(本発明にかかる実施の形態の概要)
実施の形態の説明に先立って、本発明にかかる実施の形態の概要を説明する。図1は、本発明の実施の形態にかかるサービス提示端末1の概要を示す図である。図1に示すように、サービス提示端末1は、サービス提示部2(サービス提示手段)、更新部4(更新手段)及びサービス提示用データベース6を有する。
サービス提示用データベース6は、顧客の属性とサービスとを対応付ける。さらに、サービス提示用データベース6は、属性と、サービスの提供者が推奨する推奨サービスとを少なくとも対応付ける。サービス提示部2は、顧客の属性に基づいて、サービス提示用データベース6を用いて、サービスを提示する。サービス提示部2によるサービスの提示方法は、例えば画面にサービスに関する画像を表示させる方法があるが、これに限られない。更新部4は、提示されたサービスのうち顧客に選択されたサービスに応じて、サービス提示用データベース6を更新する。ここで、更新部4は、推奨サービスが選択された選択率に応じて得られた選択パラメータと、推奨サービスごとに設定された推奨パラメータとに基づいて、サービス提示用データベース6を更新する。
このような構成により、本発明の実施の形態にかかるサービス提示端末1は、サービス提供者の推奨するサービスを適切に提示することが可能となる。また、上記サービス提示端末1を有するサービス提示システム、上記処理を実行するサービスサービス提示方法及びプログラムについても、サービス提供者の推奨するサービスを適切に提示することが可能となる。なお、サービス提示端末1を有するサービス提示システムは、複数のサービス提示端末と、管理装置とを有してもよい。この場合、管理装置が、サービス提示用データベースを有してもよい。
(実施の形態1)
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、実質的に同一の構成要素については、同じ符号が付されている。
図2は、実施の形態1にかかるサービス提示端末100の外観を例示する図である。また、図3は、実施の形態1にかかるサービス提示端末100のハードウェア構成を示す図である。サービス提示端末100は、例えば街頭やコンビニ等の店舗内に設置されるキオスク端末等の情報端末である。サービス提示端末100は、入出力部104、属性推定部106、プリンタ108を有する。
サービス提示端末100は、サービス提示端末100を操作する顧客に対して、サービスを提示し、提示されたサービスを顧客が選択することによって、顧客にサービスを提供する。詳しくは後述する。ここで、「サービス」とは、商品(製品)であってもよく、役務であってもよい。例えば、「サービス」は、ライブチケットであってもよく、化粧品であってもよく、旅行券であってもよい。さらに、サービスは、金銭を支払うことによって得られるものであってもよいし、金銭の支払い対象でないものであってもよい。また、サービスの提示方法は、例えば入出力部104がサービスに関する画像を表示する方法があるが、これに限られない。
入出力部104は、例えば、入力装置としてタッチパネル又はキーボードを備え、表示装置としてタッチパネル又はLCD(Liquid Crystal Display)を備えて実現することができる。以下、本実施の形態においては、入出力部104がタッチパネルである場合の例について説明する。入出力部104は、サービス等の顧客に必要な情報を表示する。また、入出力部104は、必要に応じて、サービスの選択等の顧客の操作を受け付ける。なお、本実施の形態にかかるサービスの提示処理に関する入出力部104の機能については、後述する。
属性推定部106は、例えばカメラ又はセンサで構成されている。属性推定部106は、顧客の外観を撮像し、撮像された顧客の画像から顧客の顔等の特徴点を抽出する。そして、属性推定部106は、抽出された特徴点から、顧客の属性を推定(判定)する。ここで、「属性」とは、実施の形態1においては、例えば、顧客の年代及び性別であるが、これらに限られない。また、属性推定部106は、この属性推定処理を、例えば、顧客がサービス提示端末100の前に対峙したとき、又は、顧客がサービス提示端末100を操作したときに行う。
プリンタ108は、顧客の操作に応じて用紙等の媒体に情報を印刷する。具体的には、プリンタ108は、顧客が購入することを選択したサービスを決済するための決済用紙を印刷し、出力する。顧客は、この決済用紙を店員に提示する等によって、サービスの提供を受けることができる。また、サービスがライブチケット等である場合には、プリンタ108は、顧客に選択されたライブチケットを印刷して出力してもよい。
サービス提示端末100は、コンピュータ等の情報処理装置である。サービス提示端末100は、例えばCPU(Central Processing Unit)等の制御部110と、例えばメモリ又はハードディスク等の記憶部112と、通信装置114とを有する。制御部110は、入出力部104、属性推定部106、プリンタ108、記憶部112及び通信装置114の動作を制御する。また、制御部110は、属性推定部106によって推定された顧客の属性に応じて、入出力部104にサービスを提示するための必要な処理を行う。また、制御部110は、入出力部104によって受け付けられた操作に応じて必要な処理を行う。
記憶部112は、サービスを提示するために用いられる各種のデータベース(DB)を記憶する。このデータベースについては後述する。通信装置114は、ネットワークを介して接続されたサーバ等の管理装置又は他のサービス提示端末100と通信を行うために必要な処理を行う。なお、実施の形態1においては、通信装置114は必須ではない。
図4は、実施の形態1にかかるサービス提示端末100の機能ブロック図である。実施の形態1にかかるサービス提示端末100は、サービス処理部200を有する。サービス処理部200は、属性取得部202、サービス抽出部204、サービス提示用データベース206、サービス提示処理部208、サービス選択受付部212、サービス提供処理部214、データベース更新部220、顧客データベース222、サービスデータベース224、選択パラメータ算出部226及びパラメータ設定部228を有する。
なお、サービス処理部200は、例えば、制御部110の制御によって、プログラムを実行させることによって実現可能である。より具体的には、サービス処理部200は、記憶部112に格納されたプログラムを、制御部110の制御によって実行することよって実現される。また、サービス処理部200の各構成要素は、プログラムによるソフトウェアで実現することに限ることなく、ハードウェア、ファームウェア、及びソフトウェアのうちのいずれかの組み合わせ等により実現してもよい。また、サービス処理部200の各構成要素は、例えばFPGA(field-programmable gate array)又はマイコン等の、使用者がプログラミング可能な集積回路を用いて実現してもよい。この場合、この集積回路を用いて、上記の各構成要素から構成されるプログラムを実現してもよい。このことは、後述する他の実施の形態においても同様である。
属性取得部202は、属性推定部106から、属性推定部106によって推定された顧客の属性を示す属性情報を取得して、サービス抽出部204に出力する。なお、属性取得部202は、顧客が入出力部104を操作して自分の属性を入力することによって、属性情報を取得してもよい。サービス抽出部204は、サービス提示用データベース206から、属性情報に対応するサービスを抽出する。
