JP6578575B2 - 段ボールシート製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、段ボールシート製造装置に係わり、特に、段ボールシートの搬送ライン上に印刷装置を有する段ボールシート製造装置に関する。
従来から、段ボールシート製造装置(所謂コルゲータ)により製造された段ボールシートの生産情報などを管理することが行われている。例えば、特許文献1には、段ボールシートの構成や製造年月日等の生産情報を記載した製品表示タグを、コルゲータにおける搬送ラインの最下流のスタッカ装置において積載された一山の段ボールシートに対して差し込む装置が開示されている。他方で、例えば特許文献2には(第2図、第3図、第4図参照)、コルゲータのグルーマシン(10)とプレヒータ装置(8)との間の位置に、版胴(19)及び圧胴(22)を備えた印刷装置(16)を設けて、箱の中身として梱包される商品に関する情報を得るためのバーコード(23)を、印刷装置(16)によって表ライナ紙(14)に印刷する技術が開示されている。
特開2002−249117号公報 特開昭62−290527号公報
近年、コルゲータにより製造される段ボールシートについて、中芯原紙とライナとの糊による貼合の状態や、スリッタやカッタ装置による加工寸法の精度等に関して、一層高い水準の品質管理が要望されている。そのような背景から、コルゲータにより製造された段ボールシートを箱に加工する製函工程や、さらにその後、製造された箱がエンドユーザーに利用される場面において、1枚1枚の段ボールシートがコルゲータにより製造されたときの情報を照合可能とすることが望まれている、つまりトレーサビリティを確保することが望まれている。
上記した特許文献1に記載された製品表示タグは、1つの製造オーダーの複数の山に対して、製造年月日等の同一の生産情報を記載して付与されるものであり、この製品表示タグから、1枚1枚の段ボールシートが製造された際の生産情報(例えば、機械運転速度や、ヒータによる加熱温度や、機械調整状況など)を得ることは困難であった。加えて、特許文献1に記載された製品表示タグは、段ボールシート本体の1枚1枚に付与されるものではないため、段ボールシートがエンドユーザーに利用される場面では、コルゲータにおける生産時の情報を確認することができなかった。
したがって、コルゲータ以降の製函工程や、エンドユーザーでの利用の場面において、段ボールシートがコルゲータにより生産された際の生産情報を照合できるようにするために、1枚1枚の段ボールシートに固有のシリアル番号、又はこれに対応するバーコードなどを付与する方法を採用するのがよいと考えられる。段ボールシートの製造の効率を考えると、コルゲータのライン上、つまり段ボールシートを製造する工程の中に、シリアル番号やバーコードなどを付与する工程を組み込むことが望ましいと言える。
上記したように、段ボールシートを製造する工程において、印刷装置(16)によってバーコード(23)を段ボールシートに印刷する技術が、既に特許文献2に開示されている。しかしながら、特許文献2に記載のバーコード(23)は、箱の中身として梱包される商品に関する情報を得るためのものであり、段ボールシート本体の生産情報を照合するためのものではなかった。また、特許文献2に記載の印刷装置(16)は、版胴(19)に印版を取り付ける方式の印刷装置であり、取り付けられた印版によって印刷図柄が固定されるため、運転中にバーコード(23)の内容を変更することが不可能であった。加えて、コルゲータのオーダー変更に伴う段ボールシートの丁数や丁取り幅や切断長の変更に対しても、印版を交換しない限り対応することができなかった。その他にも、特許文献2に記載の技術では、バーコード(23)を印刷された表ライナが、その直後にダブルフェーサ(13)に搬送されるので、印刷面がダブルフェーサ(13)の熱盤の表面と摩耗されることで、印刷品質の低下を招きやすいという問題もあった。
このようなことから、特許文献2に記載された技術は、コルゲータで製造される1枚1枚の段ボールシートに対して固有のシリアル番号又はバーコードなどを印刷するために利用するのには適さないと言える。
従って、本発明は、段ボールシートの製造工程において、個体識別情報を1枚1枚の段ボールシートに対して適切に印刷することができる段ボールシート製造装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は、段ボールシートを製造する段ボールシート製造装置であって、所定の段ピッチの段が形成された中芯とライナとを貼り合せて片面段ボールシートを作成するシングルフェーサと、片面段ボールシートに他のライナを貼り合せて両面段ボールシートを作成するダブルフェーサと、両面段ボールシートに罫線の付与加工及びスリット加工を行うスリッタスコアラ装置と、罫線の付与加工及びスリット加工が施された両面段ボールシートをシートの流れ方向における所定の切断長さに切断するカッタ装置と、切断された複数の両面段ボールシートを上下方向に積み重ねるスタッカ装置と、を有し、更に、カッタ装置によって切断されることで作成される複数の両面段ボールシートのそれぞれを識別することができる個体識別情報を、段ボールシートに非接触の状態で印刷する印刷装置を有し、この印刷装置は、段ボールシート製造装置における段ボールシートの搬送ライン上において、ダブルフェーサの下流側で且つスリッタスコアラ装置とカッタ装置との間の位置に配置されている、ことを特徴とする。
このように構成された本発明によれば、1枚1枚の段ボールシートを識別可能な個体識別情報を、印刷装置によって段ボールシートに印刷するので、この個体識別情報に種々の情報を関連付けることで、段ボールシートや段ボールシートから形成される段ボール箱についての管理などの利便性を向上させることができる。
例えば、個体識別情報を段ボールシートについての生産情報(中芯とライナとの糊による貼合の状態や、スリッタやカッタ装置による加工寸法の精度や、機械運転速度や、ヒータによる加熱温度や、機械調整状況など)と関連付ける場合、本発明のように、段ボールシートの製造工程において個体識別情報を段ボールシートに印刷すると、製函工程において個体識別情報を段ボールシートに印刷する場合と比較して、かなり効率的である。製函工程の対象となっている段ボールシートを、その前の製造工程での段ボールシートと照合を取るのが困難である(手間がかかる)ため、製函工程において個体識別情報を印刷するのは非効率であるが、段ボールシートの製造工程(製段工程)において個体識別情報を印刷した場合には、段ボールシートについての生産情報を個体識別情報に関連付け易く、効率的である。
また、上記の本発明によれば、印刷装置をダブルフェーサの下流側に配置するので、ダブルフェーサ(13)の上流側に印刷装置(16)を配置した構成(例えば特許文献2に記載の構成)のように、印刷面がダブルフェーサ(13)の熱盤の表面と摩耗されることはなく、印刷品質の低下は生じない。また、本発明によれば、印刷装置をスリッタスコアラ装置とカッタ装置との間の位置に配置するので、カッタ装置の切断による誤差(切断位置のずれ)や、カッタ装置の下流側において一般的に行われる段ボールシートの不良個所のカットといった外乱が印刷位置に与える影響を抑制することができる。したがって、段ボールシートの搬送方向に関する印刷精度を確保することができる。つまり、搬送方向における印刷ずれを抑制することができる。
また、上記の本発明によれば、印刷装置が、印版を必要とせず、段ボールシートに非接触の状態で印刷するので、印版を用いて印刷する構成(例えば特許文献2に記載の構成)と比較して、段ボールシートの製造中に印刷する個体識別情報の内容を容易且つ適切に変更することができる。
本発明において、好ましくは、印刷装置を制御する制御装置を更に備え、この制御装置は、カッタ装置が両面段ボールシートを切断するごとに、印刷装置によって個体識別情報を印刷させる両面段ボールシート上の印刷位置を設定する。
このように構成された本発明によれば、カッタ装置が段ボールシートを切断するごとに、段ボールシート上の印刷位置を設定するので、カッタ装置の切断による誤差が印刷位置に与える影響を抑制することができる。具体的には、複数回の切断によって生じた切断位置のずれの影響が累積し、搬送方向において印刷位置が大きくずれてしまうことを抑制することができる。
