JP6573197B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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本発明は、直流電力を交流電力に変換する電力変換装置に関する。
直流電力を交流電力に変換する電力変換装置の多くでは、ブリッジ回路を用いたインバータ回路が用いられる。ブリッジ回路では、直流電源に接続されるハイサイド基準線とローサイド基準線の間に、直列接続された2つのスイッチング素子(アーム)が2つ並列に接続される。2つのアームの4つのスイッチング素子の内、第1スイッチング素子及び第4スイッチング素子と、第2スイッチング素子及び第3スイッチング素子とが相補的に動作する。これにより、ハイサイド基準電位とローサイド基準電位が、それぞれの出力時間が調整されながら交互に出力される。この2レベルで規定される信号が後段のフィルタ回路を通過することにより、正弦波状の交流電圧が生成される。以下、本明細書では当該制御方式をバイポーラPWM方式と呼ぶ。
ブリッジ回路とフィルタ回路の間にクランプ回路を挿入する回路構成が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この回路構成では、ブリッジ回路の両端出力をクランプ回路で短絡させる期間を挿入することができる。従ってハイサイド基準電位、ゼロ電位、ローサイド基準電位の3レベルをフィルタ回路に出力することができる。正弦波の正領域ではハイサイド基準電位とゼロ電位の2レベルで規定される信号が出力され、正弦波の負領域ではゼロ電位とローサイド基準電位の2レベルで規定される信号が出力される。この3レベルで規定される信号が後段のフィルタ回路を通過することにより、正弦波状の交流電圧が生成される。以下、本明細書では当該制御方式をクランプ制御方式と呼ぶ。
クランプ制御方式ではバイポーラPWM方式と比較して、フィルタ回路に出力される電圧振幅を半分にすることができるため、損失を低減でき高効率な電力変換が可能である。
国際公開第2014/157700号
電力変換装置が商用電力系統(以下、系統という)と連系して運転している場合において、当該電力変換装置をクランプ制御方式で駆動すると、系統電圧の0V付近(ゼロクロス付近)で当該電力変換装置の出力電圧に、デッドタイムに起因した歪が発生する。これにより、当該電力変換装置の出力電流に歪が発生したり、ゼロクロス検出を行う負荷に悪影響を与える。例えば、ゼロクロスのタイミングを検出して周波数を測定している場合、測定した周波数に誤差が生じやすくなる。
本発明はこうした状況に鑑みなされたものであり、その目的は、高効率で歪が小さい電力変換装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の電力変換装置は、入力される直流電圧を変換して交流電圧を出力可能なブリッジ回路と、前記ブリッジ回路の出力する前記交流電圧の高周波成分を減衰するフィルタ回路と、前記ブリッジ回路と前記フィルタ回路の間に介在し、前記ブリッジ回路の出力側を短絡可能なクランプ回路と、前記ブリッジ回路及び前記クランプ回路に含まれるスイッチング素子を制御する制御回路と、を備え、前記制御回路は、前記フィルタ回路に3つ以上の電圧レベルを有する前記交流電圧を出力するように前記スイッチング素子を制御する第1モードと、前記フィルタ回路に2つの電圧レベルを有する前記交流電圧を出力するように前記スイッチング素子を制御する第2モードとを有し、前記フィルタ回路から出力される交流電圧のゼロクロスを含む所定の期間、前記第2モードを選択する。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせ、本発明の表現を方法、装置、システムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、高効率で歪が小さい電力変換装置を実現できる。
本発明の実施の形態に係る電力変換装置の構成を説明するための図である。 第1動作モードにおける、第1スイッチング素子〜第6スイッチング素子の駆動信号、インバータ回路の出力電圧値Vout、リアクトル電流値IL、リアクトル電流値ILの平均電流値ILave、出力電流値Ioutを示す図である。 第2動作モードにおける、第1スイッチング素子〜第6スイッチング素子の駆動信号、インバータ回路の出力電圧値Vout、リアクトル電流値IL、リアクトル電流値ILの平均電流値ILave、出力電流値Ioutを示す図である。 第1動作モードにおけるインバータ回路の出力電圧値Voutと、第2動作モードにおけるインバータ回路の出力電圧値Voutを比較した図である。 第1動作モードと第2動作モードを切り替えて使用する場合における、第1スイッチング素子〜第6スイッチング素子の駆動信号、インバータ回路の出力電圧値Vout、リアクトル電流値IL、リアクトル電流値ILの平均電流値ILave、出力電流値Ioutを示す図である。 第1動作モードと第2動作モードの切替判定基準を説明するための図である。 第1動作モードにおけるデッドタイム誤差電圧を説明するための図である。 第2動作モードにおけるデッドタイム誤差電圧を説明するための図である。 第1動作モードにおけるPWM制御と、電圧入出力特性を説明するための図である。 第2動作モードにおけるPWM制御と、電圧入出力特性を説明するための図である。 図11(a)−(d)は、第1動作モードの電圧指令値Vrefが正の期間に発生するデッドタイム誤差電圧を説明するための図である。 図12(a)−(d)は、第1動作モードの電圧指令値Vrefが負の期間に発生するデッドタイム誤差電圧を説明するための図である。 図13(a)−(d)は、第2動作モードにおけるデッドタイム誤差電圧を説明するための図である。 デッドタイム誤差電圧を補償する機能を有する制御部の構成例を示す図である。 第1動作モードにおける、リアクトル電流値IL、リアクトル電流値ILの平均電流値ILave、出力電流値Iout、インバータ回路の出力電圧値Vout、出力電圧値Voutが平均化された交流電圧値Vacのシミュレーション波形を示す図である。 第2動作モードにおける、リアクトル電流値IL、リアクトル電流値ILの平均電流値ILave、出力電流値Iout、インバータ回路の出力電圧値Vout、出力電圧値Voutが平均化された交流電圧値Vacのシミュレーション波形を示す図である。 第1動作モードと第2動作モードを切り替えて使用する場合における、リアクトル電流値IL、リアクトル電流値ILの平均電流値ILave、出力電流値Iout、インバータ回路の出力電圧値Vout、出力電圧値Voutが平均化された交流電圧値Vacのシミュレーション波形を示す図である。 第2コンデンサのコモンモード電圧Vcmを説明するための図である。
