JP6589492B2 - インバータ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、インバータ制御装置に関し、特に、電気自動車に搭載されるインバータ制御装置に関する。
電気自動車(以下、車両という)の動力源であるモータを駆動制御するインバータ装置は、一般に、モータに電流を供給するインバータ主回路と、そのインバータ主回路の作動制御を行うインバータ制御装置とを含んでいる。
特開2012−178904号公報
インバータ制御装置からインバータ主回路にわたる制御系に異常が発生すると、モータが異常な動作を行い、車両が運転者の意図しない急激な動作(例えば急加速)を行う虞がある。車両がこのような動作を行うと非常に危険であるため、インバータ制御装置等の異常を検知する技術が種々提案されている。その一例として、モータの回転速度を回転速度センサで検出し、その速度検出結果を用いて異常を検知する技術がある。しかし、回転速度センサは、モータの回転速度を検出するための回転機構を含むことが多く、機械的な故障の発生が懸念される。
本発明は以上に説明した課題に鑑みて為されたものであり、故障する可能性の高い回転速度センサを用いずに、インバータ制御装置からインバータ主回路にわたる制御系における異常を検出可能な技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明のインバータ制御装置は、モータを駆動するインバータ主回路の作動制御を上位コントローラの制御の下に行う装置である。本発明のインバータ制御装置は、インバータ主回路の出力電流の電流検出値に基づいて電流の周波数を算出する周波数演算手段と、周波数演算手段によって算出された電流の周波数と、上位コントローラから与えられるトルク指令値とに基づいて異常の有無を判断する異常判断手段と、を有する。
電流の周波数は、モータの回転速度に対応する。このため、本発明のインバータ制御装置では、異常の検知にモータの回転速度センサを必要としない。
本発明のインバータ制御装置によれば、故障する可能性の高い回転速度センサを用いずに、インバータ制御装置からインバータ主回路にわたる制御系における異常を検出することができる。
特許文献1に開示の技術では、トルク指令値からモータへ供給する電流推定値を算出し、その電流推定値と電流検出器の電流検出値とを比較して異常を判断している。これに対して、本実施形態では、トルク指令値と電流の周波数とに基づいて異常を判断している。前述したように、モータに供給する電流の周波数は、当該モータの回転速度に対応するため、実際に回転するモータの状態において異常を判断することができる。このため、車両の急激な加速度の変化を判断することができる。従って、本発明のインバータ制御装置は、特許文献1の技術とは、異なる。
この発明の第1実施形態のモータ駆動システム1を車両に搭載した例を示すブロック図である。 第1実施形態のインバータ制御装置10を含むモータ駆動システム1の構成を示すブロック図である。 電流の周期から電流の周波数を演算する方法を説明する図である。 電流ベクトルから電流の周波数を演算する方法を説明する図である。 モータ駆動システム1のインバータ制御装置10のモータ制御CPU11の異常判断処理部114の構成を示すブロック図である。 異常判断処理部114の実トルク推定部50の構成を示すブロック図である。 異常判断処理部114の比較部60における処理の一例を説明する図である。 比較部60における処理の他の一例を説明する図である。 この発明の第2実施形態によるインバータ制御装置の異常判断処理部114Aの構成を示すブロック図である。 異常判断処理部114Aの移動平均算出部70の構成を示すブロック図である。 この発明の第3実施形態によるインバータ制御装置10Bを含むモータ駆動システム1Bの構成を示すブロック図である。 インバータ制御装置10Bのモータ制御CPU11の異常判断処理部114Bの構成を示すブロック図である。 異常判断処理部114Bの実トルク推定部50Bの構成を示すブロック図である。 この発明の第4実施形態によるインバータ制御装置10Cを含むモータ駆動システム1Cの構成を示すブロック図である。 インバータ制御装置10Cのモータ制御CPU11の異常判断処理部114Cの構成を示すブロック図である。 この発明の第5実施形態によるインバータ制御装置10Dを含むモータ駆動システム1Dの構成を示すブロック図である。 この発明の第6実施形態によるインバータ制御装置の異常判断処理部114Eの構成を示すブロック図である。 異常判断処理部114Eの比較部60Eにおける処理を説明する図である。 この発明の第7実施形態によるインバータ制御装置の異常判断処理部114Fの構成を示すブロック図である。 この発明の第8実施形態によるインバータ制御装置の異常判断処理部114Gの構成を示すブロック図である。 この発明の第9実施形態によるインバータ制御装置10Hを含むモータ駆動システム1Hの構成を示すブロック図である。 この発明の第10実施形態によるインバータ制御装置の比較部の処理を示すタイムチャートである。 この発明の第10実施形態によるインバータ制御装置の比較部の処理を示すタイムチャートである。 この発明の第11実施形態によるインバータ制御装置の異常判断処理部114Jの構成を示すブロック図である。 第11実施形態において、インバータ制御装置に異常が発生して車両が運転者の意図に依らず急加速した場合の加速度演算値とトルク指令値を示すタイムチャートである。 第11実施形態において、インバータ制御装置に異常が発生して車両が運転者の意図に依らず急加速した場合の加速度演算値とトルク指令値を示すタイムチャートである。 第11実施形態において、インバータ制御装置に異常が発生して車両が運転者の意図に依らず急減速した場合の加速度演算値とトルク指令値を示すタイムチャートである。 第11実施形態において、車両の速度とFTTIと運転者の平均反応時間と異常判断タイミングの関係を示す図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態を説明する。
(第1実施形態)
図1は、この発明の第1実施形態によるモータ駆動システム1を車両に搭載した例を示すブロック図である。モータ駆動システム1のインバータ装置5は、上位コントローラ30の制御の下、モータ40の駆動制御を行う。上位コントローラ30は、例えば、VCU(Vehicle Control Unit)などのマイクロコンピュータである。インバータ装置5の制御対象であるモータ40の主軸は、クラッチなどの動力伝達装置45を介して変速機46に連結される。変速機46は、ディファレンシャル47を介して車両の駆動輪48に連結されている。このように本実施形態では、モータ40は、車両の動力源である。
図2は、モータ駆動システム1の構成を示すブロック図である。モータ駆動システム1は、インバータ装置5および上位コントローラ30に加え、電流検出器42および回転速度センサ44を含んでいる。インバータ装置5は、インバータ制御装置10、インバータ主回路20および阻止スイッチ22を含んでいる。