本発明において、好ましくは、制御装置は、カッタ装置が切断を行ったときに両面段ボールシート上に設定した印刷位置と印刷装置が印刷を行う位置との間の距離に対応する長さだけ、当該切断後に両面段ボールシートが搬送されたタイミングで、印刷装置によって個体識別情報を両面段ボールシートに印刷させる。
このように構成された本発明によれば、カッタ装置が切断を行ってから、段ボールシート上に設定した印刷位置と印刷装置が印刷を行う位置との間の距離に対応する長さだけ段ボールシートが搬送されたタイミングで印刷を行うので、設定した印刷位置に個体識別情報を適切に印刷することができる。
他の観点では、上記の目的を達成するために、本発明は、段ボールシートを製造する段ボールシート製造装置であって、所定の段ピッチの段が形成された中芯とライナとを貼り合せて片面段ボールシートを作成するシングルフェーサと、片面段ボールシートに他のライナを貼り合せて両面段ボールシートを作成するダブルフェーサと、両面段ボールシートに罫線の付与加工及びスリット加工を行うスリッタスコアラ装置と、罫線の付与加工及びスリット加工が施された両面段ボールシートをシートの流れ方向における所定の切断長さに切断するカッタ装置と、切断された複数の両面段ボールシートを上下方向に積み重ねるスタッカ装置と、を有し、更に、カッタ装置によって切断されることで作成される複数の両面段ボールシートのそれぞれを識別することができる個体識別情報を、段ボールシートに非接触の状態で印刷する印刷装置を有し、この印刷装置は、段ボールシート製造装置における段ボールシートの搬送ライン上において、ダブルフェーサの下流側の位置に配置され、カッタ装置によって切断された複数の両面段ボールシートは、搬送方向に隣接する両面段ボールシートが部分的に重なり合わされてから、スタッカ装置において上下方向に積み重ねられ、印刷装置は、カッタ装置の下流側の位置で、且つ、未だ部分的に重なり合っていない状態にある両面段ボールシートが搬送される搬送ライン上の位置に配置されている。
このように構成された本発明によっても、カッタ装置の下流側における、未だ部分的に重なり合っていない状態にある段ボールシートが搬送される搬送ライン上の位置に、印刷装置を配置するので、カッタ装置の切断による誤差(切断位置のずれ)や、カッタ装置の下流側において一般的に行われる段ボールシートの不良個所のカットといった外乱が印刷位置に与える影響を抑制することができ、段ボールシートの搬送方向に関する印刷精度を確保することができる。
本発明において、好ましくは、印刷装置を制御する制御装置を更に備え、この制御装置は、カッタ装置が両面段ボールシートを切断するごとに、この切断によって形成された両面段ボールシートの先端位置から所定距離離れた両面段ボールシート上の位置を、印刷装置によって個体識別情報を印刷させる両面段ボールシート上の印刷位置として設定する。
このように構成された本発明によれば、カッタ装置が段ボールシートを切断するごとに、段ボールシート上の印刷位置を設定するので、カッタ装置の切断による誤差が印刷位置に与える影響を適切に抑制することができる。
本発明において、好ましくは、制御装置は、印刷位置を設定した後に、印刷装置が印刷を行う位置を両面段ボールシートの先端が通過してから、この両面段ボールシートが所定距離に対応する長さだけ搬送されたタイミングで、印刷装置によって個体識別情報を両面段ボールシートに印刷させる。
このように構成された本発明によれば、印刷装置が印刷を行う位置を段ボールシートの先端が通過してから、この段ボールシートが所定距離(先端位置と印刷位置との距離)に対応する長さだけ搬送されたタイミングで印刷を行うので、設定した印刷位置に個体識別情報を適切に印刷することができる。
本発明において、好ましくは、印刷装置は、段ボールシートの搬送方向に対して幅方向に並列して配置された複数のインクジェットヘッドを備え、個体識別情報は、シリアル番号から成り、印刷装置を制御する制御装置を更に備え、この制御装置は、両面段ボールシートから丁取りするシートの数である丁取り数に基づき、複数のインクジェットヘッドの中から選択したインクジェットヘッドのそれぞれを用いて、両面段ボールシートに個体識別情報を印刷し、両面段ボールシートに個体識別情報を印刷するごとに、この印刷した個体識別情報に対応する番号に丁取り数に応じた値を加算した番号を、両面段ボールシートに次に印刷する個体識別情報として、選択したインクジェットヘッドのそれぞれに対して設定する。
このように構成された本発明によれば、シリアル番号としての個体識別情報を印刷するごとに、この個体識別情報に対応する番号に丁取り数に応じた値を加算した番号を、次に印刷する個体識別情報として、印刷に使用するインクジェットヘッド(インクジェットノズル)のそれぞれに対して設定するので、製造される段ボールシートに対して連続する番号を順に適切に印刷することができる。
本発明において、好ましくは、印刷装置は、段ボールシートの搬送方向に対して幅方向に並列して配置された複数のインクジェットヘッドと、複数のインクジェットヘッドの各々を上下方向に移動させる上下方向移動機構と、複数のインクジェットヘッドの各々を段ボールシートの幅方向に移動させる幅方向移動機構と、を有する。
このように構成された本発明によれば、印刷装置の上下方向移動機構及び幅方向移動機構を用いて、幅方向に並列して配置された複数のインクジェットヘッドのそれぞれを上下方向及び幅方向に移動させることで、丁取り数や、段ボールシートの厚みや、段ボールシートに個体識別情報を印刷させる位置などの変更に対して、適切且つ速やかに対応することができる。
本発明において、好ましくは、印刷装置は、幅方向に並列して配置された複数のインクジェットヘッドを2組備え、これら2組の複数のインクジェットヘッドは、段ボールシートの搬送方向に沿って配置されている。
このように構成された本発明によれば、2組の複数のインクジェットヘッドが搬送方向に沿って配置(タンデム配置)されているので、オーダー変更に応じて、2組の複数のインクジェットヘッドのうちで使用するインクジェットヘッドを切り替えることで、段ボールシートの生産速度の高速化やオーダー変更回数の増加などに適切に対応することができる。
本発明による段ボールシート製造装置によれば、段ボールシートの製造工程において、個体識別情報を1枚1枚の段ボールシートに対して適切に印刷することができる。
本発明の第1実施形態による段ボールシート製造装置の全体を示す側面図である。 本発明の第1実施形態による印刷装置の全体構成を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態による印刷装置の一部分を拡大して示した斜視図である。 本発明の第1実施形態による印刷装置のインクジェットユニットの側面図である。 本発明の第1実施形態による印刷装置によって段ボールシートに印刷された個体識別情報の具体例を示す図である。 本発明の第1実施形態による印刷装置のインクジェットユニットの制御システムを示すブロック図である。 本発明の第1実施形態において制御装置が印刷装置のインクジェットヘッドに対して行う印刷制御の概要についての説明図である。 本発明の第1実施形態による印刷制御処理を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態による段ボールシート製造装置の全体を示す側面図である。 本発明の第2実施形態による段ボールシート製造装置のカッタ装置及びスタッカ装置を示す概略側面図である。 本発明の第2実施形態において制御装置が印刷装置のインクジェットヘッドに対して行う印刷制御の概要についての説明図である。 本発明の第2実施形態による印刷制御処理を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態による段ボールシート製造装置について説明する。
<第1実施形態>
最初に、本発明の第1実施形態による段ボールシート製造装置について説明する。
(装置構成)
まず、図1を参照して、本発明の第1実施形態による段ボールシート製造装置の全体構成について説明する。図1は、本発明の第1実施形態による段ボールシート製造装置の全体を示す側面図である。
