JP6572782B2 - ガス供給装置及びそれを備えたコンテナ用冷凍装置 - Google Patents

ガス供給装置及びそれを備えたコンテナ用冷凍装置 Download PDF

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本発明は、コンテナの庫内に所定の組成の調整ガスを供給するガス供給装置及びそれを備えたコンテナ用冷凍装置に関するものである。
従来、海上輸送等に用いられるコンテナの庫内空気を冷却するために、冷凍サイクルを行う冷媒回路を備えたコンテナ用冷凍装置が用いられている(例えば、特許文献1参照)。コンテナの庫内には、例えば、バナナやアボガド等の植物が積み込まれるが、植物は、収穫後であっても空気中の酸素を取り込んで二酸化炭素を放出する呼吸を行う。植物が呼吸を行うと、植物に蓄えられた養分と水分とが減少し、鮮度が低下する。そのため、収容庫の庫内の酸素濃度は、呼吸障害が起きない程度に低い方が好ましい。
そこで、特許文献1のコンテナ用冷凍装置には、加圧すると空気中の窒素成分が吸着する吸着剤を用いて、空気よりも窒素濃度が高く酸素濃度が低い窒素濃縮空気を生成し、該窒素濃縮空気をコンテナの庫内に供給することにより、庫内空気の酸素濃度を低下させて植物の呼吸量を低減するガス供給装置が設けられている。特許文献1では、このようにガス供給装置によって窒素濃縮空気をコンテナの庫内に供給することにより、庫内空気の酸素濃度を低下させて植物の呼吸量を低減して植物の鮮度を維持しやすくしている。
特開2015−072103号公報
ところで、空気を圧縮すると露点温度が上がる。そのため、空気を取り込み、加圧部で加圧した加圧空気が加圧通路を介して吸着剤へ送られるガス供給装置において、例えば、取り込んだ空気の湿度が100%に近い場合、エアポンプ(31)で空気が加圧される際に加圧空気中の水分が結露し、この結露水を含む加圧空気が加圧通路を介して吸着剤に送られることによって、吸着剤の吸着性能が低下するおそれがあった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、エアポンプと吸着筒とを備えたガス供給装置において、吸着剤の吸着性能の低下を抑制することにある。
第1の発明は、収納庫(11)に設けられ、空気中の所定の成分を吸着する吸着剤が内部に収容された吸着筒(34,35)と、上記吸着筒(34,35)に加圧した加圧空気を供給することによって該吸着筒(34,35)を加圧し、該吸着筒(34,35)において該加圧空気中の上記所定の成分を上記吸着剤に吸着させる吸着動作を行う加圧部(31a)と、上記吸着筒(34,35)内から空気を吸引することによって該吸着筒(34,35)を減圧し、該吸着筒(34,35)において上記吸着剤に吸着した上記所定の成分を上記空気中に脱着させて所望の組成の調整ガスを生成する脱着動作を行う減圧部(31b)とを有するエアポンプ(31)とを備え、上記吸着筒(34,35)において上記吸着動作と上記脱着動作とを交互に行い、生成した上記調整ガスを上記収納庫(11)の庫内に供給するガス供給動作を行うガス供給装置であって、上記エアポンプ(31)の起動後、上記ガス供給動作を開始する前に、上記加圧部(31a)と上記吸着筒(34,35)とを繋ぐ加圧通路(42)を流れる加圧空気を外部へ排出する排出動作を行うように構成されている。
第1の発明では、吸着筒(34,35)において吸着動作と脱着動作とを交互に行うことによって調整ガスが生成され、該調整ガスを収納庫(11)の庫内に供給するガス供給動作を行うことによって収納庫(11)の庫内空気の組成が調節される。
ここで、第1の発明では、エアポンプ(31)の起動後、ガス供給動作を開始する前に、加圧部(31a)と吸着筒(34,35)とを繋ぐ加圧通路(42)を流れる加圧空気を外部へ排出する排出動作を行う。エアポンプ(31)の起動直後は、該エアポンプ(31)の温度が比較的低いため、加圧空気の温度も低く、該加圧空気中の水分が結露し、結露水を含む加圧空気が吸着筒(34,35)に送られる可能性が高い。しかしながら、上述の排出動作を行うことにより、エアポンプ(31)の起動直後に、加圧通路(42)において加圧空気中の水分が結露したとしても、該結露水を含む加圧空気は外部へ排気される。そのため、加圧通路(42)に流入した結露水が、吸着筒(34,35)の吸着剤に付着することがない。
第2の発明は、第1の発明において、上記エアポンプ(31)の起動時から所定時間が経過すると又は上記加圧空気の温度が所定温度以上になると、上記排出動作を終了して上記ガス供給動作を行うように構成されている。
ところで、エアポンプ(31)をしばらく運転させると、モータの発熱等により、エアポンプ(31)の温度が上昇し、これに伴って加圧空気の温度が上昇するため、加圧空気中の水分が結露し難くなる。
そこで、第2の発明では、エアポンプ(31)の起動時から加圧空気の十分な温度上昇に必要な所定時間が経過すると、又は、加圧空気の実際の温度が所定温度以上になると、排出動作を終了してガス供給動作を行うようにしている。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、上記エアポンプ(31)に向かって送風する送風ファン(49)を備え、上記排出動作を行う際には、上記送風ファン(49)の運転を停止するように構成されている。
第3の発明では、加圧空気を外部へ排出する排出動作を行う際に、エアポンプ(31)に向かって送風する送風ファン(49)の運転を停止することとした。上述のように、排出動作は、エアポンプ(31)の起動直後の温度が比較的低いときに行われる。そのため、このような排出動作中に送風ファン(49)を運転すると、エアポンプ(31)の温度がなかなか上昇せず、排出動作を終了できない。そこで、第3の発明では、排出動作中には送風ファン(49)の運転を停止してエアポンプ(31)の温度が迅速に上昇するようにしている。
第4の発明は、第1乃至第3のいずれか1つの発明において、上記加圧通路(42)に接続され、該加圧通路(42)の加圧空気を外部へ排出する排出通路(91)と、上記排出通路(91)に設けられた開閉弁(92)と、上記加圧通路(42)と上記吸着筒(34,35)との間に設けられ、上記加圧通路(42)と上記吸着筒(34,35)とを連通させる連通状態と、上記加圧通路(42)と上記吸着筒(34,35)とを遮断する非連通状態とに切り換わる切換機構(32,33)とを備え、上記ガス供給動作の際には、上記開閉弁(92)を閉じると共に、上記切換機構(32,33)を上記連通状態に切り換える一方、上記排出動作の際には、上記開閉弁(92)を開くと共に、上記切換機構(32,33)を上記非連通状態に切り換えるように構成されている。
第4の発明では、ガス供給動作の際には、排出通路(91)の開閉弁(92)が閉じられ、切換機構(32,33)が加圧通路(42)と吸着筒(34,35)とを連通させる連通状態に切り換わる。これにより、エアポンプ(31)の加圧部(31a)において加圧されて加圧通路(42)を流れる加圧空気が吸着筒(34,35)に導かれて調整ガスが生成される。そして、生成された調整ガスは、減圧部(31b)から庫内へ供給される。一方、排出動作の際には、排出通路(91)の開閉弁(92)が開かれ、切換機構(32,33)が加圧通路(42)と吸着筒(34,35)とを遮断する非連通状態に切り換わる。これにより、エアポンプ(31)の加圧部(31a)において加圧されて加圧通路(42)を流れる加圧空気は、吸着筒(34,35)に導かれずに、排出通路(91)を通って外部へ排出される。
第5の発明は、第4の発明において、上記減圧部(31b)と上記収納庫(11)の庫内とを接続し、該減圧部(31b)から吐出された上記調整ガスを上記収納庫(11)の庫内に導く供給通路(44)と、上記吸着筒(34,35)に接続され、該吸着筒(34,35)において上記所定の成分が上記吸着剤に吸着した後の加圧空気を外部へ排出するガス排出通路(45)と、上記加圧通路(42)と上記減圧部(31b)とを接続し、該加圧通路(42)の加圧空気を上記減圧部(31b)へ導くバイパス通路(71)と、上記供給通路(44)と上記ガス排出通路(45)とを接続する排気接続通路(73)と、上記供給通路(44)における上記排気接続通路(73)の接続部よりも上記収納庫(11)の庫内側に設けられ、上記ガス供給動作の際には開状態となり、上記排出動作の際には閉状態となる給気開閉弁(75)と、上記バイパス通路(71)に設けられたバイパス開閉弁(72)と、上記排気接続通路(73)に設けられた排気開閉弁(74)とを備え、上記排出通路(91)は、上記バイパス通路(71)と上記供給通路(44)と上記排気接続通路(73)と上記ガス排出通路(45)とで構成され、上記開閉弁(92)は、上記バイパス開閉弁(72)と上記排気開閉弁(74)とで構成されている。
第5の発明では、ガス供給動作の際には、バイパス開閉弁(72)及び排気開閉弁(74)が閉じられる一方、給気開閉弁(75)が開かれ、切換機構(32,33)が加圧通路(42)と吸着筒(34,35)とを連通させる連通状態に切り換わる。これにより、エアポンプ(31)の加圧部(31a)において加圧されて加圧通路(42)を流れる加圧空気が吸着筒(34,35)に導かれて調整ガスが生成される。そして、生成された調整ガスは、減圧部(31b)から供給通路(44)を通って庫内へ供給される。一方、排出動作の際には、バイパス開閉弁(72)及び排気開閉弁(74)が開かれる一方、給気開閉弁(75)が閉じられ、切換機構(32,33)が加圧通路(42)と吸着筒(34,35)とを遮断する非連通状態に切り換わる。これにより、エアポンプ(31)の加圧部(31a)において加圧されて加圧通路(42)を流れる加圧空気は、吸着筒(34,35)に導かれずに、バイパス通路(71)に流入して減圧部(31b)に吸引され、供給通路(44)と排気接続通路(73)とガス排出通路(45)とを順に通過して外部へ排出される。
