JP6583207B2 - 熱伝導性ポリマー組成物 - Google Patents

熱伝導性ポリマー組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP6583207B2
JP6583207B2 JP2016200558A JP2016200558A JP6583207B2 JP 6583207 B2 JP6583207 B2 JP 6583207B2 JP 2016200558 A JP2016200558 A JP 2016200558A JP 2016200558 A JP2016200558 A JP 2016200558A JP 6583207 B2 JP6583207 B2 JP 6583207B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
component
carbon atoms
polymer composition
conductive polymer
formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016200558A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018062552A (ja
Inventor
啓太 北沢
啓太 北沢
宗直 廣神
宗直 廣神
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP2016200558A priority Critical patent/JP6583207B2/ja
Publication of JP2018062552A publication Critical patent/JP2018062552A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6583207B2 publication Critical patent/JP6583207B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

本発明は、熱伝導性ポリマー組成物に関する。詳細には、熱伝導性充填剤に対し良好な濡れ性を有する有機ケイ素化合物変性共重合体を含み、高熱伝導性かつ良好な流動性を発現する熱伝導性ポリマー組成物に関する。
半導体パッケージ等の電子部品は、使用中の発熱及びそれによる性能の低下が広く知られており、これを解決するための手段として様々な放熱技術が用いられている。一般的な方法としては、発熱部の付近にヒートスプレッダなどの冷却部材を配置し、両者を密接させたうえで冷却部材から効率的に除熱することが挙げられる。
その際、発熱部材と冷却部材との間に隙間があると、熱伝導性の悪い空気が介在することにより熱伝導が効率的でなくなるため、発熱部材の温度が十分に下がらなくなってしまう。このような現象を防止するために、空気の介在を防ぐ目的として、熱伝導率が良く、部材の表面に追随性のある放熱グリースや放熱シートといった放熱材料が用いられている(特許文献1〜11:特許第2938428号公報、特許第2938429号公報、特許第3580366号公報、特許第3952184号公報、特許第4572243号公報、特許第4656340号公報、特許第4913874号公報、特許第4917380号公報、特許第4933094号公報、特開2008−260798号公報、特開2009−209165号公報)。
放熱材料は一般に、ベースとなる樹脂中に熱伝導性充填剤を充填・分散させて構成される。その際に熱伝導性充填剤の表面を処理してベース樹脂への分散性を向上させるための表面処理剤、例えばシランカップリング剤等の低分子化合物や鎖中に加水分解性基を有するオリゴマー等を併用し、熱伝導性充填剤の高充填化を達成する手法が広く取られている。一方で、近年の電子部品の高集積化・発熱量の増大に対応するために放熱材料には高熱伝導化の要求がますます高まっており、熱伝導性充填剤を大量に充填するために、熱伝導性充填剤の表面処理剤を大量に配合する必要がある。
しかしながら、表面処理剤としてシランカップリング剤等の低分子化合物を大量に配合した場合、電子部品の発熱に伴い揮発して気泡が多数発生することで、放熱性能の低下を招く。また鎖中に加水分解性基を有するオリゴマー等を大量に配合した場合、経時で成分がブリードするため密着性が低下し、やはり放熱性能の低下を招く。
以上の背景から、不揮発性かつ経時でブリードしづらい高分子量を有する表面処理剤が求められており、さらには熱伝導性充填剤の高充填化を達成するためには高分子量の表面処理剤をそのままベース樹脂として用いる手法も有望視されている。また近年、非相溶の共重合体系又はポリマーブレンド系において熱伝導性充填剤が偏在し、ヒートパスを効果的に形成して高熱伝導化を達成するという手法が提案されている(例えば、特許文献12〜14:特開平9−59511号公報、特開2004−71385号公報、特許第5028873号公報)。
特許第2938428号公報 特許第2938429号公報 特許第3580366号公報 特許第3952184号公報 特許第4572243号公報 特許第4656340号公報 特許第4913874号公報 特許第4917380号公報 特許第4933094号公報 特開2008−260798号公報 特開2009−209165号公報 特開平9−59511号公報 特開2004−71385号公報 特許第5028873号公報
