JP6591814B2 - 点灯回路およびそれを用いた車両用灯具 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車などに用いられる車両用灯具に関し、特にその過電流保護回路に関する。
従来、車両用灯具、特に前照灯の光源としては、ハロゲンランプやHID(High Intensity Discharge)ランプが主流であったが、近年それらに代えて、LED(発光ダイオード)などの半導体光源を用いた車両用灯具の開発が進められている。
さらなる視認性の向上のため、LEDに代えて、レーザダイオード(半導体レーザとも称する)と蛍光体とを備えた車両用灯具が開示されている(たとえば特許文献1参照)。特許文献1に記載の技術では、レーザダイオードから出射された励起光である紫外光が蛍光体に照射される。蛍光体は、紫外光を受けて白色光を生成する。蛍光体により生成された白色光は灯具前方に照射され、これにより所定の配光パターンが形成される。
図1は、本発明者らが検討した車両用灯具1rの回路図である。光源2は、レーザダイオード3を含む。点灯回路10rは、バッテリからの電源電圧VBATを受け、それを昇圧するブーストコンバータ(昇圧DC/DCコンバータ)20rを備える。駆動回路20rはインダクタL21、スイッチングトランジスタM21、整流ダイオードD21、出力キャパシタC21を含む。コントローラ22は、レーザダイオード3に流れる電流ILDが目標電流と一致するようにスイッチングトランジスタM21のデューティ比をフィードバック制御する。
レーザダイオード3は過電流に対する耐性が低く、過電流が供給されるとその信頼性が低下するおそれがある。車両用灯具では、たとえば以下の状況において過電流が生じうる。
メンテナンス性を考慮して、レーザダイオード3は点灯回路10rに対して交換可能に接続される場合がある。具体的にはレーザダイオード3は、コネクタを介して点灯回路10rと接続され得る。ここでコネクタの接点が、接触・非接触状態を往来すると(チャタリング)、接点が復帰した瞬間に駆動回路20rの出力キャパシタC21に蓄えられた電荷が、レーザダイオード3に流れ込み、過電流が発生するおそれがある。
また駆動回路20rは、外乱がない定常状態では、とある一定のデューティ比でスイッチング動作する。ここで電源電圧VBATが急激に上昇したときに、レーザダイオード3に流れる駆動電流(ランプ電流)ILDを一定に保つためには、デューティ比を直ちに低下させる必要があるが、フィードバックループの遅れにより、電源電圧変動の直前の大きなデューティ比でスイッチングすることとなり、過大なエネルギーがインダクタに蓄えられ、そのエネルギーが過電流としてレーザダイオード3に供給されるおそれがある。
このような問題は、ブーストコンバータに限らず、バックコンバータ(降圧DC/DCコンバータ)、Cukコンバータ、Zetaコンバータ、フライバックコンバータやフォワードコンバータなど、インダクタやトランスと、出力キャパシタを含むトポロジーを有する電源を用いてレーザダイオード3を駆動する回路システムにおいて生じうる。さらには、リニアレギュレータを用いてレーザダイオード3を駆動する回路システムにおいても同様の問題が生じうる。また光源2としてレーザダイオード3ではなくLEDを用いた場合にも、過電流保護は重要である。
特開2004−140885号公報 特開2008−205357号公報 特開2007−126041号公報
本発明者は、駆動回路20rとレーザダイオード3の間に過電流保護(OCP:Over Current Protection)回路を挿入し、過電流を抑制することを検討した。図2(a)、(b)は、本発明者が検討したOCP回路の回路図である。図2(a)、(b)のOCP回路は、ランプ電流ILDの経路上にトランジスタ180を設け、ランプ電流ILDの増大にともないトランジスタ180の抵抗値を連続的に増大させるものである。つまりトランジスタ180が可変抵抗素子として振る舞う。
図2(a)のOCP回路30rは、ランプ電流ILDの経路上に設けられたトランジスタ180およびセンス抵抗R31、エラーアンプ182を含む。電圧源184は、しきい値電圧VTHを生成する。エラーアンプ182は、センス抵抗R31に生ずる電圧降下Vとしきい値電圧VTHの誤差を増幅し、トランジスタ180のゲートに出力する。このOCP回路30rにおいて、V<VTHの状態では、エラーアンプ182の出力電圧(トランジスタ180のゲート電圧)Vは、接地電圧(0V)付近に低下しており、したがってトランジスタ180はフルオンする。
過電流状態においてランプ電流ILDが増大し、V>VTHとなると、エラーアンプ182の出力電圧Vが上昇し、トランジスタ180のゲートソース間電圧がゼロに近づき、その抵抗値が増大して、ランプ電流ILDが抑制される。
ところが制御系を安定化するための位相補償により、エラーアンプ182には無視できない応答遅延が導入される。したがって正常点灯状態(V<VTH)から過電流状態(V>VTH)に急激に変化したときに、トランジスタ180のゲート電圧Vをターンオンレベル(0V)から、ターンオフレベルまで瞬時に上昇させることができず、過電流が流れてしまう。
図2(b)のOCP回路30sでは、バイポーラトランジスタ186のベースエミッタ間にセンス抵抗R31の電圧降下Vが入力される。トランジスタ180のゲートには、トランジスタ186と抵抗188の接続点の電位Vが入力される。正常点灯状態では、トランジスタ186はオフであり、抵抗188に電流が流れないため、トランジスタ180のゲート電圧Vは低くなり、トランジスタ180がフルオンとなる。過電流状態では、トランジスタ186がオンとなり、抵抗188に電流が流れ、トランジスタ180のゲート電圧Vが上昇し、トランジスタ180の抵抗値が増大し、過電流を抑制できる。
ところが車両用灯具では、正常点灯状態におけるランプ電流ILDとレーザダイオード3の最大定格電流(つまり過電流保護のためのしきい値)の差が大きくない。そのため正常点灯状態におけるセンス抵抗R31の電圧降下Vが大きくなり、電力損失が大きいという問題がある。またバイポーラトランジスタ186のベースエミッタ間電圧は温度依存性を有するため、温度によって過電流しきい値が変動するという問題もある。
本発明はかかる状況においてなされたものであり、そのある態様の例示的な目的のひとつは、光源に供給される過電流を抑制可能な点灯回路の提供にある。
1. 本発明のある態様は、光源の点灯回路に関する。点灯回路は、光源に電力を供給する駆動回路と、駆動回路と光源の間に挿入され、光源に流れるランプ電流を過電流しきい値を超えないように制限する過電流保護回路と、を備える。過電流保護回路は、T字型に配置されたトランジスタ、インダクタ、整流素子と、ランプ電流に応じた電流検出信号を生成する電流センサと、電流検出信号と過電流しきい値とにもとづいてトランジスタのオン、オフを制御する過電流保護コントローラと、を備える。
この過電流保護回路では、ランプ電流が過電流しきい値より小さな正常点灯状態では、トランジスタをオンさせ、ランプ電流が過電流しきい値より大きな過電流状態では、トランジスタをオフし、駆動回路から光源への電流経路を遮断する。つまりトランジスタが可変抵抗素子ではなく、スイッチとして利用されため、高速な過電流保護が実現でき、また正常点灯状態における電力損失も小さくできる。またインダクタを設けることで、ランプ電流の変動を抑制できるため、トランジスタのターンオフに遅延が生じた場合でも、過電流を抑制できる。さらに整流素子により、トランジスタをオフしたときの逆起電力をクランプすることができる。
過電流保護コントローラは、過電流しきい値に応じて定められた上側しきい値を超えるとトランジスタをオフし、電流検出信号が、過電流しきい値に応じて定められた下側しきい値を下回るとトランジスタをオンしてもよい。
過電流保護コントローラは、第1入力端子に電流検出信号を受け、第2入力端子に所定のしきい値電圧を受け、比較結果を示す保護信号を生成するヒステリシスコンパレータと、保護信号に応じてトランジスタを制御するドライバと、を含んでもよい。
