cgの変更等の編集が行われると、他方の用紙情報データベースCd、Cg及び統合用紙情報データベースCtを同期させて編集することができる。その結果、画像形成システム1では、常に、用紙情報データベースCd、Cg及び統合用紙情報データベースCtを同期させることができる。
さらに、画像形成システム1は、用紙情報データベースCtが作成されている状態で、ユーザによって用紙情報の追加操作が行われると、図14に示すように用紙情報の追加処理を行う。図14は、画像形成システムによる各データベースの更新を説明する第二のシーケンス図である。
始めに、画像出力装置3において、用紙情報データベースCgに出力側用紙情報を追加する処理を説明する。
画像出力装置3は、エンジン調整情報入力部71が出力側用紙情報の追加操作を受け付けると、出力側用紙情報の追加処理を行う。また、紙属性情報入力部52が画像出力装置3に設けられていた場合に、紙属性情報入力部52が出力側用紙情報の追加操作を受け付けると、画像出力装置3は、出力側用紙情報の追加処理を行う(ステップS21)。
画像出力装置3は、出力装置側記憶制御部73が、追加操作に応じた紙属性情報Jkやエンジン調整情報Jgを含む出力側用紙情報を出力装置側記憶部72の用紙情報データベースCgへ登録し、用紙情報データベースCgを更新する(ステップS22)。
具体的には、画像出力装置3は、例えば用紙情報データベースCgに対して紙属性情報Jk及びエンジン調整情報Jgの追加操作を受け付けると、紙属性情報Jkとエンジン調整情報Jgとを対応付けた出力側用紙情報を用紙情報データベースCgに追加する。
また、画像出力装置3は、紙属性情報Jkのみの追加操作を受け付けた場合、エンジン調整情報Jgの項目の値には、紙属性情報Jkの値に基づいて、予め決められた初期値を設定する。そして、画像出力装置3は、紙属性情報Jkとエンジン調整情報Jgとを対応付けた出力側用紙情報を用紙情報データベースCgに追加する。
尚、画像出力装置3は、紙属性情報Jkに含まれる各項目について、値が設定されていない項目が存在した場合には、該当する項目に初期値を設定しても良い。初期値は、画像出力装置3において、予め保持されていても良い。
続いて、画像出力装置3は、追加した出力側用紙情報に含まれる紙属性情報Jkと、エンジン調整値と共に、出力側用紙情報の追加通知をDFE装置2へ行う(ステップS23)。
DFE装置2は、追加通知を受けて、同期部55の制御下で、該追加通知に基づいて、DFE装置側記憶制御部54がDFE装置側記憶部53の用紙情報データベースCdにDFE側用紙情報を追加する(ステップS24)。
具体的には、DFE装置2は、追加された出力側用紙情報を取得すると、出力側用紙情報に含まれる紙属性情報Jkと、各項目に初期値を設定した画像処理設定情報Jdとを対応付けた新たなDFE側用紙情報とし、用紙情報データベースCdに追加する。
続いて、DFE装置2は、統合用紙情報生成部57により、用紙情報記憶部56の統合用紙情報データベースCtに、統合用紙情報を追加する(ステップS25)。具体的には、DFE装置2は、用紙情報データベースCdに追加されたDFE側用紙情報に、画像出力装置3から取得した出力側用紙情報に含まれるエンジン調整値情報Jgsを対応付けた新たな統合用紙情報を統合用紙情報データベースCtへ追加する。
次に、DFE装置2において、DFE側用紙情報が追加された場合について説明する。
DFE装置2は、画像処理設定情報入力部51、紙属性情報入力部52においてDFE側用紙情報の追加操作を受け付けると(ステップS26)、DFE装置側記憶制御部54が、該追加操作に応じた紙属性情報Jkと画像処理設定情報Jdを含むDFE側用紙情報を用紙情報データベースCdを追加する(ステップS27)。
尚、DFE装置2は、紙属性情報Jk及び画像処理設定情報Jdに含まれる各項目について、値が設定されていない項目が存在した場合には、該当する項目に初期値を設定しても良い。初期値は、DFE装置2において、予め保持されていても良い。
続いて、DFE装置2は、同期部55により、用紙情報データベースCdに追加されたDFE側用紙情報と共に、DFE側用紙情報の追加通知を画像出力装置3へ行う(ステップS28)。
