JP6575387B2 - カーボンナノ構造体の製造方法及びカーボンナノ構造体の製造装置 - Google Patents

カーボンナノ構造体の製造方法及びカーボンナノ構造体の製造装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6575387B2
JP6575387B2 JP2016025433A JP2016025433A JP6575387B2 JP 6575387 B2 JP6575387 B2 JP 6575387B2 JP 2016025433 A JP2016025433 A JP 2016025433A JP 2016025433 A JP2016025433 A JP 2016025433A JP 6575387 B2 JP6575387 B2 JP 6575387B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carbon
containing metal
nanostructure
protrusion
molten
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016025433A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017145145A (ja
Inventor
大久保 総一郎
総一郎 大久保
日方 威
威 日方
龍資 中井
龍資 中井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP2016025433A priority Critical patent/JP6575387B2/ja
Publication of JP2017145145A publication Critical patent/JP2017145145A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6575387B2 publication Critical patent/JP6575387B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)

Description

本発明はカーボンナノ構造体の製造方法及びカーボンナノ構造体の製造装置に関する。
炭素原子がナノメートルレベル間隔で並列した線状のカーボンナノチューブやシート状のグラフェンといったカーボンナノ構造体が従来知られている。このようなカーボンナノ構造体は、例えば特許文献1に開示されるように、鉄などの微細触媒を加熱しつつ、炭素を含む原料ガスを供給することで触媒からカーボンナノ構造体を成長させる方法により得られる。
また、非特許文献1には、酸化処理した鉄シート基材を浸炭熱処理しながら破断することで、鉄シート基材の破断面から架橋した状態でカーボンナノ構造体を引き出す方法が提案されている。
特開2005−330175号公報
SEIテクニカルレビュー、浸炭鉄破断時にブリッジ成長する新規カーボンナノファイバー、2014年7月、第185号
特許文献1に記載の触媒からカーボンナノ構造体を成長させる方法は、触媒から成長するカーボンナノ構造体の成長方向の制御が難しく、成長したカーボンナノ構造体に曲がりが発生し易い。このように曲がりが発生すると、カーボンナノ構造体に例えば五員環や七員環などの構造的な欠陥が生じ、電気抵抗等が局所的に増加する。また、長尺のカーボンナノ構造体の製造が難しく、複数のカーボンナノ構造体を高密度で束ねることも困難となる。
一方、非特許文献1に記載の酸化処理した鉄シート基材を浸炭熱処理しながら破断する方法では、成長方向の制御されたカーボンナノ構造体を得ることができる。しかし、カーボンナノ構造体の原料となる炭素の供給は、固体の内部拡散又は表面拡散に頼っており原料供給速度が遅くなる。これにより、カーボンナノ構造体の成長点への原料供給量が少なくなり、カーボンナノ構造体の連続成長に課題がある。
本発明は、前述のような事情に基づいてなされたものであり、曲がり等の変形が抑制された長尺のカーボンナノ構造体の製造方法、及び変形が抑制された長尺のカーボンナノ構造体を安定して製造可能な製造装置の提供を目的とする。
前記課題を解決するためになされた本発明の一態様に係るカーボンナノ構造体の製造方法は、溶融した炭素含有金属の表面に引き出し用部材の一部を接触させる接触工程と、前記引き出し用部材を前記溶融した炭素含有金属から引き離し前記引き出し用部材と前記溶融した炭素含有金属との間にカーボンナノ構造体を成長させる引き出し工程とを備える。
前記課題を解決するためになされた本発明の別の一態様に係るカーボンナノ構造体の製造装置は、溶融した炭素含有金属を支持する支持体と、引き出し用部材とを備え、前記溶融した炭素含有金属と前記引き出し用部材とが接触及び引き離しできるように、前記支持体と前記引き出し用部材との相対的位置関係が移動可能に構成される。
本発明の一態様に係るカーボンナノ構造体の製造方法は、曲がり等の変形が抑制された長尺のカーボンナノ構造体の製造方法、及び曲がり変形が抑制された長尺のカーボンナノ構造体を安定して製造可能な製造装置の提供を可能とする。