図1は、本発明の実施の形態に係る電力変換装置20の構成を説明するための図である。電力変換装置20は直流電源10から供給される直流電力を交流電力に変換して系統30に逆潮流させる。直流電源10は例えば太陽電池または燃料電池であり、その場合、電力変換装置20は太陽電池または燃料電池により発電された直流電力を交流電力に変換するパワーコンディショナとして機能する。また直流電源10は蓄電池であってもよい。その場合、電力変換装置20は双方向パワーコンディショナとして機能する。
第1コンデンサC1は、直流電源10の電圧を平滑化する。ブリッジ回路21は、直流電源10から供給される直流電力を交流電力に変換するインバータ回路として機能する。ブリッジ回路21は、第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2が直列接続された第1アームと、第3スイッチング素子Q3と第4スイッチング素子Q4が直列接続された第2アームを含み、第1アームと第2アームは直流電源10に並列接続される。
第1スイッチング素子Q1〜第4スイッチング素子Q4には例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)を使用できる。第1還流ダイオードD1〜第4還流ダイオードD4は、第1スイッチング素子Q1〜第4スイッチング素子Q4にそれぞれ並列に、逆向きに接続される。なお第1スイッチング素子Q1〜第4スイッチング素子Q4にMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)を使用してもよい。この場合、第1還流ダイオードD1〜第4還流ダイオードD4は、ソースからドレイン方向に形成される寄生ダイオードを利用できる。
以上の構成を持つブリッジ回路21は、直流電源10から入力される直流電圧を、2つの電圧レベル(正側基準電圧+Vb、負側基準電圧−Vb)の組み合わせで規定される交流電圧に変換して、第1アームの中点N1と第2アームの中点N2から出力する。
クランプ回路22は、ブリッジ回路21とフィルタ回路23の間に設けられ、ブリッジ回路21の出力端子(N1、N2)間を短絡可能であり、短絡時の導通方向を切替可能な回路である。クランプ回路22は、逆向きに直列接続された第5スイッチング素子Q5と第6スイッチング素子Q6を含み、直列接続された第5スイッチング素子Q5と第6スイッチング素子Q6は、ブリッジ回路21の出力端子(N1、N2)間に接続される。
図1に示す例では、第5スイッチング素子Q5及び第6スイッチング素子Q6にIGBTが使用され、第5スイッチング素子Q5のコレクタ端子がブリッジ回路21の第1出力線に接続され、第6スイッチング素子Q6のコレクタ端子がブリッジ回路21の第2出力線に接続される。第5スイッチング素子Q5と第6スイッチング素子Q6のエミッタ端子同士が接続される。第5スイッチング素子Q5と並列に、エミッタからコレクタの方向に電流が流れる向きに第5還流ダイオードD5が接続され、第6スイッチング素子Q6と並列に、エミッタからコレクタの方向に電流が流れる向きに第6還流ダイオードD6が接続される。
なお第5スイッチング素子Q5、第6スイッチング素子Q6にMOSFETを使用する場合、第5還流ダイオードD5、第6還流ダイオードD6に、ソースからドレイン方向に形成される寄生ダイオードを利用できる。図1では第5スイッチング素子Q5と第6スイッチング素子Q6のエミッタ端子同士が接続される向きに第5スイッチング素子Q5と第6スイッチング素子Q6が設置される例を示しているが、コレクタ端子同士が接続される向きに第5スイッチング素子Q5と第6スイッチング素子Q6が設置されてもよい。
フィルタ回路23は、第1リアクトルL1、第2リアクトルL2及び第2コンデンサC2を含み、クランプ回路22を通過したブリッジ回路21の出力電圧および出力電流の高調波成分を減衰させて、ブリッジ回路21の出力電圧および出力電流を正弦波に近づける。フィルタ回路23から出力される交流電力は系統30に逆潮流される。
制御回路24は、ブリッジ回路21及びクランプ回路22に含まれる第1スイッチング素子Q1〜第6スイッチング素子Q6を制御して、電力変換装置20を駆動する。制御回路24は、電圧検出部41、電流検出部42、電圧検出部43、制御部44、第1PWM信号生成部45、第2PWM信号生成部46、動作モード判定部47及び駆動部48を含む。制御回路24の構成は、ハードウェア資源とソフトウェア資源の協働、またはハードウェア資源のみにより実現できる。ハードウェア資源としてアナログ素子、マイクロコンピュータ、DSP、ROM、RAM、FPGA、その他のLSIを利用できる。ソフトウェア資源としてファームウェア等のプログラムを利用できる。
制御回路24は、フィルタ回路23に3つ電圧レベルを出力するように第1スイッチング素子Q1〜第6スイッチング素子Q6を制御する第1動作モードと、フィルタ回路23に2つの電圧レベルを出力するように第1スイッチング素子Q1〜第6スイッチング素子Q6を制御する第2動作モードをサポートしている。第1動作モードが上述したクランプ制御方式に対応し、第2動作モードが上述したバイポーラPWM方式に対応する。
電圧検出部41は、ブリッジ回路21の入力電圧(直流バス電圧値Vb)を検出して制御部44に出力する。電流検出部42は、第1リアクトルL1に流れる交流電流(リアクトル電流値IL)を電流センサCTを用いて検出して制御部44に出力する。電圧検出部43は、フィルタ回路23を通過後の交流電圧値Vacを検出して制御部44に出力する。
制御部44は、目標電流値Iref、リアクトル電流値IL、直流バス電圧値Vb及び交流電圧Vacをもとに電圧指令値Vrefを生成する。電圧指令値Vrefの具体的な生成方法は後述する。