第6の発明は、呼吸を行う植物(15)が収納されるコンテナ(11)に取り付けられ、冷凍サイクルを行って上記コンテナ(11)の庫内空気を冷却する冷媒回路(20)と、所定の組成の調整ガスを生成して上記コンテナ(11)の庫内に供給するガス供給装置(30)とを備え、上記コンテナ(11)の庫内空気の温度と組成とを所望の状態に調節するコンテナ用冷凍装置であって、上記ガス供給装置(30)は、上記コンテナ(11)を上記収納庫(11)として庫内に上記調整ガスを供給する第1乃至第5のいずれか1つの発明に係るガス供給装置によって構成されている。
第6の発明では、冷媒回路(20)において冷凍サイクルが行われることにより、コンテナ(11)の庫内空気が冷却される。また、ガス供給装置(30)において生成した調整ガスをコンテナ(11)へ供給することにより、コンテナ(11)の庫内空気の組成が調節される。
また、第6の発明では、ガス供給装置(30)において、エアポンプ(31)の起動後、ガス供給動作を開始する前に、加圧部(31a)と吸着筒(34,35)とを繋ぐ加圧通路(42)を流れる加圧空気を外部へ排出する排出動作を行う。これにより、エアポンプ(31)の起動直後に、加圧通路(42)において加圧空気中の水分が結露したとしても、該結露水を含む加圧空気は外部へ排気される。そのため、加圧通路(42)に流入した結露水が、吸着筒(34,35)の吸着剤に付着することがない。
第1の発明によれば、エアポンプ(31)の起動後、ガス供給動作を開始する前に、加圧部(31a)と吸着筒(34,35)とを繋ぐ加圧通路(42)を流れる加圧空気を外部へ排出する排出動作を行うこととした。そのため、エアポンプ(31)の起動直後、該エアポンプ(31)の温度が比較的低いために加圧空気中の水分が結露したとしても、結露水を含む加圧空気を外部へ排出することにより、結露水を吸着筒(34,35)に導くことなく排出することができる。よって、結露水が生じたとしても吸着筒(34,35)の吸着剤に付着することがないため、吸着剤の性能低下を抑制することができる。
また、第2の発明によれば、エアポンプ(31)の温度が低いために加圧空気の温度が低く結露が生じ易い条件下では、加圧空気を外部へ排出する排出動作を行い、エアポンプ(31)の起動時から加圧空気の十分な温度上昇に必要な所定時間が経過すると、又は加圧空気の実際の温度が所定温度以上になると、排出動作を終了してガス供給動作を行うこととした。このようにエアポンプ(31)の起動時からの経過時間又は加圧空気の温度によって動作を自動的に切り換えることにより、加圧空気の温度が十分に上昇しているにも拘わらず、無駄に加圧空気を外部へ排出して消費エネルギーを増大させることがなく、容易に吸着剤の性能低下を抑制することができる。
また、第3の発明によれば、加圧空気を外部へ排出する排出動作を行う際に、エアポンプ(31)に向かって送風することで該エアポンプ(31)を冷却する送風ファン(49)の運転を停止することとした。これにより、エアポンプ(31)の温度が比較的低い排出動作中に、エアポンプ(31)が冷却されるようなことがない。そのため、エアポンプ(31)の温度を迅速に上昇させることができる。これにより、加圧空気の温度が速やかに上昇するため、排出動作の動作時間を短縮することができる。従って、消費エネルギーの増大を抑制することができる。
また、第4の発明によれば、加圧通路(42)に開閉弁(92)が設けられた排出通路(91)を接続し、加圧通路(42)と吸着筒(34,35)との間に切換機構(32,33)を設けるだけの容易な追加構成で、ガス供給動作と排出動作とを切り換えることができる。
また、第5の発明によれば、加圧通路(42)とエアポンプ(31)の減圧部(31b)とをバイパス開閉弁(72)が設けられたバイパス通路(71)で接続し、供給通路(44)とガス排出通路(45)とを排気開閉弁(74)が設けられた排気接続通路(73)で接続し、供給通路(44)の庫内側に給気開閉弁(75)を設けることとした。そして、バイパス開閉弁(72)、排気開閉弁(74)、給気開閉弁(75)及び切換機構(32,33)を切り換えることにより、ガス供給動作と排出動作とを切り換えることとした。このような構成によれば、加圧通路(42)から加圧空気を外部へ排出するために長い排出通路を新たに設けることなく、ガス供給装置が本来行うガス供給動作に必要な供給通路(44)とガス排出通路(45)とを利用しながら、排出動作を実行可能に構成することができる。
また、第6の発明によれば、ガス供給装置(30)においてエアポンプ(31)の起動後、ガス供給動作を開始する前に、加圧部(31a)と吸着筒(34,35)とを繋ぐ加圧通路(42)を流れる加圧空気を外部へ排出する排出動作を行うこととした。そのため、エアポンプ(31)の起動直後、該エアポンプ(31)の温度が比較的低いために加圧空気中の水分が結露したとしても、結露水を含む加圧空気を外部へ排出することにより、結露水を吸着筒(34,35)に導くことなく排出することができる。よって、結露水が生じたとしても吸着筒(34,35)の吸着剤に付着することがないため、吸着剤の性能低下を抑制することができる。従って、コンテナ(11)の庫内空気の組成の調節を効率よく行うことができる。
図1は、実施形態のコンテナ用冷凍装置を庫外側から見た斜視図である。 図2は、実施形態のコンテナ用冷凍装置の概略構成を示す側面断面図である。 図3は、実施形態のコンテナ用冷凍装置の冷媒回路の構成を示す配管系統図である。 図4は、実施形態のコンテナ用冷凍装置のCA装置の構成を示す配管系統図であり、ガス供給動作における第1動作中の空気の流れを示すものである。 図5は、実施形態のコンテナ用冷凍装置のCA装置の構成を示す配管系統図であり、ガス供給動作における第2動作中の空気の流れを示すものである。 図6は、実施形態のコンテナ用冷凍装置のCA装置の構成を示す配管系統図であり、ガス供給動作における均圧動作中の空気の流れを示すものである。 図7は、実施形態のコンテナ用冷凍装置のCA装置の構成を示す配管系統図であり、排出動作における空気の流れを示すものである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
《本発明の実施形態》
図1及び図2に示すように、コンテナ用冷凍装置(10)は、海上輸送等に用いられるコンテナ(収納庫)(11)に設けられ、該コンテナ(11)の庫内空気を冷却するものである。コンテナ(11)の庫内には、植物(15)が箱詰めされた状態で収納されている。植物(15)は、空気中の酸素(O)を取り込んで二酸化炭素(CO)を放出する呼吸を行うものであり、例えば、バナナやアボカド等の青果物、野菜、穀物、球根、生花等である。
コンテナ(11)は、一方の端面が開口する細長い箱状に形成されている。コンテナ用冷凍装置(10)は、ケーシング(12)と、冷媒回路(20)と、CA装置(庫内空気調節装置/Controlled Atmosphere System)(60)とを備え、コンテナ(11)の開口端を塞ぐように取り付けられている。
〈ケーシング〉
図2に示すように、ケーシング(12)は、コンテナ(11)の庫外側に位置する庫外壁(12a)と、コンテナ(11)の庫内側に位置する庫内壁(12b)とを備えている。庫外壁(12a)及び庫内壁(12b)は、例えば、アルミニウム合金によって構成されている。
庫外壁(12a)は、コンテナ(11)の開口端を塞ぐようにコンテナ(11)の開口の周縁部に取り付けられている。庫外壁(12a)は、下部がコンテナ(11)の庫内側へ膨出するように形成されている。
庫内壁(12b)は、庫外壁(12a)と対向して配置されている。庫内壁(12b)は、庫外壁(12a)の下部に対応して庫内側へ膨出している。庫内壁(12b)と庫外壁(12a)との間の空間には、断熱材(12c)が設けられている。
このように、ケーシング(12)の下部は、コンテナ(11)の庫内側に向かって膨出するように形成されている。これにより、ケーシング(12)の下部におけるコンテナ(11)の庫外側には庫外収納空間(S1)が形成され、ケーシング(12)の上部におけるコンテナ(11)の庫内側には庫内収納空間(S2)が形成されている。
図1に示すように、ケーシング(12)には、メンテナンス用の2つのサービス用開口(14)が幅方向に並んで形成されている。2つのサービス用開口(14)は、それぞれ開閉自在な第1及び第2サービス扉(16A,16B)によって閉塞されている。第1及び第2サービス扉(16A,16B)は、いずれもケーシング(12)と同様に、庫外壁と庫内壁と断熱材とによって構成されている。
図2に示すように、コンテナ(11)の庫内には、仕切板(18)が配置されている。この仕切板(18)は、略矩形状の板部材に構成され、ケーシング(12)のコンテナ(11)の庫内側の面と対向する姿勢で立設されている。この仕切板(18)によって、コンテナ(11)の庫内と庫内収納空間(S2)とが区画されている。
仕切板(18)の上端とコンテナ(11)内の天井面との間には吸込口(18a)が形成されている。コンテナ(11)の庫内空気は、吸込口(18a)を通って庫内収納空間(S2)に取り込まれる。
また、庫内収納空間(S2)には、水平方向に延びる区画壁(13)が設けられている。区画壁(13)は、仕切板(18)の上端部に取り付けられ、後述する庫内ファン(26)が設置される開口が形成されている。区画壁(13)は、庫内収納空間(S2)を、庫内ファン(26)の吸込側の1次空間(S21)と、庫内ファン(26)の吹出側の2次空間(S22)とに区画する。なお、本実施形態では、庫内収納空間(S2)は、区画壁(13)によって上下に区画され、吸込側の1次空間(S21)が上側、吹出側の2次空間(S22)が下側に形成されている。
コンテナ(11)内には、コンテナ(11)の底面との間に隙間を存して床板(19)が設けられている。床板(19)上には、箱詰めされた植物(15)が載置されている。コンテナ(11)内の底面と床板(19)との間には、床下流路(19a)が形成されている。仕切板(18)の下端とコンテナ(11)内の底面との間には隙間が設けられ、床下流路(19a)に連通している。
床板(19)におけるコンテナ(11)の奥側(図2で右側)には、コンテナ用冷凍装置(10)によって冷却された空気をコンテナ(11)の庫内へ吹き出す吹出口(18b)が形成されている。
