JP6589661B2 - 衝突検知センサおよび車両用衝突検知システム - Google Patents

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Description

本発明は、加速度センサを有する衝突検知センサと、当該衝突検知センサと信号処理装置とを有する車両用衝突検知システムに関する。
従来では、例えば下記の特許文献1において、チップ障害や伝送線障害等の固定障害に対応することを目的とする記憶装置に関する技術が開示されている。この記憶装置は、記憶素子と記憶制御機構との間における転送情報の誤り検出訂正のための冗長情報を、パケット中の専用の転送スロット、あるいは、専用のインタフェース信号線に付加する記憶制御機構を備える。
特開2000−066962号公報
しかし、特許文献1に記載の技術では、冗長情報として誤り訂正符号を用い、転送スロットや専用のインタフェース信号線に付加する。冗長情報を転送スロットに付加すると、転送に必要な全体のデータ量が増加するという問題がある。例えばブロック符号に含まれるハミング符号では、転送スロットに含まれるデータのビット数をkとし、転送スロットのデータ数をmとし、ハミング符号のビット数をnとすると、n=2m−1かつk=n−mが成り立つことが知られている。ブロック符号に含まれる他の訂正符号(例えば巡回符号や疎グラフ符号など)や、畳み込み符号についても同様である。よって、データのビット数やデータ数が増えるにつれて、転送に必要な全体のデータ量も増える。特にシリアル通信ではデータ量の増加に伴って、通信時間も増大する。
また、冗長情報をインタフェース信号線に付加する場合は、インタフェース信号線が増加する。そのため、線数の増加に伴ってコスト高になり、インタフェース信号線の取り付け作業に時間を要するという問題もある。
その一方で、転送に必要な全体のデータ量を抑制する観点から、誤り訂正符号に代えて誤り検出符号を用いることが考えられる。誤り検出符号は、転送する前に必要な計算を行って設定する。ところが、記憶素子に含まれる一以上のビットが「0」または「1」で固着する故障が発生していても、誤り検出符号としては正しい値になる。したがって、記憶素子の故障を検知することができないという問題がある。
本開示はこのような点に鑑みてなしたものであり、次の目的を達成し得る衝突検知センサおよび車両用衝突検知システムを提供する。第1の目的は、信号線を介して伝達(上記転送に相当する)する全体のデータ量を少なく抑えることである。第2の目的は、信号線の線数を少なく抑えることである。第3の目的は、衝突検知センサに含まれる記録部(上記記憶素子に相当する)の故障を検知できるようにすることである。
上記課題を解決するためになされた第1の発明は、車両の加速度(ac)を検知する加速度センサ(12d)を有する衝突検知センサ(12,121,122,…,12n)において、所要の情報を記録する記録部(12e)と、前記加速度センサで検知された加速度である加速度情報(a)に基づいて、前記加速度情報が所定閾値の範囲(aR)外であれば前記加速度情報を前記記録部に記録し、前記加速度情報が前記所定閾値の範囲内であれば前記加速度情報とは異なる、前記記録部の故障を検知するために用いられる故障検知情報(b)を前記記録部に記録する信号処理部(12c)と、前記記録部に記録されている前記加速度情報または前記故障検知情報を信号データ(SD)として送信する送信部(12a)とを有する。
この構成によれば、1回に送信する信号データは、加速度情報が所定閾値の範囲の内外に応じて加速度情報または故障検知情報のいずれかを含むものの、データ量に変化は無い。そのため、信号線を介して伝達する全体のデータ量を少なく抑えることができ、信号線の線数を少なく抑えることができる。また、故障検知情報によって記録部の故障を検知することができる。
第2の発明は、車両用衝突検知システム(10)において、請求項1から4のいずれか一項に記載された一以上の衝突検知センサと、前記衝突検知センサから通信線(L,L1,L2,…,Ln)を介して送信される信号データを受信する受信部(11c)と、受信された前記信号データに基づいて処理を行う衝突判定部(11b)とを含む信号処理装置(11)とを有する。
この構成によれば、衝突検知センサから通信線を介して信号処理装置に送信される信号データは、加速度情報または故障検知情報のいずれかを含むにすぎず、データ量に変化は無い。そのため、信号線を介して伝達する全体のデータ量を少なく抑えることができ、信号線の線数を少なく抑えることができる。また、故障検知情報によって記録部の故障を検知することができる。
なお「車両」は、車輪数や動力源(例えば内燃機関や回転電機など)の如何を問わず、任意の車両を適用してよい。「記録部」は、所要の情報を記録できれば任意の記録媒体を適用してよい。当該記録媒体には、例えば半導体メモリや非遷移的実体的記録媒体などが該当する。「加速度情報」は、加速度を表す情報である。「故障検知情報」は、記録部の故障を検知するために用いられるビットパターンの情報である。「情報」には、アナログかデジタルかを問わず、目的とする処理を行うためのデータやパターン等を含む。