第1PWM信号生成部45は、制御部44から供給される電圧指令値Vrefと第1動作モード用の搬送波をもとに、第1動作モードで使用されるPWM信号を生成する。第2PWM信号生成部46は、制御部44から供給される電圧指令値Vrefと第2動作モード用の搬送波をもとに、第2動作モードで使用されるPWM信号を生成する。第1PWM信号生成部45及び第2PWM信号生成部46はそれぞれ、電圧指令値Vrefと搬送波を比較するコンパレータを有し、当該コンパレータは比較結果に応じてハイレベル信号またはローレベル信号を出力する。
第1動作モード用の搬送波は、電圧指令値Vrefが正の半周期で使用される第1搬送波と、電圧指令値Vrefが負の半周期で使用される第2搬送波の2つの搬送波を用いる。第1搬送波と第2搬送波は、電圧指令値Vrefのゼロレベルを基準に線対称な2つの三角波で構成される(図9参照)。第2動作モード用の搬送波は1つの三角波で構成される(図10参照)。なお第1動作モード用の搬送波の振幅は、第2動作モード用の搬送波の振幅の半分になる。
動作モード判定部47は、電力変換装置20が第1動作モードと第2動作モードのいずれのモードで動作するか判定する。具体的な判定基準は後述する。第1動作モードで動作すると判定した場合、動作モード判定部47は第1PWM信号生成部45で生成されたPWM信号を駆動部48に供給する。第2動作モードで動作すると判定した場合、動作モード判定部47は第2PWM信号生成部46で生成されたPWM信号を駆動部48に供給する。
駆動部48は、供給されるPWM信号にもとづき、第1スイッチング素子Q1〜第6スイッチング素子Q6のゲート端子に供給する駆動信号を生成する。第1スイッチング素子Q1〜第6スイッチング素子Q6の駆動信号はそれぞれ、第1アンプA1〜第6アンプA6で電圧増幅されて、第1スイッチング素子Q1〜第6スイッチング素子Q6のゲート端子に印加される。
図2は、第1動作モードにおける、第1スイッチング素子Q1〜第6スイッチング素子Q6の駆動信号、インバータ回路の出力電圧値Vout、リアクトル電流値IL、リアクトル電流値ILの平均電流値ILave、出力電流値Ioutを示す図である。リアクトル電流値ILにはリプルが重畳されており、フィルタ回路23により平均化される。
第1動作モードにおいて電圧指令値Vrefが正のとき、駆動部48は第1動作モード用のPWM信号をもとに第2スイッチング素子Q2及び第3スイッチング素子Q3をオフ状態に制御する駆動信号、及び第6スイッチング素子Q6をオン状態に制御する駆動信号を生成する。また駆動部48は第1動作モード用のPWM信号をもとに、第1スイッチング素子Q1及び第4スイッチング素子Q4の2つと、第5スイッチング素子Q5とを相補的にオン/オフさせるように制御する駆動信号を生成する。
第1動作モードにおいて電圧指令値Vrefが負のとき、駆動部48は第1動作モード用のPWM信号をもとに第1スイッチング素子Q1及び第4スイッチング素子Q4をオフ状態に制御する駆動信号、及び第5スイッチング素子Q5をオン状態に制御する駆動信号を生成する。また駆動部48は第1動作モード用のPWM信号をもとに、第2スイッチング素子Q2及び第3スイッチング素子Q3の2つと、第6スイッチング素子Q6とを相補的にオン/オフさせるように制御する駆動信号を生成する。
図3は、第2動作モードにおける、第1スイッチング素子Q1〜第6スイッチング素子Q6の駆動信号、インバータ回路の出力電圧値Vout、リアクトル電流値IL、リアクトル電流値ILの平均電流値ILave、出力電流値Ioutを示す図である。
第2動作モードにおいて、駆動部48は第2動作モード用のPWM信号をもとに第5スイッチング素子Q5及び第6スイッチング素子Q6をオフ状態に制御する駆動信号を生成する。また駆動部48は第2動作モード用のPWM信号をもとに、第1スイッチング素子Q1及び第4スイッチング素子Q4の2つと、第2スイッチング素子Q2及び第3スイッチング素子Q3とを相補的にオン/オフさせるように制御する駆動信号を生成する。
図2に示したクランプ制御方式と図3に示したバイポーラPWM方式を比較するとクランプ制御方式では、ゼロクロス付近でデッドタイムによる制御不感帯に起因する歪が発生しているが、バイポーラPWM方式ではゼロクロス付近で歪が発生していない。またバイポーラPWM方式の方がクランプ制御方式より、リアクトル電流値ILの極性が反転するタイミングがゼロクロス地点より離れた位置で発生する。これはバイポーラPWM方式の方が、電流リプルが大きいためである。
図4は、第1動作モードにおけるインバータ回路の出力電圧値Voutと、第2動作モードにおけるインバータ回路の出力電圧値Voutを比較した図である。第1動作モードに対応するクランプ制御方式では出力電圧値Voutの振幅が直流電源10の電圧と同じ振幅になるが、第2動作モードに対応するバイポーラPWM方式では出力電圧値Voutの振幅が直流電源10の電圧の2倍の振幅となる。従って、クランプ制御方式ではバイポーラPWM方式と比較して、フィルタ回路23に印加される電圧が半減されるため損失が小さくなる。
このようにクランプ制御方式はゼロクロス付近で歪が発生するが変換効率が高い。一方、バイポーラPWM方式はクランプ制御方式より効率が低いが、ゼロクロス付近で歪が発生しない。そこで本実施の形態において、制御回路24は第1スイッチング素子Q1〜第6スイッチング素子Q6を基本的にクランプ制御方式に対応した第1動作モードで制御し、ゼロクロスを含む所定の期間、バイポーラPWM方式に対応した第2動作モードで制御する。
図5は、第1動作モードと第2動作モードを切り替えて使用する場合における、第1スイッチング素子Q1〜第6スイッチング素子Q6の駆動信号、インバータ回路の出力電圧値Vout、リアクトル電流値IL、リアクトル電流値ILの平均電流値ILave、出力電流値Ioutを示す図である。
図6は、第1動作モードと第2動作モードの切替判定基準を説明するための図である。動作モード判定部47は、電圧指令値Vrefの絶対値が所定値Vminより大きいとき第1動作モードを選択し、電圧指令値Vrefの絶対値が所定値Vmin以下のとき第2動作モードを選択する。電圧指令値Vrefの絶対値が小さいことは、正弦波のゼロクロスに近い領域であることを示している。所定値Vminには、設計者による実験やシミュレーションにより導き出された値が設定される。
