JP6573742B2 - 主回路配線部材及び電力変換装置 - Google Patents

主回路配線部材及び電力変換装置 Download PDF

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Description

本発明は、半導体素子モジュールとフィルタコンデンサとの間、又は半導体素子モジュール同士を電気的に接続するための主回路配線部材、及び当該主回路配線部材を使用した電力変換装置に関する。
下記特許文献1には、半導体素子モジュールとフィルタコンデンサとがブスバーにて電気的に接続される構成の電力変換装置が開示されている。
国際公開第2012/108048号
上記の従来技術では、耐圧を確保するには、ブスバーの厚さをあまり薄くすることはできなかった。このため、従来技術では、一対の導体間を絶縁するための絶縁層の厚みがボトルネックとなり、主回路配線部材であるブスバーを小型化するための障壁となっていた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、必要な耐圧を確保しつつ、更なる小型化を実現する主回路配線部材を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、直流電力供給源と半導体素子モジュールとの間、又は半導体素子モジュール同士を電気的に接続するための主回路配線部材である。本発明の主回路配線部材は、絶縁部材によって覆われ、第1の電位が印加可能に構成された第1の導体、絶縁部材によって覆われ、第1の電位よりも低い第2の電位が印加可能に構成された第2の導体、及び1又は複数の中間電位層導体を間に挟み、第1の導体と第2の導体との間に配される導体間絶縁部材を備える。
本発明によれば、主回路配線部材において、必要な耐圧を確保しつつ、更なる小型化を実現することができる、という効果を奏する。
実施の形態1に係る電力変換装置の主回路の構成例を示す図 実施の形態1に係る電力変換装置の主回路を構成するスイッチング素子とフィルタコンデンサ上の直流端子との間の接続態様を示す図 実施の形態1に係る主回路配線部材の構造を模式的に示す断面図 一般的な主回路配線部材の構造を模式的に示す断面図 図4に示す構造の主回路配線部材に直流電圧を印加した場合の電圧波形の第1の例を示す図 図4に示す構造の主回路配線部材に直流電圧を印加した場合の電圧波形の第2の例を示す図 実施の形態1の主回路配線部材における作用及び効果の説明に供する第1の図 実施の形態1の主回路配線部材における作用及び効果の説明に供する第2の図 実施の形態1の主回路配線部材における作用及び効果の説明に供する第3の図 実施の形態1の主回路配線部材における作用及び効果の説明に供する第4の図 実施の形態1の主回路配線部材における作用及び効果の説明に供する第5の図 実施の形態1の主回路配線部材における作用及び効果の説明に供する第6の図 実施の形態2の主回路配線部材における構造、作用及び効果の説明に供する図
以下に添付図面を参照し、本発明の実施の形態に係る主回路配線部材及び電力変換装置について詳細に説明する。なお、以下の実施の形態により、本発明が限定されるものではない。また、以下の説明では、意図して明示する場合を除き、「物理的な接続」と「電気的な接続」とを区別せず、単に「接続」と称する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る電力変換装置の主回路の構成例を示す図である。図1では、電力変換装置の主回路が2レベル3相インバータである場合を一例として示している。2レベル3相インバータの主回路は、図示のように、直流電力供給源であるフィルタコンデンサ110と、フィルタコンデンサ110の正極端子Pと負極端子Nとの間に接続される半導体素子モジュール101〜106とを有する。
フィルタコンデンサ110の正極端子Pと負極端子Nとの間には正側アームを成す半導体素子モジュール101と負側アームを成す半導体素子モジュール102とが直列に接続されている。半導体素子モジュール101,102の接続点は引き出されて交流(Alternate Current:AC)端子であるU相交流端子を形成する。以下同様に、フィルタコンデンサ110における直流端子である正極端子Pと負極端子Nとの間において、正側アームを成す半導体素子モジュール103と負側アームを成す半導体素子モジュール104とが直列に接続され、正側アームを成す半導体素子モジュール105と負側アームを成す半導体素子モジュール106とが直列に接続されている。半導体素子モジュール103,104の接続点は引き出されてV相交流端子を形成し、半導体素子モジュール105,106の接続点は引き出されてW相交流端子を形成する。これらの半導体素子モジュール101〜106は、フィルタコンデンサ110に蓄積される直流電力を交流電力に変換するスイッチング動作を行う。
