JP6581414B2 - 法面補強構造及び法面補強工法 - Google Patents

法面補強構造及び法面補強工法 Download PDF

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Description

本発明は、法面補強構造及び法面補強工法に関する。
特許文献1には、ロックボルトやアンカーボルト等の棒状補強体を法面から地盤に埋設すること、及び、複数のセルからなる型枠を法面に沿って敷設し複数のセルに充填材を充填することによって、法面を補強することが記載されている。
更に、特許文献1には、棒状補強体の頭部に押圧板を固定することにより、棒状補強体を型枠と一体化させる技術が記載されている。この押圧板は、型枠の上面及び法面の表面に沿ってそれぞれ配置されている。
特開2014−20079号公報
ところで、本発明者等の検討によれば、棒状補強体が大径化するほど、また、棒状補強体が長尺化するほど、棒状補強体の頭部(型枠と一体化された部分)に大きな力が発生することが分かった。
本発明は、上記の課題に鑑みなされたものであり、法面を補強する法面補強構造をより安定的なものとし、発生する大きな力に対して十分な耐力を有する法面補強構造及び法面補強工法を提供する。
本発明は、
法面を有する地盤に、前記法面に対して交差する状態で埋設されている棒状補強体と、
前記法面に沿って前記地盤に埋設され、前記棒状補強体が貫通しているとともに前記棒状補強体の頭部が上面に固定されている固化充填体と、
前記法面上に敷設されているとともに前記固化充填体と連結され、前記固化充填体により前記地盤に対して押さえ付けられている被覆層と、
を備える法面補強構造を提供する。
また、本発明は、
法面を有する地盤に、前記法面に対して交差する状態で棒状補強体を埋設する工程と、
前記法面に沿って固化充填体が前記地盤に埋設されるとともに、前記棒状補強体が前記固化充填体を貫通した状態となるように、前記固化充填体を形成する工程と、
前記棒状補強体の頭部を前記固化充填体の上面に固定する工程と、
被覆層が前記固化充填体と連結された状態となるように、前記被覆層を前記法面に沿って敷設し、前記固化充填体により前記被覆層を前記地盤に対して押さえ付ける工程と、
を備える法面補強工法を提供する。
本発明によれば、法面を補強する法面補強構造を、より安定的なものとし、発生する大きな力に対して十分な耐力を有する構造とすることができる。
第1の実施形態に係る法面補強構造の側断面図である。 第1の実施形態に係る法面補強構造の斜視図である。 図1の部分拡大図である。 第1の実施形態に係る法面補強構造の被覆層を構成するセル集合体を示す図であり、このうち(a)は平面図、(b)は斜視図である。 法面に対して垂直にセル集合体及び固化充填体を視た状態を示す図である。 第1の実施形態に係る法面補強工法の工程図である。 第1の実施形態に係る法面補強工法の工程図である。 第1の実施形態に係る法面補強工法の工程図である。 第1の実施形態に係る法面補強工法の工程図である。 固化充填体の模擬的な施工例を示す図である。 第2の実施形態に係る法面補強構造の拡大側断面図である。 法面に対して垂直にセル集合体、固化充填体及び棒状体を視た状態を示す図である。 第2の実施形態の模擬的な施工例を示す図である。 第2の実施形態における第1セル及び第2セルの断面図である。 第3の実施形態に係る法面補強構造の拡大側断面図である。 第4の実施形態に係る法面補強構造の拡大側断面図である。 第5の実施形態に係る法面補強構造の拡大側断面図である。 第6の実施形態に係る法面補強構造の側断面図である。 第7の実施形態に係る法面補強構造の拡大側断面図である。 第7の実施形態に係る法面補強構造が有する袋体を示す図であり、このうち(a)は側面図、(b)は(a)の矢印D方向から見た上面図である。 第7の実施形態に係る法面補強工法の工程図である。 第7の実施形態に係る法面補強工法の工程図である。 第7の実施形態に係る法面補強工法の工程図である。 第7の実施形態に係る法面補強工法の工程図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。
〔第1の実施形態〕
図1乃至図10を用いて第1の実施形態を説明する。
本実施形態に係る法面補強構造は、棒状補強体10と、固化充填体20と、被覆層30と、を備えている。
棒状補強体10は、法面3を有する地盤に、法面3に対して交差する状態で埋設されている。
固化充填体20は、法面3に沿って地盤に埋設され、棒状補強体10が貫通しているとともに棒状補強体10の上端部(頭部)が当該固化充填体20の上面に固定されている。
被覆層30は、法面3上に敷設されているとともに固化充填体20と連結され、固化充填体20により法面3(地盤)に対して押さえ付けられている。
なお、被覆層30と固化充填体20との連結は、本実施形態のように、法面3の面方向において被覆層30と固化充填体20との相対移動が規制された状態となるように被覆層30と固化充填体20とを相互に係合させることによる連結が挙げられる。具体的には、例えば、固化充填体20に形成された突出部22を被覆層30に埋設することにより、被覆層30と固化充填体20とを相互に係合させて連結することができる。
或いは、後述する他の実施形態のように、被覆層30の第1セル1aに第2固化充填体8aを充填することにより、第2固化充填体8aと固化充填体20とを相互に一体化し、被覆層30と固化充填体20とを相互に連結することもできる。
或いは、後述する他の実施形態のように、固化充填体20の内部から被覆層30の内部に亘って縦連結棒状体(第1縦連結棒状体220、第2縦連結棒状体230等)を配置することにより、被覆層30と固化充填体20とを相互に連結することもできる。
以下、詳細に説明する。
法面3としては、切土、盛土、既設盛土、自然斜面、造成地面(切土のり面、盛土のり面、既設盛土のり面、道路のり面、工業団地等の造成地面上の傾斜面、河川堤防、海岸堤防、ため池堤体面、鉄道のり面)、崩壊跡地、急傾斜地等が挙げられる。
一例として、地盤は、図1及び図2に示すように、法面3と、法面3の上端に連続する上側平坦面4と、法面3の下端に連続する下側平坦面5と、を有する。
ここで、法面3の傾斜方向を矢印A方向(図1、図2)とし、法面3に沿った面内において、A方向に対して直交する方向を矢印B方向(図2)とする。
法面補強構造は、地盤に埋設されている複数の棒状補強体10を有する。棒状補強体10は、各々の長手方向が法面3に対して交差している。
棒状補強体10は、例えば、その深部に向けて低くなるように(図1において右側に向けて低くなるように)傾斜して配置することができる。ただし、棒状補強体10は、水平に配置しても良い。棒状補強体10の長手方向の傾斜角度は、例えば、水平面に対して0°以上90°以下とすることができる。
ここで、本明細書においては、棒状補強体10における法面3側の端部を頭部と称する。
図1に示すように、棒状補強体10が、その深部に向けて低くなるように水平面に対して傾斜している場合、棒状補強体10の頭部は、棒状補強体10の上端部である。
棒状補強体10は、地盤に形成された孔部13に挿入された芯材11と、孔部13内における芯材11の周囲の部位に充填された固化充填材12と、を有する。
孔部13は、法面3において開口しており、当該孔部13の長手方向が法面3に対して交差している。
芯材11は、例えば、鋼線、鋼撚り線、鉄筋等の鋼棒、FRP(Fiber Reinforced Plastics)ロッドなどである。芯材11の一端部は、孔部13の外部に突出している(図1において左側上方に突出している)。
固化充填材12は、例えば、セメントミルク、樹脂製固化材、又はモルタルなどの固化材からなる。或いは、固化充填材12は、このような固化材と掘削土砂との混合物が固化することにより構成されていても良い。
各棒状補強体10の頭部には、固化充填体20が固定されている。
例えば、各棒状補強体10の芯材11において、孔部13の外部に突出している部分に、固化充填体20が固定されている。
固化充填体20は、コンクリート、モルタル、各種セメント材、又は樹脂製固化材等の固化材が固化することにより構成されている。或いは、固化充填体20は、このような固化材と掘削土砂との混合物が固化することにより構成されていても良い。
固化充填体20は、法面3に対して平行な平面、又は、棒状補強体10の長手方向に対して直交する平面で切断した断面積が、棒状補強体10よりも大きい。
図3に示すように、固化充填体20内には鉄筋籠70が埋設されていることが好ましい。
鉄筋籠70の構造は特に限定されないが、一例として、互いに対向して配置された一対の溶接金網71と、これら一対の溶接金網71を相互に接続している組立て筋72と、を有する構造の鉄筋籠70を用いることができる。
固化充填体20は、例えば、法面3に沿って地盤に埋設されている盤状の本体部21と、本体部21の上面21aから突出している突出部22と、を有している。
なお、本体部21の上面21aは、例えば、法面3と面一に配置されている。したがって、上面21aは、法面3と同等の傾斜角度で傾斜した傾斜面となっている。