上述したように、近年の電子部品の高集積化・発熱量の増大に伴い、一層の高熱伝導性放熱材料が待たれているものの、広く用いられているシランカップリング剤等の低分子化合物や鎖中に加水分解性基を有するオリゴマー等の表面処理剤を使用した場合には、気泡の発生や表面処理剤のブリードによる経時での放熱性能の低下が問題であった。本発明は上記事情を鑑みてなされたものであり、不揮発性かつ経時でブリードしづらい高分子量であり、かつ高熱伝導化が期待される非相溶の有機ケイ素化合物変性共重合体を活用した、高熱伝導性かつ良好な流動性を発現し、気泡の発生やオイルブリードによる経時での放熱性能の低下を起こしにくい熱伝導性ポリマー組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、後述の(1)〜(3)で表される構成単位を有する構成単位を含有する共重合体が、熱伝導性充填剤に対し良好な濡れ性を有し、この共重合体と熱伝導性充填剤とを含有する熱伝導性ポリマー組成物が、高熱伝導性かつ良好な流動性を発現するとともに、気泡の発生やオイルブリードによる経時での放熱性能の低下を起こしにくいことを見出し、本発明を成すに至った。
従って、本発明は下記熱伝導性ポリマー組成物を提供する。
[1].下記(A)及び(B)成分を含有する。
(A)下記式(1)、(2)及び(3)で表される構成単位を含む有機ケイ素化合物変性共重合体(但し、各構成単位の順序は任意である。)
Figure 0006583207
(式中、R1は互いに独立して炭素原子数1〜10のアルキル基又は炭素原子数6〜10のアリール基を表し、R2は互いに独立して炭素原子数1〜10のアルキル基又は炭素原子数6〜10のアリール基を表し、mは1〜3の整数を表す。アスタリスク*は、隣接した構成単位への結合を示す。)
Figure 0006583207
(式中、R3は、互いに独立して炭素原子数1〜10のアルキル基又は炭素原子数6〜10のアリール基を表し、nは1以上の整数を表す。アスタリスク*は、上記と同じ意味を表す。)
(B)金属、金属酸化物、金属水酸化物、金属窒化物、金属炭化物、及び炭素の同素体からなる群より選ばれる1種以上の熱伝導性充填剤:組成物全体に対し10〜95質量%
[2].(A)成分の共重合体の数平均分子量が1,000以上である[1]記載の熱伝導性ポリマー組成物。
[3].さらに、(C)25℃での動粘度が10〜100,000mm2/sである、ポリブタジエン、ポリイソプレン、天然ゴム、ポリエーテル、シリコーン、及びそれらの共重合体から選ばれる、25℃で流動性を示す高分子化合物:(A)成分と(C)成分との合計量に対し10〜90質量%を含有する[1]又は[2]記載の熱伝導性ポリマー組成物。
[4].(C)成分が、オルガノポリシロキサンである[3]記載の熱伝導性ポリマー組成物。
本発明によれば、特定の共重合体を活用することで、高熱伝導性かつ良好な流動性を発現するとともに、気泡の発生やオイルブリードによる経時での放熱性能の低下を起こしにくい熱伝導性ポリマー組成物を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
[(A)成分]
(A)成分は、下記式(1)、(2)及び(3)で表される構成単位を含む有機ケイ素化合物変性共重合体である。但し、各構成単位の順序は任意である共重合体である。
Figure 0006583207
(式中、R1は互いに独立して炭素原子数1〜10のアルキル基又は炭素原子数6〜10のアリール基を表し、R2は互いに独立して炭素原子数1〜10のアルキル基又は炭素原子数6〜10のアリール基を表し、mは1〜3の整数を表す。アスタリスク*は、隣接した構成単位への結合を示す。)
Figure 0006583207
(式中、R3は、互いに独立して炭素原子数1〜10のアルキル基又は炭素原子数6〜10のアリール基を表し、nは1以上の整数を表す。アスタリスク*は、前記と同じ意味を表す。)
本発明の共重合体において、式(1)で表される構成単位はポリブタジエン単位であり、式(2)で表される構成単位は加水分解性シリル基を有する構成単位であり、式(3)で表される構成単位はポリシロキサン骨格を有する単位である。
1は互いに独立して炭素原子数1〜10のアルキル基又は炭素原子数6〜10のアリール基を表し、R2は互いに独立して炭素原子数1〜10のアルキル基又は炭素原子数6〜10のアリール基を表し、mは1〜3の整数を表す。炭素原子数1〜10のアルキル基としては、直鎖状、環状、分枝状のいずれでもよく、その具体例としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル基等が挙げられる。炭素原子数6〜10のアリール基の具体例としては、フェニル、α−ナフチル、β−ナフチル基等が挙げられる。
これらの中でも、R1としては、直鎖状のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基がより好ましい。また、R2としては、直鎖状のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基がより好ましい。mは1〜3の整数であり、2又は3の整数が好ましい。
3は、互いに独立して炭素原子数1〜10のアルキル基又は炭素原子数6〜10のアリール基を表す。炭素原子数1〜10のアルキル基又は炭素原子数6〜10のアリール基としては、上記R1で例示した基と同様のものが挙げられる。中でも、R3としては、メチル基、n−ブチル基、フェニル基が好ましい。nは1以上の整数であり、ブリード抑制の点から、4以上の整数が好ましく、8以上の整数がより好ましい。上限は特に限定されないが、100以下程度である。
本発明の共重合体の数平均分子量は、特に限定されるものではないが、1,000以上が好ましく、2,000以上がより好ましい。なお、数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)測定により求めたポリスチレン換算値である(以下、同様)。
