JP6594194B2 - インクジェットプリンタおよび送液状態確認方法 - Google Patents

インクジェットプリンタおよび送液状態確認方法 Download PDF

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Description

本発明は、インクジェットプリンタ、および、インクジェットプリンタにおける送液状態確認方法に関する。
従来、記録媒体に対してインクを吐出する吐出ヘッドを有する印刷装置が使用されている。従来の印刷装置については、例えば、特許文献1に記載されている。
吐出ヘッドからのインクの吐出を長時間行わない場合、当該吐出ヘッドの内部や、インクが通過する管路の内部において、インク成分の沈降や凝集が生じる場合がある。インク成分の沈降や凝集が生じると、吐出ヘッドからのインクの吐出に不良が生じる虞がある。そこで、この種の印刷装置では、印刷工程を行っていない期間にインクを循環させて、インク成分の沈降や凝集を防止することが望ましい。
特開2001−138544号公報
インクの循環工程において、吐出ヘッドの内部や、インクが通過する管路の内部に、既にインク成分の沈降や凝集が生じている場合、インクを正常に循環できない場合がある。このため、インクの循環工程では、インクが正常に循環しているか否かを確認する必要がある。
特許文献1に記載の印刷装置では、インクの循環経路に圧力センサを設け、当該圧力センサの計測値を参考にして、インクが正常に循環しているか否かを確認している。しかしながら、圧力センサを設けると、循環経路の構成要素が増えるため、印刷装置の製造コストが上昇する。また、圧力センサの周辺にインク成分の沈降や凝集が生じている場合、圧力センサが正確に圧力を計測するのが困難となる。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、インクの循環路内にセンサを設けることなく、インクが正常に循環しているか否かを確認できる技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本願の第1発明は、記録媒体に対してインクを吐出する複数のノズルを備えたヘッドと、前記インクを貯留し、前記ヘッドへ前記インクを供給するタンクと、前記タンク内の圧力を計測するための圧力センサと、前記ヘッドから前記タンクへ前記インクを送液するインク還流手段と、前記圧力センサの検出結果が所定値以下であるとの判断に基づいて、前記タンク内の圧力を上昇させる負圧軽減処理を行う圧力調整部と、前記圧力調整部が行う前記負圧軽減処理の回数または頻度を検知する動作検知部と、前記動作検知部からの検知信号に基づいて、前記インク還流手段が正常に動作しているか否かを判断するエラー検出部と、を有するインクジェットプリンタである。
本願の第2発明は、第1発明のインクジェットプリンタであって、前記圧力調整部と前記タンクとに連通接続されるバッファタンクをさらに備え、前記圧力センサは前記バッファタンク内の圧力を計測する。
本願の第発明は、第1発明または第2発明のインクジェットプリンタであって、前記圧力調整部は、前記タンクと外部とを連通する大気開放配管と、前記大気開放配管に介挿され、前記タンクと外部とを連通状態と遮断状態とに切り替える大気開放弁と、を有し、前記圧力調整部は、前記大気開放弁を開放して前記タンクを大気開放することにより、前記負圧軽減処理を行う。
本願の第発明は、第1発明ないし発明のいずれかのインクジェットプリンタであって、前記エラー検出部は、前記回数または前記頻度が所定の条件と合致しない場合に、前記インク還流手段が正常に動作していないと判断する。
本願の第発明は、第1発明ないし第発明のいずれかのインクジェットプリンタであって、前記インク還流手段は、前記インクを貯留するインク貯留部と、前記ヘッドから前記インク貯留部へ前記インクを送液する還流ポンプと、前記インク貯留部から前記タンクへ前記インクを送液する供給ポンプと、を有する。
本願の第発明は、第発明のインクジェットプリンタであって、前記エラー検出部は、前記還流ポンプの作動時における前記検知信号に基づいて、前記インク還流手段が正常に動作しているか否かを判断する。
本願の第発明は、第1発明ないし第発明のいずれかのインクジェットプリンタであって、複数の前記ヘッドを有する。
本願の第発明は、第1発明ないし第発明のいずれかのインクジェットプリンタであって、前記エラー検出部が前記インク還流手段が正常に動作していないと判断した場合に、エラーを報知するエラー報知部をさらに有する。
本願の第発明は、記録媒体に対してインクを吐出する複数のノズルを備えたヘッドと、前記ヘッドへ前記インクを供給するタンクと、前記ヘッドから前記タンクへ前記インクを送液するインク還流手段と、前記タンク内の圧力を計測するための圧力センサと、を有するインクジェットプリンタにおいて、前記ヘッドから前記タンクへの前記インクの送液状態を確認する送液状態確認方法であって、a)前記ヘッドから前記タンクへと前記インクを還流しつつ、前記圧力センサの検出結果を取得することで、前記タンク内の圧力が所定値以下となったか否かを判断する工程と、b)前記工程a)の実行中に、前記圧力センサの検出結果が所定値以下であるとの判断に基づいて、前記タンク内の圧力を上昇させる負圧軽減処理を行う工程と、c)前記工程a)の実行中における前記負圧軽減処理の回数または頻度を検知し、検知した前記回数または前記頻度に基づいて、前記インク還流手段が正常に動作しているか否かを判断する工程と、を有する。
本願の第10発明は、第発明の送液状態確認方法であって、前記工程b)において、前記負圧軽減処理は、前記タンクを大気開放する処理である。
本願の第11発明は、第発明または第10発明の送液状態確認方法であって、前記工程c)において、前記負圧軽減処理の前記回数または前記頻度が所定の条件と合致しない場合に、前記インク還流手段が正常に動作していないと判断する。
