JP6584101B2 - 立体物の製造方法およびその製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、立体物の製造方法およびその製造装置に関する。
従来から、光造形に代表されるような積層方式の立体物造形方法が知られている。これらの方法は、名称の通り、立体物の断面パターンを順次積み上げてゆくことで任意の立体物を作成する方式である。これらの方式は型などを使用せず、立体物の3次元(設計)データから直接造形できる。よって、少量の立体物を短時間で作る必要性が高い製品の試作等に多く使われている。積層造形法における特徴的な制約として、サポートを必要とすることが挙げられる。積層造形法では、層状に形成したパターンを積み上げて行くため、たとえば、垂れ下がった木の枝先のように、製造途中で孤立部が存在する造形物は原理的に製造出来ないことになる。このような部分を積層造形で作るためには、孤立部となりうる場所の下部に、最終的な造形物には残らない“支え”である支持部材を作りこみ、造形終了後に何らかの手段で支持部を除去することが必要となる。
支持部の除去は、基本的には人間が手作業で除去する。積層造形の用途上、同じ造形物を大量生産することはあまり無く、互いに形状の異なる造形物それぞれの支持部材を自動で除去することは、困難であった。
これに対し、特許文献1では、加熱により溶融除去可能な材料で形成した支持部を構造体周囲に配置し、造形終了後に加熱除去する提案がなされている。これによればサポートは比較的容易に除去することが出来ると思われる。
特開2014−24329号公報
特許文献1には、支持部材用の材料としてパラフィンワックスが例示されており、パラフィンワックスが狭い温度領域で液体相から固体相に相変化する特性を用いている。しかし、このような、一般的にシャープメルトと言われる特性を持つ材料は比較的大きな「融解熱」を持つものが多い。大きな融解熱を持つ材料を加熱溶融して配置し、一旦冷やし固めて、造形終了後再び加熱溶融よって除去するためには、大きなエネルギーを消費する。また、シャープメルト特性をもつ材料は高分子であることが多く、高分子は「熱伝導率」が低い傾向にある。特許文献1においては、造形物の製造プロセス上、造形される立体物の周囲に支持部材を設けることとなることから、支持部の除去時に支持部材の深部まで熱を伝えるためには時間がかかり、生産スピードも大きく制限を受けてしまう。
本発明は、上記問題を鑑みなされたものであり、支持部材を相変化材料から形成する場合のエネルギーの消費を抑え、立体物の生産スピードを大幅に向上させることを目的とする。
本発明は、形成中の立体物を支持するための、融点の異なる複数種類の材料を含む支持材料によって形成される支持部材を前記形成中の立体物の周囲に設け、前記形成中の立体物を前記支持部材によって支持しながら立体物の製造を行う立体物の製造方法において、前記支持部材を設けた後、前記複数種類の材料のうち最も融点が低い第1の種類の材料を除いた他の種類の材料を溶融させずに前記第1の種類の材料を溶融させることによって、設けた前記支持部材を移動させて形成した立体物の周囲から前記支持部材を除去することを特徴とする。
本発明によれば、支持部材に相変化材料を用いる場合のエネルギーの消費を抑え、立体物の生産スピードを大幅に向上させることができる。
実施形態に係る積層造形装置の概略図である。 実施形態の支持材料の配置方法の一例を示す概念図である。 実施形態の支持材料の配置方法の別の一例を示す概念図である。 実施形態の積層造形装置の制御系の一例を示すブロック図である。 実施形態の支持部材を除去する工程を説明するための図である。
図1は本発明に関わる立体物(構造物とも称する)の形成方法を実現するための立体物製造装置の一例である積層造形装置100の概略図である。本装置では、ベルト状に配置した中間転写体1上で立体物の断面パターニングを行う。搬送機構である搬送ローラー2による搬送によってインクパターン20が各プロセスユニットを通過した後に、得られたパターン層3を積層装置8に送り、ここで形成中の立体物14に積層する。中間転写体1は一時的な記録媒体として用いられる。
中間転写体1としては、表面にパターン層3を形成した後、立体物にパターン層3を転写させる必要がある。そのため、中間転写体1を形成する材料はパターン層3を形成する造形材料に対して離型性の高い材料が好ましい。離型性を有せずとも転写は可能であり、たとえば、オフセット印刷のような泣き別れ転写となっても立体物は作成可能であるが、造形精度が劣るものになってしまうため、中間転写体1上のパターン層3が全て転写される状態とすることが望ましい。
