JP6583437B2 - ウォームホイール及びウォーム減速機 - Google Patents

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Description

本発明は、芯材となる内側ホイール素子と歯部を有する合成樹脂製の外側ホイール素子とを備えたウォームホイールと、このウォームホイールを含んで構成されるウォーム減速機とに関する。
図25〜30は、特許文献1等に記載されて従来から知られている電動式パワーステアリング装置の1例を示している。後端部にステアリングホイール1が取り付けられたステアリングシャフト2の前端部は、ハウジング3内に回転自在に支持されている。ステアリングシャフト2により回転駆動される部分には、ウォームホイール4が固定されている。一方、電動モータ5の出力軸にはウォーム軸6が連結されている。そして、ウォーム軸6の軸方向中間部外周面に設けられたウォーム歯部18と、ウォームホイール4の外周面に設けられたウォームホイール歯部19とを噛合させる事により、電動モータ5からウォームホイール4に対して、所定方向に所定の大きさの補助トルク(補助動力)を付与する事が可能となっている。
ウォームホイール4は、補助トルクの出力部となる出力軸7の軸方向中間部に外嵌固定されており、出力軸7と共に回転する。出力軸7は、ハウジング3内に、軸方向中間部の両端寄り部分を1対の転がり軸受8a、8bにより回転のみ可能に支持された状態で、トーションバー9を介して、ステアリングシャフト2の前端部に結合されている。電動モータ5は、トルクセンサ10が検出する、ステアリングホイール1からステアリングシャフト2に加えられる操舵トルクの方向及び大きさに応じてウォーム軸6を回転駆動し、出力軸7に補助トルクを付与する。出力軸7の回転は、1対の自在継手11a、11b及び中間シャフト12を介して、ステアリングギヤユニット13の入力部となるピニオン軸14に伝達され、操舵輪に所望の舵角が付与される。
又、図示の例の場合、ウォームホイール4は、芯材となる金属製の内側ホイール素子15と、合成樹脂製の外側ホイール素子16とを組み合わせて成る。即ち、ウォームホイール4は、出力軸7に外嵌固定される部分を、金属製で円輪状の内側ホイール素子15とし、ウォームホイール歯部19を含む部分を、合成樹脂製の外側ホイール素子16としている。そして、この様に外側ホイール素子16を合成樹脂製とする事により、ウォームホイール4の外周面にウォームホイール歯部19を形成する作業の容易化(低コスト化)、及び、ウォーム軸6のウォーム歯部18とウォームホイール4のウォームホイール歯部19との噛合部で発生する歯打ち音の低減を図れる様にしている。
又、外側ホイール素子16は、合成樹脂製であり、射出成形に伴って(インサート成形により)、内側ホイール素子15の径方向外端部を全周に亙り包埋している。又、内側ホイール素子15の外周面には、円周方向に関する(歯車状の)凹凸部17が設けられており、凹凸部17を構成する複数の凹部に外側ホイール素子16を構成する合成樹脂の一部を入り込ませる事で、内側ホイール素子15に対する外側ホイール素子16の回転方向の保持力を高めている。
上述した様な従来構造の場合には、外側ホイール素子16の外周面に設けられたウォームホイール歯部19の製造誤差を低減する面から、改良の余地がある。
即ち、上述した従来構造の場合には、内側ホイール素子15の外周面に円周方向に関する凹凸部17を設けると共に、凹凸部17を構成する複数の凹部に外側ホイール素子16を構成する合成樹脂の一部を入り込ませている。この為、外側ホイール素子16のうち、凹凸部17に対して径方向外側に重畳する部分の径方向の肉厚は、ウォームホイール歯部19を構成する複数の歯20、20が位置する部分ごとに、互いに異なった大きさになる場合がある(図29〜30参照)。この様な場合には、複数の歯20、20が位置する部分ごとに、射出成形時の成形収縮量が異なる{径方向の肉厚が大きい部分(例えば図30のα部)で大きくなり、径方向の肉厚が小さい部分(例えば図30のβ部)で小さくなる}為、成形後の複数の歯20、20の大きさに差が生じ、この事に起因して、ウォームホイール歯部19にピッチ誤差等の製造誤差が生じる可能性がある。
特許文献1:日本国特許再公表2013−084613号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑み、合成樹脂製の外側ホイール素子の外周面に設けられるウォームホイール歯部の製造誤差を抑えられる構造を実現すべく発明したものである。
本発明のウォームホイールは、内側ホイール素子と、外側ホイール素子とを備える。
前記内側ホイール素子は、軸方向側面のうちで外周縁よりも径方向内側に位置する部分に軸方向に凹む状態で設けられた環状凹部を有すると共に、外周面の全体(この外周面の軸方向端縁部に面取り部が設けられる場合には、この面取り部を除く)が円筒面部になっている。尚、前記環状凹部は、例えば、前記内側ホイール素子の軸方向側面の径方向中間部や、この内側ホイール素子の軸方向側面の径方向中間部乃至内端部に設ける事ができる。
又、前記外側ホイール素子は、合成樹脂製で、外周面にウォームホイール歯部を有し、前記内側ホイール素子の径方向外端部を全周に亙り包埋していると共に、前記合成樹脂の一部が前記環状凹部に入り込んでいる。
又、本発明のウォーム減速機は、外周面にウォームホイール歯部を有するウォームホイールと、外周面にウォーム歯部を有し、前記ウォーム歯部を前記ウォームホイール歯部に噛合させたウォーム軸とを備える。ウォーム軸は、例えばハウジングに対し回転自在に支持され、又、前記ウォームホイールは、例えば前記ハウジングに対し回転自在に支持された回転軸に外嵌固定される。
又、前記ウォームホイールは、内側ホイール素子と、外側ホイール素子とを有する。
このうちの内側ホイール素子は、軸方向側面のうちで外周縁よりも径方向内側に位置する部分に軸方向に凹む状態で設けられた環状凹部を有すると共に、外周面のうちで前記ウォームホイール歯部と前記ウォーム歯部との噛合部のうちの少なくとも軸方向一部分(例えば、軸方向中間部や軸方向端部)と径方向に重畳する軸方向範囲が円筒面部になっている。尚、前記環状凹部は、例えば、前記内側ホイール素子の軸方向側面の径方向中間部や、この内側ホイール素子の軸方向側面の径方向中間部乃至内端部に設ける事ができる。
又、前記外側ホイール素子は、合成樹脂製で、外周面に前記ウォームホイール歯部を有し、前記内側ホイール素子の径方向外端部を全周に亙り包埋していると共に、前記合成樹脂の一部が前記環状凹部に入り込んでいる。
尚、本発明のウォームホイール及びウォーム減速機を実施する場合に、前記内側ホイール素子の材料としては、金属を採用できる他、例えば、前記外側ホイール素子の材料よりも耐熱性に優れ、この外側ホイール素子を射出成形する時の熱影響を受けにくい合成樹脂などを採用する(例えば、前記外側ホイール素子を構成する合成樹脂を熱可塑性樹脂とする一方で、前記内側ホイール素子を構成する合成樹脂を熱硬化性樹脂とする)事もできる。
本発明のウォーム減速機を実施する場合には、例えば、前記内側ホイール素子の外周面のうちで前記噛合部の全体と径方向に重畳する軸方向範囲が前記円筒面部になっている構成を採用する事ができる。
又、本発明のウォーム減速機を実施する場合には、例えば、前記内側ホイール素子の外周面の全体(この外周面の軸方向端縁部に面取り部が設けられる場合には、この面取り部を除く)が前記円筒面部になっている構成を採用する事ができる。