本発明の一態様に係るカーボンナノ構造体の製造装置を示す模式図である。 本発明の一態様に係るカーボンナノ構造体の製造方法で用いる引き出し用部材の(a)側面模式図及び(b)斜視模式図である。 本発明の一態様に係るカーボンナノ構造体の製造方法で用いる引き出し用部材の(a)側面模式図及び(b)斜視模式図である。 本発明の一態様に係るカーボンナノ構造体の製造方法で用いる引き出し用部材の(a)側面模式図及び(b)斜視模式図である。 本発明の一態様に係るカーボンナノ構造体の製造方法の流れを(a)から(d)に順に示す模式図である。 本発明の一態様に係る突起部を有する金属体の突起部からカーボンナノ構造体を製造する模式図である。 図6における突起部を有する金属体の構造を(a)から(c)に例示する断面模式図である。
[本発明の実施形態の説明]
本件発明の一態様に係るカーボンナノ構造体の製造方法は、溶融した炭素含有金属の表面に引き出し用部材の一部を接触させる接触工程と、前記引き出し用部材を前記溶融した炭素含有金属から引き離し、前記引き出し用部材と前記溶融した炭素含有金属との間にカーボンナノ構造体を成長させる引き出し工程とを備える。なお、「炭素含有金属」とは、炭素が含まれる金属のことを意味する。
本発明者らは、鋭意検討した結果、引き出し用部材を溶融した炭素含有金属に接触させた後に引き離すことで、カーボンナノ構造体を引き離す方向に連続して成長させることができることを見出し、本発明を完成させた。カーボンナノ構造体を連続して成長させるためには、溶融した炭素含有金属における成長点近傍の炭素量をその温度における飽和濃度に保つ必要がある。すなわち、カーボンナノ構造体の成長により消費された炭素が成長点に供給され続けなければならない。本発明者らは、炭素含有金属を溶融状態にすることで、カーボンナノ構造体の原料となる炭素の供給速度を固体の金属に比べ大きく向上させることができることも見出した。このため、溶融した炭素含有金属にカーボンナノ構造体の原料となる炭素を供給することで長尺のカーボンナノ構造体を安定して製造することができる。なお、「溶融」とは、完全に金属が液体状態となっているものだけではなく、液体状態と固体状態が混在している状態であってもよい。なお、本明細書における飽和濃度は、鉄炭素系平衡状態図(例えば「NipponSteelMonthly、モノづくりの原点−科学の世界Vol.11、2004年5月号、11頁〜14頁」など)において「液体」領域と「液体とグラファイト」領域の境界線から得ることができる。例えば、鉄炭素系については、1153℃で4.3質量%以上、1500℃で5質量%以上である。
前記引き出し工程と並行して溶融した炭素含有金属に炭素を供給し、溶融した炭素含有金属内の炭素溶解量を連続的に保つ炭素供給工程をさらに備えるとよい。このように炭素供給工程をさらに備えることで、溶融した炭素含有金属内の炭素量の不足を抑制し、カーボンナノ構造体を連続的に成長させることができる。なお、「炭素溶解量」とは、炭素含有金属に溶解している炭素量のことである。炭素溶解量は、溶融した炭素含有金属の温度において炭素が飽和状態まで溶解している状態であればよい。炭素溶解量を連続的に保つとは、炭素含有金属内の炭素溶解量がカーボンナノ構造体の成長のために必要な量を下回らないように維持し続けることを意味する。連続的とは必ずしも炭素の供給が連続して行われることに限定されず、間欠的な供給でもよい。
前記引き出し工程での引き出し速度は、10−3mm/s以上10mm/s以下であるとよい。引き出し速度は、特に限定されるものではなく、カーボンナノ構造体の成長の度合いを見ながら制御することができる。引き出し速度が10−3mm/s未満であればカーボンナノ構造体の成長速度が遅くコスト面で不利であり、長尺の製造コストの観点から好ましくは0.1mm/s以上、さらに好ましくは1mm/s以上である。引き出し速度が10mm/sを超えるとカーボンナノ構造体の破断が生じ易くなり、長尺の製造が困難となる。破断抑制の観点からは、より好ましくは10mm/s以下である。引き出し速度を前記範囲とすることで、カーボンナノ構造体に一定の張力が加えられた状態で成長するため、曲がり等の変形が抑制されたカーボンナノ構造体を製造することができる。
前記引き出し用部材は、前記接触工程で前記溶融した炭素含有金属と接触する側の面に、少なくとも1以上の突起部、線状の炭素繊維部、又はシート状の炭素繊維部を備えるとよい。このように、前記引き出し用部材の前記炭素含有金属との接触面の構造を変えて、接触する先端部の形状を選択することで、線状やシート状といった、所望のカーボンナノ構造体の形状を得ることができる。なお、「線状」とは、中空のロッド形状を含む意味であり、例えばカーボンナノチューブ等の形状が挙げられる。シート状のカーボンナノ構造体は例えばグラフェンと呼ばれる構造である。
