JP6590516B2 - 床養生用シート及びその製造方法、展張方法 - Google Patents
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Description
合成樹脂製シートと粘着層とからなる床養生用シートは、表面が合成樹脂製シートである為、その上を歩くと滑りやすく、安全性に欠けるという問題があった。
また床養生用シートは、通常、ロール巻にして保管・運搬されている。ロール巻時に、粘着層は合成樹脂製シートの表面と接しており、粘着層/シート表面間の粘着力は経時により亢進するため、展張時、ロールから床養生用シートを繰り出す際に大きな力を必要としていた。大きな力で床養生用シートを繰り出すとシートが伸びることがあり、床に展張した後にシートが収縮して床から剥がれることがあった。
更に従来の床養生用シートは、強度不足の為に、その上を歩行すると破れることがあった。また床養生用シートは建築物が完成した暁には床から剥離されるが、この際にもしばしば強度不足で破れることがあった。
特許文献2は、床との接着性が良好で、透湿性にも優れる床養生用シートに関する発明で、ホットメルトタイプの粘着剤を小滴または繊維状に塗布することを特徴とする。特許文献2には、床養生用シートが織布や不織布等を補強層として備えることが好ましい旨が記載されている。
またこれらの防滑補強層は表面が平滑でない為、ロール巻時に粘着層と接する面積が小さい。その為、該層を備えない床養生用シートと比較すると、粘着力の亢進が小さく、繰り出し時に大きな力を必要としない。
また不織布等からなる防滑補強層を備える床養生用シートは、防水性に劣るという問題があった。該シートに水等がこぼれると、重ね合わせ部分Mから水が床面へ浸入するのである。
図6に示すように、従来の床養生用シート60は、シートの重ね合わせ部分Mにまで防滑補強層61を有する。該防滑補強層61は、通常、ネット状シート、織布、不織布等から成り、該層表面は合成樹脂製シートのように平滑ではなく、凹凸を有する。その為、重ね合わせ部分Mにおいて防滑補強層61の表面と粘着層63とが接する面積は、防滑補強層61を備えない床養生用シートの表面と粘着層とが接する面積よりも小さくなり、粘着力も小さくなる。その為、該重ね合わせ部分Mにおいて捩れや剥離の問題が剥離しやすいのである。また、床養生用シート60の表面に水がこぼれると、防滑補強層61表面の凹凸の間を縫って水が床面に浸入しやすい。
そこで、本発明者らは、該重ね合わせ部分Mにおける防滑補強層61を除去することにより、上記問題を解決するに至ったのである。
少なくとも、表面に凹凸を有する防滑補強層、基材層、粘着層が順次積層された床養生用シートにおいて、前記防滑補強層の幅が前記基材層及び前記粘着層の幅よりも狭く、長さ方向の少なくとも一方または両方の側縁部が防滑補強層を備えないことを特徴とする床養生用シートが提供される。
また、長さ方向の一方の側縁部において前記防滑補強層の側端部と前記基材層の側端部とが面一になっており、長さ方向の他方の側縁部において前記防滑補強層の側端部よりも前記基材層の側端部が突出していることを特徴とする前記床養生用シートが提供される。
更に、防滑補強層用シートをキャスティングロールへ導き、基材層用樹脂組成物をダイスからキャスティングロール上へ押し出し、防滑補強層と基材層との積層シートを製造した後、該積層シートの基材層側に粘着層を形成する床養生用シートの製造方法において、基材層用樹脂組成物を防滑補強層用シート上に押し出す際に、基材層用樹脂組成物の幅が防滑補強層用シートの幅よりも広くなり、基材層用樹脂組成物の両方の側端部が防滑補強層用シートの側端部からはみ出すように押し出すことを特徴とする前記床養生用シートの製造方法が提供される。
更に、前記防滑補強層と基材層との積層シートまたは該積層シートに粘着層を形成したものを、長さ方向と平行に2分割することを特徴とする前記床養生用シートの製造方法が提供される。
更に、前記床養生用シートの展張方法であって、床養生用シートの側縁部に形成された防滑補強層を備えない部分を重ねしろとし、該重ねしろ上に隣り合う床養生用シートの側縁部の粘着層が接するように重ねることを特徴とする床養生用シートの展張方法が提供される。