過電流保護コントローラは、電流検出信号が前記過電流しきい値に応じて定められたしきい値レベルを超えるとトランジスタを直ちにオフし、電流検出信号がしきい値レベルを下回ると、所定の遅延時間の経過後に前記トランジスタをオンしてもよい。
過電流保護コントローラは、第1入力端子に前記電流検出信号を受け、第2入力端子に所定のしきい値電圧を受け、電流検出信号がしきい値電圧を超えるとアサートされる保護信号を生成するコンパレータと、保護信号の、アサートレベルからネゲートレベルへの遷移に対応するエッジを、遅延時間、遅延させる第1タイマー回路と、を含んでもよい。
トランジスタおよびインダクタは、駆動回路の正極出力と光源の正極の間に直列に設けられ、整流素子は、トランジスタとインダクタの接続点と、駆動回路の負極出力と光源の負極の間を結ぶ電源ラインとの間に設けられてもよい。
トランジスタは、PチャンネルMOSFETであってもよい。過電流保護コントローラは、駆動回路からの電圧を受け、それを所定幅、低電位側にシフトした電圧を生成し、ドライバの下側電源端子に供給する電圧源をさらに含んでもよい。
トランジスタおよびインダクタは、駆動回路の負極出力と前記光源の負極の間に直列に設けられてもよい。整流素子は、トランジスタとインダクタの接続点と、駆動回路の正極出力と光源の正極の間を結ぶ電源ラインとの間に設けられてもよい。
過電流保護コントローラは、トランジスタがオン、オフを繰り返す状態が、所定時間持続すると、トランジスタを固定的にオフするオフラッチ回路を含んでもよい。
駆動回路がスイッチングコンバータである場合にスイッチングトランジスタがショート故障したり、駆動回路がリニアレギュレータである場合に出力トランジスタがショート故障したり、あるいは駆動回路のフィードバック回路が故障すると、光源に供給される駆動電流が制御不能となり、過電流状態が持続することとなる。この態様によれば、長時間の過電流状態が持続した場合には回路の故障と推定し、過電流保護回路のトランジスタをオフに固定することで、光源を消灯し、安全性を高めることができる。
オフラッチ回路は、トランジスタのオン、オフを指示する信号を監視してもよい。
オフラッチ回路は、トランジスタが定常的にオンのときに第1状態、トランジスタがオン、オフを繰り返すときに第2状態となるスイッチング検出信号を生成するスイッチング検出部と、スイッチング検出信号の第2状態が所定時間持続すると、停止信号をアサートする第2タイマー回路と、停止信号がアサートされると、トランジスタを強制的にオフする強制オフ回路と、を含んでもよい。
点灯回路は、光源を光学的に監視し、光源を通常より小さい光量で点灯させる低輝度モードにおいて、光源の光量が許容レベルを超えるときに異常検出信号をアサートする異常検出器をさらに備えてもよい。異常検出信号がアサートされると、トランジスタはオフしてもよい。
2. 本発明の別の態様も点灯回路に関する。点灯回路は、光源に電力を供給する駆動回路と、光源を光学的に監視し、光源を通常より小さい光量で点灯させる低輝度モードにおいて、光源の光量が許容レベルを超えるときに異常検出信号をアサートする異常検出器と、異常検出信号がアサートされると、駆動回路から光源への電力供給を制限する保護回路と、を備える。
この態様によれば、光量を絞るべき条件や使用状況において、強い光が照射されるのを防止できる。
たとえば低輝度モードは、光軸調整やテスト、メンテナンスを目的として光源を微弱に発光させるテストモードであってもよい。これによりメンテナンス時の作業者の安全性を高めることができる。
点灯回路は、光源が正常点灯しているか否かを光学的に検出する発光検出器をさらに備えてもよい。異常検出器は、低輝度モードにおいて発光検出器が正常点灯を示すときに、異常検出信号をアサートしてもよい。
半導体光源のうちレーザダイオードなどは、電気的特性が正常であっても、発光しなくなる故障モード(COD:Catastrophic Optical Damage)がある。したがってレーザダイオードを用いた車両用灯具には、レーザダイオードの発光を光学的に検出する発光検出器が用いられる場合がある。この発光検出器の検出しきい値を、低輝度モードで許容されるレベルより高く定めておくことで、発光検出器の出力を、異常検出器による異常検出にも利用でき、回路面積の増加を抑制できる。
本発明の別の態様は、車両用灯具に関する。車両用灯具は、光源と、光源を駆動する上述のいずれかの点灯回路と、を備えてもよい。
光源は、励起光を出射するレーザダイオードと、励起光により励起されて蛍光を発する蛍光体と、を備え、励起光と蛍光のスペクトルを含む白色の出力光を生成するよう構成されてもよい。
本発明のある態様によれば、急峻な過電流から回路を保護できる。
図1は、本発明者らが検討した光源の点灯回路の回路図である。 図2(a)、(b)は、本発明者が検討したOCP回路の回路図である。 第1の実施の形態に係る車両用灯具の回路図である。 OCP回路の具体的な構成例を示す回路図である。 図4のOCP回路の具体的な構成例を示す回路図である。 図6(a)は、図1の点灯回路の動作波形図であり、図6(b)は、図3〜図5の点灯回路の動作波形図である。 第2の実施の形態に係るOCP回路の回路図である。 図7の点灯回路のコネクタの接点復活時の動作波形図である。 図7のOCP回路の具体的な構成例を示す回路図である。 第3の実施の形態に係るOCP回路を備える点灯回路の回路図である。 図11(a)、(b)は、図10のOCP回路の構成例を示す回路図である。 第4の実施の形態に係るOCP回路を備える点灯回路の回路図である。 図13(a)、(b)は、オフラッチ回路のブロック図である。 オフラッチ回路の回路図である。 図15(a)、(b)はオフラッチ回路の動作を説明する図である。 第5の実施の形態に係る車両用灯具のブロック図である。 第5の実施の形態の点灯回路の具体的な構成例を示す回路図である。 実施の形態に係る車両用灯具を備えるランプユニットの斜視図である。
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
本明細書において、「部材Aが、部材Bと接続された状態」とは、部材Aと部材Bが物理的に直接的に接続される場合のほか、部材Aと部材Bが、それらの電気的な接続状態に実質的な影響を及ぼさない、あるいはそれらの結合により奏される機能や効果を損なわせない、その他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
同様に、「部材Cが、部材Aと部材Bの間に設けられた状態」とは、部材Aと部材C、あるいは部材Bと部材Cが直接的に接続される場合のほか、それらの電気的な接続状態に実質的な影響を及ぼさない、あるいはそれらの結合により奏される機能や効果を損なわせない、その他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
また本明細書において、電圧信号、電流信号などの電気信号、あるいは抵抗、キャパシタなどの回路素子に付された符号は、必要に応じてそれぞれの電圧値、電流値、あるいは抵抗値、容量値を表すものとする。
また当業者によれば、バイポーラトランジスタ、MOSFET、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)の置換、トランジスタのPチャンネル(PNP型)とNチャンネル(NPN型)の入れかえ、電源と接地の天地反転が可能であることが理解される。
(第1の実施の形態)
図3は、第1の実施の形態に係る車両用灯具1の回路図である。車両用灯具1は、光源2と、光源2を駆動する点灯回路10と、を備える。
光源2はたとえば、励起光を出射するレーザダイオード3と、励起光により励起されて蛍光を発する蛍光体(不図示)と、を備え、励起光と蛍光のスペクトルを含む白色の出力光を生成するよう構成されてもよい。あるいは光源2は、白色LEDを含んでもよいし、RGBのLEDの組み合わせであってもよい。スイッチ6をオフからオンにすると、点灯回路10はバッテリ4からの電圧VBATを受け、それを昇圧して光源2に供給する。
