JP6582374B2 - 表示装置およびその制御方法、並びにコンピュータープログラム - Google Patents
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本発明の一形態の表示装置は;使用者の頭部に装着可能な装着基部に対して回動可能に設けられ、前記使用者の眼前の位置と該眼前の位置とは異なる他の位置とを取り得る表示部と;前記眼前の位置において画像を表示している前記表示部を前記他の位置に移動したとき、前記表示部において継続される前記表示の態様を変更する表示態様変更部と;前記表示部の前記眼前の位置からの回動位置として、前記眼前の位置からの回動角度を検出する位置検出部と;を備える。前記表示態様変更部は;(a)前記回動角度が第1の値よりも小さい場合には、前記表示の態様として、前記画像の表示領域を初期設定領域に設定し;(b)前記回動角度が前記第1の値以上で第2の値以下の場合には、前記表示の態様として、前記使用者が視野の正面に外景を視認しつつ前記回動角度を増大することに伴って減少していく前記使用者が視認できる表示部の範囲に合わせて、表示される前記画像の表示領域を縮小する設定をし;(c)前記回動角度が前記第2の値よりも大きい場合には、前記表示の態様として、前記画像の表示を停止する。
この形態の表示装置によれば、使用者の頭部に装着された装着基部に対して表示部を回動することで、表示部を眼前の位置から移動することができ、その眼前の位置からの回動位置に基づいて、表示部での画像の表示の態様を変更することができる。このために、この形態の表示装置によれば、表示部の位置の移動を容易に行うことができるとともに、画像の表示の態様が表示部の位置に応じて好適に変更される。従って、この形態の表示装置によれば、使用者は、表示部が眼前にないときにも、視線を表示部の方向に移すことで、表示部による画像を視認することができる。この結果、この形態の表示装置によれば、使用者の利便性を向上させることができる。
その他、本発明は、以下の形態としても実現することが可能である。
A−1.頭部装着型表示装置の構成:
図1は、本発明の第1実施形態における頭部装着型表示装置の概略構成を示す説明図である。頭部装着型表示装置100は、頭部に装着する表示装置であり、ヘッドマウントディスプレイ(Head Mounted Display、HMD)とも呼ばれる。HMD100は、使用者が、虚像を視認すると同時に外景も直接視認可能な光学透過型のヘッドマウントディスプレイである。
図4は、HMD100の装着時における画像表示部20の回動の様子を示す説明図である。図示は、装着帯90と画像表示部20とを右側から見た図である。画像表示部20の備える右左の光学像表示部26、28は、装着帯90の装着基部91に設けられた連結部93を中心Gとする円軌道CO上を回動する。図4では右側の光学像表示部26だけを示し、右側だけを代表して説明する。なお、左側については右側と同様である。詳しくは、光学像表示部26は、円軌道CO上における第1の位置P1から第2の位置P2までの間で、任意の位置(回動位置)に移動可能となっている。この移動は、使用者による手動によるもので、頭部に装着した状態で可能である。第1の位置P1は、使用者HUの眼前に光学像表示部26が配置される位置である。すなわち、第1の位置P1は、光学像表示部26が使用者HUの眼前に向かい合う位置であり、このとき、光学像表示部26は、使用者HUが直立した状態で略垂直状態となる。この第1の位置P1は、HMD100の通常使用時の位置である。第2の位置P2は、右左の光学像表示部26、28が最も上側となる位置であり、連結部93の構造によって定まる方向である。
図5は、表示領域変更処理の手順を示すフローチャートである。表示領域変更処理は、CPU140によって実行されるもので、光学像表示部26、28が眼前の位置である第1の位置P1から他の位置に移動したときに、画像表示部20による虚像としての画像の表示領域の位置およびサイズを変更する処理である。画像の表示領域の位置およびサイズは、OS150や、特定のアプリケーションからの指示に従って定められもので、画像表示部20が第1の位置P1(図4)にあるHMD100の通常使用時では、表示領域は、上記指示に従って定められた初期設定領域に定められている。この表示領域変更処理では、初期設定領域に対して位置およびサイズの変更が施される。この表示領域変更処理の開始トリガーは任意に定めることができる。例えば、HMD100が起動されたこと、換言すれば、電源のONを検出したことを開始トリガーとしてもよい。また、例えば、OS150や、特定のアプリケーションからの処理開始要求を開始トリガーとしてもよい。
