JP6583400B2 - 波長変換部材の製造方法 - Google Patents
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Description
波長変換部材10は、基体2と、基体2の上面に形成された蛍光体層3とを有する。蛍光体層3は、複数の蛍光体粒子31を含んでいる。複数の蛍光体粒子31の間には、空隙34が設けられている。また、蛍光体粒子31よりも屈折率が低い透光性材料32が空隙34の一部に充填されることにより、充填領域33が形成されている。
基体2の上面に、複数の蛍光体粒子31を含む蛍光体層3を形成する。蛍光体層3を形成する工程においては、蛍光体粒子31と揮発性部材との混合物を基体2の上面に塗布し、その後、揮発性部材の少なくもと一部を揮発させることにより、基体2の上面に蛍光体粒子31の凝集体である蛍光体層3を形成することができる。これにより、空隙34を有する蛍光体層3を比較的容易に形成することができる。なお、波長変換部材10に無機フィラーや導電性粒子などの無機粒子を添加する場合は、蛍光体層3は、蛍光体粒子31と、これらの無機粒子との凝集体となる。
次に、空隙34が部分的に残るよう、蛍光体粒子31よりも屈折率が低い透光性材料32を空隙34の一部に充填することにより、充填領域33を形成する。充填領域33を形成する工程においては、透光性材料32を蛍光体層3の表面に塗布した後、硬化することにより形成する。
蛍光体層3は図1に示すように基体2の上面に配置する。波長変換部材10では、半導
体レーザ素子からの光を透過させる透過型の基体2を用いている。透過型の基体2として
は、例えば、無アルカリガラス、硼珪酸ガラス、石英ガラス、水晶又はサファイア等を含
むホイールを使用することができる。
蛍光体層3は、蛍光体粒子31の凝集体を含む。蛍光体層3は、基体2の上面を被覆するように設けられている。蛍光体層3は、入射する光の一部又は全部を吸収し、入射した光とは異なる波長の光を発光する波長変換機能を有する層である。
透光性材料32は、蛍光体粒子31の間の空隙34の一部に充填されている。透光性材料32としては光透過率が高いものが好ましい。例えば、シリコーン樹脂若しくはエポキシ樹脂からなる有機材料、又はSiO2、Al2O3若しくはガラスを用いることができ、中でもシリコーン樹脂を用いるのが好ましい。
図3に基づいて、波長変換部材10を用いた発光装置100について説明する。発光装置100は、主として、光源50と、上述した波長変換部材10とを備える。発光装置100は、光源50が発光した光を波長変換部材10に入射させ、入射光を波長変換部材10によって波長変換して、入射光とは異なる波長の光を出力する。図3に示す波長変換部材10は、基体2が円盤状であり、その中心に回転軸を備えている。波長変換部材10は、回転軸を中心として回転し、光源50からの光の照射位置が時間とともに移動するように構成されている。ここでは、透過型の基体2における回転軸の周囲に蛍光体層3を配置している。
発光装置100では、励起光源50として半導体レーザ素子を用いている。一般に半導体レーザ素子は光の放射角が狭いため、波長変換部材に光が照射される領域を小さくすることができる。半導体レーザ素子から出射される光の主波長は、例えば、400nm〜480nmの範囲とすることができる。半導体レーザ素子は、1個のみ配置してもよく、複数個並べて配置してもよい。
発光装置100は、波長変換部材10からの光を制御するレンズ60を備えている。レンズ60は半導体レーザ素子からの光および蛍光体粒子31からの光の配向を制御するための部材である。波長変換部材10から発する光は一定の広がりをもって放出するため、レンズ60への光の取り込みを考慮して、波長変換部材10に近い位置にレンズ60を配置することが好ましい。これにより、光の広がりが小さいうちにレンズ60に集光されるので、レンズ60を小型化でき、発光装置100の小型化とコストの低減を両立できる。なお、レンズ60は単数のレンズであっても複数枚のレンズであってもよい。
光をより効率よく取り出すために、蛍光体層3の上面や下面には用途に合わせたフィルタを配置することができる。フィルタとしては、所定の波長よりも短波長の光を透過し長波長の光を反射するショートパスフィルタ、所定の波長よりも長波長の光を透過し短波長の光を反射するロングパスフィルタ、特定範囲の波長の光のみを透過するバンドパスフィルタ、無反射フィルタなどが挙げられる。