半導体素子モジュール101は、スイッチング素子の一例であるIGBT111と、IGBT111に逆並列接続されるダイオード112とを有して構成される。IGBT111のコレクタとダイオード112のカソードとが接続されて、端子C1を形成し、IGBT111のエミッタとダイオード112のアノードが接続されて端子E1を形成する。また、半導体素子モジュール102は、IGBT121と、IGBT121に逆並列接続されるダイオード122とを有して構成され、IGBT121のコレクタとダイオード122のカソードが接続されて端子C2を形成し、IGBT121のエミッタとダイオード122のアノードが接続されて端子E2を形成する。
なお、図1では、正側アーム及び負側アームのそれぞれを1つの半導体素子モジュールで構成した例であるが、正側アームと負側アームとを1つのパッケージに収容したいわゆる2in1モジュールを用いて主回路を構成してもよい。2in1モジュールを用いる場合には、3つの2in1モジュールを用いて主回路を構成することができる。
また、図1では、2レベル3相インバータの主回路を例示したが、3相に代えて、単相又はハーフブリッジ構成の主回路に適用してもよい。また、インバータに代えて、交流電力を直流電力に変換するコンバータに適用してもよい。さらに、2レベルに代えて3レベルの主回路に適用してもよい。
図2は、実施の形態1に係る電力変換装置の主回路を構成するスイッチング素子とフィルタコンデンサ上の直流端子との間の接続態様を示す図である。図1が、通例の回路図の形で表した図であるのに対し、図2は、実際の配置に近い形で表した接続図である。図2において、図1と同じ部位には同一の符号を付して示している。
図2において、フィルタコンデンサ110と半導体素子モジュール101,102との間には、フィルタコンデンサ110の正極端子Pと半導体素子モジュール101の端子C1とを接続するための接続導体107と、フィルタコンデンサ110の負極端子Nと半導体素子モジュール102の端子E2とを接続するための接続導体108とが設けられている。
接続導体107と接続導体108とは、平行かつ接近させて配置されている。フィルタコンデンサ110から供給される電流は、接続導体107,108を互いに逆向きに流れる。すなわち、接続導体107,108は、往復路を形成する。接続導体107,108が往復路を形成するとき、往復路に流れる互いに逆向きの電流によって生じる磁界も逆向きとなる。このため、互いに逆向きの磁界によって、接続導体107,108間の磁界の作用が打ち消し合い、フィルタコンデンサ110と半導体素子モジュール101との間のインダクタンス成分は小さくなる。さらに、接続導体107,108を平行平板導体で構成すれば、磁界の相互作用が小さくなる。
よって、接続導体107,108を平行平板導体で構成し、これらの導体間の間隔Dを極力小さくするようにすれば、フィルタコンデンサ110と半導体素子モジュール101との間のインダクタンス成分を大幅に低減することが可能となる。このような動作原理を利用して構成したものが、後述するラミネートブスバーである。
なお、図2では、電力変換装置の主回路を構成するスイッチング素子とフィルタコンデンサ上の直流端子との間の接続態様について示したが、電力変換装置の主回路を構成するスイッチング素子同士間の接続に接続導体107,108を用いてもよいことは言うまでもない。
図3は、実施の形態1に係る主回路配線部材の構造を模式的に示す断面図である。図3では、実施の形態1に係る主回路配線部材の断面構造を示している。
図3において、主回路配線部材は、図3では図示しない直流電力供給源の正極端子に接続される第1の導体である導体12aと、直流電力供給源の負極端子に接続される第2の導体である導体12bと、を備える。導体12a,12bのそれぞれは平板状に形成される。すなわち、導体12a,12bによって、いわゆる平行平板導体が構成される。導体12aは、図2に示した接続導体107に対応し、導体12bは、図2に示した接続導体108に対応する。