本発明のウォームホイール及びウォーム減速機を実施する場合には、例えば、前記内側ホイール素子の表面のうちで、前記円筒面部から外れた部分に、円周方向に関する凹凸部が設けられており、前記外側ホイール素子を構成する合成樹脂の一部が前記凹凸部を構成する凹部に入り込んでいる構成を採用する事ができる。
本発明のウォームホイール及びウォーム減速機を実施する場合には、例えば、前記凹凸部が、前記環状凹部の内面に設けられている構成を採用する事ができる。
この場合には、例えば、前記凹凸部が、前記環状凹部の内面を構成する外径側周面に設けられている構成を採用する事ができる。
又、この場合には、例えば、前記環状凹部及び該環状凹部の内面を構成する外径側周面に設けられた凹凸部が、前記内側ホイール素子の軸方向両側面のそれぞれに設けられている構成を採用する事ができる。
又、これらの場合には、例えば、前記凹凸部が前記環状凹部の内面を構成する外径側周面の軸方向全長に亙り設けられており、前記外側ホイール素子を構成する合成樹脂の一部が前記凹凸部を構成する凹部の全体に入り込んでいる構成を採用する事ができる。
本発明のウォームホイールを実施する場合、又は、本発明のウォーム減速機を実施する場合で前記内側ホイール素子の外周面の全体を円筒面部とする場合には、例えば、前記内側ホイール素子の外周面である円筒面部の軸方向両端縁に対して(直接又は面取り部を介して)連続する部分である、前記内側ホイール素子の軸方向両側面の径方向外端部が、それぞれ前記内側ホイール素子の中心軸に対して直交する平面部になっている構成を採用する事ができる。これにより、前記内側ホイール素子の外周面である円筒面部の軸方向両端縁を、それぞれ円周方向に関して軸方向位置が変化しない円形状とする事ができる。
又、本発明を実施する場合で、前記環状凹部の内面を構成する外径側周面に前記凹凸部を設ける場合には、例えば、前記凹凸部を構成する複数ずつの凹部及び凸部が、前記ウォームホイールの軸方向と平行に形成されている構成を採用する事ができる。又は、前記ウォームホイール歯部を構成する複数の歯が、前記ウォームホイールの軸方向に対して所定方向に傾斜した方向に形成されていると共に、前記凹凸部を構成する複数ずつの凹部及び凸部が、前記ウォームホイールの軸方向に対して前記所定方向と反対方向に傾斜した方向に形成されている構成を採用する事ができる。
本発明のウォームホイール及びウォーム減速機を実施する場合には、例えば、前記環状凹部の内面を構成する外径側周面のうちで、前記環状凹部の軸方向開口側端縁よりも軸方向奥側に位置する部分に、径方向外方に凹む状態で副凹部が設けられていると共に、前記外側ホイール素子を構成する合成樹脂の一部が前記副凹部に入り込んでいる構成を採用する事ができる。
この場合には、例えば、前記内側ホイール素子の中心軸を含む仮想平面に関する前記副凹部の断面形状が、内径側の開口部から外径側の底部に向かうに従って軸方向に関する幅寸法が小さくなるV字形になっている構成を採用する事ができる。
又、本発明のウォームホイール及びウォーム減速機を実施する場合には、例えば、前記外側ホイール素子を構成する合成樹脂のうち前記環状凹部に入り込んだ部分が、前記環状凹部の内面を構成する外径側周面から前記内面を構成する底面の径方向内端寄り部分(この底面の径方向中央位置よりも径方向内側に位置する部分)までの連続した範囲を覆っている構成を採用する事ができる。
この場合には、例えば、前記外側ホイール素子を構成する合成樹脂のうち前記環状凹部に入り込んだ部分が、前記環状凹部の内面を構成する外径側周面から前記内面を構成する内径側周面までの連続した範囲を覆っている構成を採用する事ができる。
又、この場合には、例えば、前記環状凹部の内面を構成する内径側周面に、前記環状凹部の軸方向開口側に向かうに従って前記環状凹部の径方向に関する幅寸法が大きくなる方向に傾斜した傾斜面部が設けられており、前記環状凹部の内面を構成する外径側周面に、前記内側ホイール素子の中心軸に対して傾斜していない非傾斜面部が設けられている構成を採用する事ができる。
更に、この場合には、前記環状凹部の軸方向に関する深さ寸法が、前記外側ホイール素子を構成する合成樹脂のうちで、前記内側ホイール素子の軸方向側面を覆うと共に前記環状凹部の外部に存在している部分の軸方向に関する厚さ寸法の1/2以下の大きさになっている構成を採用する事ができる。
又、本発明のウォームホイール及びウォーム減速機を実施する場合には、例えば、前記環状凹部を、前記内側ホイール素子の軸方向両側面のそれぞれに設ける事ができる。更に、前記内側ホイール素子では、前記両環状凹部よりも径方向外側に位置する部分と、前記両環状凹部の内面を構成する底面同士の間に挟まれた部分とは、それぞれ、軸方向に関して前記内側ホイール素子の中央位置を挟んだ両側部分の軸方向寸法が互いに等しくなっており、前記外側ホイール素子では、前記内側ホイール素子よりも径方向外側に位置する部分と、前記内側ホイール素子のうちの前記両環状凹部よりも径方向外側に位置する部分に対して軸方向に重畳する部分とは、それぞれ、軸方向に関して前記内側ホイール素子の中央位置を挟んだ両側部分の軸方向寸法が互いに等しくなっている構成を採用する事ができる。
本発明のウォームホイール及びウォーム減速機を実施する場合には、例えば、前記内側ホイール素子の表面のうち、前記外側ホイール素子を構成する合成樹脂により覆われる部分のうちの少なくとも一部分(例えば前記円筒面部、前記内側ホイール素子の表面全体)が、ローレット加工、シボ加工(硬質金属の表面に形成された微細な凹凸を成形品の表面に転写する加工)、ショットブラストなどの各種の加工によって形成された、微細な凹凸面になっている構成を採用する事ができる。
この様な構成を採用すれば、前記微細な凹凸面を構成する凹部に前記外側ホイール素子を構成する合成樹脂の一部が入り込む為、前記内側ホイール素子に対する前記外側ホイール素子の保持力(密着性)を高める事ができる。
尚、前記微細な凹凸面を構成する凹部の深さは、前記ウォームホイール歯部を構成する歯の径方向高さの1/10以下(好ましくは1/20以下、より好ましくは1/30以下)として、前記外側ホイール素子を構成する合成樹脂の体積に余り影響を与えない様にするのが好ましい。
上述の様な構成を有する本発明のウォームホイール及びウォーム減速機によれば、合成樹脂製の外側ホイール素子の外周面に設けられるウォームホイール歯部の製造誤差を抑えられる。
