JP6569804B2 - エネルギ吸収構造 - Google Patents

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Description

本発明は、繊維強化樹脂製のエネルギ吸収部材を用いたエネルギ吸収構造に関する。
特許文献1には、車体の前部フレーム構造におけるフロントサイドメンバに、繊維強化樹脂製のエネルギ吸収部材を使用することが開示されている。車両の前面衝突時に、衝突荷重がエネルギ吸収部材に作用し、エネルギ吸収部材が圧壊することで衝突エネルギを吸収する。
特許第4440683号公報
繊維強化樹脂製のエネルギ吸収部材は、圧壊時に、強化繊維に含浸させてあるマトリックス樹脂が変形することで、衝突エネルギを吸収する。しかし、強化繊維自体は破断しにくく、強化繊維を破断させることによってエネルギ吸収効率がさらに向上する。
そこで、本発明は、繊維強化樹脂製のエネルギ吸収部材のエネルギ吸収効率をより高めることを目的としている。
本発明は、荷重受け部材と骨格部材との少なくともいずれか一方に対応するエネルギ吸収部材の端部付近に、荷重受け部材からエネルギ吸収部材に向けて衝撃荷重が入力したときにエネルギ吸収部材を切り裂く切り裂き部を設けている。
本発明によれば、荷重受け部材に入力された衝撃荷重をエネルギ吸収部材が受けたときに、切り裂き部がエネルギ吸収部材を切り裂く。このとき、衝撃荷重の入力方向に対して交差する方向に延びる強化繊維が分断されるため、エネルギ吸収効率がより高まる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るエネルギ吸収構造を備える車体下部の斜視図である。 図2は、図1のエネルギ吸収構造周辺の一部断面を含む側面図である。 図3は、図1のエネルギ吸収構造周辺の分解斜視図である。 図4は、図3のエネルギ吸収構造におけるエネルギ吸収部材の斜視図である。 図5は、図2のエネルギ吸収構造におけるエネルギ吸収部材と連結部材とが連結された状態を示す断面図である。 図6は、図5に対しエネルギ吸収部材が圧壊変形する初期の状態を示す作用説明図である。 図7は、本発明の第2の実施形態を示す、図5に対応する断面図である。 図8は、図7に対しエネルギ吸収部材が圧壊変形する初期の状態を示す作用説明図である。 図9は、本発明の第3の実施形態を示す、エネルギ吸収部材と連結部材とが連結された状態の断面図である。 図10は、図9に対しエネルギ吸収部材及び連結部材を、荷重入力方向を軸心として90度回転させた位置での断面図である。 図11は、第3の実施形態のエネルギ吸収部材及び連結部材の斜視図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係わるエネルギ吸収部材1を適用した自動車の車体下部を示している。エネルギ吸収部材1は、強化繊維である例えば炭素繊維に含浸用樹脂であるマトリクス樹脂を含浸させて構成した繊維強化樹脂材料である。なお、図において、矢印FRで示す方向が車体前方、矢印LHで示す方向が車体左方、矢印UPで示す方向が車体上方である。
図1に示す自動車の車体は、車体前部の車幅方向両側に、車体前後方向に沿って左右一対のフロントサイドメンバ3を配置している。フロントサイドメンバ3は、車体の骨格を形成する骨格部材を構成しており、ダッシュパネル5に対応する位置付近で下方に屈曲し、フロアパネル7の下面に接合される。ダッシュパネル5は、車室9とエンジンルーム11とを隔てている。フロアパネル7の車幅方向両側部には、車体前後方向に沿ってサイドシル13を配置し、フロントサイドメンバ3のエンジンルーム側の上部には、フードリッジパネル15を配置している。
フロントサイドメンバ3の前端部には、前記したエネルギ吸収部材1を取り付けている。エネルギ吸収部材1のフロントサイドメンバ3と反対側の前端部には、バンパレインフォース17を取り付けている。バンパレインフォース17は、車幅方向に沿って配置され、両端が、エネルギ吸収部材1よりも車幅方向外側に突出している。バンパレインフォース17には、図示しないバンパフェイシアが取り付けられる。
