JP6575040B2 - 電圧検出装置 - Google Patents

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本発明は、電圧検出装置に関する。
下記特許文献1には、バイパス抵抗とスイッチング素子との直列回路からなり、バッテリを構成する複数の電池セルの各々に並列接続された放電回路と、電池セルの各々の電圧を検出する電圧検出回路と、電圧検出回路から得られる各電池セルの電圧検出結果に基づいて各電池セルの電圧が均一となるように各スイッチング素子を制御する制御部とを備えたセルバランス制御装置において、制御部は、隣り合う電池セルに接続された放電回路のスイッチング素子をそれぞれ異なるデューティ比で制御すると共に、隣り合う一対の電池セルの電位差に基づいて各電池セルの各端子から引き出されたセル電圧検出用配線の断線を検出するセルバランス制御装置が開示されている。
このセルバランス制御装置では、特許文献1の図2に記載されているように、互いに直列接続された電池セルのうち、奇数番目の電池セルの放電回路を4%のデューティ比で放電させ、また偶数番目の電池セルの放電回路を96%のデューティ比で放電させる。例えば、1番目の電池セルのマイナス端子と2番目の電池セルのプラス端子との接点に接続されたセル電圧検出用配線に断線が発生すると、1番目の電池セルに対応するセル電圧は上昇し、かつ、2番目の電池セルに対応するセル電圧は下降し、この結果として1番目と2番目の電池セルに対応する一対のセル電圧の電位差が徐々に増大する。このセルバランス制御装置では、上記一対のセル電圧の電位差が所定のしきい位置を越えた場合にセル電圧検出用配線に断線が発生したと判定する。
特開2013−085354号公報
しかしながら、上記背景技術では、セル電圧検出用配線の断線発生を検知することができるが、複数存在するセル電圧検出用配線のうち何れのセル電圧検出用配線が断線したのかを絞り込むことができない。すなわち、2番目の電池セルに対応するセル電圧が下降することによって、2番目と3番目の電池セルに対応する一対のセル電圧の電位差も最終的に所定のしきい位置を越えるので、セル電圧検出用配線に断線が発生したことを検知することができるものの、断線したセル電圧検出用配線を特定することができない。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、断線したセル電圧検出用配線を特定することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明では、電圧検出装置に係る第1の解決手段として、3以上の電池セルが直列接続されたバッテリの前記電池セルに各々並列接続された3以上の放電回路と、前記電池セルの各端子の端子電圧を伝送する4以上の伝送線路と、該伝送線路から入力された前記端子電圧を前記電池セルのセル電圧として検出する3以上のセル電圧検出部とを備えた電圧検出装置において、互いに隣り合う一対の前記電池セルの前記放電回路を異なるデューティ比で放電状態とした場合における前記一対の電池セルに関する一対の前記セル電圧の差分の絶対値をそれぞれ取得し、当該差分の絶対値の大小関係に基づいて断線した伝送線路を判定する断線判定部を備える、という手段を採用する。
また、本発明では、電圧検出装置に係る第2の解決手段として、上記第1の解決手段において、前記伝送線路が断線することにより正常に検出できないセル電圧を補完する、という手段を採用する。
本発明では、電圧検出装置に係る第3の解決手段として、上記第2の解決手段において、前記バッテリの出力電圧を前記電池セルの個数で除算した値で前記正常に検出できないセル電圧を補完する、という手段を採用する。
本発明では、電圧検出装置に係る第4の解決手段として、上記第2の解決手段において、正常に検出できるセル電圧の平均値で前記正常に検出できないセル電圧を補完する、という手段を採用する。
