JP6580981B2 - 繰り出し機構および繰り出し方法 - Google Patents

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Description

本発明は繰り出し機構および繰り出し方法に関し、特に医療器具の包装体など前側開口状態での一枚ごとの繰り出しをおこなう繰り出し機構および繰り出し方法に用いて好適な技術に関する。
医療器具等を封入する包装体は、特許文献1に記載されるように、表裏二面の周囲をシールした状態で包装されている。
このような包装体では、内容物を包装する前に、まず、収納する包装体ごとに表示ラベルを貼り付ける貼り付け工程後に、内部への収納工程へと送られる。
これらの貼り付け工程および収納工程において、包装体は、少なくともその両側部がシールされ、繰り出し方向前側が開口した状態で一枚ごとに繰り出されることが必要である。医療用包装体は、易開封性を有するために長辺2辺がシールされ、短辺片方では先端よりも内側がシールされて先端側が、開封用の把持部としてシールされない領域とされるとともに、残りの短辺は内容物を封入するために開口した状態とされて搬送されている。医療用の包装体では、収納される医療用品を内部に挿入する前に、一枚ごとに品名・型番・製造部・使用期限等が明記された表示ラベルを貼り付ける。
その後、開口部から医療器具や医療材料等の医療用品を挿入した後、この開口部をシールして保管されることになる。その後、医療用品の使用時には開封用の把持部から包装体を引き裂くことで内容物を取り出して使用に供される。
このような医療用の包装体を大量生産する場合、自動化することが好ましい。その場合には、大量の医療用包装体を積層した状態でストックし、この状態から一枚ずつ流していき、表裏面のいずれかに表示ラベルを貼り付けることになる。
一般に、積層されているシートを一枚ずつ分離させて搬送する方法として、シートの下側に移動する搬送面を有する繰り出しベルトと、繰り出しベルトの搬送面上側に固定された摩擦材とを用いて、これらの摩擦力によりシートを分離させ、さらに、積層されたシートの最下層の一枚を繰り出しベルトの駆動によって送るとともに、最下層よりも上のシートを摩擦材によって、繰り出しを止めるものが知られている。
このような、袋状の包装体の送り構成としては、特許文献2,3に記載されるものが知られている。これらの構成におけるメリットは、他の方法に比べて単位時間当たりの処理能力が高いことが挙げられる。
特開2005−132491号公報 特開平10−007276号公報 特開昭62−21629号公報
包装体に対する表示ラベルの貼り付け工程においては、包装体が、開封用の把持部としてシールされない領域を繰り出し方向後側に位置した状態で送り出されることになる。これは、包装体の長辺を繰り出し方向前側としての繰り出すと、短辺の長さが短い場合に、繰り出しベルトに対する接触面積が少なくなり、安定して繰り出すことができないためである。また、短辺を前側とする繰り出しでは、把持部となる未シールの部分が摩擦材に引っ掛かってしまい、繰り出すことができないためである。
上記の文献に記載される繰り出し機構としては、繰り出し方向前側が開口した包装体を搬送するものではないため、医療用の包装体の繰り出しに適用した場合、前側となる開口部分がめくれる等の原因により、折れ・曲がりが発生する可能性や、これに起因する傷発生の可能性があった。
さらに、後工程である内容物の収納時に折れ・曲がりが発生していると、収納を容易におこなうことができないという問題があった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、以下の目的を達成しようとするものである。
1.前側を開口部として両側のシールされた包装体を送る際に、折れ・曲がりの発生を防止すること。
2.傷の発生を防止すること。
3.安定した送りの実現を可能とすること。
4.単位時間当たりの送り枚数が低下しないようにすること。
本発明の繰り出し機構は、少なくとも表裏二枚のシート材がシールされた略矩形の包装体を搬送する繰り出し機構であって、
少なくとも前記包装体の繰り出し方向前側となる前側端において、その両側がシール部分とされるとともに前記前側端が開口部とされ、
前記包装体が略水平状態に積層されたストック部と、
該ストック部の下端に位置し、前記繰り出し方向に駆動可能とされて最下位置の前記包装体を繰り出し面の摩擦により前記繰り出し方向に繰り出し可能な繰り出しベルトと、
前記ストック部下端位置で前記繰り出しベルトの繰り出し面上側位置に配置され前記最下位置の前記包装体よりも上側位置の前記包装体を摩擦により留める摩擦部と、
を備え、
前記繰り出し面が前記ストック部における前記包装体の主面と略平行に配置され、
前記摩擦部が、前記包装体の前記シール部分に当接することにより上記課題を解決した。
本発明の前記摩擦部において、前記シール部分に当接する部分の摩擦力が前記繰り出し方向と直交する幅方向において前記包装体外側位置が低くなるよう設定されていることが可能である。
また、本発明において、前記摩擦部がシート分離ローラとされ、前記繰り出しベルトの駆動ローラと平行な軸線を有するよう配置される手段か、前記摩擦部のシート分離ローラを、前記繰り出し方向および前記繰り出し方向と逆向きに所定量回動可能とする回転状態設定手段を有する手段を採用することもできる。
また、前記回転状態設定手段において、前記シート分離ローラが回動可能とされる量が、
前記繰り出しベルトが前記繰り出し方向と逆向きに駆動された後に前記繰り出し方向に駆動された際に、
前記上側位置の包装体と前記摩擦部との当接位置が、前記上側位置の包装体における前側端部より前記繰り出し方向逆側位置の上面位置となる送り量として設定されることができる。
本発明の繰り出し方法は、少なくとも表裏二枚のシート材がシールされた略矩形の包装体を搬送する繰り出し方法であって、
少なくとも前記包装体の繰り出し方向前側となる前側端において、その両側がシール部分とされるとともに前記前側端が開口部とされ、
前記包装体が積層されたストック部から、
該ストック部の下端に位置して繰り出し面が前記ストック部における前記包装体の主面と略平行に配置された前記繰り出し方向に駆動可能な繰り出しベルトを駆動することで、最下位置の前記包装体を前記繰り出し面の摩擦により前記繰り出し方向に送り出すとともに、
前記ストック部下端位置で前記繰り出しベルトの繰り出し面上側位置に配置された摩擦部が、前記最下位置の前記包装体よりも上側位置の前記包装体の前記シール部分に当接することにより、前記上側位置の前記包装体を摩擦により前記ストック部内に留める際に、
前記上側位置の包装体と前記摩擦部との当接位置を、前記上側位置の包装体における前側端部より前記繰り出し方向逆側位置の上面位置となるように設定することができる。
本発明の繰り出し機構は、少なくとも表裏二枚のシート材がシールされた略矩形の包装体を搬送する繰り出し機構であって、
少なくとも前記包装体の繰り出し方向前側となる前側端において、その両側がシール部分とされるとともに前記前側端が開口部とされ、
前記包装体が略水平状態に積層されたストック部と、
該ストック部の下端に位置し、前記繰り出し方向に駆動可能とされて最下位置の前記包装体を繰り出し面の摩擦により前記繰り出し方向に繰り出し可能な繰り出しベルトと、
前記ストック部下端位置で前記繰り出しベルトの繰り出し面上側位置に配置され前記最下位置の前記包装体よりも上側位置の前記包装体を摩擦により留める摩擦部と、
を備え、
前記繰り出し面が前記ストック部における前記包装体の主面と略平行に配置され、
前記摩擦部が、前記包装体の前記シール部分に当接することにより、最下位置の包装体を繰り出しベルトの駆動によって繰り出す際に、摩擦部により上側位置の包装体におけるシール部分のみに当接して、上側位置の包装体における包装体前側端において、幅方向両側のシール部分とシール部分との間に位置する開口部には摩擦部が当接しないため、開口部がめくれてしまい、折れ・曲がりが発生することを防止することが可能となる。