また、転写を安定的に行うためには、中間転写体1が少なからず弾性を有することが望ましい。中間転写体1の好適な材料としては、シリコーンゴムやフッ素ゴムが挙げられる。これら材料はパターン層3を形成るためのパターニングに用いる材料によっては弾きが生じてしまうことがあるので、材料に応じて表面処理をして中間転写体1に用いるとさらに好適である。ゴム硬度は弾性体の厚みにもよるが、厚い場合は硬いゴムを、薄い場合は柔らかめのゴムを用いると良い。厚い場合は80°ほどの硬いゴムが良いが、図中の装置のように、薄いベルト状の中間転写体1を扱う場合、ゴム硬度は50°〜20°位の柔らかめのゴムを0.1〜0.5mm程度の薄膜としたものを中間転写体1として使うと良い。高い精度を求める場合は弾性のない、テフロン(登録商標)シートやサブミクロンの厚みで離型剤がコートされたような平滑フィルムが好適である。ただし、弾性のない中間転写体を用いる場合、記録媒体と中間転写体表面を全面に渡って均等に加圧するためには装置や部材に高い寸法精度と制御技術が必要となるため、目的に合わせて選択することが望ましい。
また、金属粉などを造形材料にする場合は耐熱性の高い窒化ホウ素などにより表面を離型処理した中間転写体1を用いることが好適である。
以下に積層造形装置で行なう積層工程について説明を行なう。
図1の装置では、まず中間転写体1上にインクジェット装置4からインクを吐出し、中間転写体1上にインクパターン20を形成する。ここで、インクパターンを形成する手段としてインクジェット装置4を例示しているが、これに制限を受けない。たとえば、フレキソ版などの有版方法を適用する事もできる。立体物を作成する場合でも、たとえば複数階層の形状パターンを版内に多面付け印刷し、レイヤー化した複数階層分のパターン層を連続的に積層することができる。
インクジェット法によるパターニングは、液体を任意の位置に非接触でパターニング出来るので特に有効である。インクジェットとしてはサーマルタイプ、ピエゾタイプ、静電タイプ、コンティニュアスタイプなど様々な方式を利用可能であり、基本的に液体を吐出しうるものであれば適宜使用することが出来る。ノズル数に関しても1ノズル(ディスペンサーを含む)であっても、多数のズルを有するラインヘッドであっても良いが、生産性の面ではラインヘッドが好ましい。
インク材料としては、後述する造形材料付与装置からの粉体を付着できる材料であれば良く、水系、油系インクともに使用することが出来る。インクパターン20は粉体を付与する前に十分薄膜化しておく方が好ましいので、揮発分を多く設計でき、揮発分の安全性が高い水系インクは好適な材料にあげられる。
後に付与する粉体にプラスチック系材料を用いる場合、プラスチックには表面が親油性のものが多く、水性インクではなじみが悪いものがある。これに対しては、たとえば、水溶性有機溶剤や界面活性剤を添加することでなじみやすくすることが出来る。
好ましい手法としては、水溶性有機溶剤や界面活性剤を添加した水性インクを付与した後、インク中の水を蒸発させて水溶性有機溶剤比率を高めることで粉体との親和性を上げる事が出来る。
添加する水溶性有機溶剤に特に制約は無い。表面張力や乾燥性、粘度などの特性を用いる材料に合わせて選択することが望ましい。たとえば、水溶性有機溶剤としては、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類、アセトン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類を利用できる。また、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール類を利用できる。また、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール等のアルキレングリコール類を利用可能である。さらにエチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類も利用可能である。エタノール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール等の1価アルコール類も利用できる。また、その他にグリセリン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−イミダゾリジノン、トリエタノールアミン、スルホラン、ジメチルサルホキサイド等も利用可能なものとして挙げられる。
界面活性剤の例としては、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、水溶性のアニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。
