JP6577338B2 - 無端搬送装置およびその接続構造 - Google Patents

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Description

本発明は、ワークを搬送させるための装置に関し、特に、床上に設置する無端状の搬送レールの全体に連続して配置される無端状の移動体によって、この移動体に搭載されるワークを搬送する無端搬送装置およびそのための接続構造に関するものである。
従来の搬送装置は、搬送すべき軌道に沿って搬送レールが設けられるとともに、この搬送レール内を走行する走行体で構成されており、この走行体を移動させるために駆動チェーンを巡回させ、走行体が駆動チェーンから駆動力を付与される構成であった(特許文献1参照)。
上記搬送装置は、本願の発明者が開発したものであって、三次元方向への搬送を可能にするとともに、個々の走行体について駆動力の伝達および停止を可能にするステージ機能を有する搬送装置であり、長区間を搬送させつつ、所定の位置において走行体を停止させる必要がある場合には好適なものであった。
しかしながら、駆動力の伝達機構としての駆動チェーンが必要となるため、搬送レールに沿って駆動チェーンが移動できる構成としなければならず、その設置領域を設けるために高さ方向への寸法が大きくならざるを得ず、設置スペースの小型化が困難なものとなっていた。また、駆動力を付与するために駆動チェーンを採用する関係上、いわゆるテークアップ機構が必要となり、これまた装置全体の低床化を困難にすることとなっていた。
そこで、本願の出願人は、駆動チェーンを不要にすることにより当該駆動チェーン用のテークアップ装置をも不要にし、さらに搬送装置の全体の高さ寸法を小さくすることのできる搬送装置を開発した(特許文献2参照)。
実登第3086461号公報 特開2007−126268号公報
上記技術における走行体は、車輪を有する走行本体部と、車輪を有することなく上記走行本体部に連結される走行体連結部とで構成されたものであって、上記構成の走行体を順次連結することにより無端状の搬送レールの全周に走行体を配置するものであることから、隣接する走行本体部(すなわち搬送トレイを有する部分)の間には走行体連結部が存在する構成となり、その走行本体部同士の間隔は走行体連結部の長さによって調整されるものであった。そして、搬送レールが弧状に形成された範囲を走行体連結部が移動する場合には、上記搬送レールの弧に対して当該走行体連結部が弦となる状態を生じさせ、弧状の搬送レールの曲線的な距離に対し、直線的に走行体連結部が位置することとなり、走行体連結部の実際の長さ寸法よりも長い曲線状の範囲に跨る状態となっていた。その結果、走行体の位置によって、環状の搬送レールの実際の全周に対し、連結された走行体全体の長さが長短変化することとなっていた。そこで、連結端の一方を長孔とし、連結端が長さ方向に摺動可能にすることによって、上記長さの変化を吸収させていた。
しかしながら、駆動チェーンを不要にしたため、走行体本体部に対する駆動力は、搬送レールの適宜個所で付与せざるを得ず、部分的に駆動力が付与されることにより、その前後は、張り側と緩み側とに分かれ、緩み側では、走行体本体部および走行体連結部の間が狭くなり、連結端の長孔によって吸収させることになるが、同時に弧状レール部分を通過する走行体本体部の長さ調整との関係を調整することが難しかった。そのため、簡易なテークアップ装置を採用するか、または、長孔を大きくし、全長が最も短くなる場合を想定して設計するなどが要請されることとなっていた。
本発明は、上記諸点にかんがみてなされたものであって、その目的とするところは、走行体と連結体とを接続して無端状とした移動体について、その全体の長さ調整が容易となる接続構造を提供するとともに、テークアップ等のメンテナンスを不要にする無端搬送装置を提供することである。