本願の第1発明から第11発明によれば、インクの循環系路内にセンサを設けることなく、インクが正常に循環しているか否かを確認できる。
一実施形態に係る印刷装置の構成を概念的に示した図である。 一実施形態に係るヘッドユニットの下面図である。 一実施形態に係る印刷装置のインク供給系統の構成を概念的に示した図である。 一実施形態に係る印刷装置の制御系統を示したブロック図である。 一実施形態に係るインク循環工程の流れを示すフローチャートである。 一実施形態に係るメニスカス制御工程の流れを示すフローチャートである。 変形例に係るインク循環工程の流れを示すフローチャートである。 変形例に係るインク循環工程の流れを示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下では、印刷用紙9が搬送される方向を「搬送方向」、搬送方向に直交する水平方向を「幅方向」とそれぞれ称する。
<1.印刷装置の構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る印刷装置1の構成を、概念的に示した図である。図2は、ヘッドユニット30の下面図である。図3は、印刷装置1のインク供給系統の構成を概念的に示した図である。
この印刷装置1は、長尺帯状の記録媒体である印刷用紙9を搬送しつつ、ヘッドユニット30の複数の吐出ヘッド32から印刷用紙9にインク滴を吐出することにより、印刷用紙9にカラー画像を記録するインクジェットプリンタである。図1〜図3に示すように、印刷装置1は、搬送機構20、5つのヘッドユニット30、UVランプ40、インク供給部50、圧力調整部60、操作部70および制御部10を備えている。
搬送機構20は、印刷用紙9を保持しつつその長手方向である搬送方向に搬送するための機構である。本実施形態の搬送機構20は、巻き出し部21、複数の搬送ローラ22、および巻き取り部23を有する。
巻き出し部21、複数の搬送ローラ22、および巻き取り部23には、動力源となるモータ(図示せず)が連結されている。制御部10がモータを駆動させると、巻き出し部21、複数の搬送ローラ22、および巻き取り部23がそれぞれ回転する。なお、搬送ローラ22の一部または全部は、モータに連結されず、印刷用紙9の動きに従って回転する従動ローラであってもよい。
複数の搬送ローラ22は、印刷用紙9の搬送経路を構成する。各搬送ローラ22は、水平軸を中心として回転することによって、印刷用紙9を搬送経路の下流側へ案内する。また、複数の搬送ローラ22に印刷用紙9が接触することで、印刷用紙9に張力が与えられる。このように、印刷用紙9は、巻き出し部21から繰り出され、複数の搬送ローラ22により構成される搬送経路に沿って、巻き取り部23へ搬送される。搬送後の印刷用紙9は、巻き取り部23へ回収される。
5つのヘッドユニット30は、印刷用紙9の搬送経路の上方に、搬送方向に間隔をあけて配列されている。5つのヘッドユニット30は、それぞれ、ホワイト(W)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)のインク滴を、印刷用紙9の上面に吐出する。本実施形態の印刷装置1では、紫外線硬化性のUVインクが用いられている。
本実施形態の印刷装置1は、印刷用紙9が各ヘッドユニット30の下方を1回だけ通過する間に、各ヘッドユニット30からインク滴を吐出することにより、印刷用紙9上に所望の画像パターンを記録する、いわゆるワンパス式の記録装置である。5つのヘッドユニット30の構造は、ほぼ同等であるため、以下では、1つのヘッドユニット30の構造について、説明する。
図2に示すように、ヘッドユニット30は、筐体31と、筐体31に取り付けられた複数の吐出ヘッド32とを有する。各吐出ヘッド32は、筐体31の下面に露出した吐出面を有する。吐出ヘッド32の下面である吐出面には、それぞれ、複数のノズル33が2次元的に配列される。個々のノズル33は、幅方向に位置をずらして配列されており、印刷用紙9上の1ピクセル幅の領域に対して、1つのノズル33が割り当てられている。
図2に示すように、複数の吐出ヘッド32は、幅方向に沿って千鳥状に(斜交いに交互に)配列されている。すなわち、複数の吐出ヘッド32は、幅方向に配列された第1の吐出ヘッド列301と、第1の吐出ヘッド列301より下流側の位置において幅方向に配列された第2の吐出ヘッド列302とを有する。そして、第1の吐出ヘッド列301の各吐出ヘッド32と、第2の吐出ヘッド列302の各吐出ヘッド32とが、幅方向に関して交互に配列されている。このように、複数の吐出ヘッド32を千鳥状に配列したことで、複数の吐出ヘッド32が、幅方向に高い密度で配列されている。
図3に示すように、吐出ヘッド32はそれぞれ、ケーシング321と、ケーシング321内に設けられたインク貯留室322および複数のインク室323と、インク供給口324と、インク排出口325と、複数のノズル33とを有する。
インク貯留室322には、吐出ヘッド32の外部からインク供給口324を介して供給されたインクが一次的に充填される。インク貯留室322と外部とを連通するインク供給口324およびインク排出口325は、いずれもインク貯留室322の上部に配置されている。インク貯留室322と複数のインク室323のそれぞれとは、連通口326を介して連通している。したがって、インク室323内の圧力が下がると、インク貯留室322から当該インク室323へとインクが供給される。
インク室323には、吐出ヘッド32内においてインクが二次的に充填される。図3では、便宜的に6つのインク室323が示されているが、実際の吐出ヘッド32においては、多数のノズル33のそれぞれに対してインク室323が設けられている。
インク室323の下端部にはそれぞれ、ノズル33が設けられている。ノズル33は、インク室323と外部の空間とを連通する小孔である。インクの非吐出時には、ノズル33の内部において、インクの液面がメニスカスを形成する。また、ノズル33の下端部は、ケーシング321の下面に露出して配置される。
