JP6578576B2 - 段ボールシート製造装置 - Google Patents
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Description
このようなことから、特許文献2に記載された技術は、コルゲータで製造される1枚1枚の段ボールシートに対して固有のシリアル番号又はバーコードなどを印刷するために利用するのには適さないと言える。
例えば、個体識別情報を段ボールシートについての生産情報(中芯とライナとの糊による貼合の状態や、スリッタやカッタ装置による加工寸法の精度や、機械運転速度や、ヒータによる加熱温度や、機械調整状況など)と関連付ける場合、本発明のように、段ボールシートの製造工程において個体識別情報を段ボールシートに印刷すると、製函工程において個体識別情報を段ボールシートに印刷する場合と比較して、かなり効率的である。製函工程の対象となっている段ボールシートを、その前の製造工程での段ボールシートと照合を取るのが困難である(手間がかかる)ため、製函工程において個体識別情報を印刷するのは非効率であるが、段ボールシートの製造工程(製段工程)において個体識別情報を印刷した場合には、段ボールシートについての生産情報を個体識別情報に関連付け易く、効率的である。
特に、本発明によれば、印刷装置を、カッタ装置の下流側における、部分的に重なり合わされた状態にある段ボールシートが搬送される搬送ライン上の位置に配置しており、この位置では、この位置の上流側よりも、段ボールシートの搬送速度が遅いので、印刷速度を高速化する必要がない、つまり高速で搬送される段ボールシートに追従して印刷する必要がない。そのため、段ボールシート製造装置に適用する印刷装置の構成を低コスト化及び簡便化することができる。
このように構成された本発明によれば、段ボールシート上に設定した印刷位置と印刷装置が印刷を行う位置との間の距離に対応する長さだけ先端検出後に段ボールシートが搬送されたタイミングで印刷を行うので、設定した印刷位置に個体識別情報を適切に印刷することができる。
このように構成された本発明によれば、次の印刷対象となっている段ボールシートにおいて後ろの段ボールシートが重なり合っていない範囲内の位置に個体識別情報を印刷するので、隣接する2枚の段ボールシートに跨って個体識別情報が印刷されてしまったり、次の印刷対象となっている段ボールシートではなく、当該段ボールシートの前又は後ろの段ボールシートに個体識別情報が印刷されてしまったりすることを適切に抑制することができる。
このように構成された本発明によれば、検出装置によって段ボールシートの高さを順次検出して、この高さに応じた上下方向位置にインクジェットヘッドを移動させるので、部分的に重なり合った状態にされることで種々の高さとなって搬送されてくる段ボールシートに対して、適切に対応することができる。具体的には、インクジェットヘッドの先端部が段ボールシートに接触することを抑制することができると共に、インクジェットヘッドの先端部が段ボールシートの表面から適当な距離離間されて、段ボールシートに対して適切に印刷することができる。
このように構成された本発明によれば、一群の段ボールシートにおける最後尾のシートの後端が検出装置によって検出されたときに、オーダー変更が行われたものと判断して、当該オーダー変更に応じた制御を速やかに行うことができる。
このように構成された本発明によれば、印刷装置のインクジェットヘッドと検出装置とを、段ボールシートを搬送する同一のコンベアに対して設けるので、インクジェットヘッドと検出装置とを異なるコンベアに設ける場合と比較して、検出装置の検出結果に基づいてインクジェットヘッドを制御し易くなると共に、検出装置の検出結果に基づいてインクジェットヘッドの制御を精度良く行うことができるようになる。
このように構成された本発明によれば、シリアル番号としての個体識別情報を印刷するごとに、この個体識別情報に対応する番号に丁取り数に応じた値を加算した番号を、次に印刷する個体識別情報として、印刷に使用するインクジェットヘッドのそれぞれに対して設定するので、製造される段ボールシートに対して連続する番号を順に適切に印刷することができる。
まず、図1を参照して、本発明の実施形態による段ボールシート製造装置の全体構成について説明する。図1は、本発明の実施形態による段ボールシート製造装置の全体を示す側面図である。