図5は、実施の形態1にかかるサービス提示用データベース206を例示する図である。図5に示す例においては、サービス提示用データベース206は、顧客の属性と、サービスの提示対象となる期間と、顧客が参照した参照サービスと、推奨サービスとを対応付けている。ここで、「推奨サービス」は、サービスの提供者が推奨することを所望するサービスである。また、「参照サービス」は、例えば、顧客がサービス提示端末100を操作すること及び後述するサービス提示処理部208の処理によって、入出力部104に表示された(つまり顧客が参照した)サービスである。なお、推奨サービスではないサービスを、「非推奨サービス」と称する。
例えば、図5の例では、「20代男性」である顧客が、「2015年2月」に「ライブチケット」を参照した(表示させた)場合に、推奨サービスとして「Aライブチケット」を提示する旨が示されている。したがって、このとき、サービス抽出部204は、サービス提示用データベース206から「Aライブチケット」を抽出する。同様に、図5の例では、「20代女性」である顧客が任意ほサービスを参照した場合に、推奨サービスとして「A化粧品」を提示する旨が示されている。したがって、このときサービス抽出部204は、サービス提示用データベース206から「A化粧品」を抽出する。なお、例えば「Aライブチケット」を抽出するとは、実際には、サービス提示用データベース206から「Aライブチケット」に関する情報を抽出することを意味する。また、以降、情報処理の対象である「Aライブチケット」に関する情報のことを、説明の簡略化のため、単に「Aライブチケット」と称する。他のサービスについても同様である。
サービス提示処理部208は、顧客が入出力部104を操作することに応じて、サービスのリスト等を表示させるための処理を行う。さらに、サービス提示処理部208は、サービス抽出部204によって抽出された推奨サービスを、入出力部104に表示させるための処理を行う。例えば、サービス提示処理部208は、顧客がサービス提示端末100を操作している間、常に、抽出された推奨サービスに関する画像を例えば入出力部104の画面の右下等に表示させるための処理を行ってもよい。また、例えば、サービス提示処理部208は、顧客が入出力部104を操作した後、所望のリストが表示されるまでの待機時間の間に、抽出された推奨サービスに関する画像を例えば入出力部104の画面の中央に一時的に表示させるための処理を行ってもよい。
サービス選択受付部212は、入出力部104に表示された(つまり提示された)サービスから、顧客が選択したサービスを受け付ける。具体的には、入出力部104にサービスが提示されると、顧客は、入出力部104を操作(例えば画面をタッチする等)によって、購入等を所望するサービスを選択することができる。このときに、サービス選択受付部212は、選択されたサービス(選択サービス)に関する情報を受け付ける。ここで、選択サービス情報は、サービスを選択した顧客の属性を示す情報も含む。そして、サービス選択受付部212は、選択されたサービスを示す選択サービス情報を、サービス提供処理部214及びデータベース更新部220に出力する。なお、ここで選択されるサービスは、推奨サービスに限らず、非推奨サービスである場合もある。
サービス提供処理部214は、選択サービス情報に対応するサービスを、顧客に提供するための処理を行う。例えば、サービス提供処理部214は、選択されたサービスについての決済用紙を印刷するように、プリンタ108を制御してもよい。この決済用紙を用いて、顧客は、選択したサービスを購入等することが可能である。これによって、顧客に、選択されたサービスが提供される。
データベース更新部220は、サービス選択受付部212から選択サービス情報を受け付けると、顧客データベース222及びサービスデータベース224を更新する。さらに、データベース更新部220は、選択パラメータ算出部226に対し、選択パラメータを算出するように指示する。「選択パラメータ」については後述する。
図6は、実施の形態1にかかる顧客データベース222を例示する図である。顧客データベース222は、様々な顧客がサービスを選択した履歴を示している。図6に示す例においては、顧客データベース222は、顧客の属性と、サービスが選択された日を示す選択日と、選択サービスとが対応付けられている。さらに、顧客データベース222は、サービスが選択されたとき又は選択された以前に入出力部104によって提示されたサービス(提示サービス)と、選択サービスが推奨サービスであるか否かを示す推奨サービス選択有無とを含む。データベース更新部220は、顧客によってサービスが選択されるごとに、顧客がサービスを選択した履歴を追加する。
図6には、「20代男性」である顧客が「2015年2月27日」に「Aライブチケット」を選択(購入等)したことが示されている。このとき、この顧客には、サービス提示処理部208及び入出力部104によって、「Aライブチケット」だけでなく「Bライブチケット」が提示されたことが示されている。ここで、図5によれば「Aライブチケット」は推奨サービスであるので、推奨サービス選択有無は、「有」を示している。
また、図6には、「20代女性」である顧客が「2015年2月28日」に「A旅行券」を選択(購入等)したことが示されている。このとき、この顧客には、サービス提示処理部208及び入出力部104によって、「A旅行券」だけでなく(推奨サービスである)「A化粧品」が提示されたことが示されている。ここで、図5によれば「A旅行券」は推奨サービスではないので、推奨サービス選択有無は、「無」を示している。
図7は、実施の形態1にかかるサービスデータベース224を例示する図である。サービスデータベース224は、提示及び選択の対象となるサービスのリストを示している。図7の例では、サービスデータベース224は、サービス名と、推奨パラメータと、選択パラメータとを対応付けている。
ここで、サービスデータベース224において列挙されたサービスのうち、推奨パラメータが設定されているサービスが推奨サービスであり、推奨パラメータが設定されていないサービスが非推奨サービスである。そして、推奨パラメータは、推奨サービスごとに設定されている。図7の例においては、推奨サービスは、「Aライブチケット」、「Cライブチケット」、「A化粧品」及び「B化粧品」である。一方、非推奨サービスは、「Bライブチケット」、「C化粧品」、「A旅行券」及び「B旅行券」である。
また、「推奨パラメータ」は、サービス提供者が顧客に推奨したい度合いを示すものである。例えば、図7の例のように、推奨パラメータは、サービス提供者がそのサービスを推奨したいほど、高い値としてもよい。図7の例では、「Aライブチケット」の推奨パラメータは「Cライブチケット」の推奨パラメータよりも高いので、サービス提供者は、「Aライブチケット」を「Cライブチケット」よりも推奨している。つまり、サービス提供者は、「Aライブチケット」をより顧客に選択(購入等)してほしいと所望している。
パラメータ設定部228(パラメータ設定手段)は、推奨パラメータを設定するための処理を行う。具体的には、パラメータ設定部228は、パラメータを設定するための操作画面を入出力部104に表示させ、サービス提供者がその操作画面を用いて入出力部104を操作することによって、推奨パラメータの設定値を受け付ける。このとき、サービス提供者は、推奨したい(例えば売りたい)サービスであるほど、推奨パラメータの設定値を高い値とすることができる。パラメータ設定部228は、受け付けた設定値を、サービスデータベース224の対応するサービスの推奨パラメータに設定する。
また、「選択パラメータ」は、そのサービスが選択された選択率に応じて得られた値である。ここで、「選択率」とは、対象となるサービスが提示された回数に対する、そのサービスが選択された回数の割合[%]である。「選択パラメータ」は、推奨サービス非選択率と、属性別選択率とを含む。
