以下、本発明の一実施形態について説明する。図1に示すように、本実施形態に係る安全確保システム1は、車両に搭載され、撮像装置11、車速センサ12、加速度センサ13、シフト位置センサ14、ブレーキECU21、HUD22、ルームミラー用発光装置23、左サイドミラー用発光装置24、右サイドミラー用発光装置25、液晶ディスプレイ26、音声出力装置27、安全確保装置30を含んでいる。
撮像装置11は、車室内の運転者の顔を含む上半身を繰り返し撮影し、撮影結果である上半身撮影画像を安全確保装置30に逐次出力する装置である。
車速センサ12は、車両の車速に応じた検出信号を出力する装置である。
加速度センサ13は、車両の車体にかかる車両の前後方向の加速度(以下、前後加速度という)に応じた検出信号を出力する装置である。
シフト位置センサ14は、車両のシフト位置(ドライブ、リバース、ニュートラル等)に応じた検出信号を出力する装置である。
アクセルセンサ15は、運転者によるアクセルペダルの踏込量に応じた検出信号を出力するセンサである。
ブレーキECU21は、車両に制動力を発生させる制動装置を制御する装置である。例えば、ブレーキECU21は、運転者がブレーキペダルを踏み込むと、ブレーキペダルの踏込量に応じてブレーキセンサが出力した検出信号に基づいて、ブレーキペダルの踏込量を特定し、特定した踏込量に応じて制動装置を制御することで、当該踏込量に応じた制動力を車両に発生させる。
HUD22は、車両のインストルメントパネル内等に配置され、車両のフロントガラスの室内側面に形成された投影面に向けて映像光を投影する。投影された映像光は、投影面で反射して運転者の眼に届き、これにより、運転者は、自分から見て投影面の向こう側の車両外部に結像された虚像を視認することができる。このHUD22は、投影面の向こう側の車両外部に結像された虚像の色を変化させることができる。
ルームミラー用発光装置23は、ルームミラーに取り付けられると共に発光色および輝度が調整可能な発光装置(例えばLED)である。ルームミラーは、車両に取り付けられた複数個のバックミラーの1つであって、車室内の天井の、運転席と助手席の間かつフロントガラス付近に配置されており、鏡と、当該鏡を保持するホルダとを有する。発光装置は、例えば、ホルダのうち、運転者から視認可能な部位に固定される。
左サイドミラー用発光装置24は、左サイドミラーに取り付けられると共に発光色および輝度が調整可能な発光装置(例えばLED)である。左サイドミラーは、車両に取り付けられた複数個のバックミラーの1つであって、車両の左側(例えば前席左側ドア)に取り付けられており、鏡と、当該鏡を保持するホルダとを有する。発光装置は、例えば、ホルダのうち、運転者から視認可能な部位に固定される。
右サイドミラー用発光装置25は、右サイドミラーに取り付けられると共に発光色および輝度が調整可能な発光装置(例えばLED)である。右サイドミラーは、車両に取り付けられた複数個のバックミラーの1つであって、車両の右側(例えば前席右側ドア)に取り付けられており、鏡と、当該鏡を保持するホルダとを有する。発光装置は、例えば、ホルダのうち、運転者から視認可能な部位に固定される。
液晶ディスプレイ26は、インストルメントパネルの車両幅方向中央位置に配置された画像表示装置である。
音声出力装置27は、運転者に聞こえるように音声を出力する装置(例えばスピーカ)である。
安全確保装置30は、CPU、RAM、ROM、フラッシュメモリ等を備えたマイクロコンピュータである。CPUがROMまたはフラッシュメモリに記録されたプログラムを実行し、実行の際にRAMを作業領域として種々の処理を行うことで、安全確保装置30の種々の機能が実現する。以下、安全確保装置30のCPUが実行する処理を、安全確保装置30が実行する処理とみなして説明する。
以下、上記のような構成の安全確保システム1の作動について説明する。安全確保装置30は、ROMまたはフラッシュメモリ中の所定のプログラムを実行することで、図2に示す緊急停車判定処理31、無効時間設定処理32、誘目表示処理33、目視状況判定処理34、再発進可否判定処理35をタイムシェアリング方式で同時並行的に実行するようになっている。図3に無効時間設定処理32のフローチャートを示し、図4A、図4Bに目視状況判定処理34のフローチャートを示し、図5に再発進可否判定処理35のフローチャートを示す。
緊急停車判定処理31は、ヒヤリハットの発生に起因する急停車の有無を判定し、判定情報をルームミラー用発光装置23、誘目表示処理33、再発進可否判定処理35に渡す処理である。ヒヤリハットとは、事故には至らないが、運転者がヒヤリとしたまたはハッとした交通事象をいう。
ヒヤリハットの発生に起因する急停車としては、運転者の急制動操作による急停車と、周知の自動ブレーキシステムによる急制動の両方がある。どちらの場合も、安全確保装置30は、緊急停車判定処理31において、以下のような処理で、ヒヤリハットの発生に起因する急停車の有無を判定する。