一例として、本体部21は、平らな盤状の第1部分211と、本体部21における法頭側の端部を構成していて法頭側に向けて厚みが薄くなっているテーパー状の第2部分212と、を有している。なお、本体部21の形状は、この例に限らず、本体部21は、その全体が平らな(略一定の厚さの)盤状に形成されていても良い。
突出部22は、柱状(例えば円柱状)に形成されている。なお、一例として、突出部22の外周部は、塩ビ管(塩化ビニル製の管部材)などの管状部材221により構成されていて、この管状部材221内に充填固化剤が充填されている。
突出部22の突出方向(突出部22の軸方向)は、例えば、棒状補強体10の長手方向と一致している。
ここで、棒状補強体10は、固化充填体20の本体部21及び突出部22を貫通している。
更に、棒状補強体10の頭部には、固化充填体20を押さえ付けるプレート部材85が設けられていることにより、棒状補強体10の頭部が固化充填体20の上面に固定されている。
より具体的には、例えば、棒状補強体10の頭部には、固化充填体20の突出部22における突出側の端面22aを押さえ付けるプレート部材85が設けられている。これにより、棒状補強体10の頭部が固化充填体20の突出部22の端面22aに固定されている
ここで、棒状補強体10において、少なくとも突出部22の端面22aから突出している部分は、周囲にねじ山が形成された雄ねじ形状に形成されている。
また、プレート部材85の中心には挿通孔(図示略)が形成されており、この挿通孔を芯材11が貫通している。
そして、芯材11に対し、ナットである止着部材86を螺合させて締結することによって、プレート部材85が固化充填体20の突出部22の端面22aに固定されている。
更に、プレート部材85又は止着部材86には、止着部材86と、芯材11において止着部材86から突出している部分と、を覆う頭部キャップ87が設けられている。
頭部キャップ87を止着部材86又はプレート部材85に対して固定する手法は特に限定されないが、例えば、はめ込み固定又はねじ固定とすることができる。
更に、頭部キャップ87内には、芯材11の腐食を抑制するための防錆剤88が充填されていることが好ましい。防錆剤88としては、例えば、防食油又は防食ペーストなどを用いることができる。あるいは、防食テープを貼り付けることによって芯材11の防食を図っても良い。
なお、芯材11がステンレスやFRP等の耐腐食性の材料により構成されている場合は、頭部キャップ87内に防錆剤88を充填したり、芯材11に防食テープを貼り付けたりしなくても良い。
本実施形態の場合、被覆層30は、複数のセル1を有するセル集合体2と、セル集合体2の各セル1内に充填された中詰材8と、を有している。
ここで、図4に示すように、複数のセル1は、仕切壁63を介して相互に仕切られているとともに、ハニカム状に配列され、且つ、互いに一体化されている。
セル集合体2は、一般にジオセルと称される軽量型枠である。
図4に示すように、セル集合体2は、3枚以上の可撓性で長尺なストリップ材6(帯状材)を有している。これらストリップ材6は、互いに並列に配置されている。
セル集合体2を法面3上に配置したとき、これらストリップ材6の並び方向(配列方向)は矢印A方向、これらストリップ材6の長手方向は矢印B方向となるようにする。
互いに隣り合う一対のストリップ材6は、それらの長手方向(矢印B方向)において所定間隔(例えば一定間隔)で配置された接合部61の各々において相互に接合されている。
これら接合部61のうち、一の接合部61から、矢印B方向において当該一の接合部61の隣に位置する他の接合部61までの範囲の一対のストリップ材6により個々のセル1が形成されている。
ストリップ材6において、相互に隣り合うセル1どうしを仕切る部分が、仕切壁63である。
より具体的には、複数のストリップ材6のうち、互いに隣り合う第1のストリップ材6(例えばストリップ材6a)と第2のストリップ材6(例えばストリップ材6b)とは、それらの長手方向(矢印B方向)において所定間隔(例えば一定間隔)で配置された接合部61(第1接合部)の各々において相互に接合されている。
また、第2のストリップ材6(例えばストリップ材6b)と、第2のストリップ材6に対して第1のストリップ材6とは反対側に隣接する第3のストリップ材6(例えばストリップ材6c)とは、それらの長手方向(矢印B方向)において所定間隔(例えば一定間隔)で配置された接合部61(第2接合部)の各々において相互に接合されている。
第2接合部の並び方向(矢印B方向)における各第2接合部の位置は、隣り合う第1接合部の中間の位置に設定されている。同様に、第1接合部の並び方向(矢印B方向)における各第1接合部の位置は、隣り合う第2接合部の中間の位置に設定されている。
1つのセル集合体2が有するセル1の数(セル数)は任意である。
図4の例では、セル集合体2が6枚のストリップ材6(6a、6b、6c、6d)を有しているとともに、14個のセル1を有する例を示している。
ストリップ材6には、複数の穴62(図4(b))が形成されていても良いし、形成されていなくても良い。すなわち、仕切壁63には、1つ又は複数の穴62が形成されていても良いし、形成されていなくても良い。
穴62は、例えば、排水穴などとして機能する他、セル集合体2に対する中詰材8の定着力を向上させる機能を有する。また、後述する他の実施形態では、穴62は、鉄筋などの棒状部材を挿通させる機能や、セル1内に充填される充填固化剤を隣接するセル1内に流入させる流入穴などとしての機能を有する。
ストリップ材6は、高密度ポリエチレンなどの樹脂材料により構成されている。隣り合うストリップ材6どうしを接合部61において相互に接合する手法は特に限定されないが、例えば、超音波溶着によって接合することができる。超音波溶着は、樹脂材料に超音波振動を加えるとともに加圧することによって溶融させて接合する技術である。
ここで、セル集合体2の複数のセル1のうち、棒状補強体10の頭部と対応する位置に配置されているセルを第1セル1aと称する。また、セル集合体2の複数のセル1のうち、第1セル1aの周囲に位置するセル1を第2セル1bと称する。
図5に示すように、本実施形態に係る法面補強構造を法面3に対して垂直に視たときに、固化充填体20は、第1セル1aからはみ出している。
好ましくは、本実施形態に係る法面補強構造を法面3に対して垂直に視たときに、固化充填体20の外形線の内側に第1セル1aが収まっている。
なお、図5においては、セル1内に充填された中詰材8の図示を省略しているとともに、頭部キャップ87の図示も省略している。
本実施形態の場合、図3に示すように、固化充填体20の突出部22は、第1セル1aを貫通(第1セル1aを表裏に貫通)している。
また、プレート部材85は、突出部22の端面22aからはみ出していて、プレート部材85において端面22aからはみ出した部分が、第1セル1a内の中詰材8を法面3側に押さえ付けている。
なお、以上において、固化充填体20、鉄筋籠70、プレート部材85、止着部材86、頭部キャップ87及び防錆剤88(あるいは防食テープ)により、棒状補強体10の頭部を法面3上の所定位置に定着させる頭部定着構造100が構成されている。
図1及び図2に示されるように、本実施形態に係る法面補強構造は、相互に離間して配置された複数の頭部定着構造100を有する。
したがって、法面補強構造は、相互に離間して配置された複数の固化充填体20を備えている。更に、法面補強構造は、複数の固化充填体20の各々と1対1で対応する複数の棒状補強体10を備えている。これら複数の棒状補強体10は、それぞれ対応する固化充填体20に対して頭部が固定されている。
そして、被覆層30は、複数の固化充填体20により地盤(法面3)に対して押さえ付けられているとともに、複数の固化充填体20どうしの間の法面3を押さえ付けている。
一例として、図2に示すように、複数の頭部定着構造100が法面3において千鳥状に配置されている。
次に、本実施形態に係る法面補強工法を説明する。
本実施形態に係る法面補強工法は、棒状補強体10を埋設する工程と、固化充填体20を形成する工程と、棒状補強体10の頭部を固化充填体20の上面(例えば突出部22の端面22a)に固定する工程と、被覆層30を敷設する工程と、を備える。
棒状補強体10を埋設する工程では、法面3を有する地盤に、法面3に対して交差する状態で、棒状補強体10を埋設する。
固化充填体20を形成する工程では、固化充填体20が法面3に沿って地盤に埋設されるとともに棒状補強体10が固化充填体20を貫通した状態となるように、固化充填体20を形成する。
被覆層30を敷設する工程では、法面3に沿って被覆層30を敷設するとともに、被覆層30を固化充填体20と連結し、固化充填体20により被覆層30を法面3(地盤)に対して押さえ付ける。
以下、詳細に説明する。
先ず、図6(a)に示すように、芯材11と固化充填材12とを有する棒状補強体10を形成する。
すなわち、地盤を法面3側から削孔して孔部13を形成し、孔部13内に芯材11を挿入する。ここで、芯材11の端部(例えば上端部)は、法面3より突出した状態とする。