本発明の第1実施形態に係る、図27と同様の断面図。 第1実施形態に係る、ウォームホイールの断面図。 第1実施形態に係る、ウォーム歯部とウォームホイール歯部とが噛合している状態を示す部分断面図。 第1実施形態に係る、一部を切断した状態で示すウォームホイールの半部断面図。 第1実施形態に係る、図2のA−A断面図。 第1実施形態に係る、図5のB部拡大図。 本発明の第2実施形態に係る、ウォームホイールの断面図。 本発明の第3実施形態に係る、ウォームホイールの断面図。 第3実施形態に係る、図8のC−C断面図。 本発明の第4実施形態に係る、一部を切断した状態で示すウォームホイールの半部断面図。 本発明の第5実施形態に係る、ウォームホイールの断面図。 第5実施形態に係る、ウォームホイールの部分拡大断面図。 本発明の第6実施形態に係る、ウォームホイールの断面図。 本発明の第7実施形態に係る、ウォームホイールの断面図。 本発明の第8実施形態に係る、ウォームホイールの断面図。 本発明の第9実施形態に係る、ウォームホイールの断面図。 本発明の第10実施形態に係る、ウォームホイールの半部断面図。 本発明の第11実施形態に係る、図5と同様の断面図。 第11実施形態に係る、ウォームホイールの半部を切断した状態で径方向から見た図。 第11実施形態に係る、内側ホイール素子を軸方向片側から見た図。 第11実施形態に係る、図18のD部拡大図。 本発明の第12実施形態に係る、図3と同様の断面図。 本発明の第13実施形態に係る、ウォームホイールの断面図。 第13実施形態に係る、外側ホイール素子を射出成形する状態を示す断面図。 電動式パワーステアリング装置の従来構造の1例を示す、部分切断側面図。 図25の拡大E−E断面図。 図25の拡大F−F断面図。 ウォームホイールの断面図。 図28のG−G断面図。 図29のH部拡大図。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態に就いて、図1〜6により説明する。
図1は、本実施形態のウォーム減速機を組み込んだ電動式パワーステアリング装置を示している。後端部にステアリングホイール1(図25参照)が取り付けられたステアリングシャフト2の前端部は、ハウジング3内に回転自在に支持されている。ステアリングシャフト2により回転駆動される部分には、ウォームホイール4aが固定されている。一方、電動モータ5の出力軸にはウォーム軸6(図3及び図26参照)が連結されている。そして、ウォーム軸6の軸方向中間部外周面に設けられたウォーム歯部18と、ウォームホイール4aの外周面に設けられたウォームホイール歯部19aとを噛合させる事により、電動モータ5からウォームホイール4aに対して、所定方向に所定の大きさの補助トルク(補助動力)を付与する事が可能となっている。
ウォームホイール4aは、回転軸である、補助トルクの出力部となる出力軸7の軸方向中間部に外嵌固定されており、出力軸7と共に回転する。出力軸7は、ハウジング3内に、軸方向中間部の両端寄り部分を1対の転がり軸受8a、8bにより回転のみ可能に支持された状態で、トーションバー9を介して、ステアリングシャフト2の前端部に結合されている。電動モータ5は、トルクセンサ10が検出する、ステアリングホイール1からステアリングシャフト2に加えられる操舵トルクの方向及び大きさに応じてウォーム軸6を回転駆動し、出力軸7に補助トルクを付与する。出力軸7の回転は、1対の自在継手11a、11b及び中間シャフト12を介して、ステアリングギヤユニット13の入力部となるピニオン軸14(図25参照)に伝達され、操舵輪に所望の舵角が付与される。
ウォームホイール4aは、内側ホイール素子15aと、外側ホイール素子16aとを組み合わせて成る。
内側ホイール素子15aは、金属製であり、断面コ字形の円環状(略円輪状)に造られている。この様な内側ホイール素子15aは、径方向中央部に、出力軸7の軸方向中間部をトルク伝達を可能に内嵌固定する為の嵌合孔21を有している。又、内側ホイール素子15aの軸方向片側面(図1〜4に於ける左側面)の径方向中間部には、全周に亙り、軸方向に凹む状態で環状凹部22が設けられている。又、環状凹部22の内面を構成する外径側周面には、この外径側周面の軸方向の全長及び全周に亙り、円周方向に関して凹部26と凸部27とを交互に(図示の例では等ピッチに)配置して成る、円周方向に関する(歯車状の)凹凸部23が設けられている。本実施形態の場合、凹凸部23を構成する複数ずつの凹部26及び凸部27は、図4に於ける上半部に破線(隠れ線)で示す様に、ウォームホイール4aの軸方向(図1〜4に於ける左右方向)に対して平行に形成されている。別な言い方をすれば、凹部26と凸部27との境界は、ウォームホイール4aの軸方向に対して平行になっている。
又、環状凹部22の内面を構成する内径側周面は、単なる円筒面状の内径側円筒面部33になっている。
又、環状凹部22の内面を構成する底面は、内側ホイール素子15aの中心軸に対して直交する円輪状の中間平面部34になっている。
又、内側ホイール素子15aは、外周面の全体(軸方向両端縁部に面取り部が設けられる場合には、これらの面取り部を除く)が、内側ホイール素子15aの中心軸からの径方向距離が全周に亙り実質的に変化しない円筒面部24になっている。本実施形態の場合、円筒面部24は、ウォームホイール4aの中心軸と平行な母線を有し、軸方向に関して直径が変化しない単一円筒面状に形成されている。又、円筒面部24の軸方向両端縁に対して(直接又は面取り部を介して)連続する部分である、内側ホイール素子15aの軸方向両側面の径方向外端部(凹凸部23よりも径方向外側に位置する部分)は、それぞれ内側ホイール素子15aの中心軸に対して直交する円輪状の平面部25a、25bになっている。
又、本実施形態の場合、別な言い方をすれば、内側ホイール素子15aは、互いに同心に配置された内径側環状部28及び外径側環状部29と、内径側環状部28の外周面と外径側環状部29の内周面とを連結する円輪状の連結部30とを備えている。そして、外径側環状部29の外周面が円筒面部24になっており、外径側環状部29の軸方向両側面が平面部25a、25bになっている。また、内径側環状部28の外周面と外径側環状部29の内周面と連結部30の軸方向片側面とにより三方を囲まれた部分が環状凹部22になっており、外径側環状部29の内周面が凹凸部23になっている。
尚、内側ホイール素子15aを構成する金属としては、鉄鋼等の鉄合金の他、銅合金、アルミニウム合金、マグネシウム合金等の各種の金属を採用する事ができる。又、内側ホイール素子15aを成形する為の加工としては、各種の切削加工や塑性加工を採用する事ができる。但し、歩留まり良く低コストに成形するには、塑性加工(鍛造、プレス、フローフォーミング等)を採用するのが好ましい。
一方、外側ホイール素子16aは、合成樹脂を射出成形する事により造られたもので、この射出成形に伴って(インサート成形により)、断面L字形に形成された内側ホイール素子15aの径方向外端部を、全周に亙り包埋している。この状態で、合成樹脂の一部は、環状凹部22の径方向外端部に入り込んで、環状凹部22に入り込んだ部分が円環状の抑え部31を構成している。これと共に、抑え部31を構成する合成樹脂の一部は、凹凸部23を構成する複数の凹部26、26(円周方向に隣り合う凸部27、27同士の間部分)の全体に入り込んで、凹凸部23の表面全体を覆う事により、凹凸部23と係合する(凹凸部23と合致する形状を有する)回転保持部32を構成している。又、外側ホイール素子16aの外周面には、ウォームホイール歯部19aが形成されている。ウォームホイール歯部19aの軸方向中間部は、円筒面部24と径方向に重畳している。又、図4の上半部に示す様に、ウォームホイール歯部19aを構成する複数の歯の形成方向は、ウォームホイール4aの軸方向に対して傾斜している。又、本実施形態の場合、ウォームホイール歯部19aの歯先円の直径及び歯底円の直径は、それぞれ軸方向に関して変化していない。