導体12a,12bにおけるそれぞれの周囲は、導体絶縁部材である絶縁フィルム10によって覆われている。絶縁フィルム10によって覆われた導体12aを直流電力供給源の正極端子に接続する場合には、絶縁フィルム10の一部を剥がして一部の導体部位を露出させ、露出させた導体部位と直流電力供給源の正極端子との間で電気的な接続をとればよい。なお、導体12aの接続構造は、直流電力供給源の正極端子に直接接続する構造でなくてもよく、直流電力供給源の正極端子が付与する第1の電位が印加可能であれば、どのような構造であってもよい。絶縁フィルム10によって覆われた導体12bも同様であり、直流電力供給源の負極端子が付与する第1の電位よりも低い第2の電位が印加可能であれば、どのような構造であってもよい。
絶縁フィルム10によって覆われた導体12aと、絶縁フィルム10によって覆われた導体12bとの間には、中間電位層導体16を間に挟んで形成される導体間絶縁部材である絶縁部材14が配されている。絶縁部材14は、導体12aに印加される電位と、導体12bに印加される電位との間の絶縁を強化するために用いられる。以下、便宜的に、導体12a側に配される部位を第1の絶縁部材14aと称し、導体12b側に配される部位を第2の絶縁部材14bと称する。
導体12a,12bの一例は、銅又はアルミニウムである。また、絶縁部材14の一例は、シリコン系のゴムである。また、中間電位層導体16の一例は、カーボン紙である。なお、何れの素材も一例であり、これらの素材に限定されるものではない。
図4は、一般的な主回路配線部材の構造を模式的に示す断面図である。図3と図4とを比較すれば明らかなように、実施の形態1に係る主回路配線部材では、絶縁部材14の内部に中間電位層導体16を挿入している点で、従来からある一般的な主回路配線部材の構造と相違している。
図5は、図4に示す構造の主回路配線部材に直流電圧を印加した場合の電圧波形の第1の例を示す図である。図5において、太実線は、導体12aと導体12bとの間に生じた電圧波形であり、太破線は、導体12aと導体12bとの間に等価的に印加される電圧波形である。
主回路を構成するスイッチング素子がスイッチング動作するときには、スイッチング動作の開始時に図5に示すようなサージ電圧が発生する。このサージ電圧は、直流電力供給源の出力電圧である直流電圧に重畳される。また、このサージ電圧は、スイッチング動作の終了時にも発生する。さらに、スイッチング動作の終了時に発生するサージ電圧は、負の電圧である。このため、導体12aと導体12bとの間に印加される電圧は、オフセット成分を持ち、正の電位と負の電位とを往来する等価的な交流電圧となる。
図6は、図4に示す構造の主回路配線部材に直流電圧を印加した場合の電圧波形の第2の例を示す図である。図6に示す第2の例は、スイッチング素子を駆動するための駆動信号が第1の例とは異なる場合の例である。
図6では、図5と同様に、導体12aと導体12bとの間に生じた電圧波形を太実線で示し、導体12aと導体12bとの間に印加される等価的な電圧波形を太破線で示している。図6に示す第2の例では、サージ電圧が正の方向と負の方向とに対称的に発生している。このため、導体12aと導体12bとの間に印加される電圧は、オフセット成分を持たない、等価的な交流電圧となる。
絶縁部材14は、導体12aと導体12bとの間の絶縁強化のために設けることについて説明したが、絶縁が不十分な場合、導体12aと導体12bとの間の絶縁が破れて、部分放電を起こすことが知られている。絶縁部材14の厚さを大きくすれば絶縁は強化されるが、主回路配線部材の厚みが大きくなって主回路配線部材は大型化する。これに対して、実施の形態1に係る主回路配線部材は、絶縁部材14の厚さを変えずに導体12aと導体12bとの間の絶縁を強化することを主眼とするものである。
図7は、実施の形態1の主回路配線部材における作用及び効果の説明に供する第1の図である。図7には、図3に示した実施の形態1に係る主回路配線部材の絶縁部材14に生じ得る静電容量C,Cが示されている。
中間電位層導体16は、導体12a及び導体12bの何れの導体とも接続されていない。このため、中間電位層導体16の電位は、導体12aの電位と導体12bの電位とで決定される浮遊電位となる。ここで、図7に示されるように、導体12aと中間電位層導体16との間の静電容量をCとし、中間電位層導体16と導体12bとの間の静電容量をCとすれば、中間電位層導体16の電位は、導体12a,12b間の電位をCとCとの分圧比で按分した電位となる。なお、絶縁フィルム10の厚さが均一であり、また、第1の絶縁部材14aと第2の絶縁部材14bとの厚さが等しい場合、静電容量C,Cの値は等しくなり、中間電位層導体16の電位は、導体12a,12b間の電位差の1/2となる。
図8は、実施の形態1の主回路配線部材における作用及び効果の説明に供する第2の図である。図8では、横軸に絶縁部材の厚みをとり、縦軸には部分放電の開始電圧である放電開始電圧を示している。