そして、孔部13内に固化充填材12を注入する。ここで、後で固化充填体20を形成しやすいように、孔部13における法面3側の端部(例えば上端部)には固化充填材12を充填しない。
なお、図示しない中空攪拌ロッド等を使用して地盤を掘削及び攪拌しつつ、当該中空攪拌ロッド等からセメントミルク等の固化材を吐出した後、この固化材と掘削土砂との混合物からなる固化充填材12中に芯材11を挿入し、固化充填材12を固化させることにより、棒状補強体10を形成しても良い。
次に、図6(b)に示すように、法面3表層の地盤を掘削し、固化充填体20を形成するための凹部25を形成する。凹部25は、芯材11の端部(例えば上端部)の周囲に形成し、且つ、孔部13の端部(例えば上端部)と連続するように形成する。
なお、固化充填体20の型枠となる壁部26を凹部25内に配置できるように、凹部25は、固化充填体20よりも若干広い面積に形成する。
次に、図7(a)に示すように、予め組み立てた鉄筋籠70を凹部25に挿入する。
なお、凹部25内には、鉄筋籠70の他に、図示しないスペーサーを配置しても良い。スペーサーは、凹部25の底面から離間した位置に鉄筋籠70を配置するために、鉄筋籠70と凹部25の底面との間に介装されるものである。
次に、図7(b)に示すように、凹部25に型枠を設置する。すなわち、凹部25の周壁に沿って板状の壁部26を設置し、凹部25の上端の開口を塞ぐように板状の蓋部27を設置する。蓋部27は、その下面が法面3と面一となるように配置する。蓋部27は、法頭側に開口27aを有している。すなわち、蓋部27は、凹部25の上端の開口における法頭側の端部を覆わないように配置され、凹部25の上端の開口における法頭側の端部は、固化充填体20となる充填固化剤を型枠内に充填するための開口27aとなる。
更に、蓋部27における開口27aよりも法尻側の部分には、第2の開口27bが形成されている。なお、芯材11が第2の開口27bの中心を貫通し、芯材11が第2の開口27bより上方に突出した状態とする。
また、突出部22の外周壁を構成する管状部材221が第2の開口27bの上面側に突出した状態となるように、蓋部27に管状部材221を固定する。上述のように、管状部材221は、例えば塩ビ管などにより構成されている。例えば、管状部材221が第2の開口27bを貫通した状態で、管状部材221の外周面を第2の開口27bの周縁に対して接着剤で固定することによって、管状部材221を蓋部27に固定することができる。
なお、芯材11が管状部材221の中心を貫通し、芯材11が管状部材221における上側の端部より上方に突出した状態とする。
次に、図8(a)に示すように、管状部材221における上側の端部に、プレート部材85を固定する。すなわち、プレート部材85を芯材11に外挿し、止着部材86を芯材11に螺合させることによって、止着部材86によりプレート部材85を管状部材221に固定する。
次に、図8(b)に示すように、蓋部27の開口27aを介して、固化充填体20となる充填固化剤を型枠内に充填する。そして、充填固化剤の締め固めを行い、充填固化剤を硬化させることにより、固化充填体20が形成される。
ここで、例えば、管状部材221とプレート部材85との間には若干の隙間が存在しており、その隙間から空気を逃がすことができる。よって、管状部材221の先端部(上端部)まで充填固化剤を十分に充填することができる。管状部材221の先端部まで充填固化剤を充填することにより、平坦な端面22aを有する突出部22を形成することができる。
なお、固化充填体20となる充填固化剤は、孔部13における法面3側の端部にも充填される。その結果、固化充填体20は、孔部13内に入り込んでいて本体部21から地盤側に突出した地盤側突出部23を有する形状に形成される。これにより、固化充填体20が固化充填材12と一体的に形成される。
次に、図9(a)に示すように、型枠を撤去する。
このためには、先ず、止着部材86を芯材11から外して、プレート部材85を芯材11から抜き取る。そして、型枠の蓋部27を撤去し、更に、型枠の壁部26を撤去する。
次に、図9(b)に示すように、再び、プレート部材85を芯材11の上端部に外挿し、止着部材86を芯材11の上端部に対して螺合させて、プレート部材85及び止着部材86を固定する。
更に、止着部材86及び芯材11の上端を覆うように頭部キャップ87を固定する。この際、頭部キャップ87内に防錆剤88を充填したり、芯材11に防食テープを貼り付けたりすることが好ましい。
なお、図10は、固化充填体20の模擬的な施工例を示す図(写真)であり、図8(b)に相当する状態を示す。
その後は、法面3に沿って被覆層30を施工する。
先ず、セル集合体2を展張して法面3上に敷設する。このとき、棒状補強体10の頭部が何れかのセル1(第1セル1a)に挿通されるように、セル集合体2を位置合わせする。すなわち、固化充填体20の突出部22、プレート部材85、止着部材86及び頭部キャップ87を第1セル1aに配置する。
なお、法面3の所望の領域がセル集合体2によって覆われるように、必要数のセル集合体2を敷設し、且つ、互いに隣り合うセル集合体2は相互に連結する。
そして、各セル集合体2の各セル1内に中詰材8を充填する。中詰材8としては、例えば、土砂、砂利、砕石、現地発生土、植生基盤材、これらの材料を収めた土のう、コンクリート、モルタル、各種セメント材等の中から1種又は2種以上を適宜選択して使用することができる。
以上により、法面補強構造が完成する。
なお、コンクリート、モルタル、各種セメント材等のような充填固化剤を中詰材8として用いた場合、第1セル1aや第2セル1b内の中詰材8は、固化充填体20と接合し一体化する。そのような例については、第2の実施形態で詳述する。
以上のような第1の実施形態によれば、法面3を有する地盤に法面3に対して交差する状態で埋設されている棒状補強体10と、法面3に沿って地盤に埋設され棒状補強体10が貫通しているとともに棒状補強体10の頭部が上面(例えば固化充填体20の突出部22における突出側の端面22a)に固定されている固化充填体20と、法面3上に敷設されているとともに固化充填体20により法面3に対して押さえ付けられている被覆層30と、を備えている。
このように、棒状補強体10の頭部が固定されている固化充填体20が地盤に埋設されているので、棒状補強体10の頭部(固化充填体20に固定された部分等)に作用する力に対して十分な耐力を持つことができる。よって、例えば、すべり土塊が棒状補強体10の頭部から外側に抜け出す等を抑制することができる。更に、固化充填体20が被覆層30を連続支持点として固定しているので、複数の固化充填体20の間の被覆層30は連続的なたわみ性部材として、固化充填体20による固定部位間の地盤の小さなすべり崩壊を抑制することができる。
本発明者等の検討によれば、棒状補強体10が大径化するほど、また、棒状補強体10が長尺化するほど、抑制できる円弧すべり等の土塊規模は大きくなり、その結果、棒状補強体10の頭部に大きな力が発生する。
このような事情に対し、本実施形態に係る法面補強構造を施工することにより、棒状補強体10が大径化したり、長尺化した場合でも、棒状補強体10の頭部に発生する大きな力に対して十分な耐力を有する構造を実現できる。
ここで、固化充填体20は棒状補強体10と連結されていることにより安定化(変位が抑制)される。
更に、固化充填体20により被覆層30を安定化(変位を抑制)でき、その結果、固化充填体20も被覆層30との荷重分担により安定化(変位が抑制)される。
すなわち、棒状補強体10と固化充填体20とが互いに他方を安定化させることができるとともに、固化充填体20と被覆層30とが互いに他方を安定化させることができる。
このように、棒状補強体10、固化充填体20及び被覆層30の3つの構成の各々が、これらのうち他の2つの構成の安定化に寄与しているため、地盤の緩みが良好に抑制される。つまり、棒状補強体10、固化充填体20及び被覆層30が三位一体として地盤の安定化に寄与するので、地盤をより良好に安定化させることができる。
すなわち、法面3を補強する法面補強構造をより安定的なものとし、発生する円弧滑り等の大きな力に対して十分な耐力を有する構造とすることができる。
また、法面補強構造は、相互に離間して配置された複数の固化充填体20と、複数の固化充填体20の各々と1対1で対応し、対応する固化充填体20に対して頭部が固定されている複数の棒状補強体10と、を備え、被覆層30は、複数の固化充填体20により地盤に対して押さえ付けられているとともに、複数の固化充填体20どうしの間の法面3を押さえ付けている。
ここで、被覆層30が複数の固化充填体20どうしの間の法面3を押さえ付けているということは、被覆層30が複数の棒状補強体10どうしの間の法面3を押さえ付けているということをも意味する。
このため、被覆層30によって、複数の固化充填体20どうしの間、並びに、複数の棒状補強体10どうしの間の法面3における円弧滑り等の地盤崩落を抑制できる。