インバータ主回路20は、IGBT(Insulated Gate Bipoler Transistor)などのスイッチング素子を有している。このスイッチング素子は、ゲート信号に応じてオン/オフする。インバータ主回路20は、このスイッチング素子のオン/オフに従った電流をモータ40に出力する。モータ40は、インバータ主回路20から供給される電流に応じて動作する。
インバータ制御装置10は、モータ制御CPU(Central Processing Unit:中央処理装置)11を含んでいる。モータ制御CPU11は、記憶部(図示略)に格納されているプログラムを実行することによりインバータ制御装置10の各部を制御する制御中枢である。モータ制御CPU11は、上位コントローラ30の制御の下、インバータ主回路20のスイッチング素子にゲート信号を供給してインバータ主回路20の作動制御を行う。具体的には、モータ制御CPU11は、上位コントローラ30から与えられたトルク指令値に基づいてパルス幅変調(PWM)したゲート信号をインバータ主回路20へ出力する。
モータ制御CPU11からインバータ主回路20へ供給されるゲート信号の供給経路には、阻止スイッチ22が設けられている。阻止スイッチ22は、阻止スイッチオン信号が与えられている状態では、オン状態となってゲート信号を通過させてインバータ主回路20へ供給する。一方、阻止スイッチ22は、阻止スイッチオフ信号が与えられている状態では、オフ状態となってゲート信号の通過を阻止し、インバータ主回路20への供給を遮断する。インバータ主回路20へのゲート信号の供給が遮断されると、モータ40は、フリーラン状態(惰性で回転する状態)になる。阻止スイッチ22の具体例としては、フォトカプラが考えられる。阻止スイッチ22としてフォトカプラを用いる場合は、阻止スイッチオフ信号に応じて当該フォトカプラの電源をオフすれば良い。
インバータ主回路20からモータ40へ供給される電流の供給経路には、電流検出器42が設けられている。電流検出器42は、インバータ主回路20の出力電流を検出する装置である。電流検出器42は、検出結果である電流検出値をモータ制御CPU11へ引き渡す。
回転速度センサ44は、モータ40の回転速度を検出する装置である。回転速度センサ44は、検出結果である速度検出値をモータ制御CPU11へ引き渡す。
モータ制御CPU11は、指令入力処理部110、制御指令入力処理部111、モータ制御処理部112、制御出力処理部113、異常判断処理部114、安全出力処理部115および周波数演算部116を含んでいる。これら各部は、モータ制御CPU11がプログラムを実行することにより実現される機能部である。
指令入力処理部110は、上位コントローラ30との通信を担当する。指令入力処理部110には、制御指令が上位コントローラ30から与えられる。制御指令には、トルク指令などの各種の指令があり、そのトルク指令には、トルク指令値が含まれている。指令入力処理部110は、与えられた制御指令を制御指令入力処理部111へ引き渡す。また、指令入力処理部110は、与えられた制御指令のうちのトルク指令値を異常判断処理部114へも引き渡す。また、指令入力処理部110は、上位コントローラ30との間で、変速機46の変速比データ、インバータ装置5の状態を示す状態データ、車両各部の故障を示す故障データなどの各種のデータの送受信も行う。
制御指令入力処理部111は、指令入力処理部110から受け取った制御指令をモータ制御処理部112へ引き渡す。また、制御指令入力処理部111は、状態データを指令入力処理部110経由で上位コントローラ30へ送信する。
モータ制御処理部112は、制御指令入力処理部111から制御指令を受け取る。また、モータ制御処理部112は、電流検出器42から電流検出値を受け取り、回転速度センサ44から速度検出値を受け取る。モータ制御処理部112は、トルク指令値、電流検出値、速度検出値などからモータ制御演算を行い、電圧指令値を制御出力処理部113へ出力する。
制御出力処理部113は、モータ制御処理部112から受け取った電圧指令値に従ってキャリア信号をパルス幅変調(PWM)し、そのパルス幅変調後の信号をゲート信号として阻止スイッチ22を介してインバータ主回路20へ出力する。
異常判断処理部114は、インバータ制御装置10からインバータ主回路20にわたる制御系における異常の有無を判断する異常判断処理を行う。異常判断処理部114における異常判断処理の詳細は後述する。異常判断処理部114は、異常判断処理結果を示す異常判断信号を安全出力処理部115へ出力する。
安全出力処理部115は、異常判断処理部114から与えられる異常判断信号の内容が異常を表すものである場合に、モータ駆動システム1が搭載される車両を安全状態へ移行させるための安全出力を行う。具体的には、安全出力処理部115は、異常判断信号の内容が安全を表すものである場合、阻止スイッチオン信号を阻止スイッチ22へ出力して、インバータ主回路20へのゲート信号の供給を許可する。一方、安全出力処理部115は、異常判断信号の内容が異常を表すものである場合、阻止スイッチオフ信号を阻止スイッチ22へ出力して、阻止スイッチ22にゲート信号を遮断させる。なお、安全出力処理部115は、異常判断信号の内容が異常を表すものである場合、インバータ主回路20の電源を遮断する信号を出力するようにしても良いし、動力伝達装置45における動力伝達を阻止する信号を出力するようにしても良いし、上位コントローラ30に異常を通知して上位コントローラ30の制御の下に安全ブレーキを作動させても良い。
周波数演算部116は、電流検出器42の電流検出値に基づいて電流の周波数を演算し、演算結果の周波数データ(以下、単に電流の周波数という)を異常判断処理部114へ引き渡す。周波数演算部116は、電流検出値により瞬時値が表される電流の周期から電流の周波数を求めても良いし、同電流の電流ベクトルから電流の周波数を求めても良い。
図3は、電流の周期から電流の周波数を演算する方法を説明する図である。電流検出器42は、インバータ主回路20が出力する3相(UVW)交流電流を相毎に検出するため、周波数演算部116には、電流検出器42からU相電流検出値、V相電流検出値およびW相電流検出値が与えられる。図3には、周波数演算部116に与えられるU相電流検出値が描くU相電流波形とV相電流検出値が描くV相電流波形とが示されている。図3に示すように、周波数演算部116は、U相電流検出値からU相電流波形における1周期(例えば、U相電流検出値が負から正へ変わる時刻から次にU相電流検出値が負から正へ変わるまでの時間)を検出する。周波数演算部116は、検出したU相電流波形における1周期の逆数を算出する。周波数演算部116は、算出した電流の周期の逆数を電流の周波数として出力する。U相に限らず、V相およびW相における電流の周期の逆数を電流の周波数としても良い。また、電流の周期の逆数を各相で平均した値を電流の周波数としても良い。