そこで、無端搬送装置における接続構造に係る本発明は、搬送経路を無端状とするように構成された無端レールと、この無端レールに規制されつつ転動する車輪を有して該無端レールに沿って走行可能な複数の走行体と、この走行体に接続可能な複数の連結体とを備え、前記走行体および連結体が繰り返し直列に接続されることによって、無端レールの全体にわたって連続する無端状の移動体を形成し、前記搬送経路の適宜個所において該移動体に搬送方向への駆動力を付与してなる無端搬送装置において、複数の前記連結体のうち少なくとも一つの連結体は、二つの前記走行体との間に接続されるものであり、該連結体の両端部と該二つの走行体の端部とが、少なくとも一方の端部に設けられた連結軸と、他方の端部に該連結軸を遊嵌する嵌入部とで接続され、該嵌入部は、前記連結体の端部が下方へ移動するとき、前記走行体の端部との距離を縮小させる方向へ案内する案内面を有していることを特徴とする。
上記構成によれば、無端状の移動体全体のうち、搬送経路の適宜個所で駆動力が付与されるとき、駆動力が伝達される直後(後列側)は張り側となり、直前(前列側)は緩み側となるが、緩み側においては連結体を下降させることにより、連結部間の距離を短くすることによって移動体の長さを調整することが可能となる。このように、移動体の長さが調整されることにより、テークアップ装置を使用することなく、移動体は蛇行することなく円滑な無端状態を維持することができる。
上記構成における連結軸は、軸線を略水平方向にしつつ配置される水平軸であり、前記嵌入部は、略水平方向に穿設された円形または楕円形の嵌入孔であり、前記案内面は、前記嵌入孔の内部壁面で構成されるようにしてもよい。
この場合には、連結軸の軸線が略水平方向であることから、当該軸を中心に回動自在な状態で端部が連結され、連結体の下降による接続方向の角度変更を許容することができる。また、嵌入部は円形または楕円形の嵌入孔であるため、当該嵌入孔の内部壁面に沿って水平軸の上下方向の位置の変更に伴い、搬送方向への位置も変動させることとなり、連結部間の距離の調整が容易となる。これにより移動体の長さ調整を可能にしている。
また、上記構成における前記連結軸は、軸線を略鉛直方向にしつつ配置される鉛直軸であり、前記嵌入部は、略鉛直方向に穿設され、前記鉛直軸の軸線を傾斜可能な口径を有する略円形または略楕円形の嵌入孔であり、前記案内面は、前記嵌入孔の内部壁面で構成されるようにしてもよい。
この場合には、連結軸の軸線が略鉛直方向であるが、嵌入孔に遊嵌された軸線が傾斜可能であるため、連結体が下降する際、その下降の程度に応じて適宜軸線が傾斜し、連結部間の直線的な距離を小さくすることができる。このような連結部間の距離の変化によっても、移動体の長さ調整が可能となるのである。
さらに、前記構成の接続構造において、前記連結体の両端部と前記走行体の端部との間に連結用の継手を備え、該継手は、一方が連結体に、他方が走行体にそれぞれ接続する端部を有し、異なる二つの連結軸と二つの嵌入部とでそれぞれ接続されるものであり、第1の連結軸は、軸線を略水平方向にしつつ配置される水平軸であり、第2の連結軸は軸線を略鉛直方向にしつつ配置される鉛直軸であり、第1の嵌入部は、略水平方向に穿設された円形または楕円形の第1の嵌入孔であり、第2の嵌入部は、略鉛直方向に穿設され、前記鉛直軸の軸線を傾斜可能な口径を有する略円形または略楕円形の第2の嵌入孔であり、前記案内面は、前記第1および第2の嵌入孔のそれぞれの内部壁面で構成されるようにしてもよい。
上記構成によれば、連結用の継手によって、走行体と連結体とが連結されることとなるが、この継手による接続状態は、水平軸と鉛直軸との二種類によるため、走行体と連結体との角度が、上下左右のいずれに変化したとしても、両軸を中心に回動自在となる。これにより、基本的には、三次元方向への移動体の移動を可能にし、さらに加えて、連結体の可能による連結部間の距離は、二種類(かつ二個所)の接続位置において調整され、移動体の長さの調整範囲が大きくなるものである。
他方、無端搬送装置に係る本発明は、前記に示したいずれかの接続構造によって前記走行体および前記連結体が接続された無端搬送装置であって、前記連結体が自重によって下向きに付勢されていることを特徴とするものである。