ここで、上記のように、固化充填体20に被覆層30が連結されていることにより、被覆層30の変位が抑制されているため、地盤の緩みが抑制される。このため、地盤の崩壊をより確実に抑制することができる。
また、被覆層30は、仕切壁63を介して相互に仕切られているとともにハニカム状に配列され且つ互いに一体化された複数のセル1を有するセル集合体2と、セル集合体2の各セル1内に充填された中詰材8と、を有する。このため、安定的な構造の被覆層30を、セル集合体2を敷設して各セル1内に中詰材8を充填することによって、簡単に形成することができる。
法面補強構造を法面3に対して垂直に視たときに、固化充填体20は第1セル1aからはみ出しているので、固化充填体20が第1セル1aを突き抜けてしまうことを良好に抑制することができる。
また、固化充填体20は、法面3に沿って地盤に埋設されている盤状の本体部21と、本体部21の上面21aから突出している突出部22と、を有し、突出部22は、複数のセル1のうち棒状補強体10の頭部と対応する位置に配置されているセル1である第1セル1aを貫通している。すなわち、突出部22は、第1セル1a内の中詰材8を貫通している。このため、固化充填体20と被覆層30とは、法面3の面方向における相対移動が規制された状態で相互に係合し、相互に連結されている。これにより、法面3の面方向における被覆層30の変位を抑制できるとともに、法面3の面方向における固化充填体20の変位、ひいては被覆層30の変位を抑制することができる。
また、棒状補強体10が固化充填体20の本体部21及び突出部22を貫通しており、棒状補強体10の頭部が突出部20における突出側の端面22aに固定されている。このため、棒状補強体10によって突出部22を補強できるので、突出部22と被覆層30との係合による棒状補強体10と被覆層30との連結強度を向上することができる。
また、棒状補強体10の頭部に、固化充填体20を押さえ付けるプレート部材85が設けられていることにより、棒状補強体10の頭部が固化充填体20の上面に固定されている。これにより、簡易な構造によって、棒状補強体10の頭部を固化充填体20に固定することができる。
より具体的には、棒状補強体10の頭部に、固化充填体20の突出部22における突出側の端面22aを押さえ付けるプレート部材85が設けられていることにより、棒状補強体10の頭部が固化充填体20の突出部22の端面22aに固定されている。これにより、簡易な構造によって、棒状補強体10の頭部を固化充填体20(特に、突出部22の端面22a)に固定することができる。
また、プレート部材85が突出部22の端面22aからはみ出していて、当該はみ出した部分が、第1セル1a内の中詰材8を法面3側に押さえ付けているので、プレート部材85によって、第1セル1a、ひいては被覆層30を安定化させることができる。
また、法面補強構造を法面3に対して垂直に視たときに、固化充填体20は、第1セル1aからはみ出している。このため、固化充填体20により第1セル1aの周囲の仕切壁63、ひいては被覆層30を地盤側に押さえ付けることができるため、固化充填体20により被覆層30を安定化でき、それと同時に、固化充填体20も被覆層30との荷重分担により安定化(変位が抑制)される。
また、法面補強構造は、固化充填体20に埋設された鉄筋籠70を備えているので、固化充填体20をより強固で安定的な構造のものとすることができる。
また、本実施形態に係る法面補強工法は、法面3を有する地盤に法面3に対して交差する状態で棒状補強体10を埋設する工程と、法面3に沿って固化充填体20が地盤に埋設されるとともに棒状補強体10が固化充填体20を貫通した状態となるように固化充填体20を形成する工程と、棒状補強体10の頭部を固化充填体20の上面に固定する工程と、被覆層30が固化充填体20と連結された状態となるように被覆層30を法面3に沿って敷設し、固化充填体20によって被覆層30を地盤に対して押さえ付ける工程と、備える。
よって、本実施形態に係る法面補強構造を構築することができる。
また、固化充填体20を形成する工程は、固化充填体20が設置される凹部25を法面3に形成する工程と、法面3に沿って配置される蓋部27を含む型枠を凹部25に設置する工程と、固化充填体20となる充填固化剤を型枠内に充填する工程と、を有するので、固化充填体20を容易に所望の形状に形成することができ、特に、固化充填体20の上面(例えば本体部21の上面21a)を法面3に沿って(例えば法面3と面一に)形成することができる。
また、蓋部27は、法頭側に開口27aを有し、充填固化剤を型枠内に充填する工程では、開口27aを介して充填固化剤を充填するので、型枠内への充填固化剤の充填を容易に行うことができる。
また、固化充填体20を形成する工程では、法面3に沿って地盤に埋設されている盤状の本体部21と、本体部21の上面21aから突出している突出部22と、を有する固化充填体20を形成する。
ここで、型枠を凹部25に設置する工程では、蓋部27に形成された第2の開口27bの上面側に突出した管状部材221が蓋部27に固定された状態とする。また、充填固化剤を型枠内に充填する工程では、管状部材221内にも充填固化剤を充填することにより、突出部22を形成する。これにより、突出部22を有する固化充填体20を容易に形成することができる。
〔第2の実施形態〕
以下、図11乃至図14を用いて第2の実施形態を説明する。
なお、図12においては、セル1内に充填された中詰材8(第2固化充填体8a、第3固化充填体8bを含む)の図示を省略しているとともに、頭部キャップ87の図示も省略している。
図14は図12のC−C線に相当する部分に沿った被覆層30の断面図である。
本実施形態に係る法面補強構造は、以下に説明する点で、上記の第1の実施形態に係る法面補強構造と相違し、その他の点では、上記の第1の実施形態に係る法面補強構造と同様に構成されている。
本実施形態の場合、第1セル1aの少なくとも下部における中詰材8は、第2固化充填体8aであり、第2固化充填体8aと固化充填体20とが相互に接合し一体化している。
例えば、第1セル1aの中詰材8は、その全体が第2固化充填体8aである。このため、固化充填体20の本体部21の上面21aと第2固化充填体8aの下面とが全面に亘って相互に接合しているとともに、第2固化充填体8aを貫通した突出部22の外周面が全面に亘って第2固化充填体8aと接合し、第2固化充填体8aと固化充填体20とが相互に一体化している。
第2固化充填体8aは、固化充填体20と同様の材料により構成されている。すなわち、第2固化充填体8aは、コンクリート、モルタル、各種セメント材、又は樹脂製固化材等の固化材が固化することにより構成されている。或いは、第2固化充填体8aは、このような固化材と掘削土砂との混合物が固化することにより構成されていても良い。
更に、第1セル1aの周囲に位置するセルである第2セル1bの中詰材8の少なくとも一部分は第3固化充填体8bである。
第3固化充填体8bは、固化充填体20及び第2固化充填体8aと同様の材料により構成されている。すなわち、第3固化充填体8bは、コンクリート、モルタル、各種セメント材、又は樹脂製固化材等の固化材が固化することにより構成されている。或いは、第3固化充填体8bは、このような固化材と掘削土砂との混合物が固化することにより構成されていても良い。
なお、第2セル1bの範囲は特に限定されないが、例えば、第1セル1aの周囲を囲む8つのセル1(第1セル1aに隣接するセル1)が第2セル1bであるものとすることができる。ただし、第2セル1bは、第1セル1aに隣接するセル1に限らない。
ここで、例えば図14に示すように、第1セル1aと第2セル1bとの間に位置する仕切壁63に、セル1間を相互に連通させる穴62が形成されており、第3固化充填体8bと第2固化充填体8aとが穴62を介して相互に一体化していることが好ましい。
更に、本実施形態の場合、法面補強構造は、第1セル1aと第2セル1bとの間に位置する仕切壁63を貫通して、第1セル1a内と第2セル1b内とに亘って延在している補強材である棒状体を有している。
棒状体は、その長手方向が、法面3に沿って(例えば法面3に対して略平行に)配置されている。
棒状体は、仕切壁63に形成された穴62に挿通されている。
例えば、図12及び図11に示すように、棒状体には、第1棒状体111と、第1棒状体111に対して交差(例えば直交)して配置されている第2棒状体112と、が含まれている。すなわち、図12に示すように、法面補強構造を法面3に対して垂直に視たときに、第1棒状体111と第2棒状体112とが互いに交差している。
一例として、図12に示すように、突出部22を間に挟んで一対の第1棒状体111が互いに平行に配置されているとともに、突出部22を間に挟んで一対の第2棒状体112が互いに平行に配置されている。
そして、第1セル1a内において棒状体(例えば第1棒状体111及び第2棒状体112)が第2固化充填体8aに埋設されている。同様に、第2セル1b内において棒状体(例えば第1棒状体111及び第2棒状体112)が第3固化充填体8bに埋設されている。