図1に示すように、段ボールシート製造装置(コルゲータ)1は、所定の段ピッチを持つ段が形成される中芯2とライナ4とを貼り合せて片面段ボールシート6を製造するシングルフェーサ8と、この片面段ボールシート6に他のライナ7を貼り合せて両面段ボールシート10を製造するダブルフェーサ12と、この両面段ボールシート10に、搬送方向FWに沿って(つまり段と直交する方向に沿って)、罫線の付与加工及びスリット加工を行うスリッタスコアラ装置17と、この罫線の付与加工及びスリット加工が行われた両面段ボールシート10をシートの搬送方向FWにおける所定の切断長さに切断するカッタ装置20と、この切断された各両面段ボールシートを上下方向に積み重ねるスタッカ装置22と、を有する。また、段ボールシート製造装置1は、スリッタスコアラ装置17とカッタ装置20との間に、両面段ボールシート10に対して印刷を行う印刷装置18を更に有する。なお、以下では、両面段ボールシート10のことを単に「段ボールシート10」とも表記する。
次に、図2乃至図4を参照して、本発明の第1実施形態による印刷装置の構成について具体的に説明する。図2は、本発明の第1実施形態による印刷装置の全体構成を示す斜視図であり、図3は、本発明の第1実施形態による印刷装置の一部分(インクジェットユニットを含む部分)を拡大して示した斜視図であり、図4は、本発明の第1実施形態による印刷装置のインクジェットユニットの側面図である。
図2に示すように、印刷装置18は、インクジェットヘッド(インクジェットノズル)51を備えるインクジェットユニット50を有し、このインクジェットユニット50は、スリッタスコアラ装置17からカッタ装置20へと搬送される段ボールシート10よりも上方に位置するように設けられている。また、インクジェットユニット50は、印刷装置18の幅方向に沿って複数台(具体的には5台)設けられており、スリッタスコアラ装置17によってスリット加工された段ボールシート10のそれぞれに一度に印刷できるようになっている。また、印刷装置18は、この5台のインクジェットユニット50を2組有しており、5台のインクジェットユニット50の組は、搬送方向FWに沿って配置されている、つまりタンデム配置されている(図4参照)。
以下では、搬送方向FWにおいて上流側に配置された5台のインクジェットユニット50の組を適宜「上流側インクジェットユニットセット」と呼び、搬送方向FWにおいて下流側に配置された5台のインクジェットユニット50の組を適宜「下流側インクジェットユニットセット」と呼ぶ。基本的には、1つの生産オーダーにおいては、上流側インクジェットユニットセット及び下流側インクジェットユニットセットの一方のみが印刷に使用され、オーダー変更がなされると、使用するインクジェットユニットセットが切り替えられる。
また、各インクジェットユニット50は、上記のインクジェットヘッド51の他に、インクジェットヘッド51を上下方向(図2中の矢印A11参照)に移動させる上下方向移動機構52と、インクジェットヘッド51などを含むインクジェットユニット50全体を幅方向(図2中の矢印A12参照)に移動させる幅方向移動機構54と、を有しており、5台のインクジェットヘッド51を個別に上下方向及び幅方向に移動させられるようになっている。
インクジェットユニット50のインクジェットヘッド51は、インクジェット方式にて印刷を行うことにより、段ボールシート10に対して非接触の状態で印刷を行う。このインクジェットヘッド51は、被印刷媒体を移動させて、被印刷媒体が移動する方向と直行方向にヘッドを移動させて印刷する所謂「シリアルヘッド方式」ではなく、比較的大きなサイズを有するヘッドを用いて、このヘッドを固定して、被印刷媒体の移動だけで印刷を行う所謂「ラインヘッド方式」を採用したものとなっている。本実施形態では、インクジェットヘッド51は、複数の段ボールシート10の1枚1枚を識別することができる、シリアル番号又はバーコードなどの個体識別情報を印刷する。したがって、そのようなシリアル番号又はバーコードをラインヘッド方式にて印刷可能なサイズがインクジェットヘッド51に適用される。また、インクジェットヘッド51は、図示しないインクタンク(例えば印刷装置18の上部に配置される)とインクチューブを介して接続され、インクタンクからインクが供給されるようになっている。
更に、各インクジェットユニット50は、印刷装置18の幅方向の両側の各フレーム58、59に架設され幅方向に延びる固定部材60に取り付けられている。具体的には、図3及び図4に示すように、インクジェットユニット50の幅方向移動機構54のフレーム54aに取り付けられた断面コの字状のガイド部材66、68が、固定部材60に取り付けられた幅方向に延びるガイド体62、64に係合することで、インクジェットユニット50が固定部材60に固定されている。この場合、幅方向移動機構54に取り付けられたガイド部材66、68が、固定部材60に取り付けられたレールとしてのガイド体62、64と摺動することで、インクジェットユニット50の幅方向の移動が案内されるようになっている。
図4に示すように、インクジェットユニット50の上下方向移動機構52は、インクジェットヘッド51が取り付けられ上下方向に延びるネジ軸52aと、ネジ軸52aが連結されて当該ネジ軸52aを回転させる上下方向移動用モータ52bと、を内部に有している。このような上下方向移動機構52は、上下方向移動用モータ52bによってネジ軸52aを回転させることで、ネジ軸52aに取り付けられたインクジェットヘッド51を上下方向に移動させる。
他方で、図4に示すように、インクジェットユニット50の幅方向移動機構54は、そのフレーム54aに上下方向移動機構52が取り付けられていると共に、上記したフレーム58、59に架設され幅方向に延びるネジ軸56(図2及び図3も参照)が内部を貫通している。そして、幅方向移動機構54は、このネジ軸56に螺合する回転体54bと、この回転体54bにタイミングベルト54cを介して連結された幅方向移動用モータ54dと、をフレーム54a内に有している。このような幅方向移動機構54は、幅方向移動用モータ54dによってタイミングベルト54cを介して回転体54bを回転させることで、当該幅方向移動機構54を含むインクジェットユニット50全体を幅方向に移動させる。
図5は、上記した本発明の第1実施形態による印刷装置によって段ボールシート10に印刷された個体識別情報の具体例を示す図である。図5(a)は、段ボールシート10に印刷されたシリアル番号の一例を示し(矢印A21参照)、図5(b)は、段ボールシート10に印刷されたバーコード(詳しくは一次元バーコード)の一例を示している(矢印A22参照)。
本実施形態では、このようなシリアル番号やバーコードなどの個体識別情報を、印刷装置18によって段ボールシート10に印刷することで、段ボールシート製造装置1によって製造された段ボールシート10の1枚1枚を識別できるようにしている。1つの例では、個体識別情報には、段ボールシート10が製造されたときの生産情報が関連付けられる。例えば、この生産情報としては、中芯2とライナ4との糊による貼合の状態や、スリッタスコアラ装置17やカッタ装置20による加工寸法の精度や、機械運転速度や、ヒータによる加熱温度や、機械調整状況などが挙げられる。他の例では、個体識別情報には、段ボールシート10から形成された段ボール箱に収容された物品の情報や、段ボール箱に収容された物品の差出人や送付先の情報などが関連付けられる。
次に、図6を参照して、本発明の第1実施形態による印刷装置の制御構成について説明する。図6は、本発明の第1実施形態による印刷装置のインクジェットユニットの制御システムを示すブロック図である。
図6に示すように、印刷装置18のインクジェットユニット50は、制御装置100によって制御される。具体的には、制御装置100は、上下方向サーボ駆動ユニット102を介して、インクジェットユニット50の上下方向移動機構52が有する、サーボモータとしての上下方向移動用モータ52bを制御して、インクジェットヘッド51を上下方向に移動させる。また、制御装置100は、幅方向サーボ駆動ユニット104を介して、インクジェットユニット50の幅方向移動機構54が有する、サーボモータとしての幅方向移動用モータ54dを制御して、インクジェットユニット50を幅方向に移動させる。例えば、制御装置100は、丁取り数や、丁取り幅や、段ボールシート10の厚みや、段ボールシート10に個体識別情報を印刷させる位置などに応じて、複数のインクジェットユニット50の各々の上下方向移動用モータ52b及び幅方向移動用モータ54dを個別に制御して、インクジェットヘッド51を上下方向に移動させると共に、インクジェットユニット50を幅方向に移動させる。