上記構成によれば、駆動力が付与された移動体のうち、緩み側における連結部材を強制的に下降させる必要はなく、移動体の一部が緩む状態となれば、当該位置において連結部材が自重によって自動的に下降し、移動体の長さが自動調整されることとなる。これは、三次元搬送のように、搬送方向が傾斜する場合には、走行体および連結体の重量が傾斜に沿って前後方向に作用し、さらには搬送すべきワークの重量も作用するため、移動体への駆動力の付与位置によって、張り側と緩み側が変化することとなり得るが、緩み側において自動的に長さ調整されることにより、連結体の強制的な下降のための手段を設ける必要がなく、簡易な構成の装置とすることができる。
本発明の無端搬送装置における接続構造によれば、無端状に接続した移動体に対して部分的に駆動力を付与した場合等において、緩み側などで長さが変更される場合、連結部の下降のみによって調整可能となり、その調整を容易なものとすることができる。また、水平な軸線を有する嵌入部を使用する場合には、上り傾斜および下り傾斜を有する搬送経路のように、水平面内に限定されず三次元方向への搬送も可能となる。
本発明の無端搬送装置によれば、連結体は自重によって下降し、この下降により連結部間の距離を短縮させることができるため、移動体の長さは自動的に調整されることとなる。なお、張り側のように十分な駆動力(張力)は付与されている場合には、連結部に対しても自重による付勢に抗して引張力が作用し、連結部は下降せずに本来的な連結部間の距離によって接続される状態に復帰し得るものである。
本発明の接続構造が使用される無端搬送装置の概要を示す説明図である。 無端搬送装置の全体を例示する説明図である。 本発明の第1の実施形態を示す説明図である。 第1の実施形態による走行体と連結体との関係を示す説明図である。 第2の実施形態の構成を示す説明図である。 (a)および(b)は、第3の実施形態の構成を示す説明図であり、(c)は、第3の実施形態の変形例を示す説明図である。 本発明の実施形態による使用態様を示す説明図である。 実施形態の変形例を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の接続構造が適用される代表的な無端搬送装置の概略を示す図である。この図に示されるように、無端搬送装置Aは、無端レールを搬送経路に沿って無端状とし、この無端レールLに沿って移動する走行体1と、連結体2とを接続して、無端レールLの全体に連続的に配置する構成となっている。走行体1と連結体2との接続の順序は特に制限されるものではないが、便宜的に交互に接続する場合を例示している。また、この無端搬送装置Aは、無端レールLを床面に設置し、または床面から僅かに浮上させた状態で支持するものを想定している。
無端搬送装置Aに使用される走行体1は、進行方向に対して長尺な棒状部材の本体部11と、その前後両端近傍に配置される車輪部12,13とを備えている。この車輪部は、左右両側に延出する車輪14,15(片方は図中に見えない位置に存在する)を備えるとともに、主軸16,17によって回動自在に軸支され、当該車輪14,15の向きを変化させることができる。また、車輪14,15の近傍には、姿勢制御用の回転体18,19が設けられ、無端レールLに沿った移動を可能にしている。すなわち、無端レールLは、左右に分かれた2つの断面略コ字状のレール構成部材L1,L2で構成されるものであり、前記車輪14,15は、レール構成部材L1,L2の内側底面上を転動し、その状態で、回転体18,19は、レール構成部材L1,L2の上側端縁が対向する間隙部に配置され、高さ方向および左右方向がレール構成部材L1,L2によって制御される構成となっているのである。
また、走行体1の上部表面には、搬送物を搭載するための部材が設けられ、図示のように支柱10が立設されるものである。この支柱10は、走行体1とともに移動することによって、搭載される搬送物が所定の搬送経路に沿って移動できるのである。なお、図示の支柱10は、走行体1に固定的に立設されているが、支柱10の軸回りに回転可能な状態で設けることができ、また、その回転角度を制限できるように、インデックス機構(例えば、90度ごとに間欠回転可能な機構)を設ける場合もある。
連結体2は、走行体1と同様に長尺な棒状部材の本体部21を備えており、この連結体2の長手方向が走行体1の長手方向を延長させる状態で(直列に)接続されることによって、長尺な移動体を構成させるものである。この無端搬送装置Aでは、走行体1の両端と連結部2の両端との間には、接続のための継手3が介在しており、交互に接続される両者1,2が、継手3によって連結されるものとしている。従って、接続構造にかかる実施形態においても継手3を使用する場合を前提に説明するが、この継手3は、後述するような接続構造に必須の構成を備えるものであれば、走行体1または連結体2のいずれか一方に固定的に設けられる構成とすることができる。