図4は、電流ベクトルから電流の周波数を演算する方法を説明する図である。周波数演算部116は、電流検出器42の電流検出値(具体的には、U相電流検出値iu、V相電流検出値ivおよびW相電流検出値iw)をサンプリング周期Tsで取り込む。周波数演算部116は、取り込んだU相電流検出値iu、V相電流検出値ivおよびW相電流検出値iwをαβ直交座標系のα相電流i1αおよびβ相電流i1βに3相/2相変換する。このα相電流i1αとβ相電流i1βとを合成した電流が電流ベクトルである。次に、周波数演算部116は、サンプリング周期Ts毎に電流ベクトルの位相角θ(具体的には、α相電流i1αに対するβ相電流i1βの逆正接)を算出する。次に、周波数演算部116は、今回算出した電流ベクトルの位相角θ_nから前回算出した電流ベクトルの位相角θ_n−1を減算して電流ベクトルの位相角の差分を算出し、算出した電流ベクトルの位相角の差分をサンプリング周期Tsで除算する。サンプリング周期Tsは、例えば、100μs〜1msである。周波数演算部116は、このようにして算出した除算結果を電流の周波数として出力する。
次に、異常判断処理部114における異常判断処理を説明する。図5は、異常判断処理部114の構成を示すブロック図である。異常判断処理部114は、実トルク推定部50と比較部60とを含んでいる。実トルク推定部50は、周波数演算部116から与えられる電流の周波数から実トルク推定値τを算出する。また、異常判断処理部114には、回転速度センサ44による速度検出値は与えられない。
図6は、実トルク推定部50の構成を示すブロック図である。実トルク推定部50は、まず、電流の周波数を時間微分して加速度演算値αを算出する。
ここで、モータ40の磁極の極数をP、モータ40へ供給する電流の周波数をfとすると、モータ40の同期速度(回転磁界の回転速度)Nsは、以下の式(1)を用いて算出することができる。
Ns=120f/P [rpm] ・・・(1)
モータ40が同期電動機であれば、モータ40の同期速度Nsがモータ40の回転速度である。また、モータ40が誘導電動機であれば、モータ40の同期速度Nsにすべりを考慮した補正を行うことでモータ40の回転速度を算出することができる。すなわち、周波数演算部116から与えられる電流の周波数は、モータ40の回転速度に対応している。従って、モータ40の回転速度に対応している電流の周波数を時間微分することで、モータ40の回転加速度を示す加速度演算値αが得られる。
加速度演算値αを算出した後、実トルク推定部50は、加速度演算値αに換算係数を乗算して実トルク推定値τを算出する。この換算係数は、以下の式(2)に示すように、車体重量m、モータ軸と車軸の変速比Kおよび車輪直径Dの各値を含むものである。
τ=m((D/2)/K)α ・・・(2)
この演算では、上位コントローラ30から与えられる変速比データが変速比Kとして用いられる。また、車体重量mおよび車輪直径Dの各データは、インバータ制御装置10に予め記憶されていても良いし、上位コントローラ30から与えられても良い。
図5に示すように、実トルク推定部50は、算出した実トルク推定値τを比較部60へ引き渡す。比較部60は、指令入力処理部110から与えられるトルク指令値と、実トルク推定部50から受け取った実トルク推定値τとを比較し、比較結果を示す異常判断信号を出力する。
図7は、比較部60における処理の一例を説明する図である。図7に示すように、比較部60は、実トルク推定値τとトルク指令値の差の絶対値を算出し、その算出結果(差分の絶対値)が閾値以上であるか否かを判断する。そして、比較部60は、その差分の絶対値が閾値以上である場合、異常を検知した旨の異常判断信号を出力し、その差分の絶対値が閾値未満である場合、安全である旨の異常判断信号を出力する。
インバータ制御装置10は、通常、与えられるトルク指令値にモータ40の実トルク値が近づくようにインバータ主回路20の作動制御を行っている。モータ40の実トルク値を推定した実トルク推定値がトルク指令値から許容範囲を超えて異なっていた場合、インバータ制御装置10は、正常な作動制御を行っていない可能性が高い。このため、本実施形態のインバータ制御装置10は、与えられる指令値(具体的にはトルク指令値)に対する出力結果(具体的には実トルク推定値)が許容範囲を超えて異なっていた場合に、インバータ制御装置10からインバータ主回路20にわたる制御系が異常であると判断するのである。
図8は、比較部60における処理の他の一例を説明する図である。図8に示す例では、比較部60は、実トルク推定値の大きさが、トルク指令値に応じて定められた閾値以上である場合に、異常である旨の異常判断信号を出力する。このように、比較部60は、図7に例示する態様に限らず、図8に例示する態様の比較処理を行っても良い。ただし、図8に例示する実トルク推定値の大きさから異常を判断する態様に比べ、図7に例示する実トルク推定値とトルク指令値の差分から異常を判断する態様の方がより好ましい。これは、トルク指令値が与えられる時刻と、そのトルク指令値に従ったインバータ主回路20の作動制御の結果として得られる実トルク推定値の算出時刻との間に時間的なズレがあるからである。
以上のように、本実施形態のインバータ制御装置10は、インバータ主回路20の出力電流の電流検出値に基づいて算出した電流の周波数と、上位コントローラ30から与えられるトルク指令値とに基づいて異常の有無を判断する。電流の周波数は、モータの回転速度に対応する。このため、本発明のインバータ制御装置では、異常の有無の判断に回転速度センサ44を必要としない。従って、インバータ制御装置10によれば、故障する可能性の高い回転速度センサ44を用いずに、インバータ制御装置10からインバータ主回路20にわたる制御系における異常を検出することができる。
また、モータの回転速度に対応する電流の周波数を用い、トルク指令値と実トルク推定値とを比較するため、実際に回転するモータの状態において異常を判断することができる。このため、当該インバータ制御装置10が搭載される車両の急加速や急減速といった運転者の意図しない急激な加速度の変化を検知することができる。
また、インバータ制御装置10では、異常の有無の判断に回転速度センサ44の速度検出値を用いないため、回転速度センサ44に他の用途がなければ回転速度センサ44を省略することもでき、インバータ制御装置10を含むモータ駆動システム1を構築する際のコストを削減可能となる。
(第2実施形態)
この発明の第2実施形態のインバータ制御装置は、異常判断処理部114に代えて異常判断処理部114Aを有する点において第1実施形態のインバータ制御装置10と異なる。図9は、本実施形態のインバータ制御装置の異常判断処理部114Aの構成を示すブロック図である。異常判断処理部114Aは、移動平均算出部70−1および70−2が追加された点および比較部60に代えて比較部60Aを有する点において第1実施形態の異常判断処理部114と異なる。
移動平均算出部70−1は、指令入力処理部110から入力されるトルク指令値の移動平均を算出し、算出結果を比較部60Aに出力する。移動平均算出部70−2は、実トルク推定部50から入力される実トルク推定値τの移動平均を算出し、算出結果を比較部60Aに出力する。移動平均算出部70−1および70−2は、入力信号がトルク指令値であるか実トルク推定値であるかが異なるものの、いずれも入力信号の移動平均を算出する機能部である。移動平均算出部70−1および70−2を区別しないときは、移動平均算出部70と表記する。
