JP6574127B2 - 数値制御装置およびこれを備えた工作機械 - Google Patents

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Description

本発明は、加工プログラムによって工作機械を制御しワークの加工を行う数値制御装置およびこれを備えた工作機械に関するものである。
従来、加工プログラムによって制御される工作機械においては、工作機械の原点となる機械原点以外にも、工具を交換するための工具交換点や、パレットチェンジャーによるパレット交換位置等のように、任意の原点を設定可能に構成されている。例えば、特開2003−202909号公報には、第1機械原点および第2機械原点を設定可能な数値制御装置が開示されている(特許文献1)。
上記のような工作機械を制御するための加工プログラムにおいては、1ブロックで工作機械の全ての軸を同一の原点へ復帰させる指令が存在する。例えば、以下に示すような機械原点復帰指令(G28)によれば、図8に示すように、指令された各XYZ軸が中継点(−10.0,2.0,5.0)に位置決めされた後、第1原点(XR1,YR1,ZR1)へ復帰し、原点復帰マークを点灯するようになっている。
G28 X−10.0 Y2.0 Z5.0
また、以下に示すような第2原点復帰指令(G30)によれば、各XYZ軸(インクレメンタル方式のため、U,V,Wで指定)の現在位置から中継点までの増分値が(0,0,0)に指定されている。このため、図9に示すように、指令された各XYZ軸は、現在位置から直接第2原点(XR2,YR2,ZR2)へ復帰した後、原点復帰マークを点灯するようになっている。
G30 P2 U0 V0 W0
特開2003−202909号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された発明を含め、従来の数値制御装置においては、既存の加工プログラムしか解析することができない。このため、X軸は第1原点へ復帰させ、Y軸は第2原点へ復帰させ,Z軸は第3原点へ復帰させる等、工作機械の各軸ごとに別々の原点へ復帰させる動作を1ブロックで指定することができないという問題がある。
例えば、既存の加工プログラムによって工作機械の各軸を別々の原点へ復帰させるには、以下に示すような3ブロックを記述する必要がある。
[加工プログラム例1]
G28 X−10.0;(X軸を中継点を経由して第1原点へ復帰させる)
G30 P2 Y2.0;(Y軸を中継点を経由して第2原点へ復帰させる)
G30 P3 Z5.0;(Z軸を中継点を経由して第3原点へ復帰させる)
上記加工プログラムによれば、図10に示すように、まずはX軸のみを機械原点へ復帰させた後、つぎにY軸のみを第2原点へ復帰させ、最後にZ軸のみを第3原点へ復帰させるという動作は可能である。しかしながら、当該動作においては、各軸を同時に移動させるのではなく別々に順番に移動させるため、復帰動作が完了するまでに多くの時間がかかってしまうという問題がある。
また、既存の加工プログラムにおいても、以下のような記述によれば、各軸を別々の原点へ復帰させる動作を同時に実行することは可能である。
[加工プログラム例2]
G00 X−10.0 Y2.0 Z5.0;(各軸を中継点へ移動させる)
#100=[X軸の第1原点座標パラメータ値];(変数#100に座標値を保存する)
#101=[Y軸の第2原点座標パラメータ値];(変数#101に座標値を保存する)
#102=[Z軸の第3原点座標パラメータ値];(変数#102に座標値を保存する)
G00 X#100 Y#101 Z#102;(各軸を各原点へ同時に移動させる)
G28 U0;(軸移動無し,X軸の原点復帰ランプを点灯させる)
G30 P2 V0;(軸移動無し,Y軸の原点復帰ランプを点灯させる)
G30 P3 W0;(軸移動無し,Z軸の原点復帰ランプを点灯させる)
しかしながら、上記のとおり、複雑な処理が必要となるため、ブロック数が大幅に増大してしまうという問題がある。特に近年は、複雑な加工処理が増加しており加工プログラムのファイルサイズが増大傾向にある一方で、数値制御装置内に確保されている記憶領域は小さい。このため、加工プログラムを構成するブロック数は、できるだけ少なくしたいという要望がある。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、加工プログラムを構成する単一のブロックのみにより、工作機械の各軸を異なる原点へ同時に復帰させることができる数値制御装置およびこれを備えた工作機械を提供することを目的としている。