(i)θ<θ1
(ii)θ1≦θ≦θ2
(iii)θ1>θ2
但し、θ1は、第1の所定値であり、例えば10°である。θ2は、θ1より大きい第2の所定値であり、例えば50°である。
以上のように構成された本実施形態のHMD100によれば、画像表示部20を第1の位置P1からθ1(=10°)だけ跳ね上げると、光学像表示部26、28における上下2分割した場合の下側に表示領域AIが設定され、この表示領域AIに虚像としての画像が表示されることになる。このために、例えば図9に示すように、使用者HUは、視野VRの正面に外景を認めつつ、視野VRの上側に表示領域AIを捉えることができる。図示の例では、野球観戦を行いながら、選手紹介の画像を見ることができる。したがって、使用者は、外景を視認している途中で、視線を上側に向けることで、表示領域AIを容易に視認することができる。この結果、HMD100によれば、使用者の利便性を向上させることができる。
なお、この発明は上記第1実施形態およびその変形例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば、次のような変形も可能である。
第1実施形態や変形例では、使用者の頭部の周りに装着可能な装着帯90に対して画像表示部20が回動可能に設けられた構成としたが、これに換えて、ヘルメット等の帽子に対して画像表示部が回動可能に設けられた構成としてもよい。さらに、特許文献1に示すように、首回りに立設したホルダーに対して画像表示部を設けた構成等としてもよく、使用者に装着可能な装着基部に対して画像表示部を移動可能な構成であれば、いずれの構成とすることもできる。第1実施形態や変形例では、表示部は左右方向の軸周りに回動する構成であったが、これに換えて、左右方向あるいは上下方向にスライドする構成としてもよい。要は、表示部は、使用者の眼前の位置と眼前の位置とは異なる他の位置との間で移動され得るように設けられた構成であれば、移動する方向はどのような方向であってもよい。
上記変形例1に記載した、表示部が左右方向にスライドする構成であれば、使用者の視線も左右に移動する。したがって、この場合には、表示態様変更部は、表示部がスライドした位置や変位に基づいて、右左の光学像表示部26、28のうちの目に近い側の光学像表示部だけを表示する構成としてもよい。同様に、表示部が回動する構成において、回動した位置や変位に基づいて表示の態様を変更する構成としてもよい。回動した位置や変位を求めるセンサーとしては、ポテンショメータや、近接スイッチ、視線センサーによって求められた視線から検出する構成等、種々のものを用いることができる。
第1実施形態や変形例では、画像表示部20の第1の位置P1からの変位(回動した角度)に基づいて、画像の表示態様を変更する構成としたが、これに換えて、画像表示部20の位置そのものから、画像の表示態様を変更する構成としてもよい。また、第1実施形態や変形例では、画像表示部20の第1の位置P1からの変位を角度センサー95によって検出する構成としたが、これに換えて、使用者の視線の方向を検知して、視線の方向から画像表示部20の位置を推定する構成としてもよい。視線方向の検知の手法としては、画像表示部の移動に関わらない部分に眼球撮影用カメラを配置するようにし、使用者の左右の眼球を撮像し、得られた眼球の画像を解析することによって使用者の視線の方向を検出するようにしてもよい。また、眼球撮影用カメラに加えて、近赤外LEDを含む構成としてもよい。目に見えない近赤外光を近赤外LEDによって照射し、それにより生じる眼球の表面(角膜)での反射を検出する。瞳孔と角膜反射の二つの位置関係から視線方向を算出することが可能となる。あるいは、使用者の眼の周囲にある筋肉(例えば皺眉筋、眼輪筋)の緊張と弛緩を検出可能な筋活動センサーを備える構成として、筋活動センサーからの出力値に基づいて使用者の視線方向を検出してもよい。