点灯回路10は、駆動回路20およびOCP回路30を備える。駆動回路20は、光源2に供給する電力をフィードバック制御する。本実施の形態において駆動回路20は、電流制御型の昇圧コンバータ(ブーストコンバータ)であり、インダクタL21、スイッチングトランジスタM21、整流ダイオードD21、出力キャパシタC21、コントローラ22を含む。コントローラ22は、光源2に供給されるランプ電流ILDを検出し、光源2の目標輝度に応じて与えられる目標電流IREFに近づくようにデューティ比が調節されるゲートパルスを生成し、スイッチングトランジスタM21を駆動する。出力キャパシタC21に生ずる出力電圧VOUTは、OCP回路30を介して光源2に供給される。
OCP回路30は、駆動回路20と光源2の間に挿入され、光源2に流れる電流ILDを過電流しきい値ITHを超えないように制限する。過電流しきい値ITHは、目標電流IREFの最大値よりも大きく、またレーザダイオード3の最大定格電流よりも小さく定められる。
OCP回路30は、トランジスタM31、インダクタL31、整流素子D31、電流センサ32、OCPコントローラ34を備える。トランジスタM31、インダクタL31、整流素子D31は、T字型に配置される。本実施の形態において、トランジスタM31およびインダクタL31は、駆動回路20の正極出力OUTPと光源2の正極(アノード)の間を結ぶ電源ラインLの経路上に、直列に設けられる。整流素子D31は、トランジスタM31とインダクタL31の接続点N1と、駆動回路20の負極出力OUTNと光源2の負極(カソード)の間を結ぶ電源ラインLとの間に設けられる。整流素子D31は、ダイオードが好適であるが、ダイオードに代えて、FETを用い、このFETをトランジスタM31と相補的にスイッチングさせてもよい。
電流センサ32は、光源2に流れるランプ電流ILDに応じた電流検出信号Iを生成する。OCPコントローラ34は、電流検出信号Iと過電流しきい値ITHとにもとづいて、トランジスタM31のオン、オフを制御する。
より詳しくは、OCPコントローラ34は、電流検出信号Iが過電流しきい値ITHに応じて定められた上側しきい値ITHHを超えるとトランジスタM31をオフし、電流検出信号Iが過電流しきい値ITHに応じて定められた下側しきい値ITHLを下回るとトランジスタM31をオンする。
以上が車両用灯具1の基本構成である。
図4は、OCP回路30の具体的な構成例を示す回路図である。電流センサ32は、前段の駆動回路20から出力電圧VOUTが供給される電源ラインLの経路上に設けられた電流検出用のセンス抵抗R31と、センス抵抗R31の電圧降下Vを増幅するアンプ36を含む。アンプ36の出力は、ランプ電流ILDに対して線形に変化する電流検出信号Iとなる。なお図4あるいは図5において、アンプ36は省略してもよい。またセンス抵抗R31は、電源ラインL上ではなく、電源ラインL上に配置してもよい。センス抵抗R31は、正常点灯状態においてランプ電流ILDをフィードバック制御する際に、ランプ電流ILDを検出するための電流検出用抵抗として利用してもよい。
OCPコントローラ34は、主としてヒステリシスコンパレータ38およびレベルシフタ40を含む。ヒステリシスコンパレータ38は、第1入力端子(+)に電流検出信号Iを受け、第2入力端子(−)に所定のしきい値電圧VTHを受ける。レベルシフタ40は、ヒステリシスコンパレータ38の出力信号(保護信号ともいう)SOCPを適切にレベルシフトし、トランジスタM31のオン、オフを制御する。ヒステリシスコンパレータ38には、しきい値電圧VTHに応じた上側しきい値ITHHと下側しきい値ITHLとが設定される。ヒステリシスコンパレータ38は、I>ITHHとなるとその出力SOCPをハイレベルとし、I<ITHLとなるとその出力SOCPをローレベルとする。レベルシフタ40は、保護信号SOCPがハイレベルのときトランジスタM31をオフし、ローレベルのときトランジスタM31をオンする。
たとえばトランジスタM31は、PチャンネルMOSFETである。レベルシフタ40は、保護信号SOCPがローレベルのときに、トランジスタM31のゲート電圧VをローレベルとしてトランジスタM31をオンし、保護信号SOCPがハイレベルのときに、トランジスタM31のゲート電圧VをハイレベルとしてトランジスタM31をオフする。
ここでトランジスタM31のゲートにローレベル電圧を印加したときに、ゲートソース間電圧がその耐圧を超えると信頼性が損なわれる。そこでレベルシフタ40は、ドライバ42および電圧源44を含む。電圧源44は、駆動回路20からの電圧VOUTを受け、電圧VOUTを下側に所定幅シフトさせた電圧Vを生成し、ドライバ42の下側電源端子に供給する。ドライバ42のローレベル出力は、電圧Vとなる。
図5は、図4のOCP回路30の具体的な構成例を示す回路図である。ヒステリシスコンパレータ38は、オペアンプOA41、抵抗R41〜R43を含む。このヒステリシスコンパレータ38は、トランジスタQ41および抵抗R44を経由して、ドライバ42に入力される。キャパシタC41および抵抗R45は、トランジスタQ41のスイッチングの高速化のために挿入される。
電圧源44は、ツェナーダイオードZD1、キャパシタC42、トランジスタQ42、抵抗R46を含む。電圧源44により、V=VOUT−V+Vが生成される。Vzはツェナー電圧、VはトランジスタQ42のベースエミッタ間電圧である。
ドライバ42は、トランジスタQ43〜Q45、ダイオードD41、抵抗R47を含む。ドライバ42の下側電源端子には、電圧源44からの電圧Vが供給される。ダイオードD41のショットキークランプにより、トランジスタQ43のスイッチングを高速化できる。またトランジスタQ45およびQ42による電流増幅により、トランジスタM31のスイッチングが高速化される。
なお、レベルシフタ40、電流センサ32、ヒステリシスコンパレータ38それぞれの構成は、図5の実施例には限定されず、当業者によればさまざまな変形例が存在すること、また変形例も本発明の範囲に含まれることが理解されよう。
以上がOCP回路30およびそれを用いた点灯回路10および車両用灯具1の構成である。続いてその動作を説明する。
図6(b)は、点灯回路10の動作波形図である。OCP回路30の効果を明確とするために、図6(a)には、OCP回路30を備えない図1の点灯回路10rの動作波形を示す。図6(a)、(b)それぞれにおいて、上段には、点灯回路10と光源2の間のコネクタの外れからの復帰時の波形が示され、下段には、電源電圧VBATが9Vから16Vに急変したときの波形が示される。
図6(a)、(b)の上段を参照する。図6(a)に示すように、OCP回路30が設けられない場合、コネクタの非接触状態から接触状態に復帰すると、ランプ電流ILDは、最大で8Aもの過電流となる。これに対してOCP回路30を設けることにより、図6(b)に示すように、ランプ電流ILDは、上側しきい値ITHHと下側しきい値ITHLの間に維持され、過電流を抑制できる。
続いて図6(a)、(b)の下段を参照する。図6(a)に示すように、OCP回路30が設けられない場合、電源電圧VBATが9Vから16Vへと急激に上昇すると、ランプ電流ILDは、最大で5Aもの過電流となる。これに対してOCP回路30を設けることにより、図6(b)に示すように、ランプ電流ILDは、上側しきい値ITHHと下側しきい値ITHLの間に維持され、過電流を抑制できる。
以上が点灯回路10の動作である。
このように点灯回路10によれば、ランプ電流ILDが過電流しきい値ITHより小さな正常点灯状態では、トランジスタM31をオンさせ、ランプ電流ILDが過電流しきい値ITHより大きな過電流状態では、トランジスタM31をオフし、駆動回路20から光源2への電流経路を遮断する。つまりトランジスタM31が可変抵抗素子ではなく、スイッチとして利用されため、高速な過電流保護が実現できる。また正常点灯状態においては、トランジスタM31をフルオンさせることができるため、電力損失も小さくできる。