車両用衝突検知システムの構成例を示す模式図である。 信号処理装置の構成例を示す模式図である。 衝突検知センサの構成例を示す模式図である。 信号データの構成例を示す模式図である。 信号データの伝達タイミングを説明するタイムチャート図である。 信号データの第1伝達方式を説明する模式図である。 信号データの第2伝達方式を説明する模式図である。 信号処理部の構成例を示す模式図である。 情報送信処理の手続き例を示すフローチャート図である。 故障検知情報記録処理の手続き例を示すフローチャート図である。 故障検知情報の変化例を説明する模式図である。 情報受信処理の手続き例を示すフローチャート図である。 故障判定処理の手続き例を示すフローチャート図である。 加速度に対する種別記録領域の変化を説明するタイムチャート図である。 固着時における故障検知情報の変化例を示す模式図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面に基づいて説明する。なお、特に明示しない限り、「接続する」という場合には電気的に接続することを意味する。各図は、本発明を説明するために必要な要素を図示し、実際の全要素を図示しているとは限らない。上下左右等の方向を言う場合には、図面の記載を基準とする。英数字の連続符号は記号「〜」を用いて略記する。例えば図1に示す「通信線L1〜Ln」は、n(nは1以上の整数)の通信線である「通信線L1,L2,L3,…,Ln」を意味する。車両の図示は省略するが、本形態では車両として自動車を適用する。
図1に示す車両用衝突検知システム10は、車両に備えられ、信号処理装置11,一以上の通信線L,一以上の衝突検知センサ12などを有する。本形態では、一以上の通信線Lとしてnの通信線L1〜Lnを適用する。また、一以上の衝突検知センサ12としてnの衝突検知センサ121〜12nを適用する。nは、車両に設置可能な衝突検知センサ12の数や、信号処理装置11で処理可能な信号データの数に基づいて、任意の数値を設定してよい。信号データの構成例については後述する。以下では理解し易くするため、衝突検知センサ121〜12nの一つを代表して「衝突検知センサ12」とし、通信線L1〜Lnのいずれか一線を代表して「通信線L」として説明する。
図2に示す信号処理装置11は、電源供給部11a,衝突判定部11b,受信部11cなどを有する。当該信号処理装置11は、例えばECUやコンピュータなどを適用する。なお、ECUは「Electronic Control Unit」の頭文字からなる略称である。
電源供給部11aは、通信線Lを介して衝突検知センサ12に電力を供給する機能を担う。衝突判定部11bは、受信部11cで受信された信号データに基づいて、車両の衝突判断,衝突検知センサ12の故障や報知などを行う。受信部11cは、衝突検知センサ12から通信線Lを介して伝達される信号データを受信し、衝突判定部11bに出力する。
衝突判定部11bは、種別判断機能11b1,衝突判断機能11b2,故障判断機能11b3,故障報知機能11b4などを有する。種別判断機能11b1は、後述する図4に示す種別記録領域A1の内容に基づいて、情報記録領域A2の内容が加速度情報aまたは故障検知情報bのいずれかを判断する。具体的な判断例については後述する。
衝突判断機能11b2は、種別判断機能11b1によって信号データSDの情報記録領域A2が加速度情報aであると判断された場合において、当該加速度情報aに基づいて車両が衝突したか否かを判断する。単に衝突したか否かを判断してもよく、複数の衝突検知センサ12から伝達される信号データSDに基づいて衝突形態を判断してもよく、衝突の大きさを判断してもよい。衝突形態は、自車である車両と、衝突対象である対象物とが相対的に衝突する形態である。例えば、正面衝突,オフセット衝突,斜め衝突,側面衝突などが該当する。対象物は、車両が衝突し得る物体であれば問わない。例えば、自車以外の車両、鉄道車両、建築物や橋梁等を含む構造物、標識,信号機,電柱,ガードレール等を含む設置物などが該当する。
衝突判断機能11b2は、自車である車両が対象物と衝突したと判断すると、衝突形態や衝突の大きさに応じて乗員保護装置20に制御信号CSを伝達して、車両の乗員を保護する。乗員保護装置20は制御信号CSに基づいて乗員を保護する装置であり、例えばエアバッグやシートベルトなどが該当する。制御信号CSには、エアバッグを展開させるために必要な電流を信号として含めてもよい。
故障判断機能11b3は、種別判断機能11b1によって信号データSDの情報記録領域A2が故障検知情報bであると判断された場合において、当該故障検知情報bに基づいて衝突検知センサ12に含まれる記録部12eが故障したか否かを判断する。具体的な判断例については後述する。
故障報知機能11b4は、故障判断機能11b3によって記録部12eが故障したと判断されると、故障を表示や音等で報知する。表示は、表示器(例えば液晶表示器や有機EL表示器など)や表示灯(例えばLEDやランプなど)等で行う。音声を含む音は、音響機器(例えばスピーカ,ブザー,アラームなど)等で行う。表示や音は、独立した機器で行ってもよく、他の機器(例えばインストルメントパネルやカーナビゲーションシステムなど)で行う表示や音で代用したり兼用したりしてもよい。
図2に一点鎖線で示す構成例の受信部11cは、抵抗器Rや変換器Qなどを有する。抵抗器Rは、信号線LPに信号データSDとして流れる電流を電圧に変換する。変換器Qは例えばオペアンプや差動増幅器などが適用され、抵抗器Rの両端に生じる電圧に基づいてデータに変換して衝突判定部11bに出力する。信号線LPに信号として流れる信号データSDの具体例については後述する。