第1実施形態や変形例では、表示態様変更部として、表示領域の位置およびサイズを変更する構成としたが、これに換えて、表示領域の位置のみを変更するようにしてもよいし、表示領域のサイズのみを変更するようにしてもよい。また、表示領域を変更する構成に換えて、画像表示の明るさを変更する構成としてもよい。例えば、画像の明るさを通常時の1/2、1/3、1/4等に変更する。また、表示領域を変更する構成に換えて、表示領域における画像表示の色を変更する構成としてもよい。例えば、画像表示部を跳ね上げたときに、表示領域の上半分を白黒表示、下半分をカラー表示としてもよい。また、表示領域を変更する構成に換えて、電子シェードの技術を用いて画像の表示される領域を変更する構成としてもよい。また、表示領域を変更する構成に換えて、文字や画像のサイズを大きくする構成としてもよい。要は、表示部において継続される表示の態様を変更するものであれば、いずれの構成としてもよい。なお、表示態様変更部としての表示の態様の変更は、表示を停止することへの変更は含まれない。
第1実施形態や変形例では、跳ね上げ角度θがθ1(=10°)からθa(=40°)までの間では、表示領域のサイズが徐々に小さくなる構成としたが、2段階、3段階と、段階的に切り替わる構成としてもよい。また、第1実施形態や変形例では、跳ね上げ角度θがθ2(=50°)より大きくなった場合に、画像の表示を停止する構成としたが、これに換えて、表示領域に警告メッセージを表示する構成としてもよい。
第1実施形態や変形例1では、画像表示部20そのものを移動させることのできるヘッドマウントディスプレイとしたが、これに換えて、表示部が移動しない構成において、表示部における表示エリアが電子的に移動する構成、すなわち、表示可能な表示エリアのピクセル位置が表示部内において移動する構成としてもよい。この表示エリアが眼前の位置から他の位置に移動したときに、表示エリアにおいて継続される表示の態様を変更するようにすればよい。
上記実施形態では、ヘッドマウントディスプレイの構成について例示した。しかし、ヘッドマウントディスプレイの構成は、本発明の要旨を逸脱しない範囲において任意に定めることが可能であり、例えば、各構成部の追加・削除・変換等を行うことができる。
12…点灯部
14…タッチパッド
16…十字キー
18…電源スイッチ
20…画像表示部
21…右保持部
22…右表示駆動部
23…左保持部
24…左表示駆動部
26…右光学像表示部
28…左光学像表示部
30…イヤホンプラグ
32…右イヤホン
34…左イヤホン
40…接続部
42…右コード
44…左コード
46…連結部材
48…本体コード
51…送信部
52…送信部
53…受信部
54…受信部
61…外景撮影用カメラ
90…装着帯
91…装着基部
92…ベルト部
93…連結部
95…角度センサー
100…頭部装着型表示装置(HMD)
110…入力情報取得部
120…記憶部
130…電源
132…無線通信部
140…CPU
160…画像処理部
162…表示制御部
164…位置検出部
166…表示態様変更部
170…音声処理部
180…インターフェイス
201…右バックライト制御部
202…左バックライト制御部
211…右LCD制御部
212…左LCD制御部
221…右バックライト
222…左バックライト
241…右LCD
242…左LCD
251…右投写光学系
252…左投写光学系
261…右導光板
262…左導光板
AI…表示領域
AR…フル領域
AI0…初期設定領域
VR…視野
ER…端部
Yq…分割位置
Claims (7)
- 表示装置であって、
使用者の頭部に装着可能な装着基部に対して回動可能に設けられ、前記使用者の眼前の位置と該眼前の位置とは異なる他の位置とを取り得る表示部と、
前記眼前の位置において画像を表示している前記表示部を前記他の位置に移動したとき、前記表示部において継続される前記表示の態様を変更する表示態様変更部と、
前記表示部の前記眼前の位置からの回動位置として、前記眼前の位置からの回動角度を検出する位置検出部と、
