JP6590208B2 - サージ防護素子 - Google Patents

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本発明は、落雷等で発生するサージから様々な機器を保護し、事故を未然に防ぐのに使用するサージ防護素子に関する。
電話機、ファクシミリ、モデム等の通信機器用の電子機器が通信線との接続する部分、電源線、アンテナ或いはCRT、液晶テレビおよびプラズマテレビ等の画像表示駆動回路等、雷サージや静電気等の異常電圧(サージ電圧)による電撃を受けやすい部分には、異常電圧によって電子機器やこの機器を搭載するプリント基板の熱的損傷又は発火等による破壊を防止するために、サージ防護素子が接続されている。
従来、例えば特許文献1に示すように、一対の封止電極から対向状態に突出した一対の突出電極部を備え、絶縁性管の内面に放電補助部が形成されたアレスタ型のサージ防護素子が記載されている。通常、このようなサージ防護素子では、炭素材で形成された放電補助部が、一対の突出電極部の間にある中間領域に対向する絶縁性管の内面に形成されている。このような放電補助部は、一般的にはグラファイト等の導電性のイオン源材料で形成され、初期放電を助長するためのイオン源となっている。
実用新案登録第3151069号公報
上記従来の技術には、以下の課題が残されている。
従来の構造では、一対の突出電極部間で生じるアーク放電時の熱及び膨張エネルギーにより放電補助部の一部が昇華消失してしまい、繰り返し放電時の放電電圧が不安定(放電電圧が上昇する)になるという問題があった。
特に、大電流の放電では、放電補助部の昇華消失が顕著になる傾向がある。また、放電電流が保証範囲を大幅に超えてしまうと、電極の設計を変更することが要求されると共に、安定した動作のために、サイズを大型化する、又は並列に接続するなどの対応が必要になる不都合があった。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、放電補助部の昇華消失による動作の不安定化を抑制することが可能なサージ防護素子を提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、第1の発明に係るサージ防護素子は、絶縁性管と、前記絶縁性管の両端開口部を閉塞して内部に放電制御ガスを封止する一対の封止電極とを備え、一対の前記封止電極が、内方に突出し互いに対向した一対の突出電極部を有し、前記絶縁性管が、絶縁性材料中にイオン源材料が添加されたイオン源含有絶縁性材料で形成されていることを特徴とする。
本発明のサージ防護素子では、絶縁性管が、絶縁性材料中にイオン源材料が添加されたイオン源含有絶縁性材料で形成されているので、絶縁性管の内周面に露出しているイオン源材料がアーク放電時の熱及び膨張エネルギーにより昇華消失してしまっても、内部に含有されているイオン源材料が次々に出現するため、安定した動作を得ることができる。また、イオン源材料が絶縁性材料中に混入した状態であるので、絶縁性管の内周面にイオン源材料を単に付着させている場合に比べて、イオン源材料が昇華消失し難い。
第2の発明に係るサージ防護素子は、第1の発明において、前記絶縁性管の内周面のうち、一対の前記突出電極部の外周面に対向する一対の電極対向領域の間にある領域を覆って、イオン源材料が添加されていない絶縁性材料で形成された保護膜又は保護部材が設けられていることを特徴とする。
すなわち、このサージ防護素子では、絶縁性管の内周面のうち、一対の突出電極部の外周面に対向する一対の電極対向領域の間にある領域を覆って、イオン源材料が添加されていない絶縁性材料で形成された保護膜又は保護部材が設けられているので、アーク放電時の熱及び膨張エネルギーの影響を強く受ける領域が保護膜又は保護部材で防御されており、当該領域で激しくイオン源材料が昇華消失されることを抑制できる。
第3の発明に係るサージ防護素子は、第2の発明において、前記絶縁性膜又は前記絶縁性部材が、前記絶縁性管中の絶縁性材料と同じ材料で形成されていることを特徴とする。
すなわち、このサージ防護素子では、絶縁性膜又は絶縁性部材が、絶縁性管中の絶縁性材料と同じ材料で形成されているので、絶縁性膜又は絶縁性部材と絶縁性管との熱膨張が同じ又は近くなり、互いの熱膨張差による応力の発生等を抑制することができる。