画像出力装置3は、追加通知を受けて、DFE装置2から取得したDFE側用紙情報と対応する出力側用紙情報を出力装置側記憶部72の用紙情報データベースCgへ追加する(ステップS29)。
具体的には、画像出力装置3は、DFE装置2から取得したDFE側用紙情報に含まれる紙属性情報Jkと、各項目に初期値が設定されたエンジン調整情報Jgとを対応付けた新たな出力側用紙情報を、用紙情報データベースCgへ追加し、用紙情報データベースCgを更新する。
続いて、画像出力装置3は用紙情報データベースCgの更新を行うと、追加した出力側用紙情報と、出力側用紙情報の追加応答をDFE装置2に対して行う(ステップS30)。尚、このとき画像出力装置3は、追加された紙属性情報Jkと、エンジン調整情報Jgから生成したエンジン調整値情報Jgsとを出力側用紙情報としてDFE装置2へ出力する。
DFE装置2は、追加応答を受けて、画像出力装置3から取得した出力側用紙情報と、出力側用紙情報に含まれる用紙識別番号と対応する画像処理設定情報Jdとを対応付けた統合用紙情報を、統合用紙情報データベースCtへ追加する(ステップS31)。
以下に、図8乃至図10を参照して、図14の処理を具体的に説明する。始めに、画像出力装置3において、紙属性情報Jk−2とエンジン調整情報Jg−2が追加された場合を説明する。
この場合、画像出力装置3は、紙属性情報Jk−2とエンジン調整情報Jg−2とを対応付けた出力側用紙情報Cg−2を用紙情報データベースCgへ追加する。また、画像出力装置3は、紙属性情報Jk−2とエンジン調整値情報Jgs−2とを追加通知と共にDFE装置2へ送信する。
DFE装置2は、紙属性情報Jk−2と、各項目に初期値が設定された画像処理設定情報Jd−2′を対応付けたDFE側用紙情報Cd−2′を用紙情報データベースCdへ追加する。
続いてDFE装置2は、DFE側用紙情報Cd−2′と、エンジン調整値情報Jgs−2とを対応付けた統合用紙情報Ct−2′を、統合用紙情報データベースCtへ追加する。
次に、画像出力装置3において、紙属性情報Jk−2のみが追加された場合を説明する。
この場合、画像出力装置3は、エンジン調整情報Jg−2の各項目に初期値を設定したエンジン調整情報Jg−2′を生成し、エンジン調整情報Jg−2′からエンジン調整値情報Jgs−2′を生成する。尚、エンジン調整値情報Jgs−2′は、紙属性情報Jk−2の用紙識別番号と対応付けられている。
次に、画像出力装置3は、紙属性情報Jk−2とエンジン調整情報Jg−2′とを対応付けた出力側用紙情報Cg−2′を生成し、用紙情報データベースCgへ追加する。また、画像出力装置3は、紙属性情報Jk−2と、エンジン調整値情報Jgs−2′と、を追加通知と共にDFE装置2へ送信する。
DFE装置2は、各項目に初期値が設定された画像処理設定情報Jd−2′を生成し、紙属性情報Jk−2を対応付けたDFE側用紙情報Cd−2′を用紙情報データベースCdへ追加する。また、DFE装置2は、DFE側用紙情報Cd−2′と、エンジン調整値情報Jgs−2′とを対応付けた統合用紙情報Ct−2″を統合用紙情報データベースCtへ追加する。
次に、DFE装置2において、紙属性情報Jk−1と画像処理設定情報Jd−1とが追加された場合について説明する。
この場合、DFE装置2は、紙属性情報Jk−1と画像処理設定情報Jd−1とを対応付けたDFE側用紙情報Cd−1を生成し、用紙情報データベースCdへ追加する。そして、DFE装置2は、追加通知と共に、DFE側用紙情報Cd−1を画像出力装置3へ送信する。
画像出力装置3は、追加通知を受けて、各項目に紙属性情報Jk−1の値に基づいて予め決められた初期値が設定されたエンジン調整情報Jg−1′を生成する。そして、画像出力装置3は、紙属性情報Jk−1とエンジン調整情報Jg−1′とを対応付けた出力側用紙情報Cg−1′を用紙情報データベースCgへ追加する。
また、画像出力装置3は、紙属性情報Jk−1とエンジン調整情報Jg−1′から生成したエンジン調整値情報Jgs−1′を追加応答と共にDFE装置2へ送信する。尚、エンジン調整値情報Jgs−1′は、紙属性情報Jk−1の項目「用紙識別番号」の値と対応付けられている。