自動ブレーキシステムは、自車両と障害物の間の距離、相対速度、および他の要因に基づいて、車両を停止させるか否かを判定し、車両を停止させると判定した場合は、車両の制動装置を制御して車両に制動力を発生させることで車両を停止させるシステムである。本実施形態の車両は、この自動ブレーキシステムを有していてもよいし、有していなくてもよい。
まず、安全確保装置30は、緊急停車判定処理31において、繰り返し定期的に(例えば100ミリ秒周期で)、加速度センサ13の検出信号に基づいて車両の前後加速度を特定してRAMに記録する。また安全確保装置30は、緊急停車判定処理31において、車速センサ12から出力される検出信号に基づいて車両が停止した否か(すなわち、車速がゼロになったか)を判定する。この停止した否かの判定は、停止したと判定するまで繰り返す。そして安全確保装置30は、停止したと判定すると、停止時点から規定時間(例えば3秒)遡る期間における前後加速度の代表値(平均値、最大値等)を算出する。そして、算出した代表値の絶対値が所定の閾値を超えている場合、ヒヤリハットの発生に起因する急停車があったと判定し、それ以外の場合、ヒヤリハットの発生に起因する急停車が無かったと判定する。
そして、安全確保装置30は、緊急停車判定処理31において、ヒヤリハットの発生に起因する急停車があったと判定した場合にのみ、無効時間設定処理32、誘目表示処理33、再発進可否判定処理35に、緊急停車通知を渡す。
無効時間設定処理32は、ヒヤリハット発生に起因して車両が緊急停止した場合、アクセル操作が効かない「無効時間」を設定する処理である。
誘目表示処理33は、複数の目視確認すべき場所(以下、注意ポイントという)に誘目させるための表示を行う処理である。
目視状況判定処理34は、誘目表示処理33にて表示した注意ポイントに運転者が目を向けていることを確認する処理である。
再発進可否判定処理35は、無効時間設定処理32と目視状況判定処理34の両方において所定の条件が満たされた場合に、安全が確保できていると判定し、アクセル操作を有効化して車両が再発進できるようにする処理である。
ここで、一事例として、ヒヤリハットが発生し、それに起因して車両が急停車したとする。すると安全確保装置30は、緊急停車判定処理31において、車両が停止したと判定し、さらに停止時点から規定時間遡る期間における前後加速度の代表値の絶対値が所定の閾値を超えていると判定する。その結果安全確保装置30は、緊急停車判定処理31において、ヒヤリハットの発生に起因する急停車があったと判定し、無効時間設定処理32、誘目表示処理33、再発進可否判定処理35に、緊急停車通知101を渡す。
また安全確保装置30は、再発進可否判定処理35において、まずステップ351で、緊急停車通知が緊急停車判定処理31から渡されたか否かを、渡されるまで繰り返し判定する。そして安全確保装置30は、緊急停車判定処理31において、上記の通り緊急停車通知101が渡されると、ステップ351からステップ352に進み、アクセル操作無効化を行う。アクセル操作無効化では、具体的には、ブレーキECU21に対して、アクセル操作無効化命令を出力する。
このアクセル操作無効化命令を受けたブレーキECU21は、それ以後、アクセル操作有効化命令を受けるまでは、アクセルペダルが踏み込まれても車両が発進しないよう、ブレーキペダルが踏み込まれていてもいなくても、車両に制動力をかけ続ける。このようにすることで、車両の再発進が禁止され続ける。
安全確保装置30は、再発進可否判定処理35では、ステップ352に続いてステップ353で、確認済み通知を受けたか否かを判定する。確認済み通知は、目視状況判定処理34において所定の条件が満たされたときに目視状況判定処理34から再発進可否判定処理35に渡されるデータであり、運転者の周囲確認ができていることを示すデータである。確認済み通知を受けている場合はステップ355に進み、受けていない場合はステップ354に進む。
ステップ355では、無効時間終了通知を受けたか否かを判定する。無効時間終了通知は、無効時間設定処理32において所定の条件が満たされたときに無効時間設定処理32から再発進可否判定処理35に渡されるデータであり、無効時間が経過したことを示すデータである。無効時間終了通知を受けている場合はステップ356に進み、受けていない場合はステップ354に進む。
このように、安全確保装置30は、ステップ352でアクセル操作を無効化した後は、確認済み通知および無効時間終了通知の両方を受信しない限り、ステップ354に進む。なお、確認済み通知および無効時間終了通知については、緊急停車通知を受けたすぐ後に受けることはない。