インク室323の壁面にはそれぞれ、圧力発生素子327が配置されている。圧力発生素子327は、インク室323の内部に貯留されたインクを加圧する、ヘッド内加圧機構である。
本実施形態の吐出ヘッド32は、いわゆるピエゾ方式の吐出ヘッドである。そのため、本実施形態の圧力発生素子327には、圧電素子が用いられている。制御部10から圧力発生素子327へ電気信号である吐出信号が送られると、圧力発生素子327が変形し、インク室323内に充填されたインクに圧力がかかる。インク室323内の圧力が高まると、ノズル33からインク室323内のインクが液滴として吐出される。
なお、本発明のヘッドは、ピエゾ方式に限られない。例えば、圧力発生素子としてヒータを用いることにより、圧力室内の液体を加熱して泡を発生させて圧力室内の圧力を高める、いわゆるサーマル方式の吐出ヘッドであってもよい。
UVランプ40は、5つのヘッドユニット30の下流側において、搬送機構20により搬送される印刷用紙9の上面側に紫外線を照射する。印刷用紙9上に吐出されたインク滴は、紫外線の照射により硬化する。これにより、印刷用紙9上に画像が定着する。
この印刷装置1は、5つのヘッドユニット30にそれぞれ対応する5つのインク供給部50を有する。5つのインク供給部50の構造は、ほぼ同等であるため、以下では、1つのインク供給部50の構造について、説明する。
インク供給部50は、図3に示すように、メインタンク51、供給ポンプ52、サブタンク53、還流ポンプ54、および配管55を有する。配管55は、第1供給配管551、第2供給配管552、複数の第3供給配管553、複数の第1還流配管554および第2還流配管555を含む。
メインタンク51は、インクを貯留するインク貯留部である。メインタンク51に貯留可能なインクの容積は、サブタンク53に貯留可能なインクの容積と比べて、大きい。
第1供給配管551は、メインタンク51とサブタンクとを接続する配管である。第1供給配管551の一端は、メインタンク51の下端部付近において、メインタンク51の内部と連通接続されている。また、第1供給配管551の他端は、サブタンク53の内部と連通接続されている。
第1供給配管551には、第1開閉弁556、供給ポンプ52およびフィルタ557が介挿されている。第1開閉弁556は、メインタンク51と供給ポンプ52との間に配置される。また、フィルタ557は、供給ポンプ52とサブタンク53との間に配置される。
供給ポンプ52は、メインタンク51からサブタンク53へとインクを送り出す送液手段である。供給ポンプ52は、第1供給配管551に介挿される。供給ポンプ52は、制御部10からの動作信号に従って、第1供給配管551の内部に、メインタンク51からサブタンク53へ向かうインクの流れを生成する。これにより、メインタンク51の内部に貯留されたインクが、第1供給配管551を介して、サブタンク53へと供給される。
第1開閉弁556が閉状態である場合、第1供給配管551の連通が遮断される。すなわち、第1開閉弁556が閉状態である場合、メインタンク51と、サブタンク53との連通が遮断される。一方、第1開閉弁556が開状態である場合、第1供給配管551の連通が確保される。第1開閉弁556は、通常閉状態であり、供給ポンプ52を作動させてメインタンク51からサブタンク53へのインクの供給を行う場合のみ、開状態とする。これにより、サブタンク53内の圧力変動がメインタンク51へ影響を及ぼすのを防止できる。
フィルタ557は、第1供給配管551内を通過するインクの固形成分や異物などを除去する。これにより、サブタンク53および吐出ヘッド32へ供給されるインクに、固形成分や異物が混入するのが抑制される。なお、フィルタ557は、第1供給配管551に介挿されていれば、供給ポンプ52とサブタンク53との間以外の場所に配置されていてもよい。
サブタンク53は、インクを一時的に貯留するタンクである。サブタンク53は、内部に貯留したインクを、各吐出ヘッド32へ供給する。サブタンク53は、液面センサ531を備えている。サブタンク53の下部にはインクが貯留され、サブタンク53の上部にはクリーンエアが充填されている。
液面センサ531は、サブタンク53の内部に貯留されたインクの液面高さを検出するセンサである。制御部10は、液面センサ531からの信号に基づいて、サブタンク53内のインクの液面高さを検知し、サブタンク53にインクを供給するか否かを判断する。メインタンク51からサブタンク53へインクを供給する場合、制御部10は、第1開閉弁556を開状態とし、供給ポンプ52を作動させる。また、メインタンク51からサブタンク53へのインクの供給を停止する場合、制御部10は、供給ポンプ52を停止し、第1開閉弁556を閉状態とする。
第2供給配管552および複数の第3供給配管553は、サブタンク53と複数の吐出ヘッド32のそれぞれとを接続する。すなわち、サブタンク53は、第2供給配管552および各第3供給配管553を介して各吐出ヘッド32と接続されている。
第2供給配管552の一端は、サブタンク53の下端部付近において、サブタンク53の内部と連通接続されている。また、第2供給配管552の他端は、複数の第3供給配管553の一端と連通接続されている。そして、複数の第3供給配管553の他端はそれぞれ、吐出ヘッド32のインク供給口324と接続されている。これにより、サブタンク53の内部に貯留されたインクが、第2供給配管552、第3供給配管553およびインク供給口324を介して、吐出ヘッド32のインク貯留室322へと供給される。
このように、サブタンク53は、第2供給配管552および第3供給配管553を介して、吐出ヘッド32のインク貯留室322およびインク室323と間接的に連通接続されている。したがって、サブタンク53の圧力を調節することによって、吐出ヘッド32内の圧力を調整することができる。