前記溶融した炭素含有金属は、黒鉛粉末と金属粉末の混合物の加熱により形成されるとよい。このように、黒鉛粉末と金属粉末の混合物の加熱することで、粉末を混合する割合を変えることができるため、溶融した炭素含有金属の炭素溶解量の調整が容易となる。加熱溶融は、接触工程の直前に行うことができる。例えば黒鉛坩堝のような支持体内で混合、溶融を行い、そのまま接触工程に供することで、工程の簡略化と炭素量の調整を同時に達成可能である。また事前に溶融して形成した炭素含有金属を冷却、粉砕等することで、所望の炭素量を持つ炭素含有金属を予め準備しておくこともできる。
また、別な態様として、前記接触工程に供される前記溶融した炭素含有金属は、少なくとも1以上の突起部を有する金属体の突起部に、炭素供給及び加熱することで形成することもできる。ここで、「突起部に炭素供給及び加熱する」とは、突起部を加熱溶融して、溶融した突起部に炭素を供給することを意味する。このように、突起部を有する金属体の突起部を加熱溶融することにより、突起部からカーボンナノ構造体を成長させることができる。溶融した突起部への炭素供給は、金属体に含まれる炭素からも供給されるが、溶融部に別途炭素供給する手段を設けることが好ましい。このように突起部のみを溶融することで、使用する金属の量は少量で済みコストが安くなる。溶融のための熱量も少なくて済む。
以上説明した炭素含有金属は、鉄、ニッケル、コバルト及びそれらの合金からなる群より選択される少なくとも1種を含むとよい。鉄、ニッケル、コバルト及びそれらの合金は炭素を溶解しやすい金属であるため、安定的に炭素含有金属内の炭素溶解量を保つことができる。なお、「含む」とは、含有量を最も多く含んでいることを意味し、例えば50質量%以上含まれることが好ましい。鉄、ニッケル、コバルト及びそれらの合金を複数種類含む場合は、それらの合計量が他の成分に比べて最も多く含まれることを言う。
本発明の一態様に係るカーボンナノ構造体の製造装置は、溶融した炭素含有金属を支持する支持体と、引き出し用部材とを備え、前記炭素含有金属と前記引き出し用部材とが接触及び引き離しできるように、前記支持体と前記引き出し用部材の位置を相対的に移動可能に構成される。引き出し用部材を溶融した炭素含有金属に接触させた後にから引き離すことで、カーボンナノ構造体を引き離す方向に連続して成長させることができる。
前記カーボンナノ構造体の製造装置は、前記支持体と引き出し用部材の位置を相対的に移動可能に構成され、張力が加えられた状態でカーボンナノ構造体が成長するため、曲がり等の変形が抑制された長尺のカーボンナノ構造体を安定して製造できる。例えば支持体を固定して引き出し用部材を移動させても良いし、引き出し用部材を固定した状態で支持体を移動させても良い。移動の速度は10−3mm/s以上10mm/s以下であるとよい。速度は、特に限定されるものではなく、カーボンナノ構造体の成長の度合いを見ながら制御することができる。引き出し速度が10−3mm/s未満であればカーボンナノ構造体の成長速度が遅くコスト面で不利であり、長尺の製造コストの観点から好ましくは0.1mm/s以上、さらに好ましくは1mm/s以上である。引き出し速度が10mm/sを超えるとカーボンナノ構造体の破断が生じ易く、長尺の製造が困難となる。破断抑制の観点からは、より好ましくは10mm/s以下である。引き出し速度を前記範囲とすることで、カーボンナノ構造体に一定の張力が加えられた状態で成長するため、曲がり等の変形が抑制されたカーボンナノ構造体を製造することができる。
前記カーボンナノ構造体の製造装置は、カーボンナノ構造体を回収する回収部をさらに備えても良い。回収部を備えることにより、従来にない長尺のカーボンナノ構造体でも容易に回収ができる。回収部とは、カーボンナノ構造体を一定時間保持する機構の総称である。収納スペースでもよいし、箱体でも良い。代表的には巻き取り機構が挙げられる。巻き取り機構は巻き取りボビンとその駆動部を主な構成要素とする。成長したカーボンナノ構造体の一部を始点として巻き取りボビンに巻き取ることによって、長尺のカーボンナノ構造体を安定して回収することが可能である。
[本発明の実施形態の詳細]
本発明の各実施形態についての具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
[カーボンナノ構造体の製造方法]
カーボンナノ構造体は、以下の工程を備える製造方法により得ることができる。
(1)溶融した炭素含有金属の表面に引き出し用部材の一部を接触させる接触工程。
(2)前記引き出し用部材を溶融した炭素含有金属から引き離し、引き出し用部材と溶融した炭素含有金属との間にカーボンナノ構造体を成長させる引き出し工程。
また、前記カーボンナノ構造体の製造方法は、
(3)前記引き出し工程と並行して、溶融した炭素含有金属に炭素を供給し、炭素溶解量を連続的に保つ炭素供給工程をさらに備えてもよい。
前記カーボンナノ構造体の製造方法は、例えば図1に示す製造装置を用いて好適に行うことができる。
<カーボンナノ構造体の製造装置>