「推奨サービス非選択率」は、対応する推奨サービスが不人気である程度を示す。言い換えると、「推奨サービス非選択率」が高いと、対応する推奨サービスの人気がないことを意味する。また、「属性別選択率」は、対応するサービスの、各属性における人気の程度を示す。言い換えると、「属性別選択率」が高いと、対応するサービスがその属性において人気があることを意味する。
「推奨サービス非選択率」は、対象となる推奨サービスが提示された回数に対する、その推奨サービスが選択されなかった回数の割合[%]である。言い換えると、「推奨サービス非選択率」は、100%から、対象となる推奨サービスの選択率を減算した値である。図7の例では、推奨サービスである「Aライブチケット」の推奨サービス非選択率は、「70%」である。また、推奨サービスである「A化粧品」の推奨サービス非選択率は、「60%」である。なお、「Cライブチケット」及び「B化粧品」では、推奨サービス非選択率が「未推奨」となっているが、これは、「Cライブチケット」及び「B化粧品」がサービス提示用データベース206において推奨サービスとして示されていない等のため、これらが推奨サービスとして提示されていないことを示す。また、推奨サービスの提示回数が予め定められた規定値に達していない場合に、「未推奨」としてもよい。
また、「属性別選択率」は、対象となるサービスの各属性ごとの選択率を示す。図7の例では、「20代男性」の「Aライブチケット」の選択率は、「A1%」である。つまり、「20代男性」の顧客に「Aライブチケット」が提示された回数に対する、「20代男性」の顧客が「Aライブチケット」を選択した回数の割合は、「A1%」である。この「属性別選択率」は、推奨サービス及び非推奨サービスの両方について算出され得る。
選択パラメータ算出部226は、選択パラメータを算出する。そして、選択パラメータ算出部226は、算出された選択パラメータを、データベース更新部220に出力する。データベース更新部220は、選択パラメータ算出部226によって算出された選択パラメータを、サービスデータベース224に設定する。これにより、データベース更新部220は、サービスデータベース224を更新する。
選択パラメータ算出部226は、顧客データベース222の「提示サービス」から、対象となる推奨サービス(例えば「Aライブチケット」)が提示された回数Mrpをカウントする。また、選択パラメータ算出部226は、顧客データベース222の「選択サービス」が対象となるサービスであり、「推奨サービス選択有無」が「有」となっている回数Mrsをカウントする。そして、選択パラメータ算出部226は、以下の式1により、推奨サービス非選択率を算出する。
(式1)
推奨サービス非選択率=100*(1−Mrs/Mrp)[%]
また、選択パラメータ算出部226は、顧客データベース222の「属性」及び「提示サービス」から、対象となるサービス(例えば「Bライブチケット」)が対象となる属性の顧客(例えば「20代男性」)に提示された回数Mppをカウントする。また、選択パラメータ算出部226は、顧客データベース222の「属性」及び「選択サービス」から、対象となるサービスが対象となる属性の顧客に選択された回数Mpsをカウントする。そして、選択パラメータ算出部226は、以下の式2により、属性別選択率を算出する。
(式2)
属性別選択率=100*(Mps/Mpp)[%]
さらに、データベース更新部220は、サービスデータベース224における推奨パラメータと推奨サービス非選択率とを比較することによって、サービス提示用データベース206の「推奨サービス」を変更する。詳しくは図9及び図10を用いて後述する。
次に、図8〜図10を用いて、実施の形態1にかかるサービス提示端末100におけるサービス提示方法について説明する。
図8は、実施の形態1にかかるサービス提示処理を示すフローチャートである。顧客がサービス提示端末100を操作したときに(S102)、サービス提示端末100の属性推定部106は、上述した方法で、その顧客の属性を推定する(S104)。ここで、S102は、顧客がサービス提示端末100の前に対峙したこと等であってもよい。このとき、例えば、属性推定部106が備えたセンサ等によって顧客を検出することで、顧客がサービス提示端末100に対峙したことを検出してもよい。また、S104は、顧客が自分の属性を入出力部104を用いて入力することであってもよい。
次に、サービス提示端末100は、推定された属性に適したサービスを抽出する(S106)。具体的には、サービス抽出部204は、上述したように、図5に例示したサービス提示用データベース206から、推定された属性に対応するサービス(推奨サービス)を抽出する。そして、サービス提示端末100は、抽出されたサービスを顧客に提示する(S108)。具体的には、上述したように、入出力部104は、サービス提示処理部208の処理によって、抽出されたサービス(推奨サービス)を表示する。このとき、入出力部104は、抽出された推奨サービス以外にも、顧客の操作に応じて、顧客が選択するか否かを検討しているサービスを提示し得る。
図9は、実施の形態1にかかるサービス提供処理及びデータベース更新処理を示すフローチャートである。顧客は、入出力部104を操作して、提示されたサービスから、あるサービスを選択する(S122)。このとき、サービス提示端末100は、顧客に対し、選択されたサービスを提供する(S124)。具体的には、サービス提供処理部214は、上述したように、選択されたサービスを提供するための処理を行う。
このとき、サービス提示端末100のデータベース更新部220は、上述したように、図6に例示した顧客データベース222を更新する(S126)。そして、サービス提示端末100の選択パラメータ算出部226は、上述したように、選択パラメータを算出する(S128)。そして、サービス提示端末100のデータベース更新部220は、上述したように、図7に例示したサービスデータベース224の「選択パラメータ」を更新する(S130)。
次に、サービスデータベース224が更新されると、サービス提示端末100は、対象となる推奨サービスの提示回数が、予め定められたN回以上であるか否かを判定する(S132)。具体的には、データベース更新部220は、顧客データベース222の「提示サービス」から、対象となる推奨サービスが提示された回数Mrpをカウントする。そして、データベース更新部220は、回数MrpがN回以上であるか否かを判断する。ここで、Nは、推奨サービスを提示し続けるか否かを判定するために妥当なサンプル数(母集団の数)を示す。つまり、提示回数があまりにも小さいと、サンプルとして妥当でないので、ある程度推奨サービスが提示された後で、以下に示す推奨サービスを提示し続けるか否かの判定が行われる。推奨サービスの提示回数MrpがN未満である場合(S132のNO)、データベース更新部220は、サービス提示用データベース206の「推奨サービス」を変更しない(S136)。
一方、推奨サービスの提示回数MrpがN以上である場合(S132のYES)、データベース更新部220は、対象となる推奨サービスの推奨サービス非選択率が推奨パラメータ以上であるか否かを判定する(S134)。そして、推奨サービス非選択率が推奨パラメータ以上である場合(S134のYES)、データベース更新部220は、サービス提示用データベース206の「推奨サービス」を変更する(S140)。つまり、このとき、データベース更新部220は、サービス提示用データベース206を更新する。一方、推奨サービス非選択率が推奨パラメータ未満である場合(S134のNO)、データベース更新部220は、サービス提示用データベース206の「推奨サービス」を変更しない(S136)。つまり、このとき、データベース更新部220は、サービス提示用データベース206を更新しない。