更に、制御装置100は、インクジェットユニット50のインクジェットヘッド51を制御する。具体的には、制御装置100は、インクジェットヘッド51によって印刷させる個体識別情報を設定する制御(例えば印刷させるシリアル番号を増加させていく制御)や、段ボールシート10の搬送速度に応じて、インクジェットヘッド51からのインクの吐出速度を設定する制御や、インクジェットヘッド51からインクを吐出させるタイミング(これはインクジェットヘッド51に印刷指令を出力するタイミングに相当する)についての制御などを行う。この場合、制御装置100は、印刷装置18とカッタ装置20との間に設けられた流長センサ25からの、段ボールシート10が搬送された長さに対応する信号(流長信号)が入力されて、この流長信号に基づいて、インクジェットヘッド51に印刷指令を出力する。この制御については、詳細は後述する。
なお、制御装置100は、段ボールシート製造装置1の全体を管理する生産管理装置106が接続されており、この生産管理装置106から種々の情報が入力されて(制御装置100からも生産管理装置106へ種々の情報を出力する)、そのような情報にも基づいて上記したような制御を実施する。
(制御内容)
次に、図7及び図8を参照して、本発明の第1実施形態において制御装置100が印刷装置18のインクジェットユニット50に対して行う制御内容について具体的に説明する。
図7は、本発明の第1実施形態において制御装置100が印刷装置18のインクジェットヘッド51に対して行う制御(印刷制御)の概要を説明するための図を示している。図7は、印刷装置18のインクジェットヘッド51やカッタ装置20などを概略的に示した側面図である。
図7において、符号L1は、カッタ装置20が段ボールシート10を切断する切断長さを示し、符号L2は、インクジェットユニット50のインクジェットヘッド51が印刷を行う位置と、カッタ装置20のカッタ20aによる切断位置との距離を示している。また、符号25aは、メジャーリングロールとしての流長センサ25が備えるローラ25aを示している。この流長センサ25のローラ25aは、カッタ装置20のカッタ20aよりも例えば1m程度上流側に段ボールシート10に接触するように設けられており、搬送される段ボールシート10の移動に伴って回転して、この回転に応じた流長信号(段ボールシート10が搬送された長さに対応するものとなる)を制御装置100に出力する。
第1実施形態では、制御装置100は、カッタ装置20が段ボールシート10を切断したタイミングで、インクジェットユニット50のインクジェットヘッド51によって個体識別情報を印刷させる段ボールシート10上の印刷箇所P1を設定する。具体的には、制御装置100は、カッタ装置20が段ボールシート10を切断するごとに、カッタ装置20が今回切断した段ボールシート10上の位置に基づき、カッタ装置20によって次回切断させる段ボールシート10上の位置を示すカットスケジュールを作成し、このカットスケジュールに応じて、インクジェットヘッド51によって個体識別情報を印刷させる段ボールシート10上の印刷箇所P1を設定する。この場合、制御装置100は、カッタ装置20が段ボールシート10を切断するごとに、インクジェットヘッド51が印刷を行う位置と、段ボールシート10上の印刷箇所P1の先端位置との間の距離L3(L3<L1)に対応するカウンタ(以下では「印刷指令カウンタ」と呼ぶ。)を設定する。この距離L3と印刷指令カウンタとの関係は、段ボールシート10が搬送された実際の長さと流長センサ25からの流長信号に対応する値との関係に相当するものである。
そして、制御装置100は、上記のようにして設定した印刷指令カウンタを、流長センサ25からの流長信号に応じて減算していく。その結果、印刷指令カウンタが0になる。印刷指令カウンタが0となるタイミングは、カッタ装置20が切断を行った後において、段ボールシート10上の印刷箇所P1の先端位置とインクジェットヘッド51が印刷を行う位置との距離L3に対応する長さだけ、段ボールシート10が搬送されたタイミングに相当する、即ち、段ボールシート10上の印刷箇所P1の先端位置が、インクジェットヘッド51が印刷を行う位置へと到達したタイミングに相当する。したがって、制御装置100は、印刷指令カウンタが0になったタイミングで、インクジェットヘッド51に印刷指令を出力する。これにより、インクジェットヘッド51が段ボールシート10に向けてインクを吐出することで、段ボールシート10の印刷箇所P1にシリアル番号やバーコードなどの個体識別情報が印刷されることとなる。
なお、基本的には、カッタ装置20とインクジェットヘッド51との位置関係が固定であるため(距離L2が一定)、カッタ装置20が切断を行った時点において、インクジェットヘッド51と段ボールシート10との搬送方向FWにおける位置関係が決まるので、インクジェットヘッド51が印刷する位置と、インクジェットヘッド51によって個体識別情報を印刷させる段ボールシート10上の印刷箇所P1との関係が一義的に定まるのである。
また、上記のようにカットスケジュールを作成するのは、カッタ装置20が段ボールシート10を切断するごとに、カッタ装置20が今回切断した段ボールシート10上の位置に基づき、即ちカッタ装置20による今回の切断の誤差(切断位置のずれ)を考慮して、カッタ装置20によって次回切断させる段ボールシート10上の位置を設定することで、切断位置のずれの影響が累積しないようにするためである。
次に、図8を参照して、本発明の第1実施形態において制御装置100が印刷装置18のインクジェットユニット50に対して行う印刷制御の流れについて具体的に説明する。図8は、本発明の第1実施形態による印刷制御処理を示すフローチャートである。
このフローの概要を簡単に述べると、ステップS101〜S104の処理は、上流側インクジェットユニットセット及び下流側インクジェットユニットセットのうち、次のオーダー変更時に使用するインクジェットユニットセット(換言すると現行のオーダーにおいて使用していないインクジェットユニットセット)のインクジェットヘッド51を、予め上下方向及び幅方向に位置決めしておくための処理である。そして、ステップS105〜S110の処理は、現行のオーダーにおいて使用しているインクジェットユニットセットのインクジェットヘッド51によって印刷を行うための処理であり、ステップS111〜S113の処理は、オーダー変更時に行う処理である。
まず、ステップS101では、制御装置100は、丁取り数や丁取り幅などの次のオーダーの内容に基づき、複数のインクジェットヘッド51の中で印刷に使用するインクジェットヘッド51及び印刷に使用しないインクジェットヘッド51を示す使用/不使用情報を生成すると共に、この複数のインクジェットヘッド51のそれぞれの幅方向位置を決定する。具体的には、制御装置100は、上流側インクジェットユニットセット及び下流側インクジェットユニットセットのうち、次のオーダーにおいて使用するインクジェットユニットセットの各インクジェットヘッド51について、使用/不使用情報を生成すると共に、幅方向位置を決定する。この場合、制御装置100は、次回の丁取り数や丁取り幅などに基づいて、隣接するインクジェットヘッド51同士が干渉しないようにするという制限の下で(換言すると隣接するインクジェットヘッド51の間隔が最小隣接距離以下にならないようにするという制限の下で)、段ボールシート10に印刷すべき箇所に近いインクジェットヘッド51を使用するように決定する。また、制御装置100は、使用すると決定した各インクジェットヘッド51については、段ボールシート10に印刷すべき箇所に対応する幅方向位置を決定し、使用しないと決定した各インクジェットヘッド51については、事前に定めた適当な幅方向位置を決定する。
次いで、ステップS102では、制御装置100は、次のオーダーにおいて使用するインクジェットユニットセットが有する複数のインクジェットヘッド51の全てを、設定すべき上下方向位置に位置決めする。この場合、制御装置100は、上下方向サーボ駆動ユニット102を介して、インクジェットユニット50の上下方向移動機構52が有する上下方向移動用モータ52bを制御して、インクジェットヘッド51を上下方向に移動させる。