図1に示すカーボンナノ構造体の製造装置は、密閉容器である反応室11と、反応室11の内部に配置され炭素含有金属12を支持する支持体13と、支持体13の周辺に配置され炭素含有金属12を加熱溶融させる加熱部14と、溶融した炭素含有金属12に炭素を供給する炭素供給部15と、溶融した炭素含有金属12に接触させカーボンナノ構造体を引き出す引き出し用部材16と、引き出し用部材16の溶融した炭素含有金属12に接触する面に形成される微細構造部17と、引き出し用部材16を把持する把持部18と、把持部18に連結され引き出し用部材を移動可能にする駆動部19と、引き出したカーボンナノ構造体を回収する回収部20と、反応室11に不活性ガスを供給するための不活性ガス供給部21と、反応室11からガスを排出するための排気部22とを備える。また、図1のカーボンナノ構造体の製造装置は、加熱部14と、炭素供給部15と、駆動部19と、回収部20と、不活性ガス供給部21と、排気部22を制御するための制御部23とをさらに備える。
支持体13は、溶融した炭素含有金属12を支持する。支持するとは位置を保つという意味である。支持体13の形状は、溶融した炭素含有金属12を支持できる形状であれば、特に限定されないが、多量の溶融した炭素含有金属12を支持することができる観点から、底面を有する容器形状であることが好ましい。
また、支持体13は、使用する金属の融点よりも高い融点を有するものを用いることが好ましい。例えば、支持体13としては、黒鉛板や黒鉛坩堝を用いることができる。黒鉛板や黒鉛坩堝を用いることで、溶融した炭素含有金属12を支持するだけではなく、溶融した炭素含有金属12の炭素溶解量が減少したときに、黒鉛から溶融した炭素含有金属12に炭素が供給され、溶融した炭素含有金属12内の炭素溶解量の不足を抑制することができる。
加熱部14は、炭素含有金属12を溶融させるため支持体13の下方もしくは周辺に配置される。このとき、溶融した炭素含有金属12の温度分布が局在化しないように、複数の加熱部14を配置しても良い。加熱部14としては、例えば、電熱式ヒーターなど任意の加熱装置を用いることができる。
炭素供給部15は、黒鉛粉末や炭素源ガスにより溶融した炭素含有金属12に炭素を供給する。これにより、溶融した炭素含有金属12内の炭素溶解量を補い、また不足を抑制することができる。溶融した炭素含有金属12に炭素を供給する速度の観点から、炭素供給部は複数設けることもできる。黒鉛粉末は、溶融した炭素含有金属に直接投入される。炭素源ガスは、溶融した炭素含有金属に向けて吹き付けられる。なお、前記支持体13が黒鉛であるときは、前記支持体13は炭素供給部15としての役割も有する。溶融した炭素含有金属12が例えば黒鉛板や黒鉛坩堝などの固体の黒鉛と接触している場合、炭素が黒鉛から溶融した炭素含有金属12内に移動することで炭素が供給される。また、溶融した炭素含有金属12に黒鉛粉末を投入することで、黒鉛粉末が溶融した炭素含有金属12内に分散し炭素が供給される。炭素源ガスを溶融した溶融した炭素含有金属12に吹き付けることにより、ガスが分解し、炭素が供給される。
炭素源ガスとしては、例えば、エチレンガス、アセチレンガス等の炭化水素系ガス、メチルアルコールガス、エチルアルコールガス等のアルコール系ガス、一酸化炭素等、カーボンナノ構造体の製造に対して用いることが可能なガスを用いることができる。特に、アセチレンガスが分解速度の点で好ましい。
引き出し用部材16は、溶融した炭素含有金属12と接触する側の面に少なくとも1以上の突起部、線状の炭素繊維部、又はシート状の炭素繊維部の微細構造部17を有することが好ましい。微細構造部17が溶融した炭素含有金属に接触することで、接触点を成長点としてカーボンナノ構造体の成長が始まるからである。ここで、突起部の材質は溶融した炭素含有金属12と接触させるため、高温でも使用可能な材質であることが好ましい。例えば、突起部の材質として金属、炭素、セラミックを用いることができる。
反応室11内は分解不十分な原料ガスによる低結晶性炭素の繊維表面への析出や、残留不純物成分によるCNT繊維の酸化分解を防ぐために不活性ガスで満たすことが好ましい。不活性ガス供給部21は不活性ガスとして窒素、アルゴン等の既知の不活性ガスを反応室11内に供給する。また、排気部22は反応室11内の不要なガスを外部に排出する機能を有する。不活性ガスの供給と排出との関係は制御部23によって制御されると良い。また、制御部23は加熱部14とも連動して反応室11内の温度を制御する機能を持つと良い。制御部23は駆動部19や回収部20の動作を制御し、適切な引き出し速度でカーボンナノ構造体の連続成長を維持する。これらの制御部はマイクロコンピュータ等の電子回路やソフトウェアにより構成される。図1では一つの要素として表現しているが、複数の装置により構成されても良い。さらに制御部23は制御のために必要な温度センサや位置センサ等を含めても良い。
図2から図4は本発明の一態様に係るカーボンナノ構造体の製造方法で用いる引き出し用部材16の(a)側面模式図及び(b)斜視模式図である。それぞれの引き出し用部材16は把持部18に連結され、それぞれの図において(a)は側面図、(b)は引き出し用部材16と微細構造部17の斜視模式図である。引き出し用部材16の炭素含有金属12と接触する面の形状は、特に限定されず、例えば、図2(b)に示すような円形や、図3(b)及び図4(b)に示すような四角形の形状を用いることができる。また、引き出し用部材16が有する微細構造部17の形状は、炭素含有金属12からカーボンナノ構造体を引き出す起点となる形状であれば特に限定されず、例えば、図2(b)の17aに示すような突起や、図3(b)の17bに示すような線状、及び図4(b)の17cに示すようなシート状の形状の微細構造物17を有することができる。このような形状を有する微細構造部17として、例えば、線状のカーボンナノチューブやシート状のグラフェンを用いることができる。