例えば、図5及び図7の例において、対象となる推奨サービスが「Aライブチケット」である場合、データベース更新部220は、サービスデータベース224から、「Aライブチケット」の推奨パラメータ「80%」と、「Aライブチケット」の推奨サービス非選択率「70%」とを比較する。そして、推奨サービス非選択率「70%」は推奨パラメータ「80%」よりも小さいので、データベース更新部220は、図5に示した「Aライブチケット」について、サービス提示用データベース206を更新しない。
また、図5及び図7の例において、対象となる推奨サービスが「A化粧品」である場合、データベース更新部220は、サービスデータベース224から、「A化粧品」の推奨パラメータ「50%」と、「A化粧品」の推奨サービス非選択率「60%」とを比較する。そして、推奨サービス非選択率「60%」は推奨パラメータ「50%」よりも大きいので、データベース更新部220は、図5に示した「A化粧品」について、サービス提示用データベース206を更新する。
図10は、実施の形態1にかかるサービス提示用データベース206の更新処理を示すフローチャートである。図10には、図9に示したS140の処理の詳細が示されているが、S140の処理は、これに限られない。データベース更新部220は、サービスデータベース224に、対象となる推奨サービスとは別の他の推奨サービスがあるか否かを判定する(S142)。
他の推奨サービスがある場合(S142のYES)、データベース更新部220は、サービス提示用データベース206において、対象となる推奨サービスを、他の推奨サービスに変更する(S144)。ここで、他の推奨サービスが複数ある場合、例えば、以下に示す第1〜第3の変更方法がある。第1の変更方法として、データベース更新部220は、サービスデータベース224の属性別選択率を参照して、サービス提示用データベース206の更新対象となる属性において選択率が高い推奨サービスに変更してもよい。また、第2の変更方法として、データベース更新部220は、推奨パラメータの高い推奨サービスに変更してもよい。さらに、第3の変更方法として、データベース更新部220は、サービス提示用データベース206の更新対象となる属性において属性別選択率が予め定められた規定値以上である推奨サービスのうち、最も推奨パラメータが高い推奨サービスに変更してもよい。
図5及び図7の例において、属性「20代女性」における推奨サービス「A化粧品」を変更する例について、上記第1〜第3の変更方法を説明する。
第1の変更方法の場合、データベース更新部220は、サービスデータベース224の属性別選択率において「20代女性」の選択率が最も高い推奨サービスに変更してもよい。例えば、図7の例において、他の推奨サービス「Aライブチケット」、「Cライブチケット」及び「B化粧品」それぞれの「20代女性」の属性別選択率「A2%」,「C2%」及び「E2%」のうち、「E2%」が最も高いとする。この場合、データベース更新部220は、サービス提示用データベース206の「20代女性」の推奨サービスの項目を「A化粧品」から「B化粧品」に変更してもよい。
また、第2の変更方法の場合、サービスデータベース224において、他の推奨サービス「Aライブチケット」、「Cライブチケット」及び「B化粧品」の推奨パラメータは、それぞれ、「80%」、「20%」及び「30%」である。したがって、データベース更新部220は、サービス提示用データベース206の「20代女性」の推奨サービスの項目を、「A化粧品」から、推奨パラメータの最も高い「Aライブチケット」に変更してもよい。
また、第3の変更方法の場合、データベース更新部220は、サービスデータベース224の属性別選択率において「20代女性」の選択率が規定値以上である推奨サービスのうち、最も推奨パラメータが高い推奨サービスに変更してもよい。例えば、図7の例において、他の推奨サービス「Aライブチケット」、「Cライブチケット」及び「B化粧品」それぞれの「20代女性」の属性別選択率「A2%」,「C2%」及び「E2%」のうち、規定値以上であるのは、「C2%」及び「E2%」であるとする。そして、「C2%」及び「E2%」に対応する推奨サービス「Cライブチケット」及び「B化粧品」の推奨パラメータは、それぞれ、「20%」及び「30%」である。したがって、データベース更新部220は、サービス提示用データベース206の「20代女性」の推奨サービスの項目を「A化粧品」から「B化粧品」に変更してもよい。
一方、他の推奨サービスがない場合(S142のNO)、データベース更新部220は、サービス提示用データベース206において、対象となる推奨サービスを、選択率の高いサービスに変更する(S146)。具体的には、データベース更新部220は、サービスデータベース224の属性別選択率を参照して、サービス提示用データベース206の更新対象となる属性において選択率が高い推奨サービスに変更してもよい。
例えば、図5及び図7の例において、属性「20代女性」における推奨サービス「A化粧品」を変更する場合、データベース更新部220は、サービスデータベース224の属性別選択率において「20代女性」の選択率が最も高いサービスに変更してもよい。例えば、図7の例において、「20代女性」の属性別選択率「A2%」〜「H2%」のうち、「G2%」が最も高いとする。この場合、データベース更新部220は、サービス提示用データベース206の「20代女性」の推奨サービスの項目を「A化粧品」から「A旅行券」に変更してもよい。
図11は、実施の形態1にかかるデータベース更新処理によって、サービス提示用データベース206が図5に例示したものから更新された例を示す図である。図11に示すように、属性「20代男性」の推奨サービス「Aライブチケット」は変更されていない。一方、属性「20代女性」の推奨サービス「A化粧品」は「B化粧品」に変更されている。
上述したように、図7の例においては、「Aライブチケット」について、推奨サービス非選択率「70%」は、推奨パラメータ「80%」よりも小さい。したがって、サービス提示用データベース206は、「Aライブチケット」については更新されていない。一方、「A化粧品」について、推奨サービス非選択率「60%」は、推奨パラメータ「50%」よりも大きい。したがって、サービス提示用データベース206において、「A化粧品」から「B化粧品」に変更されている。
ここで、「Aライブチケット」の推奨パラメータは、「A化粧品」の推奨パラメータよりも高い。これにより、「Aライブチケット」の推奨サービス非選択率が「A化粧品」の推奨サービス非選択率よりも高いにも関わらず、「Aライブチケット」については変更されず、「A化粧品」については変更されることとなる。このように、同じ推奨サービス非選択率であったとしても、推奨パラメータの高い推奨サービスについては変更されず、推奨パラメータの低い推奨サービスについては変更されることとなる。
サービス提供者は、「Aライブチケット」を強く推奨したい場合に、その推奨パラメータを比較的高い値(図7の例では「80%」)に設定することができる。これによって、「Aライブチケット」の推奨サービス非選択率がある程度大きくなっても、サービス提示端末100は、サービス提供者が強く推奨したい「Aライブチケット」を推奨し続けることが可能となる。
一方、サービス提供者は、「A化粧品」をそれほど強く推奨しない場合に、その推奨パラメータをそれほど高くない値(図7の例では「50%」)に設定することができる。これによって、サービス提示端末100は、「A化粧品」の推奨サービス非選択率がある程度高くなった場合に、別のサービスを推奨することが可能となる。