〈冷媒回路等の構成と配置〉
図3に示すように、冷媒回路(20)は、圧縮機(21)と、凝縮器(22)と、膨張弁(23)と、蒸発器(24)とを、冷媒配管(20a)によって順に接続することによって構成された閉回路である。
凝縮器(22)の近傍には、庫外ファンモータ(25a)によって回転駆動され、コンテナ(11)の庫外空間の空気(外気)を庫外収納空間(S1)内へ誘引して凝縮器(22)へ送る庫外ファン(25)が設けられている。凝縮器(22)では、圧縮機(21)で加圧されて凝縮器(22)の内部を流れる冷媒と庫外ファン(25)によって凝縮器(22)に送られた外気との間で熱交換が行われる。本実施形態では、庫外ファン(25)は、プロペラファンによって構成されている。
蒸発器(24)の近傍には、庫内ファンモータ(26a)によって回転駆動され、コンテナ(11)の庫内空気を吸込口(18a)から誘引して蒸発器(24)へ吹き出す庫内ファン(26)が2つ設けられている。蒸発器(24)では、膨張弁(23)によって減圧されて蒸発器(24)の内部を流れる冷媒と庫内ファン(26)によって蒸発器(24)に送られた庫内空気との間で熱交換が行われる。
図2に示すように、庫内ファン(26)は、プロペラファン(回転翼)(27a)と、複数の静翼(27b)と、ファンハウジング(27c)とを有している。プロペラファン(27a)は、庫内ファンモータ(26a)に連結され、庫内ファンモータ(26a)によって回転軸周りに回転駆動されて軸方向に送風する。複数の静翼(27b)は、プロペラファン(27a)の吹出側に設けられて該プロペラファン(27a)から吹き出されて旋回する空気流れを整流する。ファンハウジング(27c)は、複数の静翼(27b)が内周面に取り付けられた円筒部材によって構成され、プロペラファン(27a)の外周まで延び、プロペラファン(27a)の外周を取り囲んでいる。
図1に示すように、圧縮機(21)及び凝縮器(22)は、庫外収納空間(S1)に収納されている。凝縮器(22)は、庫外収納空間(S1)の上下方向の中央部分において、該庫外収納空間(S1)を下側の第1空間(S11)と上側の第2空間(S12)とに区画するように設けられている。第1空間(S11)には、上記圧縮機(21)と、該圧縮機(21)を可変速で駆動するための駆動回路が収納されたインバータボックス(29)と、CA装置(60)のガス供給装置(30)とが設けられている。一方、第2空間(S12)には、庫外ファン(25)と、電装品ボックス(17)とが設けられている。第1空間(S11)は、コンテナ(11)の庫外空間に対して開放される一方、第2空間(S12)は、庫外ファン(25)の吹出口のみが庫外空間に開口するように庫外空間との間が板状部材によって閉塞されている。
一方、図2に示すように、蒸発器(24)は、庫内収納空間(S2)の2次空間(S22)に収納されている。庫内収納空間(S2)における蒸発器(24)の上方位置には、ケーシング(12)の幅方向に並んで2つの庫内ファン(26)が設けられている(図1参照)。
〈CA装置〉
図4〜図6に示すように、CA装置(60)は、ガス供給装置(30)と、排気部(46)と、センサユニット(50)と、制御部(55)とを備え、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度とを調節するものである。なお、以下の説明で用いる「濃度」は、全て「体積濃度」を指す。
[ガス供給装置]
−ガス供給装置の構成−
ガス供給装置(30)は、コンテナ(11)の庫内に供給するための低酸素濃度の窒素濃縮空気を生成する装置である。本実施形態では、ガス供給装置(30)は、VPSA(Vacuum Pressure Swing Adsorption)によって構成されている。また、ガス供給装置(30)は、図1に示すように、庫外収納空間(S1)の左下のコーナー部に配置されている。
図4に示すように、ガス供給装置(30)は、エアポンプ(31)と、第1方向制御弁(32)及び第2方向制御弁(33)と、空気中の窒素成分を吸着するための吸着剤が設けられた第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)とが接続された空気回路(3)と、該空気回路(3)の構成部品が収納されたユニットケース(36)とを有している。
(エアポンプ)
エアポンプ(31)は、ユニットケース(36)内に設けられ、それぞれ空気を吸引して加圧して吐出する第1ポンプ機構(加圧部)(31a)及び第2ポンプ機構(減圧部)(31b)を有している。第1ポンプ機構(31a)及び第2ポンプ機構(31b)は、モータ(31c)の駆動軸に接続され、モータ(31c)によって回転駆動されることにより、それぞれ空気を吸引して加圧して吐出する。
第1ポンプ機構(31a)の吸込口は、ユニットケース(36)を内外に貫通するように設けられた外気通路(41)の一端が接続されている。外気通路(41)の他端には、通気性と防水性を有するメンブレンフィルタ(76)が設けられている。外気通路(41)は、可撓性を有するチューブによって構成されている。図示を省略するが、メンブレンフィルタ(76)が設けられた外気通路(41)の他端は、庫外収納空間(S1)の凝縮器(22)の上方の第2空間(S12)に設けられている。このような構成により、第1ポンプ機構(31a)は、外気通路(41)の他端に設けられたメンブレンフィルタ(76)を介してユニットケース(36)の外から中へ流入する際に水分が除去された外気を吸い込んで加圧する。
一方、第1ポンプ機構(31a)の吐出口には加圧通路(42)の一端が接続されている。該加圧通路(42)の他端は、下流側において2つに分岐して第1方向制御弁(32)及び第2方向制御弁(33)のそれぞれに接続されている。加圧通路(42)は、大部分が樹脂製のチューブによって構成され、一部分がユニットケース(36)の外部に設けられた冷却部(42a)に構成されている。冷却部(42a)は、本実施形態では、樹脂製のチューブの中途部に接続されて庫外収納空間(S1)に設けられた銅管によって構成されている。このような構成により、第1ポンプ機構(31a)によって加圧されて加圧通路(42)を流れる加圧空気は、銅管によって構成された冷却部(42a)を通過する際に、該冷却部(42a)が設けられた庫外収納空間(S1)において外気に放熱して冷却される。
第2ポンプ機構(31b)の吸込口には、減圧通路(43)の一端が接続されている。該減圧通路(43)の他端は、上流側において2つに分かれ、第1方向制御弁(32)及び第2方向制御弁(33)のそれぞれに接続されている。一方、第2ポンプ機構(31b)の吐出口には、供給通路(44)の一端が接続されている。供給通路(44)の他端は、コンテナ(11)の庫内収納空間(S2)における庫内ファン(26)の吹出側の2次空間(S22)において開口している。供給通路(44)の他端部には、一端から他端へ向かう向きの空気の流通のみを許容し、空気の逆流を防止する逆止弁(65)が設けられている。
エアポンプ(31)の第1ポンプ機構(31a)及び第2ポンプ機構(31b)は、潤滑用のオイルを使用しないオイルレスのポンプで構成されている。また、エアポンプ(31)の側方には、エアポンプ(31)に向かって送風することでエアポンプ(31)を冷却するための送風ファン(49)が2つ設けられている。送風ファン(49)は、後述する制御部(55)によって運転が制御される。具体的には、送風ファン(49)は、後述するガス供給動作中には、運転されてエアポンプ(31)を冷却する一方、排出動作中には、運転が停止されてエアポンプ(31)に送風しない。
(方向制御弁)
第1及び第2方向制御弁(切換機構)(32,33)は、空気回路(3)におけるエアポンプ(31)と第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)との間に設けられ、エアポンプ(31)と第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)との接続状態を後述する4つ接続状態(第1〜第4接続状態)に切り換えるものである。この切り換え動作は、制御部(55)によって制御される。
具体的に、第1方向制御弁(32)は、第1ポンプ機構(31a)の吐出口に接続された加圧通路(42)と、第2ポンプ機構(31b)の吸込口に接続された減圧通路(43)と、第1吸着筒(34)の一端部(加圧時の流入口、減圧時の流出口)とに接続される。この第1方向制御弁(32)は、第1吸着筒(34)を第1ポンプ機構(31a)の吐出口に連通させて第2ポンプ機構(31b)の吸込口から遮断する第1状態(図4及び図6に示す状態)と、第1吸着筒(34)を第2ポンプ機構(31b)の吸込口に連通させて第1ポンプ機構(31a)の吐出口から遮断する第2状態(図5及び図7に示す状態)とに切り換わる。
第2方向制御弁(33)は、第1ポンプ機構(31a)の吐出口に接続された加圧通路(42)と、第2ポンプ機構(31b)の吸込口に接続された減圧通路(43)と、第2吸着筒(35)の一端部(加圧時の流入口、減圧時の流出口)とに接続される。この第2方向制御弁(33)は、第2吸着筒(35)を第2ポンプ機構(31b)の吸込口に連通させて第1ポンプ機構(31a)の吐出口から遮断する第1状態(図4及び図7に示す状態)と、第2吸着筒(35)を第1ポンプ機構(31a)の吐出口に連通させて第2ポンプ機構(31b)の吸込口から遮断する第2状態(図5及び図6に示す状態)とに切り換わる。
第1方向制御弁(32)及び第2方向制御弁(33)を共に第1状態に設定すると、空気回路(3)が、第1ポンプ機構(31a)の吐出口と第1吸着筒(34)とが接続され且つ第2ポンプ機構(31b)の吸込口と第2吸着筒(35)とが接続される第1接続状態に切り換わる(図4を参照)。この状態では、第1吸着筒(34)で外気中の窒素成分を吸着剤に吸着させる吸着動作が行われ、第2吸着筒(35)で吸着剤に吸着された窒素成分を脱着させる脱着動作が行われる。