なお電圧指令値Vrefの絶対値の代わりに、電圧検出部43で検出される交流電圧値Vacの絶対値を用いてもよい。また電圧指令値Vrefの絶対値の代わりに、電流検出部42で検出されるリアクトル電流値ILの平均電流値ILaveの絶対値を用いてもよい。なお交流電圧値Vac及びリアクトル電流値ILは、外乱要因により瞬間的に異常値が検出されるときがあるため、電圧指令値Vrefを使用した方が判定精度が安定する。
また動作モード判定部47は、交流電圧値Vacの位相が、ゼロクロスを含む所定の範囲に収まるとき第2動作モードを選択し、当該所定の範囲を逸脱しているとき第1動作モードを選択してもよい。
図7は、第1動作モードにおけるデッドタイム誤差電圧を説明するための図である。直列接続された2つのスイッチング素子に貫通電流が流れることを阻止するため、デッドタイムが設けられる。第1動作モードにおいて電圧指令値Vrefが正のとき、制御部44は第1スイッチング素子Q1、第4スイッチング素子Q4、及び第5スイッチング素子Q5のそれぞれのオン期間の開始から所定期間、デッドタイムdtを設ける。また第1動作モードにおいて電圧指令値Vrefが負のとき、制御部44は第2スイッチング素子Q2、第3スイッチング素子Q3、及び第6スイッチング素子Q6のそれぞれのオン期間の開始から所定期間、デッドタイムdtを設ける。
第1動作モードにおいて電圧指令値Vrefが正でリアクトル電流値ILも正の期間は、デッドタイムdtを挿入することにより、インバータ回路の出力電圧値Voutのオン期間が短くなる。従ってデッドタイムdtは、インバータ回路の出力電圧値Voutの絶対値を減少させる方に作用する。
第1動作モードにおいて電圧指令値Vrefが正でリアクトル電流値ILが正と負を行き来する期間は、デッドタイムdtを挿入しても、インバータ回路の出力電圧値Voutは、デッドタイムdtの挿入前と比較して殆ど変化しない。
第1動作モードにおいて電圧指令値Vrefが正でリアクトル電流値ILが負の期間は、デッドタイムdtを挿入することにより、インバータ回路の出力電圧値Voutのオン期間が長くなる。従ってデッドタイムdtは、インバータ回路の出力電圧値Voutの絶対値を増加させる方に作用する。
第1動作モードにおいて電圧指令値Vrefが負でリアクトル電流値ILも負の期間は、デッドタイムdtを挿入することにより、インバータ回路の出力電圧値Voutのオン期間が短くなる。従ってデッドタイムdtは、インバータ回路の出力電圧値Voutの絶対値を減少させる方に作用する。
なお電圧指令値Vrefが正から負に切り替わった後の最初の、第2スイッチング素子Q2及び第4スイッチング素子Q4のオン期間がデッドタイムdtの挿入により、マスクされている。この第2スイッチング素子Q2及び第4スイッチング素子Q4のオン期間がマスクされる期間は不感帯となり歪が発生する。
図8は、第2動作モードにおけるデッドタイム誤差電圧を説明するための図である。第2動作モードにおいて、制御部44は第1スイッチング素子Q1〜第4スイッチング素子Q4のそれぞれのオン期間の開始から所定期間、デッドタイムdtを設ける。
第2動作モードにおいてリアクトル電流値ILが正の期間は、デッドタイムdtを挿入することにより、インバータ回路の出力電圧値Voutのオン期間が短くなる。従ってデッドタイムdtは、インバータ回路の出力電圧値Voutの絶対値を減少させる方に作用する。
第2動作モードにおいてリアクトル電流値ILが正と負を行き来する期間は、デッドタイムdtを挿入しても、インバータ回路の出力電圧値Voutは、デッドタイムdtの挿入前と比較して殆ど変化しない。
第2動作モードにおいてリアクトル電流値ILが負の期間は、デッドタイムdtを挿入することにより、インバータ回路の出力電圧値Voutのオン期間が長くなる。従ってデッドタイムdtは、インバータ回路の出力電圧値Voutの絶対値を増加させる方に作用する。
第1動作モードと第2動作モードを比較すると、第2動作モードの方が、インバータ回路の出力電圧値Voutに発生するデッドタイム誤差電圧が大きくなる。また第2動作モードでは、ゼロクロス付近でデッドタイム不感帯が発生しない。
図9は、第1動作モードにおけるPWM制御と、電圧入出力特性を説明するための図である。図9の下段には、第1PWM信号生成部45に入力される電圧指令値Vrefと、第1搬送波、及び第2搬送波が描かれている。第2搬送波は、第1搬送波の位相と逆位相の搬送波である。第1PWM信号生成部45は、電圧指令値Vrefが正の期間は、電圧指令値Vrefと第1搬送波の比較結果に応じたPWM信号を生成し、電圧指令値Vrefが負の期間は、電圧指令値Vrefと第2搬送波の比較結果に応じたPWM信号を生成する。
図9の上段には、1制御周期あたりの出力電圧値Voutの平均電圧値Vacが描かれている。左図の横軸は電圧指令値Vrefであり、右図の横軸は時間tである。第1動作モードではゼロクロス付近でデッドタイム不感帯が発生する。また第1動作モードでは電流リプルが第2動作モードより小さいため、リアクトル電流値ILの極性の切り替わりタイミングがゼロクロス地点に比較的近い位置で発生する。
図10は、第2動作モードにおけるPWM制御と、電圧入出力特性を説明するための図である。図9の下段には、第2PWM信号生成部46に入力される電圧指令値Vrefと、搬送波が描かれている。第2動作モードでは搬送波は1種類である。第2PWM信号生成部46は、電圧指令値Vrefと当該搬送波の比較結果に応じたPWM信号を生成する。
図10の上段には、1制御周期あたりの出力電圧値Voutの平均電圧値Vacが描かれている。左図の横軸は電圧指令値Vrefであり、右図の横軸は時間tである。第2動作モードではゼロクロス付近でデッドタイム不感帯が発生しない。また第2動作モードでは第1動作モードよりデッドタイム誤差電圧が大きくなる。また第2動作モードでは電流リプルが第1動作モードより大きいため、リアクトル電流値ILの極性の切り替わりタイミングがゼロクロス地点から比較的遠い位置で発生する。
図11(a)−(d)は、第1動作モードの電圧指令値Vrefが正の期間に発生するデッドタイム誤差電圧を説明するための図である。図11(a)はリアクトル電流値ILが正の期間において、デッドタイム期間に電流が転流する経路を示す図である。この期間は出力電圧値Voutがゼロになる。フィルタ回路23に蓄えられた電流は、第6スイッチング素子Q6→第5還流ダイオードD5を経由して転流する。第5還流ダイオードD5の順方向降下電圧Vfに対応する電圧がデッドタイム誤差電圧として発生する。電圧指令値Vrefが正でリアクトル電流値ILが正であるため、デッドタイム誤差電圧は出力電圧値Voutを減少させる方向に作用する。