なお、図2に示したように、実際には、コンベア204は搬送方向FWに向かって上方に傾斜しており、そのようなコンベア204に設けられる印刷装置21も傾斜しているが、図3乃至図5では、説明の便宜上、コンベア204及び印刷装置21を水平にした状態を図示している。
具体的には、高さ検出センサ70は、下方に向けてレーザ光を出射することで、当該高さ検出センサ70の下方に位置する物体との距離に対応する信号を出力する。この出力信号は、コンベア204上の段ボールシート10の高さ(厳密にはコンベア204のベルト204aの上面から段ボールシート10の上面までの距離)を指し示すものとなる。高さ検出センサ70下方のコンベア204上に段ボールシート10が存在しない場合には、当然、この高さは0となる。以下では、このような、高さ検出センサ70の出力信号に一義的に対応する、コンベア204上の段ボールシート10の高さを指し示す信号を、適宜「高さ検出信号」と呼ぶ。例えば、この高さ検出信号は、高さ検出センサ70が直接的に出力した信号を変換することで得られる。
次に、図8乃至図10を参照して、本発明の実施形態において制御装置100が印刷装置21のインクジェットユニット50に対して行う制御内容について具体的に説明する。
なお、上記したように、制御装置100が、高さ検出センサ70からの高さ検出信号に基づいて、段ボールシート10の高さと、段ボールシート10の先端と、段ボールシート10の後端とを検出するので、本実施形態では、制御装置100及び高さ検出センサ70が、本発明における「検出装置」に相当するものとなる。
更に、ステップS101では、制御装置100は、使用/不使用情報のうちの使用情報を設定したインクジェットヘッド51のそれぞれについて、印刷するシリアル番号の初期値(印刷初期値)を決定すると共に、印刷毎にシリアル番号を増加させる値(増分値)を決定する。基本的には、制御装置100は、この増分値として、丁取り数の値を適用する(例えば、3丁取りの場合には増分値を「3」にし、4丁取りの場合には増分値を「4」にする)。1つの例では、3丁取りの場合には、3台のインクジェットヘッド51を印刷に使用することとなるが、このうちの一台のインクジェットヘッド51が「101、104、107…」といった具合にシリアル番号を印刷し、当該インクジェットヘッド51に隣接するインクジェットヘッド51が「102、105、108…」といった具合にシリアル番号を印刷し、更に当該インクジェットヘッド51に隣接するインクジェットヘッド51が「103、106、109…」といった具合にシリアル番号を印刷するようにする。
次に、本発明の実施形態による段ボールシート製造装置の作用効果について説明する。
例えば、個体識別情報を段ボールシート10についての生産情報(中芯2とライナ4との糊による貼合の状態や、スリッタスコアラ装置17やカッタ装置20による加工寸法の精度や、機械運転速度や、ヒータによる加熱温度や、機械調整状況など)と関連付ける場合、本実施形態のように、段ボールシート10の製造工程において個体識別情報を段ボールシート10に印刷すると、製函工程において個体識別情報を段ボールシートに印刷する場合と比較して、かなり効率的である。製函工程の対象となっている段ボールシート10を、その前の製造工程での段ボールシート10と照合を取るのが困難である(手間がかかる)ため、製函工程において個体識別情報を印刷するのは非効率であるが、段ボールシート10の製造工程(製段工程)において個体識別情報を印刷した場合には、段ボールシート10についての生産情報を個体識別情報に関連付け易く、効率的である。
以下では、上記した実施形態の変形例について説明する。
8 シングルフェーサ
10 両面段ボールシート
12 ダブルフェーサ
17 スリッタスコアラ装置
20 カッタ装置
21 印刷装置
22 スタッカ装置
50 インクジェットユニット
51 インクジェットヘッド
52 上下方向移動機構
52b 上下方向移動用モータ
54 幅方向移動機構
54d 幅方向移動用モータ
70 高さ検出センサ
72 回転パルス発生器
100 制御装置
Claims (7)
- 段ボールシートを製造する段ボールシート製造装置であって、
