JP6581449B2 - エンジン - Google Patents

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Description

本発明は、クランク軸を備えるエンジンに関する。
エンジンのシリンダブロックには、滑り軸受を介してクランク軸のクランクジャーナルが支持されている。また、クランク軸のクランクピンには、滑り軸受を介してコネクティングロッドの大端部が連結されている。クランクジャーナルやクランクピンに組み付けられる滑り軸受は、半円筒状に形成された一対の軸受メタルを組み合わせることで構成されている。このような軸受メタルに潤滑油を供給するため、シリンダブロックやクランク軸には複数の潤滑油路が形成されている。オイルポンプから吐出される潤滑油は、シリンダブロックの潤滑油路を経てジャーナルボアに供給された後に、クランク軸の潤滑油路を経てクランクジャーナルからクランクピンに供給される。
ところで、シリンダブロックやクランク軸等には、切削や穴あけ等の機械加工が施されることから、潤滑油路の交差部等に微小突起であるバリが生じている場合がある。このため、エンジン運転中に潤滑油路等からバリが脱落し、微小金属等の異物として潤滑油に混入することも想定される。このような潤滑油に対する異物の混入は、軸受メタルに対する異物の噛み込みを招くとともに、軸受メタルの摺動面を損傷させてしまう要因である。このため、オイルポンプの吐出口には、異物を捕捉するオイルフィルタが取り付けられている。また、軸受メタルに対して周方向に伸びる溝等を形成することにより、軸受メタルに対する異物の噛み込みを防止する技術も提案されている(特許文献1参照)。
特開2014−47846号公報
ところで、シリンダブロックやクランク軸の潤滑油路は、オイルフィルタの下流側に設けられている。このため、エンジン運転中に潤滑油路からバリが脱落した場合には、発生直後の異物をオイルフィルタによって捕捉することができず、軸受メタルに対する異物の噛み込みを発生させてしまう虞がある。そこで、エンジン運転中における異物の発生を抑制することが求められている。
本発明の目的は、エンジン運転中における異物の発生を抑制することにある。
本発明のエンジンは、シリンダブロックに回転自在に支持されるクランクジャーナルと、前記クランクジャーナルに対して偏心するクランクピンと、を備えるクランク軸と、前記クランクピンに組み付けられる大端部を備え、前記クランク軸とピストンとを連結するコネクティングロッドと、前記クランクピンと前記大端部との間に配置され、周方向の端部が互いに突き当てられる一対の軸受メタルと、前記シリンダブロックのオイルギャラリに連通する吐出口を備え、前記シリンダブロックに潤滑油を供給する電動オイルポンプと、前記電動オイルポンプを制御するエンジンコントローラと、を有し、前記クランク軸は、前記クランクジャーナルに形成されて前記オイルギャラリに連通する第1油路と、前記クランクピンに形成されて前記第1油路に連通する第2油路と、を備え、前記エンジンコントローラは、前記第2油路の開口部と前記軸受メタルの端部とが互いに対向する位置に前記クランク軸を停止させた状態のもとで、前記電動オイルポンプを駆動して前記第2油路の開口部から潤滑油を排出させる。
本発明によれば、第2油路の開口部と軸受メタルの端部とが互いに対向する位置にクランク軸を停止させた状態のもとで、電動オイルポンプを駆動して第2油路の開口部から潤滑油を排出させる。これにより、第2油路の開口部から潤滑油と共に異物を排出することができ、エンジン運転中における異物の発生を抑制することができる。
本発明の一実施の形態であるエンジンを示す概略図である。 図1のA−A線に沿ってエンジンの内部構造を概略的に示す断面図である。 シリンダブロックおよびクランク軸を単体で示したエンジンの分解図である。 図2に示したクランク軸とその近傍とを示す拡大図である。 クランク軸に対する潤滑油の供給経路を示す説明図である。 エンジンコントローラによる異物除去処理の実行手順の一例を示すフローチャートである。 クランクピンとコンロッドベアリングとの位置関係を示す説明図である。 クランクジャーナルとジャーナルベアリングとの位置関係を示す説明図である。 本発明の他の実施の形態であるエンジンを示す概略図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の一実施の形態であるエンジン10を示す概略図である。図2は図1のA−A線に沿ってエンジン10の内部構造を概略的に示す断面図である。なお、図1および図2に示されるエンジン10は水平対向型の4気筒エンジンであるが、本発明が適用されるエンジンとしては図示するエンジン10に限られることはなく、シリンダ数やシリンダ配列を変更した他の形式のエンジンであっても良い。