推奨サービス非選択率が高くなる場合とは、その推奨サービスが提示され続けても、顧客に選択されない回数が増加することを意味する。言い換えると、その推奨サービスは顧客にあまり人気がないサービスであると言える。しかしながら、サービス提供者のマネージメント戦略として、そのサービスを強く推奨したい場合がある。このような場合に、推奨パラメータを高くすることによって、推奨サービス非選択率がある程度高くなっても、サービス提供者の戦略に沿って、その推奨サービスを推奨し続けることが可能となる。
このように、推奨パラメータを推奨したい度合いに応じて適宜設定することによって、非選択率が高くなってもその推奨サービスを推奨し続けるか、あるいは非選択率が高い場合には別のサービスを推奨するようにするかを、自動的に行うことが可能となる。これによって、本実施の形態にかかるサービス提示端末100は、サービス提供者の推奨するサービスを適切に提示することが可能となる。さらに、サービス提示端末100は、サービス提供者が推奨パラメータを適宜調整することによって、サービス提供者の意図するように、推奨したいサービスを提示することが可能である。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2について説明する。実施の形態2は、サービス提示端末100が複数設けられている点で、実施の形態1と異なる。
図12は、実施の形態2にかかるサービス提示システム20を示す図である。サービス提示システム20は、複数のサービス提示端末100及び管理装置300を有する。複数のサービス提示端末100(100A,100B)及び管理装置300は、インターネット又はLAN(Local Area Network)等のネットワーク22を介して互いに通信可能に接続されている。両者間の通信は、有線通信又は無線通信のいずれであってもよく、様々な通信規格が適用されうる。
図12には、2つのサービス提示端末100A,100Bが示されているが、サービス提示端末100の数は、3つ以上であってもよい。また、以下の説明において、サービス提示端末100Aは、地域「東京」に設置され、サービス提示端末100Bは、地域「大阪」に設置されているとする。但し、サービス提示端末100は、1つの地域に複数設置されてもよい。また、サービス提示端末100が設置される地域の数は3つ以上であってもよい。
サービス提示端末100は、図2及び図3を用いて説明したような、実施の形態1にかかるサービス提示端末100と実質的に同一のハードウェア構成を有している。サービス提示端末100は、通信装置114を用いて、管理装置300と通信を行う。この場合、通信装置114は、管理装置300と通信を行うために必要な処理を行う。
管理装置300は、サービス提示端末100に関するデータベース等を管理する情報処理装置である。管理装置300は、サービス提示端末100が設置された店舗に配置されていてもよい。また、管理装置300は、複数の店舗等に配置された各サービス提示端末100を一括して管理してもよく、この場合、管理装置300は、サービス提示端末100が設置された店舗とは別の場所(例えばサービス提供者の営業本部等)に配置されうる。また、管理装置300は、例えばサーバであって、クラウドサーバであってもよい。
図13は、実施の形態2にかかる管理装置300のハードウェア構成を示す図である。管理装置300は、例えばCPU等の制御部310と、例えばタッチパネル、LCD又はキーボード等のユーザインタフェースである入出力部304と、例えばメモリ又はハードディスク等の記憶部312と、通信装置314とを有する。通信装置314は、サービス提示端末100(又は他の管理装置300)と通信を行うために必要な処理を行う。
図14は、実施の形態2にかかるサービス提示端末100の機能ブロック図である。サービス提示端末100は、サービス処理部240を有する。サービス処理部240は、属性取得部202、サービス抽出部204、サービス提示処理部208、サービス選択受付部212及びサービス提供処理部214を有する。上述したように、サービス処理部240は、例えば、制御部110の制御によって、プログラムを実行させることによって実現可能である。また、上記の各構成要素の機能については、実施の形態1と実質的に同様である。
実施の形態2は、サービス提示端末100が、サービス提示用データベース206、データベース更新部220、顧客データベース222、サービスデータベース224、選択パラメータ算出部226及びパラメータ設定部228を有さない点で、実施の形態1と異なる。これらの機能については、後述するように、管理装置300が有している。したがて、実施の形態2においては、サービス抽出部204は、通信装置114を用いて、管理装置300に設けられたサービス提示用データベース406からサービスを抽出する。また、サービス選択受付部212は、通信装置114を用いて、選択されたサービスを示す選択サービス情報を、管理装置300に送信する。また、実施の形態2においては、属性取得部202が取得する属性情報は、属性として、「年代」及び「性別」だけでなく、顧客が操作したサービス提示端末100が設置された「地域」を含んでもよい。
図15は、実施の形態2にかかる管理装置300の機能ブロック図である。管理装置300は、データベース処理部400を有する。データベース処理部400は、サービス提示用データベース406、データベース更新部420、顧客データベース422、サービスデータベース424、選択パラメータ算出部426及びパラメータ設定部428を有する。なお、上述したように、データベース処理部400は、例えば、制御部310の制御によって、プログラムを実行させることによって実現可能である。
図16は、実施の形態2にかかるサービス提示用データベース406を例示する図である。図5の例と同様に、図16に示す例においても、サービス提示用データベース406は、属性と、サービスの提示対象となる期間と、顧客が参照した参照サービスと、推奨サービスとを対応付けている。ここで、実施の形態2にかかるサービス提示用データベース406においては、属性として、「年代」及び「性別」に加え、「地域」が追加されている。
例えば、図16の例では、「東京の20代男性」である顧客が、「2015年2月」に「ライブチケット」を参照した場合に、推奨サービスとして「Aライブチケット」を提示する旨が示されている。同様に、図16の例では、「任意の地域の20代女性」である顧客が任意のサービスを参照した場合に、推奨サービスとして「A化粧品」を提示する旨が示されている。
データベース更新部420は、サービス提示端末100から選択サービス情報を受け付けると、実施の形態1と同様にして、顧客データベース422及びサービスデータベース424を更新する。さらに、データベース更新部420は、選択パラメータ算出部426に対し、選択パラメータを算出するように指示する。
図17は、実施の形態2にかかる顧客データベース422を例示する図である。顧客データベース422は、顧客がサービスを選択した履歴を示している。顧客データベース422の構成は、属性を除いて、図6に示す例と実質的に同じである。実施の形態2にかかる顧客データベース422は、属性として、「年代」及び「性別」に加え、「地域」が追加されている。データベース更新部420は、実施の形態1と同様に、顧客によってサービスが選択されるごとに、顧客がサービスを選択した履歴を追加する。
図17には、「東京の20代男性」である顧客が「2015年2月27日」に「Aライブチケット」を選択(購入等)したことが示されている。ここで、図16によれば「Aライブチケット」は推奨サービスであるので、推奨サービス選択有無は、「有」を示している。また、図17には、「大阪の20代女性」である顧客が「2015年2月28日」に「A旅行券」を選択(購入等)したことが示されている。ここで、図16によれば「A旅行券」は推奨サービスではないので、推奨サービス選択有無は、「無」を示している。
