JP6590194B2 - ワイヤーグリッド装置 - Google Patents

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Description

この発明は、主にテラヘルツ電磁波の偏光や検光等に用いられるワイヤーグリッド装置に関する。
テラヘルツ電磁波は周波数が0.1〜10THz(波長が30μm〜3000μm)の電磁波とされており、波長が遠赤外〜ミリ波領域とほぼ一致する。テラヘルツ電磁波は、「光」と「ミリ波」に挟まれた周波数領域に存在しているため、光と同様に高い空間分解能でものを見分ける能力と、ミリ波と同様の物質を透過する能力を併せ持っている。テラヘルツ波帯はこれまで未開拓電磁波であったが、この周波数帯の電磁波の特徴を生かした時間領域分光、イメージング及びトモグラフィーによる材料のキャラクタリゼーションへの応用などが検討されてきている。テラヘルツ電磁波を用いると、物質透過性と直進性を兼ね備えるためX線に替わる安全かつ革新的なイメージングが可能になったり、数100Gbps級の超高速無線通信を可能とすることができる。
従来、主にテラヘルツ電磁波の偏光や検光等にはワイヤーグリッドを用いることが提案されており、このワイヤーグリッドの実現に向けて研究が進められている。
従来の自立型ワイヤーグリッドの一例は、直径5μm〜50μm程度の金属細線を、1本づつ設定された間隔で平行に並べ、金属枠に接着剤で貼り付けて作成されている。この自立型ワイヤーグリッドは、適用可能な周波数に限界があり、概ね1.5THz以上のテラヘルツ電磁波の偏光子に適用可能な構造のものは、微細な構造となることから実現することが困難とされている。
テラヘルツ波帯の偏光子に適用可能なワイヤーグリッド用金属板が特許文献1に開示されており、このワイヤーグリッド用金属板101の構成を示す平面図を図81に、ワイヤーグリッド用金属板101の一部の拡大平面図を図82に、図82の一部を更に拡大して示す平面図を図83(a)に、そのA−A線で切断した断面図を図83(b)に示す。
ワイヤーグリッド用金属板101は例えば直径20mm〜100mm程度のニッケルの円板形状とされ、図81〜図83(a)(b)に示すように、縦方向に桟状(細線状)に延びる複数の縦桟部111と、各縦桟部111にほぼ直交する少なくとも1つの横桟部112とを有し、縦桟部111及び横桟部112は、それぞれの両端部が円形又は矩形のフランジ部113につながっている。
縦桟部111の幅(ワイヤー幅)や間隔は、ワイヤーグリッド用金属板101の性能を決定するパラメータであり、適用する光の周波数に応じて定まる。そして、ワイヤーグリッド用金属板101は、1.5THz以上のテラヘルツ電磁波にも適用可能な構造とすることができ、縦桟部111の幅Waは1.5μm〜50μmとすることができる。
ワイヤーグリッド用金属板101においては、横桟部112が、少なくとも所定幅以上であって縦桟部111の幅以上に幅広とされている。これにより、幅Waが1.5μm〜50μmの細線構造の縦桟部111を製造可能となる。また、ワイヤーグリッド用金属板101の板厚は、基板からの引き剥がし等における物理的強度や透過光特性の劣化を考慮して定める必要があり、板厚は10μmとされている。
なお、縦桟部111の幅Waはワイヤーグリッド用金属板101の性能を決定するパラメータとして一義的に定まるが、横桟部112の幅Wbや間隔(個数)等は、主にワイヤーグリッド用金属板101の強度を確保する観点から定まる。このため、横桟部112の幅Wbは、縦桟部111の幅以上の幅広に形成されている。具体的には、縦桟部111の幅Waを1.5μm〜50μmとし、横桟部112を15μm以上であって縦桟部111より幅広に形成する。
図84に、縦桟部111の幅Waが20μm、縦桟部111の間隔が60μm、横桟部112の幅Wbが20μm、横桟部112の間隔が5mm、厚みが50μmとされたワイヤーグリッド用金属板101を使用した場合の特性を示す。図84に示す透過配置の特性線α2、阻止配置の特性線β2から、周波数0.1〜1.5THzのテラヘルツ光(テラヘルツ波と同義)に対して偏光子として動作していることが分かる。この場合、テラヘルツ光の電場の振幅方向が縦桟部111の延伸方向である縦方向と直交する場合に透過配置となり、テラヘルツ光の電場の振幅方向が縦桟部111の延伸方向である縦方向の場合に阻止配置となる。
また、非特許文献1には、テラヘルツ帯のワイヤーグリッドを金属幅100μmでそれを200μmピッチで作成し、金属の厚みを0.05mm、0.1mm、0.2mm、0.5mmとした時の阻止率を測定すると、最も厚い0.5mmの金属厚みの場合の阻止率が最も向上していることが記載されている。この時の透過率は、約0.01%となっていることが分かる。
特許第5141320号公報
藤井高志、松本直樹,THz帯域におけるワイヤーグリッドの金属厚みによる阻止特性への影響,第70回応用物理学会学術講演会講演予稿集 Vol.3,日本,2009年 9月 8日,1022
しかしながら、テラヘルツ波の偏光子として動作するワイヤーグリッド装置の透過電力特性および電力消光比として、透過電力が約40%以上で、かつ、消光比が−50dBクラスの特性が求められているが、特許文献1および非特許文献1に記載のワイヤーグリッド用金属板101やテラヘルツ帯のワイヤーグリッドにおいては、このような高い透過電力特性および電力消光比を達成することができなかった。
そこで、本発明は、従来のワイヤーグリッド装置では実現不可能であった透過電力特性および電力消光比を1素子で簡易に実現できるワイヤーグリッド装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明のワイヤーグリッド装置は、所定の奥行きを有する直方体状とされた導電性の枠体の一辺に平行に、前記枠体に複数形成されたスリットと、該スリット間にそれぞれ形成されたグリッドとを備え,前記グリッドが平行平板を構成するテラヘルツ波帯用のワイヤーグリッド装置であって、前記枠体の奥行きaを約50μmとした時に、前記スリットの幅dが約10μm〜約50μm、前記グリッドの周期pが約20μm〜約50μmとされ、前記枠体の奥行きaを約1000μmから約3000μmとした時に、前記スリットの幅dが約10μm〜約150μm、前記グリッドの周期pが約20μm〜約300μmとされることを主要な特徴としている。
また、本発明の他のワイヤーグリッド装置は、矩形状の金属薄板の一端と他端との間に切欠部が設けられて、該一端と該他端との間に形成された細長いグリッド部を有する複数のグリッド板において、前記グリッド部同士が所定の間隔を介して対面するよう積層されたテラヘルツ波帯用のワイヤーグリッド装置であって、前記グリッド板における隣接する前記グリッド板の前記一端の間および前記他端との間にスペーサが挿入されることにより、隣接する前記グリッド板の前記グリッド部間にスリットが形成されてグリッド板積層体が形成され、該グリッド板積層体における前記グリッド部が平行平板を構成することを主要な特徴としている。
また、本発明の他のワイヤーグリッド装置は、両側にネジ部が形成された平板状の下基台と、前記ネジ部の形成位置に対応して両側に孔が形成された平板状の上基台とを有し、前記グリッド板の一端と他端とに、前記ネジ部および前記孔の形成位置に対応して貫通孔が形成されていると共に、前記スペーサにも貫通孔が形成されており、前記グリッド板積層体を前記下基台と前記上基台との間に挟持し、前記上基台の前記孔に挿通した取付手段を、前記グリッド板積層体における前記グリッド板の前記貫通孔および前記スペーサの前記貫通孔に順次挿通して前記下基台のネジ部に螺着することにより組み立てられていてもよい。
また、本発明の他のワイヤーグリッド装置は、前記平行平板の伝搬方向の長さである前記グリッド部の幅aを約50μmとした時に、前記グリッド部間の間隔dが約10μm〜約50μm、前記グリッド部を配置する周期pが約11μm〜約50μmとされ、前記グリッド部の幅aを約1000μmから約3000μmとした時に、前記間隔dが約10μm〜約150μm、前記周期pが約11μm〜約300μmとされていてもよい。
また、本発明の他のワイヤーグリッド装置は、前記平行平板の伝搬方向の長さである前記グリッド部の幅aを50μm〜3000μmとした時に、3THz〜10THzの周波数帯におけるテラヘルツ波帯の偏光子として動作する許容範囲が、間隔dでは約1μm〜約10μm、周期pでは約2μm〜約20μmとされていてもよい。
また、本発明のさらに他のワイヤーグリッド装置は、細長い矩形状の金属薄板が一面のほぼ中央に形成されている矩形状のフィルムからなるフィルム基板を複数枚積層することにより平行平板が構成されたテラヘルツ波帯用のワイヤーグリッド装置であって、伝搬方向の長さである前記金属薄板の幅aを約50μmとした時に、前記フィルム基板間の間隔dが約10μm〜約50μmとすると共に、前記フィルム基板を積層する周期pが約10.01μm〜約100μmとされ、前記金属薄板の幅aを約1000μm〜約2000μmとした時に、前記フィルム基板間の間隔dが約10μm〜約150μmとすると共に、前記フィルム基板を積層する周期pが約10.01μm〜約300μmとされることを主要な特徴としている。
また、本発明のさらに他のワイヤーグリッド装置は、平板状の底部と、該底部の上面から立設した複数本の立設柱とを有する基台と、前記基台の前記立設柱の位置が切り欠かれた前記フィルム基板を複数枚積層したフィルム基板積層体と、平板状の平板部と、該平板部において前記基台の前記立設柱の位置が切り欠かれている押さえ板とを備え、前記フィルム基板積層体が前記複数本の立設柱により位置合わせされて前記基台に収納され、該フィルム基板積層体の上に前記押さえ板が載置され、該押さえ板に挿通されたネジが前記基台に螺着されていてもよい。
また、本発明のさらに他のワイヤーグリッド装置は、前記平行平板の伝搬方向の長さとされる前記金属薄板の幅aを50μm〜2000μmとした時に、2THz〜10THzの周波数帯におけるテラヘルツ波帯の偏光子として動作する許容範囲が、間隔dでは約1μm〜約5μm、周期pでは約1.01μm〜約20μmとされていてもよい。
また、本発明のさらに他のワイヤーグリッド装置は、前記平行平板の伝搬方向の長さとされる前記金属薄板の幅aを50μm〜2000μmとした時に、2THz〜4THzの周波数帯におけるテラヘルツ波帯の偏光子として動作する許容範囲が、間隔dでは約1μm〜約23μm、周期pでは約1.01μm〜約43μmとされていてもよい。
本発明のワイヤーグリッド装置は、平行平板における伝搬方向の長さを1000μm以上とすると、0.1THz〜1.5THzにおける多くの周波数領域において、透過電力が約40%以上で、かつ、消光比が−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作するようになる。すなわち、従来のワイヤーグリッド装置では実現不可能であった透過電力特性および電力消光比を1素子で簡易に実現することができる。
また、矩形状の金属薄板の一端と他端との間に切欠部が設けられて、該一端と該他端との間に形成された細長いグリッド部を有する複数のグリッド板において、隣接するグリッド板の一端の間および他端との間にスペーサを挿入して、グリッド部同士が所定の間隔を介して対面するよう積層してグリッド板積層体を形成し、グリッド板積層体におけるグリッド部が平行平板を構成することにより、容易にテラヘルツ波帯用のワイヤーグリッド装置を歩留まりよく作成することができ、コストを低減することができるようになる。
また、基台の立設柱の位置が切り欠かれたフィルム基板を複数枚積層したフィルム基板積層体を、基台に収納してフィルム基板積層体の上に押さえ板を載置し、押さえ板に挿通されたネジを基台に螺着することにより、フィルム基板積層体におけるフィルム基板に形成された金属薄板が平行平板を構成することにより、容易にテラヘルツ波帯用のワイヤーグリッド装置を歩留まりよく作成することができ、コストを低減することができるようになる。
本発明の第1実施例のワイヤーグリッド装置の構成を示す斜視図、正面図、A部拡大図である。 本発明の第1実施例のワイヤーグリッド装置の解析モデルを示す図およびパラメータの寸法の例を示す図表である。 本発明の第1実施例のワイヤーグリッド装置の解析モデルによる解析結果を示す図である。 本発明の第2実施例のワイヤーグリッド装置の構成を示す斜視図、正面図、上面図である。 本発明の第2実施例のワイヤーグリッド装置の構成を示す分解組立図である。 本発明の第2実施例のワイヤーグリッド装置におけるグリッド板の構成を示す背面図、上面図である。 本発明の第2実施例のワイヤーグリッド装置におけるスペーサの構成を示す上面図、正面図である。 本発明の第2実施例のワイヤーグリッド装置のパラメータの寸法の例を示す図表である。 本発明の第2実施例のワイヤーグリッド装置において、パラメータの寸法を図8に示す寸法とした時の実験結果のグラフを示す図である。 本発明の第2実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時の解析結果を示す図表である。 本発明の第2実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時の他の解析結果を示す図表である。 本発明の第2実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第2実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第2実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第2実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第2実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第2実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第2実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第2実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第2実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第2実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第2実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第2実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第2実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第2実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第2実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第2実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第2実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第2実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第2実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第2実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第2実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第2実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第2実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第2実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第2実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第2実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第2実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第2実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第2実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第2実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第2実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第2実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第2実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第2実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第3実施例のワイヤーグリッド装置の構成を示す正面図および平面図である。 本発明の第3実施例のワイヤーグリッド装置の構成を示す分解組立図である。 本発明の第3実施例のワイヤーグリッド装置におけるフィルム基板の構成を示す平面図およびフィルム基板積層体の構成を示す斜視図である。 本発明の第3実施例のワイヤーグリッド装置における基台の構成を示す平面図および正面図である。 本発明の第3実施例のワイヤーグリッド装置における押さえ板の構成を示す平面図および正面図である。 本発明の第3実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時の解析結果を示す図表である。 本発明の第3実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時の他の解析結果を示す図表である。 本発明の第3実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第3実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第3実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第3実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第3実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第3実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第3実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第3実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第3実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第3実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第3実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第3実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第3実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第3実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第3実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第3実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第3実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第3実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第3実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第3実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第3実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第3実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第3実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第3実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第3実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第3実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第3実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 本発明の第3実施例のワイヤーグリッド装置において、種々のパラメータの寸法とした時のさらに他の解析結果を示す図表である。 従来のワイヤーグリッド用金属板の構成を示す斜視図である。 従来のワイヤーグリッド用金属板の構成を示す一部の拡大平面図である。 従来のワイヤーグリッド用金属板の構成を示す他の一部の拡大平面図である。 従来のワイヤーグリッド用金属板の特性を示す図である。
本発明の第1実施例のワイヤーグリッド装置1の構成を示す斜視図を図1(a)に、その正面図を図1(b)に、そのA部拡大図を図1(c)に示す。