本発明に係る数値制御装置は、加工プログラムによって工作機械を制御しワークの加工を行う数値制御装置であって、複数の異なる原点の座標値を記憶する原点座標記憶部と、前記工作機械の各軸ごとに前記異なる原点への復帰指令を1ブロックで指定可能な原点復帰指令ブロックを含む前記加工プログラムを解析し、前記原点座標記憶部に記憶されている前記座標値に基づいて、前記工作機械の各軸ごとに指定された原点への復帰指令を同時に実行する制御手段と、を有している。
また、本発明の一態様として、前記原点座標記憶部は、前記原点ごとに設定された原点IDに対応付けて各軸の座標値を記憶し、前記原点復帰指令ブロックは、前記原点IDと、前記原点IDに対応する原点へ復帰すべき指令軸とによって前記復帰指令が指定されており、前記制御手段は、前記原点復帰指令ブロックから抽出された前記原点IDと前記指令軸とに基づいて、前記原点座標記憶部に記憶された前記座標値を読み出し、前記原点への復帰指令を実行してもよい。
また、本発明に係る工作機械は、上述した各態様の数値制御装置を備えてなるものである。
本発明によれば、加工プログラムを構成する単一のブロックのみにより、工作機械の各軸を異なる原点へ同時に復帰させることができる。
本発明に係る数値制御装置の一実施形態を示すブロック図である。 本実施形態において、原点座標記憶部に記憶されるデータの一例を示す図である。 本実施形態において、原点座標記憶部に記憶されるデータの他の例を示す図である。 本実施形態において、加工プログラムをブロックバッファに保存する処理を示すフローチャートである。 本実施形態において、加工プログラムを実行する処理を示すフローチャートである。 本実施形態において、予め設定された原点と、新たに原点のように使用できる点との関係を示す図である。 本実施形態において、工作機械が複数の加工位置においてワークを加工する場合の図である。 従来の機械原点復帰指令(G28)によって、各軸を同一の原点へ復帰させた場合の動作を示す図である。 従来の第2原点復帰指令(G30)によって、各軸を同一の原点へ復帰させた場合の動作を示す図である。 従来の加工プログラムによって、各軸を別々の原点へ復帰させた場合の動作を示す図である。
以下、本発明に係る数値制御装置およびこれを備えた工作機械の一実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明に係る数値制御装置は、いわゆるコンピュータ数値制御(CNC:Computerized Numerical Control)等の数値制御処理を実行可能な全ての装置を含む概念である。
本実施形態の数値制御装置1は、図1に示すように、外部記憶装置10に記憶されている加工プログラムに基づいて、工作機械11へ各種の命令信号を出力することにより工作機械11を制御し、ワークに対して様々な加工を行うためのものである。以下、各構成について詳細に説明する。
外部記憶装置10は、一般的なオペレーティングシステムが搭載されたパーソナルコンピュータ等によって構成されている。本実施形態において、外部記憶装置10は、CFカード等のメモリーカードを差し込むためのカードスロット(図示せず)を備えており、当該メモリーカード内に加工プログラムが記憶されている。そして、外部記憶装置10は、当該メモリーカードから加工プログラムを読み出し、数値制御装置1へ供給するようになっている。
また、加工プログラムには、図1に示すように、本発明に係る原点復帰指令ブロックが含められている。本実施形態において、原点復帰指令ブロックは、以下に示すとおり、加工プログラムのGコード(G30)を一部利用して構成されており、複数の原点ごとに設定された原点IDと、当該原点IDに対応する原点へ復帰すべき指令軸(X,Y,Z)と、各軸を原点へ復帰させる際の中継点の座標値とによって復帰指令が指定されている。
ここで、原点復帰指令ブロックの一例を以下に示す。
G30 P1 X−10.0 P2 Y2.0 P3 Z5.0
上記原点復帰指令ブロックにおいて、Pは、原点ID(1,2,3,…)によって指定された原点へ復帰させる指令を表すコードである。また、G30は、上記Pによって各軸ごとに指定された原点に対して、各軸を復帰させるコードである。
上記原点復帰指令ブロックの場合、以下の各動作(1)〜(3)が順に実行されることとなる。
(1)工作機械11の各軸(X,Y,Z)を中継点(−10.0,2.0,5.0)へ移動させる。
(2)X軸は第1原点のX座標へ、Y軸は第2原点のY座標へ、Z軸は第3原点のZ座標へ、同時に復帰させる。
(3)後述する各軸ごとの原点復帰ランプ12x,12y,12zを点灯させる。