第1方向制御弁(32)及び第2方向制御弁(33)を共に第2状態に設定すると、空気回路(3)が、第1ポンプ機構(31a)の吐出口と第2吸着筒(35)とが接続され且つ第2ポンプ機構(31b)の吸込口と第1吸着筒(34)とが接続される第2接続状態に切り換わる(図5を参照)。この状態では、第2吸着筒(35)で吸着動作が行われ、第1吸着筒(34)で脱着動作が行われる。
第1方向制御弁(32)を第1状態に設定し、第2方向制御弁(33)を第2状態に設定すると、空気回路(3)が、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)の両方が第1ポンプ機構(31a)の吐出口に接続される第3接続状態に切り換わる(図6を参照)。この状態では、第1ポンプ機構(31a)によって第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)の両方に加圧された外気が供給され、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)の両方で吸着動作が行われる。
第1方向制御弁(32)を第2状態に設定し、第2方向制御弁(33)を第1状態に設定すると、空気回路(3)が、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)の両方が第2ポンプ機構(31b)の吸込口に接続される第4接続状態に切り換わる(図7を参照)。この状態では、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)の両方が第1ポンプ機構(31a)の吐出口から遮断される。つまり、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)は、加圧通路(42)から遮断されるため、第1ポンプ機構(31a)で加圧された加圧空気が供給されない。この状態では、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)の両方で脱着動作が行われる。
なお、第1〜第3接続状態が、本発明に係る加圧通路(42)と吸着筒(34,35)とを連通させる連通状態に相当し、第4接続状態が、本発明に係る加圧通路(42)と吸着筒(34,35)とを遮断する非連通状態に相当する。
(吸着筒)
第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)は、内部に吸着剤が充填された円筒部材によって構成されている。第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)に充填された吸着剤は、加圧下で窒素成分を吸着して、減圧下で吸着した窒素成分を脱着させる性質を有している。
第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)に充填された吸着剤は、例えば、窒素分子の分子径(3.0オングストローム)よりも小さく且つ酸素分子の分子径(2.8オングストローム)よりも大きな孔径の細孔を有する多孔体のゼオライトで構成されている。このような孔径のゼオライトで吸着剤を構成すれば、空気中の窒素成分を吸着することができる。
また、ゼオライトの細孔内には、陽イオンが存在しているために電場が存在し極性を生じているので、水分子などの極性分子を吸着する性質を有している。そのため、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)に充填されたゼオライトからなる吸着剤には、空気中の窒素だけでなく、空気中の水分(水蒸気)も吸着される。そして、吸着剤に吸着された水分は、脱着動作によって窒素成分と共に吸着剤から脱着される。そのため、水分を含んだ窒素濃縮空気がコンテナ(11)の庫内に供給されることとなり、庫内の湿度を上げることができる。さらに、吸着剤が再生されるので、吸着剤の長寿命化を図ることができる。
このような構成により、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)では、エアポンプ(31)から加圧された外気が供給されて内部が加圧されると、吸着剤に該外気中の窒素成分が吸着する。その結果、外気よりも窒素成分が少なくなることで外気よりも窒素濃度が低く且つ酸素濃度が高い酸素濃縮空気が生成される。一方、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)では、エアポンプ(31)によって内部の空気が吸引されて減圧されると、吸着剤に吸着されていた窒素成分が脱着する。その結果、外気よりも窒素成分を多く含むことで外気よりも窒素濃度が高く且つ酸素濃度が低い窒素濃縮空気が生成される。本実施形態では、例えば、窒素濃度92%、酸素濃度8%の成分比率の窒素濃縮空気が生成される。
第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)の他端部(加圧時の流出口)には、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)において、第1ポンプ機構(31a)によって加圧された外気が供給されて生成された酸素濃縮空気を、コンテナ(11)の庫外へ導くための酸素排出通路(ガス排出通路)(45)の一端が接続されている。酸素排出通路(45)の一端は、2つに分岐し、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)の他端部のそれぞれに接続されている。酸素排出通路(45)の他端は、ガス供給装置(30)の外部、即ち、コンテナ(11)の庫外において開口している。酸素排出通路(45)の第1吸着筒(34)の他端部に接続された部分及び第2吸着筒(35)の他端部に接続された部分には、酸素排出通路(45)から第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)への空気の逆流を防止するための逆止弁(61)がそれぞれ設けられている。
酸素排出通路(45)の中途部には、逆止弁(62)とオリフィス(63)とが一端から他端に向かって順に設けられている。逆止弁(62)は、後述する排気接続通路(73)からの空気の第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)側への逆流を防止する。オリフィス(63)は、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)から流出した酸素濃縮空気が庫外へ排出される前に減圧する。
(排出機構)
空気回路(3)には、加圧通路(42)を流れる加圧空気を外部へ排出する排出動作を行うための排出機構(90)が設けられている。排出機構(90)は、排出通路(91)と、該排出通路(91)を開閉する開閉弁(92)と、給気開閉弁(75)と、上述の第1及び第2方向制御弁(切換機構)(32,33)とを有している。
排出通路(91)は、本実施形態では、バイパス通路(71)と、排気接続通路(73)と、上記供給通路(44)及び酸素排出通路(45)の一部とで構成されている。
バイパス通路(71)は、一端が加圧通路(42)に接続され、他端が減圧通路(43)に接続されている。バイパス通路(71)の一端は、加圧通路(42)において冷却部(42a)よりも下流側の位置に接続されている。バイパス通路(71)の他端は、減圧通路(43)において、第1及び第2方向制御弁(32,33)にそれぞれ接続される二叉部分ではなく、第2ポンプ機構(31b)の吸込口側の合流部分に接続されている。バイパス通路(71)には、制御部(55)によって開閉制御されるバイパス開閉弁(72)が設けられている。バイパス開閉弁(72)は、バイパス通路(71)の中途部において、バイパス開閉弁(72)を流れる空気の流通を許容する開状態と、流通を遮断する閉状態とに切り換わる電磁弁によって構成されている。バイパス開閉弁(72)の開閉動作は、制御部(55)によって制御される。詳細については後述するが、バイパス開閉弁(72)は、排出動作を行う際に開状態に制御され、ガス供給動作を行う際に閉状態に制御される。
排気接続通路(73)は、一端が供給通路(44)に接続され、他端が酸素排出通路(45)に接続されている。排気接続通路(73)の他端は、酸素排出通路(45)のオリフィス(63)よりも庫外側に接続されている。排気接続通路(73)には、排気開閉弁(74)が設けられている。排気開閉弁(74)は、排気接続通路(73)の中途部において、排気接続通路(73)を流れる空気の流通を許容する開状態と、流通を遮断する閉状態とに切り換わる電磁弁によって構成されている。排気開閉弁(74)の開閉動作は、制御部(55)によって制御される。詳細については後述するが、排気開閉弁(74)は、排出動作を行う際に開状態に制御され、ガス供給動作を行う際に閉状態に制御される。
なお、本実施形態では、バイパス開閉弁(72)及び排気開閉弁(74)が本発明に係る排出通路(91)に設けられた開閉弁(92)を構成する。
また、本実施形態では、供給通路(44)において、第2ポンプ機構(31b)の吐出口から排気接続通路(73)の接続部までの間の一部分が、本発明に係る排出通路(91)の一部を構成する。また、酸素排出通路(45)において、排気接続通路(73)の接続部から庫外において開口する庫外側端部までの間の一部分が、本発明に係る排出通路(91)の一部を構成する。
給気開閉弁(75)は、供給通路(44)における排気接続通路(73)が接続される接続部よりも他端側(庫内側)に設けられている。給気開閉弁(75)は、供給通路(44)の排気接続通路(73)の接続部よりも庫内側において、供給通路(44)を流れる空気の庫内側への流通を許容する開状態と、庫内側への流通を遮断する閉状態とに切り換わる電磁弁によって構成されている。給気開閉弁(75)の開閉動作は、制御部(55)によって制御される。詳細については後述するが、給気開閉弁(75)は、排出動作を行う際に閉状態に制御され、ガス供給動作を行う際に開状態に制御される。