なお、図13は、模擬的に、第1セル1a及び第2セル1bに第2固化充填体8a及び第3固化充填体8bを形成した状態を示す図(写真)である。
棒状体(第1棒状体111及び第2棒状体112)は、例えば、鉄筋、FRP、鋼管、ステンレス材、ポリアセタール(POM)、ポリプロピレン(PP)等により構成される。
このうち、鉄筋により棒状体が構成される場合、棒状体には亜鉛メッキ等の防食理が施されていることが好ましい。
なお、例えば、法面補強構造を法面3に対して垂直に視たときに、各第1棒状体111及び各第2棒状体112における突出部22の近傍の部分が、プレート部材85の裏側に隠れるように、各第1棒状体111及び各第2棒状体112が配置されていることが好ましい。このようにすることにより、各第1棒状体111及び各第2棒状体112が上方(法面3に対して直交する方向)に浮き上がってしまうことを、プレート部材85によって規制することができる。
更に、本実施形態の場合、法面補強構造は、縦連結棒状体(例えば、第1縦連結棒状体220)を備えている。
縦連結棒状体は、その下部が固化充填体20に埋設固定され、上部が被覆層30の内部において棒状体に連結されている。
縦連結棒状体は、例えば、鉄筋、FRP、鋼管、ステンレス材、ポリアセタール、ポリプロピレン等により構成される。
このうち、鉄筋により縦連結棒状体が構成される場合、縦連結棒状体には亜鉛メッキ等の防食理が施されていることが好ましい。
本実施形態の場合、法面補強構造は、縦連結棒状体として、上部が第1セル1aの内部において棒状体に連結されている第1縦連結棒状体220を備えている。
この第1縦連結棒状体220は、J字形などのフック形状に形成された係合部220aをその上端部に有しており、係合部220aが棒状体に係合していることにより、第1縦連結棒状体220が棒状体に連結されている。
例えば、各棒状体(第1棒状体111及び第2棒状体112)について、複数の第1縦連結棒状体220が連結されている。
なお、第1縦連結棒状体220は、上部が第2固化充填体8aに埋設固定されている。
本実施形態の場合、法面補強工法は、以下に説明する点で、上記の第1の実施形態と相違し、その他の点では、上記の第1の実施形態と同様に行う。
本実施形態の場合、図8(a)に示す工程に相当する工程において、予め、蓋部27に第1縦連結棒状体220を挿通させる貫通穴(図示略)を形成しておく。そして、第1縦連結棒状体220の下部を蓋部27の貫通穴に差し込んで、第1縦連結棒状体220を立てた状態で、図8(b)に示す工程に相当する工程を行うことにより、固化充填体20を形成する。
これにより、第1縦連結棒状体220の下部を固化充填体20の本体部21に埋設固定することができるとともに、第1縦連結棒状体220の上部が固化充填体20の本体部21の上面21aから突出した状態とすることができる。
その後、セル集合体2を敷設する際には、セル集合体2の仕切壁63に形成された穴62を通して、棒状体(第1棒状体111及び第2棒状体112)を法面3に沿って設置する。このとき、各第1縦連結棒状体220の上端部の係合部220aが対して棒状体に対して係合した状態とする。
そして、セル集合体2のセル1のうち、第1セル1aおよびその周囲の第2セル1bに固化充填体(第2固化充填体8a、第3固化充填体8b)を形成する(図13参照)。これにより、各第1縦連結棒状体220の上端部は第2固化充填体8a内に埋設固定される。また、第3固化充填体8bと第2固化充填体8aとが仕切壁63の穴62を介して相互に一体化した状態とすることができる。
具体的には、例えば、第1セル1aには、その上端まで第2固化充填体8aを形成し、第2セル1bには、その半分程度の高さまで第3固化充填体8bを形成する。
更に、第2セル1bにおける第3固化充填体8bの上方の領域や、第1セル1a及び第2セル1b以外のセル1内に中詰材8を充填する。この中詰材8としては、土砂、砂利、砕石、現地発生土、植生基盤材、これらの材料を収めた土のう、の中から1種又は2種以上を適宜選択して使用することができる。
以上のような第2の実施形態によれば、上記の第1の実施形態と同様の効果が得られる他、以下の効果が得られる。
先ず、複数のセル1のうち棒状補強体10の頭部と対応する位置に配置されているセル1である第1セル1aの、少なくとも下部における中詰材8は、第2固化充填体8aであり、第2固化充填体8aと固化充填体20とが相互に接合し一体化している。このため、固化充填体20と第1セル1aとの連結強度、ひいては固化充填体20と被覆層30との連結強度が向上するので、法面補強構造の安定性を更に高めることができる。
また、第1セル1aと、第1セル1aの周囲に位置するセルである第2セル1bと、の間に位置する仕切壁63に、セル1間を相互に連通させる穴62が形成され、第2セル1bの中詰材8の少なくとも一部分は第3固化充填体8bであり、第3固化充填体8bと第2固化充填体8aとが穴62を介して相互に一体化している。このため、第1セル1aからの第2固化充填体8aの脱落を抑制することができる。
また、法面補強構造は、第1セル1aと第2セル1bとの間に位置する仕切壁63を貫通して、第1セル1a内と第2セル1b内とに亘って延在している棒状体(例えば第1棒状体111及び第2棒状体112)を有している。このため、被覆層30を棒状体によって補強することができるので、被覆層30の安定性、ひいては法面補強構造の安定性を更に高めることができる。
また、第1セル1a内において棒状体が第2固化充填体8aに埋設されているので、第1セル1aからの第2固化充填体8aの脱落を更に良好に抑制することができるとともに、棒状体が鉄筋等の金属部材である場合に、棒状体の腐食を抑制することができる。
また、第2セル1b内において棒状体が第3固化充填体8bに埋設されているので、棒状体が鉄筋等の金属部材である場合に、棒状体の腐食を抑制することができる。
なお、棒状体が、ステンレス、FRP、ポリアセタール、ポリプロピレン等の耐腐食性の材料により構成されている場合、第2セル1b内において棒状体を第3固化充填体8bに埋設しなくても良い。
また、棒状体には、第1棒状体111と、第1棒状体111に対して交差して配置されている第2棒状体112と、が含まれているので、被覆層30をより良好に補強することができる。よって、被覆層30の安定性、ひいては法面補強構造の安定性を更に高めることができる。
また、法面補強構造は、下部が固化充填体20に埋設固定され、上部が被覆層30の内部において棒状体に連結されている縦連結棒状体(例えば第1縦連結棒状体220)を更に備える。これにより、固化充填体20と被覆層30との連結強度が向上するので、法面補強構造の安定性を更に高めることができる。
特に、縦連結棒状体として、上部が第1セル1aの内部において棒状体に連結されている第1縦連結棒状体220を備えるため、固化充填体20と第1セル1aとの連結強度を高めることができる。
また、縦連結棒状体は、フック形状に形成された係合部220aを有し、係合部220aが棒状体に係合していることにより、縦連結棒状体が棒状体に連結されているので、縦連結棒状体と棒状体との連結を容易に行うことができる。
また、縦連結棒状体は、下部が固化充填体20に埋設固定され、上部が第2固化充填体8aに埋設固定されているので、固化充填体20と第1セル1aとの連結強度を更に高めることができる。
〔第3の実施形態〕
以下、図15を用いて第3の実施形態を説明する。
本実施形態に係る法面補強構造は、以下に説明する点で、上記の第2の実施形態に係る法面補強構造と相違し、その他の点では、上記の第2の実施形態に係る法面補強構造と同様に構成されている。
本実施形態の場合も、法面補強構造を法面3に対して垂直に視たときに、固化充填体20は第1セル1aからはみ出している。
そして、本実施形態の場合、法面補強構造は、縦連結棒状体として、第2縦連結棒状体230を更に備えている。第2縦連結棒状体230は、その下部が固化充填体20において第1セル1aからはみ出している部分に埋設固定され、その上部が第2セル1b内において棒状体に連結されている。
このため、第2縦連結棒状体230によって、固化充填体20と第2セル1bとを相互に連結することができる。
なお、第2縦連結棒状体230の上部は、第2セル1b内において、第3固化充填体8bに埋設されていることが好ましく、このようにすることにより、第2縦連結棒状体230が鉄筋等の金属部材である場合に、第2縦連結棒状体230の腐食を抑制することができる。
第2縦連結棒状体230は、例えば、第1縦連結棒状体220と同様に、上部に係合部220aを有しており、この係合部220aが第2セル1b内において棒状体に係合することによって、棒状体に連結されている。
なお、図15においては、法面補強構造が第1縦連結棒状体220と第2縦連結棒状体230との双方を有する例を示したが、本実施形態では、第1縦連結棒状体220と第2縦連結棒状体230とのうち、第2縦連結棒状体230のみを設けても良い。
〔第4の実施形態〕
以下、図16を用いて第4の実施形態を説明する。
本実施形態に係る法面補強構造は、以下に説明する点で、上記の第2又は第3の実施形態に係る法面補強構造と相違し、その他の点では、上記の第2又は第3の実施形態に係る法面補強構造と同様に構成されている。