また、本実施形態では、原点復帰指令ブロックとして、加工プログラムのGコード(G30)を一部利用しているため、原点への復帰動作が完了すると原点復帰ランプ12x,12y,12zが点灯するようになっている。しかしながら、この構成に限定されるものではなく、少なくとも各軸を異なる原点へ同時に復帰させる指令を1ブロックで指定可能に構成されている限り、別途新たな形式で原点復帰指令ブロックを記述してもよい。
すなわち、上記[加工プログラム例2]における最初の5ブロック分に相当する加工プログラムを新たな形式で1ブロックで記述し、当該ブロックを原点復帰指令ブロックとする一方、上記[加工プログラム例2]における残りの3ブロックは、原点復帰ランプ12x,12y,12zを点灯させるために、そのまま使用してもよい。
なお、本実施形態では、原点復帰指令ブロックにおいて中継点を指定しているが必ずしも指定する必要はない。また、中継点の指定方法は、所定の座標系における絶対座標値で指定するアブソリュート指令でも、直前の位置に対する座標値の増分値で指定するインクレメンタル指令でもよい。さらに、本実施形態では、加工プログラムを外部記憶装置10へ記憶させているが、この構成に限定されるものではなく、予め数値制御装置1内に記憶させておいてもよい。
工作機械11は、旋盤、ボール盤、中ぐり盤、フライス盤、歯切り盤、研削盤等のように、金属、木材、石材、樹脂等のワークに対して、切断、穿孔、研削、研磨、圧延、鍛造、折り曲げ等の加工を施すための機械である。本実施形態において、工作機械11は、後述する命令信号補間部33から出力された命令信号に基づいて、原点への復帰動作や各種の加工処理を実行するようになっている。
また、本実施形態において、工作機械11には、図1に示すように、X軸、Y軸およびZ軸のそれぞれについて、原点への復帰が完了すると点灯する原点復帰ランプ12x,12y,12zが設けられている。なお、本実施形態において、工作機械11は、数値制御装置1を備えてなるマシニングセンタを想定しているが、この構成に限定されるものではなく、工作機械11と数値制御装置1とは別体として構成されていてもよい。
数値制御装置1は、コンピュータ等によって構成されており、加工プログラムに基づいて工作機械11を制御しワークの加工を行うものである。図1に示すように、数値制御装置1は、主として、各種のデータを記憶するとともに、制御手段3が演算処理を行う際のワーキングエリアとして機能する記憶手段2と、記憶手段2にインストールされた数値制御装置用プログラム1aを実行することにより、各種の演算処理を実行する制御手段3とを有している。以下、各構成手段について説明する。
記憶手段2は、ハードディスク、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等で構成されており、図1に示すように、プログラム記憶部21と、ブロックバッファ22と、原点座標記憶部23とを有している。
プログラム記憶部21には、リアルタイムオペレーティングシステム(RTOS)が搭載されているとともに、本実施形態の数値制御装置1を制御するための数値制御装置用プログラム1aがインストールされている。そして、制御手段3が、当該数値制御装置用プログラム1aを実行することにより、コンピュータを後述する各構成部としてとして機能させるようになっている。
なお、数値制御装置用プログラム1aの利用形態は、上記構成に限られるものではない。例えば、CD−ROMやUSBメモリ等のように、コンピュータで読み取り可能な非一時的な記録媒体に数値制御装置用プログラム1aを記憶させておき、当該記録媒体から直接読み出して実行してもよい。また、外部サーバ等からクラウドコンピューティング方式やASP(Application Service Provider)方式等で利用してもよい。
ブロックバッファ22は、加工プログラムを構成する複数のブロックを保存するものである。本実施形態において、ブロックバッファ22は、後述する加工プログラム解析部32によって解析された各種のブロックを順次保存するようになっている。そして、各ブロックは、FIFO(ファーストインファーストアウト)方式に従って、ブロックバッファ22に格納された順番で順次処理され、実行されたブロックから順次ブロックバッファ22から削除されるようになっている。
原点座標記憶部23は、原点ごとに設定された原点IDに対応付けて各軸の座標値を記憶するものである。本実施形態では、原点と各軸との対応関係を明確にするため、図2に示すように、登録されている各原点を識別するための原点IDが設定されているとともに、各原点IDに対応付けて、当該原点IDに対応する原点のX座標値、Y座標値およびZ座標値が格納されている。