本発明によれば、互いに隣り合う一対の電池セルが2以上存在し、当該一対の電池セルの放電回路を異なるデューティ比で放電状態として得られる一対のセル電圧の差分の絶対値の大小関係を比較することにより、断線したセル電圧検出用配線を特定することができる。
本発明の一実施形態における車両走行系のシステム構成図である。 本発明の一実施形態に係る電圧検出装置Aにおけるセル電圧の変化を示す特性図である。 本発明の一実施形態に係る電圧検出装置Aの断線検知処理を示す特性図である。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
本実施形態における車両走行系は、電気自動車やハイブリッド自動車等、電力によってモータを駆動することにより走行のための駆動力を得る車両に設けられるものであり、図1に示すようにバッテリX、電圧検出装置A、メインコンタクタ1、サブコンタクタ2、バッテリECU3、電圧検出部4、インバータ5及びモータ6を備えている。
バッテリXは、n個の電池セルC1〜Cnが直列接続されたバッテリモジュールx1を複数直列接続したものであり、最上位のバッテリモジュールx1の最上位の電池セルC1のプラス端子が一方の出力端子(プラス出力端子)であり、最上位のバッテリモジュールx1の最下位の電池セルCnのマイナス端子が他方の出力端子(マイナス出力端子)である。
すなわち、このバッテリXは、電池セルC1→電池セルC2→電池セルC3→電池セルC4→(中略)→電池セルCnの順に直列接続された複数のバッテリモジュールx1からなり、各バッテリモジュールx1における各電池セルC1〜Cnの端子間電圧の合計が出力電圧である。なお、上記「n」は3以上の自然数である。
電圧検出装置Aは、上記バッテリXとは異なる所定サイズのプリント基板上に実装されており、n個の電池セルC1〜Cnの端子間電圧、つまりプラス端子の電位とマイナス端子の電位との差分をセル電圧V1〜Vnとして検出し、当該セル電圧V1〜VnをバッテリECU3に出力する。この電圧検出装置Aは、n個の放電回路B1〜Bn、n+1本の伝送線路S1〜Sn+1、n+1個のCRフィルタF1〜Fn+1、n個のセル電圧検出部D1〜Dn及びマイコンMを備えている。なお、各電圧検出装置Aの構成要素のうち、マイコンMは本発明における断線判定部に相当する。
なお、図1では、作図スペースの制約から1つのバッテリモジュールx1のみを示し、また当該バッテリモジュールx1に関するn個の電池セルC1〜Cnのうち、4個の電池セルC1〜C4のみを示している。また、図1では1つの電圧検出装置Aのみを示しているが、電圧検出装置Aはバッテリモジュールx1毎に設けられている。
さらに、図1では、1つの電圧検出装置Aについて、n個の放電回路B1〜Bn、n+1本の伝送線路S1〜Sn+1、n+1個のCRフィルタF1〜Fn+1及びn個のセル電圧検出部D1〜Dnのうち、4個の電池セルC1〜C4の電圧、4個の放電回路B1〜B4、5本の伝送線路S1〜S5、5個のCRフィルタF1〜F5及び4個のセル電圧検出部D1〜D4のみを示している。
n個の放電回路B1〜Bnは、上記n個の電池セルC1〜Cnに対応して設けられており、電池セルC1〜Cnに各々並列接続されている。n個の放電回路B1〜Bnは、図示するように各々にバイパス抵抗とスイッチング素子との直列回路である。これら放電回路B1〜Bnは、スイッチング素子がON状態になると放電状態となり、スイッチング素子がOFF状態になると非放電状態となる。すなわち、放電回路B1は電池セルC1に並列接続され、放電回路B2は電池セルC2に並列接続され、放電回路B3は電池セルC3に並列接続され、放電回路B4は電池セルC4に並列接続されている。