所定の段ピッチの段が形成された中芯とライナとを貼り合せて片面段ボールシートを作成するシングルフェーサと、
片面段ボールシートに他のライナを貼り合せて両面段ボールシートを作成するダブルフェーサと、
両面段ボールシートに罫線の付与加工及びスリット加工を行うスリッタスコアラ装置と、
罫線の付与加工及びスリット加工が施された両面段ボールシートをシートの流れ方向における所定の切断長さに切断するカッタ装置と、
上記カッタ装置によって切断された複数の両面段ボールシートを、搬送方向において隣接するシートを部分的に重なり合わせた状態にしてから、上下方向に積み重ねるスタッカ装置と、
を有し、
更に、上記カッタ装置によって切断されることで作成される複数の両面段ボールシートのそれぞれを識別することができる個体識別情報を、段ボールシートに非接触の状態で印刷する印刷装置を有し、この印刷装置は、上記カッタ装置の下流側の位置で、且つ、部分的に重なり合った状態にある両面段ボールシートが搬送される搬送ライン上の位置に配置され、
上記印刷装置を制御する制御装置と、
部分的に重なり合った状態で搬送される複数の両面段ボールシートの各々の先端を検出する検出装置と、を更に有し、
上記制御装置は、上記検出装置が両面段ボールシートの先端を検出するごとに、この両面段ボールシート上において、上記印刷装置によって上記個体識別情報を印刷させる印刷位置を設定する、ことを特徴とする段ボールシート製造装置。 - 上記制御装置は、上記検出装置が先端を検出したときに両面段ボールシート上に設定した上記印刷位置と上記印刷装置が印刷を行う位置との間の距離に対応する長さだけ、先端検出後に両面段ボールシートが搬送されたタイミングで、上記印刷装置によって上記個体識別情報を両面段ボールシートに印刷させる、請求項1に記載の段ボールシート製造装置。
- 段ボールシートを製造する段ボールシート製造装置であって、
所定の段ピッチの段が形成された中芯とライナとを貼り合せて片面段ボールシートを作成するシングルフェーサと、
片面段ボールシートに他のライナを貼り合せて両面段ボールシートを作成するダブルフェーサと、
両面段ボールシートに罫線の付与加工及びスリット加工を行うスリッタスコアラ装置と、
罫線の付与加工及びスリット加工が施された両面段ボールシートをシートの流れ方向における所定の切断長さに切断するカッタ装置と、
上記カッタ装置によって切断された複数の両面段ボールシートを、搬送方向において隣接するシートを部分的に重なり合わせた状態にしてから、上下方向に積み重ねるスタッカ装置と、
を有し、
更に、上記カッタ装置によって切断されることで作成される複数の両面段ボールシートのそれぞれを識別することができる個体識別情報を、段ボールシートに非接触の状態で印刷する印刷装置を有し、この印刷装置は、上記カッタ装置の下流側の位置で、且つ、部分的に重なり合った状態にある両面段ボールシートが搬送される搬送ライン上の位置に配置され、
上記印刷装置は、印刷対象となっている両面段ボールシートにおいて搬送方向における後ろの両面段ボールシートが重なり合っていない範囲内の位置に、上記個体識別情報を印刷する、ことを特徴とする段ボールシート製造装置。 - 段ボールシートを製造する段ボールシート製造装置であって、
所定の段ピッチの段が形成された中芯とライナとを貼り合せて片面段ボールシートを作成するシングルフェーサと、
片面段ボールシートに他のライナを貼り合せて両面段ボールシートを作成するダブルフェーサと、
両面段ボールシートに罫線の付与加工及びスリット加工を行うスリッタスコアラ装置と、
罫線の付与加工及びスリット加工が施された両面段ボールシートをシートの流れ方向における所定の切断長さに切断するカッタ装置と、
上記カッタ装置によって切断された複数の両面段ボールシートを、搬送方向において隣接するシートを部分的に重なり合わせた状態にしてから、上下方向に積み重ねるスタッカ装置と、
を有し、
更に、上記カッタ装置によって切断されることで作成される複数の両面段ボールシートのそれぞれを識別することができる個体識別情報を、段ボールシートに非接触の状態で印刷する印刷装置を有し、この印刷装置は、上記カッタ装置の下流側の位置で、且つ、部分的に重なり合った状態にある両面段ボールシートが搬送される搬送ライン上の位置に配置され、
上記印刷装置を制御する制御装置と、
