JP6596830B2 - インクジェットヘッド - Google Patents
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Description
インクを吐出するノズルを有するノズル基板と、
前記ノズル基板を取り囲む天板と、を備え、
前記ノズル基板のうち、前記ノズルからインクが吐出される側の面の全面と、
前記天板のうち、前記ノズルからインクが吐出される側の面の少なくとも一部と、が親インク処理されており、
前記天板は、インクの後退接触角が最前面の外周から前記ノズル基板を中に位置する開口部の側壁にかけて小さくなるよう変化し、前記ノズル基板はインクの後退接触角が一様であることを特徴とする。
前記天板は、リセス構造部を有し、
前記ノズル基板は、前記天板の最前面よりも低い位置に配置されていることを特徴とする。
前記リセス構造部は、最前面の外周から前記ノズル基板を中に位置する開口部の側壁にかけてなだらかに連続するテーパー部であることを特徴とする。
前記親インク処理は、真空プラズマ処理であることを特徴とする。
前記真空プラズマ処理は、ドライエッチングであることを特徴とする。
前記天板の一部は、
前記天板の前記ノズルからインクを吐出させる方向側に位置する面のうち、前記ノズル基板に隣接する領域であることを特徴とする。
前記インクジェットヘッドは、吐出するインクが粒子を含むインクであることを特徴とする。
天板3は、ノズル基板11を取り囲むように配置され、ノズル基板11の周囲を保護する。インクジェットヘッド100にはノズル基板11の周囲に天板3によって平板状のスペースが形成される。天板3の略中央部には、アクチュエーター1のノズル面とほぼ同形状の開口部bが設けられ、アクチュエーター1を開口部bにはめ込むことで、ノズル基板11を開口部bから臨ませるように配置されている。
天板3とアクチュエーター1との間は、接着剤層5により封止されている。
本発明者は、上述した吐出安定化を実現できる理由を以下の通り考えている。
高い周波数でインクを連続吐出することにより発生するミストがノズル面に付着しても、親インク処理、すなわち後退接触角を60°以下としたノズル基板の全面及び天板の一部を親インク領域とすることにより、上述したミストが濡れ広がって大きな液だまりとなることなく、薄い膜を形成する。特に天板に付着したミストが成長して形成された大きな液だまりが、ノズル基板に達することによりノズルに戻るインク量が不安定化することがなく、大きな液だまりと比較して薄い膜となったインクが少量ずつ徐々にノズルに流れ込むため、ノズルを塞ぐことがなく、吐出安定化を実現できると考えている。なお、より薄い膜を形成し、インクを少量ずつノズルに流れ込むようにしてより吐出安定化させる観点から親インク領域の後退接触角を30°以下とすることがより好ましい。
顔料としては、例えばカーボンブラック、酸化チタン、炭酸カルシウム等の無機顔料又は有機顔料を使用することができる。有機顔料としては、例えばトルイジンレッド、トルイジンマルーン、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、ピラゾロンレッドなどの不溶性アゾ顔料、リトールレッド、ヘリオボルドー、ピグメントスカーレット、パーマネントレッド2B等の溶性アゾ顔料;アリザリン、インダントロン、チオインジゴマルーン等の建染染料からの誘導体;フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等のフタロシアニン系有機顔料;キナクリドンレッド、キナクリドンマゼンタ等のキナクリドン系有機顔料;ペリレンレッド、ペリレンスカーレット等のペリレン系有機顔料;イソインドリノンイエロー、イソインドリノンオレンジ等のイソインドリノン系有機顔料;ピランスロンレッド、ピランスロンオレンジ等のピランスロン系有機顔料;チオインジゴ系有機顔料、縮合アゾ系有機顔料、ベンズイミダゾロン系有機顔料、キノフタロンイエロー等のキノフタロン系有機顔料;イソインドリンイエローなどのイソインドリン系有機顔料;その他の顔料として、フラバンスロンイエロー、アシルアミドイエロー、ニッケルアゾイエロー、銅アゾメチンイエロー、ペリノンオレンジ、アンスロンオレンジ、ジアンスラキノニルレッド、ジオキサジンバイオレット等が挙げられる。
C.I.ピグメントオレンジ16、36、43、51、55、59、61、
C.I.ピグメントレッド9、48、49、52、53、57、97、122、123、149、168、177、180、192、202、206、215、216、217、220、223、224、226、227、228、238、240、
C.I.ピグメントバイオレット19、23、29、30、37、40、50、
C.I.ピグメントブルー15、15:1、15:3、15:4、15:6、22、60、64、
C.I.ピグメントグリーン7、36、
C.I.ピグメントブラウン23、25、26、
インドリノン系、縮合アゾ系、キノフタロン系、イソインドリン系有機顔料等は耐光性が
優れているため好ましい。
図4を参照して、本実施の形態のインクジェットヘッド100の一実施例としての実施例1のインクジェットヘッド100Aを説明する。図4は、インクジェットヘッド100Aの断面図である。
なお、本実施例ではドライエッチングを行うこととしたが、これに限定されず親インク処理(後退接触角が60°以下)できる種々の方法を用いることができる。
ここで、前面とは、+X側から見た面であり、最前面とは、X軸の値が最も高い位置にある前面とし、以下の説明でも同様である。