共重合体においてを構成する全構成単位のうち、式(1)〜(3)で表される構成単位の合計は30%(構成単位を1molとするとmol%、以下同様)以上であることが好ましく、50%以上であることがさらに好ましい。上限は特に限定されず、100%でもよく、30〜100%の範囲で適宜選定される。さらに、上記共重合体を構成する全構成単位のうち、式(1)で表されるポリブタジエン単位は5〜96%が好ましく、10〜86%がより好ましく、下限は45%以上、50%以上、65%以上とすることもできる。さらに、上記共重合体を構成する全構成単位のうち、式(2)で表される加水分解性シリル基を有する構成単位が、2%以上であることが好ましく、4%以上であることがさらに好ましい。式(2)で表される構成単位が、2%未満である場合には、熱伝導性充填剤に対する濡れ性が低下し、表面処理剤としての効果が不足する場合がある。上限は特に限定されないが80%以下が好ましく、上限は30%以下、25%以下とすることもできる。さらに、上記共重合体を構成する全構成単位のうち、式(3)で表されるポリシロキサン骨格を有する構成単位が、2%以上であることが好ましく、4%以上であることがさらに好ましい。式(3)で表される構成単位が、2%未満である場合には、組成物とした場合にブリードをする可能性がある。上限は特に限定されないが80%以下が好ましく、25%以下、10%以下とすることもできる。
共重合体には、式(1)〜(3)で表される構成単位以外に式(4)で表される構成単位や式(5)で表される構成単位を含有することができる。
Figure 0006583207
(式中、アスタリスク*は、上記と同じ意味を表す。)
式(4)で表される構成単位や式(5)で表される構成単位の割合は、0%でもよく、0〜70%とすることができ、0〜50%とすることもできる。
本発明の共重合体は、式(1)及び(4)で表される構成単位を含有するポリブタジエン化合物と、式(6)で表されるシリコーン化合物及び式(7)で表される有機ケイ素化合物とを、白金化合物含有触媒及び必要に応じて用いられる助触媒の存在下でヒドロシリル化することにより得られる。式(6)で表されるシリコーン化合物及び式(7)で表される有機ケイ素化合物は同時にポリブタジエン化合物と反応させても、段階的にポリブタジエン化合物と反応させてもよく、段階的に反応させる場合は、どちらを先に反応させてもよい。中でも、下記(I)及び(II)工程を含む方法で製造することが好ましい。
(I)(1)及び(4)で表される構成単位を含有するポリブタジエン化合物と、式(6)
Figure 0006583207
(式中、R3及びnは、上記と同じ意味を表す。)
で表されるシリコーン化合物とを、白金化合物含有触媒存在下でヒドロシリル化することにより、式(1)、(3)及び(4)で表される構成単位を含有するシリコーン化合物を得る工程。
(II)式(1)、(3)及び(4)で表される構成単位を含有するシリコーン化合物と、式(7)
Figure 0006583207
(式中、R1、R2及びmは、上記と同じ意味を表す。)
で表される有機ケイ素化合物とを、白金化合物含有触媒及び必要に応じて用いられる助触媒の存在下でヒドロシリル化する工程。
[(I)工程]
式(1)及び(4)で表される構成単位を含有するポリブタジエン化合物としては、ブタジエンのホモポリマー、ブタジエン・スチレンコポリマー、ブタジエン・イソプレンコポリマー等が挙げられ、これらは市販品として入手することもでき、例えば、ブタジエンホモポリマーとしては、Ricon130、Ricon131、Ricon134、Ricon142、Ricon150、Ricon152、Ricon153、Ricon154、Ricon156、Ricon157(以上、CRAY VALLEY社製)、LBR−302、LBR−307、LBR−305、LBR−300、LBR−352、LBR−361(以上、(株)クラレ製)、B−1000、B−2000、B−3000(以上、日本曹達(株)製)が上市され、ブタジエン・スチレンコポリマーとしては、RICON100、RICON181、RICON184(以上、CRAY VALLEY社製)が上市されている。
式(6)で表されるシリコーン化合物としては、片末端にSi−H基を有するシリコーン化合物であり、特に限定されるものではなく、その具体例としては、式(8)〜(13)で表されるシリコーン化合物が挙げられる。
Figure 0006583207
(式中、nは上記と同じ意味を表すが、8〜100の整数が好ましく、dは、1以上の整数を表し、eは、1以上の整数を表し、d+e=nである。ただし、式(8)〜(13)において、各繰り返し単位の順序は任意である。Meはメチル基、Buはブチル基、Phはフェニル基を表す。)
上記ヒドロシリル化反応に用いられる白金化合物含有触媒としては、特に限定されるものではなく、その具体例としては、塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール溶液、白金−1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体のトルエン又はキシレン溶液、テトラキストリフェニルホスフィン白金、ジクロロビストリフェニルホスフィン白金、ジクロロビスアセトニトリル白金、ジクロロビスベンゾニトリル白金、ジクロロシクロオクタジエン白金等や、白金−炭素、白金−アルミナ、白金−シリカ等の担持触媒などが挙げられる。ヒドロシリル化の際の選択性の面から、0価の白金錯体が好ましく、白金−1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体のトルエン又はキシレン溶液がより好ましい。
白金化合物含有触媒の使用量は特に限定されるものではないが、反応性や、生産性等の点から、式(1)及び(4)で表される構成単位を含有するポリブタジエン化合物と式(6)で表されるシリコーン化合物の総和に対し、0.1〜100ppm(白金量として、質量ppm)であることが好ましい。