部分的に重なり合った状態で搬送される複数の両面段ボールシートの各々の高さを検出する検出装置と、を更に有し、
上記印刷装置は、インクジェットヘッドと、このインクジェットヘッドを上下方向に移動させる上下方向移動機構と、を備え、
上記制御装置は、上記検出装置が検出した両面段ボールシートの高さに応じた上下方向位置に、上記上下方向移動機構によってインクジェットヘッドを移動させる、ことを特徴とする段ボールシート製造装置。 - 段ボールシートを製造する段ボールシート製造装置であって、
所定の段ピッチの段が形成された中芯とライナとを貼り合せて片面段ボールシートを作成するシングルフェーサと、
片面段ボールシートに他のライナを貼り合せて両面段ボールシートを作成するダブルフェーサと、
両面段ボールシートに罫線の付与加工及びスリット加工を行うスリッタスコアラ装置と、
罫線の付与加工及びスリット加工が施された両面段ボールシートをシートの流れ方向における所定の切断長さに切断するカッタ装置と、
上記カッタ装置によって切断された複数の両面段ボールシートを、搬送方向において隣接するシートを部分的に重なり合わせた状態にしてから、上下方向に積み重ねるスタッカ装置と、
を有し、
更に、上記カッタ装置によって切断されることで作成される複数の両面段ボールシートのそれぞれを識別することができる個体識別情報を、段ボールシートに非接触の状態で印刷する印刷装置を有し、この印刷装置は、上記カッタ装置の下流側の位置で、且つ、部分的に重なり合った状態にある両面段ボールシートが搬送される搬送ライン上の位置に配置され、
上記印刷装置を制御する制御装置と、
部分的に重なり合った状態で搬送される複数の両面段ボールシートの最後尾の両面段ボールシートの後端を検出する検出装置と、を更に有し、
上記制御装置は、上記検出装置が上記最後尾の両面段ボールシートの後端を検出したときに、オーダー変更が行われたものと判断して、当該オーダー変更に応じた制御を上記印刷装置に対して行う、ことを特徴とする段ボールシート製造装置。 - 上記印刷装置は、インクジェットヘッドを備え、このインクジェットヘッドと上記検出装置とは、両面段ボールシートを搬送する同一のコンベアに対して設けられている、請求項1、2、4及び5のいずれか一項に記載の段ボールシート製造装置。
- 段ボールシートを製造する段ボールシート製造装置であって、
所定の段ピッチの段が形成された中芯とライナとを貼り合せて片面段ボールシートを作成するシングルフェーサと、
片面段ボールシートに他のライナを貼り合せて両面段ボールシートを作成するダブルフェーサと、
両面段ボールシートに罫線の付与加工及びスリット加工を行うスリッタスコアラ装置と、
罫線の付与加工及びスリット加工が施された両面段ボールシートをシートの流れ方向における所定の切断長さに切断するカッタ装置と、
上記カッタ装置によって切断された複数の両面段ボールシートを、搬送方向において隣接するシートを部分的に重なり合わせた状態にしてから、上下方向に積み重ねるスタッカ装置と、
を有し、
更に、上記カッタ装置によって切断されることで作成される複数の両面段ボールシートのそれぞれを識別することができる個体識別情報を、段ボールシートに非接触の状態で印刷する印刷装置を有し、この印刷装置は、上記カッタ装置の下流側の位置で、且つ、部分的に重なり合った状態にある両面段ボールシートが搬送される搬送ライン上の位置に配置され、
上記印刷装置は、段ボールシートの搬送方向に対して幅方向に並列して配置された複数のインクジェットヘッドを備え、
上記個体識別情報は、シリアル番号から成り、
上記印刷装置を制御する制御装置を更に備え、この制御装置は、両面段ボールシートから丁取りするシートの数である丁取り数に基づき、上記複数のインクジェットヘッドの中から選択したインクジェットヘッドのそれぞれを用いて、両面段ボールシートに上記個体識別情報を印刷し、両面段ボールシートに上記個体識別情報を印刷するごとに、この印刷した個体識別情報に対応する番号に丁取り数に応じた値を加算した番号を、両面段ボールシートに次に印刷する個体識別情報として、上記選択したインクジェットヘッドのそれぞれに対して設定する、ことを特徴とする段ボールシート製造装置。
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