n+1本の伝送線路S1〜Sn+1は、n個の電池セルC1〜Cnの各端子の端子電圧をn+1個のCRフィルタF1〜Fn+1に伝送する配線(セル電圧検出用配線)であり、n個の電池セルC1〜Cnの各端子(合計n+1個)とn+1個のCRフィルタF1〜Fn+1の各入力端(合計n+1個)とを相互に接続する。
すなわち、伝送線路S1は電池セルC1のプラス端子とCRフィルタF1の入力端とを接続し、伝送線路S2は電池セルC1のマイナス端子と電池セルC2のプラス端子との接点とCRフィルタF2の入力端とを接続する。また、伝送線路S3は、電池セルC2のマイナス端子と電池セルC3のプラス端子との接点とCRフィルタF3の入力端とを接続し、伝送線路S4は、電池セルC3のマイナス端子と電池セルC4のプラス端子との接点とCRフィルタF4の入力端とを接続する。また、伝送線路S5は、電池セルC4のマイナス端子と電池セルC5(図示略)のプラス端子との接点とCRフィルタF5の入力端とを接続する。
n+1個のCRフィルタF1〜Fn+1は、n+1本の伝送線路S1〜Sn+1に各々設けられたノイズ除去用のローパスフィルタであり、フィルタ抵抗及びフィルタコンデンサから構成されている。上記フィルタ抵抗は、n+1本の伝送線路S1〜Sn+1の各々に直列に接続されており、また上記フィルタコンデンサは、一端がn+1本の伝送線路S1〜Sn+1の各々に、また他端がGND(接地電位)に接続されている。
すなわち、CRフィルタF1は、入力端が伝送線路S1に接続されており、出力端がセル電圧検出部D1の一方の入力端1aに接続されている。CRフィルタF2は、入力端が伝送線路S2に接続されており、出力端がセル電圧検出部D1の他方の入力端1b及びセル電圧検出部D2の一方の入力端2aに接続されている。CRフィルタF3は、入力端が伝送線路S3に接続されており、出力端がセル電圧検出部D2の他方の入力端2b及びセル電圧検出部D3の一方の入力端3aに接続されている。CRフィルタF4は、入力端が伝送線路S4に接続されており、出力端がセル電圧検出部D3の他方の入力端3b及びセル電圧検出部D4の一方の入力端4aに接続されている。CRフィルタF5は、入力端が伝送線路S5に接続されており、出力端がセル電圧検出部D4の他方の入力端4b及びセル電圧検出部D5(図示略)の一方の入力端5aに接続されている。
n個のセル電圧検出部D1〜Dnは、上述したn個の電池セルC1〜Cnに対応して設けられており、各伝送線路S1〜Sn+1及び各CRフィルタF1〜Fn+1を介して入力された各電池セルC1〜Cnの端子電圧に基づいて、各電池セルC1〜Cnの端子間電圧をセル電圧V1〜Vnとして検出する。
すなわち、セル電圧検出部D1は、伝送線路S1及びCRフィルタF1を介して一方の入力端1aに入力される電池セルC1のプラス電位と、伝送線路S2及びCRフィルタF2を介して入力される他方の入力端1bに入力される電池セルC1のマイナス電位との差分をセル電圧V1として検出する。セル電圧検出部D2は、伝送線路S2及びCRフィルタF2を介して一方の入力端2aに入力される電池セルC2のプラス電位と、伝送線路S3及びCRフィルタF3を介して入力される他方の入力端2bに入力される電池セルC2のマイナス電位との差分をセル電圧V2として検出する。
また、セル電圧検出部D3は、伝送線路S3及びCRフィルタF3を介して一方の入力端3aに入力される電池セルC3のプラス電位と、伝送線路S4及びCRフィルタF4を介して入力される他方の入力端3bに入力される電池セルC3のマイナス電位との差分をセル電圧V3として検出する。セル電圧検出部D4は、伝送線路S4及びCRフィルタF4を介して一方の入力端4aに入力される電池セルC4のプラス電位と、伝送線路S5及びCRフィルタF5を介して入力される他方の入力端4bに入力される電池セルC4のマイナス電位との差分をセル電圧V4として検出する。