引き出し用部材16の材質は、特に限定されないが、溶融した炭素含有金属12の表面に接触させるため、少なくとも炭素含有金属12と接触する部分が、溶融した炭素含有金属12の融点以上を有するものであることが好ましい。引き出し用部材16の材質として、例えば、鉄、ニッケル、コバルト及びそれらの合金や黒鉛等の炭素材料を用いることができる。微細構造部17の大きさは、カーボンナノ構造体の成長点に接する部分が断面として直径0.4nm以上直径100nm以下であると良い。断面が円形でない場合は断面積が上記直径の円と等価な形状であることが好ましい。直径0.4nm未満ではカーボンナノ構造体として成長が難しい。また、直径100nmを超えると、特性の良い細さのカーボンナノ構造体とならない。
回収部20は、成長したカーボンナノ構造体を回収する部材であり、カーボンナノ構造体を回収できる部材であれば特に限定されず、例えば、カーボンナノ構造体を巻き取ることができるボビンを備えた巻き取り機構を用いることができる。複数のカーボンナノ構造体を同方向に成長させた場合、それらを束ねて巻き取ることが好ましい。素線となる構造体をまとめて糸状にすることで実用的な強度を備えたカーボンナノ構造体繊維を得ることができる。さらに、ボビンをボビンの軸方向にも回転可能な機構とするなどにより、巻き取り機構が撚り機能をも有していると良い。カーボンナノ構造体を撚り線状とすることで、さらに強度を向上させた炭素繊維を得ることができる。
図5は、本発明の一態様に係る代表的なカーボンナノ構造体の製造方法の流れを説明する図である。図1と同じ符号は同機能の要素を示す。図5(a)は支持体13内に炭素含有金属を準備し、微細構造部17を有する引き出し用部材16を上下運動により溶融した炭素含有金属12に近づける状態、図5(b)は微細構造部17を有する引き出し用部材16を溶融した炭素含有金属12に接触させた状態、図5(c)は微細構造部17を有する引き出し用部材16を溶融した炭素含有金属12から図の上方向に引き離し、カーボンナノ構造体Aを成長させる状態、(d)は成長させたカーボンナノ構造体Aの先端部を回収部20に巻き取るために引き出し用部材16等を移動させた状態である。以下、図に基づいて各工程の詳細を説明する。
(1)接触工程
接触工程は、溶融した炭素含有金属12の表面に微細構造部17を有する引き出し用部材16の一部を接触させる。具体的には図5(a)に示すように引き出し用部材16を上下移動させることで、支持体13内の溶融した炭素含有金属12に徐々に近づけ、図5(b)に示すように引き出し用部材16を接触させる。このとき、溶融した炭素含有金属12は、その金属の融点以上の温度となっているため、引き出し用部材16が溶融しないように接触時間が短いことが好ましい。
炭素含有金属12は、炭素を溶解可能な金属であれば特に限定されないが、炭素の溶解しやすさの観点から鉄、ニッケル、コバルト及びそれらの合金が好ましく、コストの面からさらに鉄が好ましい。なお、炭素含有金属12は、本発明の効果を損なわない範囲で上記金属以外の成分、不純物や添加物等を含んでもよい。
炭素含有金属12は、炭素溶解量及び炭素拡散速度の観点から完全に溶融した状態であることが好ましいが、炭素含有金属12は、本発明の効果を損なわない範囲で、金属固体が混在した状態でもよい。
溶融した炭素含有金属12を準備する方法としては、金属粉末と黒鉛粉末の混合物の加熱により前記炭素含有金属12を準備することができる。このとき、金属粉末と混合する黒鉛粉末の量は、その使用する金属の融点での炭素溶解量が飽和状態となるまで入れて混合することが好ましい。金属と黒鉛の粉末を混合したら、粉末の混合物を黒鉛坩堝に入れ、酸化を防ぐため、反応室11内で窒素やアルゴン等の不活性ガス雰囲気化で加熱することで、溶融した炭素含有金属12を得ることができる。金属粉末と黒鉛粉末の混合物の加熱することで、炭素含有金属12に溶融する炭素量の調整が容易となる。また、混合物の粉末を加熱することで、加熱過程における混合物の温度分布が均一となり炭素含有金属12の形成が容易となる。
炭素含有金属12の形成について、一般的に広く知られた鉄炭素系平衡状態図を基にして説明する。例えば、金属粉末として鉄を用いた場合、鉄と黒鉛粉末4.3質量%以上を混合した後、1153℃以上に加熱することで溶融状態となり、炭素含有金属12を形成することができる。金属粉末としてニッケルを用いる場合は、ニッケルと黒鉛粉末3.0質量%以上を混合した後、1326℃以上に加熱し溶融状態にする。コバルトの場合は、コバルトと黒鉛粉末3.2質量%以上を混合した後、1320℃以上に加熱し溶融状態にする。
(2)引き出し工程