また、画像形成面が中間転写体1上である場合、インクが弾きやすい事もあるのでインクと、インクと接触反応する事で混合液の流動性を低下させるような反応液を用いる事も有効である。反応液の反応の種類と反応材料は、目的に応じてインクとの組み合わせで選択する。たとえば、インクジェットインクとして好適に用いられる水系インクを例にとると、凝集反応、ゲル化反応、塩析出反応、酸塩基反応などが単独、もしくは複合的に利用しうるが、中でも凝集反応は好適である。特に、顔料インクに対して金属塩を反応液とする組み合わせはバインダーの総量を低く設計出来、インク膜を薄くできるため画像品質が良く、反応速度も速いので生産性の面でも好適である。
上記の反応材料の例としては、インクと逆極性を有するイオン性物質が挙げられる。通常のインクジェットインクはアニオン性で設計することが好ましく、これに対する反応材料は金属塩水溶液、とりわけ2価以上の多価金属塩水溶液が好ましい。多価金属塩とは、二価以上の多価金属イオンと、これら多価金属イオンに結合する陰イオンとから構成される。多価金属イオンの具体例としては、Ca2+、Cu2+、Ni2+、Mg2+、Zn2+等の二価金属イオン、そしてFe3+、Al3+等の三価金属イオンが挙げられる。又、これらと結合する陰イオンとしては、Cl−、NO3−、SO42−、I−、Br−、ClO3−、RCOO−(Rは、アルキル基)等が挙げられる。
これらの金属塩と酸を併用するとさらに反応性を高めることが出来る。酸は、インクに添加する塩基成分により容易に反応させることが出来るので、単独で用いる事もできる。
酸としては、特に有機酸が好ましく、具体例としては、シュウ酸、ポリアクリル酸、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、マロン酸、リンゴ酸、マレイン酸、アスコルビン酸、コハク酸、グルタル酸、グルタミン酸が挙げられる。また、フマル酸、クエン酸、酒石酸、乳酸、ピロリドンカルボン酸、ピロンカルボン酸、ピロールカルボン酸、フランカルボン酸、ビリジンカルボン酸、クマリン酸、チオフェンカルボン酸、ニコチン酸、オキシコハク酸、ジオキシコハク酸等も挙げられる。
インク組成中に固形分が入っても良いが、インク中の固形分が少ない程、画像膜中の粉体比率を高くすることが出来る。たとえば、本実施形態において立体物を作る場合には、後から付与する粉体の比率を高めることで強度を高めたり、使用後のリサイクル性を高めることが出来る。
着色インクを用いてインクパターン20を形成すれば、着色された状態の構造体を作成することも出来る。
次いで、インクパターン20に粉体5を付与する。粉体5は、インクパターン20のドット解像度より細かい粉末を好適に利用可能であり、何らかの手段で膜化可能な材料であれば使用することが出来る。たとえば、加熱手段で膜化可能な熱可塑性樹脂を粉末で用いたり、先のインクパターン20に膜化するための接着剤を配合しガラスビーズや粉末金属も用いることが可能である。中でも、熱可塑性樹脂は軽量且つ丈夫な造形物が作成できるため特に好適である。もちろん、粉体を別途付与せず、インク中の固形分だけで造形材料とすることも可能である。粉体は立体物の主成分となるため、作成する立体物の目的(強度や着色性など)に応じて選ぶ必要がある。
図1の装置では、先にインクパターン20を形成してから粉体5を付与しているが、必ずしもそうする必要はない。例えば、インクパターン20をインクジェットのような非接触記録方式で形成すれば、先に粉体5を中間転写体上に付与し、これに対してインクを後から付与することが出来る。
中間転写体1上のパターン層となる部分に、付着材料と粉体の両方を存在させることができれば良い。
粉体5の材料の付与性や着色性を改善するために、表面処理やコーティングを施す事もできる。具体的にはエネルギー照射による親水化処理や、帯電防止コーティングなどがあげられる。
またパターン層3の厚みは用いる粉体5の影響を受ける。当然大きな粒子径の粉体を用いるほど厚みも大きくなる。これと同様に、用いる粉体の粒子径が揃っているほどレイヤーの膜厚精度も高くすることが出来る。
図1における造形材料付与装置6はインクパターン20に対して粉体5をシャワー状に振り掛ける機構を例示しているが、これに限定されず様々な手段を用いる事が出来る。たとえば、スキージを用いて粉体5を面内に広げたり、風圧によって粉体5を吹き付けたりする方法も用いる事が出来る。また、インクパターン20外の粉体の除去手段も例示したエアナイフに限定を受けず、振動や吸引を利用した除去装置でも問題なく使用する事が出来る。粒子の付与、除去共に、用いる粒子の適性に合わせて選択する事が望ましい。粉体5を吹き付ける方式などは、材料と条件によっては付与と除去を同時に行うことが出来る場合がある。
