JP6585558B2 - 稼働管理システム及び計測システム - Google Patents
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Description
作業者がワークの種類毎に計測マクロを作成する段階である。計測マクロでは一般に以下のようなマクロ変数が使用される。
(a)ワーク種類変数
数値制御装置がワークの種類を設定するための変数である。稼働管理システムはワーク種類変数の値を読み取ることでワークの種類を得ることができる。
(b)計測結果変数
数値制御装置が計測結果の値を設定するための変数である。計測結果変数の数や種類はワークの種類毎に異なる。
(c)トリガ変数
数値制御装置がワーク種類変数及び計測結果変数に値を格納したことを稼働管理システムに通知するための変数である。典型的には、数値制御装置はワーク種類変数及び計測結果変数に値を設定したならばトリガ変数の値を1に設定する。稼働管理システムはトリガ変数を監視しておき、トリガ変数の値が1になったならワーク種類変数の値を読み出す。稼働管理システムは予めワーク種類変数と計測結果変数の数及び種類との対応表を保持している。稼働管理システムは、数値制御装置から読み出したワーク種類変数の値をキーとして対応表を参照し、読み出すべき計測結果変数の数と種類(すなわち変数名)とを決定する。稼働管理システムは数値制御装置から適切な計測結果変数の値を読み出す。計測結果変数の読み出しが完了したらトリガ変数の値を0に設定する。
(1)ワーク種類変数にワークの種類を設定するステップ
(2)ワークの計測を実行し、計測結果変数に計測値を設定するステップ
(3)トリガ変数の値を1に変更するステップ
(4)トリガ変数の値が0になるまで待機するステップ
数値制御装置が計測マクロを実行し、稼働管理システムが計測値を取得する処理を行う段階である。稼働管理システムは一般に以下のような処理を実施する。
(1)トリガ変数の値を定期的に読み取り、値が1になるまで待機するステップ
(2)トリガ変数の値が1になったならワーク種類変数の値を読み取り、ワークの種類を特定するステップ
(3)(2)で特定したワーク種類変数をキーとしてワーク種類変数と計測結果変数との対応表を検索し、読み出すべき計測結果変数を特定するステップ
(4)(3)で特定した計測結果変数の値を読み出すステップ
(5)トリガ変数の値を0に戻すステップ
(1)ワークの計測を実行し、計測結果変数に計測値を設定するステップ
(2)トリガ変数の値を1に変更するステップ
(3)トリガ変数の値が0になるまで待機するステップ
(1)トリガ変数の値を定期的に読み取り、値が1になるまで待機するステップ
(2)トリガ変数の値が1になったなら数値制御装置上で実行中のプログラム名を取得し、ワークの種類を特定するステップ
(3)(2)で特定したプログラム名をキーとしてプログラム名と計測結果変数との対応表を検索し、読み出すべき計測結果変数を特定するステップ
(4)(3)で特定した計測結果変数の値を読み出すステップ
(5)トリガ変数の値を0に戻すステップ
(1)数値制御装置上で実行中のプログラム名を定期的に取得し、取得値が変化したら取得したプログラム名をキーとして対応表を検索するステップ。対応表にプログラム名が登録されていれば、当該プログラムは計測マクロである。よって、プログラム名に対応付けられているトリガ変数名と計測結果変数名とを取得する。
(2)(1)で取得したトリガ変数の値を定期的に読み出し、値が1になったなら(1)で取得した計測結果変数の値を読み取るステップ
(3)トリガ変数の値を0に戻すステップ
(ア)計測マクロにおいて変数が置かれた行の位置に基づいて変数の意味を決定する
(イ)計測マクロ内に記述されたコメントの内容に基づいて変数の意味を決定する
まず図2のブロック図を用いて、本発明の実施の形態1にかかる稼働管理システム10の構成について説明する。実施の形態1にかかる稼働管理システム10は、計測マクロ受信部11、計測マクロ解析部12、計測マクロ記憶部13、読取条件監視部14、計測結果読出部15、読取完了書込部16、保存部18及び通信部19を含む。稼働管理システム10は典型的には中央処理装置、記憶装置、入出力装置等を有する情報処理装置である。中央処理装置が記憶装置に格納されたプログラムを読み出して実行することで、上述の各種処理部が論理的に実現される。
数値制御装置20は、作業者により作成された計測マクロ21を格納する。計測マクロ21は、トリガ変数や計測結果変数、及び必要に応じてワーク種類変数を含んでいる。従来技術の説明で述べたように、計測マクロ21には何通りかの作成方法がある。本実施の形態では、従来技術(B)として例示した手法で計測マクロ21を作成するものとする。すなわち、計測マクロ21はワーク種類変数を含まない。また計測マクロ21毎に異なるトリガ変数名が定義され得る。したがって後述する対応表においてはプログラム名、トリガ変数名、計測結果変数名が対応付けられる必要がある。