複数の第1還流配管554および第2還流配管555は、複数の吐出ヘッド32のそれぞれと、メインタンク51とを接続する。複数の第1還流配管554の一端はそれぞれ、各吐出ヘッド32のインク排出口325と接続されている。また、複数の第1還流配管554の他端は、第2還流配管555の一端と連通接続されている。第2還流配管555の他端は、メインタンク51の内部と連通接続されている。
各第1還流配管554には、第2開閉弁558が介挿されている。第2開閉弁558が閉状態である場合、当該第2開閉弁558が介挿される第1還流配管554の連通が遮断される。すなわち、第2開閉弁558が閉状態である場合、対応する吐出ヘッド32のインク貯留室322と第2還流配管555との連通が遮断される。一方、第2開閉弁558が開状態である場合、当該第2開閉弁558が介挿される第1還流配管554の連通が確保される。すなわち、第2開閉弁558が開状態である場合、対応する吐出ヘッド32のインク貯留室322と第2還流配管555との連通が確保される。
第2還流配管555には、還流ポンプ54および第3開閉弁559が介挿されている。第3開閉弁559は、還流ポンプ54とメインタンク51との間に配置される。
還流ポンプ54は、各吐出ヘッド32のインク貯留室322からメインタンク51へとインクを送り出す送液手段である。還流ポンプ54は、第2還流配管555に介挿される。還流ポンプ54は、制御部10からの動作信号に従って、第2還流配管555の内部に、各第1還流配管554からメインタンク51へ向かうインクの流れを生成する。これにより、各吐出ヘッド32のインク貯留室322の内部に貯留されたインクが、各第1還流配管554および第2還流配管555を介して、メインタンク51へと還流される。
第3開閉弁559が閉状態である場合、第2還流配管555の連通が遮断される。すなわち、第3開閉弁559が閉状態である場合、各第1還流配管554と、メインタンク51との連通が遮断される。一方、第3開閉弁559が開状態である場合、第2還流配管555の連通が確保される。第3開閉弁559は、通常閉状態であり、還流ポンプ54を作動させて各吐出ヘッド32からメインタンク51へのインクの還流を行う場合のみ、開状態とする。
上述のように、各第1還流配管554に第2開閉弁558が設けられていることにより、個々の吐出ヘッド32に対してインクの還流を行うことができる。一部の吐出ヘッド32からメインタンク51へのインクの還流を行う際には、対象とする吐出ヘッド32に対応する第2開閉弁558と、第3開閉弁559とを開状態とし、かつ、それ以外の第2開閉弁558を閉状態として、還流ポンプ54を作動させる。
このように、メインタンク51、供給ポンプ52、還流ポンプ54、第1供給配管551、複数の第1還流配管554、第2還流配管555、第1開閉弁556、第2開閉弁558および第3開閉弁559により、吐出ヘッド32からサブタンク53へインクを送液するインク還流手段500が構成される。
圧力調整部60は、サブタンク53および吐出ヘッド32における圧力を制御する。圧力調整部60は、第1主配管61、バッファタンク62、第2主配管63、大気開放部64、排気部65および圧力センサ66を有する。大気開放部64は、大気開放配管641および大気開放制御弁642を有する。また、排気部65は、排気配管651、排気ポンプ652および排気制御弁653を有する。
第1主配管61の一端は、サブタンク53の上部において、サブタンク53の内部に連通接続されている。なお、サブタンク53において、インクの液面は液面センサ531付近に位置する。このため、第1主配管61の一端は、サブタンク53内のインクとは接触せず、サブタンク53の上部の気体中に配置される。第1主配管61の他端は、バッファタンク62の内部に連通接続されている。
バッファタンク62は、気体が充填された密閉タンクである。圧力センサ66は、バッファタンク62内の圧力を計測する。ここで、第1主配管61を介してサブタンク53の内部とバッファタンク62の内部とが連通することにより、サブタンク53内の圧力と、バッファタンク62内の圧力とは、略同一となる。このため、圧力センサ66は、間接的にサブタンク53内の圧力を計測する。
なお、サブタンク53と、大気開放部64および排気部65とは、バッファタンク62を介さずに接続されてもよい。その場合、圧力センサ66は、サブタンク53の上部においてサブタンク53内の圧力を計測してもよい。このように、圧力センサ66がサブタンク53内の圧力を直接計測する場合、供給ポンプ52の作動時に、供給ポンプ52の脈動により、圧力センサ66の計測値にノイズが生じやすくなる。本実施形態のように、バッファタンク62を設け、圧力センサ66がバッファタンク62内の圧力を計測する場合、供給ポンプ52の脈動によるノイズを低減できる。
第2主配管63の一端は、バッファタンク62の内部に連通接続されている。第2主配管63の他端は、大気開放配管641の一端および排気配管651の一端と接続されている。すなわち、第2主配管63の他端には、大気開放部64および排気部65が接続される。これにより、バッファタンク62は、大気開放部64および排気部65と接続される。
大気開放配管641の一端は、第2主配管63の他端と連通接続されている。大気開放配管641の他端は、大気開放される。大気開放配管641には、大気開放制御弁642が介挿される。大気開放制御弁642は、サブタンク53と外部とを、連通状態と遮断状態とに切り替える。大気開放制御弁642が開状態であると、第2主配管63は大気開放される。すなわち、大気開放制御弁642が開状態であると、サブタンク53およびバッファタンク62が外部と連通され、大気開放される。また、大気開放制御弁642が閉状態であると、第2主配管63と外部とは遮断される。
このため、サブタンク53内の圧力が大気圧よりも高く、サブタンク53内の圧力を下げようとする場合、制御部10は、大気開放制御弁642を開状態とする。そうすると、サブタンク53内およびバッファタンク62内の圧力を迅速に大気圧まで低下できる。