第1及び第2方向制御弁(切換機構)(32,33)の構成は、上述の通りである。詳細については後述するが、排出動作を行う際には、第1方向制御弁(32)を第2状態に設定し、第2方向制御弁(33)を第1状態に設定して、空気回路(3)におけるエアポンプ(31)と第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)との接続状態が、第4接続状態に切り換えられる。
(測定ユニット)
空気回路(3)には、生成した窒素濃縮空気の濃度を、コンテナ(11)の庫内に設けられた後述するセンサユニット(50)の酸素センサ(51)を用いて測定する給気測定動作を行うための測定ユニット(80)が設けられている。測定ユニット(80)は、分岐管(測定用通路)(81)と測定用開閉弁(82)とを備え、供給通路(44)を流れる窒素濃縮空気の一部を分岐させて酸素センサ(51)に導くように構成されている。
具体的には、分岐管(81)は、一端が供給通路(44)に接続され、他端が酸素センサ(51)に連結されている。なお、本実施形態では、分岐管(81)は、ユニットケース(36)内において供給通路(44)から分岐し、ユニットケースの内外に亘るように設けられている。分岐管(81)の他端部(庫内部分)には、一端から他端へ向かう向きの空気の流通のみを許容し、空気の逆流を防止する逆止弁(64)が設けられている。
測定用開閉弁(82)は、分岐管(81)のユニットケースの内部に設けられている。測定用開閉弁(82)は、分岐管(81)における窒素濃縮空気の流通を許容する開状態と、分岐管(81)における窒素濃縮空気の流通を遮断する閉状態とに切り換わる電磁弁によって構成されている。測定用開閉弁(82)の開閉動作は、制御部(55)によって制御される。詳細については後述するが、測定用開閉弁(82)は、後述する給気測定動作が実行される際にのみ開状態となり、その他のモードでは閉状態となる。
−ガス供給装置の運転動作−
(ガス供給動作)
ガス供給装置(30)では、エアポンプ(31)を運転し、第1吸着筒(34)が加圧されると同時に第2吸着筒(35)が減圧される第1動作(図4を参照)と、第1吸着筒(34)が減圧されると同時に第2吸着筒(35)が加圧される第2動作(図5を参照)とが、所定の時間(例えば、14.5秒)ずつ交互に繰り返し行われることにより、窒素濃縮空気と酸素濃縮空気とが生成される。また、本実施形態では、第1動作と第2動作との各合間に、第1吸着筒(34)と第2吸着筒(35)のいずれもが加圧される均圧動作(図6を参照)が、所定の時間(例えば、1.5秒)行われる。各動作の切り換えは、制御部(55)が第1方向制御弁(32)及び第2方向制御弁(33)を操作することによって行われる。
《第1動作》
第1動作では、制御部(55)によって、第1方向制御弁(32)及び第2方向制御弁(33)が共に、図4に示す第1状態に切り換えられる。これにより、空気回路(3)は、第1吸着筒(34)が第1ポンプ機構(31a)の吐出口に連通して第2ポンプ機構(31b)の吸込口から遮断され、且つ第2吸着筒(35)が第2ポンプ機構(31b)の吸込口に連通して第1ポンプ機構(31a)の吐出口から遮断された第1接続状態となる。この第1接続状態では、第1ポンプ機構(31a)によって加圧された外気が第1吸着筒(34)に供給される一方、第2ポンプ機構(31b)が、第2吸着筒(35)から窒素濃度が外気よりも高く酸素濃度が外気よりも低い窒素濃縮空気を吸引する。
具体的には、第1ポンプ機構(31a)は、外気通路(41)を介して外気を吸い込んで加圧し、加圧した外気(加圧空気)を加圧通路(42)に吐出する。加圧通路(42)に吐出された加圧空気は、加圧通路(42)を流れ、ユニットケース(36)の外部であって庫外収納空間(S1)に設けられた冷却部(42a)に流入する。加圧空気は、冷却部(42a)を通過する際に、外気と熱交換して冷却され、その後、第1吸着筒(34)へ供給される。
このようにして、第1吸着筒(34)には、冷却された加圧空気が流入し、該加圧空気に含まれる窒素成分が吸着剤に吸着される。なお、吸着剤の吸着性能は、吸着材の温度が低くなる程向上する。そのため、上述のように、冷却部(42a)において加圧空気を予め冷却しておくことにより、冷却しない場合に比べて吸着剤への吸着性能が向上する。このように、第1動作中、第1吸着筒(34)では、上記第1ポンプ機構(31a)から加圧された外気が供給されて該外気中の窒素成分が吸着剤に吸着されることにより、窒素濃度が外気よりも低く酸素濃度が外気よりも高い酸素濃縮空気が生成される。酸素濃縮空気は、第1吸着筒(34)から酸素排出通路(45)に流出する。
一方、第2ポンプ機構(31b)は、第2吸着筒(35)から空気を吸引する。その際、第2吸着筒(35)の吸着剤に吸着された窒素成分が、空気と共に第2ポンプ機構(31b)に吸引されて吸着剤から脱着する。このように、第1動作中、第2吸着筒(35)では、第2ポンプ機構(31b)によって内部の空気が吸引されて吸着剤に吸着された窒素成分が脱着することにより、吸着剤から脱着した窒素成分を含み、窒素濃度が外気よりも高く酸素濃度が外気よりも低い窒素濃縮空気が生成される。窒素濃縮空気は、第2ポンプ機構(31b)に吸い込まれ、加圧された後、供給通路(44)に吐出される。
《第2動作》
第2動作では、制御部(55)によって、第1方向制御弁(32)及び第2方向制御弁(33)が共に、図5に示す第2状態に切り換えられる。これにより、空気回路(3)は、第1吸着筒(34)が第2ポンプ機構(31b)の吸込口に連通して第1ポンプ機構(31a)の吐出口から遮断され、且つ第2吸着筒(35)が第1ポンプ機構(31a)の吐出口に連通して第2ポンプ機構(31b)の吸込口から遮断された第2接続状態となる。この第2接続状態では、第1ポンプ機構(31a)によって加圧された外気が第2吸着筒(35)に供給される一方、第2ポンプ機構(31b)が、第1吸着筒(34)から窒素濃縮空気を吸引する。
具体的には、第1ポンプ機構(31a)は、外気通路(41)を介して外気を吸い込んで加圧し、加圧した外気(加圧空気)を加圧通路(42)に吐出する。加圧通路(42)に吐出された加圧空気は、加圧通路(42)を流れ、ユニットケース(36)の外部であって庫外収納空間(S1)に設けられた冷却部(42a)に流入する。加圧空気は、冷却部(42a)を通過する際に、外気と熱交換して冷却され、その後、第2吸着筒(35)へ供給される。
このようにして、第2吸着筒(35)には、冷却された加圧空気が流入し、該加圧空気に含まれる窒素成分が吸着剤に吸着される。また、第2動作においても、冷却部(42a)において加圧空気を予め冷却しておくことにより、冷却しない場合に比べて吸着剤への吸着性能が向上する。このように、第2動作中、第2吸着筒(35)では、上記第1ポンプ機構(31a)から加圧された外気が供給されて該外気中の窒素成分が吸着剤に吸着されることにより、窒素濃度が外気よりも低く酸素濃度が外気よりも高い酸素濃縮空気が生成される。酸素濃縮空気は、第2吸着筒(35)から酸素排出通路(45)に流出する。
一方、第2ポンプ機構(31b)は、第1吸着筒(34)から空気を吸引する。その際、第1吸着筒(34)の吸着剤に吸着された窒素成分が、空気と共に第2ポンプ機構(31b)に吸引されて吸着剤から脱着する。このように、第2動作中、第1吸着筒(34)では、第2ポンプ機構(31b)によって内部の空気が吸引されて吸着剤に吸着された窒素成分が脱着することにより、吸着剤から脱着した窒素成分を含み、窒素濃度が外気よりも高く酸素濃度が外気よりも低い窒素濃縮空気が生成される。窒素濃縮空気は、第2ポンプ機構(31b)に吸い込まれ、加圧された後、供給通路(44)に吐出される。
《均圧動作》
図6に示すように、均圧動作では、制御部(55)によって、第1方向制御弁(32)が第1状態に切り換える一方、第2方向制御弁(33)が第2状態に切り換えられる。これにより、空気回路(3)は、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)が、共に第1ポンプ機構(31a)の吐出口に連通して第2ポンプ機構(31b)の吸込口から遮断された第3接続状態となる。この第3接続状態では、第1ポンプ機構(31a)によって加圧された外気が第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)の両方に供給される一方、第2ポンプ機構(31b)が減圧通路(43)に残存する窒素濃縮空気を吸引する。
具体的には、第1ポンプ機構(31a)は、外気通路(41)を介して外気を吸い込んで加圧し、加圧した外気(加圧空気)を加圧通路(42)に吐出する。加圧通路(42)に吐出された加圧空気は、加圧通路(42)を流れ、ユニットケース(36)の外部であって庫外収納空間(S1)に設けられた冷却部(42a)に流入する。加圧空気は、冷却部(42a)を通過する際に、外気と熱交換して冷却され、その後、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)の両方に供給される。
第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)では、流入した加圧空気に含まれる窒素成分が吸着剤に吸着され、酸素濃縮空気が生成される。酸素濃縮空気は、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)から酸素排出通路(45)に流出する。
一方、第2ポンプ機構(31b)は、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)から遮断される。そのため、均圧動作中には、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)において新たに窒素濃縮空気が生成されることはなく、第2ポンプ機構(31b)は、減圧通路(43)に残存する窒素濃縮空気を吸引して加圧した後、供給通路(44)に吐出する。