本実施形態において、粉体5のパターニングは液体の粘着力でなされるので、材料選択性は広く、粒子化し得る材料であれば適応可能である。付与した粒子を最終的に溶融させて一体化させる材料としては、熱可塑性樹脂などが好適に使用される。たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ABS、ポリ乳酸、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリメチルメタクリレート、ポリテトラフロロエチレン、アイオノマ−、EVAなどの熱可塑性の樹脂が挙げられる。樹脂の他にも、金属やガラス、セラミックなどの加熱溶融成型が可能な材料を用いることができる。また、粉体5の表面にインク付着性や発色性、粒子同士の固定を補助するような表面処理を行う事もできる。粒子の形状も特段の制約はないが、画像部に付着させやすく、非画像部を除去しやすい点で、球形状が好ましい。
次いで、ベルト状の中間転写体1上に形成されたインクと粉体5で形成される粉体パターンを加熱装置7の位置に搬送し、熱線を放射して粉体を溶融させてパターンを被膜化させてパターン層3を得る。加熱手段の加熱方式に特段の制限は無く、例えば接触式のヒートローラーを用いる事もできるし、非接触式のIRやマイクロ波を照射する方式でも良い。他にも、レーザー光のようなエネルギー線を走査して加熱することもできる。さらに、加熱装置7は中間転写体1の裏面に設けられていてもよい。
図1の装置はインクと粉体を用いてパターン層3を形成するが、本発明はこれに限定を受けない。
たとえば、パターン層3を得る方法として、インクジェットノズルからUV硬化性樹脂をパターン状に吐出して光硬化させたり、加熱ノズルを用いて溶かした熱可塑性樹脂を配置させたりすることも出来る。
また、あらかじめインクと粉体からなる粉体パターン中に紫外線硬化成分などの光硬化性分を含めておき、光硬化させることで被膜化させる事もできる。粉体をパターニングするためのインクにUVインクを用いたり、粉体のパターニング後にUV硬化性材料を付与したりする事が出来る。この場合、被転写面にパターン接触させた状態で硬化させるための光を照射し、転写と接着を同時に行う事もできる。
次いで、パターン層3は溶融状態で積層装置8の位置に搬送される。パターン層3が設計位置に位置決めされたら屋根部11を降下させて形成途中の立体物14と接触、一体化する。
次いで、支持部材16を形成するための支持材料を付与する。
本発明は、支持部材16を、融点の異なる2種類以上の材料を含む支持材料を用いて構成し、融点の高い方の材料を個体粉体として構成する。支持材料は融点の異なる3種類以上の材料を含んでいてもよい。
図1の装置では、形成途中の立体物を取り囲むように隔壁15が配置されている。隔壁15は、積層工程で積層装置8の屋根部11と連動して昇降し、中間転写体1と密着する位置に配置される。
支持部材16のための支持材料を流動状態で隔壁15内に注入すると、形成途中の立体物14の周囲を取り囲むように材料が配置され、この状態で冷却固化することで支持部材16を形成する。
本実施形態の支持部材16は、融点の異なる複数種類の材料を含む支持材料から形成するが、構成材料のうち、もっとも融点の低い材料のみが液体化した条件で混合、配置される。条件とは、基本的に温度であるが、環境圧力等の影響も受ける。
本実施形態において、支持部材16を形成するための支持材料は、最初は流動状態で形成途中の立体物14の周囲に配置されるが、その場合、支持部材16のための支持材料の全てを液体化する必要はなく、支持材料の一部が液体化されていれば目的は達成される。逆に、支持材料を構成する2種類以上が液体化してしまうとこれら材料が混合されてしまうので、これは避けるように支持材料を流動化する。
さらに、支持材料を注入する際の支持材料の温度は形成途中の立体物14の融点以下とすることが望ましい。このようにすれば、形成途中の立体物14の熱変形を抑制することができる。
形成途中の立体物14より低い融点を示す材料を組み合わせて支持材料として用いた場合でも注入温度さえ制御すれば支持材料として用いることが出来る。
たとえば、立体物を形成するための粉体5にポリプロピレン(融点160℃)を用いて、支持材料にポリエチレングリコール(融点60℃)とアルミニウム粒子(融点2700℃)の混合物を用いる。この場合に、支持材料を160℃から60℃の間の温度することで上記条件が満たされる。
また、別の形態としては、立体物を形成するための粉体5にナイロン(融点230℃)を、支持材料にポリエチレングリコール(融点60℃)とポリプロピレン粒子(融点160℃)を用いる。そして支持材料を160℃から60℃の間に注入温度を設定することでも条件を満たすことが出来る。
支持材料中の2種の材料の融点の差は上述したように特段限定されるものではないが、60℃以上、さらに好ましくは100度以上としておくと、注入温度の制御が楽になる。支持材料中の2種の材料の融点の差が大きいほど安定性は高くできるので、熱伝導率が高いことも含めて金属粒子を支持材料に含めることは望ましい。
