JP6570800B2 - 目標追尾装置 - Google Patents
目標追尾装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6570800B2 JP6570800B2 JP2019529328A JP2019529328A JP6570800B2 JP 6570800 B2 JP6570800 B2 JP 6570800B2 JP 2019529328 A JP2019529328 A JP 2019529328A JP 2019529328 A JP2019529328 A JP 2019529328A JP 6570800 B2 JP6570800 B2 JP 6570800B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- target
- probability
- motion specification
- motion
- time
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01S—RADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
- G01S13/00—Systems using the reflection or reradiation of radio waves, e.g. radar systems; Analogous systems using reflection or reradiation of waves whose nature or wavelength is irrelevant or unspecified
- G01S13/66—Radar-tracking systems; Analogous systems
Description
実施の形態1.
以下の説明においては、一例としてこの発明の実施の形態1に係る目標追尾装置を、未知の時刻に出現する1個の目標が、ある時刻において別の目標1個を分離射出する場合を対象として適用したものとする。
なお以降では、分離する側の目標を「第1目標」、分離される側の目標を「第2目標」と記載する。すなわち、ある時刻に第1目標が出現し、その後ある時刻に第1目標が第2目標を分離射出する場合について目標追尾装置を適用した場合について説明する。
図1に示すように、目標追尾装置100はセンサ200から入力を受け、表示器300に出力を送る。目標追尾装置100は、第1目標運動諸元予測部1、第2目標運動諸元予測部2、存在確率予測部3、更新処理部4、推定値算出部5を備えている。
なお、以降では、センサ200が目標追尾装置100に入力する時間の区切りを「時刻フレーム」と記載し、処理において最新の時刻フレームを「現時刻フレーム」、現時刻フレームから1時刻フレーム過去の時刻フレームを「前時刻フレーム」と称する。
図2における検出信号201は「各時刻フレームにおいてセンサ200によって検出された信号」を表し、センサ200から目標追尾装置100に送られるデータである。例えばセンサ200が既存のレーダ装置の場合、検出信号201は、各受信ビームの信号強度をしきい値処理することで得られる、しきい値を超えた信号強度及び受信ビームの位置、ドップラ速度等である。また、例えばセンサ200がカメラの場合、検出信号201は、各画素の光量データをしきい値処理することで得られる、しきい値を超えた光量及び画素の位置等である。図2における検出信号201では、各観測時刻でセンサ200から出力された検出信号201の位置成分を描画している。
なお検出信号201は、しきい値処理を通さないセンサの受信信号としてもよい。すなわち、しきい値を極小値に設定した場合の検出信号として、レーダであれば全受信ビームの信号強度データを目標追尾装置100に入力してもよい、またカメラであれば全画素の光量データを目標追尾装置100に入力してもよい。
図2における誤検出203は、「目標以外に起因する不要な検出信号」である。例えば、地形に由来する受信信号や、機器内部の雑音等が検出のしきい値を超えた場合、誤検出203が生じる。目標追尾装置100はこのような誤検出203が起こり得ることを前提とする。
図2における第1目標航跡204は、第2目標を分離する側の目標の軌道を表す。目標追尾装置100は、第1目標航跡204が未知の時刻に未知の位置に出現し、未知の速度で移動し、未知の時刻に第2目標を分離し、未知の時刻に消滅することを前提とする。
図2における第2目標航跡205は、分離される側の目標の軌道を表す。目標追尾装置100は、第2目標航跡205が未知の時刻に第1目標航跡から分離され、未知の速度で移動し、未知の時刻に消滅することを前提とする。
なお、目標追尾装置100では、目標1個に由来する検出信号201は高々1個を前提とする。また分離とは、第1目標と第2目標が異なる検出信号201としてセンサ200から出力されることと定義する。
センサ200は、目標の位置を観測するための装置から構成される。例えば、レーダ装置に対し目標追尾装置100を適用する場合、センサ200はパルス送信装置、送受切替機、アンテナ、受信機、及び信号処理装置等の既存の装置を備える。また例えば、カメラに対し目標追尾装置100を適用する場合、センサ200は集光装置、受光装置、画像処理装置等の既存の装置を備える。センサ200は、第1目標運動諸元予測部1と更新処理部4へ検出信号201を送るよう構成されている。
ここで「第1目標の運動諸元確率分布」とは、第1目標の運動諸元がある値となる確率を表す分布であり、例えば3次元空間内の位置及び速度を推定対象の運動諸元とする場合、運動諸元確率分布は位置3次元と速度3次元の合計6次元空間内の確率密度分布である。
ここで「第2目標の運動諸元確率分布」とは、第2目標の運動諸元がある値となる確率を表す分布である。
ここで「存在確率」とは、目標が観測可能範囲内に存在する可能性の大きさを表す0以上1以下の値である。
ここで「運動諸元推定値」とは、観測領域内に存在すると推定された各目標の運動諸元である。例えば運動諸元として位置及び速度を推定する場合、推定値算出部5にて第1目標のみが存在すると推定されたならば、運動諸元推定値は第1目標の位置及び速度である。また推定値算出部5にて第1目標と第2目標が存在すると推定されたならば、運動諸元推定値は、第1目標の位置及び速度と第2目標の位置及び速度である。また推定値算出部5にて、一つも目標が存在しないと推定されたならば、運動諸元推定値は値無しを表すデータである。