本発明の前記摩擦部において、前記シール部分に当接する部分の摩擦力が前記繰り出し方向と直交する幅方向において前記包装体外側位置が低くなるよう設定されていることにより、折れの発生しやすいコシのない包装体であっても、折れ・曲がりの発生しやすい包装体外側位置において摩擦部による包装体の保持を弱くするとともに、シール部分の幅方向内側位置によって主に摩擦部による包装体の保持をおこなうことにより、包装体幅方向外側端部における折れ・曲がりの発生を低減可能として上側位置の包装体を押さえ、最下位置の包装体を繰り出すことができる。
また、本発明において、前記摩擦部がシート分離ローラとされ、前記繰り出しベルトの駆動ローラと平行な軸線を有するよう配置される手段か、前記摩擦部のシート分離ローラを、前記繰り出し方向および前記繰り出し方向と逆向きに所定量回動可能とする回転状態設定手段を有する手段を採用することにより、上側位置の包装体における前端部がシート分離ローラの下端位置に当接した状態において、上側位置の包装体に折れや曲げの発生する変形力が作用していない状態で、繰り出しベルトを繰り出し方向と逆向きに回転させた後に繰り出し方向に回転させることによって、シート分離ローラが繰り出し方向に所定量回動することで、上側位置の包装体に折れや曲げの発生する変形力が作用していない状態を維持したまま、上側位置の包装体の前端部をシート分離ローラの回動と同量繰り出し方向に繰り出すことができ、これにより、上側位置の包装体の上面がシート分離ローラ下端位置に当接して、折れ・曲がりの発生を低減可能な状態として上側位置の包装体を押さえたまま、最下位置の包装体を繰り出すことが可能となる。
同時に、シート分離ローラの前記回転停止状態において設定される回動可能な所定量以上に繰り出しベルトを繰り出し方向と逆向きに回転させることによって、繰り出しベルトの動きに従ってシート分離ローラが回転し、摩擦部におけるシート分離ローラが上側位置の包装体に接触する位置を変化させることができる。これにより、摩擦部におけるシート分離ローラが上側位置の包装体に接触する部分が変化しない場合この部分のみが摩耗して、シート分離ローラと繰り出しベルトとの離間した隙間が変化してしまい、包装体に対する摩擦が変化して、繰り出しが良好におこなえなくなってしまうことを防止することができる。
また、前記回転状態設定手段において、前記シート分離ローラが回動可能とされる量が、
前記繰り出しベルトが前記繰り出し方向と逆向きに駆動された後に前記繰り出し方向に駆動された際に、
前記上側位置の包装体と前記摩擦部との当接位置が、前記上側位置の包装体における前側端部より前記繰り出し方向逆側位置の上面位置となる送り量として設定されることにより、前記繰り出しベルトが前記繰り出し方向と逆向きに駆動された後に前記繰り出し方向に駆動された際に、上側位置の包装体の前側端部が、摩擦部よりも繰り出し方向前側(下流側)位置となるため、上側位置の包装体の前側端部において、折れ・曲がりが発生することを防止できる。
本発明の繰り出し方法は、少なくとも表裏二枚のシート材がシールされた略矩形の包装体を搬送する繰り出し方法であって、
少なくとも前記包装体の繰り出し方向前側となる前側端において、その両側がシール部分とされるとともに前記前側端が開口部とされ、
前記包装体が積層されたストック部から、
該ストック部の下端に位置して繰り出し面が前記ストック部における前記包装体の主面と略平行に配置された前記繰り出し方向に駆動可能な繰り出しベルトを駆動することで、最下位置の前記包装体を前記繰り出し面の摩擦により前記繰り出し方向に送り出すとともに、
前記ストック部下端位置で前記繰り出しベルトの繰り出し面上側位置に配置された摩擦部が、前記最下位置の前記包装体よりも上側位置の前記包装体の前記シール部分に当接することにより、前記上側位置の前記包装体を摩擦により前記ストック部内に留める際に、
前記繰り出しベルトを前記繰り出し方向と逆向きに駆動した後に、前記繰り出し方向に駆動して、
前記上側位置の包装体と前記摩擦部との当接位置を、前記上側位置の包装体における前側端部より前記繰り出し方向逆側位置の上面位置となるように設定することにより、摩擦部により上側位置の包装体におけるシール部分のみに当接して、上側位置の包装体における前側端において幅方向両側となるシール部分とシール部分との間に位置する開口部には摩擦部が当接しないため、開口部がめくれてしまい、折れ・曲がりが発生することを防止することが可能となり、前記繰り出しベルトが前記繰り出し方向と逆向きに駆動された後に前記繰り出し方向に駆動された際に、上側位置の包装体の前側端部が、摩擦部よりも繰り出し方向前側(下流側)に突出した位置となるため、最下位置の包袋の繰り出し時に、上側位置の包装体前側端部が摩擦部に当接することがなくなり、折れの発生しやすい上側位置の包装体前側端部に変形力が作用することがないため、この上側位置の包装体の前側端部において、折れ・曲がりが発生することを防止できる。
また、本発明の繰り出し方法は、前記摩擦部と前記包装体上面との間の摩擦F1、前記上側位置の包装体下面と前記最下位置の包装体上面との摩擦F2、前記最下位置の包装体下面と前記繰り出しベルトの繰り出し面との摩擦F3が、
F1>F2
F3>F2
となるように設定されていることにより、最下位置の包装体のみを繰り出しベルトで送り出す際に、この最下位置の包装体が繰り出しベルトの繰り出し面に接触していることで、最下位置の包装体が繰り出しベルトの繰り出し面と同速度で移動可能とされ、同時に、上側位置の包装体上面に摩擦部が接触することで、上側位置の包装体が移動しない状態とするとともに、さらに、最下位置の包装体上面と上側位置の包装体下面とが接触しつつ摺動して互いに移動可能とされることができる。これにより、最下位置の包装体のみを繰り出し方向に送り出すことが可能となる。
本発明においては、前記摩擦部の前記シール部分に当接する部分の摩擦を、前記繰り出し方向と直交する幅方向において前記包装体外側位置が低くなるよう設定することにより、折れ・曲がりの発生しやすい包装体の幅方向外側位置において摩擦部による包装体の保持を弱くするとともに、シール部分の幅方向内側位置によって主に摩擦部による包装体の保持をおこなうことが可能となり、これにより、包装体幅方向外側端部における折れ・曲がりの発生を低減可能とすることができる。
本発明においては、前記摩擦部において、前記繰り出しベルトの駆動ローラと平行な軸線を有するシート分離ローラによって、前記上側位置の前記包装体を摩擦により前記ストック部内に留めるとともに、
回転状態設定手段によって、前記シート分離ローラが、前記繰り出しベルトの駆動ローラの駆動に対して、前記繰り出し方向への駆動に追従して回転停止した回転停止状態とされるとともに、前記繰り出し方向と逆向きの駆動に追従して回転可能な回転可能状態とされ、かつ、
前記回転状態設定手段によって、前記シート分離ローラが、前記回転停止状態において、前記繰り出し方向および前記繰り出し方向と逆向きに所定量回動可能とされることにより、上側位置の包装体における前端部がシート分離ローラの下端位置に当接した状態において、上側位置の包装体に折れや曲げの発生する変形力が作用していない状態で、繰り出しベルトを繰り出し方向と逆向きに回転させた後に繰り出し方向に回転させることによって、シート分離ローラが繰り出し方向に所定量回動することで、上側位置の包装体に折れや曲げの発生する変形力が作用していない状態を維持したまま、上側位置の包装体の前端部をシート分離ローラの回動と同量繰り出し方向に繰り出すことができ、これにより、上側位置の包装体の上面がシート分離ローラ下端位置に当接して、折れ・曲がりの発生を低減可能な状態として上側位置の包装体を押さえたまま、最下位置の包装体を繰り出すことが可能となる。つまり、前記繰り出しベルトが前記繰り出し方向と逆向きに駆動された後に前記繰り出し方向に駆動された際に、上側位置の包装体の前側端部が、摩擦部よりも繰り出し方向前側(下流側)位置となるため、最下位置の包袋の繰り出し時に上側位置の包装体前側端部が摩擦部に当接することがなくなり、この上側位置の包装体の前側端部において、折れ・曲がりが発生することを防止できる。