本発明によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、本発明に係るサージ防護素子によれば、絶縁性管が、絶縁性材料中にイオン源材料が添加されたイオン源含有絶縁性材料で形成されているので、絶縁性管の内周面に露出しているイオン源材料がアーク放電時の熱及び膨張エネルギーにより昇華消失してしまっても、内部に含有されているイオン源材料が次々に出現するため、安定した動作を得ることができる。
したがって、サージ電流や放電回数が増えてもサージ防護素子性能を良好に維持することが可能になる。特に、本発明に係るサージ防護素子は、大電流サージ耐性が要求されるインフラ用(鉄道関連、再生エネルギー関連(太陽電池、風力発電等))の電源及び通信設備に好適である。
本発明に係るサージ防護素子の第1実施形態において、絶縁性管の一部を破断して示す要部の斜視図である。 第1実施形態において、サージ防護素子を示す軸方向の断面図である。 本発明に係るサージ防護素子の第2実施形態において、サージ防護素子を示す軸方向の断面図である。
以下、本発明に係るサージ防護素子の第1実施形態を、図1及び図2を参照しながら説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能又は認識容易な大きさとするために縮尺を適宜変更している。
本実施形態のサージ防護素子1は、図1及び図2に示すように、絶縁性管2と、絶縁性管2の両端開口部を閉塞して内部に放電制御ガスを封止する一対の封止電極3とを備えている。
上記一対の封止電極3は、内方に突出し互いに対向した一対の突出電極部5を有している。
また、上記絶縁性管2は、絶縁性材料2a中にイオン源材料2bが添加されたイオン源含有絶縁性材料で形成されている。
例えば、絶縁性管2は、アルミナ(Al)の絶縁性材料2a中に棒状、球状又は多角形状の粒子であるグラファイト等の炭素材で形成されたイオン源材料2bが分散されたイオン源含有絶縁性材料で構成されている。
なお、絶縁性管2は、イオン源材料2bを含有した鉛ガラス等のガラス管等を採用しても構わない。
また、絶縁性管2は、円筒状に形成されている。
上記イオン源材料2bは、例えば、炭素材、金属及び合金のうち一種若しくはこれらの複合物が採用可能である。
上記イオン源含有絶縁性材料は、絶縁性を確保できる程度の含有量でイオン源材料2bが添加されている。例えば、グラファイトのイオン源材料2bを採用した場合、0.1〜15質量%が添加され、好ましくは0.5〜2質量%が添加される。
なお、絶縁性管2を作製するには、まず絶縁性材料2aの原料粉と、イオン源材料2bの原料粉と、バインダー等とを所定割合で混合し、粉砕工程、乾燥工程等を経た後、円筒形状に成形し、焼成工程にて焼結させることで、絶縁性管2が得られる。
例えば、絶縁性材料2aとしてアルミナを採用する場合、焼成工程における不活性ガス中の焼結温度を1200℃とする。すなわち、Al(アルミナ)とグラファイトとの反応温度が1280℃であるので、焼成は1200℃を上限とする。なお、絶縁性材料2aとしてSiOを採用する場合も、SiOとグラファイトとの反応温度が1250℃であるため、焼成は1200℃を上限とする。
また、Al又はSiOの絶縁性材料2aを採用する場合、1200℃以下の融点を持つ金属、合金は採用できない。したがって、イオン源材料2bとして、Au,Ag,Zn等は採用できず、Ni,Ti,Mo,W等は採用可能である。
なお、絶縁性材料2aとしては、他にマグネシア,ジルコニア、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素等が採用可能である。
上記封止電極3は、例えば42アロイ(Fe:58wt%、Ni:42wt%)やCu等で構成されている。
封止電極3は、絶縁性管2の両端開口部に導電性融着材(図示略)により加熱処理によって密着状態に固定されている円板状のフランジ部7を有している。このフランジ部7の内側に、内方に突出していると共に絶縁性管2の内径よりも外径の小さな円柱状の突出電極部5が一体に設けられている。
上記導電性融着材は、例えばAgを含むろう材としてAg−Cuろう材で形成されている。
上記絶縁性管2内に封入される放電制御ガスは、不活性ガス等であって、例えばHe,Ar,Ne,Xe,Kr,SF,CO,C,C,CF,H,大気等及び これらの混合ガスが採用される。