なお、原点座標記憶部23内の座標データは、上述したデータ形式に限定されるものではない。例えば、図3に示すように、一つの通し番号に対して、各原点の座標値の一つを対応付けるとともに、当該通し番号と各原点との対応関係をデータテーブル化しておいてもよい。この場合、例えば、S1=S4であれば、原点2の座標値を(S1,S5,S6)と表記できることとなる。
つぎに、制御手段3は、CPU(Central Processing Unit)等によって構成されており、記憶手段2にインストールされた数値制御装置用プログラム1aを実行することにより、図1に示すように、加工プログラム取得部31と、加工プログラム解析部32と、命令信号補間部33ととして機能するようになっている。以下、各構成部についてより詳細に説明する。
加工プログラム取得部31は、加工プログラム解析部32からの要求に応じて、加工プログラムを外部記憶装置10から取得するものである。なお、本実施形態では、数値制御装置1と外部記憶装置10とがLANケーブルで通信可能に接続されているが、この構成に限定されるものではなく、ブルートゥース等の無線通信インターフェースを介して無線通信可能に構成されていてもよい。
加工プログラム解析部32は、加工プログラムを解析するためのものである。本実施形態において、加工プログラム解析部32は、加工プログラム取得部31によって取得された加工プログラムを解析し、その解析結果としてのブロックをブロックバッファ22へ順次格納するようになっている。本実施形態において、加工プログラム解析部32は、加工プログラムの1ブロック内に、複数の原点IDと、各原点IDに対応する各原点へ復帰すべき指令軸とが含まれている場合、原点復帰指令ブロックとして解析する。
命令信号補間部33は、工作機械11への命令信号を補間処理し、当該命令信号を実行させるものである。本実施形態において、命令信号補間部33は、ブロックバッファ22からブロックを順次1つずつ取得し、原点復帰指令ブロックか否かを判別する。その判別の結果、原点復帰指令ブロックであれば、当該原点復帰指令ブロックから原点IDと指令軸とを抽出する。そして、それら原点IDと指令軸とに基づいて原点座標記憶部23に記憶されている座標値を読み出し、各原点への復帰指令を実行するようになっている。一方、上記判別の結果、原点復帰指令ブロックでなければ、当該ブロックに応じた動作を工作機械11に実行させる。
つぎに、本実施形態の数値制御装置1およびこれを備えた工作機械11による作用について説明する。
まず、本実施形態の数値制御装置1によって工作機械11を制御しワークの加工を行う場合、図4に示すように、加工プログラム取得部31が、外部記憶装置10から加工プログラムを取得する(ステップS1)。加工プログラムを外部記憶装置10に保存することで、数値制御装置1側のメモリを増設することなく、ファイルサイズの大きな加工プログラムを処理することが可能となる。
つぎに、加工プログラム解析部32が、加工プログラム取得部31によって取得された加工プログラムを解析し(ステップS2)、その解析結果としてのブロックをブロックバッファ22へ順次格納する(ステップS3)。これにより、ブロックバッファ22には、加工プログラムを構成する各ブロックのうち、複数の原点IDと、各原点IDに対応する各原点へ復帰すべき指令軸とが含まれている単一のブロックが、原点復帰指令ブロックとして格納される。
上述したステップS1〜S3の各処理は、加工プログラムを構成する全ブロックが取得されるまで繰り返された後(ステップS4)、終了する。また、これらの処理と同時並行して、図5に示す処理が実行される。
具体的には、まず、命令信号補間部33が、ブロックバッファ22から一つのブロックを取得すると(ステップS11)、当該ブロックが原点復帰指令ブロックか否かを判別する(ステップS12)。その判別の結果、原点復帰指令ブロックでなければ(ステップS12:NO)、命令信号補間部33は、取得した1ブロックを実行し(ステップS17)、加工プログラムが終了するまでステップS11へと処理が戻される(ステップS18)。
一方、ステップS12における判別の結果、原点復帰指令ブロックであった場合(ステップS12:YES)、命令信号補間部33は、当該原点復帰指令ブロックを実行する。具体的には、命令信号補間部33は、まず、原点復帰指令ブロックによって指定された中継点の座標値に基づいて、工作機械11の各軸(X,Y,Z)を中継点へ移動させる(ステップS13)。これにより、工具やホルダが、ワークやチャック等に干渉してしまうことが防止される。