引き出し工程は、図5(c)に示すように、溶融した炭素含有金属12の表面と接触させた引き出し用部材16を上下運動することで、溶融した炭素含有金属12から引き離し、微細構造部17がカーボンナノ構造体Aの成長起点となり、引き出し用部材16と炭素含有金属12との間にカーボンナノ構造体Aを成長させる。このとき、引き出し用部材16の引き出し速度は、特に限定されず、カーボンナノ構造体Aの成長の仕方を確認しながら調整することができる。例えば、引き出し速度を、10−3mm/s以上10m/s以下とすることで、カーボンナノ構造体Aが一定の張力が加えられた状態で成長するため、曲がり等の変形が抑制されたカーボンナノ構造体Aを製造することができる。
引き出し用部材16と炭素含有金属12との間に成長させたカーボンナノ構造体Aは、図5(d)に示すように、回収部20を用いて、成長したカーボンナノ構造体Aを巻き取ることができる。これにより、途切れることなく長尺のカーボンナノ構造体Aを得ることができる。
(3)炭素供給工程
炭素供給工程は、前記引き出し工程と並行して、炭素含有金属12に炭素を供給し、炭素溶解量を連続的に保つ。
炭素含有金属12に炭素を供給する方法としては、炭素供給部から黒鉛粉末及び/又は炭素源ガスを供給することで、炭素含有金属の炭素溶解量を保つことができる。また、炭素含有金属12の支持体13として黒鉛坩堝を用いることで、黒鉛坩堝から炭素含有金属12に炭素を供給することができる。
図6は、本発明のカーボンナノ構造体の製造方法の別な態様として突起部を有する金属体の突起部からカーボンナノ構造体Aを製造する方法を説明する模式図である。図6において図5と同じ構成要素については同じ符号で示している。本態様では、炭素含有金属として表面に微細な突起体を備えた炭素含有金属突起体61を用いる。1以上の突起部を有する炭素含有金属突起体61の突起部に炭素供給しつつ少なくとも突起部の先端部を加熱溶融し、溶融した突起部に引き出し用部材16を接触させる。その後、引き出し用部材16を炭素含有金属突起体61から図の上方向に引き離すことにより、炭素含有金属突起体61の突起部からカーボンナノ構造体Aを連続して引き出すことができる。図6はこのようにカーボンナノ構造体が引き出された状態を示している。その後、回収部20によりカーボンナノ構造体を連続して巻き取り回収できることなどは図5の場合と同様である。
炭素含有金属突起体61は、少なくとも突起部が炭素を溶解可能な金属であれば特に限定されないが、炭素の溶解しやすさの観点から鉄、ニッケル、コバルト及びそれらの合金が好ましく、コストの面からさらに鉄が好ましい。なお、炭素含有金属突起体61は、本発明の効果を損なわない範囲で上記金属以外の添加物等を含んでもよい。
1以上の突起部を有する炭素含有金属突起体61の突起部に炭素供給する方法としては、好ましくは炭素源ガスを前記突起部に向けて吹き付けることで、炭素を溶解することができる。
1以上の突起部を有する炭素含有金属突起体61の突起部の加熱方法としては、レーザー光発振器62を用いて行うことができる。レーザー光を炭素含有金属突起体61の突起部に局所的に照射することで先端部のみを溶融させることができる。レーザー光発振器としては金属加工等に用いられる既知の装置を用いることができる。
図6で説明する方法においては、炭素含有金属突起体61の突起部からカーボンナノ構造体が成長するので、引き出し用部材16は、炭素含有金属突起体61の突起部と接触する面に少なくとも1以上の突起部、線状の炭素繊維部、又はシート状の炭素繊維部の微細構造部17を有していても、平面であっても良い。図6では微細構造部17を備えない平面の場合を例示している。炭素含有金属突起体61の突起部がカーボンナノ構造体Aの成長起点となることができるためである。
図7には、本発明の一態様として用いる炭素含有金属突起体61の一例を、突起部を含む断面図として示している。本発明の一態様として用いる炭素含有金属突起体61は、図7(a)での突起部分61aや図7(b)での突起部分61bに示すように基体と突起部分が同じ金属でできているものでもよく、一部が異なる材料で構成されているものでも良い。他の例として、図7(c)の突起部分61cに示すように、炭素含有金属突起体61を支持する金属突起体支持部材63を備えていてもよい。このとき、金属突起体支持部材63は、特に限定されないが、炭素含有金属突起体61の融点以上のものを用いるのが好ましく、例えばアルミナ等のセラミックスを用いることができる。炭素含有金属突起体61の突起部の先端の大きさは、特に限定されないが、成長させるカーボンナノ構造体の直径を制御する観点から、直径0.4nm以上直径100nm以下とすることが好ましい。
本発明のカーボンナノ構造体の製造方法で得られるカーボンナノ構造体の形状は特に限定されず、例えばカーボンナノチューブに代表されるような線状、グラフェンのようなシート状のカーボンナノ構造体を得ることができる。
11 反応室
12 炭素含有金属
13 支持体
14 加熱部
15 炭素供給部
16 引き出し用部材
17 微細構造部
18 把持部
19 駆動部
20 回収部
21 不活性ガス供給部
22 排気部
23 制御部
61 炭素含有金属突起体
62 レーザー光発振器
63 金属突起体支持部材
A カーボンナノ構造体