ところで、上述したように、第1動作中には、第1吸着筒(34)では第1ポンプ機構(31a)によって加圧されて吸着動作が行われ、第2吸着筒(35)では第2ポンプ機構(31b)によって減圧されて脱着動作が行われる。一方、第2動作中には、第2吸着筒(35)では第1ポンプ機構(31a)によって加圧されて吸着動作が行われ、第1吸着筒(34)では第2ポンプ機構(31b)によって減圧されて脱着動作が行われる。そのため、上述の均圧動作を挟むことなく、第1動作から第2動作へ切り換える又は第2動作から第1動作へ切り換えると、切り換え直後は、切り換え前に脱着動作を行っていた吸着筒内の圧力が著しく低いため、該吸着筒内の圧力が上昇するのに時間がかかり、すぐには吸着動作が行われない。
そこで、本実施形態では、第1動作から第2動作へ切り換える際、及び第2動作から第1動作へ切り換える際に、空気回路(3)を第3接続状態に切り換え、第1吸着筒(34)と第2吸着筒(35)とを、第1方向制御弁(32)及び第2方向制御弁(33)を介して連通させることとしている。これにより、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)の互いの内部圧力が、速やかに等しくなる(互いの内部圧力の中間の圧力になる)。このような均圧動作により、切り換え前に第2ポンプ機構(31b)によって減圧されて脱着動作を行っていた吸着筒内の圧力が、速やかに上昇するため、第1ポンプ機構(31a)への接続後、速やかに吸着動作が行われる。
このようにして、ガス供給装置(30)では、均圧動作を挟みながら第1動作と第2動作とを交互に繰り返すことによって空気回路(3)において窒素濃縮空気と酸素濃縮空気とが生成される。
また、ガス供給動作では、制御部(55)によって、本発明に係る排出通路(91)の開閉弁(92)を構成するバイパス開閉弁(72)及び排気開閉弁(74)が閉状態に制御され、給気開閉弁(75)が開状態に制御される。なお、第1及び第2方向制御弁(32,33)は、上述のように第1〜第3接続状態(連通状態)に切り換わるように制御される。これにより、排出通路(91)が閉状態となると共に供給通路(44)が開状態となり、また、第1及び第2吸着筒(34,35)と加圧通路(42)とが交互に連通される連通状態となる。これにより、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)において交互にこの状態では、第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)の両方で吸着動作が行われる。生成された窒素濃縮空気は、供給通路(44)を通ってコンテナ(11)の庫内へ供給される。なお、このとき、酸素濃縮空気は酸素排出通路(45)を通って庫外へ排出される。
(排出動作)
ところで、空気を圧縮すると露点温度が上がる。そのため、例えば、エアポンプ(31)が取り込む外気の湿度が100%の場合、エアポンプ(31)の加圧部となる第1ポンプ機構(31a)で外気が圧縮される際に外気中の水分が結露し、この結露水を含む加圧空気が加圧通路(42)を介して第1及び第2吸着筒(34,35)に送られ、吸着剤に水分が付着して吸着剤の吸着性能の低下を招くおそれがある。特に、本実施形態のような海上輸送等に用いられるコンテナ(収納庫)(11)に設けられるCA装置(60)のガス供給装置(30)では、エアポンプ(31)が取り込む外気の湿度が陸上に比べて高く、外気の湿度が100%近くになることが多い。そのため、吸着剤の吸着性能が低下するおそれがより高くなる。
そこで、本実施形態のガス供給装置(30)では、図7に示すように、エアポンプ(31)の起動後、ガス供給動作を開始する前に、加圧通路(42)を流れる加圧空気を第1及び第2吸着筒(34,35)へ導かずに外部へ排出する排出動作が行われる。
具体的には、排出動作では、制御部(55)によって、排出通路(91)の開閉弁(92)、即ち、バイパス開閉弁(72)及び排気開閉弁(74)を開状態に制御し、給気開閉弁(75)を閉状態に制御し、第1方向制御弁(32)を第2状態に設定すると共に第2方向制御弁(33)を第1状態に設定して、空気回路(3)におけるエアポンプ(31)と第1吸着筒(34)及び第2吸着筒(35)との接続状態を第4接続状態に切り換える。このような制御部(55)による制御により、排出通路(91)が開状態となると共に供給通路(44)が閉状態となり、また、第1及び第2吸着筒(34,35)と加圧通路(42)とが遮断された非連通状態となる。これにより、エアポンプ(31)の第1ポンプ機構(31a)において加圧されて加圧通路(42)を流れる加圧空気は、第1及び第2吸着筒(34,35)には導かれずに、排出通路(91)を介して外部へ排出される。具体的には、加圧通路(42)を流れる加圧空気は、バイパス通路(71)に流入してエアポンプ(31)の第2ポンプ機構(31b)に吸引され、供給通路(44)と排気接続通路(73)と酸素排出通路(45)とを順に通過して外部へ排出される。
エアポンプ(31)の起動直後は、該エアポンプ(31)の温度が比較的低いため、加圧空気の温度も低く、該加圧空気中の水分が結露し、結露水を含む加圧空気が第1及び第2吸着筒(34,35)に送られる可能性が高い。しかしながら、上述の排出動作を行うことにより、エアポンプ(31)の起動直後に、加圧空気中の水分が結露したとしても、該結露水を含む加圧空気は外部へ排気される。そのため、加圧通路(42)に流入した結露水が、第1及び第2吸着筒(34,35)の吸着剤に付着することがない。
制御部(55)は、エアポンプ(31)の起動時に排出動作を開始し、エアポンプ(31)の起動時から所定時間が経過すると、排出動作を終了してガス供給動作を行う。なお、所定時間は、エアポンプ(31)の起動時から、該エアポンプ(31)において加圧されて加熱される加圧空気の温度が、露点温度より高くなるのに十分な時間が設定される。
以上のように、エアポンプ(31)の温度が低いために加圧空気の温度も低く、加圧空気中の水分が結露し易い起動時から所定時間の間、第1ポンプ機構(31a)において加圧した加圧空気を第1及び第2吸着筒(34,35)に供給せずに外部へ排出する排出動作を行う。そして、エアポンプ(31)の起動時から十分な所定時間が経過し、エアポンプ(31)と共に加圧空気の温度が十分に上昇して結露のエアポンプ(31)のおそれがなくなったところで、排出動作を終了し、所望の成分の窒素濃縮空気を生成してコンテナ(11)の庫内に供給するガス供給動作を行ってコンテナ(11)の庫内空気の組成を調節する。
[排気部]
−排気部の構成−
図2に示すように、排気部(46)は、庫内収納空間(S2)と庫外空間とを繋ぐ排気通路(46a)と、排気通路(46a)に接続された排気弁(46b)と、排気通路(46a)の流入端部(庫内側端部)に設けられたメンブレンフィルタ(46c)とを有している。排気通路(46a)は、ケーシング(12)を内外に貫通するように設けられている。排気弁(46b)は、排気通路(46a)の庫内側に設けられ、排気通路(46a)における空気の流通を許容する開状態と、排気通路(46a)における空気の流通を遮断する閉状態とに切り換わる電磁弁によって構成されている。排気弁(46b)の開閉動作は、制御部(55)によって制御される。
−排気部の運転動作−
庫内ファン(26)の回転の回転中に、制御部(55)によって排気弁(46b)を開くことによって、庫内に繋がる庫内収納空間(S2)の空気(庫内空気)が庫外へ排出される排気動作が行われる。
具体的には、庫内ファン(26)が回転すると、吹出側の2次空間(S22)の圧力が、庫外空間の圧力(大気圧)よりも高くなる。これにより、排気弁(46b)が開状態であるときには、排気通路(46a)の両端部の間で生じる圧力差(庫外空間と2次空間(S22)との間の圧力差)により、庫内に繋がる庫内収納空間(S2)の空気(庫内空気)が排気通路(46a)を通って庫外空間へ排出される。
[センサユニット]
図2に示すように、センサユニット(50)は、庫内収納空間(S2)における庫内ファン(26)の吹出側の2次空間(S22)に設けられている。センサユニット(50)は、酸素センサ(51)と、二酸化炭素センサ(52)と、メンブレンフィルタ(54)と、連絡管(56)と、排気管(57)とを有している。
酸素センサ(51)は、ガルバニ電池式センサによって構成されている。一方、二酸化炭素センサ(52)は、非分散型赤外線方式(NDIR:non dispersive infrared)のセンサによって構成されている。酸素センサ(51)には、測定ユニット(80)の分岐管(81)が連結され、酸素センサ(51)と二酸化炭素センサ(52)とは、連絡管(56)によって連結されている。また、二酸化炭素センサ(52)には、排気管(57)の一端が連結され、排気管(57)の他端は、庫内ファン(26)の吸込口の近傍において開口している。なお、酸素センサ(51)は、周辺の空気を取り込むための吸込口を有し、該吸込口には、メンブレンフィルタ(54)が設けられている。
このような構成により、庫内収納空間(S2)の2次空間(S22)と1次空間(S21)とは、メンブレンフィルタ(54)、酸素センサ(51)、連絡管(56)、二酸化炭素センサ(52)、及び排気管(57)によって形成される空気通路(58)を介して連通している。そのため、庫内ファン(26)の運転中には、1次空間(S21)の圧力が、2次空間(S22)の圧力よりも低くなるため、この圧力差により、酸素センサ(51)と二酸化炭素センサ(52)とが接続された空気通路(58)において2次空間(S22)側から1次空間(S21)側へ庫内空気が流れる。このようにして、庫内空気が酸素センサ(51)と二酸化炭素センサ(52)とを順に通過し、酸素センサ(51)において庫内空気の酸素濃度が測定され、二酸化炭素センサ(52)において庫内空気の二酸化炭素濃度が測定される。一方、庫内ファン(26)の運転停止中であって後述する給気測定動作中には、ガス供給装置(30)で生成された窒素濃縮空気が、分岐管(81)を介して酸素センサ(51)に導かれ、酸素センサ(51)において窒素濃縮空気の酸素濃度が測定される。
[制御部]