また、所望の圧力が大気圧よりも低い負圧であり、サブタンク53内の圧力が当該所望の圧力よりも低く、サブタンク53内の圧力を上げようとする場合、制御部10は、大気開放制御弁642を一定時間開状態とする。そうすると、サブタンク53内およびバッファタンク62内の圧力を大気圧に近づけて、当該圧力を上昇できる。
排気配管651の一端は、第2主配管63の他端と連通接続されている。排気配管651の他端には、排気ポンプ652が接続される。排気ポンプ652は、排気配管651内の気体を排出する気流発生手段である。排気配管651には、排気制御弁653が介挿される。排気制御弁653が開状態であると、第2主配管63と排気ポンプ652とが連通する。また、排気制御弁653が閉状態であると、第2主配管63と排気ポンプ652との連通が遮断される。
このため、排気制御弁653を開状態として排気ポンプ652を駆動させると、サブタンク53内およびバッファタンク62内の気体が排気配管651を介して排出される。これにより、サブタンク53内の圧力を低下させ、負圧とすることができる。すなわち、排気部65は、サブタンク53内を減圧できる。
印刷工程および待機時間においては、インク室323内の圧力は、ノズル33内にインクのメニスカスが形成される圧力(以下、メニスカス圧と称する)に調節される。本実施形態では、インク室323が、インク貯留室322の下方に配置されているため、インク貯留室322内の圧力が負圧となるように、サブタンク53内の圧力を設定する必要がある。インク室323内の圧力がメニスカス圧よりも高い場合、制御部10は、排気制御弁653を開状態として排気ポンプ652を駆動させることにより、サブタンク53内の圧力をメニスカス圧まで低下させる。
印刷装置1が印刷工程を行う際には、搬送機構20により印刷用紙9を搬送しつつ、当該印刷用紙9の上面に、各ヘッドユニット30の複数の吐出ヘッド32からインク滴が吐出される。各ヘッドユニット30には、印刷用紙9の上面のほぼ全幅に対向する位置にインク滴を吐出する複数のノズル33が配置されている。このため、各ヘッドユニット30は、印刷用紙9の上面のほぼ全幅に亘って、インク滴を吐出することができる。
このようなインク滴の吐出処理を、各色を担当する5つのヘッドユニット30において順次行うことにより、印刷用紙9の上面に多色パターンが形成される。
操作部70は、表示部71および入力部72を有する。表示部71には、制御部10から入力される印刷装置1の稼働状況等の情報が表示される。オペレータは、入力部72から制御部10への指令を入力できる。表示部71には、例えば、液晶ディスプレイが用いられる。入力部72には、例えば、キーボードやマウスが用いられる。また、表示部71には、スピーカ73が備えられている。スピーカ73は、制御部10からの指令に従って音声を用いてオペレータへエラーを報知する報知部を構成する。なお、表示部71が、文字または画像を表示してオペレータへエラーを報知する報知部を構成してもよい。
本実施形態の操作部70は、表示部71と入力部72とがそれぞれ印刷装置1から独立した別々の装置となっているが、表示部71と入力部72とが一体となったタッチパネル式の操作部70が、印刷装置1の本体に取り付けられていてもよい。
制御部10は、印刷装置1内の各部を動作制御するための部位である。図1中に概念的に示したように、本実施形態の制御部10は、CPU等の演算処理部11、RAM等のメモリ12、およびハードディスクドライブ等の記憶部13を有するコンピュータにより構成されている。また、制御部10は、図4に示したように、搬送機構20、5つのヘッドユニット30の各圧力発生素子327、UVランプ40、供給ポンプ52、液面センサ531、還流ポンプ54、第1開閉弁556、第2開閉弁558、第3開閉弁559、大気開放制御弁642、排気ポンプ652、排気制御弁653、圧力センサ66、表示部71および入力部72と、それぞれ電気的に接続されている。
制御部10は、記憶部13に記憶されたコンピュータプログラム131やデータ132を、メモリ12に一時的に読み出し、当該コンピュータプログラム131およびデータ132に基づいて、演算処理部11が演算処理を行うことにより、印刷装置1内の各部を動作制御する。これにより、印刷装置1における印刷工程や、後述するインク循環工程が進行する。なお、制御部10は、電子回路により構成されていてもよい。
制御部10は、ソフトウェア上で実現される処理部として、動作検知部101およびエラー検出部102を有する。すなわち、動作検知部101およびエラー検出部102は、上述の演算処理部11、メモリ12、および記憶部13により実現される。動作検知部101は、圧力調整部60が行う負圧軽減処理の回数または頻度を検知する。エラー検出部102は、動作検知部101からの検知信号に基づいて、インク還流手段500が正常に動作しているか否かを判断する。
<2.インク循環工程について>
次に、印刷装置1におけるインク循環工程について、図5を参照しつつ説明する。図5は、本実施形態のインク循環工程の流れを示すフローチャートである。
この印刷装置1では、上述のように、紫外線硬化性のUVインクが用いられている。ホワイト(W)のUVインクには、沈降性成分である酸化チタンが含まれる。このため、ホワイト(W)のUVインクは、他の種類のインクと比べて、吐出ヘッド32の内部や、インクが通過する管路の内部に沈降および凝集が生じやすい。
そこで、印刷装置1では、印刷工程を行っていない期間において、少なくともホワイト(W)のヘッドユニット30およびインク供給部50に対して、定期的にインク循環工程を行う。例えば、1回あたり3分のインク循環工程が、5分ごとに実施される。