本発明の第1実施例のワイヤーグリッド装置1は、テラヘルツ波帯の周波数帯において偏光子として動作する。本発明の第1実施例のワイヤーグリッド装置1は、図1(a)(b)(c)に示すように所定の奥行きを有する直方体状とされた導電性の枠体10と、枠体10の縦方向に枠体10を貫通するよう多数形成されたスリット11とから構成されている。枠体10は金属製等の導電性とされ、金属製の枠体10をエッチングすることにより、スリット11を形成することができる。枠体10の奥行きをaとすると、スリットの奥行きがaとなる。多数のスリット11の縦方向の長さはl(小文字のエル)とされ、スリット11は互いに平行に配置されている。スリット11間の枠体10の領域によりグリッド12が形成される。スリット11の幅はd、グリッド12の幅はwとされ、グリッド12の周期はp(=d+w)とされている。第1実施例のワイヤーグリッド装置1では、枠体10に多数のスリット11が形成されることにより、平行平板とされる多数のグリッド12が形成されて、ワイヤーグリッド装置として機能するようになる。なお、lはグリッド12の長さでもあって、ワイヤーグリッド装置1の開口の寸法ともされている。なお、図示する例ではワイヤーグリッド装置1の横方向がx軸方向、縦方向がy軸方向、奥行き方向がz軸方向とされる。
次に、第1実施例のワイヤーグリッド装置1の透過率と消光比を解析するための解析モデルを図2(a)に示し、各部の寸法の例を示す図表を図2(b)に示す。
図2(a)に示すように、第1実施例のワイヤーグリッド装置1に入射したz軸方向に進行するテラヘルツ波は、スリット11が形成された枠体10に入射し、奥行きaとされた枠体10に形成されているグリッド12間を通過したテラヘルツ波が出射されるようになる。これをモデル化したのが図2(a)に示す解析モデルであり、入射するまでの枠体10の前の領域を仮想した周期境界壁14の領域と、周期境界壁14にステップ構造#1で連結された間隔dで対向すると共に奥行きaとされた電気壁13の領域と、この領域にステップ構造#2で連結された枠体10の後の領域を仮想した周期境界壁14との領域とからなる。なお、電気壁13は奥行きa、幅wとされたグリッド12により構成されることから、ステップ構造#1,#2のステップ高さはw/2とグリッド12の幅wの1/2となる。周期境界壁14間の距離pxは、グリッド12の周期pに等しくされている。
第1実施例のワイヤーグリッド装置1は、1つ目のステップ構造#1と2つ目のステップ構造#2とを距離aで散乱行列S1を接続し、周期境界壁14と電気壁13とが接続される高さw/2のステップとなる解析モデルとなり、この解析モデルをモードマッチング法により解析する。モードマッチング法による解析では、既知の特性を有する区間に分割し、各区間の接続部の領域における場を計算によって求め、全体の応答を計算している。第1実施例のワイヤーグリッド装置1のモードマッチング法の解析について説明する。
入射波はTMモード(Transverse Magnetic mode)であり、磁界H(ベクトル)の入射波Hi y、反射波Hr y、透過波Ht yは、
Figure 0006590194
とおける。ここで、Im、In、Ilは基底関数を表し、
Figure 0006590194
と表せる。さらに、
Figure 0006590194
である。Am、Bn、Clは励振関数を表す。電界E(ベクトル)は磁界H(ベクトル)より一意に決まり、開口面上で電界と磁界の境界条件をたてる。境界条件に3種類の基底関数Im、In、Ilを重み付けのためそれぞれ乗算して、境界面上で積分し、行列式を導出する。この行列式を解くことで励振関数Am、Bn、Clが求まる。
1つ目のステップ構造#1の散乱行列は励振関数Am、Bn、Clにより導出でき、2つ目のステップ構造#2の散乱行列と距離(奥行き)aで接続することにより、図1(a)に示すワイヤーグリッド装置1の全体構造でのTMモードのテラヘルツ波を入射した際の透過、反射特性が求まる。また、消光比はTEモード(Transverse ElectroMagnetic mode)の伝搬定数を考慮して求めることができる。これは、テラヘルツ波の電場の振幅方向がグリッド12の延伸方向である縦方向と直交する(TMモード)場合に透過配置となり、テラヘルツ波の電場の振幅方向がグリッド12の延伸方向である縦方向(TEモード)の場合に阻止配置となるからである。
第1実施例のワイヤーグリッド装置1のパラメータの寸法の例を図2(b)に示す。この図に示すように、スリット11の幅dを約50μm、枠体10の奥行きaを約2.0mm、スリット11およびグリッド12の縦方向の長さlを約18mmとして、グリッド12の幅wを20μm、約30μm、約50μmの3種類の寸法とした時において、0.1THz〜2.98THzの周波数のテラヘルツ波を第1実施例のワイヤーグリッド装置1に入射させた際の解析を、図2(a)に示す解析モデルでそれぞれ解析し、その解析結果のグラフを図3(a)(b)(c)に示す。これらの図においては、横軸が0.1THz〜2.98THzの周波数、縦軸が百分率で表したTransmission Power[%](以下、「透過電力%」という)、あるいは、強度透過率で表した消光比(Extinction Ratio)とされている。入射されたテラヘルツ波の電場の振幅方向がグリッド12の延伸方向であるy軸方向と直交する場合に透過配置となり、その透過電力%が実線で示され、テラヘルツ波の電場の振幅方向がグリッド12の延伸方向であるy軸方向と平行する場合に阻止配置となり、その消光比が破線で示されている。図3(a)はグリッド12の幅wが約20μmの時の解析結果であり、この図を参照すると、透過配置の透過電力%では周波数が0.1THzから2.98THzまでの間において上下に振動しているが、約85%以上の良好な透過電力%が得られている。このように、振動するのは透過波がグリッド12間において多重反射するためであり、この多重反射により周波数に応じて透過電力%に谷ができたり山ができるようになる。また、阻止配置の消光比は0.1THz〜2.98THzにおいて10-12以下となる良好な消光比が得られている。図3(b)はグリッド12の幅wが約30μmの時の解析結果であり、この図を参照すると、透過配置の透過特性では周波数が0.1THzから2.98THzまでの間において上記の理由により上下に振動しているが、約70%以上の良好な透過電力%が得られている。また、阻止配置の消光比は0.1THz〜2.98THzにおいて10-12以下となる良好な消光比が得られている。図3(c)はグリッド12の幅wが約50μmの時の解析結果であり、この図を参照すると、透過配置の透過電力%では周波数が0.1THzから2.98THzまでの間において上記の理由により上下に振動しているが、約1.50THzまでは約60%以上の良好な透過電力%が得られ、1.5THzを超えると透過電力%は次第に低下するが20%以上の透過電力%が得られている。また、阻止配置の消光比は0.1THz〜2.98THzにおいて10-12以下となる良好な消光比が得られている。このように、グリッド12の幅wは狭くなるに従って透過電力%が向上することが分かることから、グリッド12の幅wは約50μm以下とできるだけ薄くすることが好適とされる。このように、第1実施例のワイヤーグリッド装置1において上記したパラメータ値とすると、周波数0.1〜2.98THzのテラヘルツ波帯に対する図3(a)〜(c)に示す透過配置の透過電力%、阻止配置の消光比(強度透過率)において、透過電力%の最悪値が20%とされるが、その際の消光比は10-12以下となるから、周波数0.1〜2.98THzのテラヘルツ波帯に対して従来実現することができなかった良好な特性の偏光子として動作することが分かる。
本発明の第2実施例のワイヤーグリッド装置2の構成を示す斜視図を図4(a)に、その正面図を図4(b)に、その上面図を図4(c)に示し、第2実施例のワイヤーグリッド装置2の分解組立図を図5に示す。
これらの図に示すように、第2実施例のワイヤーグリッド装置2は、薄い金属板からなる複数枚のグリッド板20を互いに所定間隔となるよう積層したグリッド板積層体2aを備えている。複数枚のグリッド板20は、その両端にそれぞれ所定厚みのスペーサ21を介して積層され、これによりグリッド板20が所定間隔で積層されたグリッド板積層体2aが構成されている。このグリッド板積層体2aにおいては、積層された複数枚のグリッド板20により平行平板が構成される。そして、グリッド板積層体2aの上には、直方体状の上基台22が配置され、下には下基台23が配置されて、上基台22に挿通した取付ネジ24をグリッド板積層体2aを挿通して下基台23に螺着することにより、第2実施例のワイヤーグリッド装置2が構成されている。このように、第2実施例のワイヤーグリッド装置2は、グリッド板20とスペーサ21とで組み立てられた平行平板を構成するグリッド板積層体2aと、上基台22と、下基台23と、2本の取付ネジ24を組み立てる簡易な組立構造のワイヤーグリッド装置2とされることから、テラヘルツ波帯の偏光子として動作するワイヤーグリッド装置を安価に得ることができる。また、第2実施例の組立構造のワイヤーグリッド装置2は、良好な消光比を安定して得ることができる
第2実施例のワイヤーグリッド装置2のグリッド板20の構成を示す背面図を図6(a)に、その上面図を図6(b)に示す。
これらの図に示すように、グリッド板20は細長いと共に厚みの薄い矩形状の金属板の一方の長辺から切欠部20bを形成することにより、両端の間であって他方の長辺に沿って細長い矩形状のグリッド部20aを形成するようにしている。両端にはほぼ正方形状の固定部20cが形成されており、固定部20cのほぼ中央に円形の貫通孔20dが形成されている。複数枚のグリッド板20が積層された際に、グリッド部20aが平行平板を構成し、テラヘルツ波帯の偏光子として機能するようになる。このグリッド部20aの横方向の長さがL2、その幅がa2とされ、グリッド板20の厚さはt2とされる。
また、第2実施例のワイヤーグリッド装置2のスペーサ21の構成を示す上面図を図7(a)に、その正面図を図7(b)に示す。
これらの図に示すように、スペーサ21は所定の厚さd2とされ、グリッド板20間の間隔をd2とする機能を奏している。スペーサ21は、リング状の本体部21aから構成されており、本体部21aのほぼ中央には貫通孔21bが形成されている。スペーサ21は、金属製でも合成樹脂製でも良い。貫通孔21bの内径は、グリッド板20に形成された2つの貫通孔20dの内径とほぼ一致している。
図7(a)(b)に示すスペーサ21を、図6(a)(b)に示すグリッド板20の両端部の固定部20cの上に、貫通孔20dに貫通孔21bの位置を合わせながらそれぞれ載置して、その上に貫通孔21bに貫通孔20dの位置を合わせながら次のグリッド板20を載置する。そして、次のグリッド板20の両端部の固定部20cの上に、貫通孔20dに貫通孔21bの位置を合わせながら次のスペーサ21をそれぞれ載置して、その上に貫通孔21bに貫通孔20dの位置を合わせながらさらに次のグリッド板20を載置する。この作業を繰り返し行うことにより、グリッド部20aが平行平板を構成しているグリッド板積層体2aを組み立てることができる。
次に、図5に示すように、この組み立てたグリッド板積層体2aを下基台23に載置し、グリッド板積層体2aの上に上基台22を配置する。上基台22の両側には、上基台22を貫通する2つの孔部22aがそれぞれ形成されており、この孔部22aの形成位置はグリッド板20の2つの貫通孔20dの形成位置と一致している。また、孔部22aの上側はテーパ状とされて次第に拡径されている。この2つのテーパ状の孔部22aから2本の取付ネジ24をそれぞれ挿通して、さらに、取付ネジ24をグリッド板積層体2aに挿通していく。取付ネジ24の先端部にはネジが切られている。下基台23の両側には、下基台23を貫通する2つのネジ部23aがそれぞれ形成されており、このネジ部23aの形成位置はグリッド板20の2つの貫通孔20dの形成位置と一致している。そこで、グリッド板積層体2aを貫通した2本の取付ネジ24の先端を、下基台23の2つのネジ部23aにそれぞれ螺着する。これにより、堅牢で再現性の優れた第2実施例のワイヤーグリッド装置2を歩留まり良く組み立てることができる。
第2実施例のワイヤーグリッド装置2において、グリッド板20間の間隔であるスペーサ21の厚さd2と、伝搬方向(z軸方向)のグリッド部20aの幅a2と、グリッド板20の厚さt2と、グリッド板20の横方向の長さL2と、グリッド板20が配置される周期p2(=d2+t2)がパラメータとされる。これらのパラメータの寸法の例を示す図表を図8に示す。図8に示す一例のように、グリッド板20の厚さt2を約20μm、伝搬方向(z軸方向)のグリッド部20aの幅a2を約2mm、グリッド板の横方向の長さL2を約11mm、グリッド板20間の間隔(スペーサ21の厚さ)d2を約50μmとして、周波数が0.1THz〜2.99THzで−60dB以下の消光比とともに、TMモードの透過電力の平均値が94%得られるよう設計した。この時のグリッド板20が配置される周期p2(=d2+t2)は、約70μmとされる。このように、第2実施例のワイヤーグリッド装置2は使用する波長に対して十分大きな構造となり、x軸方向は周期構造、y軸方向は無限一様構造となる。
このように設計した第2実施例のワイヤーグリッド装置2の外部に周期境界壁を仮想し、1本分抜き出した2次元解析モデルをモードマッチング法で設計し、TMモードの透過電力を解析した。消光比は、上述したように平行平板内のTEモードの伝搬定数を考慮して求めた。
図9に、パラメータの寸法を図8に示す寸法とした際の第2実施例のワイヤーグリッド装置2の実験結果のグラフを示す。図9を参照すると、0.2〜2.3THzにおいて−50dB以下の良好な消光比が得られていることが分かる。また、TMモードの透過電力の平均値は約82%の良好な値が得られていることが分かる。この場合、TMモードの平均透過電力の設計値との差は12%となるが、その原因はグリッド板積層体2aの中央部においてグリッド部20aに10μm程度のたわみが生じるからと考えられる。すなわち、グリッド板積層体2aの中央部におけるグリッド部20aのたわみを防止することにより、TMモードの平均透過電力の実験値は設計値に限りなく近づくものと考えられる。また、インピーダンス整合による反射抑圧もおおむねできていることが分かる。
次に、第2実施例のワイヤーグリッド装置2の上記したパラメータにおいて、グリッド部20aの幅a2を50μm、1000μm、2000μm、3000μmの4種類とした時に、グリッド板20間の間隔(スペーサ21の厚さ)d2を10μm〜150μm、周期p2(=d2+t2)を11μm〜300μmとして、第2実施例のワイヤーグリッド装置2の外部に周期境界壁を仮想し、1本分抜き出した2次元解析モデルをモードマッチング法で設計し、周波数が0.1THz、0.5THz、1.0THz、1.5THz、2.0THz、2.5THzにおけるTMモードのTM透過電力[%]と電力消光比[dB]を解析した解析結果の図表を図10ないし図13に示す。なお、電力消光比は、上述したようにグリッド部20aで構成された平行平板内のTEモードの伝搬定数を考慮して求めた。これは、テラヘルツ波の電場の振幅方向がグリッド部20aの延伸方向である横方向と直交する(TMモード)場合に透過配置となり、テラヘルツ波の電場の振幅方向がグリッド部20aの延伸方向である横方向(TEモード)の場合に阻止配置となるからである。
なお、図10はグリッド部20aの幅a2を50μmとした時の解析結果を示す図表であり、図11はグリッド部20aの幅a2を1000μmとした時の解析結果を示す図表であり、図12はグリッド部20aの幅a2を2000μmとした時の解析結果を示す図表であり、図13はグリッド部20aの幅a2を3000μmとした時の解析結果を示す図表であり、いずれの場合においても、グリッド板20間の間隔(スペーサ21の厚さ)d2を10μm、50μm、100μm、150μmとすると共に、周期p2(=d2+t2)を11μm〜300μmの内の間隔d2に応じて取ることができる値とした解析結果である。この場合、図表にはグリッド板20の金属厚みt2も規定されているが、厚みt2は、t2=p2−d2により演算した値とされている。
グリッド部20aの幅a2を50μmとした時の解析結果である図10を参照すると、0.1THzから2.5THzまでの上記各周波数におけるTM透過電力が上下に振動していることが分かる。これは前述したようにグリッド部20a間において透過波が多重反射するためであり、この多重反射により周波数に応じてTM透過電力に谷ができたり山ができて振動するからである。また、周期p2が大きくなってグリッド板20の厚みt2が厚くなるに従ってTM透過電力が低減するようになる。これは、グリッド板20の厚みt2が厚くなると、グリッド部20aで構成する平行平板のテラヘルツ波が入射する開口面における、グリッド部20aの端面の面積が占める割合が大きくなって、入射波が端面で反射する率が大きくなるからである。さらに、間隔d2が大きくなると電力消光比が劣化するようになり、周波数が高いほど電力消光比は大きく劣化し、ついには電力消光比が0dBになることが分かる。これは、グリッド部20aによる平行平板のカットオフ周波数を、入射するテラヘルツ波の周波数が超えると、TMモード,TEモードに関わらずテラヘルツ波が透過してしまうためである。この場合には偏光子として動作しない。
図10を参照すると、グリッド部20aの幅a2を50μmとした時には、間隔d2を約10μmとすると共に周期p2を約11μm(厚みt2は約1μmとなる)とした時に、0.1THz〜2.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約99.11%〜100%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d2を約10μmとすると共に周期p2を約15μm(厚みt2は約5μmとなる)とした時に、0.1THz〜2.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約85.35%〜100%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d2を約10μmとすると共に周期p2を約20μm(厚みt2は約10μmとなる)とした時に、0.1THz〜2.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約64.26%〜約99.96%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらにまた、間隔d2を約10μmとすると共に周期p2を約50μm(厚みt2は約40μmとなる)とした時には、1.0THz〜2.0THzの周波数帯においてTM透過電力が約29.35%〜約91.69%で電力消光比が−100dBを超える良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらにまた、間隔d2を約10μmとすると共に周期p2を約100μm(厚みt2は約90μmとなる)とした時には、1.0THz〜1.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約20.52%〜約49.51%で電力消光比が−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。
さらにまた、間隔d2を約50μmとすると共に周期p2を約51μm(厚みt2は約1μmとなる)とした時には、0.1THz〜2.0THzの周波数帯においてTM透過電力が約99.96%〜100%で電力消光比が約−20.3dB〜約−27.3dBのテラヘルツ波帯の偏光子として動作し、間隔d2を約50μmとすると共に周期p2を約55μm(厚みt2は約5μmとなる)とした時には、0.1THz〜2.0THzの周波数帯においてTM透過電力が約99.11%〜100%で電力消光比が約−20.3dB〜約−27.2dBのテラヘルツ波帯の偏光子として動作する。さらにまた、間隔d2を約50μmとすると共に周期p2を約60μm(厚みt2は約10μmとなる)とした時には、0.1THz〜2.0THzの周波数帯においてTM透過電力が約96.78%〜100%で電力消光比が約−20.3dB〜約−27.1dBのテラヘルツ波帯の偏光子として動作し、間隔d2を約50μmとすると共に周期p2を約100μm(厚みt2は約50μmとなる)とした時には、0.1THz〜1.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約64.28%〜約98.52%で電力消光比が約−23.6dB〜約−25.4dBのテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。
このように、グリッド部20aの幅a2を50μmとすると、テラヘルツ波帯の偏光子として動作する間隔d2の許容範囲は約10μm〜約50μmの範囲となり、周期p2の許容範囲は約11μm〜約100μmとなることが分かる。
グリッド部20aの幅a2を1000μmとした時の解析結果である図11を参照すると、0.1THzから2.5THzまでの上記各周波数におけるTM透過電力が上下に振動している。この理由は前述した通りである。周期p2が大きくなってグリッド板20の厚みt2が厚くなるに従ってTM透過電力が低減する傾向、間隔d2が大きくなると周波数が高いほど電力消光比が劣化する傾向があることは前述した通りである。
図11を参照すると、グリッド部20aの幅a2を1000μmとした時には、間隔d2を約10μmとすると共に周期p2を約11μm(厚みt2は約1μmとなる)とした時に、0.1THz〜2.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約99.10%〜約99.79%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d2を約10μmとすると共に周期p2を約15μm(厚みt2は約5μmとなる)とした時に、0.1THz〜2.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約85.18%〜約96.37%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d2を約10μmとすると共に周期p2を約20μm(厚みt2は約10μmとなる)とした時に、0.1THz〜2.5THzの周波数においてTM透過電力が約63.89%〜約89.89%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらにまた、間隔d2を約10μmとすると共に周期p2を約50μm(厚みt2は約40μmとなる)とした時には、0.1THz〜1.0THzおよび2.0THz〜2.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約24.96%〜約57.48%で電力消光比が−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらにまた、間隔d2を約10μmとすると共に周期p2を約100μm(厚みt2は約90μmとなる)とした時には、2.0THzの周波数帯においてTM透過電力が約40.78%で電力消光比が−100dBを超える良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。