同時に、繰り出しベルトを繰り出し方向と逆向きに回転させることによって、繰り出しベルトの動きに従ってシート分離ローラが回転し、摩擦部におけるシート分離ローラが上側位置の包装体に接触する位置を変化させることができる。これにより、摩擦部におけるシート分離ローラが上側位置の包装体に接触する部分が変化せず、この部分のみが摩耗して、シート分離ローラと繰り出しベルトとの離間した隙間が変化してしまい、包装体に対する摩擦が変化して、繰り出しが良好におこなえなくなることを防止することができる。
本発明においては、前記回転状態設定手段によって、前記シート分離ローラが回動可能とされる量が、
前記繰り出しベルトが前記繰り出し方向と逆向きに駆動された後に前記繰り出し方向に駆動された際に、
前記上側位置の包装体と前記摩擦部との当接位置が、前記上側位置の包装体における前側端部より前記繰り出し方向逆側位置の上面位置となる送り量として設定されることにより、前記繰り出しベルトが前記繰り出し方向と逆向きに駆動された後に前記繰り出し方向に駆動された際に、上側位置の包装体の前側端部が、摩擦部よりも繰り出し方向前側(下流側)位置となるため、最下位置の包袋の繰り出し時に上側位置の包装体前側端部が摩擦部に当接して折れ発生力を受けることがなくなり、この上側位置の包装体の前側端部において、折れ・曲がりが発生することを防止できる。
本発明によれば、前側を開口部として両側のシールされた包装体を送る際に、折れ・曲がりの発生を防止し、傷の発生を防止し、安定した送りの実現を可能とし、単位時間当たりの送り枚数の低減を防止することができるという効果を奏することが可能となる。
本発明に係る繰り出し機構の第1実施形態において送られる包装体を示す斜視図である。 本発明に係る繰り出し機構の第1実施形態を備えた装置を説明するための側面図である。 本発明に係る繰り出し機構の第1実施形態を示す斜視図である。 本発明に係る繰り出し機構の第1実施形態における回転状態設定手段を示す拡大正断面図である。 本発明に係る繰り出し機構の第1実施形態における回転状態設定手段を示す拡大側断面図である。 本発明に係る繰り出し機構の第1実施形態における回転状態設定手段を示す拡大正断面図である。 本発明に係る繰り出し機構の第1実施形態における回転状態設定手段を示す拡大側断面図である。 本発明に係る繰り出し機構の第1実施形態における回転状態設定手段を示す拡大側断面図である。 本発明に係る繰り出し機構の第1実施形態における回転状態設定手段を示す側面図である。 本発明に係る繰り出し機構の第1実施形態における摩擦部を示す斜視図である。 本発明に係る繰り出し機構の第1実施形態における摩擦部を示す斜視図である。 本発明に係る繰り出し機構の第1実施形態における摩擦部を示す正断面図である。 本発明に係る繰り出し機構の第1実施形態における回転状態設定手段を示す側段面図である。 本発明に係る繰り出し機構の第1実施形態における摩擦部の回転状態を示す即断面図である。 本発明に係る繰り出し機構の第1実施形態における摩擦部の回転状態を示す即断面図である。 本発明に係る繰り出し機構の第1実施形態における回転状態設定手段を示す拡大正断面図である。 本発明に係る繰り出し機構の第1実施形態における回転状態設定手段を示す拡大側断面図である。 本発明に係る繰り出し方法の第1実施形態における繰り出し工程を説明するための側面図である。 本発明に係る繰り出し方法の第1実施形態における繰り出し工程を説明するための側面図である。 本発明に係る繰り出し方法の第1実施形態における繰り出し工程を説明するための側面図である。 本発明に係る繰り出し方法の第1実施形態における繰り出し工程を説明するための側面図である。
以下、本発明に係る繰り出し機構および繰り出し方法の第1実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態において繰り出される包装体を示す斜視図であり、図2は、本実施形態における繰り出し機構を備えた装置を示す側面図であり、図3は、本実施形態における繰り出し機構を示す斜視図であり、図4は、本実施形態の繰り出し機構における回転状態設定手段を示す拡大正断面図であり、図5は、本実施形態の繰り出し機構における回転状態設定手段を示す拡大側断面図であり、図において、符号Cは、包装体であり、符号10は、繰り出し機構である。
本実施形態に係る包装体Cは、図1に示すように、略矩形の表裏二枚のシート材からなり、短辺となる前側端C1が開口部C2とされ、長辺となる両側端C3,C3にシール部分C4,C4が形成され、後側端C5が開封用把持部C6,C7となるシールされない部分を繰り出し方向Fの後側に残すようにシール部分C8が形成されている。
なお、本実施形態においては、平面視してほぼ矩形の輪郭とされる主面を有する包装体Cを繰り出すものとしたが、この形状に限定されるものではなく、繰り出し方向F前側が開口しており、その幅方向W両側がシールされているものであれば適用可能である。たとえば、後側端C5にシール部分C8が設けられていないものも適用可能である。
本実施形態における繰り出し機構10は、図2に示すように、表示シール貼り付け装置(装置)1において、包装体Cを一枚ずつ繰り出して供給するものとされ、繰り出し方向Fにおける繰り出し機構10の下流には、図示しないラベル貼り付け装置が配置されている。
表示シール貼り付け装置(装置)1は、この繰り出し機構10と、繰り出し方向F下流の送り出し部2と、先端位置検出手段3と、図示しないラベル貼り付け装置によって、所定の位置で包装体Cに表示シールを貼り付けるものとされる。
なお、本実施形態では繰り出し機構10を表示シール貼り付け装置に設けられたものとしたが、包装体Cを一枚ずつ繰り出して供給するものであれば、この用途および構成に限定されるものではない。
本実施形態における繰り出し機構10は、図2に示すように、繰り出しベルト20と、摩擦部30と、ストック部40と、を備える。
繰り出しベルト20は、図2,図3に示すように、ストック部40の下端に位置し、略水平な軸線を有する駆動ローラ21と、この駆動ローラ21に繰り出し方向Fに離間した平行な軸線を有するローラ22と、に巻回された無端状のベルトとされて、繰り出し方向Fに駆動可能とされている。繰り出しベルト20は、駆動ローラ21を回転駆動することで、ストック部40における最下位置の包装体Cを繰り出し面23の摩擦により繰り出し方向Fに繰り出し可能とされている。駆動ローラ21は、水平かつ繰り出し方向Fと直交した軸線を有して配置され、図示しない制御手段によって、その回転駆動を制御可能とされている。
繰り出し面23は、繰り出しベルト20上面とされており、ストック部40に積層された包装体Cの主面と略平行となる略水平状態になるように配置されている。ここで、略水平とは、ストック部40における包装体Cが、繰り出し方向Fに向かって多少下降するよう傾斜されることや、ストック部40における包装体Cが、繰り出し方向Fの中央部分が両端部よりも下側に位置する下側凸状態となるように湾曲されること、あるいは、ストック部40における包装体Cが、繰り出し方向Fの中央部分が両端部よりも上側に位置する上側凸状態となるように湾曲されることも含むものとされる。繰り出し面23は、繰り出し方向Fと直交方向に湾曲していてもよい。
摩擦部30は、図2,図3に示すように、ストック部40下端位置で繰り出しベルト20の繰り出し面23上側位置となるように配置され、最下位置の包装体Cよりも上側位置となる包装体Cのシール部分C4,C4に当接することで、摩擦により包装体Cをストック部40内に留めるものとされる。