ところで、無端搬送装置Aとしては、例えば、図2に示すように、搬送方向を適宜変更しつつ、全体として環状を形成する無端レールLの全体に、走行体1および連結体2が連続した状態(この状態における両者をまとめて移動体と称する)で配置されるものがある。ここで、移動体は、少なくとも1個所において駆動源T1により、駆動力が伝達されて、無端レールLに沿って移動できるようになっている。駆動源T1は、モータ等によって回転力が付与される駆動ローラと、その反対側に配置されるテンションローラとで構成され、両ローラが走行体1および/または連結体2の側面を挟持しつつ回転することにより、駆動力を伝達する構成となっている。
なお、この駆動源T1から進行方向に向かって後方に、第2の駆動源T2を設ける場合がある。この駆動源T2は、前記駆動源T1と同じ構造であるが、駆動力の付与を目的とするものではなく、移動体の緩みを解消させるためのものである。すなわち、両駆動源T1,T2の駆動ローラによる回転数に差違を設け、2個所で駆動力を伝達することにより、当該回転数の差違に応じて、移動体に張力を付与するのである。このような張力付与によって、少なくとも二つの駆動源T1,T2の間に位置する走行体1および連結体2との連結状態は緊張状態となり、走行体1の走行状態を一定に保つことができるのである。特に、走行体1と連結体2を交互に接続する場合には、走行体1の位置が一定の間隔となり、この区間において加工工程を施すことに好適な環境を提供し得るのである。
そこで、次に本発明の第1の実施形態について説明する。本実施形態は、上記のような移動体の移動を可能にするために継手3によって接続されるものであり、当該継手3の構成に基づいて詳述することとする。図3は、本実施形態に使用する継手3の構成を示した図である。図3(a)に示されるように、連結体2は、走行体1の間に配置されるものとし、継手3は、両者1,2の接続部分に配置されるものである。この継手3は、前後(走行体1の側および連結体2の側)が異なる方向(略水平方向および略鉛直方向)に軸線を配置してなる連結軸31,32によって連結されるものであり、当該二種類の連結軸31,32を遊嵌させるために、片方の端部には略水平方向の嵌入孔(嵌入部)33が設けられ、他方の端部には略鉛直方向の嵌入孔(嵌入部)34が設けられている。
この二種類の連結軸31,32によって接続される走行体1および連結体2の先端には、それぞれ両連結軸31,32が適宜挿通できるように、貫通孔35,36が設けられている。本実施形態の場合は、軸線を略水平方向とした水平軸31は、連結体2との接続に使用され、軸線を略鉛直方向とした鉛直軸32は、走行体1との接続に使用されるものとしている。そして、これらの両連結軸31,32によって接続した状態を図3(b)に示す。この図に示されるように、走行体1と連結体2とは、継手3を介在した状態で連続させることができるのである。
ここで、水平軸31とこれを遊嵌する嵌入孔(嵌入部)33との関係を説明する。図4は、水平軸31と嵌入孔33の状態を示す図である。なお、図4は、紙面上の左側から右側に移動体が移動する状態を図示したものとして説明する。この図に示されるように、嵌入孔33は、略直角三角形状に穿設されている。この略直角三角形の斜辺部分は、下向きに傾斜しており、案内面37として機能するものである。すなわち、案内面37は、遊嵌する水平軸31を所定方向に案内するためのものである。そして、走行体1と連結体2とが緊張する状態(例えば、先行する走行体1が連結体2を強く牽引する状態)では、水平軸31が嵌入孔35の最も外側位置に当接するように案内し(図4(a)参照)、走行体1と連結体2とが弛緩状態(例えば、移動体の緩み側に位置するような状態)では、水平軸31が嵌入孔37の下位に当接するように案内する(図4(b)参照)ものである。この弛緩状態における下位への案内は、例えば、連結体2の自重によって(そのために大重量とした連結体2によって)、下降方向へ付勢することができ、このとき、その下降に際して水平軸31を斜め方向に案内するのである。なお、連結体2と水平軸31との間は、遊嵌された状態ではなく、その位置は変動しないものとしている。