図10は、移動平均算出部70の構成を示すブロック図である。移動平均算出部70には、所定のサンプリング周期で入力信号が与えられる。移動平均算出部70は、遅延器71、72および73、加算器74および乗算器75を有している。遅延器71は、今回の入力信号x(k)に対して1回前に入力された入力信号x(k−1)を記憶する。遅延器72は、今回の入力信号x(k)に対して2回前に入力された入力信号x(k−2)を記憶する。遅延器73は、今回の入力信号x(k)に対して3回前に入力された入力信号x(k−3)を記憶する。移動平均算出部70は、入力信号x(k)が入力されると、入力信号x(k)と、遅延器71に記憶された入力信号x(k−1)と、遅延器72に記憶された入力信号x(k−2)と、遅延器73に記憶された入力信号x(k−3)とを加算器74に与える。加算器74は、与えられた入力信号x(k)、x(k−1)、x(k−2)およびx(k−3)を加算して、加算結果を乗算器75に与える。乗算器75は、加算器74の加算結果に1/4を乗算して、乗算結果を出力する。このように、移動平均算出部70は、入力信号が与えられる毎に、当該入力信号を含む直前の4回分の入力信号の平均(すなわち移動平均)を算出してゆく。なお、図10の例では、サンプル数が4個であったが、移動平均を算出するサンプル数は4個に限らない。
比較部60Aは、比較対象がトルク指令値の移動平均と実トルク推定値の移動平均である点において比較部60と異なる。比較部60Aにおける比較方法は、第1実施形態と同様である。
以上のように、本実施形態のインバータ制御装置では、トルク指令値および実トルク推定値の各々について移動平均を算出している。これにより、トルク指令値および実トルク推定値の各々からリプルやノイズを除去することができる。そして、本実施形態のインバータ制御装置では、リプルやノイズが除去されたトルク指令値の移動平均と実トルク推定値の移動平均とを比較するため、第1実施形態に比べて、比較部60Aにおける比較をより精度良く行うことができ、異常判断処理部114Aの異常判断信号の信頼性をより高くすることができる。
本実施形態では、移動平均算出部70を設けていたが、移動平均算出部70に代えてローパスフィルタを設けても良い。また、移動平均算出部70に代えて積分器を設け、トルク指令値および実トルク推定値を所定の期間内で積分しても良い。これらの態様においても、トルク指令値および実トルク推定値のリプルやノイズを除去することができるからである。
(第3実施形態)
図11は、この発明の第3実施形態によるモータ駆動システム1Bの構成を示すブロック図である。本実施形態のモータ駆動システム1Bは、インバータ制御装置10に代えてインバータ制御装置10Bを有する点において第1実施形態のモータ駆動システム1と異なる。インバータ制御装置10Bは、モータ制御CPU11において、異常判断処理部114に代えて異常判断処理部114Bを有する点においてインバータ制御装置10と異なる。異常判断処理部114Bは、トルク指令値および電流の周波数に加え、電流検出器42から電流検出値が与えられる点において異常判断処理部114と異なる。
図12は、異常判断処理部114Bの構成を示すブロック図である。異常判断処理部114Bは、実トルク推定部50に代えて実トルク推定部50Bを有する点において異常判断処理部114と異なる。実トルク推定部50Bは、電流の周波数と電流検出値とから実トルク推定値を算出する点において実トルク推定部50と異なる。
図13は、実トルク推定部50Bの構成を示すブロック図である。実トルク推定部50Bは、周波数演算部116から与えられる電流の周波数を用いて磁束演算値φ2d を算出する。実トルク推定部50Bは、算出した磁束演算値φ2d に換算定数を乗算して磁化電流演算値i1d を算出する。また、実トルク推定部50Bは、電流検出器42から与えられる電流検出値から電流振幅値|i|を算出する。実トルク推定部50Bは、磁化電流演算値i1d と電流振幅値|i|とからトルク電流演算値i1q を算出する。実トルク推定部50Bは、算出したトルク電流演算値i1q に磁束演算値φ2d を乗算し、その乗算結果に換算係数をさらに乗算して実トルク推定値τを算出する。
以上のように、本実施形態のインバータ制御装置10Bでは、電流の周波数と、電流検出値から算出した電流振幅値を用いて実トルク推定値τが算出される。インバータ制御装置10Bは、第1実施形態のインバータ制御装置10と同様に、算出した実トルク推定値τとトルク指令値とを用いて異常の有無を判断している。従って、本実施形態においても第1実施形態と同様の効果が得られる。
(第4実施形態)
図14は、この発明の第4実施形態によるモータ駆動システム1Cの構成を示すブロック図である。本実施形態のモータ駆動システム1Cは、インバータ制御装置10Bに代えてインバータ制御装置10Cを有する点において第3実施形態のモータ駆動システム1Bと異なる。インバータ制御装置10Cは、モータ制御CPU11において、異常判断処理部114Bに代えて異常判断処理部114Cを有する点においてインバータ制御装置10Bと異なる。異常判断処理部114Cは、トルク指令値、電流の周波数、電流検出値に加え、モータ制御処理部112から電圧指令値が与えられる点において異常判断処理部114Bと異なる。
図15は、異常判断処理部114Cの構成を示すブロック図である。異常判断処理部114Cは、実トルク推定部50Bに代えて実トルク推定部50Cを有する点において異常判断処理部114Bと異なる。実トルク推定部50Cは、電流の周波数と電流検出値と電圧指令値とから実トルク推定値τを算出する点において実トルク推定部50Bと異なる。実トルク推定部50Cは、以下の式(3)に従った処理を行って実トルク推定値τを算出する。
τ=Kτ(v・i−R|i)/ω ・・・(3)
上記式(3)において、Rは一次抵抗、Kτは換算係数、ω は電流の周波数、iは電流検出値(ベクトル)、vは電圧指令値または電圧検出値(ベクトル)、v・iは電圧ベクトルと電流ベクトルの内積(すなわち有効電力)である。
以上のように、本実施形態のインバータ制御装置10Cでは、電流の周波数、電流検出値および電圧指令値を用いて実トルク推定値τが算出される。インバータ制御装置10Cは、第1実施形態のインバータ制御装置10と同様に、算出した実トルク推定値τとトルク指令値とを用いて異常の有無を判断している。従って、本実施形態においても第1実施形態と同様の効果が得られる。
(第5実施形態)
図16は、この発明の第5実施形態によるモータ駆動システム1Dの構成を示すブロック図である。本実施形態のモータ駆動システム1Dは、インバータ制御装置10Cに代えてインバータ制御装置10Dを有し、電圧検出器43を追加した点において第4実施形態のモータ駆動システム1Cと異なる。
電圧検出器43は、インバータ主回路20から出力されてモータ40へ供給される電圧を検出する装置である。電圧検出器43は、検出結果である電圧検出値をモータ制御CPU11へ引き渡す。
インバータ制御装置10Dは、モータ制御CPU11において、異常判断処理部114Cに代えて異常判断処理部114Dを有する点においてインバータ制御装置10Cと異なる。異常判断処理部114Dは、モータ制御処理部112からの電圧指令値に代えて、電圧検出器46から電圧検出値が与えられる点において異常判断処理部114Cと異なる。すなわち、異常判断処理部114Dは、電流の周波数、電流検出値および電圧検出値から実トルク推定値τを算出し、算出した実トルク推定値τとトルク指令値とを比較する。具体的には、第4実施形態における式(3)のvとして電圧検出値を用いれば良い。