このサージ防護素子1では、過電圧又は過電流が侵入すると、まず絶縁性管2の内周面に露出したイオン源材料2bと突出電極部5との間で初期放電が行われ、この初期放電をきっかけに、さらに放電が進展して一対のフランジ部7間又は突出電極部5間で放電が行われる。
このように本実施形態のサージ防護素子1では、絶縁性管2が、絶縁性材料2a中にイオン源材料2bが添加されたイオン源含有絶縁性材料で形成されているので、絶縁性管2の内周面に露出しているイオン源材料2bがアーク放電時の熱及び膨張エネルギーにより昇華消失してしまっても、内部に含有されているイオン源材料2bが次々に出現するため、安定した動作を得ることができる。また、イオン源材料2bが絶縁性材料2a中に混入した状態であるので、絶縁性管2の内周面にイオン源材料2bを単に付着させている場合に比べて、イオン源材料2bが昇華消失し難い。
次に、本発明に係るサージ防護素子の第2実施形態について、図3を参照して以下に説明する。なお、以下の実施形態の説明において、上記実施形態において説明した同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
第2実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、絶縁性管2の内周面全体でイオン源材料2bが表面に露出しているが、第2実施形態のサージ防護素子21では、図3に示すように、絶縁性管2の内周面の一部が保護膜24で覆われてイオン源材料2bが露出していない点である。
すなわち、第2実施形態では、絶縁性管2の内周面のうち、一対の突出電極部5の外周面に対向する一対の電極対向領域A1の間にある領域A2を覆って、イオン源材料2bが添加されていない絶縁性材料で形成された保護膜24が設けられている。
上記保護膜24は、絶縁性管2中の絶縁性材料2aと同じ材料で形成されている。例えば、絶縁性管2中の絶縁性材料2aがアルミナである場合、保護膜24もアルミナで形成されている。
この保護膜24は、絶縁性管2の内周面の周方向に帯状かつ円環状に延在している。
このように第2実施形態のサージ防護素子21では、絶縁性管2の内周面のうち、一対の突出電極部5の外周面に対向する一対の電極対向領域A1の間にある領域A2を覆って、イオン源材料2bが添加されていない絶縁性材料で形成された保護膜24が設けられているので、アーク放電時の熱及び膨張エネルギーの影響を強く受ける領域が保護膜24で防御されており、当該領域A2で激しくイオン源材料2bが昇華消失されることを抑制できる。
なお、本発明の技術範囲は上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、第2実施形態では、絶縁性管2の内周面における領域A2に保護膜24を設けているが、絶縁性管2の内周面における領域A2を覆うようにして円環状の保護部材を設置しても構わない。この保護部材も、イオン源材料が添加されていない絶縁性材料で形成されており、絶縁性管2中の絶縁性材料2aと同じ材料で形成することが好ましい。この保護部材を絶縁性管2の内周面に設置する場合は、例えば絶縁性管2の内周面に嵌め込み用凹部を形成しておき、保護部材に設けた凸部を嵌め込むことで保護部材を固定することができる。
1,21…サージ防護素子、2…絶縁性管、2a…絶縁性材料、2b…イオン源材料、3…封止電極、5…突出電極部、24…保護膜、A1…電極対向領域、A2…一対の電極対向領域の間にある領域

Claims (3)

  1. 絶縁性管と、
    前記絶縁性管の両端開口部を閉塞して内部に放電制御ガスを封止する一対の封止電極とを備え、
    一対の前記封止電極が、内方に突出し互いに対向した一対の突出電極部を有し、
    前記絶縁性管が、絶縁性材料中にイオン源材料が添加されたイオン源含有絶縁性材料で形成されていることを特徴とするサージ防護素子。
  2. 請求項1に記載のサージ防護素子において、
    前記絶縁性管の内周面のうち、一対の前記突出電極部の外周面に対向する一対の電極対向領域の間にある領域を覆って、イオン源材料が添加されていない絶縁性材料で形成された保護膜又は保護部材が設けられていることを特徴とするサージ防護素子。
  3. 請求項2に記載のサージ防護素子において、
    前記保護膜又は前記保護部材が、前記絶縁性管中の絶縁性材料と同じ材料で形成されていることを特徴とするサージ防護素子。
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