図11(b)は出力電圧値Voutが正側基準電圧+Vbをとる期間に電流が転流する経路を示す図である。フィルタ回路23に蓄えられた電流は、第4スイッチング素子Q4→第1コンデンサC1→第1スイッチング素子Q1を経由して転流する。または第1スイッチング素子Q1→第1コンデンサC1→第4スイッチング素子Q4を経由して転流する。電流経路は正負で同じである。還流ダイオードを通らないため順方向降下電圧Vfは発生しない。
図11(c)はリアクトル電流値ILが負の期間において、デッドタイム期間に電流が転流する経路を示す図である。この期間は出力電圧値Voutが正側基準電圧+Vbになる。フィルタ回路23に蓄えられた電流は、第1還流ダイオードD1→第1コンデンサC1→第4還流ダイオードD4を経由して転流する。第1還流ダイオードD1及び第4還流ダイオードD4の順方向降下電圧Vfに対応する電圧がデッドタイム誤差電圧として発生する。電圧指令値Vrefが正でリアクトル電流値ILが負であるため、デッドタイム誤差電圧は出力電圧値Voutを増加させる方向に作用する。
図11(d)は出力電圧値Voutがゼロをとる期間に電流が転流する経路を示す図である。フィルタ回路23に蓄えられた電流は、第5スイッチング素子Q5→第6スイッチング素子Q6を経由して転流する。または第6スイッチング素子Q6→第5スイッチング素子Q5を経由して転流する。電流経路は正負で同じである。還流ダイオードを通らないため順方向降下電圧Vfは発生しない。
図12(a)−(d)は、第1動作モードの電圧指令値Vrefが負の期間に発生するデッドタイム誤差電圧を説明するための図である。図12(a)はリアクトル電流値ILが正の期間において、デッドタイム期間に電流が転流する経路を示す図である。この期間は出力電圧値Voutが負側基準電圧−Vbになる。フィルタ回路23に蓄えられた電流は、第3還流ダイオードD3→第1コンデンサC1→第2還流ダイオードD2を経由して転流する。第3還流ダイオードD3及び第2還流ダイオードD2の順方向降下電圧Vfに対応する電圧がデッドタイム誤差電圧として発生する。電圧指令値Vrefが負でリアクトル電流値ILが正であるため、デッドタイム誤差電圧は出力電圧値Voutを増加させる方向に作用する。
図12(b)は出力電圧値Voutが負側基準電圧−Vbをとる期間に電流が転流する経路を示す図である。フィルタ回路23に蓄えられた電流は、第3スイッチング素子Q3→第1コンデンサC1→第2スイッチング素子Q2を経由して転流する。または第2スイッチング素子Q2→第1コンデンサC1→第3スイッチング素子Q3を経由して転流する。電流経路は正負で同じである。還流ダイオードを通らないため順方向降下電圧Vfは発生しない。
図12(c)はリアクトル電流値ILが負の期間において、デッドタイム期間に電流が転流する経路を示す図である。この期間は出力電圧値Voutがゼロになる。フィルタ回路23に蓄えられた電流は、第5スイッチング素子Q5→第6還流ダイオードD6を経由して転流する。第6還流ダイオードD6の順方向降下電圧Vfに対応する電圧がデッドタイム誤差電圧として発生する。電圧指令値Vrefが負でリアクトル電流値ILが負であるため、デッドタイム誤差電圧は出力電圧値Voutを減少させる方向に作用する。
図12(d)は出力電圧値Voutがゼロをとる期間に電流が転流する経路を示す図である。フィルタ回路23に蓄えられた電流は、第6スイッチング素子Q6→第5スイッチング素子Q5を経由して転流する。または第5スイッチング素子Q5→第6スイッチング素子Q6を経由して転流する。電流経路は正負で同じである。還流ダイオードを通らないため順方向降下電圧Vfは発生しない。
図13(a)−(d)は、第2動作モードにおけるデッドタイム誤差電圧を説明するための図である。図13(a)はリアクトル電流値ILが正の期間において、デッドタイム期間に電流が転流する経路を示す図である。この期間は出力電圧値Voutが負側基準電圧−Vbになる。フィルタ回路23に蓄えられた電流は、第3還流ダイオードD3→第1コンデンサC1→第2還流ダイオードD2を経由して転流する。第3還流ダイオードD3及び第2還流ダイオードD2の順方向降下電圧Vfに対応する電圧がデッドタイム誤差電圧として発生する。リアクトル電流値ILが正であるため、デッドタイム誤差電圧は出力電圧値Voutを減少させる方向に作用する。
図13(b)は出力電圧値Voutが正側基準電圧+Vbをとる期間に電流が転流する経路を示す図である。フィルタ回路23に蓄えられた電流は、第1スイッチング素子Q1→第1コンデンサC1→第4スイッチング素子Q4を経由して転流する。または第4スイッチング素子Q4→第1コンデンサC1→第1スイッチング素子Q1を経由して転流する。電流経路は正負で同じである。還流ダイオードを通らないため順方向降下電圧Vfは発生しない。
図13(c)はリアクトル電流値ILが負の期間において、デッドタイム期間に電流が転流する経路を示す図である。この期間は出力電圧値Voutが正側基準電圧+Vbになる。フィルタ回路23に蓄えられた電流は、第1還流ダイオードD1→第1コンデンサC1→第4還流ダイオードD4を経由して転流する。第1還流ダイオードD1及び第4還流ダイオードD4の順方向降下電圧Vfに対応する電圧がデッドタイム誤差電圧として発生する。リアクトル電流値ILが負であるため、デッドタイム誤差電圧は出力電圧値Voutを増加させる方向に作用する。
図13(d)は出力電圧値Voutが負側基準電圧−Vbをとる期間に電流が転流する経路を示す図である。フィルタ回路23に蓄えられた電流は、第3スイッチング素子Q3→第1コンデンサC1→第2スイッチング素子Q2を経由して転流する。または第2スイッチング素子Q2→第1コンデンサC1→第3スイッチング素子Q3を経由して転流する。電流経路は正負で同じである。還流ダイオードを通らないため順方向降下電圧Vfは発生しない。
このようにデッドタイム誤差電圧の主たる要因は、還流ダイオードの順方向降下電圧Vfにある。なお第2動作モードの出力電圧値Voutの振幅が第1動作モードの出力電圧値Voutの振幅の2倍になるため、第2動作モードのデッドタイム誤差の方が大きくなる。