通信線Lは、信号線LPとグラウンド線LMとを有する。グラウンド線LMは、信号処理装置11内でグラウンドGNDに接続される。グラウンドGNDは共通電位であり、必ずしも0[V]とは限らない。接地されたグラウンドGNDは0[V]になる。本形態の通信線Lは、信号処理装置11から衝突検知センサ12への電力供給と、衝突検知センサ12から信号処理装置11への信号伝送とを兼ねる。
図3に示す衝突検知センサ12は、送信部12a,電圧レギュレータ12b,信号処理部12c,加速度センサ12dなどを有する。図3では加速度センサを「Gセンサ」と表記する。電圧レギュレータ12bは、信号処理装置11から通信線Lを介して供給される電力を、衝突検知センサ12に備える各要素に必要な電圧や電流に変換して供給する。
加速度センサ12dは、車両の加速度acをアナログ値で検知して出力する。信号処理部12cは、加速度acを取得し、記録部12eに記録したり、信号データSDを送信部12aに出力したりする。信号処理部12cの構成例や作動等については後述する。送信部12aは、信号処理部12cから伝達された信号データSDをシリアル信号に変換し、通信線Lを介して信号処理装置11に送信する。
図4に示す信号データSDは、記録部12eに記録されたり、通信線Lを介して送信されたりするデータブロックの構成例である。当該信号データSDは、種別記録領域A1,情報記録領域A2,符号記録領域A3などを有する。
種別記録領域A1は、情報記録領域A2に記録される情報の種別と、信号データSDの開始を信号処理装置11(具体的には衝突判定部11b)に認識させる符号とを兼ねる領域である。本形態の種別記録領域A1は、ビットBXとビットBYとで構成される2ビットデータを適用する。例えば、情報記録領域A2が加速度情報aであれば「11」を記録し、情報記録領域A2が故障検知情報bであれば「10」を記録する。
情報記録領域A2は、加速度情報aまたは故障検知情報bを記録する領域である。本形態の情報記録領域A2は、最上位をビットB9とし、最下位をビットB0とする10ビットデータを適用する。故障検知情報bの内容については後述する。
符号記録領域A3は、種別記録領域A1と情報記録領域A2に記録されたデータの誤りを検出する誤り検出符号を記録する領域である。本形態の符号記録領域A3は、ビットBPで構成される1ビットデータ、すなわちパリティビットを適用する。
図5には、通信線Lにおける電力供給と信号伝送とを示す。信号処理装置11の電源供給部11aは、通信線Lを介して供給電圧Vsおよび供給電流Isを衝突検知センサ12に供給する。本形態の供給電流Isは電流I1である。衝突検知センサ12の送信部12aは、信号データSDとなる電流I2を電流I1に重畳し、通信線Lを介して信号処理装置11に伝送する。電流I1,I2の大きさは任意に設定してよい。本形態では、電流I1に10[mA]を設定し、電流I2に30[mA]を設定する。
信号処理装置11が時刻t0に起動されると、まず故障診断等のプロセスを行った後、時刻t1以降に電源供給部11aから所定電圧Vcc(例えば7〜10[V]程度)を通信線Lに加えて供給する。電圧レギュレータ12bは、通信線Lから供給される所定電圧Vccを送信部12a,信号処理部12c,加速度センサ12dなどの各要素を動作させるに足る電圧に変換して供給する。これにより、衝突検知センサ12自身が起動する。
起動後の衝突検知センサ12は、まず送信部12a,信号処理部12c,加速度センサ12dなどの故障を自己診断する。診断結果は、時刻t2に最初の信号データSDとして信号処理装置11に送信する。最初の信号データSDは、情報記録領域A2として診断結果に相当するデータを含む。信号処理装置11は、最初に伝達される信号データSDを診断結果として処理し、後述する加速度情報aや故障検知情報bとして処理しない。言い換えると、加速度情報aや故障検知情報bは2回目以降の信号データSDで送信される。
時刻t2から一定時間(例えば500[μs]など)が経過した時刻t3には、2回目の信号データSDを送信する。当該信号データSDは、加速度センサ12dから加速度acをサンプリングし、信号処理部12cによってデジタル変換とフィルタ処理を行われ、送信部12aによって通信線Lに送信される。本形態の信号データSDは、図4に示す構成例のように、全部で13ビットのデータ列である。3回目以降の信号データSDは、予め設定された通信間隔td(例えば500[μs]や250[μs]など)ごとに送信される。
送信部12aは、「0」や「1」からなるビット列を、引き込む電流の有無によって信号化する。例えば図6に示すように、「0」を電流I1とし、「1」を電流I2とするNRZ方式を適用してもよい。NRZ方式は「Non Return to Zero」を意味し、符号の送出間隔とパルス幅が同じになる方式である。また図7に示すように、「0」を電流I1から電流I2への立ち上がりとし、「1」を電流I2から電流I1への立ち下がりとするマンチェスタ方式を適用してもよい。
少なくとも時刻t2以降における信号データSDは、同じビット数で、所定の通信速度(例えば100〜200[kbps]など)により送信される。通信線L(具体的には信号線LP)における電流I1と電流I2の電流変化は、信号処理装置11の受信部11cによって「0」や「1」のデジタル信号に変換され、衝突判定部11bに送られる。
衝突判定部11bは、信号データSDを取得すると、まずパリティチェックを行って受信したデータの信憑性を確認する。具体的には、種別記録領域A1と情報記録領域A2に含まれるデータについて「0」または「1」の総和であるパリティと、符号記録領域A3に含まれて誤り検出符号に相当するパリティとが一致するか否かで判断する。