ステップ354では、アクセル操作無効報知処理を行い、その後、ステップ353に進む。したがって、安全確保装置30は、再発進可否判定処理35において、ステップ352でアクセル操作を無効化した後は、確認済み通知および無効時間終了通知の両方を受信しない限り、ステップ353(および場合によってはステップ355)を経て、ステップ354の処理を繰り返す。ステップ354の処理が繰り返されている間、アクセル操作が無効化されたままなので、運転者がアクセルペダルを踏み込んでも車両は発進せず、車両の再発進が禁止された状態が維持される。
なお、安全確保装置30は、ステップ354のアクセル操作無効通知では、音声報知と視覚報知の両方または一方のみを実行する。音声報知では、音声出力装置27を用いて、周囲確認をするように運転者の注意を喚起する音声メッセージを出力する。
視覚報知では、液晶ディスプレイ26またはHUD22を用いて、周囲確認をするように運転者の注意を喚起する文字メッセージまたは画像メッセージを表示する。なお、アクセル操作無効通知は、定期的に繰り返し実行するようになっていてもよいし、アクセルセンサ15が出力する検出信号に基づいて、アクセルペダルが踏み込まれたタイミングを選んで実行するようになっていてもよい。
また安全確保装置30は、無効時間設定処理32において、まずステップ321で、緊急停車通知が緊急停車判定処理31から渡されたか否かを、渡されるまで繰り返し判定する。そして安全確保装置30は、緊急停車判定処理31において、上記の通り緊急停車通知101が渡されると、ステップ321からステップ323に進み、変数T1に現在時刻を代入する。このように、緊急停車通知101が渡された時点が無効時間の始点となる。
続いてステップ325では、変数T1の示す時刻から現在時刻までの経過時間が無効時間TD(例えば15秒)を超えているか否かを判定し、超えていなければステップ327に進み、超えていればステップ329に進む。
ステップ327では、シフト位置センサ14からの検出信号に基づいて、車両のシフト位置が前進位置と後退位置の間で切り替わったか否かを判定し、切り替わった場合はステップ323に戻り、切り替わっていない場合はステップ325に戻る。
したがって、安全確保装置30は、無効時間設定処理32において、ステップ323を実行した後は、時点T1から無効時間TDが経過するか、あるいは、シフト位置が前進位置と後退位置の間で切り替わるまでは、ステップ325、327の処理を繰り返す。
また、安全確保装置30は、無効時間設定処理32において、ステップ323を実行した後で、時点T1から無効時間TDが経過する前に、シフト位置が前進位置と後退位置の間で切り替わった場合、ステップ323で、現在時刻を変数T1に代入してステップ325に再度進む。
このように、シフト位置が前進位置と後退位置の間で切り替わると、無効時間の始点が現在時刻に更新される。このようにするのは、以下の理由からである。例えば、車両の前進中にヒヤリハットが発生して運転者が車両を急停車させ、その後しばらくして、危険を避けようとして運転者がシフト位置を前進位置から後退位置に切り替えた場合、ドライバが新たな進行方向(この場合後方)をよく見ずに発進してしまう可能性がある。前進と後退を逆にしても同じことが言える。そこで、上記のように、無効時間のカウント開始をギアチェンジ後とすることで、切り替わった方向をよく見るための期間を運転者に与えることができる。
また安全確保装置30は、誘目表示処理33においては、緊急停車判定処理31から緊急停車通知が渡されるまで待機する。そして、緊急停車通知を受けると、目視状況判定処理34の実行を開始すると共に、上述の注意ポイントに誘目させるための誘目表示を行う。注意ポイントは、フロントガラス状のHUD22の投影面、ルームミラー、左サイドミラー、右サイドミラーの4箇所である。
フロントガラス上のHUD22の投影面を注意ポイントとするのは、当該投影面を運転者が見ることで、運転者が車両の前方の状況を目視して確認することができるからである。ルームミラー、左サイドミラー、右サイドミラーを注意ポイントとするのは、当該バックミラーを運転者が見ることで、運転者がそれぞれ車両の後方、左後方、右後方の状況を目視して確認することができるからである。
これら注意ポイントの各々の誘目表示は、具体的には、以下の通りに実行する。まず、HUD22の投影面への誘目表示は、HUD22から当該投影面に特定の色の映像光を投影することで実現する。緊急停車通知を受けた直後の映像光の色(すなわち初期色)は、赤色とする。
また、ルームミラーへの誘目表示は、ルームミラーの一部であるルームミラー用発光装置23を特定の色で発光させることで実現する。緊急停車通知を受けた直後の発光色(すなわち初期色)は、赤色とする。
また、左サイドミラーへの誘目表示は、左サイドミラーの一部である左サイドミラー用発光装置24を特定の色で発光させることで実現する。緊急停車通知を受けた直後の発光色(すなわち初期色)は、赤色とする。
また、右サイドミラーへの誘目表示は、右サイドミラーの一部である右サイドミラー用発光装置25を特定の色で発光させることで実現する。緊急停車通知を受けた直後の発光色(すなわち初期色)は、赤色とする。