本実施形態の場合、外側ホイール素子16aを射出成形により造るのと同時に、外側ホイール素子16aを内側ホイール素子15aに対して結合する、インサート成形を実施する際には、例えば、後述する第13実施形態の図24に示す様に、内側ホイール素子15a(図24では15n)を金型装置42にセットする事により、内側ホイール素子15a(図24では15n)の径方向外端部と金型装置42の内面との間に円環状のキャビティ{外側ホイール素子16a(図24では16n)が成形される空間}43を形成すると共に、キャビティ43の軸方向他側(図24に於ける右側)の径方向内端部にディスクゲート44の径方向外端部を位置させる。そして、ディスクゲート44の径方向中央部につながるランナー45、及び、ディスクゲート44を通じて、キャビティ43内に合成樹脂を送り込む事により外側ホイール素子16a(図24では16n)を成形する事ができる。又、この場合に、キャビティ43内に送り込まれた溶融樹脂は、抑え部31に対応する部分に達して停止する。当該部分で、他の方向から流れてきた溶融樹脂と突き当たる事はない。この結果、射出成形により得られる外側ホイール素子16a(図24では16n)に、強度的に弱い、ウェルド等が生じる事を防止できる。
尚、外側ホイール素子16aを構成する合成樹脂としては、ポリアミド66(PA66)の他、ポリアミド46(PA46)、ポリアミド9T(PA9T)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアセタール(POM)等の各種の合成樹脂を採用する事ができる。又、これらの合成樹脂には、必要に応じて、ガラス繊維、ポリエチレン繊維、カーボン繊維、アラミド繊維等の各種の強化繊維を混入する事ができる。
又、本実施形態の場合には、ウォーム減速機を組み立てた状態で、ウォーム歯部18とウォームホイール歯部19aとの噛合部35(図3に斜格子を付した部分)のうちの少なくとも軸方向一部分が、内側ホイール素子15aの外周面に存在する円筒面部24と径方向に重畳する構成を採用している。
特に、本実施形態の場合には、噛合部35の全体が、円筒面部24と径方向に重畳する構成を採用している。この為に、噛合部35の軸方向幅寸法Sを、円筒面部24の軸方向幅寸法T以下{S≦T(図3に示した例ではS<T)}にすると共に、噛合部35の位置する軸方向範囲を、円筒面部24の位置する軸方向範囲内に収めている。
但し、本発明を実施する場合には、例えば、噛合部35の軸方向幅寸法Sを、円筒面部24の軸方向幅寸法Tよりも大きくする(S>Tにする)と共に、円筒面部24の位置する軸方向範囲を、噛合部35の位置する軸方向範囲内に収める構成を採用する事もできる。
上述の様に構成する本実施形態のウォームホイール4a及びウォーム減速機によれば、金属製の内側ホイール素子15aに対する合成樹脂製の外側ホイール素子16aの保持力を確保しつつ、外側ホイール素子16aの外周面に設けられるウォームホイール歯部19aの製造誤差を抑えられる。この点に就いて、以下に説明する。
ウォームホイール4aを通じて出力軸7に補助トルクを付与する際には、ウォームホイール4aのウォームホイール歯部19aとウォーム軸6のウォーム歯部18との噛合部35に作用する噛み合い反力の軸方向成分に基づいて、ウォームホイール4aに対し、図2に矢印で示す様に、倒れ方向のモーメントMが加わる。これに対して、本実施形態の場合、内側ホイール素子15aの軸方向片側面には、全周に亙り環状凹部22が設けられている。そして、外側ホイール素子16aは、内側ホイール素子15aの径方向外端部を全周に亙り包埋していると共に、外側ホイール素子16aを構成する合成樹脂の一部が、環状凹部22の径方向外端部に入り込んで、環状凹部22に入り込んだ部分が円環状の抑え部31を構成している。この為、本実施形態の場合には、内側ホイール素子15aに対する外側ホイール素子16aのモーメントM方向の保持力を確保できる。
又、本実施形態の場合には、環状凹部22の内面を構成する外径側周面に円周方向に関する凹凸部23が設けられていると共に、抑え部31を構成する合成樹脂の一部が、凹凸部23を構成する複数の凹部26、26の全体に入り込んで、凹凸部23の表面全体を覆う事により、凹凸部23と係合する(凹凸部23と合致する形状を有する)回転保持部32を構成している。この為、本実施形態の場合には、内側ホイール素子15aに対する外側ホイール素子16aの回転方向の保持力を確保できる。特に、凹凸部23が、環状凹部22の内面を構成する外径側周面の軸方向の全長に亙り設けられている為、当該回転方向の保持力を高くできる。
又、内側ホイール素子15aの外周面は、軸方向に関して直径が変化しない円筒面部24になっている。この為、外側ホイール素子16aのうち、円筒面部24に対して径方向外側に重畳する部分の径方向の肉厚は、ウォームホイール歯部19aを構成する複数の歯20a、20aが位置する部分で、互いにほぼ(実質的に)等しくなっている。
更に、外側ホイール素子16aの外周面に設けられたウォームホイール歯部19aの歯先円の直径及び歯底円の直径は、それぞれ軸方向に関して変化していない。これと共に、内側ホイール素子15aの外周面である円筒面部24の軸方向両端縁に対して連続する部分である、内側ホイール素子15aの軸方向両側面の径方向外端部は、それぞれ内側ホイール素子15aの中心軸に対して直交する平面部25a、25bになっている。換言すれば、内側ホイール素子15aの外周面である円筒面部24の軸方向両端縁は、それぞれ円周方向に関して軸方向位置が変化しない円形状になっている。この為、本実施形態の場合には、外側ホイール素子16aのうち、内側ホイール素子15aの外周面に対して径方向外側に重畳する部分の径方向の肉厚は、軸方向両端縁部を含めた軸方向の全長に亙り、ウォームホイール歯部19aを構成する複数の歯20a、20aが位置する部分で、互いにほぼ等しくなっている。
従って、外側ホイール素子16aのうち、少なくとも内側ホイール素子15aの外周面に対して径方向外側に重畳する部分に関しては、図6に示す様に、複数の歯20a、20aが位置する部分の射出成形時の成形収縮量を互いにほぼ等しくする事ができる。この結果、成形後の複数の歯20a、20aの大きさ(径方向の厚さ)をほぼ等しくする事ができ、この事に起因して、ウォームホイール歯部19aに関するピッチ誤差等の製造誤差を抑えられる。
又、凹凸部23を構成する複数ずつの凹部26及び凸部27は、軸方向に対して平行に形成されている。この為、凹凸部23が存在する事によって生じる、合成樹脂の成形収縮に伴う外側ホイール素子16aの変形を抑えられ、外側ホイール素子16aを精度良く成形する事ができる。
又、ウォーム減速機を組み立てた状態で、ウォーム歯部18とウォームホイール歯部19aとの噛合部35の全体を、円筒面部24と径方向に重畳させている。言い換えれば、ウォームホイール歯部19aのうちで、上述の様にピッチ誤差等の製造誤差を抑えられた部分に対して、ウォーム歯部18を噛合させている。この為、噛合部35の噛合状態を良好にする事ができる。尚、本発明を実施する場合に、噛合部35の軸方向一部分のみを円筒面部24と径方向に重畳させる場合には、重畳させる割合(軸方向範囲)が大きくなる程、噛合部の噛合状態がより良好になる。
又、噛合部35の全体を、円筒面部24と径方向に重畳させる為に、噛合部35の軸方向幅寸法Sを、円筒面部24の軸方向幅寸法T以下(S≦T)としているが、この条件下で、これらの寸法S、T同士を実質的に等しくすれば、内側ホイール素子15aの軸方向寸法を最小限に抑えた状態で、噛合部35の噛合状態を良好にする事ができる。尚、この点に関しては、S>Tの条件を採用する場合に就いても同様である。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態に就いて、図7により説明する。