なお、「印刷工程を行っていない期間」とは、全てのヘッドユニット30が印刷工程を行っていない期間だけでなく、対象となるヘッドユニット30が印刷工程に用いられていない期間を含む。すなわち、他の4色を用いて印刷工程が行われていても、ホワイト(W)のヘッドユニット30が使用されていない場合、ホワイト(W)のヘッドユニット30およびインク供給部50に対して、インク循環工程が実施される。
図5に示すように、インク循環工程では、まず、制御部10が、負圧軽減処理の回数のカウントを開始する(ステップS101)。具体的には、制御部10の動作検知部101が、圧力調整部60が行う負圧軽減処理の回数の検知を開始する。そして、制御部10は、ヘッド番号nを1とする(ステップS102)。この印刷装置1においては、1つのヘッドユニット30に含まれる吐出ヘッドは6個であるため、ヘッド数Nは6である。
次に、制御部10は、第n番目の吐出ヘッド32からメインタンク51へのインクの還流を行う(ステップS103)。具体的には、制御部10は、第n番目の吐出ヘッドに対応する第2開閉弁558と、第3開閉弁559とを開状態として、還流ポンプ54を作動させる。そして、所定時間経過後、還流ポンプ54を停止するとともに、開状態とした第2開閉弁558と第3開閉弁559とを閉状態とする。本実施形態では、制御部10は、ステップS103においてこのような還流動作を数回行う。
循環動作を行うと、吐出ヘッド32からインクが排出される。これにより、インクが正常に循環していれば、吐出ヘッド32、サブタンク53およびバッファタンク62内の圧力が低下する。
ここで、インク循環工程中および印刷工程中において、制御部10は、圧力調整部60にメニスカス制御工程を実施させている。これにより、吐出ヘッド32内の圧力が、メニスカス圧となるように制御される。本実施形態では、負圧軽減処理と陽圧軽減処理とを行うことにより、吐出ヘッド32内の圧力が一定の範囲内に収まるように制御されている。
図6は、本実施形態のメニスカス制御工程の流れを示すフローチャートである。図6に示すように、メニスカス制御工程では、圧力センサ66の計測する圧力値が、所定の下限値よりも小さいか否かを判断する(ステップS201)。
ステップS201において、制御部10が、圧力センサ66の計測する圧力値が所定の下限値よりも小さいと判断すると、負圧軽減処理を行う(ステップS202)。具体的には、制御部10は、大気開放制御弁642を開状態とし、所定時間経過後、閉状態とする。これにより、サブタンク53およびバッファタンク62が所定時間大気開放され、吐出ヘッド32、サブタンク53およびバッファタンク62内の圧力が上昇する。ステップS202が終了すると、ステップS201へと戻る。
一方、ステップS201において、制御部10が、圧力センサ66の計測する圧力値が所定の下限値よりも大きいと判断すると、ステップS203へと進む。そして、圧力センサ66の計測する圧力値が、所定の上限値よりも大きいか否かを判断する(ステップS203)。
ステップS203において、制御部10が、圧力センサ66の計測する圧力値が所定の上限値よりも大きいと判断すると、陽圧軽減処理を行う(ステップS204)。具体的には、制御部10は、排気制御弁653を開状態とするとともに、排気ポンプ652を作動させる。そして、所定時間経過後、排気ポンプ652を停止するとともに、排気制御弁653を閉状態とする。これにより、サブタンク53およびバッファタンク62内の気体が排出され、吐出ヘッド32、サブタンク53およびバッファタンク62内の圧力が低下する。ステップS204が終了すると、ステップS201へと戻る。
上述の通り、ステップS103において還流動作を行うと、インクが正常に循環していれば、吐出ヘッド32、サブタンク53およびバッファタンク62内の圧力が低下する。このため、インクが正常に循環していれば、ステップS103の還流動作に伴って、制御部10は、負圧軽減処理を行うはずである。そこで、制御部10は、ステップS101〜ステップS106の間、負圧軽減処理の回数を検知することにより、インクが正常に循環しているか否かを判断できる。
ステップS103に続いて、制御部10は、ヘッド番号nをインクリメントする(ステップS104)。その後、制御部10は、ヘッド番号nがヘッド数Nよりも大きいか否かを判断する(ステップS105)。
ステップS105において、制御部10は、ヘッド番号nがヘッド数N以下であると判断すると、ステップS103へと戻り、次の吐出ヘッド32に対する還流動作を行う。一方、ステップS105において、制御部10は、ヘッド番号nがヘッド数Nよりも大きいと判断すると、全ての吐出ヘッド32に対する還流動作が終了したとして、動作検知部101による負圧軽減処理のカウントを終了する(ステップS106)。
その後、制御部10のエラー検出部102は、ステップS101〜ステップS106の間における負圧軽減処理の回数が、所定の範囲内に含まれているか否かを判断する(ステップS107)。すなわち、エラー検出部102は、還流ポンプ54の作動時における動作検知部101からの検知信号に基づいて、インク還流手段500が正常に動作しているか否かを判断する。
ステップS107において、エラー検出部102が、負圧軽減処理の回数が所定の範囲内に含まれていると判断すると、ステップS108へと進む。すなわち、エラー検出部102は、負圧軽減処理の回数が所定の条件と合致すると、インク還流手段500が正常に動作していると判断する。この場合、制御部10は、インクが正常に循環していると判断し、インク循環工程を継続する。そして、制御部10は、サブタンク53へのインク供給動作を行う(ステップS108)。
ステップS108において、制御部10は、まず、液面センサ531からの検知信号に基づいて、サブタンク53へのインクの供給が必要であるか否かを判断する。インクの供給が必要と判断すると、制御部10は、第1開閉弁556を開状態とするとともに、供給ポンプ52を作動させる。そして、液面センサ531からの検知信号に基づいてサブタンク53内のインクの液面高さが所定の上限値に達したと判断すると、供給ポンプ52を停止し、第1開閉弁556を閉状態とする。そして、その後、インク循環工程を終了する。また、ステップS108において、インクの供給が不要であると判断すると、制御部10は、正常にインク循環工程を終了する。