(i)先頭行は計測マクロ21のプログラム名とする。これはワークの種類を特定するための識別子としても機能する。図3の例では「O9876」が計測マクロ21のプログラム名である。
(ii)2行目以降空白行までは、計測結果変数の初期化を行うブロックとする。このブロックに記述されたマクロ変数は計測結果変数である。計測結果変数は複数記載することができる。図3の例では「#10030」及び「#10031」が計測結果変数名である。
(iii)M99の直前のループでは、稼働管理システム10とのハンドシェイク用のシーケンスを記述するものとする。このループの最初において値が0かどうかチェックされている変数がトリガ変数である。図3の例では[#500NE0]がループの最初における値のチェックに相当する。したがってトリガ変数名は「#500」である。
計測マクロ解析部12は、受信した計測マクロ21を1行ずつ読み取る。
読み取りに成功したならS103に遷移する。読み取りに失敗した場合は最終行まで読み取りが完了したものとみなし、S111に遷移する。
読み取った行が先頭行であればS104に遷移する。その他の場合はS105に遷移する。
計測マクロ解析部12は、先頭行の内容を読み取ってプログラム名として保持する。また、計測結果フラグを1に設定する。ここで計測結果フラグとは、現在、計測結果変数の抽出を実行中であることを示すフラグである。S101に遷移して次の行を読み取る。
読み取った行が2行目以降でありかつ計測結果フラグが1であれば、計測結果変数名を抽出するためS106に遷移する。その他の場合は計測結果変数名の抽出が完了したものとみなしS109に遷移する。
読み取った行が空白行であればS107に遷移する。その他の場合はS108に遷移する。
計測マクロ解析部12は、計測結果フラグを0に設定する。その後S101に遷移して次の行を読み取る。
計測マクロ解析部12は、行の先頭から文字「=」の前までの文字列を抽出し計測結果変数として保持する。その後S101に遷移して次の行を読み取る。
読み取った行がループ処理(例えば「WHILE」を含む)であればS110に遷移する。その他の場合はS101に遷移して次の行を読み取る。
計測マクロ解析部12は、ループ処理の条件式から左辺を抽出しトリガ変数として保持する。その後S101に遷移して次の行を読み取る。
計測マクロ記憶部13は、これまでに抽出したプログラム名をキーとして、計測結果変数名及びトリガ変数名を対応付けて保存部18に対応表として保存する。図5に対応表の一例を示す。図5の例では、プログラム名毎にそれぞれ異なるトリガ変数名及び複数の計測結果変数名が対応付けられている。
続いて図8のフローチャートを用いて、計測実行中における稼働管理システム10の動作について説明する。
読取条件監視部14は、数値制御装置20と通信して数値制御装置20上で実行中のプログラムが存在するかどうか確認する。何らかのプログラムが実行中の場合、S302に遷移する。その他の場合はS301に遷移する。
読取条件監視部14は、数値制御装置20上で実行中のプログラム名を取得する。
読取条件監視部14は、S302で取得した実行中のプログラム名が前回のループで取得したプログラム名と異なるかどうか判定する。前回のプログラム名と異なる又は前回のプログラム名が記憶されていない場合はS304に遷移する。その他の場合はS301に戻る。
読取条件監視部14は、S302で取得したプログラム名をキーとして保存部18の対応表を検索する。
プログラム名が対応表内に存在する場合、当該プログラム名は計測マクロ名、すなわちワークの種類を特定可能な識別子であるとみなしてS306に遷移する。その他の場合はS301に戻る。
読取条件監視部14は、保存部18の対応表を参照し、プログラム名に対応付けられている計測結果変数名とトリガ変数名とを取得する。
読取条件監視部14は、数値制御装置20と通信して、S306で取得したトリガ変数の値を定期的に読み取る。数値制御装置20が計測を終えたならばトリガ変数の値は0から1に更新される。読取条件監視部14は、トリガ変数の値が1に更新されたことを検知したならS309に遷移する。
計測結果読出部15は、数値制御装置20と通信して、S306で取得した計測結果変数の値を読み取り、保存部18へ保存する。
読取完了書込部16は、計測結果の読み出しが完了したことを数値制御装置20へ通知するため、数値制御装置20と通信して、トリガ変数の値を0に更新する。その後S301へ戻る。
実施の形態2にかかる稼働管理システム10の構成は実施の形態1と同様であるため説明を省略する(図2参照)。以下、実施の形態2にかかる稼働管理システム10が計測値を収集する処理について順を追って説明する。