以降では、各目標の運動諸元として、3次元位置空間内の位置と、3次元速度空間内の速度成分を推定する場合について説明する。また、3次元位置空間の座標系は、直交なXYZ座標軸とし、目標速度を表す速度成分もXYZ軸の各方向とする。なお、目標追尾装置100における運動諸元はこの例に限らず、例えば2次元の平面内を移動する目標に対しては2次元位置空間内の位置と2次元速度空間内の速度を運動諸元と仮定してもよい。また例えば、目標の加速度も推定する場合は、加速度成分を運動諸元に含めてもよい。また直交座標系の代わりに、極座標等を用いてもよい。
また、以降では、目標は等速直進運動するとの前提を基に運動諸元を予測する。なお、目標追尾装置100における前提はこの例に限らず、等速直進運動の代わりに、例えば等加速度直進、等角速度旋回運動等を前提に運動諸元を予測してもよい。
また、以降では、センサ200から目標追尾装置100に入力される検出信号201は、検出された信号の位置と、検出された信号の強度とする。なお、目標追尾装置100における入力の前提はこれに限らず、例えばセンサ200がレーダ装置を含む場合、検出された信号のドップラ成分を目標追尾装置100の入力としてもよい。また例えばセンサ200がカメラを含む場合、検出された信号の表色系別の光量を目標追尾装置100の入力としてもよい。
また、以降では、運動諸元確率分布を、ガウス分布の線形結合として近似する(厳密には「ガウス分布の確率密度関数の線形結合として近似する」であるが、以降では表記の簡略化のため「ガウス分布の確率密度関数」を「ガウス分布」と記述する)。なお、目標追尾装置100における運動諸元確率分布を近似する方法はこれ限らず、例えば、B. Vo, B. Vo, D. Phung, “Labeled Random Finite Sets and the Bayes Multi-Target Tracking Filter, ” IEEE Trans. on Signal Processing, vol.62, no.24, pp.6554-6567, Dec. 2014.(以下、これを文献1という)に記載されているように、運動諸元確率分布を、重みをもった粒子として近似する手法を用いてもよい。
以降では、現時刻フレームにおける目標追尾装置100の動作を説明する。また、現時刻フレームの番号をkとし「時刻k」と表す。また、前時刻フレームの番号をk−1とし「時刻k−1」と表す。
ここで、x(1)、x(2)、x(3)は位置のX軸成分、Y軸成分、Z軸成分を表し、x(4)、x(5)、x(6)は速度のX軸方向成分、Y軸方向成分、Z軸方向成分を表す。また右上添え字のTは、行列の転置を表す。このような運動諸元を表すベクトルを以降では「状態ベクトル」と呼ぶ。
ステップST1において、第1目標運動諸元予測部1は、検出信号201と、時刻k−1における第1目標運動諸元確率分布から、時刻kにおける第1目標運動諸元確率分布の予測値を算出する。
時刻kにおける第1目標運動諸元確率分布の予測値を構成するガウス分布は2種類に分類される。一つは「時刻kより過去において第1目標が出現した」との可能性を表すガウス分布であり、時刻k−1における第1目標運動諸元確率分布から算出する。もう一つは「時刻kにおいて第1目標が出現した」との可能性を表すガウス分布であり、時刻kより過去の時刻フレームにおける検出信号201から算出する。
以下、「時刻kより過去において第1目標が出現した」との可能性を表すガウス分布は添え字「S」を付け
と表し、「時刻kにおいて第1目標が出現した」との可能性を表すガウス分布は添え字「B」を付け
と表す。
ここでj=1、2、…、Jk−1|k−1 (1)である。Φkは、目標が等速直進運動するとのモデルに基づき状態ベクトルを時刻k−1から時刻kへ遷移させる行列であり、
である。τkは時刻k−1と時刻k間の経過時間を表す。またQkは、目標が等速直進運動するとのモデルの曖昧さを表す行列であり、6行6列のパラメタである。
ここで、winitは重み係数の初期値を表すパラメタであり、τk−1は時刻k−2と時刻k−1間の経過時間、Pinitはガウス分布共分散行列の初期値を表す6行6列のパラメタである。
が、時刻kにおける第1目標運動諸元確率分布の予測値である(記号∪は和集合を表す)。なお、第1目標運動諸元確率分布の予測値における各々の重み係数は、このステップの最後に、以下の式を満たすように規格化されているものとする。
時刻kにおける第2目標運動諸元確率分布の予測値を構成するガウス分布は2種類に分類される。一つは「時刻kより過去において第2目標が分離された」との可能性を表すガウス分布であり、時刻k−1における第2目標運動諸元確率分布から算出する。もう一つは「時刻kにおいて第2目標が分離された」との可能性を表すガウス分布であり、時刻k−1における第1目標運動諸元確率分布から算出する。
と表し、「時刻kにおいて第2目標が分離された」との可能性を表すガウス分布は添え字「B」を付け、
と表す。
まず「時刻kより過去において第2目標が分離された」との可能性を表すガウス分布は、Jk−1|k−1 (2)個あり、それぞれの重み係数、ガウス分布平均値、ガウス分布共分散行列は以下の式から算出する。
ここでj=1、2、…、Jk−1|k−1 (2)である。またΦk、QkはステップST1と同じである。
ここでj=1、2、…、Jk−1|k−1 (1)である。また、winitとPinitは前述と同じである。またΓAは、「第2目標の分離直後の移動方向」を与える6行6列のパラメタであり、例えば
である。ここでα1、α2、α3はそれぞれ、第1目標の移動方向からのX軸回転角、Y軸回転角、Z軸回転角を表すパラメタである。またΓBは、「第2目標の分離直後の速度」を与える6行6列のパラメタであり、例えば
である。ここでρは、第1目標速度に対する、第2目標速度の比率を表すパラメタである。
なお、第2目標の分離直後の速度成分に関するパラメタ、例えばα1〜α3及びρは複数通り設定してもよい。その場合、Jk−1|k−1、B (2)は第2目標の初期速度に関するパラメタの組み合わせ個数倍となる。
が、時刻kにおける第2目標運動諸元確率分布の予測値である。なお、第2目標運動諸元確率分布の予測値における重み係数は、このステップの最後に、以下の式を満たすように規格化されているものとする。