図1および図2に示すように、エンジン10は、一方のシリンダバンクを構成するシリンダブロック11と、他方のシリンダバンクを構成するシリンダブロック12と、一対のシリンダブロック11,12に支持されるクランク軸13と、を有している。図1に示すように、それぞれのシリンダブロック11,12には、図示しない動弁機構やポート等を備えたシリンダヘッド14,15が取り付けられている。また、シリンダブロック11,12の下部には、潤滑油を貯留するオイルパン16が設けられている。このオイルパン16には、後述する機械式オイルポンプ40のストレーナ17が収容されるとともに、電動オイルポンプ18のストレーナ19が収容されている。
図3はシリンダブロック11,12およびクランク軸13を単体で示したエンジン10の分解図である。図2および図3に示すように、一方のシリンダブロック11には2つのシリンダボア20が形成されており、これらのシリンダボア20にはピストン21が収容されている。また、シリンダブロック11には5つの支持壁22が形成されており、これらの支持壁22には半円状の凹部23が形成されている。同様に、他方のシリンダブロック12には2つのシリンダボア24が形成されており、これらのシリンダボア24にはピストン21が収容されている。また、シリンダブロック12には5つの支持壁25が形成されており、これらの支持壁25には半円状の凹部26が形成されている。シリンダブロック11,12に形成される凹部23,26は、クランク軸13を支持する5つのジャーナルボアB1〜B5を構成する。
図3に示すように、クランク軸13は、回転中心に設けられる複数のクランクジャーナルJ1〜J5と、クランクジャーナルJ1〜J5を連結する複数のクランクスローT1〜T4と、を備えている。また、クランクスローT1〜T4には、クランクジャーナルJ1〜J5に対して偏心するクランクピンP1〜P4が設けられており、クランクジャーナルJ1〜J5とクランクピンP1〜P4とを接続するクランクアーム29が設けられている。また、図2に示すように、クランクジャーナルJ1〜J5は、シリンダブロック11,12のジャーナルボアB1〜B5に回転自在に支持されている。さらに、クランクピンP1〜P4にはコネクティングロッド27の大端部28が組み付けられており、コネクティングロッド27を介してクランク軸13とピストン21とが連結されている。
[エンジンの潤滑系]
続いて、エンジン10の潤滑系について説明する。図4は図2に示したクランク軸13とその近傍とを示す拡大図である。図4に示すように、ジャーナルボアB1〜B5とクランクジャーナルJ1〜J5との間には、ジャーナルベアリングJb1〜Jb5を構成する一対の軸受メタル30が設けられている。後述するように、軸受メタル30は半円筒状に形成されており、周方向の端部が互いに突き当てられている。同様に、クランクピンP1〜P4と大端部28との間には、コンロッドベアリングCb1〜Cb4を構成する一対の軸受メタル31が設けられている。後述するように、軸受メタル31は半円筒状に形成されており、周方向の端部31aが互いに突き当てられている。
一方のシリンダブロック11の支持壁22には、ジャーナルボアB1,B4,B5に開口するオイルギャラリ32が形成されている。他方のシリンダブロック12の支持壁25には、ジャーナルボアB2,B3に開口するオイルギャラリ33が形成されている。また、クランク軸13のクランクジャーナルJ1,J3,J5には、径方向に貫通する潤滑油路(第1油路)34が形成されている。さらに、クランク軸13のクランクピンP1〜P4には、径方向に貫通する潤滑油路(第2油路)35が形成されている。クランク軸13の潤滑油路34と潤滑油路35とは、クランクアーム29を貫通する潤滑油路36を介して互いに接続されている。