なお、上記反応は無溶媒でも進行するが、溶媒を用いることもできる。使用可能な有機溶剤の具体例としては、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル等のエステル類;ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、トルエン、キシレン等の炭化水素類;ジクロロメタン、1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類;メチルエチルケトン、2−ペンタノン、メチルイソブチルケトン等のケトン;ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル類;エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブチルアルコール等のアルコールなどが挙げられ、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
上記ヒドロシリル化反応における反応温度は特に限定されるものではなく、0℃から加熱下で行うことができるが、0〜200℃が好ましい。適度な反応速度を得るためには加熱下で反応させることが好ましく、このような観点から、反応温度は40〜150℃がより好ましく、40〜120℃がより一層好ましい。また、反応時間も特に限定されるものではなく、通常、1〜60時間程度であるが、1〜30時間が好ましく、1〜20時間がより好ましい。
式(1)、(3)及び(4)で表される構成単位を含有するシリコーン化合物としては、特に限定されないが、数平均分子量が1,000以上であることが好ましく、2,000以上であることがさらに好ましい。
[(II)工程]
ヒドロシリル化反応に用いられる白金化合物含有触媒としては、上記(I)と同じものが挙げられる。白金化合物含有触媒の使用量は特に限定されるものではないが、反応性や、生産性等の点から、式(7)で示される有機ケイ素化合物1molに対し、含有される白金原子が1×10-8〜1×10-2molとなる量が好ましく、1×10-7〜1×10-3molとなる量がより好ましい。
上記反応において必要に応じて助触媒を用いることによりヒドロシリル化反応の反応率を向上させることができる。助触媒としては、無機酸のアンモニム塩、酸アミド化合物及びカルボン酸から選ばれる1種以上を用いることが好ましい。
無機酸のアンモニウム塩の具体例としては、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、アミド硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、リン酸二水素一アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸三アンモニウム、ジ亜リン酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、硫化アンモニウム、ホウ酸アンモニウム、ホウフッ化アンモニウム等が挙げられるが、中でも、pKaが2以上の無機酸のアンモニウム塩が好ましく、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウムがより好ましい。
酸アミド化合物の具体例としては、ホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピオンアミド、アクリルアミド、マロンアミド、スクシンアミド、マレアミド、フマルアミド、ベンズアミド、フタルアミド、パルミチン酸アミド、ステアリン酸アミド等が挙げられる。
カルボン酸の具体例としては、酢酸、プロピオン酸、酪酸、メトキシ酢酸、ペンタン酸、カプロン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、乳酸、グリコール酸等が挙げられ、これらの中でも、ギ酸、酢酸、乳酸が好ましく、酢酸がより好ましい。
助触媒の使用量は特に限定されるものではないが、反応性、選択性、コスト等の観点から式(7)で示される有機ケイ素化合物1molに対して1×10-5〜1×10-1molが好ましく、1×10-4〜5×10-1molがより好ましい。
なお、上記反応は無溶媒でも進行するが、溶媒を用いることもできる。溶媒は上記(I)と同じものが挙げられる。
上記ヒドロシリル化反応(II)における反応温度は特に限定されるものではなく、0℃から加熱下で行うことができるが、0〜200℃が好ましい。適度な反応速度を得るためには加熱下で反応させることが好ましく、このような観点から、反応温度は40〜110℃がより好ましく、40〜90℃がより一層好ましい。また、反応時間も特に限定されるものではなく、通常、1〜60時間程度であるが、1〜30時間が好ましく、1〜20時間がより好ましい。
(A)成分の配合量は、組成物全体に対し0.5〜90質量%が好ましく、2〜85質量%がより好ましく、15〜50質量%とすることもできる。
[(B)成分]
(B)成分
(B)成分は、金属、金属酸化物、金属水酸化物、金属窒化物、金属炭化物、及び炭素の同素体からなる群より選ばれる1種以上の熱伝導性充填剤である。例えば、アルミニウム、銀、銅、金属ケイ素、アルミナ、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、酸化セリウム、酸化鉄、水酸化アルミニウム、水酸化セリウム、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、炭化ケイ素、ダイヤモンド、グラファイト、カーボンナノチューブ、グラフェン等が挙げられる。これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができ、大粒子成分と小粒子成分を組み合わせたものであることが好ましい。