また図6において、状態間の矢印は遷移の経路を表している。例えば遷移経路TR12は、S1からS2への遷移であり、「第1目標が出現し、第2目標は出現しない」との遷移を表す。また例えば遷移経路TR22は、S2からS2への遷移であり、「第1目標は消滅せず存在し続ける、第2目標は出現しない」との遷移を表す。
なお、図6のモデルでは、「第2目標は第1目標の後に出現する」ことを前提とし、一部の状態間遷移を禁止している。例えば、S1からS4への経路は存在し得ないと仮定している。これは、「分離する側である第1目標が存在しない場合、分離される側である第2目標は出現し得ない」との考えに基づく。また、S1からS3への遷移経路、S4からS2への遷移経路、S4からS3への遷移経路も同様の考えに基づき禁止している。
とし、第1目標が時刻フレーム間に消滅する確率を
とする。また、第2目標が時刻フレーム間に出現する確率を
とし、第2目標が時刻フレーム間に消滅する確率を
とする。これらの確率pb (n)、ps (n)(n=1、2)は、事前設定したパラメタとしても、観測条件に応じて時間的に変動する値としてもよい。
TR11の確率:1−pb (1)
TR12の確率:pb (1)
TR21の確率:(1−ps (1))(1−pb (2))
TR22の確率:ps (1)(1−pb (2))
TR23の確率:ps (1)pb (2)
TR32の確率:ps (1)(1−ps (2))
TR33の確率:ps (1)ps (2)
TR34の確率:(1−ps (1))ps (2)
TR24の確率:(1−ps (1))pb (2)
TR44の確率:ps (2)
TR41の確率:(1−ps (2))
また、時刻k−1における第1目標の存在確率rk−1|k−1 (1)と、時刻k−1における第2目標の存在確率rk−1|k−1 (2)より、時刻k−1が状態S1〜S4である各々の確率は以下のように表せる。
時刻k−1にS1である確率:
(1−rk−1|k−1 (1))(1−rk−1|k−1 (2))
時刻k−1にS2である確率:
rk−1|k−1 (1)(1−rk−1|k−1 (2))
時刻k−1にS3である確率:
rk−1|k−1 (1)rk−1|k−1 (2)
時刻k−1にS4である確率:
(1−rk−1|k−1 (1))rk−1|k−1 (2)
となる。
となる。
よってステップST3では、図6のモデルを基に、式(29)と式(30)によって時刻kにおける第1目標の存在確率の予測値と、第2目標の存在確率の予測値を算出する。
なお、ステップST4における処理は文献1にて開示されている処理と同様である。
と、部分集合信頼度
と、第n目標の運動諸元確率分布の予測値
から、写像ごとの信頼度
と、写像ごとの第n目標の運動諸元確率分布
を算出する。なお、上記にて、信頼度及び重み係数の記号に付けられたプライム(「´」)は、規格化される前の値であることを表す記号として用いる。規格化の方法はステップST43にて後述する。
また式(39)におけるλ(zk (θ(n)、4))は、検出信号の強度成分zk (θ(n)、4)に対する、「強度成分zk (θ(n)、4)の検出信号が目標である確率」÷「強度成分zk (θ(n)、4)の検出信号が誤検出である確率」を表す尤度比である。このλ(zk (θ(n)、4))の具体的な値は、センサの種類によって異なり、例えば検出信号がレーダ装置によって取得された値ならば、D. Lerro,Y. Bar-Shalom,“Automated Tracking with Target Amplitude Information,”American Control Conference 1990,pp.2875-2880,San Diego,May 1990.(以下、文献2という)に記載の受信信号強度モデルより設定できる。
と、重み係数が規格化された写像ごとの第n目標の運動諸元確率分布
から、時刻kにおける第n目標の存在確率
と、時刻kにおける第n目標の運動諸元確率分布
を算出し、ステップST4の処理を終える。
ここで、
とする。また式(46)右辺における
なお、運動諸元確率分布を表すガウス分布の個数はステップST4を実行するごとに単調増加するため、ステップST4の後に、各目標の運動諸元確率分布の形状を簡略化する処理を追加してもよい。具体的には、B. Vo, W. Ma,“The Gaussian mixture probability hypothesis density filter,”IEEE Trans. Signal Process.,vol.54,no.11,pp.4091-4104,Nov. 2006.(以下、文献3という)に記載されているような、重み係数が一定値より小さいガウス分布の削除や、平均値が類似しているガウス分布同士を合成し一つのガウス分布にする処理等である。
ステップST5において、推定値算出部5は、時刻kにおける第1目標の存在確率に対し、存在確率しきい値を超えるか否かの判定を行う。すなわち、以下の式の真偽を判定する。
ここで、rTh (1)は「第1目標の存在確率がこの値より大ならば、第1目標は存在すると推定する」意味を持つパラメタである。上記判定が真ならばステップST6を実行し、偽ならばステップST7に移行する。
ここで、iExは「第1目標の運動諸元確率分布を構成するガウス分布のうち、重み係数が最大のガウス分布の番号」を表す。すなわち数式で表すと、
である。
ここで、rTh (2)は「第2目標の存在確率がこの値より大ならば、第2目標は存在すると推定する」意味を持つパラメタである。上記判定が真ならばステップST8を実行し、偽ならば時刻kにおける目標追尾装置100の動作を終了する。
ここで、iExは「第2目標の運動諸元確率分布を構成するガウス分布のうち、重み係数が最大のガウス分布の番号」を表す。すなわち数式で表すと、
である。
実施の形態1では、第2目標運動諸元予測部2において、現時刻における第2目標の運動諸元確率分布の予測値を、前時刻における第2目標の運動諸元確率分布の他に、前時刻における第1目標の運動諸元確率分布からも算出するように構成した。