シリンダブロック11,12のオイルギャラリ32,33に潤滑油を供給するため、クランク軸13の端部には機械式オイルポンプ40が連結されている。つまり、エンジン10には、エンジン動力によって駆動される機械式オイルポンプ40が設けられている。ここで、図5はクランク軸13に対する潤滑油の供給経路を示す説明図である。図5に示すように、機械式オイルポンプ40が駆動されると、オイルパン16に貯留される潤滑油は、オイルフィルタ41を経てシリンダブロック11のオイルギャラリ32に供給される。オイルギャラリ32に供給された潤滑油は、ジャーナルベアリングJb1,Jb4,Jb5に供給される。ジャーナルベアリングJb1,Jb5に供給された潤滑油は、クランク軸13内の潤滑油路34〜36を介してコンロッドベアリングCb1,Cb4に供給された後に、コンロッドベアリングCb1,Cb4の隙間から流れ出てオイルパン16に戻される。一方、ジャーナルベアリングJb4に供給された潤滑油は、ジャーナルベアリングJb4の隙間から流れ出てオイルパン16に戻される。
図5に示すように、双方のシリンダブロック11,12のオイルギャラリ32,33は互いに連通しており、一方のオイルギャラリ32に供給された潤滑油は、他方のオイルギャラリ33に供給される。そして、オイルギャラリ33に供給された潤滑油は、ジャーナルベアリングJb2,Jb3に供給される。ジャーナルベアリングJb3に供給された潤滑油は、クランク軸13内の潤滑油路34〜36を介してコンロッドベアリングCb2,Cb3に供給された後に、コンロッドベアリングCb2,Cb3の隙間から流れ出てオイルパン16に戻される。一方、ジャーナルベアリングJb2に供給された潤滑油は、ジャーナルベアリングJb2の隙間から流れ出てオイルパン16に戻される。
このように、エンジン運転中に機械式オイルポンプ40から吐出された潤滑油は、オイルギャラリ32,33からジャーナルベアリングJb1〜Jb5に供給される。これにより、クランクジャーナルJ1〜J5と軸受メタル30との間に油膜を形成することができ、シリンダブロック11,12によってクランク軸13を円滑に支持することができる。また、機械式オイルポンプ40から吐出された潤滑油は、ジャーナルベアリングJb1,Jb3,Jb5を経て、コンロッドベアリングCb1〜Cb4に供給される。これにより、クランクピンP1〜P4と軸受メタル31との間に油膜を形成することができ、クランク軸13とコネクティングロッド27とを円滑に連結することができる。
ここで、機械式オイルポンプ40の吐出ポートには、オイルフィルタ41が接続されることから、オイルパン16の潤滑油に微小金属等の異物が含まれていた場合であっても、オイルフィルタ41によって異物を捕捉することができる。これにより、ジャーナルベアリングJb1〜Jb5やコンロッドベアリングCb1〜Cb4における異物の噛み込みを回避することができ、ジャーナルベアリングJb1〜Jb5やコンロッドベアリングCb1〜Cb4の潤滑状態を良好に保持することができる。ところで、エンジン運転中にオイルフィルタ41の下流側、つまりシリンダブロック11,12のオイルギャラリ32,33やクランク軸13の潤滑油路34〜36において異物が発生した場合には、異物がジャーナルベアリングJb1〜Jb5やコンロッドベアリングCb1〜Cb4に噛み込む虞がある。そこで、本発明の一実施の形態であるエンジン10においては、エンジン運転中における異物の発生を未然に防止するため、エンジン停止中に潤滑油を圧送して異物を除去する異物除去処理を実行する。
[異物除去処理]
続いて、異物除去処理について説明する。図1に示すように、エンジン10には、クランク軸13を回動させるクランク駆動モータ(電動モータ)42、エンジン停止時に潤滑油を圧送する電動オイルポンプ18、および異物除去処理を実行するエンジンコントローラ43が設けられている。また、電動オイルポンプ18は、ストレーナ19に接続される吸入ポート18iと、オイルギャラリ32,33に連通する吐出ポート(吐出口)18oと、を備えている。さらに、エンジンコントローラ43には、運転手に操作されるイグニッションスイッチ44、クランク軸13の回転角度つまりクランク角を検出するクランク角センサ45、オイルギャラリ32,33に供給される潤滑油の圧力を検出する油圧センサ46等が接続されている。なお、エンジンコントローラ43は、CPU、ROM、RAM等によって構成されるマイクロコンピュータや、各種アクチュエータの制御電流を生成する駆動回路部等によって構成されている。