図14は、デッドタイム誤差電圧を補償する機能を有する制御部44の構成例を示す図である。制御部44は、減算部44a、補償部44b、第1加算部44c、第2加算部44d、及び補償値生成部44eを含む。
減算部44aは、目標電流値Irefから電流検出部42で検出されたリアクトル電流値ILから求められる出力電流値Ioutを減算する。補償部44bは、目標電流値Irefと出力電流値Ioutとの偏差をもとに、PI補償またはP補償により、デッドタイム誤差電圧補償前の電圧指令値Vrefpを生成する。第1加算部44cは当該電圧指令値Vrefpに、電圧検出部43で検出された交流電圧値Vacを、電圧検出部41で検出されたバス電圧値Vbで割った電圧を加算して、系統電圧による外乱成分を補償する。
第2加算部44dは、外乱成分が補償されたデッドタイム誤差電圧補償前の電圧指令値Vrefpに、補償値生成部44eから供給されるデッドタイム誤差補償値を加算して、デッドタイム誤差補償後の電圧指令値Vrefを生成する。当該電圧指令値Vrefは、第1PWM信号生成部45、第2PWM信号生成部46及び動作モード判定部47に出力されると共に、制御部44内の補償値生成部44eに出力される。
補償値生成部44eは、第2加算部44dから入力される電圧指令値Vrefと出力電圧値Voutをもとに、デッドタイム誤差電圧を補償するためのデッドタイム誤差補償値を生成する。出力電圧値Voutは、フィルタ回路23の前段に別の電圧検出部(不図示)を設けて検出してもよいし、電圧検出部43で検出される交流電圧値Vacと電流検出部42で検出されるリアクトル電流値ILと第1リアクトルL1の定数をもとに演算により求めてもよい。
第2加算部44dにおいて電圧指令値Vrefpに、補償値生成部44eにより生成されたデッドタイム誤差補償値が加えられる際、第1動作モードと第2動作モードとで異なる補償値が加えられる。具体的には、第2動作モードにおいて加えられるデッドタイム誤差補償値は、第1動作モードにおいて加えられるデッドタイム誤差補償値の略2倍の値になる。上述のように第2動作モードの出力電圧値Voutの振幅が、第1動作モードの出力電圧値Voutの振幅の略2倍になるからである。
また第2動作モードにおいて、リアクトル電流値ILが正と負を行き来している場合、増加方向のデッドタイム誤差電圧と減少方向のデッドタイム誤差電圧が相殺し合って、デッドタイムを挿入しても、デッドタイム誤差電圧が略ゼロになる。図13(a)、(c)に示したようにリアクトル電流値ILが正の場合と負の場合とで、デッドタイム期間に流れる電流が通過する還流ダイオードの数はいずれも2つである。従ってリアクトル電流値ILが正のときに発生するデッドタイム誤差電圧と、リアクトル電流値ILが負の場合に発生するデッドタイム誤差電圧が相殺される。なおリアクトル電流値ILが正領域内または負領域内で変動している場合は、デッドタイム誤差電圧が発生する。
第2動作モードが選択される所定の期間(ゼロクロスを含む)が、リアクトル電流値ILが正と負を行き来している期間内に収まっている場合、第2加算部44dにおいて電圧指令値Vrefpに加えられる補償値は略ゼロになる。すなわち、第2動作モードではデッドタイム補償を行う必要がない。
図14に示したデッドタイム誤差電圧の補償方式は、電圧方式に分類される補償方式である。この点、出力電流値Ioutの位相から電流の極性を検出して、デッドタイム誤差補償値を決定する電流方式を用いてもよい。
図15は、第1動作モードにおける、リアクトル電流値IL、リアクトル電流値ILの平均電流値ILave、出力電流値Iout、インバータ回路の出力電圧値Vout、出力電圧値Voutが平均化された交流電圧値Vacのシミュレーション波形を示す図である。
図16は、第2動作モードにおける、リアクトル電流値IL、リアクトル電流値ILの平均電流値ILave、出力電流値Iout、インバータ回路の出力電圧値Vout、出力電圧値Voutが平均化された交流電圧値Vacのシミュレーション波形を示す図である。
図17は、第1動作モードと第2動作モードを切り替えて使用する場合における、リアクトル電流値IL、リアクトル電流値ILの平均電流値ILave、出力電流値Iout、インバータ回路の出力電圧値Vout、出力電圧値Voutが平均化された交流電圧値Vacのシミュレーション波形を示す図である。
図15〜図17の出力電流値Ioutを比較すると、図17の出力電流値Ioutが最も歪が少ない正弦波になっている。
図18は、第2コンデンサC2のコモンモード電圧Vcmを説明するための図である。コモンモード電圧Vcmは、ブリッジ回路21の第1出力線の電圧Vanと、第2出力線の電圧Vbnの平均電圧となる(Vcm=(Van+Vbn)/2)。一般的なパワーコンディショナでは、第1出力線、第2出力線および第2コンデンサC2の中点のいずれも接地電位に固定されておらず、それぞれと接地との間に静電容量を有している。従って、コモンモード電圧Vcmがスイッチングに応じて変動してしまうと漏洩電流が増加する。
図18に示す表では、第1動作モードの3レベル(+Vb、0、−Vb)及び第2動作モードの2レベル(+Vb、−Vb)のいずれの電圧が出力される場合も、コモンモード電圧Vcmが直流電源10の電圧の半分の電圧(Vb/2)に維持されることを示している。すなわち、第1動作モードと第2動作モードのすべての状態においてコモンモード電圧Vcmが変化しないことを示している。
以上説明したように本実施の形態によれば、ゼロクロスを含む所定の期間において第2動作モードで動作し、当該期間以外の期間に第1動作モードで動作することにより、高効率で歪が小さい電力変換装置20を実現することができる。第1動作モードでは電圧振幅を小さくすることができるためスイッチング損失を抑えることができる。しかしながらゼロクロス付近で、デッドタイムに起因する歪が発生する。一方、第2動作モードではゼロクロス付近で、デッドタイムに起因する歪が発生しない。そこで、第1動作モードを基本としつつ、ゼロクロスを含む所定の期間において第2動作モードで動作することにより、スイッチング損失を低減しつつ、ゼロクロス付近で発生する歪を抑制することができる。
また第1動作モードと第2動作モードのいずれの場合においても、電流極性と電圧極性を問わず、適切に電流を制御することができる。また第1動作モードと第2動作モードのいずれの場合においても、コモンモード電圧を一定に保つことができ、漏洩電流の増加を抑制することができる。