一方、ステップS107において、エラー検出部102が、負圧軽減処理の回数が所定の範囲内に含まれていないと判断すると、制御部10は、インクが正常に循環していないと判断する。すなわち、エラー検出部102は、負圧軽減処理の回数が所定の条件と合致しない場合に、インク還流手段500が正常に動作していないと判断する。このようにエラーを検知した場合、制御部10は、エラー報知部によるエラーの報知を行う。本実施形態では、制御部10は、表示部71に備えられたスピーカ73から音声を用いてオペレータへエラーを報知する。
上記のように、この印刷装置1では、インクの循環工程において、吐出ヘッド32からメインタンク51を介してサブタンク53へとインクが還流される。一方、このような還流を行いつつ、サブタンク53内の圧力をバッファタンク62を介して圧力センサ66で計測し、当該圧力が所定値以下となった場合に、負圧軽減処理を行う。そして、制御部10は、循環工程の実行中における負圧軽減処理の回数を検知し、検知した当該回数に基づいて、インク還流手段500が正常に動作しているか否かを判断する。すなわち、インクの循環工程を行いながら、圧力調整部60がメニスカス制御の一環として行う負圧軽減処理の回数または頻度を検知することにより、インクが正常に循環しているか否かを判断する。
これにより、インクの循環経路内に圧力センサを設けることなく、インクが正常に循環しているか否かを確認できる。また、新たな部品を付加することなく、インクが正常に循環しているか否かを確認できる。
<3.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではない。
図7は、一変形例に係るインク循環工程の流れを示すフローチャートである。図7の例では、まず、制御部10は、ヘッド番号nを1とする(ステップS301)。そして、制御部10の動作検知部101が、負圧軽減処理の回数のカウントを開始する(ステップS302)。次に、制御部10は、第n番目の吐出ヘッド32からメインタンク51へのインクの還流を行う(ステップS303)。そして、動作検知部101による負圧軽減処理のカウントを終了する(ステップS304)。
その後、制御部10のエラー検出部102は、ステップS302〜ステップS305の間における負圧軽減処理の回数が、所定の範囲内に含まれているか否かを判断する(ステップS305)。ステップS305において、エラー検出部102が、負圧軽減処理の回数が所定の範囲内に含まれていると判断すると、ステップS306へと進む。一方、ステップS305において、エラー検出部102が、負圧軽減処理の回数が所定の範囲内に含まれていないと判断すると、エラーの報知を行う。
ステップS306では、制御部10は、ヘッド番号nをインクリメントする。続いて、制御部10は、ヘッド番号nがヘッド数Nよりも大きいか否かを判断する(ステップS307)。ステップS307において、制御部10は、ヘッド番号nがヘッド数N以下であると判断すると、ステップS302へと戻り、次の吐出ヘッド32に対する還流動作を行う。一方、ステップS307において、制御部10は、ヘッド番号nがヘッド数Nよりも大きいと判断すると、ステップS308へ進み、サブタンク53へのインク供給動作を行う。
図7の例のように、各吐出ヘッド32に対する還流動作が終了する度に、インク循環工程における負圧軽減処理の回数が所定の範囲内に含まれているか否かを判断してもよい。
図8は、他の変形例に係るインク循環工程の流れを示すフローチャートである。図8の例では、まず、制御部10の動作検知部101が、負圧軽減処理の回数のカウントを開始する(ステップS401)。そして、制御部10は、ヘッド番号nを1とする(ステップS402)。次に、制御部10は、第n番目の吐出ヘッド32からメインタンク51へのインクの還流を行う(ステップS403)。続いて、制御部10は、サブタンク53へのインク供給動作を行う(ステップS404)。その後、制御部10は、ヘッド番号nをインクリメントする(ステップS405)。
ステップS405が完了すると、制御部10は、ヘッド番号nがヘッド数Nよりも大きいか否かを判断する(ステップS406)。ステップS406において、制御部10は、ヘッド番号nがヘッド数N以下であると判断すると、ステップS403へと戻り、次の吐出ヘッド32に対する還流動作を行う。一方、ステップS406において、制御部10は、ヘッド番号nがヘッド数Nよりも大きいと判断すると、ステップS407へ進み、動作検知部101による負圧軽減処理のカウントを終了する。
その後、制御部10のエラー検出部102は、ステップS401〜ステップS407の間における負圧軽減処理の回数が、所定の範囲内に含まれているか否かを判断する(ステップS408)。ステップS408において、エラー検出部102が、負圧軽減処理の回数が所定の範囲内に含まれていると判断すると、制御部10は、正常にインク循環工程を終了する。一方、ステップS408において、エラー検出部102が、負圧軽減処理の回数が所定の範囲内に含まれていないと判断すると、エラーの報知を行う。
図8の例のように、各吐出ヘッド32に対する還流動作が終了する度に、サブタンク53へのインク供給動作が行われてもよい。特に、各吐出ヘッド32に対する還流動作において大量のインクを還流される場合や、吐出ヘッド32の個数が多い場合、1つまたは所定の数個の吐出ヘッド32に対する還流動作が終了した時点で、サブタンク53へのインク供給動作が行われるのが好ましい。
また、上記の実施形態の印刷装置は、5個のヘッドユニットを有していたが、ヘッドユニットの数は、1〜4個であってもよく、6個以上であってもよい。