本実施形態の場合には、ウォームホイール4bを構成する内側ホイール素子15bの軸方向他側面(図7に於ける右側面)にも、内側ホイール素子15bの軸方向片側面(図7に於ける左側面)の場合と同様の構成を有する、環状凹部22a(内径側円筒面部33a、中間平面部34a)及び凹凸部23a(複数ずつの凹部26a、27a)を設けている。そして、外側ホイール素子16bを構成する合成樹脂の一部を、環状凹部22aの径方向外端部に入り込ませて、環状凹部22aに入り込んだ部分を円環状の抑え部31aとしている。これと共に、抑え部31aを構成する合成樹脂の一部を、凹凸部23aを構成する複数の凹部26a、26a(円周方向に隣り合う凸部27a、27a同士の間部分)の全体に入り込ませて、凹凸部23aの表面全体を覆う事により、凹凸部23aと係合する(凹凸部23aと合致する形状を有する)回転保持部32aとしている。そして、この様な構成を採用する事により、内側ホイール素子15bに対する外側ホイール素子16bの、モーメントM方向及び回転方向の保持力を更に高めている。
その他の構成及び作用は、上述した第1実施形態の場合と同様である。
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態に就いて、図8〜9により説明する。
本実施形態の場合には、ウォームホイール4cを構成する内側ホイール素子15cの軸方向片側面に設けられた環状凹部22の内面を構成する外径側周面だけでなく、この内面を構成する底面(軸方向片側面)にも、凹凸部23bが設けられている。即ち、本実施形態の場合には、環状凹部22の内面を構成する外径側周面の軸方向片端縁から、この内面を構成する底面の径方向内端縁までの連続した部分に、凹部26bと凸部27bとを円周方向に関して交互に(図示の例では等ピッチに)配置して成る凹凸部23bが設けられている。凹凸部23bを構成する複数ずつの凹部26b及び凸部27bは、環状凹部22の内面を構成する外径側周面に於いては軸方向と平行に形成されており、環状凹部22の内面を構成する底面に於いては放射方向に形成されている。そして、本実施形態の場合には、外側ホイール素子16cを構成する合成樹脂の一部を、環状凹部22のほぼ全体に入り込ませて、環状凹部22に入り込んだ部分を円環状の抑え部31bとしている。これと共に、抑え部31bを構成する合成樹脂の一部を、凹凸部23bを構成する複数の凹部26b、26b(円周方向に隣り合う凸部27b、27b同士の間部分)の全体に入り込ませて、凹凸部23bの表面全体を覆う事により、凹凸部23bと係合する(凹凸部23bと合致する形状を有する)回転保持部32bとしている。更には、抑え部31bにより、環状凹部22の内径側円筒面部33を覆っている。即ち、本実施形態の場合には、抑え部31bが、環状凹部22の内面のうち、この内面を構成する外径側周面(凹凸部23b)から内径側周面(内径側円筒面部33)までの連続した範囲を覆っている。そして、以上の様な構成を採用する事により、内側ホイール素子15cに対する外側ホイール素子16cの、モーメントM方向及び回転方向の保持力を更に高めている。
その他の構成及び作用は、上述した第1実施形態の場合と同様である。
[第4実施形態]
本発明の第4実施形態に就いて、図10により説明する。
本実施形態の場合には、ウォームホイール4dを構成する内側ホイール素子15dの軸方向片側面に設けられた環状凹部22の内面のうち、外径側周面に設けられた凹凸部23cを構成する複数ずつの凹部26c及び凸部27cは、ウォームホイール4dの中心軸に対し、外側ホイール素子16dの外周面に設けられたウォームホイール歯部19aを構成する複数の歯20a、20aの傾斜方向と逆方向に傾斜した状態で形成されている。
この様に本実施形態の場合には、ウォームホイール4dの中心軸に対する、ウォームホイール歯部19aを構成する複数の歯20a、20aの傾斜方向と、凹凸部23cを構成する複数ずつの凹部26c及び凸部27cの傾斜方向とを、互いに逆方向とする事により、ウォーム軸6(図3及び図26参照)からウォームホイール4dにトルクを伝達する際に、凹凸部23cを構成する複数の凹部26c、26cから外側ホイール素子16dを構成する合成樹脂が軸方向片側に向けて抜け出ない方向に力が加わる様にしている。
その他の構成及び作用は、上述した第1実施形態の場合と同様である。
[第5実施形態]
本発明の第5実施形態に就いて、図11〜12により説明する。本実施形態は、上述の図1〜6に示した第1実施形態の変形例である。
本実施形態の場合には、ウォームホイール4eを構成する内側ホイール素子15eの軸方向他側面(図11〜12に於ける右側面)の径方向外端寄り部分(平面部25bに対して径方向内側に隣接する部分)に環状凹部22bを、全周に亙り設けている。そして、外側ホイール素子16eを構成する合成樹脂の一部を、環状凹部22bの全体に入り込ませて、抑え部31dとしている。そして、抑え部31dにより、環状凹部22bの内面のうち、この内面を構成する外径側周面からこの内面を構成する内径側周面までの連続した範囲(この内面全体)を覆っている。
本実施形態の場合、環状凹部22bの径方向に関する幅寸法及び軸方向に関する深さ寸法は、それぞれ内側ホイール素子15eの軸方向片側面(図11に於ける左側面)に設けられた環状凹部22に比べて、小さくなっている。特に、環状凹部22bの軸方向に関する深さ寸法L1は、内側ホイール素子15eの軸方向他側面の径方向外端部を覆う合成樹脂のうちで、環状凹部22bの外部に存在する部分の軸方向に関する厚さ寸法L2の1/2以下(L1≦L2/2)の大きさになっている。
又、本実施形態の場合、環状凹部22bの内面を構成する外径側周面は、特許請求の範囲に記載した非傾斜面部に相当する、外径側円筒面部36になっている。外径側円筒面部36は、内側ホイール素子15eの中心軸に対して傾斜していない、単なる円筒面状に形成されている。
又、環状凹部22bを構成する内径側周面は、特許請求の範囲に記載した傾斜面部に相当する、内径側傾斜面部37になっている。内径側傾斜面部37は、環状凹部22bの軸方向開口側である軸方向他側に向かうに従って、環状凹部22bの径方向に関する幅寸法が大きくなる方向である径方向内側に向かう方向に傾斜した部分円すい面状に形成されている。
又、環状凹部22bの内面を構成する底面は、内側ホイール素子15eの中心軸に対して直交する円輪状の中間平面部34aになっている。
又、本実施形態の場合も、外側ホイール素子16eを射出成形により造るのと同時に、外側ホイール素子16eを内側ホイール素子15eに対して結合する、インサート成形を実施する際には、例えば、内側ホイール素子15eを金型にセットする事により、内側ホイール素子15eの径方向外端部と金型の内面との間に円環状のキャビティ(外側ホイール素子16eが成形される空間)を形成すると共に、このキャビティの軸方向他側の径方向内端部にディスクゲートの径方向外端部を位置させる。そして、このディスクゲートを通じて、キャビティ内に合成樹脂を送り込む事により外側ホイール素子16eを成形する事ができる。