具体的には、制御装置100は、現行のオーダーにおいて製造している段ボールシート10の厚みと、次のオーダーにおいて製造する段ボールシート10の厚みとのうち、大きな方の厚みに応じた上下方向位置に、インクジェットヘッド51を位置決めする。こうする理由は以下の通りである。現行のオーダーにおける段ボールシート10が次のオーダーにおける段ボールシート10よりも厚い場合には、現行のオーダーにおける段ボールシート10の厚みに応じた上下方向位置に、次のオーダーにおいて使用するインクジェットヘッド51を位置決めしておくことで、このインクジェットヘッド51の先端が現行のオーダーにおける段ボールシート10に接触しないようにしている。他方で、次のオーダーにおける段ボールシート10が現行のオーダーにおける段ボールシート10よりも厚い場合には、次のオーダーにおける段ボールシート10の厚みに応じた上下方向位置に、次のオーダーにおいて使用するインクジェットヘッド51を位置決めしておくことで、次のオーダーにおいてインクジェットヘッド51を上下方向位置に改めて位置決めしなくても済むようにしている。
次いで、ステップS103では、制御装置100は、次のオーダーにおいて使用するインクジェットユニットセットが有する複数のインクジェットヘッド51のそれぞれを、ステップS101で決定した幅方向位置に位置決めする。この場合、制御装置100は、幅方向サーボ駆動ユニット104を介して、インクジェットユニット50の幅方向移動機構54が有する幅方向移動用モータ54dを制御して、インクジェットユニット50を幅方向に移動させる。
次いで、ステップS104では、制御装置100は、次のオーダーにおいて使用するインクジェットユニットセットが有する複数のインクジェットヘッド51のそれぞれに対して、ステップS101で決定した使用/不使用情報を設定する。そして、制御装置100は、使用/不使用情報のうちの使用情報を設定したインクジェットヘッド51のそれぞれに対して、印刷するシリアル番号の初期値(印刷初期値)を設定すると共に、印刷毎にシリアル番号を増加させる値(増分値)を設定する。基本的には、制御装置100は、この増分値として、丁取り数の値を適用する(例えば、3丁取りの場合には増分値を「3」にし、4丁取りの場合には増分値を「4」にする)。1つの例では、3丁取りの場合には、3台のインクジェットヘッド51を印刷に使用することとなるが、このうちの一台のインクジェットヘッド51が「101、104、107…」といった具合にシリアル番号を印刷し、当該インクジェットヘッド51に隣接するインクジェットヘッド51が「102、105、108…」といった具合にシリアル番号を印刷し、更に当該インクジェットヘッド51に隣接するインクジェットヘッド51が「103、106、109…」といった具合にシリアル番号を印刷するようにする。
次いで、ステップS105では、制御装置100は、カッタ装置20が段ボールシート10を切断したか否かを判定する。この場合、制御装置100は、カッタ装置20による切断の実行の有無を示すカッタ切断信号を取得し、このカッタ切断信号がオフからオンに切り替わったか否かを判定する。その結果、カッタ切断信号がオンになった場合(ステップS105:Yes)、処理はステップS106に進み、カッタ切断信号がオンになっていない場合(ステップS105:No)、処理はステップS111に進む。
ステップS106では、制御装置100は、次回切断させる段ボールシート10上の位置などを示すカットスケジュールに基づいて、インクジェットヘッド51によって個体識別情報を次に印刷させる段ボールシート10上の印刷箇所P1を求め、この印刷箇所P1に応じて印刷指令カウンタを設定する。具体的には、制御装置100は、カッタ切断信号がオンになった時点での段ボールシート10上の印刷箇所P1の先端位置と、インクジェットヘッド51が印刷を行う位置との距離L3に対応する印刷指令カウンタを設定する(図7参照)。
次いで、ステップS107では、制御装置100は、カッタ切断信号がオフからオンに切り替わった後の流長センサ25からの流長信号に基づいて、印刷指令カウンタを減算する。そして、ステップS108では、制御装置100は、印刷指令カウンタが0になったか否かを判定する。その結果、印刷指令カウンタが0になっていない場合(ステップS108:No)、処理はステップS107に戻り、印刷指令カウンタを更に減算する。このようなステップS107及びS108の処理を繰り返すことで、制御装置100は、印刷指令カウンタが0になるまで、印刷指令カウンタを減算していく。
一方で、印刷指令カウンタが0になった場合(ステップS108:Yes)、処理はステップS109に進む。このときには、カッタ装置20が段ボールシート10を切断した後に、段ボールシート10上の印刷箇所P1の先端位置とインクジェットヘッド51が印刷を行う位置との距離L3に対応する長さだけ、段ボールシート10が搬送されている。つまり、段ボールシート10上の印刷箇所P1の先端位置が、インクジェットヘッド51が印刷を行う位置へと到達している。したがって、制御装置100は、このタイミングで、インクジェットヘッド51に印刷指令を出力する(ステップS109)。具体的には、制御装置100は、個体識別情報を示すシリアル番号として段ボールシート10に印刷すべき値(印刷値)を含む印刷指令を、インクジェットヘッド51に出力する。この印刷値は、上記した初期値に対して増分値を加算していった値であり、増分値を加算するごとに印刷値が更新されて、更新された印刷値がメモリなどに記憶される。
次いで、ステップS110では、制御装置100は、ステップS109で印刷した印刷値に対して増分値を加算する。制御装置100は、ステップS109で用いた印刷値を、増分値を加算することで得られた新たな印刷値にて更新して、更新した印刷値をメモリなどに記憶させる。
次いで、ステップS111では、制御装置100は、オーダー変更があるか否かを判定する。その結果、オーダー変更がない場合には(ステップS111:No)、処理はステップS105に戻る。この場合には、制御装置100は、上記したステップS105〜S110の処理を再度行い、インクジェットヘッド51によって個体識別情報(シリアル番号)を段ボールシート10に印刷させる。こうして、制御装置100は、オーダー変更があるまで、インクジェットヘッド51による印刷を継続して行う。
一方で、オーダー変更がある場合には(ステップS111:Yes)、処理はステップS112に進み、制御装置100は、オーダー変更後において使用するインクジェットユニットセットが有する複数のインクジェットヘッド51の全てを、変更後のオーダーにおいて製造する段ボールシート10の厚みに応じた上下方向位置に位置決めする。具体的には、制御装置100は、段ボールシート10の厚みに応じた段ボールシート10の印刷面の位置から上方向に所定距離(インクジェットヘッド51が段ボールシート10の印刷面に対して適切に印刷することができるような、インクジェットヘッド51の先端部と印刷面との間の距離)だけ離れた位置に、インクジェットヘッド51を位置決めする。なお、上記したステップS102において、次のオーダーにおける段ボールシート10の厚みに応じた上下方向位置にインクジェットヘッド51を既に位置決めしている場合には(この場合は、次のオーダーにおける段ボールシート10が現行のオーダーにおける段ボールシート10よりも厚い場合に相当する)、ステップS112において新たに位置決めを行う必要はない。
最後に、ステップS113において、制御装置100は、次のオーダーに応じた生産へと移行する。この後、ステップS101に戻って、制御装置100は、上記したステップS101以降の処理を再度行う。
なお、上記した実施形態では、流長センサ25を用いて、段ボールシート10が搬送された長さを検出しており、この流長センサ25は、段ボールシート10に接触して検出を行う接触式のセンサ(メジャーリングロールなど)であったが、そのようなセンサの代わりに、段ボールシート10に接触せずに検出を行う非接触式の流長センサ(レーザなどを用いたセンサ)を適用してもよい。更に他の例では、コンベアのベルトが移動した距離を検出可能なパルスジェネレータなどを用いて、段ボールシート10が搬送された長さを検出してもよい。
(作用効果)
次に、本発明の第1実施形態による段ボールシート製造装置の作用効果について説明する。
本実施形態によれば、印刷装置18によって個体識別情報を段ボールシート10に印刷するので、この個体識別情報に種々の情報を関連付けることで、段ボールシート10や段ボールシート10から形成される段ボール箱についての管理などの利便性を向上させることができる。