安全確保装置30は、誘目表示処理33において、これら4箇所の注意ポイントの誘目表示を同時に行う。このようにすることで、運転者は、自分の判断に従って注意ポイントを見る順番を決めることができる。
なお、安全確保装置30は、誘目表示処理33においては、HUD22による映像光の投影、および発光装置23、24、25の発光を、目視状況判定処理34から渡される表示命令に従って停止可能である。
また、安全確保装置30は、誘目表示処理33においては、HUD22が投影する映像光の色、および発光装置23、24、25の発光色を、目視状況判定処理34から渡される表示命令に従って変化させる。
また安全確保装置30は、目視状況判定処理34を開始すると、まずステップ405で、目視変数CM、CL、CR、CHをゼロに初期化する。続いてステップ410で、視線判定を行う。視線判定では、あらかじめ安全確保装置30のフラッシュメモリに記録されている顔視線対応データに基づいて運転者の視線方向を特定する。顔視線対応データは、種々の視線方向と当該視線方向をドライバが見ているときの顔画像モデルとを対応付けたデータである。安全確保装置30は、視線判定において、撮像装置11からから入力された最新の上半身撮影画像から運転者の顔の画像を抽出し、抽出した顔の画像と最も一致度が高い顔画像モデルを特定し、特定した顔画像モデルに対応する視線方向を特定する。
続いてステップ412では、直前のステップ410の視線判定において特定した視線方向と、それよりも1回前のステップ410において特定した視線方向が、共にルームミラー方向範囲に入っているか否かを判定する。すなわち、視線方向が連続でルームミラー方向範囲に入っているか否かを判定する。ルームミラー方向範囲は、運転者から見たルームミラーの方向を含む方向としてあらかじめ定められて安全確保装置30のフラッシュメモリに記録されている範囲である。
視線方向が連続でルームミラー方向範囲に入っていると判定した場合は、ステップ415に進み、目視変数CMの値を1単位増加させてステップ422に進む。視線方向が連続でルームミラー方向範囲に入っていることはないと判定した場合は、ステップ416に進む。
ステップ416では、目視変数CMが目視変数CMの目標値以上であるか否かを判定し、当該目標値以上でなければステップ418に進み、当該目標値以上であればステップ418をバイパスしてステップ422に進む。ステップ418では、目視変数CMの値を0に初期化してステップ422に進む。
続いてステップ422では、直前のステップ410の視線判定において特定した視線方向と、それよりも1回前のステップ410において特定した視線方向が、共に左サイドミラー方向範囲に入っているか否かを判定する。すなわち、視線方向が連続で左サイドミラー方向範囲に入っているか否かを判定する。左サイドミラー方向範囲は、運転者から見た左サイドミラーの方向を含む方向としてあらかじめ定められて安全確保装置30のフラッシュメモリに記録されている範囲である。
視線方向が連続で左サイドミラー方向範囲に入っていると判定した場合は、ステップ425に進み、目視変数CLの値を1単位増加させてステップ432に進む。視線方向が連続で左サイドミラー方向範囲に入っていることはないと判定した場合は、ステップ426に進む。
ステップ426では、目視変数CLが目視変数CLの目標値以上であるか否かを判定し、当該目標値以上でなければステップ428に進み、当該目標値以上であればステップ428をバイパスしてステップ432に進む。ステップ428では、目視変数CLの値を0に初期化してステップ432に進む。
続いてステップ432では、直前のステップ410の視線判定において特定した視線方向と、それよりも1回前のステップ410において特定した視線方向が、共に右サイドミラー方向範囲に入っているか否かを判定する。すなわち、視線方向が連続で右サイドミラー方向範囲に入っているか否かを判定する。右サイドミラー方向範囲は、運転者から見た右サイドミラーの方向を含む方向としてあらかじめ定められて安全確保装置30のフラッシュメモリに記録されている範囲である。
視線方向が連続で右サイドミラー方向範囲に入っていると判定した場合は、ステップ435に進み、目視変数CRの値を1単位増加させてステップ442に進む。視線方向が連続で右サイドミラー方向範囲に入っていることはないと判定した場合は、ステップ436に進む。
ステップ436では、目視変数CRが目視変数CRの目標値以上であるか否かを判定し、当該目標値以上でなければステップ438に進み、当該目標値以上であればステップ438をバイパスしてステップ442に進む。ステップ438では、目視変数CRの値を0に初期化してステップ442に進む。