立体物をプラスチックで形成する場合、軟化を示す温度範囲が広く融点が特定しにくいため、支持材料は、立体物を形成するための材料となるべく大きな融点差が得られる構成とすることが望ましい。立体物を形成するための材料にもよるが、30℃以上、好ましくは50℃以上あると良い。
支持材料の例としては、金属、ガラス、セラミック、樹脂、高分子など、様々な材料を用いることが出来る。中でも、先に例示したポリエチレングリコールとアルミニウム粒子のように、高分子シャープメルト材料と金属粒子の組み合わせは特に好適である。
支持材料中の数種の材料の比重が大きく異なる場合は、融点が高いほうの高温溶融成分を中空構造の粒子としても良い。
また、溶融する温度が低い方の低温溶融成分の溶融時に溶融する温度が高い方の成分が溶解してしまうような組み合わせであってはならない。
低温溶融成分と高温溶融成分とが混合された状態で支持材料の注入を行っても、個々の成分を個別に注入しても良い。
例えば、隔壁15の内側に先に高温溶融成分の粒子を所定量散布した後に、溶融状態の低温溶融成分を段階的に注入して隔壁15内で混合することも出来る。また、低温溶融成分を加熱せずに粒状化した物を高温溶融成分の粒子と共に固体状態で隔壁内に散布し、注入後適度に加熱して低温溶融成分のみを加熱することも出来る。
図1の装置では、積層装置の内部に、高温溶融成分と低温溶融成分の混合物からなる支持材料を配置する空間を有しており、造形開始前に支持部材16を配置しておくことで構造体レイヤーを加熱積層した余熱によって自動的に落下し充填される仕組みを取っている。この充填プロセスを図2に示す。
図2(a)は支持材料を配置していない状態を示す。上下に可動する積層装置8の下部には屋根部11から伸びた支柱202が存在し、この周辺には支持材料203を配置しうる空間201が設けられている。
図2(b)は前述の支持材料203の配置空間に支持材料203を配置した状態を示す。このように配置するための充填の仕方としては、たとえば、支柱202が中間転写体1の表面に接触する位置にくるように積層装置8を下降させる。この位置で支持材料のうち低温溶融成分204のみを熱溶融させて状態で支持材料を隔壁15内に充填し、冷却固化させた後、積層装置を上昇させると図2(b)の状態になる。図2(c)は形成途中の立体物14の第一層を積層した状態を示す。積層装置8は第一層の層厚分上昇するが、支持材料は形成途中の立体物14や中間転写体1からの熱を受けて低温溶融成分204が溶融し、固体のままでいる高温溶融成分205を伴って中間転写体1の表面まで落ちる。逆に、屋根部11と支柱202の接合面付近では、下降した支持材料の体積分の空間が発生する。この空間に支持材料を追加することも出来るが、形成途中の立体物14の保持が十分できる場合にはその必要はない。
この状態で冷却し、支持材料の低温溶融成分204を固体化させれば積層装置8の上昇と共に形成途中の立体物14と固体化した支持材料からなる支持部材16を中間転写体表面から剥離することが出来る。これを繰り返し、第2層を積層した状態(図2(d))、第3層を積層した状態(図2(e))、第4層を積層した状態(図2(f))、と支持材料をずらしながら層を積層して立体物を形成していくことが出来る。
この形態であれば、隔壁15の内部を支持材料で満たす必要はなく、支持に必要な強度が得られる厚み分を充填し、溶融、固体化を積層回ごとに行うと、非常に少量の支持材料で造形を完了させることが出来る。
ただし、支持材料が溶融と共に自然落下するので、支持材料の温度を制御することは難しい。
別の形態として、図1および図2とは逆方向に立体物となる既成層の上側に積層していく事も出来る。
その場合、支持材料は自然落下しないため、空間に支持材料を追加注入し、隔壁15内を支持材料で満たす必要がある。このため、上記した支持材料を溶融落下させる形態に比べて多くの支持材料を用いることになるが、支持材料の注入温度の制御は容易となるため、支持材料の選択範囲を広くすることが出来る。
支持材料の追加注入は積層毎にする必要はなく、何層か積層した後にまとめて充填しても良い。
充填する空間が広ければ溶融せずに用いる支持材料の粒子サイズの自由度を上げることが出来る。
これら積層方向と支持材料の充填形態は、用いる材料および製造する構造体の品質に応じて選択することが望ましい。
本実施形態では、新たに作成したパターン層を、形成途中の立体物に積層(接着)させてから中間転写体の剥離工程を行うまでの間に、形成途中の構造体周囲に高温溶融成分と低温溶融成分からなる支持部を配置出来れば良い。そのように配置した状態で低温溶融成分204を冷却固化させると、支持部材に支持された状態の形成途中の立体物14を中間転写体1から剥離することができるため、次のパターン層を積層することが出来る。これを最後のパターン層を積層するまで所定回繰り返す。