図6はエンジンコントローラ43による異物除去処理の実行手順の一例を示すフローチャートである。図6に示すように、ステップS10においては、エンジン運転中に潤滑系に供給される潤滑油の最大圧力、つまり機械式オイルポンプ40からオイルギャラリ32,33に供給される潤滑油の最大圧力が、エンジンコントローラ43によって記憶される。続くステップS11では、エンジン10が停止されたか否かが判定される。ステップS11において、エンジン10が停止されたと判定された場合には、ステップS12に進み、エンジンコントローラ43によってクランク駆動モータ42が駆動制御され、クランク軸13の停止位置が所定の停止角Xに調整される。続いて、ステップS13では、電動オイルポンプ18が所定時間に渡って駆動制御され、電動オイルポンプ18からオイルギャラリ32,33に潤滑油が供給される。このとき、電動オイルポンプ18から吐出される潤滑油の吐出圧力は、エンジン停止前にオイルギャラリ32,33に供給されていた直近の最大圧力以上に制御される。ここで、直近の最大圧力とは、例えば、イグニッションスイッチ44がオン操作されてからオフ操作される迄に得られた最大圧力であっても良く、エンジン停止前の所定時間内に得られた最大圧力であっても良い。
ここで、図7はクランクピンP1とコンロッドベアリングCb1との位置関係を示す説明図である。図7にはクランク軸13を停止角Xに停止させたときの位置関係が示されている。なお、軸受構造の理解を容易にするため、図7にはコンロッドベアリングCb1が誇張して示されている。また、以下の説明では、クランクピンP1とコンロッドベアリングCb1との位置関係を例に挙げて説明するが、他のクランクピンP2〜P4とコンロッドベアリングCb2〜Cb4との位置関係についても、図7に示す位置関係と同様である。
図7に示すように、クランク軸13を所定の停止角Xに停止させることにより、潤滑油路35の開口部35aと軸受メタル31の端部31aとを互いに対向させることができる。すなわち、異物除去処理における停止角Xとは、潤滑油路35の開口部35aと軸受メタル31の端部31aとが互いに対向するクランク角である。また、図7の拡大部分に示すように、軸受メタル31の端部31aは、その他の部位に比べて薄く形成されている。すなわち、軸受メタル31の中央部(他の部位)31bの厚みはT1であるのに対し、軸受メタル31の端部31aの厚みはT1よりも薄いT2に形成されている。このため、クランク軸13を停止角Xに停止させることにより、クランク軸13を他の位置に停止させた場合に比べて、潤滑油路35の開口部35aとこれに対向する軸受メタル31との隙間G1を拡大することができる。なお、図7に示した例では、クランク軸13を停止角Xに停止させることにより、潤滑油路35の開口部35aの中心線上に、互いに突き当てられる軸受メタル31の端面31cを配置しているが、これに限られることはなく、開口部35aの中心線上から軸受メタル31の端面31cが外れていても良い。
このように、異物除去処理においては、クランク軸13を停止角Xに停止させ、潤滑油路35の開口部35aとこれに対向する軸受メタル31との隙間G1を確保した状態のもとで、電動オイルポンプ18が駆動される。これにより、図5に示すように、電動オイルポンプ18から圧送される潤滑油は、オイルギャラリ32,33、ジャーナルベアリングJb1〜Jb5、およびコンロッドベアリングCb1〜Cb4を経て、コンロッドベアリングCb1〜Cb4の隙間から排出される。すなわち、電動オイルポンプ18から圧送される潤滑油は、オイルギャラリ32,33や潤滑油路34〜36を通過した後に、潤滑油路35の開口部35aとこれに対向する軸受メタル31との隙間G1から排出される。これにより、オイルギャラリ32,33や潤滑油路34〜36に脱落する虞のあるバリ等の異物が存在していた場合には、潤滑油によって油路内の異物を積極的に押し流すことができ、潤滑油路35の開口部35aと軸受メタル31との隙間G1から異物を排出することができる。
このような異物除去処理を実行することにより、エンジン停止中にオイルギャラリ32,33や潤滑油路34〜36等から異物を排出することができ、その後のエンジン運転中の異物発生を抑制することができる。これにより、ジャーナルベアリングJb1〜Jb5やコンロッドベアリングCb1〜Cb4に対する異物の噛み込みを抑制することができ、エンジン10の耐久性を向上させることができる。また、異物除去処理においては、電動オイルポンプ18から吐出される潤滑油の吐出圧力が、エンジン停止前にオイルギャラリ32,33に供給されていた直近の最大圧力以上に制御される。これにより、脱落する虞のある異物を積極的に押し流すことができるため、その後の異物の発生を効果的に抑制することができる。