つぎに、命令信号補間部33は、原点復帰指令ブロックから抽出された原点IDと指令軸とに基づいて、原点座標記憶部23に記憶されている座標値を読み出す(ステップS14)。このとき、複数の原点に対して、原点ごとに選択された軸の座標値のみを原点復帰に使用することとなるため、軸と原点の指定を間違えると、意図しない位置に移動してしまうおそれがある。しかしながら、本実施形態では、原点座標記憶部23において、原点IDを用いることによって各軸と原点との対応関係を明確にしているため、軸と原点の指定ミスが低減され、意図しない位置へ移動してしまうのを防止する。
その後、命令信号補間部33は、原点座標記憶部23から読み出した座標値に基づいて、工作機械11の各軸を、原点復帰指令ブロックにおいて指定された異なる原点へ移動させる(ステップS15)。これにより、工作機械11の各軸は異なる原点へ同時に復帰するため、復帰動作にかかる時間が短縮される。また、加工プログラムを構成する単一のブロックのみにより、当該復帰動作が実現されるため、加工プログラムが減少する。
最後に、命令信号補間部33は、復帰動作が完了した各軸について、原点復帰ランプ12x,12y,12zを点灯させる(ステップS16)。これにより、各軸が指令どおりに原点へ復帰したことが確認される。また、本実施形態では、原点復帰ランプ12x,12y,12zの点灯動作も合わせて原点復帰指令ブロックにおいて指定しているため、加工プログラムがさらに減少する。その後、加工プログラムが終了するまでステップS11へと処理が戻される(ステップS18)。
以上のような本実施形態によれば、以下のような効果を奏する。
1.加工プログラムを構成する単一のブロックのみにより、工作機械11の各軸を異なる原点へ同時に復帰させることができる。
2.各軸ごとに異なる原点へ復帰させられるため、図6に示すように、予め設定された原点が4つしかない場合であっても、異なる原点の座標値を適宜組み合わせることにより、設定された原点ではない位置を、新たに原点のように使用することができる。
3.図7に示すように、工作機械11が複数の加工位置1〜3においてワークを加工する場合には、以下に示すとおり、各加工位置における加工後の各退避位置1〜3を原点復帰指令ブロックによる原点によって設定するとともに、当該原点を変数によって指定する。
#100=101(退避位置1を設定)
(ここで、加工位置1において加工)
G30 P#100 W0 P101 U0(退避位置1まで退避)
(ここで、加工位置2において加工)
G30 P#100 W0 P102 U0(退避位置1まで退避)
(ここで、加工位置3において加工)
G30 P#100 W0 P103 U0(退避位置1まで退避)
これにより、当該変数(#100)の値を変更するだけで、各加工位置1〜3の退避位置を一括して変更することができる。
4.原点IDを用いて座標値を管理することにより、軸と原点の指定ミスを低減し、意図しない位置へ移動してしまうのを防止することができる。
なお、本発明に係る数値制御装置1およびこれを備えた工作機械11は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜変更することができる。
1 数値制御装置
1a 数値制御装置用プログラム
2 記憶手段
3 制御手段
10 外部記憶装置
11 工作機械
12x X軸の原点復帰ランプ
12y Y軸の原点復帰ランプ
12z Z軸の原点復帰ランプ
21 プログラム記憶部
22 ブロックバッファ
23 原点座標記憶部
31 加工プログラム取得部
32 加工プログラム解析部
33 命令信号補間部

Claims (3)

  1. 加工プログラムによって工作機械を制御しワークの加工を行う数値制御装置であって、
    複数の異なる原点の座標値を記憶する原点座標記憶部と、
    前記工作機械の各軸ごとに前記異なる原点への復帰指令を1ブロックで指定可能な原点復帰指令ブロックを含む前記加工プログラムを解析し、前記原点座標記憶部に記憶されている前記座標値に基づいて、前記工作機械の各軸ごとに指定された原点への復帰指令を同時に実行する制御手段と、
    を有している、数値制御装置。
  2. 前記原点座標記憶部は、前記原点ごとに設定された原点IDに対応付けて各軸の座標値を記憶し、
    前記原点復帰指令ブロックは、前記原点IDと、前記原点IDに対応する原点へ復帰すべき指令軸とによって前記復帰指令が指定されており、
    前記制御手段は、前記原点復帰指令ブロックから抽出された前記原点IDと前記指令軸とに基づいて、前記原点座標記憶部に記憶された前記座標値を読み出し、前記原点への復帰指令を実行する、請求項1に記載の数値制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の数値制御装置を備えてなる工作機械。
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