また、上記の実施形態の印刷装置では、紫外線硬化性のUVインクが用いられていたが、本発明はこれに限られない。UVインクに代えて、油性インクや、熱風により乾燥する水性インク等の他の種類のインクが用いられてもよい。その場合、印刷装置がUVランプを有していなくてよい。
また、上記の実施形態の印刷装置は、記録媒体としての印刷用紙に画像を印刷するものであった。しかしながら、本発明の印刷装置は、一般的な紙以外のシート状の記録媒体(例えば、樹脂製のフィルム等)に、画像等のパターンを印刷するものであってもよい。
また、上記の実施形態や変形例に登場した各要素を、矛盾が生じない範囲で、適宜に組み合わせてもよい。
1 インクジェットプリンタ
10 制御部
30 ヘッドユニット
32 吐出ヘッド
33 ノズル
50 インク供給部
51 メインタンク
52 供給ポンプ
53 サブタンク
54 還流ポンプ
60 圧力調整部
64 大気開放部
65 排気部
66 圧力センサ
73 スピーカ
101 動作検知部
102 エラー検出部
641 大気開放配管
642 大気開放制御弁
651 排気配管

Claims (11)

  1. 記録媒体に対してインクを吐出する複数のノズルを備えたヘッドと、
    前記インクを貯留し、前記ヘッドへ前記インクを供給するタンクと、
    前記タンク内の圧力を計測するための圧力センサと、
    前記ヘッドから前記タンクへ前記インクを送液するインク還流手段と、
    前記圧力センサの検出結果が所定値以下であるとの判断に基づいて、前記タンク内の圧力を上昇させる負圧軽減処理を行う圧力調整部と、
    前記圧力調整部が行う前記負圧軽減処理の回数または頻度を検知する動作検知部と、
    前記動作検知部からの検知信号に基づいて、前記インク還流手段が正常に動作しているか否かを判断するエラー検出部と、
    を有する、インクジェットプリンタ。
  2. 請求項1に記載のインクジェットプリンタであって、
    前記圧力調整部と前記タンクとに連通接続されるバッファタンクをさらに備え、
    前記圧力センサは前記バッファタンク内の圧力を計測する、インクジェットプリンタ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のインクジェットプリンタであって、
    前記圧力調整部は、
    前記タンクと外部とを連通する大気開放配管と、
    前記大気開放配管に介挿され、前記タンクと外部とを連通状態と遮断状態とに切り替える大気開放弁と、
    を有し、
    前記圧力調整部は、前記大気開放弁を開放して前記タンクを大気開放することにより、前記負圧軽減処理を行う、インクジェットプリンタ。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のインクジェットプリンタであって、
    前記エラー検出部は、前記回数または前記頻度が所定の条件と合致しない場合に、前記インク還流手段が正常に動作していないと判断する、インクジェットプリンタ。
  5. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載のインクジェットプリンタであって、
    前記インク還流手段は、
    前記インクを貯留するインク貯留部と、
    前記ヘッドから前記インク貯留部へ前記インクを送液する還流ポンプと、
    前記インク貯留部から前記タンクへ前記インクを送液する供給ポンプと、
    を有する、インクジェットプリンタ。
  6. 請求項に記載のインクジェットプリンタであって、
    前記エラー検出部は、前記還流ポンプの作動時における前記検知信号に基づいて、前記インク還流手段が正常に動作しているか否かを判断する、インクジェットプリンタ。
  7. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載のインクジェットプリンタであって、
    複数の前記ヘッドを有する、インクジェットプリンタ。
  8. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載のインクジェットプリンタであって、
    前記エラー検出部が前記インク還流手段が正常に動作していないと判断した場合に、エラーを報知するエラー報知部
    をさらに有する、インクジェットプリンタ。
  9. 記録媒体に対してインクを吐出する複数のノズルを備えたヘッドと、
    前記ヘッドへ前記インクを供給するタンクと、
    前記ヘッドから前記タンクへ前記インクを送液するインク還流手段と、
    前記タンク内の圧力を計測するための圧力センサと、
    を有するインクジェットプリンタにおいて、前記ヘッドから前記タンクへの前記インクの送液状態を確認する送液状態確認方法であって、
    a)前記ヘッドから前記タンクへと前記インクを還流しつつ、前記圧力センサの検出結果を取得することで、前記タンク内の圧力が所定値以下となったか否かを判断する工程と、
    b)前記工程a)の実行中に、前記圧力センサの検出結果が所定値以下であるとの判断に基づいて、負圧軽減処理を行う工程と、
    c)前記工程a)の実行中における前記負圧軽減処理の回数または頻度を検知し、検知した前記回数または前記頻度に基づいて、前記インク還流手段が正常に動作しているか否かを判断する工程と、
    を有する、送液状態確認方法。
  10. 請求項に記載の送液状態確認方法であって、
    前記工程b)において、
    前記負圧軽減処理は、前記タンクを大気開放する処理である、
    送液状態確認方法。
  11. 請求項または請求項10に記載の送液状態確認方法であって、
    前記工程c)において、
    前記負圧軽減処理の前記回数または前記頻度が所定の条件と合致しない場合に、前記インク還流手段が正常に動作していないと判断する、
    送液状態確認方法。
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