衝突判定部11bは、パリティチェックで問題なしと判断されると、種別記録領域A1に含まれるデータである種別に応じた処理を行う。すなわち種別記録領域A1が「11」であれば情報記録領域A2は加速度情報aであり、「10」であれば情報記録領域A2は故障検知情報bである。加速度情報aであれば、加速度acを示す10ビットのデータを取り出してフィルタ演算処理し、演算結果が所定の閾値を超えれば「衝突あり」と判定する。また、複数の衝突検知センサ12から伝達される信号データSDに基づいて衝突形態を判断してもよく、衝突の大きさを判断してもよい。衝突形態や衝突の大きさ等に応じた制御信号CSを乗員保護装置20に伝達することにより適切な乗員の保護を行える。
図8に示す信号処理部12cは、記録部12eやAD変換器12fなどを有する。記録部12eは、加速度情報記録部12e1や信号データ記録部12e2などを有する。AD変換器12fは、加速度センサ12dで検知されたアナログ値の加速度acを取得して、デジタル値の加速度情報aに変換して加速度情報記録部12e1に記録する。
加速度情報記録部12e1は、図4に示す信号データSDの情報記録領域A2と同じビット数で構成される。信号データ記録部12e2は、種別記録領域A1,情報記録領域A2,符号記録領域A3などを有する。信号データ記録部12e2の各領域は、図4に示す信号データSDの各領域に対応して同じビット数で構成される。
加速度情報記録部12e1には、加速度acに応じて加速度情報aまたは故障検知情報bが記録される。信号データ記録部12e2の情報記録領域A2には、信号データSDを送信するタイミングに合わせて加速度情報記録部12e1の内容が記録される。送信部12aは、信号データ記録部12e2に記録されている種別記録領域A1,情報記録領域A2,符号記録領域A3の内容を信号データSDとしてシリアル信号により送信する。
図9に示す情報送信処理と図10に示す故障検知情報記録処理は、図3に示す衝突検知センサ12が起動された以降において、送信部12aと信号処理部12cが繰り返し実行する手続き例である。具体的には、図9のステップS14が送信部12aに相当し、当該ステップS14を除いた図9,図10の全ステップが信号処理部12cに相当する。
図9の情報送信処理において、ステップS10では加速度センサ12dからAD変換器12fを介して加速度情報aを取得し、ステップS11では取得した加速度情報aの値(すなわち加速度ac)が所定閾値の範囲aR内か否かを判別する。所定閾値の範囲aRは、任意に設定してよく、車両の走行状態に応じて範囲を拡大したり縮小したりしてもよい。例えば、車両が静止している状態,車両の増減速度が許容速度の範囲,車両が一定速度とみなせる範囲で走行している状態などが該当する。すなわち、図2に示す衝突判断機能11b2が車両の衝突を判断する上で、情報記録領域A2に含まれる加速度情報aを取得する必要性が無いような範囲が該当する。
もし、取得した加速度情報aの値が所定閾値の範囲aR内であればYESになり、ステップS12に進む。ステップS12の故障検知情報記録処理の手続き例については図10を参照して後述する。一方、取得した加速度情報aの値が所定閾値の範囲aR外であればNOになり、ステップS15に進む。
ステップS15では、AD変換器12fを介して加速度センサ12dから取得した加速度情報aを加速度情報記録部12e1に記録する。またステップS16では、加速度情報aの種別を示す「11」を、図8に示す信号データ記録部12e2の種別記録領域A1に記録してステップS13に進む。
ステップS13では、加速度情報記録部12e1の内容を図8に示す信号データ記録部12e2の情報記録領域A2に記録し、図8に示す信号データ記録部12e2の符号記録領域A3に誤り検出符号を記録する。誤り検出符号は、図8に示す信号データ記録部12e2の種別記録領域A1と情報記録領域A2に含まれる現時点のデータについて「0」または「1」の総和であるパリティを演算し、演算結果を誤り検出符号として符号記録領域A3に記録する。パリティは、偶数パリティでもよく、奇数パリティでもよい。
ステップS14では、図3に示す送信部12aが図8に示す信号データ記録部12e2に記録されている情報を信号データSDとして取得し、シリアル信号で通信線Lを介して信号処理装置11に送信する。
図10の故障検知情報記録処理において、ステップS20では送信部12aによって前回送信した信号データSDに加速度情報aが含まれているか否かを判別する。もし、加速度情報aが含まれていればYESになり、ステップS21に進む。一方、加速度情報aが含まれていなければNOになり、ステップS23に進む。
ステップS21では、前回は加速度情報aを送信したので、故障検知情報bとして「0000000001」を図8に示す加速度情報記録部12e1に記録する。そしてステップS22では、種別記録領域A1に故障検知情報bの種別を示す「10」を、図8に示す信号データ記録部12e2の種別記録領域A1に記録する。種別記録領域A1と情報記録領域A2を記録した後、故障検知情報記録処理をリターンする。リターン後は、図9に示すステップS13に進む。