摩擦部30には、円筒状のシート分離ローラ31,31が駆動ローラ21と平行な軸線を有して、駆動ローラ21の上側位置に設けられている。シート分離ローラ31,31の下端位置は、繰り出し面23に対して包装体Cの厚み1枚分に相当する距離だけ離間するように設定されている。なお、シート分離ローラ31の外周面が可撓性を有する場合には、繰り出し面23に対して包装体Cの厚み1枚分より小さな距離だけ離間するように設定されることもできる。
シート分離ローラ31,31は、図2,図3に示すように、繰り出し方向Fと直交する水平方向である幅方向Wに延在する軸32に対して2箇所に離間した状態で設けられている。幅方向Wにおけるシート分離ローラ31,31の離間距離は、繰り出し面23上に載置された包装体Cに対して、繰り出し方向Fと直交する水平方向に2箇所となるシール部分C4,C4に当接するように設定される。
片方のシート分離ローラ31における幅方向Wの寸法は、送り出す包装体Cのシール部分C4の幅方向寸法と等しいか、これよりやや大きく、または、やや小さく設定することができる。これは、シート分離ローラ31が包装体Cのシール部分C4よりも幅方向W中央側に大きくはみ出すと、開口部C2で折れや捲れ、曲がりが発生してしまう可能性があるためこのましくないからである。
なお、包装体Cの強度にもよるが、シール部分C4の幅方向W内側端部位置から1〜3mm程度または2〜3mm程度であれば、包装体Cのシール部分C4よりも幅方向W中央側にはみ出して接触する分には問題がない。
また、シート分離ローラ31における幅方向Wの寸法が、包装体Cのシール部分C4の幅方向W寸法に比べて小さすぎる場合には、後述するように、シート分離ローラ31外周面における幅方向Wの摩擦力を変化させることができなくなるため、好ましくない。
シート分離ローラ31は、図4,図5に示すように、回転状態設定手段としての位置設定部31Aによって軸32に対する取り付け位置が可変とできるように取り付けられている。
位置設定部31Aは、図4,図5に示すように、シート分離ローラ31の中心を通り径方向に形成された孔部31A1と、この孔部31A1内部に埋め込まれたボールプランジャ31A2と、孔部31A1と同軸状態として軸線対象となる径方向位置に設けられた孔部31A3と、この孔部31A3内部に埋め込まれた回転規制片31A4と、軸32表面に設けられた位置規制凹部32A1と、位置規制凹部32A1と周方向反対側に軸方向に延在して設けられた回転規制溝部32A2と、を有するものとされる。
孔部31A1および孔部31A3は、図4,図5に示すように、シート分離ローラ31の中心側で軸32の外周位置まで設けられていればよく、シート分離ローラ31の外周面に貫通していても貫通しないこともできる。
ボールプランジャ31A2は、図4,図5に示すように、ねじを有する円筒31A2aにボール31A2bを入れ、スプリング31A2cで適当な圧力に付勢したものである。ボールプランジャ31A2は、シート分離ローラ31の中心側でボール31A2bが位置規制凹部32A1内に突出した状態とされるとともに、スプリング31A2cの付勢力に打ち勝ってボール31A2bが孔部31A1内に退行可能となる径方向位置に設けられている。
位置規制凹部32A1は、図4,図5に示すように、ボール31A2b外面の球周形状に対応して、軸32の周表面に球面状として設けられている。
位置規制凹部32A1はその内表面形状が球面となっているため、ボール31A2bが位置規制凹部32A1内部に突出した場合には、シート分離ローラ31の径方向において、位置規制凹部32A1の中心位置にボール31A2bの中心が一致するように、スプリング31A2cの付勢力によりボール31A2bが移動する。すなわち、軸32に対して、シート分離ローラ31が移動して係止される。これにより、位置規制凹部32A1を設けた場所に対して、軸32に対するシート分離ローラ31の軸方向W位置設定をおこなうことができる。
位置規制凹部32A1は、包装体Cのシール部分C4位置にシート分離ローラ31外周面を当接可能とするように、繰り出し面23の幅方向W中心に対して対称な位置となるように、少なくとも一対設けられている。
また、位置規制凹部32A1は、図4,図5に示すように、異なる幅方向W寸法を有する包装体Cの多種類に対応して、それぞれのシール部分C4位置にシート分離ローラ31外周面が当接可能になるように取り付け位置を切り替え可能として、繰り出し面23の幅方向W中心に対して異なる間隔を持った複数対が設けられていることもできる。
回転規制片31A4は、図4,図5に示すように、シート分離ローラ31の中心側で回転規制溝部32A2内に突出された状態でシート分離ローラ31の孔部31A3内に係止されている。
回転規制溝部32A2は、位置規制凹部32A1と周方向反対側に、幅方向Wとなる軸方向に延在して軸32表面に穿設されており、この回転規制溝部32A2内部に回転規制片31A4が当接することで、回転規制片31A4が回転方向に位置規制されることにより、シート分離ローラ31の軸32に対する回動位置規制が可能とされている。また、回転規制溝部32A2内部において、回転規制片31A4が幅方向Wとなる軸方向に挿入位置を移動可能とされており、これにより、シート分離ローラ31を軸32に沿って移動可能とするとともに、シート分離ローラ31が軸32に沿って移動した場合でも、シート分離ローラ31が軸32に対して回転しないなどの回動位置規制が可能なように設定されている。
シート分離ローラ31に対して軸方向(幅方向)Wに向かう作用力を印加した場合には、位置規制凹部32A1が球面状として設けられていることで、ボール31A2bがスプリング31A2cの付勢力に打ち勝って円筒31A2a内部に引込した状態になる。これにより、回転規制片31A4が回転規制溝部32A2に沿って移動可能となり、シート分離ローラ31を軸32に沿って移動させることができる。
さらに、シート分離ローラ31を軸32に沿って移動させて、他の位置規制凹部32A1内にボール31A2bがスプリング31A2cの付勢力によって挿入されることで、この位置規制凹部32A1に対応した位置に、シート分離ローラ31の軸方向位置を切り替えて設定することができる。
また、繰り出し動作をおこなっている際には、シート分離ローラ31に対して幅方向Wに移動させる力が作用することはなく、ボールプランジャ31A2が位置規制凹部32A1に係合した状態が維持されて、シート分離ローラ31が軸周り回動以外の動きをすることはない。
これにより、異なる軸方向位置にシート分離ローラ31を移動して、取り付け位置を再設定することで、異なる幅方向寸法を有する包装体Cに対応して繰り出しをおこなうことが可能となる。
図6は、本実施形態の繰り出し機構における回転状態設定手段を示す拡大正断面図であり、図7は、本実施形態の繰り出し機構における回転状態設定手段を示す拡大側断面図であり、図8は、本実施形態の繰り出し機構における回転状態設定手段を示す拡大側断面図であり、図9は、本実施形態の繰り出し機構における回転状態設定手段を示す側断面図である。
軸32は、図6,図9に示すように、回転状態設定手段としての回転方向規制部32B1を介して取り付け部32B2に取り付けられており、繰り出しベルト20の駆動ローラ21の駆動に対して、繰り出し方向Fへの駆動に追従して回転停止した回転停止状態とするとともに、繰り出し方向Fと逆向きの駆動に追従して回転可能な回転可能状態とするように回転方向が規制されている。これにより、軸32は、繰り出しベルト20における駆動ローラ21の繰り出し方向Fへの駆動に追従した順回転frはできず、繰り出し方向Fと逆向きの駆動に追従した逆回転rrだけ回転することになる。
回転方向規制部32B1は、軸32の回転方向を規制可能なものであればその構成を限定されるものではないが、一例として次の構成を採用することができる。