この構成により、慣性の法則に基づいた予測値、すなわち第1目標から第2目標が分離された際、分離直後の第2目標の位置や速度等の運動諸元は第1目標に近しいとの物理法則に則った第2目標の運動諸元確率分布の予測値が得られる。その予測値を基に更新処理部4、推定値算出部5によって算出された第2目標の運動諸元推定値の精度は、例えば、文献1及びD.B. Reid,“An Algorithm for Tracking Multiple Targets,”IEEE Trans. Automatic Control,vol.24,no.6,pp.843-854,Dec.,1979.(以下、文献4という)で開示されているような、各目標の運動諸元予測値を別の目標の運動諸元予測値を用いずに推定する従来技術に比べ、現実の物理法則に近いモデルに基づく予測値から得られた推定値であるため、真の運動諸元との誤差が小さい。すなわち、分離から観測時間が短い場合でも、または失検出により第2目標の検出回数が少ない場合でも、文献1及び文献4で開示されている技術に比べ、より精度のよい第2目標の運動諸元を得ることができる。
この構成により、第1目標が出現した後に第2目標が出現する、との前提に基づく各目標の存在確率の予測値が得られる。その予測値を基に更新処理部4、推定値算出部5によって推定された各目標の運動諸元の個数すなわち目標の個数は、例えば文献1及び文献4で開示されているような、各目標が出現、消滅する確率過程が、別の目標の出現、消滅する確率過程と独立であることを前提に推定する従来技術に比べ、実際の目標出現の順序を模したモデルに基づく予測値から得られた推定値であるため、実際の目標個数との誤差が小さい。すなわち、失検出、誤検出が発生する状況において観測時間が短い場合でも、文献1及び文献4で開示されている技術に比べ、実際に存在している目標の運動諸元を推定できずに見落とす頻度、及び存在しない目標の推定値を出力する頻度を減らすことができる。
この構成により、各時刻フレームにおいて推定された各運動諸元が第1目標と第2目標のいずれの運動諸元であるか推定された結果が得られる。すなわち、第1目標と第2目標が存在すると判定された場合に、文献3で開示されているように「第1目標または第2目標の運動諸元」を複数推定する従来技術と異なり、分離前の運動を維持する「第1目標の運動諸元」と、第1目標から分離される「第2目標の運動諸元」が区別されて得られる。
この効果は特に、分離後の目標を優先順位を設定する際に重要である。例えば、放物線軌道で運動する目標から別の目標が射出される条件に適用した場合、分離前と同様に放物線軌道で運動する第1目標と、分離時に加速度を伴って射出される第2目標とを区別できる。そのため、例えば放物線軌道を維持する第1目標に対する関心が高く、第1目標を追加観測する必要がある場合、第2目標を誤って追加観測する事態を避けることができる。
この構成により、目標1個が2個に分離し、目標個数が0個〜2個の間で変動する観測条件において、非特許文献1で開示されているような、目標個数が維持、変動する場合の数、すなわち図6における遷移経路TR11〜TR44の本数と同数の追尾アルゴリズムを並列実行する必要のある従来技術に比べ、式(29)及び式(30)により、少ない演算量で各目標の運動諸元を推定することができる。
この構成により、観測時間が短い、または第1目標の失検出等により第1目標の運動諸元が絞り込まれていない場合においても、第2目標の可能性のある運動諸元を予測し、第2目標の有無を推定することができる。よって、例えば、特開2005−214665号公報(以下、特許文献1という)で開示されているような、分離する側の目標すなわち第1目標の運動諸元を「本航跡」として一つの運動諸元に絞り込んだ後に、分離される側の目標すなわち第2目標の運動諸元の推定を開始する従来技術と異なり、第1目標が出現した後に短時間で第2目標を分離した場合においても、第2目標の運動諸元を推定することができる。
実施の形態1では、未知の時刻に出現した1個の目標が、未知の時間に2個へ分離し得ることを前提に、各目標の運動諸元確率分布と存在確率を逐次算出し、各時刻における各目標の運動諸元を推定するようにしていた。
しかし、目標の種類によっては、1個の目標が3個以上の目標に分離する場合が起こり得る。このような場合、実施の形態1の構成では、実際には3個以上の目標が存在するにもかかわらず、目標個数が最大2個との前提に基づき運動諸元を推定するよう動作するため、最大でも2個の目標の運動諸元しか得られないという課題がある。
そこで、この実施の形態2では、1個の目標が最大N個の目標に分離することを前提に、各目標の運動諸元確率分布と存在確率を算出し、各目標の運動諸元を推定する。ここで最大目標個数Nはパラメタである。
なお、以降では、分離する側の目標を「第1目標」、分離される側のN−1個の目標を「第n目標(n=2、3、…、N)」と記載する。すなわち、ある時刻に第1目標が出現し、その後ある時刻に第1目標が第n目標を分離射出する場合について目標追尾装置を適用した場合について説明する。なお、各目標が出現する時刻は同時でなくてもよいとする。
図8は、図7における第2〜N目標運動諸元予測部6の構成をより詳細に表したものである。図8に示すように、第2〜N目標運動諸元予測部6は、N−1個の第2〜N目標運動諸元予測部6−n(n=2、3、…、N)から構成される。
また以降の説明における記号の定義は実施の形態1と同様とする。なお実施の形態1では目標番号を表す「n」を1以上2以下と定義したが、実施の形態2ではnの範囲を1以上N以下とする。
第1目標運動諸元予測部1が行うステップST1は実施の形態1における図4のステップST1と同一処理である。次に、ステップST9でn=2として、ステップST10において、第2〜N目標運動諸元予測部6の内部にある第2〜N目標運動諸元予測部6−nは、時刻k−1における第1目標運動諸元確率分布と、時刻k−1における第n目標運動諸元確率分布から、時刻kにおける第n目標運動諸元確率分布の予測値を算出する。ここで「n」は2以上N以下の整数であるため、ステップST9において、n=2とし、また、ステップST11でn=Nかの判定を行い、そうでない場合はステップST12でnを1増加してステップST10に戻る処理を、n=2からn=Nまで繰り返す。
ステップST10における計算は、実施の形態1におけるステップST2における計算の入出力を、「第2目標」から「第n目標」に置き換えたものと同一である。
すなわち、このステップST9では、「時刻kより過去において第n目標が分離された」との可能性を表すガウス分布
と、「時刻kにおいて第n目標が分離された」との可能性を表すガウス分布
を算出する。
である。ここでj=1、2、…、Jk−1|k−1 (1)である。またΦk、Qk、winit、Pinit、ΓA、ΓBの定義は実施の形態1と同一である。