また、図1、図2では隔壁15を用いて支持材料を充填するようにして配置したが、隔壁15を用いずに、パターン層を形成する部位の周囲に支持材料を配置することも出来る。
例えば、図3は構造材料と低温溶融成分をインクジェット装置から付与する例を示している。図3(a)は、造形台31上に造形材料32をパターニングしてパターン層として用意した状態を示す。造形材料32はインクジェット方によって造形台31上に付与される。ここに、図3(b)に示すように、造形物を支持するための支持部材の材料である支持材料の一成分として高温溶融成分33を散布する。高温溶融成分33は上述した支持材料の高温溶融成分205と同様の材料を用いることができる。さらに、図3(c)に示すように、造形材料32を取り囲む位置に支持材料の他の成分として低温溶融成分34をインクジェット装置から付与する。この低温溶融成分34についても上述の低温溶融成分204と同様の材料を用いることができる。そして、図3(d)に示すように、低温溶融成分34を冷却、固体化させた状態で所定膜厚を超える部分を除去する。図示した例では、カッターや研磨装置等の除去手段35を用いて除去している。こうして低温溶融成分34と高温溶融成分33とを含む支持部材36が形成され、周囲に支持部材が設けられたパターン層が提供される。以上の図3(a)から図3(d)の処理を繰り返すことで図1、2を用いて説明したような層の積層と同様の積層を行うことができる。
次いで、図5を用いて出来上がった立体物から支持部材を除去する工程について説明を行う。
図5は、図2と同様の断面の位置で立体物を見た様子を示す図であり、図5(a)は、図2を用いて説明した積層の繰り返しによって全ての層の積層が終了した段階の立体物140の様子を模式的に示している。図示しているように、出来上がった立体物140はその周囲を全体的に、もしくはその一部を支持部材16に包まれている状態にある(図1参照)。
ここで、支持部材16が含む低温溶融成分204がその融点に達するように加熱を行うと低温溶融成分204は液体化し、それに伴って支持部材を構成していた材料は立体物140構造材料と分離する。こうして図5(b)に示すように立体物140の全体が露出する。
このとき、低温溶融成分204は融解熱量が大きく、加熱のための所要時間が長くかかってしまうが、混入している高温溶融成分205は低温溶融成分204の融点の温度では溶融しないので、融解熱を要しない。その分、所要エネルギーを削減することが出来る。
当然のように、低溶融成分204に対する高温溶融成分205の比率が大きければ大きいほど効果が大きいが、高温溶融成分205同士では付着力が乏しいことがあり得る。そこで、支持材料としての機能を十分に発揮する上では、支持部材16中での高温溶融成分の比率は60%以下とすることが好ましい。
また、低温溶融成分204に好適に用いられる高分子材料は、熱伝導率が低く、単独で用いると支持部材の層が厚いほど内部までの熱伝導が遅くなることになる。そこで、支持材料中に金属などの熱伝導性の良い高温溶融成分を混入しておけば、深部まで熱が迅速に伝わるため支持部材16の除去にかかる時間を大幅に短縮することが出来る。
さらに、高温溶融成分205がその融点とならないように加熱をして支持部材16を除去すると、除去された材料において、高温溶融成分205と低温溶融成分204とが分離した状態をとる。そうしておくと、除去した支持部材16を回収して再利用することが出来る。
支持部材16を再利用する必要がなければ、高温溶融成分205が融点に達するように加熱を行って、より短時間で支持部材16を除去することもできる。
また、支持部材16を除去する際には、立体物の耐熱温度を考慮して支持部材16への加熱の程度を決定する。
図4は図1積層造形装置の制御系の一例である。装置全体を符号100で示す積層造形装置において、101は系全体の主制御を成すCPUであり、各部を制御する。102はメモリであり、CPUの基本プログラムを格納したROMや、103インターフェイスから取り込まれる104印刷物データの保存や、データ処理を行うためのワークに使用されるRAM等により構成される。
CPUが印刷開始の信号を受取ると、印刷物データから設定された条件に従い実際にパターニングするためのスライスデータに変換し、このスライスデータをもとに配置する隔壁位置を算出する。
スライスデータと隔壁データはインクジェット装置4に送られると同時に搬送ローラー2、インクジェット装置4、造形材料付与装置6、加熱装置7、積層装置8、の状態確認のための通信を行う。印刷可能であることが確認できれば、搬送ローラー2により中間転写体1が搬送される。中間転写体の位置がエンコーダ105の信号により位置決めされると、インクジェット装置4、造形材料付与装置6、加熱装置7、積層装置8が所定動作を行い、これを指定回数繰返すと立体物が完成する。
以下に実施例を示し、本発明を具体的に説明する。