例えば、個体識別情報を段ボールシート10についての生産情報(中芯2とライナ4との糊による貼合の状態や、スリッタスコアラ装置17やカッタ装置20による加工寸法の精度や、機械運転速度や、ヒータによる加熱温度や、機械調整状況など)と関連付ける場合、本実施形態のように、段ボールシート10の製造工程において個体識別情報を段ボールシート10に印刷すると、製函工程において個体識別情報を段ボールシートに印刷する場合と比較して、かなり効率的である。製函工程の対象となっている段ボールシート10を、その前の製造工程での段ボールシート10と照合を取るのが困難である(手間がかかる)ため、製函工程において個体識別情報を印刷するのは非効率であるが、段ボールシート10の製造工程(製段工程)において個体識別情報を印刷した場合には、段ボールシート10についての生産情報を個体識別情報に関連付け易く、効率的である。
また、本実施形態によれば、印刷装置18をダブルフェーサ12の下流側に配置するので、ダブルフェーサ(13)の上流側に印刷装置(16)を配置した構成(例えば特許文献2に記載の構成)のように、印刷面がダブルフェーサ(13)の熱盤の表面と摩耗されることはなく、印刷品質の低下は生じない。
特に、本実施形態によれば、印刷装置18をスリッタスコアラ装置17とカッタ装置20との間の位置に配置するので、具体的にはカッタ装置20近傍の上流側に配置するので、カッタ装置20の切断による誤差(切断位置のずれ)や、カッタ装置20の下流側において一般的に行われる段ボールシート10の不良個所(ランダムに発生するもの)のカットといった外乱が印刷位置に与える影響を抑制することができる。したがって、段ボールシート10の搬送方向FWに関する印刷精度を確保することができる。つまり、搬送方向FWにおける印刷ずれを抑制することができる。
また、本実施形態によれば、印刷装置18が、印版を必要とせず、インクジェット方式により段ボールシート10に非接触の状態で印刷するので、印版を用いて印刷する構成(例えば特許文献2に記載の構成)と比較して、段ボールシート10の製造中に印刷する個体識別情報の内容を容易且つ適切に変更することができる。
また、本実施形態によれば、カッタ装置20が段ボールシート10を切断するごとに、段ボールシート10上の印刷位置(印刷箇所P1)を設定するので、カッタ装置20の切断による誤差が印刷位置に与える影響を抑制することができる。具体的には、複数回の切断によって生じた切断位置のずれの影響が累積し、搬送方向FWにおいて印刷位置が大きくずれてしまうことを抑制することができる。
また、本実施形態によれば、段ボールシート10上に設定した印刷位置と印刷装置18のインクジェットヘッド51が印刷を行う位置との間の距離L3に対応する長さだけ段ボールシート10が搬送されたタイミングで印刷を行うので、設定した印刷位置に個体識別情報を適切に印刷することができる。
また、本実施形態によれば、シリアル番号としての個体識別情報を印刷するごとに、この個体識別情報に対応する番号に丁取り数に応じた値を加算した番号を、次に印刷する個体識別情報として、印刷に使用するインクジェットヘッド51のそれぞれに対して設定するので、製造される段ボールシート10に対して連続する番号を順に適切に印刷することができる。
また、本実施形態によれば、印刷装置18の上下方向移動機構52及び幅方向移動機構54を用いて、幅方向に並列して配置された複数のインクジェットヘッド51のそれぞれを上下方向及び幅方向に移動させることで、丁取り数や、段ボールシート10の厚みや、段ボールシート10に個体識別情報を印刷させる位置などの変更に対して、適切且つ速やかに対応することができる。
また、本実施形態によれば、2組のインクジェットユニットセット(上流側インクジェットユニットセット及び下流側インクジェットユニットセット)が搬送方向FWに沿って配置(タンデム配置)されているので、オーダー変更に応じて、2組のインクジェットユニットセットのうちで使用するインクジェットヘッドを切り替えることで、段ボールシート10の生産速度の高速化やオーダー変更回数の増加などに適切に対応することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態による段ボールシート製造装置について説明する。
なお、以下では、第1実施形態と異なる構成及び制御について主に説明し、第1実施形態と同様の構成及び制御については説明を適宜省略する(第1実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付す)。ここで特に説明しない構成及び制御は、第1実施形態と同様であるものとする。
(装置構成)
図9は、本発明の第2実施形態による段ボールシート製造装置の全体を示す側面図である。上記した第1実施形態による段ボールシート製造装置1では、カッタ装置20の上流側(具体的には、スリッタスコアラ装置17とカッタ装置20との間で、カッタ装置20近傍の上流側)に印刷装置18が設けられていたが、第2実施形態による段ボールシート製造装置1aでは、図9に示すように、カッタ装置20の下流側に印刷装置18が設けられている。具体的には、第2実施形態では、印刷装置18は、カッタ装置20とスタッカ装置22との間で、カッタ装置20近傍の下流側に設けられている。なお、印刷装置18自体の構成は、第1実施形態と同様である(図2乃至図4参照)。
次に、図10を参照して、本発明の第2実施形態において印刷装置を設ける位置について具体的に説明する。図10は、本発明の第2実施形態による段ボールシート製造装置のカッタ装置及びスタッカ装置を示す概略側面図である。なお、図10では、所謂ダウンスタッカとして構成されたスタッカ装置22を例示している。
図10に示すように、カッタ装置20によって切断された段ボールシート10は、複数のコンベア200、202、204によって搬送される。まず、カッタ装置20によって切断された段ボールシート10は、コンベア200に導入されて増速されて、隣接するシート間に隙間が形成され、この後、搬送面上の段ボールシート10を吸引保持可能に構成されたコンベア(サクションコンベア)202によって減速されて、コンベア204に導入される。コンベア(シングリングコンベア)204は、搬送方向FWに向かって上方に傾斜しており(傾斜角は一定)、コンベア202よりも低速で駆動されている。コンベア202から排出された段ボールシート10は、部分的に重なりが生じた状態でコンベア204に受け止められて、そのまま当該コンベア204の上り勾配に沿って搬送される(符号A31参照)。
なお、コンベア200、202のそれぞれの上方に複数の板バネを設けて、これら複数の板バネによって、コンベア200、202にて搬送される段ボールシート10を下方に付勢するのがよい。また、図10では、計4台のコンベア200、202、204を図示しているが、これらは、説明の便宜上、カッタ装置20の下流側のコンベアとして機能的な観点から代表的なもののみを図示しており、上記したような機能を有するコンベアを4台以上設けてもよい。
上記のコンベア204により搬送されて、コンベア204の出口に到達した段ボールシート10は、スタッカ装置22のリフタテーブル22aに受け止められる。このリフタテーブル22aは、フレーム22b内を昇降可能に設けられており、コンベア204から排出された段ボールシート10を、下降しながら順次受け止める。これにより、リフタテーブル22aの上部に配置されたパレット22c上に段ボールシート10が積層されていく。
第2実施形態では、図10中の符号A32に示すように、未だ部分的に重なり合っていない状態にある段ボールシート10が搬送される搬送ライン上の位置に、印刷装置18を配置する(破線参照)。具体的には、上記したコンベア200、202のいずれか一方の位置に(特にコンベア200、202の両方を跨がない位置を適用する)、印刷装置18を配置する。
なお、第2実施形態は、カッタ装置20によって切断された段ボールシート10を搬送するコンベア204の傾斜角度が固定されたダウンスタッカへの適用に限定はされず(図10参照)、カッタ装置20によって切断された段ボールシート10を搬送するコンベアの傾斜角度が変動するアップスタッカへも同様に適用可能である。
(制御内容)
次に、図11及び図12を参照して、本発明の第2実施形態において行われる制御内容について説明する。第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、制御装置100が印刷装置18のインクジェットユニット50に対して制御を行う(図6参照)。