続いてステップ442では、直前のステップ410の視線判定において特定した視線方向と、それよりも1回前のステップ410において特定した視線方向が、共にHUD方向範囲に入っているか否かを判定する。すなわち、視線方向が連続でHUD方向範囲に入っているか否かを判定する。HUD方向範囲は、運転者から見たHUDの投影面の方向を含む方向としてあらかじめ定められて安全確保装置30のフラッシュメモリに記録されている範囲である。
視線方向が連続でHUD方向範囲に入っていると判定した場合は、ステップ445に進み、目視変数CHの値を1単位増加させてステップ450に進む。視線方向が連続でHUD方向範囲に入っていることはないと判定した場合は、ステップ446に進む。
ステップ446では、目視変数CHが目視変数CHの目標値以上であるか否かを判定し、当該目標値以上でなければステップ448に進み、当該目標値以上であればステップ448をバイパスしてステップ450に進む。ステップ448では、目視変数CRの値を0に初期化してステップ450に進む。
ステップ410〜448のような処理を繰り返し行うことで、運転者が上記複数の注意ポイントのいずれか特定の1つを見続ける間は、当該特定の注意ポイントに対応する変数(目視変数CM、CL、CR、CHのうちいずれか特定の1つ)が、後述する所的周期毎に1単位増加し続ける。そして、運転者が特定の1つのポイントを見なくなると、当該当該特定の注意ポイントに対応する変数がゼロに初期化される。したがって、目視変数CM、CL、CR、CHは、それぞれ、対応する注意ポイントを運転者が連続で見続けている時間に相当する。ただし、目視変数CM、CL、CR、CHは、それぞれの目標値に達した後は、ゼロに初期化されない。
なお、ステップ412、422、432、442においては、直前のステップ410の視線判定が、目視状況判定処理34の実行開始後の最初の視線判定である場合は、連続で見ていないと判定し、それぞれ、ステップ418、428、438、448に進む。
ステップ450では、目視変数CM、CL、CR、CHに応じた表示命令102を誘目表示処理33に渡す。
具体的には、目視変数CMが、中間値未満であればルームミラー用発光装置23の発光色(すなわち表示色)を赤色にする命令を、中間値以上かつ目標値未満であれば当該表示色を黄色にする命令を、目標値位置であれば当該発表示色を青色にする命令を、当該表示命令102に含める。
また、目視変数CLが、中間値未満であれば左サイドミラー用発光装置24の発光色(すなわち表示色)を赤色にする命令を、中間値以上かつ目標値未満であれば当該表示色を黄色にする命令を、目標値位置であれば当該表示色を青色にする命令を、当該表示命令102に含める。
また、目視変数CRが、中間値未満であれば右サイドミラー用発光装置25の発光色(すなわち表示色)を赤色にする命令を、中間値以上かつ目標値未満であれば当該表示色を黄色にする命令を、目標値位置であれば当該表示色を青色にする命令を、当該表示命令102に含める。
また、目視変数CHが、中間値未満であればHUD22が投影する映像光の色(すなわち表示色)を赤色にする命令を、中間値以上かつ目標値未満であれば当該表示色を黄色にする命令を、目標値位置であれば当該表示色を青色にする命令を、当該表示命令102に含める。
ここで、中間値は、例えば、運転者が目標ポイントのいずれか1つを見てすぐに当該目標ポイントに対応する表示色を赤から黄色に変化させるために、一律に値を1としてもよい。あるいは、中間値は、対応する注意ポイント毎に異なる値にしてもよい。
また、目標値は、それぞれの目標ポイントを目視することの重要度に応じて、対応する注意ポイント毎に異なる値にしてもよい。例えば、目視変数CM、CL、CRの目標値は、後方確認のための目標値なので、前方確認のための目標値であるCHより高い値としてもよい。例えば、目視変数CM、CL、CRの目標値は、3秒の目視時間に相当する値(すなわち、3[秒]を後述する所定周期[秒]で除算した値)とし、目視変数CHの目標値は、2秒の目視時間に相当する値(すなわち、2[秒]を後述する所定周期[秒]で除算した値)としてもよい。
安全確保装置30は、このような表示命令102が誘目表示処理33に渡された場合、誘目表示処理33において、当該表示命令102に含まれる色を実現するよう、ルームミラー用発光装置23、左サイドミラー用発光装置24、右サイドミラー用発光装置25、HUD22を制御する。このようにすることで、ルームミラー用発光装置23、左サイドミラー用発光装置24、右サイドミラー用発光装置25、HUD22の投影面の表示色は、例えば、運転者が目を向ける前は赤色で、目を向けた後は黄色になり、一定時間連続して見続けた後には青色になる。
このように、安全確保装置30が、運転者が注意ポイントを連続して目視した時間の変化に応じて、注意ポイントを示す表示の形態を変化させることで、運転者は、自分が目標位置を十分な時間目視したか否かを視覚的に把握することができる。