制御部(55)は、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度及び二酸化炭素濃度を所望の濃度にする濃度調節運転を実行するように構成されている。具体的には、制御部(55)は、酸素センサ(51)及び二酸化炭素センサ(52)の測定結果に基づいて、コンテナ(11)の庫内空気の組成(酸素濃度及び二酸化炭素濃度)が所望の組成(例えば、酸素濃度5%、二酸化炭素濃度5%)になるように、ガス供給装置(30)及び排気部(46)の動作を制御する。
また、制御部(55)は、ユーザからの指令により又は定期的に、測定用開閉弁(82)の動作を制御して、ガス供給装置(30)において生成された窒素濃縮空気の酸素濃度を測定する給気測定動作を行うように構成されている。
本実施形態では、制御部(55)は、CA装置(60)の各要素を本願で開示するように制御するマイクロコンピュータと、実施可能な制御プログラムが記憶されたメモリやハードディスク等とを含んでいる。なお、上記制御部(55)は、CA装置(60)の制御部の一例であり、制御部(55)の詳細な構造やアルゴリズムは、本発明に係る機能を実行するどのようなハードウェアとソフトウェアとの組み合わせであってもよい。
−運転動作−
〈冷媒回路の運転動作〉
本実施形態では、図3に示すユニット制御部(100)によって、コンテナ(11)の庫内空気を冷却する冷却運転が実行される。
冷却運転では、ユニット制御部(100)によって、圧縮機(21)、膨張弁(23)、庫外ファン(25)及び庫内ファン(26)の動作が、図示しない温度センサの測定結果に基づいて庫内空気の温度が所望の目標温度になるように制御される。このとき、冷媒回路(20)では、冷媒が循環して蒸気圧縮式の冷凍サイクルが行われる。そして、庫内ファン(26)によって庫内収納空間(S2)へ導かれたコンテナ(11)の庫内空気が、蒸発器(24)を通過する際に該蒸発器(24)の内部を流れる冷媒によって冷却される。蒸発器(24)において冷却された庫内空気は、床下流路(19a)を通って吹出口(18b)から再びコンテナ(11)の庫内へ吹き出される。これにより、コンテナ(11)の庫内空気が冷却される。
〈濃度調節運転〉
また、本実施形態では、図4に示す制御部(55)によって、CA装置(60)が、コンテナ(11)の庫内空気の組成(酸素濃度及び二酸化炭素濃度)を所望の組成(例えば、酸素濃度5%、二酸化炭素濃度5%)に調節する濃度調節運転を行う。濃度調節運転では、制御部(55)によって、酸素センサ(51)及び二酸化炭素センサ(52)の測定結果に基づいて、コンテナ(11)の庫内空気の組成が所望の組成となるように、ガス供給装置(30)及び排気部(46)の動作が制御される。
なお、濃度調節運転中は、制御部(55)は、測定用開閉弁(82)を閉状態に制御する。また、濃度調節運転中、制御部(55)は、ユニット制御部(100)と通信し、該ユニット制御部(100)によって庫内ファン(26)を回転させる。これにより、酸素センサ(51)及び二酸化炭素センサ(52)には、庫内ファン(26)によって庫内空気が供給され、庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度とが測定されることとなる。
(酸素濃度の調節)
制御部(55)は、酸素センサ(51)で測定された庫内空気の酸素濃度が8%よりも高い場合、窒素濃縮空気を生成してコンテナ(11)の庫内に供給するガス供給動作を行う。
具体的には、制御部(55)は、第1方向制御弁(32)及び第2方向制御弁(33)を切り換えて均圧動作(図6を参照)を挟みながら第1動作(図4を参照)と第2動作(図5を参照)とを交互に繰り返し行い、窒素濃度が外気よりも高く酸素濃度が外気よりも低い窒素濃縮空気を生成する。本実施形態では、第1動作及び第2動作の動作時間が14.5秒、均圧動作の動作時間が1.5秒に設定されている。また、制御部(55)は、排気開閉弁(74)を閉状態、給気開閉弁(75)を開状態に制御して、上記ガス生成動作によって生成された窒素濃縮空気をコンテナ(11)の庫内に供給するガス供給動作を行う。本実施形態では、コンテナ(11)の庫内には、平均窒素濃度(第1動作及び第2動作の各動作において、庫内に供給される窒素濃縮空気の窒素濃度の平均値)が92%、平均酸素濃度(第1動作及び第2動作の各動作において、庫内に供給される窒素濃縮空気の酸素濃度の平均値)が8%の窒素濃縮空気が供給される。
また、制御部(55)は、排気部(46)の排気弁(46b)を開状態に制御して排気動作を行い、ガス供給動作によって窒素濃縮空気をコンテナ(11)の庫内に供給した分だけ庫内空気を庫外へ排出する。
濃度調節運転では、上述のようなガス供給動作と排気動作とにより、庫内空気が窒素濃縮空気に置換され、庫内空気の酸素濃度が低下する。
コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度が8%まで低下すると、制御部(55)は、ガス供給装置(30)の運転を停止してガス供給動作を停止すると共に、排気弁(46b)を閉じて排気動作を停止する。
ガス供給動作と排気動作とが停止されると、コンテナ(11)の庫内では、空気が何ら入れ替わらない一方、植物(15)が呼吸を行うため、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度が減少し、二酸化炭素濃度が上昇する。これにより、庫内空気の酸素濃度は、やがて目標酸素濃度の5%に至る。
なお、呼吸によってコンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度が5%よりも低下した場合には、ガス供給装置(30)の運転を再開し、平均酸素濃度が8%の窒素濃縮空気をコンテナ(11)の庫内に供給するガス供給動作と、排気部(46)の排気弁(46b)を開状態に制御してガス供給動作によって窒素濃縮空気をコンテナ(11)の庫内に供給した分だけ庫内空気を庫外へ排出する排気動作とを行う。このようなガス供給動作と排気動作とにより、庫内空気が該庫内空気よりも酸素濃度の高い窒素濃縮空気(例えば、平均酸素濃度8%)に置換されるため、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度が上昇する。
制御部(55)は、庫内空気の酸素濃度が、目標酸素濃度(5%)よりも所定濃度(例えば、0.5%)だけ高い値(5.5%)になると、ガス供給装置(30)の運転を停止してガス供給動作を停止すると共に、排気弁(46b)を閉じて排気動作を停止する。
なお、庫内空気の酸素濃度の調節は、ガス供給動作の代わりに、バイパス開閉弁(72)を開いて、エアポンプ(31)に吸引した外気を、第1及び第2吸着筒(34,35)を通過させることなくバイパスさせて、そのままコンテナ(11)の庫内に供給する外気導入動作を行うこととしてもよい。外気導入動作と排気動作とによれば、庫内空気が酸素濃度21%の外気に置換されるため、コンテナ(11)の庫内空気の酸素濃度が上昇する。
(二酸化炭素濃度の調節)
制御部(55)は、二酸化炭素センサ(52)で測定された庫内空気の二酸化炭素濃度が5%よりも高い場合、ガス供給装置(30)を運転してガス供給動作を行うと共に、排気弁(46b)を開いて排気動作を行う。このようなガス供給動作と排気動作とにより、庫内空気が二酸化炭素濃度0.03%の窒素濃縮空気に置換されるため、コンテナ(11)の庫内空気の二酸化炭素濃度が低下する。
制御部(55)は、庫内空気の二酸化炭素濃度が、目標二酸化炭素濃度(5%)よりも所定濃度(例えば、0.5%)だけ低い値(4.5%)になると、ガス供給装置(30)の運転を停止してガス供給動作を停止すると共に、排気弁(46b)を閉じて排気動作を停止する。
なお、庫内空気の二酸化炭素濃度の調節は、ガス供給動作の代わりに、バイパス開閉弁(72)を開いて上記外気導入動作を行うこととしてもよい。このように外気導入動作と排気動作とによれば、庫内空気が二酸化炭素濃度0.03%の外気に置換されるため、コンテナ(11)の庫内空気の二酸化炭素濃度が低下する。
[給気測定動作]
また、制御部(55)は、ユーザからの指令により又は定期的(例えば、10日毎)に、ガス供給装置(30)において生成された窒素濃縮空気の酸素濃度を測定する給気測定動作を行う。なお、給気測定動作は、上述の濃度調節運転や試運転等のガス供給動作中に庫内ファン(26)が停止した際に並行して行われる。
制御部(55)は、ガス供給動作中に、測定用開閉弁(82)を開状態に制御すると共に給気開閉弁(75)を閉状態に制御する。これにより、供給通路(44)を流れる窒素濃縮空気の全てが分岐管(81)に流入する。分岐管(81)に流入した窒素濃縮空気は、酸素センサ(51)内に流入し、酸素濃度が測定される。
このように、ガス供給装置(30)において生成された窒素濃縮空気の酸素濃度を測定することにより、ガス供給装置(30)において生成された窒素濃縮空気の組成(酸素濃度、窒素濃度)が所望の状態であるかを確認することができる。
−実施形態の効果−
以上のように、本実施形態によれば、エアポンプ(31)の起動後、ガス供給動作を開始する前に、エアポンプ(31)の加圧部である第1ポンプ機構(31a)と第1及び第2吸着筒(34,35)とを繋ぐ加圧通路(42)を流れる加圧空気を外部へ排出する排出動作を行うこととした。そのため、エアポンプ(31)の起動直後、該エアポンプ(31)の温度が比較的低いために加圧空気中の水分が結露したとしても、結露水を含む加圧空気を外部へ排出することにより、結露水を第1及び第2吸着筒(34,35)に導くことなく排出することができる。よって、結露水が生じたとしても第1及び第2吸着筒(34,35)の吸着剤に付着することがないため、吸着剤の性能低下を抑制することができる。
また、本実施形態によれば、エアポンプ(31)の起動時から所定時間が経過すると、排出動作を終了してガス供給動作を行うこととした。つまり、エアポンプ(31)の温度が低いために加圧空気の温度が低く結露が生じ易い条件下では、加圧空気を外部へ排出する排出動作を行い、エアポンプ(31)の温度が上昇して加圧空気の温度が十分に上昇するエアポンプ(31)の起動時から所定時間が経過すると、排出動作を終了してガス供給動作を行う。このようにエアポンプ(31)の起動時からの経過時間によって動作を自動的に切り換えることにより、加圧空気の温度が十分に上昇しているにも拘わらず、無駄に加圧空気を外部へ排出して消費エネルギーを増大させることなく、容易に吸着剤の性能低下を抑制することができる。