またインダクタL31を設けることで、ランプ電流ILDの変動を抑制できるため、トランジスタM31のターンオフに遅延が生じた場合でも、過電流を抑制できる。さらに整流素子D31により、トランジスタM31をオフしたときの逆起電力をクランプすることができる。
また、ランプ電流ILDに応じた電流検出信号Iを、ヒステリシスを有する2個のしきい値ITHH、ITHLと比較し、比較結果に応じてトランジスタM31をスイッチングすることとした。これにより安定した過電流保護が可能となる。
この点灯回路10では、しきい値ITH(ITHH、ITHL)を、目標電流IREFよりも高く設定しておくことにより、正常点灯状態においてはOCP回路30は動作しないため、駆動回路20による電流制御のフィードバックループが優先されることが保証される。
(第2の実施の形態)
図7は、第2の実施の形態に係るOCP回路の回路図である。OCP回路60は、トランジスタM61、インダクタL61、整流素子D61、電流センサ62、OCPコントローラ64を備える。トランジスタM61、インダクタL51、整流素子D61は、第1の実施の形態と同様にT字型に配置される。第2の実施の形態では、トランジスタM61およびインダクタL61は、電源ラインLの経路上に直列に設けられる。整流素子D61に代えて、トランジスタM61と相補的にオン、オフが制御されるトランジスタを用いてもよい。
電流センサ62は、ランプ電流ILDを検出し、ランプ電流ILDに応じた電流検出信号Iを生成する。OCPコントローラ64は、電流検出信号Iと過電流しきい値ITHとにもとづいて、トランジスタM61のオン、オフを制御する。
より詳しくは、本実施の形態において、OCPコントローラ64は、電流検出信号Iが過電流しきい値ITHを超えるとトランジスタM61を直ちにオフし、電流検出信号Iが過電流しきい値ITHを下回ると、ある遅延時間τの経過後に、トランジスタM61をオンする。
OCPコントローラ64は、コンパレータ66、第1タイマー回路68を含む。コンパレータ66は、電流検出信号Iを過電流しきい値ITHと比較し、I>ITHとなるとアサート(たとえばハイレベル)される保護信号SOCPを生成する。
第1タイマー回路68は、保護信号SOCPがネゲートレベルからアサートレベルに遷移するときには、遅延させずに直ちにトランジスタM61をオフさせる。反対に第1タイマー回路68は、保護信号SOCPがアサートレベルからネゲートレベルに遷移するときには、遅延時間τの遅延後に、トランジスタM61をオンさせる。第1タイマー回路68は、保護信号SOCPのポジティブエッジとネガティブエッジの一方に対して有効であり、他方に対して無効な遅延回路と把握することができる。
図8は、図7の点灯回路10のコネクタの接点復活時の動作波形図である。時刻t0に接点が復活する。これにより駆動回路20の出力キャパシタC1に蓄えられた電荷が光源2に流れ込み、ランプ電流ILDが急峻に増大する。
ランプ電流ILDがしきい値レベルITHを超えると、保護信号SOCPがアサート(ここではハイレベル)され、直ちにトランジスタM61がオフする。トランジスタM61がオフすると、ランプ電流ILDはインダクタL61とダイオードD61を経由して減少に転じ、すぐにしきい値レベルITHより小さくなって、保護信号SOCPはネゲートされる。保護信号SOCPのアサートからネゲートへの遷移に対応するエッジ(ネガティブエッジ)は、第1タイマー回路68によって遅延され、遅延時間τ経過後に、トランジスタM61が再びオンする。トランジスタM61がオンすると、ランプ電流ILDが増大に転ずる。OCP回路60はこの動作を繰り返すことにより、ランプ電流ILDを過電流しきい値ITHより低く制限することができる。
ここで、遅延時間τの間のランプ電流ILDの減少の傾きは、インダクタL61とレーザダイオード3の電圧VLDに応じて、VLD/L61で与えられる。したがって遅延時間τにおけるランプ電流ILDの減少量は、τ×VLD/L61となる。したがってILOW=ITH−τ×VLD/L61>IREFを満たすように遅延時間τを定めることにより、正常点灯状態において、過電流保護が動作し、トランジスタM61がスイッチングするのを防止できる。
このように、第2の実施の形態によれば、OCPコントローラ64より、トランジスタM61のターンオンを遅延させることにより、ランプ電流ILDを、しきい値ITHとILOWの間に制限することができる。
図9は、図7のOCP回路60の具体的な構成例を示す回路図である。電流センサ62は、ランプ電流ILDの経路上に設けられた電流検出用の抵抗R62を含み、抵抗R62の電圧降下が、電流検出信号Iとなる。第1の実施の形態と同様に、抵抗R62の電圧降下を増幅するアンプを追加してもよい。抵抗R62は、前段の駆動回路20の負極出力OUTNと光源2の負極端子(カソード)を結ぶ電源ラインL上に設けられる。なお抵抗R62は、第1の実施の形態と同様に、電源ラインL上に設けてもよい。
抵抗R63〜R67、演算増幅器OA61は、ヒステリシスコンパレータを構成し、図7のコンパレータ66に対応する。なおこのヒステリシスは、チャタリングの防止を目的としたものであり、第1の実施の形態におけるヒステリシスとは意味が異なることに留意されたい。
第1タイマー回路68は、抵抗R68、トランジスタM62、キャパシタC61を含む。キャパシタC61は、トランジスタM61のゲート容量を利用してもよい。保護信号SOCPがアサート(ハイレベル)されると、トランジスタM62がオンとなり、キャパシタC61が直ちに放電されて、トランジスタM61のゲートソース間電圧がゼロとなり、トランジスタM51がオフし、過電流保護がかかる。
保護信号SOCPがネゲート(ローレベル)されると、トランジスタM62がオフとなる。キャパシタC61は、抵抗R68を介してある時定数で充電され、時定数に応じた遅延時間τの経過後に、トランジスタM61のゲートソース間電圧がFETのしきい値電圧を超えて、トランジスタM61がオンし、過電流保護が解除される。
ダイオードD62は、点灯回路10と光源2の間の接続線、特にコネクタが断線状態となったときに、インダクタL61の逆起電力をクランプするために設けられる。
第2の実施の形態は、第1の実施の形態と比べて以下の利点を有する。
第2の実施の形態は、ランプ電流ILDがあるしきい値ITHを超えるとトランジスタM61をオフし、その後ランプ電流ILDがしきい値ITHより低いレベルILOWまで低下すると、トランジスタM61をオンするものでり、第1の実施の形態と近似する。それらの相違点は、第1の実施の形態では、下側のレベルILOWを、ヒステリシスコンパレータの下側しきい値ITHLを用いて設定するのに対して、第2の実施の形態では、遅延時間τを用いる点である。
図4のOCP回路30では、トランジスタM31がオフの状態において、ヒステリシスコンパレータ38により、ランプ電流ILDを下側しきい値ITHLと比較する必要があるため、センス抵抗R31は、トランジスタM31よりも接地端子(OUTN)側に設けることができない。このため、ヒステリシスコンパレータ38によって、接地電圧を基準とした電圧比較を行なうためには、アンプ36によって電圧降下Vを、接地電圧を基準とした電流検出信号Iに変換する必要がある。ところが一般に高速なアンプ36は高価であるから、図4のOCP回路30では、コストが高くなる場合がある。
これに対して第2の実施の形態では、第1タイマー回路68によりトランジスタM61のターンオンのタイミングを決定するため、トランジスタM61がオフの期間に、ランプ電流ILDを検出する必要がない。つまりランプ電流ILDを検出するための抵抗R62を、図9に示すように、接地端子(OUTN)側に配置できる。これにより、図4のアンプ36を用いずとも、接地電圧を基準とした電流検出信号Iを生成することができ、コストを下げることができる。
(第3の実施の形態)
図10は、第3の実施の形態に係るOCP回路を備える点灯回路10の回路図である。第3の実施の形態においても、OCP回路50は、駆動回路20とレーザダイオード3の間に挿入される。
OCP回路50は、電流センサ52、コンパレータ54、タイマー回路56、バイパストランジスタM51、電流制限抵抗R51を含む。