DFE装置2は、追加応答を受けて、DFE側用紙情報Cd−1とエンジン調整値情報Jgs−1′とを対応付けた統合用紙情報Ct−1′を生成し、統合用紙情報データベースCtへ追加する。
次に、DFE装置2において、紙属性情報Jk−1のみが追加された場合について説明する。
この場合、DFE装置2は、各項目に初期値が設定された画像処理設定情報Jd−1′を生成する。尚、画像処理設定情報Jd−1′の項目「用紙識別番号」の値は、紙属性情報Jk−1と対応付けられた値である。
DFE装置2は、紙属性情報Jk−1と画像処理設定情報Jd−1′とを対応付けたDFE側用紙情報Cd−1′を生成し、用紙情報データベースCdへ追加する。そして、DFE装置2は、追加通知と共に、DFE側用紙情報Cd−1′を画像出力装置3へ送信する。
画像出力装置3は、追加通知を受けて、DFE側用紙情報Cd−1′に含まれる紙属性情報Jk−1と、各項目に紙属性情報Jk−1の値に基づいて予め決められた初期値が設定されたエンジン調整情報Jg−1′を生成する。そして、画像出力装置3は、紙属性情報Jk−1とエンジン調整情報Jg−1′とを対応付けた出力側用紙情報Cg−1′を用紙情報データベースCgへ追加する。
また、画像出力装置3は、紙属性情報Jk−1とエンジン調整情報Jg−1′から生成したエンジン調整値情報Jgs−1′を追加応答と共にDFE装置2へ送信する。
DFE装置2は、追加応答を受けて、DFE側用紙情報Cd−1′とエンジン調整値情報Jgs−1′とを対応付けた統合用紙情報Ct−1″を生成し、統合用紙情報データベースCtへ追加する。
したがって、画像形成システム1では、DFE装置2と画像出力装置3の何れかでDFE側用紙情報又は出力側用紙情報の追加が行われると、DFE装置2と画像出力装置3の他方に、出力側用紙情報又はDFE側用紙情報の一部を追加すると共に、統合用紙情報を生成して、同期させることができる。
また、画像形成システム1は、用紙情報データベースCtが作成されている状態で、ユーザによって用紙情報の削除操作が行われると、図15に示すように用紙情報の削除処理を行う。
図15は、画像形成システムによる各データベースの更新を説明する第三のシーケンス図である。
始めに、画像出力装置3において削除操作を受け付けた場合について説明する。
画像出力装置3は、エンジン調整情報入力部71により、出力側用紙情報の削除操作を受け付けた場合、用紙情報データベースCgから出力側用紙情報の削除処理が行われる。また、画像出力装置3が紙属性情報入力部52を有しており、紙属性情報入力部52により出力側用紙情報の削除操作を受け付けた場合(ステップS31)、画像出力装置3は、用紙情報データベースCgから出力側用紙情報の削除処理を行う(ステップS32)。具体的には、画像出力装置3は、出力装置側記憶制御部73が、削除操作に応じた出力側用紙情報を用紙情報データベースCgから削除する。
続いて、画像出力装置3は、削除した出力側用紙情報の用紙識別番号と共に、削除通知をDFE装置2へ行う(ステップS33)。
DFE装置2は、出力側用紙情報の削除通知があると、同期部55の制御下で、DFE装置側記憶制御部54が、用紙情報データベースCdから、削除通知と共に通知された用紙識別番号と用紙識別番号が一致するDFE側用紙情報を削除する(ステップS34)。
また、DFE装置2は、統合用紙情報生成部57により、統合用紙情報データベースCtから、削除通知と共に通知された用紙識別番号と用紙識別番号が一致する統合用紙情報を削除する(ステップS35)。
次に、DFE装置2において、DFE側用紙情報の削除操作が行われた場合について説明する。
DFE装置2は、画像処理設定情報入力部51、紙属性情報入力部52により、DFE側用紙情報の削除操作を受け付けると(ステップS36)、DFE装置側記憶制御部54により、用紙情報データベースCdから削除操作に応じたDFE側用紙情報を削除する(ステップS37)。