フロントサイドメンバ3は、四角柱の筒形状に形成され、図2に示すように、エネルギ吸収部材1側の前端部に前端フランジ3fを備えている。エネルギ吸収部材1のフロントサイドメンバ3側の後端部には、後端フランジ1fを備えている。前端フランジ3fと後端フランジ1fとを互いに突き合わせて、複数のボルト19及びナット21により締結することで、フロントサイドメンバ3とエネルギ吸収部材1とを固定する。
図2、図3に示すように、エネルギ吸収部材1とバンパレインフォース17とは、連結部材23を介して固定する。バンパレインフォース17と連結部材23とで、荷重受け部材を構成する。図3に示すように、エネルギ吸収部材1は、フロントサイドメンバ3と同様に、四角柱の筒形状である。一方、連結部材23は、車体前方から見た正面視で、エネルギ吸収部材1よりも大きい四角形である。
連結部材23は、バンパレインフォース17の後面に突き合わされる端面部25と、端面部25の四方の周縁から屈曲してエネルギ吸収部材1に向けて突出する側壁部27とを備えている。図2に示すように、端面部25と側壁部27との間の屈曲部の内側は、全周にわたり凹状の曲面部29となっている。
バンパレインフォース17は、断面形状が上下方向に長い中空部材であり、上下方向中央に隔壁31を備え、隔壁31を隔てて上下に断面ほぼ正方形の空間が形成される。バンパレインフォース17の後面に、四つの貫通孔17aを設け、貫通孔17aに対応して連結部材23の端面部25には、スタッドボルト33を設けている。スタッドボルト33を貫通孔17aに挿入し、前面の作業孔17bを利用してナット35をスタッドボルト33に締結することで、バンパレインフォース17と連結部材23とを固定して一体化する。
連結部材23とエネルギ吸収部材1とを固定する際は、連結部材23の周囲四方の側壁部27でエネルギ吸収部材1の前端部の周縁を外側から覆うようにして取り付ける。このとき、図2に示すように、連結部材23の側壁部27が、エネルギ吸収部材1の前端部近傍の面部としての側面37に外側から重ね合わされて、重ね合わせ部39が形成される。重ね合わせ部39は、連結部材23の側壁部27とエネルギ吸収部材1の側面37とが、後述する衝撃荷重の入力方向に対して交差する直交方向に重ね合わされる。
重ね合わせ部39におけるエネルギ吸収部材1の側面37には、複数のボルト挿入孔37aを貫通して形成し、ボルト挿入孔37aの周囲の側面37の内側には、ナット41を取り付ける。ボルト挿入孔37aに対応して連結部材23の側壁部27には、ボルト挿入孔27aを貫通して形成する。
図2のように、締結具としてのボルト43をボルト挿入孔27a,37aに挿入し、ナット41に締結することで、連結部材23とエネルギ吸収部材1とを固定する。ボルト挿入孔27a,37aは、取付孔を構成し、重ね合わせ部39の重ね合わせ方向に貫通している。
連結部材23とエネルギ吸収部材1とを固定した状態では、図2に示すように、エネルギ吸収部材1の周縁前端1aと連結部材23の端面部25との間に、隙間45が形成される。このとき、エネルギ吸収部材1の周縁前端1aの前方に、連結部材23の曲面部29が位置し、周縁前端1aと曲面部29とが互いに対向している。曲面部29は、断面形状が円の1/4の円弧形状である。当該円弧形状の端部の接線上に、エネルギ吸収部材1の側面37の外表面がほぼ位置している。
次に、上記したエネルギ吸収構造を備える自動車が前面衝突したときの衝撃吸収機能について説明する。
自動車が前面衝突したときにバンパレインフォース17が受ける衝撃荷重は、連結部材23を介してエネルギ吸収部材1に伝達される。このとき、エネルギ吸収部材1は、バンパレインフォース17とフロントサイドメンバ3との間で圧壊変形して衝撃を吸収する。エネルギ吸収部材1が圧壊変形する際の衝撃荷重は、エネルギ吸収部材1に対し、重ね合わせ部39のボルト43による締結部を介して入力される。
ボルト43は、軸部43aをボルト挿入孔27a,37aに挿入している。このため、ボルト43の軸部43aは、エネルギ吸収部材1に対し、ボルト挿入孔37aに応力を集中させることになり、エネルギ吸収部材1を圧壊させる際の起点となる。ボルト43は、エネルギ吸収部材1の一つの側面37に、二箇所あるいは三箇所設けてある。