上記の第2及び第3の実施形態では、第1縦連結棒状体220の上部にフック形状の係合部220aが形成され、この係合部220aが棒状体に係合している例を説明した。
これに対し、本実施形態では、第1縦連結棒状体220の上部には係合部220aが形成されておらず、第1縦連結棒状体220は、例えば全体が直線状に形成されている。
そして、第1縦連結棒状体220は、その下部が固化充填体20に埋設固定され、上部が第2固化充填体8aに埋設固定されている。
このような第4の実施形態によっても、上記の第2又は第3の実施形態と同様の効果が得られる。
〔第5の実施形態〕
以下、図17を用いて第5の実施形態を説明する。
本実施形態に係る法面補強構造は、以下に説明する点で、上記の第1乃至第4の実施形態に係る法面補強構造と相違し、その他の点では、上記の第1乃至第4の実施形態に係る法面補強構造と同様に構成されている。
上記の各実施形態では、固化充填体20の突出部22が第1セル1aを貫通している例を説明した。これに対し、本実施形態の場合、固化充填体20の突出部22が第1セル1aに埋設されている。すなわち、突出部22は第1セル1a内の中詰材8に埋設されている。
本実施形態の場合、頭部キャップ87は必ずしも必要ではない。頭部キャップ87を設けない場合は、頭部キャップ87内に充填する防錆剤88や防食テープも不要である。
また、プレート部材85も第1セル1aに(第1セル1a内の中詰材8に)埋設されている。
このような第5の実施形態によっても、上記の各実施形態と同様の効果が得られる。
〔第6の実施形態〕
以下、図18を用いて第6の実施形態を説明する。
本実施形態に係る法面補強構造は、被覆層30の構成が上記の第1乃至第5の実施形態に係る法面補強構造と相違し、その他の点では、上記の第1乃至第5の実施形態に係る法面補強構造と同様に構成されている。
本実施形態の場合、被覆層30は、張芝31からなる。
以上のような第6の実施形態によっても、上記の各実施形態と同様の効果が得られる。
〔第7の実施形態〕
以下、図19乃至図24を用いて第7の実施形態を説明する。
本実施形態に係る法面補強構造は、以下に説明する点で、上記の第1乃至第6の実施形態に係る法面補強構造と相違し、その他の点では、上記の第1乃至第6の実施形態に係る法面補強構造と同様に構成されている。
本実施形態の場合、法面補強構造の頭部定着構造100は、固化充填体20を収容している袋体50を更に備えている。換言すれば、固化充填体20は、袋体50に充填されている。
図20に示すように、袋体50は、例えば、扁平な直方体形状に形成されている。袋体50は、棒状補強体10(図19)の軸方向において互いに離間している第1面(上面51)及び第2面(下面52)と、上面51と下面52とを相互に接続する側周面53と、を有している。上面51及び下面52は、互いに同じ寸法の矩形(例えば正方形)に形成されており、側周面53は、それぞれ長方形状の4つの側面を含む。
袋体50の寸法は特に限定されないが、例えば、上面51及び下面52の一辺の長さを300mm以上1500mm以下(例えば700mm)とし、袋体50の厚み(側周面53の高さ寸法)を50mm以上500mm以下(例えば200mm)とすることができる。
袋体50は、上面51が上向きとなり、下面52が下向きとなるように配置される。
上面51には第1開口50aが形成され、下面52には第2開口50bが形成されている。より具体的には、例えば、上面51には、上向きに突出する第1筒状部57が形成され、この第1筒状部57の先端に第1開口50aが形成されている。同様に、下面52には、下向きに突出する第2筒状部58が形成され、この第2筒状部58の先端に第2開口50bが形成されている。
図19に示すように、法面補強構造の頭部定着構造100は、第1開口50a及び第2開口50bを貫通するように袋体50に挿通された管状体81と、袋体50における第1開口50aの周囲縁部を管状体81の一端部に固定している第1固定部82と、袋体50ける第2開口50bの周囲縁部を管状体81の他端部に固定している第2固定部83と、を有している。
棒状補強体10の芯材11は、管状体81を貫通しており、棒状補強体10の芯材11の頭部が管状体81の一端部に固定されている。
管状体81は、両端が開口した筒状に形成されている。管状体81は、例えば、塩ビ管からなる。
管状体81内にも固化充填体20が充填されている。
図22(b)に示すように、第1固定部82は、筒状に形成されており、当該第1固定部82の内周面と管状体81の一端部の外周面との間に袋体50における第1開口50aの周囲縁部(つまり第1筒状部57の一部分)を挟み込んで固定している。
同様に、第2固定部83は、筒状に形成されており、当該第2固定部83の内周面と管状体81の他端部の外周面との間に袋体50における第2開口50bの周囲縁部(つまり第2筒状部58の一部分)を挟み込んで固定している。
第1固定部82及び第2固定部83は、その内径が管状体81の外径と略等しい塩ビ管からなる。
図19に示すように、頭部定着構造100は、更に、第1固定部82の上端面に沿って配置されたプレート部材85と、プレート部材85を第1固定部82及び芯材11に対して固定している止着部材86と、止着部材86及び芯材11の上端を覆う頭部キャップ87と、防錆剤88または防食テープと、を有する。
プレート部材85の中心には、芯材11が挿通される挿通孔(図示略)が形成されている。
芯材11の少なくとも上端部は、周囲にねじ山が形成された雄ねじ形状に形成されている。止着部材86は、例えば、芯材11の上端部に対して螺合するナットである。
プレート部材85を芯材11の上端部に外挿した状態で、芯材11の上端側から止着部材86を芯材11に対して螺合させることにより、プレート部材85が第1固定部82及び芯材11に固定されている。
頭部キャップ87は、止着部材86又はプレート部材85に対してはめ込み固定又はねじ固定されている。
図20に示すように、袋体50には、上面51を鉄筋籠70が通過可能な開口面積で開閉可能とするスライドファスナー54が設けられている。
ここで、図20(b)に示すように、上面51は、例えば、第1辺51a、第2辺51b、第3辺51c及び第4辺51dの4つの辺を有しており、スライドファスナー54は、第1辺51a、第2辺51b及び第3辺51cに沿って連続的に延在している。すなわち、スライドファスナー54は、コ字状に延在している。そして、スライドファスナー54を開いたときには、第4辺51dがヒンジとして図20(a)の矢印C方向に上面51を開くことができるようになっている。
更に、袋体50には、当該袋体50に固化充填体20の材料を注入するための注入口55と、当該袋体50より空気を排出するための排気孔56と、が設けられている。注入口55及び排気孔56には、図示しない蓋を例えば螺合等の止着方法によってそれぞれ取り付け可能となっている。
また、注入口55には、袋体50に固化充填体20の材料を注入するための注入ホース(注入管)92(図24(a))を、例えば螺合等により脱着可能に接続可能となっている。すなわち、注入口55は、袋体50に注入ホース92を脱着可能に接続するための接続部(図示略)を有する。
なお、注入口55及び排気孔56は、例えば、袋体50の上面51に設けられている。注入口55は、例えば、第4辺51dの近傍に配置されており、排気孔56は、例えば、第4辺51dと対向する第2辺51bの近傍に配置されている。
袋体50は、例えば、織布又は不織布からなる。また、袋体50を構成する織布又は不織布は、耐アルカリ性の樹脂繊維(例えば、ポリプロピレンの繊維)からなる。
次に、本実施形態に係る法面補強工法を説明する。
先ず、図21(a)に示すように、棒状補強体10を形成する。この工程は、図6(a)の工程と同様である。
次に、図21(b)に示すように、袋体50を設置するための凹部25を、孔部13の上端部と連続するように形成する。なお、凹部25内に袋体50を容易に配置できるように、凹部25は、袋体50よりも広い面積に形成する。また、袋体50の下には一体化用固化充填材40(図23(a))を充填するため、凹部25の深さは、袋体50の厚みよりも若干深くする。
次に、図22(a)に示すように、予め工場生産された袋体50内に、予め組み立てた鉄筋籠70を挿入する。
袋体50への鉄筋籠70の挿入は、スライドファスナー54を開くことによって上面51を開いた状態で行う。袋体50内に鉄筋籠70を挿入した後で、スライドファスナー54を閉じる。
なお、袋体50内には、鉄筋籠70の他に、図示しないスペーサーを配置しても良い。スペーサーは、袋体50の内面(底面等)から離間した位置に鉄筋籠70を配置するために、鉄筋籠70と袋体50の内面との間に介装されるものである。
次に、図22(b)に示すように、袋体50に管状体81を固定する。
このためには、先ず、第1開口50a及び第2開口50bを貫通するように袋体50に管状体81を挿通する。