また、DFE装置2は、統合用紙情報生成部57により、統合用紙情報データベースCtから、用紙識別番号が、用紙情報データベースCdから削除された用紙情報に含まれる用紙識別番号と一致する統合用紙情報を削除する(ステップS38)。
DFE装置2は、用紙情報データベースCd及び統合用紙情報データベースCtからDFE側用紙情報と統合用紙情報を削除すると、同期部55が、削除されたDFE側用紙情報の用紙識別番号と共にDFE側用紙情報の削除通知を画像出力装置3へ行う(ステップS39)。
画像出力装置3は、削除通知を受けて、用紙情報データベースCgから、用紙識別番号が、削除通知と共に受け付けた用紙識別番号と一致する出力側用紙情報を削除する(ステップS40)。
以下に、図8乃至図10を参照して、図15の処理を具体的に説明する。始めに、画像出力装置3において、出力側用紙情報Cg−2の削除操作を受け付けた場合について説明する。
この場合、画像出力装置3は、用紙情報データベースCgから出力側用紙情報Cg−2を削除する。そして、画像出力装置3は、出力側用紙情報Cg−2に含まれる用紙識別番号「2」と、削除通知をDFE装置2へ送信する。
尚、画像出力装置3は、例えば紙属性情報Jk−2の削除操作がなされた場合や、エンジン調整情報Jg−2の削除操作がなされた場合も、これらを含む出力側用紙情報Cg−2を削除する。
DFE装置2は、用紙識別番号「2」と、削除通知を受けて、用紙情報データベースCdから用紙識別番号「2」のDFE側用紙情報Cd−2を削除する。続いてDFE装置2は、統合用紙情報データベースCtから、用紙識別番号「2」の統合用紙情報Ct−2を削除する。
次に、DFE装置2において、DFE側用紙情報Cd−1の削除操作を受け付けた場合について説明する。
この場合、DFE装置2は、用紙情報データベースCdからDFE側用紙情報Cd−1を削除する。次に、DFE装置2は、統合用紙情報データベースCtから、DFE側用紙情報Cd−1に含まれる用紙識別番号「1」と用紙識別番号が一致する統合用紙情報Ct−1を削除する。
そして、DFE装置2は、画像出力装置3に対して、用紙識別番号「1」と、削除通知とを送信する。
画像出力装置3は、用紙識別番号「1」と、削除通知を受けて、用紙情報データベースCgから用紙識別番号「1」の出力側用紙情報Cg−1を削除する。
したがって、画像形成システム1では、DFE装置2と画像出力装置3の何れかで用紙情報の削除が行われると、DFE装置2と画像出力装置3の他方から、同じ用紙識別番号の用紙情報を削除すると共に、統合用紙情報を削除して、同期させることができる。
次に、画像形成システム1において、用紙情報データベースのバックアップを行う場合について説明する。図16は、用紙情報データベースのバックアップを説明するシーケンス図である。
DFE装置2は、ユーザにより記憶媒体接続部60に可搬性記憶媒体Mkが装着され、保管(バックアップ)が指示操作を受け付ける(ステップS41)。
続いてDFE装置2は、保管制御部58が、用紙情報記憶部56の統合用紙情報データベースCtを、記憶媒体接続部60を介して可搬性記憶媒体Mkへ書き込んで保管させる(ステップS42)。
尚、記憶媒体接続部60が画像出力装置3にも設けられているときには、ユーザは、画像出力装置3の記憶媒体接続部60に可搬性記憶媒体Mkを装着して、統合用紙情報データベースCtを保管させてもよい。この場合、画像出力装置3の出力装置側記憶制御部73が、DFE装置2の用紙情報記憶部56から統合用紙情報データベースCtを取得して、記憶媒体接続部60を介して可搬性記憶媒体Mkへ書き込んで保管させる。
したがって、画像形成システム1では、同期された状態の紙属性情報Jk、画像処理設定情報Jd及びエンジン調整情報Jgから構築されている統合用紙情報データベースCtを、可搬性記憶媒体Mkへ保管することができる。
次に、図17を参照して、用紙情報の復元(リストア)について説明する。図17は、用紙情報の復元を説明するシーケンス図である。
DFE装置2において、用紙情報データベースCd、Cgの復元の指示操作がなされると(ステップS51)、復元制御部59により、記憶媒体接続部60を介して可搬性記憶媒体Mkから統合用紙情報データベースCtを読み込む(ステップS52)。