図18は、実施の形態2にかかるサービスデータベース424を例示する図である。サービスデータベース424は、実施の形態1にかかるサービスデータベース224と同様に、提示及び選択の対象となるサービスのリストを示している。図7の例と同様に、図18の例では、サービスデータベース424は、サービス名と、推奨パラメータと、選択パラメータとを対応付けている。ここで、実施の形態2にかかるサービスデータベース424においては、推奨パラメータ、推奨サービス非選択率及び属性別選択率が、地域ごとに設けられ得る。
選択パラメータ算出部426は、選択パラメータ算出部226と同様にして、選択パラメータを算出する。ここで、選択パラメータ算出部426は、「地域」ごとに、推奨サービス非選択率及び属性別選択率を算出する。パラメータ設定部428は、パラメータ設定部228と同様にして、推奨パラメータを設定するための処理を行う。ここで、パラメータ設定部428は、「地域」ごとに異なる推奨パラメータを設定可能である。
図18の例において、「Aライブチケット」については、「東京」においては推奨パラメータ「80%」が設定されているが、「大阪」においては推奨パラメータが設定されていない。したがって、「Aライブチケット」は、「東京」では推奨サービスであるが、「大阪」においては非推奨サービスである。同様に、「Cライブチケット」については、「大阪」においては推奨パラメータ「50%」が設定されているが、「東京」においては推奨パラメータが設定されていない。したがって、「Cライブチケット」は、「大阪」では推奨サービスであるが、「東京」においては非推奨サービスである。
「ライブチケット」等の催し物のチケット等については、その催し物が開催される地域に応じて、どの地域の顧客に推奨するかを設定可能である。例えば、「Aライブチケット」に関する催し物が「東京」で開催される場合、「東京」の顧客に推奨すれば売り上げが増加する可能性があるが、「大阪」の顧客に推奨しても、売り上げの増加に寄与しない可能性がある。したがって、「Aライブチケット」については、「東京」についてのみ推奨パラメータを設定することができる。同様に、「Cライブチケット」に関する催し物が「大阪」で開催される場合に、「Cライブチケット」については、「大阪」についてのみ推奨パラメータを設定することができる。
また、図18の例において、「A化粧品」については、「東京」においては推奨パラメータ「30%」が設定され、「大阪」においては「80%」が設定されている。つまり、「A化粧品」については、「大阪」の推奨パラメータの方が、「東京」の推奨パラメータよりも高い。このように、実施の形態2においては、サービス提供者は、「A化粧品」を、「大阪」でより推奨したい(売りたい)場合に、「大阪」における推奨パラメータを高く設定することができる。
また、図18の例において、「B化粧品」については、「東京」及び「大阪」において共通して、推奨パラメータ「30%」が設定されている。このように、実施の形態1と同様にして、地域の区別なく、推奨パラメータを設定することも可能である。
さらに、実施の形態1と同様にして、データベース更新部420は、サービスデータベース424における推奨パラメータと推奨サービス非選択率とを比較することによって、サービス提示用データベース406の「推奨サービス」を変更する。ここで、実施の形態2においては、データベース更新部420は、「地域」ごとに、「推奨サービス」を変更し得る。実施の形態1と異なる点については、後で詳述する。
なお、実施の形態2にかかるサービス提示システム20におけるサービス提示方法については、図8〜図10に示した処理とほぼ実質的に同様であるので、実施の形態1と同様の処理については、説明を省略する。なお、実施の形態2においては、図9のS126以降の処理及び図10の処理が、管理装置300によってなされる。そして、管理装置300は、図9のS132以降の処理及び図10の処理を、地域毎に行い得る。
実施の形態2において、データベース更新部420は、S134の処理において、対象となる推奨サービスの推奨サービス非選択率が推奨パラメータ以上であるか否かを、対象となる地域ごとに判定する。つまり、データベース更新部420は、対象となる推奨サービスの対象となる地域における推奨サービス非選択率が、対象となる地域における推奨パラメータ以上であるか否かを判定する。
例えば、図16のサービス提示用データベース406の1列目については、対象となる地域が「東京」であり、対象となる推奨サービスが「Aライブチケット」である。この場合、データベース更新部420は、サービスデータベース424から、「Aライブチケット」の「東京」における推奨パラメータ「80%」と、「Aライブチケット」の「東京」における推奨サービス非選択率「50%」とを比較する。そして、推奨サービス非選択率「50%」は推奨パラメータ「80%」よりも小さいので、データベース更新部420は、図16に示したサービス提示用データベース406の1列目の「Aライブチケット」について、サービス提示用データベース406を更新しない。
また、図16のサービス提示用データベース406の2列目については、対象となる地域は「任意」であり、対象となる推奨サービスが「A化粧品」である。この場合、サービスデータベース424において、「A化粧品」については、地域毎に推奨パラメータが設定されているので、データベース更新部420は、地域毎に、推奨パラメータと推奨サービス非選択率とを比較する。
データベース更新部420は、サービスデータベース424から、「A化粧品」の「東京」における推奨パラメータ「30%」と、「A化粧品」の「東京」における推奨サービス非選択率「50%」とを比較する。そして、推奨サービス非選択率「50%」は推奨パラメータ「30%」よりも大きいので、データベース更新部420は、図16に示した「A化粧品」の属性「東京」について、サービス提示用データベース406の「推奨サービス」を更新する。
同様に、データベース更新部420は、サービスデータベース424から、「A化粧品」の「大阪」における推奨パラメータ「80%」と、「A化粧品」の「大阪」における推奨サービス非選択率「50%」とを比較する。そして、推奨サービス非選択率「50%」は推奨パラメータ「80%」よりも小さいので、データベース更新部420は、図16に示した「A化粧品」の属性「大阪」について、サービス提示用データベース406の「推奨サービス」を更新しない。
また、実施の形態2におけるサービス提示用データベース406の更新方法については、図10に示した処理と実質的に同様である。ここで、S144について上述した「第1の変更方法」については、以下のように変形することも可能である。データベース更新部420は、サービスデータベース424の属性別選択率を参照して、サービス提示用データベース206の更新対象となる属性「年代」及び「性別」において、「他の地域」において選択率が高い推奨サービスに変更してもよい。このことは、他の推奨サービスがなく(S142のNO)、対象となる推奨サービスを選択率の高いサービスに変更する(S146)場合においても同様である。
例えば、図18の例で、「A化粧品」について、「大阪」における推奨サービス非選択率が推奨パラメータを超えてしまった場合の「推奨サービス」の変更方法について説明する。この場合、データベース更新部420は、図18に示したサービスデータベース424の属性別選択率を参照し、「東京の20代女性」において選択率の高いサービスに変更することが可能である。例えば、「東京の20代女性」における選択率「A21%」〜「H21%」について「F21%」が最も高い場合に、「大阪の20代女性」の選択率「F22%」の高さに関わらず、データベース更新部420は、「大阪」における推奨サービスを、「C化粧品」に変更することが可能である。このようにすることで、例えば、「大阪の20代女性」である顧客に、「東京の20代女性」の顧客に人気のあるサービスを提示することが可能となる。