マイコンMは、CPU(Central Processing Unit)やメモリ、入出力インターフェイス等が一体的に組み込まれた所謂ワンチップマイコンであり、n個のセル電圧検出部D1〜Dnから入力されるセル電圧V1〜VnをA/D変換することによりサンプル値(セル電圧データV1〜Vn)を取得し、当該セル電圧データV1〜VnをバッテリECU3に出力する。
また、このマイコンMは、所定の断線検知プログラムに基づいてn個のセル電圧V1〜Vnを処理することによりn+1本の伝送線路S1〜Sn+1の断線診断処理を行う。すなわち、マイコンMは、各放電回路B1〜Bnに開閉信号(パルス信号)を出力することにより互いに隣り合う電池セルの放電回路を異なるデューティ比で放電状態とし、この状態における互いに隣り合う一対の電池セルのセル電圧の差分の絶対値(差電圧絶対値ΔV=|V1−V2|)の大小関係に基づいて断線した伝送線路を判定する。
また、このマイコンMは、電圧検出部m1を内部機能として備えている。この電圧検出部m1は、バッテリモジュールx1の出力電圧(モジュール電圧Vm)を検出する。マイコンMは、このモジュール電圧Vmを断線診断処理における制御情報として利用するが、その詳細については後述する動作説明において詳しく述べる。
ここで、本実施形態では、セル電圧検出部D1〜Dnが電池セルC1〜Cnの個数に対応したn(3以上の自然数)個のセル電圧V1〜Vnを検出するので、上記差電圧ΔVはn−1個ある。すなわち、上記差電圧絶対値ΔVは、セル電圧V1とセル電圧V2との差分である差電圧絶対値ΔV12、セル電圧V2とセル電圧V3との差分である差電圧絶対値ΔV23、セル電圧V3とセル電圧V4との差分である差電圧絶対値ΔV34、……の合計n−1個存在する。
メインコンタクタ1は、励磁コイルと当該励磁コイルへの給電状態に応じて開状態あるいは閉状態に変化する一対の接点を備えた通電開閉器であり、一方の接点が上記バッテリXのプラス出力端子に接続されており、他方の接点がインバータ5の第1入力端に接続されている。このメインコンタクタ1は、バッテリECU3から上記励磁コイルに供給される駆動電流によって開状態あるいは閉状態に設定されることにより、上記バッテリXのプラス出力端子とインバータ5の第1入力端との接続/非接続を切り替える。
サブコンタクタ2は、上記メインコンタクタ1と同様に励磁コイルと当該励磁コイルへの給電状態に応じて開状態あるいは閉状態に変化する一対の接点を備えた通電開閉器であり、一方の接点が上記バッテリXのマイナス出力端子に接続されており、他方の接点がインバータ5の第2入力端に接続されている。このサブコンタクタ2は、バッテリECU3から供給される駆動電流によって閉状態あるいは開状態に設定されることにより、上記バッテリXのマイナス出力端子とインバータ5の第2入力端と接続/非接続を切り替える。
バッテリECU3は、所定のバッテリ制御プログラムに基づいて上記メインコンタクタ1及びサブコンタクタ2を制御するソフトウエア制御装置である。このバッテリECU3は、上記バッテリ制御プログラムが格納されたメモリ、バッテリ制御プログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)、またマイコンM、メインコンタクタ1、サブコンタクタ2及び電圧検出部4と信号の授受を行う入出力インターフェイス等を備える。
すなわち、このバッテリECU3は、マイコンMから入力されるバッテリXに関する各種情報、電圧検出部4から入力されるバッテリXからの給電電圧Vk及び図示しない上位制御系から入力される指令情報に基づいて、上記メインコンタクタ1及びサブコンタクタ2を駆動する駆動電流を生成する。このバッテリECU3によってメインコンタクタ1及びサブコンタクタ2の開閉状態が制御されることにより、バッテリXからインバータ5への給電/非給電が状態設定される。