このように、連結体2が自重によって下降する場合において、水平軸31が斜め方向に案内されることにより、図4(b)に示すように、連結体2の前後に接続される走行体1の間隔が狭くなるのである。この図に示されているように、連結体2が下降し、水平軸31a,31bがそれぞれ斜め方向に移動することにより、先行する走行体1aに対して、後続の走行体1bが接近した状態となっている。このような嵌入孔37を形成することにより、無端搬送装置において、無端レールに沿って移動する移動体の全長を調整することができるのである。そして、連結体2が大重量であれば、弛緩状態における連結体2の下降は強制的なものとなり(下向きに付勢され)、緩みによる伸びた状態の間隔を強制的に短縮させることができるのである。その結果、テークアップ機構を設けることなく、無端状の搬送経路に移動体を円滑に移動させることができるのである。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図5は、第2の実施形態の要部のみを示す図である。図5(a)に示しているように、本実施形態は、嵌入孔35を円形孔で構成している。円形の嵌入孔35とする場合には、その4分の1の部分の弧状部分を案内面37として機能させるものである。従って、残りの4分の3は、弧状である必要はないが、容易な加工によって案内面37を形成するためには、円形に穿設することも想定される。また、案内面37を弧状とする場合には、連結体2の自重による下降が極めて容易となり、当該下降を容易とすることにより、水平軸31の位置を瞬時に移動させることも可能となる。
また、円形の嵌入孔35の場合には、図5(b)に示すように、水平軸31は、円形の最下点において間隔調整を可能とするが、円弧の延長線上に沿った移動可能範囲を設けることができることから、突発的な(想定外の)間隔変更が生じた場合の遊び範囲として機能させることもできる。このような突発的な間隔変更は、連結体2の重量による下降(付勢)に抗して上昇する方向へ移動しなければならないため、例えば、連続する移動体を構成する一部の走行体1が走行不良の状態に陥った場合など、不測の事態が想定され、そのような場合における他の走行体1または連結体2の損傷を回避し得るものとなる。なお、本実施形態は、円形の嵌入孔37を例示したが、この嵌入孔37を楕円で形成してもよく、楕円の長辺の向きを斜め方向とすることにより、案内面としての案内方向を明確にすることができる。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。図6は、第3の実施形態の要部のみを示すものである。図6(a)に示すように、本実施形態は、鉛直軸32と略鉛直方向に穿設した嵌入孔36とを備えた構成である。嵌入孔36は、情報の半分程度が小径部分36aであり、下半分程度が徐々に拡径されるテーパ部分36bとなっている。ただし、拡径されるテーパ部分36bのうち、走行体2が配置される側の端縁は、小径部分36aと一致させている。
このように、拡径のテーパ部分36bを有する嵌入孔36に鉛直軸32が遊嵌されることによって、図6(b)に示すように、鉛直軸32は、その軸線を傾斜させることが可能となる。この構成から、テーパ部分36bの表面が案内面として機能するものである。そして、鉛直軸32の軸線が傾斜することにより、移動体の長手方向に対する直線距離が短縮されることとなり、移動体が弛緩状態となる場合の長さ調整を可能としているのである。この鉛直軸32は、連結体2が下降することによって傾斜するものであり、当該連結体2の下降は自重によるものとすることができる。なお、鉛直軸32が容易に傾斜できるように、嵌入孔36が穿設される位置よりも先端側の上面38を斜状に形成されている(図6(a)参照)。この斜状上面部38は、軸線が傾斜したときに、継手3の接続部内面が当接することができるものであり、当該当接状態を限度に鉛直軸32の傾斜を許容するものである。この構成から、斜状上面部38は前記案内面を補助する機能を果たすものである。