図19は、実施の形態2にかかるデータベース更新処理によって、サービス提示用データベース406が図16に例示したものから更新された例を示す図である。図19に示すように、属性「20代男性」の推奨サービス「Aライブチケット」は変更されていない。また、属性「大阪の20代女性」については、推奨サービス「A化粧品」は変更されていない。一方、属性「東京の20代女性」の推奨サービス「A化粧品」は「B化粧品」に変更されている。
ここで、図18によれば、「A化粧品」の「大阪」における推奨パラメータは「東京」における推奨パラメータよりも高い。これにより、「A化粧品」について、「大阪」における推奨サービス非選択率が「東京」の推奨サービス非選択率と同じであるにも関わらず、「大阪」については変更されず、「東京」については変更されることとなる。このように、同じ推奨サービス非選択率であったとしても、推奨パラメータの高い地域については、推奨サービスが変更されず、推奨パラメータの低い地域については、推奨サービスが変更されることとなる。つまり、推奨パラメータを地域毎に設定することで、サービス提供者は、例えば「大阪」では推奨したいサービス(例えば「A化粧品」)を提示するようにし、「東京」では人気のあるサービス(例えば「C化粧品」)を提示するようにすることが可能である。
サービス提供者は、あるサービスについて、ある地域で強く推奨したい場合に、その地域における推奨パラメータを比較的高い値(図18の例では「80%」)に設定することができる。これによって、例えば「A化粧品」の大阪における推奨サービス非選択率がある程度大きくなっても、サービス提示システム20は、サービス提供者が「大阪」において強く推奨したい「A化粧品」を推奨し続けることが可能となる。
このように、推奨パラメータを地域毎に適宜設定することによって、各地域において、非選択率が高くなってもその推奨サービスを推奨し続けるか、あるいは非選択率が高い場合には別のサービスを推奨するようにするかを、自動的に行うことが可能となる。これによって、実施の形態2にかかるサービス提示システム20は、サービス提供者の推奨するサービスを、各地域において、適切に提示することが可能となる。さらに、サービス提示システム20は、サービス提供者が推奨パラメータを地域毎に適宜調整することによって、サービス提供者の意図するように、各地域で推奨したいサービスを提示することが可能である。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3について説明する。実施の形態3においては、サービス提示端末100のハードウェア構成は、実施の形態1と実質的に同様である。また、実施の形態3においては、サービス提示端末100の機能については、図4に示したものと実質的に同様である。一方、実施の形態3においては、サービス提示用データベース206が、実施の形態1と異なる。
図20は、実施の形態3にかかるサービス提示用データベース206を例示する図である。図20に示すように、実施の形態3にかかるサービス提示用データベース206は、属性と、サービスの提示対象となる期間と、顧客が参照した参照サービスと、複数の推奨サービスとを対応付けている。そして、複数の推奨サービスそれぞれに、優先度が設定されている。ここで、初期状態においては、推奨サービスそれぞれに設定される優先度は、対応する推奨パラメータが大きいほど高くするようにしてもよい。なお、図20には、推奨サービスが2つ示されているが、実施の形態3にかかるサービス提示用データベース206は、3つ以上の推奨サービスを含んでもよい。
図20の例では、「20代男性」である顧客が、「2015年2月」に「ライブチケット」を表示させた場合に、推奨サービスとして、「優先度1」の「Aライブチケット」と「優先度2」の「Cライブチケット」とを提示する旨が示されている。ここで、図7を参照すると、「Aライブチケット」の推奨パラメータは「Cライブチケット」よりも高いので、「Aライブチケット」には高い優先度である「優先度1」が設定されている。
同様に、図20の例では、「20代女性」である顧客が属性を推定された場合に、推奨サービスとして、「優先度1」の「A化粧品」と「優先度2」の「B化粧品」とを提示する旨が示されている。ここで、図7を参照すると、「A化粧品」の推奨パラメータは「B化粧品」よりも高いので、「A化粧品」には高い優先度である「優先度1」が設定されている。
サービス提示処理部208は、これら複数の推奨サービスを、入出力部104に表示させるための処理を行う。このとき、サービス提示処理部208は、「優先度1」の推奨サービスを、「優先度2」の推奨サービスよりも、顧客に対して「目立つ」ように提示するように処理する。
例えば、サービス提示処理部208は、「優先度1」の推奨サービスを提示する回数を、「優先度2」の推奨サービスよりも多くするようにしてもよい。また、例えば、サービス提示処理部208は、「優先度1」の推奨サービスを、「優先度2」の推奨サービスよりも大きく表示するようにしてもよい。また、例えば、サービス提示処理部208は、「優先度1」の推奨サービスを、「優先度2」の推奨サービスよりも中央寄りに表示するようにしてもよい。さらに、サービス提示処理部208は、これらの組み合わせによって、「優先度1」の推奨サービスを「優先度2」の推奨サービスよりも目立つように表示するようにしてもよい。
図20の例では、サービス提示処理部208は、属性「20代男性」が「ライブチケット」を参照した場合について、「優先度1」の「Aライブチケット」を大きく表示し、「優先度2」の「Cライブチケット」を小さく表示するようにしてもよい。また、サービス提示処理部208は、属性「20代女性」について、「優先度1」の「A化粧品」を4回表示し、「優先度2」の「B化粧品」を1回表示するようにしてもよい。
なお、実施の形態2にかかるサービス提示システム20におけるサービス提示方法については、図8に示した処理については実施の形態1と実質的に同様であるので説明を省略する。一方、実施の形態3については、データベース更新処理が、実施の形態1と異なる。以下、詳述する。
図21は、実施の形態3にかかるサービス提供処理及びデータベース更新処理を示すフローチャートである。ここで、S122〜S134については、実施の形態1と実質的に同様であるので、説明を省略する。
S134の処理において、推奨サービス非選択率が推奨パラメータ以上である場合(S134のYES)、データベース更新部220は、サービス提示用データベース206の推奨サービスの優先度を変更する(S240)。つまり、このとき、データベース更新部220は、サービス提示用データベース206を更新する。一方、推奨サービス非選択率が推奨パラメータ未満である場合(S134のNO)、データベース更新部220は、サービス提示用データベース206の推奨サービスの優先度を変更しない(S230)。つまり、このとき、データベース更新部220は、サービス提示用データベース206を更新しない。
図22は、実施の形態3にかかるデータベース更新処理によって、サービス提示用データベース206が図20に例示したものから更新された例を示す図である。
例えば、図20の例の属性「20代男性」について、対象となる推奨サービスが「Aライブチケット」である場合、データベース更新部220は、サービスデータベース224を参照して、「Aライブチケット」の推奨パラメータと、「Aライブチケット」の推奨サービス非選択率とを比較する。そして、推奨サービス非選択率が推奨パラメータよりも小さい場合、データベース更新部220は、図20に示した「Aライブチケット」について、優先度を変更しない。