上述の様な構成を有する本実施形態の場合には、環状凹部22bと抑え部31dとの係合に基づいて、内側ホイール素子15eに対する外側ホイール素子16eの、モーメントM方向の保持力を高める事ができる。特に、本実施形態の場合には、環状凹部22bの内面を構成する外径側周面が、外径側円筒面部36になっている。この為、モーメントMが作用した状態での、外径側周面(外径側円筒面部36)と抑え部31dとの係合強度を大きくする事ができ、その分だけ、内側ホイール素子15eに対する外側ホイール素子16eの、モーメントM方向の保持力を高める事ができる。
又、本実施形態の場合には、環状凹部22bの内面を構成する内径側周面が、内径側傾斜面部37になっている。この為、ディスクゲートからキャビティ内に送り込まれた合成樹脂は、流れを乱す事なく、内径側傾斜面部37に沿って環状凹部22bに入り込む。更に、本実施形態の場合には、環状凹部22bの軸方向に関する深さ寸法L1が浅くなっている(L1≦L2/2である)為、射出成形時の合成樹脂の流れを阻害しにくくできる。
その他の構成及び作用は、上述した第1実施形態の場合と同様である。
[第6実施形態]
本発明の第6実施形態に就いて、図13により説明する。本実施形態は、上述の図8に示した第3実施形態の変形例である。
本実施形態の場合も、ウォームホイール4fを構成する内側ホイール素子15f及び外側ホイール素子16fに対し、上述した第5実施形態の場合と同様の環状凹部22b及び抑え部31dを設けている。
その他の構成及び作用は、上述した第3及び第5実施形態の場合と同様である。
[第7実施形態]
本発明の第7実施形態に就いて、図14により説明する。本実施形態は、上述の図12に示した第5実施形態の変形例である。
本実施形態の場合には、ウォームホイール4gを構成する内側ホイール素子15gの軸方向他側面(図14に於ける右側面)に設けた環状凹部22cの径方向に関する幅寸法を内径側に延長し、この径方向に関する幅寸法を、軸方向片側(図14に於ける左側)の環状凹部22と同程度の大きさにしている。そして、外側ホイール素子16gを構成する合成樹脂の一部を、環状凹部22cの外径側半部に入り込ませて、抑え部31eとしている。
又、本実施形態の場合には、外側ホイール素子16gの軸方向片側の内径側部分に設けられた抑え部31fを内径側に延長し、抑え部31fにより、環状凹部22の内面のうち、この内面を構成する外径側周面(凹凸部23)からこの内面を構成する内径側周面(内径側円筒面部33)までの連続した範囲(この内面全体)を覆っている。そして、この様な構成を採用する事により、内側ホイール素子15gに対する外側ホイール素子16gの、モーメントM方向の保持力を更に高めている。
その他の構成及び作用は、上述した第5実施形態の場合と同様である。
[第8実施形態]
本発明の第8実施形態に就いて、図15により説明する。本実施形態は、上述の図12に示した第5実施形態の変形例である。
本実施形態の場合には、ウォームホイール4hを構成する内側ホイール素子15hの軸方向他側面(図15に於ける右側面)に設けた環状凹部22cの径方向に関する幅寸法を内径側に延ばし、この径方向に関する幅寸法を、軸方向片側(図15に於ける左側)の環状凹部22と同程度の大きさにしている。そして、外側ホイール素子16hを構成する合成樹脂の一部を、環状凹部22cの全体に入り込ませて、抑え部31gとしている。そして、抑え部31gにより、環状凹部22cの内面のうち、この内面を構成する外径側周面(外径側円筒面部36)からこの内面を構成する内径側周面(内径側傾斜面部37)までの連続した範囲(この内面全体)を覆っている。そして、この様な構成を採用する事により、内側ホイール素子15hに対する外側ホイール素子16hの、モーメントM方向の保持力を更に高めている。
その他の構成及び作用は、上述した第5実施形態の場合と同様である。
[第9実施形態]
本発明の第9実施形態に就いて、図16により説明する。本実施形態は、上述の図7に示した第2実施形態の変形例である。
本実施形態の場合には、ウォームホイール4iを構成する外側ホイール素子16iの径方向内端部(抑え部31、31aを含む)を内径側に延長して、抑え部31、31aにより、内側ホイール素子15iの軸方向両側面に設けられた1対の環状凹部22、22aの内面のうち、外径側周面(凹凸部23、23a)から底面(中間平面部34、34a)の径方向内端寄り部分(径方向中央位置Crよりも径方向内側に位置する部分)までの連
続した範囲を覆っている。そして、この様な構成を採用する事により、内側ホイール素子15iに対する外側ホイール素子16iの、モーメントM方向の保持力を更に高めている。
その他の構成及び作用は、上述した第2実施形態の場合と同様である。
[第10実施形態]
本発明の第10実施形態に就いて、図17により説明する。本実施形態は、上述の図7に示した第2実施形態の変形例である。
本実施形態の場合、ウォームホイール4jを構成する内側ホイール素子15jのうちで1対の環状凹部22、22aよりも径方向外側に位置する部分(外径側環状部29)と、内側ホイール素子15jのうちで両環状凹部22、22aの内面を構成する底面(中間平面部34、34a)同士の間に挟まれた部分(連結部30)とは、それぞれ、軸方向に関して内側ホイール素子15iの中央位置Caを挟んだ両側部分の軸方向寸法が互いに等しく(LA又はLBに)なっている。
又、ウォームホイール4jを構成する外側ホイール素子16jのうちで内側ホイール素子15jよりも径方向外側に位置する部分(ウォームホイール歯部19aを含む)と、外側ホイール素子16jのうちで、内側ホイール素子15jのうちの両環状凹部22、22aよりも径方向外側に位置する部分(外径側環状部29)に対して軸方向に重畳する部分(外径側環状部29の軸方向両側に存在する部分)とは、それぞれ、軸方向に関して中央位置Caを挟んだ両側部分の軸方向寸法が互いに等しく(LC又はLDに)なっている。
上述の様な構成を有する本実施形態の場合、ウォームホイール4jを構成する内側ホイール素子15j及び外側ホイール素子16jが温度変化に基づいて熱膨張(熱収縮)する際には、上述した各部分に於いて、軸方向に関して中央位置Caを挟んだ両側部分の軸方向寸法LA又はLB又はLC又はLDが、それぞれ均等に変化する。この為、温度変化に伴って、ウォームホイール歯部19aとウォーム歯部18(図3参照)との噛み合いずれが起こる事を有効に防止できる。
その他の構成及び作用は、上述した第2実施形態の場合と同様である。
[第11実施形態]
本発明の第11実施形態に就いて、図18〜21により説明する。本実施形態は、上述の図1〜6に示した第1実施形態の変形例である。
本実施形態の場合、ウォームホイール4kを構成する内側ホイール素子15kの外周面に設けられた円筒面部24aの表面は、ローレット加工により形成された、微細な凹凸面であるローレット面38になっている。本実施形態の場合には、ローレット面38として、図19(A)の上半部に示す様な、凹凸の形成方向が軸方向に対して平行になった平目のものを採用しているが、本発明を実施する場合には、例えば図19(B)の上半部に示す様な、凹凸の形成方向が軸方向に対して傾斜し且つ交差した綾目のものを採用する事もできる。
何れにしても、本実施形態の場合、ローレット面38を構成する各微小凹部39a、39bの径方向深さ寸法W39a、W39bは、外側ホイール素子16kの外周面に設けられたウォームホイール歯部19aを構成する各歯20aの径方向高さ寸法(歯丈)H20aの1/10以下(W39a≦H20a/10、W39b≦H20a/10)になっている。
そして、本実施形態の場合には、外側ホイール素子16kを構成する合成樹脂の一部を、ローレット面38を構成する各微小凹部39a、39bに入り込ませている。