以上のように、本実施形態のインバータ制御装置10Dは、第1実施形態のインバータ制御装置10と同様に、算出した実トルク推定値τとトルク指令値とを用いて異常の有無を判断している。従って、本実施形態においても第1実施形態と同様の効果が得られる。
(第6実施形態)
この発明の第6実施形態によるインバータ制御装置は、異常判断処理部114に代えて異常判断処理部114Eを有する点において第1実施形態のインバータ制御装置10と異なる。図17は、本実施形態のインバータ制御装置の異常判断処理部114Eの構成を示すブロック図である。
異常判断処理部114Eは、実トルク推定部50に代えて加速度演算部50Eを有し、比較部60に代えて比較部60Eを有し、換算係数乗算部80Eを追加した点において異常判断処理部114と異なる。
加速度演算部50Eは、周波数演算部116から与えられる電流の周波数を時間微分して加速度演算値を算出して、算出結果を比較部60Eに引き渡す。この加速度演算値は、モータ40の回転加速度の推定値に対応している。
換算係数乗算部80Eは、指令入力処理部110から与えられるトルク指令値に換算係数を乗算して加速度指令値を算出して、算出結果を比較部60Eに引き渡す。
比較部60Eは、換算係数乗算部80Eによって算出された加速度指令値と、加速度演算部50Eによって算出された加速度演算値とを比較して異常判断信号を出力する。比較部60Eは、図18(B)に示すように、加速度演算値と加速度指令値の差の絶対値が閾値以上となった場合に異常である旨を表す異常判断信号を出力しても良いし、図18(A)に示すように、加速度演算値の大きさが閾値以上となった場合に異常である旨を表す異常判断信号を出力しても良い。
比較部60Eにおける加速度比較の閾値αthは、以下の式(4)に示すように、本実施形態のインバータ制御装置が搭載される車両にかかる坂道での重力加速度αにマージンMを加算した値に決定される。
αth=α+M ・・・(4)
この坂道での重力加速度αは、坂道に停車している車両にかかるものである。この坂道での重力加速度αは、以下の式(5)に示すように、坂道の傾き角度θに基づいて決定すれば良い。
α=g・sinθ ・・・(5)
具体的には、坂道での重力加速度αは、勾配を最も厳しい条件である10%として算出した値(α=0.97m/s)とすれば良い。また、マージンMは、例えば、1m/sなどや坂道での重力加速度αの2倍などにすれば良い。
以上のように、本実施形態のインバータ制御装置は、トルク指令値を加速度指令値に換算し、トルクに代えて加速度で比較している。本実施形態のインバータ制御装置は、第1実施形態のインバータ制御装置10と同様に、電流の周波数とトルク指令値とに基づいて異常の有無を判断しているため、本実施形態においても第1実施形態と同様の効果が得られる。
また、本実施形態のインバータ制御装置では、加速度指令値と加速度演算値とを比較するため、当該インバータ制御装置10が搭載される車両の急加速や急減速といった運転者の意図しない急激な加速度の変化を検知することができる。
(第7実施形態)
この発明の第7実施形態のインバータ制御装置は、異常判断処理部114に代えて異常判断処理部114Fを有する点において第1実施形態のインバータ制御装置10と異なる。図19は、本実施形態のインバータ制御装置の異常判断処理部114Fの構成を示すブロック図である。異常判断処理部114Fは、時間微分演算部77−1および77−2が追加された点および比較部60に代えて比較部60Fを有する点において第1実施形態の異常判断処理部114と異なる。
時間微分演算部77−1は、指令入力処理部110から入力されるトルク指令値に対して時間微分を行い、演算結果を比較部60Fに出力する。時間微分演算部77−2は、実トルク推定部50から入力される実トルク推定値に対して時間微分を行い、演算結果を比較部60Fに出力する。
比較部60Fは、時間微分演算部77−1の演算結果であるトルク指令値の変化率と、時間微分演算部77−2の演算結果である実トルク推定値の変化率とを比較し、比較結果の異常判断信号を出力する。比較部60Fは、例えば、実トルク推定値の変化率とトルク指令値の変化率との差分の絶対値が閾値以上の場合に、異常である旨を表す異常判断信号を出力する。
以上のように、本実施形態のインバータ制御装置は、第1実施形態のインバータ制御装置10と同様に、電流の周波数とトルク指令値とを用いて異常の有無を判断している。従って、本実施形態においても第1実施形態と同様の効果が得られる。
(第8実施形態)
この発明の第8実施形態のインバータ制御装置は、異常判断処理部114Eに代えて異常判断処理部114Gを有する点において第6実施形態のインバータ制御装置と異なる。図20は、本実施形態のインバータ制御装置の異常判断処理部114Gの構成を示すブロック図である。異常判断処理部114Gは、時間微分演算部78−1および78−2が追加された点および比較部60Eに代えて比較部60Gを有する点において第6実施形態の異常判断処理部114Eと異なる。
時間微分演算部78−1は、換算係数乗算部80Eから入力される加速度指令値に対して時間微分を行い、演算結果を比較部60Gに出力する。時間微分演算部78−2は、加速度演算部50Eから入力される加速度演算値に対して時間微分を行い、演算結果を比較部60Gに出力する。
比較部60Gは、時間微分演算部78−1の演算結果である加速度指令値の変化率と、時間微分演算部78−2の演算結果である加速度演算値の変化率とを比較し、比較結果の異常判断信号を出力する。比較部60Gは、例えば、加速度演算値の変化率と加速度指令値の変化率との差分の絶対値が閾値以上の場合に、異常である旨を示す異常判断信号を出力する。
以上のように、本実施形態のインバータ制御装置は、第6実施形態のインバータ制御装置と同様に、電流の周波数とトルク指令値とを用いて異常の有無を判断している。従って、本実施形態においても第6実施形態と同様の効果が得られる。
(第9実施形態)
図21は、この発明の第9実施形態のモータ駆動システム1Hの構成を示すブロック図である。本実施形態のモータ駆動システム1Hは、インバータ制御装置10に代えてインバータ制御装置10Hを有する点および阻止スイッチ23を追加した点において第1実施形態のモータ駆動システム1と異なる。インバータ制御装置10Hは、安全制御CPU12を追加した点においてインバータ制御装置10と異なる。
阻止スイッチ23は、モータ制御CPU11からインバータ主回路20へ供給されるゲート信号の供給経路に設けられており、阻止スイッチ22に直列接続されている。阻止スイッチ23は、阻止スイッチ22と同様の構成である。
安全制御CPU12は、モータ制御CPU11と並行してインバータ制御装置10Hからインバータ主回路にわたる制御系の異常を別個に判断する。安全制御CPU12は、指令入力処理部120、異常判断処理部124、安全出力処理部125および周波数演算部126を含んでいる。これら各部は、安全制御CPU12が記憶部(図示略)に格納されているプログラムを実行することにより実現される機能部である。