また本発明の床養生用シートの製造方法は、基材層用樹脂組成物を防滑補強層用シート上に、基材層用樹脂組成物の両方の側端部が防滑補強層用シートの側端部から突出するように押し出すことを特徴とするものであるが、押し出しと同時に、側縁部において防滑補強層を備えない防滑補強層/基材層の積層シートを製造することができる。その為、基材層用樹脂組成物をシート状に製膜した後、所望の幅に切断し、防滑補強層用シートと貼り合わせる製造方法より、簡単に製造することができる。
図1は本発明の床養生用シートの一実施形態を表す断面図である。本発明の床養生用シートは少なくとも防滑補強層11、基材層12、粘着層13を備える。
不織布には、乾式法によるもの、湿式法によるもの、スパンボンド法によるもの、メルトブロー法によるもの等があるが、繊維長の長いスパンボンド法あるいはメルトブロー法によるものを用いることが望ましい。このような不織布としては、「シンテックス」(三井化学(株)製、商品名)、「エクーレ」(東洋紡績(株)製、商品名)等を例示することができる。
格子網状体には、割繊維不織布、ネット状物等がある。割繊維不織布としては、「ワリフ」(JX日鉱日石エネルギー(株)製、商品名)等を、ネット状物としては、「ソフネット」(積水フィルム(株)製、商品名)、「ソフクロス」(積水フィルム(株)製、商品名)、「クレネット」(倉敷紡績(株)製、製品名)、「コンウェッドネット」(JX日鉱日石エネルギー(株)製、商品名)等を例示することができる。
基材層12に微細孔を設ける方法は特に限定されないが、例えば上述した合成樹脂に充填剤を添加した樹脂組成物から基材層12を成形し、これを延伸加工するとよい。延伸時に、充填剤表面においてクラックが発生し、基材層12に透湿防水性を付与することができる。
微細孔を設ける為の延伸加工は、1.02〜2.00倍程度が望ましい。延伸倍率が低すぎると十分な透湿性を付与することができず、延伸倍率が高くなり過ぎると微細孔の径が大きくなり防水性が低下する。尚、該延伸加工は、防滑補強層11と基材層12とを積層した後に行っても良く、積層する前に行っても良い。
初めに、防滑補強層と基材層との積層シートを製造する。該積層シートは、例えば、防滑補強層用シートと、これよりも幅の広い基材層用シートとを別々に用意した後、これらをドライラミネート用接着剤等を用いて貼り合わせることにより製造することができる。しかしながら生産性を考慮すると、以下の方法によることが望ましい。
図3(A)は防滑補強層/基材層の積層シートの製造方法を説明するための図である。図3(A)の製造方法では、防滑補強層用シート31aをキャスティングロール36へ導き、基材層用樹脂組成物32aをダイス35からキャスティングロール36上に押出し、基材層を製膜すると同時に防滑補強層とラミネートし、防滑補強層/基材層の積層シートを製造する。この際、基材層用樹脂組成物32aの幅が防滑補強層用シート31aの幅よりも広くなるように押し出し、基材層用樹脂組成物32aの側端部が防滑補強層用シート31aの側端部からはみ出すようにする。
図3(C)に示す防滑補強層/基材層の積層シートは、防滑補強層31の一方の側端部のみから基材層32が突出している。該積層シートは、基材層用樹脂組成物32aを押し出す際に、該組成物32aを、防滑補強層形成用シート31aの一方の側端部のみからはみ出すように押し出すことにより製造ができるが、この場合、突出しない側の側端部αにおいて防滑補強層31と基材層32との面を揃えることが困難である。よって、図3(C)に示す積層シートは、図3(B)に示す、防滑補強層31の両方の側端部から基材層32が突出する防滑補強層/基材層の積層シートを製造した後、これをスリッター等で長さ方向と平行に2分割することにより製造することが望ましい。
尚、粘着剤は基材層に直接塗布しても良く、後述する補強層等を介して塗布しても良い。
また防滑補強層/基材層の積層シートを2分割する場合、粘着剤の塗布は、2分割する前に行っても良く、2分割した後に行っても良いが、ハンドリング性を考慮すると、2分割後に粘着剤を塗布することが望ましい。