このため、図4に示すように、ボルト挿入孔37aに集中して付与された衝撃荷重は、矢印Pのように、複数のボルト挿入孔37a毎に、エネルギ吸収部材1の側面37に及ぶことになる。エネルギ吸収部材1は、複数のボルト挿入孔37a毎に付与された衝撃荷重によって、ボルト挿入孔37aを起点として荷重入力方向に沿って複数に切り裂かれるようにして圧壊する。すなわち、ボルト43は、エネルギ吸収部材1の端部付近に設けられ、エネルギ吸収部材1を荷重入力方向に沿って切り裂く切り裂き部として機能する。
エネルギ吸収部材1の圧壊時には、連結部材23は、エネルギ吸収部材1を押し潰すようにして、衝撃荷重を受ける前の図5の状態から、図6の状態となるようにフロントサイドメンバ3に近付く方向に移動する。その際、エネルギ吸収部材1は、周縁前端1aが全周にわたり連結部材23の曲面部29にガイドされながら内側に変位して衝撃を吸収する。なお、図5、図6では、図3の連結部材23と同様のスタッドボルト33を省略している。
エネルギ吸収部材1は、図4に示すように、二点鎖線で示す強化繊維47が、矢印Pとほぼ同方向の荷重入力方向に対し、例えばほぼ45度の角度で交差する方向に延びるようにして配置されているとする。この場合には、エネルギ吸収部材1がボルト43により切り裂かれて衝撃荷重を吸収する際に、強化繊維47も分断されることで衝撃荷重を吸収する。これにより、エネルギ吸収部材1によるエネルギ吸収効率が高まる。なお、図4及び後述する図11では、強化繊維47を一部のみ図示してあるが、実際にはエネルギ吸収部材1の全体に強化繊維47を設けている。
本実施形態は、エネルギ吸収部材1とバンパレインフォース17側の連結部材23とを締結固定するボルト43によって、エネルギ吸収部材1を切り裂く切り裂き部を構成している。このため、別途専用の切り裂き部を設ける必要がなく、構造の簡素化を図ることができる。
本実施形態は、エネルギ吸収部材1が筒形状であり、連結部材23の側壁部27が、筒形状のエネルギ吸収部材1の外周側を覆うように取り付けられることで、重ね合わせ部39が形成されている。この場合、図6のように、エネルギ吸収部材1は、圧壊時に側壁部27により外側から包み込まれるようにして内側に変位することで、連結部材23との間で全周にわたりほぼ均一に押し潰され、エネルギ吸収効率がより一層高まる。また、エネルギ吸収部材1は、内側に変位して圧壊することで、外部への飛散を抑えることができる。
その際、連結部材23の端面部25と側壁部27との間の屈曲部の内側は、凹状の曲面部29としている。このため、エネルギ吸収部材1は、周縁前端1aが連結部材23の曲面部29にガイドされながら内側に円滑に変位し、衝撃荷重をより効率よく吸収できる。
本実施形態は、エネルギ吸収部材1が角柱の筒形状であり、切り裂き部を構成するボルト43が、角柱で構成されるエネルギ吸収部材1の側面37に対応する位置に設けられている。これにより、応力が集中しやすい角柱の角部だけでなく、面部である側面37にも応力を集中させて、角部のみならず、側面37をも切り裂いて圧壊させることができる。その結果、筒形状のエネルギ吸収部材1は、全周にわたりほぼ均一に圧壊し、エネルギ吸収効率が極めて高いものとなる。
図7、図8は、本発明の第2の実施形態を示す。第2の実施形態は、図7に示すように、連結部材23Aの形状が第1の実施形態の連結部材23の形状と異なる。その他のエネルギ吸収部材1等の構成は、第1の実施形態と同様であり、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
連結部材23Aは、側壁部27Aが端面部25Aの外周縁よりも内側に位置している。これにより、端面部25Aは、外周縁が側壁部27Aに対して外側に突出する突出部23Aaを全周に備えることになる。側壁部27Aと突出部23Aaとの間の屈曲部の外側は、全周にわたり凹状の曲面部29Aとなっている。なお、図7、図8では、図3の連結部材23と同様のスタッドボルト33を省略している。
側壁部27Aを端面部25Aの外周縁よりも内側に位置させることで、四角形状の側壁部27Aがエネルギ吸収部材1の内部に挿入された状態となる。すなわち、本実施形態は、第1の実施形態とは逆に、連結部材23Aの側壁部27Aが、エネルギ吸収部材1の前端部近傍の側面37に外側から重ね合わされて、重ね合わせ部39Aが形成される。