また、第3の実施形態の変形例を図6(c)に示している。これは、上述した第3の実施形態とともに、水平軸31を遊嵌する嵌入孔35を設けた構成である。図6(b)に示すように、鉛直軸32の傾斜によって、長さ調整が可能であるが、これに加えて水平軸31の移動によっても長さ調整を行うものである。移動体が長尺な場合(走行体1および連結体2が多数連結されている場合)は、いずれか一方による調整により、少ない長さ調整が多数個所で行われることにより、全体として長い距離の調整が可能であるが、長さ調整できる範囲が短い場合には、1個所における調整範囲を大きくする必要がある。そのような場合には、水平軸31による調整と鉛直軸32による調整を同時に可能とすることによって対応するのである。図6(c)に示されるように、両軸31,32によって調整された長さは、鉛直軸32のみによる長さ調整の場合(図6(b)の場合)よりも明らかに走行体1の距離は短くなっている。
ところで、上記鉛直軸32を使用する構成は、同時に移動体が左右方向へ曲がる場合(図2参照)において、必要な方向への変換軸として機能させることとなる。左右の(水平な)方向へ向きを変える場合には、略鉛直方向に軸線を有する回動軸が必要であるから、この回動軸を鉛直軸32が兼用するのである。
他方、前述のように、水平軸31によって長さ調整する場合には、水平軸31によって上下方向への方向変更における回動軸として機能させることができる。すなわち、図7(a)に示すように、水平状態から上り勾配のレールLに沿って移動させる場合、移動体は、水平軸を中心に回動できることにより、上下方向に有角状とすることができる。また、同様に、下り勾配から水平状態へ変更する場合も同様である。このように、水平軸31および鉛直軸32を使用することにより、無端搬送でありながら、その搬送方向を三次元とすることができるのである。
さらに、図7(a)および(b)に示すように、レールLが上り勾配または下り勾配となる場合には、走行体1に搭載される搬送物等の重量により、勾配の上方に位置する走行体1などが、下方へ引っ張ることとなる。つまり、上り勾配(図7(a)参照)の場合には、牽引力が先方の走行体1に作用するが、後方の走行体1は後ろ向きに引っ張ることとなるため、当該範囲における移動体は緊張状態となる。他方、下り勾配(図7(b)参照)の場合には、牽引される先方の走行体1の牽引力が後続の走行体1に作用するよりも、自重により進行することとなり、当該範囲における移動体は弛緩状態となる。そこで、この弛緩状態においては、走行体1の間隔を狭くするように、前記のような嵌入孔35によって遊びを吸収させることができるのである。
以上のとおり、それぞれ例示した実施形態によれば、部分的に駆動力が付与されることによる移動体の緩み側において、移動体を構成する走行体および連結体2の相対的な距離を短縮させることができる。この相対的な距離の短縮は、水平方向への移動に限らず、高さの異なる方向へ移動させる際にも可能となり、三次元搬送を可能にするものである。また、このような距離短縮のための調整は、連結部2が下降方向へ移動することのみによって実現されるものであるため、連結部2に対して下降方向へ付勢する手段、例えば、搬送経路上の特定区間において、連結部2を下向きに押圧させる押圧装置を設けること、または、磁力によって下降方向へ吸引するなどによることができる。さらには、連結体2を大重量にすることによって、これらの付勢手段を設けることなく、下方へ付勢させることも可能となる。
本発明の実施形態は、上記のとおりであるが、これらの実施形態は、本発明の一例を示すものであって、本発明がこれらの実施形態に限定されるものではない。従って、本発明の趣旨の範囲内において、これらを変更した形態とすることも可能である。
例えば、図8(a)は、第1の実施形態における継手3の構造を変形した例を示すものである。この変形例は、図8(a)に示すように、略直角三角形とした嵌入孔35の斜辺上下逆向きとしたものである。第1の実施形態では、嵌入孔35に対し水平軸31が移動するように構成されていたのに対し、この変形例では、水平軸31に対して嵌入孔35を有する継手3が移動するものである。従って、図8(b)に示すように、連結体2は、継手3とともに下降しつつ、走行体1の間隔を縮小させることとなるものである。