電流センサ52は、ランプ電流ILDを検出し、ランプ電流ILDに応じた電流検出信号Iを生成する。コンパレータ54は、電流検出信号Iを過電流しきい値ITHと比較し、I>ITHとなるとアサート(たとえばハイレベル)される保護信号SOCPを生成する。コンパレータ54は、ヒステリシスコンパレータであることが望ましい。
電流制限抵抗R51は、ランプ電流ILDの経路上に設けられる。バイパストランジスタM51は、電流制限抵抗R51と並列に設けられる。バイパストランジスタM51は、保護信号SOCPがネゲートされる間、オンとなり、保護信号SOCPがアサートされるとオフとなる。
バイパストランジスタM51とコンパレータ54の間にはタイマー回路56が挿入される。タイマー回路56は、保護信号SOCPがネゲートレベルからアサートレベルに遷移するときには、遅延させずに直ちにバイパストランジスタM51をオフさせる。反対にタイマー回路56は、保護信号SOCPがアサートレベルからネゲートレベルに遷移するときには、所定時間の遅延後に、バイパストランジスタM51をオンさせる。タイマー回路56は、保護信号SOCPのポジティブエッジとネガティブエッジの一方に対して有効であり、他方に対して無効な遅延回路と把握することができる。
第3の実施の形態に係るOCP回路によれば、ILD>ITHの過電流状態が検出されると、トランジスタM51が直ちにオフして過電流を抑制できる。反対にILD<ITHの正常点灯状態に戻ると、遅延時間の経過後にバイパストランジスタM51がオンとなり、電流制限抵抗R51がバイパスされ、低損失で光源2を駆動できる。
点灯回路10と光源2のコネクタが非接触(開放)となると、駆動回路20の出力電圧VOUTは、予め設定された電圧VOCVとなる。正常点灯時の駆動回路20の出力電圧VOUTをVとすると、コネクタの接点が復活したときに光源2に流れる最大電流IMAXは、(VOCV−V)/R51となる。したがって、この最大電流IMAXが、レーザダイオード3の最大定格電流(許容電流)を超えないように、抵抗R51の抵抗値を決定することで、レーザダイオード3を好適に保護できる。
図11(a)、(b)は、図10のOCP回路の構成例を示す回路図である。
図11(a)のOCP回路50について説明する。電流センサ52は、ランプ電流ILDの経路上に設けられた電流検出用の抵抗R52を含み、抵抗R52の電圧降下が、電流検出信号Iとなる。第1の実施の形態と同様に、抵抗R52の電圧降下を増幅するアンプを追加してもよい。抵抗R52は、前段の駆動回路20の負極出力OUTNと光源2の負極端子(カソード)を結ぶ電源ラインL上に設けられる。なお抵抗R52は、第1の実施の形態と同様に、電源ラインL上に設けてもよい。
演算増幅器OA51、抵抗R53〜R56、トランジスタM52は、ヒステリシスコンパレータを形成しており、図10のコンパレータ54に対応する。図11(a)において保護信号SOCPのアサートレベルはローレベルである。
タイマー回路56は、抵抗R57、トランジスタQ51、キャパシタC51を含む。保護信号SOCPがアサート(ローレベル)されると、トランジスタQ51がオンとなり、キャパシタC51が直ちに放電されて、バイパストランジスタM51のゲートソース間電圧がゼロとなり、バイパストランジスタM51がオフし、過電流保護がかかる。
保護信号SOCPがネゲート(ハイレベル)されると、トランジスタQ51がオフとなる。キャパシタC51は、抵抗R57を介してある時定数で充電され、時定数に応じた遅延時間の経過後に、バイパストランジスタM51のゲートソース間電圧がFETのしきい値電圧を超えて、バイパストランジスタM51がオンし、過電流保護が解除される。
図11(a)のOCP回路によれば、小型、少ない部品点数、低コストで、確実な電流制限をかけることができる。
図11(a)のOCP回路50は、過電流が検出されると直ちにバイパストランジスタM51をオフするものであるが、遅延をゼロとすることは難しい。この遅延により、バイパストランジスタM51がオフする前に、ランプ電流ILDがレーザダイオード3の最大定格電流(許容電流)を超えると問題である。
そこで図11(b)のOCP回路50は、抵抗R51と直列に設けられたインダクタL51をさらに備える。これにより、ランプ電流ILDの急峻な変化が抑制される。またダイオードD51は、インダクタL51と並列に設けられる。このダイオードD51により、インダクタL51に生ずる逆起電力を吸収(クランプ)することができる。
(第4の実施の形態)
図12は、第4の実施の形態に係るOCP回路を備える点灯回路の回路図である。図12の点灯回路10aと図7の点灯回路10の相違点を説明する。OCP回路60aのOCPコントローラ64aは、コンパレータ66、第1タイマー回路68に加えてオフラッチ回路70をさらに備える。
上述のように、OCP回路60では、I<ITHである正常状態において、トランジスタM61がオンを持続し、IがITHを超える過電流状態において、トランジスタM61がオン、オフを繰り返す状態(スイッチング状態という)となる。
オフラッチ回路70は、トランジスタM61がオン、オフを繰り返すスイッチング状態が、所定時間τ2持続すると、トランジスタM61のゲート信号をローレベルに固定して、オフ状態に固定(オフラッチ)する。たとえば所定時間τ2は、数百ms〜数秒、たとえば0.2秒としてもよい。
オフラッチ回路70は、トランジスタM61のオン、オフを指示する信号(以下、ゲート制御信号ともいう)S10を監視することで、トランジスタM61が固定的にオンの状態であるか、トランジスタM61がスイッチングしているか否かを判定する。ゲート制御信号S10は、保護信号SOCPであってもよいし、トランジスタM61のゲート信号、つまり第1タイマー回路68の出力信号であってもよいし、第1タイマー回路68の内部の信号であってもよい。
オフラッチ回路70を設けることで、以下の効果が得られる。
上述のように駆動回路20がスイッチングコンバータ(特に降圧コンバータ)である場合にスイッチングトランジスタがショート故障したり、フィードバック回路が故障すると、レーザダイオード3に供給される駆動電流ILDが制御不能となり、過電流状態が持続することとなる。オフラッチ回路70を設け、長時間の過電流状態が持続した場合には回路の故障と推定し、OCP回路60のトランジスタM61をオフに固定することで、レーザダイオード3を消灯し、安全性を高めることができる。
図13(a)は、オフラッチ回路70のブロック図である。オフラッチ回路70は、スイッチング検出部72、第2タイマー回路74、ラッチ回路76、強制オフ回路78を含む。
スイッチング検出部72は、トランジスタM61が定常的にオンのときに第1状態(たとえばハイレベル)、トランジスタM61がオン、オフを繰り返すスイッチング状態において第2状態(たとえばローレベル)となる、スイッチング検出信号S11を生成する。上述のように、スイッチング検出部72は、保護信号SOCP、トランジスタM61のゲート信号、第1タイマー回路68の内部の信号のいずれかを監視すればよい。
第2タイマー回路74は、スイッチング検出信号S11が第2状態(ローレベル)となる状態が、所定時間τ2持続すると、停止信号S12をアサートする。ラッチ回路76は、停止信号S12がアサートされると、その状態をラッチする。強制オフ回路78は、停止信号S12のアサートがラッチされると、トランジスタM61を強制的にオフ状態に固定する。たとえば強制オフ回路78は、トランジスタM61のゲートと接地の間に設けられたスイッチを含んでもよい。ラッチ回路76は、停止信号S12のアサートがラッチされると、ハイレベルのオフ信号S13を出力し、スイッチはオフ信号S13がハイレベルのときオンしてもよい。
図13(b)には、強制オフ回路78の変形例が示される。強制オフ回路78は、トランジスタM61のオン、オフを指示するゲート信号Sと、ラッチ回路76の出力S13を論理演算し、その出力S’をトランジスタM61のゲートに出力する論理ゲートで構成してもよい。たとえばラッチ回路76を、停止信号S12のアサートがラッチされる間、ローレベルのオフ信号S13を出力するように構成した場合、論理ゲートは負論理のORゲートであってもよい。