安全確保装置30は、目視状況判定処理34において、ステップ455に進み、目視変数CM、CL、CR、CHのすべてが各々の目標値に到達しているか否かを判定し、到達していなければステップ460に進み、到達していればステップ465に進む。ステップ460では、直前のステップ410の開始時点から所定周期(例えば100ミリ秒)が経過するまで待機し、経過したタイミングでステップ410に戻る。
このように、本事例では、ヒヤリハットが発生し、それに起因して車両が急停車すると、緊急停車判定処理31から無効時間設定処理32、誘目表示処理33、再発進可否判定処理35に緊急停車通知101が渡される。それにより、再発進可否判定処理35のステップ352にてアクセル操作無効化が実行され、無効時間設定処理32のステップ323において無効時間の計測が始まり、誘目表示処理33において誘目表示が開始され、更に目視状況判定処理34の実行が開始される。
その後、本事例では、運転者が、誘目表示処理33の表示に従って、注意ポイントのうちルームミラーを3秒間見続けて後方を確認したとする。するとその間に、目視状況判定処理34において、ステップ410→412→415→422→428→432→438→442→448→450→455→460→410のループが3秒間繰り返される。そしてその間に、目視変数CL、CR、CHがゼロのまま目視変数CMが増加する。そして、目視変数CMが0から中間値まで増加した時点で、ステップ450の処理によってルームミラー用発光装置23の表示色が赤色から黄色に変化し、更に目視変数CMが中間値から目標値まで増加した時点で、ステップ450の処理によってルームミラー用発光装置23の表示色が黄色から青色に変化する。
その後、運転者が、ルームミラー用発光装置23の表示色が青色に変わったことを確認してから、HUD22の投影面の近傍に視線を移し、視線をそのままにして2秒間前方を確認したとする。するとその間に、目視状況判定処理34において、ステップ410→412→416→422→428→432→438→442→445→450→455→460→410のループが2秒間繰り返される。そしてその間に、目視変数CL、CRがゼロのまま、かつ目視変数CMが目標値以上のまま、目視変数CHが増加する。そして、目視変数CHが0から中間値まで増加した時点で、ステップ450の処理によってHUD22の映像光の表示色が赤色から黄色に変化し、更に目視変数CHが中間値から目標値まで増加した時点で、ステップ450の処理によってHUD22の映像光の表示色が黄色から青色に変化する。
その後、運転者が、HUD22の映像光の表示色が青色に変わったことを確認してから、左サイドミラーに視線を移し、視線をそのままにして3秒間左後方を確認したとする。するとその間に、目視状況判定処理34において、ステップ410→412→416→422→425→432→438→442→446→450→455→460→410のループが3秒間繰り返される。そしてその間に、目視変数CRがゼロのまま、かつ目視変数CM、CHが目標値以上のまま、目視変数CLが増加する。そして、目視変数CLが0から中間値まで増加した時点で、ステップ450の処理によって左サイドミラー用発光装置24の表示色が赤色から黄色に変化し、更に目視変数CLが中間値から目標値まで増加した時点で、ステップ450の処理によって左サイドミラー用発光装置24の映像光の表示色が黄色から青色に変化する。
その後、運転者が、左サイドミラー用発光装置24の映像光の表示色が青色に変わったことを確認してから、右サイドミラーに視線を移し、視線をそのままにして3秒間右後方を確認したとする。するとその間に、目視状況判定処理34において、ステップ410→412→416→422→426→432→435→442→446→450→455→460→410のループが3秒間繰り返される。そしてその間に、目視変数CM、CL、CHが目標値以上のまま、目視変数CRが増加する。そして、目視変数CRが0から中間値まで増加した時点で、ステップ450の処理によって右サイドミラー用発光装置25の表示色が赤色から黄色に変化する。更に目視変数CRが中間値から目標値まで増加した時点で、ステップ450の処理によって右サイドミラー用発光装置25の映像光の表示色が黄色から青色に変化する。
そして、その直後のステップ455で、目視変数CM、CL、CR、CHが目標値に到達したと判定して、ステップ465に進む。ステップ465では、誘目表示終了通知103を誘目表示処理33に渡す。
なお、運転者が4つの注意ポイントを目視する順序は、本事例のような順序に限らず、どのような順序でもよい。どのような順序であっても、目視変数CM、CL、CR、CHがその順番で目標値に到達し、その直後のステップ455で、目視変数CM、CL、CR、CHが目標値に到達したと判定して、ステップ465に進む。
本事例の説明に戻る。安全確保装置30は、誘目表示処理33において、この誘目表示処理を目視状況判定処理34から受けると、すべての注意ポイントの誘目表示を終了する。これにより、ルームミラー用発光装置23、左サイドミラー用発光装置24、右サイドミラー用発光装置25が消灯し、HUD22は映像光の投影を終了し、その後、緊急停車通知101を受けるまで待機する。