(実施例1)
図1に示す装置を用いて積層造形を行った。
造形物のデータはあらかじめ任意の層間隔でスライスデータとしておいた。実施例1では100μm間隔のスライスデータを使用した。
0.1mmのインバーフィルム表面に、ポリイミドテープ(3M社製、商品名;5419)を貼付したものをベルト状にしたものを中間転写体1として用いた。
次いで、インクジェット装置4を使用して、以下の組成のインク(CMYK)を、形成する断面の形状に合わせた位置に付与し、インクパターン20を形成した。
(インク組成)
・下記顔料:3質量部
ブラック(K):カーボンブラック(三菱化学製、商品名;MCF88)、シアン(C):ビグメントブルー15、マゼンタ(M):ピグメントレッド7、イエロー(Y):ピグメントイエロー74
・スチレン−アクリル酸−アクリル酸エチル共重合体(酸価240、重量平均分子量5000):1質量部
・グリセリン:10質量部
・エチレングリコール:5質量部
・界面活性剤(川研ファインケミカル製、商品名;アセチレノールEH):1質量部
・純水:80質量部
次いで、水分除去装置(図1では不図示)にて、50℃温風を約5秒間照射し、インクパターン20の膜厚を軽減させた。
次いで、中間転写体1上のインクパターン20上に造形材料としてポリプロピレン粒子(平均粒径100μm)を送風に乗せて付与した。
次いで、加熱装置7にて加熱を行い、約180℃で着色粉体パターンを溶融、膜化させてパターン層3を得た。
次いで、パターン層3を積層装置8の位置に搬送し、位置決めを行った。その後に積層装置8の屋根部から支柱202の下端と中間転写体1の表面とのギャップが45μmとなる位置まで積層装置8の屋根部11を降下させて支柱202の下端にパターン層3の上面を接触させた。ここで、支柱の周囲の空間201にあらかじめ支持部材を形成するための支持材料203(以下の組成)が充填されている(図2(b))。加熱されて形成されたパターン層3が熱を持っている状態で支持材料203に接触させた。これにより、パターン層3から熱が伝わる熱で、支持材料203の一部の成分を溶かし、落下させて形成途中の立体物14を取り囲む位置に支持材料を配置した(図2(c))。そして支持材料203の温度を下げて全体が固まった状態とした。
(支持材料組成)
・支持材料A(液体化して使う成分):ポリエチレングリコール2000(融点60℃)60体積部
・支持材料B(液体化せずに使う成分):アルミニウム球状粒子(平均粒子径100μm、融点2700℃)40体積部
以上の操作を繰り返し、以降は先の積層物に新たな層を重ねることによって合計約2000回の積層が完了すると高さ約9cmの立体物が完成した。
最後に、加熱炉にて60℃で加熱し、支持部材を除去して立体物が得られた。
(実施例2)
実施例1から、支持材料の配合を下記のように変更して積層を行った。その他については、実施例1と同様にして行った。
(支持材料組成)
・支持材料A(液体化して使う成分):ポリエチレングリコール2000(融点60℃)60体積部
・支持材料B(液体化せずに使う成分):ガラス球状粒子(平均粒子径100μm。融点600℃)40体積部
比較例1と実施例1および実施例2で用いた材料、加熱条件および造形結果、効果を表1に示す。
効果は比較例に対する造形所要時間と消費エネルギー量を比率で示している。
実施例1、実施例2とも、比較例1に対して、造形時間が短くて済み、消費エネルギーも少なくできた。実施例1は、比較例1と比較して、造形完了までの時間が47パーセント分速くなり、消費電力は36パーセント分少なくて済んだ。また実施例2は、比較例2と比較して、造形完了までの時間が33パーセント分速くなり、消費電力は17パーセント分少なくて済んだ。
(比較例1)
支持材料として実施例の支持材料Aであるポリエチレングリコール2000を単独で用い、支持材料Bを用いずに造形を行った。その他については、実施例1と同様にした。
(実施例3〜8)
表1に記載の造形材料、支持材料を用いて、表1に記載の温度にて支持材料を充填して、その他は実施例1と同様にして立体物の造形を行った。
なお、実施例8は支持材料に3成分を用いた例である。
(比較例2〜6)
表1に記載の造形材料、支持材料A、Bを用いて、表1に記載の温度にて支持材料を充填して、その他は実施例1と同様にして立体物の造形を行った。
なお、比較例5、6は支持材料に3成分を用いた例である。
以上において、実施例では、支持材料の成分のうち、もっとも融点の低い成分のみを液体化して支持材料を充填する条件し、問題なく立体物を得ることができた。
比較例2〜6は、支持材料の成分のうち2つ以上の成分が液化してしまう条件で支持材料を充填した例である。比較例では、出来上がった立体物に付着物が見られた。これは溶融した支持材料Bが造形物に付着したと考えられる。