一般に、放電開始電圧は、絶縁部材の厚みが増加するに従って、図8に示すような飽和傾向となる。具体的に、放電開始電圧は,おおよそ絶縁部材の厚みの0.5乗に比例すると言われている。すなわち、放電開始電圧Vと絶縁部材の厚みdとの間には、以下の(1)式で示される関係がある。
V≒Ad0.5 …(1)
なお、上記(1)式における“A”は、絶縁部材の素材によって決まる係数である。
上記(1)式によれば、絶縁部材の厚みdを2倍にしても放電開始電圧Vは2倍にはならず、2倍以下となることを意味する。逆に、絶縁部材の厚みdを1/2倍とすれば,放電開始電圧Vは1/2倍よりも大きくなることを意味する。具体的に、絶縁部材の厚みdを1/2倍にすると、放電開始電圧Vは1/√2倍(≒0.7倍)となる。図中の破線は、絶縁部材の厚みdと放電開始電圧Vとが比例すると仮定した場合の波形である。よって、図中の矢印の長さで示す差分が放電開始電圧Vの上昇が期待できる電圧分である。
また、図9は、実施の形態1の主回路配線部材における作用及び効果の説明に供する第3の図である。図9では、横軸に絶縁部材の厚みをとり、縦軸には部分放電が始まるときの電界である放電開始電界を示している。
図9の縦軸にも示すように、放電開始電界Eは、放電開始電圧Vを絶縁部材の厚みDで除算することで求めることができる。これにより、放電開始電界Eと絶縁部材の厚みdとの間には、以下の(2)式で示される関係となる。
E≒Bd−0.5 …(2)
なお、上記(2)式における“B”は、絶縁部材の素材によって決まる係数である。
図9には、絶縁部材の厚みdを1/2倍にすることにより、放電開始電界Eを√2倍にできることが示されている。図中の矢印の長さで示す差分が放電開始電界Eの上昇が期待できる電界分である。
図10は、実施の形態1の主回路配線部材における作用及び効果の説明に供する第4の図である。また、図11は、実施の形態1の主回路配線部材における作用及び効果の説明に供する第5の図である。図10は、比較例として示す図であり、図4に示した一般的な主回路配線部材の構造に対応している。
図10に示すように、中間電位層導体16を有さない図4の構成における放電開始電圧をV、放電開始電界をE(=V/d)とする。なお、放電開始電界Eは、E=V/dで計算するものとする。
次に、中間電位層導体16を有する図3の構成における放電開始電圧及び放電開始電界を求める。まず、中間電位層導体16が中央部に挿入されているので、導体12aと中間電位層導体16との間隔と、中間電位層導体16と導体12bとの間隔とは等しくd/2となる。なお、中間電位層導体16の厚さは零であるとして考えている。
したがって、上記(2)式に示す関係から、導体12aと中間電位層導体16との間の放電開始電界は√2*Eとなり、中間電位層導体16と導体12bとの間の放電開始電界も√2*Eとなる。また、導体12aと中間電位層導体16との間の放電開始電圧は、√2*E*(d/2)=(E*d)*(√2/2)=V/√2となり、中間電位層導体16と導体12bとの間の放電開始電圧もV/√2となる。これにより、導体12aと導体12bとの間の放電開始電圧は、(V/√2)+(V/√2)=√2*Vとなる。すなわち、図3に示す実施の形態1に係る主回路配線部材によれば、図4に示す一般的な主回路配線部材に比して、導体12aと導体12bとの間の放電開始電圧を√2倍に高めることができる。
以上の説明のように、実施の形態1に係る主回路配線部材によれば、主回路配線部材を構成する導体間に挿入される絶縁部材に中間電位層導体を設けるようにしたので、導体間の間隔を広げることなく、主回路配線部材の耐圧を高めることが可能となる。
図12は、実施の形態1の主回路配線部材における作用及び効果の説明に供する第6の図である。図12において、a=2とした場合には、図11の構造に一致する。一方、aとして2を超える任意の実数を選択することにより、小型化の効果が現れる。以下、説明の理解の容易性から、a=4とした場合について説明する。
a=4とした場合、導体12aと導体12bとの間の放電開始電圧は、(2*V/√4)=Vとなって、図11の場合に一致する。一方、導体12aと導体12bとの間隔は、(d/4)+(d/4)=d/2となる。すなわち、実施の形態1に係る主回路配線部材によれば、放電開始電圧Vを維持したまま、主回路配線部材を構成する導体間の間隔を縮めることができる。これにより、必要な耐圧を確保しつつ、更なる小型化を実現することが可能となる。
なお、理論的には、aの値を大きくすることにより小型化が可能になるが、製作上の観点でaの値をあまり大きくすることはできない。すなわち、aの値については、製作上の観点を考慮して、決定すればよい。
実施の形態2.