電圧検出部4は、メインコンタクタ1及びサブコンタクタ2を経てインバータ5の第1入力端及び第2入力端に給電される給電電力の電圧を上記バッテリ電圧Vbとして検出する。この電圧検出部4は、このバッテリ電圧Vbを制御情報の1つとしてバッテリECU3に出力する。
インバータ5は、第1入力端と第2入力端及び第1〜第3出力端を備える三相インバータである。インバータ5の第1入力端及び第2入力端には上記バッテリXから直流電力が入力される。このインバータ5は、第1入力端及び第2入力端に入力されたバッテリXの直流電力を所定周波数かつ三相(U相、V相、W相)の交流電力(三相交流電力)に変換し、当該三相交流電力を第1〜第3出力端からモータ6に出力する。
モータ6は、上記インバータ5から供給される三相交流電力を駆動電力として回転動力を発生する三相電動機である。車両は、この走行モータ6が発生する回転動力を走行のための駆動力として走行する。このような走行モータ6は、例えば制御性に優れた三相直流電動機である。
次に、本実施形態における車両走行系の動作、特に電圧検出装置Aが行う伝送線路S1〜Sn+1の断線診断処理について詳しく説明する。
この車両走行系が設けられる車両では、運転手がイグニッションスイッチを「ON」すると、この操作指示が車両に別途設けられた通信系を介してバッテリECU3に入力される。そして、バッテリECU3は、この操作指示に従ってメインコンタクタ1及びサブコンタクタ2を開状態から閉状態に状態変化させ、以ってバッテリXの直流電力をインバータ5に給電させる。
そして、このバッテリXからインバータ5への給電によって、インバータ5がモータ6に三相交流電力を供給することによって車両が走行を開始する。すなわち、この車両走行系では、メインコンタクタ1、サブコンタクタ2及びバッテリECU3によってバッテリXの直流電力がインバータ5に給電されることによって車両の走行が可能となる。
ここで、本実施系形態に係る電圧検出装置Aは、バッテリXを構成するn個の電池セルC1〜Cnの各セル電圧V1〜Vnを検出してバッテリECU3に順次提供する。バッテリECU3は、これらセル電圧V1〜Vnに基づいてバッテリXの動作状態を常時監視している。すなわち、マイコンMは、n個のセル電圧検出部D1〜Dnから順次入力されるn個のセル電圧V1〜Vnをセル電圧データV1〜Vnに順次変換し、当該セル電圧データV1〜VnをバッテリECU3に提供する。
また、電圧検出装置AのマイコンMは、各セル電圧V1〜Vnの検出処理に加えて、n+1本の伝送線路S1〜Sn+1の断線診断処理を行う。すなわち、マイコンMは、各放電回路B1〜Bnに開閉信号を出力することにより互いに隣り合う電池セルの放電回路を異なるデューティ比で放電状態とする。例えば、マイコンMは、奇数番目の各電池セルC1,C3,……に対応する放電回路B1,B3,……を96%のデューティ比の開閉信号で放電させ、また偶数番目の各電池セルC2,C4,……に対応する放電回路B2,B4,……を4%のデューティ比の開閉信号で放電させる。
このような各放電回路B1〜Bnの放電状態において、例えば偶数番目の電池セルC2のマイナス端子と奇数番目の電池セルC3のプラス端子との接続点に接続された伝送線路S3に断線故障が発生した場合、図2(a)に示すように偶数番目の電池セルC2に対応するセル電圧V2は診断開始時刻t1から徐々に電圧上昇し、奇数番目の電池セルC3に対応するセル電圧V3は診断開始時刻t1から徐々に電圧降下する。
互いに隣り合う一対の電池セルに対応する一対のセル電圧の差分の絶対値(差電圧絶対値ΔV)、例えば図2(a)に示すように一対の電池セルC1,C2に対応する一対のセル電圧V1,V2の差電圧絶対値ΔV12、一対の電池セルC2,C3に対応する一対のセル電圧V2,V3の差電圧絶対値ΔV23、また一対の電池セルC3,C4に対応する一対のセル電圧V3,V4の差電圧絶対値ΔV34に着目すると、診断開始時刻t1以降の時刻t2において、差電圧絶対値ΔV12及び差電圧絶対値ΔV34は(|−Δe|=Δe)となり、差電圧絶対値ΔV23は(|+2Δe|=2Δe)となる。