図5を参照して、本実施の形態のインクジェットヘッド100の一実施例としての実施例2のインクジェットヘッド100Bを説明する。図5は、インクジェットヘッド100Bの断面図である。なお、実施例1と同じ部材には、同じ符号を付してその説明を省略する。
図6を参照して、本実施の形態のインクジェットヘッド100の一実施例としての実施例3のインクジェットヘッド100Cを説明する。図6は、インクジェットヘッド100Cの断面図である。なお、実施例1と同じ部材には、同じ符号を付してその説明を省略する。
図7を参照して、本実施の形態のインクジェットヘッド100の一実施例としての実施例4のインクジェットヘッド100Dを説明する。図7は、インクジェットヘッド100Dの断面図である。なお、実施例1と同じ部材には、同じ符号を付してその説明を省略する。
図8を参照して、本実施の形態のインクジェットヘッド100の一実施例としての実施例5のインクジェットヘッド100Eを説明する。図8は、インクジェットヘッド100Eの断面図である。なお、実施例1と同じ部材には、同じ符号を付してその説明を省略する。
図9を参照して、本実施の形態のインクジェットヘッド100の一実施例としての実施例6のインクジェットヘッド100Fを説明する。図9は、インクジェットヘッド100Fの断面図である。なお、実施例1と同じ部材には、同じ符号を付してその説明を省略する。
図10を参照して、本実施の形態のインクジェットヘッド100の一実施例としての実施例7のインクジェットヘッド100Gを説明する。図10(a)〜図10(d)は、インクジェットヘッド100Fの親インク処理の各工程の断面図である。なお、実施例1と同じ部材には、同じ符号を付してその説明を省略する。
駆動回路からインクジェットヘッドにパルス信号を送ることにより吐出周波数10[kHz]で上述したインクを出射しながら、搬送速度24[m/min]で紙を搬送させ連続吐出印画試験を行った。このとき、30分経過後連続吐出印画を止め、一度ノズル検査パターンを描画した。全ノズルについて、着弾したドッドの有無、射出角度を測定した。
◎:着弾ドットが観測されなかったノズルはなく、全吐出ノズルも−1°〜+1°の範囲におさまる、
○:着弾ドットが観測されなかったノズルはないが、全吐出ノズルが、−1°〜+1°の範囲におさまらない、
△:着弾ドットが観測されなかったノズルが、1〜20個存在する、
×:着弾ドットが観測されなかったノズルが、20個以上存在する、
とした。
200 搬送部
210 巻き出しロール
220,230 ローラー
240 巻き取りロール
300 画像形成部
310 ラインヘッド
320 照射部
330 キャリッジ
330a キャリッジヒーター
400 インク供給部
410 インクタンク
420 ポンプ
430 インクチューブ
440 サブタンク
440a フロートセンサー
450 インクチューブ
460 ヒーター
500 制御部
100,100A,100B,100C,100D,100E,100F,100G,100H インクジェットヘッド
1 アクチュエーター
11,11A ノズル基板
11a ノズル
2 筐体
3,3A,3B,3C,3D,3E,3F,3G,3H 天板
1a,3a 前面
1cA,3cA,3cB,3cC,3cD,3cE,3cF,3cG,3cG1,3cG2,3cG3,1cH 親インク領域
3B1,3D1 凹部
3E1,3F1,3G1 テーパー部
4,5 接着剤層
b 開口部
21,22,31,32,33,34,41 保護材
Claims (7)
- インクを吐出するノズルを有するノズル基板と、
前記ノズル基板を取り囲む天板と、を備え、
前記ノズル基板のうち、前記ノズルからインクが吐出される側の面の全面と、
前記天板のうち、前記ノズルからインクが吐出される側の面の少なくとも一部と、が親インク処理されており、
前記天板は、インクの後退接触角が最前面の外周から前記ノズル基板を中に位置する開口部の側壁にかけて小さくなるよう変化し、前記ノズル基板はインクの後退接触角が一様であることを特徴とするインクジェットヘッド。 - 前記天板は、リセス構造部を有し、
前記ノズル基板は、前記天板の最前面よりも低い位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッド。 - 前記リセス構造部は、最前面の外周から前記ノズル基板を中に位置する開口部の側壁にかけてなだらかに連続するテーパー部であることを特徴とする請求項2に記載のインクジェットヘッド。
- 前記親インク処理は、真空プラズマ処理であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のインクジェットヘッド。
- 前記真空プラズマ処理は、ドライエッチングであることを特徴とする請求項4に記載のインクジェットヘッド。
- 前記天板の一部は、
前記天板の前記ノズルからインクを吐出させる方向側に位置する面のうち、前記ノズル基板に隣接する領域であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のインクジェットヘッド。 - 前記インクジェットヘッドは、吐出するインクが粒子を含むインクであることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のインクジェットヘッド。
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