大粒子成分の平均粒径は、0.1μmより小さいと得られる組成物の粘度が高くなりすぎ、伸展性の乏しいものとなるおそれがあり、100μmより大きいと得られる組成物が不均一となるおそれがあるため、0.1〜100μmの範囲、好ましくは10〜50μm、より好ましくは10〜45μmの範囲が好ましい。また、小粒子成分の平均粒径は、0.01μmより小さいと得られる組成物の粘度が高くなりすぎ、伸展性の乏しいものとなるおそれがあり、10μm以上だと得られる組成物が不均一となるおそれがあるため、0.01μm以上10μm未満の範囲、好ましくは0.1〜4μmの範囲がよい。なお、平均粒径は、例えば、レーザー光回折法による粒度分布測定における質量平均値(又はメジアン径)として求めることができる。大粒子成分と小粒子成分の割合は特に限定されず、9:1〜1:9(質量比)の範囲が好ましい。また、大粒子成分及び小粒子成分の形状は、球状、不定形状、針状等、特に限定されるものではない。
(B)成分の配合量は組成物全体に対し10〜95質量%であり、20〜90質量%が好ましく、30〜85質量%がより好ましく、50〜85質量%とすることもできる。95質量%より高いと、組成物が伸展性の乏しいものとなるし、10質量%より低いと熱伝導性に乏しいものとなる。
[(C)成分]
(C)成分は、(A)成分と非相溶のポリマーブレンド系を形成して熱伝導性充填剤を偏在させ、ヒートパスをより効果的に形成して高熱伝導化を達成するための成分である。(C)成分は、25℃での動粘度が10〜100,000mm2/sである、ポリブタジエン、ポリイソプレン、天然ゴム、ポリエーテル、シリコーン、及びそれらの共重合体から選ばれる、25℃で流動性を示す高分子化合物であり、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。中でも、耐熱性の観点から、シリコーン(オルガノポリシロキサン)が好ましい。
25℃での動粘度は10〜100,000mm2/sが好ましく、100〜30,000mm2/sをより好ましい。該動粘度が10mm2/s未満であれば、組成物からブリードするおそれがあり、100,000mm2/sを超えると、組成物の流動性が低下するおそれがある。尚、本発明において、動粘度は、ウベローデ型オストワルド粘度計により測定した25℃における値である。また、組成物からのブリードを防止する観点から、数平均分子量が500以上であることが好ましく、1,000以上であることがさらに好ましい。上限は特に限定されないが、例えば100,000である。なお、数平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフ)測定により求めたポリスチレン換算の値である。
(C)成分がオルガノポリシロキサンの場合、その構造は特に規定されるものではないが、例えば、メチルポリシロキサン等の反応性を有さないオルガノポリシロキサンや、分子内に2つ以上の脂肪族不飽和炭化水素基を有するオルガノポリシロキサン、分子内に2つ以上のケイ素原子に結合した水素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、分子内に2つ以上の加水分解性基を有する加水分解性オルガノポリシロキサン等が挙げられ、1種単独でも2種以上を混合して使用してもよい。
(C)成分を配合する場合、その配合量は、(A)成分と(C)成分との合計量に対し10〜90質量%が好ましく、20〜80質量%がより好ましい。この範囲とすることで、非相溶のポリマーブレンドがより形成しやすくなる。
[その他成分]
本発明の熱伝導性ポリマー組成物は、過酸化物開始剤や、ヒドロシリル化反応を進行させるための金属触媒、加水分解性基を有する低分子シラン化合物及びシラノール基同士の縮合反応触媒を必要に応じて配合し、硬化型組成物としてもよい。また劣化を防ぐために2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール等の、従来公知の酸化防止剤を必要に応じて含有してもよい。さらに、染料、顔料、難燃剤、沈降防止剤、又はチクソ性向上剤等を、必要に応じて配合することができる。
[熱伝導性ポリマー組成物の製造方法]
本発明の熱伝導性シリコーン組成物の製造方法は、例えば、上述の(A)、(B)成分、必要によりこれに加えて(C)成分及びその他の成分を含有する熱伝導性ポリマー組成物を得ることができる。混合方法は特に限定されず、あわとり練太郎(シンキー(株)の登録商標)、トリミックス、ツウィンミックス、プラネタリーミキサー(いずれも井上製作所(株)製混合機の登録商標)、ウルトラミキサー(みずほ工業(株)製混合機の登録商標)、ハイビスディスパーミックス(特殊機化工業(株)製混合機の登録商標)等の混合機、もしくはヘラ等を用いた手混合にて混合する方法を採用することができる。
本発明の熱伝導性ポリマー組成物の25℃における粘度は、3.0〜1,000Pa・sが好ましく、10〜500Pa・sがより好ましく、20〜100Pa・sとしてもよい。粘度が、3.0Pa・s未満では、形状保持が困難となったり、熱伝導性充填剤が経時で沈降したりする等して、作業性が悪くなるおそれがある。また、粘度が1,000Pa・sを超える場合には、吐出や塗布が困難となる等、作業性が悪くなるおそれがある。なお、粘度は、上述した各成分の配合を調整することにより得ることができる。本発明において、粘度はマルコム粘度計により測定した25℃の値である(ロータAで10rpm、ズリ速度6[1/s])。
本発明の熱伝導性ポリマー組成物の熱伝導率は、0.5W/mK以上が好ましく、より好ましくは1.0W/mK以上である。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明をより詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。下記において分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフ)測定により求めたポリスチレン換算の数平均分子量である。また動粘度はウベローデ型オストワルド粘度計(柴田科学社製)により25℃で測定した値である。