また相補的に動作する2組のスイッチング素子が同時にオン状態にならないように、2組のスイッチング素子が同時にオフするデッドタイム期間が設けられる。これにより貫通電流を防止し、消費電力の増大と誤動作を抑制することができる。
また第1動作モードと第2動作モードに応じて、適切なデッドタイム誤差補償値を生成して、電圧指令値Vrefpに加えることにより、デッドタイム誤差の影響を低減することができる。
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
例えば、クランプ回路22を構成するスイッチング素子の数を増やして、3つ以上のレベルの電圧をフィルタ回路23に出力できるようにしてもよい。例えば、第1動作モードにおいて5レベルの電圧をフィルタ回路23に出力してもよい。この場合、第1動作モードにおける電圧振幅をより小さくすることができ、スイッチング損失をより低減することができる。
なお、実施の形態は、以下の項目によって特定されてもよい。
[項目1]
入力される直流電圧を変換して交流電圧を出力可能なブリッジ回路(21)と、
前記ブリッジ回路(21)の出力する前記交流電圧の高周波成分を減衰するフィルタ回路(23)と、
前記ブリッジ回路(21)と前記フィルタ回路(23)の間に介在し、前記ブリッジ回路(21)の出力側を短絡可能なクランプ回路(22)と、
前記ブリッジ回路(21)及び前記クランプ回路(22)に含まれるスイッチング素子(Q1〜Q6)を制御する制御回路(24)と、を備え、
前記制御回路(24)は、
前記フィルタ回路(23)に3つ以上の電圧レベルを有する前記交流電圧を出力するように前記スイッチング素子(Q1〜Q6)を制御する第1モードと、前記フィルタ回路(23)に2つの電圧レベルを有する前記交流電圧を出力するように前記スイッチング素子(Q1〜Q6)を制御する第2モードとを有し、前記フィルタ回路(23)から出力される交流電圧のゼロクロスを含む所定の期間、前記第2モードを選択することを特徴とする電力変換装置(20)。
これによれば、高効率で歪が小さい電力変換装置(20)を実現することができる。
[項目2]
前記制御回路(24)は、
前記スイッチング素子(Q1〜Q6)のオン/オフを指定するための電圧指令値の絶対値、前記フィルタ回路(23)から出力される交流電圧の絶対値、または前記フィルタ回路から出力される交流電流の絶対値が所定値以下のとき前記第2モードを選択することを特徴とする項目1に記載の電力変換装置(20)。
これによれば、交流電圧の単位周期の、ゼロクロス付近に近い範囲を第2モードで動作させることができる。
[項目3]
前記ブリッジ回路(21)は、直列接続された第1のスイッチング素子(Q1)及び第2のスイッチング素子(Q2)と、直列接続された第3のスイッチング素子(Q3)及び第4のスイッチング素子(Q4)を含み、
前記第1のスイッチング素子(Q1)及び前記第2のスイッチング素子(Q2)の両端と、前記第3のスイッチング素子(Q3)及び前記第4のスイッチング素子(Q4)の両端は、直流電源(10)に並列に接続され、
前記クランプ回路(22)は、互いに逆向きになるように直列に接続された第5のスイッチング素子(Q5)と第6のスイッチング素子(Q6)を含み、
前記制御回路(24)は、
前記第1モードにおいて前記複数のスイッチング素子(Q1〜Q6)のオン/オフを指定する電圧指令値が正のとき、前記第2のスイッチング素子(Q2)及び前記第3のスイッチング素子(Q3)をオフ状態に制御し、前記第6のスイッチング素子(Q6)をオン状態に制御し、前記第1のスイッチング素子(Q1)及び前記第4のスイッチング素子(Q4)の2つと、前記第5のスイッチング素子(Q5)とを相補的にオン/オフさせるように制御し、
前記第1モードにおいて前記電圧指令値が負のとき、前記第1のスイッチング素子(Q1)及び前記第4のスイッチング素子(Q4)をオフ状態に制御し、前記第5のスイッチング素子(Q5)をオン状態に制御し、前記第2のスイッチング素子(Q2)及び前記第3のスイッチング素子(Q3)の2つと、前記第6のスイッチング素子(Q6)とを相補的にオン/オフさせるように制御し、
前記第2モードにおいて、前記第5のスイッチング素子(Q5)及び前記第6のスイッチング素子(Q6)をオフ状態に制御し、前記第1のスイッチング素子(Q1)及び前記第4のスイッチング素子(Q4)の2つと、前記第2のスイッチング素子(Q2)及び前記第3のスイッチング素子(Q3)の2つとを相補的にオン/オフさせるように制御することを特徴とする項目1または2に記載の電力変換装置(20)。
これによれば、第1モードにおいて3レベルの電圧を出力することができ、第2モードにおいて2レベルの電圧を出力することができる。
[項目4]
前記制御回路(24)は、
前記第1モードにおいて前記電圧指令値が正のとき、前記第1のスイッチング素子(Q1)、前記第4のスイッチング素子(Q4)、及び前記第5のスイッチング素子(Q5)のそれぞれのオン期間の開始から所定期間、デッドタイムを設け、
前記第1モードにおいて前記電圧指令値が負のとき、前記第2のスイッチング素子(Q2)、前記第3のスイッチング素子(Q3)、及び前記第6のスイッチング素子(Q6)のそれぞれのオン期間の開始から所定期間、デッドタイムを設け、
前記第2モードにおいて、前記第1のスイッチング素子(Q1)、前記第4のスイッチング素子(Q4)、前記第2のスイッチング素子(Q2)、及び第3のスイッチング素子(Q3)のそれぞれのオン期間の開始から所定期間、デッドタイムを設けることを特徴とする項目3に記載の電力変換装置(20)。
これによれば、短絡電流または貫通電流の発生を防止することができる。
[項目5]
前記制御回路(24)は、前記電圧指令値に、前記デッドタイムにより発生する電圧誤差分を補償するためのデッドタイム誤差補償値を加える際、前記第1モードと前記第2モードとで異なる補償値を加えることを特徴とする項目4に記載の電力変換装置(20)。
これによれば、モードに応じて適切なデッドタイム誤差補償を行うことができる。
[項目6]
前記第2モードにおいて前記電圧指令値に加えられるデッドタイム誤差補償値は、前記第1モードにおいて前記電圧指令値に加えられるデッドタイム誤差補償値の略2倍であることを特徴とする項目5に記載の電力変換装置(20)。