図11は、本発明の第2実施形態において制御装置100が印刷装置18のインクジェットヘッド51に対して行う制御(印刷制御)の概要を説明するための図を示している。図11は、印刷装置18のインクジェットヘッド51やカッタ装置20などを概略的に示した側面図である。
図11において、符号27は、カッタ装置20によって切断された段ボールシート10が搬送された長さを検出する流長センサであり、符号28は、カッタ装置20によって切断された段ボールシート10の先端を検出するセンサ(先端検出センサ)である。流長センサ27及び先端検出センサ28は、レーザなどを用いて、段ボールシート10に非接触の状態で検出を行うことが可能に構成されたセンサである。また、流長センサ27及び先端検出センサ28は、印刷装置18のインクジェットヘッド51よりも上流側に設けられ、先端検出センサ28は、流長センサ27よりも下流側に設けられている。具体的には、先端検出センサ28は、インクジェットヘッド51が印刷を行う位置よりも距離L4だけ上流側に設けられている。
第2実施形態では、制御装置100は、カッタ装置20が段ボールシート10を切断したタイミングで、この切断によって形成された段ボールシート10の先端位置から所定距離L5(段ボールシート10上に個体識別情報を印刷させるべき位置と段ボールシート10の先端位置との間の距離であり、生産オーダーの内容に含まれるもの、若しくは生産オーダーの内容から求められるものである)だけ離れた段ボールシート10上の箇所を、インクジェットユニット50のインクジェットヘッド51によって個体識別情報を印刷させる段ボールシート10上の印刷箇所P1として設定する。そして、制御装置100は、この印刷箇所P1を規定する所定距離L5に対して、先端検出センサ28がセンシングする位置とインクジェットヘッド51が印刷を行う位置との間の距離L4を加算した長さ(L4+L5)に対応するカウンタ(印刷指令カウンタ)を設定する。この長さ(L4+L5)と印刷指令カウンタとの関係は、段ボールシート10が搬送された実際の長さと流長センサ27からの流長信号に対応する値との関係に相当するものである。
こうして印刷指令カウンタを設定した後、先端検出センサ28が、カッタ装置20による切断によって形成された段ボールシート10の先端位置を検出したタイミングで、制御装置100が、上記のようにして設定した印刷指令カウンタの減算を開始する。そして、制御装置100は、流長センサ27からの流長信号に応じて、印刷指令カウンタを減算していく。その結果、印刷指令カウンタが0になる。印刷指令カウンタが0となるタイミングは、先端検出センサ28が先端位置を検出した後において、上記したL4+L5の長さだけ、段ボールシート10が搬送されたタイミングに相当する、即ち、段ボールシート10上の印刷箇所P1の先端位置が、インクジェットヘッド51が印刷を行う位置へと到達したタイミングに相当する。したがって、制御装置100は、印刷指令カウンタが0になったタイミングで、インクジェットヘッド51に印刷指令を出力する。これにより、インクジェットヘッド51が段ボールシート10に向けてインクを吐出することで、段ボールシート10の印刷箇所P1にシリアル番号やバーコードなどの個体識別情報が印刷されることとなる。
なお、第1実施形態では、接触型の流長センサ25を用いていたのに対して、第2実施形態では、非接触型の流長センサ27を用いているのは、カッタ装置20の下流側では段ボールシート10が切断され、連続シートではないため、メジャーリングロールなどの接触型の流長センサ25では、段ボールシート10が搬送された長さを精度良く検出できないからである。具体的には、カッタ装置20の下流側では、搬送方向FWにおいてシート間に隙間が生じるため、接触型の流長センサ25が段ボールシート10と係合していない状態が生じるが、この状態においても、流長センサ25が段ボールシート10の搬送を示す流長信号を出力し続け(例えばメジャーリングロールのローラ25aが惰性で回転することに因る)、段ボールシート10が実際に搬送された長さよりも大きい長さを検出してしまう場合があるからである。また、カッタ装置20の下流側は設置スペースが小さいため、第2実施形態では、メジャーリングロールなどの接触型の流長センサ25よりも小型に構成される非接触型の流長センサ27を採用している。
次に、図12を参照して、本発明の第2実施形態において制御装置100が印刷装置18のインクジェットユニット50に対して行う印刷制御の流れについて具体的に説明する。図12は、本発明の第2実施形態による印刷制御処理を示すフローチャートである。
図12に示すステップS201〜S205の処理、及びステップS212〜S214の処理は、それぞれ、図8に示したステップS101〜S105の処理、及びステップS111〜S113の処理と同様であるため、その説明を省略する。ここでは、ステップS206〜S211の処理のみを説明する。
ステップS206の処理は、カッタ切断信号がオンになった場合(ステップS205:Yes)に行われる。ステップS206では、制御装置100は、カッタ装置20の切断によって形成された段ボールシート10の先端位置から所定距離L5だけ離れた段ボールシート10上の箇所を、インクジェットヘッド51によって個体識別情報を印刷させる段ボールシート10上の印刷箇所P1として設定する。そして、制御装置100は、この所定距離L5に対して、先端検出センサ28がセンシングする位置とインクジェットヘッド51が印刷を行う位置との間の距離L4を加算した長さ(L4+L5)に対応する印刷指令カウンタを設定する(図11参照)。
次いで、ステップS207では、制御装置100は、先端検出センサ28によって段ボールシート10の先端位置が検出されたか否かを判定する。その結果、段ボールシート10の先端位置が検出されていない場合(ステップS207:No)、処理はステップS207に戻り、制御装置100は、ステップS207の判定を再度行う。制御装置100は、先端検出センサ28によって段ボールシート10の先端位置が検出されるまで、ステップS207の判定を繰り返す。
一方で、段ボールシート10の先端位置が検出された場合(ステップS207:Yes)、処理はステップS208に進み、制御装置100は、先端検出センサ28によって段ボールシート10の先端位置が検出された後の流長センサ27からの流長信号に基づいて、印刷指令カウンタを減算する。そして、ステップS209では、制御装置100は、印刷指令カウンタが0になったか否かを判定する。その結果、印刷指令カウンタが0になっていない場合(ステップS209:No)、処理はステップS208に戻り、印刷指令カウンタを更に減算する。このようなステップS208及びS209の処理を繰り返すことで、制御装置100は、印刷指令カウンタが0になるまで、印刷指令カウンタを減算していく。
一方で、印刷指令カウンタが0になった場合(ステップS209:Yes)、処理はステップS210に進む。このときには、先端検出センサ28が先端位置を検出した後において、上記したL4+L5の長さだけ、段ボールシート10が搬送されている。つまり、段ボールシート10上の印刷箇所P1の先端位置が、インクジェットヘッド51が印刷を行う位置へと到達している。したがって、制御装置100は、このタイミングで、インクジェットヘッド51に印刷指令を出力する(ステップS210)。具体的には、制御装置100は、個体識別情報を示すシリアル番号として段ボールシート10に印刷すべき値(印刷値)を含む印刷指令を、インクジェットヘッド51に出力する。この印刷値は、前述した初期値に対して増分値を加算していった値であり、増分値を加算するごとに印刷値が更新されて、更新された印刷値がメモリなどに記憶される。
次いで、ステップS211では、制御装置100は、ステップS210で印刷した印刷値に対して増分値を加算する。制御装置100は、ステップS210で用いた印刷値を、増分値を加算することで得られた新たな印刷値にて更新して、更新した印刷値をメモリなどに記憶させる。この後、制御装置100は、図8に示したステップS111以降と同様のステップS212以降の処理を行う。
(作用効果)
以上述べた本発明の第2実施形態による段ボールシート製造装置によっても、上記した第1実施形態による段ボールシート製造装置と同様の作用効果が得られる(第1実施形態の「作用効果」のセクション参照)。