実施例及び比較例に用いられている各成分を下記に示す。
(A)成分
[合成例1]A−1の調製:
撹拌機、還流冷却器、滴下ロート及び温度計を備えた1Lセパラブルフラスコに、Ricon130(Cray Vally社製、数平均分子量2,500、下記式(1)、(4)の構成単位で構成され、(1)/(4)=72/28:構成単位比(モル比)、以下同様)193g、下記式(14)で表されるシリコーン化合物235g、トルエン300g、白金−1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体のトルエン溶液(白金原子として5ppm)を納め、100℃で8時間撹拌した。1H−NMRによりSi−H基が消失していることを確認した。数平均分子量は5,500であり、数平均分子量の結果より、得られたシリコーン化合物は、下記式(1)、(4)及び(15)で表される構成単位で構成され、(1)/(4)/(15)=72/19.6/8.4であることが示唆された。
Figure 0006583207
Figure 0006583207
(式中、アスタリスク*、Me、Buは上記と同じ意味を表す。)
次に、白金−1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体のトルエン溶液(白金原子として0.7×10-4mol)、酢酸0.5gを納め、トリメトキシシラン85gを内温75〜85℃で1時間かけて滴下した。その後、80℃において3時間熟成を行った。熟成終了後、減圧濃縮及び濾過し、動粘度200mm2/s、数平均分子量6,700の淡黄色透明液体を得た。数平均分子量の結果より、得られた有機ケイ素化合物は、下記式(1)、(15)及び(16)で表される構成単位で構成され、(1)/(16)/(15)=72/19.6/8.4であることが示唆された。
Figure 0006583207
(式中、アスタリスク*、Me及びBuは、上記と同じ意味を表す。)
[合成例2]A−2の調製:
撹拌機、還流冷却器、滴下ロート及び温度計を備えた2Lセパラブルフラスコに、Ricon130(Cray Vally社製、数平均分子量2,500、上記式(1)及び(4)の構成単位で構成され、(1)/(4)=72/28)193g、下記式(17)で表されるシリコーン化合物680g、トルエン300g、白金−1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体のトルエン溶液(白金原子として5ppm)を納め、100℃で8時間撹拌した。1H−NMRによりSi−H基が消失していることを確認した。数平均分子量は11,300であり、数平均分子量の結果より、得られたシリコーン化合物は、上記式(1)、(4)、下記式(18)で表される構成単位で構成され、(1)/(4)/(18)=72/19.6/8.4であることが示唆された。
Figure 0006583207
(式中、アスタリスク*、Me及びBuは、上記と同じ意味を表す。)
次に、白金−1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体のトルエン溶液(白金原子として0.7×10-4mol)、酢酸0.5gを納め、トリメトキシシラン85gを内温75〜85℃で1時間かけて滴下した。その後、80℃において3時間熟成を行った。熟成終了後、減圧濃縮及び濾過し、動粘度500mm2/s、数平均分子量12,400の淡黄色透明液体を得た。数平均分子量の結果より、得られた有機ケイ素化合物は、(1)、(16)、(18)で表される構成単位で構成され、(1)/(16)/(18)=72/19.6/8.4であることが示唆された。
Figure 0006583207
(式中、アスタリスク*、Buは、上記と同じ意味を表す。)
[合成例3]A−3の調製:
撹拌機、還流冷却器、滴下ロート及び温度計を備えた3Lセパラブルフラスコに、Ricon130(Cray Vally社製、数平均分子量2500、上記式(1)及び(4)の構成単位で構成され、(1)/(4)=72/28)193g、下記式(19)で表されるシリコーン化合物1,345g、トルエン500g、白金−1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体のトルエン溶液(白金原子として5ppm)を納め、100℃で8時間撹拌した。1H−NMRによりSi−H基が消失していることを確認した。数平均分子量は19,900であり、数平均分子量の結果より、得られたシリコーン化合物は、上記式(1)、(4)、下記式(20)で表される構成単位で構成され、(1)/(4)/(20)=72/19.6/8.4であることが示唆された。
Figure 0006583207
(式中、アスタリスク*、Buは、上記と同じ意味を表す。)
次に、白金−1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体のトルエン溶液(白金原子として0.7×10-4mol)、酢酸0.5gを納め、トリメトキシシラン85gを内温75〜85℃で1時間かけて滴下した。その後、80℃において3時間熟成を行った。熟成終了後、減圧濃縮及び濾過し、動粘度1,500mm2/s、数平均分子量22,200の淡黄色透明液体を得た。数平均分子量の結果より、得られた有機ケイ素化合物は、下記式(1)、(16)、(20)で表される構成単位で構成され、(1)/(16)/(20)=72/19.6/8.4であることが示唆された。
Figure 0006583207
(式中、アスタリスク*、Me及びBuは、上記と同じ意味を表す。)
(B)成分
B−1:平均粒径10.0μmのアルミニウム粉末(熱伝導率:237W/m・℃)
B−2:平均粒径1.0μmの酸化亜鉛粉末(熱伝導率:25W/m・℃)