周波数演算部126は、モータ制御CPU11における周波数演算部116と同様の処理を行い、その結果である電流の周波数を異常判断処理部124へ引き渡す。
指令入力処理部120は、モータ制御CPU11の指令入力処理部110との通信を担当する。指令入力処理部120は、指令入力処理部110が上位コントローラ30に対して送受信するデータと同様のデータを指令入力処理部110から取得する。このような構成を実現するため、本実施形態のモータ制御CPU11の指令入力処理部110は、安全制御CPU12と上位コントローラ30の通信を仲介するゲートウェイ機能を含んでいる。また、モータ制御CPU11の指令入力処理部110は、モータ制御CPU11における上位コントローラ30からのデータの受信と安全制御CPU12における上位コントローラ30からのデータの受信とを同期する機能を含んでいても良い。また、モータ制御CPU11の指令入力処理部110は、上位コントローラ30への応答に際し、モータ制御CPU11による応答と安全制御CPU12による応答の論理和の応答を上位コントローラ30へ送信する機能を含んでいても良い。
異常判断処理部124は、指令入力処理部110および120を介して与えられるトルク指令値と、周波数演算部126から与えられる電流の周波数とに基づいてインバータ制御装置10Hからインバータ主回路20にわたる制御系の異常の有無を判断して、異常判断処理結果である異常判断信号を安全出力処理部125へ出力する。異常判断処理部124は、このような異常判断処理をモータ制御CPU11の異常判断処理部114とは別個に行う。
安全出力処理部125は、異常判断処理部124から与えられる異常判断信号の内容が異常を表すものである場合に、阻止スイッチオフ信号を阻止スイッチ23に出力して、阻止スイッチ23にインバータ主回路20へのゲート信号の供給を遮断させる。
以上のように、本実施形態のインバータ制御装置10Hでは、モータ制御CPU11の異常判断処理部114が異常判断処理を行うとともに、安全制御CPU12の異常判断処理部124も異常判断処理を行う。このため、インバータ制御装置10Hでは、モータ制御CPU11の異常判断処理部114が正常に異常の有無を判断することができなくなったとしても、安全制御CPU12の異常判断処理部124が異常の有無を判断することができる。このように、インバータ制御装置10Hでは、異常判断処理が冗長化されているため、第1実施形態のインバータ制御装置10に比べ、異常の有無をより確実に判断して安全出力を行うことができる。
また、本実施形態の安全制御CPU12は、モータ制御CPU11とは異なる独立したCPUである。これにより、本実施形態では、安全性を高めるためのロックステップ機能やメモリパーティション機能をモータ制御CPU11に含ませる必要がない。従って、本実施形態では、モータ制御CPU11を安価なCPUで構成することができる。
また、安全制御CPU12の異常判断処理部124は、モータ制御CPU11の異常判断処理部114と通信し、中間データの送受信を行っても良い。例えば、異常判断処理部124は、異常判断処理部114から当該異常判断処理部114の処理結果である異常判断信号を受信し、自己の処理結果の異常判断信号と一致しているか否かを判断しても良い。また、異常判断処理部124は、異常判断処理部114と異なる内容の異常判断処理を行っても良い。このようにすると、モータ制御CPU11と安全制御CPU12に共通の原因に起因する異常を回避あるいは軽減することができる。
(第10実施形態)
第1実施形態における比較部60は、実トルク推定値とトルク指令値の差分の絶対値が閾値以上である場合、異常である旨の異常判断信号を出力した。この発明の第10実施形態は、第1実施形態の比較部60の処理を改良したものである。本実施形態のインバータ制御装置の構成は第1実施形態と同様である。
本実施形態の比較部は、実トルク推定値とトルク指令値の差分の絶対値が閾値以上である状態が所定時間持続したか否かを判断する。そして、本実施形態の比較部は、当該状態が所定時間持続した場合、異常である旨の異常判断信号を出力し、当該状態が所定時間持続しなかった場合、安全である旨の異常判断信号の出力を維持する。
図22は、本実施形態の比較部において異常と判断しなかった場合の処理を示すタイムチャートである。図22の例では、時刻t11において実トルク推定値とトルク指令値の差分の絶対値が閾値th以上になった。当該差分の絶対値が閾値以上になると、モータ制御CPU11は、その時刻t11において内部タイマの計時を開始する。比較部は、この時刻t11の時点では安全である旨の異常判断信号(図22ではLレベルの異常判断信号)の出力を維持し、時刻t11以降も引き続いて、実トルク推定値とトルク指令値の差分の絶対値が閾値th以上であるか否かを判断する。図22の例では、閾値th以上であった当該差分の絶対値が、内部タイマが予め定められた時間を計時する前の時刻t12において閾値th未満になった。当該差分の絶対値が閾値未満になると、モータ制御CPU11は、その時刻t12において内部タイマの計時をリセットする。そして、比較部は、引き続き安全である旨の異常判断信号の出力を維持する。
図23は、本実施形態の比較部において異常と判断した場合の処理を示すタイムチャートである。図23においても図22と同様に、時刻t11において実トルク推定値とトルク指令値の差分の絶対値が閾値th以上になった。図23の例では、時刻t11から時刻t13までの間に当該差分の絶対値が閾値th未満にならず、時刻t13において内部タイマが予め定められた時間を計時した。この時刻t13において、比較部は、異常を検知した旨の異常判断信号(図23ではHレベルの異常判断信号)を出力する。
以上のように、本実施形態のインバータ制御装置では、実トルク推定値とトルク指令値の差分の絶対値が閾値以上である状態が所定時間持続した場合に異常と判断するため、実トルク推定値とトルク指令値の差分の絶対値にオーバーシュート等の過渡現象が生じた場合に、誤って異常と判断するのを防止することができる。
本実施形態の比較部では、実トルク推定値とトルク指令値の差分の絶対値が閾値以上である状態が所定時間持続したか否かを判断していたが、比較部は、加速度演算値と加速度指令値の差分の絶対値が閾値以上である状態が所定時間持続したか否かを判断しても良い。
(第11実施形態)
この発明の第11実施形態によるインバータ制御装置は、異常判断処理部114Aに代えて異常判断処理部114Jを有する点において第2実施形態のインバータ制御装置と異なる。図24は、本実施形態のインバータ制御装置の異常判断処理部114Jの構成を示すブロック図である。異常判断処理部114Jは、実トルク推定部50に代えて加速度演算部50Eを有し、移動平均算出部70−2に代えて移動平均算出部70−4を有し、比較部60Eに代えて比較部60Jを有する点において異常判断処理部114Aと異なる。
加速度演算部50Eは、第6実施形態の加速度演算部50Eと同じである。移動平均算出部70−4は、加速度演算部50Eから入力される加速度演算値の移動平均を算出し、算出結果を比較部60Jに出力する。以下、移動平均算出部70−4の特徴を説明する。