間隔d2を約50μmとすると共に周期p2を約51μm(厚みt2は約1μmとなる)とした時には、0.1THz〜2.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約99.96%〜約99.99%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作し、間隔d2を約50μmとすると共に周期p2を約55μm(厚みt2は約5μmとなる)とした時には、0.1THz〜2.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約99.09%〜約99.79%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d2を約50μmとすると共に周期p2を約60μm〜約100μm(厚みt2は約10μm〜約50μmとなる)とした時には、0.1THz〜2.5THzの周波数においてTM透過電力が約54.00%〜約99.25%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。この場合、周期p2を約300μm(厚みt2は約250μmとなる)とした時には、0.1THz〜0.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約28.85%〜約54.23%で電力消光比が−100dBを超える良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。
間隔d2を約100μmとすると共に周期p2を約101μm(厚みt2は約1μmとなる)とした時には、0.1THz〜1.0THzの周波数においてTM透過電力が100%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d2を約100μmとすると共に周期p2を約105μm(厚みt2は約5μmとなる)とした時には、0.1THz〜1.0THzの周波数においてTM透過電力が約99.94%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、周期p2を約110μm(厚みt2は約10μmとなる)とした時には、0.1THz〜1.0THzの周波数においてTM透過電力が約99.76%〜約99.78%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。この場合、周期p2を約300μm(厚みt2は約200μmとなる)とした時には、0.1THz〜0.5THzの周波数においてTM透過電力が約66.29%〜約82.32%で電力消光比が−100dBを超える良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。
間隔d2を約150μmとすると共に周期p2を約151μm〜約300μm(厚みt2は約1μm〜約150μmとなる)とした時には、0.1THz〜0.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約86.55%〜100%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。
このように、グリッド部20aの幅a2を50μmから1000μmと伝搬方向の奥行きを長くすると、テラヘルツ波帯の偏光子として動作する間隔d2および周期p2の許容範囲が拡大することが図11の解析結果から分かる。例えば、間隔d2の許容範囲は約10μm〜約150μmとすることができ、周期p2も約11μm〜約300μmとすることができる。
グリッド部20aの幅a2を2000μmとした時の解析結果である図12を参照すると、0.1THzから2.5THzまでの上記各周波数におけるTM透過電力が上下に振動している。この理由は前述した通りである。周期p2が大きくなってグリッド板20の厚みt2が厚くなるに従ってTM透過電力が低減する傾向、間隔d2が大きくなると周波数が高いほど電力消光比が劣化する傾向があることは前述した通りである。
図12を参照すると、グリッド部20aの幅a2を2000μmとした時には、間隔d2を約10μmとすると共に周期p2を約11μm(厚みt2は約1μmとなる)とした時に、0.1THz〜2.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約99.10%〜約99.83%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d2を約10μmとすると共に周期p2を約15μm(厚みt2は約5μmとなる)とした時に、0.1THz〜2.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約85.20%〜約96.94%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d2を約10μmとすると共に周期p2を約20μm(厚みt2は約10μmとなる)とした時に、0.1THz〜2.5THzの周波数においてTM透過電力が約63.95%〜約91.66%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。この場合、周期p2を約50μm(厚みt2は約40μmとなる)とした時には、0.1THz〜1.0THzの周波数帯、2.0THz〜2.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約26.74%〜68.04%で電力消光比が−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d2を約10μmとすると共に周期p2を約100μm(厚みt2は約90μmとなる)とした時には、1.0THzの周波数帯においてTM透過電力が約22.79%で電力消光比が−100dBを超え、2.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約84.51%で電力消光比が−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。
間隔d2を約50μmとすると共に周期p2を約51μm(厚みt2は約1μmとなる)とした時には、0.1THz〜2.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約99.96%〜約99.99%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作し、間隔d2を約50μmとすると共に周期p2を約55μm(厚みt2は約5μmとなる)とした時には、0.1THz〜2.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約99.09%〜約99.82%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d2を約50μmとすると共に周期p2を約60μm〜約100μm(厚みt2は約10μm〜50μmとなる)とした時には、0.1THz〜2.5THzの周波数においてTM透過電力が約60.09%〜99.36%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。この場合、周期p2を約300μm(厚みt2は約250μmとなる)とした時には、0.1THzの周波数においてTM透過電力が約35.47%で電力消光比が−100dBを超える良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。
間隔d2を約100μmとすると共に周期p2を約101μm(厚みt2は約1μmとなる)とした時には、0.1THz〜1.0THzの周波数においてTM透過電力が100%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d2を約100μmとすると共に周期p2を約105μm(厚みt2は約5μmとなる)とした時には、0.1THz〜1.0THzの周波数においてTM透過電力が約99.94%〜約99.95%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d2を約100μmとすると共に周期p2を約110μm(厚みt2は約10μmとなる)とした時には、0.1THz〜1.0THzの周波数においてTM透過電力が約99.76%〜約99.79%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。この場合、周期p2を約300μm(厚みt2は約200μmとなる)とした時には、0.1THz〜0.5THzの周波数においてTM透過電力が約49.44%〜72.04%で電力消光比が−100dBを超える良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。
間隔d2を約150μmとすると共に周期p2を約151μm〜300μm(厚みt2は約1μm〜150μmとなる)とした時には、0.1THz〜0.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約78.04%〜100%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。
このように、グリッド部20aの幅a2を1000μmから2000μmと伝搬方向の奥行きをさらに長くすると、テラヘルツ波帯の偏光子として動作する間隔d2および周期p2の許容範囲が若干拡大することが図12の解析結果から分かる。この場合の間隔d2の許容範囲は約10μm〜約150μmとすることができ、周期p2も約11μm〜約300μmとすることができる。
グリッド部20aの幅a2を3000μmとした時の解析結果である図13を参照すると、0.1THzから2.5THzまでの上記各周波数におけるTM透過電力が上下に振動している。この理由は前述した通りである。周期p2が大きくなってグリッド板20の厚みt2が厚くなるに従ってTM透過電力が低減する傾向、間隔d2が大きくなると周波数が高いほど電力消光比が劣化する傾向があることは前述した通りである。
図13を参照すると、グリッド部20aの幅a2を3000μmとした時には、間隔d2を約10μmとすると共に周期p2を約11μm(厚みt2は約1μmとなる)とした時に、0.1THz〜2.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約99.10%〜約99.11%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d2を約10μmとすると共に周期p2を約15μm(厚みt2は約5μmとなる)とした時に、0.1THz〜2.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約85.21%〜約85.29%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、
間隔d2を約10μmとすると共に周期p2を約20μm(厚みt2は約10μmとなる)とした時に、0.1THz〜2.5THzの周波数においてTM透過電力が約64.00%〜約64.07%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。
間隔d2を約50μmとすると共に周期p2を約51μm(厚みt2は約1μmとなる)とした時には、0.1THz〜2.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約99.96%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作し、間隔d2を約50μmとすると共に周期p2を約55μm(厚みt2は約5μmとなる)とした時には、0.1THz〜2.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約99.09%〜約99.10%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d2を約50μmとすると共に周期p2を約60μm〜約100μm(厚みt2は約10μm〜50μmとなる)とした時には、0.1THz〜2.5THzの周波数においてTM透過電力が約47.24%〜96.75%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。
間隔d2を約100μmとすると共に周期p2を約101μm(厚みt2は約1μmとなる)とした時には、0.1THz〜1.0THzの周波数においてTM透過電力が約99.99%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d2を約100μmとすると共に周期p2を約105μm(厚みt2は約5μmとなる)とした時には、0.1THz〜1.0THzの周波数においてTM透過電力が約99.76%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d2を約100μmとすると共に周期p2を約110μm(厚みt2は約10μmとなる)とした時には、0.1THz〜1.0THzの周波数においてTM透過電力が約99.08%〜約99.10%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。この場合、周期p2を約300μm(厚みt2は約200μmとなる)とした時には、0.1THz〜0.5THzの周波数においてTM透過電力が約32.18%〜約35.86%で電力消光比が−100dBを超える良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。
間隔d2を約150μmとすると共に周期p2を約151μm〜300μm(厚みt2は約1μm〜150μmとなる)とした時には、0.1THz〜0.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約59.91%〜100%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。
このように、グリッド部20aの幅a2を2000μmから3000μmと伝搬方向の奥行きをさらに長くすると、テラヘルツ波帯の偏光子として動作する間隔d2および周期p2の許容範囲が若干縮小することが図13の解析結果から分かる。この場合の間隔d2の許容範囲は約10μm〜約150μmとすることができ、周期p2も約11μm〜約300μmとすることができる。
次に、第2実施例のワイヤーグリッド装置2の上記したパラメータにおいて、周波数が3THz〜10THzのテラヘルツ波帯における高周波域におけるTMモードのTM透過電力[%]と電力消光比[dB]を解析した解析結果の図表を図14ないし図45に示す。この場合、グリッド部20aの幅a2を50μm、1000μm、2000μm、3000μmの4種類とし、グリッド板20間の間隔(スペーサ21の厚さ)d2を1μm〜150μm、周期p2(=d2+t2)を2μm〜300μmとして、第2実施例のワイヤーグリッド装置2の外部に周期境界壁を仮想し、1本分抜き出した2次元解析モデルをモードマッチング法で設計している。なお、電力消光比は、上述したようにグリッド部20aで構成された平行平板内のTEモードの伝搬定数を考慮して求めた。
ここで、図14ないし図21はグリッド部20aの幅a2を50μmとした時の解析結果を示す図表であり、図22ないし図29はグリッド部20aの幅a2を1000μmとした時の解析結果を示す図表であり、図30ないし図37はグリッド部20aの幅a2を2000μmとした時の解析結果を示す図表であり、図38ないし図45はグリッド部20aの幅a2を3000μmとした時の解析結果を示す図表であり、いずれの場合においても、グリッド板20間の間隔(スペーサ21の厚さ)d2を、1μm、5μm、10μm、23μm、50μm、100μm、150μmとすると共に、周期p2(=d2+t2)を2μm〜300μmの内の間隔d2に応じて取ることができる値とした解析結果である。この場合、図表にはグリッド板20の金属厚みt2も規定されているが、厚みt2は、t2=p2−d2により演算した値とされている。
グリッド部20aの幅a2を50μmとした時の解析結果を図14ないし図21に示す。図14ないし図21を参照すると、3THzから10THzまでの上記各周波数におけるTM透過電力が上下に振動している。この理由は前述した通りである。周期p2が大きくなってグリッド板20の厚みt2が厚くなるに従ってTM透過電力が低減する傾向、間隔d2が大きくなると周波数が高いほど電力消光比が劣化する傾向があることは前述した通りである。
図14ないし図21を参照すると、グリッド部20aの幅a2を50μmとした時で、間隔d2を約1μmとすると共に周期p2を約2μm(厚みt2は約1μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約68.58%〜約99.97%で電力消光比が−100dBを超える良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。間隔d2を約1μmとすると共に周期p2を約6μm(厚みt2は約5μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約11.42%〜約97.23%で電力消光比が−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d2を約1μmとすると共に周期p2を約11μm(厚みt2は約10μmとなる)とした時には、3THz、6THz、9THzの周波数帯においてTM透過電力が約37.96%〜約85.41%で電力消光比が−100dBを超える良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d2を約1μmとすると共に周期p2を約21μm(厚みt2は約20μmとなる)とした時には、3THz、6THz、9THzの周波数帯においてTM透過電力が約9.98%〜約56.51%で電力消光比が−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d2を約1μmとすると共に周期p2を約71μm(厚みt2は約70μmとなる)とした時、および、間隔d2を約1μmとすると共に周期p2を約300μm(厚みt2は約299μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯において良好なTM透過電力が得られておらず、テラヘルツ波帯の偏光子としてほぼ動作しないことが分かる。
グリッド部20aの幅a2を50μmとした時で、間隔d2を約5μmとすると共に周期p2を約6μm(厚みt2は約1μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約97.22%〜100%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。間隔d2を約5μmとすると共に周期p2を約10μm(厚みt2は約5μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約62.83%〜約99.39%で電力消光比が−100dBを超える良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d2を約5μmとすると共に周期p2を約15μm(厚みt2は約10μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約31.74%〜約95.32%で電力消光比が−100dBを超える良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d2を約5μmとすると共に周期p2を約25μm(厚みt2は約20μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約11.45%〜約73.05%で電力消光比が−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d2を約5μmとすると共に周期p2を約85μm(厚みt2は約80μmとなる)とした時、および、間隔d2を約5μmとすると共に周期p2を約300μm(厚みt2は約295μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯において良好なTM透過電力が得られておらず、テラヘルツ波帯の偏光子としてほぼ動作しないことが分かる。
グリッド部20aの幅a2を50μmとした時で、間隔d2を約10μmとすると共に周期p2を約11μm(厚みt2は約1μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約99.22%〜100%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。間隔d2を約10μmとすると共に周期p2を約15μm(厚みt2は約5μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約83.40%〜約99.72%で電力消光比が−100dBを超える良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d2を約10μmとすると共に周期p2を約20μm(厚みt2は約10μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約56.17%〜約97.58%で電力消光比が−100dBを超える良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d2を約10μmとすると共に周期p2を約30μm(厚みt2は約20μmとなる)とした時には、3THz〜9THzの周波数帯においてTM透過電力が約12.13%〜約94.96%で電力消光比が−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d2を約10μmとすると共に周期p2を約100μm(厚みt2は約90μmとなる)とした時、および、間隔d2を約10μmとすると共に周期p2を約300μm(厚みt2は約290μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯において良好なTM透過電力が得られておらず、テラヘルツ波帯の偏光子としてほぼ動作しないことが分かる。
グリッド部20aの幅a2を50μmとした時で、間隔d2を約23μmとすると共に周期p2を約24μm(厚みt2は約1μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約99.84%〜100%となるが、3THz〜6THzの周波数帯において電力消光比が−23.4dB〜−52.8dBとなり、7THz〜10THzの周波数帯においては電力消光比が−0dBとなってしまうことから、3THz〜6THzの周波数帯において良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。間隔d2を約23μmとすると共に周期p2を約28μm(厚みt2は約5μmとなる)とした時にも同様に、3THz〜6THzの周波数帯においてTM透過電力が約99.51%〜約99.89%で電力消光比が−23.4dB〜−52.8dBとなり、良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作するが、7THz〜10THzの周波数帯においては電力消光比が−0dBとなってしまい7THz〜10THzの周波数帯においては偏光子として動作しないことが分かる。さらに、間隔d2を約23μmとすると共に周期p2を約33μm(厚みt2は約10μmとなる)とした時にも同様に、3THz〜6THzの周波数帯においてTM透過電力が約94.73%〜約99.00%で電力消光比が−23.1dB〜−52.8dBとなり、良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作するが、7THz〜10THzの周波数帯においては電力消光比が−0dBとなってしまい7THz〜10THzの周波数帯においては偏光子として動作しないことが分かる。さらに、間隔d2を約23μmとすると共に周期p2を約43μm(厚みt2は約20μmとなる)とした時にも同様に、3THz〜6THzの周波数帯においてTM透過電力が約49.73%〜約97.72%で電力消光比が−20.3dB〜−52.4dBとなり、良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作するが、7THz〜10THzの周波数帯においては電力消光比が−0dBとなってしまい7THz〜10THzの周波数帯においては偏光子として動作しないことが分かる。さらに、間隔d2を約23μmとすると共に周期p2を約93μm(厚みt2は約70μmとなる)とした時、および、間隔d2を約23μmとすると共に周期p2を約300μm(厚みt2は約277μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯において良好なTM透過電力が得られておらず、テラヘルツ波帯の偏光子としてほぼ動作しないことが分かる。
グリッド部20aの幅a2を50μmとした時で、間隔d2を約50μmとすると共に周期p2を約51μm(厚みt2は約1μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約99.33%〜100%となるが、3THz〜10THzの周波数帯において電力消光比が−0.0dBとなり、3THz〜10THzの周波数帯においては偏光子として動作しないことが分かる。間隔d2を約50μmとすると共に周期p2を約55μm(厚みt2は約5μmとなる)とした時、間隔d2を約50μmとすると共に周期p2を約60μm(厚みt2は約10μmとなる)とした時、間隔d2を約50μmとすると共に周期p2を約70μm(厚みt2は約20μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が少なくとも約41.07%以上となるが、3THz〜10THzの周波数帯において電力消光比が−0.0dBとなり、3THz〜10THzの周波数帯においては偏光子として動作しないことが分かる。また、間隔d2を約50μmとすると共に周期p2を約300μm(厚みt2は約250μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯において良好なTM透過電力が得られておらず、テラヘルツ波帯の偏光子としてほぼ動作しないことが分かる。
グリッド部20aの幅a2を50μmとした時で、間隔d2を約100μmとすると共に周期p2を約101μm(厚みt2は約1μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約99.66%〜約99.97%となるが、3THz〜10THzの周波数帯において電力消光比が−0.0dBとなり、3THz〜10THzの周波数帯においては偏光子として動作しないことが分かる。間隔d2を約100μmとすると共に周期p2を約105μm(厚みt2は約5μmとなる)とした時、間隔d2を約100μmとすると共に周期p2を約110μm(厚みt2は約10μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が少なくとも約85.71%以上となるが、3THz〜10THzの周波数帯において電力消光比が−0.0dBとなり、3THz〜10THzの周波数帯においては偏光子として動作しないことが分かる。また、間隔d2を約100μmとすると共に周期p2を約300μm(厚みt2は約200μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯において良好なTM透過電力が得られないと共に電力消光比が−0.0dBとなり、テラヘルツ波帯の偏光子としてほぼ動作しないことが分かる。
グリッド部20aの幅a2を50μmとした時で、間隔d2を約150μmとすると共に周期p2を約151μm(厚みt2は約1μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約99.80%〜約99.99%となるが、3THz〜10THzの周波数帯において電力消光比が−0.0dBとなり、3THz〜10THzの周波数帯においては偏光子として動作しないことが分かる。間隔d2を約150μmとすると共に周期p2を約155μm(厚みt2は約5μmとなる)とした時、間隔d2を約150μmとすると共に周期p2を約160μm(厚みt2は約10μmとなる)とした時、間隔d2を約150μmとすると共に周期p2を約300μm(厚みt2は約150μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が少なくとも約16.57%以上となるが、3THz〜10THzの周波数帯において電力消光比が−0.0dBとなり、3THz〜10THzの周波数帯においては偏光子として動作しないことが分かる。
このように、グリッド部20aの幅a2を50μmとすると、3THz〜10THzの周波数帯におけるテラヘルツ波帯の偏光子として動作する間隔d2の許容範囲は約1μm〜約10μmの範囲となり、周期p2の許容範囲は約2μm〜約20μmとなることが分かる。また、グリッド部20aの幅a2を50μmとすると、3THz〜6THzの周波数帯におけるテラヘルツ波帯の偏光子として動作する間隔d2の許容範囲は約1μm〜約23μmの範囲となり、周期p2の許容範囲は約2μm〜約43μmとなることが分かる。なお、グリッド部20aの幅a2を50μmとした時は、間隔d2は約1μmでは狭く、間隔d2を約10μmとすると最も効果的となり、3THz〜6THzの周波数帯では間隔d2を約10μm〜約23μmとすると最も効果的となる。
次に、グリッド部20aの幅a2を1000μmとした時の解析結果を図22ないし図29に示す。図22ないし図29を参照すると、3THzから10THzまでの上記各周波数におけるTM透過電力が上下に振動している。この理由は前述した通りである。周期p2が大きくなってグリッド板20の厚みt2が厚くなるに従ってTM透過電力が低減する傾向、間隔d2が大きくなると周波数が高いほど電力消光比が劣化する傾向があることは前述した通りである。
図22ないし図29を参照すると、グリッド部20aの幅a2を1000μmとした時で、間隔d2を約1μmとすると共に周期p2を約2μm(厚みt2は約1μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約66.91%〜約99.78%で電力消光比が−100dBを超える良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。間隔d2を約1μmとすると共に周期p2を約6μm(厚みt2は約5μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約11.08%〜約92.51%で電力消光比が−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d2を約1μmとすると共に周期p2を約11μm(厚みt2は約10μmとなる)とした時には、3THz、6THz、9THzの周波数帯においてTM透過電力が約21.52%〜約71.60%で電力消光比が−100dBを超える良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d2を約1μmとすると共に周期p2を約21μm(厚みt2は約20μmとなる)とした時には、3THz、6THzの周波数帯においてTM透過電力が約12.46%〜約37.43%で電力消光比が−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d2を約1μmとすると共に周期p2を約71μm(厚みt2は約70μmとなる)とした時、および、間隔d2を約1μmとすると共に周期p2を約300μm(厚みt2は約299μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯において良好なTM透過電力が得られておらず、テラヘルツ波帯の偏光子としてほぼ動作しないことが分かる。
グリッド部20aの幅a2を1000μmとした時で、間隔d2を約5μmとすると共に周期p2を約6μm(厚みt2は約1μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約97.05%〜約99.98%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。間隔d2を約5μmとすると共に周期p2を約10μm(厚みt2は約5μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約63.29%〜約98.84%で電力消光比が−100dBを超える良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d2を約5μmとすると共に周期p2を約15μm(厚みt2は約10μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約33.40%〜約93.01%で電力消光比が−100dBを超える良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d2を約5μmとすると共に周期p2を約25μm(厚みt2は約20μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約12.52%〜約67.05%で電力消光比が−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d2を約5μmとすると共に周期p2を約85μm(厚みt2は約80μmとなる)とした時、および、間隔d2を約5μmとすると共に周期p2を約300μm(厚みt2は約295μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯において良好なTM透過電力が得られておらず、テラヘルツ波帯の偏光子としてほぼ動作しないことが分かる。
グリッド部20aの幅a2を1000μmとした時で、間隔d2を約10μmとすると共に周期p2を約11μm(厚みt2は約1μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約99.18%〜約99.99%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。間隔d2を約10μmとすると共に周期p2を約15μm(厚みt2は約5μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約84.15%〜約99.52%で電力消光比が−100dBを超える良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d2を約10μmとすると共に周期p2を約20μm(厚みt2は約10μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約59.48%〜約99.03%で電力消光比が−100dBを超える良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d2を約10μmとすると共に周期p2を約30μm(厚みt2は約20μmとなる)とした時には、3THz〜9THzの周波数帯においてTM透過電力が約12.18%〜約99.80%で電力消光比が−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d2を約10μmとすると共に周期p2を約100μm(厚みt2は約90μmとなる)とした時、および、間隔d2を約10μmとすると共に周期p2を約300μm(厚みt2は約290μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯において良好なTM透過電力が得られておらず、テラヘルツ波帯の偏光子としてほぼ動作しないことが分かる。
グリッド部20aの幅a2を1000μmとした時で、間隔d2を約23μmとすると共に周期p2を約24μm(厚みt2は約1μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約99.84%〜100%となるが、3THz〜6THzの周波数帯において電力消光比が−100dB以上となり、7THz〜10THzの周波数帯においては電力消光比が−0dBとなってしまうことから、3THz〜6THzの周波数帯において良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。間隔d2を約23μmとすると共に周期p2を約28μm(厚みt2は約5μmとなる)とした時にも同様に、3THz〜6THzの周波数帯においてTM透過電力が約96.11%〜約99.84%で電力消光比が−100dB以上となり、良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作するが、7THz〜10THzの周波数帯においては電力消光比が−0dBとなってしまい7THz〜10THzの周波数帯においては偏光子として動作しないことが分かる。さらに、間隔d2を約23μmとすると共に周期p2を約33μm(厚みt2は約10μmとなる)とした時にも同様に、3THz〜6THzの周波数帯においてTM透過電力が約86.16%〜約98.69%で電力消光比が−100dB以上となり、良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作するが、7THz〜10THzの周波数帯においては電力消光比が−0dBとなってしまい7THz〜10THzの周波数帯においては偏光子として動作しないことが分かる。さらに、間隔d2を約23μmとすると共に周期p2を約43μm(厚みt2は約20μmとなる)とした時にも同様に、3THz〜6THzの周波数帯においてTM透過電力が約48.35%〜約93.48%で電力消光比が−100dB以上となり、良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作するが、7THz〜10THzの周波数帯においては電力消光比が−0dBとなってしまい7THz〜10THzの周波数帯においては偏光子として動作しないことが分かる。さらに、間隔d2を約23μmとすると共に周期p2を約93μm(厚みt2は約70μmとなる)とした時、および、間隔d2を約23μmとすると共に周期p2を約300μm(厚みt2は約277μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯において良好なTM透過電力が得られておらず、テラヘルツ波帯の偏光子としてほぼ動作しないことが分かる。
グリッド部20aの幅a2を1000μmとした時で、間隔d2を約50μmとした時、間隔d2を約100μmとした時、間隔d2を約150μmとした時は、周期p2の寸法にかかわらず3THz〜10THzの周波数帯において電力消光比が−0.0dBとなり、間隔d2を約50μm、約100μm、約150μmとした時には、3THz〜10THzの周波数帯においては偏光子として動作しないことが分かる。
このように、グリッド部20aの幅a2を1000μmとすると、3THz〜10THzの周波数帯におけるテラヘルツ波帯の偏光子として動作する間隔d2の許容範囲は約1μm〜約10μmの範囲となり、周期p2の許容範囲は約2μm〜約20μmとなることが分かる。また、グリッド部20aの幅a2を1000μmとすると、3THz〜6THzの周波数帯におけるテラヘルツ波帯の偏光子として動作する間隔d2の許容範囲は約1μm〜約23μmの範囲となり、周期p2の許容範囲は約2μm〜約43μmとなることが分かる。なお、グリッド部20aの幅a2を1000μmとした時は、間隔d2は約1μmでは狭く、3THz〜10THzの周波数帯では間隔d2を約10μmとすると最も効果的となり、3THz〜6THzの周波数帯では間隔d2を約10μm〜約23μmとすると最も効果的となる。
次に、グリッド部20aの幅a2を2000μmとした時の解析結果を図30ないし図37に示す。図30ないし図37を参照すると、3THzから10THzまでの上記各周波数におけるTM透過電力が上下に振動している。この理由は前述した通りである。周期p2が大きくなってグリッド板20の厚みt2が厚くなるに従ってTM透過電力が低減する傾向、間隔d2が大きくなると周波数が高いほど電力消光比が劣化する傾向があることは前述した通りである。
図30ないし図37を参照すると、グリッド部20aの幅a2を2000μmとした時で、間隔d2を約1μmとすると共に周期p2を約2μm(厚みt2は約1μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約64.65%〜約99.39%で電力消光比が−100dBを超える良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。間隔d2を約1μmとすると共に周期p2を約6μm(厚みt2は約5μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約10.38%〜約85.84%で電力消光比が−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d2を約1μmとすると共に周期p2を約11μm(厚みt2は約10μmとなる)とした時には、3THz、6THz、9THzの周波数帯においてTM透過電力が約13.37%〜約57.68%で電力消光比が−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d2を約1μmとすると共に周期p2を約21μm(厚みt2は約20μmとなる)とした時には、3THzの周波数帯においてTM透過電力が約25.09%で電力消光比が−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d2を約1μmとすると共に周期p2を約71μm(厚みt2は約70μmとなる)とした時、および、間隔d2を約1μmとすると共に周期p2を約300μm(厚みt2は約299μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯において良好なTM透過電力が得られておらず、テラヘルツ波帯の偏光子としてほぼ動作しないことが分かる。
グリッド部20aの幅a2を2000μmとした時で、間隔d2を約5μmとすると共に周期p2を約6μm(厚みt2は約1μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約96.77%〜約99.95%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。間隔d2を約5μmとすると共に周期p2を約10μm(厚みt2は約5μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約62.46%〜約98.10%で電力消光比が−100dBを超える良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d2を約5μmとすると共に周期p2を約15μm(厚みt2は約10μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約34.12%〜約90.23%で電力消光比が−100dBを超える良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d2を約5μmとすると共に周期p2を約25μm(厚みt2は約20μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約11.25%〜約98.14%で電力消光比が−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d2を約5μmとすると共に周期p2を約85μm(厚みt2は約80μmとなる)とした時、および、間隔d2を約5μmとすると共に周期p2を約300μm(厚みt2は約295μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯において良好なTM透過電力が得られておらず、テラヘルツ波帯の偏光子としてほぼ動作しないことが分かる。
グリッド部20aの幅a2を2000μmとした時で、間隔d2を約10μmとすると共に周期p2を約11μm(厚みt2は約1μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約99.10%〜約99.99%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。間隔d2を約10μmとすると共に周期p2を約15μm(厚みt2は約5μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約83.86%〜約99.25%で電力消光比が−100dBを超える良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d2を約10μmとすると共に周期p2を約20μm(厚みt2は約10μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約60.93%〜約95.48%で電力消光比が−100dBを超える良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d2を約10μmとすると共に周期p2を約30μm(厚みt2は約20μmとなる)とした時には、3THz〜9THzの周波数帯においてTM透過電力が約12.57%〜約82.64%で電力消光比が−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d2を約10μmとすると共に周期p2を約90μm(厚みt2は約80μmとなる)とした時、および、間隔d2を約10μmとすると共に周期p2を約300μm(厚みt2は約290μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯において良好なTM透過電力が得られておらず、テラヘルツ波帯の偏光子としてほぼ動作しないことが分かる。
グリッド部20aの幅a2を2000μmとした時で、間隔d2を約23μmとすると共に周期p2を約24μm(厚みt2は約1μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約99.82%〜100%となるが、3THz〜6THzの周波数帯において電力消光比が−100dB以上となり、7THz〜10THzの周波数帯においては電力消光比が−0dBとなってしまうことから、3THz〜6THzの周波数帯において良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。間隔d2を約23μmとすると共に周期p2を約28μm(厚みt2は約5μmとなる)とした時にも同様に、3THz〜6THzの周波数帯においてTM透過電力が約96.22%〜約99.77%で電力消光比が−100dB以上となり、良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作するが、7THz〜10THzの周波数帯においては電力消光比が−0dBとなってしまい7THz〜10THzの周波数帯においては偏光子として動作しないことが分かる。さらに、間隔d2を約23μmとすると共に周期p2を約33μm(厚みt2は約10μmとなる)とした時にも同様に、3THz〜6THzの周波数帯においてTM透過電力が約86.96%〜約98.33%で電力消光比が−100dB以上となり、良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作するが、7THz〜10THzの周波数帯においては電力消光比が−0dBとなってしまい7THz〜10THzの周波数帯においては偏光子として動作しないことが分かる。さらに、間隔d2を約23μmとすると共に周期p2を約43μm(厚みt2は約20μmとなる)とした時にも同様に、3THz〜6THzの周波数帯においてTM透過電力が約47.28%〜約99.86%で電力消光比が−100dB以上となり、良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作するが、7THz〜10THzの周波数帯においては電力消光比が−0dBとなってしまい7THz〜10THzの周波数帯においては偏光子として動作しないことが分かる。さらに、間隔d2を約23μmとすると共に周期p2を約93μm(厚みt2は約70μmとなる)とした時、および、間隔d2を約23μmとすると共に周期p2を約300μm(厚みt2は約277μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯において良好なTM透過電力が得られておらず、テラヘルツ波帯の偏光子としてほぼ動作しないことが分かる。
グリッド部20aの幅a2を2000μmとした時で、間隔d2を約50μmとした時、間隔d2を約100μmとした時、間隔d2を約150μmとした時は、周期p2の寸法にかかわらず3THz〜10THzの周波数帯において電力消光比が−0.0dBとなり、間隔d2を約50μm、約100μm、約150μmとした時には、3THz〜10THzの周波数帯においては偏光子として動作しないことが分かる。
このように、グリッド部20aの幅a2を2000μmとすると、3THz〜10THzの周波数帯におけるテラヘルツ波帯の偏光子として動作する間隔d2の許容範囲は約1μm〜約10μmの範囲となり、周期p2の許容範囲は約2μm〜約20μmとなることが分かる。また、グリッド部20aの幅a2を2000μmとすると、3THz〜6THzの周波数帯におけるテラヘルツ波帯の偏光子として動作する間隔d2の許容範囲は約1μm〜約23μmの範囲となり、周期p2の許容範囲は約2μm〜約43μmとなることが分かる。なお、グリッド部20aの幅a2を2000μmとした時は、間隔d2は約1μmでは狭く、3THz〜10THzの周波数帯では間隔d2を約10μmとすると最も効果的となり、3THz〜6THzの周波数帯では間隔d2を約10μm〜約23μmとすると最も効果的となる。
グリッド部20aの幅a2を3000μmとした時の解析結果を図38ないし図45に示す。図38ないし図45を参照すると、3THzから10THzまでの上記各周波数におけるTM透過電力が上下に振動している。この理由は前述した通りである。周期p2が大きくなってグリッド板20の厚みt2が厚くなるに従ってTM透過電力が低減する傾向、間隔d2が大きくなると周波数が高いほど電力消光比が劣化する傾向があることは前述した通りである。
図38ないし図45を参照すると、グリッド部20aの幅a2を3000μmとした時であって、間隔d2を約1μmとすると共に周期p2を約2μm(厚みt2は約1μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約88.99%〜約98.82%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。間隔d2を約1μmとすると共に周期p2を約6μm(厚みt2は約5μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約26.19%〜約78.27%で電力消光比が−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d2を約1μmとすると共に周期p2を約11μm(厚みt2は約10μmとなる)とした時には、3THz〜8THzの周波数帯においてTM透過電力が約11.22%〜約46.07%で電力消光比が−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d2を約1μmとすると共に周期p2を約21μm(厚みt2は約20μmとなる)とした時には、3THz〜4THzの周波数帯においてTM透過電力が約10.76%〜約17.65%で電力消光比が−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d2を約1μmとすると共に周期p2を約71μm(厚みt2は約70μmとなる)とした時、および、間隔d2を約1μmとすると共に周期p2を約300μm(厚みt2は約299μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯において良好なTM透過電力が得られておらず、テラヘルツ波帯の偏光子としてほぼ動作しないことが分かる。
グリッド部20aの幅a2を3000μmとした時で、間隔d2を約5μmとすると共に周期p2を約6μm(厚みt2は約1μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約99.15%〜約99.92%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。間隔d2を約5μmとすると共に周期p2を約10μm(厚みt2は約5μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約77.20%〜約97.19%で電力消光比が−100dBを超える良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d2を約5μmとすると共に周期p2を約15μm(厚みt2は約10μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約39.21%〜約87.19%で電力消光比が−100dBを超える良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d2を約5μmとすると共に周期p2を約25μm(厚みt2は約20μmとなる)とした時には、3THz〜9THzの周波数帯においてTM透過電力が約10.43%〜約55.57%で電力消光比が−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d2を約5μmとすると共に周期p2を約85μm(厚みt2は約80μmとなる)とした時、および、間隔d2を約5μmとすると共に周期p2を約300μm(厚みt2は約295μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯において良好なTM透過電力が得られておらず、テラヘルツ波帯の偏光子としてほぼ動作しないことが分かる。
グリッド部20aの幅a2を3000μmとした時で、間隔d2を約10μmとすると共に周期p2を約11μm(厚みt2は約1μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約99.76%〜約99.98%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。間隔d2を約10μmとすると共に周期p2を約15μm(厚みt2は約5μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約89.67%〜約98.93%で電力消光比が−100dBを超える良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d2を約10μmとすると共に周期p2を約20μm(厚みt2は約10μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約57.27%〜約94.21%で電力消光比が−100dBを超える良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d2を約10μmとすると共に周期p2を約30μm(厚みt2は約20μmとなる)とした時には、3THz〜9THzの周波数帯においてTM透過電力が約13.35%〜約72.82%で電力消光比が−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d2を約10μmとすると共に周期p2を約100μm(厚みt2は約90μmとなる)とした時、および、間隔d2を約10μmとすると共に周期p2を約300μm(厚みt2は約290μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯において良好なTM透過電力が得られておらず、テラヘルツ波帯の偏光子としてほぼ動作しないことが分かる。
グリッド部20aの幅a2を3000μmとした時で、間隔d2を約23μmとすると共に周期p2を約24μm(厚みt2は約1μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約99.95%〜100%となるが、3THz〜6THzの周波数帯において電力消光比が−100dB以上となり、7THz〜10THzの周波数帯においては電力消光比が−0dBとなってしまうことから、3THz〜6THzの周波数帯において良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。間隔d2を約23μmとすると共に周期p2を約28μm(厚みt2は約5μmとなる)とした時にも同様に、3THz〜6THzの周波数帯においてTM透過電力が約98.67%〜約99.68%で電力消光比が−100dB以上となり、良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作するが、7THz〜10THzの周波数帯においては電力消光比が−0dBとなってしまい7THz〜10THzの周波数帯においては偏光子として動作しないことが分かる。さらに、間隔d2を約23μmとすると共に周期p2を約33μm(厚みt2は約10μmとなる)とした時にも同様に、3THz〜6THzの周波数帯においてTM透過電力が約91.02%〜約97.94%で電力消光比が−100dB以上となり、良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作するが、7THz〜10THzの周波数帯においては電力消光比が−0dBとなってしまい7THz〜10THzの周波数帯においては偏光子として動作しないことが分かる。さらに、間隔d2を約23μmとすると共に周期p2を約43μm(厚みt2は約20μmとなる)とした時にも同様に、3THz〜6THzの周波数帯においてTM透過電力が約46.57%〜約86.74%で電力消光比が−100dB以上となり、良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作するが、7THz〜10THzの周波数帯においては電力消光比が−0dBとなってしまい7THz〜10THzの周波数帯においては偏光子として動作しないことが分かる。さらに、間隔d2を約23μmとすると共に周期p2を約93μm(厚みt2は約70μmとなる)とした時、および、間隔d2を約23μmとすると共に周期p2を約300μm(厚みt2は約277μmとなる)とした時には、3THz〜10THzの周波数帯において良好なTM透過電力が得られておらず、テラヘルツ波帯の偏光子としてほぼ動作しないことが分かる。
グリッド部20aの幅a2を3000μmとした時で、間隔d2を約50μmとした時、間隔d2を約100μmとした時、間隔d2を約150μmとした時は、周期p2の寸法にかかわらず3THz〜10THzの周波数帯において電力消光比が−0.0dBとなり、間隔d2を約50μm、約100μm、約150μmとした時には、3THz〜10THzの周波数帯においては偏光子として動作しないことが分かる。
このように、グリッド部20aの幅a2を3000μmとすると、3THz〜10THzの周波数帯におけるテラヘルツ波帯の偏光子として動作する間隔d2の許容範囲は約1μm〜約10μmの範囲となり、周期p2の許容範囲は約2μm〜約20μmとなることが分かる。また、グリッド部20aの幅a2を3000μmとすると、3THz〜6THzの周波数帯におけるテラヘルツ波帯の偏光子として動作する間隔d2の許容範囲は約1μm〜約23μmの範囲となり、周期p2の許容範囲は約2μm〜約43μmとなることが分かる。なお、グリッド部20aの幅a2を3000μmとした時は、間隔d2は約1μmでは狭く、3THz〜10THzの周波数帯では間隔d2を約10μmとすると最も効果的となり、3THz〜6THzの周波数帯では間隔d2を約10μm〜約23μmとすると最も効果的となる。
次に、本発明の第3実施例のワイヤーグリッド装置3の構成を図46ないし図50に示す。図46(a)(b)は第3実施例のワイヤーグリッド装置3の構成を示す正面図および平面図であり、図47は第3実施例のワイヤーグリッド装置3の構成を示す分解組立図であり、図48(a)(b)は第3実施例のワイヤーグリッド装置3におけるフィルム基板およびフィルム基板積層体の構成を示す斜視図であり、図49(a)(b)は第3実施例のワイヤーグリッド装置3における基台の構成を示す平面図および正面図であり、図50(a)(b)は第3実施例のワイヤーグリッド装置3における押さえ板の構成を示す平面図および正面図である。
これらの図に示すように、第3実施例のワイヤーグリッド装置3は、基台50と、複数のフィルム基板30を積層したフィルム基板積層体3aと、押さえ板40を備えている。図49(a)(b)に示す基台50はアルミニウム合金等の金属製とされており、矩形の横長の平板状とされた底部51と、底部51の上面において1つの隅を除く3つの隅から所定の高さで立設された第1立設柱52、第2立設柱53、第3立設柱54とを備えている。第1立設柱52〜第3立設柱54の断面は、横長の矩形状とされており、基台50の中心に面している角にはR部が形成されて丸みを帯びている。また、底部51には4つのネジ孔55が形成されている。
また、図50(a)(b)に示す押さえ板40はアルミニウム合金等の金属製とされており、横長の矩形の平板状とされた平板部41を備え、平板部41の1の隅を除く3つの隅には、第1立設柱52〜第3立設柱54の断面形状とそれぞれほぼ同じ形状とされた第1切欠部42、第2切欠部43、第3切欠部44が形成されている。基台50に押さえ板40を組み合わせた時に、第1切欠部42〜第3切欠部44に第1立設柱52〜第3立設柱54がそれぞれ嵌合するようになる。また、平板部41には、基台50に設けられているネジ孔55と同じ位置に4つの挿通孔46が形成されている。なお、4つの挿通孔46には座繰り加工が施されている。
第3実施例のワイヤーグリッド装置3におけるフィルム基板30は、外形形状がほぼ押さえ板40と同様の外形形状とされたポリマーフィルム31と、ポリマーフィルム31上に設けられた横に細長い金属薄板32とから構成されている。ポリマーフィルム31は、横長の矩形の平板状とされ、取付部31bおよび取付部31cが両側に形成され、取付部31bと取付部31cとの間に矩形状切欠部36が形成されて、金属薄板32を保持する横に細長い保持部31aが中央部の一側に形成されている。第1立設柱52〜第3立設柱54の位置に対応する取付部31bの1つの隅と取付部31cの2つの隅には、第1立設柱52〜第3立設柱54の断面形状と同じ形状とされた第1切欠部33、第2切欠部34、第3切欠部35がそれぞれ形成されている。保持部31aの一面には、横長の矩形状とされた金属薄板32が蒸着あるいは貼着、または、ポリマーフィルム31の一面に成膜したCuの金属薄膜をエッチングすることにより形成されている。金属薄板32の長さはL3、幅はa3、厚さはt3とされる。この場合、保持部31aの縁部から金属薄板32の長辺までの長さが両側ともb3とされ、金属薄板32は保持部31aのほぼ中央に形成されている。また、取付部31bと取付部31cには、基台50に形成されている4つのネジ孔55に対応する位置に4つの孔部37が形成されている。
また、フィルム基板積層体3aのパラメータとなる寸法は、金属薄板32間の間隔がd3とされ、金属薄板32の厚さはt3とされ、金属薄板32が配置される周期がp3とされる。p3=d3+t3となる。
このような構成のフィルム基板30を図48(b)に示すように位置合わせしながら複数枚積層してフィルム基板積層体3aを構成する。図48(b)に示すフィルム基板30a,30b,30c,30d,30e,30fは図48(a)に示すフィルム基板30と同じ構成とされている。フィルム基板積層体3aは、図48(b)では6枚のフィルム基板30a〜30fから構成されているが、図48(b)は模式的に示す図であり実際には数十枚以上のフィルム基板30を積層してフィルム基板積層体3aが構成される。そして、フィルム基板積層体3aにおいては、フィルム基板30a〜30fに形成されている金属薄板32a〜32fが同じ位置で重ねられると共に、隣接する金属薄板32間の間隔は、ポリマーフィルム31の厚さであるdとなる。これにより、上下にわたり重ねられた複数の金属薄板32が平行平板を構成し、ワイヤーグリッドが構成される。
このようにして構成されたフィルム基板積層体3aを図47に示すように基台50上に配置して基台50内に収納する。収納した際にフィルム基板積層体3aにおける各フィルム基板30の第1切欠部33〜第3切欠部35に、基台50の第1立設柱52〜第3立設柱54がそれぞれ嵌合されて、基台50に対してフィルム基板積層体3aにおける各フィルム基板30が位置合わせされて収納されるようになる。また、フィルム基板積層体3aにおける各フィルム基板30の4つの孔部37が基台50の4つのネジ孔55に位置合わせされる。
フィルム基板積層体3aを基台50に収納した後に、基台50上に押さえ板40を配置して基台50に収納したフィルム基板積層体3aの上に載置する。この時、押さえ板40の第1切欠部42〜第3切欠部44に、基台50の第1立設柱52〜第3立設柱54がそれぞれ嵌合されて、基台50に対して押さえ板40が位置合わせされるようになる。また、押さえ板40の4つの挿通孔46が、フィルム基板積層体3aにおける各フィルム基板30の4つの孔部37および基台50の4つのネジ孔55に位置合わせされる。
そこで、押さえ板40の4つの挿通孔46にそれぞれ取付ネジ60を挿通して、フィルム基板積層体3aにおける各フィルム基板30の孔部37を貫通した4本の取付ネジ60を、それぞれ基台50のネジ孔55に螺着する。これにより、フィルム基板30同士が密着されて図46(a)(b)に示す第3実施例のワイヤーグリッド装置3が組み立てられるようになる。第3実施例のワイヤーグリッド装置3においては、押さえ板40の平板部41により、金属薄板32が形成されているフィルム基板30の保持部31aが圧接されて、金属薄板32間の間隔が安定して保持されるようになる。また、図46(a)に示すように、フィルム基板積層体3aにおける各フィルム基板30の金属薄板32が上下にわたり平行に配置された平行平板とされてワイヤーグリッドが構成される様子を理解することができる。この場合、平行平板とされる金属薄板32の間隔は、ワイヤーグリッド装置3の性能を決定するパラメータであるが、この間隔はフィルム基板30の厚さで一義的に決定される。すなわち、第3実施例のワイヤーグリッド装置3では、4本の取付ネジ60で固着される基台50と押さえ板40との間に平行平板とされている金属薄板32を備えるフィルム基板積層体3aが挟持されることから、平行平板とされる金属薄板32間の間隔がきわめて安定化されており、大量生産した場合にも上記間隔を安定して一定の値に保つことができ、ワイヤーグリッド装置3の歩留まりを向上することができる。なお、4本の取付ネジ60は皿ネジとされており、押さえ板40の4つの座繰り加工された挿通孔46内に頭部が収まるようになり、取付ネジ60を螺着することにより基台50、フィルム基板積層体3aおよび押さえ板40が位置合わせされて固着されるようになる。
第3実施例のワイヤーグリッド装置3において、金属薄板32間の間隔d3と、伝搬方向(z軸方向)の金属薄板32の幅a3と、金属薄板32の厚さt3と、金属薄板32の横方向の長さL3と、金属薄板32が配置される周期p3(=d3+t3)がパラメータとされる。
第3実施例のワイヤーグリッド装置3の上記したパラメータにおいて、伝搬方向(z軸方向)の長さとなる金属薄板32の幅a3を50μm、1000μm、2000μmの3種類とした時に、金属薄板32間の間隔d3を10μm〜150μm、周期p3(=d3+t3)を10.01μm〜300μmとして、第3実施例のワイヤーグリッド装置3の外部に周期境界壁を仮想し、1本分抜き出した2次元解析モデルをモードマッチング法で設計し、周波数が0.1THz、0.5THz、1.0THz、1.5THzにおけるTMモードのTM透過電力[%]と電力消光比[dB]を解析した解析結果の図表を図51ないし図53に示す。なお、電力消光比は、上述したように金属薄板32で構成された平行平板内のTEモードの伝搬定数を考慮して求めた。これは、テラヘルツ波の電場の振幅方向が金属薄板32の延伸方向である横方向と直交する(TMモード)場合に透過配置となり、テラヘルツ波の電場の振幅方向が金属薄板32の延伸方向である横方向(TEモード)の場合に阻止配置となるからである。
なお、図51は金属薄板32の幅a3を50μmとした時の解析結果を示す図表であり、図52は金属薄板32の幅a3を1000μmとした時の解析結果を示す図表であり、図53は金属薄板32の幅a3を2000μmとした時の解析結果を示す図表であり、いずれの場合においても、金属薄板32間の間隔d3を10μm、50μm、100μm、150μmとすると共に、周期p3(=d3+t3)を10.01μm〜150μmの内の間隔d3に応じて取ることができる値とした解析結果である。この場合、図表には金属薄板32の金属厚みt3も規定されているが、厚みt3は、t3=p3−d3により演算した値とされている。なお、ポリマーフィルム31の複素屈折率を約1.53+j0.0064としている。
金属薄板32の幅a3を50μmとした時の解析結果である図51を参照すると、0.1THzから1.5THzまでの上記各周波数におけるTM透過電力が上下に振動していることが分かる。これは金属薄板32間において透過波が多重反射するためであり、この多重反射により周波数に応じてTM透過電力に谷ができたり山ができて振動するからである。また、周期p3が大きくなって金属薄板32の厚みt3が厚くなるに従ってTM透過電力が低減するようになる。これは、金属薄板32の厚みt3が厚くなると、テラヘルツ波が入射するフィルム基板積層体3aの開口面において、金属薄板32の端面の面積が占める割合が大きくなって、入射波が端面で反射する率が大きくなるからである。さらに、間隔d3が大きくなると電力消光比が劣化するようになり、周波数が高いほど電力消光比は大きく低減し、ついには電力消光比が−0dBになることが分かる。これは、金属薄板32による平行平板のカットオフ周波数を、入射するテラヘルツ波の周波数が超えると、TMモード,TEモードに関わらずテラヘルツ波が透過してしまうためである。この場合には偏光子として動作しない。
図51を参照すると、金属薄板32の幅a3を50μmとした時には、間隔d3を約10μmとすると共に周期p3を約10.01μm(厚みt3は約0.01μmとなる)とした時に、0.1THz〜1.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約84.14%〜約99.63%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d3を約10μmとすると共に周期p3を約10.1μm(厚みt3は約0.1μmとなる)とした時に、0.1THz〜1.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約83.54%〜約99.63%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d3を約10μmとすると共に周期p3を約10.5μm(厚みt3は約0.5μmとなる)とした時に、0.1THz〜1.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約80.88%〜約99.62%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d3を約10μmとすると共に周期p3を約50μm(厚みt3は約40μmとなる)とした時には、1.0THzの周波数帯においてTM透過電力が約90.54%で電力消光比が−100dBを超え、間隔d3を約10μmとすると共に周期p3を約100μm(厚みt3は約90μmとなる)とした時には、1.0THzの周波数帯においてTM透過電力が約54.79%で電力消光比が−100dBを超える良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。
間隔d3を約50μmとすると共に周期p3を約50.01μm(厚みt3は約0.01μmとなる)とした時には、0.1THz〜1.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約84.19%〜約99.63%で電力消光比が約−17.1dB〜−26.5dBのテラヘルツ波帯の偏光子として動作し、間隔d3を約50μmとすると共に周期p3を約50.1μm(厚みt3は約0.1μmとなる)とした時には、0.1THz〜1.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約84.07%〜約99.63%で電力消光比が約−17.1dB〜−26.5dBのテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d3を約50μmとすると共に周期p3を約50.5μm(厚みt3は約0.5μmとなる)とした時には、0.1THz〜1.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約83.54%〜約99.63%で電力消光比が約−17.1dB〜−26.5dBのテラヘルツ波帯の偏光子として動作し、間隔d3を約50μmとすると共に周期p3を約100μm(厚みt3は約50μmとなる)とした時には、0.1THz〜1.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約35.49%〜97.67%で電力消光比が約−13.9dB〜−22.8dBのテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。
このように、金属薄板32の幅a3を50μmとすると、テラヘルツ波帯の偏光子として動作する間隔d3の許容範囲は10μm〜50μmの範囲となり、周期p3の許容範囲は10.01μm〜100μmとなることが分かる。
金属薄板32の幅a3を1000μmとした時の解析結果である図52を参照すると、0.1THzから1.5THzまでの上記各周波数におけるTM透過電力が上下に振動している。この理由は前述した通りである。周期p3が大きくなって金属薄板32の厚みt3が厚くなるに従ってTM透過電力が低減する傾向、間隔d3が大きくなると周波数が高いほど電力消光比が劣化する傾向があることは前述した通りである。
図52を参照すると、金属薄板32の幅a3を1000μmとした時には、間隔d3を約10μmとすると共に周期p3を約10.01μm(厚みt3は約0.01μmとなる)とした時に、0.1THz〜1.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約82.27%〜約84.80%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d3を約10μmとすると共に周期p3を約10.1μm(厚みt3は約0.1μmとなる)とした時に、0.1THz〜1.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約81.73%〜約84.58%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d3を約10μmとすると共に周期p3を約10.5μm(厚みt2は約0.5μmとなる)とした時に、0.1THz〜1.5THzの周波数においてTM透過電力が約79.29%〜83.58%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。
間隔d3を約50μmとすると共に周期p3を約50.01μm(厚みt3は約0.01μmとなる)とした時には、0.1THz〜1.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約82.32%〜約84.82%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作し、間隔d3を約50μmとすると共に周期p3を約50.1μm(厚みt3は約0.1μmとなる)とした時には、0.1THz〜1.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約82.21%〜約84.77%で電力消光比が電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d3を約50μmとすると共に周期p3を約50.5μm(厚みt3は約0.5μmとなる)とした時には、0.1THz〜1.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約81.73%〜約84.58%で電力消光比が約−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作し、間隔d3を約50μmとすると共に周期p3を約100μm(厚みt3は約50μmとなる)とした時には、0.1THz〜1.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約34.74%〜63.01%で電力消光比が約−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。
間隔d3を約100μmとすると共に周期p3を約100.01μm(厚みt3は約0.01μmとなる)とした時には、0.1THz〜0.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約82.33%〜約83.35%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作し、間隔d3を約100μmとすると共に周期p3を約100.1μm(厚みt3は約0.1μmとなる)とした時には、0.1THz〜0.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約82.27%〜約83.29%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d3を約100μmとすると共に周期p3を約100.5μm(厚みt3は約0.5μmとなる)とした時には、0.1THz〜0.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約82.03%〜約83.02%で電力消光比が約−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作する。
間隔d3を約150μmとすると共に周期p3を約150.01μm(厚みt3は約0.01μmとなる)とした時には、0.1THz〜0.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約82.33%〜約83.35%で電力消光比が約−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作し、間隔d3を約150μmとすると共に周期p3を約150.1μm(厚みt3は約0.1μmとなる)とした時には、0.1THz〜0.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約82.29%〜約83.31%で電力消光比が約−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d3を約150μmとすると共に周期p3を約150.5μm(厚みt3は約0.5μmとなる)とした時には、0.1THz〜0.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約82.13%〜約83.14%で電力消光比が約−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作し、間隔d3を約150μmとすると共に周期p3を約300μm(厚みt3は約150μmとなる)とした時には、0.1THz〜0.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約34.75%〜約36.71%で電力消光比が約−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。
このように、伝搬方向の長さである金属薄板32の幅a3を50μmから1000μmと長くすると、テラヘルツ波帯の偏光子として動作する間隔d3の許容範囲は10μm〜150μmの範囲に拡大され、周期p3の許容範囲は10.01μm〜300μmと拡大することが分かる。
金属薄板32の幅a3を2000μmとした時の解析結果である図53を参照すると、0.1THzから1.5THzまでの上記各周波数におけるTM透過電力が上下に振動している。この理由は前述した通りである。周期p3が大きくなって金属薄板32の厚みt3が厚くなるに従ってTM透過電力が低減する傾向、間隔d3が大きくなると周波数が高いほど電力消光比が劣化する傾向があることは前述した通りである。
図53を参照すると、金属薄板32の幅a3を2000μmとした時には、間隔d3を約10μmとすると共に周期p3を約10.01μm(厚みt3は約0.01μmとなる)とした時に、0.1THz〜1.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約78.85%〜約85.65%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d3を約10μmとすると共に周期p3を約10.1μm(厚みt3は約0.1μmとなる)とした時に、0.1THz〜1.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約78.76%〜約85.60%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d3を約10μmとすると共に周期p3を約10.5μm(厚みt2は約0.5μmとなる)とした時に、0.1THz〜1.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約78.34%〜85.36%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d3を約10μmとすると共に周期p3を約50μm(厚みt2は約40μmとなる)とした時に、1.0THz〜1.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約21.36%〜51.59%で電力消光比が−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d3を約10μmとすると共に周期p3を約100μm(厚みt2は約90μmとなる)とした時に、1.0THzの周波数帯においてTM透過電力が約28.63%で電力消光比が−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。
間隔d3を約50μmとすると共に周期p3を約50.01μm(厚みt3は約0.01μmとなる)とした時には、0.1THz〜1.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約82.93%〜約83.07%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作し、間隔d3を約50μmとすると共に周期p3を約50.1μm(厚みt3は約0.1μmとなる)とした時には、0.1THz〜1.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約82.87%〜約83.03%で電力消光比が電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d3を約50μmとすると共に周期p3を約50.5μm(厚みt3は約0.5μmとなる)とした時には、0.1THz〜1.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約78.76%〜約85.60%で電力消光比が約−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作し、間隔d3を約50μmとすると共に周期p3を約100μm(厚みt3は約50μmとなる)とした時には、0.1THz〜1.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約34.80%〜80.69%で電力消光比が約−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。
間隔d3を約100μmとすると共に周期p3を約100.01μm(厚みt3は約0.01μmとなる)とした時には、0.1THz〜0.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約82.93%〜約83.07%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作し、間隔d3を約100μmとすると共に周期p3を約100.1μm(厚みt3は約0.1μmとなる)とした時には、0.1THz〜0.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約82.87%〜約83.03%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d3を約100μmとすると共に周期p3を約100.5μm(厚みt3は約0.5μmとなる)とした時には、0.1THz〜0.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約82.61%〜約82.85%で電力消光比が約−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作する。また、間隔d3を約100μmとすると共に周期p3を約300μm(厚みt3は約200μmとなる)とした時には、0.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約26.49%で電力消光比が約−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作する。
間隔d3を約150μmとすると共に周期p3を約150.01μm(厚みt3は約0.01μmとなる)とした時には、0.1THz〜0.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約82.94%〜約83.07%で電力消光比が約−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作し、間隔d3を約150μmとすると共に周期p3を約150.1μm(厚みt3は約0.1μmとなる)とした時には、0.1THz〜0.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約82.90%〜約83.04%で電力消光比が約−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d3を約150μmとすると共に周期p3を約150.5μm(厚みt3は約0.5μmとなる)とした時には、0.1THz〜0.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約82.72%〜約82.92%で電力消光比が約−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作し、間隔d3を約150μmとすると共に周期p3を約300μm(厚みt3は約150μmとなる)とした時には、0.1THz〜0.5THzの周波数帯においてTM透過電力が約34.85%〜約45.74%で電力消光比が約−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。
このように、伝搬方向の長さである金属薄板32の幅a3を2000μmとより長くすると、テラヘルツ波帯の偏光子として動作する間隔d3の許容範囲は10μm〜150μmの範囲に拡大され、周期p3の許容範囲は10.01μm〜300μmと拡大することが分かり、第3実施例のワイヤーグリッド装置3はテラヘルツ波帯に対して従来得ることができなかった良好な特性の偏光子として動作することが分かる。
第3実施例のワイヤーグリッド装置3の上記したパラメータにおいて、周波数が2THz〜10THzのテラヘルツ波帯における高周波域におけるTMモードのTM透過電力[%]と電力消光比[dB]を解析した解析結果の図表を図54ないし図80に示す。この場合、伝搬方向(z軸方向)の長さとなる金属薄板32の幅a3を50μm、1000μm、2000μmの3種類とした時に、金属薄板32間の間隔d3を1μm〜150μm、周期p3(=d3+t3)を1.01μm〜300μmとして、第3実施例のワイヤーグリッド装置3の外部に周期境界壁を仮想し、1本分抜き出した2次元解析モデルをモードマッチング法で設計している。なお、電力消光比は、上述したように金属薄板32で構成された平行平板内のTEモードの伝搬定数を考慮して求めた。
ここで、図54ないし図62は金属薄板32の幅a3を50μmとした時の解析結果を示す図表であり、図63ないし図71は金属薄板32の幅a3を1000μmとした時の解析結果を示す図表であり、図72ないし図80は金属薄板32の幅a3を2000μmとした時の解析結果を示す図表であり、いずれの場合においても、金属薄板32間の間隔d3を1μm、5μm、10μm、23μm、50μm、100μm、150μmとすると共に、周期p3(=d3+t3)を1.01μm〜300μmの内の間隔d3に応じて取ることができる値とした解析結果である。この場合、図表には金属薄板32の金属厚みt3も規定されているが、厚みt3は、t3=p3−d3により演算した値とされている。なお、ポリマーフィルム31の複素屈折率を約1.53+j0.0064としている。
金属薄板32の幅a3を50μmとした時の解析結果である図54ないし図62を参照すると、2THz〜10THzまでの上記各周波数におけるTM透過電力が上下に振動している。この理由は前述したとおりである。また、周期p3が大きくなって金属薄板32の厚みt3が厚くなるに従ってTM透過電力が低減する傾向、間隔d3が大きくなると周波数が高いほど電力消光比が劣化する傾向があることは前述したとおりである。
図54ないし図62を参照すると、金属薄板32の幅a3を50μmとした時には、間隔d3を約1μmとすると共に周期p3を約1.01μm(厚みt3は約0.01μmとなる)とした時に、2THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約83.35%〜約99.92%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d3を約1μmとすると共に周期p3を約1.1μm(厚みt3は約0.1μmとなる)とした時に、2THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約77.31%〜約99.87%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d3を約1μmとすると共に周期p3を約1.5μm(厚みt3は約0.5μmとなる)とした時に、2THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約53.91%〜約99.59%で電力消光比が−100dBを超える良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d3を約1μmとすると共に周期p3を約11μm(厚みt3は約10μmとなる)とした時には、2THz、4THz、6THzの周波数帯においてTM透過電力が約13.71%〜約58.50%で電力消光比が−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d3を約1μmとすると共に周期p3を約31μm(厚みt3は約30μmとなる)とした時には、2THzの周波数帯においてTM透過電力が約11.25%で電力消光比が−100dBを超える良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d3を約1μmとすると共に周期p3を約300m(厚みt3は約299μmとなる)とした時には、2THz〜10THzの周波数帯において良好なTM透過電力が得られておらず、テラヘルツ波帯の偏光子としてほぼ動作しないことが分かる。
金属薄板32の幅a3を50μmとした時には、間隔d3を約5μmとすると共に周期p3を約5.01μm(厚みt3は約0.01μmとなる)とした時に、2THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約83.89%〜約99.92%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d3を約5μmとすると共に周期p3を約5.1μm(厚みt3は約0.1μmとなる)とした時に、2THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約82.68%〜約99.91%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d3を約5μmとすると共に周期p3を約5.5μm(厚みt3は約0.5μmとなる)とした時に、2THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約77.32%〜約99.87%で電力消光比が−100dBを超える良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d3を約5μmとすると共に周期p3を約20μm(厚みt3は約15μmとなる)とした時には、2THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約10.57%〜約81.79%で電力消光比が−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d3を約5μmとすると共に周期p3を約85μm(厚みt3は約80μmとなる)とした時、間隔d3を約5μmとすると共に周期p3を約300μm(厚みt3は約295μmとなる)とした時には、2THz〜10THzの周波数帯において良好なTM透過電力が得られておらず、テラヘルツ波帯の偏光子としてほぼ動作しないことが分かる。
金属薄板32の幅a3を50μmとした時には、間隔d3を約10μmとすると共に周期p3を約10.01μm(厚みt3は約0.01μmとなる)とした時に、2THz〜9THzの周波数帯においてTM透過電力が約83.95%〜約99.92%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。なお、10THzの周波数帯においては、間隔d3を約10μm以上とすると電力消光比が−0dBとなってしまい偏光子として動作しないことが分かる。また、間隔d3を約10μmとすると共に周期p3を約10.1μm(厚みt3は約0.1μmとなる)とした時に、2THz〜9THzの周波数帯においてTM透過電力が約83.35%〜約99.91%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d3を約10μmとすると共に周期p3を約10.5μm(厚みt3は約0.5μmとなる)とした時に、2THz〜9THzの周波数帯においてTM透過電力が約80.67%〜約99.89%で電力消光比が−100dBを超える良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d3を約10μmとすると共に周期p3を約50μm(厚みt3は約40μmとなる)とした時には、2THz、4THz、5THzの周波数帯においてTM透過電力が約13.56%〜約44.61%で電力消光比が−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d3を約10μmとすると共に周期p3を約100μm(厚みt3は約90μmとなる)とした時、間隔d3を約10μmとすると共に周期p3を約300μm(厚みt3は約290μmとなる)とした時には、2THz〜10THzの周波数帯において良好なTM透過電力が得られておらず、テラヘルツ波帯の偏光子としてほぼ動作しないことが分かる。
金属薄板32の幅a3を50μmとした時には、間隔d3を約23μmとすると共に周期p3を約23.01μm(厚みt3は約0.01μmとなる)とした時に、2THz〜4THzの周波数帯においてTM透過電力が約83.99%〜約99.92%で電力消光比が約−20.4dB〜約−52.4dBとなり、良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。なお、5THz〜10THzの周波数帯においては、間隔d3を約23μm以上とすると電力消光比が−0dBとなってしまい偏光子として動作しないことが分かる。また、間隔d3を約23μmとすると共に周期p3を約23.1μm(厚みt3は約0.1μmとなる)とした時に、2THz〜4THzの周波数帯においてTM透過電力が約83.73%〜約99.92%で電力消光比が約−20.4dB〜約−52.4dBとなり、テラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d3を約23μmとすると共に周期p3を約23.5μm(厚みt3は約0.5μmとなる)とした時に、2THz〜4THzの周波数帯においてTM透過電力が約82.56%〜約99.91%で電力消光比が約−20.4dB〜約−52.4dBとなり、テラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d3を約23μmとすると共に周期p3を約43μm(厚みt3は約20μmとなる)とした時には、2THz〜4THzの周波数帯においてTM透過電力が約41.06%〜約92.23%で電力消光比が約−18.9dB〜約−52.0dBとなり、テラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d3を約23μmとすると共に周期p3を約123μm(厚みt3は約100μmとなる)とした時、間隔d3を約23μmとすると共に周期p3を約300μm(厚みt3は約277μmとなる)とした時には、2THz〜10THzの周波数帯において良好なTM透過電力が得られておらず、テラヘルツ波帯の偏光子としてほぼ動作しないことが分かる。
金属薄板32の幅a3を50μmとした時で、間隔d3を約50μmとした時、間隔d3を約100μmとした時、間隔d3を約150μmとした時には、周期p3の寸法にかかわらず2THz〜10THzの周波数帯において電力消光比が−0.0dBとなり、間隔d3を約50μm、約100μm、約150μmとした時には、2THz〜10THzの周波数帯においては偏光子として動作しないことが分かる。
このように、金属薄板32の幅a3を50μmとすると、2THz〜10THzの周波数帯におけるテラヘルツ波帯の偏光子として動作する間隔d3の許容範囲は約1μm〜約5μmの範囲となり、周期p3の許容範囲は約1.01μm〜約20μmとなることが分かる。また、金属薄板32の幅a3を50μmとすると、2THz〜4THzの周波数帯におけるテラヘルツ波帯の偏光子として動作する間隔d3の許容範囲は約1μm〜約23μmの範囲となり、周期p3の許容範囲は約1.01μm〜約43μmとなることが分かる。なお、金属薄板32の幅a3を50μmとした時は、2THz〜10THzの周波数帯では間隔d3を約10μmとすると最も効果的となり、2THz〜4THzの周波数帯では間隔d3を約10μm〜約23μmとすると最も効果的となる。
次に、金属薄板32の幅a3を1000μmとした時の解析結果である図63ないし図71を参照すると、2THz〜10THzまでの上記各周波数におけるTM透過電力が上下に振動している。この理由は前述したとおりである。また、周期p3が大きくなって金属薄板32の厚みt3が厚くなるに従ってTM透過電力が低減する傾向、間隔d3が大きくなると周波数が高いほど電力消光比が劣化する傾向があることは前述したとおりである。
図63ないし図71を参照すると、金属薄板32の幅a3を1000μmとした時には、間隔d3を約1μmとすると共に周期p3を約1.01μm(厚みt3は約0.01μmとなる)とした時に、2THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約83.59%〜約99.77%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d3を約1μmとすると共に周期p3を約1.1μm(厚みt3は約0.1μmとなる)とした時に、2THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約77.60%〜約99.66%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d3を約1μmとすると共に周期p3を約1.5μm(厚みt3は約0.5μmとなる)とした時に、2THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約54.20%〜約98.84%で電力消光比が−100dBを超える良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d3を約1μmとすると共に周期p3を約11μm(厚みt3は約10μmとなる)とした時には、5THz、9THzの周波数帯においてTM透過電力が約16.37%〜約27.07%で電力消光比が−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d3を約1μmとすると共に周期p3を約31μm(厚みt3は約30μmとなる)とした時には、9THzの周波数帯においてTM透過電力が約33.20%で電力消光比が−100dBを超える良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d3を約1μmとすると共に周期p3を約300m(厚みt3は約299μmとなる)とした時には、2THz〜10THzの周波数帯において良好なTM透過電力が得られておらず、テラヘルツ波帯の偏光子としてほぼ動作しないことが分かる。
金属薄板32の幅a3を1000μmとした時には、間隔d3を約5μmとすると共に周期p3を約5.01μm(厚みt3は約0.01μmとなる)とした時に、2THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約84.12%〜約99.78%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d3を約5μmとすると共に周期p3を約5.1μm(厚みt3は約0.1μmとなる)とした時に、2THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約82.93%〜約99.76%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d3を約5μmとすると共に周期p3を約5.5μm(厚みt3は約0.5μmとなる)とした時に、2THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約77.56%〜約99.62%で電力消光比が−100dBを超える良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d3を約5μmとすると共に周期p3を約20μm(厚みt3は約15μmとなる)とした時には、2THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約9.87%〜約96.97%で電力消光比が−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d3を約5μmとすると共に周期p3を約85μm(厚みt3は約80μmとなる)とした時、間隔d3を約5μmとすると共に周期p3を約300μm(厚みt3は約295μmとなる)とした時には、2THz〜10THzの周波数帯において良好なTM透過電力が得られておらず、テラヘルツ波帯の偏光子としてほぼ動作しないことが分かる。
金属薄板32の幅a3を1000μmとした時には、間隔d3を約10μmとすると共に周期p3を約10.01μm(厚みt3は約0.01μmとなる)とした時に、2THz〜9THzの周波数帯においてTM透過電力が約84.19%〜約99.78%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。なお、10THzの周波数帯においては、間隔d3を約10μm以上とすると電力消光比が−0dBとなってしまい偏光子として動作しないことが分かる。また、間隔d3を約10μmとすると共に周期p3を約10.1μm(厚みt3は約0.1μmとなる)とした時に、2THz〜9THzの周波数帯においてTM透過電力が約83.59%〜約99.77%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d3を約10μmとすると共に周期p3を約10.5μm(厚みt3は約0.5μmとなる)とした時に、2THz〜9THzの周波数帯においてTM透過電力が約80.90%〜約99.70%で電力消光比が−100dBを超える良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d3を約10μmとすると共に周期p3を約50μm(厚みt3は約40μmとなる)とした時には、3THz〜4THzの周波数帯においてTM透過電力が約10.91%〜100%で電力消光比が−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d3を約10μmとすると共に周期p3を約100μm(厚みt3は約90μmとなる)とした時、間隔d3を約10μmとすると共に周期p3を約300μm(厚みt3は約290μmとなる)とした時には、2THz〜10THzの周波数帯において良好なTM透過電力が得られておらず、テラヘルツ波帯の偏光子としてほぼ動作しないことが分かる。
金属薄板32の幅a3を1000μmとした時には、間隔d3を約23μmとすると共に周期p3を約23.01μm(厚みt3は約0.01μmとなる)とした時に、2THz〜4THzの周波数帯においてTM透過電力が約84.85%〜約95.12%で電力消光比が−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。なお、5THz〜10THzの周波数帯においては、間隔d3を約23μm以上とすると電力消光比が−0dBとなってしまい偏光子として動作しないことが分かる。また、間隔d3を約23μmとすると共に周期p3を約23.1μm(厚みt3は約0.1μmとなる)とした時に、2THz〜4THzの周波数帯においてTM透過電力が約84.60%〜約95.03%で電力消光比が−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d3を約23μmとすると共に周期p3を約23.5μm(厚みt3は約0.5μmとなる)とした時に、2THz〜4THzの周波数帯においてTM透過電力が約83.47%〜約94.65%で電力消光比が−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d3を約23μmとすると共に周期p3を約43μm(厚みt3は約20μmとなる)とした時には、2THz〜4THzの周波数帯においてTM透過電力が約38.71%〜約95.63%で電力消光比が−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d3を約23μmとすると共に周期p3を約123μm(厚みt3は約100μmとなる)とした時、間隔d3を約23μmとすると共に周期p3を約300μm(厚みt3は約277μmとなる)とした時には、2THz〜10THzの周波数帯において良好なTM透過電力が得られておらず、テラヘルツ波帯の偏光子としてほぼ動作しないことが分かる。
金属薄板32の幅a3を1000μmとした時で、間隔d3を約50μmとした時、間隔d3を約100μmとした時、間隔d3を約150μmとした時には、周期p3の寸法にかかわらず2THz〜10THzの周波数帯において電力消光比が−0.0dBとなり、間隔d3を約50μm、約100μm、約150μmとした時には、2THz〜10THzの周波数帯においては偏光子として動作しないことが分かる。
このように、金属薄板32の幅a3を1000μmとすると、2THz〜10THzの周波数帯におけるテラヘルツ波帯の偏光子として動作する間隔d3の許容範囲は約1μm〜約5μmの範囲となり、周期p3の許容範囲は約1.01μm〜約20μmとなることが分かる。また、金属薄板32の幅a3を1000μmとすると、2THz〜4THzの周波数帯におけるテラヘルツ波帯の偏光子として動作する間隔d3の許容範囲は約1μm〜約23μmの範囲となり、周期p3の許容範囲は約1.01μm〜約43μmとなることが分かる。なお、金属薄板32の幅a3を1000μmとした時は、2THz〜10THzの周波数帯では間隔d3を約10μmとすると最も効果的となり、2THz〜4THzの周波数帯では間隔d3を約10μm〜約23μmとすると最も効果的となる。
次に、金属薄板32の幅a3を2000μmとした時の解析結果である図72ないし図80を参照すると、2THz〜10THzまでの上記各周波数におけるTM透過電力が上下に振動している。この理由は前述したとおりである。また、周期p3が大きくなって金属薄板32の厚みt3が厚くなるに従ってTM透過電力が低減する傾向、間隔d3が大きくなると周波数が高いほど電力消光比が劣化する傾向があることは前述したとおりである。
図72ないし図80を参照すると、金属薄板32の幅a3を2000μmとした時には、間隔d3を約1μmとすると共に周期p3を約1.01μm(厚みt3は約0.01μmとなる)とした時に、2THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約83.26%〜約99.10%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d3を約1μmとすると共に周期p3を約1.1μm(厚みt3は約0.1μmとなる)とした時に、2THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約77.19%〜約98.67%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d3を約1μmとすると共に周期p3を約1.5μm(厚みt3は約0.5μmとなる)とした時に、2THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約53.69%〜約95.92%で電力消光比が−100dBを超える良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d3を約1μmとすると共に周期p3を約11μm(厚みt3は約10μmとなる)とした時には、5THz、7THzの周波数帯においてTM透過電力が約13.69%〜約25.89%で電力消光比が−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d3を約1μmとすると共に周期p3を約31μm(厚みt3は約30μmとなる)とした時には、7THzの周波数帯においてTM透過電力が約12.08%で電力消光比が−100dBを超える良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d3を約1μmとすると共に周期p3を約300m(厚みt3は約299μmとなる)とした時には、2THz〜10THzの周波数帯において良好なTM透過電力が得られておらず、テラヘルツ波帯の偏光子としてほぼ動作しないことが分かる。
金属薄板32の幅a3を2000μmとした時には、間隔d3を約5μmとすると共に周期p3を約5.01μm(厚みt3は約0.01μmとなる)とした時に、2THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約83.80%〜約99.13%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d3を約5μmとすると共に周期p3を約5.1μm(厚みt3は約0.1μmとなる)とした時に、2THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約82.59%〜約99.05%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d3を約5μmとすると共に周期p3を約5.5μm(厚みt3は約0.5μmとなる)とした時に、2THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約77.18%〜約98.61%で電力消光比が−100dBを超える良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d3を約5μmとすると共に周期p3を約20μm(厚みt3は約15μmとなる)とした時には、2THz〜10THzの周波数帯においてTM透過電力が約9.61%〜約99.31%で電力消光比が−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d3を約5μmとすると共に周期p3を約85μm(厚みt3は約80μmとなる)とした時、間隔d3を約5μmとすると共に周期p3を約300μm(厚みt3は約295μmとなる)とした時には、2THz〜10THzの周波数帯において良好なTM透過電力が得られておらず、テラヘルツ波帯の偏光子としてほぼ動作しないことが分かる。
金属薄板32の幅a3を2000μmとした時には、間隔d3を約10μmとすると共に周期p3を約10.01μm(厚みt3は約0.01μmとなる)とした時に、2THz〜9THzの周波数帯においてTM透過電力が約83.87%〜約99.14%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。なお、10THzの周波数帯においては、間隔d3を約10μm以上とすると電力消光比が−0dBとなってしまい偏光子として動作しないことが分かる。また、間隔d3を約10μmとすると共に周期p3を約10.1μm(厚みt3は約0.1μmとなる)とした時に、2THz〜9THzの周波数帯においてTM透過電力が約83.26%〜約99.10%で電力消光比が−100dBを超えるきわめて良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d3を約10μmとすると共に周期p3を約10.5μm(厚みt3は約0.5μmとなる)とした時に、2THz〜9THzの周波数帯においてTM透過電力が約80.55%〜約98.88%で電力消光比が−100dBを超える良好なテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d3を約10μmとすると共に周期p3を約50μm(厚みt3は約40μmとなる)とした時には、2THz〜4THzの周波数帯においてTM透過電力が約7.50%〜約42.35%で電力消光比が−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d3を約10μmとすると共に周期p3を約100μm(厚みt3は約90μmとなる)とした時とした時には、2THzの周波数帯においてTM透過電力が約43.26%で電力消光比が−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d3を約10μmとすると共に周期p3を約300μm(厚みt3は約290μmとなる)とした時には、2THz〜10THzの周波数帯において良好なTM透過電力が得られておらず、テラヘルツ波帯の偏光子としてほぼ動作しないことが分かる。
金属薄板32の幅a3を2000μmとした時には、間隔d3を約23μmとすると共に周期p3を約23.01μm(厚みt3は約0.01μmとなる)とした時に、2THz〜4THzの周波数帯においてTM透過電力が約86.91%〜約95.12%で電力消光比が−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。なお、5THz〜10THzの周波数帯においては、間隔d3を約23μm以上とすると電力消光比が−0dBとなってしまい偏光子として動作しないことが分かる。また、間隔d3を約23μmとすると共に周期p3を約23.1μm(厚みt3は約0.1μmとなる)とした時に、2THz〜4THzの周波数帯においてTM透過電力が約86.69%〜約95.03%で電力消光比が−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。さらに、間隔d3を約23μmとすると共に周期p3を約23.5μm(厚みt3は約0.5μmとなる)とした時に、2THz〜4THzの周波数帯においてTM透過電力が約85.72%〜約94.63%で電力消光比が−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d3を約23μmとすると共に周期p3を約43μm(厚みt3は約20μmとなる)とした時には、2THz〜4THzの周波数帯においてTM透過電力が約45.71%〜約82.22%で電力消光比が−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d3を約23μmとすると共に周期p3を約123μm(厚みt3は約100μmとなる)とした時には、2THzの周波数帯においてTM透過電力が約45.89%で電力消光比が−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作することが分かる。また、間隔d3を約23μmとすると共に周期p3を約300μm(厚みt3は約277μmとなる)とした時には、2THz〜10THzの周波数帯において良好なTM透過電力が得られておらず、テラヘルツ波帯の偏光子としてほぼ動作しないことが分かる。
金属薄板32の幅a3を2000μmとした時で、間隔d3を約50μmとした時、間隔d3を約100μmとした時、間隔d3を約150μmとした時には、周期p3の寸法にかかわらず2THz〜10THzの周波数帯において電力消光比が−0.0dBとなり、間隔d3を約50μm、約100μm、約150μmとした時には、2THz〜10THzの周波数帯においては偏光子として動作しないことが分かる。
このように、金属薄板32の幅a3を2000μmとすると、2THz〜10THzの周波数帯におけるテラヘルツ波帯の偏光子として動作する間隔d3の許容範囲は約1μm〜約5μmの範囲となり、周期p3の許容範囲は約1.01μm〜約20μmとなることが分かる。また、金属薄板32の幅a3を2000μmとすると、2THz〜4THzの周波数帯におけるテラヘルツ波帯の偏光子として動作する間隔d3の許容範囲は約1μm〜約23μmの範囲となり、周期p3の許容範囲は約1.01μm〜約43μmとなることが分かる。なお、金属薄板32の幅a3を2000μmとした時は、2THz〜10THzの周波数帯では間隔d3を約10μmとすると最も効果的となり、2THz〜4THzの周波数帯では間隔d3を約10μm〜約23μmとすると最も効果的となる。
以上説明した本発明にかかるワイヤーグリッド装置において示した上記寸法は、一例であって、その寸法に限るものではない。例えば、上記寸法範囲の上限および下限を若干拡大しても、本発明にかかるワイヤーグリッド装置は、テラヘルツ波帯において従来得ることのできなかった消光比を得ることができる。
以上説明した図10ないし図13に示す解析結果は、第2実施例のワイヤーグリッド装置の解析結果であるが、第1実施例のワイヤーグリッド装置においても成立する。すなわち、本発明の第1,2実施例のワイヤーグリッド装置においては、平行平板の伝搬方向の長さaを約50μm〜約3000μmとするのが好適であり、長さaを約50μmとした時は、平行平板の間隔dを約10μm〜約50μmとすると共に、平行平板の周期を約11μm〜約50μmとするのが好適である。また、長さaを約1000μm〜約3000μmとした時は,平行平板の間隔dを約10μm〜約150μmとすると共に、平行平板の周期を約11μm〜約300μmとするのが好適である。この場合、平行平板における伝搬方向の長さを1000μm以上とすると、0.1THz〜2.5THzにおける多くの周波数領域において、TM透過電力が約40%以上で、かつ、消光比が−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作するようになる。
また、本発明の第1,2実施例のワイヤーグリッド装置においては、平行平板の伝搬方向の長さであるグリッド部20aの幅a2を50μm〜3000μmとすると、3THz〜10THzの周波数帯におけるテラヘルツ波帯の偏光子として動作する間隔d2の許容範囲は約1μm〜約10μmの範囲となり、周期p2の許容範囲は約2μm〜約20μmとなることが分かる。また、グリッド部20aの幅a2を50μm〜3000μmとすると、3THz〜6THzの周波数帯におけるテラヘルツ波帯の偏光子として動作する間隔d2の許容範囲は約1μm〜約23μmの範囲となり、周期p2の許容範囲は約2μm〜約43μmとなることが分かる。なお、グリッド部20aの幅a2を50μm〜3000μmとした時は、3THz〜10THzの周波数帯では間隔d2を約10μmとすると最も効果的となり、3THz〜6THzの周波数帯では間隔d2を約10μm〜約23μmとすると最も効果的となる。
なお、本発明にかかる第2実施例のワイヤーグリッド装置においてグリッド板を積層する枚数は、グリッド板をスペーサを介して積層していった寸法が、ワイヤーグリッド装置に必要とされる開口の高さの寸法になる枚数とされる。
この場合、第2実施例のワイヤーグリッド装置におけるワイヤーグリッドを構成する平行平板の間隔は、ワイヤーグリッド装置の性能を決定するパラメータである。本発明の第2実施例のワイヤーグリッド装置では、組み立てることにより大量生産した場合にも上記間隔を安定して一定の値に保つことができ、当該ワイヤーグリッド装置の歩留まりを向上することができる。また、スペーサーの厚さを変更するだけで、適用される周波数帯を変更することができるようになる。
なお、第1実施例のワイヤーグリッド装置において、スリットは枠体の辺に平行に枠体のほぼ全領域に形成すればよい。
本発明の第3実施例のワイヤーグリッド装置においては、平行平板の伝搬方向の長さaを約50μm〜約2000μmとするのが好適であり、長さaを約50μmとした時は,平行平板の間隔dを約10μm〜約50μmとすると共に、平行平板の周期を約10.01μm〜約100μmとするのが好適である。また、長さaを約1000μm〜約2000μmとした時は、平行平板の間隔dを約10μm〜約150μmとすると共に、平行平板の周期を約10.01μm〜約300μmとするのが好適である。この場合、平行平板における伝搬方向の長さを1000μm以上とすると、0.1THz〜1.5THzにおける多くの周波数領域において、TM透過電力が約40%以上で、かつ、消光比が−100dBを超えるテラヘルツ波帯の偏光子として動作するようになる。
また、本発明の第3実施例のワイヤーグリッド装置においては、平行平板の伝搬方向の長さとされる金属薄板32の幅a3を50μm〜2000μmとすると、2THz〜10THzの周波数帯におけるテラヘルツ波帯の偏光子として動作する間隔d3の許容範囲は約1μm〜約5μmの範囲となり、周期p3の許容範囲は約1.01μm〜約20μmとなることが分かる。また、金属薄板32の幅a3を50μm〜2000μmとすると、2THz〜4THzの周波数帯におけるテラヘルツ波帯の偏光子として動作する間隔d3の許容範囲は約1μm〜約23μmの範囲となり、周期p3の許容範囲は約1.01μm〜約43μmとなることが分かる。なお、金属薄板32の幅a3を50μm〜2000μmとした時は、2THz〜10THzの周波数帯では間隔d3を約10μmとすると最も効果的となり、2THz〜4THzの周波数帯では間隔d3を約10μm〜約23μmとすると最も効果的となる。
また、本発明の第3実施例のワイヤーグリッド装置におけるワイヤーグリッドを構成する平行平板とされる金属薄板の間隔は、ワイヤーグリッド装置の性能を決定するパラメータであるが、この間隔はフィルム基板の厚さで一義的に決定される。すなわち、本発明の3実施例のワイヤーグリッド装置では、大量生産した場合にも上記間隔を安定して一定の値に保つことができ、当該ワイヤーグリッド装置の歩留まりを向上することができる。また、フィルム基板の厚さを変更するだけで、適用される周波数帯を変更することができるようになる。さらに、ポリマーフィルムは、シクロオレフィンポリマーフィルムを用いるようにしたが、これに限ることはなくテラヘルツ波帯において誘電正接の小さいフィルムならばいずれの材料からなるフィルムでも用いることができる。また、フィルムに替えてフィルム状の物質を金属薄板の面に形成しても良い。例えば、金属薄板の面に所定の厚さになる樹脂等の絶縁性の物質を塗布あるいは貼着することにより、金属薄板を所定間隔で対向させるようにしても良い。
1 ワイヤーグリッド装置、2 ワイヤーグリッド装置、2a グリッド板積層体、3 ワイヤーグリッド装置、3a フィルム基板積層体、10 枠体、11 スリット、12 グリッド、13 電気壁、14 周期境界壁、20 グリッド板、20a グリッド部、20b 切欠部、20c 固定部、20d 貫通孔、21 スペーサ、21a 本体部、21b 貫通孔、22 上基台、22a 孔部、23 下基台、23a ネジ部、24 取付ネジ、30 フィルム基板、30a〜30f フィルム基板、31 ポリマーフィルム、31a 保持部、31b 取付部、31c 取付部、32 金属薄板、32a、32b 金属薄板、33 第1切欠部、34 第2切欠部、35 第3切欠部、36 矩形状切欠部、37 孔部、40 押さえ板、41 平板部、42 第1切欠部、43 第2切欠部、44 第3切欠部、46 挿通孔、50 基台、51 底部、52 第1立設柱、53 第2立設柱、54 第3立設柱、55 ネジ孔、60 取付ネジ、101 ワイヤーグリッド用金属板、111 縦桟部、112 横桟部、113 フランジ部

Claims (10)

  1. 所定の奥行きを有する直方体状とされた導電性の枠体の一辺に平行に、前記枠体に複数形成されたスリットと、該スリット間にそれぞれ形成されたグリッドとを備え、前記グリッドが平行平板を構成するテラヘルツ波帯用のワイヤーグリッド装置であって、
    前記枠体の奥行きaを50μmとした時に、前記スリットの幅dが10μm〜50μm、前記グリッドの周期pが11μm〜50μmとされ、前記枠体の奥行きaを1000μmから3000μmとした時に、前記スリットの幅dが10μm〜150μm、前記グリッドの周期pが11μm〜300μmとされることを特徴とするテラヘルツ波帯用のワイヤーグリッド装置。
  2. 細長い矩形状の金属薄板のグリッド部を有する複数のグリッド板において、前記グリッド部同士が所定の間隔を介して対面するよう積層されたテラヘルツ波帯用のワイヤーグリッド装置であって、
    前記グリッド板における隣接する前記グリッド板の一端の間および他端との間にスペーサが挿入されることにより、隣接する前記グリッド板の前記グリッド部間にスリットが形成されてグリッド板積層体が形成され、該グリッド板積層体における前記グリッド部が平行平板を構成することを特徴とするテラヘルツ波帯用のワイヤーグリッド装置。
  3. 両側にネジ部が形成された平板状の下基台と、
    前記ネジ部の形成位置に対応して両側に孔が形成された平板状の上基台とを有し、
    前記グリッド板の前記一端と前記他端とに、前記ネジ部および前記孔の形成位置に対応して貫通孔が形成されていると共に、前記スペーサにも貫通孔が形成されており、前記グリッド板積層体を前記下基台と前記上基台との間に挟持し、前記上基台の前記孔に挿通した取付手段を、前記グリッド板積層体における前記グリッド板の前記貫通孔および前記スペーサの前記貫通孔に順次挿通して前記下基台のネジ部に螺着することにより組み立てられていることを特徴とする請求項2に記載のテラヘルツ波帯用のワイヤーグリッド装置。
  4. 前記平行平板の伝搬方向の長さである前記グリッド部の幅aを50μmとした時に、前記グリッド部間の間隔dが10μm〜50μm、前記グリッド部を配置する周期pが11μm〜50μmとされ、前記グリッド部の幅aを1000μmから3000μmとした時に、前記間隔dが10μm〜150μm、前記周期pが11μm〜300μmとされることを特徴とする請求項2または3に記載のテラヘルツ波帯用のワイヤーグリッド装置。
  5. 前記平行平板の伝搬方向の長さである前記グリッド部の幅aを50μm〜3000μmとした時に、3THz〜10THzの周波数帯におけるテラヘルツ波帯の偏光子として動作する許容範囲が、間隔dではμm〜10μm、周期pではμm〜20μmとされることを特徴とする請求項2または3に記載のテラヘルツ波帯用のワイヤーグリッド装置。
  6. 前記平行平板の伝搬方向の長さである前記グリッド部の幅aを50μm〜3000μmとした時に、3THz〜6THzの周波数帯におけるテラヘルツ波帯の偏光子として動作する許容範囲が、間隔dではμm〜23μm、周期pではμm〜43μmとされることを特徴とする請求項2または3に記載のテラヘルツ波帯用のワイヤーグリッド装置。
  7. 細長い矩形状の金属薄板が一面のほぼ中央に形成されている矩形状のフィルムからなるフィルム基板を複数枚積層することにより平行平板が構成されたテラヘルツ波帯用のワイヤーグリッド装置であって、
    伝搬方向の長さである前記金属薄板の幅aを50μmとした時に、前記フィルム基板間の間隔dが10μm〜50μmとすると共に、前記フィルム基板を積層する周期pが10.01μm〜100μmとされ、前記金属薄板の幅aを1000μm〜2000μmとした時に、前記フィルム基板間の間隔dが10μm〜150μmとすると共に、前記フィルム基板を積層する周期pが10.01μm〜300μmとされることを特徴とするテラヘルツ波帯用のワイヤーグリッド装置。
  8. 平板状の底部と、該底部の上面から立設した複数本の立設柱とを有する基台と、
    前記基台の前記立設柱の位置が切り欠かれた前記フィルム基板を複数枚積層したフィルム基板積層体と、
    平板状の平板部と、該平板部において前記基台の前記立設柱の位置が切り欠かれている押さえ板とを備え、
    前記フィルム基板積層体が前記複数本の立設柱により位置合わせされて前記基台に収納され、該フィルム基板積層体の上に前記押さえ板が載置され、該押さえ板に挿通されたネジが前記基台に螺着されていることを特徴とする請求項7に記載のテラヘルツ波帯用のワイヤーグリッド装置。
  9. 前記平行平板の伝搬方向の長さとされる前記金属薄板の幅aを50μm〜2000μmとした時に、2THz〜10THzの周波数帯におけるテラヘルツ波帯の偏光子として動作する許容範囲が、間隔dではμm〜μm、周期pでは1.01μm〜20μmとされることを特徴とする請求項7または8に記載のテラヘルツ波帯用のワイヤーグリッド装置。
  10. 前記平行平板の伝搬方向の長さとされる前記金属薄板の幅aを50μm〜2000μmとした時に、2THz〜4THzの周波数帯におけるテラヘルツ波帯の偏光子として動作する許容範囲が、間隔dではμm〜23μm、周期pでは1.01μm〜43μmとされることを特徴とする請求項7または8に記載のテラヘルツ波帯用のワイヤーグリッド装置。
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