回転方向規制部32B1は、軸32に嵌合された内面側が、取り付け部32B2に固定された外面側に対して、順方向frのみに回転可能な軸受構造を有する部材とされる。
回転方向規制部32B1は、図7,図8に示すように、内筒32B1aと外筒32B1bとの間に、複数の転動体32B1cが、互いに間隔を空けて配置されている。各転動体32B1cの移動は、周方向(回転方向)に伸縮するスプリング32B1dによって制限されている。スプリング32B1dが伸長した状態において、各転動体32B1cが内筒32B1a、外筒32B1bまたは他の障壁に接触するようにスプリング32B1dの長さが設定されている。
回転方向規制部32B1は、図7に示すように、軸32を介して内筒32B1aに順回転frとして反時計回りのトルクが負荷された場合、スプリング32B1dの伸長によって各転動体32B1cが壁面に接触する。この結果、転動体32B1cの回転が抑制されて、内筒32B1aの回転がロックされる。
また、図8に示すように、軸32を介して内筒32B1aに逆回転rrとして時計回りのトルクを負荷すると、スプリング32B1dの収縮によって転動体32B1cが壁面から離れる。この結果、転動体32B1cは自由に回転することが可能となり、内筒32B1aは逆回転rrとして時計回り方向に自由回転することができる。
これにより、内筒32B1aおよびこの内筒32B1aに固定された軸32が、図において時計回りにのみ回転することが可能となる。
回転方向規制部32B1により、図9に示すように、軸32に固定されたシート分離ローラ31は、繰り出しベルト20の駆動に追従して、逆回転rr方向にのみ回転し、繰り出しベルト20が、順回転frの駆動をした場合には、繰り出しベルト20のみが移動して、回転規制された軸32に固定されたシート分離ローラ31は回動せず、シート分離ローラ31に対して繰り出しベルト20が摺動する状態になる。
図10は、本実施形態の繰り出し機構における摩擦部を示す斜視図であり、図11は、本実施形態の繰り出し機構における摩擦部を示す斜視図であり、図12は、本実施形態の繰り出し機構における摩擦部を示す正断面図である。
摩擦部30におけるシート分離ローラ31の外周面31Cは、図10に示すように、包装体Cのシール部分C4における幅方向Wの内側に位置する領域31C1と、包装体Cのシール部分C4における幅方向Wの外側に位置する領域31C2とで、シール部分C4に当接する部分の摩擦力が異なるように設定されている。
具体的には、シート分離ローラ31の外周面31Cは、シール部分C4に当接する部分の摩擦力が、幅方向Wにおいて包装体C外側位置が低くなるよう設定されている。
つまり、シート分離ローラ31の外周面31Cは、幅方向Wに分断された高摩擦領域31C1と、低摩擦領域31C2とを有する。また、繰り出し面23の両側に位置するシート分離ローラ31ごとに、高摩擦領域31C1と低摩擦領域31C2との位置が幅方向Wに対称となっている。
包装体Cの強度が足りない場合、つまりコシがない場合には、シート分離ローラ31に当接している部分が摩擦により引っ掛かり、包装体Cに角折れが発生しやすい。角折れを防止するためには引っ掛かりにくい、つまり、摩擦が小さいシート分離ローラ31を用いることが好ましいが、包装体Cを一枚ずつ分離して繰り出すためには、包装体Cに当接する部分におけるシート分離ローラ31の摩擦が大きいことが求められる。
このように包装体Cの分離繰り出しと角折れ防止とは、相反する特性を必要とするものである。
発明者らは、包装体Cに角折れが発生する場合、包装体Cの前側端C1における幅方向Wの端部(角部)が、変位して角折れが発生することを見出した。このため、角部における変位(変形)発生を防止することで、角折れの発生を防止することができると考えた。角部の変位を低減するためには、摩擦の小さいもので角部を押さえ、包装体Cの分離繰り出しのために、角部よりも幅方向W内側位置を摩擦の大きいもので押さえる状態を実現すればよいことに想到した。
具体的には、シート分離ローラ31の外周面31Cは、シール部分C4に当接する部分の摩擦が、幅方向Wにおいて包装体C外側位置が低くなるとともに、包装体C内側位置が高くなるよう設定することができる。
さらに、高摩擦領域31C1と、低摩擦領域31C2とをシート分離ローラ31に容易に形成するために、シート分離ローラ31には、図11,図12に示すように、その周方向に2本の溝31C1bと溝31C2bとを周設し、溝31C1bに高摩擦となる高摩擦体31C1aを周設し、溝31C2bに低摩擦となる低摩擦体31C2aを周設することができる。
高摩擦体31C1aとしては、堰き止め用として摩擦係数の高いシリコン樹脂やニトリルゴムなどからなるOリングを採用することができる。また、低摩擦体31C2aとしては、角折れ防止に角部を緩く押さえるために、摩擦係数の低いフッ素樹脂などからなるOリングを採用することができる。これらのOリングの太さ寸法は、φ1〜5mm程度、好ましくは3mm程度に設定することができる。
高摩擦体31C1aのOリングと、低摩擦体31C2aのOリングとは、同一太さ寸法とすることもできるが、異なる太さに設定することもできる。
なお、高摩擦領域31C1と、低摩擦領域31C2とをOリングからなる構成とした場合には、Oリングの周方向2条の部分のみで包装体Cに当接することになるため、包装体Cに当接する領域の面積を削減した状態で、包装体Cの分離堰き止め性能を維持したまま、より一層角折れ防止を図ることが可能となる。
また、高摩擦体31C1aのOリングと、低摩擦体31C2aのOリングとを同一の材質として、高摩擦体31C1aのOリングの太さ寸法を大きく、また、低摩擦体31C2aのOリングの太さ寸法を小さくすることで、高摩擦領域31C1と、低摩擦領域31C2とを形成することも可能である。
この場合、高摩擦体31C1aのOリングの太さ寸法を5mm程度、また、低摩擦体31C2aのOリングの太さ寸法を2mm程度として設定することができる。
なお、高摩擦領域31C1と、低摩擦領域31C2とを形成する際に、それぞれ、別の円筒状部材として軸方向に接続してシート分離ローラ31とすることや、円筒状の、シート分離ローラ31の外周面を二分して、それぞれ板状の高摩擦体と低摩擦体とを巻回して摩擦の異なる領域を形成することなども可能である。なお、外周面における摩擦係数の異なる2つのローラを隣接して軸32に取り付け、これらのローラを組み合わせてシート分離ローラ31とすることも可能である。
さらに、円筒面を有するシート分離ローラ31の外周面において、包装体Cの内側位置の摩擦力が高く、包装体Cの外側位置に向かうにつれて摩擦力が低くなるように傾斜した摩擦率を有する構成とすることもできる。この構成は、円筒状の外周面に対してサンドブラストなどの表面粗化等とされる表面処理を施すとともに、この際の処理条件を上述の摩擦係数が傾斜した状態となるように設定することで実現可能である。
さらに、高摩擦領域31C1が包装体Cに当接する位置は、包装体C幅方向Wにおけるシール部分C4内側境界位置付近、または、シール部分C4から若干内側位置にあっても構わない。高摩擦領域31C1が包装体Cに当接する幅方向Wにおける位置がシール部分C4から若干内側に外れる範囲は、開口部C2の強度によって対応可能であるが、概ね2〜3mm程度の範囲内であることが好ましい。
図13は、本実施形態の繰り出し機構における回転状態設定手段を示す拡大側断面図であり、図14は、本実施形態の繰り出し機構における摩擦部の回転状態を示す側断面図であり、図15は、本実施形態の繰り出し機構における摩擦部の回転状態を示す側断面図である。