具体的には、第2実施形態では、印刷装置18をカッタ装置20近傍の下流側の位置(カッタ装置20下流側における、未だ部分的に重なり合っていない状態にある段ボールシート10が搬送される搬送ライン上の位置)に配置するので、カッタ装置20の切断による誤差(切断位置のずれ)や、カッタ装置20の下流側において一般的に行われる段ボールシート10の不良個所のカットといった外乱が印刷位置に与える影響を抑制することができる。したがって、段ボールシート10の搬送方向FWに関する印刷精度を確保することができる。つまり、搬送方向FWにおける印刷ずれを抑制することができる。
<変形例>
以下では、上記した実施形態の変形例について説明する。
上記した実施形態では、カッタ装置20近傍の上流側又は下流側の位置に印刷装置18を配置していたが、こうすることに限定はされない。他の例では、ダブルフェーサ12とスリッタスコアラ装置17との間の位置に印刷装置18を配置してもよい。要は、ダブルフェーサ12の下流側の位置に印刷装置18を配置すればよい。こうすれば、ダブルフェーサの上流側に印刷装置を配置した構成(例えば特許文献2に記載の構成)のように、印刷面がダブルフェーサの熱盤の表面と摩耗されることはなく、印刷品質の低下は生じない。
また、上記した実施形態では、個体識別情報としてシリアル番号及びバーコードを示したが、これら以外にも種々の記号やコード化パターンを個体識別情報として適用してもよい。
また、上記した実施形態では、印刷装置18のインクジェットヘッド51を、搬送される段ボールシート10の上方に配置していた。この実施形態では、搬送される段ボールシート10の上面に個体識別情報が印刷されることとなる。この場合には、段ボールシート10に印刷された個体識別情報は、当該段ボールシート10から形成される段ボール箱の内側に位置することとなる。他の例では、搬送される段ボールシート10の上方にインクジェットヘッド51を配置する代わりに、若しくは、搬送される段ボールシート10の上方にインクジェットヘッド51を配置するのに加えて、搬送される段ボールシート10の下方にインクジェットヘッド51を配置してもよい。段ボールシート10の下方に配置されたインクジェットヘッド51は、搬送される段ボールシート10の下面に個体識別情報を印刷する。こうして段ボールシート10の下面に印刷された個体識別情報は、当該段ボールシート10から形成される段ボール箱の外側に位置することとなる。
1、1a 段ボールシート製造装置
8 シングルフェーサ
10 両面段ボールシート
12 ダブルフェーサ
17 スリッタスコアラ装置
18 印刷装置
20 カッタ装置
22 スタッカ装置
25、27 流長センサ
28 先端検出センサ
50 インクジェットユニット
51 インクジェットヘッド
52 上下方向移動機構
52b 上下方向移動用モータ
54 幅方向移動機構
54d 幅方向移動用モータ
100 制御装置

Claims (9)

  1. 段ボールシートを製造する段ボールシート製造装置であって、
    所定の段ピッチの段が形成された中芯とライナとを貼り合せて片面段ボールシートを作成するシングルフェーサと、
    片面段ボールシートに他のライナを貼り合せて両面段ボールシートを作成するダブルフェーサと、
    両面段ボールシートに罫線の付与加工及びスリット加工を行うスリッタスコアラ装置と、
    罫線の付与加工及びスリット加工が施された両面段ボールシートをシートの流れ方向における所定の切断長さに切断するカッタ装置と、
    切断された複数の両面段ボールシートを上下方向に積み重ねるスタッカ装置と、
    を有し、
    更に、上記カッタ装置によって切断されることで作成される複数の両面段ボールシートのそれぞれを識別することができる個体識別情報を、段ボールシートに非接触の状態で印刷する印刷装置を有し、この印刷装置は、上記段ボールシート製造装置における段ボールシートの搬送ライン上において、上記ダブルフェーサの下流側で且つ上記スリッタスコアラ装置と上記カッタ装置との間の位置に配置されている、ことを特徴とする段ボールシート製造装置。
  2. 上記印刷装置を制御する制御装置を更に備え、この制御装置は、上記カッタ装置が両面段ボールシートを切断するごとに、上記印刷装置によって上記個体識別情報を印刷させる両面段ボールシート上の印刷位置を設定する、請求項に記載の段ボールシート製造装置。
  3. 上記制御装置は、上記カッタ装置が切断を行ったときに両面段ボールシート上に設定した上記印刷位置と上記印刷装置が印刷を行う位置との間の距離に対応する長さだけ、当該切断後に両面段ボールシートが搬送されたタイミングで、上記印刷装置によって上記個体識別情報を両面段ボールシートに印刷させる、請求項に記載の段ボールシート製造装置。
  4. 段ボールシートを製造する段ボールシート製造装置であって、
    所定の段ピッチの段が形成された中芯とライナとを貼り合せて片面段ボールシートを作成するシングルフェーサと、
    片面段ボールシートに他のライナを貼り合せて両面段ボールシートを作成するダブルフェーサと、
    両面段ボールシートに罫線の付与加工及びスリット加工を行うスリッタスコアラ装置と、
    罫線の付与加工及びスリット加工が施された両面段ボールシートをシートの流れ方向における所定の切断長さに切断するカッタ装置と、
    切断された複数の両面段ボールシートを上下方向に積み重ねるスタッカ装置と、
    を有し、
    更に、上記カッタ装置によって切断されることで作成される複数の両面段ボールシートのそれぞれを識別することができる個体識別情報を、段ボールシートに非接触の状態で印刷する印刷装置を有し、この印刷装置は、上記段ボールシート製造装置における段ボールシートの搬送ライン上において、上記ダブルフェーサの下流側の位置に配置され、
    上記カッタ装置によって切断された複数の両面段ボールシートは、搬送方向に隣接する両面段ボールシートが部分的に重なり合わされてから、上記スタッカ装置において上下方向に積み重ねられ、
    上記印刷装置は、上記カッタ装置の下流側の位置で、且つ、未だ部分的に重なり合っていない状態にある両面段ボールシートが搬送される搬送ライン上の位置に配置されている、ことを特徴とする段ボールシート製造装置。
  5. 上記印刷装置を制御する制御装置を更に備え、この制御装置は、上記カッタ装置が両面段ボールシートを切断するごとに、この切断によって形成された両面段ボールシートの先端位置から所定距離離れた両面段ボールシート上の位置を、上記印刷装置によって上記個体識別情報を印刷させる両面段ボールシート上の印刷位置として設定する、請求項に記載の段ボールシート製造装置。
  6. 上記制御装置は、上記印刷位置を設定した後に、上記印刷装置が印刷を行う位置を両面段ボールシートの先端が通過してから、この両面段ボールシートが上記所定距離に対応する長さだけ搬送されたタイミングで、上記印刷装置によって上記個体識別情報を両面段ボールシートに印刷させる、請求項に記載の段ボールシート製造装置。
  7. 上記印刷装置は、段ボールシートの搬送方向に対して幅方向に並列して配置された複数のインクジェットヘッドを備え、
    上記個体識別情報は、シリアル番号から成り、
    上記印刷装置を制御する制御装置を更に備え、この制御装置は、両面段ボールシートから丁取りするシートの数である丁取り数に基づき、上記複数のインクジェットヘッドの中から選択したインクジェットヘッドのそれぞれを用いて、両面段ボールシートに上記個体識別情報を印刷し、両面段ボールシートに上記個体識別情報を印刷するごとに、この印刷した個体識別情報に対応する番号に丁取り数に応じた値を加算した番号を、両面段ボールシートに次に印刷する個体識別情報として、上記選択したインクジェットヘッドのそれぞれに対して設定する、請求項1乃至のいずれか一項に記載の段ボールシート製造装置。
  8. 上記印刷装置は、
    段ボールシートの搬送方向に対して幅方向に並列して配置された複数のインクジェットヘッドと、
    上記複数のインクジェットヘッドの各々を上下方向に移動させる上下方向移動機構と、
    上記複数のインクジェットヘッドの各々を段ボールシートの幅方向に移動させる幅方向移動機構と、を有する、請求項1乃至のいずれか一項に記載の段ボールシート製造装置。
  9. 上記印刷装置は、幅方向に並列して配置された上記複数のインクジェットヘッドを2組備え、これら2組の複数のインクジェットヘッドは、段ボールシートの搬送方向に沿って配置されている、請求項に記載の段ボールシート製造装置。
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