図14は、オフラッチ回路70の回路図である。オフラッチ回路70の入出力端子I/Oには、ゲート制御信号S(S10)が入力される。たとえば図9のOCP回路60に、オフラッチ回路70を設ける場合、I/O端子には、トランジスタM62のドレイン(トランジスタM61のゲート)が接続される。
スイッチング検出部72は、主として、ローパスフィルタ80、出力段82を含む。ローパスフィルタ80は、ゲート制御信号S10のスイッチングにともなう高周波成分を除去し、平滑化する。ローパスフィルタ80は、キャパシタC3、充電回路84、放電回路86を含む。キャパシタC3の一端は接地され、他端は充電回路であるトランジスタTr5と接続される。放電回路86は、キャパシタC3の他端と接地の間に設けられる。
出力段82は、2段インバータの直列構成であり、1段目のインバータは、トランジスタTr6,抵抗R4を含み、2段目のインバータは、トランジスタTr7、抵抗R5,R6を含む。
第2タイマー回路74は、主としてキャパシタC4、コンパレータ88、を含む。抵抗R7,R8、キャパシタC5は、電源電圧VCCを分圧し、基準電圧(しきい値電圧)VTHを生成する。スイッチング検出部72の出力は、キャパシタC4と接続される。ダイオードD2は電圧クランパである。コンパレータ88は、キャパシタC4の電圧VC4を、基準電圧VTHと比較する。コンパレータ88の出力には、抵抗R9、キャパシタC6を含むローパスフィルタが接続される。
ラッチ回路76は、双安定マルチバイブレータ(フリップフロップ、ラッチともいう)90で構成される。双安定マルチバイブレータ90は、主としてトランジスタTr9〜Tr10、抵抗R10〜R11を含む。双安定マルチバイブレータ90の構成、動作は公知であるため説明を省略する。双安定マルチバイブレータ90の構成は特に限定されず、DフリップフロップやDラッチなどを用いてもよい。双安定マルチバイブレータ90の出力は、強制オフ回路78に出力される。
ラッチ回路76はさらにパワーオンリセット回路92を含む。パワーオンリセット回路92は、電源電圧VCCの投入時に、双安定マルチバイブレータ90を初期状態にリセットする。パワーオンリセット回路92は、たとえば抵抗R12〜R14、トランジスタTr11,Tr12を含む。
強制オフ回路78は、ゲート制御信号S10が伝送するライン94と、接地の間に設けられたトランジスタTr13を含む。ラッチ回路76の出力S13がハイレベルのときトランジスタTr13はオンし、ゲート制御信号S10はローレベルに固定され、トランジスタM61が強制オフされる。
続いてオフラッチ回路70の動作を説明する。
図15(a)、(b)はオフラッチ回路70の動作を説明する図である。図15(a)には、過電流保護動作が示される。
時刻t0より前は、通常状態であり、駆動電流ILDが目標電流量IREFに保たれている。このときゲート制御信号S10は定常的にハイレベルであり、したがってトランジスタTr5はオフであり、トランジスタTr6がオフ、Tr7がオンとなる。これによりキャパシタC4の電荷がトランジスタTr7を介して放電され、電圧VC4は0Vに維持される。
時刻t0に過電流状態に移行すると、駆動電流ILDが増大する。過電流状態では、トランジスタM61のゲート制御信号S10が振動し、トランジスタM61がスイッチングする。これにより、駆動電流ILDがしきい値電流ITHを超えないように維持される。
ゲート制御信号S10がスイッチングすると、トランジスタTr5がスイッチングする。これによりキャパシタC3の電圧VC3が上昇し、トランジスタTr6がオン、Tr7がオフとなる。
トランジスタTr7がオフすると、抵抗R5を介してキャパシタC4が充電され、キャパシタ電圧VC4が時間とともに増大する。そして所定時間τ2経過後の時刻t1に、キャパシタ電圧VC4がしきい値電圧VTHを超えると、コンパレータ88の出力がハイレベルとなり、トランジスタTr8がオンする。これにより、双安定マルチバイブレータ90は、トランジスタTr10がオフ、トランジスタTr9がオンの状態にラッチされ、オフ信号S13はハイレベルに固定される。これによりトランジスタTr13がオンとなり、ゲート制御信号S10がローレベルとなり、トランジスタM61が強制オフする。
続いて図15(b)を参照し、電源投入時のパワーオンリセット動作を説明する。時刻t0に電源が投入されると、電源電圧VCCが上昇し始める。時刻t0〜t1の間、回路の動作は不定である。
トランジスタTr12のベースには、電源電圧VCCが抵抗R13,R14によって分圧した電圧が供給される。時刻t1〜t2の間、トランジスタT12のベースエミッタ間電圧は、0.6Vよりも低く、したがってトランジスタTr12はオフである。このときトランジスタTr11のベースには、抵抗R12を介して電源電圧VCCが供給され、そのベース電圧S14は0.6V付近に維持され、トランジスタTr11がオンする。これによりオフ信号S13はローレベルにリセットされる。
時刻t2以降、電源電圧VCCが高くなり、トランジスタTr12のベース電圧が0.6Vを超えると、トランジスタTr12がオンし、トランジスタTr11がオフする。これにより双安定マルチバイブレータ90のリセットが解除される。このように,電源投入時のパワーオンリセットにより、強制オフが解除された状態から、レーザダイオード3の駆動を開始できる。
(第5の実施の形態)
図16は、第5の実施の形態に係る車両用灯具1bのブロック図である。駆動回路20は、定電流スイッチングコンバータであってもよい。本実施の形態において光源2は、レーザダイオード3および蛍光体を含むものとする。駆動回路20は、いくつかのモードが選択可能であり、モードごとにレーザダイオード3を異なる光量で発光させる。たとえば駆動回路20は、レーザダイオード3を通常の光量で発光させる第1モードと、通常より低い光量で発光させる第2モードが切りかえ可能である。たとえば第1モードは、光源2を通常の走行中に車両前方を照射するに足る光量で発光させる走行モードでありえる。一方第2モードは、光軸調整やテスト、メンテナンスを目的として光源2を微弱に発光させるテストモードでありえる。ECU(Electronic Control Unit)8は、駆動回路20に対して、現在のモードを指示するモード信号SMODEを供給する。ECU8は、車両側に搭載されてもよいし、車両用灯具1側に搭載されてもよい。
第2モードが低輝度で発光すべきテストモードである場合に、光源2が高輝度で発光すると、周囲の作業者等にグレアを与えてしまうおそれがある。あるいは第2モードが走行中において低輝度で発光すべきモードである場合に、光源2が高輝度で発光すると、対向車や歩行者にグレアを与えることとなる。つまり第2モードにおいて光源2が高輝度で発光することは異常状態といえる。このような問題を解決するために、車両用灯具1bには、異常検出器100および保護回路110が設けられる。
異常検出器100は、光源2を光学的に監視し、光源2を通常より小さい光量で点灯させる低輝度モードにおいて、光源2の光量が許容レベルを超えるときに異常検出信号S20をアサートする。
車両用灯具1bには、光源2の不点灯を車両側ECUに通知する診断信号(ダイアグ信号)を生成する機能が要求される。ここでレーザダイオード3は、電気的特性が正常であっても、発光しなくなる故障モード(COD:Catastrophic Optical Damage)がある。したがってレーザダイオード3の故障を検出するためには、電気的特性を監視するだけでは不十分で有り、レーザダイオード3の発光を光学的に検出する発光検出器102が設けられる場合がある。発光検出器102は、フォトダイオード、フォトトランジスタ、CMOSセンサ、CCD(Charge Coupled Device)などを含み、光源2が正常に点灯しているか否かを判定する。
発光検出器102は、通常モードにおいて、光源2の非点灯を検出すると、SCOD信号をアサート(たとえはハイレベル)し、正常点灯時にSCOD信号をネゲート(ローレベル)する。SCOD信号は、診断信号として車両側に送信される。