本実施形態の摩擦部30においては、前述したように、回転状態設定手段としての位置設定部31A、および、回転方向規制部32B1によって、シート分離ローラ31が繰り出しベルト20の駆動ローラ21の駆動に対して、繰り出し方向Fへの駆動に追従して回転停止した回転停止状態と、繰り出し方向Fと逆向きの駆動に追従して回転可能な回転可能状態とを切り替え可能とされているとともに、さらに、回転状態設定手段においては、シート分離ローラ31の回転停止状態において、繰り出し方向Fおよび繰り出し方向Fと逆向きにシート分離ローラ31を所定量往復回動可能とする。
具体的には、回転状態設定手段としての位置設定部31Aにおいては、図13〜図15に示すように、回転規制片31A4の係合する回転規制溝部32A2の軸周り周方向における幅寸法P1が、回転規制片31A4の軸周り周方向における幅寸法P2に対して、大きく設定されている。このように、回転規制溝部32A2を大きくし、回転規制片31A4との間に隙間を持たせる。回転規制片31A4と回転規制溝部32A2との係止には、軸周り周方向における一定の遊びを持たせることができる状態とされている。
回転規制片31A4と回転規制溝部32A2とは、回転規制片31A4が回転規制溝部32A2内に突出された状態により、シート分離ローラ31の軸32への係止状態を維持したままで、回転規制片31A4が回転規制溝部32A2内で、軸周り周方向において遊び寸法分に対応する所定量だけ往復回動することが可能となっている。
これにより、シート分離ローラ31は、図14に示すように、順回転fr方向に限界となる回転位置から、図15に示すように、逆回転rr方向に限界となる回転位置まで、回転状態を規制されない状態で自由回動可能な状態となっている。
つまり、図14,図15に示すように、軸32に対して、シート分離ローラ31は、その外周面における回転距離が、遊び量Pwだけ自由に回動可能な状態を維持することになる。
遊び量Pwは、回転規制溝部32A2の軸周方向幅寸法P1と回転規制片31A4の軸周方向幅寸法P2との関係、さらに、軸32の外径寸法とシート分離ローラ31との外径寸法の関係を設定することによって、所望の大きさに設定することができる。すなわち、寸法P1と寸法P2との差を設定することでは、回転規制溝部32A2内部で回転規制片31A4が軸周方向で移動可能な距離を設定する。これにより、軸32に対するシート分離ローラ31の回動範囲(角度)を設定して、軸32の外径寸法に対するシート分離ローラ31の径寸法を考慮すると、その移動可能な距離と、シート分離ローラ31の径寸法との関係から、シート分離ローラ31が包装体Cを介して繰り出しベルト20との接触する位置が、径方向においてどの程度変化するかという遊び量Pwを設定することができる。
なお、軸32に対して、シート分離ローラ31が、その外周面における回転距離が遊び量Pwだけ回動可能な状態とされることにより、位置規制凹部32A1も、軸32の周方向に拡大された形状とすることができる。具体的には、球面状として設けられた場合に比べて、回転規制溝部32A2の軸周方向幅寸法P1と回転規制片31A4の軸周方向幅寸法P2との差に相当する大きさだけ、軸32の周方向に延長した長穴状として設定することができる。
この場合、回転規制溝部32A2の軸方向Wの大きさおよび、球面(曲面)形状は変化させない。これにより、シート分離ローラ31が、その外周面における回転距離が遊び量Pwだけ回動可能な状態を維持したまま、異なる軸方向位置にシート分離ローラ31を移動して、取り付け位置を再設定することが可能となる。
本実施形態において、回転状態設定手段がこのような構成とされていることで、シート分離ローラ31は、繰り出しベルト20の駆動に追従して、遊び量Pwだけ往復回動可能とされ、かつ、逆回転rr方向には回転可能とされている。
このため、繰り出しベルト20が、繰り出し方向Fと逆向きである逆回転rrに駆動された後に、繰り出し方向Fの順回転frに駆動された際には、シート分離ローラ31は、図15に示すように、逆回転rr方向に限界となる回転位置から、図14に示すように、順回転fr方向に限界となる回転位置まで、遊び量Pw分だけ回動する。
ここで、上側位置の包装体Cがシート分離ローラ31の下端位置に当接していた場合には、遊び量Pw分だけ上側位置の包装体Cがシート分離ローラ31の下端位置よりも繰り出し方向Fに送られることになる。
また、本実施形態において、摩擦部30と包装体C上面との間の摩擦F1、上側位置の包装体C下面と最下位置の包装体C上面との摩擦F2、最下位置の包装体C下面と繰り出しベルト20の繰り出し面23との摩擦F3が、
F1>F2
F3>F2
となるように設定されている。
これにより、繰り出し面23上に接する最下位置の包装体Cが、摩擦によって繰り出しベルト20の動きに追従して移動するとともに、最下位置の包装体Cに接してその上側に位置する上側位置の包装体Cが、摩擦によって最下位置の包装体Cの動きに追従して移動せずに、摩擦によって摩擦部30の下端で動きを規制されることで、最下位置の包装体Cのみが繰り出される状態とすることができる。
包装体Cは、厚さ0.3mm程度とされているが、厚さのバラツキが0.1mm程度存在する。このため、繰り出しベルト20の繰り出し面23とシート分離ローラ31との間隔を包装体Cの1枚分に相当する0.3mmに設定した場合であっても、想定した厚さと異なる包装体Cを繰り出す必要になることが想定される。
厚さの異なる包装体Cを繰り出す必要がある際において、厚い包装体Cを繰り出す場合には、高摩擦領域31C1と、低摩擦領域31C2とを形成したシート分離ローラ31でシール部分C4を押さえることのみでは、角折れの発生を低減することはできるが、その発生可能性をなくすことはできない。
これは、包装体Cが厚い場合には、前側端C1の幅方向W端部である角部を摩擦係数の小さな低摩擦領域31C2で押さえていても、シート分離ローラ31と繰り出し面23との間隔よりも大きな厚さとなってしまうため、シート分離ローラ31と繰り出し面23とで角部を挟む力、つまり、シート分離ローラ31で角部に対して押さえつける力が大きくなり、摩擦力が大きくなってしまうからである。
シート分離ローラ31からの摩擦力による包装体C角部への負荷が、包装体Cの強度(コシ)を上回った場合には角折れが発生してしまう。
発明者らは、包装体Cが厚い場合であっても、包装体Cに角折れを発生させないためには、シート分離ローラ31からの摩擦力による包装体C角部への負荷を低減するまたは削減すればよいことを見出した。
包装体Cの前側端C1の角部が変位して角折れが発生する際には、シート分離ローラ31によって堰き止められた包装体Cにおいて、シート分離ローラ31の下端から摩擦によって包装体Cの前側端C1に変形力が作用している。従って、角折れを防止するためには、包装体Cの前側端C1に変形力を作用させなければよい。
つまり、最下位置の包装体Cが繰り出し面23との摩擦によって繰り出しベルト20の動きに追従して移動する際に、上側位置の包装体Cが、最下位置の包装体Cから繰り出し方向Fに摩擦力を受けているときに、この力に抗して移動しないために、摩擦によってシート分離ローラ31の下端で動きを規制されて堰き止められている。このときに、角折れの発生を防止するためには、上側位置の包装体Cにおける前側端C1に、シート分離ローラ31の下端が当接していなければよい。
しかし、上側位置の包装体Cにおける動きを規制して堰き止めるためには、シート分離ローラ31の下端に上側位置の包装体Cが接していなければならないので、上側位置の包装体Cにおける前側端C1よりも繰り出し方向Fの後側端C5側位置でシート分離ローラ31の下端に接していればよい。これにより、上側位置の包装体Cにおける前側端C1がシート分離ローラ31の下端に接していない状態で、上側位置の包装体Cが堰き止められるので、角折れの発生はなくなることになる。
具体的には、駆動ローラ21の駆動を、順回転frとして最下位置の包装体C0を繰り出す際に、逆回転rrとした後に順回転frとして、上側位置の包装体Cにおける前側端C1をシート分離ローラ31の下端よりも繰り出し方向F前側位置まで突出させる工程を有するものである。ここで、上側位置の包装体Cにおける前側端C1をシート分離ローラ31の下端よりも繰り出し方向Fに突出させる突出量は、遊び量Pwと等しくすることができる。