PP:ポリエチレン樹脂 PA:ナイロン樹脂 PEG:ポリエチレングリコール PE:ポリエチレン樹脂

Claims (12)

  1. 形成中の立体物を支持するための、融点の異なる複数種類の材料を含む支持材料によって形成される支持部材を前記形成中の立体物の周囲に設け、前記形成中の立体物を前記支持部材によって支持しながら立体物の製造を行う立体物の製造方法において、前記支持部材を設けた後、前記複数種類の材料のうち最も融点が低い第1の種類の材料を除いた他の種類の材料を溶融させずに前記第1の種類の材料を溶融させることによって、設けた前記支持部材を移動させて形成した立体物の周囲から前記支持部材を除去することを特徴とする立体物の製造方法。
  2. 形成中の立体物を支持部材にて支持する立体物の製造方法において、融点の異なる複数種類の材料を含む支持材料によって形成される前記支持部材が周囲に設けられた状態のパターン層を複数用意する工程と、複数の前記パターン層を積層する工程と、を有し、前記支持部材を設けた後、前記複数種類の材料のうち最も融点が低い第1の種類の材料を除いた他の種類の材料を溶融させずに前記第1の種類の材料を溶融させることによって、設けた前記支持部材を移動させて形成した立体物の周囲から前記支持部材を除去することを特徴とする立体物の製造方法。
  3. 前記形成中の立体物の周囲に前記支持部材を設けるために、前記形成中の立体物の周囲に前記支持材料を注入することを特徴とする請求項1に記載の立体物の製造方法。
  4. 前記パターン層を用意する工程において、前記第1の種類の材料の一部を除去することを特徴とする請求項2に記載の立体物の製造方法。
  5. 前記支持部材を前記形成中の立体物の周囲に設けるときに前記第1の種類の材料を溶融させ、前記他の種類の材料が固体状態を取るように前記支持材料を加熱することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の立体物の製造方法。
  6. 前記他の種類の材料は、前記第1の種類の材料より熱伝導率が高い材料であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の立体物の製造方法。
  7. 熱可塑性樹脂を用いて前記立体物を形成し、前記複数種類の材料のうちの少なくとも1つの種類の材料は金属粒子であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の立体物の製造方法。
  8. 前記複数種類は3種類以上であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の立体物の製造方法。
  9. 前記第1の種類は樹脂であり、前記他の種類の材料は金属粒子であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の立体物の製造方法。
  10. 形成中の立体物を支持するための支持部材を前記形成中の立体物の周囲に設け、前記形成中の立体物を前記支持部材によって支持しながら立体物の製造を行う立体物の製造方法において、互いの融点の差が60℃以上ある2種類の材料を少なくとも含む支持材料によって前記支持部材を設けた後、前記2種類の材料のうちの融点が低い方の第1の種類の材料を溶融させ、前記2種類の材料のうちの他の種類の材料を溶融させないようにして、設けた前記支持部材を移動させて形成した立体物の周囲から前記支持部材を除去することを特徴とする立体物の製造方法。
  11. 形成中の立体物を支持部材にて支持して立体物の製造を行う立体物の製造装置において、
    前記支持部材を形成するための、融点の異なる複数種類の材料を含む支持材料を形成中の立体物の周囲に提供する手段と、
    前記複数種類の材料のうち最も融点が低い第1の種類の材料を除いた他の種類の材料が溶融せずに前記第1の種類の材料が溶融し、形成した前記支持部材が移動するように前記支持部材の状態を変化させて、形成した立体物の周囲から前記支持部材を除去する手段と、を有することを特徴とする立体物の製造装置。
  12. 形成中の立体物を支持部材にて支持して立体物の製造を行う立体物の製造装置において、融点の異なる複数種類の材料を含む支持材料によって形成された前記支持部材が周囲に設けられた状態のパターン層を提供する提供手段と、複数の前記パターン層を積層する積層手段と、を有し、
    前記複数種類の材料のうち最も融点が低い第1の種類の材料を除いた他の種類の材料が溶融せずに前記第1の種類の材料が溶融し、設けた前記支持部材が移動するように前記支持部材の状態を変化させて、形成した立体物の周囲から前記支持部材を除去する手段を更に有することを特徴とする立体物の製造装置。
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