上記の式(56)〜式(61)によって算出された、「時刻kより過去において第n目標が出現した」との可能性を表すガウス分布と、「時刻kにおいて第n目標が出現した」との可能性を表すガウス分布を合わせた合計Jk|k−1 (n)個のガウス分布、すなわち
が、時刻kにおける第n目標運動諸元確率分布の予測値である。なお、第n目標運動諸元確率分布の予測値における重み係数は、このステップの最後に、以下の式を満たすように規格化されているものとする。
ステップST13における、各目標の存在確率を予測する際に用いるモデルは、図6における「第2目標」を「第n目標(n=2、…、N)」としたモデルを用いる。この拡張されたモデルにおいて、「第n目標と第n´目標の存在確率は互いに独立(n及びn´=2、…、Nかつn≠n´)」との前提を置くと、第1目標の存在確率の予測値は
より算出される。また、第n目標の存在確率の予測値は
より算出される。
ここで、pb (1)及びps (1)は実施の形態1と同じである。また第n目標が時刻フレーム間に出現する確率をpb (n)とし、第n目標が時刻フレーム間に消滅する確率をps (n)とした。これらの確率はpb (n)、ps (n)は、事前設定したパラメタとしても、観測条件に応じて時間的に変動する値としてもよい。
ここで、rTh (n)は「第n目標の存在確率がこの値より大ならば、第n目標は存在すると推定する」意味を持つパラメタである。上記判定が真ならばステップST16を実行し、偽でかつステップST17でn=Nであれば時刻kにおける2〜N目標に関する目標追尾装置100aの動作を終了する。一方、ステップST17においてn≠NであればステップST18でnを1増加してステップST15に戻り、ステップST17でn=Nになるまでこれを繰り返す。
ここで、iExは「第n目標の運動諸元確率分布を構成するガウス分布のうち、重み係数が最大のガウス分布の番号」を表す。すなわち数式で表すと、
である。
実施の形態2では、第2〜N目標運動諸元予測部6において、現時刻における第2目標〜第N目標の運動諸元確率分布の予測値を、前時刻における第1目標の運動諸元確率分布及び前時刻における第2目標〜第N目標の運動諸元確率分布から算出すように構成した。また、存在確率予測部30において、現時刻における第2目標〜第N目標の存在確率の予測値を、前時刻における第1目標の運動諸元確率分布及び前時刻における第2目標〜第N目標の存在確率から算出するように構成した。
この構成により、1個の目標から最大N−1個の目標が分離され得る場合、すなわち第1目標から第2目標〜第N目標が分離され得る場合においても、第1目標及び第2目標〜第N目標の有無と、第1目標及び第2目標〜第N目標のうち存在すると判定された運動諸元の推定値が得られる。この効果は特に、未知の時刻に出現する航空機等の目標から、未知個数の別目標が分離射出され得る場合、または目標の分離が未知の回数起こり得る場合においても、分離後の最大目標個数がN個を超えないとの前提さえ妥当であれば、各時刻における各目標の運動諸元が推定できる点が大きな効果として得られるものである。
この構成により、慣性の法則に基づく予測値、すなわち第1目標から第2目標〜第N目標が分離された際、分離直後の第2目標〜第N目標の位置や速度等の運動諸元は第1目標に近しいとの物理法則に則った第2目標〜第N目標の運動諸元確率分布の予測値が得られる。その予測値を基に更新処理部40、推定値算出部50によって推定された第2目標〜第N目標の運動諸元の推定精度は、例えば、文献1及び文献4で開示されているような、各目標の運動諸元予測値を別の目標の運動諸元予測値と独立に推定する従来技術に比べ、現実の物理法則に近いモデルに基づく予測値から得られた推定値であるため、真の運動諸元との誤差が小さい。すなわち、分離から観測時間が短い場合でも、または失検出202により第2目標の検出回数が少ない場合でも、文献1及び文献4で開示されている技術に比べ、より精度のよい第2目標〜第N目標の運動諸元を得ることができる。
この構成により、第1目標が出現した後に第2目標〜第N目標が出現する、との前提に基づく各目標の存在確率の予測値が得られる。その予測値を基に更新処理部40、推定値算出部50によって推定された各目標の運動諸元の個数、すなわち目標の個数は、例えば文献1及び文献4で開示されているような、各目標が出現、消滅する確率過程が、別の目標の出現、消滅する確率過程と独立であることを前提に推定する従来技術に比べ、実際の目標出現の順序に近いモデルに基づく予測値から得られた推定値であるため、真に存在する目標個数との誤差が小さい。すなわち、失検出202と誤検出203が発生する状況において観測時間が短い場合でも、文献1及び文献4で開示されている技術に比べ、実際に存在している目標の運動諸元を推定できずに見落とす頻度、及び存在しない目標の推定値を出力する頻度を減らすことができる。
この構成により、各時刻フレームにおいて推定された各運動諸元が第1目標と第2目標〜第N目標のいずれの運動諸元であるか推定された結果が得られる。すなわち、第1目標と第2目標〜第N目標が存在すると判定された場合に、文献3で開示されているようにN個の「第1目標または第2目標〜第N目標のいずれかの運動諸元」を推定する従来技術と異なり、分離前の運動を維持する「第1目標の運動諸元」と、第1目標から分離される「第n目標の運動諸元(n=2、…、N)」が区別されて得られる。
この構成により、目標1個が最大N−1個の別目標を分離し、目標個数が0個〜N個の間で変動する観測条件において、非特許文献1で開示されているような、目標個数が維持、変動する場合の数と同数の追尾アルゴリズムを並列実行する従来技術に比べ、式(64)及び(65)により、少ない演算量で各目標の運動諸元を推定することができる。
この構成により、観測時間が短い、または第1目標の失検出等により第1目標の運動諸元が絞り込まれていない場合においても、第2目標〜第N目標の可能性のある運動諸元を予測し、第2目標〜第N目標の有無を推定することができる。よって、特許文献1で開示されているような、分離する側の目標すなわち第1目標の運動諸元を決定した後に、分離される側の目標すなわち第2目標〜第N目標の運動諸元の推定を開始する従来技術と異なり、第1目標が出現した後に短時間で第2目標〜第N目標を分離した場合においても、第2目標〜第N目標の運動諸元を推定することができる。
実施の形態1では、未知の時刻に出現した1個の目標が、未知の時間に1個から2個へ分離し得ることを前提に、各目標の運動諸元確率分布と存在確率を逐次算出し、各時刻における各目標の運動諸元を推定するようにしていた。