好ましい態様において、発光検出器102を第2モードにおける異常状態の検出にも利用することができる。すなわちこの発光検出器102の検出しきい値を、低輝度モードで許容されるレベルより高く定め、発光検出器102の出力SCODを異常検出器100において参照することで、発光検出器102の出力SCODを、異常検出器100による異常検出に利用できる。具体的には、異常検出器100は第2モードにおいてSCOD信号がネゲートであるとき、異常状態と判定すればよい。これにより、第2モード用の発光検出器が不要となるため、回路面積の増加を抑制できる。
COD検出用の発光検出器102の他に、第2モードにおける異常を検出するための別の発光検出器を設けてもよい。この場合、許容レベル(しきい値)を個別に設定することが可能となる。
保護回路110は、異常検出信号S20がアサートされると、駆動回路20から光源2への電力供給を制限する。電力供給の制限とは、電力供給を停止することの他、供給電力を低下させることなどを含む。たとえば保護回路110は、駆動電流ILDの経路上に設けられたスイッチ112を含み、このスイッチ112をオフすることで光源2への給電を停止してもよい。
以上が第5の実施の形態に係る車両用灯具1bの構成である。続いてその動作を説明する。モード信号SMODEにより第2モードが指示されると、駆動回路20は小さな駆動電流ILDを光源2に供給する。そうすると光源2は、小さな駆動電流ILDに応じた輝度で発光する。光源2が、レーザダイオード3と蛍光体の組み合わせである場合に、蛍光体が外れるなどの異常が生ずると、レーザダイオード3からの励起光がそのまま出射されてしまう。
光源2が正常であれば、第2モードにおいて発光検出器102は許容レベルより小さな微弱な光しか検出しないため、SCOD信号はアサートされるはずである。しかしながら光源2が異常であると、発光検出器102は、十分な光量の光を検出するため、SCOD信号をネゲートする。そこで異常検出器100は、モード信号SMODEが第2モードを示し、かつSCOD信号がネゲートされていると、異常検出信号S20をアサートする。これにより保護回路110のスイッチ112がオフとなり、レーザダイオード3の発光が直ちに停止する。
このように図16の点灯回路10bによれば、蛍光体に異常が生じている状態において、テストモードでレーザダイオード3を点灯させたときに、励起光がそのまま漏れ、周囲の作業者などを照射するのを防止することができ、安全性を高めることができる。
図17は、第5の実施の形態に係る点灯回路10bの具体的な構成例を示す回路図である。異常検出器100は論理ゲートの組み合わせで構成することができる。モード信号SMODEのハイレベルが第2モードに対応するとき、異常検出器100はインバータ120およびANDゲート122を含んでもよい。インバータ120は、SCOD信号を反転する。インバータ120の出力は、レーザダイオード3が許容レベルを超えて発光しているときにアサート(ハイレベル)される。ANDゲート122は、モード信号SMODEとインバータ120の出力の論理積をとり、異常検出信号S20として出力する。なお各信号のハイレベル・ローレベルの割り当ては変更することができ、その場合、インバータの追加、省略、あるいはANDゲートとORゲートを入れ替えればよいことが理解される。
図17の点灯回路10cは、図16の点灯回路10bと図12の点灯回路10aの組み合わせと把握することができる。保護回路110は、図12のOCP回路60aに加えて、論理ゲート114を含む。トランジスタM61は、図16のスイッチ112に対応する。過電流検出器116は、図16の電流センサ62およびコンパレータ66に対応する。論理ゲート114は、保護信号SOCPがアサートされるか、もしくは異常検出信号S20がアサートされると、第1タイマー回路68にスタートトリガーを与える。たとえば論理ゲート114はORゲートであってもよい。
なお保護回路110の構成は、図17のそれには限定されない。たとえば保護回路110は、図2、あるいは図3〜図5のOCP回路30を含んでもよいし、あるいは図7、図9のOCP回路60を含んでもよいし、図10、図11のOCP回路50を含んでもよい。あるいは過電流保護機能との併用は必須では無く、図16に示すように保護回路110はシンプルにスイッチ112のみを含んでもよい。
最後に、車両用灯具1の用途を説明する。図18は、実施の形態に係る車両用灯具1を備えるランプユニット(ランプアッシー)500の斜視図である。ランプユニット500は、透明のカバー502、ハイビームユニット504、ロービームユニット506、筐体508を備える。上述の車両用灯具1は、たとえばハイビームユニット504に用いることができる。車両用灯具1は、ひとつ、あるいは複数の光源2を備える。ハイビームユニット504に代えて、あるいはそれに加えて、ロービームユニット506に車両用灯具1を用いてもよい。
以上、本発明について、実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下、こうした変形例について説明する。
(第1の変形例)
実施の形態では駆動回路20がスイッチングコンバータである場合を説明したが、本発明はそれには限定されず、リニアレギュレータであってもよいし、スイッチングコンバータとリニアレギュレータの組み合わせであってもよく、これらにおいても、各実施の形態で説明した効果を得ることができる。
(第2の変形例)
第4の実施の形態で説明したオフラッチ回路70は、図3、図5のOCP回路30にも適用可能である。この場合、オフラッチ回路70は、トランジスタM61に代えて、トランジスタM31のオン、オフ状態を繰り返す状態が所定時間T2持続すると、トランジスタM31を固定的にオフすればよい。あるいはオフラッチ回路70は、図10、図11(a)、(b)のOCP回路50と組み合わせてもよい。
実施の形態にもとづき、具体的な語句を用いて本発明を説明したが、実施の形態は、本発明の原理、応用を示しているにすぎず、実施の形態には、請求の範囲に規定された本発明の思想を逸脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が認められる。
1…車両用灯具、2…光源、3…レーザダイオード、4…バッテリ、6…スイッチ、8…ECU、10…点灯回路、20…駆動回路、22…コントローラ、30…OCP回路、32…電流センサ、34…OCPコントローラ、36…アンプ、38…ヒステリシスコンパレータ、40…レベルシフタ、42…ドライバ、44…電圧源、60…OCP回路、62…電流センサ、64…OCPコントローラ、66…コンパレータ、68…第1タイマー回路、70…オフラッチ回路、72…スイッチング検出部、74…第2タイマー回路、76…ラッチ回路、78…強制オフ回路、80…ローパスフィルタ、82…出力段、84…充電回路、86…放電回路、88…コンパレータ、90…双安定マルチバイブレータ、92…パワーオンリセット回路、94…ライン、100…異常検出器、102…発光検出器、110…保護回路、112…スイッチ、114…論理ゲート、116…過電流検出器、500…ランプユニット、502…カバー、504…ハイビームユニット、506…ロービームユニット、508…筐体。

Claims (18)

  1. 光源の点灯回路であって、
    目標電流に安定化されたランプ電流を前記光源に供給する定電流出力の駆動回路と、
    前記駆動回路と前記光源の間に挿入され、前記光源に供給される前記ランプ電流を、前記目標電流より大きく、前記光源の最大定格電流より小さく定められる過電流しきい値を超えないように制限する過電流保護回路と、
    を備え、
    前記過電流保護回路は、
    T字型に配置されたトランジスタ、インダクタ、整流素子と、
    前記ランプ電流に応じた電流検出信号を生成する電流センサと、
    前記電流検出信号と過電流しきい値とにもとづいて、前記トランジスタのオン、オフを制御する過電流保護コントローラと、