すなわち、3つの差電圧絶対値ΔV12,ΔV23,ΔV34は、図3に示すように、診断開始時刻t1以降に徐々に増大するが、時刻t2における差電圧絶対値ΔV23は、n−1個の差電圧絶対値ΔVの配列の中で前に位置する差電圧絶対値ΔV12及び後に位置する差電圧絶対値ΔV34よりも明らかに大きな値となる。また、このような差電圧絶対値ΔV23は、断線した伝送線路S3が共通して接続された一対の電池セルC2,C3のセル電圧V2,V3から取得されたものである。
一方、伝送線路S3に断線故障が発生した場合において、奇数番目の各電池セルC1,C3,……に対応する放電回路B1,B3,……を4%のデューティ比の開閉信号で放電させ、また偶数番目の各電池セルC2,C4,……に対応する放電回路B2,B4,……を96%のデューティ比の開閉信号で放電させた場合には、図2(b)に示すように、偶数番目の電池セルC2に対応するセル電圧V2は診断開始時刻t1から徐々に電圧降下し、奇数番目の電池セルC3に対応するセル電圧V3は診断開始時刻t1から徐々に電圧上昇する。
この場合には、診断開始時刻t1以降の時刻t2において、差電圧絶対値ΔV12及び差電圧絶対値V34は(|+Δe|=Δe)となり、差電圧絶対値ΔV23は(|−2Δe|=2Δe)となる。すなわち、差電圧絶対値ΔV23は、n−1個の差電圧絶対値ΔVの配列の中で前後の差電圧絶対値ΔV12及び差電圧絶対値V34よりも大きな値となる。
電圧検出装置AのマイコンMは、n個のセル電圧検出部D1〜Dnから順次入力されるn個のセル電圧V1〜Vnについて、互いに隣り合う一対の電池セルに対応する一対のセル電圧の差分、つまりn−1個の差電圧絶対値ΔVを取得(演算)し、当該n−1個の差電圧絶対値ΔVの中から前後のものよりも大きな値あるいは小さな値を持つ差電圧絶対値ΔVを検索する。そして、この検索の結果として得られた差電圧絶対値ΔVに関する1対の電池セルに共通して接続された伝送線路が断線したと判定する。
ここで、伝送線路S3ではなく伝送線路S2が断線した場合において、奇数番目の各電池セルC1,C3,……に対応する放電回路B1,B3,……を96%のデューティ比の開閉信号で放電させ、偶数番目の各電池セルC2,C4,……に対応する放電回路B2,B4,……を4%のデューティ比の開閉信号で放電させた場合には、奇数番目の電池セルC1に対応するセル電圧V2は診断開始時刻t1から徐々に電圧上昇し、偶数番目の電池セルC2に対応するセル電圧V3は診断開始時刻t1から徐々に電圧降下する。
この結果、時刻t2において、差電圧絶対値ΔV12は(|+2Δe|=2Δe)となり、差電圧絶対値ΔV23は(|−Δe|=Δe)となり、差電圧絶対値ΔV34は「ゼロ」となる。すなわち、この場合には、一対のセル電圧V1,V2の差電圧絶対値ΔV12が最も大きな値となる。したがって、この場合、マイコンMは、n−1個の差電圧絶対値ΔVの中で最も大きな値となる差電圧絶対値ΔV12に関する1対の電池セルC1,C2に共通して接続された伝送線路S2が断線したと判定する。
これに対して、伝送線路S2が断線した場合において、奇数番目の各電池セルC1,C3,……に対応する放電回路B1,B3,……を4%のデューティ比の開閉信号で放電させ、偶数番目の各電池セルC2,C4,……に対応する放電回路B2,B4,……を96%のデューティ比の開閉信号で放電させた場合には、時刻t2において、差電圧絶対値ΔV12は(|2Δe|=2Δe)となり、差電圧絶対値ΔV23は(|+Δe|=Δe)となり、差電圧絶対値ΔV34は「ゼロ」となる。