しかし、目標の種類によっては、2個の目標が結合し1個の目標となる場合が起こり得る。例えば、給油機等への航空機や船舶等のドッキングが挙げられる。
また、目標同士が接近し、目標間の距離が、センサ200の分解能に比べ十分小さくなった場合、センサ200から出力される検出信号の見かけ上、1個の目標として観測される場合が起こり得る。このような場合も、センサ200における見かけ上は目標同士が結合したと言える。
なお、以降では、結合される側の目標を「第1目標」、結合する側の目標を「第2目標」として説明を行う。また、出現が早い目標を第1目標とし、出現が遅い目標を第2目標とする。同時に2個の目標が出現する場合は、いずれを第1目標及び第2目標とするかは任意とする。すなわち、ある時刻に第1目標が出現し、以降の時刻に第2目標が出現し、さらにその後の時刻に第1目標へ第2目標が結合した場合について、目標追尾装置を適用した場合について説明する。なお、第2目標は第1目標と結合せずに消滅する場合も起こり得るとする。
第1目標運動諸元予測部10は、センサ200から検出信号201を受け取ると共に、更新処理部4から前時刻フレームにおける第1目標の運動諸元確率分布4aに加えて、第2目標の運動諸元確率分布4bを受け取り、更新処理部4へ現時刻フレームにおける第1目標の運動諸元確率分布の予測値10aを送る。
また以降の説明における記号の定義は実施の形態1と同様とする。
ステップST1において、第1目標運動諸元予測部10は、検出信号201と、時刻k−1における第1目標運動諸元確率分布と、時刻k−1における第2目標運動諸元確率分布から、時刻kにおける第1目標運動諸元確率分布の予測値を算出する。
時刻kにおける第1目標運動諸元確率分布の予測値を構成するガウス分布は3種類に分類される。一つ目は「時刻kより過去において第1目標が出現し、時刻kにおいて第2目標と結合しない」との可能性を表すガウス分布であり、時刻k−1における第1目標運動諸元確率分布から算出する。二つ目は「時刻kにおいて第1目標が出現した」との可能性を表すガウス分布であり、時刻kより過去の時刻フレームの検出信号201から算出する。三つ目は「時刻kより過去において第1目標が出現し、時刻kにおいて第2目標と結合する」との可能性を表すガウス分布であり、時刻k−1における第1目標運動諸元確率分布と、時刻k−1における第2目標運動諸元確率分布から算出する。
と表し、二つ目の「時刻kにおいて第1目標が出現した」との可能性を表すガウス分布は添え字「B」を付け
と表し、三つ目の「時刻kより過去において第1目標が出現し、時刻kにおいて第2目標と結合する」との可能性を表すガウス分布は添え字「M」を付け
と表す。
ここでj=1、2、…、Jk−1|k−1 (1)である。またΦk、Qkは実施の形態1におけるステップST1での定義と同一である。
である。また、Pk−1|k−1 (1、jM)は時刻k−1における結合後のガウス分布共分散行列を表し
である。またc1は、時刻k−1における結合後の運動諸元に、結合前の第1目標の運動諸元が及ぼす影響の大きさを表すスカラ値であり、c2は、時刻k−1における結合後の運動諸元に、結合前の第2目標の運動諸元が及ぼす影響の大きさを表すスカラ値である。c1及びc2はパラメタであり、例えば第1目標と第2目標の想定される質量等を設定する。
が、時刻kにおける第1目標運動諸元確率分布の予測値である(記号∪は和集合を表す)。なお、第1目標運動諸元確率分布の予測値における各々の重み係数は、このステップの最後に、以下の式を満たすように規格化されているものとする。
時刻kにおける第2目標運動諸元確率分布の予測値を構成するガウス分布は2種類に分類される。一つは「時刻kより過去において第2目標が出現した」との可能性を表すガウス分布であり、時刻k−1における第2目標運動諸元確率分布から算出する。もう一つは「時刻kにおいて第2目標が出現した」との可能性を表すガウス分布であり、時刻kより過去の時刻フレームにおける検出信号201から算出する。
以下、「時刻kより過去において第2目標が出現した」との可能性を表すガウス分布は添え字「S」を付け
と表し、「時刻kにおいて第2目標が出現した」との可能性を表すガウス分布は添え字「B」を付け
と表す。
ここでj=1、2、…、Jk−1|k−1 (2)である。またΦk、Qkは実施の形態1におけるステップST1での定義と同一である。
が、時刻kにおける第2目標運動諸元確率分布の予測値である(記号∪は和集合を表す)。なお、第2目標運動諸元確率分布の予測値における各々の重み係数は、このステップの最後に、以下の式を満たすように規格化されているものとする。
実施の形態3では、第1目標運動諸元予測部10において、現時刻における第1目標の運動諸元確率分布の予測値を、前時刻における第1目標の運動諸元確率分布の他に、現時刻における第2目標の運動諸元確率分布からも算出するように構成した。
この構成により、慣性の法則に基づいた目標同士が結合する場合の予測値、すなわち第1目標と第2目標が結合する際、結合直後の第1目標の位置や速度等の運動諸元は、第1目標と第2目標の運動諸元に依存するとの物理法則に則った第1目標の運動諸元確率分布の予測値が得られる。その予測値を基に更新処理部4及び推定値算出部5によって推定された第1目標の運動諸元の推定精度は、例えば文献1及び文献4で開示されているような、各目標の運動諸元予測値を別の目標の運動諸元予測値と独立に推定する従来技術に比べ、現実の物理法則に近いモデルに基づく予測値から得られた推定値であるため、真の運動諸元との誤差が小さい。すなわち、結合から観測時間が短い場合でも、または失検出202により結合後の第1目標の検出回数が少ない場合でも、文献1及び文献4で開示されている技術に比べ、より精度のよい結合後の第1目標の運動諸元を得ることができる。
Claims (8)
- 過去の時刻の第1目標の運動諸元確率分布と目標の観測情報である目標検出信号情報とを基に、現在時刻の前記第1目標の運動諸元確率分布を予測する第1目標運動諸元予測部と、
過去の時刻の前記第1目標と異なる第2目標の運動諸元確率分布を基に、現在時刻の前記第2目標の運動諸元確率分布を予測する第2目標運動諸元予測部と、
過去の時刻の前記第1目標が観測領域内に存在する確率と前記第2目標が観測領域内に存在する確率とを基に、現在時刻に前記第1目標が観測領域内に存在する確率の予測値と前記第2目標が観測領域内に存在する確率の予測値とを算出する存在確率予測部と、