次に、第1開口50aの周囲縁部(つまり第1筒状部57)の一部分を管状体81の外周面と第1固定部82の内周面との間に挟み込むようにして、第1固定部82を管状体81に外挿する。これにより、管状体81の一端部(上端部)を袋体50に固定する。同様に、第2開口50bの周囲縁部(つまり第2筒状部58)の一部分を管状体81の外周面と第2固定部83の内周面との間に挟み込むようにして、第2固定部83を管状体81に外挿する。これにより、管状体81の他端部(下端部)を袋体50に固定する。
なお、第1開口50a、第2開口50bの周囲縁部の余剰の布(不織布又は織布)は、適宜、カッターナイフ等により切除する。
次に、図23(a)に示すように、孔部13の上端部及び凹部25の底面上に、モルタル等の流動性の一体化用固化充填材40を充填する。一体化用固化充填材40は、孔部13の上端部に充填された第1部分41と、凹部25の底面上に打設された第2部分42と、を含む。なお、第1部分41は袋体50の土台となる部分であり、第2部分42は第1部分41と固化充填材12とを相互に連結する部分である。
そして、一体化用固化充填材40が固化する前に、凹部25内に袋体50を配置する。このとき、管状体81内に芯材11が挿通され、且つ、管状体81の中心に芯材11が配置されるように、袋体50を位置合わせする。
このように袋体50を配置した状態において、芯材11の上端部は管状体81から突出した状態となる。また、袋体50の上面51は、例えば、法面3と面一となる。また、注入口55よりも排気孔56が上方に位置する。
次に、図23(b)に示すように、袋体50の周囲に土砂を埋め戻す。このとき、袋体50が所望の形状の型枠となるように、袋体50の外形を整えながら、土砂の埋め戻しを行う。
次に、図24(a)に示すように、袋体50の上面51及び法面3に沿って、板状などの形状の型枠90を配置する。なお、型枠90には、注入口55及び排気孔56とそれぞれ対応する開口が形成されており、注入口55及び排気孔56は、それぞれ型枠90の開口内に配置される。
次に、注入口55に注入ホース92を接続する。そして、型枠90により袋体50の上面51の形状を維持した状態で、注入ホース92を介して固化充填体20を袋体50内に充填する。
袋体50内に固化充填体20を充填する際には、袋体50内の空気が排気孔56から排出される。そして、袋体50内に固化充填体20が十分に充填されると、排気孔56から固化充填体20が漏出するので、作業者は袋体50内に固化充填体20が十分に充填されたことを認識することができる。
その後、排気孔56に図示しない蓋を取り付ける。また、注入ホース92を注入口55から取り外した後、注入口55にも図示しない蓋を取り付ける。また、型枠90を撤去する。
なお、袋体50から固化充填体20が浸出することが想定され、袋体50から浸出した固化充填体20が一体化用固化充填材40と一体化することを期待できる。
次に、管状体81内にも固化充填体20を充填する。
次に、図24(b)に示すように、プレート部材85を芯材11の上端部に外挿し、止着部材86を芯材11の上端部に対して螺合させて、プレート部材85及び止着部材86を固定する。更に、止着部材86及び芯材11の上端を覆うように頭部キャップ87を固定する。
以上により、棒状補強体10の頭部に頭部定着構造100を設けることができる。
その後は、法面3に沿って被覆層30を施工する。
すなわち、先ず、セル集合体2を展張して法面3上に敷設する。このとき、各頭部定着構造100において、袋体50よりも上方に突出している部分が、何れかのセル1に挿通されるように、セル集合体2を位置合わせする。
そして、セル集合体2は、法面3の所望の領域がすべて覆われるように、必要数を敷設し、且つ、互いに隣り合うセル集合体2は相互に連結する。
そして、各セル集合体2の各セル1内に中詰材8(図19)を充填する。
以上により、法面補強構造が完成する。
以上のような第7の実施形態によれば、上記の第1乃至第6の実施形態と同様の効果が得られる他、以下の効果が得られる。
先ず、予め作製した袋体50に固化充填体20を充填することにより法面補強構造の頭部定着構造100を容易に形成することができるため、良好な施工性で頭部定着構造100を施工することができる。
また、袋体50は、棒状補強体10の軸方向において互いに離間している上面51及び下面52を有し、上面51が上向き、下面52が下向きに配置されるようになっている。そして、袋体50には、上面51を鉄筋籠70が通過可能な開口面積で開閉可能とするスライドファスナー54が設けられている。よって、袋体50内に容易に鉄筋籠70を挿入することができ、且つ、袋体50に鉄筋籠70を挿入した後、容易に袋体50を閉じることができる。
また、袋体50の上面51には第1開口50aが形成され、下面52には第2開口50bが形成されている。
頭部定着構造100は、第1開口50a及び第2開口50bを貫通するように袋体50に挿通された管状体81と、袋体50における第1開口50aの周囲縁部を管状体81の一端部に固定している第1固定部82と、袋体50における第2開口50bの周囲縁部を管状体81の他端部に固定している第2固定部83と、を有している。
そして、棒状補強体10は、管状体81を貫通しており、棒状補強体10の頭部が管状体81の一端部に固定されている。
これにより、棒状補強体10に対する袋体50の連結を容易に実現することができている。
また、第1固定部82は、筒状に形成されており、第1固定部82の内周面と管状体81の一端部の外周面との間に袋体50における第1開口50aの周囲縁部を挟み込んで固定している。同様に、第2固定部83は、筒状に形成されており、第2固定部83の内周面と管状体81の他端部の外周面との間に袋体50における第2開口50bの周囲縁部を挟み込んで固定している。
これらにより、管状体81に対する袋体50の固定を容易に実現することができている。
また、袋体50には、袋体50に固化充填体20の材料を注入するための注入口55と、袋体50より空気を排出するための排気孔56と、が設けられているので、袋体50への固化充填体20の材料の注入と、袋体50への固化充填体20の材料の注入の際における袋体50からの排気と、を好適に行うことができる。
また、注入口55は、袋体50に固化充填体20の材料を注入するための注入ホース92を脱着可能に接続するための接続部を有するので、袋体50に対して固化充填体20の材料を注入するときにだけ注入口55に注入ホース92を接続することができる。
また、袋体50は、織布又は不織布からなるので、袋体50を頑丈なものとすることができる。
また、袋体50を構成する織布又は不織布は耐アルカリ性の樹脂繊維からなるので、モルタル等のアルカリ性の固化充填体20を用いた場合における袋体50の劣化を抑制することができる。
なお、上記においては、縦連結棒状体(第1縦連結棒状体220、第2縦連結棒状体230)の上部が第2固化充填体8a又は第3固化充填体8bに埋設されている例を説明したが、縦連結棒状体の上部は第2固化充填体8a及び第3固化充填体8bの何れにも埋設されていなくても良い。例えば、法面補強構造が第2固化充填体8a及び第3固化充填体8bを有していない場合に、縦連結棒状体によって、棒状体(第1棒状体111及び第2棒状体112)と固化充填体20とが相互に連結されていても良い。
また、上記においては、固化充填体20を形成する際に、型枠又は袋体50を用いる例を説明したが、固化充填体20は、型枠を用いず、吹き付けに形成することもできる。
すなわち、固化充填体20を形成する工程は、固化充填体20が設置される凹部25を法面3に形成する工程と、固化充填体20となる充填固化剤を、型枠を用いず、吹き付けにより凹部25内に充填する工程と、を有していても良い。
また、上記の各実施形態の構成は、互いに相反しない範囲で適宜に組み合わせることができる。例えば、第7の実施形態においても、縦連結棒状体(第1縦連結棒状体220、第2縦連結棒状体230等)を用いて、固化充填体20と被覆層30と相互に連結することができる。
1 セル
1a 第1セル
1b 第2セル
2 セル集合体
3 法面
4 上側平坦面
5 下側平坦面
6(6a、6b、6c、6d) ストリップ材
8 中詰材
8a 第2固化充填体
8b 第3固化充填体
10 棒状補強体
11 芯材
12 固化充填材
13 孔部
20 固化充填体
21 本体部
22 突出部
22a 端面
23 地盤側突出部
25 凹部
26 壁部
27 蓋部
27a 開口
27b 第2の開口
30 被覆層
31 張芝
40 一体化用固化充填材
41 第1部分
42 第2部分
50 袋体
50a 第1開口
50b 第2開口
51 上面
51a 第1辺
51b 第2辺
51c 第3辺
51d 第4辺
52 下面
53 側周面
54 スライドファスナー
55 注入口
56 排気孔
57 第1筒状部
58 第2筒状部
61 接合部
62 穴
63 仕切壁
70 鉄筋籠
71 溶接金網
72 組立て筋
81 管状体
82 第1固定部
83 第2固定部
85 プレート部材
86 止着部材
87 頭部キャップ
88 防錆剤
90 型枠
92 注入ホース
100 頭部定着構造