このとき、エネルギ吸収部材1の周縁前端1aの前方に、連結部材23Aの曲面部29Aが位置し、周縁前端1aと曲面部29Aとが互いに対向している。曲面部29Aは、断面形状が円の1/4の円弧形状である。当該円弧形状の端部の接線上に、エネルギ吸収部材1の側面37の外表面がほぼ位置している。
連結部材23Aの側壁部27Aには、エネルギ吸収部材1のボルト挿入孔37aに対応してボルト挿入孔27Aaを貫通して形成する。ボルト挿入孔27Aaの周縁の内側には、ナット41を固定してある。ボルト43をボルト挿入孔37a,27Aaに挿入し、ナット41に締結することで、連結部材23Aとエネルギ吸収部材1とを固定する。
第2の実施形態においても、図7の状態で、バンパレインフォース17が受ける衝撃荷重は、連結部材23Aを介してエネルギ吸収部材1に伝達される。このとき、エネルギ吸収部材1は、バンパレインフォース17とフロントサイドメンバ3との間で圧壊変形して衝撃を吸収する。
エネルギ吸収部材1が圧壊変形する際の衝撃荷重は、第1の実施形態と同様に、エネルギ吸収部材1に対し、重ね合わせ部39Aのボルト43による締結部を介して入力される。ボルト43は、軸部43aをボルト挿入孔27Aa,37aに挿入している。このため、ボルト43の軸部43aは、ボルト挿入孔37aに応力を集中させることになり、エネルギ吸収部材1を圧壊させる際の起点となる。
第2の実施形態も第1の実施形態と同様な位置にボルト43を複数設けているので、図4と同様に、ボルト挿入孔37aに付与された衝撃荷重は、矢印Pのように、複数のボルト挿入孔37a毎に、エネルギ吸収部材1の側面37に及ぶことになる。エネルギ吸収部材1は、複数のボルト挿入孔37a毎に付与された衝撃荷重によって、ボルト挿入孔37aを起点として荷重入力方向に沿って複数に切り裂かれるようにして圧壊する。すなわち、ボルト43の軸部43aが、エネルギ吸収部材1を切り裂く切り裂き部として機能する。
その際、第2の実施形態では、エネルギ吸収部材1が連結部材23Aの側壁部27Aの外側に位置している。このため、連結部材23Aは、エネルギ吸収部材1を押し潰すようにして、衝撃荷重を受ける前の図7の状態から、図8の状態となるようにフロントサイドメンバ3に近付く方向に移動する。その際、エネルギ吸収部材1は、周縁前端1aが全周にわたり連結部材23Aの曲面部29Aにガイドされながら外側に変位して衝撃を効率よく吸収する。
第2の実施形態においても、エネルギ吸収部材1は、図4に示すように、二点鎖線で示す強化繊維47が、矢印Pとほぼ同方向の荷重入力方向に対し、例えばほぼ45度の角度で交差する方向に配置されているとする。この場合には、エネルギ吸収部材1がボルト43により切り裂かれて衝撃荷重を吸収する際に、強化繊維47も分断されることで衝撃荷重を吸収する。これにより、エネルギ吸収部材1によるエネルギ吸収効率が高まる。
図9〜図11は、本発明の第3の実施形態を示す。第3の実施形態は、連結部材23Bの形状が第1の実施形態の連結部材23の形状と異なる。その他のエネルギ吸収部材1等の構成は、第1の実施形態と同様であり、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
連結部材23Bは、端面部25Bの内側に、エネルギ吸収部材1に向けて突出する切り裂き部としての凸部49を複数設けている。凸部49の先端は凸曲面となっている。側壁部27Bにはボルト挿入孔を設けていない。なお、図9〜図11では、図3の連結部材23と同様のスタッドボルト33を省略している。
凸部49は、端面部25Bと側壁部27Bとの間の内側の角部に位置しており、上記凸曲面の先端がエネルギ吸収部材1の周縁前端1aに当接している。凸部49は、エネルギ吸収部材1の一つの側面37に、二箇所あるいは三箇所設けてある。複数の凸部49のエネルギ吸収部材1に対する周方向位置は、第1の実施形態の複数のボルト挿入孔37aとほぼ同一位置である。
エネルギ吸収部材1は、連結部材23Bの側壁部27Bの内側に前端部を挿入した状態で、周縁前端1aが凸部49に当接し、かつ外周面が側壁部27Bの内面にほぼ密着した状態となる。この状態で、側壁部27Bとエネルギ吸収部材1とを例えば接着剤を用いて接着固定する。