前記第1目標運動諸元予測部と前記第2目標運動諸元予測部と前記存在確率予測部の出力と前記目標検出信号情報とを基に、現在時刻の前記第1目標と前記第2目標の運動諸元確率分布と、現在時刻に前記第1目標が観測領域内に存在する確率と前記第2目標が観測領域内に存在する確率とを算出する更新処理部と、
前記更新処理部の出力を基に、現在時刻に各目標が観測領域内に存在するかを判定し、存在すると判定された目標の運動諸元推定値を算出する推定値算出部とを備えた目標追尾装置。 - 前記第2目標運動諸元予測部は、過去の時刻における前記第1目標の運動諸元確率分布と、過去の時刻における前記第2目標の運動諸元確率分布を基に、現在時刻における前記第2目標の運動諸元確率分布を予測することを特徴とする請求項1記載の目標追尾装置。
- 前記存在確率予測部は、前記第1目標の有無と前記第2目標の有無とに関する状態間の確率遷移モデルに従って、現在時刻に前記第1目標が観測領域内に存在する確率の予測値と、現在時刻に前記第2目標が観測領域内に存在する確率の予測値を算出することを特徴とする請求項1または請求項2記載の目標追尾装置。
- 過去の時刻の第1目標の運動諸元確率分布と目標の観測情報である目標検出信号情報とを基に、現在時刻の前記第1目標の運動諸元確率分布を予測する第1目標運動諸元予測部と、
前記第1目標と異なる第n目標(nは2以上N以下の整数)に関し、過去の時刻の前記第n目標の運動諸元確率分布を基に、現在時刻の前記第n目標の運動諸元確率分布を予測する第2〜N目標運動諸元予測部と、
過去の時刻の前記第1目標が観測領域内に存在する確率と過去の時刻の前記第n目標が観測領域内に存在する確率とを基に、現在時刻に前記第1目標が観測領域内に存在する確率の予測値と現在時刻に前記第n目標が観測領域内に存在する確率の予測値とを算出する存在確率予測部と、
前記第1目標運動諸元予測部と前記第2〜N目標運動諸元予測部と前記存在確率予測部の出力と前記目標検出信号情報とを基に、現在時刻における前記第1目標及び前記第n目標の運動諸元確率分布と、現在時刻に前記第1目標が観測領域内に存在する確率と現在時刻に前記第n目標が観測領域内に存在する確率とを算出する更新処理部と、
前記更新処理部の出力を基に、現在時刻に各目標が観測領域内に存在するかを判定し、存在すると判定された目標の運動諸元推定値を算出する推定値算出部とを備えた目標追尾装置。 - 前記第2〜N目標運動諸元予測部は、過去の時刻における前記第1目標の運動諸元確率分布と、過去の時刻における前記第n目標の運動諸元確率分布を基に、現在時刻における前記第n目標の運動諸元確率分布を予測することを特徴とする請求項4記載の目標追尾装置。
- 前記存在確率予測部は、前記第1目標の有無と前記第n目標の有無とに関する状態間の確率遷移モデルに従って、現在時刻に前記第1目標が観測領域内に存在する確率の予測値と、現在時刻に前記第n目標が観測領域内に存在する確率の予測値を算出することを特徴とする請求項4または請求項5記載の目標追尾装置。
- 過去の時刻の第1目標の運動諸元確率分布と、過去の時刻の前記第1目標とは異なる目標である第2目標の運動諸元確率分布と、目標の観測情報である目標検出信号情報を基に、現在時刻の前記第1目標の運動諸元確率分布を予測する第1目標運動諸元予測部と、
過去の時刻の前記第2目標の運動諸元確率分布と前記目標検出信号情報を基に、現在時刻の前記第2目標の運動諸元確率分布を予測する第2目標運動諸元予測部と、
過去の時刻の前記第1目標が観測領域内に存在する確率と過去の時刻の前記第2目標が観測領域内に存在する確率とを基に、現在時刻に前記第1目標が観測領域内に存在する確率の予測値と現在時刻に前記第2目標が観測領域内に存在する確率の予測値とを算出する存在確率予測部と、
前記第1目標運動諸元予測部と前記第2目標運動諸元予測部と前記存在確率予測部の出力と前記目標検出信号情報とを基に、現在時刻における前記第1目標及び前記第2目標の運動諸元確率分布と、現在時刻に前記第1目標が観測領域内に存在する確率と現在時刻に前記第2目標が観測領域内に存在する確率とを算出する更新処理部と、
前記更新処理部の出力を基に、現在時刻に各目標が観測領域内に存在するかを判定し、存在すると判定された目標の運動諸元推定値を算出する推定値算出部とを備えた目標追尾装置。 - 前記存在確率予測部は、前記第1目標の有無と前記第2目標の有無とに関する状態間の確率遷移モデルに従って、現在時刻に前記第1目標が観測領域内に存在する確率の予測値と、現在時刻に前記第2目標が観測領域内に存在する確率の予測値を算出することを特徴とする請求項7記載の目標追尾装置。
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
PCT/JP2017/025118 WO2019012575A1 (ja) | 2017-07-10 | 2017-07-10 | 目標追尾装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP6570800B2 true JP6570800B2 (ja) | 2019-09-04 |
JPWO2019012575A1 JPWO2019012575A1 (ja) | 2019-11-07 |
Family
ID=65002171
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019529328A Active JP6570800B2 (ja) | 2017-07-10 | 2017-07-10 | 目標追尾装置 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6570800B2 (ja) |
WO (1) | WO2019012575A1 (ja) |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3457174B2 (ja) * | 1998-03-20 | 2003-10-14 | 三菱電機株式会社 | 目標追尾装置及び目標追尾方法 |
JP3440010B2 (ja) * | 1998-12-10 | 2003-08-25 | 三菱電機株式会社 | 目標追尾装置 |
JP3750855B2 (ja) * | 2002-07-03 | 2006-03-01 | 三菱電機株式会社 | 目標追尾装置 |