ステップS23では、送信部12aによって前回送信した信号データSDに含まれている故障検知情報bが「1000000000」であるか否かを判別する。この判別は、後述するステップS24で行うビットシフト処理が加速度情報記録部12e1内で一巡したか否かを検査するために行う。もし、故障検知情報bが「1000000000」以外であればNOになり、ステップS24に進む。一方、故障検知情報bが「1000000000」であればYESになり、上述したステップS21,S22を実行した後、故障検知情報記録処理をリターンする。
ステップS24では、図8に示す加速度情報記録部12e1に記録されている内容(すなわちデータ)を1ビットだけ左シフトする。ただし、最上位ビットに記録していた内容は破棄し、最下位ビットに「0」を記録する。そして、上述したステップS22を実行した後、故障検知情報記録処理をリターンする。
図11には、上述した図10のステップS21,S24が実行されて変化する加速度情報記録部12e1の記録内容例を示す。まずステップS21が実行されると「0000000001」になり、ステップS24が実行されると「0000000010」になり、再びステップS24が実行されると「0000000100」になる。以降はステップS24が実行されるごとに、「0000001000」→「0000010000」→「0000100000」→「0001000000」→「0010000000」→「0100000000」→「1000000000」のように変化する。前回に加速度情報aが送信された場合や、前回送信時における加速度情報記録部12e1が「1000000000」のときは、ステップS21が実行されて「0000000001」に戻って繰り返す。
図12に示す情報受信処理と図13に示す故障判定処理は、図2に示す信号処理装置11が起動された以降において、衝突判定部11bが繰り返し実行する手続き例である。図13のステップS40は種別判断機能11b1に相当し、ステップS46は衝突判断機能11b2に相当し、ステップS42,S43,S44,S45は故障判断機能11b3に相当し、ステップS45は故障報知機能11b4に相当する。
図12の情報受信処理において、ステップS30では衝突検知センサ12から通信線Lを介して信号データSDを受信したか否かを判別する。もし、信号データSDを受信した場合はYESになって、ステップS31に進む。一方、信号データSDを受信しない場合はNOになって、信号データSDを受信するまでステップS30を繰り返す。
ステップS31では、信号データSDのパリティチェックを行う。すなわち、ステップS30で受信した信号データSDに含まれる種別記録領域A1と情報記録領域A2に含まれるデータについて「0」または「1」の総和であるパリティと、符号記録領域A3に含まれる誤り検出符号のパリティとが一致するか否かで判断する。一致すれば正常とし、一致しなければエラーとする。
ステップS32では、ステップS31で行ったパリティチェックの結果、エラーが無いか否かを判別する。もし、パリティチェックが正常であればYESになり、ステップS33に進む。ステップS33の故障判定処理の手続き例については図13を参照して後述する。一方、パリティチェックがエラーであればNOになり、ステップS34に進む。
ステップS34では、ステップS30で受信した信号データSDがノイズ等の要因で内容が変化した可能性があり、信憑性が疑わしいので破棄する。その後、情報受信処理を終了(あるいはリターン)する。
図13の故障判定処理において、ステップS40では信号データSDに含まれる種別記録領域A1の内容が故障検知情報bを示す「10」であるか否かを判別する。もし、種別記録領域A1の内容が「10」であればYESになり、ステップS41に進む。一方、種別記録領域A1の内容が「10」以外であればNOになり、信号データSDの情報記録領域A2に加速度情報aが記録されているので、ステップS46に進む。
ステップS41では、前回受信した信号データSDにおける種別記録領域A1の内容が加速度情報aを示す「11」であるか、または前回受信した信号データSDにおける情報記録領域A2の内容が「1000000000」であるか否かを判別する。もし、種別記録領域A1の内容が「11」であるか、情報記録領域A2の内容が「1000000000」であればYESになり、ステップS42に進む。一方、種別記録領域A1の内容が「10」であるか、情報記録領域A2の内容が「1000000000」以外であればNOになり、ステップS43に進む。
ステップS42では、今回受信した信号データSDにおける情報記録領域A2の内容が「0000000001」であるか否かを判別する。もし、情報記録領域A2の内容が「0000000001」であればYESになり、ステップS44に進む。一方、情報記録領域A2の内容が「0000000001」以外であればNOになり、ステップS45に進む。
ステップS43では、信号データSDの情報記録領域A2に記録される故障検知情報bについて、今回値と前回値が等しいか否かを判別する。今回値は、今回受信した信号データSDにおける情報記録領域A2の内容である。前回値は、前回受信した信号データSDにおける情報記録領域A2の内容を1ビットだけ左シフトした値である。当該前回値は、衝突判定部11bの内外を問わず記録媒体に記録しておくとよい。もし、今回値と前回値が等しい場合はYESになり、ステップS44に進む。一方、今回値と前回値が異なる場合はNOになり、ステップS45に進む。
ステップS44では、パリティチェックが正常であり、かつ、故障検知情報bも正しいので、加速度情報記録部12e1を含めて記録部12eは「正常」と判断する。また、図8に示す信号処理部12cの全体が正常に作動していると判断することもできる。判断後は、故障判定処理をリターンする。
ステップS45では、パリティチェックが正常であるものの、故障検知情報bが誤っているので、記録部12eは「異常」と判断する。ここにいう記録部12eは、加速度情報記録部12e1である。異常が生じているので、表示や音等によって衝突検知センサ12の故障を報知するとよい。判断後は、故障判定処理をリターンする。
ステップS46では、今回受信した信号データSDの情報記録領域A2に記録されている加速度情報aに基づいて、車両が衝突したか否かを判定する。単に衝突したか否かを判定してもよく、複数の衝突検知センサ12から伝達される信号データSDに基づいて衝突形態を判定してもよく、衝突の大きさを判断してもよい。自車である車両が対象物と衝突したと判定すると、衝突形態や衝突の大きさに応じて乗員保護装置20に制御信号CSを伝達して、車両の乗員を保護する。判定後は、故障判定処理をリターンする。
図14には、時刻tの経過に伴って変化する加速度acに対して、衝突検知センサ12から信号処理装置11に送信される信号データSDを示す。なお、信号データSDは種別記録領域A1を代表して示す。また、図14に示す所定閾値の範囲aRは、下限加速度aLから上限加速度aHまでの範囲である。下限加速度aLと上限加速度aHは、それぞれ一定値でもよく、車両の走行状態に応じて変化させてもよい。
時刻t11,t12,t13,t16,t17等は、加速度acが所定閾値の範囲aR内に収まっている。そのため、信号データSDの種別記録領域A1には故障検知情報bの種別を示す「10」が記録され、情報記録領域A2には図11に示すような内容が送信ごとに変化して記録される。
時刻t14,t15等は、加速度acが所定閾値の範囲aRを外れている。そのため、信号データSDの種別記録領域A1には加速度情報aの種別を示す「11」が記録され、情報記録領域A2には加速度センサ12dから取得した加速度情報aが記録される。
図15には、加速度情報記録部12e1に発生する固着故障の一例を示す。本例では、記録時に故障検知情報bとして「0000100000」が記録されていると仮定する。図10のステップS24が実行されて1ビット左シフトされるとき、加速度情報記録部12e1が正常であれば「0001000000」になる。
ところが、例えばビットB5が「1」で固着故障した場合にステップS24が実行されると、上側に示す「0001100000」になる。またビットB5が「0」で固着故障した場合にステップS24が実行されると、下側に示す「0000000000」になる。このことはビットB5以外の各ビットでも同様に生じる。固着故障した場合は、図12に示すステップS31のパリティチェックでは正常になるものの、図13に示すステップS42,S43でNOになるため、加速度情報記録部12e1の故障を検知することができる。
上記実施の形態によれば、以下に示す各作用効果を得ることができる。
(1)加速度センサ12dを含む衝突検知センサ12は、図1,図2,図3,図7に示すように、所要の情報を記録する記録部12eと、加速度センサ12dで検知された加速度情報aに基づいて記録部12eに記録する信号処理部12cと、信号データSDとして送信する送信部12aとを有する。信号処理部12cは、加速度情報aが所定閾値の範囲aR外であれば加速度情報aを記録部12eに記録し、加速度情報aが所定閾値の範囲aR内であれば故障検知情報bを記録部12eに記録する。この構成によれば、1回に送信する信号データSDは、加速度情報aが所定閾値の範囲aRの内外に応じて加速度情報aまたは故障検知情報bのいずれかを含むものの、データ量に変化は無い。そのため、通信線Lを介して伝達する全体のデータ量を少なく抑えることができ、通信線Lの線数を少なく抑えることができる。また、故障検知情報bによって記録部12eの故障を検知することができる。
(2)信号処理部12cは、図5,図6に示すように、故障検知情報bを記録部12eに含まれる加速度情報記録部12e1に記録するごとに、故障検知情報bの内容を変化させる構成とした。この構成によれば、記録部12eの故障(特に固着故障)を検知することができる。
(3)記録部12eは、図7に示すように、情報の種別を記録する種別記録領域A1と、情報を記録する情報記録領域A2と、誤り検出符号を記録する符号記録領域A3とを信号データ記録部12e2として有する。信号処理部12cは、加速度情報aまたは故障検知情報bを情報記録領域A2に記録する。この構成によれば、加速度情報aと故障検知情報bを確実に送信でき、信号データSDの誤りを符号記録領域A3の内容で検知することができる。
(4)図10に示すように、情報記録領域A2はビットB0〜B9で構成される10ビット列である。信号処理部12cは、故障検知情報bを記録部12eの情報記録領域A2に記録するごとに、情報記録領域A2の記録内容をシフトさせる。この構成によれば、加速度情報記録部12e1に含まれる一以上のビットが「0」または「1」で固着する故障が発生すると、情報記録領域A2は図14に示すように図10とは異なる値になる。したがって、加速度情報記録部12e1の故障を容易に検知することができる。
(5)車両用衝突検知システム10は、図1に示すように、衝突検知センサ12と、衝突検知センサ12から通信線Lを介して送信される信号データSDを受信する受信部11cと、受信された信号データSDに基づいて処理を行う衝突判定部11bとを含む信号処理装置11とを有する。この構成によれば、衝突検知センサ12から通信線Lを介して信号処理装置11に送信される信号データSDは、加速度情報aまたは故障検知情報bのいずれかを含むにすぎず、データ量に変化は無い。そのため、通信線Lを介して伝達する全体のデータ量を少なく抑えることができ、通信線Lの線数を少なく抑えることができる。また、故障検知情報bによって記録部12eの故障を検知することができる。
(6)信号データSDは、図7に示すように、情報の種別を示す種別記録領域A1と、加速度情報aまたは故障検知情報bを含む情報記録領域A2と、誤り検出符号を含む符号記録領域A3とを有する。衝突判定部11bは、図2に示すように、種別記録領域A1に基づいて加速度情報aまたは故障検知情報bのいずれかを判断する種別判断機能11b1と、種別判断機能11b1によって信号データSDの情報記録領域A2が加速度情報aであると判断された場合に加速度情報aに基づいて車両が衝突したか否かを判断する。この構成によれば、信号データSDに含まれる情報記録領域A2の種別を種別記録領域A1の内容によって判断でき、加速度情報aであれば衝突判断機能11b2によって車両が衝突したか否かを判断することができる。
(7)衝突判定部11bは、図2に示すように、故障検知情報bに基づいて衝突検知センサ12に含まれる記録部12eが故障したか否かを判断する故障判断機能11b3を有する構成とした。この構成によれば、信号データSDに含まれる情報記録領域A2が故障検知情報bであれば、故障判断機能11b3によって記録部12e(具体的には加速度情報記録部12e1)が故障したか否かを判断することができる。
(8)衝突判定部11bは、図2に示すように、故障判断機能11b3によって記録部12eが故障したと判断されると、故障を報知する故障報知機能11b4を有する構成とした。この構成によれば、記録部12e(具体的には加速度情報記録部12e1)の故障が報知されるので、修理や交換等の措置を促すことができる。
〔他の実施の形態〕
以上では本発明を実施するための形態について説明したが、本発明は当該形態に何ら限定されるものではない。言い換えれば、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施することもできる。例えば、次に示す各形態を実現してもよい。
上記実施の形態における衝突検知センサ12は、図1に示すように、信号処理装置11の外部に備える構成とした。この形態に代えて、信号処理装置11の内部に備える構成としてもよく、外部と内部の相当に備える構成としてもよい。内部に備える場合の通信線Lは、信号処理装置11の内部配線に相当する。単に衝突検知センサ12の配置が相違するに過ぎないので、上記実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。また、衝突検知センサ12を信号処理装置11の内部に備えることにより、通信線Lの配線作業が不要になり、車両用衝突検知システム10を小型化できる。
上記実施の形態における加速度センサ12dは、図14に示すように、車両の加速度acをアナログ値で検知して出力する構成とした。この形態に代えて、車両の加速度acをデジタル値で検知して出力する構成としてもよい。単に加速度センサ12dの出力形式が相違するに過ぎないので、上記実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。また、図8に示す信号処理部12cはAD変換器12fが不要になるので、小型化できる。
上記実施の形態では、信号処理装置11と衝突検知センサ12との間の通信方式として、図6に示すNRZ方式や、図7に示すマンチェスタ方式を適用する構成とした。この形態に代えて、他の通信方式を適用してもよい。他の通信方式は、例えば単流方式,複流方式,RZ方式,バイポーラ方式,差分方式,ダイコード方式,ダイパルス方式などが該当する。RZ方式は「Return to Zero」を意味し、符号の送出間隔よりパルス幅が短く、ゼロ電位に戻る方式である。単に通信方式が相違するに過ぎないので、上記実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。
上記実施の形態における信号処理部12cは、図11に示すように、加速度情報記録部12e1に記録するごとに故障検知情報bの内容を1ビットずつ左シフトする構成とした。この形態に代えて、他の変化形態で故障検知情報bの内容を変化させる構成としてもよい。他の変化形態は、例えば故障検知情報bの内容を1ビットずつ右シフトする形態、故障検知情報bの内容を複数ビットずつシフトする形態、所定のビットパターンで変化させる形態などが該当する。複数ビットは、情報記録領域A2を構成するビット数の約数が望ましい。例えば情報記録領域A2は10ビットであるので、複数ビットは2ビットまたは5ビットが該当する。2ビットずつ左シフトする場合は、「0000000011」→「0000001100」→「0000110000」→「0011000000」→「1100000000」の順番で繰り返す。5ビットずつ左シフトする場合は、「0000011111」と「1111100000」とを繰り返す。右シフトは、シフト方向が相違するに過ぎず、左シフトと同様である。所定のビットパターンは、情報記録領域A2の全ビットで「0」と「1」とが切り替われば任意に設定してよい。例えば順番を問わず、「0101010101」,「1010101010」の繰り返しや、「0000000111」,「0000111000」,「0111000000」,「1000000000」の繰り返しなどが該当する。単に故障検知情報bの内容を変化させる形態が相違するに過ぎず、「0」または「1」の固着故障を検知できるで、上記実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。
上記実施の形態における通信線Lは、図2,図3に示すように、信号線LPとグラウンド線LMとを備える二線構成とした。この形態に代えて、三線以上で構成してもよい。例えば、通信線Lを複数線で冗長化する構成としてもよい。この場合は、通常時に使用する信号線LPやグラウンド線LMが断線等の要因で通信不能になっても、残りの二線を使用して信号処理装置11と衝突検知センサ12との相互間通信を確保できる。また、加速度情報aを伝達する信号線LPと、故障検知情報bを伝達する信号線LPとを備える構成としてもよい。この場合は、種別記録領域A1による判断が不要になり、どの信号線LPで送信されたかによって加速度情報aか故障検知情報bかを判断できる。通信線Lの線数が相違するに過ぎないので、信号線の線数を少なく抑える点を除いて、上記実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。
上記実施の形態における信号処理部12cは、図8に示すように、故障検知情報bを記録したり、記録内容をビットシフト処理したりする対象となる記録部を加速度情報記録部12e1に適用する構成とした。この形態に代えて、さらに信号データ記録部12e2に適用してもよい。例えば図11に示す故障検知情報bの内容が一巡するごとに、加速度情報記録部12e1と信号データ記録部12e2とを交互に適用する。こうすることで、加速度情報記録部12e1だけでなく、信号データ記録部12e2の固着故障も検知することができる。記録部12e内の対象が相違するに過ぎないので、上記実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。
10 車両用衝突検知システム
11 信号処理装置
12 衝突検知センサ
12a 送信部
12c 信号処理部
12d 加速度センサ
12e 記録部
20 乗員保護装置
a 加速度情報
b 故障検知情報

Claims (8)

  1. 車両の加速度(ac)を検知する加速度センサ(12d)を有する衝突検知センサ(12,121,122,…,12n)において、
    所要の情報を記録する記録部(12e)と、
    前記加速度センサで検知された加速度である加速度情報(a)に基づいて、前記加速度情報が所定閾値の範囲(aR)外であれば前記加速度情報を前記記録部に記録し、前記加速度情報が前記所定閾値の範囲内であれば前記加速度情報とは異なる、前記記録部の故障を検知するために用いられる故障検知情報(b)を前記記録部に記録する信号処理部(12c)と、
    前記記録部に記録されている前記加速度情報または前記故障検知情報を信号データ(SD)として送信する送信部(12a)とを有する衝突検知センサ。
  2. 前記信号処理部は、前記故障検知情報を前記記録部に記録するごとに、前記故障検知情報の内容を変化させる請求項1に記載の衝突検知センサ。
  3. 前記記録部は、情報の種別を記録する種別記録領域と、前記情報を記録する情報記録領域と、誤り検出符号を記録する符号記録領域とを有し、
    前記信号処理部は、前記加速度情報または前記故障検知情報を前記情報として前記情報記録領域に記録する請求項1または2に記載の衝突検知センサ。
  4. 前記情報記録領域は所定長のビット(B0,B1,B2,…,B9)列であり、
    前記信号処理部は、前記故障検知情報を前記記録部に記録するごとに、前記情報記録領域の記録内容をシフトさせる請求項3に記載の衝突検知センサ。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載された一以上の衝突検知センサと、
    前記衝突検知センサから通信線(L,L1,L2,…,Ln)を介して送信される信号データを受信する受信部(11c)と、受信された前記信号データに基づいて処理を行う衝突判定部(11b)とを含む信号処理装置(11)とを有する車両用衝突検知システム(10)。
  6. 前記信号データは、情報の種別を示す信号データ種別記録領域と、加速度情報または故障検知情報を含む信号データ情報記録領域と、誤り検出符号を含む信号データ符号記録領域とを有し、
    前記衝突判定部は、前記信号データ種別記録領域に基づいて前記加速度情報または前記故障検知情報のいずれかを判断する種別判断機能(11b1)と、前記種別判断機能によって前記信号データが前記加速度情報であると判断された場合に前記加速度情報に基づいて車両が衝突したか否かを判断する衝突判断機能(11b2)とを有する請求項5に記載の車両用衝突検知システム。
  7. 前記衝突判定部は、前記種別判断機能によって前記信号データが前記故障検知用情報であると判断された場合に前記故障検知情報に基づいて前記衝突検知センサの前記記録部が故障したか否かを判断する故障判断機能(11b3)を有する請求項6に記載の車両用衝突検知システム。
  8. 前記衝突判定部は、前記故障判断機能によって前記記録部が故障したと判断されると、前記故障を報知する故障報知機能(11b4)を有する請求項7に記載の車両用衝突検知システム。
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