ここで、上側位置の包装体Cにおける前側端C1の突出量が遊び量Pwと等しくするために、駆動ローラ21の駆動量を、軸32が遊び量Pwと等しい角度回動するように設定することができる。
駆動ローラ21の駆動を逆回転rrとした際、回転状態設定手段としての位置設定部31Aにおいて回動方向への遊びを設けたことで、上側位置の包装体Cにおける前側端C1を遊び量Pw分突出させるが、さらに、回転状態設定手段としての回転方向規制部32B1によって、軸32を遊び量Pwを超えた角度回動させることで、包装体Cに接するシート分離ローラ31の周方向位置を変化させることができる。
これにより、包装体Cが繰り出される際に、移動する包装体Cと擦れることで摩耗するシート分離ローラ31の周方向位置を変えて、シート分離ローラ31の摩耗を低減させることが可能となる。
ストック部40は、図2に示すように、包装体Cが略水平状態として多数積層されている。ストック部40の繰り出し方向F下流側の側部位置には、下側に向かうにつれて摩擦部30へ向けて湾曲するガイド部材41が設けられている。ガイド部材41によって、摩擦部30に当接する包装体Cの枚数が制限されることになる。繰り出し面23は、ストック部40の底部を兼ねている。
以下、本実施形態における繰り出し方法について、図面に基づいて説明する。
図16は、本実施形態における繰り出し方法を示す側面工程図であり、図17は、本実施形態における繰り出し方法を示す側面工程図であり、図18は、本実施形態における繰り出し方法を示す側面工程図であり、図19は、本実施形態における繰り出し方法を示す側面工程図である。
本実施形態における繰り出し方法においては、図16に示すように、前工程として繰り出される包装体C0が最下位置とされ、その上に、今回繰り出す包装体Cが上側位置として積層されている。前の包装体C0は、シート分離ローラ31と繰り出し面23との間に入っているが、上側位置の包装体Cは、前側端C1がシート分離ローラ31に当接していない状態を始状態として説明する。なお、図中において、一点鎖線でストック部40にストックされた他の包装体を示しており、これらは、上側位置の包装体Cの上側に積層されている。
このとき、駆動ローラ21は順回転Frに駆動されており、繰り出しベルト20の繰り出し面23が図中右向きとなる繰り出し方向Fに移動している状態である。同時に、繰り出し面23上に接触している最下位置の包装体C0も繰り出しベルト20の動きに追従して繰り出し方向Fに移動している状態とされる。また、最下位置の包装体C0上面に接触している上側位置の包装体Cも、最下位置の包装体C0の動きに追従して繰り出し方向Fに移動している状態とされる。
次に、上側位置の包装体Cにおいて前側端C1がシート分離ローラ31に当接した位置まで移動したら、駆動ローラ21の駆動を停止する。
次に、停止していた駆動ローラ21を逆回転rrに駆動する。これにより、図17に示すように、繰り出し面23上に接触している最下位置の包装体C0も繰り出しベルト20の動きに追従して繰り出し方向Fと逆方向に移動する。また、最下位置の包装体C0上面に接触している上側位置の包装体Cは、ストック部40に積層された他の包装体の重みにより、最下位置の包装体C0の動きに追従せずに、前側端C1がシート分離ローラ31に当接した状態とされる。このとき、上側位置の包装体Cでは、前側端C1にシート分離ローラ31から繰り出し方向の力はかかっていない状態とされる。
駆動ローラ21を逆回転rrに駆動したことで、シート分離ローラ31が軸32に対して逆方向rrに回動し、このシート分離ローラ31の回動によって、回転規制片31A4が回転規制溝部32A2内部において、図15に示した逆回転rr方向に限界となる回転位置まで回動する。このときの駆動ローラ21における逆回転rr量は、シート分離ローラ31が遊び量Pw回動する状態に対応するよう設定される。
これにより、回転規制溝部32A2の軸周方向幅寸法P1と回転規制片31A4の軸周方向幅寸法P2とで主に規定される遊び量Pw分だけ、最下位置の包装体C0が繰り出し方向Fと逆方向に移動する。
次に、駆動ローラ21の逆回転rr駆動を停止する。
この状態で、駆動ローラ21を順回転Frに駆動する。これにともなって、繰り出しベルト20の繰り出し面23が図中右向きとなる繰り出し方向Fに移動し、繰り出し面23上に接触している最下位置の包装体C0も繰り出しベルト20の動きに追従して繰り出し方向Fに移動し、最下位置の包装体C0上面に接触している上側位置の包装体Cも、最下位置の包装体C0の動きに追従して繰り出し方向Fに移動し、上側位置の包装体C上面に接触しているシート分離ローラ31も、順回転Frに回動する。
ここで、上側位置の包装体Cでは、シール部分C4において、包装体C幅方向内側が、高摩擦領域31C1である高摩擦体31C1aに当接し、包装体C幅方向外側の角部付近が、低摩擦領域31C2である低摩擦体31C2aに当接した状態で、シート分離ローラ31が順回転Frに回動する。
繰り出し面23、最下位置の包装体C0、上側位置の包装体C、シート分離ローラ31は、互いに摺動することなく、相対位置を維持した状態で、繰り出し方向Fに移動している。
このシート分離ローラ31の回動によって、図18に示すように、回転規制片31A4が回転規制溝部32A2内部において、図14に示した順回転fr方向に限界となる回転位置まで回動する。これにより、シート分離ローラ31は、図18に示すように、軸32に対して遊び量Pw分だけ回動した位置で、回転方向規制部32B1により回動を停止する。
シート分離ローラ31が回動を停止した位置では、図17に示した状態から、繰り出し面23、最下位置の包装体C0、上側位置の包装体Cが、図18に示すように、いずれも遊び量Pw分だけ繰り出し方向Fに移動しているため、上側位置の包装体Cの前端部C1は、シート分離ローラ31の下端位置よりも、遊び量Pw分だけ繰り出し方向Fにはみ出した状態となる。
したがって、上側位置の包装体Cは、前端部C1の縁部ではなく、包装体C上面でシート分離ローラ31に接した状態となっている。
この状態で、さらに、駆動ローラ21を順回転Frに駆動する。これにともなって、繰り出しベルト20の繰り出し面23が図中右向きとなる繰り出し方向Fに移動し、繰り出し面23上に接触している最下位置の包装体C0も繰り出しベルト20の動きに追従して繰り出し方向Fに移動する。
位置設定部31Aおよび回転方向規制部32B1により回動停止状態とされたシート分離ローラ31は、図14に示した順回転fr方向に限界となる回転位置まで回動しているため、図18に示した状態からそれ以上順回転frには回動しない。
このため、上側位置の包装体Cは、繰り出し方向Fに移動している最下位置の包装体C0上面に接触しているが、最下位置の包装体C0の動きに追従せず、繰り出し方向Fには移動せず、堰き止められた状態となっている。
駆動ローラ21における順回転frの駆動により、図19に示すように、最下位置の包装体C0が、シート分離ローラ31下端位置よりも繰り出し方向Fの下流に移動して、最下位置の包装体C0の繰り出しが完了する。
さらに、上側位置の包装体Cにおける下面の全体が繰り出し面23に接触する状態になると、包装体Cが最下位置となり、破線で示した次の包装体が上側位置となり、図16に示した状態から工程が繰り返されることになる。
本実施形態においては、先端位置検出手段3によって包装体Cの前側端C1位置を検出し、駆動ローラ21の駆動を制御して毎分40枚程度の繰り出し処理をおこなうことができる。
本実施形態においては、逆回転rrの工程における送り量を、遊び量Pwと等しくするように設定したが、遊び量Pwとはことなる送り量として逆回転rrの工程を設定することも可能である。