B−3:平均粒径40.0μmの酸化アルミニウム粉末(熱伝導率:27W/m・℃)
B−4:平均粒径1.0μmの酸化アルミニウム粉末(熱伝導率:27W/m・℃)
(C)成分
C−1:25℃での動粘度500mm2/sを有するジメチルポリシロキサン
C−2:25℃での動粘度2,000mm2/sを有するジメチルポリシロキサン
C−3:25℃での動粘度30mm2/sを有する下記式(21)で表されるオルガノポリシロキサン(比較例)
Figure 0006583207
[実施例1〜11、比較例1〜5]
熱伝導性ポリマー組成物の調製
上記(A)〜(C)成分を、下記表2に示す配合量に従い、5リットルのプラネタリーミキサー(井上製作所(株)製)に加え、25℃で1時間混合し、熱伝導性ポリマー組成物を調製した。得られた各組成物について、下記の方法に従い、粘度及び熱伝導率を測定し、さらにオイルブリード性と冷熱衝撃試験前後での熱抵抗の変化を評価した。結果を表中に示す。
[粘度]
各組成物の絶対粘度を、マルコム粘度計(タイプPC−1T)を用いて25℃で測定した(ロータAで10rpm、ズリ速度6[1/s])。
[熱伝導率]
各組成物をキッチンラップで包み、熱伝導率を京都電子工業(株)製TPA−501で測定した。
[オイルブリード性]
各組成物0.1mLをスリガラス上に塗布し、25℃で24時間放置した後のオイルブリード幅を計測した。
[冷熱衝撃試験前後での熱抵抗の変化]
直径12.7mmのアルミニウム円板2枚に各組成物を挟み込んで試験片を作成し、熱抵抗値をニッチェ社製ナノフラッシュLFA447で測定した。さらに試験片に対し、−40℃/30分⇔125℃/30分の冷熱衝撃試験を1,000サイクル実施した後、再度熱抵抗値を測定した。
Figure 0006583207
Figure 0006583207
表1に示す通り、本発明の要件を満たす実施例1〜11の共重合体を活用した熱伝導性ポリマー組成物は、「低粘度化による良好な流動性の発現」、「熱伝導性充填剤の偏在による効果的なヒートパス形成に起因する高熱伝導化」、「オイルブリードの抑制による経時での放熱性能低下の抑制」を全て両立可能であることが確認できた。
表2に示す通り、(C−1)成分のみをベースオイルとする比較例1は、同等の動粘度を有する(A−2)成分をベースオイルとする実施例2と比べ、非常に高粘度となり、熱伝導率も低い。また(A−2)成分/(C−1)成分=50/50をベースオイルとする実施例6と比べて高粘度となり、熱伝導率も非常に低い。
(B)成分を変更した場合にも、同様の傾向が見られた。具体的には、(C−1)成分のみをベースオイルとする比較例2は、同等の動粘度を有する(A−2)成分をベースオイルとする実施例10と比べて非常に高粘度となり、熱伝導率も低い。また(A−2)成分/(C−1)成分=50/50をベースオイルとする実施例11と比べて高粘度となり、熱伝導率も非常に低い。
さらに、(A)成分を用いず、低粘度の(C−3)成分を用いた比較例3〜5においては、低粘度の組成物を得ることは可能であるものの、オイルブリード性が著しく悪化し、その結果として冷熱衝撃試験後の熱抵抗は著しく悪化した。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。

Claims (4)

  1. 下記(A)及び(B)成分を含有する熱伝導性ポリマー組成物。
    (A)下記式(1)、(2)及び(3)で表される構成単位を含む有機ケイ素化合物変性共重合体(但し、各構成単位の順序は任意である。)
    Figure 0006583207
    (式中、R1は互いに独立して炭素原子数1〜10のアルキル基又は炭素原子数6〜10のアリール基を表し、R2は互いに独立して炭素原子数1〜10のアルキル基又は炭素原子数6〜10のアリール基を表し、mは1〜3の整数を表す。アスタリスク*は、隣接した構成単位への結合を示す。)
    Figure 0006583207
    (式中、R3は、互いに独立して炭素原子数1〜10のアルキル基又は炭素原子数6〜10のアリール基を表し、nは1以上の整数を表す。アスタリスク*は、上記と同じ意味を表す。)
    (B)金属、金属酸化物、金属水酸化物、金属窒化物、金属炭化物、及び炭素の同素体からなる群より選ばれる1種以上の熱伝導性充填剤:組成物全体に対し10〜95質量%
  2. (A)成分の共重合体の数平均分子量が1,000以上である請求項1記載の熱伝導性ポリマー組成物。
  3. さらに、(C)25℃での動粘度が10〜100,000mm2/sである、ポリブタジエン、ポリイソプレン、天然ゴム、ポリエーテル、シリコーン、及びそれらの共重合体から選ばれる、25℃で流動性を示す高分子化合物:(A)成分と(C)成分との合計量に対し10〜90質量%を含有する請求項1又は2記載の熱伝導性ポリマー組成物。
  4. (C)成分が、オルガノポリシロキサンである請求項3記載の熱伝導性ポリマー組成物。
JP2016200558A 2016-10-12 2016-10-12 熱伝導性ポリマー組成物 Active JP6583207B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016200558A JP6583207B2 (ja) 2016-10-12 2016-10-12 熱伝導性ポリマー組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016200558A JP6583207B2 (ja) 2016-10-12 2016-10-12 熱伝導性ポリマー組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018062552A JP2018062552A (ja) 2018-04-19
JP6583207B2 true JP6583207B2 (ja) 2019-10-02

Family