図5に基づいて、発光装置100を用いたプロジェクタ200について説明する。プロジェクタ200は、主として、上述した発光装置100と、レンズ70と、合波光学部品80とを備える。
図1は、実施例1に係る製造方法により得られた波長変換部材10を示す概略断面図である。
揮発性部材として、有機溶剤と樹脂とからなるビヒクルを用いた。揮発性部材には、ホウ酸系やアルミナ系の結着剤を少量添加した。この揮発性部材10gをバインダとして、平均粒径が10μmのYAG蛍光体20gを混合したものを、スクリーン印刷機でガラス製の基体2に揮発後の蛍光体層3の膜厚が約70μmとなるように塗布した。そして、揮発性部材を揮発させることにより、蛍光体層3を形成した。このように形成した蛍光体層3では、基体2の側に比較的多くの空隙が残る。
実施例2は、実施例1と比べて、透光性材料32の塗布量を、平板状に透光性部材32を形成した場合に形成される膜の厚みが23μmになるように調整した点が異なる。このように形成した蛍光体層3では、実施例1ほどではないものの、基体2の側に空隙が残る。得られた波長変換部材の発光サイズは、143であった。また、この波長変換部材を用いたプロジェクタの出力は、比較例1の出力に対する相対値が106.3%であった。
実施例3は、実施例1と比べて、透光性材料32の塗布量を、平板状に透光性部材32を形成した場合に膜の厚みが29μmになるように調整した点が異なる。このように形成した蛍光体層3では、実施例2ほどではないものの、基体2の側に空隙が残る。得られた波長変換部材の発光サイズは、146であった。また、この波長変換部材を用いたプロジェクタの出力は、比較例1の出力に対する相対値が106.0%であった。
比較例1として、充填領域33を形成しない点以外は実施例1と同様に波長変換部材を形成した。得られた波長変換部材の発光サイズは、128であった。
比較例2として、空隙を有する蛍光体層3の代わりに、実質的に空隙を有さない蛍光体と樹脂との混合物を用いた点以外は実施例1と同様に波長変換部材を形成した。具体的には、以下の手順により波長変換部材を形成した。シリコーン樹脂10gをバインダとして、粒径10μmのYAG蛍光体20gを混合したものを、スクリーン印刷機でガラス製の基体2に塗布した。さらに、180℃で5時間加熱することでシリコーン樹脂を硬化させた。得られた蛍光体層3は、平均110μmの厚みであった。得られた波長変換部材の発光サイズは、153であった。また、この波長変換部材を用いたプロジェクタの出力は、比較例1の出力に対する相対値が96.6%であった。
2…基体
3…蛍光体層
31…蛍光体粒子
32…透光性材料
33…充填領域
34…空隙
41…第1フィルタ
42…第2フィルタ
50…光源
60…レンズ
70…レンズ
80…合波光学部品
100…発光装置
Claims (5)
- 基体の上面に、複数の蛍光体粒子を含み、前記複数の蛍光体粒子の間に空隙を有する蛍光体層を形成する工程と、
前記空隙が部分的に残るよう、前記蛍光体粒子よりも屈折率が低い透光性材料を前記空隙の一部に充填することにより、充填領域を形成する工程と、
を含み、
前記充填領域が形成された蛍光体層は、蛍光体粒子と透光性材料を含み、空隙を含まない充填領域と、前記充填領域の下層に、蛍光体粒子と透光性材料と空隙とを含む領域とを含み、
前記充填領域が形成された蛍光体層の下面側における空隙率が、前記充填領域が形成された蛍光体層の上面側における空隙率よりも高く、
前記透光性材料が、シリコーン樹脂からなる、波長変換部材の製造方法。 - 前記充填領域を形成する工程において、前記蛍光体層に前記透光性材料を含浸させる請求項1に記載の波長変換部材の製造方法。
- 充填領域を形成する工程において、前記蛍光体層の上面に垂直をなす一断面視において、前記透光性材料の面積と前記蛍光体粒子の面積との比率(透光性材料の面積/蛍光体粒子の面積)が1/17〜5/4となるように、前記透光性材料を前記空隙の一部に充填する請求項1又は2に記載の波長変換部材の製造方法。
- 前記蛍光体層を形成する工程において、前記蛍光体粒子と揮発性部材との混合物を前記基体の上面に塗布した後、前記揮発性部材の少なくとも一部を揮発させることにより、前記蛍光体層を前記基体の上面に形成する請求項1乃至3のいずれか一項に記載の波長変換部材の製造方法。
- 前記揮発性部材は、ホウ酸系またはアルミナ系の結着剤を含む請求項4に記載の波長変換部材の製造方法。
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