図25〜図27は、インバータ制御装置に異常が発生して車両が運転者の意図に依らず急加速または急減速した場合の加速度演算値とトルク指令値を示すタイムチャートである。図25は、停止の状態から急加速した場合あるいは徐行速度(例えば10km/h以下)の状態から急加速した場合を示しており、図26は、通常速度(例えば40km/h程度)の状態から急加速した場合を示しており、図27は、通常速度の状態から急減速した場合を示している。
車両が運転者の意図に依らず急加速または急減速した場合、運転者は、このような事態に反応してブレーキやアクセルを操作する。異常が発生してから運転者がこのような操作を行うまでの時間を運転者の反応時間という。この反応時間は、個人差がある。このため、本実施形態では、複数の運転者の反応時間を平均した平均反応時間を想定する。運転者の平均反応時間は、例えば500msである。図25および図26では、運転者の平均反応時間の経過後にブレーキを表すマイナスのトルク指令値が与えられており、図27では、運転者の平均反応時間の経過後にアクセルを表すプラスのトルク指令値が与えられている。
ここで、部品(本実施形態ではインバータ制御装置)の故障の発生を起点として車両の危険事象が発生すると考えられるまでの時間間隔であるフォールトトレラントタイムインターバル(以下、FTTIという)という指標がある。図28は、車両の速度とFTTIと運転者の平均反応時間と異常判断タイミングの関係を示す図である。図28に示すように、FTTIは車両の速度によって想定される値が異なる。
運転者が徐行速度以下で運転するのは車両が歩行者と接近する虞が非常に高い状況下であるからと想定される。このような状況では、運転者が平均反応時間でブレーキを操作したとしても歩行者と接触して交通事故が発生する虞がある。このような状況を考慮し、車両の速度が徐行速度以下である場合、FTTIは、運転者の平均反応時間以下であると想定される。FTTIを考慮すれば、異常の判断は、FTTI以内の時点で行われる必要がある。そこで、本実施形態のインバータ制御装置では、車両の速度が徐行速度以下である場合には、異常判断タイミングtf(異常である旨の判断のタイミング)がFTTIの終了時刻と重なるように異常判断処理を行う。このような異常判断タイミングtfで異常判断処理を行うために、図25に示すように、移動平均算出部70−4は、FTTIとほぼ同じ時間区間において得られる加速度演算値のサンプルを用いて加速度演算値の移動平均を算出する。
これに対して、運転者が通常速度で運転する状況下では、車間距離が十分に確保されていると想定される。このような状況では、徐行速度以下の場合に比べ、異常が発生して交通事故に至るまでの時間に余裕がある。このため、車両の速度が通常速度である場合、FTTIは、運転者の平均反応時間よりも長いと想定される。通常速度で走行中に部品等の故障に起因して加速度の急激な変化が発生し、運転者が敏感に反応すると、ブレーキやアクセルなどの誤操作が行われる虞がある。この場合の平均反応速度は、FTTIよりも短いと考えられる。そこで、本実施形態のインバータ制御装置では、車両の速度が通常速度である場合には、異常判断タイミングtfが運転者の平均反応時間の終了時刻と重なるように異常判断処理を行う。このような異常判断タイミングtfで異常判断処理を行うために、図26および図27に示すように、移動平均算出部70−4は、運転者の平均反応時間とほぼ同じ時間区間において得られる加速度演算値のサンプルを用いて加速度演算値の移動平均を算出する。
図24において、比較部60Jは、トルク指令値の移動平均と加速度演算値の移動平均に基づいて異常の有無を判断する点において比較部60Aと異なる。
ところで、モータ制御処理部112は、トルク指令値に対してフィードバック制御を行っている。そこで、図25〜図27に示すように、比較部60Jでは、異常判断時点よりもフィードバック制御の時定数分だけ過去において算出されて保持されていたトルク指令値の移動平均を用いて異常判断を行う。これにより、トルク指令値に対して加速度演算値が遅れて得られることによる誤判断を回避することができる。
比較部60Jは、加速度演算値の移動平均が正の加速度閾値αth以上であり、かつ、トルク指令値の移動平均が負の値である場合、異常である旨を表す異常判断信号を出力する。これは、減速を指示しているのに対して許容を超えて加速しているからである。また、比較部60Jは、加速度演算値の移動平均が負の加速度閾値αth以下であり、かつ、トルク指令値の移動平均が正の値である場合、異常である旨を表す異常判断信号を出力する。これは、加速を指示しているのに対して許容を超えて減速しているからである。
以上のように、本実施形態のインバータ制御装置では、加速度演算値の移動平均を算出するためのサンプルの時間区間を、車両の速度と運転者の平均反応時間とFTTIとに基づいて決定している。このため、本実施形態のインバータ制御装置では、異常が発生したとしても、危険事象を未然に回避することができ、安全状態を維持することができる。
(変形)
以上本発明の各実施形態について説明したが、これら実施形態に以下の変形を加えても勿論良い。
(1)第1実施形態のインバータ制御装置10における比較部60では、実トルク推定値とトルク指令値との差分の絶対値が閾値以上であるか否かを判断していた。このようなトルク比較の閾値を、第6実施形態において示した加速度比較の閾値αthを用いて決定しても良い。具体的には、第1実施形態の式(2)において、加速度演算値αを加速度比較の閾値αthに置き換えた換算式を用いてトルク比較の閾値を決定すれば良い。
(2)各実施形態の技術的特徴を適宜組み合わせても良い。例えば、第2実施形態の技術的特徴と第6実施形態の技術的特徴を組み合わせても良い。この態様の異常判断処理部は、トルク指令値を加速度指令値に換算してその加速度指令値の移動平均を算出し、電流の周波数から加速度演算値を算出してその加速度演算値の移動平均を算出し、加速度演算値の移動平均と加速度指令値の移動平均との差分の絶対値が閾値以上の場合に、異常である旨を表す異常判断信号を出力する、という具合である。
(3)第6実施形態において、加速度比較の閾値αthは、坂道に停車している車両にかかる重力加速度αに基づいて決定していた。しかし、インバータ制御装置は、車両の傾斜角度情報が与えられ、その傾斜角度情報に基づいて閾値αthを決定しても良い。
(4)各実施形態のインバータ制御装置は電気自動車に搭載されていた。しかし、インバータ制御装置は、モータと原動機とを動力源とするハイブリッド電気自動車に搭載されても良い。
(5)各実施形態のインバータ制御装置では、電流の周波数に基づいて異常の有無を判断していた。しかし、インバータ制御装置は、電流の周波数に代えて回転速度センサ44の検出結果である速度検出値に基づいて異常の有無を判断しても良い。ただし、この場合、インバータ制御装置は、異常の有無の判断において回転速度センサ44の故障の有無の影響を受ける。従って、各実施形態のように、電流の周波数に基づいて異常の有無を判断する方がより好ましい。