を備え、
前記表示態様変更部は、
(a)前記回動角度が第1の値よりも小さい場合には、前記表示の態様として、前記画像の表示領域を初期設定領域に設定し、
(b)前記回動角度が前記第1の値以上で第2の値以下の場合には、前記表示の態様として、前記使用者が視野の正面に外景を視認しつつ前記回動角度を増大することに伴って減少していく前記使用者が視認できる表示部の範囲に合わせて、表示される前記画像の表示領域を縮小する設定をし、
(c)前記回動角度が前記第2の値よりも大きい場合には、前記表示の態様として、前記画像の表示を停止する、
表示装置。 - 請求項1に記載の表示装置であって、
前記表示態様変更部は、前記回動角度に応じて前記使用者が視認できる範囲に合わせて設定する表示の態様として、表示領域の位置およびサイズを変更する、表示装置。 - 請求項2に記載の表示装置であって、
前記表示部は、前記使用者の眼前の位置から上方向に移動され得る構成であり、
前記表示態様変更部は、前記位置の変更として、前記表示領域を前記表示部の下側へ変更する、表示装置。 - 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の表示装置であって、
前記表示態様変更部は、前記表示部を前記他の位置から前記眼前の位置に戻したときに、前記眼前の位置において表示した態様に前記表示の態様を復帰する、表示装置。 - 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の表示装置であって、
前記表示部は、前記画像を表示して前記表示装置を装着した使用者に画像を視認させるとともに、外景を透過し得る、表示装置。 - 表示装置の制御方法であって、
前記表示装置は、
使用者の頭部に装着可能な装着基部に対して回動可能に設けられ、前記使用者の眼前の位置と該眼前の位置とは異なる他の位置とを取り得る表示部と、前記表示部の前記眼前の位置からの回動位置として、前記眼前の位置からの回動角度を検出する位置検出部と、
を備え、
前記表示装置の制御方法は、前記眼前の位置において画像を表示している前記表示部を前記他の位置に移動したとき、前記表示部において継続される前記表示の態様を変更する工程を備え、
前記工程は、
(a)前記回動角度が第1の値よりも小さい場合には、前記表示の態様として、前記画像の表示領域を初期設定領域に設定し、
(b)前記回動角度が前記第1の値以上で第2の値以下の場合には、前記表示の態様として、前記使用者が視野の正面に外景を視認しつつ前記回動角度を増大することに伴って減少していく前記使用者が視認できる表示部の範囲に合わせて、表示される前記画像の表示領域を縮小する設定をし、
(c)前記回動角度が前記第2の値よりも大きい場合には、前記表示の態様として、前記画像の表示を停止する、
工程を含む、表示装置の制御方法。 - 表示装置を制御するためのコンピュータープログラムであって、
前記表示装置は、
使用者の頭部に装着可能な装着基部に対して回動可能に設けられ、前記使用者の眼前の位置と該眼前の位置とは異なる他の位置とを取り得る表示部と、前記表示部の前記眼前の位置からの回動位置として、前記眼前の位置からの回動角度を検出する位置検出部と、
を備え、
コンピューターに、
前記眼前の位置において画像を表示している前記表示部を前記他の位置に移動したとき、前記表示部において継続される前記表示の態様を変更する機能、
を実現させ、
前記機能は、
(a)前記回動角度が第1の値よりも小さい場合には、前記表示の態様として、前記画像の表示領域を初期設定領域に設定し、
(b)前記回動角度が前記第1の値以上で第2の値以下の場合には、前記表示の態様として、前記使用者が視野の正面に外景を視認しつつ前記回動角度を増大することに伴って減少していく前記使用者が視認できる表示部の範囲に合わせて、表示される前記画像の表示領域を縮小する設定をし、
(c)前記回動角度が前記第2の値よりも大きい場合には、前記表示の態様として、前記画像の表示を停止する、
機能を含む、コンピュータープログラム。
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