この場合、マイコンMは、n−1個の差電圧絶対値ΔVの中から「ゼロ」のものを除外し、残りの差電圧絶対値ΔVの中から最も小さな値である差電圧絶対値ΔV12に関する1対の電池セルC1,C2に共通して接続された伝送線路S2が断線したと判定する。すなわち、差電圧絶対値ΔVが「ゼロ」の状態は、伝送線路に断線が発生していない伝送線路の正常状態である。したがって、マイコンMは、このような正常な伝送線路に関する差電圧絶対値ΔVを除外し、残りの差電圧絶対値ΔVの中で最も小さな値の差電圧絶対値ΔV12を断線した伝送線路に関するものとして抽出し、この差電圧絶対値ΔV12に基づいて1対の電池セルC1,C2に共通して接続された伝送線路S2が断線したと判定する。
マイコンMは、このようにして断線した伝送線路を特定すると、当該断線した伝送線路に関係するセル電圧は正常な値ではないと認定する。そして、マイコンMは、正常な値ではないと認定したセル電圧を電圧検出部m1が検出したモジュール電圧Vm(バッテリXモジュールx1の出力電圧)に基づいて補完する。すなわち、マイコンMは、モジュール電圧Vmを電池セルC1〜Cnの個数nで除算した値で正常ではないと認定したセル電圧を補完する。
なお、正常ではないセル電圧の補完を上記モジュール電圧Vmに代えてバッテリ電圧Vbを用いて行ってもよい。すなわち、正常ではないセル電圧の補完をマイコンMが行うのではなくバッテリECU3が行うようにし、当該バッテリECU3が電圧検出部4から入力されるバッテリ電圧Vbを用いてセル電圧を補完する。
さらには、このような補完方法に代えて、正常に検出できる複数のセル電圧の平均値で正常に検出できないセル電圧を補完してもよい。例えば伝送線路S2が断線した場合、セル電圧V1,V2は正常な値とならないので、残りのセル電圧V3〜Vnの平均値をセル電圧V1,V2とする。
このような本実施形態によれば、互いに隣り合う一対の電池セルに関する一対のセル電圧の差電圧絶対値ΔVの大小関係に基づいて断線した伝送線路を特定することができる。なお、上述した伝送線路S3と同様に他の伝送線路S1,S2,S4〜Snについても同様にして断線を検知することができる。
また、本実施形態によれば、伝送線路が断線することにより正常に検出できないセル電圧をマイコンMが補完するので、伝送線路が断線した場合により適切なリンプホーム走行(退避走行)を実現することができる。
X バッテリ
x1 バッテリモジュール
A 電圧検出装置
C1〜C4 電池セル
B1〜B4 放電回路
S1〜S5 伝送線路
F1〜F5 CRフィルタ
D1〜D4 セル電圧検出部
M マイコン(断線判定部)
1 メインコンタクタ
2 サブコンタクタ
3 バッテリECU
4 電圧検出部
5 インバータ
6 モータ

Claims (4)

  1. 3以上の電池セルが直列接続されたバッテリの前記電池セルに各々並列接続された3以上の放電回路と、前記電池セルの各端子の端子電圧を伝送する4以上の伝送線路と、該伝送線路から入力された前記端子電圧を前記電池セルのセル電圧として検出する3以上のセル電圧検出部とを備えた電圧検出装置において、
    互いに隣り合う一対の前記電池セルの前記放電回路を異なるデューティ比で放電状態とした場合における前記一対の電池セルに関する一対の前記セル電圧の差分の絶対値をそれぞれ取得し、当該差分の絶対値の大小関係に基づいて断線した伝送線路を判定する断線判定部を備えることを特徴とする電圧検出装置。
  2. 前記伝送線路が断線することにより正常に検出できないセル電圧を補完することを特徴とする請求項1に記載の電圧検出装置。
  3. 前記バッテリの出力電圧を前記電池セルの個数で除算した値で前記正常に検出できないセル電圧を補完することを特徴とする請求項2に記載の電圧検出装置。
  4. 正常に検出できるセル電圧の平均値で前記正常に検出できないセル電圧を補完することを特徴とする請求項2に記載の電圧検出装置。
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