Claims (10)

  1. 溶融した炭素含有金属の表面に引き出し用部材の一部を接触させる接触工程と、
    前記引き出し用部材を前記溶融した炭素含有金属から引き離し、前記引き出し用部材と
    前記溶融した炭素含有金属との間にカーボンナノ構造体を成長させる引き出し工程と
    を備え
    前記溶融した炭素含有金属は、少なくとも1以上の突起部を有する金属体の前記突起部
    に炭素供給及び加熱することで形成される、
    カーボンナノ構造体の製造方法。
  2. 前記引き出し工程と並行して、前記溶融した炭素含有金属に炭素を供給し、前記溶融した炭素含有金属内の炭素溶解量を連続的に保つ炭素供給工程をさらに備える、
    請求項1に記載のカーボンナノ構造体の製造方法。
  3. 前記炭素供給工程は、前記突起部向けて炭素源ガスを吹き付けることで行われる、
    請求項1または請求項2に記載のカーボンナノ構造体の製造方法。
  4. 前記突起部の先端の大きさは、直径0.4nm以上直径100nm以下である、
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のカーボンナノ構造体の製造方法。
  5. 前記加熱は、前記突起部にレーザー光を照射することで前記突起部の先端部を溶融させる、
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のカーボンナノ構造体の製造方法。
  6. 前記引き出し工程での引き出し速度が、10−3mm/s以上10mm/s以下である、
    請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のカーボンナノ構造体の製造方法。
  7. 前記引き出し用部材は、前記接触工程で前記溶融した炭素含有金属と接触する面が平面、あるいは、少なくとも1以上の突起部、線状の炭素繊維部、又はシート状の炭素繊維部を備える面である、
    請求項1から請求項のいずれか一項に記載のカーボンナノ構造体の製造方法。
  8. 前記炭素含有金属は、鉄、ニッケル、コバルト及びそれらの合金からなる群より選択さ
    れる少なくとも1種を含む金属である、
    請求項1から請求項のいずれか一項に記載のカーボンナノ構造体の製造方法。
  9. 少なくとも1以上の突起部を有する金属体と、
    前記金属体の前記突起部を加熱するレーザー光発振器と、
    引き出し用部材とを備え、
    前記加熱された前記突起部と前記引き出し用部材とが接触及び引き離しできるように、
    前記金属体と前記引き出し用部材との位置が相対的に移動可能に構成されるカーボンナノ
    構造体の製造装置。
  10. カーボンナノ構造体を回収する回収部をさらに備える、請求項に記載のカーボンナノ
    構造体の製造装置。
JP2016025433A 2016-02-15 2016-02-15 カーボンナノ構造体の製造方法及びカーボンナノ構造体の製造装置 Active JP6575387B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016025433A JP6575387B2 (ja) 2016-02-15 2016-02-15 カーボンナノ構造体の製造方法及びカーボンナノ構造体の製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016025433A JP6575387B2 (ja) 2016-02-15 2016-02-15 カーボンナノ構造体の製造方法及びカーボンナノ構造体の製造装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017145145A JP2017145145A (ja) 2017-08-24
JP6575387B2 true JP6575387B2 (ja) 2019-09-18