図6に、実施の形態2における計測マクロ21の例を示す。既に述べたように、本実施の形態では、計測マクロ21内に記述されたコメントの内容に基づいて変数の意味を決定する。作業者は、数値制御装置20において、以下の規則に従ってコメントを付加した計測マクロ21を作成するものとする。
(i)計測マクロ21のプログラム名を、その行がプログラム名である示す所定のコメントとともに記述する。図6の例では、先頭行に計測マクロ21のプログラム名「O9876」に続けてコメント「MEASURE MACRO」が記述されている。
(ii)計測結果変数に値を設定する行において、所定のコメントを記述する。図6の例では、2乃至3行目においてマクロ変数「#10030」「#10031」が初期化され、各行末にコメント「MEASURE RESULT」が付加されている。
なお、計測結果変数が複数ある場合は、それぞれに計測結果変数であることを示すコメントを付加して良い。
(iii)トリガ変数に値を設定する行において、所定のコメントを記述する。図6の例では、「#500=1」なる行の行末にコメント「MEASURE END」が付加されている。
S201:
計測マクロ解析部12は、受信した計測マクロ21を1行ずつ読み取る。
読み取りに成功したならS203に遷移する。読み取りに失敗した場合は最終行まで読み取りが完了したものとみなし、S209に遷移する。
計測マクロ解析部12は、S201で読み取った行の中に、当該行がプログラム名を含むことを示す所定のコメント(図3の例では「MEASURE MACRO」)が含まれるか否か判定する。含まれる場合、行の先頭からコメントの手前までの文字列をプログラム名として抽出する。
計測マクロ解析部12は、S201で読み取った行の中に、当該行が計測結果変数名を含むことを示す所定のコメント(図3の例では「MEASURE RESULT」)が含まれる場合、行の先頭から「=」の手前までの文字列を計測結果変数名として抽出する。
計測マクロ解析部12は、S201で読み取った行の中に、当該行がトリガ変数名を意味することを示す所定のコメント(図3の例では「MEASURE END」)が含まれる場合、行の先頭から「=」の手前までの文字列をトリガ変数名として抽出する。
計測マクロ記憶部13は、これまでに抽出したプログラム名をキーとして、計測結果変数名及びトリガ変数名を対応付けて保存部18に対応表として保存する。図5に対応表の一例を示す。
実施の形態2においても、計測実行中における稼働管理システム10の動作は実施の形態1と同様であるため説明を省略する(図8参照)。
11 計測マクロ受信部
12 計測マクロ解析部
13 計測マクロ記憶部
14 読取条件監視部
15 計測結果読出部
16 読取完了書込部
20 数値制御装置
21 計測マクロ
100 計測システム
Claims (8)
- 工作機械を制御してワークを計測する数値制御装置から、前記ワークの計測値を取得する稼働管理システムであって、
前記数値制御装置から前記計測を制御するための計測マクロを読み出す計測マクロ受信部と、
前記計測マクロを解析し、前記計測値が格納される計測結果変数の変数名を特定する計測マクロ解析部と、
前記数値制御装置から前記計測結果変数の値を読み出す計測結果読出部と、を有する
稼働管理システム。 - 保存部をさらに有し、
前記計測マクロ解析部は、前記ワークの種類と1以上の前記計測結果変数の変数名とを対応付けて前記保存部に保存する
請求項1記載の稼働管理システム。 - 前記計測マクロ解析部は、前記数値制御装置において実行中のプログラム名に基づいて前記ワークの種類を特定する
請求項2記載の稼働管理システム。 - 前記計測結果読出部は、前記計測マクロに含まれるトリガ変数が更新されたことに応じて、前記数値制御装置から前記計測結果変数の値を読み出す
請求項1記載の稼働管理システム。 - 前記計測マクロ解析部は、前記計測マクロを解析し、前記トリガ変数の変数名を特定する
請求項4記載の稼働管理システム。 - 前記計測マクロ解析部は、前記計測マクロにおいて前記計測結果変数が記述された行の位置に基づいて前記計測結果変数の変数名を特定する
請求項1記載の稼働管理システム。 - 前記計測マクロ解析部は、前記計測マクロ内に記述されたコメントの内容に基づいて前記計測結果変数の変数名を特定する
請求項1記載の稼働管理システム。 - 工作機械を制御してワークを計測する数値制御装置と、
前記数値制御装置から前記ワークの計測値を取得する稼働管理システムと、を含む計測システムであって、
前記稼働管理システムは、
前記数値制御装置から前記計測を制御するための計測マクロを読み出す計測マクロ受信部と、
前記計測マクロを解析し、前記計測値が格納される計測結果変数の変数名を特定する計測マクロ解析部と、
前記数値制御装置から前記計測結果変数の値を読み出す計測結果読出部と、を有する
計測システム。
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