目視状況判定処理34では、安全確保装置30が、ステップ465に続いて、ステップ470に進む。ステップ470では、確認済み通知104を再発進可否判定処理35に渡し、その後、目視状況判定処理34を終了する。
安全確保装置30は、再発進可否判定処理35において、この確認済み通知104を目視状況判定処理34から受けると、ステップ353で確認済み通知を受けたと判定してステップ355に進む。したがって、これ以降は、無効時間終了通知を受けるまでは、ステップ353→355→354→353というループ処理を繰り返す。
なお、目視変数CM、CL、CR、CHの値の合計[秒]を上記所定周期[秒]で除算した値は、上述の無効時間TDよりも短い。したがって、確認済み通知104が再発進可否判定処理35に渡されても、無効時間終了通知105が再発進可否判定処理35に渡されていない場合がある。
また逆に、本事例とは異なるが、運転者が目視による周囲確認の実施に手間取った場合は、無効時間終了通知105が再発進可否判定処理35に渡されても、確認済み通知104が再発進可否判定処理35に渡されない場合がある。このような場合は、ステップ353→354→353というループ処理が繰り返される。
本事例の説明に戻る。その後、安全確保装置30は、無効時間設定処理32のステップ325において、時点T1からの経過時間が無効時間TDを超えたと判定した場合、ステップ329に進む。ステップ329では、無効時間終了通知105を、再発進可否判定処理35に渡し、その後、ステップ321に戻り、緊急停止通知を待つ。
この安全確保装置30は、再発進可否判定処理35において、ステップ353→355→354→353のループの繰り返し中に、無効時間終了通知105を受けると、ステップ355で、無効時間終了通知を受けたと判定し、ステップ356に進む。
ステップ356では、アクセル操作有効化を行う。アクセル操作有効化では、具体的には、ブレーキECU21に対して、アクセル操作有効化命令を出力する。このアクセル操作有効化命令を受けたブレーキECU21は、車両の再発進の禁止を解除する。具体的には、ブレーキペダルが踏み込まれていない場合は制動装置に制動力を発生させないことで、アクセルペダルが踏み込まれれば車両が再発進できるようにする。
なお、本事例とは異なるが、上述のように、無効時間終了通知105が再発進可否判定処理35に渡されても、確認済み通知104が再発進可否判定処理35に渡されず、ステップ353→354→353というループ処理が繰り返される場合がある。このような場合は、後に確認済み通知104が目視状況判定処理34から再発進可否判定処理35に渡された段階で、ステップ353→355→356に進み、ステップ365以後は、本事例と同じになる。
以上説明した通り、本実施形態の安全確保装置30は、車両が緊急停止したことに基づいて車両の再発進を禁止する(再発進可否判定処理35のステップ351、352)。そして安全確保装置30は、車両の再発進を禁止した後、目視状況判定処理34にて、運転者の目視による周囲確認の実施状況(具体的には各注意ポイントを連続で目視する時間)を判定し、当該実施状況に基づいて、すなわち、目視変数CM、CL、CR、CHのすべてが各々の目標値に到達したことに基づいて(目視状況判定処理34のステップ455、470、再発進可否判定処理35の355)、車両の再発進の禁止を解除する(再発進可否判定処理35のステップ356)。
このようにすることで、車両の再発進が禁止された後、運転者の目視による周囲確認の実施状況に応じて、車両の再発進の禁止を解除するか否かを判定することができる。したがって、従来よりも高い安全性を確保した上で車両の再発進禁止を解除することが可能になる。
また、安全確保装置30は、車両が緊急停止した場合、その後の所定の時点T1から所定の無効時間が経過したか否かを判定する(無効時間設定処理32のステップ325)。そして安全確保装置30は、無効時間が経過したと判定した場合に、目視の実施状況に基づいて、車両の再発進の禁止を解除する。しかし、無効時間が経過していないと判定した場合に、目視変数CM、CL、CR、CHのすべてが各々の目標値に到達しても、車両の再発進の禁止を解除しない(再発進可否判定処理35のステップ355→354)。このような無効時間を設けることで、運転者に落ち着く時間を更に与えることができるので、更に高い安全性を確保した上で車両の再発進禁止を解除できる。
また、安全確保装置30は、ステップ352で車両の再発進を禁止した後、誘目表示処理33において、運転者が目視によって確認すべき注意ポイントを示す表示を行う。このようにすることで、緊急停止の後、運転者は慌てていても、注意ポイントを示す表示に従って、注意ポイントを迅速に目視することができる。