1,1B,1C,1D,1H…モータ駆動システム、5,5B,5C,5D,5H…インバータ装置、10,10B,10C,10D,10H…インバータ制御装置、11…モータ制御CPU、12…安全制御CPU、20…インバータ主回路、22,23…阻止スイッチ、30…上位コントローラ、40…モータ、42…電流検出器、43…電圧検出器、44…回転速度センサ、45…動力伝達装置、46…変速機、47…ディファレンシャル、48…駆動輪、50,50B,50C,50E…実トルク推定部、50E…加速度演算部、60,60A,60E,60F,60G,60J…比較部、70,70−1,70−2,70−4…移動平均算出部、71,72,73…レジスタ、74…加算器、75…乗算器、77−1,77−2,78−1,78−2…時間微分演算部、80E…換算係数乗算部、110,120…指令入力処理部、111…制御指令入力処理部、112…モータ制御処理部、113…制御出力処理部、114,114A,114B,114C,114D,114E,114F,114G,114J,124…異常判断処理部、115,125…安全出力部、116,126…周波数演算部。

Claims (14)

  1. モータを駆動するインバータ主回路の作動制御を上位コントローラから与えられるトルク指令値に基づいて行うインバータ制御装置であって、
    前記インバータ主回路の出力電流の電流検出値に基づいて電流の周波数を算出する周波数演算手段と、
    前記周波数演算手段によって算出された前記電流の周波数と前記トルク指令値とに基づいて異常の有無を判断する異常判断手段と、を有し、
    前記異常判断手段は、
    前記電流の周波数に基づいて前記モータの実トルク推定値を算出し、
    前記実トルク推定値を時間微分して実トルク推定値の変化率を算出し、
    前記トルク指令値を時間微分してトルク指令値の変化率を算出し、
    前記実トルク推定値の変化率と前記トルク指令値の変化率との差分の絶対値が閾値以上であった場合に、異常である旨を表す異常判断信号を出力する
    ことを特徴とするインバータ制御装置。
  2. モータを駆動するインバータ主回路の作動制御を上位コントローラから与えられるトルク指令値に基づいて行うインバータ制御装置であって、
    前記インバータ主回路の出力電流の電流検出値に基づいて電流の周波数を算出する周波数演算手段と、
    前記周波数演算手段によって算出された前記電流の周波数と前記トルク指令値とに基づいて異常の有無を判断する異常判断手段と、を有し、
    前記異常判断手段は、
    前記電流の周波数を時間微分して加速度演算値を算出し、
    前記トルク指令値に換算係数を乗算して加速度指令値を算出し、
    前記加速度演算値と前記加速度指令値とを比較する
    ことを特徴とするインバータ制御装置。
  3. 前記異常判断手段は、
    前記加速度演算値と前記加速度指令値との差分の絶対値が閾値以上であった場合に、異常である旨を表す異常判断信号を出力することを特徴とする請求項2に記載のインバータ制御装置。
  4. 前記異常判断手段は、
    前記加速度演算値と前記加速度指令値との差分の絶対値が閾値以上である状態が所定時間持続した場合に、異常である旨を表す異常判断信号を出力することを特徴とする請求項2に記載のインバータ制御装置。
  5. 前記異常判断手段は、
    前記加速度演算値の移動平均と、前記加速度指令値の移動平均とを算出し、前記加速度演算値の移動平均と前記加速度指令値の移動平均との差分の絶対値が閾値以上であった場合に、異常である旨を表す異常判断信号を出力することを特徴とする請求項2に記載のインバータ制御装置。
  6. 前記異常判断手段は、
    前記加速度演算値を時間微分して加速度演算値の変化率を算出し、
    前記加速度指令値を時間微分して加速度指令値の変化率を算出し、
    前記加速度演算値の変化率と前記加速度指令値の変化率との差分の絶対値が閾値以上であった場合に、異常である旨を表す異常判断信号を出力することを特徴とする請求項2に記載のインバータ制御装置。
  7. 前記閾値は、
    当該インバータ制御装置が搭載された車両にかかる坂道での重力加速度の値に基づいて決定されることを特徴とする請求項3から6のいずれか1の請求項に記載のインバータ制御装置。
  8. モータを駆動するインバータ主回路の作動制御を上位コントローラから与えられるトルク指令値に基づいて行うインバータ制御装置であって、
    前記インバータ主回路の出力電流の電流検出値に基づいて電流の周波数を算出する周波数演算手段と、
    前記周波数演算手段によって算出された前記電流の周波数と前記トルク指令値とに基づいて異常の有無を判断する異常判断手段と、を有し、
    前記異常判断手段は、
    前記トルク指令値の移動平均を算出し、
    前記電流の周波数に基づいて加速度演算値の移動平均を算出し、
    前記トルク指令値の移動平均と前記加速度演算値の移動平均とに基づいて異常の有無を判断するインバータ制御装置。
  9. 前記異常判断手段は、
    前記加速度演算値の移動平均を算出するためのサンプルの時間区間を、当該インバータ制御装置が搭載される車両の速度と運転者の平均反応時間とフォールトトレラントタイムインターバルとに基づいて決定することを特徴とする請求項8に記載のインバータ制御装置。
  10. 前記異常判断手段は、
    前記車両の速度が徐行速度以下である場合、フォールトトレラントタイムインターバルとほぼ同じ時間区間において得られる加速度演算値のサンプルを用いて加速度演算値の移動平均を算出し、
    前記車両の速度が通常速度である場合、運転者の平均反応時間とほぼ同じ時間区間において得られる加速度演算値のサンプルを用いて加速度演算値の移動平均を算出する
    ことを特徴とする請求項9に記載のインバータ制御装置。
  11. 前記異常判断手段は、
    異常判断時点の加速度演算値の移動平均と、当該異常判断時点よりもフィードバック制御の時定数分だけ過去において算出されて保持されていたトルク指令値の移動平均とに基づいて異常の有無を判断することを特徴とする請求項8から10のいずれか1の請求項に記載のインバータ制御装置。
  12. 前記周波数演算手段は、前記電流検出値が表す電流の周期の逆数を電流の周波数として算出することを特徴とする請求項1から11のいずれか1の請求項に記載のインバータ制御装置。
  13. 前記周波数演算手段は、
    前記電流検出値をサンプリング周期で取り込み、
    前記サンプリング周期毎に前記電流検出値が表す電流ベクトルの位相角を算出し、
    前記サンプリング周期毎の前記電流ベクトルの位相角の差分を前記サンプリング周期で除算して電流の周波数を算出する
    ことを特徴とする請求項1から11のいずれか1の請求項に記載のインバータ制御装置。
  14. インバータ主回路の作動制御を行うモータ制御処理手段と、前記周波数演算手段と、前記異常判断手段として機能するモータ制御用の制御手段と、
    前記モータ制御用の制御手段とは別個に、前記周波数演算手段と、前記異常判断手段として機能する安全制御用の制御手段と、
    を有することを特徴とする請求項1から13のいずれか1の請求項に記載のインバータ制御装置。
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