ところで、異物除去処理においては、クランク軸13を停止させた状態のもとで、ベアリングJb1〜Jb5,Cb1〜Cb4の隙間から潤滑油が排出される。このため、電動オイルポンプ18から吐出される潤滑油の流量を計測することにより、ジャーナルベアリングJb1〜Jb5やコンロッドベアリングCb1〜Cb4の劣化状態を予測することができる。すなわち、異物除去処理における潤滑油の流量が所定の基準値から大きく増加した場合には、ジャーナルベアリングJb1〜Jb5やコンロッドベアリングCb1〜Cb4の隙間が拡大すること、つまり軸受メタル30,31の過度な摩耗を推定することができる。このため、異物除去処理時の潤滑油量が過度に増加した場合には、運転手等に軸受メタル30,31の摩耗を警告することにより、エンジン10の損傷を未然に防止することができる。
なお、異物除去処理における停止角Xとは、エンジン形式やクランク軸の油路形状等によって決定されるものであり、1つのクランク軸に対して1つの停止角Xが設定されていても良く、1つのクランク軸に対して複数の停止角Xが設定されていても良い。このため、1つのクランク軸に対して複数の停止角Xが設定されている場合には、図6に示したフローチャートのステップS12,S13が、クランク駆動モータ42によってクランク軸の停止角Xを変えながら繰り返して実行される。
続いて、異物除去処理におけるクランクジャーナルJ1〜J5とジャーナルベアリングJb1〜Jb5との位置関係について説明する。ここで、図8はクランクジャーナルJ3とジャーナルベアリングJb3との位置関係を示す説明図である。図8にはクランク軸13を停止角Xに停止させたときの位置関係が示されている。なお、軸受構造の理解を容易にするため、図8にはジャーナルベアリングJb3が誇張して示されている。また、以下の説明では、クランクジャーナルJ3とジャーナルベアリングJb3との位置関係を例に挙げて説明するが、他のクランクジャーナルJ1,J2,J4,J5とジャーナルベアリングJb1,Jb2,Jb4,Jb5との位置関係についても、図8に示す位置関係と同様である。
図8に示すように、異物除去処理においてクランク軸13を所定の停止角Xに停止させる際には、オイルギャラリ33の開口部33aと潤滑油路34の開口部34aとを対向させることが望ましい。このように、オイルギャラリ33や潤滑油路34を形成することにより、異物除去処理において潤滑油を圧送する際の流路抵抗を下げることができ、異物除去に用いられる潤滑油の流量を十分に確保することができる。
また、図8に示すように、クランク軸13が停止するエンジン停止時には、クランク軸13が重力によって下がることから、クランクジャーナルJ3の上部に比較的大きな隙間G2が形成される。このため、オイルギャラリ33の開口部33aをクランクジャーナルJ3の下部に開口させることにより、オイルギャラリ33から潤滑油路34に案内された潤滑油は、クランクジャーナルJ3の上部の隙間G2から排出される。これにより、異物除去処理においてオイルギャラリ33から異物が放出された場合であっても、潤滑油路34の開口部34bと軸受メタル30との隙間G2から異物を排出することができる。なお、オイルギャラリ33から潤滑油路34に供給された潤滑油の一部は、潤滑油路36を経てクランクピンP2,P3の潤滑油路35に供給される。
[他の実施の形態]
続いて、本発明の他の実施の形態について説明する。図9は本発明の他の実施の形態であるエンジン50を示す概略図である。なお、図9において、図1に示す部品と同様の部品については、同一の符号を付してその説明を省略する。図9に示すように、エンジン50には、オイルパン16よりも上方に位置するオイル溜め51が設けられている。このオイル溜め51は機械式オイルポンプ40による潤滑油の供給経路に配置されており、オイル溜め51にはエンジン運転中に循環する潤滑油の一部が貯留される。また、電動オイルポンプ18の吸入ポート18iはオイル溜め51に接続されており、異物除去処理においてはオイル溜め51からオイルギャラリ32,33に潤滑油が圧送される。このように、異物除去処理で使用される潤滑油をオイル溜め51から吸入させることにより、電動オイルポンプ18に作用する負荷を抑制することができ、電動オイルポンプ18の小型化を達成することができる。