また、安全確保装置30は、車両の再発進を禁止した後に目視状況判定処理34で判定する目視の実施状況は、運転者が注意ポイントを見たか否かによって変わる状況である。このようにすることで、運転者が注意ポイントを見たことに応じて車両の再発進禁止を解除することが可能になる。したがって、更に高い安全性を確保した上で車両の再発進禁止を解除できる。
なお、本実施形態においては、安全確保装置30が、無効時間設定処理32を実行することで無効時間設定手段の一例として機能し、誘目表示処理33を実行することで誘目表示手段の一例として機能し、目視状況判定処理34を実行することで目視状況判定手段の一例として機能し、再発進可否判定処理35を実行することで再発進可否判定手段の一例として機能する。
(他の実施形態)
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。特に、ある量について複数個の値が例示されている場合、特に別記した場合および原理的に明らかに不可能な場合を除き、それら複数個の値の間の値を採用することも可能である。また、上記各実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されるものではない。また、本発明は、上記各実施形態に対する以下のような変形例も許容される。なお、以下の変形例は、それぞれ独立に、上記実施形態に適用および不適用を選択できる。すなわち、以下の変形例のうち任意の組み合わせを、上記実施形態に適用することができる。
(変形例1)
上記実施形態において、安全確保装置30は、再発進可否判定処理35において、ステップ355を実行しないようになっていてもよい。すなわち、ステップ353で確認済み通知を受けたと判定した場合は、ステップ355をバイパスしてステップ356に進むようになっていてもよい。
(変形例2)
また、上記実施形態では、ある注意ポイントに対応する目視変数が目標値に達した場合、当該注意ポイントに対応する誘目表示の表示色が黄色から青色に変化する。しかし、安全確保装置30は、ある注意ポイントに対応する目視変数が目標値に達した場合、当該注意ポイントに対応する誘目表示を終了する(例えば注意ポイントがルームミラーならルームミラー用発光装置23を消灯する)ようになっていてもよい。
(変形例3)
上記実施形態では、車両が緊急停車した場合に4つの注意ポイントの誘目表示が同時に一斉に始まっているが、必ずしもこのようになっておらずともよい。例えば、4つの注意ポイントのうち1つ目の注意ポイントについて誘目表示し、当該1つ目の注意ポイントに対応する目視変数が目標値に達したときに2つ目の注意ポイントについて誘目表示し始め、当該2つ目の注意ポイントに対応する目視変数が目標値に達したときに3つ目の注意ポイントについて誘目表示し始め、当該3つ目の注意ポイントに対応する目視変数が目標値に達したときに4つ目の注意ポイントについて誘目表示し始めるようになっていてもよい。
(変形例4)
上記実施形態では、安全確保装置30は、ブレーキECU21を用いることで、アクセル操作の無効化および有効化を実現しているが、ブレーキECU21以外の装置を用いてアクセル操作の無効化および有効化を実現してもよい。
例えば、安全確保装置30は、車両駆動ECUを用いることで、アクセル操作の無効化および有効化を実現してもよい。
車両駆動ECUは、車両が走行するための駆動力を発生する駆動力発生装置(例えば電気モータ)を制御する装置である。例えば、車両駆動ECUは、運転者がアクセルペダルを踏み込むと、アクセルセンサ15が出力する検出信号に基づいて、アクセルペダルの踏込量を特定し、特定した踏込量に応じて駆動力発生装置を制御する。
この場合、安全確保装置30は、ステップ352のアクセル操作無効化では、車両駆動ECUに対して、アクセル操作無効化命令を出力する。このアクセル操作無効化命令を受けた車両駆動ECUは、それ以後、アクセル操作有効化命令を受けるまでは、アクセルペダルが踏み込まれても、駆動力発生装置に駆動力を発生させないことで、車両の再発進を禁止し続ける。
またこの場合、安全確保装置30は、ステップ356のアクセル操作有効化では、車両駆動ECUに対して、アクセル操作有効化命令を出力する。このアクセル操作有効化命令を受けた車両駆動ECUは、車両の再発進の禁止を解除する。具体的には、アクセルペダルが踏み込まれると、駆動力発生装置に駆動力を発生させることで、運転者がブレーキペダルを踏んで制動力がかかっていなければ、車両を再発進させる。
(変形例5)
上記実施形態では、安全確保装置30が緊急停車判定処理31、無効時間設定処理32、誘目表示処理33、目視状況判定処理34、再発進可否判定処理35のすべてを実行しているが、必ずしもこのようになっておらずともよい。
例えば、緊急停車判定処理31を実行するECU、無効時間設定処理32を実行するECU、誘目表示処理33を実行するECU、目視状況判定処理34を実行するECU、再発進可否判定処理35を実行するECUは、それぞれ別個のECUであってもよい。