上述の様な構成を有する本実施形態の場合には、外側ホイール素子16kを構成する合成樹脂の一部とローレット面38を構成する各微小凹部39a、39bとの係合に基づいて、内側ホイール素子15kに対する外側ホイール素子16kの、回転方向の保持力を高める事ができる。尚、ローレット面38として綾目のものを採用すれば、外側ホイール素子16kを構成する合成樹脂の一部とローレット面38を構成する各微小凹部39a、39bとの係合に基づいて、内側ホイール素子15kに対する外側ホイール素子16kの、回転方向の保持力だけでなく、モーメントM方向の保持力も高める事ができる。
又、本実施形態の場合、ローレット面38は、微細な凹凸面(W39a≦H20a/10、W39b≦H20a/10)である為、ローレット面38を構成する各微小凹部39a、39bに、外側ホイール素子16kを構成する合成樹脂の一部が入り込んでも、この合成樹脂全体の体積に殆ど影響を与えない。この為、本実施形態の場合も、外側ホイール素子16kのうち、ローレット面38に対して径方向外側に重畳する部分の径方向の肉厚を、ウォームホイール歯部19aを構成する複数の歯20a、20aが位置する部分で、互いにほぼ(実質的に)等しくする事ができる。従って、本実施形態の場合も、外側ホイール素子16kを射出成形する際の各歯20a、20aの成形収縮量を互いにほぼ等しくする事ができ、この事に起因して、ウォームホイール歯部19aに関するピッチ誤差等の製造誤差を抑えられる。
その他の構成及び作用は、上述した第1実施形態の場合と同様である。
[第12実施形態]
本発明の第12実施形態に就いて、図22により説明する。本実施形態は、上述の図7に示した第2実施形態の変形例である。
本実施形態のウォーム減速機の場合には、ウォームホイール4mを構成する内側ホイール素子15mの外周面の軸方向中間部にのみ円筒面部24を設け、且つ、ウォーム歯部18とウォームホイール歯部19aとの噛合部35の全体が、円筒面部24と径方向に重畳する構成を採用している。
又、本実施形態の場合、内側ホイール素子15mの軸方向両側面の径方向外端部(1対の環状凹部22、22aよりも径方向外側に位置する部分)に、凹部26dと凸部27dとを円周方向に関して交互に配置して成る凹凸部23dを、それぞれ設けている。凹凸部23dは、円筒面部24の軸方向両側に隣接する軸方向範囲に設けられている。そして、本実施形態の場合には、凹凸部23d、23dを構成する各凹部26dの内側に、外側ホイール素子16mを構成する合成樹脂の一部を入り込ませる事で、内側ホイール素子15mに対する外側ホイール素子16mの、回転方向の保持力を高めている。
上述の様に構成する本実施形態の場合も、噛合部35の全体が、円筒面部24と径方向に重畳している為、噛合部35が位置する軸方向範囲(円筒面部24が位置する軸方向範囲)で、ウォームホイール歯部19aに関するピッチ誤差等の製造誤差を抑える事ができる。従って、噛合部35の噛合状態を良好にする事ができる。
尚、図示の例では、環状凹部22、22aの内面を構成する外径側周面に凹凸部23、23a(図7参照)を設けていないが、本発明を実施する場合には、凹凸部23、23aを(例えば、凹凸部23d、23dと連続する状態で)設ける事もできる。
その他の構成及び作用は、上述した第1実施形態の場合と同様である。
[第13実施形態]
本発明の第13実施形態に就いて、図23〜24により説明する。本実施形態は、上述の図1〜6に示した第1実施形態の変形例である。
本実施形態の場合には、ウォームホイール4nを構成する内側ホイール素子15nの軸方向片側面に設けた環状凹部22の内面を構成する外径側周面のうちで、環状凹部22の軸方向奥端部(軸方向他端部である、図23〜24に於ける右端部)に、全周に亙り径方向外方に凹む状態で副凹部40が設けられている。又、内側ホイール素子15nの中心軸を含む仮想平面に関する副凹部40の断面形状は、内径側の開口部から外径側の底部に向かうに従って軸方向に関する幅寸法が小さくなるV字形となっている。
又、本実施形態の場合、凹凸部23は、環状凹部22の内面を構成する外径側周面のうち、副凹部40から外れた部分の全体に設けられている。そして、凹凸部23を構成する各凹部26の軸方向奥端部を、それぞれ副凹部40の内面に開口させている。尚、本実施形態の場合、副凹部40の径方向深さは、凹凸部23を構成する各凹部26の径方向深さよりも少しだけ大きくなっている。但し、本発明を実施する場合、副凹部40の径方向深さは、各凹部26の径方向深さと等しくする構成や、各凹部26の径方向深さよりも小さくする構成を採用する事もできる。
又、本実施形態の場合には、外側ホイール素子16nを構成する合成樹脂のうち、環状凹部22に入り込んだ部分(円環状の抑え部31)の一部は、副凹部40の全体に入り込んで、副凹部40の内面全体を覆う事により、副凹部40と係合する(副凹部40と合致する形状を有する)副抑え部41を構成している。
上述の様に構成する本実施形態の場合には、副凹部40と副抑え部41との係合に基づいて、内側ホイール素子15nに対する外側ホイール素子16nのモーメントM方向の保持力を向上させる事ができる。
又、本実施形態の場合、図24に示す様に、外側ホイール素子16nを射出成形する際に、ランナー45及びディスクゲート44を通じてキャビティ43内に送り込まれた溶融樹脂は、抑え部31(副抑え部41)に対応する部分に達して停止する。この為、副抑え部41(副凹部40)の存在によってキャビティ43内での溶融樹脂の流れが阻害される事を防止できる。特に、本実施形態の場合には、副凹部40の断面形状が、内径側の開口部から外径側の底部に向かうに従って軸方向に関する幅寸法が小さくなるV字形となっている為、副凹部40の開口部から底部に向けて溶融樹脂を円滑に進入させる事ができる。従って、キャビティ43内での溶融樹脂の流れが阻害される事を防止できると共に、副抑え部41の成形性を良好にできる。
又、本実施形態の場合、内側ホイール素子15nを造る際に、環状凹部22の内面を構成する外径側周面に対して、副凹部40の成形を行った後に、凹凸部23の成形を冷間鍛造等の塑性加工により行う場合には、副凹部40を、凹凸部23の成形用金型の逃げ部や、凹凸部23の成形に伴って変形した金属素材の逃げ部として利用できる。この結果、凹凸部23の成形荷重を低く抑えて、凹凸部23の成形設備能力の低減と成形用金型の寿命向上とを図れる。但し、本発明を実施する場合には、凹凸部23の成形を行った後に、副凹部40の成形を切削加工等により行う事もできる。
その他の構成及び作用は、上述した第1実施形態の場合と同様である。
尚、本発明を実施する場合には、上述した各実施形態の構成を適宜組み合わせて実施する事ができる。
又、上述した各実施形態では、内側ホイール素子を金属製としたが、本発明を実施する場合には、例えば内側ホイール素子を、外側ホイール素子を構成する合成樹脂よりも耐熱性の優れた合成樹脂製とする事もできる。この場合でも、上述した各実施形態の場合と同様の効果を得られる。