また、本実施形態によれば、加圧空気を外部へ排出する排出動作を行う際に、エアポンプ(31)に向かって送風することで該エアポンプ(31)を冷却する送風ファン(49)の運転を停止することとした。これにより、エアポンプ(31)の温度が比較的低い排出動作中に、エアポンプ(31)が冷却されるようなことがない。そのため、エアポンプ(31)の温度を迅速に上昇させることができる。これにより、加圧空気の温度が速やかに上昇するため、排出動作の動作時間を短縮することができる。従って、消費エネルギーの増大を抑制することができる。
また、本実施形態によれば、加圧通路(42)とエアポンプ(31)の第2ポンプ機構(31b)とをバイパス開閉弁(72)が設けられたバイパス通路(71)で接続し、供給通路(44)と酸素排出通路(45)とを排気開閉弁(74)が設けられた排気接続通路(73)で接続し、供給通路(44)の庫内側に給気開閉弁(75)を設けることとした。そして、バイパス開閉弁(72)、排気開閉弁(74)、給気開閉弁(75)及び第1及び第2方向制御弁(32,33)を切り換えることにより、ガス供給動作と排出動作とを切り換えることとした。このような構成によれば、加圧通路(42)から加圧空気を外部へ排出するために長い排出通路を新たに設けることなく、容易な追加構成で、ガス供給装置(30)が本来行うガス供給動作に必要な供給通路(44)と酸素排出通路(45)とを利用しながら、排出動作を実行可能に構成することができる。
また、本実施形態のコンテナ用冷凍装置(10)によれば、ガス供給装置(30)においてエアポンプ(31)の起動後、ガス供給動作を開始する前に、上記排出動作を行うこととしたため、エアポンプ(31)の起動直後に加圧空気中の水分が結露したとしても、第1及び第2吸着筒(34,35)の吸着剤に付着することがなく、吸着剤の性能低下を抑制することができる。従って、本コンテナ用冷凍装置(10)によれば、吸着性能が低下し難い吸着剤を用いることにより、コンテナ(11)の庫内空気の組成の調節を効率よく行うことができる。
《その他の実施形態》
上記各実施形態については、以下のような構成としてもよい。
上記実施形態では、エアポンプ(31)の起動時に排出動作を開始し、起動時から所定時間が経過すると、排出動作を終了してガス供給動作を行うこととしていた。しかしながら、排出動作の終了タイミングは、上記実施形態のものに限られない。例えば、加圧通路(42)に温度センサを設け、該加圧通路(42)を流れる加圧空気の温度を計測し、計測した温度が結露を生じ得ない所定温度以上になると、自動的に排出動作を終了してガス供給動作を開始することとしてもよい。このような場合であっても、加圧空気の温度が十分に上昇しているにも拘わらず、無駄に排出動作を行うことで消費エネルギーの無駄な増大を招くことなく、容易に吸着剤の性能低下を抑制することができる。
上記実施形態では、ガス排出動作を行うための排出通路(91)が、バイパス通路(71)と供給通路(44)の一部と排気接続通路(73)と酸素排出通路(45)の一部とで構成されていた。しかしながら、本発明に係る排出通路(91)は上記実施形態の構成に限られない。例えば、排出通路(91)は、一端が加圧通路(42)に接続され、他端がユニットケース(36)の外部の庫外収納空間(S1)において開口するチューブによって構成されていてもよい。
また、上記各実施形態では、第1吸着部及び第2吸着部として、それぞれ1本の吸着筒を用いて窒素の吸着及び脱着を行うようにしていたが、各吸着部を構成する吸着筒の本数は1本に限定されない。例えば、各吸着部を3本の吸着筒で構成し、合計6本の吸着筒を用いることとしてもよい。
また、上記各実施形態では、海上輸送用のコンテナ(11)に設けられるコンテナ用冷凍装置(10)に本発明に係るCA装置(60)を適用した例について説明したが、本発明に係るCA装置(60)の用途はこれに限られない。本発明に係るCA装置(60)は、海上輸送用のコンテナの他、例えば、陸上輸送用のコンテナ、単なる冷凍冷蔵倉庫、常温の倉庫等の庫内空気の組成調節に用いることができる。
以上説明したように、本発明は、コンテナの庫内に所定の組成の調整ガスを供給するガス供給装置及びそれを備えたコンテナ用冷凍装置について有用である。
10 コンテナ用冷凍装置
11 コンテナ(収納庫)
15 植物
20 冷媒回路
30 ガス供給装置
31 エアポンプ
31a 第1ポンプ機構(加圧部)
31b 第2ポンプ機構(減圧部)
32 第1方向制御弁(切換機構)
33 第2方向制御弁(切換機構)
34 第1吸着筒(吸着筒)
35 第2吸着筒(吸着筒)
42 加圧通路
44 供給通路
45 酸素排出通路(ガス排出通路)
49 送風ファン
71 バイパス通路
72 バイパス開閉弁
73 排気接続通路
74 排気開閉弁
75 給気開閉弁
91 排出通路
92 開閉弁

Claims (6)

  1. 収納庫(11)に設けられ、
    空気中の所定の成分を吸着する吸着剤が内部に収容された吸着筒(34,35)と、
    上記吸着筒(34,35)に加圧した加圧空気を供給することによって該吸着筒(34,35)を加圧し、該吸着筒(34,35)において該加圧空気中の上記所定の成分を上記吸着剤に吸着させる吸着動作を行う加圧部(31a)と、上記吸着筒(34,35)内から空気を吸引することによって該吸着筒(34,35)を減圧し、該吸着筒(34,35)において上記吸着剤に吸着した上記所定の成分を上記空気中に脱着させて所望の組成の調整ガスを生成する脱着動作を行う減圧部(31b)とを有するエアポンプ(31)とを備え、
    上記吸着筒(34,35)において上記吸着動作と上記脱着動作とを交互に行い、生成した上記調整ガスを上記収納庫(11)の庫内に供給するガス供給動作を行うガス供給装置であって、
    上記エアポンプ(31)の起動後、上記ガス供給動作を開始する前に、上記加圧部(31a)と上記吸着筒(34,35)とを繋ぐ加圧通路(42)を流れる加圧空気を外部へ排出する排出動作を行うように構成されている
    ことを特徴とするガス供給装置。
  2. 請求項1において、
    上記エアポンプ(31)の起動時から所定時間が経過すると又は上記加圧空気の温度が所定温度以上になると、上記排出動作を終了して上記ガス供給動作を行うように構成されている
    ことを特徴とするガス供給装置。
  3. 請求項1又は2において、
    上記エアポンプ(31)に向かって送風する送風ファン(49)を備え、
    上記排出動作を行う際には、上記送風ファン(49)の運転を停止するように構成されている
    ことを特徴とするガス供給装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1つにおいて、
    上記加圧通路(42)に接続され、該加圧通路(42)の加圧空気を外部へ排出する排出通路(91)と、
    上記排出通路(91)に設けられた開閉弁(92)と、
    上記加圧通路(42)と上記吸着筒(34,35)との間に設けられ、上記加圧通路(42)と上記吸着筒(34,35)とを連通させる連通状態と、上記加圧通路(42)と上記吸着筒(34,35)とを遮断する非連通状態とに切り換わる切換機構(32,33)とを備え、
    上記ガス供給動作の際には、上記開閉弁(92)を閉じると共に、上記切換機構(32,33)を上記連通状態に切り換える一方、
    上記排出動作の際には、上記開閉弁(92)を開くと共に、上記切換機構(32,33)を上記非連通状態に切り換えるように構成されている
    ことを特徴とするガス供給装置。
  5. 請求項4において、
    上記減圧部(31b)と上記収納庫(11)の庫内とを接続し、該減圧部(31b)から吐出された上記調整ガスを上記収納庫(11)の庫内に導く供給通路(44)と、
    上記吸着筒(34,35)に接続され、該吸着筒(34,35)において上記所定の成分が上記吸着剤に吸着した後の加圧空気を外部へ排出するガス排出通路(45)と、
    上記加圧通路(42)と上記減圧部(31b)とを接続し、該加圧通路(42)の加圧空気を上記減圧部(31b)へ導くバイパス通路(71)と、
    上記供給通路(44)と上記ガス排出通路(45)とを接続する排気接続通路(73)と、
    上記供給通路(44)における上記排気接続通路(73)の接続部よりも上記収納庫(11)の庫内側に設けられ、上記ガス供給動作の際には開状態となり、上記排出動作の際には閉状態となる給気開閉弁(75)と、
    上記バイパス通路(71)に設けられたバイパス開閉弁(72)と、
    上記排気接続通路(73)に設けられた排気開閉弁(74)とを備え、
    上記排出通路(91)は、上記バイパス通路(71)と上記供給通路(44)と上記排気接続通路(73)と上記ガス排出通路(45)とで構成され、
    上記開閉弁(92)は、上記バイパス開閉弁(72)と上記排気開閉弁(74)とで構成されている
    ことを特徴とするガス供給装置。
  6. 呼吸を行う植物(15)が収納されるコンテナ(11)に取り付けられ、
    冷凍サイクルを行って上記コンテナ(11)の庫内空気を冷却する冷媒回路(20)と、
    所定の組成の調整ガスを生成して上記コンテナ(11)の庫内に供給するガス供給装置(30)とを備え、
    上記コンテナ(11)の庫内空気の温度と組成とを所望の状態に調節するコンテナ用冷凍装置であって、
    上記ガス供給装置(30)は、上記コンテナ(11)を上記収納庫(11)として庫内に上記調整ガスを供給する請求項1乃至5のいずれか1つのガス供給装置によって構成されている
    ことを特徴とするコンテナ用冷凍装置。
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