尚、復元の指示操作を受け付ける場合には、画像形成システム1は、ユーザによっての記憶媒体接続部60に可搬性記憶媒体Mkが装着されるものとした。
復元制御部59は、可搬性記憶媒体Mkから読み込んだ統合用紙情報データベースCtを統合用紙情報記憶部56に復元する(ステップS53)。また、復元制御部59は、復元した統合用紙情報データベースCtから、紙属性情報Jkと画像処理設定情報Jdを取り出して、用紙情報データベースCdを再構築して、DFE装置側記憶部53へ復元する(ステップS54)。
さらに、復元制御部59は、統合用紙情報データベースCtから紙属性情報Jkとエンジン調整値情報Jgsを取り出して、リストア通知と共に画像出力装置3へ送る(ステップS55)。
画像出力装置3は、紙属性情報Jkとエンジン調整値情報Jgsとを受け付けて、エンジン調整値情報Jgsからエンジン調整情報Jgを生成し、紙属性情報Jkと対応付けて用紙情報データベースCgを再構築し、出力装置側記憶制御部73により出力装置側記憶部72に格納して復元する(ステップS56)。
尚、記憶媒体接続部60が画像出力装置3にも設けられているときには、ユーザは、画像出力装置3の記憶媒体接続部60に可搬性記憶媒体Mkを装着して、統合用紙情報データベースCtを復元させてもよい。
したがって、統合用紙情報データベースCtから、同期された状態の紙属性情報Jk、画像処理設定情報Jd及びエンジン調整情報Jgを取り出して、DFE装置2の用紙情報データベースCdと画像出力装置3の用紙情報データベースCgを再構築することができる。
以下に、画像形成システム1における印刷の動作について説明する。画像形成システム1において、コンピュータPC1〜PCnが、印刷要求に際して、用紙名称又は用紙識別番号を指定した印刷要求と画像データとをDFE装置2へ送信する。
DFE装置2は、用紙情報データベースCdにおいて印刷要求で指定されている用紙情報のうち、画像処理設定情報Jdに基づいて画像データに対して画像処理し、また、紙属性情報Jkに基づいて必要な画像処理を行う。DFE装置2は、画像処理した画像データと用紙識別番号を画像出力装置3に渡す。
画像出力装置3は、DFE装置2で画像処理された画像データに対して、用紙情報データベースCgにおいて、用紙識別番号で指定されているエンジン調整情報Jgに基づいて必要な処理を行って、画像を用紙に形成し出力する。
このように、本実施例の画像形成システム1によれば、DFE装置2と画像出力装置3に、別々に保管される紙属性情報Jk、画像処理設定情報Jd及びエンジン調整情報Jgを常に同期された状態とすることができる。その結果、画像処理設定情報Jdとエンジン調整情報Jg及び紙属性情報Jkを、同期をとった状態で容易に管理することができる。
また、本実施例の画像形成システム1によれば、DFE装置2と画像出力装置3の何れかで用紙情報データベースCd、Cgの変更等の編集が行われると、他方の用紙情報データベースCd、Cg及び統合用紙情報データベースCtを同期させて編集することができる。その結果、常に、用紙情報データベースCd、Cg及び統合用紙情報データベースCtを同期させることができる。
また、本実施例の画像形成システム1によれば、同期の取れている画像処理設定情報Jd、エンジン調整情報Jg及び紙属性情報Jkで構築されている統合用紙情報データベースCtを、可搬性記憶媒体Mkに保管することができる。したがって、本実施例によれば、統合用紙情報データベースCtを有効利用することができる。
さらに、本実施例の画像形成システム1によれば、同期の取れている画像処理設定情報Jd、エンジン調整情報Jg、紙属性情報Jk及びこれらで構築されている統合用紙情報データベースCtを復元することができる。その結果、簡単かつ適切に画像処理設定情報Jd、エンジン調整情報Jg、紙属性情報Jkを復元することができる。
以上、本発明を好適な実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例で説明したものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。