図20は、本実施形態における繰り出し方法を示す側面工程図であり、図21は、本実施形態における繰り出し方法を示す側面工程図である。
具体的には、逆回転rrの工程において、たとえば、駆動ローラ21の駆動量を遊び量Pwの2〜3倍程度に設定することができる。あるいは、駆動ローラ21の駆動量を、シート分離ローラ31の外周長に対して、2/7程度となる送り量として設定することもできる。
これにより、逆回転rrの工程後には、図17に示した状態に対して、順回転Frの工程において、図20に示すように、シート分離ローラ31が異なる周囲位置で上側位置の包装体Cに接触することになり、この状態は、次の逆回転rrの工程まで維持される。したがって、シート分離ローラ31の周面上で包装体Cと擦れる部分を、包装体Cの繰り出しごとに変化させることができ、これにより、シート分離ローラ31の周面上で特定の部分のみが包装体Cと擦れて、摩耗してしまうことを防止できる。
本実施形態によれば、摩擦部30により包装体C両側に位置するシール部分C4,C4を押さえるものとし、それぞれの摩擦部30は、いずれも、包装体C幅方向W外側が内側よりも摩擦係数の低い外周面を有するシート分離ローラ31として角折れや曲がりの発生を防止する。
また、本実施形態によれば、シート分離ローラ31を繰り出し方向Fとなる順回転frには回転不可、逆回転rrには回転可とする回転状態設定手段を有し、繰り出し後に繰り出しベルト20を逆回転rrさせて、シート分離ローラ31の包装体Cへの接触位置を変化させて摩耗を防止する。
また、本実施形態によれば、回転規制溝部32A2を大きくして回転規制片31A4との間に隙間を持たせて一定の遊びを持たせ、シート分離ローラ31が遊び量Pwだけ自由回動可能とした。さらに、繰り出し後、繰り出しベルト20の逆回転rrにより、シート分離ローラ31が遊び量Pwだけ逆転した位置で停止して、繰り出し開始時、繰り出しベルト20の順回転frにより、シート分離ローラ31が遊び量Pwだけ順回転frするので、上側位置の包装体Cの前側端C1がシート分離ローラ31下端位置よりも繰り出し方向F前側に入り込む。
前側端C1がシート分離ローラ31下に入り込んだ上側位置の包装体Cは、最下位置の包装体C0が排出されるまで、シート分離ローラ31の摩擦力により押さえ込まれている。繰り出し中とされた最下位置の包装体C0は、繰り出しベルト20と送り出し部2とによって、先端位置検出手段3位置まで送られる。
上側位置の包装体C、および、上側位置の包装体Cに積層されてその次以降で処理される包装体Cは、いずれも、シート分離ローラ31により、送り出しを止められている。最下位置の包装体C0が先端位置検出手段3まで到達して繰り出し動作が完了後、上側位置の包装体Cは、繰り出しベルト20を逆回転rrさせ、シート分離ローラ31を遊び量Pw分逆転させて次の繰り出しまで待機する。同時に、次以降の包装体Cは、その下面が繰り出しベルト20に接触する位置に下降するまでシート分離ローラ31により、送り出しを止められている。
これにより、折れ・曲がり、傷の発生なしに、ストック部40に積層された多数の包装体Cから一枚のみを高速で図示しないラベル貼り付け装置に断続的に繰り出すことが可能となる。
さらに、厚みにバラツキのある包装体Cに対しても対応して、折れ・曲がり、傷の発生なしに、積層された多数の包装体Cから一枚のみを高速で連続して繰り出すことが可能となる。
本発明としては、医療用の袋に限定されず、中身は医療用品でないものに適応することができる。
1…表示シール貼り付け装置(装置)
2…送り出し部
3…先端位置検出手段
10…繰り出し機構
20…繰り出しベルト
21…駆動ローラ
22…ローラ
23…繰り出し面
30…摩擦部
31…シート分離ローラ
31A…位置設定部
31A1…孔部
31A2…ボールプランジャ
31A2a…円筒
31A2b…ボール
31A2c…スプリング
31A3…孔部
31A4…回転規制片
31C…外周面
31C1…高摩擦領域
31C1a…高摩擦体
31C1b…溝
31C2…低摩擦領域
31C2a…低摩擦体
31C2b…溝
32…軸
32A1…位置規制凹部
32A2…回転規制溝部
32B1…回転方向規制部
32B1a…内筒
32B1b…外筒
32B1c…転動体
32B1d…スプリング
32B2…取り付け部
40…ストック部
41…ガイド部材
C…包装体
C0…最下位置の包装体
C1…前側端
C2…開口部
C3…両側端
C4,C8…シール部分
C5…後側端
C6,C7…開封用把持部
F…繰り出し方向
fr…順回転
rr…逆回転
Pw…遊び量
P1…幅寸法
P2…幅寸法
W…幅方向

Claims (6)

  1. 少なくとも表裏二枚のシート材がシールされた略矩形の包装体を搬送する繰り出し機構であって、
    少なくとも前記包装体の繰り出し方向前側となる前側端において、その両側がシール部分とされるとともに前記前側端が開口部とされ、
    前記包装体が略水平状態に積層されたストック部と、
    該ストック部の下端に位置し、前記繰り出し方向に駆動可能とされて最下位置の前記包装体を繰り出し面の摩擦により前記繰り出し方向に繰り出し可能な繰り出しベルトと、
    前記ストック部下端位置で前記繰り出しベルトの繰り出し面上側位置に配置され前記最下位置の前記包装体よりも上側位置の前記包装体を摩擦により留める摩擦部と、
    を備え、
    前記摩擦部が、前記包装体の前記シール部分に当接する
    ことを特徴とする繰り出し機構。
  2. 前記摩擦部において、前記シール部分に当接する部分の摩擦力が前記繰り出し方向と直交する幅方向において前記包装体外側位置が低くなるよう設定されていることを特徴とする請求項1記載の繰り出し機構。
  3. 前記摩擦部がシート分離ローラとされ、前記繰り出しベルトの駆動ローラと平行な軸線を有するよう配置されることを特徴とする請求項1または2記載の繰り出し機構。
  4. 前記摩擦部のシート分離ローラを、前記繰り出し方向および前記繰り出し方向と逆向きに所定量回動可能とする回転状態設定手段を有することを特徴とする請求項3記載の繰り出し機構。
  5. 前記回転状態設定手段において、前記シート分離ローラが回動可能とされる量が、
    前記繰り出しベルトが前記繰り出し方向と逆向きに駆動された後に前記繰り出し方向に駆動された際に、
    前記上側位置の包装体と前記摩擦部との当接位置が、前記上側位置の包装体における前側端部より前記繰り出し方向逆側位置の上面位置となる送り量として設定されることを特徴とする請求項4記載の繰り出し機構。
  6. 少なくとも表裏二枚のシート材がシールされた略矩形の包装体を搬送する繰り出し方法であって、
    少なくとも前記包装体の繰り出し方向前側となる前側端において、その両側がシール部分とされるとともに前記前側端が開口部とされ、
    前記包装体が積層されたストック部から、
    該ストック部の下端に位置して繰り出し面が前記ストック部における前記包装体の主面と略平行に配置された前記繰り出し方向に駆動可能な繰り出しベルトを駆動することで、最下位置の前記包装体を前記繰り出し面の摩擦により前記繰り出し方向に送り出すとともに、
    前記ストック部下端位置で前記繰り出しベルトの繰り出し面上側位置に配置された摩擦部が、前記最下位置の前記包装体よりも上側位置の前記包装体の前記シール部分に当接することにより、前記上側位置の前記包装体を摩擦により前記ストック部内に留める際に、
    前記繰り出しベルトを前記繰り出し方向と逆向きに駆動した後に、前記繰り出し方向に駆動して、
    前記上側位置の包装体と前記摩擦部との当接位置を、前記上側位置の包装体における前側端部より前記繰り出し方向逆側位置の上面位置となるように設定することを特徴とする繰り出し方法。
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