更に、該粘着層がホットメルト系粘着剤からなる場合は、前述したように粘着層を基材層と共押出することにより成形することもできる。
補強層44を備える床養生用シート41は、例えば、初めに防滑補強層用シート41a並びに補強層用シート44aをキャスティングロール46へ導き、基材層用樹脂組成物42aをダイス45から防滑補強層用シート41aと補強層用シート44aの間に押出すことにより、基材層を製膜すると同時に防滑補強層ならびに補強層とラミネートし、防滑補強層/基材層/補強層の積層シートを製造し、次いで該積層シートの補強層上に粘着剤を塗布することにより製造することができる。
尚、防滑補強層用シート41aは、補強層用シート44aよりも幅の狭いものを選定する。また基材層用樹脂組成物42aは防滑補強層用シート41aよりも広い幅で、補強層用シート44aと同等の幅となるように押し出す。基材層42と補強層44とは、側端部42a、44aにおいて面が揃っていることが好ましく、必要であれば積層シート製造後に両端部をスリット加工するとよい。
まず初めに、床養生用シートを展張する領域の一辺に床養生用シートを展張する。図5(A)は、床養生用シートを一列のみ展張した状態を表す平面図であり、図5(B)はそのa−a’断面図である。図5に示す床養生用シートのように、一方の側縁部Sにおいてのみ防滑補強層51を備えない床養生用シート50は、該側縁部Sが次に床養生用シートを展張する側に位置するようにする。次いで、該側縁部Sを重ねしろとして、次の床養生用シートを展張する。図5(C)は床養生用シートを3列展張した状態を表す平面図であり、図5(D)はそのa−a’断面図である。防滑補強層51を備えない側縁部Sを重ねしろとし、床養生用シートを準じ展張し、床養生用シートで展張領域全体を覆うことができれば、展張は完了である。
60 床養生用シート(従来品)
11、21、31、41、51、61 防滑補強層
12、22、32、42、52、62 基材層
13、23、43、53、63 粘着層
11α 防滑補強層の側端部
12α 基材層の側縁部
31a、41a 防滑補強層用シート
32a、42a 基材層用樹脂組成物
44a 補強層用シート
35、45 ダイス
36、46 キャスティングロール
Claims (5)
- 少なくとも、表面に凹凸を有する防滑補強層、基材層、粘着層が順次積層された床養生用シートにおいて、
前記防滑補強層の幅が前記基材層及び前記粘着層の幅よりも狭く、
長さ方向の少なくとも一方または両方の側縁部が防滑補強層を備えないことを特徴とする床養生用シート。 - 長さ方向の一方の側縁部において前記防滑補強層の側端部と前記基材層の側端部とが面一になっており、長さ方向の他方の側縁部において前記防滑補強層の側端部よりも前記基材層の側端部が突出していることを特徴とする請求項1記載の床養生用シート。
- 防滑補強層用シートをキャスティングロールへ導き、基材層用樹脂組成物をダイスからキャスティングロール上へ押し出し、防滑補強層と基材層との積層シートを製造した後、該積層シートの基材層側に粘着層を形成する床養生用シートの製造方法において、
基材層用樹脂組成物を防滑補強層用シート上に押し出す際に、基材層用樹脂組成物の幅が防滑補強層用シートの幅よりも広くなり、基材層用樹脂組成物の両方の側端部が防滑補強層用シートの側端部からはみ出すように押し出すことを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の床養生用シートの製造方法。 - 前記防滑補強層と基材層との積層シートまたは該積層シートに粘着層を形成したものを、長さ方向と平行に2分割することを特徴とする請求項3記載の床養生用シートの製造方法。
- 請求項1または2記載の床養生用シートの展張方法であって、床養生用シートの側縁部に形成された防滑補強層を備えない部分を重ねしろとし、該重ねしろ上に隣り合う床養生用シートの側縁部の粘着層が接するように重ねることを特徴とする床養生用シートの展張方法。
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