ID=61967423

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016200558A Active JP6583207B2 (ja) 2016-10-12 2016-10-12 熱伝導性ポリマー組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6583207B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3954719B1 (en) 2019-04-11 2023-07-26 Denka Company Limited Copolymer, dispersant, and resin composition
CN116057092A (zh) 2020-10-05 2023-05-02 电化株式会社 导热性树脂组合物及电子设备
CN116348513A (zh) 2020-10-05 2023-06-27 电化株式会社 导热性树脂组合物及电子设备
KR20230162027A (ko) * 2021-03-30 2023-11-28 다우 글로벌 테크놀로지스 엘엘씨 경화성 폴리올레핀 조성물 및 경화된 생성물

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS53144996A (en) * 1977-05-23 1978-12-16 Shin Etsu Chem Co Ltd Polybutadiene derivative
JP2002088256A (ja) * 2000-09-18 2002-03-27 Polymatech Co Ltd 熱伝導性高分子組成物及び熱伝導性成形体
JP4240209B2 (ja) * 2003-05-21 2009-03-18 Jsr株式会社 変性共役ジエン系重合体、その製造方法およびそれを含む組成物
JP4993135B2 (ja) * 2008-07-08 2012-08-08 信越化学工業株式会社 熱伝導性シリコーン組成物
JP5482111B2 (ja) * 2009-11-04 2014-04-23 横浜ゴム株式会社 熱伝導性組成物
JP6128247B2 (ja) * 2016-03-10 2017-05-17 信越化学工業株式会社 有機ケイ素化合物、並びにそれを用いたゴム用配合剤およびゴム組成物
JP6583114B2 (ja) * 2016-04-18 2019-10-02 信越化学工業株式会社 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物及び物品
JP6638604B2 (ja) * 2016-09-07 2020-01-29 信越化学工業株式会社 有機ケイ素化合物変性共重合体およびそれを用いた表面処理剤組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018062552A (ja) 2018-04-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5843368B2 (ja) 熱伝導性シリコーン組成物及びその硬化物
JP6583207B2 (ja) 熱伝導性ポリマー組成物
TWI714587B (zh) 導熱性組成物
TWI742114B (zh) 熱傳導性聚有機矽氧烷組成物
CN110709474B (zh) 导热性聚有机硅氧烷组合物
JP2010013521A (ja) 熱伝導性シリコーン組成物
JP6708005B2 (ja) 熱伝導性シリコーンパテ組成物
JP6614362B2 (ja) 熱伝導性シリコーン組成物
WO2016140020A1 (ja) 熱伝導性シリコーン組成物
JP7070320B2 (ja) 熱伝導性シリコーン組成物
CN108350183B (zh) 导热性聚硅氧烷组合物的制造方法
JP6493092B2 (ja) 熱伝導性シリコーン組成物
JP2017075202A (ja) 付加一液硬化型熱伝導性シリコーングリース組成物
WO2021131212A1 (ja) 熱伝導性シリコーン組成物
TWI787188B (zh) 熱傳導性聚矽氧組成物
TWI822790B (zh) 導熱性聚矽氧組成物及其製造方法
JP7371249B2 (ja) 高熱伝導性シリコーン組成物
JP2016151010A (ja) 付加硬化型シリコーン組成物
JP2009221310A (ja) 熱伝導性シリコーングリース組成物
JP2019077845A (ja) 熱伝導性シリコーンポッティング組成物
JP6314710B2 (ja) 熱伝導性シリコーン組成物
JP2019077843A (ja) 熱伝導性シリコーンポッティング組成物およびその硬化物
KR20160150290A (ko) 방열 성능이 우수한 실리콘 중합체 조성물
JP2019001900A (ja) 熱伝導性シリコーン組成物
WO2020261958A1 (ja) 高熱伝導性シリコーン組成物及びその硬化物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181024

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190722

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190806

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190819

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6583207

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150