これによれば、第2モードと第1モードの電圧振幅の差によるデッドタイム誤差電圧の大きさの違いを考慮した適切な補償を行うことができる。
[項目7]
前記第1モードにおいて前記電圧指令値に加えられるデッドタイム誤差補償値は所定値(≠0)であり、
前記第2モードにおいて前記電圧指令値に加えられるデッドタイム誤差補償値はゼロであることを特徴とする項目5にに記載の電力変換装置。
これによれば、電流方式を用いたデッドタイム補償を行う場合において、電流極性判定部を省略することができる。
10 直流電源、 20 電力変換装置、 21 ブリッジ回路、 22 クランプ回路、 23 フィルタ回路、 24 制御回路、 Q1 第1スイッチング素子、 Q2 第2スイッチング素子、 Q3 第3スイッチング素子、 Q4 第4スイッチング素子、 Q5 第5スイッチング素子、 Q6 第6スイッチング素子、 D1 第1還流ダイオード、 D2 第2還流ダイオード、 D3 第3還流ダイオード、 D4 第4還流ダイオード、 D5 第5還流ダイオード、 D6 第6還流ダイオード、 C1 第1コンデンサ、 C2 第2コンデンサ、 L1 第1リアクトル、 L2 第2リアクトル、 A1 第1アンプ、 A2 第2アンプ、 A3 第3アンプ、 A4 第4アンプ、 A5 第5アンプ、 A6 第6アンプ、 41 電圧検出部、 42 電流検出部、 43 電圧検出部、 44 制御部、 45 第1PWM信号生成部、 46 第2PWM信号生成部、 47 動作モード判定部、 48 駆動部、 44a 減算部、 44b 補償部、 44c 第1加算部、 44d 第2加算部、 44e 補償値生成部。

Claims (7)

  1. 入力される直流電圧を変換して交流電圧を出力可能なブリッジ回路と、
    前記ブリッジ回路の出力する前記交流電圧の高周波成分を減衰するフィルタ回路と、
    前記ブリッジ回路と前記フィルタ回路の間に介在し、前記ブリッジ回路の出力側を短絡可能なクランプ回路と、
    前記ブリッジ回路及び前記クランプ回路に含まれるスイッチング素子を制御する制御回路と、を備え、
    前記制御回路は、
    前記フィルタ回路に3つ以上の電圧レベルを有する前記交流電圧を出力するように前記スイッチング素子を制御する第1モードと、前記フィルタ回路に2つの電圧レベルを有する前記交流電圧を出力するように前記スイッチング素子を制御する第2モードとを有し、前記フィルタ回路から出力される交流電圧のゼロクロスを含む所定の期間、前記第2モードを選択することを特徴とする電力変換装置。
  2. 前記制御回路は、
    前記スイッチング素子のオン/オフを指定するための電圧指令値の絶対値、前記フィルタ回路から出力される交流電圧の絶対値、または前記フィルタ回路から出力される交流電流の絶対値が所定値以下のとき前記第2モードを選択することを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記ブリッジ回路は、直列接続された第1のスイッチング素子及び第2のスイッチング素子と、直列接続された第3のスイッチング素子及び第4のスイッチング素子を含み、
    前記第1のスイッチング素子及び前記第2のスイッチング素子の両端と、前記第3のスイッチング素子及び前記第4のスイッチング素子の両端は、直流電源に並列に接続され、
    前記クランプ回路は、互いに逆向きになるように直列に接続された第5のスイッチング素子と第6のスイッチング素子を含み、
    前記制御回路は、
    前記第1モードにおいて前記複数のスイッチング素子のオン/オフを指定する電圧指令値が正のとき、前記第2のスイッチング素子及び前記第3のスイッチング素子をオフ状態に制御し、前記第6のスイッチング素子をオン状態に制御し、前記第1のスイッチング素子及び前記第4のスイッチング素子の2つと、前記第5のスイッチング素子とを相補的にオン/オフさせるように制御し、
    前記第1モードにおいて前記電圧指令値が負のとき、前記第1のスイッチング素子及び前記第4のスイッチング素子をオフ状態に制御し、前記第5のスイッチング素子をオン状態に制御し、前記第2のスイッチング素子及び前記第3のスイッチング素子の2つと、前記第6のスイッチング素子とを相補的にオン/オフさせるように制御し、
    前記第2モードにおいて、前記第5のスイッチング素子及び前記第6のスイッチング素子をオフ状態に制御し、前記第1のスイッチング素子及び前記第4のスイッチング素子の2つと、前記第2のスイッチング素子及び前記第3のスイッチング素子の2つとを相補的にオン/オフさせるように制御することを特徴とする請求項1または2に記載の電力変換装置。
  4. 前記制御回路は、
    前記第1モードにおいて前記電圧指令値が正のとき、前記第1のスイッチング素子、前記第4のスイッチング素子、及び前記第5のスイッチング素子のそれぞれのオン期間の開始から所定期間、デッドタイムを設け、
    前記第1モードにおいて前記電圧指令値が負のとき、前記第2のスイッチング素子、前記第3のスイッチング素子、及び前記第6のスイッチング素子のそれぞれのオン期間の開始から所定期間、デッドタイムを設け、
    前記第2モードにおいて、前記第1のスイッチング素子、前記第4のスイッチング素子、前記第2のスイッチング素子、及び第3のスイッチング素子のそれぞれのオン期間の開始から所定期間、デッドタイムを設けることを特徴とする請求項3に記載の電力変換装置。
  5. 前記制御回路は、前記電圧指令値に、前記デッドタイムにより発生する電圧誤差分を補償するためのデッドタイム誤差補償値を加える際、前記第1モードと前記第2モードとで異なる補償値を加えることを特徴とする請求項4に記載の電力変換装置。
  6. 前記第2モードにおいて前記電圧指令値に加えられるデッドタイム誤差補償値は、前記第1モードにおいて前記電圧指令値に加えられるデッドタイム誤差補償値の略2倍であることを特徴とする請求項5に記載の電力変換装置。
  7. 前記第1モードにおいて前記電圧指令値に加えられるデッドタイム誤差補償値は所定値(≠0)であり、
    前記第2モードにおいて前記電圧指令値に加えられるデッドタイム誤差補償値はゼロであることを特徴とする請求項5に記載の電力変換装置。
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