第3の実施形態は、第1、第2の実施形態におけるボルト43に代えて凸部49が切り裂き部となる。このため図11に示すように、連結部材23Bが受ける衝撃荷重は、複数の凸部49によって周縁前端1aに対して応力が集中した状態となる。これにより衝撃荷重は、矢印Pのように、複数の凸部49毎に、エネルギ吸収部材1の側面37に及ぶことになる。その結果エネルギ吸収部材1は、凸部49を起点として荷重入力方向に沿って複数に切り裂かれる。すなわち、凸部49が、エネルギ吸収部材1を切り裂く切り裂き部として機能する。
このとき、連結部材23Bは、エネルギ吸収部材1を押し潰すようにして、衝撃荷重を受ける前の図9の状態からフロントサイドメンバ3に近付く方向に移動する。その際、エネルギ吸収部材1は、切り裂かれながら内側に変位して衝撃を吸収する。
第3の実施形態においても、エネルギ吸収部材1は、図11に示すように、二点鎖線で示す強化繊維47が、矢印Pとほぼ同方向の荷重入力方向に対し、例えばほぼ45度の角度で交差する方向に配置されているとする。この場合には、エネルギ吸収部材1が凸部49により切り裂かれて衝撃荷重を吸収する際に、強化繊維47も分断されることで衝撃荷重を吸収する。これにより、エネルギ吸収部材1によるエネルギ吸収効率が高まる。
また、第3の実施形態は、第1の実施形態と同様に、連結部材23Bの側壁部27Bがエネルギ吸収部材1の外周側を覆うように取り付けられる。このため、エネルギ吸収部材1は、圧壊時に側壁部27Bにより外側から包み込まれるようにして内側に変位することで、連結部材23Bとの間で全周にわたりほぼ均一に押し潰され、エネルギ吸収効率がより一層高まる。さらに、エネルギ吸収部材1は、内側に変位して圧壊することで、外部への飛散を抑えることができる。
第3の実施形態は、切り裂き部として、第1、第2の実施形態で使用していたボルト43に代えて、連結部材23Bと一体の凸部49を設けている。このため、多数のボルト43等が不要となり、その分部品点数を削減できて組み付け作業性も向上する。なお、連結部材23Bとエネルギ吸収部材1とは接着剤で固定しているが、例えば周囲の適宜四箇所をボルト、ナットを用いて固定してもよい。
なお、第3の実施形態において、第2の実施形態の図7と同様に、エネルギ吸収部材1の内側に、連結部材23Bの側壁部27Bを挿入する構成としてもよい。この場合、エネルギ吸収部材1の周縁前端1aの前方の、図7の突出部23Aaに対応する部位に、周縁前端1aに当接する凸部を設けることになる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、これらの実施形態は本発明の理解を容易にするために記載された単なる例示に過ぎず、本発明は当該実施形態に限定されるものではない。本発明の技術的範囲は、上記実施形態で開示した具体的な技術事項に限らず、そこから容易に導きうる様々な変形、変更、代替技術なども含むものである。
例えば、上記した各実施形態では、エネルギ吸収部材1を備えるエネルギ吸収構造を車体の前部に設けた例を説明したが、当該エネルギ吸収構造を車体の後部に設けても同様の効果を得ることができる。
上記した各実施形態では、第1、第2の実施形態によるボルト43や第3の実施形態による凸部49で構成される切り裂き部を、エネルギ吸収部材1のバンパレインフォース17側に設けている。これに代えて、切り裂き部を、エネルギ吸収部材1のフロントサイドメンバ3側に設けてもよく、バンパレインフォース17側とフロントサイドメンバ3側との双方に設けてもよい。
切り裂き部を、エネルギ吸収部材1のフロントサイドメンバ3側のみに設ける場合には、図2、図3に示すエネルギ吸収部材1の前後を逆にして、後端フランジ1fをバンパレインフォース17の後面に固定する。連結部材23は、スタッドボルト33を図2のボルト19に対応する位置に設定し、フロントサイドメンバ3の前端フランジ3fに当接させてナット21をスタッドボルト33に締結する。
切り裂き部を、エネルギ吸収部材1のバンパレインフォース17側とフロントサイドメンバ3側との双方に設ける場合には、エネルギ吸収部材1は、図2、図3に示す後端フランジ1fを設けずに、前後両端部の形状を同等なものとする。この場合のエネルギ吸収部材1の後端部のフロントサイドメンバ3に対する取付構造は、上記した切り裂き部をエネルギ吸収部材1のフロントサイドメンバ3側のみに設ける場合と同様である。