Family

ID=59682750

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016025433A Active JP6575387B2 (ja) 2016-02-15 2016-02-15 カーボンナノ構造体の製造方法及びカーボンナノ構造体の製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6575387B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2023136805A (ja) * 2022-03-17 2023-09-29 日本碍子株式会社 Si-SiC系複合構造体の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017145145A (ja) 2017-08-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN1946635B (zh) 制备碳纳米结构体的方法
US7985394B2 (en) System and method for manufacturing carbon nanotubes
JP2007182376A (ja) 金属容器を電極として用いた炭素ナノチューブチップ製造装置及びその製造方法
US8048485B2 (en) Method and apparatus for the production of carbon nanostructures
JP6575387B2 (ja) カーボンナノ構造体の製造方法及びカーボンナノ構造体の製造装置
JP2013237572A (ja) カーボンナノ構造体の製造方法およびその製造装置、カーボンナノ構造体アセンブリ
JP5004774B2 (ja) 極細複合繊維及びその製造方法、並びに繊維構造物
US11952280B2 (en) Synthesis of quantum carbon nanotubes
JP2024016148A (ja) カーボンナノチューブ複合体、その製造方法、及び、精製カーボンナノチューブの製造方法
JP2002179417A (ja) カーボンナノ構造体の合成用のアーク電極
JP6638339B2 (ja) カーボンナノ構造体の製造方法及びカーボンナノ構造体の製造装置
JP3550080B2 (ja) 炭素材料の製造法及びその製造装置
JP2015096454A (ja) カーボンナノ構造体の製造方法およびカーボンナノ構造体アセンブリ
KR101304216B1 (ko) 나노 크기의 금속간화합물을 포함하는 탄소나노와이어의 합성방법 및 이에 의하여 합성된 탄소나노와이어
US11220432B2 (en) Method for producing carbon nanostructure and apparatus for producing carbon nanostructure
JP2012017228A (ja) カーボンナノチューブの製造方法、カーボンナノチューブの製造装置、カーボンナノチューブ、およびカーボンナノチューブ構造体
JP2018016521A (ja) 単層カーボンナノチューブ含有組成物の製造方法
JP2006219358A (ja) ナノカーボン及び当該ナノカーボンの製造方法
JPWO2018123796A1 (ja) 単層カーボンナノチューブ含有組成物の製造方法
JP2009173475A (ja) 二ホウ化マグネシウムナノチューブ及びその製造方法
US20050013762A1 (en) Carbon nanotube manufacturing method
JP6447347B2 (ja) カーボンナノ構造体の製造方法
JP6435986B2 (ja) カーボンナノ構造体の製造方法
JP2006021957A (ja) カーボンナノチューブの製造方法
RU2567628C1 (ru) Углеродное нановолокно и способ получения многостенных углеродных нанотрубок

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180821

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190423

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190507

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190702

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190723

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190805

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6575387

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250