一方、対象となる推奨サービスが「A化粧品」である場合、データベース更新部220は、サービスデータベース224を参照して、「A化粧品」の推奨パラメータと、「A化粧品」の推奨サービス非選択率とを比較する。そして、推奨サービス非選択率が推奨パラメータよりも大きい場合、データベース更新部220は、図20に示した「A化粧品」について、優先度を「優先度1」から「優先度2」に低下させる。これに伴い、データベース更新部220は、図20に示した「B化粧品」について、優先度を「優先度2」から「優先度1」に上昇させる。これによって、サービス提示処理部208は、属性「20代女性」について、「A化粧品」を4回表示させ「B化粧品」を1回表示させるようにしていたものから、「A化粧品」を1回表示させ「B化粧品」を4回表示させるようにすることが可能となる。
なお、データベース更新部220は、優先度が最も低い推奨サービスについて、推奨サービス非選択率が推奨パラメータ以上となった場合には、その推奨サービスについては、実施の形態1のS140と同様にして、他の推奨サービスに変更してもよい。例えば、図20の例において、「優先度2」の「Cライブチケット」について推奨サービス非選択率が推奨パラメータ以上となった場合には、「Cライブチケット」を別の推奨サービス(例えば「Bライブチケット」に変更してもよい。
実施の形態3においては、サービス提示用データベース206において、複数の推奨サービスを対応付けるように構成されている。これによって、サービス提供者が複数の推奨サービスを推奨したい場合に、サービス提示端末100は、複数の推奨サービスをそれぞれ提示することが可能となる。さらに、これら複数の推奨サービスそれぞれについて優先度を設定するように構成することで、サービス提示端末100は、より優先度の高い推奨サービスについて目立つように提示することが可能となる。また、この優先度を推奨パラメータに応じて自動的に設定することで、サービス提示端末100は、推奨パラメータの高い(つまり、サービス提供者がより推奨したい)推奨サービスを、より目立つように提示することが可能となる。
さらに、実施の形態3においては、推奨パラメータと推奨サービス非選択率との比較に応じて、優先度を変更するように構成されている。これによって、人気のない推奨サービスについては優先度を低下させて、表示を目立たないようにすることが可能となる。この場合、実施の形態1と同様に、より推奨したい推奨サービスについては推奨パラメータを高く設定することで、ある程度非選択率が上昇したとしても優先度を低下させないようにすることが可能となる。
(変形例)
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、上述したフローチャートにおける各処理(ステップ)の順序は、適宜、変更可能である。また、上述したフローチャートにおける複数の処理(ステップ)の少なくとも1つは、なくても構わない。
また、上述した説明では、実施の形態3を実施の形態2と別個に説明しているが、実施の形態3の構成を実施の形態2に適用することも可能である。つまり、図16に例示したサービス提示用データベースについて、推奨サービスを複数とし、それぞれの推奨サービスに優先度を設定してもよい。
また、上述した実施の形態においては、入出力部104を用いてサービスに関する画像を視覚的に表示することで、サービスを提示するとしたが、このような構成に限られない。例えば、サービス提示端末100は、音声によって、サービスを提示してもよい。さらに、サービス提示端末100は、音声と画像との組み合わせによって、サービスを提示してもよい。
また、上述した実施の形態においては、属性に応じて提示するサービスを変更することが可能であるとしたが、属性に応じて変更可能であるものは、サービスだけに限られない。属性に応じて、表示されるサービスの表示方法についても変更可能である。例えば、年代の高い(年配の)顧客に対しては、表示される文字を大きくするようにしてもよい。また、音声によってサービスを提示可能である場合、年代の高い(年配の)顧客に対しては、音声の大きさを大きくするようにしてもよい。
また、上述した実施の形態においては、属性の推定については属性推定部106が行うとしたが、属性推定部106の機能の一部については、制御部110が行ってもよい。例えば、カメラによって撮像した画像から、制御部110が画像処理を行うことで、属性を推定するようにしてもよい。
また、上述した実施の形態においては、推奨パラメータとの比較対象となる選択パラメータは、推奨サービス非選択率であるとしたが、このような構成に限られない。サービス提供者が推奨したいほど推奨パラメータが高くなる場合、推奨パラメータとの比較対象となる選択パラメータは、推奨サービスが選択されないほど高くなるパラメータ(言い換えると推奨サービスが選択されるほど低くなるパラメータ)であれば、任意のパラメータであってもよい。
さらに、上述した実施の形態においては、サービス提供者が推奨したいほど推奨パラメータが高くなるとしたが、サービス提供者が推奨したいほど推奨パラメータが低くなるようにしてもよい。この場合、推奨パラメータとの比較対象となる選択パラメータを、推奨サービスが選択されるほど高くなる任意のパラメータとすればよい。
また、上述した実施の形態においては、実施の形態2を除き、推奨パラメータ及び推奨サービス非選択率は、属性ごとに異なるように設定されていないが、属性ごとに別個に設定されてもよい。つまり、例えば「20代男性」及び「20代女性」について異なるように推奨パラメータ及び推奨サービス非選択率を設定してもよい。このことは、実施の形態2においても同様である。
また、上述した実施の形態2においては、「地域」ごとに推奨パラメータ及び推奨サービス非選択率が設定されるとしたが、「サービス提示端末」ごとに推奨パラメータ及び推奨サービス非選択率が設定されるとしてもよい。つまり、「属性」として、「端末」を追加してもよい。これによって、サービス提示端末ごとに異なるサービスを推奨するようにすることが可能となる。さらに、「地域」及び「提示端末」ごとに推奨パラメータと推奨サービス非選択率とが設定されるとしてもよい。
また、実施の形態2において、管理装置300は複数であってもよい。この場合、複数の管理装置300がクラウドを形成してもよい。さらに、管理装置300は、複数のサービス提示端末100及びその他の端末から多数のデータを取得してビッグデータを集積して、上記のデータベースを含む様々なデータベースを形成してもよい。
また、上述した実施の形態3においては、複数の推奨サービスそれぞれについて優先度が設定されるとしたが、優先度は必ずしも設定される必要はない。優先度が設定されない場合、サービス提示端末100は、複数の推奨サービスを、同じような態様で差別化することなく提示するようにしてもよい。
また、上述した実施の形態3においては、サービス提示用データベースにおいて複数の推奨サービスが対応付けられるとしたが、このような構成に限られない。対応付けられる複数のサービスのうち、少なくとも1つを非推奨サービスとしてもよい。この場合、非推奨サービスは、選択率が高い(つまり人気がある)ものであってもよい。また、この場合、非推奨サービスの優先度は低く設定されてもよい。
また、上述したプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(random access memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。