上記した各実施形態では、エネルギ吸収部材1を四角柱の筒形状としたが、四角柱形状以外の多角形状や円柱形状の筒形状でもよい。この場合、エネルギ吸収部材1の形状に対応して連結部材23,23A,23Bの形状も同様に変更する。
上記した各実施形態のエネルギ吸収部材1は、図4、図11で示すように、強化繊維47が、矢印Pとほぼ同方向の荷重入力方向に対し、ほぼ45度の角度で交差する方向に配置されている場合について説明した。しかし、上記交差する角度は、45度の角度に限ることはない。例えば、強化繊維47が荷重入力方向に対し90度の角度をもって交差していてもよい。要するに、強化繊維47が、矢印Pとほぼ同方向の荷重入力方向に対し交差していればよい。強化繊維47は、荷重入力方向に対し交差していることによって、切り裂き部によって切断される。
ボルト43を用いた第1の実施形態と、凸部49を用いた第3の実施形態とを組み合わせてもよい。この場合、例えば、ボルト43と凸部49とを、周方向に沿って交互に配置するなど周方向に沿ってずらすことで、ボルト43と凸部49とが、荷重入力方向に沿って重ならないようにする。図7の第2の実施形態におけるボルト43と、エネルギ吸収部材1の周縁前端1aの前方に設ける凸部とを組み合わせてもよい。
本発明は、繊維強化樹脂製のエネルギ吸収部材を用いたエネルギ吸収構造に適用される。
1 エネルギ吸収部材
3 フロントサイドメンバ(骨格部材)
17 バンパレインフォース(荷重受け部材)
23,23A,23B 連結部材(荷重受け部材)
27a,27Aa,37a ボルト挿入孔(取付孔)
37 エネルギ吸収部材の側面(面部)
39,39A 重ね合わせ部
43 ボルト(締結具、切り裂き部)
47 強化繊維
49 凸部(切り裂き部)

Claims (6)

  1. 車体の骨格を形成する骨格部材と、
    前記骨格部材の端部に設けられ、繊維強化樹脂で構成されるエネルギ吸収部材と、
    前記エネルギ吸収部材の前記骨格部材と反対側に設けられる荷重受け部材と、
    前記エネルギ吸収部材の端部付近における、前記荷重受け部材と前記骨格部材との少なくともいずれか一方に設けられ、前記荷重受け部材から前記エネルギ吸収部材に向けて入力した衝撃荷重によって、前記エネルギ吸収部材を切り裂く切り裂き部と、を有し、
    前記エネルギ吸収部材において前記衝撃荷重の入力方向に対して交差する方向に延びる強化繊維が、前記エネルギ吸収部材が切り裂かれる際に前記切り裂き部によって分断されることを特徴とするエネルギ吸収構造。
  2. 前記荷重受け部材と前記エネルギ吸収部材とが、前記衝撃荷重の入力方向に対して交差する方向に重ね合わされる重ね合わせ部を有し、
    前記重ね合わせ部の重ね合わせ方向に貫通する取付孔が設けられ、
    前記取付孔に締結具が挿入されて前記切り裂き部を構成していることを特徴とする請求項1に記載のエネルギ吸収構造。
  3. 前記エネルギ吸収部材は、筒形状であり、
    前記荷重受け部材と前記骨格部材との少なくともいずれか一方が、前記筒形状のエネルギ吸収部材の外周側を覆うように取り付けられることで、前記重ね合わせ部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載のエネルギ吸収構造。
  4. 前記荷重受け部材と前記骨格部材との少なくともいずれか一方の、前記切り裂き部が設けられる側の前記エネルギ吸収部材の端部に対向する部位が、凹状の曲面に形成されていることを特徴とする請求項2または3に記載のエネルギ吸収構造。
  5. 前記切り裂き部は、
    前記荷重受け部材と前記骨格部材との少なくともいずれか一方の前記エネルギ吸収部材に対向する部位に、前記エネルギ吸収部材に向けて突出する凸部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のエネルギ吸収構造。
  6. 前記エネルギ吸収部材は、角柱の筒形状であり、
    前記切り裂き部は、前記角柱の面部に対応する位置に設けられていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のエネルギ吸収構造。
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