又、上述した各実施形態の構造に於いて、内側ホイール素子の表面のうち、外側ホイール素子を構成する合成樹脂により覆われる部分のうちの少なくとも一部分(例えば円筒面部、内側ホイール素子の表面全体、上述した第11実施形態の場合には、ローレット面38から外れた部分)を、ローレット加工、シボ加工、ショットブラストなどの各種の加工によって形成された、微細な凹凸面とすれば、この微細な凹凸面を構成する凹部に外側ホイール素子を構成する合成樹脂の一部が入り込む為、内側ホイール素子に対する外側ホイール素子の保持力(密着性)を高める事ができる。尚、この様な構成を採用する場合でも、微細な凹凸面を構成する凹部の深さを、ウォームホイール歯部を構成する歯の径方向高さの1/10以下(例えば1/20以下や1/30以下)として、外側ホイール素子を構成する合成樹脂の体積に余り影響を与えなければ、ウォームホイール歯部のうちウォーム歯部と噛合する部分の製造誤差を抑えられる。
本発明のウォームホイール及びウォーム減速機は、電動式パワーステアリング装置に限らず、ワイパー装置等の各種の機械装置に組み込んで使用する事ができる。
本出願は、2016年2月2日出願の日本特許出願2016−018232、2016年10月18日出願の日本特許出願2016−204199及び2016年12月22日出願の日本特許出願2016−249613に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
1 ステアリングホイール
2 ステアリングシャフト
3 ハウジング
4、4a〜4n ウォームホイール
5 電動モータ
6 ウォーム軸
7 出力軸
8a、8b 転がり軸受
9 トーションバー
10 トルクセンサ
11a、11b 自在継手
12 中間シャフト
13 ステアリングギヤユニット
14 ピニオン軸
15、15a〜15n 内側ホイール素子
16、16a〜16n 外側ホイール素子
17 凹凸部
18 ウォーム歯部
19、19a ウォームホイール歯部
20、20a 歯
21 嵌合孔
22、22a〜22c 環状凹部
23、23a〜23d 凹凸部
24、24a 円筒面部
25a、25b 平面部
26、26a〜26d 凹部
27、27a〜27d 凸部
28 内径側環状部
29 外径側環状部
30 連結部
31、31a〜31g 抑え部
32、32a〜32c 回転保持部
33、33a 内径側円筒面部
34、34a 中間平面部
35 噛合部
36 外径側円筒面部
37 内径側傾斜面部
38 ローレット面
39a、39b 微小凹部
40 副凹部
41 副抑え部
42 金型装置
43 キャビティ
44 ディスクゲート
45 ランナー

Claims (13)

  1. 外周面にウォームホイール歯部を有するウォームホイールと、
    外周面にウォーム歯部を有し、前記ウォーム歯部を前記ウォームホイール歯部に噛合させたウォーム軸と、
    を備え、
    前記ウォームホイールは、内側ホイール素子と、外側ホイール素子とを有し、
    前記内側ホイール素子は、軸方向側面に軸方向に凹む状態で設けられた環状凹部を有すると共に、外周面のうちで前記ウォームホイール歯部と前記ウォーム歯部との噛合部の全体と径方向に重畳する軸方向範囲が円筒面部になっており、
    前記外側ホイール素子は、合成樹脂製で、前記円筒面部に対して径方向外側に重畳する部分を備え、外周面に前記ウォームホイール歯部を有し、前記内側ホイール素子の径方向外端部を全周に亙り包埋していると共に、前記合成樹脂の一部が前記環状凹部に入り込んでいる
    ウォーム減速機。
  2. 前記内側ホイール素子の外周面の全体が前記円筒面部になっている
    請求項1に記載したウォーム減速機。
  3. 前記内側ホイール素子の表面のうちで、前記円筒面部から外れた部分に、円周方向に関する凹凸部が設けられており、
    前記外側ホイール素子を構成する合成樹脂の一部が前記凹凸部を構成する凹部に入り込んでいる
    請求項1又は2に記載したウォーム減速機。
  4. 前記凹凸部が、前記環状凹部の内面に設けられている
    請求項3に記載したウォーム減速機。
  5. 前記環状凹部の内面を構成する外径側周面のうちで、前記環状凹部の軸方向開口側端縁よりも軸方向奥側に位置する部分に、径方向外方に凹む状態で副凹部が設けられており、
    前記外側ホイール素子を構成する合成樹脂の一部が前記副凹部に入り込んでいる
    請求項1〜4のうちの何れか1項に記載したウォーム減速機。
  6. 前記内側ホイール素子の中心軸を含む仮想平面に関する前記副凹部の断面形状が、内径側の開口部から外径側の底部に向かうに従って軸方向に関する幅寸法が小さくなるV字形になっている
    請求項5に記載したウォーム減速機。
  7. 前記外側ホイール素子を構成する合成樹脂のうち前記環状凹部に入り込んだ部分が、前記環状凹部の内面を構成する外径側周面から前記内面を構成する底面の径方向内端寄り部分までの連続した範囲を覆っている
    請求項1〜6のうちの何れか1項に記載したウォーム減速機。
  8. 前記外側ホイール素子を構成する合成樹脂のうち前記環状凹部に入り込んだ部分が、前記環状凹部の内面を構成する外径側周面から前記内面を構成する内径側周面までの連続した範囲を覆っている
    請求項7に記載したウォーム減速機。
  9. 前記環状凹部の内面を構成する内径側周面に、前記環状凹部の軸方向開口側に向かうに従って前記環状凹部の径方向に関する幅寸法が大きくなる方向に傾斜した傾斜面部が設けられており、
    前記環状凹部の内面を構成する外径側周面に、前記内側ホイール素子の中心軸に対して傾斜していない非傾斜面部が設けられている
    請求項8に記載したウォーム減速機。
  10. 前記環状凹部の軸方向に関する深さ寸法が、前記外側ホイール素子を構成する合成樹脂のうちで、前記内側ホイール素子の軸方向側面を覆うと共に前記環状凹部の外部に存在している部分の軸方向に関する厚さ寸法の1/2以下の大きさになっている
    請求項9に記載したウォーム減速機。
  11. 前記環状凹部が、前記内側ホイール素子の軸方向両側面のそれぞれに設けられており、
    前記内側ホイール素子では、前記両環状凹部よりも径方向外側に位置する部分と、前記両環状凹部の内面を構成する底面同士の間に挟まれた部分とは、それぞれ、軸方向に関して前記内側ホイール素子の中央位置を挟んだ両側部分の軸方向寸法が互いに等しくなっており、
    前記外側ホイール素子では、前記内側ホイール素子よりも径方向外側に位置する部分と、前記内側ホイール素子のうちの前記両環状凹部よりも径方向外側に位置する部分に対して軸方向に重畳する部分とは、それぞれ、軸方向に関して前記内側ホイール素子の中央位置を挟んだ両側部分の軸方向寸法が互いに等しくなっている
    請求項1〜7のうちの何れか1項に記載したウォーム減速機。
  12. 前記内側ホイール素子の表面のうち、前記外側ホイール素子を構成する合成樹脂により覆われる部分のうちの少なくとも一部分が、微細な凹凸面になっている
    請求項1〜11のうちの何れか1項に記載したウォーム減速機。
  13. 内側ホイール素子と、外側ホイール素子とを備え、
    前記内側ホイール素子は、軸方向側面に軸方向に凹む状態で設けられた環状凹部を有すると共に、外周面の全体が円筒面部になっており、
    前記外側ホイール素子は、合成樹脂製で、前記円筒面部に対して径方向外側に重畳する部分を備え、外周面にウォームホイール歯部を有し、前記内側ホイール素子の径方向外端部を全周に亙り包埋していると共に、前記合成樹脂の一部が前記環状凹部に入り込んでいる
    ウォームホイール。
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