図13は、実施の形態2の主回路配線部材における構造、作用及び効果の説明に供する図である。実施の形態1では、絶縁部材14を細分化することで放電開始電圧を上昇できるという特徴の一例として、絶縁部材14を導体の配列方向に2分割する例について説明した。実施の形態2では、絶縁部材14を細分化することで放電開始電圧を上昇できるという特徴の他の例として、絶縁部材14を導体の配列方向に3分割する例について説明する。なお、図13において、図11と共通する部分については、同一の符号を付して重複する説明は省略する。
絶縁部材14を3分割した場合、図13に示すように、中間電位層導体16は、第1の中間電位層導体16a及び第2の中間電位層導体16bの2つに区分され、絶縁部材14は、第1の絶縁部材14a、第2の絶縁部材14b及び第3の絶縁部材14cの3つに区分される。絶縁部材14を均等に3分割することを考えれば、導体12aと第1の中間電位層導体16aとの間隔、第1の中間電位層導体16aと第2の中間電位層導体16bとの間隔、及び第2の中間電位層導体16bと導体12bとの間隔とは共に等しくd/3となる。
したがって、上記(2)式に示す関係から、導体12aと第1の中間電位層導体16aとの間の放電開始電界、第1の中間電位層導体16aと第2の中間電位層導体16bとの間の放電開始電界、及び第2の中間電位層導体16bと導体12bとの間の放電開始電界は、共に等しく√3*Eとなる。また、導体12aと第1の中間電位層導体16aとの間の放電開始電圧、第1の中間電位層導体16aと第2の中間電位層導体16bとの間の放電開始電圧、及び第2の中間電位層導体16bと導体12bとの間の放電開始電圧は、共に等しく√3*E*(d/3)=(E*d)*(√3/3)=V/√3となる。これにより、導体12aと導体12bとの間の放電開始電圧は、(V/√3)+(V/√3)+(V/√3)=√3*Vとなる。すなわち、図13に示す実施の形態2に係る主回路配線部材によれば、図4に示す一般的な主回路配線部材に比して、導体12aと導体12bとの間の放電開始電圧を√3倍に高めることができる。これにより、必要な耐圧を確保しつつ、更なる小型化を実現することが可能となる。また、図3に示す実施の形態1の主回路配線部材に比して、放電開始電圧を高める効果が大きいので、放電開始電圧を同一とした場合に、小型化の効果が大きくなる。
なお、理論的には、分割数を大きくすることにより耐圧上昇の効果が大きくなるが、製作上の観点で分割数をあまり大きくすることはできない。すなわち、分割数については、製作上の観点を考慮して、決定すればよい。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
10 絶縁フィルム、12a,12b 導体、14 絶縁部材、14a 第1の絶縁部材、14b 第2の絶縁部材、14c 第3の絶縁部材、16 中間電位層導体、16a 第1の中間電位層導体、16b 第2の中間電位層導体、101〜106 半導体素子モジュール、107,108 接続導体、110 フィルタコンデンサ、111,121 IGBT、112,122 ダイオード。

Claims (6)

  1. 直流電力供給源と半導体素子モジュールとの間、又は半導体素子モジュール同士を電気的に接続するための主回路配線部材であって、
    導体絶縁部材によって覆われ、第1の電位が印加可能に構成された第1の導体と、
    導体絶縁部材によって覆われ、第1の電位よりも低い第2の電位が印加可能に構成された第2の導体と、
    数の中間電位層導体を間に挟み、前記第1の導体と前記第2の導体との間に配される導体間絶縁部材と、
    を備えたことを特徴とする主回路配線部材。
  2. 1つの前記中間電位層導体によって前記導体間絶縁部材が導体の配列方向に2分割されていることを特徴とする請求項1に記載の主回路配線部材。
  3. 2つの前記中間電位層導体によって前記導体間絶縁部材が導体の配列方向に3分割されていることを特徴とする請求項1に記載の主回路配線部材。
  4. 前記中間電位層導体の素材がカーボンであることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の主回路配線部材。
  5. 前記導体間絶縁部材の素材がシリコン系のゴムであることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の主回路配線部材。
  6. 直流電力供給源と半導体素子モジュールとの間、又は半導体素子モジュール同士を電気的に接続するための主回路配線部材を用いて構成される電力変換装置であって、
    前記主回路配線部材は、
    導体絶縁部材によって覆われ、第1の電位が印加可能に構成された第1の導体と、
    導体絶縁部材によって覆われ、第1の電位よりも低い第2の電位が印加可能に構成された第2の導体と、
    1又は複数の中間電位層導体を間に挟み、前記第1の導体と前記第2の導体との間に配される導体間絶縁部材と、
    を備え、
    前記中間電位層導体は浮遊電位とされることを特徴とする電力変換装置。
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