また、第1の実施形態および前記変形例では、継手3の上下方向の向きが決まった構成となっているため、接続時には継手3の向きに配慮しなければならないが、図8(c)に示すように、嵌入孔35の形状を上下方向に対称となる形状とすることにより、上下方向の向きを考慮せず接続することができる。なお、図8(c)は、変形例と同じ構成について示したものであり、第1の実施形態においても同様に上下対称な形状の嵌入孔35を採用することができる。
また、変形例は、鉛直軸32の傾斜について示していないが、変形例の水平軸31に対する移動に代えて、または加えて、鉛直軸32を傾斜させ得る嵌入孔36を設ける構成としてもよい。また、前述の実施形態および変形例では、継手3を別部材として構成したが、水平軸31と嵌入孔35のみによる長さ調整、または鉛直軸32と嵌入孔36のみによる長さ調整を行う場合は、継手3を走行体1または連結体2の端部に連結した構成としてもよい。
1 走行体
2 連結体
3 継手
10 支柱
11 走行体の本体部
12,13 車輪部
14,15 車輪
16,17 主軸
18,19 回転体
31 水平軸
32 鉛直軸
33 嵌入孔(略水平方向の嵌入部)
34 嵌入孔(略鉛直方向の嵌入部)
35,36 貫通孔
37 案内面
38 斜状上面部
T1 第1の駆動源
T2 第2の駆動源
L 無端レール
L1,L2 レール構成部材

Claims (5)

  1. 搬送経路を無端状とするように構成された無端レールと、この無端レールに規制されつつ転動する車輪を有して該無端レールに沿って走行可能な複数の走行体と、この走行体に接続可能な複数の連結体とを備え、前記走行体および連結体が繰り返し直列に接続されることによって、無端レールの全体にわたって連続する無端状の移動体を形成し、前記搬送経路の適宜個所において該移動体に搬送方向への駆動力を付与してなる無端搬送装置において、
    複数の前記連結体のうち少なくとも一つの連結体は、二つの前記走行体との間に接続されるものであり、該連結体の両端部と該二つの走行体の端部とが、少なくとも一方の端部に設けられた連結軸と、他方の端部に該連結軸を遊嵌する嵌入部とで接続され、該嵌入部は、前記連結体の端部が下方へ移動するとき、前記走行体の端部との距離を縮小させる方向へ案内する案内面を有していることを特徴とする無端搬送装置における接続構造。
  2. 前記連結軸は、軸線を略水平方向にしつつ配置される水平軸であり、前記嵌入部は、略水平方向に穿設された円形または楕円形の嵌入孔であり、前記案内面は、前記嵌入孔の内部壁面で構成されている請求項1に記載の無端搬送装置における接続構造。
  3. 前記連結軸は、軸線を略鉛直方向にしつつ配置される鉛直軸であり、前記嵌入部は、略鉛直方向に穿設され、前記鉛直軸の軸線を傾斜可能な口径を有する略円形または略楕円形の嵌入孔であり、前記案内面は、前記嵌入孔の内部壁面で構成されている請求項1に記載の無端搬送装置における接続構造。
  4. さらに、前記連結体の両端部と前記走行体の端部との間に連結用の継手を備え、該継手は、一方が連結体に、他方が走行体にそれぞれ接続する端部を有し、異なる二つの連結軸と二つの嵌入部とでそれぞれ接続されるものであり、第1の連結軸は、軸線を略水平方向にしつつ配置される水平軸であり、第2の連結軸は軸線を略鉛直方向にしつつ配置される鉛直軸であり、第1の嵌入部は、略水平方向に穿設された円形または楕円形の第1の嵌入孔であり、第2の嵌入部は、略鉛直方向に穿設され、前記鉛直軸の軸線を傾斜可能な口径を有する略円形または略楕円形の第2の嵌入孔であり、前記案内面は、前記第1および第2の嵌入孔のそれぞれの内部壁面で構成されている請求項1に記載の無端搬送装置における接続構造。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の接続構造によって前記走行体および前記連結体が接続された無端搬送装置であって、前記連結体が自重によって下向きに付勢されていることを特徴とする無端搬送装置。
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