    を備え、前記トランジスタは、前記電流検出信号が前記過電流しきい値より低い正常状態においてオンに固定されていることを特徴とする点灯回路。
  2. 前記過電流保護コントローラは、前記電流検出信号が前記過電流しきい値に応じて定められた上側しきい値を超えると前記トランジスタをオフし、前記電流検出信号が前記過電流しきい値に応じて定められた下側しきい値を下回ると前記トランジスタをオンすることを特徴とする請求項1に記載の点灯回路。
  3. 前記過電流保護コントローラは、
    第1入力端子に前記電流検出信号を受け、第2入力端子に所定のしきい値電圧を受け、比較結果を示す保護信号を生成するヒステリシスコンパレータと、
    前記保護信号に応じて前記トランジスタを制御するドライバと、
    を含むことを特徴とする請求項2に記載の点灯回路。
  4. 前記過電流保護コントローラは、前記電流検出信号が前記過電流しきい値に応じて定められたしきい値レベルを超えると前記トランジスタを直ちにオフし、前記電流検出信号が前記しきい値レベルを下回ると、所定の遅延時間の経過後に前記トランジスタをオンすることを特徴とする請求項1に記載の点灯回路。
  5. 光源の点灯回路であって、
    前記光源に電力を供給する駆動回路と、
    前記駆動回路と前記光源の間に挿入され、前記光源に流れるランプ電流を過電流しきい値を超えないように制限する過電流保護回路と、
    を備え、
    前記過電流保護回路は、
    T字型に配置されたトランジスタ、インダクタ、整流素子と、
    前記ランプ電流に応じた電流検出信号を生成する電流センサと、
    前記電流検出信号と過電流しきい値とにもとづいて、前記トランジスタのオン、オフを制御する過電流保護コントローラと、
    を備え、
    前記過電流保護コントローラは、前記電流検出信号が前記過電流しきい値に応じて定められたしきい値レベルを超えると前記トランジスタを直ちにオフし、前記電流検出信号が前記しきい値レベルを下回ると、所定の遅延時間の経過後に前記トランジスタをオンすることを特徴とする点灯回路。
  6. 前記過電流保護コントローラは、
    第1入力端子に前記電流検出信号を受け、第2入力端子に所定のしきい値電圧を受け、前記電流検出信号が前記しきい値電圧を超えるとアサートされる保護信号を生成するコンパレータと、
    前記保護信号の、アサートレベルからネゲートレベルへの遷移に対応するエッジを、前記遅延時間、遅延させる第1タイマー回路と、
    を含むことを特徴とする請求項4または5に記載の点灯回路。
  7. 前記トランジスタおよび前記インダクタは、前記駆動回路の正極出力と前記光源の正極の間に直列に設けられ、
    前記整流素子は、前記トランジスタと前記インダクタの接続点と、前記駆動回路の負極出力と前記光源の負極の間を結ぶ電源ラインとの間に設けられることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の点灯回路。
  8. 前記トランジスタは、PチャンネルMOSFETであり、
    前記過電流保護コントローラは、前記駆動回路からの電圧を受け、それを所定幅、低電位側にシフトした電圧を生成し、前記ドライバの下側電源端子に供給する電圧源をさらに含むことを特徴とする請求項3に記載の点灯回路。
  9. 前記トランジスタおよび前記インダクタは、前記駆動回路の負極出力と前記光源の負極の間に直列に設けられ、
    前記整流素子は、前記トランジスタと前記インダクタの接続点と、前記駆動回路の正極出力と前記光源の正極の間を結ぶ電源ラインとの間に設けられることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の点灯回路。
  10. 前記過電流保護コントローラは、前記トランジスタがオン、オフを繰り返す状態が、所定時間持続すると、前記トランジスタを固定的にオフするオフラッチ回路を含むことを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の点灯回路。
  11. 前記オフラッチ回路は、前記トランジスタのオン、オフを指示する信号を監視することを特徴とする請求項10に記載の点灯回路。
  12. 光源の点灯回路であって、
    前記光源に電力を供給する駆動回路と、
    前記駆動回路と前記光源の間に挿入され、前記光源に流れるランプ電流を過電流しきい値を超えないように制限する過電流保護回路と、
    を備え、
    前記過電流保護回路は、
    T字型に配置されたトランジスタ、インダクタ、整流素子と、
    前記ランプ電流に応じた電流検出信号を生成する電流センサと、
    前記電流検出信号と過電流しきい値とにもとづいて、前記トランジスタのオン、オフを制御する過電流保護コントローラと、
    を備え、
    前記過電流保護コントローラは、前記トランジスタがオン、オフを繰り返す状態が、所定時間持続すると、前記トランジスタを固定的にオフするオフラッチ回路を含み、
    前記オフラッチ回路は、前記トランジスタのオン、オフを指示する信号を監視することを特徴とする点灯回路。
  13. 前記オフラッチ回路は、
    前記トランジスタが定常的にオンのときに第1状態、前記トランジスタがオン、オフを繰り返すときに第2状態となるスイッチング検出信号を生成するスイッチング検出部と、
    前記スイッチング検出信号の前記第2状態が前記所定時間持続すると、停止信号をアサートする第2タイマー回路と、
    前記停止信号がアサートされると、前記トランジスタを強制的にオフする強制オフ回路と、
    を含むことを特徴とする請求項10から12のいずれかに記載の点灯回路。
  14. 前記光源を光学的に監視し、前記光源を通常より小さい光量で点灯させる低輝度モードにおいて、前記光源の光量が許容レベルを超えるときに異常検出信号をアサートする異常検出器をさらに備え、
    前記異常検出信号がアサートされると、前記トランジスタはオフすることを特徴とする請求項1から13のいずれかに記載の点灯回路。
  15. 光源の点灯回路であって、
    前記光源に電力を供給する駆動回路と、
    前記駆動回路と前記光源の間に挿入され、前記光源に流れるランプ電流を過電流しきい値を超えないように制限する過電流保護回路と、
    を備え、
    前記過電流保護回路は、
    T字型に配置されたトランジスタ、インダクタ、整流素子と、
    前記ランプ電流に応じた電流検出信号を生成する電流センサと、
    前記電流検出信号と過電流しきい値とにもとづいて、前記トランジスタのオン、オフを制御する過電流保護コントローラと、
    前記光源を光学的に監視し、前記光源を通常より小さい光量で点灯させる低輝度モードにおいて、前記光源の光量が許容レベルを超えるときに異常検出信号をアサートする異常検出器と、
    を備え、
    前記異常検出信号がアサートされると、前記トランジスタはオフすることを特徴とする点灯回路。
  16. 光源の点灯回路であって、
    前記光源に電力を供給する駆動回路と、
    前記光源を光学的に監視し、前記光源を通常より小さい光量で点灯させる低輝度モードにおいて、前記光源の光量が許容レベルを超えるときに異常検出信号をアサートする異常検出器と、
    前記異常検出信号がアサートされると、前記駆動回路から前記光源への電力供給を制限する保護回路と、
    を備えることを特徴とする点灯回路。
  17. 前記光源が正常点灯しているか否かを光学的に検出する発光検出器をさらに備え、
    前記異常検出器は、前記低輝度モードにおいて前記発光検出器が正常点灯を示すときに、前記異常検出信号をアサートすることを特徴とする請求項16に記載の点灯回路。
  18. 光源と、
    前記光源を駆動する請求項1から17のいずれかに記載の点灯回路と、
    を備えることを特徴とする車両用灯具。
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