JP6576265B2 - 制御装置および方法 - Google Patents
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Description
また、不感帯については、特許文献2において「冷凍機の安定化度が高いと判断したときには、冷凍機の安定化度が低いと判断したときに比べて、不感帯を大きく変更する」と説明されているように、制御の分解能の低下を促進する側で利用するのが、むしろ一般的な認識になっている。
また、本発明の制御装置の1構成例は、さらに、制御量PVが整定し易い時間帯と前記整定性判定手段が判定した場合に、制御量PVの上下動幅を検出する上下動幅検出手段と、制御量PVが整定し易い時間帯と前記整定性判定手段が判定した場合に、前記上下動幅検出手段が検出した制御量PVの上下動幅の大きさに応じて、前記整定時間帯の不感帯幅を決定する不感帯幅決定手段とを備えることを特徴とするものである。
空調機の熱交換機の冷温水流量を調整するバルブの開度とこのバルブを通過する冷温水の流量には、一般的に強非線形関係がある。この強非線形系に3%の不感帯を単純に適用すると、以下のような特性になる。
一方、低開度側では、3%のバルブ開度指示値の変化毎のバルブの動作が大きな冷温水量の変化を与えるので、空調機による温度制御は低分解能になる。すなわち、高開度側では0.1℃レベルの温度制御ができたとしても、低開度側では1.0℃レベルで温度が上下動する粗い制御になる。このような性質が、バルブを制御する制御演算部の調整作業や整定動作を複雑にしている。
制御対象に外乱が加わり難い時間帯については、自動検出する手法でもよいし、外部から時間帯を指定する手法でもよい。
温度(制御量PV)の計測における計測ノイズに伴うバルブ開度指示値(操作量MV)の微動が避けられない場合は、バルブの完全な整定状態(一切の微動もない安定状態)は期待できない。
したがって、不感帯幅を小さくする際は、一律にするのではなく、整定性判定時に発生している温度(制御量PV)の上下動幅を参照して決定してもよい。このような不感帯幅の決定は、目標とする温度整定性を得るための、必要最小限の不感帯操作になる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係る制御装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態は、上記発明の原理1に対応する例である。
操作量出力部2は、制御演算部1が算出した操作量MVをアクチュエータ10(例えばバルブ)に出力する(図2ステップS101)。
整定性判定部3の以上のような動作は、上記の発明の原理1に記載した、外乱が加わり難い時間帯について自動検出する手法に相当する。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図4は本発明の第2の実施の形態に係る制御装置の構成を示すブロック図であり、図1と同一の構成には同一の符号を付してある。本実施の形態は、上記発明の原理2に対応する例である。
上下動幅検出部9は、制御量PVが整定し易い時間帯と整定性判定部3が判定した場合に、図示しないセンサ(例えば室温センサ)によって計測される制御量PV(例えば温度)の上下動幅Wを検出する(図5ステップS204)。
不感帯調整部6aは、整定時間帯検出部5によって整定時間帯と認定された場合、アクチュエータ10に設定されている非整定時間帯の不感帯幅DBを、この不感帯幅よりも小さい値の、整定時間帯の不感帯幅DBに変更する(図5ステップS208)。このとき、不感帯調整部6aは、直前の処理で不感帯幅決定部11が整定時間帯の不感帯幅DBの値を決定した場合には、不感帯幅決定部11が決定した最新の不感帯幅DBの値を、アクチュエータ10に設定する値とし、低外乱状態通知部4からの通知により整定時間帯と認定されたために不感帯幅決定部11による不感帯幅DBの決定が行われていない場合には、整定時間帯の不感帯幅DBの規定値(例えば0.1%)を、アクチュエータ10に設定する値とする。
制御装置は、以上のようなステップS200〜S211の処理を例えばオペレータの指示によって制御が終了するまで(図5ステップS212においてYES)、制御周期毎に行なう。
Claims (6)
- 制御の設定値SPと制御量PVに基づいて操作量MVを算出してアクチュエータに出力する制御演算手段と、
前記アクチュエータに設定されている非整定時間帯の不感帯幅に基づく所定幅の範囲内で操作量MVが上下動する制御状態が継続している場合に、制御量PVが整定し易い時間帯と判定する整定性判定手段と、