111 第1棒状体(棒状体)
112 第2棒状体(棒状体)
120 縦連結棒状体
211 第1部分
212 第2部分
220 第1縦連結棒状体
221 管状部材
230 第2縦連結棒状体

Claims (28)

  1. 法面を有する地盤に、前記法面に対して交差する状態で埋設されている棒状補強体と、
    前記法面に沿って前記地盤に埋設され、前記棒状補強体が貫通しているとともに前記棒状補強体の頭部が上面に固定されている固化充填体と、
    前記法面上に敷設されているとともに前記固化充填体と連結され、前記固化充填体により前記地盤に対して押さえ付けられている被覆層と、
    を備える法面補強構造。
  2. 相互に離間して配置された複数の前記固化充填体と、
    前記複数の固化充填体の各々と1対1で対応し、対応する前記固化充填体に対して頭部が固定されている複数の前記棒状補強と、
    を備え、
    前記被覆層は、前記複数の固化充填体により前記地盤に対して押さえ付けられているとともに、前記複数の固化充填体どうしの間の前記法面を押さえ付けている請求項1に記載の法面補強構造。
  3. 前記被覆層は、仕切壁を介して相互に仕切られているとともにハニカム状に配列され且つ互いに一体化された複数のセルを有するセル集合体と、前記セル集合体の各セル内に充填された中詰材と、を有する請求項1又は2に記載の法面補強構造。
  4. 前記複数のセルのうち前記棒状補強体の前記頭部と対応する位置に配置されているセルである第1セルの、少なくとも下部における前記中詰材は、第2固化充填体であり、
    前記第2固化充填体と前記固化充填体とが相互に接合し一体化している請求項3に記載の法面補強構造。
  5. 前記第1セルと、前記第1セルの周囲に位置するセルである第2セルと、の間に位置する前記仕切壁に、前記セル間を相互に連通させる穴が形成され、
    前記第2セルの前記中詰材の少なくとも一部分は第3固化充填体であり、
    前記第3固化充填体と前記第2固化充填体とが前記穴を介して相互に一体化している請求項4に記載の法面補強構造。
  6. 前記複数のセルのうち前記棒状補強体の前記頭部と対応する位置に配置されているセルである第1セルと、前記第1セルの周囲に位置するセルである第2セルと、の間に位置する前記仕切壁を貫通して、前記第1セル内と前記第2セル内とに亘って延在している棒状体を有する請求項3乃至5の何れか一項に記載の法面補強構造。
  7. 前記第1セルと、前記第1セルの周囲に位置するセルである第2セルと、の間に位置する前記仕切壁を貫通して、前記第1セル内と前記第2セル内とに亘って延在している棒状体を有し、
    前記第1セル内において前記棒状体が前記第2固化充填体に埋設されている請求項4又は5に記載の法面補強構造。
  8. 前記第1セルと前記第2セルとの間に位置する前記仕切壁を貫通して、前記第1セル内と前記第2セル内とに亘って延在している棒状体を有し、
    前記第1セル内において前記棒状体が前記第2固化充填体に埋設され、
    前記第2セル内において前記棒状体が前記第3固化充填体に埋設されている請求項5に記載の法面補強構造。
  9. 前記棒状体には、
    第1棒状体と、
    前記第1棒状体に対して交差して配置されている第2棒状体と、
    が含まれている請求項6乃至8の何れか一項に記載の法面補強構造。
  10. 下部が前記固化充填体に埋設固定され、上部が前記被覆層の内部において前記棒状体に連結されている縦連結棒状体を更に備える請求項6乃至9の何れか一項に記載の法面補強構造。
  11. 前記縦連結棒状体として、前記上部が前記第1セルの内部において前記棒状体に連結されている第1縦連結棒状体を備える請求項10に記載の法面補強構造。
  12. 当該法面補強構造を前記法面に対して垂直に視たときに、
    前記固化充填体は前記第1セルからはみ出しており、
    前記縦連結棒状体として、前記下部が前記固化充填体において前記第1セルからはみ出している部分に埋設固定され、前記上部が前記第2セル内において前記棒状体に連結されている第2縦連結棒状体を備える請求項10又は11に記載の法面補強構造。
  13. 前記縦連結棒状体は、フック形状に形成された係合部を前記上部に有し、
    前記係合部が前記棒状体に係合していることにより、前記縦連結棒状体が前記棒状体に連結されている請求項10乃至12の何れか一項に記載の法面補強構造。
  14. 下部が前記固化充填体に埋設固定され、上部が前記第2固化充填体に埋設固定された縦連結棒状体を更に備える請求項4、5、7又は8に記載の法面補強構造。
  15. 前記固化充填体は、
    前記法面に沿って前記地盤に埋設されている盤状の本体部と、
    前記本体部の上面から突出している突出部と、
    を有し、
    前記突出部は、前記複数のセルのうち前記棒状補強体の前記頭部と対応する位置に配置されているセルである第1セルを貫通しているか、又は、前記第1セルに埋設されている請求項3乃至14の何れか一項に記載の法面補強構造。
  16. 前記棒状補強体が前記本体部及び前記突出部を貫通しており、前記棒状補強体の前記頭部が前記突出部における突出側の端面に固定されている請求項15に記載の法面補強構造。
  17. 前記棒状補強体の前記頭部に、前記固化充填体の前記突出部における突出側の端面を押さえ付けるプレート部材が設けられていることにより、前記棒状補強体の前記頭部が前記固化充填体の前記突出部の前記端面に固定されている請求項16に記載の法面補強構造。
  18. 前記プレート部材が前記突出部の前記端面からはみ出していて、当該はみ出した部分が、前記複数のセルのうち前記棒状補強体の前記頭部と対応する位置に配置されているセルである第1セル内の前記中詰材を前記地盤側に押さえ付けている請求項17に記載の法面補強構造。
  19. 当該法面補強構造を前記法面に対して垂直に視たときに、
    前記固化充填体は、前記複数のセルのうち前記棒状補強体の前記頭部と対応する位置に配置されているセルである第1セルからはみ出している請求項3乃至18の何れか一項に記載の法面補強構造。
  20. 前記棒状補強体の前記頭部に、前記固化充填体を押さえ付けるプレート部材が設けられていることにより、前記棒状補強体の前記頭部が前記固化充填体の上面に固定されている請求項1乃至19の何れか一項に記載の法面補強構造。
  21. 前記固化充填体に埋設された鉄筋籠を更に備える請求項1乃至20の何れか一項に記載の法面補強構造。
  22. 前記固化充填体を収容している袋体を更に備えている請求項1乃至21の何れか一項に記載の法面補強構造。
  23. 法面を有する地盤に、前記法面に対して交差する状態で棒状補強体を埋設する工程と、
    前記法面に沿って固化充填体が前記地盤に埋設されるとともに、前記棒状補強体が前記固化充填体を貫通した状態となるように、前記固化充填体を形成する工程と、
    前記棒状補強体の頭部を前記固化充填体の上面に固定する工程と、
    被覆層が前記固化充填体と連結された状態となるように、前記被覆層を前記法面に沿って敷設し、前記固化充填体により前記被覆層を前記地盤に対して押さえ付ける工程と、
    を備える法面補強工法。
  24. 前記固化充填体を形成する工程は、
    前記固化充填体が設置される凹部を前記法面に形成する工程と、
    前記法面に沿って配置される蓋部を含む型枠を前記凹部に設置する工程と、
    前記固化充填体となる充填固化剤を前記型枠内に充填する工程と、
    を有する請求項23に記載の法面補強工法。
  25. 前記蓋部は、法頭側に開口を有し、
    前記充填固化剤を前記型枠内に充填する工程では、前記開口を介して前記充填固化剤を充填する請求項24に記載の法面補強工法。
  26. 前記固化充填体を形成する工程では、前記法面に沿って前記地盤に埋設されている盤状の本体部と、前記本体部の上面から突出している突出部と、を有する前記固化充填体を形成し、
    前記型枠を前記凹部に設置する工程では、前記蓋部に形成された第2の開口の上面側に突出した管状部材が前記蓋部に固定された状態とし、
    前記充填固化剤を前記型枠内に充填する工程では、前記管状部材内にも前記充填固化剤を充填することにより、前記突出部を形成する請求項24又は25に記載の法面補強工法。
  27. 前記固化充填体を形成する工程は、
    前記固化充填体が設置される凹部を前記法面に形成する工程と、
    前記固化充填体となる充填固化剤を、型枠を用いず、吹き付けにより前記凹部内に充填する工程と、
    を有する請求項23に記載の法面補強工法。
  28. 前記固化充填体を形成する工程は、
    前記固化充填体が設置される凹部を前記法面に形成する工程と、
    前記凹部内に袋体を設置する工程と、
    前記固化充填体となる充填固化剤を前記袋体内に充填する工程と、
    を有する請求項23に記載の法面補強工法。
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