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。例えば、前述の説明では、エンジン10,50に対して、電動オイルポンプ18の他に機械式オイルポンプ40を設けているが、これに限られることはなく、エンジン10,50から機械式オイルポンプ40を削減しても良い。このように、エンジン10から機械式オイルポンプ40を削減した場合には、エンジン運転中に電動オイルポンプ18が常に駆動される。また、前述の説明では、異物除去処理において、電動オイルポンプ18から吐出される潤滑油の吐出圧力を、エンジン停止前にオイルギャラリ32,33に供給された直近の最大圧力以上に制御しているが、これに限られることはなく、電動オイルポンプ18の吐出圧力をエンジン停止前にオイルギャラリ32,33に供給された直近の最大圧力を下回る圧力に制御しても良い。
電動オイルポンプ18のポンプ形式としては、例えば、ギヤポンプやベーンポンプ等の回転する容積ポンプであっても良く、ピストンポンプやプランジャーポンプ等の往復する容積ポンプであっても良い。また、前述の説明では、エンジン停止時に異物除去処理を実行しているが、エンジン停止時としては、イグニッションスイッチ44のオフ操作によるエンジン停止時だけでなく、アイドリングストップ制御等によるエンジン停止時であっても良い。また、エンジン10が停止する度に異物除去処理を実行しても良く、エンジン10の停止回数が所定回数を超える度に異物除去処理を実行しても良い。また、前述の説明では、異物除去処理を実行する際には、クランク駆動モータ42を用いて、エンジン停止後にクランク軸13を停止角Xまで回転させているが、これに限られることはない。例えば、エンジン停止に伴ってクランク軸13を停止させる際に、クランク軸13を停止角Xで停止させても良い。
10 エンジン
11 シリンダブロック
12 シリンダブロック
13 クランク軸
18 電動オイルポンプ
18o 吐出ポート(吐出口)
21 ピストン
27 コネクティングロッド
28 大端部
31 軸受メタル
31a 端部
32 オイルギャラリ
33 オイルギャラリ
34 潤滑油路(第1油路)
35 潤滑油路(第2油路)
35a 開口部
42 クランク駆動モータ(電動モータ)
50 エンジン
J1〜J5 クランクジャーナル
P1〜P4 クランクピン

Claims (4)

  1. シリンダブロックに回転自在に支持されるクランクジャーナルと、前記クランクジャーナルに対して偏心するクランクピンと、を備えるクランク軸と、
    前記クランクピンに組み付けられる大端部を備え、前記クランク軸とピストンとを連結するコネクティングロッドと、
    前記クランクピンと前記大端部との間に配置され、周方向の端部が互いに突き当てられる一対の軸受メタルと、
    前記シリンダブロックのオイルギャラリに連通する吐出口を備え、前記シリンダブロックに潤滑油を供給する電動オイルポンプと、
    前記電動オイルポンプを制御するエンジンコントローラと、
    を有し、
    前記クランク軸は、前記クランクジャーナルに形成されて前記オイルギャラリに連通する第1油路と、前記クランクピンに形成されて前記第1油路に連通する第2油路と、を備え、
    前記エンジンコントローラは、前記第2油路の開口部と前記軸受メタルの端部とが互いに対向する位置に前記クランク軸を停止させた状態のもとで、前記電動オイルポンプを駆動して前記第2油路の開口部から潤滑油を排出させる、
    エンジン。
  2. 請求項1記載のエンジンにおいて、
    前記クランク軸を回転させ、前記第2油路の開口部と前記軸受メタルの端部とを互いに対向させる電動モータ、を有する、
    エンジン。
  3. 請求項1または2記載のエンジンにおいて、
    前記電動オイルポンプの吐出圧力は、エンジン停止前に前記オイルギャラリに供給された直近の最大圧力以上に制御される、
    エンジン。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のエンジンにおいて、
    前記軸受メタルの端部は、前記軸受メタルの他の部位に比べて薄い、
    エンジン。
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