制御量PVが整定し易い時間帯と前記整定性判定手段が判定した場合に、整定時間帯と認定する整定時間帯検出手段と、
この整定時間帯検出手段によって整定時間帯と認定された場合に、前記アクチュエータに設定されている非整定時間帯の不感帯幅を、この不感帯幅よりも小さい値の、整定時間帯の不感帯幅に変更する第1の不感帯調整手段と、
前記整定時間帯検出手段によって整定時間帯と認定された後に、前記アクチュエータに設定されている整定時間帯の不感帯幅に基づく所定幅の範囲内で上下動する操作量MVに規定値以上の変化が生じた場合に、外乱が加わっている非整定時間帯と認定する非整定時間帯検出手段と、
この非整定時間帯検出手段によって非整定時間帯と認定された場合に、前記アクチュエータに設定されている整定時間帯の不感帯幅を、この不感帯幅よりも大きい値の、前記非整定時間帯の不感帯幅に変更する第2の不感帯調整手段とを備えることを特徴とする制御装置。 - 請求項1記載の制御装置において、
さらに、外部からの操作に応じて、制御対象に外乱が加わり難い時間帯であることを示す通知情報を発生させる低外乱状態通知手段を備え、
前記整定時間帯検出手段は、制御量PVが整定し易い時間帯と前記整定性判定手段が判定した場合、または制御対象に外乱が加わり難い時間帯と前記低外乱状態通知手段から通知された場合に、整定時間帯と認定することを特徴とする制御装置。 - 請求項1または2記載の制御装置において、
さらに、制御量PVが整定し易い時間帯と前記整定性判定手段が判定した場合に、制御量PVの上下動幅を検出する上下動幅検出手段と、
制御量PVが整定し易い時間帯と前記整定性判定手段が判定した場合に、前記上下動幅検出手段が検出した制御量PVの上下動幅の大きさに応じて、前記整定時間帯の不感帯幅を決定する不感帯幅決定手段とを備えることを特徴とする制御装置。 - 制御の設定値SPと制御量PVに基づいて操作量MVを算出してアクチュエータに出力する制御演算ステップと、
前記アクチュエータに設定されている非整定時間帯の不感帯幅に基づく所定幅の範囲内で操作量MVが上下動する制御状態が継続している場合に、制御量PVが整定し易い時間帯と判定する整定性判定ステップと、
制御量PVが整定し易い時間帯と前記整定性判定ステップで判定した場合に、整定時間帯と認定する整定時間帯検出ステップと、
この整定時間帯検出ステップで整定時間帯と認定した場合に、前記アクチュエータに設定されている非整定時間帯の不感帯幅を、この不感帯幅よりも小さい値の、整定時間帯の不感帯幅に変更する第1の不感帯調整ステップと、
前記整定時間帯検出ステップで整定時間帯と認定した後に、前記アクチュエータに設定されている整定時間帯の不感帯幅に基づく所定幅の範囲内で上下動する操作量MVに規定値以上の変化が生じた場合に、外乱が加わっている非整定時間帯と認定する非整定時間帯検出ステップと、
この非整定時間帯検出ステップで非整定時間帯と認定した場合に、前記アクチュエータに設定されている整定時間帯の不感帯幅を、この不感帯幅よりも大きい値の、前記非整定時間帯の不感帯幅に変更する第2の不感帯調整ステップとを含むことを特徴とする制御方法。 - 請求項4記載の制御方法において、
さらに、外部からの操作に応じて、制御対象に外乱が加わり難い時間帯であることを示す通知情報を発生させる低外乱状態通知ステップを含み、
前記整定時間帯検出ステップは、制御量PVが整定し易い時間帯と前記整定性判定ステップで判定した場合、または制御対象に外乱が加わり難い時間帯であることを示す通知情報が発生した場合に、整定時間帯と認定するステップを含むことを特徴とする制御方法。 - 請求項4または5記載の制御方法において、
さらに、制御量PVが整定し易い時間帯と前記整定性判定ステップで判定した場合に、制御量PVの上下動幅を検出する上下動幅検出ステップと、
制御量PVが整定し易い時間帯と前記整定性判定ステップで判定した場合に、前記上下動幅検出ステップで検出した制御量PVの上下動幅の大きさに応じて、前記整定時間帯の不感帯幅を決定する不感帯幅決定ステップとを含むことを特徴とする制御方法。
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JP2016031844A JP6576265B2 (ja) | 2016-02-23 | 2016-02-23 | 制御装置および方法 |
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