JP5501555B2 (ja) * | 2007-04-12 | 2014-05-21 | 三菱電機株式会社 | 多目標追尾装置 |
JP5582998B2 (ja) * | 2010-12-17 | 2014-09-03 | 三菱電機株式会社 | 推定装置及びコンピュータプログラム及び推定方法 |
US10310068B2 (en) * | 2014-12-08 | 2019-06-04 | Northrop Grumman Systems Corporation | Variational track management |
-
2017
- 2017-07-10 JP JP2019529328A patent/JP6570800B2/ja active Active
- 2017-07-10 WO PCT/JP2017/025118 patent/WO2019012575A1/ja active Application Filing
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2019012575A1 (ja) | 2019-01-17 |
JPWO2019012575A1 (ja) | 2019-11-07 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Kirubarajan et al. | Probabilistic data association techniques for target tracking in clutter | |
Gilholm et al. | Spatial distribution model for tracking extended objects | |
Niedfeldt et al. | Multiple target tracking using recursive RANSAC | |
Dong et al. | Maneuvering multi-target tracking based on variable structure multiple model GMCPHD filter | |
US11486966B2 (en) | Method and apparatus for tracking target from radar signal using artificial intelligence | |
WO2018049602A1 (zh) | 一种适用于杂波环境的多目标跟踪方法及跟踪系统 | |
JP2005274300A (ja) | 目標追尾装置 | |
JP6733060B2 (ja) | 車両レーダシステム用の逆合成開口レーダ | |
Wang et al. | An improved multiple model GM-PHD filter for maneuvering target tracking | |
JP6570800B2 (ja) | 目標追尾装置 | |
Kenari et al. | Comparison of nearest neighbor and probabilistic data association methods for non-linear target tracking data association | |
Le et al. | Human detection and tracking for autonomous human-following quadcopter | |
WO2020148894A1 (ja) | 運動状態判定装置 | |
JPWO2020236819A5 (ja) | ||
KR101834084B1 (ko) | 다중 객체 추적 방법 및 장치 | |
Qin et al. | Measurement-driven sequential random sample consensus GM-PHD filter for ballistic target tracking | |
US20180372857A1 (en) | Target tracking apparatus | |
JP7281472B2 (ja) | 追尾対象識別装置、追尾対象識別方法、および、追尾対象識別プログラム | |
Mušicki | Doppler-aided target tracking in heavy clutter | |
CN113313739A (zh) | 目标跟踪方法、装置和存储介质 | |
JP3750860B2 (ja) | 画像レーダ装置 | |
WO2021035395A1 (zh) | 速度确定方法、设备和存储介质 | |
Ristic et al. | Bernoulli filter for detection and tracking of an extended object in clutter | |
JP2001228245A (ja) | 目標追尾装置および目標追尾方法 | |
JP3440010B2 (ja) | 目標追尾装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190612 |
|
A871 | Explanation of circumstances concerning accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871 Effective date: 20190612 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A975 | Report on accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005 Effective date: 20190703 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20190709 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20190806 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6570800 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |